甘ブリ×アイマスのクロスですが、甘ブリ要素皆無です。すいません
前回
春香「天海ブリリアントパーク!」
春香「天海ブリリアントパーク!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418463140/)
続きになります。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422007266
この国、日本。
数あるテーマパークの中で閉園の危機に迫られている所がある。
その名は、天海ブリリアントパーク。
客足の悪さにより、続く閑散とした日々..........
原因は多々あるが中でも
そう、アトラクションが少ない...........
この先、天海ブリリアントパークはどうなるのだろうか................
P「え?765PROに新しいアイドルですか?」
高木順二朗「うむ!先日応募があってね?ティンと来たので即合格にしたんだよ!」
P「ということは..........」
高木「あぁ、ここを紹介するつもりだ」
天海春香「新しい仲間ですか!」
星井美希「でもアイドル志望なの」
高槻やよい「楽しみですぅー!」
音無小鳥「可愛い子だといいわ~」
春香「一体どんな子なんですか?」
天海春香。この天海ブリリアントパークの支配人。
学業、アイドル、支配人と忙しい日々を過ごす高校生である。
アトラクション『ジェラシー・オブ・ザ・サン』の担当。
高木「あぁ、とっても元気な子だよ!」
高木順二朗。この天海ブリリアントパークの代表取締役社長。再建者。
並びにアイドル事務所765PROの社長である。
美希「明るいのはいいことなの。ね、やよい」
星井美希、キャスト及び清掃員。春香同様忙しい日々を過ごす中学生である。
しかし仕事中に昼寝をするため、パークの皆に世話を焼かせている。
アトラクション『ふるふるフューチャー☆』の担当。
やよい「そうですね!」
高槻やよい。主に清掃を得意とするキャスト。
大家族の長女で、家計を潤わせるために一員となる。Pがスカウトした。
アトラクション『キラメキラリ』の担当。
小鳥「やよいちゃんは本当に元気があって可愛いわね」
音無小鳥。765PROの事務員及び、天海ブリリアントパークの受付アナウンス担当。
婚期を気にしている模様。
P「元気があるとゲストにも印象がイイですからね」
プロデューサー。就活に頭を抱えているところを高木がスカウト。
そのまま支配人である春香の補佐(プロデューサー)として活動。
刺身に菊を乗せる仕事で不採用経験あり。
彼女達のアイドルの夢も考えたいと思っている。
美希「まずはその子に会ってみたいの」
P「そうだね」
高木「今日の昼にここで待ち合わせの話をしておいた。しばらくすれば来るだろう」
P「そうですか。じゃあ皆、それまで通常業務だ」
春香やよい「はい!」
美希「はいなの~」
高木「おぉっと言い忘れていたが諸君、これを使ってくれたまえ」
P「無線ですか!」
高木「あぁ、従業員が増えるにつれ必要だと思ったからね」
春香「わぁ!なんかカッコイイですね!」
美希「本格的でテンション上がるの!」
@東エリア
春香「やよいが来てくれたおかげで、パークが見違えるように綺麗になったよ」
やよい「そんなことないですよ!」
春香「お嫁スキルが高いと後々有利だよね..........」
春香「やよい、暇があったら色々教えてね?」
やよい「はいー!」
『 ゲストが入られました。親子連れです 』ガガッ
やよい「わっ!早速無線ですね!」
春香「ゲストだって!さ、配置に着こ!」
父親「いや~、それにしても随分安くなったな、チケット代」
母親「それに何だか色々増えてるわね」
子供「ねー早くどっか入ろー!」
父親「あぁ、じゃあアレに乗ってみようか」
母親「あのアトラクションは初めてね」
父親「キラメキラリ、か」
http://i.imgur.com/kjSwsTa.png
【 キラメキラリ 】
高槻やよいが加わったことにより出現したアトラクション。
ガルウィングの車に乗り、襲ってくるモヤシのオバケをホットプレート銃で焼きはらうアトラクション。
1匹10ポイントと、スコアを争う形式である。
4人乗りで、一番高得点を出したゲストにやよいお手製の『モヤシバッヂ』をプレゼント。
稀にスーパーモヤシ(燃やし)タイムが発生し、ポイントが二倍になる。
毎月モヤシ祭りの日には、押せば「うっうー!」となる『べろちょろストラップ』が手に入る。
パフォーマンス時間は約7分
集客―A 時間―B 演出―B 設定―B
やよい「お疲れ様でしたぁー!このモヤシバッヂをどうぞ!」
子供「わぁ!モヤジバッヂだってお母さん!」
母親「良かったわねぇ、ありがとうございます~」
やよい「またのご搭乗、お待ちしてまぁーっす!」
子供「次あれ乗ろー!」
父親「はいはい」
@天海ブリリアントパーク 事務所
菊地真「ボク、菊地真って言います!宜しくお願いします!」
P「よろしく、菊地さん」
春香「よろしくね!」
やよい「よろしくおねがいしまーっす!」
美希「........................」
春香「美希?」
美希「かっこいいのーー!」ダキィ
真「うわっ!?」
P「美希!」
美希「真くんかっこいいの!」
真「ま、真君!?」
小鳥「あ、アリだわ!女の子なのに男の子みたいな魅力も」
高木「音無君...........?」
小鳥「......はっ!ダメよ小鳥~!」
P「離れなさい美希!」グイ
美希「む~!」
P「ごめんね菊地さん、ビックリさせちゃったね」
真「い、いえ大丈夫です...........アハハ...........」
P「菊地さんは、どうしてアイドルに?」
真「はい!ボク、幼い時から父さんに男のように育てられて........」
真「それで!女の子っぽくなりたくてアイドルに応募したんです!」
春香「なるほど.............」
P「(女の子っぽくか......確かにこの子は男と言っても女と言っても悪くない。
かっこいいし、それに可愛い.........不思議な子だ...........)」ジー
P「(これはいい武器になるな.........)」ジー
真「あ、あの..............」
春香「プロデューサーさん、見つめすぎですよ」
P「あぁ!ゴメンゴメン!」
真「あの聞きたかったんですけど、どうして待ち合わせ場所が遊園地なんですか?」
P「あぁ...........それについてなんだけど...........」
真「えぇ!?この遊園地が副業!?」
高木「そういうことになる。そしてこの三人がアイドル兼キャストだ!」
春香「支配人です!」
美希「普通のキャストなの」
やよい「私もですー!最近入ったんですよー!」
真「そ、そうなんだ」
P「このパークは765PROの宣伝として運営している。だからあくまで副業なんだ」
真「じゃあここで勤めるってことですか!?」
P「い、いやそんな義務はないさ!君が嫌ならいいんだ!強制するつもりもないし、ましてや」
真「ボクやります!」
P「...........................え?」
真「女の子なら誰もが好きな遊園地ですよ!?ボク、大好きです!」キラキラ
真「そんな所で働けるなんて、夢みたいです!」キラキラ
真「アイドルを目指しながら遊園地で働ける!くぅ~~!」
真「ボク、喜んで働きます!!」キラキラ
美希「やったのプロデューサー!」
P「そ、そっか............宜しくね、菊地さん」
高木「いやぁ断られるかと思ったが、すんなり承諾してくれて嬉しいなぁ!」
春香「この調子でどんどんキャストを増やしていきましょう!」
P「あぁ!」
やよい「うっうー!楽しみですぇー!」
小鳥「もう死んでもいいわ」
......................................ゴゴゴゴゴ
P「きた!」
高木「おぉ!」
美希「やったの!」
小鳥「ゲストが増えるわ!」
春香「また楽しくなりますね♪」
真「?」
P「行こう!」
やよい「はいー!」
真「えぇ!?あっちょっと!」
@南エリア
美希「あれなの!」
やよい「わぁ!」
P「南エリア.........入場門付近に佇むアトラクション........」
P「その名は.........エージェント!」
http://i.imgur.com/Dge4m2N.png
本日はここまで。
ありがとうございました
...........................................
P「この天海ブリリアントパークは『人を選ぶ』、不思議なテーマパークなんだ」
真「ということは、ボクは選ばれたんですか!?」
P「うん、そうなるね」
真「へへっ!やーりぃ!」
高木「それでは、新たにキャストとアトラクションが増えた事だ。説明を含め、合同会議をしよう」
P「はい」
春香「了解です!」
P「それでは合同会議を行いたいと思います」
春香「はい!」
美希「すー............すー............」
春香「ちょっと美希!」ユスリユスリ
美希「う~ん..............」スヤスヤ
P「今回は状況確認、報告、今後の方針が議題になります」
P「まず、天海ブリリアントパークに既存するアトラクションは『ジェラシー・オブ・ザ・サン』、
『ふるふるフューチャー☆』、『キラメキラリ』、『AGENT』の4つ...........」
P「どれも無駄なコストは発生しておらず、ジェラシーにいたっては東京湾から海水を引いています」
真「その許可って..........」
P「不思議な事に許可は取れているんだ。このパークがそうしてくれたんだと思う」
やよい「でも、お金がかからないってイイことですよね!」
高木「そうだね、やよい君!タダに越したことはない!」
小鳥「でも何かの間違いとかではないでしょうか?」
P「何度も都の方に連絡を取りました。許可までの経緯や今後の事や.......」
P「確認の取り過ぎで「もういい加減にしてくれ」って言われちゃいました....アハハ......」
P「そして、こちらをご覧ください。現時点での東西南北中央、5つのエリアに別けた図を簡単に作成致しました」
http://i.imgur.com/2Hmiw48.png
高木「うむ........とりあえず東南北には建立したようだね。殺風景は免れた、というところか.....」
小鳥「そうですね....」
春香「こう見ると、結構広いですね」
P「なんせ東京ドーム8個分だからな。中々だぞ」
真「意外と広い!」
P「キラメキラリの出現、チケット代の見直し、行き届いた清掃のおかげで集客は以前に比べ5倍になりました」
真「ご、5倍!?」
P「い、いや、5倍と言っても前までは一人や二人だったんだ」
真「そんなに人が来ないんですか!?」
P「うん.............」
やよい「....................」
真「どうして.........」
P「それはだな...........」
P達は真に天海ブリリアントパークの集客率の原因について話をした。
2年前、パークを出た一般道で交通事故が発生したこと。
それが幼い子供だったということ。
そしてパークの事故として記事にまとめられたこと..............
他方から来た真はその事件を知るよしもなく、終始驚いた表情を隠さなかった。
真「そうだったんですか.........そんなことが............」
真「で、でも!それは前の遊園地の話で!」
美希「前は前でも、やっぱり怖いの。再建したからって変わらないの」
真「そう.........だよね」
高木「.........人間は、それを「立地のせい」と思い込む癖があるからね....難しい話なのだよ」
P「これに関しては随時対処していくつもりだ。まだ策はないけど..........それまでは通常通りのパーク繁栄を目指そうと思う」
P「それじゃあ支配人、パークについて何か提案はあるかい?」
春香「えーっと...........アトラクションも増えてきたことですし、飲食スペースを設けるのはどうですか?」
やよい「それはいいですね!」
P「飲食か.......確かにパークには欠かせないな。それじゃあ建設の検討を...........」
高木「いや、やめた方がいいかもしれないね」
P「え?」
小鳥「どうしてですか?」
高木「以前のパークのアトラクションが一瞬にして消えた過去がある。このパークが必要とし、
認めたものは生まれ、認められなかったものは消える。私はそう考えるのだよ。
下手にアトラクションやレストランを建てれば、消えてしまう可能性がある」
全員「!」
美希「...........................」
高木「消えてしまえば、大きな負債を持つことになるだろう。厳しい話だ。
それに天海ブリリアントパークが生んだアトラクションは、先程キミが言ったように、
無駄な費用はかかっていない。私達が建てればそのアトラクションの費用はそのままだ。
一から始めることになる。ま、認められばの話だがね」
高木「以上の事を踏まえ、私は建設を勧めない」
P「なるほど.............確かにそうですね...........」
P「しかし、そういったものが建つまで待たないとダメなのでしょうか?」
高木「そこで考えたんだがね?『屋台』はどうだろうか」
小鳥「屋台!」
高木「屋台と言っても祭りの様に固定したものでなく、人力で動かすラーメン屋台のようなものだ」
高木「ほら、遊園地にもポップコーンを販売するといった屋台の様なものがあるだろう?アレさ」
春香「それだとパーク外に出せますし、万が一消えたとしてもさほど影響はありませんね」
高木「そういうことだよ天海君!」
P「では、何を売るかは後々考えていきましょう」
P「春香、他には何かあるか?」
春香「いえ、何も」
P「じゃあ俺から...............天海ブリリアントパークの看板を綺麗にしようと思います」
高木「綺麗に?」
P「はい。1km先にここの看板があるのはご存知ですよね。それがどうも錆びてて見栄えが悪くなっています。
それを綺麗にしようかと。看板が錆びていると、パーク自体のイメージが悪くなりますから」
小鳥「ではそれを単体で新しく設置してみては?」
P「単体ですとやはり多額になってしまうんです。ドライバーにとっても目が止まりますから」
P「...どうやらパークの内部は不思議な力が強くとも、パークの外は不思議な力は弱いと考えられます。
周りをいくら探しても、以前のパークの文字が入れ替わっただけの看板を見かけました」
P「もしパークの力が強ければ、単体の看板の一つや二つ、出現したと思うんです」
春香「う~ん..............うちの看板って、単体じゃないですよね?」
P「そこなんだ、春香」
やよい真「?」
P「単体じゃなくとも、悪くない」
高木「..............確かにそうだね」
やよい「うー.........?」
P「やはり一番宣伝となるのは単体の看板ですが、それに並ぶ良い条件があります。それは有名店と一緒の看板になること」
P「やよい、4つくらいの店の看板が一つになってるのを見たことないか?」
やよい「あります!」
P「天海ブリリアントパークの前、その時の資金のおかげで、うちは某有名ファーストフード店と一緒の看板になっているんだ」
春香「つまり有名な所の看板は目に入りやすいから、そのままパークの広告が視界に入るということですね?」
P「そういうこと」
真「なるほど!」
P「そして嬉しい事に、その看板は信号付近に設置してある」
真「それだったら信号待ちのドライバーにも気付かれやすいですね!」
真「..........でも、再建して契約は切られなかったんですか?」
高木「いやぁ、私がたまたまアッチの社長と仲が良かったもので、看板はそのままにしてくれているのだよ」
小鳥「あー、出来た人間!って感じでしたものね。アッチの社長さん」
高木「................音無君、それは私がまるで出来の悪い」
小鳥「そ、そういうことじゃないですよぉ社長!」
P「.........看板の清掃は明日の早朝にやっておきます」
春香「プロデューサーさんがやるんですか?」
P「あぁ」
春香「手伝いますよ!」
やよい「私も!」
P「いや、朝5時の予定だ。春香は遠いし、やよいは家が大変だろ?俺一人で大丈夫さ」
春香「さすがに5時は........ごめんなさい」
P「ありがとう、春香」
やよい「最近は長介やかすみが面倒見てくれてるので平気です!それに家も近いですし!」
P「そ、そうか。じゃあ頼む」
真「早すぎませんか?」
P「うん、早朝じゃないと車が増えるからね。ましてやうちは有名店と一緒の看板だ。清掃で隠れちゃアッチに悪い」
P「.............それと、大事な事を一つ決めたいと思います」
高木「ほう」
P「この天海ブリリアントパークの定休日です」
全員「定休日!?」
美希「んあっ............なんなの~.........」ムクリ
春香「さっきは起きてたのに.............」
真「遊園地に定休日って..........許されるんですか!?」
P「確かに定休日のあるテーマパークはあまり存在しない。だけど、うちのキャストの人数から計算するに、ある程度の休みがないと運営出来ない」
P「みんなの学校、アイドルとしての活動、そしてパークのキャスト........休みが一日もなくなる」
小鳥「従業員が少なすぎですものね..........」
美希「なに?なんの話なの?」
春香「定休日の話。ここの」
美希「それは賛成なの!」
春香「美希~、それは自分が寝たいからでしょ~?」
美希「そうなの、アハッ☆」
P「俺なりに定休日を考えたのですが、木曜日にしたいと思います。過去そしてこの先の祝日を見るに、木曜日は非常に祝日になるケースが少ない」
春香「.........................あっ本当ですね。2015年は木曜日の休みは一切なしです!」
P「春香、2015年のGWを見てくれ」
春香「えっと..............あっ!GWは木曜日で終わりなんですね!」
P「あぁ。GWが勝負、と言ったところだ」
P「GWの来場者数で天海ブリリアントパークの運命が決まると言っても過言じゃありません」
やよい「GWかぁ..........」
高木「うぅむ.............厳しくなるね」
高木「では、従業員が増えたら定休日を無くす方針かね?」
P「はい、その様に考えています」
小鳥「有名なテーマパークだったら問題になってましたね」
P「今は不人気に感謝、ですかね................」
P「以上ですが、他に何かありますか?」
全員「大丈夫だ(です(なの」
P「午前はエージェントの試乗、午後は通常業務だ」
美希「えっ、試し乗りしてたらゲスト来ちゃうよ?」
P「おっと、そういえば話してなかったな。この天海ブリリアントパークのアトラクションは自動的に作動してくれる。
万が一ゲストが来ても対処できるんだ」
美希「えぇ!?じゃあミキたちが頑張ってお仕事するのは無駄だったってコト!?」
P「いや、あくまで緊急用の自動運転らしい。だから丸一日十分に使える程度だ」
美希「ふ~ん..........何か都合いいね」
P「パークも美希たちの事を理解してくれているからかな?」
春香「パークに学校にアイドル!忙しいですよね!.........でもアイドルは.........」
真「......................」
小鳥「パフォーマンス時間も5分~10分程度でしょうから、あまり支障は出ないと思うわよ?」
高木「それに混んでないから、並ぶ必要もない」
美希「まぁ、何も知らないでゲストの対応するのもどうかと思うから、納得してあげるの」
P「ありがとう美希。それじゃあ俺達はエージェントに早速向かおう」
春香「了解です!」ビシッ
P「では今日も一日頑張りましょう!」
全員「オー!」
本日はここまで
ありがとうございました。
@天ブリ エージェント前
真「みんな、学校はどうしてるの?」
春香「私達は週二日の午前だけ学校に行ってるよ」
美希「あとはほとんどパークのお仕事なの」
やよい「でも楽しいから好きですよー!」
真「そうなんだ。大変だね」
春香「菊地さんもそうするの?」
真「うん、なるべくはここに合わせたいと思ってる」
真「真でいいよ、堅苦しいから」
春香「私も春香でいいよ」
美希「美希なの」
やよい「やよいでいいですー!」
真「春香、美希、やよいだね!わかったよ!」
真「でも学校の出席がないと、テストとかも大変じゃない?」
春香「うーん..........このパーク、ゲストが来ないから暇な時間がいっぱいあるんだよね」
春香「その時間を使って勉強してたら、割といい成績取れちゃったし........」
真「そりゃすごい!」
美希「もう寝るか食べるか教科書読むかだったの。あとたまに掃除」
やよい「私はちょっと苦手ですー...........」
春香「時間の空いた時にみんなで一緒に勉強しよう、やよい」
やよい「はぁい!」
春香「真は、このパークの現象はまだ信じられない?」
真「確かに不思議でありえない事だけど、真実を目の当たりにしちゃったからなぁ......」
真「もう信じるしかないかなって」
やよい「そうですよね!」
美希「その方が話が早くて助かるの」
P「おっ、みんな集まってるな」
春香「はい!」
P「よし、じゃあ早速試乗といこう」
やよい「結構暗いですね」
P「うん、足元気を付けてな」
『 ようこそ、南エリアの【AGENT】へ 』
美希「アナウンスなの」
P「菊地さん、後であのアナウンスを菊地さんの声にするから」
真「録音ですか!?楽しみです!」
『 あなた達が我が『シャンシャンプリチーホテル』の研修生ですね? 』
春香「研修生?」
『 お客様にとってホテルのサービスは一番左右すれるもの。研修生のあなた達はエージェントとなってお客様のご要望に応えていきましょう 』
照明 ピカッ!
やよい「わっ、明るくなりましたね」
美希「自転車があるの」
『 目の前の自転車に乗り、安全ベルトをしっかり装着してください 』
春香「よいしょっ」カチッ
『 お客様のご要望はコチラ、≪クマのぬいぐるみを届けてほしい≫ 』
『 このクマのぬいぐるみは宇宙に存在し、とても貴重な物 』
『 それでは宇宙へと向かいましょう。STARTです 』
ガタン!
真「うわっ!?自転車が勝手に傾いた!?」
ビュォォォ!
P「向かい風と浮き沈みでスピード感を感じられるな!」
ビュォォォォォォ!
美希「あぁ!星にぶつかるの!!」
春香「危ない!」
真「みんな!ハンドルを掴んで避けるんだ!右!」
やよい「はいぃ!」
ビュォン!
P「星の間だ!そこを狙おう!」
ビュォォォォォ!
http://i.imgur.com/Arj1dwL.png
【 AGENT 】
菊地真担当のアトラクション。シャンシャンプリティーホテルのエージェントとなり、
お客様の難しいご要望に応え、星の間を飛行していく物語。
自転車にまたがると巨大スクリーンに周りを囲まれ、夜空や宇宙の映像が辺りを覆う。
アンダーグランドのサービスを邪魔をしてくる石油王の手下を倒すイベントも存在。
星にぶつかりそうになる時の迫力、割と速い自転車の演出でゲストを楽しませる。
また星にぶつかると大きな振動が発生。
宇宙に向かい風、と言えば不思議な話ではあるが疾走感を出すためである。
エージェント、プリティーホテルの両方の名で呼ばれている。
パフォーマンス時間は8分程度。
集客―A 時間―A 演出―A 設定―B
@事務所
高木「エージェントの試乗はどうだったかね?」
P「はい、迫力もあって人気が出ると思います。全年齢が楽しめるものかと」
高木「おっ、いいねぇ」
P「この調子で増えていくといいんですが.............」
P「それと試乗の後にゲストがエージェントに来たのですが、菊地さん、しっかり対応してましたよ」
高木「そうか!それは実に頼もしい!」
P「社長、ここの維持費って............」
高木「それについてはあまり気にすることでもない」
P「え?」
高木「いやぁ私もこの年になるとね、プライドも馬鹿馬鹿しくなって頭を下げることに躊躇しなくなったよ」
高木「さっきの看板もそうだが、私はこのパークを愛している。出来る事ならなんだってするさ」
P「社長.............」
P「しかし...........テーマパークともなるとあっちも不利益ですよね」
高木「ここ一体は同じ地主の人だからね、大分儲けているみたいだ。先日改めて家を訪問したんだが、すごい豪邸だったよ!」
P「そうですか.........」
高木「それに、地主の方も「応援してる」と言ってくれた」
P「!」
高木「私はそういう人達にも、支えてくれている人達にも応えたい。だが、私だけではどうも力不足だ。
プレッシャーを与えるわけではないが、我が765PROの運命はキミにかかっている。頼むよ、キミィ」
P「はい!誠心誠意、務めさせていただきます!」
高木「ウォッホン!その意気だ!私にもできることがあれば何でも言ってくれたまえ!」
@昼休み
ガチャ
春香「あーお腹空いた~」
やよい「ゲストの数だけお腹が減りますね!」
春香「そうだね♪」
P「.......................」カタカタ
P「(おっともう昼か)」ガサゴソ
春香「わぁ!やよいこれ自分で作ったの!?」
やよい「はい!」
春香「やっぱりお嫁スキル高いなぁ...........」
P「(立方で大体30万........やはりうまくはいかないか)」モグモグ
高木「おぉっとキミィ、弁当はどうしたのかね」
P「えっ、あぁこれです」
高木「そんな栄養食だけじゃあ体がもたないぞ?ただでさえ君は遅くまで働いているというのに」
P「いえ、彼女達に比べれば全然......」
春香「............................」
やよい「..........................」
菊地真の接客は、それはそれは目を見張るものがあった。
男女隔てなく好意的に接し、かつ元気にしっかりと対応していた。
ゲストの来ない空き時間を使い、先ほど渡した資料に何度も目を通す。
最初、Pが付き添いで指導していたものの、一時間もすると逆にPが学ばされた。
そしてPは思った。
菊地真は正真正銘の“女の子”であると。
確かに男っぽい個所はいくつか見受けられるが、基本的な仕草は女の子そのものである。
中でも季節により乾燥した唇にリップを塗る仕草は、大変美しかった。
きっと彼女にファンが大勢増えるだろうと確信した。
菊地真に関しては何も問題はなかった。
菊地真に関しては.............だ
@夜 天海ブリリアントパーク
小鳥「来場者数は........20人です!いい切り出しです!」
高木「恥ずかしながら、過去最高だ!」
P「そ、そうだったんですか.........」
高木「この調子で頑張ってくれたまえ!」
P「はい!」
...................................................
高木「............さて、点検も終わったし帰るとするか」
高木「それにしても今日も働いた実感がある!きっと彼のおかげだ........」
プルルルル
高木「おっと」
ピッ
高木「はい、高木ですが」
高木「.................おぉ!久しぶりだねぇ!そっちはどうだい?..........それは良かった!」
高木「それで、どうして急に連絡を?」
高木「................なに!それは本当かね!?」
高木「いやぁ助かるよ!まだ従業員が7人しかいなくてねぇ、人手不足なのだよ」
高木「あぁ、お願いするよ。ではいつからが都合がいいかな?.......明後日!了解した!」
高木「うむ!またよろしく!」
高木「『 萩原君 』!」
本日はここまで
ありがとうございました
@早朝 天ブリから1km離れた看板下
ガチャ
バタン
P「やっぱり車でハシゴを持ってきて正解だったな。予想以上に高い」
P「............しかし汚いな、やよいがいてくれて本当に良かった」
やよい「プロデューサー!おはようございますー!」
P「おはよう、朝早くからすまないな」
やよい「いえ!」
P「それじゃあ早速ハシゴで...........」
やよい「あっ............うー.............」
P「? どうした?」
やよい「あの私.........高い所が..........」
P「え?」
@一時間後
P「本当にすまなかった」ペコ
やよい「そんな!悪いのは私です!」
P「高所恐怖症だったなんて.......もっとやよいを理解してあげるべきだった」
やよい「私もあんなに高いって思ってなかったから............」
やよい「ごめんなさいぃ......」
P「大丈夫だよ!やよいの指導のおかげで看板は見違えるように綺麗になったし!」
やよい「そうですか.......?」
P「うん、ありがとう」
やよい「いえ!」パァァ
天ブリまでやよいを送っていると、たちまちやよいは車内で寝てしまった。
日々の労働や、世話の疲れのせいだろうか、単純に早朝のせいだろうか...........
しかし寝顔はどことなく幸せそうで、Pは安心した。
起こさぬよう抱きかかえ、天ブリ事務所のソファーに寝かせておいた。
天ブリキャストが揃うと、皆同じように携帯を取り出し、カメラ機能を存分に使ったのは
やよいには内緒である。
P「彼女、高所恐怖症だったんですね」
高木「やよい君のことかね?いやぁ私もキミに教えてもらうまで知らなかったよ」
P「新人ですものね」
高木「うぅむ、天海君と美希君のことは大体把握しているんだがねぇ.........」
高木「しかし彼女の事を一つでも知れてよかった」
P「それは俺も思います」
P「社長、やよいはアイドルの活動としてはどうお考えですか?」
高木「うむ、彼女も是非ともやってもらうつもりだ。先日話をしたんだがね、彼女自身も望んでくれたよ」
P「そうですか..........じゃあ俺も色々考えないと..........」
@北エリア
P「どうだい?ゲストの入りは」
春香「はい!昨日よりも多いです!」
美希「少ないと眠いし、多いと疲れて眠いの....................あふぅ」
P「あっはは.......寝ないようにな」
真『 プロデューサー 』ガガッ
P「おぉっ、どうした菊地さん」
真『 ちょっと南エリアに来てほしいんですけど......... 』
P「了解。すぐに向かうよ」
@南エリア
タッタッタ.................
P「ハァハァ.........東京ドーム....ハァハァ......8個分は.....キツイな.......」
真「プロデューサー!」
P「おぉ.....フー.......どうした?」
真「これ、落ち葉の処理が...........」
P「あ~...やっぱりか.............」
真「掃除はしようと思うんですけど........これって毎年こうなんですか?」
P「いや、俺も最近ここに入ったばかりだから詳しいことはわからない」
真「そうですか..........」
P「.........よし、これについては前々から考えていたんだ」
真「?」
P「俺がここへ来た時もやっぱり落ち葉がひどくて掃除したのを覚えてる。実際、この南エリアだけ
じゃなくて東エリアも葉がひどいと思う。.......まぁアッチはやよいの並みならぬ掃除力で綺麗だけど」
真「やよいって掃除が得意なんですか?」
P「あぁ、大家族でな。弟や妹の面倒を見てるらしく、家事全般は得意みたいだ」
P「やよいが来てくれておかげでパークは凄く綺麗になったんだぞ?」
真「へぇ~!」
P「話を戻すが、今は来場者が少ないから清掃できるけどそうはいかなくなってくる」
P「だから、切る」
真「切っちゃうんですか!?」
P「まぁ厳密に言えば、新しい木を植えるってこと」
真「新しい木............」
P「うん、今度はなるべく葉の落ちない『スギ』を植える。この木の種類はハッキリわからないけど、
落葉樹であることは確かだ。落葉樹は葉の寿命が短く、いわば葉がすぐ落ちる種類のこと。
それに代わってスギは常緑樹といって、寿命が長く葉が落ちない種類」
真「スギ........でも、花粉症の人には厳しいんじゃないですか?」
P「うん。確かにスギは花粉症に人にとって天敵だ。だから無花粉スギを使用する」
真「そんなのがあるんですね!」
P「まだあんまり普及してないけど、うちとタイアップすることで両方の利益になると考えてる。
宣伝になるからね。まぁそうしたら一気に責任を背負うことになるけど.........」
P「木をなくすと、他方から............言い方は悪いかもしれないが、田舎から来た人でも
いきなり緑がない所は受け入り難いものだ。とりあえず全部は切らないで手前側を無花粉スギに変える。
奥はこのまま。普通は落葉樹なんて使用しないんだけど、前のオーナーの趣味かな...........」
P「一人でも多く呼ぶためには出来るだけのことはやっていこうと思う」
真「プロデューサーって、意外と頼りになるんですね♪」
P「い、いや全然だよ!まだまだ未熟さ、これからも精進するつもり」
真「あと気になったんですけど、ここのパーク、鏡が極端に少なくないですか?」
P「あぁ、トイレの洗面台にも鏡は大きいサイズの一枚しか設置してない。主な目的としては
女性の化粧時間を避け、回転を良くするためだ。男は関係のない話だが女性に無くて男性にある、
という差別をなくすために男子トイレの鏡も一枚しかない」
P「ちなみにこれは有名なテーマパークでも実施されてる策の一つだ」
真「あっ、それ夢の国から現実に戻さないようにとかいう話ありますよね!」
P「まぁうちは夢の国の設定はないから現実とかは関係ないんだけど、鏡は何よりも汚れやすいから
パーク内にも設置してない。やっぱり“汚い”というのは何に足しても悪いイメージだからね」
真「一つ一つ気にしないとダメなんですね........難しい」
真「でも他のパークの真似をしていくのもいいかもしれませんね」
P「まぁやりすぎると天ブリである所以を失ってしまうから、ほどほどに考えてる」
本日はここまで。
ありがとうございました
@天ブリ 事務所
P「う~ん.........」カタカタ
P「やっぱりこの位置はダメですかね?」
高木「左にした方がいい」
P「左ですか?」
高木「うむ!人間は物を左から見る習性があるからね、大事な情報は左配置がいい。人間の習性や心理を経営に利用するのはよくあるケースだ」
P「心理..........なるほど」
高木「あとは人の目の流れを予想して、広告や重要事項を載せていく.......」カチカチ
高木「こんな感じかな」
P「おぉ!見やすいです!」
高木「そうだろうそうだろう!」
高木「経営というものは考えればキリがないが、追求すればするほど面白いものだ。いかに」
ぐ~っ.......
P「....................すいません」
高木「キミ、ちゃんと食事は取っているのかね?」
P「はい、栄養食なら」ガサゴソ
高木「うぅむ.......ちゃんとした食事を取らないと体に毒だ。栄養があるからと言ってサプリメントのみでは生きていけないのだよ」
P「は、はい」
やよい春香「プロデューサー(さん!」
P「うぉ!お前達仕事は..........あっ休憩時間か。どうした?」
春香「私達、プロデューサーさんに色々作ってみたんです!はいっ、お砂糖たぷりのドーナツです♪」
P「こりゃ悪いな..........ありがとう。いただくよ」パクッ
P「甘っ!........でも甘いのは脳にいいんだよね。しかし美味いなぁ」
春香「えっへへ」
やよい「私はもやし炒めを作ってきました!」
P「もやし!モグモグ.........これも美味い!」
やよい「ありがとうございますぅー!」
P「(春香のドーナツの糖分..........それをやよいのもやし炒めの塩分が綺麗に被さって....)」モグモグ
P「(合わないと思ったが..........)」モグモグ
P「..........これ、売れるな」
春香やよい「え!?」
春香「売れるっていうのは...........?」
P「あぁ、昨日屋台の話をしただろう?そこで売ったらもしかしてって」
P「社長、これ食べてみてください」
高木「お?あぁ、それじゃあ.........モグモグ......んん!天海君の塩分が欲しくなるドーナツに、
それを一瞬で回収するもやし!そして糖分が欲しくなる!見事なミスマッチ!美味だ!」
高木「.............しかし、これだと喉が渇くね」
P「そこですね........水、というのもどうかと思いますし........」
P「もし販売するという話が出来たら、承諾してくれるかい?」
春香「はい!このパークのためになるなら!」
やよい「いいですよー!」
P「ありがとう、二人とも」
高木「話を戻すがキミ、ちゃんと食事は取るんだよ?」
P「あっはい、これからは弁当でも買います。すいません........」
@閉園時間
小鳥「本日の来場者数は32人!前日より12人多く動員しました!」
高木「徐々に増えているね!しかし今日が月曜平日でも昨日の日曜より増えるとは...........
これは閉園時間の延長も、そう遠くはないかね」
P「このままいってくれればいいんですが.........」
小鳥「でもアンケートにはイイ評価がいっぱいですよ!」
P「『アトラクションが増えて嬉しい』『綺麗になった』............」
高木「おぉ!『ここが好きになった』!これは嬉しいねぇ!」
P「直接的な意見が何よりも嬉しいですね」
高木「うむ!この調子で頑張ろう!さて最終点検は終わったから帰るとしよう」
P「はい。アイドル達を見送ってそのまま帰ります。お疲れ様でした!」
高木「お疲れ!」
小鳥「お疲れ様です♪」
@天ブリ 正門
P「気を付けて帰れよー!」
春香「はいっ!お疲れ様でした」
美希「お疲れなの~.......」
やよい「はぁーい!さよーならー!」フリフリ
P フリフリ
P「..........................」
真「偉いですね、みんな」
P「偉い?」
真「はい。アイドルなのにキャストもやって、なおかつ学校まで............」
真「本当、尊敬しちゃいます」
P「.................................」
P「確かに、尊敬する。俺も彼女達の時間をどうにかしたいと考えてる............学生という義務、
キャストという運命、そしてアイドルという夢..........何一つとて失ってはいけないと、彼女たち自身が自覚しているんだ」
P「俺は..........そんな前しか見ない彼女達を尊敬してる。己の人生に立ち向かっていく姿.......
だから、絶対にアイドルにならなくちゃいけないんだって思うんだ。今の俺では力不足だけど、是非ともプロデュースしたい」
P「もちろん、菊地さんも」
真「!」
P「それまで、少しだけ待っててほしい............」
真「.............................」
真「(........尊敬してるのは、プロデューサーもですよ。入って間もないけど、この人が誰よりも
深くみんなの事を想ってるのが伝わってくる............真剣に、正確に)」
真「待ちますよ、いつだって!」
P「ありがとう..............」
P「菊地さんはこの街に慣れてないだろうから、気を付けて帰ってね。治安は悪くないけど、もしものために」
真「大丈夫ですよ!ボク、ずっと空手やってきたので悪い人がいたらズバーッンと倒しちゃいますから!」
真「.............それに、ボクを男だと思う人の方が多いので、アハハ.......」
P「菊地さんは、女の子だよ」
真「.....................へ?」
P「自分では気づいてないかもしれないけど、菊地さんは正真正銘の女の子だ。理由は何ていうか.......その、
気恥ずかしくて言えないけど、自分に自信を持った方がいい。売れっ子アイドルの夢はそう遠くない」
真「プ、プロデューサー.................」
真「ありがとうございます!」
P「夢を見て、みんなで歩けばいいさ」
真「はい!ボクの場合は 『 握りしめて、走ってく! 』 の方が合うと思います!」
P「ははっ、そうかもな」
真「それじゃあ、お疲れ様でした!プロデューサー!」
P「あぁ、これからも宜しくね」
真「よろしくお願いします..................それと」
真「真でいいですよ!」
P「そ、そうか...............じゃあな、真」
真「はい!」
タッタッタ........................
売上は以前に比べ好調。
問題と見なされる個所を指摘、改善。
徐々に動員数を増やし、テーマパークとしての意義を表す。
新企画には身動きが取れずとも、その他各料金の見直し、
地域貢献におけるイベントの手配、宣伝としての資料の作成、その他もろもろ.......
訳ありのテーマパークには、解決すべき問題が山積みである。
それはそれは気の遠くなるほどの...........
しかし積まれた書類を上から片づけるようでは事は上手く運ばない。
天ブリが一人の少女によってぶつかる新たな壁。
それはあまりにも、あまりにも、基本的な
“接客”..............である
@天ブリ
P「割と早めに出社しちゃったな..............」
P「まぁいいや。色々確認しておこう」
P「えーっと...........この書類は.......」
ガチャ
P「あっ、おはようござっ―――!?」
オドオドした少女「あの~社長.............!?」
P「どうしたのかな.......?ゲストの子?.......でもここは.....」
少女「おっ.........おっ...........!」
P「お?」
少女「男の人―――――――!!!!」
続きは夜に。
ありがとうございました
.....................................................
高木「いやぁ伝えるのをすっかり忘れていたよ。はっはっは」
P「........................」
高木「改めて紹介しよう。萩原雪歩君だ!」
萩原雪歩「は、萩原雪歩ですぅ!」
春香「雪歩久しぶり!」
美希「久しぶりなの!」
小鳥「久しぶり~」
雪歩「うん久しぶり!春香ちゃん、美希ちゃん、小鳥さん!」
P真やよい「?」
高木「萩原君は以前天海ブリリアントパークで働いていたんだ」
P「あっ通りで」
真「じゃあアイドルなんですか?」
高木「もちろん!」
雪歩「家の事情でしばらくここを離れてたんです.......そしたら社長がいつでも戻ってきなさいって」
P「そうだったんだ..............」
P「...............それでさっきのはどうして」
P「だ、男性恐怖症.........?」
雪歩「はい.......................」
高木「私も最初の頃は苦戦したよ。よく逃げられたものさ。
まぁ今となっては大分慣れたようだが.........。大丈夫だ、きっと彼の事も慣れるはずだ」
雪歩「は、はい!」
P「えっと、とりあえず自己紹介を........俺は春香の、支配人の補佐をしているプロデューサーだ。
まだまだ未熟者だけど、これからよろしくね」
雪歩「よろしくお願いします........」ペコリ
真「ボク、菊地真って言います!」
やよい「高槻やよいですー!」
高木「二人は萩原君が離れたすぐ後に入ったキャストだ。仲良くしてくれたまえ」
高木「さて、通常業務といこう。萩原君は依然と同じ仕事をお願いするよ」
雪歩「わ、わかりました!」
P「..........................社長」
高木「.......キミの聞きたいことは分かっている。萩原君のアトラクションだね?」
P「! ........はい」
高木「天海君や美希君にだけ出現し、萩原君にはない................」
高木「答えは単純で残酷だ。『選ばれなかった』のだよ、彼女は」
P「............................」
高木「私も悩んださ。それは頭が割れるほどにね............だが、私にはどうすることも出来ない。
これがこのパークの運命なのだよ。それに従うだけだ」
P「............................」
P「どうすることも...........」グッ
@天ブリ 南エリア
雪歩「真ちゃん、やよいちゃん、これからよろしくね!」
真「うん!」
やよい「はぁい!」
真「ボク、入って日は浅いから色々教えてね!」
雪歩「そ、そんな私なんかが!」
やよい「雪歩さんって、どんなお仕事をしてたんですかー?」
雪歩「私は..................」
P「裏方、ですか」
高木「うむ」
P「............................」
高木「男性恐怖症という大きな問題のため、人前に出る事や接客は避け、ゲストとの接触がない
アトラクションの設備点検や資料の整理に周ってもらっている」
高木「最近は男性ゲストも増えてきた。彼女にとってより厳しい状況になる。まぁうちのキャストが
幸い女性が多くて助かっているんだがね............」
P「.........................」
P「...................でも、アイドルを目指している子が、人との接触を避けていてはダメだと思うんです」
高木「うむ.................」
P「人前に出てこそアイドルなのではないでしょうか。いつまでも苦手分野に手を出さずためらっては
何も進まないと思います...........彼女の事もろくに知らない俺が、とやかく言うのも変な話ですが......」
P「..............俺は、彼女にも接客をしてもらいたいです。天海ブリリアントパークのためではなく」
P「彼女の“将来”のために」
高木「..................................」
雪歩「えっとこれがエージェント...........照明は....」カキカキ
雪歩「うん、問題なし」カキカキ
雪歩「次はキラメキラリ......アトラクション二個も増えたんだぁ!すごいなぁ」
雪歩「.............アトラクションか......」
タッタッタ.........
小鳥「そうですねぇ.......雪歩ちゃん、接客中に逃げちゃったことがありましたから」
P「........」
小鳥「あの子に接客をさせるのも私達自身結構辛かったのもありましたね。でも接客以外のことは
ほとんど出来るので、助かる部分もいっぱいありましたよ」
小鳥「でも私、プロデューサーさんの意見には賛成です。それに社長も本当は同じ気持ちだと思いますよ」
P「そう..........ですよね。ありがとうございます、音無さん」
小鳥「いえいえ♪」
雪歩「~♪」
P「萩原さん」
雪歩「!!?」ゾクッ
P「だ、大丈夫!大股三歩でしょ?この距離ならって社長が...........」
雪歩「はいぃ.......」
P「えーっと単刀直入に言うけど、萩原さん、表で働く気はないかな?」
雪歩「お、表..............」
P「うん、やっぱりアイド」
雪歩「む、無理ですぅぅぅ―――!!」ダッ!
P「萩原さん―――!?」
雪歩「うぅ...............」シクシク
真「あれ?雪歩?」
雪歩「っ!真ちゃん........」
真「泣いてる?一体どうしたの...?」
雪歩「あのね..................」
― 男性恐怖症 ―
男性に対し不安感や恐怖を感じる病的な心理。
苦手意識の領域ではなく、精神的あるいは身体的な症状が現れる程。
治療法として、精神科医が最も危険と見なす行為、それは
『自分一人で悩む事』
誰かの助けがないと回復・克服は難しい問題である。
“仲間”が必要なのである。
真「そっか.............表に、ね」
雪歩「うん................」
真「でもプロデューサーの言ってること、ボクは」
雪歩「正しいってわかってるけど!でも............でも.......!」
真「.......................」
美希「前を見るの」
二人「!」
雪歩「美希...ちゃん............」
美希「雪歩はいつも逃げてばっかなの。昔も今も」
雪歩「.........................」
美希「自分で壁を作って、それにぶつかって、穴掘ってたら何も出来ないって思うな」
美希「ミキだって、ここも楽しいけど、本当はアイドルのお仕事だってしたい。
でも宣伝になるし、ずーっと昼寝してるよりはマシ」
美希「春香も、そう」
雪歩「!」
美希「向かってこうよ、雪歩。..........それだけっ」クルッ
スタスタスタ......................
雪歩「.......................」
真「........最初はボクとエージェントで働いてみよう。一人は厳しいから」
雪歩「ありがとう.........真ちゃん........」
P「美希...................」グッ
本日はここまで。
続きは土曜に終わらせます。
ありがとうございました。
@萩原雪歩が出戻りしてから3日 天ブリ事務所
雪歩「あっあのプロデューサー、どうぞ」コトッ
P「ん?あぁ、ありが」
ビュン!
P「..........................」
社長「はっはっは、まだ慣れていないようだね」
雪歩「はぃ................」
P「ま、お茶を入れてくれるまで発展したと思えば何も......」ズズッ
P「...........................美味いな」
雪歩「ほ、本当ですか?」
P「美味いよ、自分で入れたのより全然」
春香「雪歩の入れたお茶は昔から美味しいんですよね。入れ方が上手なんですよ」
P「へぇ...................」
高木「キミ、これを屋台の『飲み物』として販売するのはどうかね?」
P「春香のドーナツ、やよいのモヤシ、そしてこのお茶..........いいかもしれませんね!」
雪歩「これをですか............?」
P「あぁ!」
真「夏にも温かいお茶ですか?」
雪歩「夏は冷たいお茶を入れられるよ」
P「よし、それじゃあ早速屋台を作らないと..........」
高木「前々からデザインを考えていたんだがね?こういうのはどうだろうか」ペラッ
真「無難ですけど、いいですね!」
P「ではこの通りに設計して...........これをうちで作りますか?」
高木「それなんだが、こればかりは業者に頼るしかないね。天ブリはアトラクション設計が
必要なかったために建設業とは縁がなくてねぇ」
P「では候補のところを..........」
雪歩「あ、あの~」
P「どうしたの?」
雪歩「あの、私の家、建設業のお仕事をしてまして..........お父さんに頼めば、
もしかしたら屋台ぐらいなら作ってくれるとも思うんです..........」
高木「そういえば萩原君の家はそうだったね..........いやしかし、従業員の家庭に
ご迷惑をおかけするのは、いささか私も」
雪歩「大丈夫です!社長には、765PROには何年もお世話になってますから!それに.........
迷惑をかけてるのは私です..........まだ、まともに接客も出来ないし..........」
春香「............................」
雪歩「だから!皆さんに恩返しをしたいんです!そのくらいやらせてください!」
P「萩原さん...............」
高木「............それでは、萩原君のお言葉に甘えてみよう。では都合のいい日に私直々に
依頼をしに行くよ。本当にすまない。礼を言うよ」ペコリ
雪歩「そ、そんなぁ!」ペコリ
P「では値段はどうしましょうか?東京周辺のドーナツ屋では一つ100円程度、
パーク内なら少しくらい高くても」
春香「でも作ってるのはズブの素人です!安い方が気持ち的にも........」
P「なるほど...........でも春香のドーナツはそこらへんの市販の物より美味しいよ」
春香「えっへへ///」テレテレ
P「俺はいくら出してもかまわないけど、金銭的に50円がギリギリだな」
春香「じゃあそれで!」
P「了解。それとモヤシとお茶で出来れば200円前後までに抑えたい。あくまで手軽で子供でも手が伸びる金額だ」
真「でも家から大量のドーナツを持ってくるのって厳しくないですか?」
P「いや、屋台に厨房スペースを設けてそれを使うことにする。安い金額と出来たてを売りにするんだ。
ドーナツもモヤシも冷えているのに、お茶だけは熱いと舌の反応が悪くなったりする。それに今は冬だ、温かいお茶はいい。
販売時間に関しては朝や昼は軽く済ませる人は少ないだろうから、大体15時くらいを目安に売ろうと考えてる」
真「ボクも料理くらいできたらな~.........」
P「よし、では引き続き仕事に励んでくれ」
全員「はい」
タタタ.........
P「真」
真「はい?」ピタッ
P「萩原さんのこと、フォローしてあげてくれ」
真「わかってますよ!」
P「頼んだぞ..............」
http://i.imgur.com/pDPMabx.png
【 I Want 】
・天海春香の砂糖たっぷりのドーナツ
・高槻やよいのピリっと塩分もやし炒め
・萩原雪歩の温まるお茶
以上3品を1セットで、200円のお手頃価格である。
『誰もが食べたくなる』というフレーズで天海春香担当楽曲の「I Want」を借り、命名。
出来たてを提供し、15時から限定販売。
しかし学校や765PROの仕事を考慮して週3日の頻度で販売する。
子供からお年寄りまで楽しめる栄養満点の軽食である。
P「(天ブリHPのアクセス数は以前より少し上がったみたいだな.......)」カタカタ
P「(もっと何かを..........PVとかかな......)」カタカタ
P「........................ん?」
P「『天海ブリリアントパークとかいうテーマパークwwwwwwww』.......」
P「2chか、痛烈に批判されてるんだろうか........最近の記事だな.....」カチッ
P「..........なっ、『結構良かったわ。キャストが可愛い』........!?」
P「おぉ!知らない人が多いけど、来た人はいい評価が..........!」
P「よし!よし!.....................あっ」
18: 渋谷住まいの花屋さん(東京都) 2015/01/30(金) 16:24:26.94 ID:8765346pp
でも死人が出たんでしょ?
P「.................................まだ、先は長そうだな......」
真やPの支援でなんとか雪歩はしばらくエージェントに身を置いた。
女性ゲストには問題なく接する事が出来る。
しかし、現実は甘くなかった。
まだ一度も、まともに男性ゲストの相手を出来ていない。
目を合わせば逃げ、話しかければ逃亡、近づけば逃走。
萩原雪歩の男性恐怖症の回復・克服見込みは一向に見えなかった。
そして数日経った、閉園時間間際の夕方の事である。
雪歩「うぅ~..........今日も男の人から逃げちゃった.......」
真「明日があるよ!明日は必ず!」
雪歩「.......................うん」
P「俺もサポートするから」
雪歩「はい.................」
スタスタスタ.............
P「おっ、今日最後のゲストだな。よし、頑張ってみようか」
雪歩「は、はい!」
?「...............へぇ、前より色々増えたみたいじゃねーか」
雪歩「!?」
真「ようこそ!天海ブリリアントパークへ!」
雪歩「あっ...........あっ!」
P「(.......なんだ?萩原さんがいつもより増して.......)」
P「萩原さん?」
雪歩「ジュ.............ジュピターの.....!!!」
天ヶ瀬冬馬「よう、765PRO」
P「え...........どうして765PROを............」
雪歩「あぁ...........うぅ.............」
冬馬「アイドルとして売れねぇからテーマパークを作って、結局どっちも売れてないみたいだな」
真「なっ!一体誰だ!」
雪歩「あの人は............765PROのライバル事務所の961PRO......だよ」
P「ライバル..........961PRO?」
冬馬「おいおい、俺達のライバルだって?そういうのはもっとデカくなってから言うんだな」
雪歩「ひぃう!?ごめんなさいぃ!」
冬馬「............お前、前に会った時逃げた奴だよな?」
雪歩「!」
冬馬「一度抜けたと聞いたが、あれはオッサンの勘違いだったか...........まぁいい」
冬馬「人前で逃げ出す奴が、アイドルなんて出来んのかよ?成長したのか?」
雪歩「うぅ..........!」
冬馬「弱小プロダクションには何においても、弱小しか集まらないんだな」
真「このっ!」ザッ!
P「やめろ真!」
真「プロデューサー!」
P「..............................」
P「君が誰だか知らないが、うちのアイドルを傷つけないでもらいたいな」
冬馬「アンタ、確かここの従業員だっけか?それをうちのアイドル?プロデューサーでもないクセに」
P「俺は............萩原さんのプロデューサーだ!もちろん、アイドルとしての!」
雪歩「!!」
冬馬「じゃあアンタがトップアイドルにするのか?」
P「...........そうだ」
冬馬「へぇ.............だったら、そいつのプロデュースは結構厳しいんじゃねーか?
前会った時と何も変わっちゃいない」
雪歩「.........グスッ.........ヒック............」
雪歩「うぅ~..........!」ダッ!!
真「雪歩!」
P「待て真!俺が追う!................961PROとか言ったな」
冬馬「あぁ」
P「俺は、ここのキャストを全員トップアイドルにする。天海ブリリアントパークの未来じゃなく、
彼女達の未来のためにだ」
冬馬「.........................」
P「961PROなんかよりも、もっと強く輝くアイドルにさせるさ!」
P「それまで待ってろ!」
冬馬「.........................」
P「いつか、必ず!」ダッ!!!
タッタッタ...................
冬馬「..................フン、せいぜい頑張るんだな765PRO。じゃあな」
真「......................くぅ!」
冬馬「.............あのプロデューサー、すげぇ覚悟の眼だったな...........チッ」
スタスタスタ............
やよい「今日もお客さんたくさん来ましたね!」
美希「ちょっとずつなの」
春香「でも暇よりマシだよ!」
春香「あっ、真ー!もう閉園......」
真「...........................」
美希「様子がオカシイの」
春香「真!どうしたの?」
真「春香...............それが..........」
雪歩「うぅ............グスッ...........私なんか...........ヒック....」
P「どうして、アイドルになったの?」
雪歩「!」
P「聞かせて」
雪歩「...............私、すごく気が弱くて、それで臆病で........
そんな自分が嫌で.............だから、自分を変えるためにアイドルを目指したんです.......」
雪歩「..........でも、こんなんじゃいつになっても............」
P「俺は、萩原さんが弱い子だと思わない」
雪歩「...........え?」
P「自分のアトラクションが出なくても、ずっとここで働いてたんでしょ?
もしそれが自分だったら、俺はやめたくなる。情けないし、恥ずかしいし.........」
P「でも萩原さんはめげることなく、ずっと働き続けアイドルを目指した。
それのどこが弱い人間だ?俺は思わない。萩原さんは本当に意志の強い子だと思う」
雪歩「うぅ....................グスッ」
雪歩「.................私、悔しいです.........」
P「悔しい.......?」
雪歩「私のせいで.....グスッ.......皆を馬鹿に.....ヒック.....されて.....」
P「........................」
雪歩「春香ちゃんも....美希ちゃんもやよいちゃんも..........真ちゃんも.......
みんなみんな..........うぅ........優しくて、いい人なのに..........」
P「萩原さん................」
雪歩「私...........私.............!!」
P「........................」
P「じゃあ、見返そうよ」
雪歩「見返す..............?」
P「あぁ」
P「誰にも馬鹿にされないくらい、成長して、見返そう」
雪歩「見返したい..............見返したいです!」
P「萩原さんはみんなのために、『ONE FOR ALL』だよ。
俺達は『ALL FOR ONE』........萩原さんのために...........」
雪歩「.............はい、グスッ...........私、頑張ります.......!」
雪歩「みんなのために............頑張りますぅー!!」
ズゴゴゴゴゴゴ!!
雪歩「!?」
P「なっ!?これは!!!」
春香「そんなことが..............」
美希「................」
やよい「雪歩さん、かわいそうですね............」
真「うん.......でもボク達は!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
春香「わっ!?きゃあ!?」
美希「え!?あ!後ろなの!!」
P「皆!」
春香「プロデューサーさん!雪歩!」
やよい「これって!」
真「もしかして!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
全員「アトラクション!?」
http://i.imgur.com/f8OD42p.png
雪歩「どうして...............?」
P「そうか............そういうことだったのか!」
真「え?」
P「萩原さんは最初から選ばれていた............だけど、男性恐怖症で意志が弱かった。
でも、今!このパークと夢に対する意志の強さに!パークが認めたんだ!
それまで.......パークが待っていてくれたんだ.................!!」
真「な、なるほど!」
春香「良かったね!雪歩!」
雪歩「うん..............うん!」
美希「また賑やかになっちゃうの」
やよい「いいことですよ!」
P「萩原さん、明日からこれが君のアトラクションだ。頼んだよ」
雪歩「はぃ!」
真「困った時はすぐ呼んでね!駆けつけるから!」
雪歩「ありがとう!」
P「未来は萩原さんが思ってるほど暗くないさ。俺がちゃんと照らしてあげるから」
雪歩「はい!『光をください!』プロデューサー!」
P「あぁ!」
http://i.imgur.com/f9bpZXf.png
【 Kosmos Cosmos 】
萩原雪歩の強い意志に反応し出現したアトラクション。
犬に追いかけられ地底までスコップで掘り進めていき、
最後は温泉を掘り当て、そのお湯の勢いで宇宙に飛ばされる物語。
掘るシーンで椅子が傾き、揺れる。
中盤のお湯のシーンでは頭上から突風。
最後のシーンで椅子が後ろに傾き、プラネタリウムに似た雰囲気を楽しめる。
パフォーマンス時間は約7分程度。
集客―A 時間―B 演出―A 設定―C
高木「新たなアトラクションも増えたことだ!改めて歓迎するよ、萩原君!」
雪歩「あ、ありがとうございますぅ!」
小鳥「この調子でどんどんアトラクションが増えるといいわね~」
美希「南エリアに出来たんだね。西エリアが寂しいの」
春香「まぁそのうち、ね」
真「今度はどんな仲間が入るんだろうな~」
やよい「楽しみですぅー!」
P「そうだな、はははっ」
雪歩「あの、プロデューサー」
P「ん?」
雪歩「本当にありがとうございました!アトラクションはプロデューサーのおかげです!」
P「いやいや、俺は後押ししただけさ。もともとは萩原さんの力だ」
雪歩「でもプロデューサーがいなかったら、私、どうなってたかわからないんです!
本当に.........ありがとうございますー!」
P「こちらこそだよ、萩原さん」
雪歩「あ、あと..............」
P「?」
雪歩「雪歩、でいいですっ」
P「そんな、名前なんて大丈夫なのかい?」
雪歩「はい!克服には、まず最初の一歩が必要かなって........」
P「わかったよ、雪歩。これからもよろしく」
雪歩「わぁ.........!はい、よろしくおねがしますぅー!!」
........................................
P「Kosmos,Cosmos............か」
P「よろしくな......」
P「......................」
P「さて、点検して帰らないと」
.....................................
....................
P「うん、異常なし!」
P「えーっと今は北エリアに2つ、東エリアに1つ、南エリアに2つか。西エリアには何もないんだな............」
P「.................気長に待つかな」
P「さて、帰ろっ....................」
P「!!!?」
P「なっ............あれは!?」ダッ!!
P「どうして..............どうして.............!」
P「西エリアに新しいアトラクションがあるんだ....!!?」
これにて閉園。
またのご来場をお待ちしております。
ありがとうございました!
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません