二代目火影「希望ヶ峰学園…?」 (312)
ダンガンロンパ×二代目火影のssとなっております
設定や口調その他諸々あやふやなところもあるのでそこら辺は大目に見てください
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412475190
???「急がねば…奴らが…絶望が来る前に」
???「この『超人類級の呪術学者』から預かった札から生徒を守る英雄を呼び出せるらしいが…」
ドンッドンッ
???「もう時間がない、生徒達を…希望を守ってくれ!」
そう願いを込められてダストシュートに一枚の札が投げ込まれた直後
ドカッドカッガァン
???「こんな所にいらっしゃったんですかぁ学園長?お仕置きのお時間ですよ?そう…これから始まるゲームのオープニングのために…私様がやって差し上げます」
???「響子…すまない…」
そして数日後…
地下のごみ捨て場に落ちていた札が光を放ち白髪に青い鎧を着た男が現れた
二代目火影「何だここは…ワシはカグヤを倒したナルトを見届けて再び死んだはずだが…?」
二代目火影「まさかまた穢土転生か…?いや、これは…」
二代目火影は驚愕した自分の腕や足を確認しても塵で出来ているようには見えず温かい
どうやら完全な形で生き返ったようだが…幾つもの疑問が二代目の頭の中を埋め尽くした
二代目火影「とりあえずここから出るとするか」
そういってハシゴの上にある扉に飛び移った
(以後、二代目火影は長いので扉間でいきます)
扉間「む、鍵がかかっておるのか…」
唯一の出口と思われる扉には鍵がかかっており人力ではとても壊せそうに無い様だ
扉間「仕方ない…誰もおらぬようだし壊させてもらうか」
そうつぶやいて素早く印を結び…
扉間「水遁!水龍弾の術!」
そう叫ぶと突如として水の龍が現れ扉を粉砕した満足そうに扉間は頷き
扉間(術も問題なく使えるようだな…水のないところでこのレベルの水遁を…キレも全盛期そのままよ)
自らの術に満足し壊した扉の先にある長大なハシゴを扉間は駆け上り始めた
そしてその先にあった扉も同じく水龍弾で壊して外に出た
扉間が外に出たその瞬間
ピンポンパンポーン
「オマエラ、至急視聴覚室にお集まりください至急視聴覚室にお集まりください素敵なプレゼントを用意してあります」
というなんとも不気味な声が流れた
扉間「一体なんなんだ…さっぱり分からんぞ」
外に出て状況を確認しないことにはどうしようもない…そう考え扉を開けようとしたが
扉間(何者かが近づいてくるな複数か)
扉間のいる部屋に入ってくるわけではなかったがその複数の足音が通り過ぎるまでやり過ごすことにした
そして数分後
部屋から出た扉間は周囲を素早く確認し始めた
そして
・ここはどこかの宿舎であり全部で15人の人間が泊まっているらしいこと
・食堂や服を干す部屋があること
・おそらくここは自分が知る国ではないこと
・立ち入り禁止となっている部屋があること
これらを理解した
そして
扉間「希望ヶ峰学園…?」
逆さまに打ち付けられた看板に聞いたこともないアカデミーらしき名前を見つけた
扉間「とりあえず行ってみるとするか」
扉間は希望ヶ峰学園へ一歩を踏み出した
かくして卑劣様と15人の高校生の絶望と希望の物語が始まった!
???「うぷぷ…なんか知らないおっさんが入り込んでるみたいだね…あれだけ念入りに準備したのにこんなイレギュラーが起きるなんて絶望的ぃ?」
書き溜めもしてないので亀更新ですがちょこちょこ更新したいと思うのでよろしくお願いします卑劣様ほんと好きですわ
扉間「ふむ…一見普通の学舎のようだが」
ただ照明がいささか不気味なのだサイコポップと言った具合で赤い照明が灯っている
おまけに人の気配もほとんどしない目の前に見える教室の中に人の気配はするが数は少ないようだ
扉間(どうやら二人…これなら声を上げられる前に仕留められるな)
扉間「ッ!」
影分身で二人同時に首を折るつもりで飛び出したが突然身体が縛られたように動かなくなった
???「えっ!?」
???「きゃっ!?」
中では一組の男女が抱き合っていたが扉間の姿を見ると慌てて離れた
扉間(何故動けなくなった…やはり穢土転生のように行動に制限がかかるのか?いや、待て…)
扉間は自分が蘇る前に「希望を守ってくれ」というかすかな声を聞いたことを思い出した
扉間(おそらく希望とはこの子供達のこと…つまりワシはこの子供達に危害を加えられず守らねばならんということか)
そう結論付けた扉間は目の前の男女の話を聞くことにした
だが…
???「キャアアアアアア!」
ロングヘアの女が大きな悲鳴を上げた彼女からしたら当然だろう鎧を着た白髪の男が二人部屋に飛び込んできたのだ
扉間「ま、待て!ワシは…」
???「舞園さん!」
栗毛にアンテナが立っているような髪型の男が咄嗟に舞園というらしい女を庇う
さらに悪いことに背後から複数の人間が飛び込んできた
???「貴様ぁ、苗木と舞園に何をする!」
中でも筋骨隆々でスカートという凄まじい出で立ちの女?が鬼の形相で飛び込んできたのを見て扉間は一旦降参することを決めた…
~扉間事情説明&自己紹介中~
十神「そんな話を信じろというのか!」
桑田「つーかよ、怪しすぎだろマジで」
霧切「…」
反応は人それぞれだが全体的には信用されていないようだ…空気が悪くなってきたその時
モノクマ「やあオマエラ、そいつは怪しいよねボk」
扉間「水遁水弾!」
そう叫んだ瞬間に話に聞いていたモノクマはバラバラに砕け散り周囲に部品が散乱した
山田「や、やりましたぞ!モノクマを倒しましたぞ!」
腐川「な、なんなのよぉ!今の!」
モノクマが一瞬で倒したことで歓喜する者信じていなかった話が現実であることを知り取り乱す者とここでも反応は様々だったが…
モノクマ「もう…酷いなあいきなり僕を壊すなんてそこのおじさん!」
すぐに新たなモノクマが現れ話し始めた
モノクマ「今度そこのおじさんがボクや学校の設備を壊したらオマエラの誰かをお仕置きするって校則に加えておくね」
扉間(何だ…傀儡の術の一種か?だがチャクラ糸はどこにも見えない…それに厄介なルールを加えおって卑劣な奴だ)
霧切「今のであなた達がグルで無いことが分かってしまったわねモノクマ」
モノクマ「は?」
霧切「もしあなた達が仲間であるなら一体壊されたところで慌てる必要はないはずよ!それなのにこれまでにないほど慌ててすぐに校則を追加してきた…これは仲間関係に無いという事の証明になるわ」
霧切「それに今までのやり方と扉間さんの登場はあまりにも異なりすぎているのよ…例えばだけれどあなたなら私達の中に敵を潜ませたりこそすれど、怪しい人間をなんの脈絡もなく登場させるなんてことはしない…そうじゃないかしら?」
江ノ島「」
大神「」
モノクマ「うぷぷ…君はなかなか鋭いなぁ」
モノクマはどうやって人形の身体から出ているのかは分からないが身体から汗を流して渋い顔をしている
モノクマ「そうさ!その卑劣そうな顔をしたおじさんはどこからかいきなり現れたのさ!まったくとんだアクシデントだよねぇ~」
扉間「貴様、言わせておけば…クッ!」
再びモノクマを粉々にしようとするが途中で先程のように縛られたように動けなくなってしまう
モノクマ「うぷぷ…そういうことか…ボクがさっき校則を追加したからだよ!君がボクを壊したら生徒がお仕置きされてしまう…つまり命が脅かされるから君はボクに手出し出来ないのさ!」
扉間「おのれ…」
モノクマ「ま、これくらいの縛りが無いと全部メチャメチャにされちゃうからね~とりあえず今はこのままにしておくよ…じゃあね~」
そう言い残すとモノクマはどこかに引っ込んでしまった
扉間「行ったか…」
扉間(にしても…舐めた奴だどうせならワシが術を使うことそのものを縛ってしまえばよいものを…まるでゲームを楽しむかのように…)
苗木「あ、あの…」
扉間「む?」
先程危うく殺しかけた少年がこちらに話しかけてきた
苗木「その…扉間さん?は結局僕達を守ってくれる立場ってことでいいのかな?」
扉間「どうやらそのようだ死んでいたワシをこの異なる世界に呼び寄せた者が『希望を守ってくれ』と念じたようなのだ…だからワシは貴様らを守るという命令に縛られておる」
苗木「そうなんだ…いや、そうなんですね頼もしいです!扉間さん」
山田「凄いですな~二次元の存在だと思っていた忍者がこうして現実に現れてしまうなんて!千手扉間殿、是非後で色々お話を聞かせてくだされ!拙者二次元の美少女以外で久々に創作意欲が湧いてきましたぞ!」
モノクマを一撃で仕留めたことに加え先程のモノクマとのやり取りのお陰か随分と和やかな空気になっている
扉間「それは構わんが…扉間と呼ばれるのは慣れておらん二代目様と呼んでくれ」
十神「ふん、自分を様付けで呼ばせるとは良い身分だな」
中にはまだ刺々しい視線を送ってくるものもいるようだ
セレス「盛り上がってる中申し訳ないのですがそろそろ夜時間になってしまいますわ…そろそろ戻りませんといけません」
扉間「む、先程話にあった夜時間の外出は控えるというあれかとりあえずそれは構わん…しかし」
空き部屋が無いのだ扉間自身は外で寝る分には構わないが外での就寝は禁止されている誰かの個室で世話になるというのが最も簡単な解決策であるが…
一同「…」
さすがにコロシアイをしている最中に敵ではないにしろ他人を部屋で寝かせるということは少なからずリスクを伴う。危害は加えられないということではあるが神経質になっている彼らにとって簡単に首を縦に振ることは出来ない…はずなのだが
苗木「ぼ、僕のところに来ませんか?」
扉間「よいのか?」
苗木「はい、困った時はお互い様ですし…」
扉間「すまんな…ではおぬしの部屋に厄介になるとしよう」
舞園「…」
こうして苗木の部屋に扉間が泊まり込むことに決まり一同はひとまず解散することにした
セレス「盛り上がってる中申し訳ないのですがそろそろ夜時間になってしまいますわ…その前に戻らないといけません」
扉間「む、先程話にあった夜時間の外出は控えるというあれかとりあえずそれは構わん…しかし」
空き部屋が無いのだ扉間自身は外で寝る分には構わないが外での就寝は禁止されている誰かの個室で世話になるというのが最も簡単な解決策であるが…
一同「…」
さすがにコロシアイをしている最中に敵ではないにしろ他人を部屋で寝かせるということは少なからずリスクを伴う。危害は加えられないということではあるが神経質になっている彼らにとって簡単に首を縦に振ることは出来ない…はずなのだが
苗木「ぼ、僕のところに来ませんか?」
扉間「よいのか?」
苗木「はい、困った時はお互い様ですし…」
扉間「すまんな…ではおぬしの部屋に厄介になるとしよう」
石丸「偉いぞ苗木君!本来なら僕がその役目を果たさなければと思っていたが…」
大和田「調子の良いやつだぜ…」
舞園「…」
こうして苗木の部屋に扉間が泊まり込むことに決まり一同はひとまず解散することにした
途中で修正しようとしたらダブってしまった
先に書き込んだのは飛ばして読んでください
ー苗木の部屋ー
扉間「なかなか良い部屋だの」
苗木「どうも…って僕の部屋じゃないんですけどね」
ポリポリと頭を掻きながら苦笑する苗木
扉間「良い部屋だが…ベッドが一つしかないの…おい、白黒!見ているなら出てこい!」
モノクマ「はいはい~」
苗木「本当に出てきた…!?」
扉間「おい、寝床を用意しろこれでは寝られん」
モノクマ「へ?あ、これは失礼!少々お待ちを…」
瞬時に何処かへ消えるモノクマ
苗木「しかも従ってる…!」
呆れ半分驚き半分の苗木を尻目にすぐにまたモノクマが現れたのだが…なんと布団を一式抱えている!
扉間・苗木(いや、どうなってんだこれ…)
モノクマ「お待たせしました~ベッドは流石にすぐ用意出来ないからね」
扉間「まさかこんなにすぐ…」
モノクマ「僕は学園長だよ?中年の編入生だって差別はしないよ!うぷぷ…それじゃあね~」
そう言い残すとモノクマは爽やかにまた消えた
扉間「とりあえずこれを床に敷けば無事寝られそうだな」
苗木「良かったですね!」
扉間「うむ、それにしてもこの部屋の防音性は凄まじいな…あの白黒が部屋に入ってくるまで気配を感じぬとは」
苗木「最近技術の完全防音らしいですよ隣で爆発があっても分からないとか…」
扉間「なんと…この世界の技術は凄いな」ハハハ
扉間(マズいな…何かあれば飛雷神でも守れるがあの術はこのふざけたゲームのバランスを間違いなく壊す…そうなるとあの白黒が術を縛る可能性もある。気配が探れれば飛雷神無しでもやれぬことはないが…こうも完璧に防音が効いておるとは)
キーンコーンカーンコーン…オマエラ…
そんなことを考えているうちに夜時間の放送が始まってしまった…気になることがまだいくつかあるものの、とりあえず扉間は休むことにした
句読点もっと入れていいのか
SSVIPだと地の文とか句読点とか入れすぎると叩かれると聞いていたもので…
地の文入れても大丈夫だったし次から読みやすいようにしますね~
ー舞園の部屋ー
舞園「わたしは…わたしは…!」
舞園さやかは葛藤していた。あの映像を見せられた後、何が何でも外に出ないといけないと決心した。
苗木誠 錯乱していた私を優しさで包んでくれた男の子。実は中学の時から目で追いかけていた男の子。そしてこのメンバーの中で最もお人好しな男の子。
そんな彼を騙して部屋を入れ替え、桑田玲恩を殺害する。私に色目を使ってくる彼なら、呼び出すのは簡単だ。私は自分の才能を無駄にし、芸能界を舐めているあの男が気に食わないというのも理由の一つだ。
殺した後は素知らぬ顔で部屋を戻す__超高校級のアイドルである自分とただの幸運で入学した苗木誠__事件が騒ぎになった後もどちらの発言が信用されるかは明らかだ。
そんなおぼろげな計画を思いついてはいたものの、自分に何の見返りも求めず優しくしてくれた彼を、捨て駒のように考え、見下しているいる自分に反吐が出た。
だが、そんな計画をぶち壊してくれる存在が彼の部屋に存在している。二代目火影と名乗る忍者…本当かどうかは分からないが、ただ者ではない。あの忍者がいる以上計画は実行できないだろう。
舞園「苗木くん…わたし、どうしたらいいんでしょうか…?」
無意識の内に苗木の名前を呼び、悶々としながら彼女もまた、眠りに落ちていった。
ー???ー
???「うぷぷ…これは背中を一押しすればいけるかな~?うぷぷぷぷ…」
×見下しているいる→○見下している
訂正です。シリアス心理描写シーンがミルミルみたいになって台無しだ…!
翌日
苗木は昨日抱き合っていた舞園と、護身用の何かを探すと言って校舎の方に出ていった。
扉間「さて…」
施設を破壊することは、高校生たちを盾に取られているために不可能。現状ではコロシアイが起きないように、予防策を講じるくらいしかやることがない。
扉間「どうするかの…」
思案に耽っていると…
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った。
扉間がドアを開けると
大神「二代目、手合わせをお願いできないだろうか?」ペコリ
朝日奈「お願いします!さくらちゃんに付き合ってあげて下さい!」ペコリ
体育会系女子コンビが訪ねてきた。昨日はあまりに凄まじい出で立ちに思わず怯んでしまったが、そういうことなら特に断る理由もない。
扉間「良かろう、では体育館でやるとしようか。」
大神「かたじけない。」
朝日奈「ほら、強面だけどやっぱりいい人じゃん!良かったね、さくらちゃん!」
扉間「強面…」ムッ
朝日奈「あ、いえいえ嘘です嘘です!かっこいいですよ!二代目さん!」
扉間「まあいい、行くぞ。」
扉間(それにこの女、大蛇丸に雰囲気が似ている…磨けば光るやもしれん。)
少し気分を踊らせながらサル…三代目火影を鍛えた昔を思い出しながら、体育館へと向かうのだった。
ー体育館ー
ドォォォン!
凄まじい衝突音と共に扉間と大神が組みあった。
扉間「やはりやるな…」グググ
大神「ぬぅ、我がここまで…」グググ
扉間「素材は良い。動きも技もかなりのものよ!だが…」
扉間は手を組み押し合っていた状態から突然、腕を自分の方に引き寄せつつ、大神の背後に飛んだ。手は組んだままでいるため大神はバランスを崩し背負われる形になってしまう。
(体育の準備運動の柔軟にある背中合わせでのストレッチみたいな体勢を想像してください。)
扉間「ハッ!」グッ
変則的な体勢から背負投げをするような動きで大神を投げ飛ばした。
ドカァァン!
あっという間に大神は体育館の壁に激突していた。
大神「くっ…」
手加減はされていたようで、大した痛みは無かったが、今の動きで完全に格の違いを思い知らされることになった。
扉間「ふふっ、手合わせはまだ先だ。まず稽古をつけてやろう。」ドヤッ
朝日奈(ドヤ顔…ちょっと可愛いかも)
大神「お願いしよう…」フフッ
こうして午前中は鍛錬に明け暮れた。
鍛錬を終え苗木の部屋に戻ると見慣れないものが置いてあるのを発見した。
扉間「刀…?」
金箔が貼ってありなんとも安っぽい。
苗木「ああ、お帰りなさい。それ体育館の入口にあったんですよ~なかなかカッコいいですよね?」
扉間「そう…だな」
正直な話、鍔にしろ柄糸にしろ鞘にしろ非常に粗悪であるように見えたが、苗木がウキウキしていたので水を指すことは止めにしたのだ。
扉間「何か良い事でもあったか?」
大方の予想はついていたが、敢えての質問をぶつける。
苗木「実は…」
要はあの舞園という女子と仲良くしたというだけのことなのだが苗木は実に嬉しそうに話している。
扉間(そうだ…ワシ達歴代の火影が目指したものは若者のこんな顔よ…)
兄・柱間は子供が酒の味を知るまで死なないで済む場所を作りたい…そんな願いを持って、あのマダラと共に木の葉隠れを創り上げた。だが、それは兄だけの願いではない。里の体制を安定させるために奔走した自分の願いにもなった。
扉間(何としてもコロシアイが起きないようにせねば…!)
苗木の話を微笑ましく聞きながら、決意を新たに午後の時間を過ごした。
スマホから書いてるんでID安定してません…
このペースで細かく書いていくと凄い期間かかってしまうと予想され不安だ…
夕食後
ー舞園の部屋ー
今日も舞園は悩み、苦しんでいた…が、どこからか白黒の悪魔が現れたことでこの状況が一変することになる。
モノクマ「やあ、舞園さん。今夜も青春してますねぇ~うぷぷ。」
舞園「出ていってください。今ならあなたを壊してしまいそうです。」
モノクマに一瞥もくれず、刺すような声が部屋に響く。
モノクマ「そんな邪険にしないでよ~対忍者のいいモノがあるんだけどなぁ~」
舞園「っ!」
自分の考えを読まれていた。普段『私、エスパーなんです♪』と言っていた自分への当て付けだろうか。だが、自分の計画の障害を取り除いてくれるであろうその囁きに対して、抵抗できるほど自分の心には余裕がなかった。
舞園「なん、ですか…それは?」
モノクマ「うぷぷ…それはね…!」
ー苗木の部屋ー
夜も遅くなりそろそろ寝ようか、と話していたところ部屋のチャイムが鳴った。
苗木がドアを開けるとそこにいたのは青い顔をした舞園だった。
苗木「舞園さん?どうしたの!?」
舞園「誰かが…誰かが強引に部屋に入ろうとしてきたんです…」
苗木「えっ!?」
舞園「私、怖くて…その…部屋を一晩交換してもらえないでしょうか?私の部屋に誰か入ってきても、二代目さんが入れば大丈夫だと思うんです。」
苗木「そ、そう…分かったよ。いいですよね?二代目さん?」
扉間「ワシは構わんが…」
頼まれたら嫌とは言えない苗木の性格を熟知して、まるで決め打ちでここに来たかのような態度に若干の不信感を抱いたが、とりあえずは了承することにした。
苗木「じゃあ、朝まで絶対に鍵をあけちゃダメだよ?」
舞園「はい、たとえ苗木くんでも開けません!」
苗木「あはは、それじゃあ気をつけてね!」
舞園「あ、その前に私の部屋で少し待ってて下さいね♪」
苗木「え?うん、分かったよ。」
舞園「では、後で!」
苗木「うん。」
苗木は舞園が何かお礼をしてくれるのかもしれない…もしかしてムフフなことかも…という淡い期待を胸にを入れ替えることにした。
ー舞園の部屋ー
苗木「ここが舞園さんの部屋か…」
自分の部屋と大して変わるわけではないのだが何となく違う感じもする。
扉間「おい苗木よ、気になる女子の部屋だからといってそう興奮するな…」ニヤニヤ
苗木「なっ、べ、別に僕は!」
ここにはエスパーだらけなのかと頭を抱えていると、部屋のチャイムが鳴った。
舞園「お待たせしました!」
舞園がティーセットを持ってきた。ドーナツもセットになっている。
舞園「お礼をしたいと思ったのですが、状況が状況なのでこんな事しかできなくて…」
苗木「わあ、ありがとう!舞園さんが淹れてくれるなんて嬉しいなぁ!」ズズズ
舞園「そう言っていただけると、持ってきた甲斐がありましたね。二代目さんもいかがですか?」
扉間「そういうことならいただこうか。」ズズズ
扉間「!」
扉間「いや、美味いのぉ!」
舞園「二代目さんにも喜んでいただけて良かったです!実はセレスさんに淹れ方のコツを教わったんですよ。」ウフフ
こうして舞園主催のティータイムを楽しんだ。
舞園「それでは、おやすみなさい。」
苗木「舞園さんありがとう!気をつけて休んでね?」
扉間「では、な」
こうして舞園は部屋に戻っていった。
扉間「さて…」
苗木「何処かに行くんですか?」
扉間「向かいの部屋の霧切の所にな。お主が隣の舞園とばかりベタベタしておるからたまには、おすそ分けでもどうかと思ってのう。」
幸い、まだティーポットは温かい。
苗木「そ、そんなベタベタだなんて!」
苗木は顔を赤くして動揺している。
扉間「ハハハ、じゃあちょっと行ってくるぞ。」
苗木「ええ、行ってらっしゃい。」
扉間を見送ると、自然と眠気が出てきた。苗木は仄かに舞園の匂いがするベッドで、心安らかに眠りに落ちていった。
体調不良で少しの間更新できないかと思います…
ー翌日ー
苗木「ふあぁ……ん?」
苗木が目を覚ますと部屋に違和感を覚えた。そして違和感を与えている原因は寝息を立てている。
扉間「Zzz…」
忍者の長というだけあって、誰より早く起きて朝の鍛錬をしている…そんなイメージを苗木は持っていた。事実、昨日は起きた時に、自分の真上で天井に手をついて腕立て伏せをしている姿を見ているのだ。
おそらくこれは生涯忘れられないすごい光景だろう。
苗木「二代目さん?朝ですよ?」
扉間「んん、朝か…すまんな苗木、手間をかけさせた。」
苗木「いえいえ、それより朝食に遅れてしまうので早く行きましょう!」
苗木(二代目さんだって慣れない所に来て疲れが出ているのかもしれないよね…)
そんなことを思い、深く考え込むことはなく食堂へ急ぐことにした。
凄い!風邪がサラッと吹っ飛びました!
カイゲン最高ですわ!
ー食堂ー
石丸「おお、苗木くんに二代目さん!おはよう!」
朝日奈「二人ともおはよう!」
大神「おはよう。」
時間に正確な朝のグループの生徒たちが挨拶をしてくれる。
苗木「おはよう、みんな!」
扉間「おはよう。」
挨拶を返しつつ、苗木は今日二回目の違和感を覚えた。
苗木(舞園さんは…?)
どんどん動悸が早くなる。嫌な汗が出てきた。
苗木「あの…さ、舞園さん来てないかな?」
朝日奈「え?舞園ちゃん?まだ見てないよ?」
石丸「そういえば珍しいな…彼女も規則正しい生徒なのだが…」
内臓が口から出そうになるような感覚を消し去りたくもあり、自分の予感が外れていてほしいという願いを伴いながら苗木は食堂を飛び出した。
目指すは本来の自分の部屋だ。
そして苗木は部屋の前で愕然とした。
苗木「これは…」
ネームプレートが入れ替わっているのだ。これでは部屋を入れ替えた意味がまるで無い。
さらに部屋の鍵が開いている。
苗木(やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめてくれ…!)
この時すでに苗木はまともな精神状態ではなかったが、部屋の中に入って、よりひどい状態に陥った。
部屋中が荒らされており、傷だらけなのだ。
そして最後に目に入ったのはドアノブが壊されたシャワールームへの入口だった。
苗木(+#+@@(%-=))>%&><@___&&:^>%&??♭???????♪??※???)
最早、思考は働いておらず吸い込まれるようにそこに足が向いた。
脳の一番奥が中で待ち受けているであろう事実を認めろと叫んでいる。
だが、心は認めていない。まだ希望はあるはずだと叫んでいる。
そして苗木はフラフラとドアを開け…
彼の希望は砕け散った。
苗木「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
これまでの人生で最も大きな叫びと共に気を失う。
視神経は残酷だった。彼の脳に最も見たくなかった映像を、血まみれの舞園さやかの姿を、鮮明に伝えてしまったのだ。
舞園さやかの死体がバスルームで横たわっていた。
そして苗木は部屋の前で愕然とした。
苗木「これは…」
ネームプレートが入れ替わっているのだ。これでは部屋を入れ替えた意味がまるで無い。
さらに部屋の鍵が開いている。
苗木(やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめてくれ…!)
この時すでに苗木はまともな精神状態ではなかったが、部屋の中に入って、よりひどい状態に陥った。
部屋中が荒らされており、傷だらけなのだ。
そして最後に目に入ったのはドアノブが壊されたシャワールームへの入口だった。
苗木(+#+@@(%-=))>%&><@___&&:^>%&??♭???????♪??※???)
最早、思考は働いておらず吸い込まれるようにそこに足が向いた。
脳の一番奥が中で待ち受けているであろう事実を認めろと叫んでいる。
だが、心は認めていない。まだ希望はあるはずだと叫んでいる。
そして苗木はフラフラとドアを開け…
彼の希望は砕け散った。
苗木「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
これまでの人生で最も大きな叫びと共に気を失う。
視神経は残酷だった。彼の脳に最も見たくなかった映像を、血まみれの舞園さやかの姿を、鮮明に伝えてしまったのだ。
舞園さやかの死体がバスルームで横たわっていた。
今日は以上です
エラー吐くからわざわざテザリングでつなぎ直して書き込んだのに実際は書き込めてるなんてorz
苗木「ん…」
目を覚ますと朝に見た光景が広がっていた。
苗木「そうだ…舞園さん!」
飛び起きて、彼女の部屋に向かおうとする彼の腕を掴んだのは扉間だった。
扉間「よせ、あやつは死んだのだ。」
苗木「そんな…だって、必ず出してあげるって約束したんだ…」
扉間「すまぬ…守れなかった…」
扉間の声は震えている。
扉間「それに、悲しみに暮れている場合でもないのだ。」
苗木「えっ…?」
扉間「あの白黒が体育館に集まれと通達しているのだ。どうやら何かするようだが…」
苗木「モノクマが…まだ何かするっていうのか…!」
苗木の声が苛立つ。ドン底に落ちているのにさらに自分を突き落とそうというのか、その怒りが彼を立ち上がらせた。
違う。腹を立てることで彼女を失った悲しみを和らげたいという心の防御反応であるということは本当は分かっていた。
だが、この時の苗木が立ち上がるには怒りのエネルギー変換しか無かったのだ。
苗木「行きましょう…」
扉間「ああ…」
苗木はむしろ、扉間を急かすように足早に体育館へと向かった。
扉間は感心していた。
自分を責めない苗木に対して、である。本来ならあれだけの力があるのにどうして守れなかった!守ると言ったじゃないか!と怒鳴っても良いはず…まして、若く血気盛んな苗木程の年頃ならよりそうしたいはずだ。
扉間(こやつ、やはり少し兄者に似ている…)
兄・柱間は弟の板間が戦死した時、今回の苗木のように深い悲しみに暮れていた。だが、やはり同じように一族にの人間に恨み言を並べるような真似は決してしなかった。
戦う力こそ無いものの、こうした心の芯の強さや前向きさ…そして甘いところも似ているのだ。
扉間(この男、ひょっとしたら大きく化けるかもしれん…それもこの件が片付いた時に分かるかもしれんな…)
そうこう考えているうちに体育館の前に着いたようだ。
扉間「では、開けるぞ。」
引き締まった声と共に、モノクマが待つ場所につながるドアを開けた。
ー体育館ー
モノクマ「うぷぷ…待っていたよ苗木くん!」
苗木達が体育館に入ると既に全員とモノクマの姿があった。
苗木「モノクマ…!」
扉間「カラクリ風情が…」
嫌悪感を顕にする。他の生徒たちも同様の感情を持っているのは間違いない。
苗木「お前が…お前が舞園さんを殺したんだ!」
苗木が叫ぶ。しかしそれを知っていたかのようにモノクマはすぐに切り返しはじめた。
モノクマ「それは違うよ…だって舞園さんを殺したのは間違いなくオマエラの中の誰かなんだから!」
苗木「なっ…!」
モノクマ「僕が何のためにカメラをあちこちに設置したと思っているのさ!それに僕は校則を破らない限り、危害は加えないよ~僕がコロシアイを邪魔したらつまらないからね…うぷぷ…」
苗木「じゃあ、それは誰なんだよ!」
モノクマ「そう、それなんだよ!」
我が意を得たりとばかりに大きな声を出した。
モノクマ「お前らにはこれから一定の時間捜査をしてもらいます。そしてその後、舞園さんを殺したクロの正体を議論してもらう、学級裁判に参加してもらいます。」
桑田「殺せば卒業できるってわけじゃないんだな…」
大和田「つまり、証拠を集めて裁判しろってことかよ」
朝日奈「そ、そんなのやったこと無いしできないよ~!」
様々なところから声が飛ぶ。だが、モノクマは構わず続けている。
モノクマ「学級裁判で正しいクロを指摘できればオマエラの勝ち。クロだけがお仕置きされます。ただ、もし正しいクロを指摘できなければ、クロだけが卒業し、オマエラがお仕置きを受けるのでーす!」
???「ふざけんじゃないわよ!」
最前列から大きな声が上がった。
江ノ島「さっきからきいてりゃ勝手なことばっかり!アタシはそんなの出ないわよ!」
モノクマ「学級裁判に出席しないのは校則違反になるよ?出ないとお仕置きだよ?」
扉間(あやつ…何をする気だ…?)
扉間は突如として反抗的になった江ノ島に対して、大きな不信感を抱いた。まるで台本があるかのような豹変としか思えない。
江ノ島「はっ!知らないわよ?ヌイグルミのくせに生意気なのよ!」グッ
江ノ島がついにモノクマを踏みつけた。
モノクマ「うぐぐ…学園長に暴力を振るったな…!」
扉間(いかん!)
モノクマ「助けて!グングニルの槍!」
そう叫ぶと同時に幾多の鋭い槍が江ノ島に向かって飛び出した。江ノ島は突然のことにまるで反応できていない。
誰もが江ノ島の死を確信したその時
ドドドドッ
床から激しい勢いで水が吹き出し、槍を全て弾き飛ばしてしまった。
扉間「そう簡単に殺させはせんぞ!」
身体に蒼いオーラを纏い、これまでにないほどの険しい表情で、誰もが身震いするような表情で扉間が仁王立ちしていた。
今日はこれだけです
卑劣な小出しだ…
モノクマ「いい大人が本気になっちゃってさ~これだから編入生は問題児が多いとかいわれるんだよ~うぷぷ…」
扉間「なに?」
モノクマ「それにさ、もう舞園さんは死んじゃってるんだよ?今更カッコつけても遅いんだよ?オマエラもそう思うよね?」
朝日奈「そんなことないよ!今だって江ノ島ちゃんを守ってくれたし、そもそもなんの関係もないのに、別の世界から来て命がけで守ってくれてるんだよ?」
苗木「そうだよ!舞園さんのことは…そりゃ…悲しいよ…でも、だから二代目さんに責任を押し付けて、責めていいわけがないんだ!」
十神「フン、そんなことより犯人だ。早く捜査をはじめるぞ!」
モノクマ「ぐぬぬ…!もう!つまんない奴ら!じゃあ早く捜査してクロを当ててよね!じゃ!」
思ったような反応が得られなかったのが気に食わないのか、モノクマそう言い残すと消えてしまった。
十神「それと捜査の前に誰かその女をなんとかしてやれ。」
十神が指差した先にはカタカタと震える江ノ島の姿があった。
江ノ島「うそ…なんで…」
恐怖のためか、或いはもっと別の理由か、様子が明らかにおかしい。
扉間「では江ノ島はワシが面倒を見よう。捜査自体は黒幕がやれといっているんだ、危険はなかろう。」
苗木「で、でも二代目さんが来てくれたほうが色々知ってそうだし…」
扉間「大丈夫だ、貴様なら出来る。それにこの事件の真相には貴様が自分で辿り着かなくてはならん。そしてその上で…」ボソッ
苗木「えっ?」
最後の方は聞こえなかったが、扉間はもう素知らぬ顔で江ノ島を抱えて体育館を出ていこうとしている。
苗木「でも、僕なら出来るって…!」
雲の上の人に認めてもらったような嬉しさと自信が苗木の中に満ちてくる。
苗木「よし…!」
苗木も力強い足取りで校舎へ一歩を踏み出したのだった。
ー食堂ー
扉間「さて…」
江ノ島「…」カタカタ
食堂へ江ノ島を運んだ扉間は、色々と話を聞こうと江ノ島と対峙したが、江ノ島はまだ放心状態で震えていた。
扉間(やはり…こやつ黒幕と関係があるな…)
先程の行動といい、このリアクションを見るに台本通りに行動しろという指示があったのか、自分がこの生活で有利になると言われたのか、詳しいことは不明だが、江ノ島は黒幕の指示通りに動いていた。
また、恐怖で震えているのは、あそこで殺されるとは全く思っていなかったということなのだろう。
扉間「おい、しっかりしろ!」
どの道、正気を取り戻してもらう必要があるため、肩を掴んで身体をゆすろうとした瞬間_
江ノ島「っ!」
江ノ島は常人とは思えない速さで扉間の腕を掴み投げ飛ばそうとした…が、さらに速く扉間が反応し、床に組み伏せられることとなった。
なんだろう自分が凄い卑劣って言われてる気がする
今日の更新は忙しいんで無いです卑劣ですまぬ…
江ノ島「くっ…殺せ!」
扉間「どこの女騎士だ貴様…というか今の動き…ギャルとかいう者ではないな。」
動きが明らかに訓練を受けている者のそれだ。どちらかといえば体術を得意とする忍者のような感じがする。
江ノ島「…」
扉間「それに…変装しているのも…なっ!」グッ
扉間は江ノ島のカツラを取り、放り投げた。黒い短髪の少女だった。苗木の話では写真は修正していてホントはこういう顔なのだという話を聞いていたが、どうもそうではないらしい。
扉間「どういうことか聞かせてもらうぞ。」
それによくよく考えてしまえばこの女を組み伏せた時に身体が縛られないということはワシを呼び出した者はこの女が味方ではないということを知っていたということになる…と考えてもいいかもしれない。
江ノ島?「私は尋問、拷問にも耐える訓練を受けている。無駄よ。」
???「あらら~?江ノ島さんに変装して、こんな戦闘員が紛れ込んでいたなんて…いけないなぁ~」
背後から例の白黒の癇に障る声が響いた。
扉間「何用だ?そちらから仕掛けるなら容赦はせんぞ?」
モノクマはあまりにも白々しく、短髪の少女のことを今知ったかのような体をとっている。そして証拠を消そうとするように爪を露わにして近づいてきた。
江ノ島?「あ…あっ…」カタカタ
モノクマを見た途端再び江ノ島(の偽物)は震えだした。
モノクマ「こんなところでぽっと出のおっさんに正体をバラされるなんて残念な工作員だなぁ~でもね、江ノ島さんの偽物はゲームに参加出来ないんだよねぇ~」シャキン
江ノ島「や、やめっ…」
扉間「貴様にやらせるか!」
江ノ島に近寄るモノクマの前に扉間が立ちはだかる…かと思われたが、突如先程のような水柱が上がり一瞬だけ扉間と江ノ島の姿が隠れてしまう。
モノクマ「ええっ…?」
モノクマが驚愕の声を上げる。なんと水柱が消えた時には跡形も無く江ノ島が消えていたのだ。しかも若干の返り血を扉間が浴びている。
扉間「ふん、貴様にやらせるくらいならワシが消し飛ばしてやったわ!」
モノクマ「うぷぷ…気に食わないから自分で殺しちゃったっていうわけ?いいねいいね~舞園さんの敵かもしれないしね~?うぷぷ…」
扉間「そういうことだ。貴様に邪魔されてはどうせ尋問も出来ん。ならせめて苗木のためにも敵は殺さねばならん。」
モノクマ「あーあ、まぁボクの仲間でもなんでもないけどね~あんな残念そうな奴。けど、殺しちゃったならもう何者でもいいか~それじゃあね~!」
証拠の処分が済んだと見たのかモノクマは上機嫌で去っていった。
扉間「後は…賭けになるか。」
扉間は誰にも見られるようニヤリと食堂を後にした。
今日はこんなところです。
このスレ意外と色んな人が見てる…?
そう思うと…くっ、殺せ!
うわ訂正です…
誰にも見られるよう→見られぬよう
これ完全に意味逆になってしまう…
親族の結婚式でゴタゴタしてましたがまたチョロチョロ更新していきます~
食堂を出た扉間は現場である苗木の部屋へ向かった。
扉間「ここに…」
扉間は床にある刀傷や消費された粘着テープ、舞園の死体の特徴などをざっと確認し、証拠隠滅を防ぐために立っている大神と大和田に話しかけた。
扉間「ここには今まで誰が来たんだ?」
大神「覚えている限りでは苗木、霧切十神、セレスあたりが熱心に部屋を観察していたな…」
大和田「さらっと来たくらいなら葉隠と江ノ島以外は全員じゃねーか?捜査とか言われても分かんねーけどとりあえず見にきたって感じの奴もいたけどよ。」
扉間「なるほど…礼を言うぞ。」
そう言い残しシャワールームへと足を踏み入れた。
舞園さやかの死体が横たわっている。
腹部にナイフが刺さり、血溜まりが広がっている。
扉間「まったく…愚かな……」ブツブツ
死体の様子を確認しつつ、独り言を呟いている。非常に淡々としており、血溜まりに躊躇する様子もない。
一般人が見たら異常な光景そのものであり、扉間に対しても底知れぬ不気味さを感じざるを得ないであろう。
扉間「邪魔をしたな。」
大神と大和田にそう告げ部屋を出ようとすると
大和田「おい、江ノ島はどうしたんだ?」
食堂での光景は誰も見ていないため、当然といえば当然の疑問だろう。
扉間「あれは内通者だったのでな。始末した。」
大和田・大神「なっ…!?」
背後から驚愕の声が上がったが、気にせず扉間は部屋を後にした。
そして宿舎の中を歩いていると
???「待ちなさい。」
扉間「ぬ?」
霧切が不満を隠さず顔に出しながら足早に近づいてくる。
霧切「あなた、江ノ島さんを殺したそうね…!」
扉間「いや、その…それはだな…」アセアセ
霧切「どうしてそんな無茶をしたのかしら。」
扉間「と、とにかくだ!モノクマとて問題にしておらんし構わんだろう。」
霧切「昨日もいきなりティーセット片手に訪ねてくるし…あなた、意外と直情的な面もあるのね。」
扉間「いきなり押しかけたのは悪かったが…そ、それより捜査の方は問題ないのか?」
霧切「……そうね、そちらの方は思わぬイレギュラーもあったものの順調よ?」
扉間「ならば良い。やはり苗木を助けるのは貴様以外におらんからな。あの十神とかいう小僧は優秀ではあるもののどうも噛ませっぽくてのう…」
ー食堂ー
十神「っくしょん!」
朝日奈「十神風邪?気をつけたほうがいいよ?」
十神「ふん…」
こうして各々の捜査が進み…
キーンコーンカーンコーン
運命のチャイムがなった。
>>1がいないところでこれほどのレスを…卑劣な…
ー赤い扉の奥ー
扉間「このエレベーターとやらで降りるのか?」
苗木「そうみたいですね…」
霧切「…」
十神「ふん、くだらんゲームだ。」
朝日奈「ちょっと!そんな言い方!」
大神「…」ゴゴゴ
山田「ふふふ…真実はいつも一つ!」
セレス「山田くん、お静かに…」
腐川「なによ…なんなのよ…」
桑田「犯人なんて当てられるのかよ…?」
葉隠「家に帰してくれよおおお!」
大和田「クソッ犯人は許さねぇぞ!」
石丸「舞園くんが殺され江ノ島くんは敵の内通者だったなんて…」
不二咲「みんな…冷静にならなきゃ…」
それぞれがそれぞれの思いを胸にエレベーターに乗り込む。
初めての学級裁判が今幕を開ける。
モノクマ「あ、ところで編入生君は学級裁判で発言できません!」
扉間「なっ、卑劣な…!」
モノクマ「だって大人だよ?このゲームの醍醐味は高校生達が繰り広げる死のゲームだよ?ほら日本人ってさ未熟さを持った若者が頑張ってる姿に弱いじゃない?だから、プロの野球やマラソンより、甲子園や箱根駅伝に注目が集まるってこともあるんだよ。でもさ、そこにバリバリのプロが混じっちゃったらどう?つまんないでしょ?だから大人は学級裁判に参加ができないのです!」
葉隠「妙に説得力があるべ…思わず納得しちまったべ!」
扉間「このバカ!賛同するんじゃない!」
モノクマ「ほら、賛成の人もいるし決定ね!あ、見るのは構わないからゆっくり見学していってね~うぷぷ…」
十神「ふん、ハードモードというわけか面白い。」
扉間(こいつ…)
苗木「どんな条件だろうと僕達は犯人を見つけなければならないんだ…!」
モノクマ「それでは!開廷します!」
学級裁判 開廷!
モノクマ「正しいクロを指摘~(以下略」
霧切「まずは凶器の特定から始めるべきじゃないかしら?」
大和田「あの腹に刺さってた奴だよな?」
不二咲「舞園さんのお腹に刺さってたのは、大きなナイフだったよね?」
苗木「それは違うよ!」ロンパッ
苗木「舞園さんのお腹に刺さっていたのは、食堂にあった包丁だったんだ。」
不二咲「そ、そうなんだ…ごめんねぇ気が付かなくて…」
桑田「つーかよ、こんな裁判しなくても犯人は苗木だろ?現場は苗木の部屋だったんだからよ!」
苗木「!」
山田「確かに殺人現場が苗木誠殿の部屋のシャワールームとなっております!これは確定的でしょう!リア充爆発しろ!」
苗木「ちょ、ちょっと待ってよ!僕は…」
霧切「待って、それだけで苗木くんが犯人だと特定するのは早計よ。」
苗木「それに…僕は舞園さんと部屋の交換をしていたし、包丁も取りに行っていないんだ。それは、夜にずっと食堂にいた朝日奈さんが証明してくれるはずだよ!」
朝日奈「た、確かに苗木は来なかったよ。さくらちゃんも一緒だったけど間違いないよね?」
大神「我も苗木は来なかったように思う。」
桑田「じゃ、じゃあ他に誰が包丁を手に入れたっていうんだよ!」
朝日奈「それは…その…もうここにいない人なんだ…」
苗木「えっ、それって」
朝日奈「舞園ちゃんなんだ…」
苗木「そんな…だって舞園さんは怯えてたんだよ?だから絶対に部屋のドアを開けないって言ってたのに…」
霧切「その彼女がわざわざ食堂に包丁を取りに行った…これはどういうことかしらね?」
朝日奈「他に食堂に来た人はいないから舞園ちゃんで間違いないと思うけど…」
苗木「そ、そうだ!護身用に持っていったんだよ!」
大神「そういう理由なら分からぬこともないが…」
霧切「…とりあえず、用途はともかく舞園さんが包丁を持っていったというのは間違いないということね。」
苗木「…」
扉間(苗木よ…心を強く持てよ…)
大和田「じゃ、じゃあよ!部屋の交換をしてたっていうのにドアのプレートが変わってたのはなんでだよ?」
十神「ふん、貴様はミジンコか?苗木、答えてやれ。」
苗木「まさか…舞…園さ……ん?」
十神「だろうな。」
苗木「で、でも、あり得ないよ!そんな…」
霧切「彼女が怯えていたから?苗木くん、それが嘘だとしたら…どうかしら?」
学級裁判の流れは大体覚えてるんですが、細かい台詞回しなどは適当です…
苗木「嘘ってどういう…?」
霧切「これよ…」
霧切が皆に見せたのは鉛筆で黒く擦り1枚上のメモの内容が浮き立つようにしたメモ用紙だった。
そこには舞園が誰かを呼び出し、夜に二人で自分の部屋で会いたいと伝えていたいうこと
さらに部屋を間違えないようにネームプレートを確認するようにということ
概ねこれらの内容が書いてあった。
霧切「苗木くん、あなたがこのメモを書いたのかしら?違うわよね?」
苗木(そん…な……)ガタガタ
苗木はシャワールームであの光景を見た時と同じような衝撃を受けていた。舞園のメモに部屋のネームプレートを確認するようにと書いてあるということは、舞園が部屋のネームプレートを交換したという結論しか有り得ないからだ。
苗木「舞園さんが包丁を手に入れ、僕の部屋に誰かを呼び出した…それは…そこから導き出せる答えは…!答えは!」
苗木の顔から冷や汗が吹きだす。
自分が信じていた人から裏切られていたという絶望。
また、苗木の出した結論がもしうまく運んでいたら…と想像した時の恐怖。
そして、舞園の死によって嵌められずに済んだという後ろ暗い安堵感。
様々な思考や感情が頭を巡りその先は言葉を紡げずにいた。
霧切「そう、彼女は単なる被害者ではなく、加害者側に回ろうとしてた人間だったということなのよ!」
霧切「もうあなたも分かっていたんじゃないかしら?舞園さんに嵌めかけられたんだって。」
苗木「それは…その…でも、言葉にしたくなかったんだ。それが本当の本当になってしまうようで…」
扉間(苗木…)
葉隠「け、結局なんの話なんだべ?」
十神「バカは黙っていろ。」
苗木「これまでの証拠をまとめたら、舞園さんが僕を利用したという結論以外は確かに有り得ないんだ…!」
絞り出すような声で苗木ははっきりと述べた。
大神「では、舞園を殺したのはメモで部屋に呼び出された人物ということか…?」
葉隠「ちょっと待った!」
NARUTO完結しましたね寂しいかつ脱力気味です
卑劣様の顔岩に陰険って書かれてあったとは卑劣な…!
葉隠「舞園っちが誰かを殺そうとしてたっていうのか?ありえねぇべ!だってアイドルだべ?アイドルはうんこと殺人はしねぇもんだべ!」
扉間(はぁ…阿呆が…)
誰もが呆れているが、葉隠は熱を上げていく。
葉隠「部屋に呼び出された犯人が舞園っちを模擬刀で襲って仕方なく護身用の包丁で応戦しただけかもしれないべ!」
葉隠「そう、それはつまり…」
葉隠「模擬刀の先制攻撃だbへぁ!?」
葉隠が言い終わる前に顔に弱いながらも水遁が直撃していた。
葉隠「」キュー
気絶した葉隠を尻目に扉間は目で強烈に訴えた。
『は や く 先 に 進 め ろ』
生徒たちは勿論、モノクマすら扉間に注意しなかった。それだけ鬱陶しいと思われていたのだろう…もし、何かの間違いがあれば真っ先に犠牲者になっていたくらいには。
苗木「え、えーっと葉隠くんが言ったことに関してだけど…」
苗木「それは違うよ!」ロンパッ
折角の論破も葉隠が気絶しているためいまいち締まらない。
苗木「この模造刀を見て欲しいんだ。これは鞘に傷があるよね?普通模造刀で襲いかかるなら、鞘から抜いて襲いかかるはずなんだ。つまり、先に攻撃を受けたのは模造刀を持っていた側…誰かを呼び出した上、包丁まで用意していた舞園さんが包丁を奪われて不意を突かれるとは考えにくいんだ…」
十神「それは舞園が呼び出した誰かに包丁で襲いかかり、相手は模造刀で応戦したということの動かぬ証拠なんだ。」
大和田「それで、その呼び出された奴っていうのは誰なんだよ?」
霧切「その誰かを特定するために注目すべきなのがトラッシュルームの証拠よ。」
トラッシュルームでシャツの燃えカスと割れたガラス玉が見つかっている。
霧切「犯人は証拠を処分するために焼却炉を使うことを考えた。しかし、当番以外は鍵が入っていて中には入れない…苗木くん、ここまで言えば分かるわね?」
苗木「うん、おそらく犯人は焼却炉のスイッチをガラス玉を当てることで入れたんだ。そして、開いた焼却炉に返り血が着いたシャツを投げ込んだ…そういうことだよね?」
扉間(いいぞ、さすが霧切よのう…!)
NARUTO完結で脱力しつつ某ブラウザゲームのイベント準備やらでなかなか書けずにいました…今日はここまでです
セレス「つまりあの距離をコントロール良く投げられる人物ということですわね?」
苗木「そう、そしてそれが出来るのは…」
状況からは間違いない。話の流れが察せる人間なら誰もが同じ答えに辿り着くはずの人物は
苗木「桑田くん、君しかいないんだ!」
桑田「はぁ?俺が犯人だぁ?適当なこと言うんじゃねぇよ!大体さっきから苗木が主導で話を進めてるけどよ、それこそ苗木が自分の犯行を誤魔化そうとしてるんじゃねぇのか?ああ?」
十神「貴様もミジンコだったか…そもそもこれまでの議論で苗木が犯人ではないことが確定している。さらに言えば部屋に落ちていた使い込まれたクリーナーがより確かに証拠として機能する。何故か答えてやれ苗g」
大神「苗木が犯人であれば部屋に髪の毛を残さないようにあそこまで掃除するのは不自然ということか。」
十神「フッ、そういうことだ…」
途中で遮られてしまい若干落ち込んだ十神を尻目に霧切が桑田に追い打ちをかける
霧切「そして桑田くんが犯人だという証拠はシャワールームのダイイングメッセージが最も確かなものよ。」
苗木「11037…これを逆さまにするとLEON…君の名前になるんだよ桑田くん。」
桑田「あ、アホアホアホ!そんなの偶然だ!認めn」
モノクマ「ひょえ%&_=)^:」ブチッ
桑田が悪あがきと言わんばかりに叫んでいる途中、突如としてこれまで聞いた事のない声が聞こえ、そのまま沈黙してしまった。
そしてこれまで一言も発しなかった扉間が喋りだした。
扉間「苗木…お前は自分で捜査し、犯人を見事見つけ出した。」
桑田「おい、俺は犯人じゃ…」
扉間「少し黙れ…!まだ悪あがきをするというのなら貴様の工具セットを持ってこい。」
桑田「」
あまりの迫力に何も言えなくなる桑田。
扉間「苗木よ…事件を解決した今、何を思う?」
苗木「僕は…舞園さんに裏切られた。でも、それを責める気には…なんでかな…あまりなれないんだ。」
扉間「ほう?」
苗木「だって…」
扉間「待て。気持ちの整理ができているのなら続きは本人に言うがいい。」
生徒達「…え?」
ポンッ!
小気味よい音と共に裁判場に煙が湧き上がった。だんだん煙が晴れていき、その中心に現れたのは…
扉間に肩を借りて辛うじて立っている状態の舞園さやかと縄でグルグル巻きにされた江ノ島盾子、そしてすっかり大人しくなった戦場むくろだった。
苗木「こ、これは…!舞園さん!?」
舞園「苗木くん…」
泣きそうな顔をして呼吸を乱しながらも舞園さやかは確かにそこに存在している。
葉隠「ゆ、ゆゆゆ幽霊だべ!?」ガクッ
十神「おい、どういうことが説明しろ!」
動揺する者、気絶する者、予期せぬ出来事に怒り出す者。
様々な反応が起こる中で再び声を上げたのは扉間だった。
扉間「とりあえず落ち着け、順を追って説明してやる。ひとまず、うまく黒幕を確保できたのでな。裁判中にワシが急に喋りだしてもモノクマは何も言わなかった…おかしいと思わんか?」
朝日奈「そういえば!な、なんで??」
扉間「クライマックス推理でこの事件の全貌を説明してやろう。」
扉間「まず、昨夜の事だ。舞園がワシと苗木の部屋を訪ねてきた。そして部屋の交換を申し出てきたのだ。ここまでは先程の裁判でも明らかになっていたな?」
扉間の言葉に対し全員が頷く。
扉間「そして部屋を交換した後に舞園が再度ワシらを訪ねてきた。手間をかけさせた例に紅茶を淹れてきたと言ってな。」
山田「ぶひいい!拙者3次元に対して興味はありませんがアイドルが淹れた紅茶なんて羨まs」
セレス「山田君?」ギロッ
説明を遮ろうとした山田をセレスが睨む。普段からは想像も出来ないプレッシャーだ。扉間も若干ながら動揺している。
扉間「そ、そこでワシは紅茶を飲んで気が付いたのだ。特別な薬なのか殆ど違和感を感じさせなかったが睡眠薬が入っておった。」
苗木「じゃ、じゃあ僕がすぐ眠くなっちゃったのは…」
扉間「その通り。女から一服盛られるなんて色男よのう?」
扉間はニヤッと笑って苗木をからかう。
扉間「で、話を戻すがワシは睡眠薬に気が付いた時すぐに黒幕の仕業だろうと考えた。最初の動機とやらで一番動揺していた、舞園が事件を起こしやすいように密かに渡しておったのだろうとな。」
霧切「そこから先は私にも喋らせてくれないかしら?」
一旦中断します~
十神「貴様も一枚噛んでいたというわけか?」
霧切「ええ、そうよ?」
避難めいた十神の噛みつきにも涼しい顔で応じる。
霧切「睡眠薬に気づいた扉間さんは私の部屋に来たのよ。睡眠薬入りの紅茶を持ってね…」
扉間「いや、だから名前を呼ばれるのは…」
霧切「扉 間 さ ん ?」
扉間「もうよい。好きに呼べ…」
何故かだんだん扉間の立場が弱まっていく。それだけ女性の圧力とは恐ろしいものなのだろう。
霧切「そこで扉間さんは大声で紅茶を勧めながら私に紅茶を飲むフリをしろと書いたメモをこっそり手渡してきたのよ。それで…」
不二咲「それで…?」
霧切「なんといえばいいのかしら…幻術?というのを紅茶を飲むフリをしている時にかけられたのよ。」
大和田「はぁ?なんだよそりゃ…」
霧切「不思議な感覚だったわ。一瞬で今夜舞園さんが事件を起こそうとしていることや、私の部屋のシャワールームを夜の間使わせてほしいということを扉間さんから聞いたのよ。」
扉間「黒幕に知られるわけにはいかなかったのでな。またここからはワシが話そう。」
扉間「ワシはトイレを借りるフリをしてシャワールームの中に入り、この影分身の術をしたのだ。」ボンッ
苗木「それって最初に会った時の…」
扉間「そうだ。そして分身の方を部屋に帰らせ、眠らせることにしたのだ。黒幕に薬が効いたと思わせておかないと動きにくいからな。」
霧切「その前の幻術で事情を理解した私は、分身なんて出来ないから普通に寝たフリをしていたのよ。」
扉間「そして本体は霧切の部屋のシャワールームに残ったのだ。」
大神「待ってくれ。霧切の部屋のシャワールームにいるだけでどうやって舞園を助けたというのだ?」
扉間「ふふっ、それは今から見せてやろう…これだ。」
扉間が裁判場の柱に触れると柱に何やら文字が記された。そしてその柱と正反対の柱まで歩いていくと、突然声をあげた。
「飛雷神の術!」
そう叫ぶと同時に、扉間は一瞬にして先程文字が記された柱まで瞬間移動してしまった。
石丸「な、なんなんだ今のは!」
朝日奈「う…そ…」
事情を知らない全員が驚愕のあまり口をポカーンと半開きにしてしまっている。
扉間「これはわしの開発した忍術で飛雷神の術という…まぁ、瞬間移動のようなものだ。この文字が記された場所に瞬間移動することが出来るのだ。」
十神「つまり、それを使って苗木の部屋のシャワールームに飛んだというわけか…!」
扉間「察しが良いな。」フッ
十神「ふん、十神を舐めるなよ?」
扉間「では続きだが、ここからが問題だったのだ。」
セレス「どういうことですの?」
扉間「飛ぶタイミングが問題だったのだ。早く飛びすぎて事件が起きる前に舞園を止めても、時間こそ起きぬもののワシの切り札を黒幕に知られてしまう。遅く飛んで殺人が完了してしまってからではそれこそ意味が無い。」
大和田「じゃあどうやってタイミングを合わせたんだよ?」
扉間「完全に運だった…としか言えまい。」
大和田「マジかよ…」
扉間「ワシが飛んだ時には既に桑田は去り、舞園は虫の息だった。まさか舞園が返り討ちに遭っているとは予想外だったが…」
舞園「…」
舞園は心底バツの悪そうな表情をしているが扉間はお構い無しに続ける。
扉間「ワシは悩んだ…言ってしまえば苗木を騙して嵌めようとした奴だ。このまま見殺しにしてしまっても良いとさえ考えた。」
不二咲「そんな…!」
十神「何を甘いことを。自分を陥れようとした奴を生かしておくなど、愚か者のすることだ。」
扉間「ワシも最初はそう考えた。だがあの時の舞園は朦朧とした意識の中で苗木の名を泣きながら呼び…謝っていた。ワシはその姿を見て助けようと思った。」
苗木「舞園さん…」
舞園「苗木くん……あ、あの扉間さんちょっと…いいですか?」
扉間「構わん。いくなら思いきりいけ。」
お互い複雑な表情を浮かべる二人を見かねた扉間は一時話を中断し、替わって舞園が喋りだした。
今日はここまでです~
ルビサファのリメイクを出すなんて卑劣な…!思い出を刺激して楽しませてくるとは株式会社ポケモン…卑劣な企業よ…
うおお…年末で忙しく続きが書けませぬ
もう少ししたら落ち着くのでお待ちください
※番外編です時系列は無視してください
扉間「今日はクリスマス?という祭りらしいな?」
苗木「そ、そうなのかな?今日は何月何日なのか本来はわからな…」
扉間「あ?」ギロッ
苗木「そ、そうです!今日はクリスマスたなー!」
扉間「うむ、クリスマスにはサンタという赤服の老人がプレゼントを配って回ると聞いたのだが?」
苗木「まぁ、実際は子供の為に両親が前日の夜にこっそり枕元に置くって感じですけどね…」
扉間「なんじゃ、夢が無いのう。」
苗木「妹のこまるなんかは中学生になるまで信じていたんですけどね…」ハハハ
扉間「なら、貴様らの中にまだ信じている者がいてもおかしくあるまい?」
苗木「それはさすがに…」
コンコン
苗木「誰か来たみたいですね」
霧切「苗木くん!今日はクリスマスよ!サンタさんが来てくれるのよ!」
扉間苗木「」
霧切「あら、どうかしたのかしら?」
扉間(一番信じてなさそうな奴が信じておる)
苗木(どう返せばいいんだろう…)
霧切「あ、もしかして今年良い子にしていなかったのかしら?だからプレゼントを貰えるかどうか不安なのね?」フフッ
苗木「そ、そうなんだよ実はね…」アハハ
霧切「まったく普段の行いが大事なのよ?」
ー監視部屋ー
江ノ島「いやいやいや、夜中まで校舎徘徊して全然良い子じゃねーだろ!絶望的にわるい子だわ!」
ー苗木の部屋ー
霧切「とにかく明日の朝が楽しみだわ…苗木くんにもサンタさんが来るといいわね!じゃあまた後でね♪」
~霧切退出後~
扉間「ワシは人を見る目に自身が無くなったぞ。」
苗木「僕もです、霧切さんがあんなに乙女だったなんて…」
扉間「だが苗木の話だとつまり、これまで霧切の両親が頑張ってきたということなのだろう?」
苗木「おそらくは…」
扉間「ならそれを今回で終わらせてしまうのも忍びないな…忍だけにな。」
苗木「ですね…洒落のレベルは置いておくにしても。」
扉間「なら一肌脱いでやるか…どうせなら全員まとめて…な!」
苗木「えっ?」
~深夜~
扉間「では、サンタさん大作戦を決行するぞ!」
苗木「お、おー!」
扉間「プレゼントは昼間、苗木がモノモノマシーンで出した景品を採用する。」
苗木「いっぱい回しましたからね…」ドッサリ
扉間「そして…変化!」
扉間の姿は見事なサンタクロースに変わった。そして、苗木の出した景品を袋に詰めると完全にクリスマスのサンタクロースが誕生したのである!
扉間「では、行ってくる。」
苗木「よろしくお願いします!」
こうして霧切の夢を守るためにクリスマス大作戦が始まった。
後半へ続く
ー監視部屋ー
江ノ島「なんか面白そうなことやってんじゃん!でもクリスマスなんて希望に満ちてそうなイベント許すわけn」
ゴスッ!
江ノ島「」
扉間「おやすみ…そしてメリークリスマス!」ヒレツスマイル
気絶させた江ノ島の傍にしっかりとプレゼントを置くと再び扉間サンタは消え、江ノ島は霧切の監視に悩まされることのない熟睡(かどうかは不明)とプレゼントの2つを手にしたのだ。
一度に2つも贈り物ゲットした江ノ島盾子はこの夜、最もツキがあったに違いない。
~その後~
扉間「メリークリスマス!」
葉隠「Zzz…」
扉間「メリークリスマス…?」
大神「タンレン…タンレン…Zzz…」
順調にプレゼントを配って回る扉間サンタであったが、一つの問題が発生した。
ー図書室ー
十神「くだらん。どいつもこいつもクリスマスクリスマスと浮かれているとは…愚民は愚民だ…」ブツブツ
そう、十神はなんとクリスマスの日に夜更かしをするという許されざる行為をしている悪い子だったのだ!
当然、悪い子にはお仕置きが必要である。
十神「…なんだこの曲は?」
十神が本を読んでいるとどこからともなくジングルベルが流れてきたのだ。
十神「夜中に迷惑な馬鹿騒ぎをしやがって…おい、モノクマ!」パンパン
手を叩いてモノクマをいつものように呼び出すも、モノクマは現れない。しかし、返事は返ってくる。
???「はぁい…」
十神「どこだ?早く出てこい!」
???「ここだよ…」
非常に小さい声ではあるもののその声は十神の手元から聞こえてきたのだ。
本「ここだよ。」ニタァ
気がつけば本にギョロギョロとした一つの目玉と大きく開いた口が浮かび上がっている。
十神「ひくたややgoi/5dmujg-まきらつtjajmyやぬかud!!.???」
十神は恐怖の余り、言葉にならない声を発して図書室から逃げようとするものの扉は開かない。
十神「くそっ!くそっ!どうなっている!!」
焦る十神を嘲笑う声が増えてゆく。だんだんと目玉と口を持つ本が本棚から溢れ出し部屋の中を飛び回り始めたのだ。
本「クリスマスに夜更かしとは悪い子だ!」
本2「これはサンタさんのお仕置きだ!」
本3「ケケケケケ!」
十神「」
恐怖の余り十神は失神し、しめやかに失禁した。
扉間「聴覚系の幻術は得意ではないが忍相手ではないだけに楽に効くな。メリークリスマス!」
扉間サンタはそう呟くと本来のプレゼントの他に支配者のTバックを置いて再び消えたのだった。
その後、扉間サンタは順調にプレゼントを配り続け…
ー霧切の部屋ー
シュン
各部屋に施してあるマーキングから飛雷神でこれまでのように侵入すると霧切の枕元に立った。
それまでの部屋には無かったちょっと大きい靴下が置いてある。苗木曰く、伝統的には靴下の中にプレゼントを入れるのが正式らしいので霧切はそれを守っているのだろう。
扉間「メリークリスマス!」
幸せそうな顔で眠る霧切に小さく声をかける。
靴下の中にプレゼントを入れ、去ろうとする扉間であったが靴下の横に手紙が置かれていることに気付いた。サンタさんへ…と書かれている。
扉間「貰っておくか…」
こうして苗木の部屋に戻り、無事サンタさん大作戦は完了したのだった。
ー苗木の部屋ー
苗木「おかえりなさい、どうでした?」
扉間「多少のアクシデントはあったものの成功だ。それと、霧切がサンタ宛に手紙を残していたぞ。」
苗木「霧切さん、ホントに乙女なんだな…」
扉間「ということで読んでみよう!」
苗木「いや、それは…」
扉間「よく考えてみろ。プレゼントを用意したのが苗木、配ったのがワシ…二人ともサンタの役割を果たしておるだろう?」
苗木「そうですね…それなら…」
扉間「では、読むぞ。なになに…」
サンタさんへ
毎年プレゼントありがとうございます。
今年は何が置いてあるだろう?
そう思い、寝る前に楽しみにしています。
しかし、私ももう大人になる歳です。
これからは私の代わりに恵まれない子供達へ
プレゼントを届けて欲しいのです。
私もこれからは幸せを与えられる側に
立てるよう頑張っていきます。
ですから、サンタさんも一層
世界の子供達を幸せにしてあげてください。
霧切響子
扉間「とのことだ…」
苗木「霧切さん…僕、感動したよ!」ブワッ
扉間「サンタを信じて手紙を出すという意味不明さを超越しつつ、感動させにかかる…最早、訳がわからん!というか貴様も割と涙もろいな!?」
苗木「だ、だって強面でムスッとしてる霧切さんがこんな一面を持っていたなんて感動ですよ!」
扉間「そうだな…普段の霧切からは考えられん。」
苗木「二代目さん!僕らももっと頑張りましょう!ここから誰一人欠けることなく出て前に進みましょう!」
扉間「そうだな、こんな気持ちにさせてくれるならクリスマスも悪くないのかもしれん。」
苗木「そうですね!明日から心機一転です!」
こうして霧切の訳が分からない手紙で何故か改めて飛躍を心に誓った二人は今夜の作戦の成功を喜びあった後、安らかに眠りについたのだった。
~その後~
???「ふぉふぉふぉ、ワシの代わりに幸せを届けてくれてありがとうよ。この手紙はワシが預かっておくよ。メリークリスマス!」
翌朝、二人の枕元にプレゼントが置いてあり、大騒ぎ!
霧切さんは大喜びで大騒ぎ!
さらに、他の部屋でも鍵をかけてあったはずのにプレゼントが枕元に置いてあるので二重の意味で大騒ぎ!
さらに監視部屋でもプレゼントが置いてあって大騒ぎ!
ジェノサイダーは十神の失禁したズボンを剥ぎ取り大騒ぎ!
希望ヶ峰学園の校舎全体が大騒ぎになったとさ
番外編おしまい
本編再開です
舞園「あの…本当に…申し訳ありませんでした!!!」ゴスッ
そう叫ぶと同時に勢い良く土下座をした。床に額を強打したのでかなりいい音が裁判場に響いた。
扉間(お、おい…思い切りいけとは言ったが傷口開くぞあれは…)
かなり痛いはずだが構わず舞園は続ける。
舞園「私、心が弱かったです。モノクマに唆されて苗木くんを裏切って、桑田くんを殺してまで外に出ようとするなんて…どんな風に謝っても許されることは無いと思います…あの…えっ?」
謝罪の言葉を続けようとする舞園を苗木が抱き起こす。
苗木「舞園さん…桑田くんは死んでないし、僕も助かった。そして舞園さんも生きてる。これ以上の結果は無いよ…だからもういい…そんなことはもう、いいんだよ。」
舞園「でっ…!でもぉ!」グスッ
舞園自身、償いの方法も分からない。確かに命は助かった。
しかし、どのような顔で皆の前に立てばいいのか?苗木からどんな罵りを受けるのか?
そんな恐怖に押しつぶされそうになっているのは当然である。
それでも、こんな重大な謝罪の場で女の子が泣くというのは、とても卑怯なことだと感じていた舞園は必死に泣くことを堪えていたが、苗木に抱き起こされてついに泣き出してしまった。
苗木「あのDVDを見せられた日に教室で舞園さんを抱きしめて言いかけたことがあったよね…?」
舞園「えっ…」
苗木「僕が君をここから出してみせる。だって……っていう先を、ね。」
舞園「…っ!や、やめて!そこから先を聞く権利は今の私には!」ポロポロ
苗木「僕はさ…大した取り柄もなくて、好きなものっていったら大体が色んなランキングの上の方っていう平々凡々な人間だよ。」
苗木「でも、その平々凡々な人間が初めて死に物狂いになったのが舞園さんが殺された事件の捜査なんだ。」
舞園「…」
苗木「そして学級裁判が進むにつれ、舞園さんが僕を嵌めようとしたことも分かった。」
舞園「っ!」ズキッ
苗木「でも、舞園さんは桑田くんを呼び出して襲いかかる瞬間も最後まで迷っていたんじゃないかな?」
舞園「…」
苗木「本気で殺すつもりだったのなら、いくら桑田くんが超高校級の野球選手だからって、女の子の部屋に呼ばれてウキウキ気分で油断しきって入ってきた状態で傷も付けられないなんておかしいよ。」
そう、たしかに舞園は最後の最後まで…桑田がドアを開けた瞬間すらも迷っていた。
しかし、ここでそれを認めてしまうと苗木に媚びを売る形になってしまうのではないか?
自分は許される権利もないし罰を与えられて当然の人間だ、と思っている舞園にとってそれを素直に認めてしまうことはできなかった。
苗木「それにあのダイイングメッセージ…それに二代目さんの話も含めると…さ、僕は君を責めるつもりはないんだよ。」
舞園「苗木…く…ん…」
苗木「それに許せる理由を付け加えるとね…中学の時は目で追っているだけだった君と喋るようになってたった数日だけど…」スッ
舞園「っ!」
舞園の肩をつかんで見つめ合う体勢になる苗木
苗木「君のことが好きになったんだ。」
舞園「な…えぎ…くん…いいんですか?私でいいんですか?」
苗木「うん、君じゃなきゃダメなんだ!」
苗木の言葉に先ほどとは違った意味の涙を流している。
舞園「私も…ずっと苗木くんのこと目で追っていたんです…あの日、校庭に迷い込んだ鶴を助けた日から…」グスッ
苗木「そうだったんだ…」
舞園「それでここで苗木くんに再会して…凄く嬉しかった!私も…喋るようになって数日です…苗木くんを裏切ることもしました。それでも…それでも許されるなら…」
苗木にその言葉を伝える時、彼女の瞳は再び輝きを取り戻していた。
舞園「私もあなたが好きです!」
お互いの気持ちが通じ合った二人が誕生した直後、縛られていた江ノ島が狂ったように喚きだした。
江ノ島「は?おめでたいね!こんな状況で恋愛ごっこてすか?薄ら寒みぃんだよ!絶望的です…」
次々と口調やトーンが変わるその喋り方は表現し難い一種の滑稽さと気味悪さを感じさせる不快なものだった。
江ノ島「大体、これは全国放送で流れt…ゴボボボvigmwj70@&」
まだ叫んでいる江ノ島の頭部を突如、水の球体が包み込み喋れなくなってしまった。
扉間「水牢の術だ、少し黙っていろ。貴様にはワシが後でたっぷり喋らせてやる。」
江ノ島に向ける視線は恐ろしいほど冷たい。そして卑劣である。
扉間「ゴホン…まずは二人におめでとうと言っておこう。なかなかお熱い光景だったし、まさしくご馳走さまとしか言いようがないな…」フッ
舞園「そ、そんな…///」
苗木「いや…あの…///」
今までは完全に『二人の世界』状態だったが、現実に引き戻されたのだろう。二人とも顔を真っ赤にしている。
十神「舞園の話は済んだのだろう?早く話を続けろ。」
朝日奈「十神…あんたって本当に…」
こんな場面でもマイペースな十神に周囲も呆れ気味だが、十神も若干顔が赤いところを見るとおそらく気恥ずかしいのだろう。
十神「こほん…で、どうやってそいつを助けて黒幕を捕まえたんだ?」
扉間「十神…貴様意外と可愛いのう…帝王学は学んでも色恋はからっきしかの?」ワハハハ
十神「五月蝿い!いいから教えろ!」
どうやら図星のようである。
扉間「さて、どこまで話したか…ワシが刺された舞園を見つけたところまでだったかな?そこで舞園を助けることにしたワシはこれを使ったのだ。」
扉間が手をかざすと手から淡い光が出はじめた。
セレス「あら、なかなか綺麗な光ですわね。しかしそれが舞園さんの傷とどういう関係が…?」
扉間「これは医療忍術だ。この光は細胞を活性化し、傷を高速で治す効果のあるものだ。まぁ、ワシは医療忍術がさほど上手くはないからこの程度だがな。」
扉間の手の光が収まり再び語りだす。
扉間「そして完全ではないものの、命の危険がないレベルまで傷を塞いだ後は舞園と共に飛雷神で霧切の部屋に飛んだのだ。」
十神「ちょっと待て。じゃああの死体はなんだったんだ?俺達が見たあれは!」
扉間「あれはワシだ。」
一度「…………………………………は?」
山田「いやいや、おかしいですぞ千手扉間殿!あんなにザックリとナイフが刺さっていた死体が扉間殿だなんて!」
不二咲「え?え?どういうことなの?」
扉間「あー、つまりだな…舞園に変化した訳ではない。変化した後に、ナイフを自分に刺すなんてワシとて死んでしまう。そこで…」
苗木「もしかして…さやちゃんの『死体』に変化したんですか?」
扉間「その通りだ。『ナイフが刺さった舞園さやかの死体』に変化すれば誰にも気づかれないと思ったからな。捜査とはいえ、死体を丹念に調べる度胸がある者など霧切以外におるまい?ところで…」
舞園「まこくん…急にそんな呼び方恥ずかしいですよ///」カァッ
扉間「貴様ら…真剣な話の途中で何をイチャイチャと…!というかキャラが崩れに崩れて…」
説教を始めようとした扉間の肩を掴む手があった。
霧切「…」ギロッ
扉間「い、いや…決して悪い意味で言ったわけではなくてだな!?」
霧切に説教を止められたために誕生したばかりのカップルは再びイチャイチャし始めたようだ。
苗木「さーやちゃん///」イチャコラ
舞園「まーこくん///」イチャコラ
爆発しろ。
とあるブラウザゲームのイベントのせいで毛根がマッハしかけてます…ではまた近々
繁忙期てす。めっちゃ繁忙期ですが、もうすぐ繁忙期終わるので繁忙期過ぎたら書きに来ます…繁忙期がゲシュタルト崩壊しそうです。
追伸 ろーちゃんは最高ですね!
「爆発しろや!」
そう叫んだのはどうやって術から抜け出したのかは分からないが江ノ島盾子だった。
扉間「貴様…どうやって…?」
江ノ島「飲み干してやったのよ!水中で息ができない絶望も気持ちよかったんだけど飽きちゃってさ~」
霧切「結構な量だったわよ…あれは」
葉隠「縛られたまま絶対漏らすべ!」
江ノ島「それも絶望的でさいっこうじゃない!その絶望を味わうまで私様がその後のことを説明してあげます…」
コロコロと表情を変えながら江ノ島が喋りだした。
江ノ島「私様はオマエラが裁判とかいうくっだらないことやってる間に死体を片付けておいてあげようとおもったの☆いつまでも置いてあると腐ってしまうじゃないですか?でもその死体がさ…近づいた瞬間オッサンに変わって気がつけば私様がグルグル巻ってことになったのだー!」
叫んで何かに満足したのだろう。再び江ノ島はやる気のない表情で横たわってしまった。
扉間「というわけだ。カメラの死角を利用したイリュージョンということだな。」
大和田「イリュージョンってレベルじゃねぇけどな…」
不二咲「で、でもこれで黒幕が捕まったんだし僕達外に出られるんだよね?」
江ノ島「甘い甘い甘い甘い甘すぎるぞ!話はそう単純ではないのだよ若人たち!」
>>269
一度→一同 ですね…訂正お願いします。
なんだ…なんだこの酷すぎる最終回は…
このSSを書き終わったら二代目様には艦これ世界に飛んでもらおう。
十神「見苦しいぞ貴様。貴様はすでに捕らえられて何もできん。後は扉を開けて外に出るのみだということが分からんのか?」
江ノ島「へーへー。相変わらずお坊っちゃんは何も分かってねぇな!そんなんだからかませ犬って呼ばれるんですよ☆キャハハ」
十神「なんだと貴様…!」
江ノ島「そこの忍者さん、私の上着のポケットに入っている写真をそこのジャリガキ共に見せてやれよ!」
扉間「これか…?…っ!?」
まず第一に写真を見ることになったのは扉間であったが写真に写っていない扉間ですら困惑するものでしかなかった。
今ここに揃っている生徒達が見たこともない場所で仲良く、笑顔で写っていたのだ。
霧切「どうしたのかしら?」
扉間「これを見ろ、貴様達全員でだ。」
苗木「これは…なんだ…?僕はこんなの知らないぞ?」
大和田「俺だって知らねぇ…つかどこで撮ってんだよこれ!」
写真を見た者は疑問を持ち、困惑していた。
十神「貴様、どういうことだ!説明しろ!」
江ノ島「ふふっ…いいだろう!おい、忍者!反対側のアタシのポケットに入ってる機械のボタン押s…押してください…」
扉間「貴様…捕虜が調子に乗るとろくな事にならんぞ。これか?」
江ノ島「そう。そしてそのボタンはこの学園のロックすべてを開放するものさ。」
そして、黒幕はこれまでにないほどの狂気をはらんだ瞳を輝かせ宣言した。
江ノ島「そのボタンを押した瞬間からオマエラの卒業試験の始まりだ!この学園の謎を解き明かしてみろ!そして最高の絶望を私様に見せて下さい。」
その宣言と共に各自が少しずつ散らばり始めた。
校舎の上を目指す者
宿舎の2階を目指す者
またそれぞれにいくつも部屋があり調査にはしばらく時間がかかるだろう。
そんな中で動かない影が四つ。
黒幕コンビの江ノ島、戦刃、彼女たちを拘束している扉間、そして自分のしたことへのショックで動けない桑田である。
扉間「貴様は行かぬのか?」
桑田「俺は…おれは…人殺しをやりかけたんだ…しかもよぉ…それで他の奴らを見殺しにして出ようとしてたんだ…今更…」
扉間「そんなことでうだうだしておったのか。」
桑田「そんなことってよぉ!」アポォ
扉間「舞園を見ろ舞園を!あやつ最初は苗木を謀殺しようとしていたのだぞ?それが今やただのバカップルよ。あやつの方がよっぽど逞しい。」
桑田「そりゃ…」
扉間「あやつの腹には一生消えない傷が残った。しかし、それはあやつの罪の代償だ。もうそれでカタはついたし!結果、舞園は生きておるし、貴様も殺人はしておらん。」
桑田「それに関しちゃ…感謝してるよ。」
扉間「桑田…貴様は卑の意思を持て。自らの行いを責めるな。こんな状況だ…誰も責められん。そんな中で自分だけを責めていたら他をつけ上がらせるだけだ。もっと畜生になれ!そして自分が救われたと思うのなら弱き人々を救える男になってみせろ!」
桑田「卑の意思…卑の意思…よし俺はもう振り返らねぇ!俺も行ってくるぜ!」
そうして駆け出しかけて桑田はこちらを振り返りこう叫んだ。
桑田「その…えっと…ありがとうございました!俺はアンタに負けない男になってみせます!」
扉間「その意気だ!行け若者よ!」ハハハ
これより数年後、投擲術と金属バット術を極め、絶望を広める輩を叩き潰す『絶殺』の面頬を付けた『ゼツボウスレイヤー三代目火影』を名乗る人物が活躍するのは、また別の話である。
そして江ノ島の狂気の言動に付き合わされつつ数時間が経過した。
扉間「!」
裁判場のエレベーターの扉が開き数人が戻ってきた。しかし誰もが硬い表情で顔色も優れないようだ。
扉間「どうした?何があった?」
十神「…」
いつも強気な言動であった十神ですら口を開こうとしないのだが、後ろにいた葉隠がこう叫んだのだ。
葉隠「もしかしたら…俺…5ダブしたかもしれねえええええ!」
扉間「なんだと…?」
扉間が言葉の意味が理解できず困惑していると、再びエレベーターの扉が開き数人が戻ってきた。これで全員が再び揃ったことになる。
苗木「みんな先に来てたんだね。あの…」
扉間「苗木よ、何があった?十神ですらこの様子でn」
その扉間の言葉を遮るように大声を上げる者がいた。
江ノ島「ちょっとまったぁ!!」
江ノ島「そっから先はさぁ…学級裁判の領域だぜええええ!」
その声と同時に江ノ島が指を鳴らすと、複数のモノクマが床の下から現れ江ノ島の拘束を解き、裁判場の円卓へと運んだ。
江ノ島「こっから先はアタシもネタバラシしてやるよ。さぁ始めましょう。最後の学級裁判を!」
扉間「最後と言ってもまだ二回目だがな…」
江ノ島「」
~生徒側説明中~
扉間「つまり、貴様らが学園に足を踏み入れてから何故か記憶が二年間途切れているということなのだな?」
苗木「そういうことらしいんです…」
十神「そう考えればあのDVDの映像に無理がないことになる。この二年の間に絶望的大事件とやらで世界が破壊されたということを信じれば、の話だがな。」
大和田「俺らの行動がテレビで流されてたっていうのも不二咲が調べて分かったしな。」
扉間「つまり、今もあのカメラで、ということか?」
扉間が裁判場の天井を指さし疑問を口にすると
江ノ島「そーのとおりー!」
江ノ島が得意気に叫んだ瞬間、カメラが砕け散った。
扉間の分身がカメラの死角から素晴らしい蹴りを加えていたのだ。
扉間「裁判というのはプライバシーに踏み込む場合もあるからな。」ニッコリ
江ノ島「」
『超高校級の絶望』江ノ島盾子も『超人類級の卑劣』千手扉間には後手に回らざるを得ないようである。
舞園「あ、あの…カメラが私達を映していたということは…」
苗木「あっ…」
十神「貴様が人殺しをやりかけたというのも当然n」
江ノ島「当然映していますよ。ええ。そのシーンは大反響でしたね。あの国民的枕えいg…いえ、アイドルがなりふり構わず殺しをやろうとしていたわけですから。」
舞園「そ、そんな…」
あれを世界中に見られていた。
それはアイドルとしては致命的であり、そもそも人間として致命的でもあるのだが、まずアイドルとしての生命を断ってやった。
それは江ノ島にとって妨害され続けた今回のゲームの中で数少ない満足できる成果であった。
江ノ島「舞園さん、貴女はアイドルとしては終わりですぅ」キュルル♪
そうして舞園がメンタルを折られそうになる直前…
葉隠「ちょっと待つべ!」
あの男が声を上げた。
葉隠「そもそも舞園っちは苗木っちと付き合うことにした時点でアイドルを辞める決意をしてたんじゃないんか?」
舞園「そ、そういえば…」
苗木「というかあの告白シーンも…」
葉隠「苗木っちとラブラブなのにアイドルをやるなんて無理があるべ?」
舞園「確かにそうです!私はまこくんのモノになったんですし、アイドルである必要はないんですよ!」
舞園が立ち直りかけている。雲行きが怪しい。
少しずつ一人ずつこの裁判で絶望に落としていくつもりがこのザマだ。
そもそも今回のゲームは5人程度まで減らしてから最後の裁判に持ち込むつもりだった。
あの忍者…あの忍者のせいですべてが台無しだ!
江ノ島がこうしてイライラしている中で苗木が密かに絶望していることに気付いていなかった。
この時に苗木さえ潰しておけば…
これが後の絶望側の敗北に繋がることはこの時まだ誰も知らない。
苗木「ハハハ…あんなのを世界中に流されてたなんて…僕はもう外に出られないよ…ハハハ…」
江ノ島「おめーらことごとく私様のおもてなしを台無しにしやがって…」
大神「どちらかといえばいやがらせだがな…」
江ノ島「でもこれって最高に絶望的じゃなーい」キラキラ
扉間「強靭なメンタルよの…」
江ノ島「なーんちゃって…ね」
江ノ島の目つきが一変した途端、部屋の空気が今にも押し潰されそうな重さに変わった。
一同「!?」
江ノ島「オマエラが今まで調べて得た情報に加えて教えておいてやるよ。オマエラにとっては空白の二年だった間に世界は破壊しつくされたわけよ。空気も汚染されてるしね。外に出たらいつ殺されるかも分からないわけよ。」
十神「ふん、くだらん。ただの脅しだ。」
江ノ島「アハハハハハ!おめでたいですね、かませ犬の十神くん?もう十神の一族は君を残して皆殺しにしちゃったんだよ♪」
十神「なっ…!?」
江ノ島「楽しかったなぁ…プライドの高い金持ちもね、死にかけると命乞いするんだよ☆それでも自分が助からないって分かった時の絶望の顔は最高でしたよ。」ニタァ
十神「貴様…!」
今まで扉間にいいようにおちょくられていた超高校級の絶望が初めて見せた真の顔。それは紛れもなく世界を壊せるだろう狂気、そして威圧感を持ったものだった。
苗木「ブツブツ…ブツブツ…ブツブツ…」
江ノ島「不二咲、あんたの父親も」
不二咲「ひっ…」
江ノ島「葉隠、あんたの母親も」
葉隠「やめろ…やめろ!」
江ノ島「舞園、ユニットのメンバーは元気かなぁ?」
舞園「そんな…まさか…」
江ノ島「霧切…あんたのお爺さんは?」
霧切「くっ…」
江ノ島「み ん な 生 き て い る と い い ね ♪」キュルルン
皆を見回しながら言葉をかけ続ける江ノ島の圧倒的狂気!
並のニンジャならばハイクを詠んでハラキリしたほうがマシだと思わせるほどのプレッシャーがこの場の高校生達を押しつぶそうとしていた!
そしてさらに江ノ島は畳み掛ける!
江ノ島「ここで私様とオマエラで裁判をしようじゃないか。おおっとオッサンよしなよ?私様に危害を加えるとその瞬間ここが吹き飛ぶからね」
扉間「貴様…いつの間に…」
このままでは江ノ島のペースに場が飲み込まれる…そう考えた扉間は江ノ島を再び拘束しようと動き出したのだが、江ノ島の手にはどう見ても自爆スイッチと思われる物体が握られていたのだ。
江ノ島「アンタさぁ、コイツラに危害が加わるような動きは出来ないんだよねぇ♪私様に何かすればコイツラは全員粗挽き肉団子なわけで…つまりアンタは動けないってことよ。」
扉間「あの時か…」
そう、扉間が初めて苗木達と出会った時に拘束を試みた扉間の身体は何かに縛られるように動かなくなったのだ。
そしてその場面をカメラで見ていた江ノ島が分析して出した結論は正に正鵠を射ていたのである。
江ノ島「これでアンタは好き勝手出来ない。ここからは私様とオマエラの学級裁判の始まりだ!」
こうして最後の学級裁判が幕を開けた。扉間の直接的な援助が得られないこの状況を高校生たちはどう切り抜けるのか!?
苗木「ブツブツ…キボウ…キボウ…ウヒヒ…」
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