親方「よし。今日は、こんなもんでいいだろ」
ショタ「お疲れ様ですー」
親方「おう、お疲れさん。鉱夫の仕事には慣れたか?」
作業員A「慣れたってもんじゃないですぜ、親方」
作業員B「そうそう、俺達も敵わないぐらいですわ」ハハハ
ショタ「そんなこと…」
親方「敵わない?・・・お前らが怠けてるって事はよーく分かったぞ」ニタァ
作業員A「ちょ、誤解ですって!花を持たせただけで・・・」
親方「明日から扱いてやるからな」
作業員B「これ以上は勘弁してくださいよ~。」
ショタ「・・・・・・」クスッ
作業員C「ふぅ、やっと帰れる。身が持たねえわ~ァ」
作業員D「といっても此処より良い転職先なんてないしなぁ」
作業員E「お前ら、いつも言ってんなー」
作業員F「なぁ、帰りに一杯飲んでかね?」
作業員G「ああ^~いいっすね^~」
ワイワイガヤガヤ
ショタ「今日も汚れたなぁ」ヌギヌギ
親方「お、良かった。まだ居たか」
ショタ「・・・作業靴も洗わないといけないなぁ」ヌギヌギ
親方「おい、こら」ポスッ
ショタ「うへぇ、どうして叩くんですか!」
親方「無視するからだ」
ショタ「手紙は人を叩くものじゃないでしょ・・・」
親方「拳骨の方が良かったか?」
ショタ「遠慮します!」
ショタ(といっても殴られたことは無いなぁ)
親方「まぁいいわ。それ、渡しといてくれ。んじゃ」
ショタ「いやいや、誰にですか!?」
親方「あん?どうせ今日も寄ってくんだろ?」
ショタ「え、まぁ・・・そうですけど」
親方「まったく。毎日毎日何しに行ってんだか」スタスタ
ショタ(主にあなたの愚痴を溢しに、ですかね・・・)
***
青年「ハハハ。親方さんに嫉妬されちゃいましたかね」
ショタ「何でそうなるのさ!」
青年「それは親方さんが、君の事を大切にしているからですよ」
ショタ「はぁぁぁ!?意味わかんないよ!!」
青年「はて。そういえば今日は”残業”はなかったんですか?」
ショタ「ふんっ。そもそも、あんなの残業じゃないよ!」
ショタ「『お前は鉱山派としての教養が足りん』とか言って・・・」
ショタ「頼んでもないのに勝手に授業し始めて・・・」
ショタ「挙句に間違えるたびに『なんで、こう間違えれるんだ?』って!」
ショタ「鉱山の高さなんて、もう知りたくないよ!」
青年「ははぁ。三角関数ですか。数学は嫌いでしたっけ?」
ショタ「別に勉強自体は嫌いじゃないよ。数学もね。」
ショタ「ただ、最後に肩もみとかさせる親方が大嫌いなだけです」
青年「親方が聞いたら泣きますよ」
ショタ「泣いたとこ、見たことない」
青年「確かに」
ショタ「泣かせるのはよく見るけど」
青年「まぁ、それが彼の仕事でもありますし」
ショタ「僕に勉強を強いるのは仕事なの?」
青年「それは親が我が子に教えるようなモノでして」
ショタ「あれが親だったらグレる自信があります」
青年「そうはなって欲しくないですね」
ショタ「と言っても行く当てがないので我慢するしかない・・・」
青年「いや、そんな心底残念そうな顔しないでください」
ショタ「しょぼん…」
青年「さっきも言ってましたけど『鉱山派』以外はご存知ですか?」
ショタ「町ごとに決められた職業団体のこと?この町なら『竹木派』と『農耕派』でしょ?」
青年「おぉ、その通りです」
ショタ「知ってるよそれぐらい。町の主な産物を強化・特化するための組織で・・・」
ショタ「お互いの団体が切磋琢磨したりするために、王国が決めた制度なんでしょ?」
青年「そうです。よく勉強してるじゃないですか」」
ショタ「でも、普通の町は二団体しかないって聞いたよ。どうして此処は・・・」
ドカンッ!!
青年「うわっ!?、今日も鍋が噴きだした!」
ショタ「またぁ!?・・・いつもいつも何入れてるんだよッ!」
青年「特に変わった物は入れてないですっ!」
ショタ(そんなわけあるかー!)
という感じでオリジナル小説を台本形式で書いていきたいと思ってます稚拙&遅筆ですがよろしくおねがいします
青年「どうぞ」コトッ
ショタ「…変な粉とか入れてないよね?」
青年「いえ何も。あ、カルシウム剤入れましょうか?」
ショタ「………おねがい」
青年「はは、どうぞ」
ショタ「ありがとう」
青年「何か考えてるんですか?」
ショタ「ちょっとね」
青年「・・・・・・・・・」
ショタ「・・・・・・・・・」
青年「親方は少し不器用なだけなんです。言い方がきついのは目をつぶって貰えませんか?」
ショタ「・・・・・・もちろん分かってるし、いろいろ感謝もしてる」
ショタ「けど僕だって、いつまでも子供じゃない。仕事だって、もう他の人達と遜色ないぐらいだし」
青年「でも、まだホットミルクですよね」
ショタ「・・・だって、まだ子供だもん」ズズッ
青年「おかわり要りますか?」
ショタ「大丈夫。そろそろ帰る時間だから」
青年「そうですか。・・・送って行きましょうか?」
ショタ「君まで、言うの?」ジト
青年「冗談ですって」
ショタ「靴、履こうとしてるのに?」
青年「冗談には、こだわる性質なんです」
ショタ「・・・ちゃんと親方の手紙読んどいてよ」
青年「ええ。よろしく言っておいてください」
ショタ「わかった。・・・おやすみなさい」
青年「はい。おやすみなさい」
青年(・・・・・・扉は閉まったようですね)
青年(この封筒には特別な細工がしてある)
青年(一見、何の変化もありませんが、以前私が渡した符丁・・・)
青年(私にしか封を開けることができない符丁が使われています)
青年(あの子が勝手に開けるハズがないことは、親方も知ってるはずですが、はてさて)
青年「………」ビリッ
青年「『大事な話がある。今日の子時(23時~1時)そちらにお伺いする』・・・か」
青年「とりあえず今夜は、あの子に心配はなさそうだ」
もう少し書き溜めはありますが今日は切りの良いとこで止めておきます。
***
親方「突然押しかけて済まない」
青年「いえ。私は夜型なので特に問題ないですが、親方に支障はありませんか」
親方「なに。今日、あいつより仕事が遅れてる怠け者2人を見つけてな」
親方「明日は俺の分まで働かせるつもりだ」
青年「・・・泣かないと良いですね」
親方「だが、実質あいつの仕事量は大人と大差ない。むしろ、それ以上だ」
青年「でしょうね。あの子の潜在能力は計り知れないですから」
親方「最近は、それが徐々に頭角を現している」
青年「仕事量の過多が問題なら、ネックレスを外させれば良いのでは?」
親方「それは無理だろうな。あれは顔も知らない両親の、唯一の形見だからな」
青年「・・・そうでしたね。浅はかでした」
親方「だが、今回の問題はそれじゃない。あいつ自身が持つ力の事だ。・・・あんたはどう見る?」
青年「まだ狭隘ですが、なんといいますか…煮え滾ってるような印象はありますね」
親方「やはりか。知る人が見れば、すぐに分かるようだな・・・」
青年「一体、どういうことですか」
親方「・・・・・・3日後、王宮の使節団が、ここへ来る」
青年「王宮の・・・!?」
親方「確かな情報だ。詳細は分からんが、鉱山が関係してるのは間違いない」
親方「それしか、こんな田舎に来る理由はない」
青年「・・・にわかには信じられませんね」
親方「なにがだ?」
青年「この鉱山の『記憶石』の価値は余りにも大きいことは、ご存じのハズでしょう」
親方「それは当然知っている。あの鉱山の価値を知っているのは、この町でも極僅かだということもな」
青年「そこですよ。気になっているのは。ほとんどの人が鉄鉱石か何か・・・ありふれた物だと思っている訳ですよね。」
親方「フ・・・ム。それが王政の息が掛かってる物だと知れば、騒ぎになるのは明白だな」
青年「何か嫌な予感がしませんか?」
親方「多少はな。だが、あれこれ考えても仕方ないだろ。俺には本国の意向なんて毛頭から分からん」
親方「とにかく使節団が『記憶石』の視察に来るのなら、必ず『王宮魔術師』の連中が来るだろ?」
青年「…そうか。あの子が持つ潜在能力に気付かれるかもしれませんね」
親方「そういう事だ。ところで、お前の方の魔力は大丈夫なのか?」
青年「・・・・・・・・・えぇ」
青年「私の力は、失っていますから」
親方「そうか…そうだったな」
青年「話は分かりましたよ。使節団が滞在する間、離れた街にでも連れて行くことにします」
親方「そうしてくれるか。あいつには適当な理由をつけておくが・・・念の為1週間ぐらいの算段はつけてくれ」
親方「帰国の合図は・・・・・・そうだな、確かお前は耳が良かったな」
青年「まぁそれなりに。送迎の儀は花火の音で察しますよ」
親方「よっしゃ。奴らが帰る時には、盛大に鳴らしてやることにしよう」
青年「はは、露骨な態度は見せないようにしてくださいよ」
親方「そりゃぁ保障し兼ねるな!」
***
青年(とまぁ…5時ぐらいまで話し込んでしまった訳ですが・・・)
青年(彼らの仕事は7時からですっけ?よくまぁ親方は体が持ちますねぇ)
青年(ん、あぁそうか。あの人は今日サボるって豪語してましたっけ…)
青年「はぁ・・・眠い」ゴリゴリ
バタッ!(扉が乱暴に開けられる音)
ショタ「どどどどどどうしようー?!暇だされちゃったよぉぉおお!!」
ゴーンゴーン(11時を示す時計台の時計の音)
青年「あぁ…もう予定の時間ですか」
ショタ「えっ」
青年「何でもないです」
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