【ミリマスSS】ミリP「夢を捨てないで、瞳をそらさないで」 (56)

お久しぶりです。

今回のネタは、アイドル家族シリーズ内で放送されている劇中劇。

タイトルで内容が分かった方は見なくてもいいと思います。

というか、漫画版のキャラ変更だけなのでストーリーは基本的に同じだから…。

アイドル警察見て思いついただけなんだ…

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418485203


前作達:ひなちづ

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美奈子・海美・環

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~東京:某劇場~

「くふふ、うみみ!今日もいっぱい遊んだな!」

「いやー、疲れちゃったねー!」



静香「どの子なんです?」

P「まだ出てこない…。おっと、出てきた」

静香「彼女が…?随分と小さいですが?」

P「競馬の騎手と、レイバー乗りはちっこい奴に限るってね」

静香「それは、そうですけど…」



スタスタスタ…

「んと…今日も…疲れたな…。早く帰って…ゲームしたい…」


静香「……彼女、大丈夫なんでしょうね?そんなにレイバー乗りは甘くないですよ」

P「大丈夫だって。それに、静香。お前は間違っているよ」

静香「何がです?」

P「彼女の潜在能力は高いぞ。なにせアイドルだからな」


静香「そうは見えませんが…まあいいです。えーっと、彼女の名前は?」

P「杏奈。望月杏奈だ」

静香「望月…杏奈…」



杏奈「ふぁぁ…ねむ……。やっぱ…寝ようかな……」


-アイドル警察 パトレイバー:プロローグ‐


―――――
―――

~東京:某所~


静香「でも、Pさん。あんな女の子を特機部隊に引っぱり込むつもりですか?」

P「別におかしいことはないだろう?お前さんだって、アイドルで特機の隊長さんだ。おっとタバコっと…」ゴソゴソ

静香「でも…ってここは歩きタバコ禁止ですけど!?」

P「まあ、そう固いこと言うなって、別に爆発するわけじゃ…」カチッ

ドゴーン!


キャー!ウワァ!


静香「…」

P「…これは、関係ないよね…?」

静香「Pさ~ん?」


―――――
―――

ゴォォォォ…パチパチ

ファンファンファン

静香「…えっ?」

P「…ばかに手回しが速いようだが?」

千鶴「くっ…遅かったですわ!予告より10分も早い…!」

奈緒「いいかげんな時限爆弾使ったんとちゃいます~?」

タッタッタ

静香「千鶴さんに奈緒さん!?いったいどうしたんですか!?」

千鶴「静香!?…この騒ぎの原因は、時限爆弾ですわ」

奈緒「犯行予告まであったんやけども……」

P「ふーん…」

静香「…私は警視庁まで帰ります。もしかしたら出動命令が出ているかもしれません」

千鶴「付近の封鎖を急いでくださいませ!けが人の搬送も急がせて!」

P「……さて」

―――――
―――


杏奈「な…なんだか…すごい爆発が…」



P「…お嬢さん。ここは危険だから、すぐに帰った方がいい」

杏奈「…!…お兄さん、誰…?」

P「おや、顔を合わせたことは無かったかな?俺は君の所属している劇場で、プロデューサーをやっているPという者だ」

杏奈「プロデューサーさん…?居るって……聞いてたけど…見たことなかった…」

P「だろうね。本業は別なもので」

杏奈「本業…?」

P「まあ、そんなことはどうでもいい。それよりも、早く避難することが先決だ」

杏奈「う…うん…」


―――――
―――


杏奈「でも…爆発…すごく恐かった…」

P「あれだけの爆発だ。おそらくはレイバーを使って大型の爆弾でも設置したんだろう」

杏奈「いや…」

P「何がだい?」

杏奈「あの子たちを……そんなことに…使うなんて…」


P「……そうだね。…さて、キミの家に着いたようだな。俺はこれで失礼するよ」

杏奈「あ…あの…、ありがとう…」

P「どういたしまして。じゃ、明日からもよろしくね」

―――――
―――


P「さて、手を回しておく必要があるな…」

―――――
―――

~望月家~

莉緒「今日、なんだかすごい爆発騒ぎがあったらしいわね」

杏奈「うん…」

莉緒「あなたも気を付けてね?最近は物騒になってきてるんだから…って電話が」プルルルルル

ガチャ

莉緒「はい、望月です。…あら、プロデューサーさん、いつも杏奈がお世話に…

杏奈「……!」


莉緒「え?杏奈に?はい、はい…分かりました。伝えておきますので。はい、失礼します」

ガチャ

杏奈「今の……プロデューサーさんから…?」

莉緒「そうよ。明日、北上重工の工場へ営業だって。CMに使ってもらうのかしら?」

杏奈「北上…重工…」

―――――
―――


~翌日:北上重工~

P「今日はいきなりで悪かったね」

杏奈「今日は……ここで…営業…?」

P「そうだ。CMに起用してもらえるかと思ってね。あ、せっかくだからと、新型のレイバーも見せてくれるそうだ」

杏奈「新型…レイバー…!」

P「ああ。楽しみにしてろよ?」

―――――
―――


~北上重工:工場~

P「…ここで新型を見せてくれるらしい。…ん?あれは…」

瑞希「…こんにちは。あなたが望月さん?」

杏奈「えっ…。そ…そう…だけど、なんで知ってるの…?」

瑞希「劇場でアイドルをやっている子は大体知ってます」

杏奈「……」


P「瑞希、今日は検査か?」

瑞希「はい」

P「彼女は真壁瑞希。天才のメカニックだが、ちょっと変わった奴だ」

杏奈「……」

技術員「真壁さーん。起動準備できましたよー!」

瑞希「行きましょう。せっかく遠くまで来たんです。おかげで、カッコいいもの見れちゃうぞ」

―――――
―――


ゴオンゴオン…

杏奈「これが……新型のレイバー…?」

瑞希「そうです」

P「まるで趣味で作ったような見た目だな」

瑞希「98式アドヴァンスド・ビーグル。通称『イングラム』です。強いぞ」


杏奈「…ゲームの中にいるみたいで、すごくワクワク…。なんだか、あこがれる…」

P「なあ、コイツに乗れるって言ったら、どうする?」

杏奈「え…?乗せてくれるの…?」

P「警察をやるって言うならだけどな」

杏奈「警察を…?じゃあ、これは…警察用のレイバーなの…?」

瑞希「そうです」

P「どう見てもそうだよな」


杏奈「それじゃあ…みんな…もしかして警察の人…?」

P「ああ。ここまで黙っていて悪かった。すまない。」

杏奈「……」

P「俺たちは、新型のレイバーの搭乗者を探している。どうだ?やってみるか?」

瑞希「最新型、ですよ」


杏奈「……杏奈、やってみたい…。警察官になって、レイバーに…乗りたい!」

P「…いい返事だ。だが残念なことに、ただ乗るだけの楽な仕事ではないぞ?」

杏奈「それでも…杏奈、頑張るから…!」

P「…分かった。だったら、1週間後にこの試験場まで来い」

杏奈「試験場…?」

P「ああ。さすがに面接のみで採用というわけにはいかんだろう?だから、適正検査を受けてもらう」


瑞希「大丈夫です。合格すればいいだけですから」

P「そういうことだ。それじゃ、よろしく頼むよ」

杏奈「…うん!」

瑞希「…でも」

P「ん?」

瑞希「私も、こんな機械をいじれるようになるなんて、すごく嬉しいです。やった…」ウフフフフ

P・杏奈(マッドサイエンティスト…?)

―――――
―――


~東京:警視庁~

P「やあ、静香。昨日の爆弾魔は見つかったかい?」

静香「プロデューサー…!いえ…結局見つからず…」

P「まあ、そりゃそうだよな」

静香「くっ…。それより、望月さんとやらはスカウトできたんですか?」


P「ああ、ばっちりだったよ。後は適正に問題が無いかチェックするだけだ」

静香「はぁ…。こうやってまた女の子を誑し込むんですね…」

P「下心はさすがに無いさ。それとも静香ちゃんは嫉妬しているのかな?」

静香「そ、そんなことありませんから!」

P「ま、いいさ」


―――――
―――


~望月家~

『昨日、東京で起きた爆破事件ですが、今日、環境保護組織『地球防衛軍』より犯行声明が届きました』

莉緒「最近の環境保護も過激になってきたわね」

『…今回の犯行は、先月に続いて2回目の実力行使と思われます』

杏奈「うん…」

莉緒「どうしたの?」

杏奈「今日…プロデューサーさんに…レイバーに乗らないかって……」

莉緒「え?」


―――――
―――


莉緒「…そう。そういうことがあったのね…」

杏奈「杏奈…警察やりたい…」

莉緒「ダメよ」

杏奈「どうして……!?」

莉緒「当たり前でしょ?娘を危険な場所へ喜んで行かせる親がどこに居るの?だから、ダメ。アイドルだけじゃ不満なの?」

杏奈「……」


莉緒「プロデューサーさんには、私から謝っておくわ」ガチャ

杏奈「…待って!お母さん!」

莉緒「!?」

杏奈「杏奈が…アイドルやるって言ったのは、お母さんを…みんなを笑顔にしたいから!」

莉緒「……」

杏奈「杏奈がレイバーに乗りたいのも、みんなの笑顔を守りたいから…!ただ乗りたい訳じゃないよ…。だから…」

莉緒「でも、きっとそれは難しいことよ」

杏奈「分かってる…。でも、杏奈はそのために頑張るから…」


莉緒「頑張るって、言うだけは簡単なのよ」

杏奈「…!」ジワッ

莉緒「本当にやりたいことなの?」

杏奈「…うん!…お母さん、お願い…だから…!」

莉緒「……はいはい。私の負けよ…。あなたがそんなに声を荒げるのなんて珍しいから、お母さんびっくりしちゃったわ」


杏奈「…お母さん」

莉緒「でもね…その代り、お母さんと一つだけ約束してくれる?」

杏奈「何…?」

莉緒「絶対に、怪我だけはしないで…。お母さん、それだけでいいのよ」ギュッ

杏奈「…うん!」ギュッ


―――――
―――


~一週間後:試験場~

杏奈「こんにちは!」

P「やあ、よく来たね」

杏奈「杏奈、今日は絶対に合格するから!応援してね!」

P「ああ。期待しているよ」

―――――
―――


試験官「彼女、適正に通りますかね」

P「さてな」

試験官「やる気はあるようでしたが…」

P「ま、大丈夫でしょう」

試験官「そうなっていただかないと困ります。98式AVが使い物にならないと証明するようなものですから」

P「今更選定機種から外されるのも困るというわけですか」

試験官「そうです」

―――――
―――


~シミュレータ室~

杏奈「これは…?」

試験官「これは98式AVのシミュレータです。今日はこれで搭乗適正があるか確認します」

杏奈「よ…よろしくお願いします!」

試験官「あ、そうだ。これを渡していませんでしたね」ガサッ

杏奈「これって…?」

試験官「エチケット袋です。吐きそうになったら、口に当ててください。シミュレータは清掃が大変なんで」

杏奈「……」

試験官「それでは、搭乗してください」

―――――
―――


ブゥン…

杏奈「わぁ…!イングラムに乗ったら、こんな感じなのかな?」

試験官『それでは、適性試験を開始します』

―――――
―――


試験官「この子は、どうなんでしょうか。もう心拍数が上がっていますが?」

P「すこしは大目に見てくださいよ。緊張だってしているだろうし。とにかくやってください」

試験官「望月さん、これから動きますよ」

―――――
―――


ガクン!ゴウンゴウン

杏奈「…!」

試験官『98式が動き出しました。どんな感じですか?』

杏奈「割と…揺れます…」

試験官『それでは走り出します。最初はアスファルト…次はでこぼこ道……岩場に…おおっと!横から自動車が!ああーっ!?さらに横殴りの突風が!』

P(試験を楽しんでいるな…)


―――――
―――


バシュン

杏奈「…今の日本は…震度1か…2…」

P「お疲れさん。どうだった?」

杏奈「杏奈…もっと動いても…大丈夫…」

P「へぇ…。それは心強いね…。それじゃ、結果は後日伝えるから楽しみにな」

杏奈「はい…!」

―――――
―――


~後日:望月家~

莉緒「杏奈ちゃん。プロデューサーさんから、電話があったわ」

杏奈「…!…それで…なんて言ってたの…?」

莉緒「『合格』ですって。よかったわね」

杏奈「え…?じゃあ…」

莉緒「これであなたもレイバーに乗れるってことよ」

杏奈「本当!?イェーイ!杏奈、ビビッと頑張るからね!」

莉緒「そ、そう。頑張ってね」

―――――
―――


~一週間後:訓練場~

ガシャンガシャン

「さあ、立ってみて!次、計器点検!」

「はい!」



P「どんな感じなの?彼女」

職員「問題は無さそうです」

P「模擬戦か…。もうここまで来るとは」

職員「なにしろ、教官が優秀ですから」


紗代子「相手は男子ですけど、才能は杏奈ちゃんが上です。絶対に勝てます!」

杏奈「はい、紗代子教官!行きます!」



P「教官は紗代子だったのか…」

―――――
―――


~同時刻:東京~

ドカァァン!

静香「くっ…!全機搭乗!突入準備!」バッ

隊員「はっ!全機搭乗ぉ!」

―――――
―――


我那覇インダストリー製多機能レイバー『ヘラクレス21』

レイバー乗り「く、くるならきてみろ!みんな燃やしてやる…!」

奈緒「ちょ、ちょっと…!荒っぽいことして死なせんでください~、最上警部補!せっかく追いつめたんやから…」

静香「これが追いつめたように見えますか!?」

奈緒「せやかて、新型のレイバーを持ち出してくるなんて思わへんかったんや……」

静香「甘い!」

スタスタスタ


奈緒「怖い姉ちゃんやなぁ…ん?」


「あっ、こら!何をするんだ!」

「ちょっと!ここは桃子に任せてよね!」

「気持ちは分かる!気持ちは分かるから!」

「落ち着け周防!」


奈緒(何をやってんのやろ…)

―――――
―――


隊員「最上警部補!我那覇インダストリーの技術者が到着しました」

静香「通して」

ザッザッザ

亜利沙「どーも!お世話になってます!」

静香「本当にね。率直にお聞きしますが、ヘラクレス21の弱点はどこです?」


亜利沙「弱点…?そのようなものはありませんっ!!強力なパワー、軽快な運動性!これがヘラクレス21ちゃんの特徴です!」

静香「おたくの自慢話を聞きに来たわけじゃないんですけど…?」

亜利沙「1対1なら、警察さんのレイバーちゃんには『絶対に』負けません!ムフフ!」

静香「…全機突入!」イラッ

隊員「はっ!」

ギュゥゥゥン…!ズキュンズキュン



―――――
―――


~警視庁:会議室~


『特機部隊が突入を開始しました!犯人を取り押さえることはできるのでしょうか!?』


警備課長「むむむ…。特機の増強は急務では」

人事課長「とは言いますけれども…。人材の問題だってあります。もうすぐ新型が導入されるからといっても…」

装備課長「98式AVは扱いが難しいと聞いている。要員を育成する時間はあるのか?」




P「…例によって、促成栽培しかないと思いますよ?」



警備課長「ん…?」

P「虎の穴にでも、放り込むしかないでしょうね」

警備課長「君は…!暇そうだな、P警部補」

P「ここしばらく訓練場へ通い詰めてましてね。いやはや、逸材は居るものだって理解しました」

人事課長「成績は見せてもらったが…特段傑出したものは見受けられない。これが君の言う逸材か?」

P「そおですかぁ?」

警備課長「まてまて。君は今、虎の穴と言ったが、なにかアイデアがあるのか?」

P「ないこともないです」

警備課長「書けるかね?」

P「名刺の裏でもいいなら」

警備課長「構わん」

―――――
―――


ガシャアァァン!

レイバー乗り「くそっ!やられた!?」

静香「…!無力化した!今よ、逮捕しなさい!」

隊員「かかれ!」

ワァァァァ!



『こちらは現場です!パトレイバーが、たった今!犯人を取り押さえた模様です!』



P「お。終わったか…」

―――――
―――


ハイパーテクノロジーの急速な発達とともに、あらゆる分野に進出した多足歩行式大型マニュピレータ『レイバー』。

しかし、それはレイバー犯罪と呼ばれる新たな社会的脅威をまきおこした。

続発するレイバー犯罪に対抗すべく、警視庁は、本庁警備部内に特殊機械化部隊を創設した。

通称『パトロール・レイバー』中隊

パトレイバーの誕生である。




―アイドル警察 パトレイバー:プロローグ完―


―――――
―――

~P宅:リビング~

ミリP「…長いプロローグだったな」

ひなた「えへへ、出番少なかったけど、お母さんかっこよかったよぉ!」

千鶴「あ、ありがとう。ひなた」ナデナデ

ミリP「まあ、来週から本格的にストーリーが進むみたいだし…それまで我慢だ。って次回予告が始まるな…」

―――――
―――



静香『人は足りない、機械はこない。いったいどうするつもりなんです?』

P『そういうことは偉い人に訊いて』



桃子『この街のレイバー事件は全て私がドーンと解決するんだから!』

あずさ『あらあら~。始末書がまた増えちゃうわ』



茜『やあやあプロちゃん!この茜ちゃんが来たからには…』

P『チェンジ』



麗花『ではでは出発進行~♪それ!ワン・ツ-、ピッ・ピ-♪』

杏奈『ま…まだ…出動命令でてないよ…』



静香『ひるむな!配置が完了するまでそいつを突っ走らせるな!』



P『最上隊長には気の毒だが…今回はババを引いてもらう。彼女たちには、我々第2小隊の花道を作ってもらう』

あずさ『そんな…、見殺しにするんですか…!?』



杏奈『イングラムの力をなめないでよねっ!』



次回『ザ・ライトスタッフ』ターゲット・ロックオン!!

とりあえず終了。

でも、漫画1巻の1話にすらたどり着けていないという絶望。

今時このネタ、しかも漫画版が分かるやつ居るのかよ…。

続きは…無いかも。

気が向いたら書いときます。

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