舞園「10周年ですよ、苗木くん!」 (24)

苗木「10周年かあ…長いようで短いような」

舞園「私はあっという間に感じました!」

苗木「ハハ、舞園さんはこの10年間常に全力だったもんね」

舞園「ふふ、とっても頑張りましたよ?」

苗木「でも10年となると舞園さんももうアイドルとはいえない歳に

舞園「苗木くん」

ガッ

苗木「」


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桑田「アホだろお前…」

苗木「桑田クン…いたた」

桑田「女性に年齢はタブーだぜ?」

苗木「まさか桑田クンの口からそんな言葉がでるなんて…」

桑田「どーいう意味だよコラ!俺だって10年経ちゃ男として成長するわ!」

苗木「うんうん」

桑田「このやろーめ」

苗木「うわやめてよ!頭クシャクシャにしないでって!」

不二咲「僕も苗木くんの頭クシャクシャ…して、いいかなぁ?」

苗木「…」

不二咲「…」

苗木「…ボクより身長高いんだから好きにするといいよ」

不二咲「す、拗ねないで!冗談!冗談だから!」

苗木「まさか不二咲クンに抜かれるなんてなあ…」

不二咲「たくさんトレーニングしたからねぇ」

苗木「ははは…」

不二咲「苗木くんも今からでも遅くないと思うよ?トレーニングのプログラムとか組んであげようか?」

苗木「いや、多忙でトレーニングの時間とかとれそうになくてさ…」

大和田「多忙を言い訳に体動かさねえから不二咲にも身長負けるんじゃねえか?」

苗木「大和田クン…いや、でも」

大和田「男ならゴタゴタ言わず応と返事しろや!」

苗木「10年経っても変わらないなあ!」

大和田「…いや、変わったぜ?ガキができたんだ、俺だって昔のままじゃいれねえよ」

苗木「子どもか…不二咲クンに似て愛らしい子だね」

苗木「あれ?」

大和田「どうした苗木」

苗木「不二咲クン似の…?」

大和田「なんか問題あっか?」

苗木「ないです」

石丸「子どもとは、なんとも素晴らしいな!」

苗木「うわあ石丸クン!?驚かさないでよ!」

石丸「む?すまない、驚かせてしまったか」

苗木「急に耳元で大声出されたら誰でも驚くよ…」

石丸「僕としては普通の声のつもりだが、驚かせたなら謝罪しよう!」

苗木「あ、相変わらずよく通る声だね…」

石丸「うむ、自分でも意識して発声している!苗木君も声が必要になる場合が多いだろう?練習するのもいいかもしれないぞ!」

苗木「つまり発声練習?」

山田「リピートアフタミー、私苗木誠??」

苗木「山田クン!?やらないよ!」

山田「でもこのメンバーの中で1番女性的な男性は苗木誠殿、あなたですぞ…やらなきゃ廃る」

苗木「何も廃らないから!」

山田「いやー、しかし10年前はまさか不二咲千尋殿が男性陣の中で誰かの身長を抜くなんて想像もしませんでしたな!」

苗木「…そうだね」

山田「ですが拙者、小さい頃のちーたん本はいつでも刷れるのでよければいかが?」

苗木「そんなの作ってたの?」

山田「もち」

苗木「ぶれないなあ…」

セレス「あら、身長がぶれない苗木君ではありませんか」

苗木「もう身長ネタは勘弁してよ!」

セレス「うふふ、相手の弱点は的確に攻めるものですわ」

苗木「弱点って言わないで…」

セレス「あら、身長1つでそんなに表情を崩してしまうなんて弱点以外の何者でもないではないですか」

苗木「いや、ボクは表情を崩してなんかいないよ。ポーカーフェイスだよ」

セレス「…全然ですわね、眉間にシワが寄ってますわ」

苗木「…セレスさん」

セレス「なんですか?」

苗木「いい歳して偽名使う安広さんってこれだけでじゃくてん

ドスッ

苗木「」

大神「苗木よ…弱点を突くのは格闘家としても必要な技術である故に悪いとは言わないが…相手は選ぶべきだ」

苗木「そうだね…反省するよ」

大神「うむ、すぐに前向きになれる点は苗木の強みだな。弱点すら霞む強みだ」

苗木「だから身長は弱点じゃないって!」

大神「ふふ、すまぬ。からかっただけだ」

苗木「…大神さんはよく笑うようになったね」

大神「そうだろうか?…ならばそれは苗木と朝日奈のおかげだな」

苗木「朝日奈さん、か」

大神「ああ、苗木。朝日奈をこれからも頼むぞ」

苗木「うん、任せてよ」

戦刃「…」

苗木「あ、戦刃さん」

戦刃「苗木くんは」

苗木「?」

戦刃「…10年経っても身長が」

苗木「もういいってば!!!!」

戦刃「冗談」

苗木「ま、真顔で冗談と言われても…戦刃さんは10年経って変わったね」

戦刃「そうかな?」

苗木「うん」

戦刃「ならそれは苗木くんのおかげかな」

苗木「ボク?」

戦刃「うん、盾子ちゃんを破った苗木くんのおかげだよ」

苗木「…」

戦刃「残姉とか言われてたけど、それでも姉として言わせてもらうね」

戦刃「ありがとう、苗木くん」

苗木「ボクは…」

江ノ島「ボクは…全てが平均的でなんの取り柄もない…」

苗木「…」

江ノ島「あ、取り柄はあるかな」

江ノ島「人より、少し前向きってことだ」

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「その前向きな希望が私様を貫いた、ああなんて絶望的…」

苗木「…」

江ノ島「おいおい、テメーは今寝てる場合か?私様にトドメを刺した男がこんなとこで?」

苗木「…そうだ、寝てる場合じゃないよね」

江ノ島「けっ」

江ノ島「身長が変わんないのと同じようにあの頃から性根も変わってないね!うぷぷ!」

江ノ島「私様を踏み越えてからどんだけ経ったと思ってんだ!ああ!?」

苗木「それは」

















舞園「10周年ですよ、苗木君」

苗木「舞園、さん」

舞園「10年の間に色々ありましたね。それでも苗木君は変わらなかった」

舞園「あなたに、変わらないでいてほしかった部分は変わらなかった」

舞園「さあ、長々と話してしまいしたね、お目覚めの時間ですよ」

苗木「舞園さん、ボクはーーーーーー」

舞園「言わなくても大丈夫です、私エスパーですから」

舞園「それに…みんなと、ここから」


「見ていますから!」



霧切「…起きなさい、なんで机で居眠りしているの」

苗木「…霧切さん?」

霧切「…」

苗木「あれ、ボク机で…なんでだっけ…」

霧切「ずいぶん懐かしい呼び方ね?」

苗木「え、ボクなんて言ったっけ」

霧切「霧切さん」

苗木「あ…そっか、さっきまで…」

霧切「それより早く行きましょう」

苗木「行くって…ああそうだったね」

葉隠「おせーぞ苗木っち!」

十神「人を呼び出しておいて…」

腐川「な、苗木のくせに…なま霧切「生意気よ」

腐川「せ、セリフ被せてんじゃないわよ…!」

霧切「ごめんなさい、何故か久しぶりに言いたくなってしまって」

朝日奈「苗木君のくせに生意気よ、って久しぶりに聞いた気がする!」

十神「だろうな、何せ今は自分もーー」

苗木「あ、そうだ呼び出した件なんだけどね」

十神「人が喋っている時に遮るな…!それが人の上に立つ人間か苗木!」

葉隠「うわ、十神っちがキレたべ!」

霧切「はあ…話が進まないわね」

朝日奈「まあいつもこんな感じじゃん?10年前からさ!」

苗木「…そうだね、10年前から」

霧切「で、呼び出した件は何かしら?ナ・エ・ギ君?」

腐川「わざとらしい呼び方ね…」

苗木「うん、実は…10周年なんだよ」

葉隠「10周年?何がだ?」





苗木「それは、」


苗木「ボク達があの時出会ってからーーーーーーーー

今更ながらダンガンロンパ10周年おめでとうSSです
7年前のダンロンSS全盛期の頃のSS読み漁ってたら書きたくなってしまった、あの頃に返して…

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