咎人「PTから家出する」 (20)
-FWの世界
咎人「貢献とかやってられっかああああああ!!!!」
咎人「監視は煩わしいしボランティアやっても権利は大して増えねーし!!!」
咎人「こうなったら他ゲーの世界に家出しちゃうもんね!!」
咎人「一番自由そうなハンターさんの世界に行ってみよっと」
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MHの世界
咎人「大自然と暮らす村って新鮮だなー」
ハンター「あ、咎人だ」
咎人「あ、ハンターさんどうも」
ハンター「そっちは職場厳しいんじゃなかったっけ? こんなとこ出てきちゃって平気?」
咎人「良いんすよあんな限界集落は。それより、ここでの暮らしぶりについて教えてくれません?」
ハンター「ふーん。こっちはそりゃもう自給自足よ。ギルドもあるけど、食うに困らないようにするには自分で何とかするしかないってわけ」
咎人「でもそれってすごく自由じゃないですか。そうやって生きられるなら俺も…」
ハンター「じゃあやってみるか?」
咎人「何を、ですか?」
ハンター「狩りだよ」
ハンター「まず採集な」
咎人「草とか虫とか採るんすね! いや~やってみたかった」
ハンター「適当に採るなよ。必要量いただくだけだ」
咎人「うっす(うわ…どれが何の草かわかんね…)」
ハンター「次は採掘だ。ピッケルはもったか?」
咎人「あります」
ハンター「よし、じゃあ勘を元に目当ての鉱石をほじくり出せ」
咎人「う、うっす(なんだこれ。ただの石ころしか掘れてる気がしねえ…)」
ハンター「次は釣りだ。その次はキノコ採ってハチミツ採ってタケノコ採って…………」
咎人「?!」
ハンター「全部生活に必要なことだからな。採集を手早く確実にやりつつ、モンスターをとっとと狩らないと」
咎人「つまりこのあと狩りもするんですか…」
ハンター「おうよ。いやー助かるわ。普段は一人でやるようなもんだからさ」
咎人「………」
ハンター「おっと、話し込んでるうちに本命モンスターのおでましだ。距離とれよ~」
咎人「へ? うお、でけえ。何すかあれ」
ハンター「リオレイアだ。ハンターやるならあれぐらいは狩れないとな」
咎人「よーし。デカブツを出し抜くなら俺だって…」
ハンター「あ、火球行ったぞ」
>咎人が力尽きました
咎人「狩り…辛くないっすか」
ハンター「辛い、とは思わんな」
咎人「射撃は狙いがつけづらいし、退避や間合いの調節もままならないし…」
ハンター「…」
咎人「採集なんて全然要領わかんないし、敵が何を考えてるかわかんないし…」
ハンター「まあな。困難なことだらけだ」
咎人「じゃあ! なんでこんな…」
ハンター「生きるってのは、どうせ一筋縄でいくもんじゃない。でもな、俺にはその難しさが楽しく見えるんだ」
咎人「そういうもんすかね」
ハンター「ここで楽しみを見出せそうなら、しばらく面倒見てやることはできるが……どうする?」
咎人「いや…俺にはハンター生活は向いてないみたいです」
ハンター「そうか……… まあまだお前は若いんだ。色々悩んでみてくれ」
咎人「やっぱしある程度設備や組織があるところがいいかなー」
咎人「神機使いさんのところにいってみよう」
GEの世界
咎人「神機使いさんちーっす」
神機使い「おー咎人か。よく来たな」
咎人(この機械臭さは親しみが持てる…ワンチャンあるっしょ!)
咎人「お久しぶりです。活気のある職場って良いっすね~」
神機使い「お、羨ましいか? お前はこっちにも適性ありそうだから転職も大歓迎だぞ」
咎人「マジっすか! やりますやります!」
神機使い「銃も剣もバシバシ扱えて反射神経あるやつとなると意外と少なくてな~。それじゃ、検査やるから着替えてくれ」
咎人「検査って何の検査ですか?」
神機使い「偏食因子の適合検査。まあ健康診断みたいなもんだ」
咎人「…偏食因子って何でしたっけ」
神機使い「ゴッドイーターがアラガミに対抗し、神機を扱うために必要な成分だ」
咎人「な、なんか凄そうっすね」
神機使い「これが実際ブラックボックスみたいなもんなんだ。さっき挙げたような恩恵の反面、神機使いのアラガミ化や神機の暴走もまたこれの所為みたいだしな」
咎人「えっ」
神機使い「怖がらせるわけじゃないが、これを投与し続けないと神機は扱えない。わかってくれるな」
咎人「えっ」
神機使い「じゃあ検査に行こうか」
咎人「えっ…えっ?」
神機使い「ほら早く」
咎人「すんませんやっぱり辞退します。ほらあれっす…荊の管理との兼ね合いでその…余計なもの体に入れちゃいけないんで。じゃ!」
神機使い「あっ……逃げよった」
討鬼伝の世界
咎人「なかなかのブラックだった…神機使いのアラガミ化ってことは同僚に介錯されたり同僚を介錯したりするのか………」
咎人「うーん……しかしここはどこだ?」
モノノフ「珍しい客だな。咎人か」
咎人「モノノフさん! どうもっす」
モノノフ「待ってろ。茶でも出す」
咎人「あっ、すいません突然来て…」
モノノフ「何か事情があるのだろう?」
咎人「はい……その…モノノフさんのお仕事についてお聞きしたくて」
モノノフ「モノノフの仕事は鬼を討ち、自分たちの里を守ることだ。お前と大差あるまい」
咎人「言いようによっちゃ俺のとこもそうですけど、働いても働いても苦しいまんまですよ」
モノノフ「なら、働かずにもっと苦しむことを選ぶか?」
モノノフ「もてなしもそこそこで悪いが……どうやら敵襲のようだ。お前も来てくれ」
咎人「敵襲って…実戦ですか!?」
モノノフ「そうだ。敵はゴウエンマ一体。お前には鎖鎌を貸す」
モノノフ「ミタマの声に耳を傾けろ。敵は同じ箇所を狙い続ければ消耗させやすい。生き残ることは重要だが、背後にある里のことを忘れるな」
咎人「うっす」
咎人(意外と荊と小剣みたいに取り回せるなコレ。同じところも狙いやすいし)
モノノフ「暴れはじめるぞ。気を付けろ」
咎人「うわ。なんで四つん這いになったんすかあいつ」
モノノフ「ああなったら射程も長くなるし足も早い。用心しろ…」
咎人「回り込みます!」
モノノフ「こちらからも仕掛ける!」
咎人「うおおお!」
モノノフ「……!」
咎人「…!」
モノノフ「初陣でよくあれを倒せたな。よくやった」
咎人「いつもやってるようなもんですよ」
モノノフ「里に帰って夕餉にしよう。みんな歓迎してくれる」
咎人「モノノフさんは里でも人気者なんですか?」
モノノフ「さほどでもない。ただ、務めを果たしたあとは胸張って里に帰れる」
咎人「…」
モノノフ「今日もまた一日、皆が生き延びられたってもんだ」
咎人(あ、そっか……)
咎人(『生きるために頑張る』って、忘れてたのかも知れない)
咎人「ありがとうございました。俺…帰ります」
モノノフ「お、おう。元気でな」
パノプティコン
咎人「相変わらず肥溜めみてーなだなここは」
アクセサリ「脱走と不健全な発言、刑期を加算します」
咎人「木偶人形も相変わらずか」
咎人(腐った社会に腐った奴らだが、自分の生存のためには…………どうにかしないとどうにもならない)
咎人(ハンターさんもGEさんもモノノフさんも、きっとそうなんだ)
おわり
いろいろアレですが以上です
ありがとうございました
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