飛鳥「オーストラリア、か」 (16)
・モバマスSS
・蘭子はオフのとき割と標準語になる設定
・Co14歳の4人が女子寮で同室だったりする
以上の点をご了承くださいませ
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モバP「ただいま戻りましたー…っと」
飛鳥「やあ。おかえりプロデューサー」
モバP「お、飛鳥か。ただいま…ちひろさんは?」
飛鳥「何か探し物をしてたみたいだったよ。ボクはすぐ戻るからそれまで、ってちょっと留守番をね」
モバP「頼まれたわけか。そりゃお疲れさん…それが何時の話だ?」
飛鳥「…大体30分くらい前かな。本当、何を探しているんだろうね?」
モバP「…ろくでもない事企んでなきゃいいけどなあ。まあいいや、ちょうどよかった」
飛鳥「? ボクに何か用事かな?」
モバP「用事、というか…まあ新しい仕事の話だな」
飛鳥「へえ…聞かせてもらっても?」
モバP「もちろん、ってかそのために来たようなもんだからな。呼び出す手間が省けてよかったよ」
飛鳥「フフ、偶然のめぐり合わせ、というやつだね。それで、どんな仕事なんだい?」
モバP「今回の仕事はだな…」
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飛鳥「……オーストラリア、か…」
蘭子「どうしたの飛鳥ちゃん? 難しい顔して」
乃々「旅行パンフレットとにらめっこですか…どこか行かれるんですか…?」
七海「でも飛鳥ちゃんまた来週ぐらいにお仕事入ったって聞きましたけろ~?」
飛鳥「…その仕事の関連でね。オーストラリアに行くことになったんだ」
蘭子「オーストラリア…南半球の方だったよね?」
七海「そうれすね~。今は冬の終わり頃から春が始まるくらいの時期れしょうか~」
七海「まだ寒いかもだから冬物の服を用意するといいのれす~」
乃々「…それで、オーストラリアでどんなお仕事を…?」
飛鳥「…簡単に言うとサファリパークで珍しい動物と触れ合う、っていう趣旨のロケかな…詳しいことはまだ聞かされてないけどね」
蘭子「珍しい動物かあ…」(チラッ
乃々「あぅ…やめてください…もりくぼをそんな目で見ないでください…」(カァァ
七海「乃々ちゃんのリスさんはとっても可愛かったれすね~。食べちゃいたいくらい~♪」
乃々「やめてください…食べないで…うぅ…」
蘭子「あははは…でも動物と触れ合うのってとっても楽しそうじゃない?」
飛鳥「そうだね。ボクも珍しい動物、と聞いてちょっと興味を惹かれてはいるよ。ただ…」
乃々「ただ…?」
飛鳥「…キミ達に話していいものかどうか…」
七海「なんだか気になる言い方れすね~?」
蘭子「お仕事の大事なことだったら別に話さなくても…」
飛鳥「んー…まあいいか。思わせぶりな態度をしておいてはぐらかすのも気分が悪いしね」
飛鳥「実は入国してからロケまで少し時間があってね…それでプロデューサーがよかったら街でも散歩しないかって」
乃々「…プロデューサーさんが?」
七海「…飛鳥ちゃんと?」
蘭子「…2人きりで…?」
サササ・・・ヒソヒソ・・・
飛鳥「…あれ、みんな? 一体何を…」
蘭子(それってつまりどういうことだと思う?)(ヒソヒソ
乃々(どういうこともなにも…そういうことだと思いますけど…)(ヒソヒソ
七海(プロデューサーもやるときはやるのね~…もっと朴念仁かと~)(ヒソヒソ
乃々(それは…まあ…否定できないと思いますけど…)(ヒソヒソ
蘭子(…とにかく! 私達が2人のために出来ることは…)(ヒソヒソ
七海(特にないんじゃないれすか~?)(ヒソヒソ
蘭子「…え?」
乃々(だって私達は日本に残ってるわけですし…レッスンやお仕事をさぼるわけにも…)(ヒソヒソ
七海(さぼったとしてもついていく途中でばれるのね~…飛行機に乗ると思いますし~)(ヒソヒソ
蘭子(…ってことは…)
飛鳥「…おーい」
蘭子「…飛鳥ちゃん」
飛鳥「ん?」
蘭子「えっと…我らが友と満ち足りた旅を過ごさんことを!」
(プロデューサーさんと一緒に楽しんできてね!)
七海「七海達もこっちで2人が上手くいくように応援してるのれす~♪」
乃々「え、えっと…ぐーっ、ですけど…」
飛鳥「……あっ」
飛鳥「あー…うん…その…あ、ありがとう…」(カァァ
七海「デートの予定を立てる邪魔をするのも悪いれすし~。七海達はこれで…」
飛鳥「デッ…!? って違う! 悩んでるのはそこじゃなくて!」
乃々(デートそのものは否定しないんですね…)
蘭子(顔真っ赤にして慌ててる飛鳥ちゃん可愛い…)
飛鳥「それで…その…キミ達へのおみやげとか今のうちに候補を考えておこうかな、って…」(チラッ
七海「…あー…それで旅行パンフレットとにらめっこを~…」
飛鳥「…まあ結局大して情報も載ってなかったし現地で考えることにするよ。すまないね、楽しみが薄れてしまったたかな?」
蘭子「翼を抱きし者よ…! 契りを交わした同朋のために…!」(ウルウル
(飛鳥ちゃん…! 私達のために…!)
飛鳥「大袈裟だよ蘭子…所詮ボクの自己満足なんだし…それに…友達、だろう?」
蘭子「…飛鳥ちゃーん!」(ガバッ
飛鳥「ちょ、蘭子!? 離し…息が…」
乃々「…でもオーストラリアって何が有名なんでしょう?」
七海「聞くところによると~意外にもコーヒーとか有名らしいれすよ~。あとは~真珠とかバラマンディとか~」
乃々「バラ…? なんですかそれは…」
蘭子「私、ラミントンっていうお菓子が美味しいって聞いたことあるよ!」
飛鳥「ふむ…なるほどね…」
飛鳥「…でもその辺は候補から除外しておこうか。予想通りのおみやげ、なんてのも面白くないだろう?」
蘭子「えー…そんなぁ…」
七海「言わなきゃよかったれす~…大物のバラマンディをお願いしようと思ってたのに…」
飛鳥「…いや、その口ぶりからして多分魚なんだろうけどそれはどの道買わないからね?」
乃々「…今調べたらバラマンディって全長2m近くにもなるお魚らしいですけど…」
飛鳥「完全に論外だよ…」
飛鳥「さて…それじゃあ準備も終わったことだし…」
蘭子「我が友との密やかなる逢瀬を待つ時か…」
(プロデューサーとのデートの計画でも立ててみる?)
飛鳥「…いや、それは一人でやるよ…というか恥ずかしいからその話はあまり…」
乃々「…あ、これとかどうでしょう…オペラハウスってなんだかおしゃれ…」
七海「いいれすね~。初春の海沿いもまたいいものだと思うのれす~」
飛鳥「…キミ達は人の話を聞いていないね…はあ…」
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―――オーストラリアにて
飛鳥(…まあそれで)
飛鳥「結局海沿いに来てしまうボクもボクなんだろうけどね…」
飛鳥「あれがオペラハウス、か…いいね、なかなか絵になっているじゃないか」
飛鳥(ああいうところにプロデューサーと一緒に行ってみたいな…)
飛鳥「…なんてね」(クスッ
モバP「飛鳥! 悪い、待たせたな」
飛鳥「プロデューサー。お疲れ、もういいのかい?」
モバP「ああ。今日のうちにやることはあまりなかったからな」
飛鳥「そうか。それじゃ、早速で悪いんだけど付き合ってもらえるかな?」
モバP「お? いいぞ。どこか行きたいところでもあるのか?」
飛鳥「まあ、ちょっとね…」
モバP「えっと…飛鳥さん?」
飛鳥「なんだい?」
モバP「ここって…カフェじゃないか?」
飛鳥「それ以外に見えるのならキミも大概変わった目線でモノを見る人だな、と思うけど」
モバP「いやまぁ…飛鳥がいいならいいんだが…」
飛鳥「…今日は天気も良いし、快晴のシドニー散策と洒落込むのも悪くないさ。でもね…」
飛鳥「こうやって景色を眺めながらゆっくり過ごすのもまた良いと思わないかい?」
モバP「…そうだな。時間はたっぷりあるんだし、ゆっくりしていくか」
飛鳥「フフ、そうだね。こんな穏やかな時間を過ごせる機会も…そうそうないだろうからね…」
モバP「ところでさっきは何をしてたんだ?」
飛鳥「ん…そうだね…海を見ながらちょっと考え事…かな」
モバP「へえ…どんなこと考えてたんだ?」
飛鳥「えっと…この海は何処へ繋がっているのか、とかさ」
モバP「海が何処へ繋がっているか、か…うん、飛鳥らしいな。やっぱりお前を連れてきてよかったよ」
飛鳥「…正直なところ、それに関しても聞いてみたいと思っていたんだ」
モバP「ん? それに関して、って何のことだ?」
飛鳥「今回の仕事でキミがボクを連れ出した理由…かな」
飛鳥「バラエティの画は梨沙と裕子が居れば十分だし、綺麗どころはネネさんが居るだろう?」
飛鳥「とすると…このロケでキミはボクに何を求めているのかな、って」
モバP「…んー…そうだなぁ…」
飛鳥「…単なる数合わせと言うならまあ…それでもいいんだけどね。仕事である以上こなしてみせるさ」
モバP「いや、そうじゃないんだけどな…何と言うか…」
モバP「飛鳥ならバラエティでも綺麗な画でも路線的に合ってるとは思うんだよ」
飛鳥「でも今回はどちらもボクより適した人材がいる。そうだろう?」
モバP「まあ飛鳥がそう思うなら否定はしないでおくが…」
モバP「飛鳥ならそのどちらでもない、新しい可能性を見せてくれるんじゃないか、って思ってな」
飛鳥「新しい…可能性…」
モバP「ああ。どちらにも適性があるからこそ、どちらでもない道を取れる、とでも言うか…」
モバP「まあ言ってしまうと直感みたいなもんだな。変なプレッシャーになると悪いから伝えるか迷ったんだが…」
飛鳥「…なるほどね。そんなふうに思ってくれていたなら嬉しいかな」
モバP「はは…でもまあ意識せずに普段通りやってくれればいいさ。それが飛鳥の魅力だからな」
飛鳥「フフ、それじゃそうさせてもらおうかな…さて、そろそろ出ようか?」
モバP「ん、そうだな。色々見て回りたいところもあるしな!」(ガタッ
飛鳥「…梨沙や裕子も大概だがキミが一番浮かれているように見えるよ。やれやれ…」
飛鳥(新たな可能性を…か。まったくずるいよキミは)
飛鳥(そんなことを言われたらその期待に応えたくなってしまうじゃないか)
飛鳥(ボクはボクのやれることを全力でやろう。他でもないキミのために、ね)
飛鳥(だから…と言うわけでもないけれど)
飛鳥「これからもずっと、ボクのことを支えてほしいな…なんてね」(ボソッ
モバP「ん? 何か言ったか飛鳥?」
飛鳥「…いや、なんでもないよ」(クスッ
おしまい
念願の嫁アイプロ(7か月ぶり2度目)で幸せすぎて逆に不安になるけど今は最高に楽しんでます
ちひろさんが天使か女神かなんかに見える…おかしいな…
それでは見てくださった皆様、ありがとうございました
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