リヴァイ「一週間だけの共同生活」(45)

*リヴァイとハンジが一週間だけ同じ部屋で過ごす事になってしまうSSです。

*リヴァイ×ハンジです。展開には安価を混ぜながら進みます。

*エロ描写は展開次第。苦手な方はご注意です。






リヴァイ「は? 一週間だけ、俺がハンジを預かれって?」

エルヴィン「仕方がないだろ? リヴァイの部屋が調査兵団の中では一番広くて良い部屋を使わせているんだ。こういう時くらい、協力してくれ」

リヴァイ「断る。女子寮の方に預かって貰えばいいだろ。何で俺がわざわざあいつを預からないといけない」

エルヴィン「ベッドが空いていないんだ。後、上司が仕事を終えてまで部下と一緒に生活するのはストレスにしかならないよ。士気が下がる」

リヴァイ「一週間だけなら別にいいだろ。誰か他に預かってくれる奴はいねえのか? エルヴィン自身が預かればいいじゃないか」

エルヴィン「……リヴァイ、これは命令だ。雨漏りで腐った床を修繕する期間だけの物だから我慢してくれ」

リヴァイ(こいつ、面倒事を俺に丸投げしやがったな?)

リヴァイ「ちっ………」

リヴァイ「まあ、俺の部屋なら別に相部屋でもなんとかなる広さではあるが」

リヴァイ「せめてカーテンくらいはつけさせてくれ。天井に。緊急で」

エルヴィン「構わないよ。頼んでおこう」



という訳で、ハンジの部屋を修繕する期間の間だけ、ハンジはリヴァイにお世話になる事になりました。



ハンジ「いやーごめんね? 雨漏りに気づいてなくて床、腐らせちゃって」

リヴァイ「……………」

ハンジ「修繕期間中だけだから! 本当、ごめんね?」

リヴァイ「ベッドはそっちの壁側にくっつけておけよ」

ハンジ「はいはい。分かっていますよ。はい、モブリット! ミケ! 頼んだ!」

モブリットとミケがハンジのベッドを運んでいました。

そのベッドの汚さにリヴァイの眉間の皺が寄りました。

リヴァイ「布団、干してねえな?」

ハンジ「最近、忙しくてね。ついつい……」

リヴァイ「俺の部屋で生活する以上、不潔でいる事は許さん! 今すぐ干すぞ(イライラ)」

ハンジ「ああああ勝手に持っていかないでよ!!」

リヴァイ「うるさい!! 今日は天気がいいから布団を干させろ!!」

ハンジ「だから勝手に触らないでってば!!!」


と、初日から喧嘩が始まる2人であった。


そして1日目の夜。

ハンジ「ZZZZZZZZZ………」

リヴァイ(いびきが酷い……)

リヴァイ(疲れているのは分かるが、こんなに酷いイビキをかく奴だったのか)

リヴァイ(眠れねえ。安眠妨害だ)

リヴァイ(こっちも寝ないときついんだが。どうするか……)

リヴァイ(…………)

(*いびきがうるさいのでその対処方法を安価します)

(*このSSでの安価はルート選択形式にしていきます)

(*選択肢をいくつか出しますので、その中から選んでいって下さい)

【選択肢】

1.いびきがうるさいので叩き起こす。

2.いびきがうるさいので鼻を摘まんで起こす。

3.いびきがうるさいので手で口を塞いで起こす。

4.いびきがうるさいので今夜は我慢して徹夜する。

5.いびきがうるさいので耳栓して我慢する。

安価は一個↓になります。数字を選択して下さい。

リヴァイ(もう我慢ならん!! 叩き起こす!)

リヴァイは我慢しきれず、カーテンを開けてハンジを叩き起こしました。


バシバシバシバシ!!!


ハンジ「ふみゃ?! なになに?!」

リヴァイ「ちったあイビキを自重しろ! 寝れん!」

ハンジ「え? イビキかいてた?!」

リヴァイ「すげえイビキだった。なんなんだ。お前、鼻が悪いのか?」

ハンジ「あーちょっと鼻炎気味ではあるけど。最近は」

リヴァイ「疲れているせいか」

ハンジ「かもね? いやー御免御免。でもどうすればいいのかな? こういう場合は」

リヴァイ「徹夜しろ。俺を寝かせろ」

ハンジ「えええ……横暴だな。まあ、でもそうだね。3時間くらいは寝たからあとは起きててもいいか」

リヴァイ「え?」

ハンジ「うん。いいよ。後は朝まで起きておくから。リヴァイは寝ていいよ」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「悪い。今のは言い過ぎた」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「寝るなって言うのは理不尽過ぎるな。すまん。俺もイライラしたせいだ」

ハンジ「逆の立場なら私もそうなるから別にいいよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「でも、そうだね。イビキがうるさいなら眠れないよね。耳栓とかないの?」

リヴァイ「あったかな? ちょっと待て。部屋の中を探してみる」

リヴァイ「…………ねえな。流石に」

ハンジ「そっかあ。んじゃしょうがないよ。私、起きておくし。リヴァイ寝なよ」

リヴァイ「本当にいいのか?」

ハンジ「3時間も寝れば大丈夫じゃない?」

リヴァイ「それは大丈夫な時間じゃねえな」

ハンジ「徹夜に慣れている身としては割と贅沢な睡眠時間だけど」

リヴァイ「…………分かった。3時間後に起こせ。そして交替して寝よう」

ハンジ「あはは……気遣わせてごめんね? 耳栓は今度、買っておくからさ」

リヴァイ「そうしてくれ。頼む」



という訳で、1日目の夜は話し合いの末、交替で寝る事になりました。

2日目の夜。夕食後。部屋の中にて。

ハンジ「リヴァイの部屋の中って殺風景だよね」

リヴァイ「そうか?」

ハンジ「部屋の広さの割には物が少ない。勿体ないよ。空間スペースが。私の本棚置いてもいい?」

リヴァイ「倉庫代わりにするんじゃない。お前が物を置き出すとキリがねえだろ」

ハンジ「だめえ?」

リヴァイ「ダメだ。甘ったるい気色悪い声出すな」

ハンジ「ちっ……甘えてもダメか。じゃあせめて、リヴァイの部屋の中を捜索しよう」

リヴァイ「何を探すつもりだ?」

ハンジ「いや、夜のオカズとか?」

リヴァイ「そんなもん、持ってねえ」

ハンジ「絶対嘘だ! 男の人は1冊くらいは愛用の「本」があるってエルヴィンが言っていたよ?」

リヴァイ「そりゃエルヴィンは持っているかもしれんが。俺は本当に持っていない」

ハンジ「じゃあ普段、どうしているのよ」

リヴァイ「何でんな事をハンジに話さないといけねえんだ」

ハンジ「私が知りたいからです(キリッ)」

リヴァイ「知ってどうする。意味がねえ」

ハンジ「皆に広めてからかうという有意義な使い道がある(キリッ)」

リヴァイ「人にバラす気満々の奴に教える訳ねえだろ」

ハンジ「おや? 今、ちょっと顔色が変わったね? やっぱり持ってるんじゃないの?」

リヴァイ「持ってねえよ」

ハンジ「怪しいなあ。絶対何かあるね? これは」

リヴァイ「……………家探ししたら、追い出すからな?」

ハンジ「はいはい。じゃあ今回は諦めますよ」



そしてリヴァイが寝付いてから……。



ハンジ「………しかし諦めが悪いのがハンジさんなのであった」

ハンジ「リヴァイが寝ている隙にちょっとだけ部屋の中を漁ります」

ハンジ「さて、何が出てくるかな?」

ハンジ「どこから探そうかな……」

【選択肢】

1.クローゼットの中

2.机の周辺

3.本棚の中

安価は一個↓になります。数字を選択して下さい。

ハンジ「クローゼットの中を漁ってみよう」

ハンジ「ん~すっごい綺麗に並べてあるなあ」

ハンジ「ちゃんと種類別に分けてある。ハンガーの色まで統一されている」

ハンジ「ネクタイやスカーフも色別に仕分けしてある」

ハンジ「種類→色の形で綺麗に整理整頓されているよ」

ハンジ「そして私より小さい衣服! 可愛い!」

ハンジ「でも案外、こういうところに隠してないかな~?」

ハンジ「ちょっと奥まで突っ込んでみよう」

ハンジ「ううーん。あるのは衣類関係だけか。残念。収穫無しだな」

ハンジ「よし、ここはもういいとして……」

リヴァイ「ん……? (モゾモゾ)」

ハンジ(?! まずい、リヴァイが起きてきちゃった。バレたらまずい。隠れよう!)

クローゼットの中に隠れました。

リヴァイ「ん? あれ? ハンジの奴がいないな」

リヴァイ「便所にでもいったのかな?」

リヴァイ「……………ZZZ」

ハンジ(良かった。また寝た。よし、出よう)

ハンジ(そーっと、そーっと)

バタン!

ハンジ(びく!)

リヴァイ「ん?」

うっかり音が響いてしまってリヴァイが目を覚ましました。

リヴァイ「なんだ? …………おい、クソ眼鏡。何でクローゼットの中にいるのか10文字以内で説明しろ」

ハンジ「家探ししていました(10文字)」

リヴァイ「やっぱりか……通りでなんかゴソゴソした気配がすると思った」

ハンジ「すんまでんせした(即土下座)」

リヴァイ「何が楽しくてそこまで人のオカズを探すんだ」

ハンジ「リヴァイが赤面する様を見てみたいからです(キリッ)」

リヴァイ「あっそ。だが断る。家探ししたら追い出すって言ったよな?」

ハンジ「いやああああ! そこを何とか許してえええ」

リヴァイ「全く………悪いと本気で思ってねえだろ」

ハンジ「あ、バレた? てへ☆」

リヴァイ「ウインクするな。歳を考えろ」

ハンジ「だって、好奇心が疼く年頃ですから」

リヴァイ「思春期か。遅すぎるだろ。はー……どうしたら諦める?」

ハンジ「だから、リヴァイのオカズを教えてくれたら諦めるよ?」

リヴァイ「………………」

リヴァイ「後悔するなよ? 後で文句は受け付けん」

ハンジ「うん? あ、実はやっぱり持っていたんだ!」

リヴァイ「いや、本は持っていない」

ハンジ「じゃあ、何がオカズなの?」



そしてリヴァイは、ハンジの方に近づいて……。


リヴァイ「ハンジ。ちょっと立ってみろ。姿勢を正せ」

ハンジ「? え? 何で」

リヴァイ「いいから」

ハンジ「ん? まあ、いいけど(立ちました)」


ナデナデナデ


ハンジ「?! (今、尻撫でられた?!)」

リヴァイ「こういうので十分なんだよ。オカズなんざ」

ハンジ「いやああああ?! ちょっと待て! それって、実際に触っているって事?!」

リヴァイ「違う。見ているだけでも十分だ。つまり、いい尻の形をしている女性兵士全員が対象だ。こっそり後ろから見ているって事だな」

ハンジ「いやあああ!!! この変態兵長! バレたら女性兵士に嫌われるぞ!!」

リヴァイ「大丈夫だろ。今のところバレた気配はない。というか、男なんて皆そんなもんだろ」

ハンジ「あ、そうなの?」

リヴァイ「尻とか胸とか見ているに決まっているだろ。こっそりな。ここには女性兵士が全体の半数もいる。オカズの対象になる女はいくらでもいるぞ」

ハンジ「ひええええ……これはちょっと、見過ごせない事態だなあ」

リヴァイ「だから言ったのに。後悔するなよって」

ハンジ「うん。今、自分の選択を後悔しました」

リヴァイ「だったらもう家探しはするな。いいな?」

ハンジ「リヴァイが実はムッツリスケベだって事、皆に広めてやる」

リヴァイ「好きにしろ。俺も別に隠しているつもりなかったしな」

ハンジ「ちっ…赤面しないなら話しても無駄か」

といいつつ、ハンジは自分のベッドに戻りました。

リヴァイも自分のベッドに戻ります。



リヴァイ(……………)

リヴァイ(まあまあいい感触だったな)



そして夜も更けていきました。

3日目の夜になりました。

ハンジが耳栓を買ってきたので、今夜からゆっくり眠れます。

リヴァイ「おお……いい耳栓だな。ぴったり入る」

ハンジ「声、聞こえる?」

リヴァイ「完全に遮断されている訳ではないが、大分音の大きさは抑えられているぞ」

リヴァイ「会話は出来るが、イビキの予防としては十分だろう」

ハンジ「良かった。これで今夜からお互いにフルタイムで眠れるね」

リヴァイ「そうだな。やれやれ」

ハンジ「あと、さ。昨日はごめんね?」

リヴァイ「ん?」

ハンジ「家探しした事。ついつい調子に乗ってさ。よく考えたら私の方が変態だったわ」

リヴァイ「今頃気づいたのかよ」

ハンジ「リヴァイに尻撫でられて我に返りました。ごめん」

ハンジ「という訳で、お詫びの品です。どうぞ!」

リヴァイ「これは……アップルティーか」

ハンジ「なんか珍しい茶葉が好きだって聞いていたから。たまには違う種類もいいかなって思って買ってみた」

リヴァイ「いや、これ結構、値段するだろ。いいのか?」

ハンジ「いいよ。飲んでいい。これで昨日の事はチャラという事で」

リヴァイ「まあ、そうだな。チャラにしてやる」

リヴァイ「早速飲んでみてもいいか?」

ハンジ「どうぞどうぞ」

リヴァイ「どれ……準備してくる」



リヴァイがアップルティーを淹れてきました。


リヴァイ「ほう……悪くない」

ハンジ「私も頂いていいの?」

リヴァイ「買ってきたのはハンジだろ」

ハンジ「あはは……これじゃあお詫びになってないような?」

リヴァイ「気にするな。独りで飲むより2人だろ」

リヴァイ「菓子でもあればもっと最高だったが」

ハンジ「そこまで贅沢言わないでよ」

リヴァイ「まあ、そこは妥協する。ところで、部屋の改装は順調に進んでいるのか?」

ハンジ「それがねえ……なんか、奥の下の方に虫に食われている部分もあったみたいで、結構大がかりな修繕になりそうだってエルヴィンが嘆いていたよ」

リヴァイ「まあ、この建物も結構古い物だからな」

ハンジ「うん。今のところ予定通りには進んでいるけど、もし新しい破損部分が見つかったら修繕期間を延長するかもって話だ」

リヴァイ(延長するのか……)

ハンジ「その時は御免ね? まあ、今は順調だから、多分、あと4日くらいの辛抱だから」

リヴァイ「あと4日か。長いな……」

ハンジ「ううう……そうかもね。でもまあ、我慢して」

リヴァイ「まあ、我慢してやるが、その……なんだ」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「いや、何でもない」

ハンジ「どうしたの? 意味深に引っ込めないでよ」

リヴァイ「………飲んだら便所に行きたくなった。行ってくる」

ハンジ「ああ、なるほど。そういう事ね。そこまで気遣わなくていいのに」

リヴァイ「すまん」




便所にて。

リヴァイ(………)

リヴァイ(もう3日、抜いてねえな)

リヴァイ(普段は夜、寝る前にベッドでこっそりやったりしていたが、ハンジがいる間は便所で処理するしかねえか)

リヴァイ(個室便所は出来るならあまり使いたくはねえが、仕方がねえ)


という訳ですっきりしてから部屋に戻りました。


ハンジ「おかえり。ついでにクソもしてきたの? 長かったね」

リヴァイ「ああ。いいクソだった。そろそろ寝るか。消灯時間だ」

ハンジ「はいはい。リヴァイと一緒に生活するようになってからの方が良く寝ている気がするよ」

リヴァイ「ん? 何故」

ハンジ「だって一人だと、ついつい夜更かしちゃうんだ。同居人がいると、そっちに合わせちゃうでしょ」

リヴァイ「ああ……通りでちょっとだけ肌が艶々していると思った。3時間の睡眠が贅沢というのは本当だったんだな」

ハンジ「普段は徹夜が多いからね」

リヴァイ「だからたまに頭がらりって奇行種のような行動をしているんじゃねえか?」

ハンジ「原因は寝不足?! あーそれはあるかもしれないね。てへへ」

リヴァイ「だったら寝ろ。いいな」

ハンジ「はいはい。お休みなさい」

4日目の夜になりました。

ハンジ「うー今日はちょっと寒くねえ?」

リヴァイ「普段より冷えるな」

ハンジ「ストーブ、出す?」

リヴァイ「いや、布団をもう1枚貰ってこよう。薪が勿体ない」

毛布を2枚追加しました。

ハンジ「あんたの部屋が一番いい部屋だから、余計に冷えて感じるのかな」

リヴァイ「部屋が狭いと寒くねえしな」

ハンジ「そうそう。広い部屋は寒い時が少し不便だよね」

リヴァイ「こういう夜は生姜入りの紅茶を飲むのが1番だ。生姜を貰ってくる」


という訳でまた紅茶でお茶をする2人だった。


ハンジ「はー芯から温まるねえ」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「生姜は身体がポカポカするからいいよね」

リヴァイ「風邪の予防にもなるしな」

ハンジ「確かに。今夜は風邪ひかないようにしないとね。早めに寝る?」

リヴァイ「そうだな。体を温めてさっさと寝よう」


そしてすやすや眠りました。しかし………


次の日の朝。

ハンジ「ハックション!」

リヴァイ「おいおい、言ってる傍から風邪ひいたのか?」

ハンジ「朝起きたら何故か布団がベッドから落ちていたようです。布団無しで寝ていたみたい」

リヴァイ「子供じゃねえんだから。カーテン閉めないで寝れば良かったか。すまん。こっちも気づかなかった」

ハンジ「はは…リヴァイのせいじゃないよ。大丈夫。(ズズズ……)」

リヴァイ「鼻水たらしている奴が言う台詞じゃねえな。熱は?」

ハンジ「熱はないよ。鼻かぜじゃないかな」

リヴァイ「後で出てくる事もあるだろ。今日は仕事を休ませて貰ったらどうだ? エルヴィンに確認してくる」

ハンジ「ごめーん」



数分後。


リヴァイ「今日は特に急ぎの仕事はないそうだ。ゆっくり部屋で休んでいいと許可が出たぞ」

ハンジ「わーい。ありがとう」

リヴァイ「俺は駐屯兵団の方の手伝いの仕事が入っている。1人で休めるな?」

ハンジ「うん。大丈夫。ありがとう」



5日目の夜になりました。

リヴァイが部屋に戻ると、ハンジが熱を出して唸っていました。



リヴァイ「すまん。あの時やっぱりストーブを借りてくれば良かったな。俺は毛布を追加するだけでいつも済ませているから、ハンジの感覚が分からなかった」

ハンジ「いやーこれ、多分、今までのツケを払わされているだけじゃないかな。最近の寝不足がたたったのかも?」

リヴァイ「でも俺の部屋に来るようになってから良く眠れると言ったじゃねえか」

ハンジ「いや、それ以前の段階でちゃんと養生していなかったから」

リヴァイ「そうか。なら自業自得なんだな?」

ハンジ「リヴァイが気にする事じゃないよ。むしろごめんね? 共同生活している最中に体調崩してさ。感染しないように気をつけてね。あんまり近寄ったらダメだよ」

リヴァイ「でも、着替えてないよな。お前」

ハンジ「着替えは自分の部屋に置きっぱなしだよ」

リヴァイ「持って来ようか? こっちにも数枚」

ハンジ「適当に持って来てくれるなら有難いけど」

リヴァイ「分かった。だったら何枚かこっちに持ってくる」



修理途中のハンジの部屋に入りました。


リヴァイ(まだまだ作業途中って感じだな)

リヴァイ(ハンジのクローゼットは……これだな)

リヴァイ(とりあえず、肌着とシャツと……あ)

リヴァイ(そうか。パンツの替えも必要か)

リヴァイ(ど、どのパンツを持っていけばいいんだ?)

リヴァイ(何色を持っていけばいいんだろう……)

【選択肢】

1.白

2.黒

安価は一個↓になります。数字を選択して下さい。

リヴァイ(無難に白でいいか)

白いパンツを選んで部屋に戻りました。

ハンジ「おかえりー」

リヴァイ「パンツの色が2種類あったが、白で良かったか?」

ハンジ「うん。いいよ。黒は生理用のパンツだね」

リヴァイ「あ……なるほど(赤面中)」

ハンジ「あ! 今、顔が赤くなったね?」

リヴァイ「いや、その………なんかすまん」

ハンジ「ぷぷぷ……なんだ。夜のオカズの話題じゃ照れなかったのに。そっちは照れるんだ?」

リヴァイ「そりゃそうだろうが。お前も、多少は恥じらえよ」

ハンジ「ん~………まあ、多少はこっちも照れるけどね」

と、言いつつ、ハンジが頬を掻いていた。

ハンジ「でもありがとう。ちょっと着替えさせて貰うね。カーテン、閉めてくれるかな」

リヴァイ「ああ」

そして自分のベッド側に移動してカーテンを閉めた。

カーテン越しにハンジが着替える気配を感じて「しまった」と思うリヴァイだった。

リヴァイ(待て。なんで俺、こっちに座った? 1回部屋を出れば良かったじゃねえか)

間違えた。と思いつつ、カーテン越しにハンジの様子を気遣うリヴァイだった。








ハンジ「もう着替え終わったよ」

リヴァイ「ああ」

リヴァイ「汗掻いた方の服は洗濯にまわしておくぞ」

ハンジ「後でいいよ。そんなのは」

リヴァイ「すぐ洗った方が物持ちも良くなるんだぞ」

ハンジ「パンツも洗う気?」

リヴァイ「いや………そこはまあ、後でいいか」

と、思い直す。

リヴァイ「それ以外のシャツとかは俺のとついでに明日洗ってやるよ」

ハンジ「サービスいいね。そこまで気遣わなくていいのに」

リヴァイ「病人に気遣う程度の優しさは持っているつもりだが?」

ハンジ「いや、そういう意味じゃなくて………」

リヴァイ「何が言いたい?」

ハンジ「いやあ………何か、リヴァイが家政婦みたいだなあって思って」

リヴァイ「………………よし、金を請求するか」

ハンジ「そっちの方がいいかも。無償でやられると、ちょっとね」

リヴァイ「冗談のつもりだったんだが」

ハンジ「え? 冗談だったの?」

リヴァイ「…………まあいい。駄賃程度の金は頂こう。そっちの方が気が楽なんだろ」

ハンジ「うん。そうだね。有難いけど。そこは線引きしたいかな」

リヴァイ「………分かった」

ハンジ「じゃあ後は任せた。私はもう1回寝ます……」

リヴァイ「薬とか貰って来なくていいのか?」

ハンジ「この程度の体調不良で薬を貰うのは勿体ないよ。何でもタダじゃないんだし」

リヴァイ「きつくないのか?」

ハンジ「もう大分楽にはなってきた。明日には体調も戻ると思うよ」

リヴァイ「ならいいが」

ハンジ「リヴァイも体調崩さないでね。おやすみ」

リヴァイ「………おやすみ」



そして夜も更けていきました。




6日目の朝。ハンジの体調が完全回復しました。

ハンジ「ゆっくり眠って休んだら良くなったよ。日頃の不摂生が祟ったみたいだね」

リヴァイ「今日から復帰するのか?」

ハンジ「そうだね。もう大丈夫だと思う。イェイ!」

リヴァイ「やれやれ。だったら洗濯はもう、俺がしなくてもいいか」

ハンジ「あーそうだね。昨日、頼んだけど。もういいか。自分でやるよ」

リヴァイ「…………」

ハンジ「ん? 何?」

リヴァイ「いや、別に。今日でハンジと一緒の部屋で過ごす様になってから6日目か、と思ってな」

ハンジ「もうそうなるのか。1週間って早いね。あっという間だったね」

リヴァイ「途中は「長い」と感じたが、後半はそうでもなかったな」

ハンジ「明日には修理も終わっている頃かな。じゃあ今夜がお世話になる最後の夜になるかもしれないんだね」

リヴァイ「予定通りに進めば、の話だろ」

ハンジ「後でエルヴィンに確認してみるね。じゃ、仕事に行こうか」




6日目の夜。仕事が終わって部屋に帰宅する。

ハンジ「あー早ければ明日の昼には終わりそうだって。長引いても夜までには終わらせるってさ」

リヴァイ「なら明日の夜はもう、俺と一緒の部屋でなくてもいいんだな」

ハンジ「予定位通りにいけば、だね。もしかしたら1日くらいは延長するかもだけど」

リヴァイ「そうか」

リヴァイ「……………」

ハンジ「ん? どうした?」

リヴァイ「いや、何でもねえ」

ハンジ「何か、言いかけて引っ込めるのは気になるなあ」

リヴァイ「いや、その……風邪、引かせてすまなかったな」

ハンジ「今頃、その話題?! いや、アレは多分、生姜を飲み過ぎて体が熱くなりすぎて、布団を無意識に自分で落としたせいだと思うんだけど」

リヴァイ「え? そうだったのか?」

ハンジ「普段、飲み慣れてなかったし、加減が分かんなくてさ。後から体が「温まり過ぎた」んだよね」

リヴァイ「それはすまん事をしたな」

ハンジ「いやいや? そんな事もありますよ。むしろ、そう言う事もあるんだなーって思って、ちょっと興味深いと思った自分もいるので別にいいよ」

リヴァイ「一緒に生活すると言うのは、凄く難しい事だな」

ハンジ「お互いの良く知らない部分もある訳だしね?」

リヴァイ「他人と同じ部屋で一緒に過ごすのは久々だったしな」

ハンジ「ああ……イザベルとファーラン以来か」

リヴァイ「そうなるな。あいつらと一緒に居た頃も、最初はそういう「細かい」部分で失敗した事もあった」

ハンジ「なるほど」

リヴァイ「特にイザベルはアホの子だったからな。よく腹を出して寝ていたし、俺が何度も布団をかけなおしてやったりした」

ハンジ「それは調査兵団に入団する前の話だね?」

リヴァイ「そうだ。寝る場所がない時は3人で集まって寄り添って夜を過ごした事もあった」

ハンジ「そういう話、もっと聞かせて欲しいなあ。差支えがなければ」

リヴァイ「………別に楽しい話じゃねえと思うが」

ハンジ「こっちは楽しいからいいんだよ。リヴァイの昔話、聞かせてよ」



そしてリヴァイは昔の事を思い出しながら、今は亡き2人の事について話始めた。

リヴァイ「ハンジの場合は床を腐らせたが、3人で暮らしていた頃、天井を腐らせた事もあった」

ハンジ「天井を?」

リヴァイ「2階から見たら「床」になるが。2階に置いていた樽から液が漏れていて、腐らせてしまったんだ。それを触ったら、一気に破損した」

ハンジ「ひゃひゃひゃ! なんだ! 似たような事は他の人もやらかすんだね!」

リヴァイ「あの時は1階にいたイザベルが天井の染みにビビってアンカーをぶっ刺したせいで破れたが、元々腐っていたのもあって、俺はそのまま1階まで落下したから何事かと思ったな」

ハンジ「ははははは! そりゃ可哀想に! 災難だったね!」

リヴァイ「他にはそうだな……地下街に居た頃は「腕相撲」の勝負をして飯代をタダにして貰ったりした」

ハンジ「あ、店の人に挑まれたの?」

リヴァイ「まあ、そんな感じだな。勝てば飯代はチャラという店主の挑戦状を受けたりな」

ハンジ「リヴァイが勝ったの? その勝負は」

リヴァイ「当然だろ。ついでにその時に珍しい茶葉が手に入って3人でお茶会をしたもんだ」

ハンジ「楽しそうでいいなあ」

リヴァイ「ああ。楽しかったよ。あいつらと一緒に居た頃は。勿論、しんどいと思う時期もあったが。それでも、あいつらと一緒に居た時間はかけがえのない物だと思っている」

ハンジ「私ももっと、彼らといっぱいお話ししたかったな」

リヴァイ「そういう意味で自分から話しかけてきたのは、ハンジくらいだったな」

ハンジ「だって、立体機動のコツ、教えて貰いたかったしね」

リヴァイ「お前も結構、巧いだろ」

ハンジ「そりゃ、今でこそ、だよ。当時はまだまだ半人前でしたし?」

リヴァイ「あの時、甘いもんくれてありがとう。イザベルは喜んでいたよ」

ハンジ「そうだったんだ! 良かった!」

ハンジ「あ、1個気になっていた件があったんだけど」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「リヴァイ達って、その当時、何処で「立体機動装置」を手に入れたの?」

リヴァイ「………………」

ハンジ「この装置は、厳重に管理されている代物だし、なかなか手に入らないと思うんだけど」

ハンジ「今なら話しても「時効」じゃない? ねえねえ、教えてよ」

リヴァイ「それは言えねえな」

ハンジ「どうしてもダメ?」

リヴァイ「ハンジに聞かせられるような話じゃねえよ」

ハンジ「そっか。それは残念……」

リヴァイ「生きる為に必要だった。だから手に入れた。それ以上の事は言えないし、俺も墓場まで持っていくつもりだ」

ハンジ「なるほど。墓場まで持っていく「秘密」なんだね」

リヴァイ「そうだ。そういう意味じゃ俺はハンジ話せない事が多過ぎるな」

ハンジ「悪い事、一杯してきたんだね」

リヴァイ「まあな。地下に居た頃は、そうだった。生きる為には仕方がなかった」

ハンジ「もっと早く調査兵団に縁があれば良かったのにね」

リヴァイ「そうだな。それはそう思う事もある。今でこそ、の話だが」

と、言って遠い過去を懐かしく思いながらリヴァイは両目を閉じたのだった。

リヴァイ「………余り長話をするようなもんでもねえな。ハンジは病み上がりだし、そろそろ寝るぞ」

ハンジ「ええ? もう打ち切り?」

リヴァイ「続きはまた今度でいいだろ」

ハンジ「今夜が最後かもしれないのに?」

リヴァイ「あ……まあ、それはそうだが、別に部屋が直ってからでも話せるだろ」

ハンジ「それは、部屋が直ってからも夜、リヴァイと話してもいいって事?」

リヴァイ「!」

ハンジ「いいの? 時間がある時なら、お邪魔してもいいの?」

リヴァイ「……………」

リヴァイ「まあ、暇があれば、の話だな」

ハンジ「やった! だったらそうさせて貰うね。お礼に私の巨人の話を……」

リヴァイ「いや、ハンジの話の方はいい。俺が話すだけにする」

ハンジ「えええ? じゃあどうお礼をすれば?!」

リヴァイ「そもそも、お礼なんかいらん」

ハンジ「遠慮しなくてもいいのに」

リヴァイ「遠慮じゃない。真剣に要らない。巨人の話で徹夜させる気なら部屋には入れてやらん」

ハンジ「ちっ………」

舌打ちするハンジだった。








チクタクチクタク………

時計の音が静かに響いていきます。



リヴァイ(……………)

リヴァイ(寝つきが悪いな)

リヴァイ(いつもなら、横になれば大体すぐ眠れるのに)

リヴァイ(ハンジもイビキを掻いていないのに)

リヴァイ(気温が特別、寒い訳でもない。普通の夜なのに)

リヴァイ(…………何か変な感じだな)

リヴァイ(……………)

リヴァイ(ハンジがカーテン越しに居るせいか?)

リヴァイ(いや、違うな。今までそのせいで眠れないなんて事はなかった)

リヴァイ(分からない。今日に限って、何故寝付けない?)

リヴァイ(仕方がない。一度体を起こすか)


目が冴えたリヴァイは身体を起こしました。

ハンジの方はスヤスヤ夢の中に居ます。


リヴァイ(…………今夜で最後だよな。多分)

リヴァイ(修理期間が長引けば、別だが)

リヴァイ(予定通りにいけば、ハンジと過ごせる夜は、今夜で最後だ)

リヴァイ(………………)

リヴァイ(そうか。俺は、寂しいのか)

リヴァイ(イザベル達を助けた時のように、ハンジにも「情」のような物が移ったのかもしれん)

リヴァイ(はあ)

リヴァイ(面倒臭え。だから一緒の部屋でなんか過ごしたくなかったんだ)

リヴァイ(こいつもいつ、壁外調査で死ぬかも分からんのに)

リヴァイ(必要以上に、俺の「中」に入ってきて欲しくねえのに)

リヴァイ(……………いや、無理か)

リヴァイ(もう俺は「調査兵団」全員に対して「情」のような物が移ってしまっている)

リヴァイ(こいつが死んでも、別の誰かが死んでも、同じように「悲しい」と思うんだろうな)

リヴァイ(自分でも自分が面倒だと思う。でも………)

リヴァイ(それでも俺はここに残ると決めた。もう後戻りは出来ねえ)

リヴァイ(巨人を絶滅させる事でしか、あいつらを、本当の意味では弔ってやれねえ)

リヴァイ(だから仕方がねえんだ。この感情を抱える事は)

リヴァイ(…………俺より先に死ぬなよ。ハンジ)





ハンジ「ん………」

ハンジが一度、目を覚ましました。

ハンジ「あれ? リヴァイ、まだ寝てないの? あ、便所に起きただけ?」

リヴァイ「寝ようと思って横になったが何故か眠れなかった」

ハンジ「あー私もたまにあるよ。それは。1人で寝ているとしょっちゅうそうなるね」

リヴァイ「そうだったのか?」

ハンジ「体は疲れているのに妙に目だけ冴えてしまってね。徹夜する癖がついたのもそのせいだ。壁外調査で帰還した直後とか、正にそう」

リヴァイ「…………そうか」

ハンジ「慣れようと思っても慣れるものじゃないからね。そういう時は酒でも飲んで誤魔化して寝るしかないよ。御免。さっき、イザベルとファーランの話題を出しちゃったから、思い出したくない事まで思い出したんでしょ」

リヴァイ「いや、そういう訳じゃねえんだが」

ハンジ「そう? まあ、それでも、お酒でも飲んでみたらどう? ストックあげようか? 私の隠し酒を」

リヴァイ「ストックがあるのか」

ハンジ「まあね。ちょっと待ってて。部屋から持ってくる」

という訳でハンジが自分の部屋から酒を持って来ました。

ハンジ「はい、1杯どうぞ。寝酒にどうぞ」

リヴァイ「ハンジは飲むか?」

ハンジ「うん。ご一緒していいなら」

リヴァイ「じゃあ、そうしよう」

お互いにお互いのグラスに酒を注ぎました。

リヴァイは一気に飲み干して、ハンジもまた飲み干しました。

リヴァイ「………美味いな」

ハンジ「でしょ? エルヴィンに勧められた酒なんだ。値段はするけど、寝る前に飲むといい感じに眠れるよ」

リヴァイ「……………もう1杯飲んでもいいか?」

ハンジ「どうぞどうぞ」

トクトク……トクトク……

リヴァイ「顔が赤いぞ。もう酔ったのか?」

ハンジ「いやいや、赤くなるだけで酔ってはいないよ? 私、お酒は強い方だよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「リヴァイはお酒強い方?」

リヴァイ「だとは思うが………」

其の時、リヴァイは………

【選択肢】

1.ハンジの顔をじっと見つめる。

2.ハンジの手に触れる。

安価は一個↓になります。数字を選択して下さい。

其の時、リヴァイはハンジの左手にそっと触れたのでした。

ハンジ「ん? 何?」

リヴァイ「手、荒れていると思ってな。ハンドクリーム、つけてねえのか?」

ハンジ「つけるのが面倒でつけてないよ」

リヴァイ「女なんだから、寝る前につけるくらいしてもいいだろ。痛くねえのか?」

ハンジ「もう慣れちゃった。ハンドクリーム買うお金が勿体ないし」

リヴァイ「俺ので良ければ貸してやる。ちょっと待ってろ」

そしてリヴァイは自分用のハンドクリームをハンジの手に塗りました。

リヴァイ「手先の感覚は大事にしておけ。立体機動の時にもそこが気になると集中力が欠ける事もある」

ハンジ「そうなんだ。私は気にしない方だけど」

リヴァイ「巨人の体液が手にかかった時に、しみたら「痛い」だろ」

ハンジ「あー確かにちょっと痛かったかも。でも、戦闘中はアドレナリンが出っ放しだから」

リヴァイ「その一瞬の「隙」が命取りになる事もある。俺より、先に死ぬなよ」

ハンジ「その台詞、そっくりそのままお返しします。リヴァイも死んだらダメだからね?」

リヴァイ「人類最強と呼ばれる男だからそう簡単には死なねえよ」

ハンジ「いや、分からんでしょうが。あんたの場合は、誰かを庇って死にそうで怖いよ」

リヴァイ「………ハンジの場合は巨人に近づき過ぎて食われそうで怖いな」

ハンジ「確かにね。右手もやってくれるの?」

リヴァイ「利き手は特にな。貸せ」

そして丁寧にクリームをつけてあげました。

リヴァイ「手の大きさは、俺と余り変わらないようだな」

ハンジ「私、女にしては大きい方だからね。全体的に」

リヴァイ「羨ましい限りだ。俺に身長を10cm寄越せ」

ハンジ「あげられるならあげたいよ。10センチと言わず、15cmはあげてもいいかな」

リヴァイ「そうなると、155cmになっちまうが?」

ハンジ「リヴァイよりちょい低いくらいでしょ? 女の子はそのくらいが可愛いでしょうが」

リヴァイ「俺の方が175cmになっちまうな」

ハンジ「その身長差なら、並んでもいい感じにならないかな?」

リヴァイ「そうだな。もしも、そうなれたら、きっと………」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「いや、何でもねえ。先天的な事を羨んでも仕方がねえな」

ハンジ「だね……」

リヴァイ「………もう少し、飲んでもいいか?」

ハンジ「いいよ。おかわりどうぞ」

ハンジ「でも、3杯でやめた方がいいかな。これ、結構アルコール度数強いから」

ハンジ「私は3杯でいつもやめておく。そのくらいが一番いい感じに「酔える」から」

リヴァイ「分かった」

ごくん………ごくん………

リヴァイ(ぼーっ)

ハンジ「イイ感じになって来たでしょ?」

リヴァイ「まあな」

リヴァイ「……………」

リヴァイ「………ハンジ」

ハンジ「何?」

リヴァイ「頼みがあるんだが」

ハンジ「ん? 頼み?」

リヴァイ「俺がもしも先に死んだら、其の時はお前に後の事を頼む」

ハンジ「待て。そういう事はエルヴィンに頼んでよ」

リヴァイ「エルヴィンは既に背負う物が大きい。これ以上、奴に負担をかけるのもな」

ハンジ「待ってよ! 流石に2人分も私は抱えきれないって!」

リヴァイ「2人?」

ハンジ「だってエルヴィンも私に似たような事を言うんだよ? 『私にもしもの事があったら、調査兵団の事はハンジに任せるつもりでいる』ってさ。冗談じゃないよ! 女の私が一人で兵団、まとめられる訳ないじゃん!」

リヴァイ「そうか。先手を取られたか……」

ハンジ「感心しないで! 何でそう死に急ぐかな。生きてよ。私は2人に先に死なれたら、流石に精神的に病みますよ?」

リヴァイ「そうなのか?」

ハンジ「そりゃそうでしょうが! ちょっと、何で今日はそんなに「弱気」なのかな? やっぱりイザベルとファーランの事を話したせい?」

リヴァイ「いや、そうじゃねえな」

ハンジ「だったら………」

リヴァイ「ハンジに「情」が移ったせいだ。一緒の部屋で過ごしたせいだろ」

ハンジ「へ?」

リヴァイ「犬猫を飼うと、そうなるだろ? アレと一緒だ」

ハンジ「えええ……私、犬猫と同じ扱いなの?」

リヴァイ「転がり込んできた野良犬みたいなもんだろうが」

ハンジ「いや、まあ転がり込んだのは否定しないけれど。あ、手入れをしてくれたのもそんな気持ちで?」

リヴァイ「イザベルとファーランを拾った時もそう思ったな」

ハンジ「あははは……本人が聞いたら怒るんじゃないの?」

リヴァイ「いいや? むしろイザベルは「俺は猫かな? ファーランが犬で!」みたいな事を言っていた」

ハンジ「凄い関係だね。それでいいんだ?」

リヴァイ「情が移ると面倒なのは分かっているのに。これが俺の性分なんだよな」

ハンジ「それって、調査兵団、全員に対して言っているのかな?」

リヴァイ「その通りだ。だから、普段は出来るだけ考えないようにしているだけだ」

ハンジ「そっか………リヴァイは強い人だね」

リヴァイ「ん?」

ハンジ「私は無理だよ。調査兵団の仲間「全員」に情を移すなんて」

リヴァイ「…………」

ハンジ「そんな気持ちはとっくに捨てた。勿論、仲間だっていう意識はあるけれど。死んでしまった兵士に対しては、事後処理が終わったら出来るだけ「忘れる」ようにしているよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「勿論、例外の兵士もいるけど。でもある程度「捨てる」行為をしないと、ノイローゼになって精神の方が先に病んでしまうから」

リヴァイ「………そっちの方がむしろ「強い」を思うけどな。俺は」

ハンジ「考え方の違いかな? きっとそうだね。でも、うん。私にも眠れない夜は何度もあったし、酒の力を借りないと、何も出来ない夜もあった」

リヴァイ「……………」

ハンジ「だから、そういう事は私には託さないで欲しい。託されたのはエルヴィンの方が先だし、私はリヴァイの分までは抱えきれないよ」

リヴァイ「そうか。すまん。俺も甘え過ぎたな」

ハンジ「別にいいよ。たまにはそういう話をしても。酒が入ったせいだよね?」

リヴァイ「だろうな。なんか今、頭がいい感じにネジが緩んでいる気がする」

ハンジ「そろそろ眠れそう?」

リヴァイ「いいや? 逆に興奮してきたような気がする」

ハンジ「寝酒の効果ないじゃん! 飲ませて損したなあ」

リヴァイ「別にいいだろ。そもそも、部屋を相部屋にしてやった礼くらい、俺は受け取ってもいいと思うんだが」

ハンジ「じゃあ、この「お酒」がそのお礼って事でイイ?」

リヴァイ「そうだな。いい酒だ。またいつか、飲ませてくれ」

ハンジ「うん。いいよ…………リヴァイ?」

リヴァイ「ん?」

ハンジ「なんか、近くない?」

リヴァイ「そうか? すまん。近づき過ぎたか」

ハンジ「いや、何か、気になる事があるのかなって………」

リヴァイ「……………すまん」

ハンジ「何が?」

リヴァイ「もう、3日くらい、抜いてねえ」

ハンジ「え?」

リヴァイ「だから、オカズを使って、性欲処理をしそびれた」

ハンジ「はい?! いきなり何の話を……」

リヴァイ「だから、なんか今、クラクラしている気がする。すまん」

ハンジ「ええええ?! ちょっと待って。それってまさか……!」

リヴァイ「いや、自重する。ハンジに手出す訳にもいかんしな」

ハンジ「そりゃそうだよ! 私も困りますよ?!」

リヴァイ「………だよな」

ハンジ「確認しないで! え……まさか、本気?」

リヴァイ「………別にハンジじゃなくてもいいんだが」

ハンジ「ふざけんな!!! 一回、死んで来い!!!」


バシバシバシ!!!


リヴァイは思いっきり頭をはたかれました。

そしてハンジにベッドに無理やり戻されるリヴァイでした。

ハンジ「もう寝ろ! 私も寝るから!」

リヴァイ「………一緒に寝てはダメか」

ハンジ「無理! や……ちょっと待て! おい、こらあああ!」


リヴァイがハンジを引っ張って自分のベッドに連れ込みました。


ハンジ(酔ってる……これ、完全に酔ってる? お酒強いとか嘘だった?!)

ハンジ(リヴァイのベッドに連れ込まれた! ええええまさかの急展開?!)

ハンジ(なんか今日のリヴァイ、弱気だよね。どうしてこうなった?!)

ハンジ(どどどどうしよう?! 私、どうするべきだコレ?!)

【選択肢】

1.思いっきり拒否する。

2.しょうがないから添い寝だけ許す。

安価は一個↓になります。数字を選択して下さい。

ハンジ(下手に抵抗したら、かえって煽る事になりかねないかな?)

ハンジ(ここは穏便にすませる手でいこう!)

ハンジ「リヴァイ、ちょっと落ち着こう」

リヴァイ「ん? (半眼)」

ハンジ「今、おめめが半分閉じているね? 本当は少し眠いんじゃないの?」

リヴァイ「そんな事はない。ただ、凄くいい気分だとは思う」

ハンジ「お酒のせいでしょ? いいお酒を飲んだから、気分が陽気になっているだけ」

ハンジ「だから、今の感情は、そういう意味で高ぶっている訳じゃなくて」

ハンジ「お酒のせいだから。だから、落ち着こう。ね?」

リヴァイ「そうか。これは酒のせいなのか」

ハンジ「酒が入ると理性が緩むでしょ? だから、変な気分になっているだけ」

ハンジ「私とヤリたいんじゃなくて、誰でもいいから「ヤリたい」だけならお断りします」

ハンジ「でも、一緒に添い寝してあげる事くらいなら出来るよ」

ハンジ「今日はそれでいい? ね? 妥協して」

リヴァイ「添い寝だけか……」

ハンジ「眠れないんでしょ? 添い寝したら眠れるかもしれないでしょ?」

リヴァイ「まあ、いい。それでもいいか。分かった。一緒に寝てくれ」



ぎゅっ…………



ハンジ「!」

ハンジ(リヴァイの方から抱き付いてきちゃった)

ハンジ(うわあ……なんか、表情が)

ハンジ(いつもの「眉間に皺」の顔じゃなくて)

ハンジ(凄く、安らいでいる顔だ)

ハンジ(余程、寂しかったのかな。1人で寝るのが)

ハンジ(こんなに甘えてくるリヴァイ、見たのは初めてかも)

ハンジ(かも、じゃなくて「初めて」か。普段、リヴァイは精一杯、いろいろ堪えているもんね)

ハンジ(だったらいいか。今日くらい、サービスしても)

ハンジ(私も寝ようっと)





そしてお互いの体温を分け合いながら、その日は眠りについたのでした。




そして翌朝。

リヴァイ「ん…………(目パチパチ)」

リヴァイ「ん?」

リヴァイ「……………………」

リヴァイ「え?」

リヴァイ「え? あ、え?」

リヴァイ「ちょっと待て」

リヴァイ「待ってくれ。ええっと、思い出す。思い出すぞ」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「思い出した」

リヴァイ「昨日の夜、俺はハンジと酒を飲んだ」

リヴァイ「いい気分になってしまって、ハンジをベッドに連れ込んだ」

リヴァイ「ヤリたい気分になっちまって、誘って……」

リヴァイ「断られて、『添い寝だけなら』と言われて妥協した」

リヴァイ「以上だ。合ってるよな? この記憶で合ってるよな???」

ハンジ「合ってる合ってる」

リヴァイ「?! 起きていたのか」

ハンジ「独り言が大きすぎて起きました」

ハンジ「気分はどうだい? リヴァイ兵長」

リヴァイ「………二日酔いはないが、その、なんだ」

リヴァイ「ヤッてないのに恥ずかしいってどういう事なんだ。これは?」

ハンジ「あははは! 顔赤い!!! 過去最高に赤いよリヴァイ!!!」

リヴァイ「うるせえ!! こっち見るな! (顔隠す)」

リヴァイ「酒が入ったとはいえ、まさか自分からハンジを誘おうとしたとは……」

ハンジ「いや、別に誰でも良かったみたいだけどね? 私じゃなくても、別の女でもいいみたいな事言ったし」

リヴァイ「そうだとしてもだ! クソ…もう2度と、ハンジと2人きりで酒は飲まん!」

ハンジ「あらそう? でもそうなると私の隠し酒は飲めなくなるよ?」

リヴァイ「その時は、別の誰かも同伴させる。その方がいい」

ハンジ「ええ? ダメだよ。あれは「隠し酒」って言ったでしょ?」

リヴァイ「エルヴィンに勧められた酒じゃなかったのか? エルヴィンも同席させればいいだろ」

ハンジ「いやー女が寝酒隠しているのバレたらエルヴィンに怒られちゃうよ」

リヴァイ「俺なら怒らないと思って教えてくれたのか」

ハンジ「そうそう。リヴァイその辺、緩そうだと思ったし」

リヴァイ「まあ、その通りだが。そうか……」

ハンジ「でも本当に『添い寝』だけだったね。よく我慢したねえ」

リヴァイ「ムラムラしたのは3日も抜いてなかったせいだな。ちょっと便所で処理してこよう」

ハンジ「男の人も面倒臭い事があるんだね」

リヴァイ「まあ、女に比べたらマシのような気もするがな」

リヴァイ「……………」

ハンジ「ん? 何? じっとこっち見て」

リヴァイ「いや………何でもない」

リヴァイがベッドから降りて一人で便所に向かいました。

個室便所に入ってからちょっと考え込みます。

リヴァイ(……………)

リヴァイ(いや、その、なんだ)

リヴァイ(ええっと……)

リヴァイ(まあ、アレだ)

リヴァイ(酒のせいだよな?)

リヴァイ(そうだよな。きっと、そうなんだよな?)

リヴァイ(なんか、気持ちが緩んだだけだよな?)

リヴァイ(……………あ)

リヴァイ(今、ハンジの顔を思い浮かべたら)

リヴァイ(すげえ、気持ち良くなってきた)

リヴァイ(あいつをオカズに使うの、初めてなのに)

リヴァイ(え………?)

リヴァイ(いや、待て。でも……)

リヴァイ(まさか、いや、でも……あの時)

リヴァイ(ハンジが『私も困りますよ?!』って言われた時、ちょっとがっかりした自分が居たような)

リヴァイ(…………)

リヴァイ(最初、同じ部屋で生活するのに抵抗感があったのは、そのせいだったのか)

リヴァイ(そうだよな。異性として何とも思ってない相手なら別に一緒に暮らしても何も起きない)

リヴァイ(イザベルだって、女だったんだし。同居していたが、俺はそういう気分にはならなかった)

リヴァイ(今頃、気づいてどうすんだ。俺は)






便所からリヴァイが戻ってきました。

ハンジ「やーおかえり」

ハンジは既に兵服に着替え終わっていました。

ハンジ「今日で最後になるかな。今までありがとう。面倒かけたね」

リヴァイ「あ、ああ……まあ、そうだな」

ハンジ「でもナンダカンダで楽しかったかも。最後の夜だけちょっと驚いたけどさ。まさかリヴァイの方から甘えてくるなんて思ってもみなかったなあ」

リヴァイ「忘れてくれ。頼むから。酒のせいだ」

ハンジ「そうだとしても、だよ。ぷぷぷ……」

ハンジが口を手で隠して笑っていました。

ハンジ「まあ、いろいろあるけど頑張ろうよ。辛い事は一杯あるけど。皆で頑張れは、いつかはきっと」

リヴァイ「そうだな。巨人の「謎」を解明出来るその日まで、俺達は死ねないな」

ハンジ「お? ちょっと元気になったみたいだね?」

リヴァイ「おかげさまでな。ま、今日も仕事がある。気持ちを切り替えよう」

ハンジ「そうだね。先に食堂に行って、朝食確保しておこうか?」

リヴァイ「頼めるなら。後で追いかける」

ハンジ「了解。じゃあ、また後で」

手を振って、先に部屋を出たハンジでした。

リヴァイも着替え始めます。ふと、其の時、目についたのは……。

リヴァイ(?!)

リヴァイ(あいつ、自分の衣服を自分のベッドの上に脱ぎ散らかしていきやがった!)

リヴァイ(脱ぎたての下着……着衣とか)

リヴァイ(クソ………今更だが、なんか惜しい事をしたな)

リヴァイ(…………)

リヴァイ(畳むだけだ。畳むだけ(イソイソ))





エルヴィン「修理の方は無事に終わったよ。ご苦労様だった。リヴァイ」

リヴァイ「やれやれ」

エルヴィン「ハンジとの共同生活はどうだった? 何もトラブルは起きなかったか?」

リヴァイ「概ね問題はなかった」

エルヴィン「ん? 「概ね」? どういう意味だ?」

リヴァイ「あ、いや、すまん。問題はなかった。別に喧嘩もせず、普通に生活出来たから心配するな」

エルヴィン「心配? さっきから変な言葉ばかり飛び出すね」

リヴァイ「気、気のせいだろ?」

エルヴィン「まあ、いいけど………ふふ」

リヴァイ「何で笑う?」

エルヴィン「今、手鏡あったらリヴァイの顔、見せてあげるんだけどなあ」

リヴァイ「!」

エルヴィン「どういう表情をしているか自覚がないようだね?」

リヴァイ「俺は元々、こういう顔だろ?」

エルヴィン「いいや? 今のリヴァイは普段とは違う表情をしている」

リヴァイ「………どんな面、しているんだ?」

エルヴィン「ちょっと寂しそうだよ。ハンジとの生活に慣れちゃったのかな?」

リヴァイ「……………………まあ、後半は慣れたのは事実だが」

エルヴィン「おお……否定しないのか。これは一歩前進したようだ」

リヴァイ「一歩どころじゃねえかもな」

エルヴィン「ん?」

リヴァイ「何でもねえ。今夜、ハンジのベッドを元に戻すんだろ。ミケとモブリットの手は空いているのか?」

エルヴィン「うん。問題ないよ。また手伝って貰おうかな」



という訳で、ハンジの部屋に再び、ベッドが移動しました。


広くなった自室の中、リヴァイは1人でベッドに潜り込んで考え込みました。

リヴァイ(………やっぱりこの部屋、1人で使うには広すぎるようだ)

リヴァイ(元々は、二人部屋だったそうだし、いくら俺が「兵士長」の立場だからと言って)

リヴァイ(こんな贅沢をさせて貰うのは、他の兵士に対して申し訳ない気もする)

リヴァイ(………というのは、やっぱり嘘だな)

リヴァイ(単に、慣れてしまったんだ。ハンジとの「共同生活」ってやつに)

リヴァイ(あいつさえ良ければ、また一緒に生活してもいいんだがな)

リヴァイ(…………まあ、そういう機会はもう、訪れないだろうな)

リヴァイ(………)

リヴァイ(ちょっと、寂しそう、か)

リヴァイ(ちょっとどころじゃねえな。これは)

リヴァイ(だから、一緒に生活なんてしたくなかったんだ)

リヴァイ(なんとなく、予感はしていた。「面倒」な事になりそうな予感が)

リヴァイ(全く………)

リヴァイ(また一つ、面倒事が増えちまったな……)





そして少しの月日が経って……。




エルヴィン「あーリヴァイ。申し訳ない」

リヴァイ「なんだ? 急にまた呼びつけて」

エルヴィン「またトラブルが起きた。ハンジの部屋で」

リヴァイ「はあ? 今度は何が起きた?」

エルヴィン「今度は上の階の奴が床を腐らせた。つまり、ハンジの部屋の天井が穴開いた」

リヴァイ(イザベルが昔、やらかしたアレと同じか……)

エルヴィン「修理の関係で、今度は2週間ほど時間を頂く事になりそうだ。この兵舎も老朽化が進んでいるからね。誤魔化し誤魔化し今までやってきたけど。そろそろ限界なのかもしれない」

リヴァイ「でも立て直す予算なんてねえだろ」

エルヴィン「そうだな。だからすまないが……また、ハンジを預かって貰えるか?」

リヴァイ「どうせ、他に当てがないんだろ?」

エルヴィン「まあ、リヴァイがダメなら私が預かるつもりでは居たが」

リヴァイ「?! なら何で最初からそうしなかった?」

エルヴィン「え? その方が面白いかと思って(ニヤニヤ)」

リヴァイ「……………」

エルヴィン「今回はどっちでもいいよ? リヴァイが拒否するなら私が預かるから」

リヴァイ「……………」

リヴァイ「俺の部屋は、エルヴィンの部屋より広いしな」

リヴァイ「俺が預かってやる。ただでさえ、お前は図体がでかいんだから、エルヴィンの部屋が狭くなるだろ?」

エルヴィン「ククク……まあ、そういう事にしておいてあげるよ」

リヴァイ「ちっ………」

エルヴィン「じゃあ、また2週間、宜しく頼むよ。リヴァイ」

リヴァイ「了解した」






ハンジ「ごめんねー! またお世話になりまーす!」

リヴァイ「やれやれ。災難2回目か」

ハンジ「今回は私、不可抗力だよ! 私のせいじゃないよ! 上の階の人がやらかしたんだし」

リヴァイ「イザベルがやらかしたアレと同じだな」

ハンジ「そうそう。丁度、ベッドの真上あたりだから、いろいろ道具とか置いてからじゃないと修理出来ないそうだから、作業の間、どいていた方がいいと思ってね?」

リヴァイ「その方が修理も早いだろうな」

ハンジ「ではでは、またまたお世話になります(ぺこり)」

リヴァイ「……………」

ハンジ「ん? どうした?」

リヴァイ「いや、何でもねえ」

ハンジ「いや、今の顔は何でもねえって顔じゃねえよね?」

リヴァイ「口調を真似するんじゃねえよ」

ハンジ「いや、ついつい。ん? 何か不満でもあるの?」

リヴァイ「不満じゃねえな」

ハンジ「だったら何?」

リヴァイ「…………2週間、持つかな」

ハンジ「何が?」

リヴァイ「いや、持たせるしかねえな」

ハンジ「だから何が?!」

リヴァイ「気にするな。独り言だ」

ハンジ「気になる言い方しないでよ! リヴァイの意地悪!」

リヴァイ「どうせ聞いたら後悔する癖に」

ハンジ「そんなのは聞かないと判断出来ませんけど?」

リヴァイ「じゃあ、聞くのか?」

ハンジ「うん。聞きたい」

リヴァイ「念押ししたからな? 後で文句は受け付けねえぞ?」

ハンジ「ん? (あれ? このパターン、前にもあったような?)」





さわさわさわさわ………




ハンジ「んにゃあああ?! 何でいきなり尻を撫でた?!」

リヴァイ「いや、こういう意味で、理性が持つかなと思ってな?」

ハンジ「ええええ?! ちょっと待って! それって……まさか!」

リヴァイ「それでもいいなら、2週間、一緒に生活してやるが。どうする?」

ハンジ「………………」

ハンジ「………………………それって、私の事、好きって事なの?」

リヴァイ「恐らくな。すまん、今頃気づいた。自分でも遅いとは思うが」

ハンジ「いや、でもあの時『別にハンジじゃなくてもいいんだが』って言ったのに?」

リヴァイ「それはその前にハンジが『私も困りますよ?!』と言ったからだ」

ハンジ「…………ただの照れ隠し?」

リヴァイ「そうとも言うな」

ハンジ「ええええ?! そうだったの?! いや、待って、その……そういう事なら話は変わってくるよ?」

リヴァイ「だろうな。俺がダメならエルヴィンのところに行く手もあるぞ」

ハンジ「え? そうだったの?」

リヴァイ「元々、俺が了承しない場合はハンジはエルヴィンの部屋で寝る予定だったんだ」

ハンジ「そうだったんだ」

リヴァイ「どうする? ハンジのベッドはまだ移動させていないから、変更はきくぞ」

ハンジ「……………」

ハンジ「ええっと、私の答えは………」

ハンジ「リヴァイでお願いします」

リヴァイ「いいんだな?」

ハンジ「うん。まあ、エルヴィンと一緒だと、寝酒飲めないしね?」

リヴァイ「飲んだらまた、誘うかもしれんがいいのか?」

ハンジ「ええっと、まあ、その件についてはまた後で考えよう。じゃあねー♪」

リヴァイ「おい、ハンジ?」

ハンジが一旦、部屋から逃げ出しました。





リヴァイ「…………」

リヴァイ「一週間だけの共同生活のつもりだったのにな」

リヴァイ「…………まあ、いいか」




リヴァイ「一週間だけの共同生活」(終わり)

タイトル詐欺のSSを書いてみたくなってこうなった。
私にしては本当に短いお話。これぞホントの「SS」と言えるかな?
という訳で、単発ものですがリヴァイ×ハンジを書いてみた。
選択形式で全部書くのは初めての試みだったけど、楽しかったです。

ではまたいつか他の作品でノシ

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