【艦これ】提督「料理下手な娘に料理を教えるというシチュエーション」 (91)


【磯風】

= 厨房 =


磯風「…私に料理を教える?」

提督「そうだ、折角だから上手くなってもらおうと思ってな」

磯風「その気持ちは有難いが…私は浦風ですら匙を投げた料理下手だぞ?」

提督「最初から上手かった人なんて誰もいないさ、練習しなきゃ下手なままだし」

磯風「それは…そうだが」

提督「あー、ここまでしといて難だが、無理に教われとはとは言わん」

提督「やる気が無いのに練習しても上手くなる筈がないしな」

磯風「…いや、司令たっての指導とあらば、この磯風受けて立とう」

提督「そうか、なら良かった」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421755028


磯風「それで、何を作るのだ?」

提督「めっちゃ簡単だけど目玉焼き作ろうかと」

磯風「…少々簡単過ぎはしないか?」

提督「基礎を怠るものは基礎に泣く、火加減とか色々学べるものもあるよ」

磯風「なるほど…」

提督「というわけでまずフライパンに油をひきましょう」

磯風「油…コレか」 スッ

提督「それは酢だ」

磯風「なんと」


提督「ちょっとしたミスもあったが無事に油をひけました」

磯風「次はどうすれば良い?」

提督「本当は火つけてフライパンを温めるんだが…先に卵を割ってフライパンの中に入れよう」

磯風「卵を割るのか、ソレくらいは出来る」 フンスッ

提督「つっても割り慣れるまで力加減とか結構間違えやすいんだけどな」

磯風「そうなのか?」

提督「まあ取りあえずやってみようか」

磯風「そうだな……」 スッ

コツン

磯風「……割れないな」

コツンコツン

磯風「む、むう?」

ゴンッ!

磯風「あっ」

提督「……顔に掛かった」 ビチャア

磯風「…これが顔射か」

提督「男の顔射とか誰得だよ…」 フキフキ


提督「ちょっとしたトラブルもあったけど、無事に卵を二つ割れました」

磯風「黄身が崩れてしまったが…」

提督「それは仕方ない、っていうか許容範囲だ」

提督「さて、次はいよいよ火をつけるぞ」

磯風「メインイベントだな」

提督「つってもガスだからひねるだけなんだけどね」

磯風「便利な世の中になったものだ」 カチッ

提督「火加減に関してだが、弱火でじっくりやろう」

磯風「強火で一気に焼いた方が良いんじゃないのか?」

提督「黄身に火がとおる前に、白身が焦げてしまうからな」

磯風「なるほど…」


提督「んで、油が温まってきたら蓋をして」 カポッ

提督「で、コップ五分の一くらいの水を用意する」

磯風「水?」

提督「次に俺が蓋を開けたら、フライパンの中に入れてね」

磯風「わ、わかった…」

提督「…………」 ジュー

磯風「…………」

提督「……よし、今だ」 カポッ

磯風「うむ」 ジャー

ジュワァァァァ!!

磯風「!?」 ビクッ

提督「蓋をしめてっと…」 カポッ

磯風「な、何のために水を入れたんだ?」

提督「こうして蒸し焼きにするんだよ、じゃないと黄身の部分とか温まりにくいしね」

磯風「なるほど…」


提督「そして焼き終えて盛りつけたものがこちらになります」

磯風「…焦げたり生だったりはしないが、流石にみてくれは悪いな…」

提督「卵の割り方さえ覚えれば綺麗に作れるようになるさ」

提督「っていうか、冷めないうちにさっさと頂こう」

磯風「それもそうだな」

磯風「あ、司令は醤油使うか?」

提督「俺は塩コショウ派だから大丈夫だ」

磯風(塩コショウ…そういうのもあるのか)

提督「というわけで──」


磯風&提督「「いただきます」」

比叡に期待


提督「……うん、良い感じ良い感じ」 ムグムグ

磯風「…確かに、このみてくれにしては悪い味ではない」 ムグムグ

磯風「しかし…」

提督「うん?」

磯風「『自分で作った料理は格別の味』という謳い文句があるが、そこまで美味い訳ではないな」

提督「いやぁ、そんなもんでしょ。むしろ自炊に慣れると徐々に味飽きてくるし…」

磯風「そういうものか…」

磯風「だが……」 ジィー

提督「どうした?」 ムグムグ

磯風「いや…自分が作った料理を人に食べてもらうというのは、悪くない気分だな、と」

提督「それが分かったのなら、教えた甲斐があったというもんだ」

(一日一人ずつくらい投下していく予定です)

(あ、今日はここまでです)

メシマズって比叡と磯風以外に居たっけ?

乙ー 料理下手のって比叡と磯風以外って誰かいたっけ?

五月雨あたりも史実では美味しくはなかったんだそうだな

>>11-12
まあそこら辺は拡大解釈でなんとかします、悪いようにするつもりはないので



あと、こちらは過去作品です。
このスレとは一切関係がないですが暇つぶしにでも読んでくれたらありがたいです。


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※別酉
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最初にフライパン熱してから油入れようよ…

普通だったらフライパン加熱>油投入>卵割り入れなんだろうけど卵割るにも手間取るから最初に油投入にしたんじゃね?
卵を鉢かなんかに予め割って入れておいてからなら普通の手順でできるだろうけど

加賀のはお前か

期待


【比叡】

= 厨房 =


提督「今回のゲストは比叡さんです」

比叡「え、なんですかコレ?」

提督「料理ができない娘に料理を教えようという企画だ」

比叡「し、失礼ですねっ!私はちゃんと作れますよっ!」

提督「『比叡カレー』」

比叡「うっ」 ビクッ

提督「あれ以来、金剛達が比叡を厨房に入れなくなっただろう?」

比叡「それは…そうですけどぉ…」

提督「ちゃんと美味い料理作れるようになってさ、金剛に褒めてもらいただろ?」

比叡「…そうですね、そうと決まれば、気合入れていきましょう!」

提督「そんなに入れなくて良いです」

比叡「しょぼん…」


提督「で、今回作るのはカレーですね」

比叡「何故かわからないんですけど、カレー作った時だけ上手くいかないんですよねぇ」

提督「とりあえずまず、カレーを作る手順を確認しよう」

比叡「はい、えぇっと──」


・肉、ジャガイモ、ニンジン、タマネギを一口大に切る

        ↓

・肉は下味を付けて30分程冷蔵庫で寝かす

        ↓

・鍋で寝かせた肉を炒め、適当な焼き加減になったら鍋から取り出す

        ↓

・そのままの鍋に油を足してタマネギを炒める

        ↓

・良い感じにタマネギがしんなりしてきたらジャガイモとニンジンも入れて炒める

        ↓

・ある程度火が通ったらさっきの肉と水を投入する

        ↓

・アクを取りながら弱めの火力で煮込む

        ↓

・野菜に完全に火が通ったらカレー粉を入れる

        ↓

・味を調整して30分くらい寝かせる

        ↓

・完成


比叡「──こんな感じですよね!」

提督「アレ、思ったより良いってか完全に正解なんだけど」

比叡「な、なんですかその反応は!」

提督「…いや、知識だけあって実際にやってみると上手くいかないとかか?」

比叡「むぅ!そこまで言うんだったら良く見てて下さいっ!」



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───────
━━━━━
───


比叡「~♪」 サクッサクッ

提督「包丁の手際めっちゃ良いな」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


比叡「~~♪♪」 ジューッ

比叡「…よし、こんな感じかな」 カチッ

提督「タイミング完璧や」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


比叡「あ、司令ご飯炊いといてくれます?」 グツグツ

提督「あ、すっかり忘れてた」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


比叡「…味見よしっ」 グッ

提督「どれ、俺も……あれ、本当に良い感じだ」

比叡「あとは醤油を少しだけ入れて……」 タラー

比叡「これで、寝かせれば完成ですっ」

提督「…あれー?」


提督「というわけで実食と相成りました」

比叡「フフン、今回は自信作ですよっ」

提督「じゃあ頂きます」

提督「…………」 ムグムグ

提督「!?」 ブフォ

比叡「ど、どうかしましたか?」

提督「…俺の味覚がおかしくなったのか?いや、味見した時はこんな味では…」 ブツブツ

比叡「司令?味はどうですか?」

提督「…ちょっと待て、もう一回食べてみる」

提督「…………」 ムグムグ

比叡「…………」 ドキドキ

提督「…とりあえず、比叡も一口食べてみて」

比叡「は、はぁ…それでは」


比叡「…………」 ムグムグ

比叡「…こ、これは!?」 ガタッ

提督「俺の言いたいことがわかっただろ?」

比叡「はい、美味しいですっ!」 キラキラ

提督「うーん、確かに美味しいけど言いたいことは違うんだよなー」

比叡「えー、じゃあ何が言いたいんですか?」

提督「これカレーの美味しさじゃないよね?」

比叡「…あれ、そういえば?」

提督「とりあえず、基本的なことから確認していこうか」


提督「まず、見た目は美味しそうなカレーだ」

提督「盛り付けも綺麗で、まさにカレーといった感じだな」

比叡「あ、ありがとうございます!」

提督「次に温度」

提督「これも、カレーにふさわしい良い感じの熱さだ」

比叡「いやぁ、それ程でも…」

提督「そして香りだ」

提督「これもスパイシーで食欲をソソられる、嗅覚でも美味いカレーだな」

比叡「えへへ…」

提督「で、最後に味だが…」

提督「うん、美味しいことは認めよう──」







     提督「──実に美味しいモンブランの味だ」






.


比叡「あー!そうですよ、これモンブランの味ですよね!」

提督「どうしてモンブランの味になっているんだ…」

比叡「美味しいからいいじゃないですか」

提督「暖かくてスパイシーな香りがするカレーの見た目のモンブランじゃなければな」

比叡「司令は贅沢ですねぇ」

提督「せめて冷たければ…いや、匂いはごまかしきれんか…」

提督「っていうか、マジでどうしてこんな味になってるんだよ?」

比叡「…なんででしょう?」

提督「味見の時は普通に美味しいカレーだったし、入れた醤油の量もさほど多くはなかったし」

比叡「あの後は寝かせてただけですよ」

提督「うーむ…とりあえず、これからも厨房入っちゃダメだから」

比叡「ひぇー!なんでですかぁ!?」

(比叡って本来メシマズになる艦じゃないと思うんだけどなぁ、という妄想からこうなった)

(今日はここまでです)

乙です
比叡カレーは愛情じゃなくて気合いが入ってるのが原因かな?

モンブランわろた
気合が鍋の中で一晩空回りしてメシマズになるのか…

空鍋?

モンブラン食いながら見てたらカレーの味になった...

カレー…よくウ○コネタで使われる
モンブラン…上のやつがウ○コネタにされることがある

共通点が無いことは無いな(暴論)


【能代】

= 厨房 =


提督「今回のゲストは…あれ、能代?」

能代「は、はい!お世話になります!」

提督「…能代って別に料理下手じゃないよね」

能代「えーっと、前も言ったと思うんですけど…私、カレーしか作れなくて」

提督「ああ、レパートリー増やしたいのね」

能代「そういうことです!」

提督「カレー作れるってことは、基本は出来るってことだろうから…」

提督「料理を教えるっていうよりはレシピを教えるって形になるけど、良いか?」

能代「勿論です!」


提督「で、今日の料理は『味噌汁』と『焼き鮭』です」

能代「ご飯と合わせればそれだけで一膳できそうですね」

提督「漬け物が欲しくなるが…まあ浅漬けの素とか使えば楽に作れるし割愛しよう」

提督「ではまず味噌汁から」

能代「味噌汁といえば…味噌と具ですよね?」

提督「あと出汁な」

能代「…味噌汁って出汁使ってるんですね」

提督「作らなかったら意外と知らないことだよな、コレって」


提督「とりあえず、まず具の準備を行おう」

提督「というわけで材料として用意したものがこちらになります」

能代「大根と豆腐…これだけですか?」

提督「まあシンプルにいこうかと、あと大根は葉の部分も使う」

能代「なるほど…実質三種類の具になるわけですね」

提督「あと大根本体もピーラーで剥いといた皮を使うと、取りあえず細く切っておけば良いから楽だ」

能代「余った大根の身(?)の部分はどうするんですか?」

提督「おでんとかの煮物に使うのだ」

能代「有効利用という訳ですね!」

提督「まあ早速切ってみよう」

能代「はい!」




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提督「で、切り終わったら鍋の中に入れて」

提督「適量の水をドバーっと」

能代「ふむふむ…」 メモメモ

提督「んで規定量のだしの素入れる」 ザー

能代「…ってだしの素!?昆布とか、かつお節とかで取るんじゃないんですか!?」

提督「ぶっちゃけこれが楽だし、しかも美味い。あまりだしの素をナメない方がいい」

能代「な、なるほど…」

提督「それで火を付けて…」 カチッ

提督「んで沸騰するまでの間に鮭を焼く」

能代「時間の節約ですね!」


提督「まあ、やることは簡単だ」

提督「グリルに水引いて網に鮭を乗っけて火をつける」

能代「できました!」 カチッ

提督「慣れたら鮭焼ける時間もだいたいわかるようになるけど、慣れないうちはちょくちょく焦げないか見ておいた方が良いな」

能代「了解ですっ!」

提督「んで、出汁がそろそろ沸騰する頃だから味噌と豆腐を投入します」

提督「お玉で必要な量の味噌を掬って…」

能代「…こんな感じですか?」

提督「そうそう、それで湧いてるところにお玉入れて少しずつ溶く」

能代「やってみます…!」


能代「…………」 カチャカチャ

能代「……!!うわっと…!」 ワタワタ

能代「危ない危ない…気をつけないと」 カチャカチャ

提督(…やっぱ一生懸命料理してる女の子は良いですね、目の保養になる)

提督「っと、そろそろ溶けたかな?」

能代「はい、出来ました!」

提督「豆腐の前に、味見してみよう」

能代「そうですね……」 コクコク

能代「…うん、良い感じだと思います!」

提督(凄い個人的な話だけど女の子が作ってる料理の味見してるとこが大好きです)

提督「じゃあ豆腐を入れよう、豆腐は手の上で切ります」

能代「あー、見たことあります…でも、能代に出来ますかね?」

提督「スライドさせずに、あまり力を込めず上から押すように切れば大丈夫だ」

能代「な、なるほど…?」

提督「習うより慣れろ、取りあえずやってみよう」

能代「はい…」


能代「…………」 ソー

能代「……おお…!」 スイー

提督「あっ」

能代「!!な、何かマズいことでも起きましたか!?」 ビクッ

提督「いや、鮭焼ける頃だなと思って」

能代「な、なんだ…ビックリしましたよ」

提督「スマン、驚くと思ってなかったんだ」

提督「で、切れた?」

能代「はい、なんとか」

提督「では早速投入しようか」

能代「了解です」 チャポン

提督「ひと煮立ちしたら完成だから、その間に他のもの盛り付けちゃおう」

能代「いよいよですね…!」




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━━━━━
───


提督「で、盛り付けも終わりーの」

能代「冷めないうちに頂いちゃいましょう!」

提督「では…」

提督&能代「いただきます」

提督「まず味噌汁から……」 ズズッ

提督「うむ、いい味だ」

能代「本当ですか!良かったぁ…」

提督「しかし味噌汁の具って一体どれだけレパートリーあるんだろうな」

能代「代表的な物で言えばやはり、ワカメやお麩、なめこやシジミとかでしょうか?」

提督「人によってはジャガイモとかトマト入れたりするらしい」

能代「いろいろあるんですねぇ」

提督「なんにせよ、暖かい味噌汁を飲むとほっとするな」

能代「そうですね!」


提督「で、次は焼き鮭だが…よく考えたら焼き加減見てたの俺なんだよね」

能代「私は味噌汁にかかりきりでしたからね…」

提督「まあ俺がやるにしろ能代がやるにしろ、やることは焼き加減見ることくらいだし、別に良いっちゃ良いんだが」

能代「…確かに、思った以上に簡単そうでしたね」

提督「まあ流石にいきなり鮭捌けとか、そんなんやらせるわけにもいかんしな」

能代「魚を捌くのは難しそうです…」

提督「って、鮭食べなきゃ」

能代「そうでした…!」

提督「……やっぱ鮭は皮が一番うめぇな」 ムグムグ

能代「えっ、皮食べるんですか?」

提督「えっ」


提督「ふぅ、ごちそうさま」

提督「これで阿賀野に出せる料理も、少しだけだけど増えただろ?」

能代「そうですね…阿賀野姉ぇは食事もちゃんと見てなきゃダメですからね」

提督「姉としてソレで良いのだろうか…まあ本人が良いのなら良いと思うが」

能代「できれば、もっとレパートリー増やしたいので、今後もお世話になっても良いでしょうか…?」

提督「それは勿論。あ、次からはやりたい料理とか教えてくれれば対応するよ」

能代「やりたい料理…ですか」

能代「…提督は、どんな料理が好きですか?」

提督「オムライスですね。っていうか能代が作りたい料理で良いのに」

能代「いえ、折角なら提督が食べたい料理を作りたいですから!」

提督(…この発言は、なんか意味深に聞こえるなぁ)

(明確なメシマズ描写が無くてもこんな感じでなんとかします。っていうか『料理下手な娘』であって『メシマズ』ではない)

(今日はここまでです。)

乙 まあ出汁の素もいいが前の日の夕方に煮干やこんぶやしいたけをペットボトルに入れて水入れたら冷蔵庫に入れておけば朝には出汁とれるんだけどな


味噌汁にキャベツ入れる地域があるって聞いたなぁ

昔彼女に味噌汁作って貰ったら、切らなかったせいですげぇ長いワカメが出てきたのは良い思い出

ワカメが増えすぎるのはお約束

一つ丸々磯風で見たかった

えっキャベツと油揚げの味噌汁やジャガイモとカボチャの味噌汁ってみんな作らないの?

作らねえなあ

玉ねぎやもやしを入れたりもするな、後者はかさ増しや悪くなりやすいから残り物消費の意味合いもあるが
夏場はナス、秋はじゃがの代わりにさつまいも、冬場はキャベツの代わりに白菜入れたりするかな


【瑞鶴】

= 厨房 =


提督「今回のゲストは瑞鶴さんです」

瑞鶴「よ、よろしくお願いします」

提督「…瑞鶴って料理苦手だったっけ?」

瑞鶴「作れるは作れるんだけど、どうも翔鶴姉ぇみたいに上手く出来なくて…」

提督「簡単な物なら作れるって感じ?」

瑞鶴「そうだね」

提督「…ふむ、じゃあ揚げ物に挑戦してみるか?」

瑞鶴「揚げ物…確かにやったことなかったわ」


提督「というわけでアジがあったので、『アジフライ』にします」

瑞鶴「…そのアジ、おろすの?」

提督「いい機会だし、一回くらいおろしてみても良いんじゃないかな」

瑞鶴「…うん、確かに折角だから、やってみるよ」

提督(まあ既におろしたやつとか普通に店に売ってるんだけどね)

提督「というわけでまず新聞紙をしいて、汚れないようにしてから作業しましょう」

瑞鶴「はーい」 スッ

提督「で、尾の付け根からのびる『ぜいご』っていう固い鱗を取り除く」

提督(まあその前に全体から軽く鱗とるんだけど割愛する)

瑞鶴「どうやって取るの?」

提督「包丁で身から切り離す」

瑞鶴「なるほどね……」 ススッ

提督「できたら、反対側もね」

瑞鶴「はーい」


提督「無事取りおわったら次は頭を落とす」

提督「胸ビレを立てて、余分な身を切り落とさないように切るんだ」

瑞鶴「了解!」 スパーン

提督「!?」

瑞鶴「?どうしたの?」

提督(苦もなく一瞬で頭を落とすとは、流石は新鋭空母…余裕の表情だ、馬力が違いますよ)

瑞鶴「…今なんか失礼なこと考えなかった?」

提督「失礼なこと?知らない子ですね…」

提督「んで、頭を落とし終えたら腹を切ります」

瑞鶴「頭を落として腹を切るって…なんか切腹みたいね」 ススッ

提督「内蔵を掻きだしたあとは、中骨の根本に切れ込み入れといて」

瑞鶴「なんで?」 スッ

提督「すぐで分かる」


提督「そしたらその色々やったアジの血や鱗を、水で洗い流します」

瑞鶴「うわ、結構血が出るんだね」

提督「さっき中骨にいれた切れ込みから血合いをしっかり掻きだすんだ」

瑞鶴「はーい」 ジャバジャバ

提督「洗い終わったら水気をしっかり取って、使ってなかったまな板の方に移します」

提督「ここから本格的に三枚におろす感じだな」

瑞鶴「下準備も結構大変だね…」

提督「まあ慣れれば…いや、慣れても結構面倒だなコレ」

提督「まあいいや、まず腹から背骨の辺りまで包丁をいれて、尾のほうまで切る」

瑞鶴「切る!」 スイーッ

提督「切れたら背中からも同じように切る」

瑞鶴「切る!」 スイーッ

提督「そして中骨から身を剥がすために、頭側から包丁を入れる」

瑞鶴「入れる!」 グイッ


提督「で、反対側も同じようにやって三枚におろしたのがこちらになります」

瑞鶴「この包丁切れ味良いね、スイスイ切れるから思ったより楽だったよ」

提督「出刃包丁だからなー、そこそこ質が良い物の筈だ」

提督「それは置いといて、骨が残ってる身から骨を剥がそう」

提督「包丁で『腹骨』をすくい取るように剥がす」

瑞鶴「よいしょー」 スッスッ

提督「そして小骨を取る訳だが…面倒くさいだけだし、俺がやろう」

瑞鶴「良いの?」

提督「自分で料理作る時はちゃんと自分でやってね」




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───


提督「アジの三枚おろしが完成したところで、アジフライの準備に入ります」

瑞鶴「そういえばフライ作るんだったね…すっかり忘れてた」

提督「まず衣用のパン粉と小麦粉を用意します」

瑞鶴「しましたー」 ドン

提督「卵を溶きます」

瑞鶴「溶きまーす」 カチャカチャ

提督「んで溶いてる間にアジに塩コショウで味付けしときます」

瑞鶴「シャレ?」 カチャカチャ

提督「言うと思ったわ」

瑞鶴「卵溶き終わったよー」

提督「じゃあ衣付けるか、小麦粉を全体にまぶしてから、卵、パン粉の順番でな」

瑞鶴「はーい」 ペタペタ


提督「衣ついたから最後に揚げましょう、鍋に火つけて」

瑞鶴「付けまーす」 カチッ

提督「アジフライはだいたい170℃くらいで揚げるんだ」

瑞鶴「いつも思うんだけど、油の温度ってどう見分けるの?」

提督「んーと、綺麗な箸を少しだけ濡らして…」

提督「んで、水気を拭きとった後に箸を入れる」

ジュゥー

提督「こんな感じで気持ち多めに細かい泡が出てたら、大体170℃くらいだな」

瑞鶴「へぇー…ってアジ入れなきゃだね」

提督「解ってるとは思うが油ハネに気をつけてな、火傷するから」

瑞鶴「了解!」 ジュゥー

提督「んでキツネ色になるまで揚げたら完成だ」




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───────
━━━━━
───


提督「実食のお時間です」

翔鶴「あの…提督、これは一体…?」

提督「今回はスペシャルゲストとして翔鶴さんをお迎えしてお送りいたします」

瑞鶴「し、翔鶴姉ぇ呼ぶなら先に言ってよぉ!」

翔鶴「瑞鶴まで、どうしたの?」

提督「翔鶴よ、コレは『瑞鶴が頑張って作ったアジフライを食べよう』という企画だ」

瑞鶴「なんか違う!間違ってないけど何かが違うから!」

翔鶴「これを、瑞鶴が?」

瑞鶴「…えっと、頑張って作ったのは確かだから、うん」

翔鶴「…そう、じゃあ味わって食べなきゃね」 ニコッ

瑞鶴「…うんっ!」 パァァ

提督(…俺、ここにいなくて良いんじゃないかな)


提督「では早速いただきますか」

翔鶴「頂きましょう……」 サクサク

瑞鶴「…ど、どう?」

翔鶴「…美味しい、良い塩梅で揚げれてるわね」

瑞鶴「よ、よかったぁ…」 ホッ

翔鶴「これなら、時々ご飯を作ってもらうのも良いかも知れないわ」

瑞鶴「そんな!今回のは提督さんにいっぱい教えてもらって作れただけだし…」 モジモジ

翔鶴「…教えてもらった?」 ピクッ

提督「いやぁ、正直レシピさえあれば俺の教え必要無かったと思うんだよね」

瑞鶴「いやいや、提督さんが最初から手とり足とり教えてくれたからだよ」

翔鶴「て、手とり足とり…!」 ガタッ

提督「ど、どうした急に?」

翔鶴「そ、その話もっと詳しく教えて頂けませんか!?」 ムフー

瑞鶴「本当にどうしたの?鼻息荒いけど…」

(今日はここまで)

(次で最後にすると思う、やはりノリと勢いだけで書き始めると続かないなぁ)


周り海だし魚捌けると釣りが捗るな

生け捕りのタコを持ち込んで吸盤に吸い付かれるのは誰だろう

まるゆとカレー作って木曾にごちそうしよう(提案)

すまぬ、いろいろあるから最後の投下は明日に延期で

乙 リアル大事ですねわかります

次回期待

耳年増な翔鶴かわいい


【熊野】

= 厨房 =


提督「今回のゲストは熊野さんです」

熊野「よろしくお願いいたしますわ」

提督「…こういう言い方は悪いんだが、熊野って料理するの?」

熊野「普段は全くいたしません、ですが…」

提督「ですが?」

熊野「…鈴谷に『料理の一つも出来ないのはどうなの?』と言われまして…」

提督「悔しいから練習しようと」

熊野「はい、その通りですわ」

提督「まあいい機会だ、簡単なものからやってこう」

熊野「…簡単なもの?この熊野を見くびらないでくださいな」

提督「えっ」

熊野「この私が料理をするのです、本格的な物じゃなくてどうするのですか!」

提督「良く分からないけど凄い自信だ」


提督「…じゃあ、パスタ料理からカルボナーラとかどうだ?」

提督(パスタ系は思ってるよりは簡単だからな)

熊野「悪くないですわね」

提督「じゃあそれでいこうか…まずは」

熊野「まずは?」

提督「麺を茹でるようのお湯を沸かします」

熊野「水を入れて…火を付けるんですね」 カチッ

提督「で、お湯が沸くまでにいろいろと準備しておこう」

提督「最初は、卵をボウルに割って入れる」

熊野「ひゃあっ!」 グシャァ

提督「なんで握り潰しとるんだお前は」


提督「んで卵をボウルに入れたらそこに粉チーズを割りと多めに投入する」

熊野「多め…山盛りですか?」 シャッシャッ

提督「流石に山盛りではないが結構多めではあることは確かだ」

提督「…よし、そんなもんだ」

熊野「確かに多いですね」

提督「んで次はボウルを温めながら中身をよくかき混ぜる」

熊野「何故温めながらなんですの?」 カチャカチャ

提督「冷たいままだと仕上がりが良くないんだ、とろみが出るまで混ぜる」

熊野「とぉ──むぐぐ」

提督「はい叫ぶの禁止」

熊野「淑女(レディ)の口をいきなり塞ぐだなんて…何のつもりですか?」 カチャカチャ

提督「料理中にいきなり叫びだそうとするとは、何のつもりですか?」


提督「混ぜ終えたら、適当に切っておいたベーコンを、フライパン使ってオリーブオイルで炒める」

熊野「こうやって何かを火にかけていると、料理をしてるという気分になりますね」 ジュー

提督「焦がさないようになー、まあ別に焦げたところでどうなる訳じゃないけど」

熊野「…このくらいかしら?」 ジュー

提督「そうそう、ここで一旦火を止めて…」

提督「沸かしておいたお湯で麺を茹でる」

熊野「…すっかり忘れていましたわ」

提督「何かに集中するといろいろ忘れがちになるから注意だな…というわけで麺投入」 ザバー

熊野「太めの麺ですのね?」

提督「こってりしたソースには太麺の方が合うんだ」

熊野「なるほど…」


提督「んで、適度に麺の硬さを確かめながら茹で続け…麺や火力にもよるが大体6~8分くらいか」

提督「…こんなもんかな?」 カチッ

提督「茹で終わった麺は早速フライパンの中に入れる」

熊野「とぉぉぉおおう!」 バサッ

提督「だから叫ぶなよ…何事も無かったから良いけどさ」

提督「んで、フライパンの火を付けて…茹で汁を少し入れる」

熊野「そんなことをしたら、味が薄くなってしまうような…」

提督「いや、コレ結構重要なポイントだ」

提督「んで、フライパンを良く振りながら混ぜる!混ぜ続ける!」

熊野「…どれくらいっ、混ぜればっ、良いんですのっ?」 ジュゥー

提督「オイルと茹で汁が良く馴染むまでだ」

提督「ちなみにオイルと茹で汁が馴染む現象を『乳化』と言います」


提督「で、乳化が完了したら鍋の中身をさっきの卵入りボウルの中に突っ込む!」

熊野「豪快ですのねぇ」 ザバッ

提督「そしてまたよく混ぜる」

熊野「なんだか、混ぜてばかりなような気がしますわ…」 カチャカチャ

提督「んで良い感じになったらほぼ完成だ、盛り付けましょう」

熊野「終わってみれば結構楽な作業でしたね」 カチャカチャ

提督「盛り付け終わったら、黒コショウをかけて…」 パラパラ

提督「これで本当に完成です、軽く片付けしてから実食に入ろうか」




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提督「そして例のごとく実食です」

鈴谷「これ熊野が作ったの?」

熊野「勿論ですわ!この私にかかればこの程度、たやすいことです」

提督「スペシャルゲストは鈴谷さんです、ちなみに今回は私の分がありません、悪しからず」

鈴谷「誰に話してるの?」

提督「内なる自分に話しかけているんだ」

鈴谷「はぁ…?まあ取りあえず食べようよ」

熊野「そう致しましょう」

鈴谷&熊野「いただきます」

鈴谷「…………」 ムグムグ

熊野「…………」 チラッチラッ

鈴谷「…うん、いけるいける!美味しいじゃん!」

熊野 ホッ

鈴谷「あ、今ホッとしたでしょ?」

熊野「…なんのことでしょうか?」 シラー


鈴谷「しっかし、初めての料理でパスタって随分お洒落な物作ったねぇ」

熊野「私が作る料理なのですから、私に見合う物じゃなければいけませんわ」

鈴谷「おおう、相変わらず凄い自信」

鈴谷「…うーん」

熊野「どうかしましたか?」

鈴谷「いやー、私も提督に料理教えて貰おうかなぁって思ってさ」

熊野「貴女はもう料理が出来るでしょう?」

鈴谷「そうだけどさ、知らない料理とか教えて貰えそうだし」

熊野「なんにせよ、提督には私に料理を教えるという仕事があるのですから、しばらくは無理ですわ」

鈴谷「へー、随分と提督を独り占めしたいみたいだね」

熊野「…何か、奥歯に引っかかる言い方ですわね」

鈴谷「べっつにー?」 ニヤニヤ

熊野「なんで笑っているんですの!?」




提督「あの、誰か片付け手伝って……」 カチャカチャ




提督「料理は片付けまでしないといけないことが辛いところだよなぁ…」 カチャカチャ

提督「次回からは彼女達にもちゃんと片付けさせるか…」 カチャカチャ

提督「……っと、食器洗い終わり」 キュッ

??「あら提督?」

提督「…お、間宮か」

間宮「お料理教室の後片付けですか、お疲れ様です」

提督「いや、こっちこそ毎回厨房貸してもらって悪いな」

間宮「いえいえ、提督はちゃんと片付けていらっしゃいますから、悪いだなんて…」

提督「出来れば食材も事前に申請できれば良いんだが…いかんせんその場で決めることが多くてな」

間宮「それこそ、私の仕事には食材の管理も含まれますから大丈夫ですよ」


間宮「…あ、でももし提督が悪いと思っていらっしゃるのなら、一つだけ私に料理を教えて頂けませんか?」

提督「いや、貴女は料理のプロでしょうに。むしろ俺が教わる立場でしょう」

間宮「いいえ、提督にしかできない料理ですよ」

提督「…俺しかできない料理?」

間宮「そして、夜の方が作りやすい料理でもあります」 ツカツカ

提督「…おいおい」

間宮「ふふ──」







     間宮「──『私の』料理の仕方、教えて下さいね?」






.

というわけでこれにて完結です。ご愛読ありがとうございました!

乙です

乙 料理だけに間宮さん大勝利だったかー


後は間宮さんの料理の仕方を書いたら完結かー楽しみだなー(棒)


つづきが楽しみだー(棒

続き凄い楽しみー(棒


やったー待ちに待った夜戦だー(棒


肝心のレシピが書かれてないなー(棒


せめて材料くらいは教えて貰わなきゃね(棒)

僕は榛名に作り方教えてくる

子供の

>>90
おまえにゃ荷が重い

俺が代わろう

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