【ミリマスSS】P「夢は君の」杏奈「武器のはずだよ」 (76)

アイドル警察パトレイバーの続きを投下。1巻分までは消費します。

漫画版のキャラ変更だけ…みたいなものなので、内容に期待しないでね。

いまさら気づいたけど、莉緒と杏奈の約束は絶対に守れないと思う。

結構怪我してた気もするし、最終巻では顔に傷残しちゃうし…。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418554279

前作
【ミリマスSS】ミリP「夢を捨てないで、瞳をそらさないで」
【ミリマスSS】ミリP「夢を捨てないで、瞳をそらさないで」 - SSまとめ速報
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さらに前作たち:ひなちづ
グリP「ただいまー」千鶴「おかえりなさい」
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グリP「千鶴―!」千鶴「なんですの?」
グリP「千鶴―!」千鶴「なんですの?」 - SSまとめ速報
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グリP「みんなで買い物にでも行くか」千鶴「あら、いいですわね」
グリP「みんなで買い物にでも行くか」千鶴「あら、いいですわね」 - SSまとめ速報
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グリP「もうすぐクリスマス!」千鶴「ですわ!」
グリP「もうすぐクリスマス!」千鶴「ですわ!」 - SSまとめ速報
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美奈子・海美・環
【ミリマスSS】ミリP「ふーん…。温泉ねぇ…」美奈子「!」
【ミリマスSS】ミリP「ふーん…。温泉ねぇ…」美奈子「!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417887862/)


風花・エミリー
【ミリマスSS】ミリP「外は寒いな…」風花「南の島へ行きくなっちゃいますね」
【ミリマスSS】ミリP「外は寒いな…」風花「南の島へ行きたくなっちゃいますね」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417974354/)


このみ・星梨花
【ミリマスSS】ミリP「あの日あの時あの場所で」このみ「君に会えなかったら」
【ミリマスSS】ミリP「あの日あの時あの場所で」このみ「君に会えなかったら」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418073734/)


~ミリP宅:リビング~

ミリP「おーい!始まるぞー!」

海美「あっ!いけない。忘れるところだったね、環」

環「くふふ。どんなロボットが出てくるのかな?」

美奈子「ふふ、楽しみですね!」

ミリP「そうだな…」ピッ


―――――
―――


~警視庁~

職員「辞令。望月杏奈巡査。4月1日付をもって、特車2課第2小隊への配属を命ずる」

杏奈「…拝命します!」


―――――
―――



―アイドル警察 パトレイバー―

『ザ・ライトスタッフ』


―――――
―――


~東京:某所~

ガヤガヤ

ファンファンファン

千鶴「はいはい。どいてくださいませ」

奈緒「どないしたんです~?」

ゴシャア

千鶴「なんですのこれ?」

奈緒「レイバーが家に突っ込むて、珍しい状況やな~」

雪歩「ご、ごめんなさいぃ。バランス崩しちゃいましたぁ…」

美希「むーっ!そんなことないの!きっと、ミキが真君と仲良くしてたからって、嫌がらせに来たんだと思うな!」プンスカ


奈緒「とにかく、そのレイバーを立て直してやー!」

雪歩「は、はいぃ!って、ああ!またバランスが崩れちゃいましたぁ!」ニヤッ

ガシャン

美希「あーっ!もう許さないの!徹底抗戦なの!」

奈緒(なんやねんもう…。メンドクサイことになったで…)

雪歩「うぅ…。このレイバー、不良品ですよぉ?」

千鶴「はぁ…。話は署で聞きますわ…」


―――――
―――


~特車2課分署:隊長室~

P「…紗代子か、Pだ。話は聞いたよ。とりあえず3人は送り出してくれたそうだな?期日は多少オーバーしたが…ま、しょうがないだろう」

静香「……?」チラッ

P「ほどなくあと二人?それで打ち止め?わかった。一人足りないが我慢しよう。よくやってくれた。え?今度食事に連れてってくれ?」

静香「…!」ピクッ

P「まあ、確かに頑張ってくれたけど…。って…わかった、わかった。考えとくよ。それじゃあ」ガチャン

静香「…」


P「あー、やれやれ…。これでなんとか格好だけは着くかな?」

静香「小隊の編成は6人です。足りない分はどうするつもりですか?そ・れ・に、仕事中にデートの約束なんて…随分と楽しそうですね…?」

P「別に…ただ頑張ったご褒美をくれってごねてるだけさ。それに、6人がフル稼働するような事件はそうそう起きないでしょ」

静香「そのときは、私の部隊をアテにしないでくださいね」

P「俺も入れりゃあ6人だ。何とかなるよ」

静香「カミカゼ管理職…」


ガチャッ

瑞希「あの、プロデューサー。ちょっと北上重工まで行ってきます」

P「ん?98式か?」

瑞希「はい。最終チェックです」

静香「最終チェックって…。この間やりませんでしたっけ?」

瑞希「北上重工の製品に不良が出たと聞きました。放ってはおけませんから、これが本当の最終チェックです。夜まで帰れません。しょんぼり…」


静香「ちょっとプロデューサーさん!」

P「なんだい?」

静香「人が来ても物がなければ第2小隊は稼働できません!」

P「ふーん。あ、いい天気だなー、富士山見えるかな?」ガラッ

静香「そっちは木更津です」



静香「人は足りない、機械はこない。いったいどうするつもりなんです?」

P「そういうことは偉い人に訊いて。ま、機械が来るまでは学校の真似事でもやってるさ。なにしろ面子は問題児と即席警官だからな…」

ブロロロロ…

静香「あれは…」

P「…さて、お荷物が届いたかな?」

―――――
―――


麗花「寒いですねー♪」

桃子「…桃子をこんな所まで連れてこなくても」ムスッ

麗花「…笑顔っていいですよね、見てるほうも幸せな気持ちになれますから!さあ、桃子ちゃんも一緒に、スマイルスマイルッ♪」コチョコチョ

桃子「アッアハハハハ!ちょ、ちょっといきなり何するの!?」ビクッ



P「随分と仲のよろしそうなことで」

静香「…一人足りないわ」

P「おかしいな。名簿には載っていたんだが…」


―――――
―――


【お客様へ 半沢工業は倒産しました 警視庁特車2課】

桃子「なにこれ?」

麗花「え~と…廃工場を買い取ったみたい」

ブロロロロ…

桃子「あれ…?」

ガチャ…バタン

P「ん…?来たか…」

―――――
―――


タッタッタ…

杏奈「おはようございます!本日付で第2小隊に配属になりました、望月杏奈です!ビビッと頑張ります!」

静香「朝から元気ね…」

P「制服のスカート捲れてるよ」

杏奈「…えっ!?」

P「嘘だよ。少しは落ち着いたらどうだ?」

静香「セクハラですよ、それ…」

―――――
―――


~北上重工:工場~

技術員「ですから…確立したラインに不良品が乗ることはあり得ませんって!第一、不良品って言い張ってるのは運転してたやつなんでしょ?自分の過失をごまかす言い訳ですよ!」

瑞希「あなたたちの言い分は分かります。でも、警察が不良品をつかむことだけは避けないといけませんから。きりっ」

技術員「なんでしたら…ここにある製品を全部テストし直してもいいんですよ?」ズラズラッ

瑞希「それは…ちょっと嫌かも」

技術員「でしょうに…」


瑞希「でも、私が気になっているのはこの子たちじゃありません。98式AVのバランス制御機構です」

技術員「同じですよ。98式にはコイツのオートバランスの発展系が使われているんです。真壁さんだってそれを知っているからここまで来たんでしょ?」

瑞希「大丈夫なんですか?」

技術員「大丈夫です!現実に、研修用の機械は何の問題も起こしていないでしょう」

瑞希「あれは…動く以外何もありません。…事故を起こした機械は調べているんですか?」

技術員「ウチのが3人もね。調査には我那覇の技術員も入ってるんですよ」



亜利沙『ムフフ!北上のレイバーちゃんを調べることが出来るなんて…サイコーですっ!』



瑞希「ライバル社の不具合は見逃さないぞ…ってことですね」

技術員「それに…使う人間の注意も足りてないんじゃないですか?」

瑞希「?」

技術員「車だって、どれだけ自動化されようとも、最後に頼りになるのは人間です。自動ブレーキだって万全ではないでしょう?複雑な状況判断は、人間がやった方がはやいんですよ」

瑞希「分かっています。それで、いつになったら納入できますか?」

技術員「ソフトもひっくるめて、早急に!」


―――――
―――


~特車2課分署:会議室~

P「…ということで、機械はいまだにメーカーを離れてはいないんだ。よって、第2小隊はすることが無い」

静香「……」ゴホン

P「と、いうわけにもいかん。ま、とりあえずポジションだけ発表します」

「…」ドキドキ

P「望月杏奈巡査。1号フォワード、98式に搭乗」

杏奈「…!やったぁ!」


P「あのさぁ、見ていて微笑ましいのは良いことなんだけれども、ちょっとは落ち着きなさいって。仮にも警察官だよ?」

杏奈「…あ、その…ごめんなさい…」

P「次。1号バックス指揮車担当、北上麗花巡査」

麗花「は~い!」

静香「大丈夫なんでしょうか、このチーム…」

麗花「大丈夫、頼りないぐらいの方が安心出来ます!気楽にだいたいで行きましょう~」

静香「はぁ…」

杏奈「あ、あの…仲良くやろうね…?」


P「ハイ次。周防桃子巡査、2号フォワード」

桃子「はい!」

P「君、ちっちゃいのに声は大きいね?」

桃子「もうっ!ほっといてよ!」

静香「だから、そういうのがセクハラなんですって!」

P「まあ、おっつけ、もう2人が配属されてくる。…が、それまでこの3人しかいないわけだ」チラッ

桃子「で?桃子たちはどうするの?」

P「…3人で出来ることをやってもらうよ」

―――――
―――


麗花「せーの!」

P「よっと」ガタン

桃子「オフィスくらい準備しといてよね…」

P「悪いね。イングラムに予算とられちゃってさ、引っ越し業者も運び入れまでやってくれないんだ」

杏奈「…杏奈…もう疲れた…」

P「最後の机を運んだら休憩しようか」

―――――
―――


~2日目~

P「さーて、みんなで草刈りの時間だ」ガサガサ

麗花「さっ、今日も頑張ろうね♪」

桃子「ねえ、これが桃子のお仕事なの…?」

杏奈「あ、明日になれば…きっと…変わる…」


~3日目~

麗花「今日も草刈り~♪」

桃子「…何が変わるっていうの!」

杏奈「お…落ち着いて…」

麗花「よしよし」ナデナデ

桃子「頭撫でないで!」

杏奈「…イングラム…いつ来るんだろう…」


P「……分かった」ガチャ

静香「今のは、もしかして?」

P「…さて…と。いよいよだな…」

静香「遂に新型機が到着ですね…」

P「残る2人もだ。…これから忙しくなるぞ」

―――――
―――


麗花「夜勤…ですか~?」

桃子「98式が今夜来るの!?」

杏奈「…します!夜勤します!」


―――――
―――


整備員「真壁班長!本日はこれから、整備班全員が出勤します!」

瑞希「まるで野次馬…だぞ」

―――――
―――


~夕刻:北上重工~

ブロロロロ…

技術員「ふう…。どうにか肩の荷がおりた感じだな…。」

開発員「これで残業しないで済みますね…」

技術員「残業だけならまだいいさ。俺なんて何回徹夜したことか…」

―――――
―――


~特車2課分署~

P「6時半か…」

静香「それでは、私は帰ります」

P「…?見ていかないのか?」

静香「くやしいから見ません」

P「へえ…」

静香「というのは冗談で…。いつくるのか分からない物を待ってるのも疲れますから。だから帰ります」

P(新型機欲しかったんだな)

―――――
―――


朋花「1号機はシートかけないで、トレーラーに積んでいてください~♪」

整備員「当直ですかぁ、天空橋巡査部長?」

朋花「ええ♪何かあった時にいつでも出動できるようにしておきませんと~」



杏奈「…あれ、訓練場にあったのと同じ…」

麗花「95式…。3年前の機械です。元になった作業用レイバーは、あだ名が『ゴリラ』って言うんですよ♪」

杏奈「…杏奈、初めて知った…」


―――――
―――


~会議室~

P「今やレイバー産業は競争の時代に突入している。北上重工に我那覇インダストリー、水瀬重工とかとかとか。甚だしいことに、新機種選定にあたっては、北上重工内で競争まであった。笑っちゃうな」

麗花「……」

P「ま、生き馬の目を抜く状態ということだ。各社とも、持てる技術をフルに投入して作っているから、その性能の上がること上がること。今や3年前の機体が時代遅れな代物という有様だ」

桃子「ふーん…」

P「…そろそろ残る二人がたどり着いてもいい頃なんだが」チラッ

―――――
―――


~東京駅~

ファンファンファンファンファン

茜「すごいパトカーの数だね?」

あずさ「なにかあったのかしら~?聞いてみましょうね」コンコン

タクシー運転手「あいよ」

あずさ「すみません、この辺りで、なにかあったんですか?」

運転手「ここ週末はいつもこうだよ。時限爆弾やら、廃ビルにミサイルだとかなんとか…まったく、物騒な時代になったもんだよ…!」

あずさ「そうだったんですか…」


運転手「で?乗るの、乗らないの?」

あずさ「あっ、乗ります~」

運転手「悪いけど、荒川より先には行かないよ。道がひどいからね」

あずさ「警視庁まで行けますか?」

運転手「桜田門かい?それなら歩いたほうが、今日は早いよ」

茜「それって、乗車拒否?茜ちゃん困ったな~」

―――――
―――


~特車2課分署:宿直室~

『千代田区を中心に、各所で厳しい検問が行われる一方、上野公園などの桜の名所では、今夜も夜桜見物の……』

桃子「なんだかすごい落差だね…。桃子驚いちゃった…」

麗花「お休みの日に、みんなでお花見行きましょうね♪」

杏奈「うん…。杏奈も、お花見に…行きたい…」

コンコン

P「みんな居るかー」

桃子「あ、お兄ちゃん…」

P「お待ちかねの物が来たぞ」

杏奈「…!」

―――――
―――


~グラウンド~

タッタッタ…

杏奈「ハァ…ハァ…っ!き、来たあっ!」

桃子「これが98式AV?すごく趣味的だね…。まあ、桃子が乗るんだから、これくらいじゃないと!」

瑞希「さあ、電源を入れてください。初期設定を始めますよ」

P「ほら、運転席に行ってきなさい。初期設定はお前たちでやるんだ」

桃子「はーい」


朋花「それではプロデューサーさん、留守はお願いしますね~♪」

P「ああ、気を付けてな」

麗花「あれは天空橋巡査部長さんですねー。どうかしたんですか?」

P「豊洲で、臨検のパトカーを潰した奴が居るらしい」

麗花「パトカーを?」

P「今時のレイバーに、パトカーなんて無力だしなぁ…」

―――――
―――


ザッ…ザザッ…

『警戒中の全車両に報告、警戒中の全車両に報告』

P「お……きたな…」

『目標は隅田川を北上し、永代橋に上陸を試みた後、再度水上を遡行中!形式は、北上重工のTFV-EXと判明!繰り返す…』

麗花「…!クラブマン・ハイレッグです…!それも、輸出用の強力な…」

P「それじゃあ、第1小隊の95式はひとたまりもないな…」

杏奈「麗花さんって…レイバーに詳しい…」

麗花「私のちょっとした自慢なんですよ~♪」

P「……」

―――――
―――


P「なるほど…。門前の小僧ってわけね…。じゃあ、クラブマンの弱点ってわかる?」

麗花「すいません、そこまでは…」

P「ま、しょうがないね」

―――――
―――


ブロロロロ…キキィ

P「おーおー。第1小隊の面々が御出勤だよ。これじゃ、静香も大変だな」

静香「他人事のように言わないでください!」

P「なんだ、もう来てたの?」

静香「せっかく寝付いたところを電話で叩き起こされました…!」

P「野暮だねぇ…。言ってくれれば、俺が優しく起こしてあげたのに」

静香「なっ…!なに言ってるんですか!それこそ迷惑です!」

チラッ

静香「…それで、これはいつになったら使えるんですか?」

P「まあ、急いでいるんだけどね」

桃子「お兄ちゃん!桃子の、桃子の出番はまだなの!?」

P「はやまるなよ桃子。もうすぐお前のパートナーも来る。一人で何をしようってんだ」

桃子「う…うん」

P「っと、ご覧のとおり、戦意は旺盛だ。頭数がそろい次第追いかけるよ」

静香「そう願いますけどね!」

タッタッタ…

チラッ

静香「…それで、これはいつになったら使えるんですか?」

P「まあ、急いでいるんだけどね」

桃子「お兄ちゃん!桃子の、桃子の出番はまだなの!?」

P「はやまるなよ桃子。もうすぐお前のパートナーも来る。一人で何をしようってんだ」

桃子「う…うん」

P「っと、ご覧のとおり、戦意は旺盛だ。頭数がそろい次第追いかけるよ」

静香「そう願いますけどね!」

タッタッタ…


P「…肩の力は抜かないとね。で、問題は…」

麗花「それじゃあ、最後のシステムを立ち上げましょうね~♪」

P「おーい!杏奈は寝てるんじゃないだろうな?」

麗花「システムの立ち上げに時間がかかっていますけど…どうしましょう?私がパパッ!とやっちゃいましょうか~?」

P「駄目だ。今日だけのことじゃない。それに、こいつはよちよち歩きの赤ん坊と同じだ。しつけは全部杏奈がやらなければ意味がない」



杏奈「お母さん…。杏奈、頭がスポンジになりそう…。でも、頑張るからね……」



P「…助言はしてやれ。手出しはするな!」

麗花「…はい」

―――――
―――


ブロロロロ…

茜「おや?今のって?」

あずさ「第1小隊の出動みたいね~」

茜「急がないとね、プロちゃん待ってるよ!」

―――――
―――


P「そうか…分かった。それじゃ、第1小隊と第2小隊を入れ替えるということで…」

「遅くなりました!」

あずさ「三浦あすざ、野々原茜両巡査、辞令により本日より本課第2小隊に配属されました!」

ガチャ

P「間がいいねぇ」

あずさ「え?」

茜「やあやあプロちゃん!この茜ちゃんが来たからには」

P「チェンジで」

―――――
―――


P「本庁では、問題のレイバーの目的を南千住住宅副都心計画の破壊活動と推測している。…が、そんな相手の事情は知ったことじゃない」

杏奈「……」

P「我々は、どんな汚い手段を使ってでも相手を取り押さえる。それだけだ。幸い98式には凶悪な飛び道具も用意されている。使わないに越したことはないが…」

桃子「お兄ちゃん!桃子に任せてくれれば、この街のレイバー事件は全て私がドーンと解決するんだから!」

あずさ「あらあら~。始末書がまた増えちゃうわ」

桃子「ちょっと、あずささん!それどういうこと!」

P「三浦巡査。システムは何分で立ち上がる?」

あずさ「そうですね…。15分もあれば、何とかなります」

麗花「ではでは出発進行~♪それ!ワン・ツ-、ピッ・ピ-♪」

杏奈「ま…まだ…出動命令でてないよ…」

P「さて、みんなお待ちかねのようだし、お花見に出発しますか!」

―――――
―――


~東京:某所~

朋花『先行している第1小隊の天空橋巡査部長です~。特機211号は目標を捕捉して格闘戦の末、上陸を阻止できました~。しかし、いけない子豚ちゃんですね~』

P(どうせ神田川か隅田川に引きずり込まれたんだな…)

朋花『目標はさらに隅田川を北上しています~。以降の指示をお願いしますね~』

『こちら駒形橋。配置完了』

『吾妻橋、封鎖完了』


杏奈「え、えと…」

隊員「首都高は事故があって、お話になりませんよ」

P「なら昭和通りの車を空けさせてくれ」

麗花「昭和通りって…上野に向かうんですね~」

P「出発するとき言ったろう?お花見に行くぞってな」

あずさ「あらあら~。夜桜も素敵ですね」

茜「これが終わったら、茜ちゃんをお花見に連れて行ってもいいんだよ!」

P「覚えてたらな」

隊員(ふざけているのか?)


杏奈「い、今…どんな状況か分からない…」

桃子「漫画を読めば、分かりやすく書いてるよ?」

杏奈「ま、漫画…?何の話…?」

―――――
―――


『き…きた!きました!目標は予定通り、吾妻橋に上陸します!』

P「…第2小隊各員へ。お客さんがとうとう上陸なさったぞ」

杏奈「…」ゴクリ

P『上陸地点は吾妻橋の浅草側。この後、言問通りを経由して、上野公園へご案内する』

茜「広い上野公園で迎撃しようってことだね!」

P「そうだ。浅草、状況を知らせてくれ」


静香「プロデューサーさん?」

P『よお、最上隊長。そっちはどうなっているんだ?』

静香「そうですね…。御用提灯が十重二十重。さすがに辟易しているみたいです」

P『了解。じゃあ、そのまま遠巻きにして連れてきてくれ。相手はパワーが上だ。無理して手を出す必要性もない』

静香「ご心配なく。大けがしない程度にやってみせますから」


桃子「お兄ちゃん?」

P『ん?』

桃子「えっとね、桃子たちも浅草に行って、第1小隊の人たちと一緒に戦った方がいいと思うんだけど…」

P『お前さん、市街戦がしたいのか?』

桃子「うっ…、そんなことないけど…」

P『はぁ…、目に見えるぞ…。飛び交う銃弾、吹っ飛ぶパトカー。浅草一帯が火の海になってしまう』

桃子「うぅ~っ!桃子はそんなことしないよっ!」


あずさ「うふふ。でもプロデューサーさん?」

P『なんだ?』

あずさ「市街戦を避けたい気持ちはよく分かりますけど…、上野公園は文化財とかもありますよ?それに対して配慮ってあるんでしょうか~?」

P『傷をつけるな』

桃子「え」

あずさ「え?あ、あの、それだけでしょうか…?」

P『それだけだ』

―――――
―――

ドッ…!ガシャアアァァン!

ガシャンガシャン

静香「ひるむな!配置が完了するまでそいつを突っ走らせるな!」

クルッ ウィィィン

隊員「あっ!?」

静香「くっ…。国際通り213号機!目標はそっちへ向かったわ!」

―――――
―――

~上野:国立科学博物館前~

麗花「無理です…。初めての実戦で、相手は輸出用の強力なレイバーなんです…」

P「無理なのはわかっている…。しかし世間様の手前、『周囲に被害を与えても構わん』とは言えないでしょ?」

あずさ「あの~。でしたら、桃子ちゃんの言うとおり、第1小隊の援護に向かう方が正解だったんじゃないでしょうか~?」

P「第1小隊には、せいぜい苦労してもらうさ」

あずさ「見殺しにするんですか…!?」

P「最上隊長には気の毒だが…今回はババを引いてもらうよ。彼女たちには、我々第2小隊の花道を作ってもらう」

麗花「そんな…!」


P「…いいか?上層部の中には、お前たちの資質を危ぶむ連中も多い。そういう連中に対する、恰好のデモンストレーションの機会だ」

麗花「……」

P「ベテラン揃いの第1小隊でも手こずった相手を…、我々半端者の第2小隊が退治する。痛快な筋書きだろう?」

あずさ「それは…退治できれば…」

P「出来ればじゃない。退治するんだ。後がないと思え」

あずさ「…!」ビクッ

盛り上がってるとこ悪いけど、確か漫画版なら第1小隊の隊員ってフォワードは名前決まってたよね?
ワイド版の6、8、11のどっかで名前でてたような


P「我々が欲しいのは華々しい手柄だ。そうすれば、第2小隊の存在価値を世間様に認めさせることができる」

麗花「私たちの、存在価値…」

P「そうだ。幸い第1小隊は苦戦している。ここまでは筋書通りだ」


隊員「園内の一般市民の避難は完了しました」

P「お、ご苦労さん。…話はここまでだな。さあ、準備の時間だ。お前たちがライトスタッフであるということを証明してくるんだ!」

―――――
―――

>>52 すいません…。たしか古賀巡査とかだった気がするんですが…。見つけきれなかったので隊員としました。
あと、私単行本なんです…。




麗花「茜ちゃん?聞こえるかな~?」

茜『ばっちり聞こえるよ!麗花ちゃん!』

麗花「そっちの準備はできてますか~?」

茜『桃子ちゃんのレイバーなら、鶯谷駅前で降ろしてきたから、あずさちゃんの指揮車待ちだよ!』

麗花「分かりました~!それじゃあ、杏奈ちゃん。準備はできたかな?」

杏奈『あ…、はい!』


『全車両へ!目標は言問通りを抜け、上野方向へ逃走中!くりかえす…』

麗花「いいですか?スペックでは98式が上ですから、イングラムの力を信じてください♪」

杏奈『はい!信じてます!』

茜『それじゃあ、起こすよ!』

ゴウン…

杏奈「う…動く…!」

『特機212号、213号は大破!第1小隊は活動を停止した。繰り返す…』

ゴウンゴウン

ズシャッ…チュイィィィン…

麗花『杏奈ちゃん、聞こえてますか~?』

杏奈『はい!』

麗花『今入った情報だと、あのレイバーさん、入谷を抜けてこっちに向かってるんだって』

杏奈「その前には桃子ちゃんのレイバーが待っているから…!…でも、できれば、桃子ちゃんの所で終わらせてくれないかな…」

―――――
―――


~鶯谷駅前~

桃子「ふふふ…。桃子&あずさのプリティー巡査コンビに見つかったのが、運の尽きだよ!」

あずさ『桃子ちゃん、気を付けてね~』

桃子「きた…!停まりなさーい!停まらないと撃つからね!」



レイバー乗りA「…!なんだあのレイバー!見たことないぞ!」

レイバー乗りB「へっ…新型だか知らないが…、こっちは軍事用に使われている代物だ!警察のレイバーなんて恐くねえよ!スクラップにしてやる!」


桃子「っ!警告はしたからね!」ドンッ

ビシッ

レイバー乗りA「なんだアイツ!レイバーのくせに飛び道具なんてもってやがる!」

レイバー乗りB「当たらなきゃどうってことねえ!」

桃子「外れたっ!?」

レイバー乗りB「くっ!アタマ潰してやるよ!」ギュイイィィン

桃子「もうっ!停まってよね!」

ドンッドンッドンッ!

ビシッビシッビシッ


レイバー乗りA「貰った!潰れろ!」

桃子「あっ!?」

バキッ ガシャン

レイバー乗りA「アイツ、よけやがった!やけに動きがいいぞ!」

桃子「このっ…!恐かったんだからね!」ドオン

パキィィィン


ガチッガチッ

桃子「あずささん!弾丸!」

あずさ『ごめんね~桃子ちゃん。今日は予備の弾丸を持ってきてないのよ~』

桃子「え~っ!じゃあ、どうするの!?」

ギャーギャーワーワー

P「派手に鳴り響いた感じだったな」

隊員「鳴り響いただけですけどね」

―――――
―――


ギュイイイイィィン バキン

レイバー乗りA「わあっ!右前足のギアをやられたってのか!?ってここは何処だ?」

レイバー乗りB「上野まで来ちまった…」

レイバー乗りA「くそっ!こんなところに用は…ん?」


チュイィィン

杏奈「あ…、目が合っちゃった…」

レイバー乗りA「くそぉ!こうなりゃやけくそだあ!」ウィィン

ガシャァァァァン

杏奈「ああっ!?」

麗花「プロデューサーさん?『タカアシガニ』と遭遇しました!」

P『タカアシガニか…。良いネーミングセンスだ。決して奴を引き離すんじゃないぞ。野々原!』

茜『なにかな、プロちゃん?』

P『最悪はトレーラーをバリケードにするんだ。石にかじりついても動くなよ』

茜『りょ~かいっ!』

ブオンッ

ガシャアアア

杏奈「うっ…!…あ!ボディーに傷が…!?」

P(傷くらいつくだろ…)

ガシャンガシャン

杏奈「こ、こっちに来ないで…。あ!」

バシュン ガチャッ

杏奈「動くと撃つよっ!」

レイバー乗りA「この…また飛び道具かよ!」ブオンッ

麗花「…!杏奈ちゃん!撃って!」

ガシャア

杏奈「こ、この…!」

ガシッ

杏奈「あっ!?」

バキン

麗花「……?」


レイバー乗りA「やったぞ!今のは良い音だった!」

レイバー乗りB「違う…。やられた…!」

レイバー乗りA「え?」

レイバー乗りB「今ので、右前脚の油圧系統がイカれちまった…!」


フラフラ

茜『やった!あのレイバー、随分とガタがきてるよ!これはもう一網打尽だね!』

杏奈「で、でも…取っ組み合うとイングラムが傷ついちゃう…」

茜『えぇ~っ!せっかくのチャンスなんだよ!?』

麗花『……あのね、杏奈ちゃん。レイバーの傷は、直せば消えるんだよ?』

杏奈「麗花さん…」

麗花「それに、杏奈ちゃんの大切なイングラムの力を、皆に見せるチャンスなんだから…受けた傷は倍にして返してあげなくちゃ!」

杏奈「……うんっ!」

麗花『さあ、一緒に風になっちゃいましょう!誰よりも速く、光速の向こう側へレッツゴー♪』

杏奈「はいっ!」

P(……このコンビは、どうやら正解だったようだな…)


静香「…プロデューサーさん」

P「静香か…。浅草では大変だったね」

静香「第1小隊はしばらく再起不能です……」グッ

P「まあ、飯でもおごるよ?」

静香(…悪党)ハァ

ガキャアアァァン

静香「…!?」

『目標は上野方向に入った!現在特機221号機と格闘しながら、寛永寺前を…、今、図書館前を通過した!』

P「そろそろでてくるぞ」

レイバー乗りA「振りきれないのかっ!?」

レイバー乗りB「コイツぅ!華奢なくせにえれえパワーだ!」


杏奈「イングラムの力をなめないでよねっ!」

ベキィッ

レイバー乗りB「前足がっ!?」

杏奈「やあああああぁぁっ!」

ドガッ



P「……安心したよ」

静香「なにがです?」

P「いや、なに。アイツ、前足を持っていかれ、さらには満身創痍でも立って歩いてやがる。北上重工のオートバランスは一品だったと思ってね」

静香「……そうですね。…ん?あれは…?」


桃子「このおおっ!桃子にも一発入れさせてよね!」

ドガッ

P「…勝負あったな」

静香「それは認めます…」

―――――
―――


千鶴「さあ、しっかり歩きなさい!」

奈緒「もう逃げられへんで~!」

レイバー乗りA「くそっ!」

レイバー乗りB「ここまでかよ…」


―――――
―――

~上野公園~

杏奈「ふぅ…」

麗花「ふふっ♪お疲れさま、杏奈ちゃん!」

杏奈「あ…麗花さん…」

麗花「今日は、疲れた?」

杏奈「うん…。全部…初めてのことだったから…」

麗花「だったら、お姉さんがギュってしちゃう!」ギュッ

杏奈「わっ…。えへへ…ありがとう…」


「杏奈ちゃーん!」

杏奈「?」

麗花「あれは…?」

タッタッタ…

莉緒「杏奈ちゃん!」

杏奈「お母さん…!?どうしてここに…?」

莉緒「テレビで、新しいレイバーを見て、あなたが戦っているんだと思うと…心配で…」ギュッ

杏奈「あ、あのね…杏奈…約束通り、怪我しなかったよ……?」ギュッ

莉緒「そうね…。約束…守ってくれたもんね…」グスッ




P(……これで一件落着かな?)

茜『ねえねえプロちゃ~ん…。いつまでここに居ればいいの?』

P「あ。忘れてた…」




『ザ・ライトスタッフ』 完


―――――
―――

~自宅:リビング~

海美「いや~、ロボットバトルはよく分かんないなぁ?」

環「くふふ!環もあんなロボットに乗れるかなぁ?」

美奈子「ふふっ。環ちゃんが良い子にしてれば、きっと乗れるんじゃないかなぁ?」

ミリP「幼稚園の子供に聞かせてるんじゃないんだからさ…」

環「ねえ、お父さん!」

ミリP「なんだ?」

環「環も、あんなお仕事やってみたいぞ!」

ミリP「うーん…そうだなぁ…。よし、探してみるよ」

環「ほんと!!ありがと、お父さん!」ダキッ

ミリP「おおっと!はは、まったく…」ナデナデ

海美「いいなぁ~。私もこんなお仕事あったら…って、次回予告見逃しちゃった…」

美奈子「はいはい!もう寝る時間ですよ!だからテレビは消しますね!」プツッ

―――――
―――


終わり


今回は(前回も)漫画の内容をほぼ丸パクリなので、知ってる方は先の読める展開でつまらないだろうなぁ…と思ってます。

途中からIMC頑張ってましたが、結果は1200位内へギリギリ入れませんでしたとさ。めでたしめでたし。

HTML依頼は…明日の朝やります。


ミリP宅
>>3
高坂海美(16) Da
http://i.imgur.com/l7obZUi.jpg
http://i.imgur.com/yByHUHZ.jpg

>>3
大神環(12) Da
http://i.imgur.com/HJi4oTJ.jpg
http://i.imgur.com/lag2oRw.jpg

>>3
佐竹美奈子(18) Da
http://i.imgur.com/sKvQcDc.jpg
http://i.imgur.com/49Fe45N.jpg

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