ミミック娘「全然獲物がかからないよ……」 (49)
人によってはグロく感じるかもしれない描写が出てくるかもしれません
短い予定
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トレジャーハンター(以下ハンター)「もっと目立つ箱にしたらどうだろう!」
ミミック娘「おおグッドアイディア!」
ハンター「ピンクとイエローのストライプにしたよ!」
ミミック娘「え、いや、うん……」
ミミック娘「(これ油性ペンキ……)」ゴシゴシ…
ハンター「きっと置いてある場所が悪いんだよ」
ミミック娘「まあ、もう探索され尽くしたダンジョンじゃね……」
ハンター「もっと繁盛してるダンジョンに行こう!」
ミミック娘「よっしゃ!」
ハンター「」ズルズル…
ミミック娘「」
移動中
戦士lv78「なんだこの宝箱?」
僧侶lv82「全然開きませんね……」
武闘家lv79「なんか微妙に震えてないか?」
ミミック娘「」ガタガタガタ…
ミミック娘「もうあそこは嫌だよ…」
ハンター「じゃ、すごいお宝をエサにしたらどうだろう!」
ミミック娘「なるほど!」
ハンター「ってことでこれ!」
ミミック娘「! す、すごい剣!!」
ハンター「これを入れておけば入れ食い間違いなし!」
ミミック娘「やったぜ!」
勇者「クソっ! どこに行った勇者の剣ドロボー!」
戦士「見つけたら八つ裂きにしてやる!」
僧侶「その後見せしめにさらし首です!」
ミミック娘「」ガタガタガタ…
ハンター「ムグー!」(箱の中に閉じ込められている)
ミミック娘「剣はもういいよ……返してきて」
ハンター「じゃ、こっちはどう?」
ミミック娘「! す、すごい宝石!」
ハンター「へへーん! 神の神殿っていう所の最深部にあった神像についてた目玉を取って来たんだ!」
ミミック娘「返してきて!今すぐに!」
冒険者少女「やった! こんなところに宝箱が!」
ガパッ!
ミミック娘「」
冒険者少女「!?」
ミミック娘「」フルフル
冒険者少女「み、ミミミミミ、ミミック!?」
ハンター「やった!」
冒険者少女「!? 誰!?」
ミミック娘「やったよ!」バンザーイ!
ハンター「イエーイ!」ハイタッチ! パッチーン!
ワーッショイ! ワーッショイ!
冒険者少女「……」
ガッシャーン!
ウワッ! オトシタ!
オ、オウチガ、オウチガー!
冒険者少女「……あの……」
ミミック娘「いやー、あなたは記念すべき犠牲者第一号だよー!」カンカン!(箱修理中)
冒険者少女「は、はあ……」
ハンター「こんな探索され尽くしたダンジョンの入口付近に堂々と置いてある宝箱を
なんの躊躇いもなく開けるなんて、才能あるよキミ!」
冒険者少女「(絶対馬鹿にしてる!)」
冒険者少女「じ、じゃあ私はこれで……」
ミミック娘「おっと、そうはいかないよ!
ミミックを開けたからには餌食になってもらうよ!」ヘーイ!
ハンター「テンション高いね」
冒険者少女「(むしろこの人さっきまでのテンションがもう冷めてる!)」
ミミック娘「ふふふ、ミミックの得意技である不意打ち攻撃! とくと味わってもらうよ!」バタン!(蓋を閉じた
ミミック娘「……」
ミミック娘「……」
ミミック娘「……」
冒険者少女「あれ開けなきゃダメなんですか?」
ハンター「え、アレ開けるつもりなの?」
冒険者少女「いえ流石に……」
冒険者少女は帰った。
ハンター「もう帰っちゃったよあの娘」ガパ
ミミック娘「隙あり!」ガバッ!
ハンター「甘い!」メツブシ!
ミミック娘「ギャァァ!?」
後日
冒険者少女「(またある……)」
宝箱「」
冒険者少女「(流石にもう開けないよ)」
宝箱「」
冒険者少女「(……でも、もしかしたら本当に宝箱なんてことが……)」
一時間後
冒険者少女「うーん……」
ミミック娘「いやもう私の負けだよ……」ガパ
ミミック娘「ねぇねぇ、お願いがあるんだけどさ」
冒険者少女「? なんですか?」
ミミック娘「獲物を釣り出す丁度いいお宝が欲しいんだよね! 何か持ってない?」
冒険者少女「……薬草くらいなら」
ミミック娘「流石にしょぼいよ……」
冒険者少女「(しょぼい……)」
冒険者少女「あのハンターさんに頼んだら良いんじゃないですか?」
ミミック娘「あの人ヤバイブツばっかり持ってくるんだよ……丁度いいって所を知らないんだよ……」
冒険者少女「(ヤバイブツ……?)」
ミミック娘「それじゃ私をパーティに入れて!
他のダンジョンからいいの物色するから!」
冒険者少女「ぱ、パーティですか!?」
ミミック娘「ダメ?」
冒険者少女「(今時新米なんて誰もパーティを組んでくれなかった……そんな私にパーティが……)」
冒険者少女「頑張りましょう!」
ミミック娘「おー!」
一時間後
盗賊「へっへっへ、命が惜しけりゃ身ぐるみ置いていきな」
盗賊B「めんどくせぇ、殺してから奪えば良いだろ」
冒険者少女「(終わった……私のパーティ……)」
盗賊「なかなか立派な宝箱じゃねえか」ガパ
ミミック娘「」ガバッ!
盗賊「!?」
ミミック娘「」ガシッ!ガボン!バタン!(盗賊を箱の中に入れた)
バキゴキッ! メリメリメリッ!
ギャァァァァー!!
グッチャグッチャボキゴキッゴキゴキッ!ゴクン!
盗賊B「な、なんだ!? コラ、開けやが」
ミミック娘「」ガパッ!ガシッ!ガボンッ!バタン!(盗賊Bを箱の中に入れた)
バキッバキッ! ゴリゴリッ! グッチャグッチャバリバリッ! ゴクン!
ミミック娘「」カパ
ミミック娘「ふぃー、私達は300の経験値をゲットした!」ケプッ
冒険者少女「(あ、この人実はメチャクチャ強い?)」
ギルド
ハンター「(そろそろ本業もやらないとねー何かいい仕事ないかなー)」
掲示板
魔物使い討伐
ミミックと組んだ魔物使いの討伐
低レベルな冒険者に見せかけて盗賊を誘い込み
宝箱のフリをしたミミックを開けさせ始末する手口
盗賊とはいえ被害者が多くなってきたため対処が必要
ハンター「」
ゴブリン「シャァァー!」
冒険者少女「すいません抵抗しませんからこれを差し上げますので許してください!」
宝箱「」
ゴブリン「」ガパ
ミミック娘「」ガシガボンバタン!
ゴキゴキゴキッ! グッチャグッチャ! ボリッ! モッグモッグゴックン!
ミミック娘「ふぃー楽勝楽勝、私達は25の経験値を手に入れた!」ゲフー!
冒険者少女「この調子で行きましょう!」
ミミック娘「おー!」パタン(擬態モード)
ハンター「ハンターの先制攻撃! ドロップキック!」
冒険者少女「ギャー!?」ドッゴォ! バタン!
ハンター「ほいっ!」ガパ!
ミミック娘「」バッ!
ハンター「甘いわ!」ネコダマシ! パッチーン!
ミミック娘「」ビックゥ!
ハンター「そしてチョップ!」
ミミック娘「ギャー!?」メッコォ! バタン!
ハンター「ふぃー、ハンターは2800の経験値を手に入れた!
ミミックのおうちを手に入れた! 依頼・魔物使い討伐の証拠に使えるぞ!」
いつものダンジョン
ハンター「ってわけでミミックと魔物使いは死んだ事になったから!」
ミミック娘「うう、ひどいよー私のおうち……」トンテンカンテン!(新しい家建設中)
ハンター「賞金稼ぎに狙われるよりマシでしょ」
冒険者少女「良い手だと思ったんですけど……かなりレベル上がったし」
ハンター「バカっ!」ビンタ!
冒険者少女「アウチ!」パッチーン!
ハンター「キミが憧れた冒険者っていうのは、怯えたフリして敵にミミックけしかける姿だったの!?」
冒険者娘「」ガーン!
ミミック娘「でもいっぱい獲物引っ掛けれたし嬉しかったなー」
ハンター「バカバカっ!」ビンタビンタ!
ミミック娘「アウチ!」パチパッチーン!
ハンター「ミミックっていうのはダンジョンの奥で宝箱に心踊らせる冒険者に絶望を与える、
そんな存在じゃないの!?」
ミミック娘「」ガガーン!
冒険者娘「わ、私が間違ってました……私が憧れた冒険者は、こんな姿じゃない!」
ミミック娘「そうだよ、いっぱい獲物をひっかけられても、これじゃダメなんだ!」
ハンター「わかってくれてうれしいよ! じゃあ早速次のダンジョンに行こう!」
ミミック娘「おー!」
冒険者娘「はいっ!」
魔王城
魔王「クソっ! 神界から奪った光のオーブ! どこに行った!?」
側近「只今全力で捜索しております! 今しばらくお待ちを!」
魔王「盗んだ者はタダではおかん……! 生きたまま冥府へ落とし真の生き地獄を味あわせてくれる!」
物陰
ハンター「へへっ、この緊張感がたまらねぇ! ハンターはやめられませんなぁ!」所持・光のオーブ
ミミック娘「」ガタガタガタ
冒険者娘「」ガタガタガタ
勇者「!」
ハンター「!」
勇者「ついに見つけたぞ勇者の剣ドロボー! たたっ斬ってやる!」
戦士「魔王城にいたとはな……やはり魔王の刺客だったか!」
僧侶「四肢を引き裂いた後さらし首です!」
ハンター「ごめんなさい! 勇者の剣は返すから許してください! この宝箱ッス!」
勇者「返した位で許すわけ」ガパ
ガシッ! ガボン! グッチャグッチャ! ボキゴキゴリゴリッ!
戦士「ゆ、勇者! こいつ勇者を出し」
ガパッ! ガシガボン! ガリゴリゴリッ! ガッツガッツムシャリムッシャムッシャ!
僧侶「」
冒険者少女「えいっ!」ドン!
僧侶「え」
ガパッ! ガシッ! ガボン! グッチャグッチャバキボリボリゴキボリボリグッチャグチャゴクン!
魔王「なんの騒ぎだ!?」
ハンター「やっべ」
魔王「侵入者……光のオーブを盗んだのは貴様か!」
ハンター「ごめんなさいッスこの宝箱の中っス!」
魔王「貴様、あとで八つ裂きに」ガパ
ミミック娘「」ガシ!
魔王「なんのマネだ!」バッシ!
ミミック娘「キャァァ!」
ハンター「隙あり! 必殺のバックアタック!」
勇者の剣の一撃!
魔王「ギャァァ!?」
ミミック娘「さらに隙あり!」ガシ!
ガボン! ゴリゴリゴリッ! グチャグチュボリボリッ! ガッツガッツムシャムシャゴクン!
ミミック娘「ふぃー、魔物のむれをやっつけた!」ケプ!
ハンター「僕たちは18000の経験値を手に入れた!」
ゴゴゴゴゴ…
ハンター「!?」
冒険者娘「な、なんですかこの揺れ!?」
神「私は神……」
ハンター「やべぇ」
神「人の子よ、よくぞ魔王を倒し光のオーブを取り戻した
これで魔の眷属をこの世界から消し去り、真の人だけの世を作ることができる」
ハンター「人だけの世? あのー魔物は……?」
神「この世に魔物など不要、光のオーブと私の力を使えば魔物を消し去ることなど容易い」
ハンター「」チラ
冒険者娘「」コク
宝箱「」
神「さあ光のオーブを私に」
冒険者少女「はいこの中です」
宝箱「」
神「」ガパ
ガシ!ガボン!バタン!
バキゴリッ! ゴリグチュグチュグチャグッチャムシャムシャガツガツモグモグゴックン!
こうして、神の時代は終わりを告げた
神が作り出した人の世のための勇者物語は終わり
魔物と人間が入り交じる、混沌とした、危うくも賑やかな世界が相変わらず続いた
相変わらずの世界、しかしその裏にあった3人の姿を知る者は、誰もいない……
完
エピローグ
ダンジョン
ハンター「勇者の剣に魔王の杖、神の瞳に光のオーブ、終末の書に創世の宝玉、好きなの選びなよ!」
ミミック娘「だからそんなヤバイブツは嫌だよ……」
ハンター「……じ、じゃ、これとか……」
ミミック娘「……指輪?」
ハンター「き、給料5ヶ月分です!」
ミミック娘「……」
ミミック娘「えっ」
ハンター「ど、どうッスか!?」
ミミック娘「え、こ、これってそういうアレ!?」
ハンター「そういうアレです!」
ミミック娘「……」
ハンター「どうなんスか!?」
ミミック娘「……」
パタン
ハンター「え、ちょっと逃げないでよ! うぉい!」ガパッ!
ガシ! ガボッ! バタン!
おしまい
最後まで読んでいただきありがとうございます
久々の投稿だったのでシステムやルールを忘れていてうまく投稿できるか不安でしたが
無事終わって何よりでした
短いお話ですが楽しんでいただけたなら幸いです、では
乙
面白かったがミミックの姿がよく分からなかった
宝箱に亀みたいに手足生えてるのかな
>>44
実は私も書いている途中捕食シーンのくだりでよくわからなくなっていました
一応イメージとしては人が二人くらい入りそうな宝箱の中に人が入っている感じです
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