真「雪歩、おはよう！」

雪歩「おはよう真ちゃん」

真「……あれ、その女の子は？」

女の子「……」

雪歩「あ……こ、この人は……」

女の子「あなたが、菊地真くんですね？」

真「え？」

女の子「私は……」

セブン21「デュワッ！！」

真「うわ！？」

雪歩「きゃあっ！」

セブン21「私の名前は、ウルトラセブン21。今度から雪歩のプロデューサーになったんだ。よろしく頼む」

真「は、はぁ…」

セブン21「何故女の子に変身していたのか、聞きたいようだね」

真「は、はい」

セブン21「それは……」

雪歩「お、男の人……」

セブン21「君も知っての通り、雪歩は男が苦手でね」

真「そ、それで女の子に……」

セブン21「そうしないと、まともに喋ってもくれないんだ」

真「でも、どうせなら大人の女の人に変身すれば……」

セブン21「私は地球の少女にしか変身できなくてね」

真「そ、そうだったんですか……男の人にも変身できるんですか？」

セブン21「一応出来るが……」

雪歩「うぅ……」

セブン21「雪歩を怖がらせてしまうかも……」

真「も、もしかしたら大丈夫かもしれないじゃないですか。ちょっと変身してくださいよ」

セブン21「うーん……そこまで言うなら」

セブン21「デュワッ！！」

屈強な白人男性（セブン21）「これでどうだ？」

真「うわ、怖……」

セブン21「やはりな……」

雪歩「あ、その姿なら大丈夫かも……」

二人「え？」

雪歩「よく実家で、お父さんやお弟子さん達とお話してた人達に似てるから、我慢できるかも……」

真「そ、そうなんだ……」

セブン21「この姿なら近づいても大丈夫か？」

雪歩「は、はい……」

セブン21「そうか、それはよかっ……」

雪歩「ひゃあっ！？や、やっぱり怖いです～！！」

セブン21「ゆ、雪歩！？待ってくれ、雪歩ー！」

真「……前途多難だなぁ」

雪歩「うぅ……男の人はやっぱり苦手です……こんなんじゃアイドルなんて続けていけないよ……」

？「あなた、萩原雪歩さん？」

雪歩「え？」

？「少し付き合ってもらうわよ」

雪歩「な、何なんですかあなたは！」

？「ふんっ！」

雪歩「う！？」

雪歩「……」

？「全ては、復讐の為……」

セブン21「どこに行ったんだ……そう遠くには言っていないと思うんだが……」

？「ウルトラセブン21」

セブン21「誰だ！」

？「ウルトラマンと765プロのアイドルに、指導者を殺された者だ」

セブン21「指導者？　……まさか！？」

ザム星人「そうだ、私はザム星人。ウルトラマンと765プロのアイドルに、復讐する為にやってきたのだ！」

セブン21「復讐だと？」

ザム「故郷を失い、指導者までも失った我々に、最早未来は無い……我々の指導者を殺したお前達を、許す事は出来ない！」

セブン21「待て！あれは全て、指導者である彼が望んだ事だ！復讐よりも未来を選択出来ないのか！」

ザム「うるさい！事実がどうであれ、お前達を許す事は出来ない！！」

ザム「ザムリベンジャー！！」

ザムリベンジャー「ﾌﾞｫﾝ……ﾌﾞｫﾝ……」

セブン21「くっ、こうなれば……」

ザム「セブン21、あれを見ろ！」

雪歩「……」

セブン21「雪歩！？」

ザム「もしザムリベンジャーを破壊すれば、あの女は死ぬぞ！」

セブン21「卑怯な……復讐に迷い、ザム文明の英知を失ったか！」

ザム「黙れ！！」

セブン21「ぐぅ！？」

ザム「皮肉だな……我々の指導者は、アイドル達を平和の象徴と私達に言っていた……そのアイドルを、破壊兵器の一部にしてしまうとは……」

セブン21「まだ間に合う、今すぐこんな事はやめるんだ！」

ザム「もう止められない……ザムリベンジャーは、一度動き出したら全てを破壊するまで止まらないようにプログラムされている……」

ザム「だが、モノアイ部分に拘束されている萩原雪歩を助け出す事が出来れば……」

セブン21「なに？」

ザム「私の役目は終わった……」

セブン21「待て！」

ザム「雪歩ちゃんの『なんども言えるよ』また聞きたかったなぁ……」

セブン21「ザム星人！！」

セブン21「……この悲劇は、私がここで終わらせる！」


セブン21「デュワッ！！」


ザムリベンジャー「……」

セブン21「雪歩！」

雪歩「……」

セブン21「待っていろ雪歩、今助けるからな！」

セブン21「デュワッ！！」

ザムリベンジャー「……」

セブン21「ダアァ！！」

ザムリベンジャー「……」　

セブン21「な、何て硬さだ……」

ザムリベンジャー「……」　ﾌﾞﾝｯ！！

セブン21「グアァ！？」

ザムリベンジャー「……」　

セブン21「こ、このままでは……だが、負ける訳にはいかない！！」

セブン21「デリャアァッ！！」

ザムリベンジャー「！？」

セブン21「雪歩ぉ！！」

雪歩「プロデューサー……」

セブン21「ハアアァッ！！」


セブン21「21・パンチッ！！！」


ザムリベンジャー「！？！？！！」

セブン21「フンッ！！」

セブン21「……大丈夫か、雪歩？」

雪歩「プロデューサー……」


ザムリベンジャー「……ﾌﾞｩﾝ……」


セブン21「完全に沈黙したか……」

雪歩「私……」

セブン21「今は何も言わなくて良い」

雪歩「は、はい……」

セブン21「実家まで送ろう……デュワッ！！」

～数日後～


セブン21「もう大丈夫なのか、雪歩？」

雪歩「はい」

セブン21「そうか……実は大事な話があるんだが……」

雪歩「プロデューサーを辞める、なんて言うつもりじゃないですよね？」

セブン21「この前の事は、全て私の責任だ……その責任は取らなければいけない」

雪歩「でも、私を命懸けで助けてくれました」

セブン21「プロデューサーとて、ウルトラマンとして当然の事をしたまでだ」

雪歩「それなら、また私が危険な目にあったら、誰が守ってくれるんですか？」

セブン21「そ、それは……」

雪歩「こ、これからも私の傍で、私を守ってください！そ、それで今回の責任を取ってください！」

セブン21「……」

雪歩「だ、ダメですか？そうですよね……最初は男の人だからって避けてたのに、今更こんな事……」

セブン21「実は、隊長達にも同じ事を言われたんだ」

雪歩「え？」

セブン21「まさか雪歩にも同じ事を言われるとは……担当アイドルの気持ちも察する事が出来ないようじゃ、プロデューサー失格だな……」

セブン21「こんなダメなプロデューサーでも、ついて来てくれるかい？」

雪歩「も、勿論です！プロデューサー以外の人に、プロデュースされるつもりはありません！」

セブン21「ありがとう……改めてよろしくな」

雪歩「こちらこそ、よろしくお願いします！」

セブン21「雪歩、二人で一緒に、誰にも負けないアイドルになろうな」

雪歩「はい！」