妹は末恐ろしい?? (34)
兄 「あぁ…だりぃ」
妹 「何朝から疲れてるの」
兄 「誰のせいだど思ってやがる」
妹 「あぁ昨日の夜遅くまでゲームしてたもんね」
兄 「実際には妹がプレイしてて、俺はなかなか寝るタイミングが無かったんだが」
妹 「凄く面白くてね。お兄ちゃんもやれば良かったのに」
兄 「やらせつもりなかった様にも見えたぞ」
妹 「あはは…ゴメンね。今日帰ってからまた一緒にやろうね」
兄 「すまん妹。今日はちょっと夕方予定があって帰りは遅くなるんだ」
妹 「…予定?お兄ちゃんバイトしてたっけ?」
兄 「バイトじゃない。友達と遊ぶだけだ」
妹 「ま、ま、まさか…女の人??」
兄 「お前はどうして何時も俺が遊びに行くとかなると、そう女とか彼女とかの話になるんだ?」
妹 「そりゃ大切なお兄ちゃんに泥棒猫が寄りついたら嫌だもん」
兄 「安心しろ。会うのはクラスメイトの男子だから」
妹 「本当?ウソじゃないよね?女だったらその子[ピーーー]よ?」
兄 「兄妹ななに信頼度低いな俺…そしてサラッと怖い事言うな」
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兄 「わりぃ。HR長引いて遅れた」
兄友 「気にするな。俺だって今来たとこだ」
兄 「んじゃ行くか」
兄友 「待ち合わせは駅前のファミレスに16時だ。ちょっと急ぐぜ?」
兄 「は?ちょっと待て。他に誰か居るのか?」
兄友 「行けば分かるさ」
女性 「はじめまして兄くん」
兄 (…誰だ?見たところウチの学校の生徒だよな)
兄友 「実は兄くんに頼みたい事があって今日きてもらったんだ」
兄 「その頼みたい事ってのが、この子の
事とかじゃ…」
兄友 「ご名答。流石我が親友よ。」
兄 「勘弁してくれ…俺が頼み事断れない性格なの知ってるだろ?」
女性 「あの…初対面で申し訳ありませんが、これから宜しくお願いします」
兄 「え…これから宜しく?何が?」
兄友 「だ~か~ら~。流れと空気読んでくれよ兄くん」
兄 「サッパリ理解できんぞ。この子が俺に何をしてもらいたいんだ?」
兄友 「ニセ彼女になって貰いたい」
女性 「ニセ彼女としてお付き合いをして頂きたいのです」
兄 「………………は?」
兄友 (ニヤニヤ)
女性 (モジモジ…)
兄 「ニセって…何故俺が?別に兄友でも大丈夫じゃないのか?」
兄友 「いやぁ…それが俺じゃ駄目なんだ。理由は後にしゃべるよ」
兄 「?」
兄友 「とりあえず。この場は引き受けてくれないかな?」
女性 「お願いします。どうしても兄くんのお力が必要なのです」
兄 (マジかよ!?この流れだと妹に嘘つく事になるが、兄友や女性の頼みも断るのも悪い気がする)
兄 「…分かったよ。しょうがない、一応ニセ彼女って事で良いんだな?」
女性 「はい。ありがとうございます。あ…私七海と申します。改めて宜しくお願いします」
兄 「はぁ…」
妹 「どうしたのお兄ちゃん?」
兄 「え??…な、にが?」
妹 「ため息ついて何か悩み事でもあるの?」
兄 (相談したい。だが相談出来ない内容なんだが)
妹 ?
兄 「いや何でもないよ。ホント…そ、それよりご飯食べたらあのゲームしよう」
妹 「え?お兄ちゃんから誘ってくれるなら何時間でも付き合うよ??」
兄 「何時間って…ほどほどに頼むよ」
妹 「えへへ…」
兄 「あの~…ちょっと」
妹 「なぁにお兄ちゃん」
兄 「凄くゲームやりにくいんだけど…」
妹 「そう。私は凄く幸せなんだけど」
兄 「俺は不愉快な上非常にキツいんだが」
妹 「だってこうやって膝の上に乗っている方が温もり…じゃない。プレイの仕方が教えてやすいんだよ~」
兄 「いや。お前が良くても不自然だよ。誰が好き好んで妹を膝にのせてゲームをする兄妹が居るんだよ!」
妹 「スキンシップだよ。お兄ちゃん☆」
兄 「スキンシップとか、他に方法があるだろうに…」
兄 (それより、明日からどうする?幸いにも妹とは学年が違うから会うことは無いと思うが、万が一俺が七海と一緒の場を見らてたらどう説明すれば…)
妹 「お兄ちゃん?」
兄 「あ。ゴメン。ちょっと眠くなってきたのかな?ボーっとしてた。もう今日はこの辺にして寝よう」
妹 「…………そう、残念。それじゃあまた明日やろうね」
兄 「明日?…ん。分かった明日時間があったら付き合うよ。それじゃおやすみ」
妹 「…………お兄ちゃん。何か私に隠してる事…ない?」
兄 「か、隠し事なんてあるわけないじゃないか。妹に嘘だってついたことないだれ?」
妹 「…確かに。でも、もしホントに悩んで居るなら相談してね。私は何時でも駆けつけるから!」
兄 「あ、あぁ…頼もしいな。その時は是非お願いするよ(助けなんて出したら俺がしばかれるよ)」
兄 「どーして!何故俺が見知らぬ女子生徒て付き合わなきゃならないんだよ!」
兄友 「まぁまぁ落ち着け」
兄 「落ち着けるか!一大事だよ!俺の命が掛かってるんだぞ!」
兄友 「大好きな妹に○○○れるんだ。喜ぶべきとこじゃないか」
兄 「喜べねーよ!ゲームオーバーだろ」
兄友 「お?彼女さんのご登場ですぜ王子」
兄 「誰が王子じゃ…あ。おはよう七海さん」
七海 「おはようございます兄くん。正直まだ、どう接したら良いのか分からないものでして…」
兄 「あぁ…そう(チラ)なんだ(チラ)」
七海 「どうかなさいました?何か周りを気にしているようですか」
兄 「いや大丈夫だ…(今は大丈夫だよな)」
兄友 「…………妹ちゃんか?」
兄 「ちょ…??まてまて今その話は…」
兄友 「あぁ大丈夫。七海も既に知ってるから」
兄 「え。そーなの?」
七海 「はい。お話はお聞きしております。何でも妹への溺愛はドン引きするく位な上、妹も兄への愛情は恋人…いえ夫婦同然の仲とお聞きしました」
兄 「……………おい」
兄友 「俺は嘘はついてないぞ。第三者から見て率直な感想を述べたまでだ」
兄 「いや変に誤解を招くようなイメージを振り込まんでくれないか?」
七海 「それでも憧れますよ。私は一人っ子なので仲の良い兄妹とか羨ましいです」
兄 「高校になって兄のクラスに遊びに来るのは流石に勘弁してもらいたい。だからシスコンやらロリコンとか余計な噂が広まってしまったんだろ」
七海 「まあ。既にクラス公認のカップルなのですね」
兄 「傷口を広める発言やめてもらえます」(泣)
七海 「まぁそれは置いといて、とりあえず今日から私と兄くんは彼氏(ニセ)彼女(ニセ)と言う事で宜しくお願いします」(ペコリ)
兄 「改めてて挨拶されると恥ずかしいな。しかし、ニセ彼女とはいえ妹に知られたら洒落にならん」
兄友 「俺は巻き込むなよ」(ボソ)
兄 「先に巻き込んだのどっちだよ??」
七海 「妹ちゃんに私たちが付き合って(ニセ)る事は内密に致します。安心して下さい」
兄 「宜しく頼む。俺の方も出来る限り学校での接触は控える様にはするよ」
兄友 「俺は君たち兄妹のイチャコラを見てる方が楽しいけどな」(ニヤニヤ)
兄 「窓から落としてやろうか?」(ジト目)
兄友 「やっぱり妹絡みになるとお兄ちゃんは怖いなぁ~」
兄 「…………もう。かってにしてくれ」
更新のタイミングはこの時間が書きやすい…
兄 「…で。つまり七海さんは、大手大企業の社長のお嬢様なわけだ」
兄友 「そう。まだ学生の内に将来の婿を決めたがっている両親のお見合いの毎日にうんざりしてるんだ」
兄 「確かに学生にはまだ早い話だろうけど、家庭が家庭がだけに、一般的な考えは通らないだろうな」
兄友 「そこで昔からの幼馴染の俺が話を受けて立ったわけだ」
兄 「なら、お前が引き受ければ済む話だったんじゃないのか?」
兄友 「その方法も考えたんだが、ほら、やっぱり幼馴染ともあれば七海が俺とよく遊んでた事も知ってる」
兄 「別に不自然じゃないだろ?仲良かったら信頼されてるだろ普通」
兄友 「それも俺が問題なければそれで良かったんだ。しかし…」
兄 「しかしなんだよ」
兄友 「俺の両親が逆に反対してんだよ」
兄 「は?どーしてさ」
兄友 「知ってるだろ俺の性格?大雑把でサボり癖や騒がしの」
兄 「確かに」(ウンウン)
兄友 「頷くな!まぁそれはいい。そんな俺を安心してあの社長のお嬢様に婿として送り出す訳にはいかない。と言われてるんだ」
兄 「ほほう。これはまたバッサリ切られたもんだな」
兄友 「それで引き受けた。俺は身近で一番信用出来る兄くんを七海に紹介したんだ」
兄「俺はいい迷惑だがな。」
兄友 「でもすんなり引き受けてくれたよな」
兄 「別にお前の為じゃないし、彼女(ニセ)の為だよ。何度も言うようだけどあくまでニセなんだろ?本当の恋人になる事もないしね」
兄友 「七海もよく承諾してくれたよ。正直あっさり断るとおもったんだが…」
兄 「とりあえず今現状はニセの話だが、これをいつまで続けられかも分からないぞ?」
兄友 「分かってる。七海の両親が諦めて、娘の自由に選ばせればいいんだが」
兄 「やっぱり大手大企業のお嬢様ともなればそれに相応しい」
兄友 「今はとりあえず極普通に彼女として七海と付き合ってもらってくれ。」
兄 「普通ねぇ…ニセって所がまた不自然だが、やれるだけやってみるよ」
兄友 「宜しく頼むぜ親友よ」
兄 「おーい。飯できたぞー」
妹 「ほーい。今日はなにかなー?」
兄 「チャーハンだ。卵が有り余ってたからな」
妹 「おぉ!これはまた美味そう。いただきまーす」
兄「いただきます…」
妹 「流石お兄ちゃんの料理は天下一品だね」
兄 「そりゃどーも」
妹 「…………。」
兄 「…………。」
妹 「そう言えば、お兄ちゃん最近一緒に登下校してないよね」
兄 「え?あ…そうだな」(ニセ彼女が居るから無理。って言いてぇ??)
妹 「でもおかしいよね?ね?」
兄 「おかしい?何が?」
妹 「お兄ちゃん…いい臭いがする」
兄 「っ??」(ちょっ??嘘だろ。バレてる?いや彼女とは学校以外では会っていない…)
妹 「…いい臭い。お兄ちゃんのいい臭いがする~」
兄 「は?……おい。ちょっとまて。お前の着てる服。俺のワイシャツじゃねーか!」
妹 「お兄ちゃん気づくの遅すぎ~。私以外で何か悩み事かな?寂しいなぁ~…」
兄 「妹の事を常に考えてばかりいたら、それこそシスコンだろ」
妹 「えー。私は逆に嬉しいな~。誰にも邪魔されない愛の巣への道を歩みたい」
兄 「妹よ。それは学校では絶対言うなよ」
妹 「うん。大丈夫だよ。学校じゃ夫婦って言ってるからね」
兄 「余計ダメだろ」
兄 「せめて彼女…いや。仲の良い兄妹でとどめておけ」
妹 「彼女?彼女かぁ…うん悪くない」
兄 (しっかり聞こえてたか)
妹 「お兄ちゃん学校じゃ人気りそうだし、泥棒猫が近寄って来るんじゃないの?」
兄 「自分以外の女子に対して厳しいな」
妹 「そりゃそうだよ。私は以外の女の子は彼女はもちろん嫁にもさせません!」
兄 「それはまた独占欲の高いコト」
妹 「お兄ちゃんとは裸を見せ合った仲だしね」
兄 「生々しい言い方するな。とにかく余計な事は言うなよ」
続き書かないと…
兄 「おはよース」
兄友 「おはー」
七海 「おはよう御座います」
兄 「うお!?七海も居たのか」
七海 「え?何かご不満でしたか?」
兄 「ご不満…いや違う。まさかクラスに来てるとは思ってなかったから」
七海 「いえ。本来でしたら御自宅まで御伺いしたかったのですが、兄友より止めらまして…」
兄 (チラ)
兄友 「俺としては理想のカップル図が完成するんだが、ちょっとミストがあるんだよな~…兄さんよ」
兄 「知ってるクセによく言うよ」
七海 「何かダメなんでしょうか?それとも私に足りないものがまだあるのでしょうか?努力して立派な彼女(ニセ)になりたいのです!」
兄 「まだ?いや完璧なんだ。完璧過ぎで深く考え過ぎなんだと思う。強いて言えばもっとリラックスするとか…」
七海 「考え過ぎ…リラックス…う~ん。彼女(ニセ)になるのがこんなに難しいとは思ってもいませんでした」
兄・兄友 (ニセ彼女は確かに難しいよな)
兄友 「と、とにかく七海。まずそのお嬢様口調を直すべきだ。相手が兄だが他人行儀過ぎる。もっと気軽に話し掛けれる仲にならないと」
兄 「兄だが…って。まるで身内の発言だな」
七海 「はぁ…口調ですか?直せと言われましても、我が家の式たりで変にクセがついてしまっているので…」
兄 「うん。確かに何年もそんな生活していたらまず直すにも時間と根気が必要だよな。」
兄友 「んじゃとりあえずクラスメイトと思って話かけるのはどうよ?それなら楽勝だろ」
七海 「クラスメイト…ですか?私あの…友達…居ないので」
兄 「え?そうなの?…あ。ゴメン」
兄友 「そっか~」
兄 「何が?」
兄友 「七海は女学院からの転入生なんだ。つまり七海の言う友達ってのは『男友達』って意味だよ」
兄 「なるほど。女の子同士なら普通に会話できるのか?」
七海 「はい。何も問題なく。異性との接触と言いましても我が家のホームパーティに招待された財閥の方々ばかりでして」
兄 「逆に凄い経歴の持ち主だな。普通の高校生がする事じゃない気がする」
兄友 「話が拗れたが、とにかく七海は『お嬢様口調』を直し『コミュニケーション』をしっかり叩き込まないとな」
七海 「はい。兄君には感謝しております。今後とも御指導御鞭撻宜しくお願いいたします」
兄友 「さっそく」(笑)
兄 「まぁまぁ長い目で見ていくしかないな。こちらこそ宜しく」
七海 「あわわ…私とした事が、本当に申し訳ありません」
兄・兄友 (ホント凄い才能の持ち主だよなぁ)
兄 「さてと帰るか」
兄友 「七海と妹ちゃんどっちと帰るんだ?三人で帰るのも一つの手だが」
兄 「お前。これ以上問題事増やさないでくれ。出来れば二人とも回避して帰りたいんだが…」
妹 「お兄ちゃん遅いなぁ。もうHR終わる頃なんだけど」
兄 「さてまず無事に校門を抜けれるかだが…」
七海 「兄君お待たせしました。それでは御一緒に帰りましょう」
兄 「な、なんで…このタイミングで」
七海 「御予定がありましたでしょうか?」
兄友 「無いと思うよ」
兄 「なぜお前が答える!予定は無いが問題があるな」
七海 「え?私の事でしょうか?」
兄 「いや違う。妹だ」
七海 「妹ちゃん?そう言えば兄君は私と一緒に居る所を見られたらマズイんですよね?」
兄 「マズイ…と言うか、多分すげ〜発狂すると思うし、冗談も通じないから会わせるのも危険だな」
兄友 「確かに妹ちゃんは違う意味で危険だな。特に兄絡みと女の話はタブーだ」
七海 「でも私たちはあくまでニセ彼女・彼氏なのですから事情を説明すれば分かって貰えると思いますが…」
兄 「返って逆効果だ。彼女どころかニセ彼女とか言ったら、絶対に引き離しにかかって来る。七海の家庭の問題もそこで水の泡になっちまう」
兄友 「兄ラブな妹だからな。下手に余計な事は知らせたく無いのも分かるが、バレずにどこまでいけるか…」
兄 「とりあえず、校門出るまでは別々に出た方が良いだろう」
七海 「かしこまりました。では私が先に校門前まで向かっていますね」
兄 「了解。少し間をあけてから俺も向かうよ」
妹 「…………遅い。」
兄 「やっぱりマズかったかな。妹もきっと待ってたかもしれないし」
七海 「お優しいんですね」
兄 「優しいと言うか、昨日の夜にも最近一緒に登下校してないよね。って言われたから、もしかしたらと思ってね」
七海 「…………でも今は私の彼氏(ニセ)なんですよね?」
兄 「え?…あ、そうだが、これもニセなんだけどね(笑)」
七海 「そうです…よね。でも私の私情の為に引き受けて下さったのですか?」
兄 「簡単だよ。困っている女の子を男子が駄まって見過ごせないだろ?そんな性格のせいか損をして来ているのは言われるまでもないがな(笑)」
七海 「私のワガママなだけなのに迷惑掛けて申し訳ありません」
兄 「成り行きで引き受けたんだ。俺も最後まで付き合うよ。謝ることはない」
七海 「本当に優しい方です…優し過ぎるくらい。妹ちゃんが大切にしたい気持ちがよく分かります」
兄 「まぁ妹は何でも一生懸命でやり遂げる性格だから、俺に着いて来るって言ったら死ぬまで着いて来るさ(笑)」
妹 「う〜。酷いよ…お兄ちゃん。私が待ってるの知ってるクセに1人で帰っちゃうなんて。帰ったらお仕置だね」
七海「わざわざ駅まで見送りありがとうございます」
兄 「そんなことないよ。俺たち彼氏(ニセ)彼女(ニセ)なんだから気を使わなくいいから」
七海 「そう言って頂ければ気が楽になります。それではまた明日学校でお会いしましょう」
兄 「そうだね。また明日…あ。七海」
七海 「何でしょう?」
兄 「前にも言ったけど、もう少しタメ口で話掛けても大丈夫だからね。それじゃあおやすみ」
七海 「…はい。…分かった。おやすみ兄君」
兄 「すっかり遅くなっちまったな。妹は…帰ってるよな」
兄 「ただいま…っ!?」
妹 「遅かったですね…お兄ちゃん。」
兄 「あぁ…ちょっと隣町まで買い物に行ってたん…だ」(スマン妹よ兄は嘘をついてしまった)
妹 「…………ふ〜ん。可愛い妹を避けて隣町までお出掛けですか…これは私には知られたくない事なんですか?」
兄 「知られたくないと言うか、私情だからな。それより晩飯まだだろ?今作るから待ってな」
妹 「………うん。」
兄 「ゴメンな。急いで作るから」
兄 「ふー。食べた食べた。ご馳走さま」
妹 「ご馳走さま。お兄ちゃんアイスあるから洗い物終わったら一緒に食べよ」
兄 「アイス?買ってきてくれたのか?」
妹 「うん。たまにはご飯のお礼もしたいし、私はご飯作るないし…」
兄 「ありがとうな」
妹 「えへへ…褒めらた」(照)
兄 「チョコチップアイスは美味いな」
妹 「お兄ちゃんの好みは私が一番知ってるからね」
妹 「それでさ。お兄ちゃん今日私が放課後待ってたの知ってたんだよね?」
兄 「それは…うん。知ってはいた。心配かけてごめんな。明日は一緒に帰れると思う」
妹 「本当!?約束だよ。えへへ」
兄 「んじゃ俺風呂入ってくるわ」
妹 「はーい。ごゆっくり〜」
兄「……………。」(ボー)
ガチャ
妹 「お兄ちゃん入るよ〜」
兄 「はぁ!?何考えて…ん、だ!?」
妹 「たまには昔見たいに一緒に入りたくなるんだよ。今日はその気分なの」
兄 「ちょっと…年頃の女の子が男子の入浴中に入ってくるな!」
妹 「大丈夫だよ。この身体はお兄ちゃんの為だけにあるんだからネ☆」
兄 「ネ☆じゃねーよ。俺上がるから…」
妹 「待って!ちょっとだけ。ちょっとだけ…一緒にお風呂入りたいの…」
兄 「…………ホント少しだけだぞ」
妹 「うん。ありがとう」
兄 (妹のやつ何考えてんだ一緒にお風呂入りたいとか!?)
妹 (ど、ど、どーしよ!?今私お兄ちゃんエキスたっぷりのお風呂に一緒に浸かってるよー!)
兄 「ん。大丈夫か?顔凄く赤いけどのぼせたか?」
妹 「だ、大丈夫!お兄ちゃんと一緒にお風呂入れたから凄く興奮…いや、恥ずかしい…ちが!?あわわ…とにかく平気だよ」
兄 「平気ってか動揺がすごく出てるし心の声も漏れてるぞ…つーかもういいだろ?俺までのぼせちまう」
妹 「あ…うん。ありがとう」
妹 「あ…は。うふふ…お兄ちゃんと一緒お風呂入っちゃった。幸せ〜」
妹 「でもお兄ちゃん…私の体にあんまり興味がなかったのかな?胸だって前より…」
妹 「お兄ちゃんをもっと調べないと…何か絶対隠してる。もしそれが女絡みだったら見つけ次第天誅だね!」
妹 (お兄ちゃんは…誰にも渡さない。私だけのモノなんだから…)
兄友 「七海との初デートはうまくいったみたいだな」
兄 「デートって言えるか?普通に下校しただけだ。別に何をした訳でもないし」
兄友 「それでも何かしら進展はあったんだろ?」
兄 「進展と言うか、聞きたい事は聞けたが、まだ口調に違和感あるな」
兄友 「仕方ないさ。その辺は仲良くなってくれば自然と直るだろ」
兄 「問題は妹だな。またちょっと様子がおかしい。つーか、完全に俺の行動を怪しがってるし…」
兄友 「ほほ〜。恋敵が増えたのを感知したのか…俺はその修羅場をどう潜り抜けるか見ものだがな(笑)」
兄 「見せもんじゃねぇ!俺はいち早くこのニセカップルゆ終わらせ、平和な日常を取り戻したいだけだ」
兄友 「平和…ねぇ?妹があの性格じゃしばらく平和も拝めれないんじゃないか?」
兄 「モチベーション落ちる事言わんでくれよ」
兄友 「俺は七海が無事面倒ごとから解放されるのを遠目で見守る事にするよ」
兄 「部外者みたいな事言うなよ…少しは真剣に…」
妹 「お兄ちゃ〜ん!お昼ご飯食べに行こー!」
兄 「おまっ!?教室にはあまり来るなって言ったろ?」
兄友 「いらっしゃーい。妹ちゃん。兄ならさっきから妹の事ばかり話してたぞ」
兄 「は?何言って…」
妹 「え、そなの?お兄ちゃんそんなに私が恋しかったの?大丈夫だよ!私とお兄ちゃんは心はもちろん身体も常に繋がっているだから」
ザワザワ…
兄 「お…おま、何言ってんだ!ちょっと、ホラこっち来い!」
妹 「あん…あ。お兄ちゃん?そんな焦らなくても、まだ日が高いです」
兄 「この後に及んで何わけ分からん事言ってやがる。とにかく食堂に行くぞ」
兄友 「熱いねぇ〜」
七海 「……………。」
兄 「結構混んでるな」
妹 「お兄ちゃんとランチ〜♪」
兄 「お昼休みも長くはないんだ。さっさと席取って飯食うぞ」
妹 「あ…窓際空いたよ〜」
兄 「ん?お前ジャムパンとコーヒー牛乳…それだけか?」
妹 「あ〜…うん。お昼はあまり食べない様にしてるんだよ」
兄 「成長期の時期にそんな少量の食事。栄養片寄るぞ?」
妹 「大丈夫(ダイエットのため)だよ。これでも身長は去年より2センチ伸びたんだから」
兄 「背ばっかり伸びたって全体的にバランス良く成長せんと」
妹 「あー!お兄ちゃん遠回しに胸の事とか言いたいんでしょ?」
兄 「俺はそんなコト一切言ってない」
妹 「いいもん。もう数年後にはナイスバディになってる。と思うし」
兄 「以外に自信無いんだな…努力するのは構わないが体壊すような事はするなよ」
妹 「え?」
兄 「両親が留守の内は俺が保護者なんだから、余計な心配かけるような事はするなって事…俺だって妹に何かあったら…困るし」
妹 「う〜!お兄ちゃんが私の事を凄く心配してくれるなんて嬉しいなぁ」
兄 「直ぐそうやって真に受けるから心配なんだよ…とにかく。食事はしっかりとるようにな」
妹 「お兄ちゃんのご命令なら喜んで従うよ!」
兄 「その言い方もよしてくれ。俺が妹を束縛してるみたいで嫌だ…お?後少しで昼休み終わるな」
妹 「それじゃあお兄ちゃんまた放課後にクラスに向うから先に帰ったら許さないよ!」
兄 「へいへい。さて俺も教室に戻るか…ん?」
七海 「………こんにちわ。少しよろしいですか?」
眠い。また明日続き書きます
七海 「…………。」
兄 (昼休みも終わるのに何の様だろ?)
七海 「あの…先ほど兄君と妹のやりとりを遠くから拝見させて頂きました」
兄 「え。見てたの?」
七海 「はい…あ。うん。バッチリ見てたよ」
兄 「!?(なぜ言い直した?)」
七海 「それでね。本当は声掛けよかと思ったんだけと…あまりにも楽しそうに話をしてたから入りにくかったんだ」
兄 「正解。あの場に現れたら多分修羅場になってたよ」
七海 「修羅場…ですか?でも妹ちゃんにもちゃんと話したいんだ。私達はラブラブな恋人(ニセ)です。ってさ」
兄 「ラブラブって…火に油注ぐような事になるよ」
七海 「う〜ん。なら私も妹ちゃんみたいに兄君と楽しく話をしてみたいの」
兄 「…まあ落ち着け。妹の様にとは言え。ごく普通に会話してただけだぜ。七海がどう解釈したかは分からないけどね」
七海 「普通の会話であんなに家庭内の話を堂々と学食で話せるの?」
兄 「うちら兄妹だぞ?別に変じゃないだろ?」
七海 「あ。そっか…うん。まぁそうだよね。兄妹だもんね。『兄妹』なら恋愛対象にはならないもんね」
兄 (急に妹に対して言葉キツくなとったな)
七海 「あ。ゴメンね。もうお昼終わるからまた放課後に来るね〜」
兄 「あぁ分かった…え?放課後?」(今日は妹と帰る日だよな…ヤバい)
兄 (長い…早く!)
兄友 「どうした。何だか落ち着きがないみたいだが妹か七海と喧嘩でもしたのか?」
兄 「してねぇよ!七海か妹のどちらか早く来て欲しいだけだよ」
兄友 「なん…だと…。お前二人同時に相手する気なのか?」
兄 「無理に決まってるだろ!とりあえずどちらか一人来てもらえればいいんだが…」
兄友 「なるほど。片方は後でいただく…と」
兄 「人聞きの悪い事言うな!…七海は放課後話をしたい。妹は一緒に帰りたい。…さて、どーするかな」
ガラッ
七海 「遅れたよ〜ゴメンね。さぁお昼休みの続きをしましょ?…あ。場所変えますか?図書室なら人も居ないと思うし」
兄友 「どーした七海!?一晩で言葉使い変わったな。そして、お前ら昼休みに口に出せない事してたのか?」
兄 「七海は言葉の使い方おかしいから。そしてお前は話に乗るな!」
七海 「あれ?私おかしな事言ったかな?ただ、妹ちゃんみたいに仲良く話をするにはどうするか聞きたいだけだよ」
兄 「最初からそう言えよ。まず、時間が無いから。今から妹と一緒に帰るから七海との話はまた明日でいいか?」
七海 「え〜なんで〜。せっかく急いで来たのに」
妹 「やっばい。すっかり遅くなっちゃった…ん?誰だろ。お兄ちゃんと兄友さんと…」
兄 「俺も昼休みに言い忘れたんだ。だから今妹と鉢合わせしたらマズイからまた今度にしてもらいたいんだ」
妹 (クラスメイトの人?しかも女子!?これは見過ごせない一面だよ)
兄 「ほんとゴメン!後で埋め合わせするから」
七海 「埋め合わせ?なら今週の日曜日にデートしよ」
兄 「で、デ…デート!?」
兄友 「おー。こりゃ大きく出たな」
七海 「デート!デート!それなら誰にも邪魔されないでゆっくりお話し出来るしね」
兄 「う〜ん。確かにゆっくりは出来るがいろいろと計画立てないと」
妹 (なんだろ?お兄ちゃん悩んでる様にも見えるけど、クラスの事なのかな?)
七海 「とりあえず今週の日曜日は空けるように!約束だからね。それじゃあ妹ちゃん来るかもしれないから私は帰るね」
兄 「……………はあ」
兄友 「頑張れよ。俺はお前を信じてるからな!七海を幸せにしてあげてくれ」
兄 「お前ニセって事知ってるんだよな?あんまり深い話にさせるな…って。妹遅いな…」
妹 「お兄ちゃんお待たせ〜。ゴメン。遅くなった」
兄 「お、おう。大丈夫だ。んじゃ帰るか」
兄友 「それじゃ後は若い者に任せてワシは去るとしようかのう」
兄 「何詩人見たいな事言ってんだ。帰るならさっさと帰れ」
兄友 「んじゃ妹ちゃんまたね〜。兄を大切にするんだぞ〜」
妹 「うん。お兄ちゃんは私の王子様だからね。お兄ちゃんも『私以外』の女の子には興味ないと思うしね…ね?」
兄 「俺が溺愛してるかの様な言い方だな」(ヤケに言葉にトゲがある様に聞こえるが)
妹 「お兄ちゃん今日学校で何かあったの?」
兄 「え…何も…なかったよ。普段通りだ。どうしたんだ急に」
妹 「ううん。ただお兄ちゃんが元気ない様に見えたから」
兄 「元気はあるよ。久々に一緒に帰れてるんだ。俺も嬉しいよ」
妹 「ホント!お兄ちゃんが私と一緒に帰れることがそんなに嬉しいなんて…えへへ」
兄 「…あ。うん。嬉しいのは確かだね。大切な妹だし…」(七海の事言うタイミングねぇ!)
妹 「それでさ…最近。お兄ちゃんクラスメイトの人と何かあったの?さっき教室で女子生徒とお話ししてたよね…」
兄 「えっ!?」(見られてた!?俺が話してたのは七海だよな)
兄 「あぁ…同じ学年の生徒だよ。クラスは違うがな。ちょっと委員会(嘘)の話をしてただけだ」
妹 「委員会?そ、そーなんだぁ(嘘だよね)へぇ…(あの子凄く惚れてる目してたし)てっきりお兄ちゃんに好意のある女の子かと(だったら許さない)」
兄 「それはないっ!って…ゴメン。大声出して」
妹 「でも良かった。お兄ちゃんはモテそうだからね。でも、私のお兄ちゃんは誰にも渡さないもんね☆」(あの女には絶対に…)
兄 「そうか?俺はそんな気はしないけどな。とりあえず妹が心配してることはまず無いと思うよ」
妹 「……信じるからね?お兄ちゃんは私を裏切るような事はしないって」
兄 「ああ…大丈夫。大切な妹だ。しっかり守ってやるよ」
妹 「ありがとー!その言葉をずっと待ってたよ!」
兄 「ちょっと抱きつくな!?公衆の面でヤメろ…って!分かったから離れろ」
妹 「あん。もぅ…兄妹なんだから恥ずかしいとかないでしょ?もっと熱い兄妹愛を見せつけましょ☆」
兄 「誰に見せつけんだよ!俺は勘弁してくれ!」(七海の方を優先すれば良かったかも)
妹 (お兄ちゃん…分かってるよ。あの子に騙されてるんだよね。私が全て終わらせあげるからね…)
今日はここまで。寝ます…
兄 「…って訳なんだ」
兄友 「なるほどな。流石妹ちゃん。素晴らしい観察力だね」
兄 「感心してる場合じゃないよ。妹に事がバレたらそれこそ厄介だ」
兄友 「いっそバラして一つでも問題解決させた方が楽な感じもするがな」
兄 「妹があんな性格じゃなければ、最初からそうしてる」
兄友 「しかし、七海の存在が妹ちゃんにバレれたのは確実だな」
兄 「はぁ…今週の日曜日はデートも約束してるしな」
兄友 「そんな話もしてたな。妹ちゃんには絶対知られちゃまずいだろ」
兄 「当たり前だ」
七海 「おはよー!兄くん今週の日曜日デートどこ行こうか?」
兄 「そうだな…普通にショッピングとか喫茶店とか辺りで良いんじゃないか?」
兄友 「マジ普通だな」
兄 「ちょっと待て。当日はウチら二人だけなのか?」
七海 「一応…そうだね」
兄 「歯切れが悪いな。もしかして護衛が近くで監視してる…とかないよな?」
七海 「その…話はしたよ。でもまだ付き合い出したカップル(ニセ)に二人きりは危険過ぎるから監視はつけるみたい」
兄 「流石大手企業お嬢様クラスともなれば、監視もされるよな」
七海 「え?…あ。うん。もしお父様が納得されたら、兄くんとの関係も必要なくなるけど…」
兄 「そっか。こりゃ俺も一肌脱がないどな。七海の事情も他人事じゃないしな」
七海 「あり…がと。私も頑張るよ(なんか複雑)」
兄友 「………若いねぇ。くれぐれも妹ちゃんには気を付けるようにな」
七海 「妹ちゃん?何かしたの?」
兄 「実は昨日の放課後のウチらのやり取り妹に見られてたみたいでさ」
七海 「見られてた?もしかしてデートの事も聞かれてたの?」
兄 「いやそれはないみたい。帰りながら色々聞かれたけどね」
七海 「凄く綺麗なお姉さんだね。とか?」
兄 「いや違う。あの女子生徒は何者?とか」
七海 「もしかしてお兄ちゃんのカレシ…とか?」
兄 「いや違う。ただのクラスメイトって事にした」
七海 「もしやもしや、私のお姉様になる人?なんて(照)」
兄 「いや違う。委員会の話をしてた。と嘘ついた」
七海 「お兄ちゃん!お幸せにね。とか話してたんだろうなぁ」
兄 「……違う。何一つ正解がないぞ」
七海 「うん。でもこれで私も逃げ隠れせずに、堂々と正面から妹ちゃんと勝負出来るって事ね」
兄 「勝負とか何する気だよ」
七海 「何って。どちらが兄くんによりふさわしい女性か決めるのも悪くない(兄くんは私の大切な人)」
兄 「ニセにふさわしいとか無いから」
七海 「甘いよ兄くん!恋する乙女はライバルが現るとより一層燃えるんだよ(妹ちゃんには渡さない!)」
兄友 「それで日曜日の件は大丈夫なんだよな?妹ちゃんは?」
七海 (もちろん来るわけないよね)
兄 「今の所は大丈夫。てか話をしてないしね。何かしら理由を作って日曜日外出しようと思ってる」
七海 (妹ちゃんには悪いけど、兄くんは私とラブラブデートさせてもらうよ)
兄友 「妹ちゃんが大人しく話を承諾してくれるかね〜」
兄 「そう願いたいよ。今は…」
七海 (今?大丈夫だよ兄くん。妹ちゃんに渡さない。私のモノにするんだから。必ず…)
このSSまとめへのコメント
書いてる人 TM か seed 好きなのかな?