童貞「つ、付き合ってください!」女「…………は?ww」 (135)

女「あんた、何言ってんの?」

童貞「え……?」

女「付き合うわけないじゃんwwwww私彼氏いるしwwwww」

童貞「」

女「だいたいあんたみたいなキモイ奴、相手にするわけないじゃんwwwww」

童貞(泣)

女「超ウケるwwwwwハハハハ……wwwww」スタスタ……

童貞「……」

~某ホテル~

女「――でさぁ、そいつが言ったわけよ。付き合ってください!とかwwwww」

男「は?wwwwwマジで?wwwww」

女「うんうんwwwwwマジマジwwwww」

男「ハハハwwwwwキモwwwww」

女「鳥肌立ったしwwwww」

男「今度シメとくかwwwww……てかさぁ、それより――」ガバッ

女「あぁん……もうするの?」

男「いいじゃん……別に……」

女「あ――」

~学校~

――バキイッ!!

童貞「うぐっ!」

男「お前さぁ。何人の女に手ぇ出そうとしてんの?」

童貞「そ、そんなつもりじゃ……」

男「あ?」

――バキイッ!!

童貞「あうっ!」ドサッ

男「キモいんだよてめえ!」

バキバキ!!

童貞「……!」

男「身の程知れって感じ?wwwwwまあ、これに懲りて妙なこと考えんなよ、童貞wwwww」スタスタ…

童貞「うぅ……うぅ……」

~教室~

「――あいつ、女にコクったらしいぜ?」ヒソヒソ

「マジ?wwwwwいや無理だろwwwww」ヒソヒソ

「うわっ……キッモ……」ヒソヒソ

「マジウケるwwwww」ヒソヒソ

童貞「……」

酉付けとく

~廊下~

童貞「……」スタスタ…

スタスタ…
男子「……キモッwwww」

童貞「――ッ!?」

男子「ククク……ww」スタスタ…

童貞「……」

女子「……氏ねば?ww」ボソ

童貞「――ッ!?」

女子「クスクス……」スタスタ…

童貞「……」

~放課後~

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……死のう」

~山~

ギュッ……ギュッ……

童貞「……ヒモの準備、よし……」

ガタッ……

童貞「……土台、よし……」

童貞「あとはこれに首をかければ……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……ハハハ……何だろうな、俺……」

童貞「不細工だし……運動ダメだし……勉強出来ないし……会話苦手だし……友達いないし…………童貞だし……」

童貞「なんで俺は生まれたんだろ……何の取り柄もないし、俺がいなくなっても世界は何一つ困らない……」

童貞「もう……疲れた……終わりにしよう……」

ギシッ……ギシッ……

童貞「…………サヨナラ」

ガタッ――――

~???~

童貞「……あれ?ここ、どこ?」

童貞「真っ暗で……何も見えない……」

???「……オーイ……」

童貞「俺、確か首吊って……」

???「おーい……」

童貞「……ん?」

???「いやいやいや、間に合って良かった。危なかったな、少年」

童貞(誰?このじいさん……)

???「いやぁ、キミには悪いことしたな。まさかこんなことになってるなんて」

童貞「……あの……」

???「ん?」

童貞「……誰?」

???「へ?……ああ、まだ言ってなかったな。僕、神様」

童貞「…………は?」

神様という名の池沼っていうオチか?

神様「僕さぁ、1762年前から日本地区の神様してるんだよねぇ」

童貞「はぁ……」

神様「ちょっと就職しようと思って神様なったんだけど……これがもう大変でwwwww」

童貞「へぇ……」

神様「給料いいんだけど休みなくてwwwww忙しすぎワロタwwwww」

童貞「……」

神様「まったくねえwwwwwこんなん採用要項になかったんだけどねwwwww神様怨むぞwwwww神様僕だけどさwwwwwやかましいわwwwww」

童貞「……」

童貞にバカにされてる神様カワイソス(AA略)

童貞「……それで……その神様が何の用件で……」

神様「あ、そうそう。――ゴメン!キミの人生、手違い!」

童貞「……は?」

神様「いやね、人が生まれるときに、だいたいのステータス振りわけるんだけどね、面倒だから、その辺は通販で買った全自動振り分け機使ったわけよ。ほっといてもしててくれるし」

童貞「……」

神様「そしたらビックリwwwwwキミの人生、超絶ハードモードに設定されてたんだよねwwwww」

童貞「超絶ハードモード……?」

神様「そうそうwwwww近々、キミの両親死んじゃうよ?wwwww」

童貞「は?」

神様「で、キミはクラスで卒業までバカにされ続けた挙げ句、高校中退。就職なんて出来ずに路頭に迷い、最終的には……」

童貞「もういいです!もう……いい……」

神様「ごめんごめん。だからさ、本当はいけないんだけど、キミの人生ちょっと修正するね」

童貞「え?」

もしかしてワイの人生も超絶ハードモードなんじゃ…
いや、絶対にそうや!(現実逃避)

面白い続けろ

神様「なぁに。両親が天寿を全うするようにするだけだから。これまでのキミの人生は、何一つ変わらないし、これまで通り生活出来るから」

童貞「……それ、修正されてるんですか?」

神様「両親がいるのは幸せなことだよ少年。それだけでかなり違う」キリッ

童貞「は、はぁ……」

神様「……まあ、それでも足りないだろうけどね。何しろキミは、不細工だし、運動ダメだし、勉強出来ないし、会話苦手だし、友達いないし、童貞だし……」

童貞「……」ズーン

神様「……でもさ、それでも今まで生きてきて、おまけに勇気振り絞って告白までしたじゃん?僕、感動したよ」

童貞「……こっぴどくフラれましたが……」

神様「それは単なる結果でしょ?行動に移したことに、僕は感動したんだよ。神様を感動させたんだよ?これ、めっちゃすげえよ?よ!神様泣かせ!!wwwww」

童貞「……」

神様「……だからさ、そんなキミに、僕からプレゼントがあるんだ」

童貞「……プレゼント?」

神様「そうそう。これまで、超絶ハードモードで頑張った褒美みたいなもん」

童貞「ほ、褒美……ゴクリ」

神様「喜べ少年!そのプレゼントは……!」

童貞「ぷ、プレゼントは……!?」

神様「――ズバリ!“言霊”だ!」

童貞「…………言霊?」

童貞 (オナホールとかじゃねえのかよ)

童貞「なんすか?それ……」

神様「う~ん……説明はちょっと難しいんだけどね……簡単に言えば、“聞かせる力”、かな」

童貞「……は?たったそれだけ?」

神様「ノンノン!侮ることなかれ!すげえ力だよ?人生変わるよ?」

童貞(嘘くさい……)

神様「そうだねぇ……例えばキミの近くで、誰か知らない人が雑談してたとするじゃん。キミ、そんなの聞きもしないでしょ?」

童貞「ええ……まあ……」

神様「でも、言霊があるキミは違うんだよ。キミが誰かに話しかけると、その対象は強制的にキミの話を聞いてしまうんだ。耳だけじゃなくて、心までもね」

童貞「……はぁ」

神様「もちろんそれは欠点にもなりえるけどね。話を強制的に聞かせるってのは、そういうこと。ただ、使い方次第ではかなーり使える!はず!たぶん!」

童貞(どっちだよ)

神様「そろそろ僕も仕事に戻らないといけないからもう終わるけど、あとは実際に試すと分かると思うから」

童貞「え?ちょ、ちょっと……」

神様「じゃあそゆことで!ばいば~い!!wwwww」

童貞「ええ!?ちょっと無責任じゃ……!!ちょっとぉぉ!!」

~山~

童貞「――ちょっとおお!!……って、ん?」

童貞「ここは……山?」

童貞「……ああ、ヒモが切れたのか……それで気絶して……」

童貞「……夢、か……」

童貞「……」

童貞「……」

童貞「……帰ろ……」スタスタ…

ちょっと中断

はよ!!

~翌日~

男子「あ、キモいのが来たwwwww」クスクス

童貞「……」

童貞(またか……いい加減うんざりだなぁ……)

男子「キモッwwwwwキモッwwwww」

童貞(……どうせこのままの人生なんだし……もういいや)ガタッ

スタスタ…

男子「え?wwwwwなに?wwwww」

童貞「……ねえ。こっち見て笑うの、止めてくれない?」

男子「は?wwwww」

童貞「気になるんだけど……」

男子「別に俺の勝手じゃんwwwww」

童貞「……いや、とにかく止めてよ」

男子「だから――」

童貞「止めてって」

男子「――ッ」

男子(な、なんだ?なんかやけに申し訳なく……)

童貞「いちいち笑われるの、気分悪いし……」

男子「ま、まあ、な……」

男子(な、なんでこんなにキツいんだ?)

童貞「だからさ――」

男子「――わ、わかったよ!俺が悪かった!」

童貞「え?」

男子「もう笑わないから!ごめん!」タタタ……

童貞「……?」

バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・) バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄ ̄


  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/

    ; '  ;
     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
 ( ⊃ ⊃/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/ ̄ ̄

       /\
      / /|
     ∴\/ /
     ゜∵|/
  (ノ・ω・)ノ

  /  /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

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ポチ (∩`・ω・) ポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/
    /_/ ̄ ̄ ̄ ̄

~教室~

先生「――え~、では、間もなく行われる修学旅行の実行委員を決めたいと思います」

男子「めんどくせえ……」

先生「仕方ないだろ。誰かしないといけないんだからな」

先生「いないとは思うが、誰かする者はいないか?」

……シーーーーーーン……

先生「……まあ、そりゃそうだろうな……」

先生「だったら、くじ引きでも―――」

女「――せんせーぇ!童貞くんがいいと思いまーす!」

童貞「……え?」

男「俺もー!wwwww童貞くんがいいと思いまーす!wwww」

童貞(こいつら……!こんな形でも俺をバカに……!)

ザワザワ……

男子「俺もそれがいいと思いまーす!wwwww」

女子「私もー!wwww」

童貞「ちょ……」

先生「え?童貞か?……いいのか?童貞?」

童貞「え?ええと……俺は……」

女「いいでしょ?童貞くんwwwwwww」クスクス

童貞(……この女……!!俺は、絶対しな―――)

童貞「……はい」

先生「よし!じゃあ委員は童貞で決まりだな!」

ワーワー

童貞(………チクショウ……)

~放課後~

スタスタ……

童貞「はあ……」

童貞「……結局、こうなるわけね……」

童貞「……」

???「童貞くん……」

童貞「……ん?」

地味子「……」

童貞「あ、地味子さん……」

地味子「委員会、私もなったんだ」

童貞「そ、そう……」

地味子「だから……その……が、頑張ろうね」

童貞「う、うん……」

地味子「じゃ、じゃあ……さよなら……」スタスタ……

童貞「……」

童貞(そうか……地味子さんも、地味に委員会押し付けられたんだよな……)

~翌日~

女「――おーい!童貞くん!」

童貞「――え?な、なに?」

女「ちょっとさ、これ、職員室持ってってくれない?」

童貞「え?なんで俺が……」

女「だって実行委員じゃんwwww」

童貞「えええ……関係ないんじゃ……」

女「どうでもいいじゃんwwwwほら、持ってっててよwwwwwww」

童貞「……それ、自分で持ってってくれない?」

女「――……あ?」

童貞「――ッ!」ビクッ

女「あんたさ……なに調子乗ってんの?」

童貞「そ、そんなつもりじゃ……」

女「私さ、あんたごときの告白受けてやったじゃん」

童貞「そんな言い方……」

女「どうでもいいし。さっさと持っていきなよ。じゃないと、男に頼んじゃうからねwwww」

童貞「……!」

女「クスクス…wwww」

童貞「……」

見てるぞ

女「ほら。さっさと持ってってよ」

童貞「……俺、嫌なんだけど……」

女「あんたさ……いい加減―――」

童貞「だ、だって、それって女さんが頼まれたんでしょ?」

女「―――」―――ドクン

童貞「だったら、女さんが持ってくのが……普通、だし……」

女「う、うん……」

女(な、なんなの?急に……)

女(なんか、こいつの言葉が……)

童貞「……ねえ?」

女「……!な、何よ!」

童貞「いや、その……自分で……」

女「――わ、分かったわよ!私が持っていけばいいんでしょ!?」

童貞「え?」

女「ホ、ホント!使えない奴!」タタタ……

童貞「……」

童貞「……なんなの、いったい……」

~放課後~

スタスタ……

童貞「……」

童貞(……あの男子も、女さんも、急におかしくなったな……)

童貞(なんか、うまく言えないけど、急に俺の言うこと聞いてくれて……)

童貞(……まさか……)

童貞(これって……言霊って、奴?)

童貞「……」

童貞「……いや、ないない。そんなわけない。あれは夢だったし……そのはず、だし……」

???「――おいババア!」

童貞「……ん?あれは……」

チンピラ「何ぶつかってんだよ!クソババア!」

おばさん「す、すみません……」

チンピラ「どうしてくれんだよ!おい!」

おばさん「そ、そんな……」

童貞「……」

童貞(……これは、試してみる価値があるかも……)

童貞(もしこれで何もなかったらボコられるけど……その時は、二度と祈ったりしないからな、神様……)

スタスタ……

童貞「――あ、あの……!」

チンピラ「……あ?」

童貞「そ、その人、怖がってますよ?そろそろ止めた方が……」

チンピラ「お前には関係ないだろうがッッ!!!」

童貞「ひっ!」

童貞(超怖い!無理無理無理無理!絶対無理!)

童貞(……だけど……神様!信じるからな!)

童貞「――や、止めて上げてよ!」

チンピラ「――ッ!?」

童貞「その人、怖がってるし!そうやって怒鳴りつけるの、よくないし!」

チンピラ「この……クソガキ――」

――――ドクン

チンピラ「……!?」

チンピラ(な、なんだ?)

童貞「そうやって相手を怖がらせて、それはいけないことだと……思うんですけど……」

チンピラ「お、俺は別に……そんなつもりじゃ……」

童貞「あなたがそんなつもりじゃなくても……相手は、怖がってますよ」

チンピラ「お、おう……そうだな……」

チンピラ(なんか……俺、すげえ嫌な気分……)

童貞「で、ですから……」

チンピラ「わ、わかったよ!もういいよ!」

童貞「え?」

チンピラ「とにかく!ババア!気を付けろよ!」スタスタ……

童貞「……!」

童貞(こ、これは……たぶん、本物だ……!!)

おばさん「……本当に、ありがとうございました……」

童貞「い、いえ……そんな……」

おばさん「なんとお礼を言ったらいいのか……」

童貞「俺はただ……」

おばさん「あの……何かお礼を……」

童貞「そんな!け、結構ですよ!」

おばさん「でも……」

童貞「そ、それじゃ……!」ダッ――

おばさん「あ……ちょっと……!」

タタタ……

~翌日~

童貞「……」

童貞(……あの神様の言ってたの、本当みたいだな)

童貞(だとするなら……)

先生「――おい!童貞!」

童貞「――ッ!?は、はい!」ガタッ

先生「お前……聞いていたのか?」

童貞「ええと……」

先生「はぁ……もういい……座れ」

童貞「す、すみません……」ガタッ

クスクスクスクス……

先生「――じゃあ、もう一回言うぞ。これから、明日に行われる校内一斉清掃の場所決めをする!」

「えええ……」

先生「文句言うな!……とりあえず、一番決まりにくい場所から決めるとするか。それは、トイレだ!しかも体育館!」

ザワザワザワザワ……

童貞(体育館トイレか……あそこの汚さと臭さは、尋常じゃないからな……)

先生「というわけで!とりあえずくじ引きでも――」

男「――先生!」

先生「ん?なんだ?」

男「そこは、童貞くんがしたいって言ってました!」

童貞「――ッ!?」

ザワザワ……

先生「……ホントか?」

童貞「い、いや――」

男「本当です!みんなが嫌がる場所だからこそ、自分がしたいと!そう言ってました!」ニヤリ

童貞(こ、こいつ……!!)

先生「そうか……それなら――」

童貞(じょ、冗談じゃない……!)

童貞(実行委員に加えて、こんなものまで押し付けられたら、これからの雑用は全部俺みたいな流れになるじゃねえか……!)

童貞(……ふざけんな……!そんなの、嫌に決まってる!!)

童貞「ちょっと待ってください!」ガタッ

先生「?」

男「――ッ!?」

童貞「俺は……そんなこと、一言も言ってません!」

ザワザワ……

男「……!」

先生「……男……どういうことだ?」

男「は?俺、確かに聞いたっすよ?……なあ童貞。お前、言ったよな?」ギロリ

童貞「……!」

童貞(うわ……めちゃくちゃ睨まれてる……超怖いんだけど……)

童貞(……でも、俺には力がある……とりあえず、適当になんか言ってしまえば、なんとかなるはず……!)

童貞「い、言ってないだろ!」

男「……は?」

先生「……おいおい、お前ら……いったいどっちが――」

童貞「――先生、そもそも、この話し合いの仕方に問題があると思います」

先生「……どういうことだ?」

童貞「こういう場合、基本的に誰でもしたくはありません。それなら、いっそ予めくじ引きをすると言って決めてしまった方がいいかと思います」

童貞「じゃないと、特定人物に全てを押し付けてしまうような人が出るからです」

男「……!」

先生「そ、それなら嫌と言えば……」

童貞「誰だってしたくない。だからこそ、もし自分以外の奴に押し付けられるとするなら、普通ならそれに乗ります。そして、全員が暗黙のうちに押し付けはじめるんです。右の者が言えばそれに続き、またその横の者も続いて行く……」

童貞「そうやって、誰もが共犯になり、一人へ負担をかけるようになるんです。今の、俺みたいに」

ザワザワ……

童貞「その中で“嫌”だと主張するのは、かなり難しいと思います」

先生「そ、それは確かにそうだが……」

先生(なんだ?やけに説得力が……)

童貞「修学旅行の実行委員の時もそうです。先生は、早く決めたいがために、適当にその流れを黙認しました。でも、それでいいんでしょうか。特定の人物に押し付けているという事実を放置して、安易に黙認していいんでしょうか」

先生「……!」

童貞「それは、きっとダメです!全然ダメです!教育者として、それはダメだと思います!」

先生「……!!」

ザワザワ……

先生「……そうだな。確かに、俺は早く決めたいがために適当にし過ぎたかもしれないな……」

童貞「……」

先生「……童貞。実行委員の方だが……」

童貞「先生。それはもういいんです。今更変えるのは無理でしょうから。ですがせめて、体育館トイレの掃除だけは、ちゃんとしましょう」

先生「ああ……そうだな……!」

ザワザワ……

男「…………………チッ」

童貞強いww

~放課後~

童貞(いやあ……よかったよかった……)

童貞(おまけに、体育館の掃除は男になってやんのwwww超ウケるwwwww)

童貞(こいつは、神様に感謝しないとな。アーメンって言えばいいのか?www)

童貞「アーメ――」

男「――おい童貞!」

童貞「……へ?」

男「……ちょっと、一緒来いよ……」ゴゴゴゴゴゴゴ……

童貞「……!」ゴクリ……

~校舎裏~

童貞「……」

男「お前さ……マジ調子のりすぎじゃね?俺がしろって言ったら、とりあえずやっとけよ。マジムカつくんだけど……」

童貞「……」……カチ

男「ああもう!ホントムカつくよな、お前。キモイし、ブサイクのくせして……!」

――バキッ!!

童貞「あぐっ!」ドサッ

男「オラ!調子のんなよ!オラ!」

ドスドス!!

童貞「……!け、蹴らないで……!」

男「うっせえんだよ!黙ってサンドバッグなってろよ!」

ドスドス……!!

童貞「……!!」

男「……今度調子こいたら、マジ殺すからな」ペッ

童貞「……」

男「ハハハwwww」

童貞「……ククク……」……ユラリ

男「あ?なんだよ。まだ蹴られたいのか?」

童貞「……その必要はない」

男「あ?お前さ、立場分かってんの?」

童貞「それは、俺のセリフだけどな……」

男「……なに?」

童貞「お前が今したのは、れっきとした暴行、犯罪だぞ犯罪」

男「……だからなんだよ」

童貞「俺が今から警察に駆け込めば、お前は目出度く犯罪者の仲間入りだ。人生サヨナラ。バッドエンドだよ」

男「ハハハ!!んなもん、証拠もないじゃねえか!!www」

童貞「ククク……」スッ――

男「……なんだよそれ。スマホ?」

童貞「まあ聞けよ……」

カチ――

童貞『……!け、蹴らないで……!』

男「―――ッ!?さっきの――!!」

童貞「……」ニヤリ

男『うっせえんだよ!黙ってサンドバッグなってろよ!』

ドスドス……!!

童貞『……!!』

男『……今度調子こいたら、マジ殺すからな』ペッ

童貞『……』

男『ハハハwwww』


男「……!!!」ワナワナ

童貞「さて男。警察は、どっちを信じるだろうな。犯罪者のたわごとか、それとも、純然たる真実か……」

男「く、くそが……!!」

バッ――

童貞「――ッ!?か、返せ――!!」

男「ぶっ壊せば、何も残らねえだろ!!」

バキキ!!メキメキ!!

童貞「――ッ!!」

男「ハハ……ハハハ……!!やったぞ!これで証拠は――!!」

童貞「――あ~あ。やっちゃったな……」ニヤリ

男「――ッ!?」

童貞「暴行罪に加えて、今度は器物損壊か……どんどん罪が重くなってくよな……」

男「なッ――!?」

童貞「一つ言い忘れてたけどさ。あの音声データ。既に家のパソコンに転送してんだよね。残念だったな」

男「――ッ!?」

童貞「それにしても、スマホぶっ壊してさ。どうすんの?これ?」

男「……!」

男「て、てめえ……!!」

童貞「あん?言葉遣いが悪いんじゃねえの?」

男「――!」

童貞「もう一回言うけどさ、お前、立場分かってんの?俺が警察に被害届出せば、それでお前の人生終わるんだぞ?」

男「……!」

童貞「退学なって、お前の親の会社にしるところになってさ。あ、“どっかの誰か”が、親の会社にチクルかもしれないな。そうなったら、お前の親もクビだな」

男「なっ――!?」

童貞「親の収入までなくなって、家売って……お前のせいで、家族全体が路頭に迷うんだよ。お前の、せいでな?」

男「……!!」

男(な、なんでこいつの言葉、こんなに迫力があるんだ!?)

男「お、お前だって、脅迫してんじゃねえか!」

童貞「脅迫?バカ言うなよ。ただの現実を言ってるだけだろ」

男「……!」

童貞「……まあ、俺もそこまで鬼じゃない。だからさ、示談にしてやるよ」

男「ほ、本当か!?」

童貞「……言葉遣い……」ボソリ

男「――ッ!!ほ、本当ですか……?」

童貞「ああ。まず、壊したスマホ、弁償しろよ。機種本体代と、手続き料で12万な」

男「なっ――!?」

童貞「驚くことじゃねえだろ。今のスマホとか、本体買い直したらそれだけかかるだろ。調べてみろよ。本体価格10万とかザラだぞ?それにわざわざお前のせいで手続きに行かなきゃいけないんだから、色付けるのは当然じゃねえの?お前が壊したんだし」

男「そ、それはそうですけど……!」

童貞「お前の人生とスマホ弁償……どっちか選ぶんだな。それと、もう一つ条件」

男「な、なんですか?」

童貞「……俺の前で、二度と調子乗んな……」ゴゴゴゴゴゴゴ……

男「――ッ!?」ビクッ

童貞「……分かったか?」

男「……は、はい!!」

童貞(完wwww全wwww勝wwww利wwww)

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