女「あ~あ、退屈だなぁ」 (86)

短編予定


「貴様は…」

苦虫を噛み潰したような男。向かい合わせにあっけらかんとした女。

森林深くに囲まれた屋敷、その書斎に二人。周囲に人はおらず。

「だってさ、あんたについてけば、たくさん人を殺せると思ったんだよー。さ、ん、ぼ、う、さん。あ、ごめんごめん。戦争屋さんか」

「侮辱するのもいい加減にしろ!」

聞いてけらけら笑う女。

「してないよー。それで次は誰を殺せばいい? 誰を殺したらもっと人を殺せるかな?」

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ご飯を催促するペットのような女。

「もう無駄だ! このイカレた戦争は、あの忌々しい勇者どもの為にな!」

「え~つまんない。それが、今まで散々人々を引っかけ回して、金を稼いでた人の結論なんだ」

ペットが飽きた玩具を見るような眼差し。

「今すぐには無理だ。一度地下に潜り、新たなシナリオを描いてやるまでよ」

「それはいつ? 明日?」

「そんな簡単な話なわけがない!」

ガンと叩かれる豪華なデスク。

「そっかー。戦争屋さん、アレがあるからのんびりしちゃうつもりなんだね」

懐から小型のPDAを取り出す。

「じゃ~ん。起爆スイッチ君です」

「…貴様」

「じゃあ、ポチッとな」

押されるが何も起こらない。

「貴様が裏切らないとでも思っていたか? 全ての爆弾は全て――」

小さな爆発音。四散するデスクのペン立て。

「全てが、どうしたの? 探すならちゃんとしないと。だから勇者なんかに遅れをとるんだよ~」

「クソ、無能な奴らめ、よりよって私の書斎のを見逃すなどと!」

「だいじょぶだいじょぶ。この爆弾じゃよくて大怪我だよ、死にはしないよ~」

「だから、本命はこっち~」

屋敷を揺れ動かす振動、爆発音。

「な!?」

「あははは、ダメだよー、全部確認したのにまだまだのこってる~」

輝きを増していく女の瞳。そして、書斎の窓から、爆発位置を確認する男。

「バカな、あそこに貴様は立ち入っていないぞ?」

「うん、四日前に仕掛けた時は、行ってないよ~」

驚愕の顔をする男。

「初めてここに招いた時に仕掛けておいたの。ちょっとずつちょっとずつ、来る度に」

再度、屋敷が振動する。

「一体何が目的なんだ!」

「だから、人殺しだよ? ほら、発破かけないと動かない人がいるからさ~」

「私を殺す気か!」

「なんで? あんたを殺したら、本当に戦争終わっちゃうもん。そんなわけないよ~」

振動、そして書斎の壁が一部崩れる。

「こんなことをして、何が違うと言うんだ!」

「そうだな~。あんたはお金が有り余っちゃったから、のんびりしちゃうんでしょ? まだまだ殺し足りないの、もっともっと、もっともっと、人を殺したいの。だから」

振動、今度は屋根が崩れ始める。

「そのお金が無くなっちゃえば、頑張って戦争を引き起こして貰えるよね?」

とても、無垢な笑顔。

振動、崩壊。床は崩れ、一階に落ちる二人。

「がぁ、腕が…」

「あははは、変な方に曲がってる。この程度の高さの床が抜けたぐらいで、ちゃんと降りれないとは思わなかったよ~」
男に近づく女。

「そうそう、屋敷だけじゃないからね~」

持っていたPDAを見せる。

「これ、は」

「あんたが秘密裏に所有してたのも含め、拠点や自宅も爆破したよ~。これで、早急にお金を稼がなきゃならなくなったね」

「何をしでかしたかわかっているのか!? 活動拠点を破壊され、基盤を失ったんだぞ!」

「だいじょぶだいじょぶ、武器庫や兵器類、後、精霊鍛錬所は無事だよ~」

にこやかに、催促するように。

「皆、化け物を殺せる武器がほしいんだもん。配っちゃおうよ~」

「が…、ぐ」

理解する男。そしてたじろぐ。

「戦争をするためには、皆が武器をもってもらわないとね~」

「貴様、本当に気狂いだったとは…!」

「人と殺し合いたいと思うのが、そんなにダメなことかな?」

不思議そうに首をかしげる女。問いに答えられない男。

「まぁ、明日中にはお願いね~」

PDAを懐にしまい、ガレキから去る女。

「おっと」

背後から発砲音、しかしその前に、女は横に飛んでそのまま半回転。

「アハハハ、そっかそっか、あんたが代わりに殺し合いしてくれるんだ」

「ぐ、避けただと…」

「殺気ぐらい感じるよ~、殺し屋だもん」

ゆっくりと歩み寄る女。弾丸はすべて、当たらない。

「知ってる? ある人は、弾丸とかが赤い線で飛んでくる位置が見えたんだってさ。多分、本当だと思うよ、あたしも見えるもん」

弾が切れた銃。

「無くなっちゃった? じゃあコレあげるよ」

懐から出したナイフを、男に投げ渡し女も別のナイフを持つ。

「さぁさぁ殺し合おうよ!」

「この、クソアマがあ!」

走り出し、動かせる腕で無様にナイフを振り回す。それが、軽く女の頬をかすめた。

「アハハハ、いいじゃないいいじゃない! その必死さ、好きだよ~、でもね」

「ご、が」

スルリと男に腹部へナイフが入り込み、そのまま胸上部を流れて外に出た。

「やっぱりあんたじゃ、力不足かな。飢えてたからいいけどさ~」

「あちゃあ、戦争振りまいてもらわなきゃいけないのに、殺しちゃった」

血まみれの装いで考える女。

「まぁ、いいや。どうせ、この人以外にも戦争屋さんなんていっぱいいるもんな。新しい雇用主さんでも探そかね~」

手に持ったナイフを、倒れた亡骸に投げつける。

「次はどこがいいかな~。マンゴールドは殺しちゃったから、ヨチユ辺りにでも戦争ふっかけてもらうよう頼もうかな」

楽しげに考えを巡らせる女。

「そうと決まれば行動するか~」

そのまま、今度こそガレキから去る女

とりあえず終わり。続き浮かばなかったら、依頼しますわ。

あ、下のとかいろいろ書いてます。

ウェイター「俺は勇者じゃないんだけども」 女兵士「貴様は勇者だよ」
ウェイター「俺は勇者じゃないんだけども」 女兵士「貴様は勇者だよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417413035/)



じゃあ寝る。十四時間勤務でそのまま二時に寝て五時半に起きて列車に揺られてるとこで睡魔限界。

殺人狂の口調や言動がありきたりというかss板のこういうキャラは皆同じに見える

>>13
テンプレートだからね~。このシーンだけうたた寝したからテキトーな世界観ぶっこんで書き出したものだから続けるかはわからない

女「あ”~…」

苛立ち。

女「………………」

枕を切り刻む。

女「足りない足りない…」

いつまで満たされない。

女「もう、誰でもいいかな?」

しかし、そうではない。

女「えい」

「危ないですね」

投げたナイフを受け止められる。

女「ちょうどいいから殺しあおうよ」

「残念ながらそんな趣味はありませんよ。お仕事というところです」

女「へー…」

「あなた好みの、殺し合いはできそうですよ」

よどみながら目は光る。

女「で、いつ、どこで?」

「明後日、この国の要人が入国します。それについてくる腰ぎんちゃくを殺してください」

女「あは、よかったー。たまりにたまってたからさー」

「手はずはまた明日ご連絡します」

女「うんうんうん、楽しみにしてるよ」

「ではこれで」

どさりとベッドに倒れる。羽毛が舞う。

女「あははは、楽しみだなー」

「必要なものは揃いましたか」

女「おっけ~おっけ~。一応殺すのが目的だから、これだけあれば大丈夫」

「やれやれ、本当に頼みますよ?」

女「仕事は仕事だからね。ちゃんと目標は殺しはするよ?」
「まぁ、今回は手段は問いません。あなたが我々のメンバーであると、公言されなければ結構ですよ」

「ふ~ん。まぁいいや。とりあえず派手にやりたくなったらやりますよ」

男が言う腰巾着が写った写真。

女「(……どうせ、あったら嫌でも殺しあいができる相手だもの。何の問題はないね)」

歪む。

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