男「異世界?」(31)
~class room~
幼馴染「うん。旧校舎の地下二階に黒い扉があって、
そこを開けたら異世界へ行けるんだって!」バンッ
なぜそこで俺の机を叩く。
ザワザワ ザワザワ ナニハナシテルノ? オサナサント?アノオトコガ?
おいおい、目立ってるじゃねぇかよ・・・。
男「わかった。とりあえず後で電話するから・・」ヒソヒソ
幼馴染「え?…ごめん、聴こえない…」
ガラッ
dqn「・・・うっす」ドンダン
dqnが教壇の上を静かに歩いていった。
もちろん、何故わざわざ教壇に上るのかは
俺に理解出来るわけがなかった。まぁそれより…
幼馴染「あ!dqn♪おはよっ」タタッ
dqn「おいおい、騒ぐなよ…ここ学校(笑)だろ?」ナデナデ
この光景をほぼ毎日、朝から見せられるのが苦痛すぎる…。
幼馴染「あ!男!あの話はあとでね?」
dqn「あの話?」ギロッ
男(((オワタ\(^o^)/オワタ)))
dqnは幼馴染が自分以外の男と話すのを許さない。
もちろん、その意思に反する行動をした者には・・・
dqn「お前、あとで用あるわ…」ピキピキッ
面倒な事になる。いや、ガチで。
~3時間後~
男「はぁ…」ペラッ
dqnの襲撃はなく、ここまでは普通に過ごした。
やはり放課後なのか・・・。面倒だな・・・。
幼馴染「ねぇ、男」スッ
男「!?」ビクッ
急に目の前へ来て、話しかけて来た。新手のいじめ?
こんな光景をまたdqnに見られたら変な疑いが…。
幼馴染「あのさぁ…さっきの話の続きなんだけどさ…」
死亡フラグを避けるためにも、ここは嘘でも言おう。
男「悪いが、離れてくれないか…俺、お前、嫌いなんだよ」イラッ
幼馴染「!?」
そんな悲劇の女王みたいな顔しないで下さい。
幼馴染「ひ、ひどいよっ!!」ボロッボロッ
男「!?」(ここで、泣くの!?…)エェッ!?
ザワザワ オトコサイテー ヤッパセイカクッテカオニアラワレルヨネー
男(う、うるせーぞゴミめらが…こっちの苦労も知らずに…)
もちろん声に出して言える訳がない。
幼馴染「幼稚園の時から、今まで友達だと思ってたのに…」ヒグッヒグッ
なんと。
男「……」(ヤバい…こっちも涙腺に来る…)
幼馴染「わかった。もういいよ。彼氏もいるし…ごめんね…」ニコッ
まぁ…いいんだ…これでいいんだ…。
~放課後~
dqn「悪いな。何か勘違いして(笑)」ハハハッ
男「え?…あぁ…はい…」スタスタ
dqn「よく考えたら、お前と幼馴染が釣り合う
わけねーもんな!!ハハハッ!!あぁ、勘違いした!」
殺すぞゴミ野郎…。
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~旧校舎:地下二階~
つい、興味を持って、こんなところへ来ていた。
意外にも、普通に内部へ侵入することは可能だった。
中は薄気味悪く、あちらこちらにクモの巣が這ってある。
俺は自宅から持ってきた懐中電灯を片手に進んでいた。
周りには大量の書物が置いてあった。何冊かブックオフにでも
持って行こうか…まぁ、面倒だしやめるが。
ところで、例の“黒い扉”というのは何処にあるのだろうか?
全くあてもないまま進むと、何か光が見えてきた。
どうやら、あれは懐中電灯の光のようだ・・・
自分以外にこんなところへ、わざわざ来る奴って・・・
幼馴染「あ…」
やはりか…。
男「よ、よう…ちょっとだけ何か気になってその…」
幼馴染「見つけたの?」
男(“黒い扉”のことか…)「いや、まだ…」
幼馴染「そう…ここにあるはずなのに…」
男「ところで、その黒い扉の噂ってどこで…」
幼馴染「え?…噂じゃないよ」
え?
幼馴染「黒い扉は実際にあるよ。私の友達がそこに行った」
え?
幼馴染「“女さん”って覚えてないよね…やっぱり
異世界へ行った人の記憶はこの世界の人間はみんな消えてるのか…」
何?厨二…ではないよな?…え?…女?
幼馴染「実はね…私たちのクラスには、“もう一人の生徒”
がいたの。“女さん”っていう黒髪の女の子が…」
何それ怖い。
幼馴染「私は彼女の親友だったの。毎日、一緒に遊んでたくらい。
……だけど、ある日…彼女は、この“メモ”を残して消えた」
明智君。この事件、君に任せたいよ。って…
男「え?メモ…」(メモって…マジ何この物語感…)
幼馴染「これがそのメモ…」ペラッ
※名前つけます
幼馴染から、少し厚めの紙が渡された。
男「お、おう…」(何だろう…何故かワクワクしてきた…)
人間という生き物は未体験の事や、普段あまり
経験しないであろう事に遭遇すると、自然と
それが仮に“恐怖”だとしても興味を持つ生き物だ。
男(何々?…このメモが送られた頃には、私は
現実世界には多分いないでしょう。…「うわ…こええ…。」
私は今、とても辛い立場です。学校では虐められ
家庭では父の奴隷となり心も体もボロボロになりました。
「……泣ける…これは泣ける…」
だから私は学校の旧校舎の地下二階にある黒い扉…
あそこは世界に3つと月に一つある異世界へと繋がる扉です。
私はそこの扉を開き、この世界から脱出します…)
男「泣けた」
幼馴染「でしょ?」
でしょって…
男「とはいえ、色々と疑問点が浮かぶのだが…」
数えきれない程のな…
幼馴染「まぁ…それはあの子は文才がないからね…」
親友って言ってなかった?
幼馴染「とりあえず、ここ周辺にあるはずだし探して…」
雑用係みたいだな。……まぁ、学校で実際そうだが…。
男「しかし…色んな物があるなぁ…」ガサゴソ
幼馴染「そういえば男、学校にいる時より喋るね…」ガサゴソ
お察しください…というか察すれよバカ!
幼馴染「最近、男から話しかけてくれないからさ…
あの時は、ちょっと心配になって、話しかけたんだよ…」
男(幼馴染…)
幼馴染「まぁ、でも…嫌われ「あれは嘘だから!」
男「嘘に決まってんだろ!」バンッ!!
何、デケぇ声出してんだよ俺…。
幼馴染「え…」ウルウル
な、何回…今日一日で泣いてんだよ…昔の俺かよ(恥)
幼馴染「ねぇ…」グスッ
男「お、おう…」
幼馴染「実は…私ね…dqnと付き合ってるの…」テレッ
男「知ってるよ(棒)」あああああああ何この空気でえええええ!!
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______
その後、適当な会話をしながら(時々イラつきながら…)
複数の部屋を行き来し、“黒い扉”を探した…。
幼馴染「あった?」
男「ない」
幼馴染「そう…おかしいなぁ…」
というか、黒い扉って…
[[[[[[ズシイイイイイイインッッッ!!!!]]]]]]]
はいはい、やばいやばい……
男「今のって…」ブルブル
幼馴染「南南東の方から聞こえた…」タタッ
南南東って恵方巻きかよ・・・2週間古いぞ・・・。
男「あ…ちょっ…待って!!」ダダッ
流石は元陸上部…速すぎます…。おまけに暗くて危ないって…。
幼馴染「あった…」ハァハァ
男「え…」(こ、これ…!?)ブルッ
見えたのは中央に目のような物がついた少し
グロテスクな扉…しかし、扉とはいえ想像よりも
遥かに大きく、縦の直径で50mくらいはあると見えた。
男「おい…何かあの…目みたいなの…動いてる…」
黒い扉「・・・」ギロッ
男「ひいぃ!!」ガシッ
幼馴染「ちょっと…何?私を盾にするみたいな…」ブルブル
幼馴染に半ば抱きつくような形で自分は黒い扉を
見ないようにした。幼馴染の体は温かく柔らかかった。
この体をあのdqnがuseしてると思うと殺意が芽生える。
幼馴染「とりあえず…この扉を開くよ…」ゴクリ
え?こんなデカいのを?
幼馴染「扉の隅にボタンがあるでしょ?」チョイチョイ
ああ…ありますね…
幼馴染「それを押せば…多分…やってきて…」ジーッ
は?
幼馴染「お願い…」ギューッ
卑怯だ…こいつ卑怯だ…そう言いつつskipしながら押しに行った。
ボタンを押す。ポチッ。
ゴゴゴゴ…と扉の開く音がする。
男「何これ…すげぇ…」
幼馴染「……」
扉が開いた。中は真っ暗で何も見えない。
幼馴染「とりあえず入ろうか…」スタスタ
ちょ…
仕方なくついて行くことにした。
男(しかし、何で幼馴染は俺なんかに言ったんだろ…
dqnと一緒に普通、こういう冒険的な?事は
すりゃあいいのによ…あれ?もしかしてエロゲ…ないか…)スタスタ
[[[ガシャンッ!!]]]
一瞬にして視界が真っ暗になった。
男「ひぃっ!!幼馴染!!幼馴染!!……」ガタガタ ガタガタ
情けない。実に情けないスーパー鶏である。。
幼馴染「ちょっと…男…」ハァ
呆れられている。当然か・・・
幼馴染「懐中電灯つけなよ…」カチッ
幼馴染が懐中電灯をつけた瞬間、目の前に不気味な
女の顔が浮かんだ。俺は、その瞬間に気絶して倒れた。
・・・映っていたのは幼馴染の顔だというのに・・・
幼馴染「……頼りない…」シュンッ
男「」ブルブル ブルブル
名前じゃなくて酉(トリップ)かな
それと学校の地下二階に縦の直径50mの扉って……天井どこいったし
何て事を言いつつも続きに期待
>>26
広いトンネルみたいところを想像して下さい(震え声)
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“起きて” “起きて”
男「……ン?…」パチッ
幼馴染「……もしもし、dqn?…うん、今日ちょっと無理…」
俺は寝ていたようだ。。そういえば、今何してたっけ…。。
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