ベルトルト「うーん、今日は食欲がないなぁ」サシャ「!!」 (31)

サシャ「ベルトルト!」ダーッ

ベルトルト「!?ど、どうしたんだいサシャ?」

サシャ「食べられないようなら私にパァンください!」ヨダレダラー

ベルトルト「あぁ、パンか…いいよ、あげる」

サシャ「ありがとうございます!」バリバリムシャムシャパァン

ベルトルト「………」

サシャ「パァンおいしいれす」ムシャムシャ

ベルトルト「………」

サシャ「はー、おいしかった!」オミズゴクゴク

ベルトルト「………」ジーッ

サシャ「…?ベルトルト、どうしたんですか?私の顔に何か付いてます?」

ベルトルト「え?あ、いや、何でもないよ」

サシャ「そうですか…あ!もしかしてお腹減っちゃいました?もうパァン食べちゃいましたけど…」

ベルトルト「いや、そういうわけじゃないよ」

ライナー「お、ベルトルトここにいたのか。もうすぐ午後の訓練だ。いくぞ」

ベルトルト「そうだね、そろそろいこうか。それじゃあサシャ、またね」

サシャ「はい!パァンありがとうございました!」ニコッ


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アニ「珍しいね、あんたがサシャと一緒に居るなんて」

ベルトルト「あぁ、今日はなんだか食欲がないから、サシャにパンをあげたんだ」

ライナー「おいおい大丈夫か?午後からは立体起動の演習だぞ!」

ベルトルト「大丈夫だよ、具合が悪いわけじゃないから」

アニ「あんた大きい体してんのに、それで持つのかい?」

ライナー「お、なんだアニ。自分はしっかり食ってるのに背が伸びないことを気にしてるのk」

アニ「うるさい」バシッ

ライナー「」ドシャア

1ですけど、ID変わってる…どういう仕組みだこれ?

すいません、初めて書き込むもんで…

ーーー立体起動訓練所ーーー

ベルトルト「えーっと、今日の班は…」

サシャ「ベルトルト!今日は一緒の班ですね!よろしくです!」

ベルトルト「どうやらそうみたいだね。よろしく」

サシャ「ベルトルトがパァンくれたおかげで、私、今日はいい感じに動けそうです!」

ベルトルト「あはは、そんな大袈裟な」

エレン「お、今日は珍しい組合わせだな!負けねぇぞ!」

サシャ「エレンも一緒でしたか!今日の私は一味違いますよ?なんたってベルトルトのパァンの力が湧いてきてますから!」グッ

エレン「また人の飯を横取りしたのか…」

ベルトルト「エレン、いいんだ。今日は食欲がなかったから…」

エレン「そうなのか?お前はでかい体してんだからたくさん食わねぇとダメだぞ?」

サシャ「と言うほど量は出ませんけどね」イモムシャムシャ

エレン「だからって今芋食うなよ!…ったく、食い意地だけはえげつないなお前は」

ベルトルト「あはは…あ、教官が来たみたいだ」

サシャ「!?それはまずいです!くっ…もったいないですが一気に飲み込みます!」バクッ

サシャ「…く、苦しい…」バタバタ

エレン「やっぱサシャはバカだな。」

ベルトルト「………」

〉〉7
ありがとう。トリップググってやってみたけど

うまくいったかな

ーーー演習なうーーー

ベルトルト「……ッ!」シュゥゥー ザシュッ

サシャ「おー!さすがベルトルト!切れ味鋭いですね!」

エレン「狙いも完璧だ…くそ、俺だって!」

エレン「…見つけた!」シュゥゥー

サシャ「いただきます!」ザシュッ

エレン「な!?」

サシャ「やったー!エレン、私に先を越されるようではまだまだですね!やはり今日の調子にはベルトルトのパァンg」

ベルトルト「サシャ、前を見るんだ!危ない!」

サシャ「えっ?…あっ」バンッ

サシャ「」ヒュー

エレン「あ、あいつ、余所見しやがるから…!」

ベルトルト「くっ!」シュゥゥー ガシッ

エレン「ベ、ベルトルト!サシャは無事か!?」シュゥゥー ダンッ

ベルトルト「あ、あぁ、なんとかつかめたよ。でも…」

サシャ「」

エレン「…完全に気絶してるな」

ベルトルト「救護室に連れていくよ」

エレン「あぁ、分かった!俺は教官に伝えてくる!」

ーーー救護室ーーー

サシャ「うーん…もう食べれませんよぉ…ムニャムニャ」


ベルトルト(…意識がない中でも食べ物のことを…)

サシャ「えへへ…そんないいもの…食べちゃっていいんですかぁ?…ムニャムニャ」


ベルトルト「…」


サシャ「うーん…!?」ガバッ


ベルトルト「わっ、びっくりした…気がついたようだね」

サシャ「ベルトルト!?…ってあれ、ここはどこですか?」


ベルトルト「救護室だよ。木に強く衝突して気を失ってたんだ。」


ベルトルト「地面に落ちる前に僕が君をつかめたから、大事には至らなかったよ」


サシャ「そうでしたか…うぅ、パァンくれた上に訓練中にも助けていただいて…」


サシャ「迷惑かけてごめんなさい」ペコリ


ベルトルト「謝ることないよ。大怪我しなくてよかった」


サシャ「ベルトルトはクリスタの次に神様です!」パァァ


ベルトルト「そ、そりゃどうも…」

グーッ


サシャ「あ…安心したらなんだかお腹減っちゃいました」


ベルトルト(すごい食欲だなぁ…)


サシャ「そうだ!確か内ポケットに…あった!芋!いただきまーす!」イモムシャムシャ


ベルトルト(もう一個隠し持ってたんだ…)


サシャ「うーんやっぱり芋もおいしいれす」ムシャムシャ


ベルトルト「…」ジーッ


サシャ「…?ベルトルト?」


ベルトルト「あ、ご、ごめん。いいよ、食べ続けて」


サシャ「?…そうだ、半分あげます、芋」サッ


ベルトルト「あ…うん、ありがとう(半…分…?)」

サシャ「………」ムシャムシャ


ベルトルト「あ、あのさ」


サシャ「はい?」


ベルトルト「じっと見つめてしまうのは、その、決してやましい理由じゃなくて」


サシャ「は、はい」


ベルトルト「う、うん…その、すごいなーと思ってさ」


サシャ「?」


ベルトルト「サシャの食べ物に対しての貪欲さというか…」


サシャ「えー、それって褒めてるんですか?」


ベルトルト「そうだよ。みんなからは芋女だとか、食い意地張りすぎだってバカにされてるけど…」


サシャ「うぅ…それは…」

ベルトルト「でも、その自分の意志のままに動いてるところが、すごいなーって思うんだ」


サシャ「意志…確かにそうですね。食べたいときに食べないと気が済みませんから!」


ベルトルト「ははは…サシャはどうして訓練兵に志願したんだい?」


サシャ「私ですか?私は…お父さんに立派になるまで帰ってくるなと、送り出されてきました」


ベルトルト「へぇ、そうだったんだ」


サシャ「まぁ、原因は私の食べる量にあるんですけどね。」

サシャ「故郷の狩りの獲物も減って、収入を得ないとまともに食べていけないご時世になっちゃいましたから」


ベルトルト「ははは…そっか…」


ベルトルト「世間的な理由でさ、12才になって生産者に回るやつは腰抜けだって…」


ベルトルト「そんな世論に流されて訓練兵になった人たちも居るのは知ってるよね?」


サシャ「はい」


ベルトルト「僕も同じような理由だよ。」


ベルトルト「安全な内地で勤務できる憲兵団狙いで、兵士を選んだ」


サシャ「………」


ベルトルト「でも、それがダメだったら、全てを放棄するかもしれない…」


ベルトルト「そう、僕には…自分の意志がない…」


サシャ「………」

ベルトルト「…あ!ご、ごめん、こんなくだらない話しちゃって…僕はそろそろ行くよ」


サシャ「ベルトルト」


ベルトルト「?」


パァン パァンジャナイヨトウトツニモラッタヒラテウチノオトダヨ


ベルトルト「!?」


サシャ「今どう思いました?」


ベルトルト「…痛いと思った」


サシャ「じゃあこれは?」ギュッ


ベルトルト「!?サ、サシャ!何でいきなり抱きついてっ…」アセアセ


サシャ「………」サッ


ベルトルト「あ…」


サシャ「今どう思いました?」


ベルトルト「…と、とても恥ずかしいと思った」


サシャ「ほら、あるじゃないですか、気持ち」


ベルトルト「…気持ち?」


サシャ「はい。気持ちがある人は、意志だってありますよ。必ず」


ベルトルト「………」


サシャ「憲兵団、いいじゃないですか。胸を張っていい目標ですよ」


サシャ「強い気持ちを持って目指せばいいんです。」


サシャ「もしダメだったら…その時は、またじっくり考えればいいんですよ。」


サシャ「自分の気持ちとぶつかって…悩んで…」


サシャ「最後に答えを出せば、それが意志になりますよ」


ベルトルト(自分の気持ちと…ぶつかって…)


ベルトルト「サシャ…ありがとう。僕は勘違いをしていたようだ」


サシャ「えへへ、説教するなんて私の柄じゃないんですけどね…あ!」


ベルトルト「ん?どうかしたのかい?」

サシャ「…今になって恥ずかしくなってきました」


ベルトルト「?」


サシャ「私…ベルトルトに、へ、平然と抱きついてましたけど…は、恥ずかしいっ///」


ベルトルト「あ、あぁ…」


サシャ「あ、あ、あれでも、ゆゆゆ、勇気を振り絞った行動なんですよ!?///」


ベルトルト「…フフッ、あははっ」


サシャ「!?な、何がおかしいんですか───」


ギューッ


サシャ「!?ベ、ベルトルト?///」


ベルトルト「…ありがとう…サシャ…」

サシャ「…ベルトルト…」


サシャ「や、やっぱりベルトルトっておっきいですね!」


サシャ「おっきくて…あったかいです…///」


ベルトルト「あははっ、そうかい?」


ベルトルト(護りたい人が、できた。)


ベルトルト(この人を、護りたい。それが…それが、今の僕の"意志"だ)


ベルトルト(いずれは離れ離れになってしまうだろう…)


ベルトルト(待っているのは、残酷な運命なのかもしれない)


ベルトルト(でも…そうだとしても)


ベルトルト(今は、今この瞬間だけは、サシャ…君の温もりを感じていたい)


ベルトルト(もう少しだけ…このまま…)


ガチャ


エレン「おーいベルトルト、サシャの様子はどうd、あ。」


ライナー「どうしたんだエレン。サシャはもう大丈夫なのk、お。」


ベルトルト「」


サシャ「」


エレン「お、おー、大丈夫そうだな、サシャ」


ライナー「ベルトルト…お前…グッジョブ」グッ


サシャ「エ、エレン!これは、その…」


ベルトルト「ち、違うんだライナー!これには訳g」


エレン「邪魔して悪かった!ライナーいくぞ!」


ライナー「あぁ、幸せにな、お二人さん」


バタン


ベルトルト「あ…」


サシャ「…///」カァァ


ベルトルト「ど、どうしよう、サシャ」


サシャ「そ、そうですね、とりあえず、あの、訓練に、戻りましょう」


ベルトルト「う、うん、そう、だね」


サシャ「…あ!芋忘れてました!」


ベルトルト「あ、僕も」


サシャ「…せっかくなんで、食べてからいきましょうか!」


ベルトルト「…そうだね、そうしよう!」


サシャ「ベルトルト!」


ベルトルト「ん?」


サシャ「これからも、パァンに、訓練に、よろしくお願いしますね!」ニコッ


ベルトルト「…うん、よろしく!」


グーッ


「「あ……」」


サシャ「…ではでは」


ベルトルト「…それじゃあ」


「「いただきます!」」



END

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