2

悲しいけど


雷「もうここにも来ないで。それと私のこと除隊させて」


司令官は優しいから

この関係を終わらせられない

だから私が終わらせるの


雷「理由？そんなのないわよ」


理由があるとしたらただひとつ

司令官のため

3

雷「大丈夫よ。若い提督が艦娘に手を出すなんてよくある話よ。責任感じる事ないわ」

雷「……この指輪も返すわね」

雷「もー、泣かないでよ。男の子でしょ？……私の事は忘れて、ね？」


そう、司令官はもう動けない艦娘なんかに時間を使うべきじゃないわ

4

雷「あれ？聞いてる？もー……いつまでたっても泣き虫なんだから」


今は泣いてくれてるけど関係を断てば司令官も私をの事は少しずつ忘れるはず

さみしいけど……司令官の為にはその方がいい

けど私は忘れない

誰に抱かれても、深海棲艦になっても、解体されても

忘れない。絶対に

私の、雷の最後の恋だから

5

雷「元気ないわねぇーそんなんじゃ駄目よぉ？」


私が隣に居ても司令官を幸せに出来ない

私は司令官のお守りでいい

司令官が幸せなら相手が私じゃなくても私も幸せ……なんて

6

雷「司令官、司令官には私に構うことよりも大事な事がいっぱいあるはずよ」


まだ戦争は終わってない

司令官がやるべきことは治る見込みの無い艦の相手じゃない


雷「え？そんな事ないわ。司令官はもう私が居なくても大丈夫よ」


新しい恋人だって大丈夫

きっと司令官にお似合いの人が見つかるわ

私が好きになった司令官だもの

7

雷「そう…わかってくれたのね。ありがとう」


涙がこぼれそうになる

我慢しなきゃ

ここで泣いたら司令官はまたここに来ちゃう


雷「話は終わり。さぁ帰って。忙しいんでしょ？」

雷「早く出てって……もう私はあなたの艦娘じゃないんだから」

雷「もー！振り向かないでよ、未練がましいわね！」





雷「……司令官」

8





雷「……元気でね」ﾆｺｯ