女「なにさ急に」
父「つまりだ」
父「俺のやってる癖や性格をどれだけ嫌ってやらないようにしても」
父「歳を取るにつれて俺と似てると感じるようになるんだよ」
父「あ、今の行動あのクソ親父に似てたかも」
女「絶対有り得ないんだけど」
父「な?今のお前は俺が何言っても否定するだろ?それ父さんもガキの頃親にやってたわー」
女「ホントに違うから言ったんだけど」
父「何故違うとわかる」
女「未来の私も父さんのことは嫌いってこと」
父「まぁいいか」
女「自分で語り始めたくせに」
父「あんまり父さんに突っかかってくるからさ」
女「嫌いだし」
父「俺はお前を愛している 俺を理解してくれるその時まで両手を広げて待っていてやるぞ」
女「気持ちが悪い」
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数日後
ピーポーピーポー
女「う、嘘……」
母「貴方!貴方ぁ!!」
女「と、父さんが……」
数分前まで生きていたお父さんが
数分前太くて図々しいあの声で「いってくるわー」って……
女「……………………」
葬式後
兄「父さん……」
女「………………」
母「……お母さんこれからずっと働くから」
母「家のことよろしくお願いね 」
女「……うん任せといて」
兄「………………」クッ
女「………………」ボー
父「なーにボーッとしてんだよ女」
女「う、うるさいなぁ」
父「何考えてたんだ?晩飯のことか?」
女「違うよ」
父「今日は父さんの肉じゃがだぞ!旨いぞ!」
女「違うって言ってるじゃん!」
父「隠し味何がいい?」
女「マトモに料理出来ない人がオリジナル要素とかやめてよ!」
父「そういや漫画描いたんだけどさちょっと見てくれよ」
女「漫画描いてたの!?なにやってんの!?」
父「若い頃は漫画家になりたかったんだよ」
女「恥ずかしいなぁ……」ペラ
女「しかもつまんないし!」
父「そ、そうか?父さんの傑作集第六選だったんだが」
女「やめてよ恥ずかしい……」
女「はあー」
父「お、どうした溜息なんかついて」
女「関係ないでしょ」
父「話してみ、聞いてやるよ」
女「なんで上から目線なの!?ムカつく!」
ダダダ
父「難しい年頃だな……俺もああいう時期あったんだよな……」
女(あんなに嫌いだったのに)
女(なんで父さんのことばっかり思い出しちゃうのよ……)
兄「妹?」
女「」ビクッ
女「……なに?」
女(お父さんかと思った……もういないのに……)
兄「俺バイト始めることにしたわ」
女「え……」
兄「母さん大変だろ?少しでも助けになればなーって」
女「そ、そっか……でも進学するんじゃ」
兄「んーまあそれは後回し?」
兄「気使ってお前までバイトしなくていいからな」
女「え……」
兄「妹の飯うめーからな毎日欠かさずさ」
女「う、うん……」
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