男「頭撫でるの得意なんだ」幼馴染「じゃあ私にやってみてよ」(158)

男「妹の奴、今朝も甘えてきてさぁ」ハァ

幼「相変わらず仲いいねー。妹ちゃん、今いくつなんだっけ?」

男「もう小6だよ。来年は中学生だってのに」

 「行ってきますのナデナデしてくれないと学校行かないなんて言うんだよ」

幼「へー。愛されてるねー、お兄ちゃん」

 「でも、男がそれだけ頭撫でるの上手いのかもね」

男「まぁ、妹で慣れてるし頭撫でるのは得意だと思うよ」

 「頭を撫でさせたら俺の右に出る奴はいないかもな」

幼「自信満々だねー。じゃあ私にもやってみてよ」

男「えっ?」

幼「早く早く」

男「んー、幼馴染がそんなに言うんなら」

なで・・・なで・・・

幼「!?」ビクン

 (な、何これ……)

 (気持ちいいなんてもんじゃない…!)

 (こ、こんなのされたら……私っっ!)

男「?」ナデナデ

幼(あ~~~……だめだめだめ、きちゃう!)

 (すんごいのきちゃうぅぅっ!)フルフル

友「おーっす、お二人さん」

男「お、友。おはよう」

ぴたっ。

幼「あっ……」

友「朝から見せつけてくれやがってよう」

男「そんなんじゃないよ。なぁ、幼馴染?」

幼「……うん」ショボン

じゃあ「幼→幼馴染」に変更で。


男「――というわけなんだよ」

友「どっちにしたって仲がいいことには違いないじゃねえか」

 「幼馴染だって俺が頭撫でさせてくれって言ってもさせてくれないだろ?」

幼馴染「あ、当たり前でしょっ!」

 「っていうか、そもそも全然気持ち良くなかったし!」

 「二度とやんないでよね!?」ビシッ

男「なんで機嫌悪くなってるんだ…?」

 「幼馴染がやってくれって言ったのに理不尽だ……」

友「生理なんじゃね?」

幼馴染「ふんっ!!」

ドゴォッ!! みしっ、みし・・・!

友「ごはぁっ…!」ドサッ

男「と、友ーっ!?」

幼馴染「しねっ! 女の敵め!」ゲシゲシッ

男「わ、悪かった! 俺も二度とやらないから友を許してやってくれ」

 「それ以上はマジで死ぬって!」

幼馴染「えっ! そ、そんな…!?」ガクン

男「そんなショック受けるならもう少し手加減を……」

幼馴染「別にこんなの死んだってショックなんて受けないわよ」

男「じゃあなんで今『そんな…!?』なんて言ったんだ?」

幼馴染「なっ…! そ、それは…!」

 「知らないわよそんなの! 男の馬鹿ー!」ダダダッ

男「ちょっ、幼馴染―!!」

 「走って行っちゃったよ……、よくわからん奴だ」

友「あー、地面つめてー……」

後輩「あっ、男先輩! おはようございます!」

男「あぁ、後輩ちゃん。おはよう」

後輩「どうしたんですか、こんなところに一人で?」

友「俺もいる」

後輩「きゃっ、友先輩!? なんで地面に転がってるんですか!」

友「君のパンツをのぞくためさ」

後輩「……」

ガッ! めりっ・・・!

友「ぐあああああああ、目が、目がアアアアア!」ゴロゴロゴロ

男「お前も学習しない奴だな……」

後輩「それで、先輩はどうしてこんなところに"お一人"で?」

男(一人のところを強調した……)

 「あ、あぁ、実はさっきまでは幼馴染も一緒にいたんだが――」



男「――って感じで走って先に学校に行ってしまったわけだ」

後輩「はぁ……、先輩は相変わらずですねぇ」

男「それは、褒められているのか?」

後輩「幼馴染先輩が可愛そう」

後輩(でも、幼馴染先輩のその様子だと男先輩のナデナデはすごく気持ちいいみたい……)

 「うーん……それじゃあですね、その頭撫でる奴、あたしにもやって下さい」

男「どうしてそうなる。というか俺の話聞いてなかったのか?」

 「幼馴染の奴は、全然気持ち良くなかったって言ってたんだぞ?」

後輩「気にしない気にしない。いいからいいからぁ」スリスリ

男「わ、わかったよ。あとで文句とか言うなよ?」

後輩「わかってますって」

男「それじゃ……、頭撫でるぞ」

なで・・・なで・・・

後輩「!?」ビクン

後輩(ふわぁ……)ゾクゾク

 (先輩の手、あったかくて大きくて撫でられるの気持ちいい…!)

 (っていうか、気持ち良すぎるっっ…!)

 (ただの興味本位だったのに、こんなのされたらあたし……)フルフル

男「?」ナデナデ

後輩(オチちゃう……あたし堕ちちゃうっ!)

 (もうだめ……先輩のことしか考えられにゃいぃっ…!)

 (くる……、くる、クルクルクルすんごいのきちゃうぅぅぅっ!!)ビクンビクン

後輩「ふえぇ……」フラッ

男「ちょっ、後輩ちゃん!?」ガシッ

後輩「ら、らめ……、こんにゃのたえりゃれるわけにゃいぃ……」

男「呂律回ってないよ、気分悪いの!?」

後輩「ら、らいじょ、……大丈夫、です」スッ

男「ほ、ほんとに…?」

後輩「はい///」

男「ならいいんだけど……」

男「やっぱり、俺に頭撫でられてもそんなに気持ちよくなかっただろ?

後輩「そ、そうですね///」

 「コホン、なので! 先輩は今後、女の人の頭を撫でるのは禁止です!」

男「えぇっ、そんなに駄目だった!?」

後輩「はい、これ以上犠牲者を増やしてはいけません!」

男「犠牲者はいくらなんでも……」

後輩「犠牲者です」

男「はぁ……ちょっと自信あっただけに、なんかショックだ」ガクッ

学校――。

がらっ。

友「おーっす」

男「おはよう」

女「あぁ、男に友、おはよう」

友「おう。女ってことを隠して男として学校に通ってる女、おはよう」

男「そのことは誰にもばれてない女、おはよう」

女「う、うん……、おはよう」

女「友は制服がずいぶんと汚れてるけど、なんかあったのか?」

友「朝からちょっと冒険をな」

男「まぁ、あれは冒険以外のなにものでもないが」

女「冒険か! 冒険はいいな、漢らしくて!」

友「ほんとは男のラブコメに巻き込まれただけだけどな」

女「あぁ、いつもの……」

男「いや、あれは完全に自業自得だろ」

友「――ということがあったんだ」

女「絵に描いた様ないつも通りだな」

男「お前の自業自得も含めてな」

女「それで幼馴染は今朝はうちの教室に来てないわけか」

男「ん? あぁ、そういや今朝はいないな。まだ怒ってるのかあいつ……」

友「怒ってるわけじゃないと思うぞ。どうせ昼休みにはくるだろ」

女「でも、僕もちょっと興味あるなぁ」

男「何にだ?」

女「男のナデナデ」

男「お前もかよ……」

女「禁止令が敷かれるほど危険なナデナデなんて冒険だと思わないか?」

男「思わない」

友「思う」

男「友、お前!」

女「男っ!」

男「……はぁ、わかったよ。頭こっち出せよ」

女「おう」スッ

男(まぁ、禁止されたのは女性に対してだし、男の女にならいいか)

なで・・・なで・・・

女「にゃっ!?」ビクン

 (こ、これは…!)

女(僕の中の女が覚醒するのを感じる……)

 (だ、だめだ! 今の僕は男なんだ!)

 (もし高校卒業までに私が女だってばれたら、パパの決めた許嫁と結婚しなきゃいけなくなっちゃう!)

 (もしくは高校卒業までに自分で結婚相手を見つける……ってそんな人いないし!)

 (負けない…! 僕、男のナデナデなんかに負けたりなんかしない!)

 「ま、まだまだぁ…!」キリッ

男「お、おう…?」ナデナデ

女(んほぉぉぉおおお♥♥)

女「…!」プツン

キーンコーンカーン・・・

男「おっと、ホームルームだ」

先生「はーい、チャイムが鳴りましたー」

 「みんな席についてー」

女「……」

男「女、席に戻ろうぜ? ……女?」

先生「どうしたの、男くん、女くん、友くん。早く席について?」

友「はーい、すみませーん」

男「ほら女、早く席に」グイッ

女「」フラッ

男「お、女!?」ガシッ

友「え!?」

先生「ちょっと、ほんとにどうしたの!?」

 「女くん、気分が悪いの?」

女「」

友「こいつ、立ったまま気絶してやがる…!」

エマージェンシー

ざわざわ・・・!

先生「ええっ!? とりあえず保健室に運ばないと!」

男「お、俺が運びます! 友、女を俺の背中に!」

友「わかった!」ッショ

男(こいつ、男のくせに柔らかいな……)

 (なんかいい匂いするし、って何考えてんだ俺!)

 「すぐベッドに連れてってやるからな、女!」

女(背中……あったかい)

女「……んん」

 「あれ? 知らない天井だ……ってここ、保健室?」

 「僕、どうしてこんなところに……」

男「女、目が覚めたんだな」

女「お、男!?」

男「お前、俺が頭撫でててたら気を失ったんだよ」

女「あ……」

男「ごめん、女!」バッ

女「へっ?」

男「まさか俺のナデナデが意識を奪うほど凶悪だったなんて…!」

女「ち、違うよ! 今日はちょっと寝不足で!」

 「それで目を閉じてたらそのまま寝ちゃっただけなんだ」

男「ほんとか…?」

女「ほんとだよ。頭撫でて意識を奪うってありえないって」

男「そ、それもそうか……」

女「だから気にしないでよ」

男「……わかった」

 「俺はもう教室に戻るけどお前はもう少し寝てろよ」

 「寝不足なんだろ?」

女「うん、そうする……」

生徒指導室(昼休み)――。

男「どうしてこんなことに……」

先生「それはこっちの台詞です」

 「クラスメイトを気絶させるなんて、どうしてそんなことを……」

男「いやいや、違うんですって!」

 「俺はただ頭を撫でててただけで」

先生「男くんは男の子の頭を撫でる趣味があるの…?」

男「あぁ、そこから説明ししないといけないのかよ!」

男「――ということなんです!」

先生「……」

男「わかってもらえましたか…?」

先生「わかりました」

男「よかったぁ」

先生「男くん、先生の頭を撫でて下さい」

男「はい!?」

先生「男くんの言うことは理解しました」

 「ですが、男くんの頭の撫で方に問題があった可能性もあります」

男「でも、女はただ寝不足だっただけだって……」

先生「女くんは優しいから、男くんを傷つけないために嘘をついたかもしれません」

男「そう言われたら何も言えませんけど……」

先生「なので、先生が男くんの撫で方に問題が無かったか確認します」

男「は、はぁ……」

先生「さぁ男くん、先生の頭を撫でて下さい」

男「いや、でも俺、女の人は撫でないって約束してて」

先生「大丈夫です、先生は女性である前に教師なので」

男「はぁ……わかりましたよ、もう」

 (どうせ何もないに決まってるし)

 「じゃあ撫でますよ、先生」

先生「はい、どうぞ」

なで・・・なで・・・

先生「!?」ビクン

先生(頭を撫でられただけでこんな……ふああぁっ!)

 (き、気持ちいい…! だめ、身体が反応しちゃうの…!)

 (だめよ、ダメダメ! 私は教師なのよ!)

 (学校でこんな……生徒に撫でられて気持ち良くなるなんて!)

 (こんなの耐えられないわ……もう止めて貰わないと……)フルフル

男「俺の頭の撫で方、問題ありますか?」

先生「っ!」

 (ここで『止めて』なんて言ったら、男くんを傷つけちゃうかも……)

先生「こここんな感じで女く、んのことも、撫でてたの…?」

 「なら、別に問題ないと、」

男「ん……、まぁ女を撫でた時はもうちょっと雑な感じだったかもしれないけど」

先生「っ!? ……なら、女くんを撫でた時と同じように撫でててみて…?」ヒク

男「わかりました……」

なで・・・なで・・・っ!

先生(~~~っ!)ビクビク

 (さっきまでと違って手に力がこもってる……)

 (なのにどうしてこんなに優しく感じるの…!?)

先生(まるでペットを可愛がるみたいな……)

 (私は男くんのペット…? 違うわ…!)

 (で、でも……気持ちいいの。ご主人さまにずっと撫でられていたいって思っちゃう)

 (もう全部どうでもいい……今はこの手の感触に身を任せて……)

チョロ、チョロロ・・・

男「…? いっ!? せ、先生!?」

先生「うっ、うぅっ、ご、ごめんなさい、ご主人さまぁ……」ヘタリ

男「ご、ごしゅっ!?」

男「……」フキフキ

先生「ごめんなさい、男くん……。先生が生徒にこんな……お、お、」

 「おしっこ! ……の片付けなんかさせちゃって///」カァッ

男「俺の方こそすみませんでした……」

 「やっぱり俺のナデナデは凶器だったんだ……人を傷つけることしかできない」クッ

先生「そ、そんなことないわ!」

 「先生はその、ただ、おトイレ我慢してただけで……」

 「大丈夫だと思ったのよ? お昼休みが終わるときに行けばいいやって」

 「自分で思ってたよりも、その、あの、先生の尿道が、ゆ、緩かった……だけで///」

男「……ほんと、ですか?」

 「俺を傷つけないようにとか、そんなんじゃないんですよね…?」

先生「えぇ、ほんとよ! 男くんは何も悪くないわ」

男「そうですか……」

先生「ところであの、一つだけお願いしてもいいかしら…?」

男「お願い…? あぁ、お漏らしのことですか?」

 「なら、誰にも言いませんよ。今日あったことは忘れます」

先生「……ううん、違うの」

男「? 別のことですか?」

先生「男く……ご主人さまが言いふらしたかったら言いふらしてもらっても構いません」

 「ですから、また、私のこと、撫でて下さいませんか? ご主人さま……」ウルウル

男「…ッ!」ダッ

がらっ! タッタッタッ・・・

先生「あぁっ、ご、ご主人さまぁっ、お慈悲を~~~!」

河原――。

ひゅっ・・・ピッピッピッピッポチャン・・・

男「なんでだよ……」

 「なんでこんなことになっちまったんだ……」

 「俺はただ、普通に頭を撫でただけだっていうのに……」

 「幼馴染も後輩ちゃんも様子がおかしくなった」

 「女は意識を失った、あれもきっと寝不足なんかじゃない」

 「先生は放尿してしまった、さらに人格まで変わってしまった」

男「全部俺が悪いんだ……、俺のこの手が…!」バッ

ドンッ!

男は自分の手をおもいきり河原へと叩きつkた。
手に痛みが走る。

ドン!ドン!

何度も何度も叩きつける。
人を狂わせるこんな手はなくなってしまえばいい。

男「クソッ…くそおぉぉっ!」ブン

???「やめて!」ガシッ

男「……! >>80!」

ハゲの教頭

男「ハゲの教頭!」

教頭「ハゲは余計だ!」

男「教頭先生……どうしてこんなところに」

教頭「……男くん、君を探しにきたんだよ」

男「あぁ……そういやまだ授業が残ってたっけ」

教頭「別に頭ごなしに怒ろうというつもりはない。何がったんだね?」

 「君のクラスの担任は『男くんを傷つけてしまった私が悪いんです』としか答えてくれなくてね」

男「……」

男「先生は悪くありません。俺が、俺の手が悪いんです」

教頭「男くんの手が?」

男「信じられないと思いますが」

 「俺の手に撫でられた人はみんなおかしくなってしまうんです……」

教頭「そんな馬鹿なことが……っ!?」

グラグラグラグラ・・・!

教頭「じ、地震…!? すごい揺れじゃ、立ってられん!」

男「はっ! この地震、まさか…!」

教頭「ふぅ……収まったみたいだな」

 「大丈夫かね、男くん」

男「まただ……また、俺が……」

 「さっき俺が地面を叩いたから……」

 「あんなもの、地面にとって撫でられた程度にしか感じていないはず……」

 「そうだ、また俺は撫でててしまった! 大地を!」

 「今の地震は俺が引き起こしたんだ! くそおおおお!!!」ダダダッ

教頭「ま、待ちたまえ! 男くん!」

ビルの屋上――。

男「……高いな」

 「けど、俺みたいな危険な奴は生きてちゃいけないんだ」

 「父さん、母さん、妹……ごめん」

 「家族不幸な俺を許してくれ……」スッ

???「待って!」

男「……! >>92!」

まんこマン

男「まんこマン!?」

 「国民的大人気アニメの主人公のまんこマンがどうしてこんなところに!」

まんこマン「マンコー!」

男「馬鹿な真似はやめろだって?」

 「まんこマンに俺の何がわかるって言うんだ!」

まんこマン「ママンコ、マンコー!」

男「えっ!? まんこマンも同じような経験を…?」

 「けど俺はまんこマンとは違うんだ、まんこマンにはなれない…!」

バッ!

男はビルの屋上から飛び降りた。
ビルの高さは約50m。
2.2秒後には地面に叩きつけられ、
男はアスファルトの地面に柘榴の花を咲かせることだろう。

男(みんなごめん……)

男の脳裏に走馬灯がよぎる。
家族との温かい思い出。
友だちとの楽しかった思い出。
無数の記憶が思い出されては消えていく。

そして、2.2秒後……。

男は、空を飛んでいた。

男「えっ? 俺は空を飛んでいるのか…?」

 「は、ははっ……そういうことか」

 「落下する途中で俺の手が風を撫でたから」

 「こんなありえないことが起こってしまったんだな……」

 「くそっ、俺は死ぬこともできないのかよ!!」

ふわっ、スタッ。

男「俺、どうしたらいいんだよ……」ガクッ

???「あの……」

男「ん? >>100……」

ここまでの女性登場人物以外は安価下。

登場人物に妹含む。

幼馴染

男「幼馴染……」

幼馴染「やっぱり男だ。こんなところで何してんの?」

 「男ってば途中で学校抜け出したでしょ、噂になってたよ?」

男「……ごめん」

幼馴染「いや、別に怒ってるわけじゃないから」

男「違うんだ。今朝のこと、幼馴染の頭を撫でたことだ……」

幼馴染「そっちも別に怒ってないよ。もしかしてずっと気にしてたの?」

男「……幼馴染を撫でた後、何人かの頭を撫でたんだ」

幼馴染「へ?」

男「俺に頭を撫でられた奴らは意識を失ったり、人格が変わったり」

幼馴染「あー……」

 (あのまま撫でられてたら私もそうなってたかなぁ)

男「さっきの地震も俺が地面を撫でたからだ」

幼馴染「……ん?」

男「こんな手を持ってる俺は生きてちゃいけないと思った」

 「だからビルから飛び降りて死のうと思った」

幼馴染「ちょ、ちょっとちょっと!?」

男「けど死ねなかった。風を撫でたら空を飛んでいて気付けばここに着地していた」

幼馴染「ほっ……」

男「幼馴染は気にしてないって言ってくれたけど、俺は俺が許せないんだ」

 「大切な幼馴染をこんな危険な手で撫でててしまった」

幼馴染「た、大切って…///」

男「ほんとにごめん…!」

幼馴染「今朝、男に撫でられた時、私全然気持ち良くなかったって言ったよね」

男「うん……」

幼馴染「あれ、嘘なの」

男「やっぱり……」

幼馴染「けどね、痛かったとか、気分が悪くなったんじゃないんだよ?」

 「ほんとはね、すごく……すごぉく気持ちよかったの!」

男「えっ?」

幼馴染「あんまりにも気持ち良くて、もし友がきてなかったら気絶してたかもしれない」

 「また撫でててもらうためならなんでもしちゃう、なんて言っちゃってたかもしれない」

 「もしかしたらおもらし……しちゃってたかも、しれない」

 「そのぐらい気持ち良かった。幸せな気持ちになった」

 「だから男の手は危険なんかじゃない」

 「男はただ、頭を撫でるのがすごく上手かっただけだよ」

男「幼馴染……」

幼馴染「ねぇ、男……頭、撫でててくれる?」

幼馴染は男が撫でやすいようにと頭を差し出す。
男はその様子を見て、素直に可愛いと、撫でたいと思ってしまった。

男「いいのか…?」

幼馴染「私が撫でて欲しいの」

 「温かくて大きな男の手で。優しく撫でまわして欲しい」

男「……わかった。けど、そんな風に言われたら俺、加減できないぞ」

 「どうなってもしらないからな」

幼馴染「男になら、何されても平気だから私……」

男「!!」

幼馴染「きゃっ」

幼馴染の言葉を聞き、思わず男は女を抱きしめていた。
左手は女の背中に回し、右手は幼馴染の頭へと延びていく。

幼馴染「ぁん…♥」

男はまだ幼馴染の頭頂部に手を触れただけ。
なのに幼馴染の口からはすでに嬌声が漏れ始めている。

男の手は少しずつ横に振れ始め往復運動が開始される。

幼馴染「ん……、ひゃふっ……」

呼応するように幼馴染の息が荒くなり、
快感に身を震わせている。

男「幼馴染。お前、すごく可愛いよ」

幼馴染「ひゃあぁん…! 今、そんなこと言われたら私ぃ……」

びくん、びくん・・・!

男に耳元で甘く囁かれた幼馴染は、一気に絶頂に達してしまった。
幼馴染は顔を蕩けきった表情で男の顔を見上げる。
男は無言のまま幼馴染に顔を近付ける。

ちゅっ。 びくん・・・!

二人の唇が重なり、幼馴染は早くも二度目の絶頂に達した。

長い長い、優しいキス。
二人の唇が離れる様子はまだない。

幼馴染「はぁ…♥」

永遠と思えるほどの長いキスが終わり、二人は大きく息を吐く。
そして大きく息を吸い、二度目のキス。

幼馴染「ん……、はぁっ♥、ちゅっ……、んん♥」

さっきまでの初々しい甘いキスとは違い、
今度は獣のように互いをむさぼるような激しいキスを交わす。

幼馴染の両腕は男をきつく抱きしめる。
しかし、幼馴染を抱きしめる腕は一本のみ。
もう片方の腕は未だ幼馴染の頭の上で停止している。

男「ぷはぁ、……幼馴染」

幼馴染「はぁっ、はぁ……男」

二度目のキスも終わると互いに見つめ合い、相手の名を呼ぶ。
二人の感情の昂りはまだまだ収まらない。

幼馴染「ねぇ。もっとすごいこと、して…?」

男「あぁ、わかった」

男は幼馴染の肩に手を回し、近くにあったベンチへと歩きだす。
ベンチの前まで来ると、男が先にベンチに腰掛け両腕を広げる。
幼馴染はそこに飛び込むように抱きつき、ベンチではなく男の膝の上に腰かける。

そして三度目のキス。

四度、五度と浅いキスで回数を重ね、
何度目かのキスで再び獣のような激しいキスを開始する。

唇をぶつけ、互いの口の中を互いに舌で侵略し合う。
ほとんどゼロ距離で男を見つめる幼馴染の瞳は雄弁に語っていた。
『もっと、もっと激しく』と。

男は応える――言葉ではなく、行動で。
右手をもう一度幼馴染の頭へと伸ばし、まずはそっと一撫で。

幼馴染「んーっ♥♥」

キスをしたままだったため、幼馴染の声にならない悲鳴は男の口の中へと消える。
快感で幼馴染の舌が停止したうちにと、男の舌が幼馴染の口内を蹂躙する。

そこからは一方的な愛撫とでも言うべきキスが繰り広げられていた。

貪るような激しいキス。
そして愛が染み込む様な優しいナデナデ。
その同時攻撃の前では、幼馴染は成す術もなく愛でられる以外の道はない。

幼馴染(あぁぁぁ~~、もうだめぇぇぇっ!)

 (こんなの激しすぎるのぉ! 狂う、狂っちゃうよぅっ!)

強すぎる快感に苦しみを感じ始めた幼馴染が男から離れようとする。
しかし、男の左腕がそれを許そうとしない。
幼馴染の身体はがっちりと押さえられ、唇を離すことさえ叶わない。

幼馴染「ん、んんーっ♥ ん♥、んん♥」

 (だめなのぉっ、これ以上気持ち良くなったら人間でいられなくなっちゃうぅぅぅ♥)

 (すんごいのきちゃう、快感で全部塗りつぶされちゃうぅ♥)

 (ナデナデもキスも苦しいのぉっ♥ でもやめてほしくないのぉ♥)

 (んひいいぃぃぃっ♥ もうだめぇぇ、ばかになりゅうううううう♥♥♥)

チョロ、チョロロ・・・

幼馴染は快感に身を震わせ、我慢もむなしく失禁してしまう。
液体は幼馴染の太ももを伝い、男の制服のズボンを濡らしていく。
当然、男もそれに気付いているが、男が女を離す様子はない。

それどころかキスはより一層の激しさを増し、
ナデナデも一心不乱と言った様子で続けられている。

幼馴染(イッてる♥ 私もうイッちゃってるからっ♥)

 (これ以上はもう無理なのぉっ、壊れる♥ 私、男に壊されちゃうっ♥)

 (あ~~~、連続アクメきちゃう♥♥ アクメ人間になるぅっ♥♥)

 (よばれてとびでてアクメちゃんんんほおおおぉぉぉぉっっっっ♥♥♥♥♥)

――――
――

幼馴染「う~~~っ!」ガブガブ

男「痛い、痛いってば。悪かったって!」

 「謝るからかみつくのはもうやめてくれ」

幼馴染「私、すごく苦しかったんだから…!」

 「おもらしまでしちゃったし、挙句に気を失わされちゃうし」

 「腰もまだ抜けたまま!」

男「反省してます」

 「だからこうやっておぶってお前の家まで送ってやってるんじゃないか」

幼馴染「当然です!」

男「……」

幼馴染「ねぇ、男」

男「なんだ?」

幼馴染「その……私、重くない?」

男「あぁ、重くないよ」

幼馴染「ほんとに?」

男「軽くもないけどな」

幼馴染「一言余計!」ポカッ

男「痛っ!」

男「ほら、お前の家まで着いたぞ。もう立てるか?」

幼馴染「うん、なんとか……」スタ

男「それじゃ、また明日な」クルッ

幼馴染「待った!」グィ

男「ぐえっ…! な、なんだよ…?」

幼馴染「私たち、恋人同士になったんだよね…?」

男「お、おう……そうだな」ポリポリ

幼馴染「なら、ほら……さよならの、ん…!」

ちゅっ。

男「こ、これでいいか?」

幼馴染「えへへ……うん」

 「あ、やっぱりもう一個! さよならのナデナデも」

男「うちの妹みたいなこと言いやがって……」

幼馴染「うるさい、黙ってナデナデするの!」

 「ただし、3秒……ううん、2秒だけ!」

 「男はナデナデ上手すぎるから外では3秒以上のナデナデは禁止!」

男(室内でならいいのか……)

 「わかったよ。いーち、にぃー」

幼馴染「~~~っ!」ビクビク

男「はい、終わりっと」

男「今度こそ、また明日な」

幼馴染「うん、また明日ね」

 「……行っちゃった。私と男が恋人同士かぁ」エヘヘ

 「ってことは、妹ちゃんは将来の私の義妹になるんだね」

 「そういえば、妹ちゃんって男にいつもナデナデしてもらってるんだよね…?」

 「あんなすごいナデナデされて平気でいられるってすごいなぁ」

 「妹だからやっぱり特別なのかな? 耐性的な何かが?」

 「うーん、謎だ……」

ガチャッ、バタン。

男「ただいまー」

妹「お兄ちゃんおかえりー」パタパタ

男「ただいま、妹」ナデナデ

妹「えへへー。くすぐったいよ、お兄ちゃん」

男「やっぱりお前には効かないんだな」

妹「効かないって何が?」

男「なんでもないよ」

妹「変なお兄ちゃん」

男「あっ、そうだ。お前には言っておいた方がいいかな……」

妹「なになに?」

男「実はな、幼馴染と付き合うことになったんだ」

妹「えっ?」

兄の口から明かされた衝撃の真実ゥ。
お兄ちゃん大好きっ子の妹に電流走るッ!
そしてこの瞬間、今まで最愛の兄に12年間撫でられ続けた
膨大な快感エネルギーが時間差で妹の身体を襲った。

   ヽ`
                              ´
                               ´.

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男「い、妹ーっ!!」

妹は爆発した。

HAPPY END.

>>100
幼馴染ルートの攻略、おめでとうございます。

ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。

アクメちゃんがこのSSのピークでした。
というか、自分がここまでひどいネタを書けると思わなかった。

投げてないです、予定調和です。
怨むなら妹を選択しなかった>>100を怨んで下さい。

どうでもいいけどエルフネタじゃなけりゃ、キチガイわかないんだね。

やっと風呂に入れる・・・

風呂出たらもうちょっと書きたくなった。
けどまだ人いるかな?

>>96をロードしますか?

ニア はい
  いいえ

>>151

いいえ

おやすみなさい。

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