飛鳥「14歳」 (37)


【事務所】

幸子「どうしたんですかプロデューサーさん、オフにボクを呼び出すなんておこがましいですね?」

P「幸子も最近忙しいから、この日がいいって思ってな。すまん」

幸子「プロデューサーさんの頼みなら仕方ありませんね! ボクは心が広くてカワイイですから、許してあげますよ」

P「そう言ってくれると助かる……さて、そろそろ来るはずだが」

飛鳥「言われた通り来たけど、何?」

幸子「!」

飛鳥「で、キミはボクを呼び出して何の用? 確かにボクは暇だったけどさ」

幸子「プロデューサーさん、誰ですかこの子?」

P「まぁ、うちの事務所にとっては新人の子ってとこかな。つい先日入ったんだ」

飛鳥「キミはボクを知らないようだね。勿論、ボクもキミを知らないけど」

幸子「初対面で知られてたら怖いですよ! あ、でもボクの人気なら知っててもおかしくはないですね」

飛鳥「興味無いものは知らないのが当然だよ、そうじゃないかい?」

幸子「むむむ、確かにそうですけど……」

P「小話は置いといて……お互い自己紹介だ」

幸子「分かりました。ふふん……ボクは輿水幸子、貴女の先輩としてアイドルの大変さを思い知らせてあげますよ」

飛鳥「ボクは二宮飛鳥、アイドルはまだ分かっていることは少ないけど……まぁ、いずれ分かると思ってやらせていただくよ」

幸子「ほら早速! 先輩に対する態度がなってませんよ」

P「お前が言うな」

飛鳥「そうかい? 気を悪くしたならすまないね。でも、あいにくこういうヒトだからさ、ボクはね」

幸子(言葉遣いにムズムズしますね……)

幸子「……プロデューサーさん、飛鳥さんってもしかして『アレ』ですか?」ヒソヒソ

P「ああ、『アレ』だ……」ヒソヒソ

飛鳥「……あぁ、今思っただろう、痛いヤツだって」

幸子「確かにそう思いましたが……初めて見ましたよ」

飛鳥「意外と居ないものなのか? 確かにボクの周りには居ないけど」

幸子「いえ、正統派な中二ってやつです」

飛鳥「……どういうことだい?」

蘭子「煩わしい太陽ね(おはようございます!)」

幸子「アレですよ」

飛鳥「」


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P「蘭子? 今日はオフだったよな」

蘭子「クックック、風無き道は見えぬものよ……(いえいえ、プロデューサーさんとお話しに来ただけですから!)」

飛鳥「……これは驚いたな、痛いというよりも……いや、よそう。しかし、ゴスロリに傘か……」

幸子「言いたい事は分かりますよ。ボクも最初はそう思いましたから」

P「とはいっても今は……そうだ、蘭子も一緒にやればいいか」

蘭子「行動に移せと言うのか(何をですか?)」

飛鳥「何故彼は平然と彼女と意思疎通ができるんだろう……彼が正常ならばボクが異常になるね」

幸子「……」

P「という訳で蘭子、新人のこの子に自己紹介だ」

蘭子「初見の顔だな……よかろう。我は神崎蘭子、我が願いは偶像の頂。汝を共に歩む友として知り合おう!
   (新人さん、始めまして! 私は神崎蘭子と言います、トップアイドル目指して一緒に頑張りましょうね!)」

飛鳥「……なるほど、なんとなく分かるよ。少し神秘的な体験をした気分だ……よろしく、神崎蘭子」

幸子「えっ、もう分かったんですか!?」

飛鳥「ああ、それに心地良い響きと感じたかもしれない」

蘭子「!」

飛鳥「おっと、ごめん。ボクは二宮飛鳥、トップアイドルを目指すという言い方はボクには違うかもしれないけど……よろしく」

蘭子「よかろう……だが、汝も偶像を世界の瞳に映すが本望か……
  (はい! でも、飛鳥ちゃんもアイドルとして頑張るのは変わりませんよね?)」

飛鳥「それは、違いないね。いつかある未来かもしれない、かな」

P「……」

幸子「……」

P「俺でも理解するのに2日はかかったのに」

幸子「ボクは1週間だったんですけど……」

―――――

乃々「……」

ガタッ

乃々「」ビクッ

飛鳥「事務所のこんなところに人が居るなんて。キミは見知らぬ顔だ、初めましてだね」

乃々「あ、そ、その……は、初めまして……」

飛鳥「そこは居心地が良いのかい?」

乃々「い、いえっ、そういう訳じゃないんですけど……その……」

飛鳥「そこに居る理由は何かしらあるんじゃないかな」

乃々「り、理由はあるけど……うう……」

飛鳥「逃避ってことかい?」

乃々「!」

飛鳥「なるほどね、(現実からの)逃避だったのか」

乃々「そ、そう……たぶん、あってる」

飛鳥「……ちょっと失礼させてもらうよ」ゴソゴソ

乃々「あう……せ、狭い……」

飛鳥「うん、なんともいえない気分だ。だが不思議と落ち着くかもしれない」

飛鳥「ここで逃避……悪くないかな。気に入る訳でもないけど、悪いわけじゃないのは確かだ」

乃々「……せ、狭いんですけど」

飛鳥「ああ、ごめん。ここはキミの居場所なはずなのに、ボクが勝手居座るのはタブーなことだね」

乃々「……」

飛鳥「……そうだ、キミの名前。知りたいな」

乃々「も、森久保……乃々ですけど」

飛鳥「名乗ってくれたら名乗り返さなきゃね、ボクは二宮飛鳥。たぶんキミもアイドルだろうから、今後もよろしくお願いするよ」

乃々「あっ……言っちゃった」

乃々「……変な子」

P「人の机の下に潜るお前が言うな」

乃々「ひっ!? い、いつから居たんですか……」

P「飛鳥が机の下を覗いてから」

乃々「全部じゃないですか……ずっと見てたんですか……」

P「勿論、じゃあ仕事行こうか」ズリズリ

乃々「むーりぃー……」


飛鳥「……現実からは逃げられない、か。無常だね」


―――――

飛鳥「この事務所はあまり人が集まらないようだ、知らない名前の子はまだまだ居るのに中々会えない」

美玲「おーい、プロデューサー……あ? オマエ誰だ」

飛鳥「……そうやって言ってると、幸運が巡るとは」

美玲「見知らぬ顔だな、不法侵入者か?」

飛鳥「いや、許可はもらってるさ。ここの関係者だからね」

美玲「……あー、アイツ、またスカウトしてきたのか。よく1人で持つな……流石のウチも心配するぐらいだぞ」

飛鳥「キミもアイドルなのかな」

美玲「とーぜんッ! ウチは早坂美玲だ、オマエは?」

飛鳥「二宮飛鳥、まだまだ未熟なアイドルだよ」

美玲「だろうな、ぜんっぜん見たことないし」

美玲「でも服のセンスとかはいいじゃん! これどこの店で買ったんだ?」

飛鳥「これは……秘密にしておきたいけど、○○○ってところかな」

美玲「おおー、あの店か! ウチも愛用してる場所だっ!」

飛鳥「へぇ、意外な共通点だね。でも、カッコイイって思ったのを選んだだけで、特にセンスはないよ」

美玲「そーでもないって!」

飛鳥「そうかな、ボク自身ではよく分からないけど」

美玲「プロデューサーはあそこの服は無駄にカッコよくお洒落しててダメだって言うけど……それに比べてオマエ、ファッション分かってんな!」

飛鳥「価値観の違いは仕方ない事だと思うけど、否定するのはよくないね」

美玲「だろっ?」

飛鳥「……おっと、移動する時間だ。それじゃあまた会えれば、美玲」

美玲「またなー、今度はゆっくり話せるときがいいなっ!」

飛鳥「それは未来に期待しないとね」

疲れたのとドリフェスしたいので休憩

書いてて脳内のCVが石田彰になったり加藤英美里になったりしますタスケテ

http://i.imgur.com/e5ISAhi.jpg
http://i.imgur.com/Dt6hwR6.jpg
輿水幸子(14)

http://i.imgur.com/DRnrzCg.jpg
http://i.imgur.com/7zhTQNa.jpg
二宮飛鳥(14)

http://i.imgur.com/P44metO.jpg
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神崎蘭子(14)

http://i.imgur.com/OiovzNR.jpg
http://i.imgur.com/L1pvt9F.jpg
森久保乃々(14)

http://i.imgur.com/TUfiqIw.jpg
http://i.imgur.com/lk9Cmak.jpg
早坂美玲(14)

>>2
(新人さん、始めまして! 私は神崎蘭子~)→(新人さん、初めまして! 私は神崎蘭子~)→

>>8
乃々「あっ……言っちゃった」→乃々「あっ……行っちゃった」

平然と誤字る書き手のクズ


飛鳥「アイドルは楽しいね。ファンレターが貰える日が来るなんて、過去のボクは間違いなく思ってもいなかったね」

幸子「初めてのファンレターは嬉しいですよね」

飛鳥「嬉しくない人が居たら是非見てみたいものだね、どういう性格をしているか気になるよ」

飛鳥「もしかしたら過去のボクがそうだったかもしれないけどね」

幸子「分からないですよ?」

飛鳥「フフ……そうだね。……うん、幸子は高いところが好きかい」

幸子「唐突ですね。高いところ、高いところですか……」

飛鳥「幸子?」

幸子「……ボ、ボクのことは一先ず置いておきましょう、飛鳥さんはどうなんですか?」

飛鳥「ボクは好きだよ、高いところは」

飛鳥「現実では建物で邪魔されるけど、色んな景色を見るのが夢なんだ。新しい世界を目にしたい」

飛鳥「勿論、見たい景色にはファンの笑顔も入ってるさ。それで夢に近づくのさ」

幸子「意外とロマンチストですね」

飛鳥「誰だって夢はあるさ。夢は見続けるか触れるかのどちらかだから、それだったらボクは少しでも触れてみたいね」

幸子(人は初対面じゃ分かりませんねぇ)

飛鳥「ところで、ボクの質問はどうなったのかな」

幸子「……えっと、その」

幸子「飛鳥さん、スカイダイビングって知ってます?」

飛鳥「当然、やったことはないよ。知ってはいるさ」

幸子「高いんですよねぇ、とってもとーっても。落ちる感覚とかもう分かんなくなっていきますから……」

飛鳥「……幸子」

幸子「耳に入る音とかボクの体が風を切る音ぐらいしかなくて、入る景色とかぼわーと綺麗だったようだなーって感じしか覚えてなくて」

幸子「もしパラシュートが開かなかったらボクどうなっちゃうんだろうって考え始めて、それで……」

飛鳥「幸子!?」

~~~~~

飛鳥「……スカイダイビングは14歳じゃできなかったと記憶しているんだけどな。実にクレイジー、だね」

飛鳥「高いところ好きでもスカイダイビングはしたくないかな、うん。限度ってものは何にでもあるさ」

P「えっ、しないの?」

飛鳥「キミはまず幸子に謝ることから始めた方がいいんじゃないかな。少なくともボクはそう思ってるよ」


愛海(あたしはとある情報を掴んだ。なんと、あたしの事務所に新人アイドルが最近所属したそうな!)

愛海(仕事やレッスンの時間が上手く重なってるせいで名前だけは知ってて姿はまだ見たことないけど……)

愛海(今日はオフ! そして目的の二宮ちゃんは事務所でお仕事!)

愛海「うひひ……大きさなんてどうでもいい、そこにある確かな存在を掴み取る……!」

ガチャリ

愛海(きたっ!)サッ

飛鳥「……いくらなんでも誰か1人ぐらいは居てもいいと思うんだけど、ね」

愛海(ここにいるよ! 気づかないでね!)

飛鳥「ここまでくると偶然よりも必然として受け取ってしまいそうだ」

愛海(……カバン置いて、ソファーに座ろうとする……その瞬間をっ!)ダッ

モミッ

飛鳥「……」

愛海「……むむ、中々に感触が渋い……服のせいだね。でも、この感触は……」モミモミ

愛海(ほどよい膨らみ、控えめながらも形としてしっかりと自己主張をしている)モミモミ

愛海(ふわふわというよりも、しっとりとした感覚……)モミモミ

愛海「飛鳥ちゃん、素晴らしいよ」モミモミ

飛鳥「……それで、これは挨拶と受け取っていいんだろうか」

愛海「あ、気にしないで、もうちょっとだけ」モミモミ

飛鳥「させると思うのかい」ゴスッ

愛海「痛っ!?」

飛鳥「初対面でセクシャルハラスメントを受けるなんて。通報を本気で考え込んでしまったよ」

飛鳥「ところで、ボクの名前を呼んだけど、ボクはキミを知らないんだ」

愛海「あたしは棟方愛海だよ! ホワイトボードで名前は見たことあるよね」

飛鳥「ああ、キミが皆が言う要注意人物だったのか。納得したよ」

愛海「え、あたしの扱い酷くない?」

飛鳥「自分自身を振り返ることはしなくてもいいけど、今やったことは振り返るべきだね。そうじゃないかい」

愛海「まぁこれはあたしのアイデンティティみたいなものだから……というわけで再ラウンドのゴングを!」

P「よーし、愛海。説教のゴングを鳴らそう」ガシッ

愛海「プ、プロデューサー!?」

P「飛鳥、ちょっと待っててな。30分は時間をくれ」

愛海「わ、わー!? それだけは勘弁ー!」

飛鳥「最後に時間まで奪うとは、要注意人物という報告に偽りなし……ってところかな」

今回はここまで
飛鳥ちゃん個人的に音葉さんと合いそう、雰囲気とかアレとか

画像先輩、ありがとうございます……っ!

http://i.imgur.com/r0XvDgr.jpg
http://i.imgur.com/Id87iky.jpg
棟方愛海(14)

http://i.imgur.com/wNThnbA.jpg
飛鳥身体データ

―――――

美羽「ふふん、わたしが徹夜で考えた1発ギャグ……果たしてプロデューサーさんに通用するのでしょうか」

美羽「……大丈夫、徹夜で考えたギャグなんですから、いけるいける……頑張れあたし!」

美羽(扉の向こうに、人の気配……プロデューサーさんかな)

美羽(始めは勢いが大事って偉い人も言ってましたし、ここは開幕でっ!)

ガチャリ

美羽「プロデューサー! 今日はいらないステテコ、捨てて行こう!」

飛鳥「……」

美羽「あっ……」

飛鳥「……」

美羽「い、いや、あのこれはですね……」

飛鳥「笑えばいいのかい?」

美羽「せめて言う前に笑ってくださいませんか!?」

飛鳥「……フフッ」

美羽「今笑うって酷くないです?」

飛鳥「いや、アレだよ。キミは気づいていないのかい? フフッ……」

美羽「え、アレって……ぶっ」

鈴帆「……」(ファラオ

美羽「あっはっは! す、鈴帆ちゃんだよね……ふふっ」

鈴帆「あー、もう美羽しゃん言っちゃいかん。せっかくの新人しゃんにいいとこ見せれんけん……まぁ、よか」

鈴帆「新人の飛鳥しゃん? ウチは上田鈴帆たい」

美羽「あ、わたしは矢口美羽です! 飛鳥ちゃんってことは二宮飛鳥ちゃんかな?」

飛鳥「確かにボクが二宮飛鳥だけど……フフフッ……それ、やめてくれないかな。抑えられそうにないからね」

美羽「っていうか、なんの衣装なのそれ……凄いね!」

鈴帆「ふっふっふ、これはこん前やったハロウィンに向けて数ヶ月間かけて作ったファラオたい! これを作れたのも、みんなの強力な協力のおかげばい」

美羽「あ、今狙いましたよね?」

鈴帆「いや、ちごうて。美羽しゃんみたいな言葉遊びはウチにはむずかしか」

飛鳥「ククッ……そろそろ勘弁してもらえるかな、これでも相当我慢してるんだ」

鈴帆「我慢なんてせん方がよか! その笑いがウチの喜びばい!」

飛鳥「なるほど、素晴らしい考えだね。今だとボクもキミのファンの一員ってことか」

美羽「鈴帆ちゃんには勝てないなぁ」

飛鳥(……ここまで笑ったのは久しぶりかもしれないね)


―――――

紗南「壁端から下り空中P始動でPPPから214+P……」

紗南「2Kで拾って623+K、目押しのPPKから632146+P、直後に236236+P……あー、難しいっ!」カチャカチャ

飛鳥「格闘ゲームかい?」

紗南「飛鳥ちゃんもやる? プロデューサーの借りれば対戦はできるよ」

飛鳥「いいよ、ボクはあんまり得意じゃないからね。今のところ興味もないしさ」

紗南「そっかー、印象的にゲームセンターで結構やってると思っちゃった」

飛鳥「ゲームセンターはあまり行かないかな。騒がしい音楽は好きだけど、ただ騒がしいだけの場所は嫌なんだ」

紗南「確かにゲームセンターって色んなゲームの音が混じってうるさいよねー。そこがいいんだけど!」

飛鳥「紗南は相当ゲームが好きだよね、ボクはそこまで興味が持てるのはちょっと羨ましいかなって」

紗南「そうかな。ただあたしは面白いからやってるだけだし」

飛鳥「アイドルはどうなんだい」

紗南「勿論アイドルも楽しいよ! ただ、夜更かしできないのがねー、プロデューサーさんに禁止されちゃって」

飛鳥「ボクも彼から禁止されたよ、酷いよね」

紗南「え、飛鳥ちゃんも!?」

飛鳥「いつも聴いてる深夜のラジオが、ね。まぁ、こっそり聴いてるけれどさ」

紗南「へぇー、ラジオ好きなんだ。ゲームセンターがあまり好きじゃないといい、意外が重なってくるねー」

飛鳥「第一印象で全て決めるのは間違ってると思うんだ。人は他人じゃ分からないけど、理解していくことは可能だからね」

紗南「うんうん、そうだね! ゲームも同じような感じだよ、実際やらないと分からないもん!」

飛鳥「人をゲームと一緒にするのはちょっといけないと思わないかい」

紗南「比喩だから本気にしないで!?」

飛鳥「冗談だよ、紗南がそんな人じゃないのは分かってるつもりさ」

紗南「おっ、言うねー」

―――――

飛鳥「ナターリアみたいな外国人はあんまり見たことないから、新鮮だ。実際に見たけど、こういう褐色肌って綺麗だね」

ナターリア「エヘヘ、ありがとウ! アスカはなんか不思議、ランコみたいだネ」

飛鳥「蘭子とはちょっと違うけど、まぁ方向は一緒かもしれないね」

ナターリア「方向?」

飛鳥「なんでもないよ」

ナターリア「ふーん……そうだ、アスカはおどりは得意カナ?」

飛鳥「まだまだダンスは厳しいよ。みんなはあんなレッスン簡単って言っちゃうんだからよっぽどやってきたんだね」

ナターリア「ウン! でも、ナターリアも最初はアスカと同じぐらい」

飛鳥「ナターリアは最初から踊りは上手だったって聞いたけど、それは違うのかい」

ナターリア「あ……ばれちゃったカ。でも今できなくても気にしない方がいいヨ?」

飛鳥「励ましならいらないよ、自分でも分かってるつもりだから。みんなに追いつくのはまだまだだってね」

ナターリア「そんなことなイ! 頑張れば今すぐでも届く!」

飛鳥「そんな天才と呼ばれる人のような芸当、ボクにはできないよ。でも、追い越すぐらい頑張ろうとはしてるさ」

晶葉「うむ、いい心がけだ!」パカッ

ナターリア「アキハ!」

飛鳥「……その床、どうなってるんだい」

晶葉「ん? この下は私の研究開発室だ。それにしても見ない顔だな」

ナターリア「アキハはまだ知らなかっタ?」

晶葉「しばらくロボ開発に没頭してて顔出ししてなかったからな。私は池袋晶葉だ、以後よろしく頼むぞ」

飛鳥「うん、ちょっと今頭の整理が追いついていないけれどね。ボクは二宮飛鳥、よろしく頼むよ」

晶葉「そうか。おっとすまない、部材の買出しで外に行くんだった。それじゃあ!」

ナターリア「イッテラッシャーイ♪」

飛鳥「嵐のように去っていったね、彼女はどういう人なんだい?」

ナターリア「うーんと……テンサイ!」

飛鳥「……天才っていうと、踊りとか歌が上手だったりするのかな」

ナターリア「えーと……ロボとか作っちゃうノ!」

飛鳥(ア、アイドルと全く関係無い……)


裕美「ふんふん……」

美由紀「んん~……」

飛鳥「2人は何をしてるのかな」

裕美「あ、飛鳥ちゃん。アクセサリー作ってるの」

美由紀「そうだよー」

飛鳥「へぇ、アクセサリーか。どういうアクセサリーが好きなんだい?」

裕美「えーと……特に好きってのじゃないかな……作るのが好きなの」

飛鳥「そうなのか」

裕美「アクセサリーを作ってると落ち着くんだ。それに、人が身につける物だからどうやって綺麗に見せようかって考えると楽しいの」

飛鳥「いい趣味だね、もしかしてLIVEで使うアクセサリーも作ったりしちゃうのかな」

裕美「そ、そんなことはないよ。みんなが着るような衣装のアクセサリーはちゃんとしたものだから」

飛鳥「そっか。美由紀の方は?」

美由紀「あたしはくまさんに似合うアクセサリー作ってるの!」

飛鳥「くまさん?」

美由紀「うん、このぬいぐるみがくまさんなの!」

飛鳥「……へぇ……ぬいぐるみか。かわいいね」

美由紀「うん、あたしのお気に入り!」

裕美「飛鳥ちゃんはこういうの持ってたりしなかったの?」

飛鳥「どうだろうね、持ってたかもしれないけど……探してみないと分からないかもね、ボクは覚えてないから」

裕美「そうなんだ」

飛鳥「もしあったら美由紀にあげるよ」

美由紀「本当? わーい!」

飛鳥「あるかどうかは定かじゃないけどね」

飛鳥(昔持ってたぬいぐるみと同じぬいぐるみを見るなんて思わなかったね、ある意味運命ってやつかな)

―――――

飛鳥「……」カキカキ

光「飛鳥、何書いているんだ?」

飛鳥「漫画だよ。ああ、キミはヒーローが好きだったね」

光「ああっ! 憧れている立場だけど、アタシは絶対誰かのヒーローになってやるんだ!」

飛鳥「今のキミはアイドルだけど、それはどうなんだい」

光「問題無い、アイドルとしてヒーロー番組の主題歌を勝ち取るのも夢だからな」

飛鳥「なるほどね」

光「で、何の漫画なんだ?」

飛鳥「まぁ、キミの好きそうなものかな。実際に気に入るかどうかは別として、ね」

光「ヒーロー物か!?」

飛鳥「最近できたネタだからまだ全然描けてないけどね。アイドルがヒーローになるというものさ」

光「おお、まるでアタシらだな。それで、どんな感じなんだ?」

飛鳥「表は普通のアイドル、だけど裏では歌の力と踊りで人々の闇から生まれた悪を倒すヒーローって感じかな」

光「歌の力と踊りで、か……くぅー、アタシもそんなヒーローになりたいぜ!」

飛鳥「キミだと本当になれそうな気がするね。なんとなくだけど、さ」

光「本当か? 飛鳥もそう思ってくれてるなんて嬉しいな」

飛鳥「思うだけなんだけどな。それでもキミの励ましになるなら、ボクはちょっと嬉しいよ」

飛鳥「そうだ、時間があったらキミの見た特撮の話とかしてくれるかな。漫画のネタになりそうだ」

光「特撮のか? いいぞ! じゃあまずはアレの話をしようかな――」

~2時間後~

光「そこで怪人が飛び掛るんだ。絶体絶命のピンチだったけど、そこでヒロインが叫んでさ!」

光「意識を失いかけたヒーローがそこで目を覚ますんだ、今やらなければ誰がやるっ! って」

飛鳥「う、うん」

飛鳥(……もう2時間経ったんだけどな。今度から光から特撮の話を聞くときは控えめにしとこう、うん)

―――――

P「飛鳥、どうだ? アイドル始めてみて結構経ったが」

飛鳥「この事務所に居る時は非日常みたいで、凄く楽しいよ。アイドルも勿論、楽しいと思ってるけどね」

P「そうかそうか、ところで飛鳥」

飛鳥「なんだい?」

P「この事務所所属のアイドルは全員見たよな?」

飛鳥「ああ、色々な人が居るね。ボクは普通かもしれないなんて思ったこともよくあるよ」

飛鳥「でも、みんないい人達だね。本当に……」

P「全員お前と同い年だからな、上下関係とか芸能界は厳しいって言うがここでは気にしなくていいぞ」

飛鳥「」

P「……どうした?」

飛鳥「いや、ボクの聞き違いかなと。みんなボクと同じ14歳とか聞こえたような気がしてね」

P「いや、そうだけど」

飛鳥「……」

飛鳥(……ボ、ボクは……普通の方なのかな)


終わり

これにて終わりです。
駄文ですが、読んでいただきありがとうございました。
好き勝手に飛鳥ちゃんに設定入れてるような感じですがこの作品のみっていうことで1つ。

~以下、チラシの裏~

14組濃すぎィ!
飛鳥ちゃんとちょっとのアイドルだけ書くつもりだったのに
幸子と蘭子出したせいで他の14歳アイドルも出すことになったとかノリって怖い

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