男「幼馴染上等兵、ちょっと頼み事が・・・」(478)

・・・小隊長室・・・
男「幼馴染上等兵、ちょっと頼み事があってきてもらったんだけど」
幼「頼み事・・・ですか?小隊長が上等兵に?」
男「いや、私用だから」
幼「なんだ仕事じゃないのか。なに男兄?」
男「・えーと・・シドロモドロ・・・」
・・・一応説明終わり・・・
幼「つまり、学生時代の同期に見栄を張って彼女がいると言ったら、今度の土曜日ダブルデートするはめになった、と・・・」
男ウンウン
幼「24歳の今つきあっている人もおらず、今更急に彼女が出来るわけもなく」
男ウンウン
幼「運良く、一歳年下、美人でスタイル抜群、清楚で性格の良い幼なじみが自分の小隊の部下にいたので彼女役になってもらおう、と・・・」
男「それはちょっと・・・」
幼「ちがうの?」
男「1歳年下としか言ってない。」
幼「否定したいわけ・・・・?」ムカッ
男「いやそんな訳では・・・・」

幼「でもね、土曜日は大事な用事があるから。」
男「え、大事な用事?」
幼「うん、とっても・・・」
男「そうか、”とっても”か・・・」
幼「少しは気になる?」ツンッ
男「うん・・・・」
幼「この週末に当直当ててくれたのはどちらの小隊長さんでしたっけ!!」
男「あっ・・・えーと」
男「そうだ、誰かに変わってもらえば・・・」
幼「馬鹿じゃないの?小隊長と遊園地にデート行くので当直代わってくださいって言ったら、今後ここで仕事なんか出来ないでしょうが!!」
男「・・・ごもっとも・・・」
幼「他当たってよ!じゃ」
男(あ、行っちゃった。)
男(今更ホントは彼女なんかいませんでしたって言うのも、癪だしなあ。といって、ほかに頼み事出来るような女の子の知り合いはいないし・・・)
男(・・・・うーん、問題がある気がするけどあの新隊員に頼んでみるかなあ・・・)

・・・チョット後・・・
コンコン
新「新隊員2等兵は、男小隊長に用件があって参りました」

男「あのさ、ちょっと頼み事があってきてもらったんだけど」

新「頼み事・・・ですか?小隊長が2等兵に?」

男「(さっきも聞いたなこれ)いや、そのう、私用だから・・・」

新「私に出来ることでしたら・・・・。」

男「・・・エート、・・・シドロモドロ・・・・」

新「・・・つまり、彼女の役をしろと・・・」

男ウンウン

新「小隊長がやれと言われればやりますけど・・・」

男「ありがとう。いい部下を持って俺は幸せだ」ホッ

新「でも、小隊長、少々問題がありませんか?」

男「まあ、小さいことはいいから。」

新「小さいかなぁ、だって、ボク、男ですよ?」

・・・・・・

男「それはまあ。でもほら、文化祭の女装大会で優勝したって自慢してただろう?頼む、一生のお願い・・・」

新「それで小隊長をお助けできるのなら喜んで、と思うんですけど」

男「何か問題でも?」

新「いえ、あの遊園地遠いじゃないですか?できたら、外泊の許可を・・・」

男「それぐらいなんとでもしよう!」フタツヘンジ

新「であれば喜んで協力させていただきます。」

男「ありがとう。」

新「期待しててくださいね!」

男「お、おう・・・」

・・・幼馴染の居室・・・
幼(とは言ったものの男兄困ってるだろうな。誰か当直代わってくれないか頼んでみよう・・・)

・・・チョット後・・・
幼(理由も聞かずに貴重な土日の当直代わってくれるなんて、女伍長って本当に天使だぁ)

・・・また小隊長室・・・
幼「小隊長殿、結局土曜日どうすんの?」

男「しょうがないから男同士で行くことにしたよ(ボクハウソヲツイテナイ、ウシロメタクナイ・・・)」

幼「あっそう、精々楽しんできてね」ブスッ

男「うん」

幼「じゃ」バンッ

男(あれ、なんか悪いこと言ったかな?)

・・・女伍長の居室・・・
幼「あの、当直代わってもらったんですけど用事が無くなったんで、やっぱり当直私やります。」

女「ふーん?」ジー

幼「・・・」オチツカナイ

女「私金欠で今週外出する気無かったし、外で遊んでおいでよ」

幼「でも・・・」

女「いいの、いいの。面白くないことがあったときには外でぱーっとうっぷんはらしたほうがいいよ。」ニコ

幼「ありがとうございます。じゃ、そうさせていただきます。(ナンカスルドイ)」

女「昇任試験近いんでしょ、しっかり気持ち切り替えて勉強しないと駄目よ」

幼「はい」

女「あともう一つ、覚えといてほしいんだけど」

幼「はい?」ドキッ

女「牛丼買ってきてね、休みに当直ついてると妙にお腹がすくんだよね・・・」

・・・土曜日の夜・遊園地デートの帰り・・・
男「遊園地もたまには良いね(あー何とか1日ばれなかった。本当に女の子にしか見えないよ)」

同期「せっかくだから、軽く飲み行こうよ」

同期彼女「良いね、新隊員ちゃんとももうちょっと話したいし」

男「でも、新隊員は門限があるから(バレる前に早く帰りたいんだけど)・・・」

新「全然ゆとりです、一応外泊の許可も貰いましたし・・・」

男(まったく、人の気も知らないで・・・)

・・・駅前の居酒屋から・・・
男「チョット飲みすぎだよ」

新「酔っぱらってなんかいませんよ 、ヒック。ちょっと、地球が回っているだけで」

男「しょうがないなあ、正門まで送ってやるから」

新「無理です・・・」

男「何で?」

新「女の格好したまま正門通れるわけ無いじゃないですか、おまけに未成年飲酒だし・・・」ジー

男「・・・わかったよ、ウチの官舎泊まっていくか?」

新 コクッ

男「散らかってるとか、汚いとか文句言うなよ」

新「ウン、言わない」 ニコ

男(ちょっと問題かなあ、酔っ払った女の子を連れ込んでるようにしか見えないよな・・・・・・)

・・・駅前の雑踏から・・・
幼(なんだ、男同士って言ってたけど、女の子と一緒じゃん。同期さんに紹介して貰ったのかな。
隠さなくたって良いのに。まあ、男兄に、彼女が出来るってのは良いことだな、ウン。あ、牛丼買ってかなきゃ・・・)

・・・部隊の当直室・・・
幼「幼馴染上等兵入ります。」
女「あ、幼馴染。お帰り。」
幼「女伍長、お土産です。」
女「あ、牛丼。覚えていてくれたんだ。休みの日って食べ物の番組が多いからお腹すくんだよね」ニコ
幼「女伍長って結構いっぱい食べますよね・・・」
女「チビのわりに?上等兵の分際で人のコンプレックスを・・・」ジト
幼「そ、そんなこと言ってないじゃないですか!」アセアセ
女「冗談よ。でも・・・」ニコニコ
幼「え・・・?」
女「・・・ううん・・・。今度一緒に飲み行こうか?」
幼「お願いします。」
女「割勘だヨ」

・・・男の官舎・・・
ガチャッ
新「へー、意外と広い。あれ何ですか、いっぱいある衣装ケースは・・・?」

男 「それ、幼馴染のだよ」

新 「幼馴染・・・上等兵?(なぜ女子隊員の荷物が?・・・アヤシイ)お付き合いしてるんですか?」

男「違うよ、幼なじみってやつだよ。一つ年下の妹みたいなもん。」

男「幼馴染は士官じゃないから駐屯地の中に住まなきゃいけないじゃん。だけど駐屯地の中の部屋はせまいから私物ってあまりおけないだろ。
で、俺の官舎が幼馴染の物置になってるんだよ」


新「まあ、良いや。ちょっと持ち物検査させてもらいましょうか」ガサゴソ

男「だめってば、掻き回したら。幼馴染に怒られるから」、

新「あ、下着も置いてある。無用心だなあ。小隊長がかぶったり、匂い嗅いだりするじゃないですか、ねえ?」

男「しないよ!」

新「でも、ボクより結構背高いのに下着のサイズ一緒だ、スタイル良いんだなあ、胸ないけど。」

男「サイズ一緒って、パンツはともかくブラジャーとかいらないだろう?」

新「・・・」

男「・・・?」

新「・・・エーと実は私・・・」

男「・・・?」

新「新隊員の・・・双子の姉で・・・。」

男「うそ・・・」

平時の暴力装置を舞台としていますが、特に必要性はありません。
意外とこんなノリかもと思ってもらえたら幸いです。
良い人度2割り増しぐらいにはなってますが・・・

新「駐屯地のお祭りの時、小隊長さんに一目惚れして。で、もう一度お会いしたいって弟にお願いして・・・。あのう、一日一緒にいて、男の子と思いました?だったらちょっとショックなんですけど」ジー

男「まさか・・・でも確かに・・・・・」

新「信用できないなら、確かめてみます?ちょっとだけなら触っても・・・。」

男(いくらなんでも、酔ってる人にそんなこと・・・)

男(でも、しかしだよ、男の家に女一人で上がりこんでくるってのは・・・、んーと、つまり、OKということだよな。)

男(新隊員の身内ってのはあまりよろしくないけど、こんな可愛い娘とお近づきになる機会なんてそうあるもんじゃない・・・)

男(俺の中の天子と悪魔が・・・あれ?天子はどこ行った・・・これは行けということだな)

男 ソロソロ  (心臓が飛び出しそう・・・)

男 ソーッ・・・・ムニュ

男 (このチューブみたいなものは・・・ん?)

男「やっぱりお前新隊員じゃないか!」

新「だって、小隊長がびっくりするところ見たかったんだもん」ケラケラ

男「まったく、たちの悪い酔っ払いなんだから。」

新「へへへ・・・」

男「あのさ、気を悪くしたらゴメン、お前、男が好きなの?」

新「失礼ですね。人のことホモみたいに。ブツブツ」

男「だったら・・・その、男に触られたりしていやじゃないの」

新「良いなと思う人だったら別に男でも女でも・・・」

男「そういうものか」

新「よくわからないけど、ひょっとしたら、性同一障害って奴かもしれないですね、女装も楽しいし。」

男「・・・」

新「でも、女の人が嫌だって訳じゃないから、単なる変態かもしれないなあ。
いずれにせよどっちからも相手にされないけど・・・」

男「どっちからもって?十二分に可愛いじゃん?」

新「女の人からは、あり得ないチビとしか思われないし、男の人からはメイクしようが所詮男としか見てもらえないし・・・」シュン

男「・・・(結構つらい思いしてるのかな)」

新「・・・ウウッ・・・」

男「(やっぱり・・・)泣くなよ・・・」

新「違う・・・」

男「んっ?」

新「気持ち悪い・・・」

男「わっ、そこで吐くな!流し行け!トイレでも良い!」

新・・・・+*`#$%#・・・

新「・・・間に合いませんでした・・・」

男「あーあ、万国博覧会になっちゃったなあ。」

新「ゴメンナサイ・・・・」

男「いや、俺が悪いんだよ。未成年に飲ませちゃったんだから」

新「あの、雑巾か何か・・・」

男「俺がやるから、寝とけよ、まだ気分良くないだろ?」

新「でも、吐いたらずいぶん楽になりました」

男「ゴメンな、気がつかなくて。今度、ちゃんと埋め合わせするからさ・・・」

新「・・・だったら、我が儘一つ言って良いですか?」

男「ああ」

新「もう一遍遊びに連れてってくれますか?」

男「それぐらいならかまわないよ、うん」

新 ニコニコ

男「・・・あのさ、遊びにって、また女装して行くの?」

新「せっかくですから・・・。いけませんか?」

男「うーん、だめとは言わないけど」

新「じゃあ、それはそのとき考えるとして、とりあえず、この服置かせてもらっていいですか、駐屯地に置いておく訳にも行かないし」

男「幼馴染のと混ざらないように名前書いとけよ」

新「ちゃんとパンツの上のところに書いときます。し・ん・た・い・い・ん・・・と。」

男「本当に書いたの?小学生じゃあるまいし」

新「じゃ、おやすみなさい。」パタン

男「 ・・・しかし、ハードな一日だったな。俺も限界・・・」

・・・翌日・幼馴染の居室・・・
幼「早めに男兄の部屋の荷物出さないと。彼女が部屋に来たとき誤解されたら悪いし・・・
とりあえず少しずつ片付けとこう・・・」

・・・男の官舎・・・
ピンポーン
・・シーン・・
幼「・・・留守かな。まあ、いいか、用があるわけじゃないし」
ガチャガチャ

幼「鍵も返さなきゃ。たぶん良いって言うだろうけどそうもいかないし」

幼「これだけの荷物、隊の居室には入らないし。下宿借りなきゃだめかな。
このあたりだといくらするんだろう、結構高いんだろうな・・・」

幼「あれっ、女物の服!この服は昨日の・・・」

幼「そうか、あの後連れてきてたんだ。下着もおいてある・・・っていうことは、その日のうちに・・・。」

幼「男兄も意外にやるなあ。人って成長するもんだな・・・なんか取り残されちゃった気がする・・・」

幼「このショーツ名前書いてある。子供じゃあるまいし・・・し・ん・た・い・い・ん・・・新隊員?変わった名字だけど、あの新隊員2等兵の親戚かな?でもあたしには関係ないか、保護者でもなけりゃ、彼女って訳でもないし・・・」

幼「しかーし」

幼「幼なじみとして悪い虫が付かないように注意を払うのはおかしい事じゃない・・・と思う、うん」

・・・翌日課業外 部隊の事務室・・・
幼「あのさ、姉妹とかいる?同い年ぐらいの・・・」

新「一人っ子です」

幼「じゃあ同じ名字の親戚とか?」

新「同い年ぐらいの女の子はいませんが・・・それがなにか?」

幼「そのう、ちょっと忘れ物というか・・・名前の入った拾得物が・・・」

新「名前の入った・・・?ひょっとして、パンツですか、小隊長の官舎の?」

幼「う、うん・・・」

新「ああ、それボクのですよ」

幼「あんたの?」

新「はい」

幼「そういう趣味があるの?」

新「趣味って言うか、頼まれたので・・・」

幼「頼まれたって、小隊長に?なにを?」

新「はい、カクカクシカジカ・・・」

幼 ピキッ(あたしが頼まれたやつだ・・・)

幼「で?」

新「アーデコーデ、また今度遊びに行く約束を・・・」

幼「何で、あんたが男兄とデートすんのよ!」ドカーン

新「そんな怒らなくても良いじゃないですか。幼馴染上等兵、彼女って訳じゃないんですよね」

幼「そんな問題じゃない!あんたみたいなオカマが小隊長にまとわりつくのが許せないの!」

新「失礼でしょう!いくらなんでも」
・・・喧々諤々・・・

ガチャ
女「何騒いでるの、あんたたち!静かにしなさい!」

幼・新「すみません」オコラレタ

女「あれ、なんか珍しい組み合わせね。外で聞いてるときは男の取り合いかと思ったけど
男女と言うことは・・・痴話げんか?」

幼「何でこいつなんかと!」

新 プイッ

女「なんかやたらとメンドクサイ場面に来ちゃったみたいね。まあ、良いでしょう、
部隊生活十年の私が相談に乗ってあげようじゃないの」

幼「ってことは、もう29才・・・だったんですか?」

女「あっ・・・この四、五年は年齢不詳で通してたのについ・・・」イジイジ

幼「ずっと同い年ぐらいかと思ってました、入隊が早いだけで・・・」

新 ウンウン、ボクモ

女「私としたことが、イージーミスを・・・」

女「まあ、いいわ。・・・背が低いから若く見えるのよ。私のことは良いから、何があったか教えてくれる?」

幼「つまりですね、アーシテコーシテ・・・」
・・・説明終了・・・・・

女「じゃあ、しょうがないじゃないの。幼馴染が、断ったから新隊員にお鉢が回ったんでしょう?
お礼にもう一回遊びに誘うぐらい文句言う筋合いじゃないでしょう。まあ、幼馴染が彼女だって言うならまだ分からないでもないけど」

幼「彼女なんかじゃありません!ただ、小隊長がホモだとか噂たてられたら困るじゃないですか、女装なんかしてるのと遊び歩いて・・・」

女「そうねえ・・・。うーん、小隊長は彼女募集中だけど、新隊員クンには盗られたくないと」

幼「盗られたくないって言うのはチョット違うんですけど・・・」

女「じゃあ、私だったら?」チラッチラッ

幼「え、女伍長が・・・・」ナンデ?

女「うん」

幼「そんな・・・女伍長ならあんなのよりいい人がいくらだって」

女「三十近くなって年下の小隊長つかまえたら立派に勝ち組でしょう?ほらそれに、ホモって噂も立たないから文句無いでしょ?」

新「うーん、幼馴染上等兵だったら勝ち目があると思ったけど、女伍長だとかなり手強・・・イタタタタッ!」

幼「どの口でそんなふざけた事を・・・」

新「いきなり頬をつねらないでくださいよ。だって、女伍長に彼氏もいなければ結婚もしてないってのが
連隊七不思議のひとつって言われてるじゃないですか。」

幼「まあ、そうだけど・・・」

新「もっぱらの噂ではレズなんじゃないかって・・・イタタタッ」

女「そんなんじゃないわよ!」

新「またホッペタを・・・・。幼馴染上等兵より痛い・・・」

幼「確かに女伍長ならいくらでも言い寄られそうなものですけど」

女「たいした話じゃないわよ。中学とか、高校の頃ね、入学してすぐ告白してくるやつがいるじゃない?
そいつらがみんなそろいもそろってろくでもない奴ばっかりだったのよ。」

女「だから、知り合って2週間もたたないうちにコクって来る奴とは絶対に付き合わないって決めてたの。」

女「で、部隊に配属になって最初のうちはいろいろ来てたんだけど、2週間たったころには誰も来なくなって・・・」

新「じゃあ、あの"1週間で中隊の独身者全員ふった"って言う伝説は本当だったんですか?」

女「それは間違ってるわ・・・。既婚者もいたもの。」

幼・新「すごい・・・」

女「冗談はおいといて・・・」

新(うーん、どの部分が冗談なんだろう・・・?)

女「それじゃ、私のライバルは新隊員クンて事で良いのね」チラッ

幼「ライバルって・・・」

女「この年になって、後輩の彼氏を奪ったなんて言われたくないから・・・」ジー

幼「別に・・・そんな関係じゃないです・・・」

女「じゃあ、やっぱり新隊員クンと勝負ね。言われて見ると確かに女の子みたいね。んーと、身長は?。」

新「女伍長だって大きくはないですよね?」

女「同時に言う?」

女・新「せーの」

女「153」

新「155」

女「負けた・・・だったらね、体重・・・は、言う事じゃないわね・・・」

新「ボク言えますけど」

女「それは君が男だから!えーと、そこそこ料理だって出来るわよ」

新「あ、ボク調理師の資格高校でとりました。」

女「意外な強敵・・・。そういえば、幼馴染料理苦手でしょ?訓練で炊事する時
包丁も使えなかったもんね。」

幼「・・・」カイシンノイチゲキ

女「じゃあ、ほら、谷間!」

新「うー、ズルイ・・・」

女「真似できないでしょ」

幼「男の子相手に何やってるんですか!」

女「幼馴染にも勝ってると思うけど」

幼「それは・・・」

幼「・・・・・あの・・・私帰ります・・・」オサナナジミハニゲダシタ

女・新「・・・」

女「帰ったね?」

新「帰りましたね。」

女「で、ここから真剣な話なんだけど」

新「なんでしょう?」

女「本当に小隊長と付き合おうって訳じゃないよね?」

新「ま、結局男ですから。そんなこと許されませんよね」

女「さっきのは?」

新「煽れって合図された気がしたんですが・・・違いましたか?」

女「フフ、良い勘してるね。あの二人さ、なんとかしてあげたいと思わない?」

新「お似合いって言えばお似合いですよね、少々残念ですけど」

女 「でしょ。でも、このままほっといたら、一年ぐらいで小隊長が転勤して離れ離れよ。」

新「そういうもんですか。」

女「うん、小隊長クラスは2,3年で転勤だからね。だから、少々急がないと。
でね、私思うんだけど、もうちょっと幼馴染を追い込んだら、きっと小隊長に泣きつくでしょ、
口ぶりほど気の強い子じゃないから」

新「そうしたら、あの性格だから情にほだされて・・・」

女「ね?」

新 ウン「で、具体的な作戦は?」

女「それが・・・」

新「エーッ、無いんですか。ここはなんかすごい作戦を披露して”さすが女伍長!”って
盛り上がるところじゃないんですか」

女「そこまで買いかぶらないでよ・・・・お願い、知恵貸して」

新「御褒美は?」

女「うーん、そうねえ。そうだ!うまくいったら、おねえさんが女の子紹介してあげよう!
これでも女子の中では顔だからね」

女「男の子のほうが良い?」

新「決してホモというわけじゃないので・・・嫌いじゃないけど。
それはそうとして、どうしたらいいのかな、うーん・・・・・・。そう言えばボク小隊長と遊びに行く約束してるんですよ」

新「今回の騒ぎの元となった遊園地に女伍長と幼馴染上等兵と一緒に行くってのは?」

女「小隊長嫌がらないかな?」

新「うちの男子隊員で女伍長に誘われて断る人はいないと思います」

女「そう言ってもらえるとちょっとうれしいな。幼馴染はどうかな?」

新「女伍長に誘われて断れる女子隊員はいないと思います。」

女「それはなんか嬉しくない。私のことを何だと思ってるのよ、和〇アキ子じゃあるまいし・・・
だけど実行の可能性は十分あるってことね?」

新「はい。」

女「で?」

新「焼きもちやくか何かして、なんとなくどうにかなるんじゃないかなあって・・・」

女「・・・・・・つまり、行き当たりばったり?」

新「まあ、そういうと身も蓋もないですけど」 

女「私たちキューピッドには向いてないのかな・・・はぁ」

・・・その日の夜・男の官舎・・・
幼「ここにもあんまり来れなくなるのかな・・・。それにしても二人ともはしゃいでたな。
あんな楽しそうなら私も立候補すれば良かった・・・ってもう遅いよね。そんな気無いって
言い切っちゃったもん。それに立候補したとしても女伍長に何か勝てることあるかな?
若さ・・・って言っても同い年って思ってたぐらいだし・・・スキンケアの方法教えてもらおうかな。
あとは身長と体重ぐらいかな・・・。」

幼「でも女伍長が男兄の彼女になってくれるんなら、喜んであげるべきなんだろうな。
あんないい人、男兄にはもったいないもの。女姉って呼べるようになるのかな。
あ、苗字が変わって男姉になるのか。」

幼「はあ・・・。まあいいや、荷物置かして貰ってるんだからたまには流しの片付けぐらいしてあげよう。」

カチャ
男「あ、幼馴染。来てたんだ?」

幼「うん、ちょっと荷物整理しようと思って」

男「珍しいじゃん?洗い物なんかして」

幼「なんとなくね・・・」

男「・・・(何か元気ない?)・・・」

幼「あのさ、やっぱり料理とかできる人のほうがいいよね?」

男「そりゃあ、出来ないより出来るに越したことはないよ」

幼「そうだよね・・・・」

男「どうしたの?」

幼「どうもしない」

男「・・・・」

幼「男兄は胸が大きい人のが好き?」

男「また急に変なことを。まあ、あって困るものじゃないし。・・・っていうかさ、
胸を大きく見せたり、料理を作ってあげたい人が出来たの・・・・?」

幼「別に昨日今日出来たわけじゃないけどさ・・・」

男「(やっぱり彼氏がいたんだ・・・)で、浮気でもされたの?」

幼「そんなところかな。やっぱりさ、色気も無けりゃ料理も出来ない女ってダメかな?」

男「そんなこと無いよ、幼馴染どっちもぱっとしないけど好きだよ」

幼「それフォローになってない」

男「ゴメン」

幼「でも、その好きってさ、likeでしょ。」

男「まあね。」

幼「じゃあ、loveなら?」

男「うーん、どうかな」

幼「違うんだ?」

男「だってloveってさ、俺一人の問題じゃないでしょ」

男「幼馴染が嫌だって言うのに、俺がloveって言い続けたらストーカーだろ?」

幼「もしも、嫌だって言わなかったら・・・」

男「もしも?」

幼「うん、もしも」

男「もしも、じゃなきゃいけないの?」

幼「・・・・・わかってない、男兄は。あたし、そんなに強くないのに」

男「じゃあ、もしもということで答えるよ」

男「胸を大きく見せたり、料理を作ってあげたい人が誰か気になって
ずっと心臓が苦しい。」

幼「・・・・・やっぱりわかってない・・・」ギュウッ

男「あっ・・・」

幼「あたし、包丁もまともに使えないけどそれでも良い?」

男「浮気しても刺されないですむ・・・」

幼「それぐらいなら使える」

男「・・・。じゃ、怖いから幼馴染が恋人だったらよそ見は絶対しない。」

幼「だったら、嫌って言わないでいてあげる。だから・・・」

男「だから?」

幼「ちゃんと言って。」

男「ほんとに嫌って言わない?」

幼 コクリ

男「・・・・エーと・・・」

・・・次の日・小隊長室・・・
男「どうしたの、3人そろって?」

幼「女伍長と新隊員二等兵にお願いしたいことがあって・・・」

男「そういう雑用に小隊長室を使わないでほしいんだけどな」

幼「ここじゃなきゃ駄目なんです」

男「じゃあ、いいけど。」

幼「すみません。あのですね女伍長、昨日はああ言ったんですけど、小隊長が、好きって言ってくれて、
私何も勝てないんで勝負できなくてえーと申し訳ないんですけど、これから料理の練習もするし、
キャベツとから揚げ食べると胸大きくなるらしいんで、男兄は小さくても良いって言うんですけど、
そっとしておいてほしいって言うか・・・そのう・・・」

女「・・・・えーと、なに言ってるかよくわからないけど、要は、今更私達に手を引けって言いたいの?」

幼「すみません」

女「そんな都合の良い事言うからには、それなりの覚悟があるんでしょうね」

幼「・・・・・はい」

女「まさか1日もたないとは・・・」

新「想定の範囲外ってやつですね。」

女「まあ、いいか。うーん、そうだなあ・・・今度はカツ丼で手を打とうかしらね」

幼「・・・・」

女 ニコ

幼「・・・あっ、最初から・・・・・いろいろ、ほんとにすみません」ポロ

新「ボクも・・・」

女「幼馴染、もう一つ追加だって・・・」

男「何が何だか分からないんだけど。手を引くとかカツ丼とか・・・」

女「あとで幼馴染上等兵に聞いて貰えば良いんですけど、
簡単に言えば小隊長がカツ丼2杯で売り渡されたって事ですよ」

男「さっぱりわからない・・・」

女「で、幼馴染、まさかカツ丼だけですむと思ってないでしょうね。」

幼「えっ?それは・・・」

女「ここに遊園地の前売り券が4枚あるの。新隊員が小隊長と遊びに行くつもりで昨日買ったんだって」ニマ

幼「あ、はい、私出します」

女 ウンウン

男「いや、俺出すよ、何がなんだかわからないけど関係者みたいだから」

女「まさかとは思いますけど、新隊員と二人で行かないですよね?」

男「女伍長も来てくれるんなら、すごーくうれしい」

女「ありがとうございます。ただ・・・」

男「ただ?」

女「横で怖い顔をしている人が・・・」

幼「そんなに女伍長と遊びに行くのが嬉しいの?」

男「あっ、あのそう言う意味じゃ無くて、あの小隊長として・・・」

幼「ふーん」

女「幼馴染、私と新隊員クンも行っていい?おジャマ?」

幼「ぜひ一緒に。小隊長と二人で行ったってつまらないですから」

新・女 「イェーイ」 ハイタッチ

男「結局みんなで行くんじゃないか、あんな怖い顔しなくたって・・・ブツブツ・・・」

幼「何か文句ある?」

男「いいえ」

とりあえず、ここまで。おやすみなさい。

・・・1週間後・遊園地の帰り・いつかの居酒屋・・・
新「女伍長、やたらうれしそうですね?」

女「あのね、受付のお姉さんに年齢確認されたの!幼馴染の妹に間違われたんだよ」

幼「あたし、嬉しくない・・・」

新「大丈夫ですよ、幼馴染上等兵だって年齢並みに見えますから。
女伍長が化け物なだけ・・・イタタタタ・・・二人してほっぺたを・・・」

女「でも、幼馴染、今日一日楽しかったでしょ。」

幼「まあ・・・」

女「当直代わってくれって言ってきたあたりから様子がおかしいんだもの。ずっと心配してたのよ」

幼「すみません」

男「僕もこの間同期と来た時と違って安心して楽しめたな」

新「え、ボクはこの間も楽しかったですけど。ボク結構いけてたと思いませんか?」

男「まあな。」

新「幼馴染上等兵とどっちが・・・(ガツン!)ウッ」

新「女伍長、痛い・・・」

女「揉め事のタネになるような事言わないの!」

新「気をつけます・・・ジブンダッテイジッタクセニ。それはそうと、ご褒美覚えていてくれますか?」

女「もちろんよ。女の子紹介してあげるって話でしょ。相手もある話だからね、
希望に100%副えるとは言わないけど、とりあえず好きなタイプを聞いとこうかな?」

新「ボク背が低いんで、ボクより小さい人が・・・」

女「うーん、かなり限られてくるわね。」

新「そこそこ、胸があったほうがよくて・・・」

幼「女伍長に下品な話しないでよ!」

女「・・・」

新「結構ボク甘えん坊なんで10歳ぐらい年上の人が良いです・・・」

幼「あ・・・・」

女「・・・・・」

新「・・・・・」

男コソコソ「なあ、幼馴染。この緊迫した空気は何・・・」

幼コソコソ「馬鹿ね、新隊員が女伍長に告白してるんじゃないの」

男コソコソ「え、だって10歳ぐらい上が良いって」

幼コソコソ「だから、女伍長のこと」

男「うそ!女伍長ってもう29さ・・・モゴモゴ」

幼「あ、気にしないでください・・・この空気の読めない馬鹿の口塞いどきますから」

男「モゴモゴ・・・」

女「なかなか難しい条件ね。その条件の人と付き合うのって結構覚悟のいることだと思うけど?」ジロ

新「正直、お願いするだけでも怖いです」

女「そうでしょうね。でも、もしあなたの言ってる人が私の思ってる人と
一緒ならたぶんこう言うわ。
”10年早い。どうしてもって思うなら、せめて昇任試験合格してから来なさい”って。

新「・・・・」

女「まあ、10年たったら39歳になっちゃうけどね」 ニコ

女「そうなっても好きっていえる?」

新「・・・だめって言うことですか?」

女「どうかな。あなたの思ってる人と私の思ってる人が同じかどうかもわからないじゃない?」

新「・・・・・だったら、お願いがあります。女伍長の思ってる人にOKもらえるように、受験の指導お願いします!」

女「え、私が?」

新「後輩の受験指導も仕事のひとつですよね、小隊長?」

男「まあ、確かにそうだけど」

幼「ずるい、だったらあたしも」

新「幼馴染上等兵は小隊長に教われば良いでしょう!」

幼「男兄に教わるものなんかない!」  

男「それじゃ小隊長としての立場が・・・。それはそうと、女伍長、
俺が聞く話じゃないとは思うんだけど、新隊員にのぞみはあるのかな?」

女「さあ、どうでしょう。ただ、あくまで一般論ですけどね、
10歳も年下の子に告白されたら、その人も悪い気はしないと思いますよ、
受け入れるかどうかは別ですけど・・・。

とりあえず受験指導はします。小隊長に仕事って言われましたから。」

・・・1ケ月後・・・
幼「なんか疲れてませんか。すごく眠そうですけど。」

女「ううん、大丈夫」

幼「寝不足なんじゃないですか」

女「うーん、新隊員の勉強がはかどらなくてねえ」

幼「女伍長がわざわざ教えてくれてるのにあの子は何やってるんでしょうね。
ほかの子が聞いたら激怒しますよ、ホントに。どうせ、ろくでもないことしてるんじゃないですか・・・
ん?どうしたんですか、そんなに真っ赤になって、下向いて?」

女「なんでもない・・・」

幼「・・・?・・・・・あっ・・・・あの・・・つかぬ事をお伺いしますけど・・・その・・・」

女「・・・・・」モジモジ

幼「まさか・・・」

女「・・・・」モジモジ

幼「もう?」

女 ・・・ウン・・・

幼「えーっ、だって合格するまでは相手にしないってあれほど・・・」

女「私もそのつもりだったんだけど・・・」

幼「一体またどうしてそんな事に?」

女「えーと、うちの下宿で勉強教えた時にね」

幼「え、あのお部屋に新隊員入れたんですか?」

女「だって、駐屯地じゃ、私男の子の隊舎行けないし、新隊員だって女子の隊舎に入れないでしょ」

幼「まあそこは良しとしましょう。で?」

女「勉強終わった後、お礼にご飯作ってくれるって言うから・・・あの子料理うまいのよ・・・私も一緒に手伝って・・・」

幼「チョ、チョット待ってください、あの狭いキッチンでしょ。並んで料理してるなんて
見様によっちゃ、若夫婦じゃないですか」

女「そんな事ないわよ。後輩の男の子が料理してくれてるのに、お手伝いしないって言うのも
女としてどうかと思うでしょ。」

幼「どうせ私は包丁も持てないですよ・・・」

女「幼馴染いじけないで。これから練習すればいいんだから。私が教えてあげる」

幼「ガンバリマス」

女「でね・・・」

すいません。焦らしプレイじゃなくて寝落ちでした・・・

・・・時はさかのぼって女伍長の下宿・・・
新「すいません、棚の上のお鍋とってもらえますか?」

女「はいはい、って言っても届かないのよ。背が低いってつらいよね。えーと踏み台、踏み台。」

新「気をつけてくださいね。」

女「新隊員ごときが私の心配をするなんて10年早い。」

女「・・・あれ、ア、ア、アーーー」

新「危ない」 ドスン、ギュウ、ノシ、ベタ

女「ゴメンね、言ってるそばから・・・、重いでしょ」

新隊員「そうですね。痩せてるのに」

女「運動してるし、食べる量は多いから・・・。でもね、そんな事ありませんって言うところよ。」

新隊員「すみません」

女「あとね、背中に回した手の力を抜いてくれないと立てないんだけど」

新隊員「・・・緊張してるせいか、力が抜けないんです。」

女「それは困ったわね」

新隊員「でもですね、ボクにしがみついてる手の力も抜いてくれないと離れられないと思うんですけど・・・」

女「・・・私も力が抜けないの・・・」

新隊員「困りましたね」

女「困ったね・・・」

新・女「・・・」

チュ

新・女「・・・」

女「キスして良いなんて言った?」

新隊員「お言葉を返すようですが」

女「なによ?」

新隊員「下でつぶれてるボクからキスするのは無理だと思うんですけど。」

女「したくなかった?」

新・女「・・・・」

新隊員「・・・・・良いんですね!?」

女「・・・・」キクコトジャナイ

 ゴロゴロ、イレカワリ

女「ちゃんと動けるじゃない。」

新隊員「女伍長だって・・・」

女「こういうときに、伍長はやめてくれない?」

新隊員「じゃ、女・・・さん・・・ウ、ムグッ」

女「ウグッ・・・・・・・・・フフ、可愛い」

新隊員「なんかおかしかったですか、その、ボクまだ・・・」

女「大丈夫、私が手伝ってあげる」チュ、ナデナデ

・・・場面は現在・・・
女「って言ったんだけど、私だってそういうこと久しぶりだったから、そのつい、舞い上がっちゃって・・」

幼「はあ・・・」

女「もちろん、初めてって訳じゃないんだけどね。なんて言うか相性が良かったっていうのか、
そのう私のほうが先に・・・それから断れないというか誘っちゃうと言うか・・・あ、なに言ってるんだろう私・・・」

幼「あー、なんか腹立つ。あのチビあたしの女伍長に・・・」

女「私、幼馴染みのものじゃないもの・・・。」

幼「ホント悔しい。一緒にお料理なんて、そんなことしてたらきっと調子に乗って裸エプロンとか言い出しますよ・・・」

女「・・・・・」 モジモジ

幼「うそ・・・」

女「・・・」

幼「そんなぁ・・・・」

女「でも約束しちゃったんだもの、何でも言うこと聞くって」

幼「また何で」

女「ほら、ちょっと前に、1週間ぶっ通しの訓練があったじゃない」

幼「はい」

女「その訓練が終わった次の休みに彼が泊まっていってね。」

幼「はあ、彼が泊まって…ですか…」

女「そんな顔しないでよ。あの、別に…何かしようと思った訳じゃなくて…」

幼「ハイハイ、勉強するためですよね。」

女「ホントなんだってば。」

幼「分かってますよ」

女「それでね…」

とりあえずここまで。
焦らしじゃ無いんです。文の切れ目と体力・気力の問題なんです、すみません。

…・ちょっと前・女伍長の下宿・・・・
女・新「Zzzzz・・・・」

女「あ、駄目だ。私も居眠りしちゃった。やっぱり訓練の疲れが抜けてないな」

女「新隊員、起きて。もう終わりにしましょう。居眠りしながらじゃ勉強にならないわ。」

新隊員「あ、落ちてた・・・。すみません。じゃ今日は帰ります」

女「うん、じゃあ、気をつけて・・・あれ、こんな時間だ。もう今からじゃ門閉まってるよ」

新隊員「ヤバイ、どうしよう」

女「しょうがないわね、泊まっていきなさい。明日まで休暇とってあるんでしょ」

新隊員「良いんですか?」

女「野宿させるわけ行かないでしょ。布団一組しかないから悪いけど私の布団に寝て。
シーツここ置いとくからね・・・」

新隊員「女伍長は?」

女「寝袋があるから大丈夫、襲わないから心配しないで。」

新隊員「ボク寝袋で寝ますよ。先輩が寝袋でボクが布団って言うのも・・・」

女「訓練に持っていってまだ干してないから。」

新隊員「別に、気にしませんけど。」

女「私が気になるの!乙女心がわからないの?」

新隊員「乙女・・・?」

女「死にたい?」ニコッ

新隊員「いいえ」ゾクッ

女「じゃあ、とりあえず寝ましょ、もう限界。」

新隊員「おやすみなさい。」

トハイウモノノ
新隊員「・・・駄目だ、目が冴えて来ちゃった・・・女伍長がいつも寝てる布団の中で
平常心を保つなんて無理だ。女伍長の香りが濃縮されてるって言うか・・・ううっ心臓が苦しい・・・」

新隊員「泊めてくれたと言うことは少しぐらい遊んでくれる気があるって事かな?初めてって訳でもないし・・・」ココハチャレンジ

新隊員 モゾモゾ

女「・・・ウーン・・・」

新隊員 モゾモゾ

女「・・・ムニャムニャ・・・ン、ナーニ・・・ダメ、ソンナトコサワッチャ・・・」

新隊員「眠れないんです。」

女「・・・もう、このいたずら坊主・・・、今日は無理、お願いだから寝かして」

新隊員「でも目が冴えちゃって・・・」

女「ホント、死にそうに眠いの。寝かしてくれたら後で何でも言う事聞くから、お願い・・・」

・・・翌朝・・・
女「新隊員おはよう。どうしたのそんな真っ赤な目をして。ちゃんと寝なきゃダメじゃない。」

新隊員「いろいろあって寝付けなかったんです」

女「寝るのも仕事のうちよ、身体が資本なんだから・・・」

新隊員「昨日の約束覚えてますか?」

女「昨日の約束?」

新隊員「何でも言う事聞いてくれるって」

女「そんな事言ったかしら・・・あっ・・・でも、あれはその・・・」

新隊員「約束は約束です!」

女「本当にあなたって子はもう・・・、何すればいいの?」

新隊員「エーと、・・・が見たい」

女「え、何?」

新隊員「あの・・・裸エプロン・・・」

女「嫌よ、そんなの。それに危ないじゃない、油はねたら火傷するかもしれないし・・・」

新隊員「約束したのに」ウルウル

女「・・・・・・・。するわよ。すれば良いんでしょ、すれば!」

新隊員「出来たらツインテールで・・・」

女「絶対に嫌!この歳になってするわけ無いでしょ!」

新隊員 ウルウル

女「もう。せめてポニーテールで手を打たない?」

新隊員 ウルウル

女「・・・・・・。分ったわよ。やります。やるからその目で見ないで」

・・・・・・時を戻して・・・・
女「意外とね、私のツインテールも捨てた物じゃないのよ」

幼「そうだとは思いますけどね。どうせそれだけじゃ終わらなかったんでしょ・・・」

女「・・・・」キマズイ

幼「続きを聞きましょうか・・・・」

・・・再びちょっと前・女伍長の下宿・・・
新「すごく可愛いです。ロリ系のキャラみたい」

女「ちっとも嬉しくない。そんな本見るのもう禁止だからね、わかった?」

新「そんなあ・・・」

女「返事は?」

新「・・・はい」

女「元気がない!」

新「はい!」

女「よろしい。新隊員2等兵は速やかに処分を実施するように」

新「了解。・・・って、階級を私生活に持ち込むなんて公私混同だ・・・ブツブツ」

女「なにブツブツ言ってるの?おかず、目玉焼きでいい?」

新「あ、ありがとうございます。できたら、黄身はやわらかいほうが・・・」

女「はいはい」カチッ・・・タラ・・・ポト・・・ジュウ・・・

女「アチ、アチ!油が脚にはねた!もう、だから嫌だって言ったのに。胸もすれて痛いし最低・・・ん?」

新 ジー

女「イヤラシイ目でじっと見ないの。ただでさえ恥ずかしいのに・・・」

新「だってきれいなんだもん」

女「そんなこと言ったってダメよ。スタイルよくないの自分でわかってるし・・・」

新「そんな事ないですよ。胸もお尻もきゅっと張りがあるし、全然贅肉ないじゃないですか」ツン

女「きゃっ、火使ってるとき脇腹突っついたら危ないでしょう」

新「脚もボクすごく好きです。」

女「もう、それ一番のコンプレックスなんだから。幼馴染みたいな脚に生まれたかったな。
もうちょっと長くてすらっとした感じで・・・・。それに銃剣道やらされてるのも良くないと思うんだ。」

新「銃剣道なんかやってるんですか?」

女「見た事なかったっけ?もうじき戦技競技会があるでしょ。で、持続走か銃剣道に出なきゃいけないの。
で、私走るのはそれほど得意じゃなかったから銃剣道に出させられたの。」

新「じゃ、ボクも銃剣術にしよう。」

女「女子としてはそこそこ強いのよ。競技会シーズンが来たら教えてあげる。」

新「お願いします。」

女「銃剣道ってね、よっぽどうまい人以外は、踏み込むスピードが勝負なの。
だからどうしても足に筋肉がついちゃうのよ。あれやってなければ、短いなりに
もうちょっとシュッとした脚になったと思うんだけどな。」

新「筋肉ついてるけどそんな太くないじゃないですか。ボクこういう感じのほうがきれいだと思うなあ。」スリスリ

女「猫じゃないんだから脚にまとわりつかないの」

新「ほんとにスベスベでツルツル」チュ

女「もう変態!シッシ、パンとコーヒーテーブルに持って行くから離れて。」

新 スリスリ

女「危ないってば!」

ガシャーン

女「だから言ったのに。怪我しなかった?」

新「大丈夫です。だけどシャツとパンツがコーヒーでビショビショに・・・」

女「洗ってあげるから脱ぎなさい。」

新「でも・・・」

女「どうしたの?」

新「着替え持って来てないです・・・」

女「イタズラしたバチが当たったのよ。汚れが落ちなくなっちゃうから、早く脱ぎなさい」

新「はい・・・」コソコソ

女「私にこんな格好させた癖に、自分はそんな必死に隠して・・・」

新「だっていろいろと不都合が・・・・・・」

女「じゃあ、私のパンティはく?女物はき慣れてるんでしょ?」

新「すみません貸してください・・・」

女「・・・・ゴソゴソ・・・これだったらそんなおかしくないかな、ハイ。」

新「ありがとうございます・・・。」モゾモゾ・・・

女「ん?なにやってるの」

新「あの、ちょっと入らないって言うかその・・・」

女「あれ、サイズ小さかった?」

新「いや、サイズって言うか・・・朝だし、さっきじゃれ付いてたし、その・・・」

女「なに?・・・・ちょっと見・・・アッ、そっそういうことね。・・・わ、若い子には良くある事だから・・・
恥ずかしがらなくたっていいからね。私、大人だから。ぜんぜん大丈夫だから」アタフタ

新「すごく動揺しているように見えるんですけど」

女「・・・・・・だって明るいところでまじまじと見るもんじゃないし。」

新「あのですね女伍長、本当はそんなに経験ないんじゃないんですか?」

女「・・・・・・」

新「あ、ゴメンなさい。」

女「私の経験を知りたい?」

新「い、いえ・・・」

女「いいの、気になるのはわかるわ。あなたにとって私は始めてなのに、私はそうじゃない・・・」

女「だから、もし、新隊員が知りたいと言うなら何も隠さず教えてあげる。
でも、それは私のすべてを受け止められる自信ができた時・・・・・・か、
私と別れてもいいと思ったときだけにして。」

女「自分の女の過去を聞くって言う事は結構キツイ事なのよ。」

新「・・・自分の・・・女・・・」

女「違うの?」ニコ

新「ボクなんて・・・まだ、二等兵だし、仕事も一人前じゃないし、エッチだって女伍長に
手伝ってもらわないとちゃんとできないし・・・なのに自分のなんて申し訳なくって・・・」

女「フフッ、そうね。でも、私のパンティーから顔出してるこの子には満足させて
もらったわよ・・・ツンツン・・・。確かに頭と心はもっと成長してもら・・・」

新 ・・・ガヴァ・・・

女「キャッ。人がまじめに話してるのになんで襲い掛かってくるのよ・・・」

新「だって、アソコツンツンするんだもん。だから・・・」

女「ダメ、そんなことしてたら朝ごはんさめちゃうでしょ。」

新「で、でも、女伍長だって嫌じゃないでしょ?」

女「まあ、嫌じゃないけど」

新「ね、だからちょっとだけ。ね、お願い・・・」

女「もう、しょうがない子。ちょっとだけだからね」

・・・けっこう後・・・

女「うそつき、ちょっとだけって言ったじゃない。」

新「だって、女伍長が・・・」

女「・・・馬鹿・・・・・・」

女「・・・自分の女って思えた?」

新「そんな急には・・・・」

女「・・・自信持って・・・演技してるわけじゃないから・・・私ホントに・・・。だからね・・・」

新「はい?」

女「二人のときは、えーと、伍長って言わないで欲しいなあって・・・」

新「じゃあなんて呼べば?」

女「あのう、"女"って呼び捨てなんかがいいかなあ、とか思ったりするんだけど」モジモジ

新「お・・ん・・な・・・・」

女「なあに?」ニコ

新「・・・・・・無理です!」

女「なんで!?」

新「だって、ボク女伍長の事むちゃくちゃ尊敬してるんです。尊敬してる人のこと呼び捨てなんてできないです。」

女「あなたは尊敬してる人に裸エプロンなんかさせるの?」

新「それは、だって、そのう、男としての本能が勝っちゃったから」

女「やっぱり尊敬の対象じゃなくて、欲望の対象じゃないの。」

新「あれ、おかしいな。そんな事ないのに・・・・うーん・・・」

女「しょうがない子なんだから、本当に・・・。頑張ってよ、私の彼氏さん。私にできる事なら何でも手伝ってあげるから」

新「なんでも?」

女「う・・・ん」

新「だったら、あの、もう一か・・・」

女「どうしてそうなるのよ。そういう意味じゃないでしょ!」

新「でも・・・・・」

女「もうホントに・・・・」

新隊員「ね?」
・・・・・・・・・

・・・・・・時を戻して・・・・
幼「で、もう一回と・・・・・・・」

女「・・・・ウン・・」

幼「・・・・・・」

女「あのう・・・」

幼「・・・・・・」ジト

女「ゴメンナサイ・・・・本当は私がダメって言わなきゃいけないんだよね・・・分ってるの、分かってるんだけど・・・
駄目な先輩なんだ私。自分がこんなに弱い人間だとは思わなかった。」シュン

幼(うー、可愛すぎる。プルプル震えてもう生まれたての小鹿。このまま連れ去りたい。あーだから今夜だけは・・・)

幼「駄目な先輩なんて。女伍長にも弱いところがあるんだと思ったら、
もう、あたしが守ってあげたい(アナタヲクルシメルスベテノ・・・)。」

女 ウナダレ

幼「でも、これ他の人にばれたら新隊員殺されますよ、きっと。」

女「なんで?」

幼「女伍長は小隊のカリスマというかアイドルというか・・・」

女「オーバーな。それはね、数少ない独身女子だからちやほやされてないとは言わないけどさ。」

幼「自覚がないんだから。あのですね、抜け駆けしないように牽制し合ってるんですよ。
それに強烈な噂があるからみんな最初からあきらめているんですよ。
新隊員が前に言ってたでしょう、みんなふられたとか、女性が好きなんじゃないかとか。」

女「10年前の話じゃない、そんなの。」

幼「あたしは事実を言ってるだけです。これを知ったら、みんなが、いやむしろあたしの手で絞め殺したい!」

女「そんなあ・・・」

幼「まあ、その・・・ツンツン」

女「なに?自分のほっぺたをつついて」

幼「キスしてくれたら見逃してあげても良いかなって」

女「いい大人が何言ってるの。私とキスしたってしょうがないでしょう、女同士で」

幼「あたしだって、女伍長にずっとあこがれてたんですよ!してくれないと、
お酒でも飲んだときぽろっと言っちゃうかも」

女「先輩を恐喝するなんて、最近の若い子はまったくもう・・・」

幼 ツンツンココ

女「頬っぺただからね」

幼 ウンウン

女「寸前でこっちを向いて唇、なんてまねしたら二度と口きかないよ」

幼 ナゼバレタ

女 チュ

幼「ウワーッ、生きててよかった!絶対誰にも言いませんから!
これでも口堅いほうですから!」バタバタバタ

女「あ、行っちゃった。あの子本当に信用できるのかしら?」

何とか100超えた!

幼「・・・・・・・というわけなのよ」

男「許せん、殺してやる」

幼「なんで?」ジト目

男「だって・・・いや何でもない・・・、でも、まさか女伍長がなあ・・・」ナンカクヤシイ

幼「でね、口止め料代わりにココにキスしてもらっちゃった」

男 ソコカ、ジー

幼「言っとくけどね、あたしのほっぺ使って間接キスなんかさせないわよ」

男 ナゼバレタ

幼「もうあきらめなさいよ、ただでさえ目が無いのに新隊員にデレデレよ」

男「まさかとしか言いようが無いよなあ」

幼「相性がいいんだって。」

男「なんか聞きたくない。まあ、でも可愛い顔してるし、身体のわりに意外と・・・うん」

幼「意外と?」

男「その・・・りっぱって言うか・・・」

幼「なにが?」

男「・・・なにがって、その・・・。おまえわかって言ってるだろう」

幼「あたしわっかんなーい。で、見たの?」

男「いや、触ったって言うか・・・」

幼「へー、そういう趣味があるの?」フシンノマナザシ

男「まさか、だまされたんだよ。あいつが女のふりをして、触らせたもんだから」

幼「ということは、あたし以外の人のを触ろうとしたってことよね」

男「だってあれより前の事だよ」

幼「関係ないわ、あたしずっと男兄の事待ってたんだから。罰として晩御飯抜き」

男「ひどすぎる、料理したの俺なのに。それに比べて新隊員はなんて恵まれてるんだろう」

幼「何がよ」

男「だってさ、女伍長の・・・」

幼「そんな女伍長の裸エプロンが見たいの?ふーん」ジト

男「当然だろう」ナニガワルイ

幼「あたしのは?」

男「エプロンなんか持ってないじゃん、料理しないのに。」

幼「男兄はどうせ私のことなんか女と思ってないんでしょ。ぱっとしないって言ったし・・・」

男「ちゃんと女と思ってるけどさ、持ってないものはしょうがないだろう?」

幼「持ってるもん、女伍長に教わってリンゴだってむけるようになったし」

男「だったら、見たい・・・」

幼「フン、とってつけたみたいに」

男「凄く見たい!」

幼「ホント?」

男「ホント」

幼「笑わない?」

男「笑う理由がない」

幼「・・・だったら、あのう…チョット待ってて…・」

・・・・・・
幼コソコソ・・・スー・・・

幼「どうかな…」

男「凄くきれいだよ。ずっと思ってたけど」

幼「ありがと」ホッ

男「だけど…」

幼「だけど?」

男「下着を着けてるのは裸エプロンとは言わないと思う」

幼「だって、恥ずかしいじゃん。そういうのってさ、もうチョット深い関係になってからって言う気がしない?」

男「じゃあ、エッチしなきゃ裸エプロン見れないのか…」

幼「何よ、そのあたしと関係を持つのがいやだみたいな言いっぷりは…」

男「そうじゃないよ。幼馴染がさ、エッチがいやだって言ったら見られないって言ってるだけで…」

幼「別にいやだって言ってないのに」

男「えっ?」

幼「あっ…」

男「…」

幼「あの、そういう意味じゃなくってね、別に今日すぐにって訳じゃ・・・
今日大安じゃないし、また日を改めて・・・だから、うわっ…駄目だってば、急にそんな、
ウグッムッ…無理矢理引っ張ったら痛い…ホック壊れちゃう・・・自分で外すから…
吸い付いたら跡が残っちゃうでしょ…破けちゃうって・・・そんなところいきなり触ったら痛いの!
敏感なんだから・・・・・・そこじゃないってば…無理やりしたら・・・痛いの!・・・・・ううっ、ああぁ…」

・・・・・・・一時間後・・・・

幼「絶対訴えてやる、ケダモノ、職務上の権限を利用したセクハラ、婦女暴行、強姦…ウルウル…」

男「ゴメン、許して。つい気持ちを抑えることが出来なくって。何でも言うこと聞くから、機嫌なおして…」

幼「何でも?」ウルウル

男「うん」

幼「洋服プレゼントしてくれる?」

男「うん。そんなことで良かったら・・・・」

幼「叙〇苑で焼き肉食べたい」

男「分かった、行こう。ホントにゴメン。泣くほど嫌だなんて思ってなかったんだ」

幼「別に嫌だった訳じゃないけど…」

男「え?」

幼「泣くのは嫌なときばっかりじゃないでしょ。」

男「えーと」

幼「いつこの日が来るのかなってずっと考えていたから。なのに、
男兄はまったくそんな気がなさそうだったし。まあ、こんな形とは思ってなかったけど」

男「じゃあ、別にプレゼ・・」

幼「駄目!薄給の彼女がオシャレするのを手伝ったって罰当たらないでしょ。
それにね、本当に痛いんだから」

男「ゴメン」

幼「明日の訓練、休務でもいい?」

男「訓練係に言っといてあげる・・・」

幼「次もこんな痛くしたら、一生お預けだからね。」

男「そんな…」

とりあえずここまで

・・・ある月曜の昼休み・・・
幼「休み明けのやつれ方がひどくなってません?」

女「正直チョットぼうっとしてる。あ、でも別に体調が悪い訳じゃないから大丈夫よ。あの・・・幼馴染の方は・・・?」

幼「あの草食動物ですから・・・」ウソツイチャッタ

女「小隊長も、幼馴染もまじめなのね。」

幼「そんなことないです・・・。あの、あたしが言うのも生意気だとは、思うんですけど、ちゃんと身体休めないと・・・」

女「わかってはいるんだけど・・・」

幼「そんなにあの子を甘やかさなくたって」 

女 「甘やかしてるって言うよりね、私も新隊員のいたずらに付き合うのが結構楽しいの。」

女「この間もね、制服着てしてみようって言うの。普段自分たちが着てる物でもコスプレって言うのかな?」

幼「さあ・・・」

女「でもね、あんまり良いものじゃない。ボタンや飾りが多いから痛いし制服のスカートって少しタイトでしょ?
だから縫い目がほつれて繕わなきゃいけなかったし。そうだ、幼馴染、どうせ裁縫も苦手でしょ。
今度教えてあげるね。」

幼「あ、お願いします。」

女「シワになっちゃうし、シミもとれないしクリーニング出さなきゃいけなくなっちゃった」

幼「そうですか・・・」

女「で、新隊員がね、サイズ一緒ぐらいだから制服取り替えようとか言い出したんだけど、
それだけは断固拒否したの。私より似合ってたらプライドが傷つくじゃない?」

幼「たぶん負けないと思いますよ(棒・・・)」

女「あの…怒ってる・・・・?」

幼「いいえ(棒・・・)」

女「・・・あ、でもね、この間、ちゃんと我慢しようって話し合ったの。先週ね・・・」


・・・女伍長の下宿・なんだかんだ言って一勝負後,布団の中・・・

女「やっぱりね、試験終わるまではいろいろ我慢するべきだと思うの。」

新「いろいろ?」

女「うん。」

女「うちにくるの勉強するためなのに、最近アレしかしてないじゃない。」

新「だって、終わったあとって、なんかやる気にならないし」

女「だから我慢するの!」

新「えー・・・」

女「私も我慢するから頑張ろう、ね?」

新「出来るんですか?」

女「失礼ね、新隊員がしたいって言うからしてるだけで、欲求に負けることなんかありません!」

新「ほんと?」コリッ

女「アンッ・・・。まじめな話してるときに人のおっぱいをおもちゃにしないの!」

新「でも・・・」 スリスリ

女「そ、そんなもの、人の脚にこすりつけて"堅くなりましたアピール"したってダメなんだからね!」

新「だけど、自分の女だって思えって言ってくれたでしょ」

女「そうだけど・・・」

新「自分の大事な人がつらいこと我慢する姿なんて見たくないんです。」

女「それとこれとは・・・」

新「次から終わった後勉強するから・・・いいでしょ?」

女「もうそんなこと言って。ちゃんと勉強するのよ。約束よ。」

新「だから女伍長好き・・・」チュウッ

女「伍長って言わないでって言ってるのに・・・あっ、だからそこはダメ・・・
今したばかりだからよ…そんなすぐ・・・もうしょうがないんだから・・・」

・・・再び場面は今・・・
女「だから少しは進歩したかなあって・・・思ってほしいんだけど・・・」

幼「ああ、あたしの中の女伍長のイメージが・・・。あたしにとって女神様なのに。
可愛くて、優しくて、いつもニコニコしてて、仕事は何でも出来て、後輩の面倒見てくれて、
まじめなのにさばけたところもあって、シャレも効くのに品があって清純で・・・」

女「・・・私神様じゃないもの・・・そんな人間いるわけ無いじゃない・・・」

幼「でも、あたし・・・」

女「褒めてくれるのはうれしいの。だけど、私は幼馴染みたいにスタイルが良いわけでもないし、
ちゃんと大学に行ったわけでもないし。田舎の農業高校出の何の取り柄もないチビが、
周りに迷惑かけないように、必死にやってるだけなんだもの。」

幼「そんなことないです・・・」

女「それにね、この間も言ったけど10年経ったら私は39、彼はまだ29才。
そのときの関係って想像もつかないの。ただ、そのうち私のところから巣立って行くんだろうなって。
だったらそれまでにいろいろ経験させて成長させなきゃって・・・」

幼「そんな自分を犠牲にしなくたって・・・」

女「チョット嘘言っちゃった。本当言うと彼がいなくなるときが怖いの。子供みたいなこと言う
と思うかもしれないけど、今、毎日が本当に楽しいの。あの子、何も飾らず私に身を任せてくるから。
だからね、少しでも永く私のことを見てほしくっていろいろしちゃうんだ。」

幼 ギュッ

女 「ワッ、急に抱きついたらビックリするじゃない。だからね、彼の若さに負けないように日々必死よ。」ニコ

幼 ウルウル

女「あなたがベソかくことないでしょ、大変なのは私なんだから・・・ウッ、そんなきつく抱きしめたら
窒息しちゃうってば。私小さいんだから考えてよ。」

幼「私だって女伍長に・・・」

女「・・・・・ダメ。」

幼「何で・・・?」

女「・・・幼馴染は男さんのものだから」

幼「・・・・・・」

女「ほら、昼休み終わりだよ。仕事、仕事!」

今はここまで。

・・・戦技競技会錬成シーズン・道場・・・

ベテラン曹長「今日の練習ここまで。防具はずせ。」

新隊員「女伍長・・・なんかいつまでたっても勝てそうな気がしないです・・・。」

女「始めたばっかりなんだから当たり前でしょ。泣き言を言わない!」

新「・・・」

女「1等兵、2等兵はさっさと防具をはずして、モップがけ!急ぎなさい!」

雑魚の皆さん「はい!」

女 コソコソ「新隊員、課業終わったら体育館に来なさい。少し教えてあげる」

新「ウウッ、なんか行くの怖い・・・」

・・・その日の夜・体育館・・・

女「感心、感心。ちゃんと来たわね。」

新「だって、来なかったらひどい目に合わされそうだから。」

女「そんな事ないわよ。それはそうとして、なんで幼馴染がいるの?」

新「やめたほうがいいって言ったんですけど」

幼「新隊員が夜二人で練習するって言ってたから・・・」

女「言ってたから?」

幼「夜の体育館で二人にしたら何するか分からないじゃないですか」

女「ほかのグループだって使ってるのに。私たちよっぽど信用無いのね。」

幼「胸に手を当ててよーく考えてください」

新(どの話かなぁ?)

女(思い当たるふしが多すぎる・・・・)

新「女伍長。やっぱり、全部そ・・・ムグムグ」

女「シッ。・・・あ、幼馴染なんでもないから・・・」

幼「全部そ・・・?」

女「何の事かしらね?」

幼「全部そ・・・?」

女「・・・・・・」

幼「今なら許してあげます。」

女「・・・あのね・・・たいした事じゃないんだけど・・・あの、お手入れするときに・・・」

幼「お手入れって、あの、下の・・・?」

女「うん。この子がやってみたいって」

幼「・・・」

女「だけど左右のバランスがうまくいかなくて・・・」

幼「結局全部そっちゃった・・・」

女「まあ、そんな感じで・・・」

幼「あっ、それで最近お風呂来ないでユニットシャワーばっかり使ってるんですか?」

女「まだちょっとね、人様に見せられる状態じゃないから。見せるものでもないけど」

幼「ふーん。そうなんですか」
幼「ま、いいでしょう、練習始めても」

女「・・・・・・」

幼「?」

女「なに言ってるの、幼馴染。あなたもよ」

幼「え?だってあたし持続走チームだし・・・」

女「ここまで来て練習しないとは言わせないわよ」

幼「でも・・・」

女「ちょっと小さいかもしれないけど私の防具つけなさい。」

幼「だって・・・」

新「だから来ないほうがいいって言ったのに。言う事早く聞いたほうが・・・」

幼「エーでも・・・」

女「グズグズしない!さっさとつけなさい!」ガツン

幼 ビクッ「はい!」イタイ

新「だから言ったのに・・・着け方わかります?」

幼「わからない。」

新「剣道の防具つけたことありますか?」

幼「高校の時体育でやった事あるけど・・・」

新「だったら大丈夫、手伝いますから。最初にこの座布団みたいなの、胴布団って言うんですけどね、
左のわき腹のところにつけるんです。」

幼「剣道にはないよね?」

新「衝撃がそれだけ強いんです。次はこの剣道の胴みたいなの・・・肩の所は自分で結べますよね。
あ、膝立ちになってください、後ろ結びますから。面も剣道と同じ・・・でも緩むと危ないからボクやります。
ギュッギュッ。痛くないですか?」

幼「大丈夫」

新「次、肩の所の防具なんですけど、ちょっときつめにしめとかないと疲れるし怪我するんです。
だから、紐結ぶときちょっと胸の当たり触りますけど怒らないでください」

幼「うん、わかった。・・・ウッ、結構きつく締めるんだね。」

新「すみません、でも動いてるうちになじんできますから。後、籠手をつけたら・・・
この籠手ずいぶんボロボロだな。女伍長、籠手新しいの買ったほうが良くないですか?」

女「なじんでるから使いやすいの。」

新「そうですか。よし!着け終わり。」

女「新隊員、幼馴染にずいぶんサービスいいのね」

新「そんな事ないです(準備に時間がかかったら機嫌悪くなるんだもん)。」

新「幼馴染上等兵?」

幼「なに?」

新「スタイルいいから、結構似合ってますよ」

幼「・・・・・・お世辞言っても何もでないけど」

新「つまんないの」

幼「ま、でも練習終わったらジュースぐらいかって上げるから」

新「ありがとうございます」


女「準備できたかな・・・・じゃ、まず素振り1000回から」

新「まず?1000回?から?ベテラン曹長だって、全部で200回×2セットぐらいじゃないですか」

女「はい、スタート」

新「聞いてくれない・・・・・」

読んで下さってる約1名の方に重点的にお届けしました・・・
って初代三平のネタに似たようなのが有った気がするんですが、
実物は見た事ありません。まあ当然ですね。

世間の優しさが身にしみます・・・日本人に生まれてよかった。
今ほろ酔い気分なので書いちゃいますけど、あたしが創作したところは1割くらい。
モデルとなった人の情報に、その昔在籍してたころ見聞きした話、
噂話をトッピングしただけです。ま、実物より若干良い人に書いてますけど。
ひょっとして問題発言かなぁ。ま、時効ということで。とりあえず、がんばります・・・

・・・戦技競技会錬成シーズン・道場・・・

ベテラン曹長「今日の練習ここまで。防具はずせ。」

新「女伍長・・・なんかいつまでたっても勝てそうな気がしないです・・・。」

女「始めたばっかりなんだから当たり前でしょ。泣き言を言わない!」

新「・・・」

女「1等兵、2等兵はさっさと防具をはずして、モップがけ!急ぎなさい!」

雑魚の皆さん「はい!」

女 コソコソ「新隊員、課業終わったら体育館に来なさい。少し教えてあげる」

新「ウウッ、なんか行くの怖い・・・」

・・・その日の夜・体育館・・・

女「感心、感心。よく逃げ出さなかったわね。」

新「だって、来なかったらひどい目に合わされそうだから。」

女「そんな事しないわよ。それはそうとして、なんで幼馴染がいるの?」

新「やめたほうがいいって言ったんですけど」

幼「新隊員が夜二人で練習するって言ってたから・・・」

女「言ってたから?」

幼「夜の体育館で二人にしたら何するか分からないじゃないですか」

すいません。酔っ払って間違えてしまいました。
146と147なしでお願いします

m(_ _)m 140の続きです

・・・2時間後・・・

女「これで終わりにしましょ。戸締まりとかしてくるから体の手入れしときなさい」パタパタ

幼「ねえ、新隊員?昼の練習もこんなにきついの?」

新「これほどじゃないです。いくらなんでもこんな超体育会系とは思わなかった」ブツブツ

幼「女伍長強いの?」

新「ウーン、男の下士官にはめったに勝てませんけどね。でも、なんか他の人と違う感じがするんです」

幼「どんなふうに?」

新「よく分からないんですけど、一言で言えば痛い。」

幼「痛い?」

新「つまりですね、ペロ」

幼「何でいきなり裸になるのよ?」

新「良いじゃないですか、ボク達の仲で」

幼「あんたとあたしは何の関係もない!」

新「冷たいなあ・・・あ、女伍長のパンツ履いてきちゃった」

幼「なんで!?」

新「内緒。」

幼「内緒って・・・」

新「それはそうと、見てください、アザだらけでしょ」

幼「あっヒドイ。大丈夫?痛くない?」

新「ホントに痛いです。で、このアザのほとんど、女伍長にやられたんです。
左手の親指なんか防具のないところを打たれてしびれっぱなしです」

幼「・・・なんか恨み買った?浮気したとか・・・」

新「しませんよ!でも何が違うんだろう・・・」

女 パタパタ「幼馴染、お湯まだ出るみたいだから体育館でシャワー
浴びていかない?」

幼「はい」

新「じゃボクも・・・」

幼「あんたと一緒にはいるわけないでしょう!」

新「フン、隠すほどのもの無いじゃないですか・・・」

幼「大きなお世話!」

女「幼馴染にはなくたって、新隊員には隠すものがついてるでしょう。
隊舎のシャワー使いなさい。」

幼「女伍長まで、ひどい・・・・」

女「ゴメン、つい・・・あの、細かいことは気にせずシャワー浴びましょ。ね?」

・・・シャワールーム・・・

幼「なんで新隊員が女伍長のパンツ履いてるんですか!?」

女「私のってわけじゃないよ。ほらお腹引き締めるタイプのパンティーあるでしょ、
あれ履くと下半身が引き締まって速く動ける気がするっていうから
私の買うときに一緒に買ってあげたの。あの子結構女物の下着好きでしょ?
それに精神的なものって剣の伸びに影響するから。」

幼「別に買ってあげなくたって」

女「結構高いじゃない、あのタイプ。2等兵の給料安いから…」

幼「そこまでしてあげなくたっていいのに。でもそれなら、女伍長の履いてるわけじゃないんですね。」

女「あ、でもたまに洗濯したとき入れ替わっちゃう時があるのよね…」

幼「下着洗ってあげてるんですか!?」

女「女物の下着、隊舎で洗わせるわけ行かないでしょ。それに私のと同じだから、
私のパンツを男の子達に見られてるようなもんじゃない?」

幼「納得できるようなできないような…そういえば、新隊員が言ってたんですけどね、
女伍長だけ試合のスタイルが違う感じがするって。」

女「へー、もう違いが分かるようになったんだ。やるじゃない。」

幼「分かる訳じゃないらしいんですけど・・・痛いって」

女「練習だからしょうがないけどね。」

幼「だけど、上半身アザだらけでしたよ」

女「あら、私の彼の裸を見たの?」

幼「私の彼って・・・」

女「彼だもん」

幼「何ですかそのデレた顔は。これがさっきまでしごき倒してた人と同じ人なんて・・・」

幼「それはそうとして、他の人と何が違うんですか」

女「昔風の銃剣道と言ったらいいのかな。銃剣道ってちょっと前にルールが変わってスポーツっぽくなったけど、
前はあくまでも戦闘技術だったからね。私に教えてくれた人が古い銃剣道しかできなかったの」

幼「よその部隊の人なんですか?」

女「大隊本部」

幼「またなんで本部の人に?」

女「初めて銃剣道やらされた頃は私毎日べそかいてたのよ。」

幼「女伍長が?」

女「まだ女2等兵ね。だって、部隊に来るまで運動部に入ったこともないし、こんなちっちゃいでしょ。
あの頃周りは男子しかいないし練習にどうやってもついて行けなかったの。」

幼「なんか想像できないですね」

女「たぶん毎日泣きながら練習から帰ってくるの見て可哀想に思ったんでしょうね。
下手でも勝てる方法教えてやるって、自分の部下でも無いのに練習見てくれたの。」

幼「優しい人ですね」

女「うん、優しいっていうかお人好しっていうか。雰囲気的には、小隊長みたいな感じかな。
だけどその人は昔風の銃剣道しか、やったこと無いから、今のルールで言えばほとんど反則技」

幼「ダメじゃないですか」

女「だけど、審判は女子の試合軽く考えてるから、一々反則なんかとらない、
大丈夫だって叩き込まれたの。」

幼「練習で他の人から文句言われませんか?」

女「こんなちっちゃい女に反則技使われたなんて、大の男が恥ずかしくて言えないでしょう?」

幼「意外と腹黒いんですね。」

女「人聞きの悪い。クレバーといってくれない?」


幼「で、そのときやったのがこの練習ですか?」

女「そう。」

幼「よくこんなきつい練習耐えれましたね。」

女「それはあなた達とは根性が違うもの・・・って言いたいけど、
ほら、私もまだ可愛らしい19才の女の子だったから。もうちょっと優しくしてくれたかな」

幼「自分で言いますか?でも、あたしだって初心者なんだから優しくしてくれたっていいのに。」

女「フフッ、私に意地悪したお返しよ。」

幼「ひどい。それで教えてくれた人は、今どこの部隊に?」

女「とっくに定年」

幼「たまには連絡とったりするんですか。」

女「年賀状ぐらいかな、向こうにも家族がいるからね。」

幼「そうですか。」

女「そろそろ帰りましょ。点呼遅れちゃうよ。」

という事でとりあえずここまで
ほろ酔いのふわふわ気分でお送りいたしました、すみません。

…男の官舎…

幼「・・・・ってな具合にさ、 練習で散々しごかれた上に二人して胸が小さいっていじめたんだよ!」

男「でも、女伍長に比べれば確かに・・・」

幼「男兄までそんな事を!女伍長の見た事もない癖して。」

男「そりゃあ直接はないけど、でも運動するときとか水泳訓練のときとかさ、特別大きいってわけじゃないけど
バランス良くてきれいだなって。そうか、幼馴染実際見たことあるんだよね?あの・・・」

幼「馬鹿じゃないの、言うわけ無いでしょ。あたしのは?」

男「あまり意識しなかったな。でも別に大きいのが好きってわけじゃないから・・・」

幼「なによ、自分だって新隊員より小さい癖して」

男「見た事ないだろう?」

幼「自分で言ってたじゃない。違うの?」

男「・・・・まあ、違わないけどさあ・・」

幼「でも、あたしこれでいいから」ツンツン

男「・・・・・・」

幼「これだって痛いんだもの」ツンツン

男「結構傷つくんだけど・・・」

幼「大きさの問題じゃないから。でもエッチってそんないいものかなぁ?」

男「がんばります・・・」

幼「ちゃんと練習してね。」

男「練習って言われても・・・」

幼「一緒に練習付き合ってあげてもいいけど・・・」

男「付き合うって・・・えっいいの?」

幼「優しくしてくれるなら。この間みたいに襲うならいや!」

男「大丈夫。ちゃんとするから・・・」

幼「あのさ、男の人が上手に揉んでくれると胸って大きくなるんだって・・・だからね・・・」

・・・数十分後・・・

幼「やっぱり、あたしこれで良い」

男「いろいろとハートに突き刺さる」

幼「あたしの気持ち分かってくれた?小さいのが好きって言われても複雑なの」

男「以後気をつけます・・・」

幼「でもさ、女伍長って大人なんだね」

男「なんで?」

幼「だってさ、これより大きいものが入って、気持ち良いんでしょ?」

男「もう許して、立ち直れなくなりそう・・・。」

幼「虐めてるつもりはないんだけど。そういえば男兄は銃剣道やらないの?」

男「防具の匂いが嫌い。」

幼「そんな理由?でもさ、女伍長が、反則技いつも使ってるってのは意外だったなあ。」

男「ほかの人が知らないんなら、その話あまりしないほうが良いよ。」

幼「なんで?手の内がバレるから?」

男「違う。その教えてくれた人と・・・多分・・・」

幼「そんな事ないわ。だって相手に家族がいるって。」

男「家族がいるから連絡取れないって言ったんだろ?」

幼「だって家族がいたら連絡・・・家族がいたら・・・・あっ・・」

幼「だけど女伍長に限って・・・」

男「だから話をしないほうが良いって。若いころの間違いの一つや二つは良くある話しだし、
ひょっとしたらまるっきり僕の勘違いかもしれない」

幼「・・・」

男「でも、どっちにしても女伍長が好きなのはかわらないだろ?」

幼「うん」

男「僕もそうだ。なら、忘れる事だよ。話していいことはない、たぶん。」

・・・競技会終了後・女伍長下宿・・・

新隊員「残念でしたね」

女「何が?」

新隊員「初戦負けしちゃって・・・」

女「相手が悪かったのよ。あの人本物だから」

新隊員「そんな強い人なんですか?」

女「全日本でメダル何回ももらってるし。元々剣道でも全国大会に出てたんだって。
私みたいな付け焼刃とは格が違うの。」

新隊員「そうだったんだ。」

女「そんなことより、新隊員の初勝利のお祝いしましょ。」

新隊員「でもマグレで一回勝っただけですよ。」

女「マグレじゃないよ。私が教えたんだもの。初勝利を上げるまでが大変なんだから」

新隊員「そうか、じゃあアザだらけになって練習した甲斐があったっていうことですか」

女「そうよ。アザって言えば、幼馴染に裸見せたでしょ!この浮気者!」

新「でも、裸って言ったって上だけだし、相手は幼馴染上等兵ですよ?」

女「まあそうね。幼馴染もあなたのことかわいいみたいだし。」

新「そうかなあ。」

女「何言ってるの。なんで今日ここに居ることができると思ってるの?」

新「?」

女「普通はね、二等兵はそんなしょっちゅう外出なんかできないの。
待機とか当直とかいっぱいやらされるから。ほかの小隊見てご覧なさい。」

新「そういえば・・・」

女「そういうのを幼馴染がずっと代わってくれてるのよ。今日だってね、
競技会の日の晩はみんな飲みに行くでしょ。2等兵が外出なんかできないんだから」

新「お礼言わなきゃ・・・」

女「そんなことしてもテレるだけだから。今度お土産でも買って行ってあげなさい。
私だったら牛丼かカツ丼が嬉しいけど・・・」

新「晩御飯のあとにそんなガッツリ食べる人、女伍長ぐらいだと思います・・・」

女「そ、そうかな、そんなことないと思うけど・・・。」

新「あれだけ食べたのどこ言っちゃうんでしょうね?こんな痩せてるのに。
おっぱいかな?」ツンツン

女「エッチ!他人より大きいわけじゃないのよ。そりゃあ幼馴染よりはあれだけど・・・」

新「でも、きれいなんだもん」

女「あ、ありがと。でもね、胸をいじりながら寝るのはやめて欲しいんだけど。
落ち着いて寝れないの」

新「わざとじゃないんです。無意識のうちに・・・」

女「もう、赤ちゃんと一緒じゃない。あ、そんなにアザひどいの?」

新「それなりに・・・」

女「ちょっと見せて」

新「はい・・・」モゾモゾペロ

女「なんだ、この程度か。たいしたことないじゃん。幼馴染も大げさなんだから」

新「そうですか、結構なものだと思うんですけど。女伍長はどうなんですか?」

女「私?全然大丈夫だよ。見る?」

新「はい。」

女 モゾモゾ、ヨイショ「ほらっ」

新「ああ・・・」

女「?」

新「ブラジャーしてたんですか・・・」

女「当たり前でしょう、いきなりスッポンポンになるわけないじゃない。それに・・・」

新「それに?」

女「あなたがね、あんまり胸に吸い付くからヒリヒリして、ノーブラでいると擦れて痛いの。」

新「あ・・・」
女「キツめの運動するときは、絆創膏貼ってるんだから。」

新「ゴメンナサイ」

女「ま、そんな、気にしなくていいけどね。ほら、アザはほとんどないでしょ、腕の違いよ」

新「ホントだ。でも手首のあたりのサポーターは?」

女「これ?私、相手の突きを籠手で避けてるから。防具があっても木の棒で
ひっぱたかれてるようなものだから、やっぱり少し打ち身っていうか・・・」

新「あ、これアザなんてものじゃないじゃないですか。腫れ上がってる。
受診しなくていいんですか」

女「大丈夫よ、心配しなくて。いつものことだから」

新 ツン

女「イタッ。ウウ・・・・」ウルウル

新「ダメじゃないですか、ちゃんと医務室いってください」

女「新隊員がそういうなら・・・でも私のことはいいの。新隊員が今日勝った相手ね、
強かったんだよ、連隊の選手要員なんだから。試合のあと、
なんで素人に負けたんだって頭叩かれてた。」

新「そうか、じゃあ、ご褒美に・・・」

女「ちょっと待って、そのエッチなことを企んでる目は何!?普通怪我してる
彼女にイヤラシイ事しようとする?」

新「そ、そういうわけじゃないけど。ほら、一緒楽しめる方がいいですよね?」

女「私を一緒にしないで。」

新「でも嫌いじゃないですよね。」

女「嫌い・・・じゃないけど」

新「そうだ、これなんですけどね・・・」

女「携帯がどうしたの?また変な動画見せたいの?」

新「そうじゃなくて・・・」

女「ん?・・・やっぱりそうじゃない。エッチしてる動画じゃ・・・これ・・・ひょっとして・・・」

新「うん」

女「すぐ消しなさい!いつの間に・・・」

新「でも・・・」

女「なんかの間違いでこれ流れちゃったらどうするのよ。」

新「うーん、じゃ一回見たら消します・・・」

女「もう、今見終わったら消すのよ、絶対だからね・・・」

新「はい・・・」

新・女「・・・・・・」

新・女「・・・・・・」

女「・・・これ私よね・・・」

新「はい」

女「私あんなしがみついてたの・・・」

新「気がついてなかったんですか?」

女「うん・・・」

新「・・・ああ、このせいだったんだ。お風呂でなんか背中が沁みると思ったら・・・」

女「ゴメンね。あんな爪立ててたなんて・・・」

新「それに僕が胸に吸い付くって言ってたけど、これ見る限り悪いの僕だけじゃないですよね?」

女「だって気持ち良いんだもの。でもこんな押さえつけてた記憶は・・・」

女「あ、私、脚でこんながっちりあなたのこと・・・」

新「道理で動きにくかったはずだ・・・」

女「・・・あの・・・見るのやめない・・・恥ずかしくて胸が苦しくなってきた・・・」

新「ボクも・・・自分では一生懸命してるつもりだったんですけどモゾモゾしてるだけなんだな・・・」

女「私これで十分だから・・・」

新「女伍長・・・」

女「なに?」

新「手伝ってくれるって言ってたけど、こうして見ると手伝ってくれるの、入れる瞬間だけですよね?」

女「だって・・・そんなゆとりないんだもん。」

新「?」

女「だから・・・。いつも言ってるじゃない、演技してるわけじゃないって。しばらく動けないんだから・・・」

新「でも自信なくって・・・」

女「ほんとだってば。・・・・・・あの、いつも終わった後シーツ取り替えてるでしょ・・・・・・」マッカ

新「なんか、自分の彼女って言える気がしてきました」ハグ

女「私は初めてのときからずっと思ってる・・・。」ギュ

新「だから初勝利のお祝いに格闘服を着て・・・」

女「嫌っ!もうどうしてそっちに話が行くの!」

新「厳格な教官の女伍長がめくるめく官能の世界に・・・」

女「変なDVDの見過ぎ!たまにはそういうのじゃない事しようよ。」

新「えーと、じゃパンダ」

女「?」

新「パンダ」

女「パンダって動物の?」

新「他にあるんですか?」

女「イタリアの車で・・・」

新「知らなかった・・・。でも、そうじゃなくて動物の方。まだ見たことなくって。」

女「よかった。車買ってって言われるのかと思った。」

新「ヒモじゃないんですから」

女「でも、新隊員こっちの方の出身だったよね?行ったことないの?」

新「親にあまり遊びに連れてってもらったことないし、デートで行くような相手もいなかったし・・・」

女「そうなの。じゃ、明日一緒に行こうか」

新「いいんですか?」

女「うん、私もまだ見たことないんだ。地元こっちじゃないし、大人になって
動物園は行きにくかったからね。ちょっと楽しみかな。」

新「よかった」

女「晴れるといいね」

新「じゃ、晴れを祈って・・・」

女「ちょっと待って。あなた、もう理由どうだっていいでしょ?」

新「ちょうどそこに格闘服あるし」

女「え?」

新「ね、だから、これで・・・」ゴソゴソ

女「それ洗濯物のかごだから、いじっちゃダメ!見ないで!下着も入ってるの!・・・ああ、もう・・・」

新「これ・・・」

女「絶対ダメ。まだ洗濯してないから、せめて洗ってからにして、ね?汗臭いし、
防具の匂いとか付いちゃってるから。汚いでしょ?洗ったら今度着てあげるから・・・」

新「女伍長が着てたんだもの。別に汚くない・・・」

女「そういうことじゃないの。少しでもいい女と思われたいじゃない・・・、
あ、そこでクンクンしないの。・・・わかったから、着るから匂い嗅がないで…
あ、勝手にブラはずしちゃダメだってば・・・」

・・・お着替えtime・・・

女「これでいい?」

新「なんか不思議・・・」

女「なにが?」

新「格闘服着てるときの女伍長いつもすごく怖いんだもん。」

女「ゴメンね。自分ではそんな厳しくしてるつもりはないんだけど・・・」

新「でも、すごくかっこ良くて、見とれちゃうんです。」

女「ありがとう。でもやっぱり脱いじゃダメ?」

新「えー」

女「あなたといるときに、汗の臭いとか、シップの匂いとかさせたくないの。
それに格闘服って生地が硬いでしょ。ちょっと胸が痛い・・・」

新「あ、すみません。わがまま言って。」

女「ゴメンね」ゴソゴソ

新「だから代わりに・・モショモショ・・・・」

女「嫌よ、そんなことみんながしてるわけじゃないんだから。・・・

え、今日だけ特別?・・・いつもそう言うじゃない・・・私やったことないもの、うまくできないよ・・・

あなただってそのあとキスしたくないでしょ・・・気にしない?・・・私は嫌よ、何か自分のとするみたいで・・・

わかった、だったら私してあげるから・・・それでいいでしょ・・・私にはしなくていいから・・・。

ヨイショ、じゃ、良い?・・・ムグッ・・・コホッ・・・ウッ・・・なによ全部見えるって・・・あ、お願い見ないで・・・

いつも言う事聞いてあげてるじゃない、たまには私のお願い聞いてくれたって・・・

いいの、しわの状態説明してくれなくても・・・落ち着いてできないってば・・・

嫌だって・・・私のは、しなくて良いって言ったじゃない・・・・・・しょうがないでしょ、濡れたって・・・

そんなに刺激するんだもの・・・そっちは汚いから、ダメ・・・ね、もういいでしょ・・・

お願い、分かってるくせに・・・」

・・・状況終わり・・・

女 グッタリ「ねえ、私の事おもちゃと思ってない?」

新「そんな事ないです。どうしたら気持ちよくなってもらえるか一生懸命勉強して・・・」

女 グッタリ「変なDVDを私で試してるような感じしかしないんだけど・・・」

新「え、じゃああんまり良くなかったんですか・・・」オロオロ

女 グッタリ「そんなことないけど、無理やり恥ずかしいことさせるでしょ」

新 「じゃあ、一緒にDVD見て何するか考えましょうか・・・」

女 グッタリ「それも楽しそう・・・けど、やっぱりサプライズのが好みかな・・・」

新「じゃあ合格?」

女 グッタリ「ウン、あなたがしてくれる事は恥ずかしいけど全部楽しいし、気持ち良い」

新「良かった・・・」ホッ

女「でもね・・・」

新「なんですか」ドキドキ

女 グッタリ「エッチなDVDそこらへんに置いていかないでね。
女子の後輩が来た時の言い訳がいつも苦しいの・・・」

新「気をつけます」

女 グッタリ「あとね。」

新「はい」

女 グッタリ「どうして私が腕枕しなきゃいけないの?重いの・・・」

新「すべすべして気持ちいし、しばらくボーっとしてるし・・・」

女 グッタリ「・・・人が動けないとき狙うなんて・・・私がして欲しいのに・・・」

とりあえずここまで。
初めに思ったより長くなってきちゃいました。

題に出てる二人が空気って問題ですよね・・・羊頭狗肉。でも変人が二人いると
常人二人って妄想しにくいものだって最初気がついていなかったので・・・。

それから、下っ端感を強調するため新隊員と呼称しておりますが、
小隊に配属されてますので3,4年前の基準では実は新隊員ではありません。
時期は10月から12月ごろをイメージしてますので、一番下っ端から
ひとつ昇任して月一の外泊が許可されているという実にリアルな想定。

ま、もうひとつ昇任していないと候補生の勉強なんか始めないんですが、
そこはご都合主義というもので・・・・

言い訳が、長くなりました。

・・・翌朝・・・

女「あら、結構早く起きたのね」

新「もう起きてたんですか?」

女「うん、ちょっと準備をね」

新「準備?」

女「新隊員、デートって初めてなんでしょ?最初のデートでお弁当も
無しってわけいかないでしょ。」

新「こんないっぱい・・・相当時間かかったんじゃないですか。」

女「たいしたことないよ。」

新「昨日の夜だって遅くまでボクのいたずらに付き合ってくれてるのに・・・」

女「だってあれ私のためなんでしょ?これは新隊員のため。」

新「でもほとんどボクのわがままなのに」

女「だったらこれも私のわがまま。いい女って思ってもらいたいの。
あ、時間なかったから朝ごはんは、おにぎりの残りで我慢して。」

・・・1時間後・・・

女「よし、変身完了!」

新「変身ってオーバーな・・・あ、スカート!」

女「久しぶりにミニのワンピース引っ張り出してきたんだ、どう?」

新「いつもズボンだからすごく新鮮!」

女「パンツって言ってくれない?ホントは少し恥ずかしいんだけど、
前に私の脚好きだって言ってくれたでしょ。だからちょっと出してみようかなって。」

新「すごく似合ってます。いつもそういうのにすればいいのに。」

女「恥ずかしいもの、今日は特別」

新「もったいないなあ、綺麗なのに」

女「たまにだから良いの。じゃそろそろ行こうか」

・・・どこぞの動物園・・・

新「入園早々いきなり目の前がパンダ舎ですね」

女「こんな並んでるんだ。やっぱり人気有るんだね、子供だけじゃないんだ。」

新「起きてるかな。」

女「たいてい寝てるって言うからね。」

新「動いてると良いなあ」

女「子供みたいな事言ってるんじゃないの。」

新「あ、えさ食べてる」

女「うっ、可愛い・・・もこもこ」

新「意外と茶色っぽいですね。」

女「・・・・・・」

新「女伍長?あ、魂抜かれてる・・・。」

女「・・・・・・」

新「ねえ、立ち止まらないでくださいって言ってますよ。
ボク達の後ろ詰まってます。」

女「連れて帰りたい・・・」

新「ダメですよ。お願いだから柵にしがみつかないで・・・」

・・・パンダ舎出口・・・

新「子供じゃないんだから・・・」

女「だってさ、目の前でもこもこと・・・・・・・」

新「だからって、柵にしがみつかなくたって・・・」

女「徹子さんの気持ちがはじめて分かった。でもね、入り口の目の前で
いきなりパンダって言うのもどうかなって思わない?」

新「なんでですか?」

女「だって、パンダってお寿司で言えばトロでしょ?」

新「寿司に例えないと思うんですけど・・・」

女「最初にトロを頼むっていうのはなんか粋じゃない気がしない?」

新「例えはどうかと思いますけど、言いたい事は分からないでもないです。」

女「でしょ。ま、それはおいといて、もう一回並ばない?」

新「粋は?」

女「私田舎者だから粋なんてどうでもいいの。」

・・・2回目の後・・・

新「満足しました?」

女「うん、あと帰りがけにもう一回見れば良いかな。」

新「もう1回行くんですね・・・次どこ行きます?」

女「モノレールに乗って不忍池見に行こうよ」

新「モノレールですか?」

女「こち亀でよく出てきたでしょ?実物見たいの。」

新「女の子なのにこち亀なんか読んでたんですか?」

女「ううん、アニメでやってたでしょ。あの池の底に両さんの潜水艦とか飛行機が沈んでると思ったらワクワクしない?」

新「かなりマニアックな・・・。でもモノレールは乗ってみたいですよね。行きましょう。」

・・テクテクテク・・・・

・・・・モノレール乗り場・・・・

新「結構並んでますね。」

女「まあ、夢の国よりましでしょ。」

新「20分待ちか・・・」

女「あれ、部隊からメールが来た。」

新「ボクも。」

女「・・・山火事で災害派遣かかってる・・・」

新「うちの実家の方だ・・・」

女「帰らなきゃ・・・」

新「せめてお弁当を食べてから・・・って訳行きませんよね。」

女「休日の災害派遣は集まるのに時間がかかるからね。早く行ってあげないと。」

新「女伍長・・・」

女「なに?」

新「とりあえず、トロを最初に食べといてよかったですね」

とりあえずここまで・・・200こえた!
ますます進む主役の空気化。いまさら、題変えられないし・・・

・・・小隊事務室・・・

女「遅くなってゴメン。新米伍長、今どうなってるの」

新米「中隊本部の指示で小隊長は先遣で出ました。その時いた下士官も
ほとんど一緒に出てます。」

女「残ってる下士官は?」

新米「僕だけです。残りは兵隊だけ」

女「あとの指示は?」

新米「ありません。中隊本部にせかされたのでその暇もなく出発しました。」

女「中隊本部も後先考えないんだから、まったくもう!」

新米「あまり機嫌よくないですね?」

女「デートの最中に呼び出されて機嫌が良い訳ないでしょ!」

雑魚A「えっ、女伍長がデート!?誰とですか!?」

女「新隊員とパンダ見に行ってたの!」

雑魚B「なんだ、新隊員か」

新隊員「なんだはないでしょう。ボクだってその気になれば狼に・・・」

女「ハイハイ、私の周りには狼さんもコウノトリさんもいないから
来たい人はいつでも来て頂戴」

雑魚C「いいんですか?」

女「勇気があればね。」ジロ

雑魚ABC「・・・」コワイ


女「そこの勇気のない人達、ちゃんと手伝ってちょうだいね。第2波派遣の準備は?」

新米「まだです」

女「じゃ、新米。無線機準備して。やり方わかるわね?」

新米「はい。」

女「それから・・・あ、幼馴染外出して無かったのね。えーと携行糧食もらって来て。
暖めなくても食べられるやつね、糧食班もばたばたしてるから数と種類をよく確認しなさい。」

幼馴染「わかりました」パタパタ・・・・

女「雑魚A、B、小隊長室にベニヤ板運んどいて。あと新隊員、地図庫から
現場の地図持ってきて。地図はベニヤにはってビニールを上から掛けて。」

雑魚A,B、新隊員「了解!」

女「雑魚C,D。資材積みに行くから車を倉庫に回して。私もすぐ行くから」

雑魚C、D「はい!」

・・・・〇〇分後・・・・

女「とりあえず、準備終わりかな。早めだけど晩ご飯食べられる人は
食べてしまいなさい。今逃すといつ食べられるかわからないから・・・」

雑魚A「中隊本部から電話なんですけど。」

女「こっちに回して。はい、第2小隊女伍長です。・・・・え、水トレーラを現地まで
・・・たぶん牽引の免許持ってるの今は私だけです・・・わかりました。
では、あとうち若い子しかいないので、小隊の面倒お願いします。」

新米「水トレ運ぶんですか?」

女「うん、私引っ張っていく。すぐトラックに水トレーラ繋いで。
2波の準備は大体終わったから、私が出発した後は中隊本部の指示を受けて」

新米「わかりました。」

女「道路マップある?場所よくわかんないんだ。」

新隊員「そうですね、この辺り難しいんですよね。大体片道2~3時間ってとこですかね。」

女「ん?新隊員このあたりの道わかるの?」

新隊員「地元ですから・・・」

女「忘れてた。よし、新隊員一緒に行くよ。すぐに出発準備して。できたら乗車待機!」

・・・移動中・トラックの運転席・・・

新隊員「女伍長・・・」

女「なに?」

新隊員「二人でドライブって初めてですね・・・」

女「もう、こんな時に暢気なんだから・・・。でも、できたら緑じゃない、
もう少し小さい車で海にでもいけると良かったんだけどね。」

新隊員「ボクも早く免許取りに行きたいなあ。」

女「1任期終わるぐらいまでには行けるんじゃないかな?それまでのドライブは
私がドライバーね」

新隊員「ちょっと悔しいなあ。あ、そこ曲がったら当分まっすぐです。」

女「サンキュー」

新隊員「女伍長ご飯食べましたか?」

女「朝食べたっきりかな」

新隊員ゴソゴソ「じゃ、あーん」

女「なんかあるの?乾パン?」パク

女「あ、今日のお弁当のから揚げ!」

新「慌ててたんで、おかずの包みひとつだけしか持って来れなかったけど・・・」

女「ありがとう。自分で作っといて言うのもなんだけどおいしい」

新「じゃもうひとつ」

女 「本当は私がアーンてするつもりだったのに。」パク

新「次の楽しみに取っときます。今度コアラ見に行きましょう」

女「そうだね。ちょっとこっちに来てくれる?」

新「なんですか?」

女 チュ「ありがと・・・あ、から揚げ食べてすぐキスって色っぽくないよね」

新「レモンの味もしましたよ、絞っときましたから・・・」

とりあえずここまで

・・・・7時間後・駐屯地に帰隊・・・

女「遠かったね。でも、新隊員がいてくれたおかげで助かったわ。」

新「何にも役に立たずすみません。もう12時過ぎちゃいましたね」

女「中隊本部に報告してくるから先に休んでなさい・・・」
女「あ・・・・・・」クラクラ、ドサ

新隊員「女伍長大丈夫ですか!どうしよう!幼馴染上等兵!」

・・・医務室・・・

女「あ・・・」

幼「気がつきました?」

女「う・・・ん」

幼「身体をちゃんと休めなきゃだめだって言ったじゃないですか。」

女「今回は特別よ。そんな怖い顔しないで・・・」

幼「特別って言ったって・・・」

女「競技会の練成終わった日だし、二晩寝てないし。食事もまともに食べてないし、
6時間運転してたし・・・これだけ重なるとさすがにね・・・」

幼「無理しないでください、あの子も気を遣わないんだから・・・・」

女「新隊員が悪いんじゃないの・・・4割くらいは・・・」

幼「6割悪いんじゃないですか」

女「冗談よ、新隊員を怒らないでね。」

幼「もう、甘いんだから。身体壊したって知りませんからね!」

女「今度からもうちょっと気をつける。点滴なんかされるの初めて、
健康だけが取り柄だったのに。あ、新隊員は?」

幼「今、中隊本部に報告行ってます。」

女「大丈夫かな?」

幼「大丈夫ですよ、見た目より賢い子だから。」

女「そうね、いつも私言いくるめられちゃうの。」

カチャ
新「入ります・・・女伍長、大丈夫ですか?」

女「うん」

幼「中隊に報告終わった?」

新「はい」

幼「じゃ、あたしと代わって。休ませてもらうから。ちゃんと女伍長のお世話しなさい。」

新「はい」

幼「じゃ帰ります。ちゃんと休んでくださいね。」

女「ありがとう。おやすみ」

カチャ カツカツカツ・・・・

女「ふふっ」

新「何がおかしいんですか?」

女「幼馴染が、こんな時も気を使ってくれるから」

新「・・・」

女「でも、寝かされたのが医務室でよかった。」

新「なんで?」

女「女子隊舎だったらあなたに来てもらえないじゃない。」

新「そうですね。点滴必要ってまだきついんですか」

女「ううん、もう大丈夫。あ、眼帯があればあのコスプレできるかも・・・。」

新「馬鹿なこと言ってないで早く休んでください。」

女「新隊員に怒られちゃった・・・・・・。新隊員がエッチなことしようとしないなんて
私もう死んじゃうのかしら・・・」パタ

新「からかわないでください・・・」

女「ゴメン。えーと・・・」

新「はい?」

女「寝るまで手を握っててくれないかな・・・」

新「はい」ニギッ

女「肌が触れ合ってると安心できるの・・・。ホント言うとね、今日ちょっとつらかった・・・」

新「ゴメンなさい・・・いろいろ・・・」

女「ううん・・・・あのね、出来たらでいいんだけど・・・朝までいてくれる?」

新「うん」

女「よかった・・・・・・・・・・Zzzz・・・」

とりあえずここまでです

・・・小隊長室・・・

幼コンコン「入ります」

男「あ、幼馴染」

幼「女伍長は、疲労と睡眠不足による貧血ということで今点滴をしています。
朝まで休養を取れば復帰できるだろうということでした。現在は、新隊員についてもらっています。」

男「今、僕だけだから普段どおりで良いよ。新隊員より女子がついていたほうが良いんじゃないの?」

幼「うん、本当はそうなんだけど・・・」

男「?」

幼「女伍長の顔見たらそんなこと言えなくて・・・」

男「なんで?」

幼「新隊員が入ってきたときの表情の変化って言ったら・・・」

男「・・・」

幼「顔が明るくなるって言うのはあれを言うんだろうな。すっごいホッとした顔したの。
とてもじゃないけどあたしがついているって言えなかった。」

男「そうか・・・」

幼「女伍長が新隊員をあんなに頼りにしてるのかと思ったら不思議な気がして」

男「逆だったらわかるけどね。」

幼「あのね・・・」

男「?」

女「あたしにあんな顔してくれる?」

男「僕は男だからそんな顔に出さないとは思うけど、今入ってきたのが
幼馴染とわかったときはそれだけで緊張がとけた気がしたよ。」

女「今日一日不安だったんだ、自分の部隊が本当に災害派遣に出るなんて思ってなくて」

男「そうだね、僕も初めてだ」

幼「男兄も、すぐ出てっちゃったしどうしたら良いかわからないし」

男「出た後の指示まで気が回らなかったんだよな、情けないけど」

幼「小隊長なんて飾りだって思ってたけど、いないと不安になるもんだなって・・・」

男「少しはありがたみがわいた?」

幼「うん、帰ってきてくれたときほんとに嬉しかった。」

男「そう、よかった。」

幼「明日、また出動するとしたら一緒に連れて行って、お願い」

男「公私混同はしないよ」

幼「ダメ?」

男「公私混同はしないけど、今日行った人間はみんなへたばってるから。
幼馴染体力あるし、いやだって言っても連れて行く。」

幼「意地悪。男兄も疲れたでしょ、仮眠とらないと。ベット準備してあげる。」

男「良いよ、自分でやるから」

幼「小隊長の世話は小隊員がするものよ。」

・・・・・・
幼「できたよ。」

男「ありがとう。野外寝台ってもうちょっと大きいと良いのにな・・・」

幼「なんで?」

男「一緒に寝れるじゃん。」

幼「寝ぼけたこと言ってないで、さっさと寝なさい。小隊長の代わりいないんだから」

男「そうだね、正直きついんだ」

幼「あたし、ここで電話番しててあげるから・・・」

男「・・・・幼馴染・・・・」

幼「何?」

男「女伍長の気持ちがわかった・・・」

幼「あたしの有難みもわかったでしょ?じゃ、おやすみなさい」

男「うん、ありがとう」

幼「チュッ・・・・・なんてしてあげないよ・・・・・・お願いしてくれないと。」

男「おねがい・・・」

幼「・・・・チュ・・・・」

男「ありがとう・・・」

幼「絶対これ以上しないからね・・・」

男「うん」

幼「絶対だからね・・・」

男「・・・」

幼「わかった?絶・・・」

男 ギュッ

幼「もう。ダメだって言ってるのに・・・・」

男「一緒にいて・・・」

幼「しょうがないわね、でもベッド小さいからよっぽどくっつかないと落ちちゃうね・・・」

男「落ちないように抱きしめるから・・・」

幼「離さないでね・・・」

男「・・・」

幼「・・・」

幼「・・・あの・・・疲れてるのにこうなるの?」

男「疲れてるからこうなるの・・・」

幼「みんなが来るまでにね・・・」

男「うん」

幼「ベルト外そうか。」

男「うん」

幼 ゴソゴソ カチャカチャ 

? ギギ バキ ドスン

幼「キャア!痛い!何?」

男「ベッドの足が折れたみたい・・・」

幼「そんなヤワなの?」

男「だってこれほんとはね、野戦病院の患者用だから二人で寝れるほど強くできてないんだ。」

幼「そうなの?じゃ、なんで二人で寝ようとしたのよ?」

男「我慢できなかったんだ・・・・」

幼「それだけ、あたしが魅力的だったって事?」

男「うん・・・」

幼「それじゃしょうがないわね。」ゴマンエツ

男「・・・幼馴染は納得してくれたけど、補給係には怒られるだろうな、そうそう壊れるものじゃないから・・・」

幼「あたしも一緒に謝った方がいい?」

男「一緒に寝て壊しましたって?」

幼「あ・・・・」

男「僕が壊したことにしといたほうがいいよね?」

幼「お願い・・・」

男「仕事場でいかがわしいことしようとした罰が当たったかな」

幼「今度男兄の家で埋め合わせするからね・・・チュ」

とりあえずここまで

・・・女伍長の私有車/某動物園に向けてドライブ中・・・

新隊員「あの橋渡ったら右側の車線に移ってください。」

女「わかった・・・ブツブツ」カクッ、ブォーン、グーン

新隊員「結構エンジンの音大きいんですね・・・」

女「古いminiだからね・・・ブツブツ」

新隊員「オートマのにしないんですか?」

女「この時代のminiにオートマ無いの・・・ブツブツ」

新隊員「ミニクーパーって・・・」

女「これクーパーじゃない。クーパーなんて邪道よ。」

新隊員「そうなんですか・・・。ご機嫌あまり良くないですね」

女「別に・・・ブツブツ」

新隊員「miniって僕たちがドライブ行くのにちょうどいい感じがしますよね・・・」

女「そうね、後ろに図体の大きいのが二人乗ってなければね・・・」

男「すみません・・・」

幼「あたしだってコアラ見たいんだもん」

女「二人で行けば良いじゃないの!」

幼「だって、女伍長と新隊員を・・・」

女「二人にしといたらなにするか判らないって言うんでしょ!」

幼「ピンポーン」

女「ピンポーンじゃないわよ!動物園でなにするって言うのよ!」

幼「さあ、油断もすきもないですからねえ・・・」

女「そこまで信用無いのね・・・」

幼「自分の胸に・・・・」

女「手を当てなくても信用無いのわかってるからいい。」

幼「残念。また何か聞けると思ったのに・・・」

女「大体なんで私がドライバーなのよ。普通男の人が二人いて、
後輩もいるんだから誰かしら運転できる人いそうなもんでしょう・・・ブツブツ」

幼「だってまだ自動車教習所の順番が回ってこないから。」

新隊員「ボクも・・・」

男「ペーパードライバーだし・・・」

女「小隊長・・・」

男「はい・・・」

女「教習所の入校枠、ちゃんと取ってきてくださいね。」

幼・新「そうだ、そうだ!」

女「私も彼氏の運転でドライブに行きたいので」

男「頑張ります・・・」

・・・某動物園到着・・・

女「コアラは・・・」

幼「一番奥のほうですね」

女「パンダは一番前にいたのに。サービス精神がたりないわ。」

新「粋じゃないって文句言ってた癖に」

女「だってまた、呼び出しがかかるかもしれないじゃない!」

男「まあ、とりあえず見に行こうよ・・・」

・・・コアラ舎・・・

幼「ご機嫌直してもらえました?」

女「ものすごく抱っこしたい・・・。」

幼「ついでに、コアラのぬいぐるみもプレゼントしますから。」

女「大きいほう?30センチのくらいの・・・?」

幼「いいですよ、ね?」

男「ね?って僕が?」

幼「ほかに誰が?」

男「そうだよね・・・・えーとこれで良いのかな。」

幼「私の分は?」

男「なんで幼馴染に!?」

幼「新隊員の彼女にプレゼントして、自分の彼女に無いっておかしいでしょ?」

男「そんなー!?」

女「幼馴染、小隊長をいじめちゃダメでしょう。」

幼「じゃ、ぬいぐるみいらないですか?」

女「いる。」

男「なんかだまされてる気がする・・・女伍長のが給料高いのに・・・」

女「小隊長」

男「何?」

女「騙されるのも男の甲斐性ですよ。」

・・・帰り道・車の中・・・

新「結局、夜までいましたね。」

女「ウォンバットがあんなもこもこしてて可愛いと思わなかったんだもん。」

新「もこもこしてればいいんですね・・・」

女「そういうわけじゃないんだけど」

幼「そういえば新隊員も、もこもこしてるもんね。」

新「してません!」

幼「ムチムチ?」

新「そんな太ってない・・・」

女「ハハハ、私より体脂肪率高いんだからダイエットしなさい。」
女「来る時はあんまり気にしてなかったけど、このあたりって
コンビナートが多いんだ・・・」

男「日本で一番大きい工業地帯だからね。」

女「建物が見えなくて、鉄塔の明かりだけが見えるから何かSFの世界みたい。」

男「港のほうの夜景が有名だけど、こっちのほうがきれいな気がするね。」

女「私の実家山の中だから、こんな景色見たことありませんでした。」

男「こっちのほうに演習場も無いから来ることないし・・・」

女「そういえば幼馴染と新隊員静かになりましたね。」

男「幼馴染は寝てるよ」

女「新隊員も・・・二人とも騒ぐだけ騒いで。子供みたい」

男「なんかで読んだんだけど、安心てね、両親の会話を聞きながら、
親が運転する車で寝ることなんだってさ」

女「じゃあ、私達がお父さんとお母さんですか?」

男「・・・そうかもね・・・。今日はデート邪魔してごめん。・・・幼馴染がどうしてもって
聞かなかったもんだから。」

女「・・・私も憎まれ口叩いてすみませんでした。本気で言ってた訳じゃないので
許してください。・・・それに、新隊員がほんとに楽しんでいたから・・・。」

男「・・・自分の子供も、この二人みたいに元気だといいな。」

女「子供の面倒見るの大変なんですよ。」

男「女伍長、子守得意そうだけどね。あ、もし疲れてるんなら運転代わろうか?」

女「ふふ、ペーパードライバーに首都高を運転なんかさせられません。」

男「難しいの?」

女「慣れないとどっちの車線走っていいかわからないから。」

男「そうか・・・」

女「それにマニュアル車運転したことないでしょ?」

男「うん」

女「小隊長も寝てていいですよ。」

男「でも・・・」

女「私の運転じゃ安心できませんか・・・?」

男「そういうわけじゃないけどさ、なんかもったいない気がして。」

女「そんな歌昔有ったな・・・。じゃあ、夜景でも楽しみながら帰りますか?」

男「うん」

女「また一緒に遊びに行きましょう。子供たちが喜んでくれるから。」

男「そうだね。」

女「でもこの子たち、こんな勉強しなくて試験大丈夫かしら・・・。」

今回はここまでです。

・・・昇任試験合格発表後・・・

新「やっぱり駄目でしたね。」

幼「結局、あんまり勉強しなかったもんね。ま、次頑張ろう。」

新「はい。ただ、女伍長が凄い落ち込んじゃって・・・」

幼「前も結構悩んでたからね、っていうかさ、あんたがちゃんと勉強
しなかったからいけないんじゃないの!」

新「そのとおりです・・・シュン・・・でもですよ、男として我慢できると思いますか?」

幼「男じゃないもん」

新「じゃ、女としてでも良いですけど・・・」

幼「・・・・うーん、そう言われると・・・・」

新「こう言っちゃあなんですけど、幼馴染上等兵だって合格しなかったじゃないですか。
身に覚えありませんか?」

幼「・・・まあね・・・。あっ、なんでもないっ。」マッカッカ

新「ふーん。それはおいといて、とりあえずみんなで残念会を開きません?」

幼「そうね、女伍長にもう少し元気になって貰わないとね」

・・・と言うことでいつもの居酒屋・・・

新・幼「力不足で申し訳ありませんでした。」

女「そんなことないよ。私の教え方が悪かったのよ」

新・幼「次こそは頑張りますから、またお願いします」

女「でも、私が教えたんじゃ駄目な気がする・・・」

男「いや、次は幼馴染も一緒に面倒見てもらえないかな?」

女「そんな教え方うまいわけでもないし・・・」

男「3人でやったらもう少し勉強に集中できるんじゃないかな」

女「3人でやったらって・・・・・・あっ、幼馴染!」

幼「え、なんですか?」

女「小隊長に言ったでしょう!!」

幼「いや、あの、ねえ、男兄私何も言ってないよね」オネガイ

男「いや、あの、ねえ、何も聞いてないような気がする」アタフタ

女「小隊長・・・」

男「何かな?」アセアセ

女「どうせ嘘つくんならもう少しうまくできませんか?」

男「うん」アセアセ

女「それに恥ずかしいのはこっちの方なんですから、ピシッとしてください」

男「キヲツケマス」

新「でも幼馴染上等兵の方も大して変わりませんよね?」

幼「あっ、何言ってるのかな新隊員は・・・コラ逃げるな・・・」

新「女伍長助けて」

女「お・さ・な・な・じ・み・・・」

幼「は、はい・・・」チョクリツフドウ

女「自分は何もしてませんて顔してたでしょ!」

新「身に覚えがあるって言ってましたよね」

男「そういわれると」

幼「返す言葉もございません」

女「ま、事の成り行きを聞かせて貰いましょうか。
私のことだけ知られてたんじゃ不公平でしょ」


男「幼馴染、頼むよ・・・」

幼「こういう時すぐ逃げるんだから。えーと、前にエプロンの話聞いた日があったじゃないですか。
で、その日にですね、・・・アンナコトヤ・・・。で、この服買ってもらったんです。」

女「ふーん、私が真剣に悩んでるのをネタに二人で楽しんでたわけですね。」

男「そういうつもりは無かったんだけど、結果的には・・・」

女「幼馴染、もう叙〇苑行ったの?」

幼「まだですけど」

女「新隊員、小隊長が焼肉連れて行ってくれるって」

新隊員「ゴチになります!」

男「叙〇苑4人かぁ・・・。給料日のあとでいい?」

女「予定空けときますね」ニコ

男「キビシイなあ・・・」

女「・・・・・・あの、小隊長?」

男「なに?」

女「何かほかにもまだ心配事が?」

幼「え?」

男「・・・うーん・・・心配事ってわけじゃないんだけど」

幼・女・新「・・・・」

男「中隊長に来年の春異動って、ついさっき言われたんだ。」

幼「・・・女伍長なんでわかったんですか・・・?」

女「うーん、なんとなく」

幼「なんとなくか・・・」

新「それで、転出先は?」

男「東北方面軍」

女「他の方面軍ですか・・・」

幼「遠いな・・・」ポソ

女「それで、幼馴染も面倒見ろと?」

男「うん」

女「面倒見る事は問題ないですけれど。幼馴染は、どうするの?」

幼「どうするって言われても・・・。上等兵じゃ方面を越えた異動できないし、
まだ仕事やめたくないけど、男兄とはなれちゃうのも・・・
どうしていいかわからないです・・・」

女「小隊長は?」

男「それは来て欲しいけど、でも僕のために仕事やめろとまで言えないし」

女「つまり、離れたくは無いけど、仕事やめる決心もつかないってことですね」

男・幼 コクリ

女「だったら、結婚しちゃったらどうですか?」

男・幼「えっ?」

女「婚姻とか特殊な事情があれば上等兵だって方面越えて異動できるはずですよ、知らないんですか?」

男「え、そうなの?」

女「そうですっ。若い士官は物を知らないんだから。
ねえ小隊長、幼馴染と結婚する事に問題ないですよね?」

男「特には・・・」

女「幼馴染は?ずっと好きだったんだもんね。いいよね?」

幼「まあ、そうですねえ・・・。」

女「二人ともOKって事ですね?」

新隊員「じゃあ、これで婚約成立ですよね!?女伍長頑張った
甲斐がありましたね。」パチパチ

女「ね!」vサイン

新隊員「あれ、幼馴染上等兵なんで泣いてるんですか?マタニティーブルー?
・・・ガツン・・・女伍長痛いです」

女「それじゃ順番が狂っちゃうでしょ!マリッジブルー?」

男「それも早いと思うけど・・・」

幼「そうじゃない・・・」

女・新「?」

幼「だって、ちっともロマンティックじゃないんだもん!告白だって、
初体験だってみんななんかのはずみみたいになっちゃってさ。
そりゃぁ、私だって二十歳越えてますから世の中少しは知ってますよ!
白馬の王子様が来ないことぐらい知ってますよ。だけどこんなドタバタ嫌だああ・・・!」

女「あ、ごめんなさい。つい勝手に盛り上がっちゃって・・・
そうだよね、女の子にとって一番大事なことだもんね。
小隊長今から何とかうまくいいムードに・・・・・・って無理ですよね。
あ、どうしよう・・・・・・・幼馴染、ゴメンね。」

幼「・・・でも、わかってるんです。この植物性プランクトンが
まともにプロポーズしてくれるはず無いって」

男「植物性プランクトン?」

幼「草食以下って事よ。」

男「・・・・」

幼「女伍長や新隊員がいろいろしてくれなかったらきっと何にも進まないって。」

幼「だから、感謝してます。本当にありがとうございました。」

女「ああ、良かったぁ。嫌だって言われるかと思った。でも、こうなったら今から忙しくなるわよ。
いろいろ手続きあるから」

幼「そうなんですか?」

女「役所に婚姻届けださなきゃいけないし、あ、保証人が必要だからね。私なってあげても良いけど。
あなたの異動の調整だってもう遅いぐらいだから急がないといけないし」

幼「知らなかった」

女「式はどうするの」

幼「それはしたいですけど」

女「そうよねえ・・・でも今からだと空いてる式場がね・・・・」

幼・女「アーデコーデ、アンナコトコンナコト、ウンヌンカンヌン」

新隊員「小隊長?」

男「なんだ?」

新隊員「影薄いですね」

男「いいんだよ、それで。いろいろ有難う」

新隊員「楽しんでただけですよ。それに一番得したのボクみたいだし。」

男「のろけてるの?」

新「いいえ、事実です。」

幼「ねえねえ、男兄。」ツンツン

男「なに?」

幼「結婚式ね、異動終わって落ち着いてからすることに決まったから。」

男「決まった・・・の?」

幼「うん、で、式は神前でやって、お色直し3回するの。ウェディングドレスと着物とカクテルドレス着て・・・
あ、新婚旅行は夏休みにくっつけて特別休暇とってアメリカの西海岸に行くからね。
あとラスベガスのショーも見に行くよ。」

女 ウンウン、ソレガイイ

新隊員コソコソ「この先大変そうですね?」

男コソコソ「不安になってきた」

幼「え?なに?」

男「すごくいいと思うよ。」

今日は「とりあえずここまで。
もうちょっと続きます。

・・・次の日の課業終了後・小隊長室・・・

女「お呼びですか?」

男「課業後にゴメン。ちょっと気になったことがあって。昨日は言わなかったけど女伍長も
何か心配事があるんじゃないの?」

女「・・・はぁ・・・。よく分かりましたね。まだ、誰にも言ってないのに・・・」

男「なんか昨日のはしゃぎ方が不自然だったから・・・」

女「・・・・・・・なんて言ったら良いのかな、パーティーが終わっちゃうって感じですね。」

男「パーティーが終わる?」

女「私、実家が東北の農家なんです。だけど、最近、親の身体の調子が悪くて。
で、帰ってこいと・・・」

男「ご兄弟は?」

女「妹が一人、ずいぶん前に結婚して関西にいます。」

男「そうか。すぐに帰らなくちゃいけないの?」

女「30までに帰ってこいって。」

男「え、そんな早く・・・」

女「うちの実家のあたりって、男の子が居ない家は大抵婿養子をとるんですよ。
30越えると婿の来手が減りますからね。」タメイキ

男「新隊員には?」

女「言わないつもりです。小隊長も秘密にしておいてくれますか」

男「だけど・・・・・・・」

女「パーティーは終わるんです・・・」

女 ・・・・・・パチ

男「なぜ電気を消したの?」

女「明るいと私事を話しづらいんです。」

男「暗い方が話しやすいのならそれでも良いけど。」

女「小隊長、うちの小隊に配属になったの1年半前でしたね。」

男「うん。」

女「私、小隊長のこと、チョット良いなって思ってたんです。」

男「・・・僕はそう思わなかった。」

女「・・・・」

男「すごく素敵な人だと思った。」

女「・・・分かってた・・・」

男「え?」

女「私はあなたたちみたいに子供じゃないから・・・」

男「・・・・・・」

女「あなたが今なにを考えているかを当てて見せましょうか?」

男「うん」

女「私のことを抱きたい・・・」

男「僕も、女伍長が何を考えてるか当てて見せようか」

女「うん」

男「でも、できるはずがない」

女「おしい。」

男「え?」

女「正解はね、”でも、できるはずがない。私がこうしなければ”」ハグ

男「エッ!?どうして?」オソルオソルハグ

女「私が言ったこと聞いてなかった?チョットいいなと思ったって。」

男「でも・・・」

女「私を見て。ただ抱きしめているだけなの?」ギュッ

男「でも・・・」

女「"でも"ばっかりね。素敵だと思ってくれてたんでしょ。それとも新隊員と関係を
持ったような女には興味なくなった・・・?」

男「・・・・・・」

男「・・・・そうか・・・・・」

女「そうかって?」

男「ずっと分からなかったんだ。なぜあんなに新隊員との事を幼馴染に話すのか。
考え無しにそんな話をする人じゃないのに。」

女「・・・」

男「僕が女伍長によそ見をしないように・・・」

女「馬鹿じゃないの?私はそんないい人じゃない。」

男「いい人?いや、幼馴染はいつも言ってた、天使か女神だって。」

女「ふーん、その女神が目の前でどうぞって言ってるのよ。」

男「その女神様が一番大事にしているのは僕じゃないってことぐらいはわかってる。
だから、女神様を汚すわけには行かないんだよ。」

女「ほんとにみんな馬鹿なんだから・・・私のこと何も知らないくせに・・・」

男「何も知らないよ。でも今は新隊員が可愛くて、いや好きでしょうがないことだけは
わかる」

女「・・・・・」

男「ならどうして?」

女「・・・・・・」

男「・・・・・・」

女「・・・それは、私だって・・・」

女「私だってホントは一緒に来てって言いたい・・・言いたいけど・・・」

男「・・・・・・」

女「・・・・・・」

男「・・・そう言えば新隊員は何も考えず自分についてくる。それぐらいなら、
一緒に来てって言えなくなってしまう方がいい・・・」

女「・・・よく出来ました・・・。」

男「憧れの人のやることは、はっきり見えるんだ。」

女「ただ見てるだけ?」

男「・・・うん」

女「それで後悔しないの?」

男「たぶん、後悔するだろうな。どうしてあの時押し倒さなかったんだろうって。」

女「・・・・・・残念でした。せっかくのチャンスだったのに。でも今なら
まだ間に合うかも。誰もいないし」

男「そんなに僕を苦しめたい?出来ないってわかってるくせに。ずっと女神と思ってたけど、
悪魔だったんだ・・・」

女「やっとわかったの?」

男「うん」

女「だけど悪魔なら襲い掛かっても大丈夫って思わない?」

男「いや、たたりが怖い」

女「・・・・馬鹿、祟るのは神様よ・・・」

男「でも、もう少しこのまま抱きしめてても良いかな?これが最初で最後だと思ったら
離したくないんだ。」

女「私は最後じゃなくてもいいわ。」

男「え?」

女「幼馴染がOKしてくれたらね。」

男「・・・浮気したら包丁で刺すって・・・」

女「じゃあ、やっぱりこれが一生の思い出ね・・・」

男「そうだね」

女「もし、恋人役を幼馴染じゃなくて私に頼んでたらどうなったかな?」

男「部隊で人気の気立てのいい下士官と結ばれた幸せな士官」

女「年増の下士官に捕まった可哀相な士官かも」

男「どっちもあこがれ選択肢だ・・・」

女「・・・・意地悪・・・・ねえ、男?」

男「なに?」

女「たまには、私も泣いていい?」ギュッ

男「うん・・・・」

女「私、自分がわからない・・・」

・・・a few minutes later・・・

女「小隊長、私やっぱり新隊員に話します。」

男「うん、それがいい。もう、自分で自分の将来を考えられると思う。
この数ヶ月で彼はほんとに成長したよ。」

女「教官がよかったからだと思いませんか?」

男「うん、小隊長として本当に感謝している。」

女「小隊長として・・・ですか。なら男さんは?」

男「・・・・・・そんなに悔しいって言わせたい?」

女「フフ、悪魔ですからね。誘惑できなかったけど」

男「いや、あと10分こうしていたら絶対に襲いかかる」

女「じゃ、あと9分一緒にいてあげる。」

・・・9分後・・・

男「帰ろうか?」

女「そうですね。よく我慢できました。」

男「子ども扱いだね。」

女「今頃気がつきました?」

男「とてもかないません」

女「正門まで送ってあげます。迷子にならないように・・・」

男「こんな時間に二人で居たら噂にならないかな?」

女「私と小隊長だったらホテルから出るところでも見られないかぎり
誰も疑わないと思いますよ・・・」

男「それはそれで寂しいな・・・」

ガチャガチャ・・・遠ざかるグンクツノヒビキ

ゴトガタ、ギー

幼「雰囲気的には、小隊長みたいな感じかな・・・か。」

・・・数日後・女伍長の下宿でお勉強・・・

女「もう、大卒が農業高校卒より算数できないってどういうことよ?」

幼「だって最初から私立文系のつもりだったから高校の時数学の勉強まるで
しなかったし・・・」

女「これ数学じゃない、算数だよ。日本の教育はおかしい!」

幼「そんなこと言われても・・・文部大臣になり代って謝ります。」

女「文部科学大臣だからね、試験のとき間違えたらダメよ。そういえば、幼馴染、
最近面白い噂が広がってるのよ、知ってる?」

幼「え、どんな噂ですか?」 

女「幼馴染と新隊員が付き合ってるんじゃないかって」

女「銃剣道も一緒に練習してたし、しょっちゅう二人で言い合いしてるのが
漫才みたいだって。なんか引っ込み思案だった新隊員が急に積極的になったし、
幼馴染が妙に色っぽくなったって評判でね。これは二人が付き合ってるに
違いないって」

幼「よりにもよって、なんであんなのと付き合わなきゃいけないんですか!」

女「私のカレをあんなのって・・・・」

幼「あっ、すみません。そういう意味じゃ」

女「もう!でね、そのせいか新隊員が最近人気出てきちゃってね。」

幼「あまり聞いた事ないですけど・・・。」

女「それは、あなたと付き合ってるかもしれないと思われてるからよ。」

幼「そうかなあ?」

女「ショタ好きの子とか、女装させたがってる子とかねらってるし。」

洋「あんまりいい趣味じゃないですよね。」

女「そういう子だけだったらいいんだけど。普通に好きって言う子もいるから、
少し不安になるんだよね・・・結構可愛い子も目を付け出してるみたいだし、
盗られちゃうんじゃないかなって」

幼「・・・・・・」

女「どうしたの?」

幼「・・・女伍長でも不安なんていわれたら・・・」

女「?」

幼「・・・」

女「なに?」

幼「・・・男兄・・・いえ、小隊長のことどう思っているんですか?」

女「・・・小隊長が何か話をした・・・わけないわね。見てたの・・・?」

幼「・・・はい・・・。あたしは、男兄も、女伍長も心配事があるなんてまるで
わからなかった。なのにお互い・・・。あたしが入り込む隙間なんて
ないんじゃないかなって。」

女「・・・」

幼「もし、女伍長が男兄のこと、まだ好きだったら・・・」

女「好きだったら?」

幼「あたしは・・・・・・」

女「別れても良い?」

幼「良く・・・良くはないけど・・・。でも、女伍長だったらきっと男兄幸せになれるし。」

女「じゃあ、あなたは男さんを幸せにしてあげる気はないの?」

幼「そうじゃないけど・・・幸せにはしてあげたいけど、あたし何もできないし。
男兄を女伍長と取り合いなんてしたくない。したって勝てっこない」

女「だったら別れなさい。男さんを不幸にするだけだから」

幼「・・・・・・」

女「だけど、私には新隊員がいるから。小隊長の取り合いなんかする気無いわ」

幼「でも男兄が一番好きなのは女伍長だし・・・」

女「何言ってるの!」バチーン

幼「あっ・・・」

女「あの人を信じられなかったら、あなたが信じられる人なんか
この先一人も現れない!」

幼「でも・・・」

女「見てたのならわかるでしょう、男さんは私に手を出さなかった。あなたは
私に勝ったの。それがわからない?」

幼「・・・」ポロポロ

女「もっと自分にも男さんにも自信を持ちなさい。私、誘って断られたの
初めてなんだから。」

幼「すみません。ホントはずっと黙ってようと思ってたんですけど、なんかどうしていいか
わからなくなっちゃって」ポロポロ

女「・・・・・・・いいの。あなたは何も悪くないの。悪いのは全部私。なのに叩いたりして
本当にごめんなさい。」

幼「そんなこと・・・」

女「私がいけないことしたの。許してくれる?」

幼「許すなんて・・・あたしずっと女伍長のこと・・・」

女「・・・・・・」

女「幼馴染、こっちにおいで、膝枕してあげようか」

幼「はい・・・」コロン

女「私、ホントにダメな人間なんだ・・・」

女「そんな・・・あたし、いつも・・・」

女「だけどね・・・何の心配もいらないわ、男さんなら・・・」

幼「はい・・・。」

女「本当にいい人よ、あなたと同じくらい・・・」

幼「あの・・・、ひとつ聞いてもいいですか?」

女「どうぞ」

幼「声を掛けて断られたの初めてって言ってましたけど・・・?」

女「そうね・・・遊び人と思われたくないから、誘ったの二人目ってことに
しといてもらえないかな。」ニコ

幼「一人目は銃剣道を教えてくれた人?」

女「やっぱり気がついた?この間しゃべりすぎちゃったと思ったんだ・・・」

幼「あたし女伍長のこともっと知りたい・・・」

女「・・・そうね。これは話す気はなかったけど・・・お詫びの代わりに教えてあげる。
でも二人だけの秘密にして、お願い。」

幼「・・・はい」

女「よくある話だけどね・・・」

とりあえずここまでです

・・・女の想い出・・・
女「銃剣道を教わり始めた年の競技会が終わってね、すごく不安に、というよりも
怖くなったの。もう私を守ってくれる人と会う理由がなくなるって・・・。それでお願いしたの、
競技会で頑張ったお祝いしてって。」

女「で、帰り道・・・、酔っ払ったフリをしてホテルに誘った・・・。ホテルにはつきあって
くれたけど、彼は何もしようとしなかった。私悔しくって。あのころの私って天狗になってた。
前にも少し言ったけど、学生時代も部隊に来てからも本当に数え切れないくらい
告白されたし・・・だから、付き合うのも、関係を持つのも相手にお願いされるものだって、
ずっと思ってた。なのに、この人は・・・私が誘ってあげてるのにって・・・本当にイヤな子・・・」

女「結構お酒も入ってたからできたんでしょうね、彼に言ったの ”私のこといらないんですか?
迷惑かけません!”って」

女「次の瞬間、私は押し倒された。”子供が生意気なこというんじゃない”って。でも、
まだ19歳の私からみても決してうまくはなかった。本当にマジメな人だったから、
私の方が経験してる人数は多いかもしれないとも思った。だけど、自分が本当に求めてる相手なら
上手い下手なんて関係ない、心も身体も満たされるんだってことがその時はじめて分かったの。」

女「それから毎週のように人目を忍んでホテルに行き、そして変わり映えのないセックスをした。
変わったことや刺激的なことは何も必要なかった。ただ私のことをみてくれるだけで嬉しかったの。」

女「彼が定年になるまでそんな関係が続いた。そんなことしていればいつか向こうの家庭を
壊してしまうかもしれないのに。でも私はその事に気がつかないふりをしてた。」
 
女「幸い誰にも知られることはなかった。でも、彼の退官パーティーでご家族にお会いしたとき、
この人達になんてことをしてしまったんだろうって自分自身が怖くなって・・・。
もう会っちゃいけないんだって・・・。そのすぐあともっとつらいことも有ったし・・・」

女「自分だけが薄汚れた人間のような気がずっとして・・・。だから、せめて人の迷惑に
ならない人間になろうって・・・それぐらいしか自分に出来るとむ・・・償いはないと思って
生きてきたの。」

女「幼馴染、あなたにも嫉妬してたんだよ。あなたが部隊に来たとき思ったの、
少女マンガの主人公みたいな子だなって。きれいでスタイルもいいし大学まで行かせてもらって。
天真爛漫で運動神経も良いのに、ドンくさくて何も出来ない・・・」

女「それに比べて自分は何なんだろうって。高校出たら働くしかなかったチビで、
やったことと言えばお世話になった人の家庭をトラブルに巻き込みかけたり・・・」

女「幼馴染が私のこと褒めてくれるたびに、私はそんな人間じゃないって苦しかったんだ。
だけど、あなたや新隊員と話しているとまだ何も知らなかった頃の自分に戻れる気がして・・・。
だからこの子達を裏切っちゃいけないって自分なりに頑張ってきたんだよ。
そこは認めてくれる?・・・ボロは出たかもしれないけど・・・・・・私、あなたたちに会えて
ほんとに良かった。」

・・・想い出終わり・・・・・

女「・・・さあ お話は終わりだ 寝てくれ」

幼「豚のまねですか?」

女「うん、似てた?」

幼「全然」

女「やっぱり才能ないのね・・・・」

幼「結構アニメ好きですよね。」

女「そんなことないよ。話題になったのちょっと見る程度。部隊に入ってからは
ほとんど見てないな」

幼「つまりそのとき付き合ってる人次第?」

女「ストレートに言わないで・・・」

幼「・・・ギリシャ神話読んだことあります?」

女「教養無いっていつも言ってるじゃない」

幼「ギリシャ神話に出てくる神様って、浮気したり、ヤキモチ焼いて人殺しちゃったり、
そうだ、セックスが好きで我慢できない女神様も・・・」

女「・・・」

幼「女神様ってそんな完璧な存在じゃないんですよ。」

女「どうして私を神様にしたがるのよ。ご利益もないのに・・・」

幼「ご利益?あたし、婚約者が出来ました。新隊員も信じてたら理想の彼女ができたみたいだし。
女伍長も信じたらご利益あるかもしれないですよ・・・」

女「どうしてあなた達ってそんなに馬鹿なの」ウル

幼「小隊長も、あたしの女神様を大事にしてくれたから、申し分ないお嫁さん手に入れたでしょ?」

女「・・・・・・」

女「良いわよ、襲っても・・・」

幼「主人が申しましたとおり、女神様を汚せませんの」ニコ

女「ほんとにしょうがない子供達・・・。今日泊まっていくでしょ、こんな時間だから。
・・・布団敷いてあげるね。悪いけど小さいほうの布団に寝て」

幼「二組あるんですか・・・」

女「うん、最近買ったの。」

・・・・308は無しで。一行飛ばしてしてしまいました

幼「まあ、小隊長といっしょで、あたしも女伍長とこうして一緒にいたら襲いたくなるのを
我慢できる自信はないですけどね」ニコ

女「良いわよ、襲っても・・・」

幼「主人が申しましたとおり、女神様を汚せませんの」ニコ

女「ほんとにしょうがない子供達・・・。今日泊まっていくでしょ、こんな時間だから・・・。
布団敷くね。悪いけど小さいほうの布団に寝て」

幼「二組あるんですか、前一組しかなかったのに・・・」

女「うん、最近買ったの。」

幼「小さいほうが?」

女「私がいつも寝てる布団」

幼「大きいほうが?」

女「聞きたい?もしこっちで寝たいのならこっちでも良いけど」

幼「いいです。その布団で何してるか考えたらあまり中に入りたくない。」ゲンナリ

女「ひどい言われ方ね。」

幼「当然だと思うんですけど」

女「さてと、もう寝ましょ、明日算数の続きやるからね。」

幼「そんなぁ・・・。あ、思い出した。あたしも女の子達の間ではやってる噂聞いたんです。」

女「なに?」

幼「女伍長AV見るのが好きなんじゃないかって」

女「あ、あの娘達話しちゃったんだ。だからちゃんと片付けてって言ったのに・・・。
評判が悪くなる。好きで見てるわけじゃないのに・・・」

幼「大丈夫ですよ。みんな一緒に見たいって。女伍長にならあげてもいいってはしゃいでましたよ。」

女「私が何をもらうのよ。なんか変態と思われてるんじゃないかな・・・不安になってきた・・・」

幼「でも好きで見てるわけじゃないって嘘でしょ?」

女「一人では見ないもん。」

幼「だけど?」

女「・・・ためしに一度一緒に見ようって言われて。」

幼「見たら結構面白かった?」

女「うん。これだったら出来るかなあ、とか相談しながら見てると結構楽しいの。」

幼「あんなのまねしようと思うなんて十分変態です。ま、いまさら何してても驚きませんけどね。」

女「良かった・・・」

幼「良かったってほんとに何かしてるんですか!?」

女「た、大した事してないから。あ、でもね、大抵たいして気持ちよくないの、知ってた?」

幼「そんなことやらなくたってわかります。」

女「そうだよね・・・・」シュン

幼「寝ましょうか」

女「うん・・・」

・・・・その日の深夜・・・・
ノシッ
女「キャッ・・・・・・どうしたの、急に乗っかってきて!寝ぼけてるの?」
幼「我慢できませんでした」
女「え?漏らしちゃったの?」
幼「違います。さっき言いましたよね、襲っても良いって・・・」
女「・・・うん・・・」
幼「だから・・・・」
女「男さんは我慢したのに?」
幼「だって・・・」
女「・・・分かった・・・・・・」
幼「・・・・・・」
女「・・・・・・」
幼「・・・・・・」
女「で、どうしたいの?」

幼「どうしたら・・・?」
女「どうしたらって、なんかしたいことがあるから襲うんでしょ?」
幼「そうなんですけど・・・」
女「こうやって襲いなさいって私が言うのも変でしょう?」
幼「そこまで考えて無くって、つい衝動的に・・・」
女「だったら、とりあえず私の上から降りてくれる?重いの・・・」
幼「すみません」
女「そこに座って。」
幼「はい」
女「したいことに付き合ってあげるから。なにしたい?」
幼「なにって言われても・・・」
女「なんかあるでしょう。キスしたいとか、おっぱい揉んでみたいとか、縛ってみたいとか・・・」
幼「そんなことしてるんですか?」

女「まだしてないけど・・・」

幼「まだ?」

女「・・・だってこわ・・・良いの、私のことは!」

幼「ただくっついていたいって思っただけで・・・」

女「あなたね、考えなしに行動するのが悪いところよ」

幼「すみません・・・」

女「くっついていれば良いの?」

幼「はい・・・」

女「じゃあ、こっちの布団においで」

幼「はい・・・・あの・・・」

女「なに?」

幼「腕枕してもらっていいですか?」

女「あなたも・・・・」

幼「あなたもって?」

女「いるのよ、すぐに人の腕を枕にする人が・・・」

幼「一人しか思い当たりませんけど」

女「普通ね、男の人とか、体の大きい人がしてくれるものじゃないの・・・
なんで、チビの私がいつもいつも・・・ブツブツ」

幼「ダメですか・・・」

女「まあ、乗っかられるよりましだからいいけど・・・はいどうぞ・・・」

幼 コロ

幼「ああ、なるほど・・・」

女「何が・・・」

幼「新隊員が腕枕好きな理由・・・」

女「スベスベして気持ちいいって・・・」

幼「おっぱい見る特等席・・・」

女「それで・・・。あの子ったら。」

幼「パジャマはだけてもいいですか」

女「寒い・・・・」

幼「私だって見たい」

女「まあ、いいけどね・・・・」タメイキ

幼「じゃあ」ゴソゴソ

幼「ああ・・・」

女「なにその落胆の声は?」

幼「ブラジャーしてたんですか・・・」

女「同じこと言われた・・・」

幼「新隊員そんな事言ってるんですか、まったくスケベなんだから。」

女「あなたも一緒でしょ」

幼「そうかもしれませんけど。あのーできたら・・・」

女「はいはい、どうぞ」

幼「どうぞって、なんて言うかわかるんですか?」

女「ブラはずしたい言っていうんでしょ」

幼「なぜ・・・」

女「新隊員ということ同じだから・・・。」

幼「あんなのと一緒なんて・・・」

女「だから私の彼なんですけど・・・」

幼「すみません、つい・・・・。それはそうとして、そう言ってもらえるのなら」クイ、スゥ

女「どうせ、人の胸をいじりながら寝るんでしょ」

幼「もっとなんかしたほうがいいですか」

女「そんなわけないでしょ!」

幼「動揺してませんか?」

女「してません!胸ぐらいなら触ってもいいから早く寝てちょうだい!」

幼「はーい。ムニムニ、いい感触」

女「特別大きいわけでもないのに・・・・・・」

幼「男兄も胸がきれいだって」

女「自分の小隊員をそんな目で見ていたなんて、しょうがない人・・・」

幼「部下に手を出すような人ですから。」

女「周りに助けてもらってようやくだけどね・・・」

幼「お手数かけました。」

女「だけどね」

幼「はい?」

女「女の子が私の胸揉んで楽しい?お風呂でいつも見てるじゃない?」

幼「楽しいっていうか・・・安心できるって言うか・・・たぶん新隊員も同じですよ。」

女「どうして・・・こんな人間で安心なんかできるのかしら・・・。」

幼「持って生まれた人徳じゃないですか・・・」

女「人徳なんかないのに・・・・・・」

幼「?」

女「私、この間動物園に行ったとき、あなた達が子供で、・・・男さんが夫だったら
幸せだろうなって思った。新隊員も幼馴染も横にいるのに」

幼「・・・」

女「そんなこと考える自分が情けなくなって。そんな人間をあなたは信用できるの・・・」

幼「もう、まじめに考えすぎですよ。」

女「・・・」

幼「良いじゃないですか、いろんな人を好きになったりエッチな事したいと思ったって・・・」

女「そうなのかな・・・・・・」

幼「だからって、男兄あげませんけどね。」

女「さっきとずいぶん言うことが変わったのね・・・」

幼「女伍長の話聞いて自分の悩みなんてつまらない事だって吹っ切れたんです。」

女「少しは私も役にたつのね・・・」

幼「新隊員と夢でエッチしそうになったことだってありますよ。」

女「・・・そうなの・・・?」

幼「新隊員のあそこが蛇になってて噛みつかれるんです」

女「あなた普段何考えてるの?」

幼「いろんなこと。小隊長言ってたんですけど、新隊員のあれって大きいんですって。そうなんですか?」

女「まあ、そうかも・・・」

幼「何番目くらい?」

女「見較べた訳じゃないし・・・」

幼「じゃ、感触で・・・」

女「まあ、結構・・・」

幼「一番?」

女「・・・うーん・・・」

幼「相性が良いって言ってましたけど実は大きいからって事はないですか?」

女「そんなことはないと思・・・・。ねえ、私をホントにエッチ好きって事にしようとしてない?」

幼「そんなことないですよ。でも、こんな馬鹿話にした方が楽しくないですか?」

女「生意気なこと言って。一人しか知らないくせに・・・」

幼「だから教えてくださいよ。ね、先輩!」

女「ダメ、他人に教わるものじゃないわ。」

幼「いつも、あんまり良いって感じがしないんですけど、何がいけないんでしょう?」

女「最初のうちはそんなものよ」

幼「どうしたら良いんですか?」

女「そのうち良くなるわよ、心配要らないって。」

幼「かわいい後輩の悩み相談を雑に処理して・・・」

女「後輩の性教育は私の任務じゃありません!ただ、私に言えることがあるとすれば、
もっと男さんを好きになること。それだけ・・・」

幼「もっと、か・・・。これは、結構大変だな」

女「良い所いっぱい有るでしょ」

幼「これ以上良いとこ探すの大変ですよ、長い付き合いですから。・・・ねえ女伍長、
あたしもう大丈夫ですから言ってください。男兄のこと好き?」

女「・・・うん・・・」

幼「私の婚約者すごくいい人でしょ?」

女「うん。でも私の彼はもっといい人だから・・・」

幼「ね、言っちゃったらすっきりしたでしょ?もっと楽しむために生きたほうが
いいと思うんです。償いのためじゃなくて・・・」

女「ありがとう。急にはできないかもしれないけど、努力してみようかな。
なんか、今日はいろんな事幼馴染に教えてもらったね。」

幼「これでも、中学校の教員免許持ってますから」

女「凄いんだね。」

幼「見直してくれました?」

女「うん。なのに、どうしてあんなに算数ができないんでしょう?」

幼「いや、あの、それとこれとは・・・」

女「明日の朝、算数の続きやるからね。いい加減私の胸いじるのやめて寝なさい。」

幼「もうちょっと・・・」

女「ダメ、おっぱい揉まれてたら私だってもやもやして寝れないの。
ちょっと手貸して・・・モゾモゾ・・・ほらっ。」

幼「あっ・・・」

女「わかった?お・し・ま・い!」

幼「・・・はい・・・」

お話上は、あと一晩+αです。まだまとめてないけど。

・・・時は流れて、3月下旬金曜の夜・送別会・・・・

幼「月曜日でお別れですね。」

女「転出行事午前中だったね。私も退官行事やってくれるんだって。定年でもないのに、
ありがたい話だよね」

幼「みんなが絶対やるって。中隊長も二つ返事だったんですよ。」

女「新隊員が花束渡してくれる係になったみたいね。」

幼「一番下っ端のしごとですからね。」

女「私って幸せ者だな・・・」

幼「ねえ、この後いつもの4人で飲みませんか?」

女「いいけど、男さんと二人じゃなくて良いの?」

幼「転勤したら、一緒に官舎住まいですから。」

女「そうか、籍入れるんだもんね。じゃ、どこ行こうか?」

幼「女伍長の下宿じゃダメですか?」

女「いいよ。でもお酒無いから買ってきて。後でお金渡すから。」

幼「わかりました。小隊長と新隊員には私から言っておきます。他の人に捕まっちゃダメですよ。

そのために今週はいろんな送別会セッティングしたんだから」

女「それで、このところ宴会漬けだったのね。そういうところは気が回るんだから・・・」

・・・宴会終了後・女伍長の下宿・・・

女「荷物片付け中なの忘れてた。ここで良いって言わなきゃよかった・・・。
まずい、下着くらいは隠さなきゃ・・・ゴソゴソ・・・よし、隠蔽終了!」

ピンポーン

女「ハーイ、ちょっと待ってて」

男「こんばんわ」

女「あ、小隊長、一番乗りですね」

男「お邪魔します。あ、引越し準備の真っ最中なんだね。」

女「飲む隙間くらいは有りますから大丈夫ですよ」

男「ゴメン、幼馴染が来たがって・・・」

女「どうしてこういう時ぐらい ”僕が来たかった”って言えないんでしょうね、まったく・・・」

男「そう言われてもさ・・・」

女「来たかったでしょ?」

男「まあ、ちょっとは・・・」

女「ちょっと?」

男「一度で良いから呼んで欲しかったです!もう許して・・・。」

女「まあ、これぐらいで勘弁してあげましょうか。でも、幼馴染と新隊員遅いですね?
一緒に来なかったんですか?」

男「買い物して行くから先に行ってって言われたんだけど。」

女「ああ、お酒頼んだんだっけ。」

男「でも新隊員は・・・迷子になったかな?」

女「そんな訳ないでしょう、何回も来てるんだから。」

男「そうか、初めて来たの僕だけか・・・」

女「ドキドキします?」

男「うん・・・。そうだけどさ、もう勘弁してくれるって言ったじゃん」

女「ご免なさい。つい小隊長見てるとからかいたくなって・・・」

男「月曜までは一応上司なんだから・・・」

女「月曜からは年下の男の子」

男「そりゃあそうだけどさ・・・」

女「お嫌ですか。だったら、月曜からは・・・」チラッ

男 ドキッ

女「ただの男と女・・・」

男「またそうやってからかうんだから・・・月曜からはただの男と部下の彼女!」

女「そうでしたね。」

女「あ、幼馴染からメール・・・」

女「・・・・・・」

男「目が点になってるけど・・・?」

女「見ますか・・・?」

男「えーと、”お供え物です、似て食おうと焼いて食おうと好きにしてください。
新隊員はこっちで預かっときます"・・・・・・ってどういう事?」

女「馬鹿なことして・・・・・・」

男「僕の方にもメール・・・エーと・・・うーん・・・」

女「見せて・・・"帰ってきても鍵開けないから、そっちに泊まって来て”・・・」

男「ひょっとしてさ・・・」

女「?」

男「ふられたのかな・・・」

女「はあ・・・、幼馴染も苦労するだろうな・・・」

男「どうして?」

女「どうしても。心配しなくていいですよ、嫌われたんじゃないことは、
私が保証します。」

男「でもさ・・・」

女「そうじゃないの。あの日にね・・・」

男「あの日って・・・えーと・・・いわゆる・・・」

女「なんか勘違いしてるでしょ。私が実家に帰らなきゃいけないって言った日。」

男「ああ、あの日・・・」

女「小隊長室のどこかに幼馴染居たみたい・・・」

男「それは・・・まずい・・・」

女「でもちゃんと我慢できたでしょ?」

男「そうだ。じゃ大丈夫かな?」

女「ただ、離したくないって言って抱きしめていたぐらいで・・・」

男「やっぱりまずい。」

女「私はもう許して貰ったけど、男さんはどうかな。」

男「一緒に謝ってくれない?女伍長がいえば言うこと聞いてくれると思うんだけど・・・」

女「幼馴染から見れば私、浮気相手よ。火に油を注ぐようなものじゃない。」

男「あ・・・・」

女「そんな馬鹿なこと言い出すなんて相当焦ってる?」

男「うん・・・。どうしよう、浮気したら包丁で刺すって言ってたし・・・」

女「だったら何でそんな事したの?」

男「何でって・・・つい出来心で・・・あっ、そもそも、女伍長から・・・」

女「そうだったかしら、覚えてないわ・・・・」

男「ひどすぎる!鬼!悪魔!」

女「なんてこと言うの。私ぐらい男さんに優しくしてあげた部下いないでしょう?
絶対私の方が幼馴染より優しくしてあげてると思うけど。」

男「そりゃあ、そうだけど・・・」

女「・・・ホント、男さんからかうの面白い。大丈夫よ。ちゃんと幼馴染にも納得して貰ったから。」

男「良かった。でもどうやって?」

女「内緒。」

男「内緒って?」

女「内緒って言ってるんだから言うわけ無いじゃない。ほら、秘密がある方がいい女に見えるでしょ?」

男「別に秘密が無くたって・・・」

女「それぐらいのこと半年前に言えたら一緒に農家やらないって誘ってたのにね。」

男「とりあえずほっとした・・・。」

女「でも、私達にどうして欲しいのかしら?確かに、まだ男さんの事好きって言ったけど」

男「たぶんね・・・」

女「・・・」

男「何にも考えてないと思うよ。」

女「え?」

男「僕たちがもやもやした気持ちを抱えてるのをずっと感じてたんだよ。」

女「・・・」

男「それをどうにかしなきゃって、それだけ考えて・・・」


女「確かに考え無しに動く子だけど・・・、新隊員は知ってたのかしら。」

男「他人に相談するような人じゃないから・・・」

女「じゃあ、向こうは・・・・・・」

男「きっと、新隊員が幼馴染を慰めてる頃じゃないかな。」

女「でしょうね・・・」

・・・同じ頃・男の官舎・・・

新「小隊長も女伍長も遅いですね?」

幼「うん・・・」

新「ひょっとして小隊長たち違うとこ行っちゃったのかな・・・」

幼「うん・・・」

新「うんって、間違って言っちゃったんですか?」

幼「ううん・・・」

新「どういうことですか?」

幼「怒らないで聞いてくれる?」

新「文句なんか言ったことないじゃないですか」

幼「いつも言ってる・・・」

新「そういえばそうだな・・・えーと事と次第によります。」

幼「小隊長と女伍長には場所を女伍長の下宿って言った。で、このメール送った。」

新「ふーん・・・。間違えたって言うわけじゃないんですね。」

幼「うん」

新「二人きりになって、ボクに告白したかった・・・?」

幼「ううん」

新「そこでボケ、カスって突っ込んでくれないと不安になるじゃないですか」

幼「ゴメン・・・」

新「だけど、こっちが理由じゃないとすれば、わざわざ小隊長達を二人にした・・・?」

幼「うん」

新「なんで?」

幼「・・・あの二人ってすごい惹かれあってるでしょ・・・」

新「うん・・・」

幼「でもあたし達がいるから結ばれない・・・」

新「そうかもしれないけど・・・」

幼「だから二人の時間を作ってあげなきゃって思って・・・」

新「じゃあ、小隊長を女伍長にあげちゃう気ですか?」

幼「ううん・・・」

新「最後に一回くらいは、我慢してあげようと思った・・・」

幼「ううん」

新「じゃあ、どうしようと思ったんですか?」

幼「分からないの・・・」

新「分からないって・・・?」

幼「どうして良いかわかんないの!ただこのまま別れさせちゃいけない気がして・・・」

新「・・・」

幼「ごめんなさい。新隊員にまで迷惑かけて・・・」

新「・・・そうですよ。ボクだって、もうすぐ女伍長とお別れなのに・・・」

幼「ホントにゴメン・・・」

新「でも・・・」

幼「・・・」

新「幼馴染上等兵が必要だと思ったんですよね・・・」

幼「うん」

新「じゃ、しょうがないか。」

幼「怒らない?」

新「幼馴染上等兵が暴走するとうまく転がる気がするから・・・」

幼「ほめてるの?」

新「もちろん。」

幼「ビミョウに嬉しくない・・・」

新「でも・・・」

幼「?」

新「一晩だけで納得できなかったら、ボクたち二人ともふられるってことですよね?」

幼「考えてなかった・・・」

新「どうします?」

幼「どうしますって言われても」

新「また、ボク彼女なしになっちゃう」

幼「・・・あたしに代わりになれって言うの・・・?」

新「代わりは無理ですね・・・」ジー

幼「どこ見てるのよ!」

新「おっぱい。」

幼「あんたにとって女の価値はおっぱいなの?!」

新「幼馴染上等兵は幼馴染上等兵です。女伍長の代わりじゃないです。」

幼「え?」

新「お姉ちゃんが出来たみたいでずっと楽しかった、ボク一人っ子だから。」

幼「こっち来て」ハグ

幼「あたしも弟ができたみたいな気がしてた、生意気な・・・。」

新「あっちは今頃どうなってるかなあ・・・?」

幼「どうって?」

新「二人っきりで一晩過ごすんですよね。」

幼「うん」

新「僕が言うのも変だとは思いますけど、もし何かあっても受け入れるしか・・・」

幼「なんかあるかな?」

新「健全な男女が一晩一緒に過ごせば何もないほうが不思議って言うか、
何もしないって失礼でしょう?」

幼「そうだよね・・・・」

新「・・・・・・・」

幼「・・・・・・・」

新「エーと・・・・・・・」

幼「べ、別に失礼じゃないからね・・・変な気を使わないでね。」

新「女伍長ならノってくれるのに・・・」

幼「それは付き合ってるからでしょ、一緒にしないで」

新「ケチ」

幼「ケチじゃないでしょ!」

新「だけど向こうは・・・」

幼「やっぱりなんかなっちゃうかな・・・?」

新「さあ・・・でも、女伍長意外と流されやすいからなぁ・・・信じるしかないですね・・・。」

幼「はぁ・・・布団敷こうか、新隊員そっちの部屋ね・・・」

新「え、そっちの部屋・・・?」

幼「当たり前でしょ、一緒に寝るわけ行かないじゃない」

新「・・・」ジー

幼「こっちの部屋に敷く?」

新 ウン

幼「何もしないって約束する?」

新 ウン

幼「絶対だよ」

新 ウン

幼「ダチョウ倶楽部のじゃないからね、ガチのやつだからね」

新「出川の・・・」

幼「殺されたい?」

新「やだ。」

幼「あんたのなんかでやられたら・・・そういえば・・・」

新「?」

幼「あのさ、新隊員のってそんなに大きいの?」

新「ボクのって?」

幼「ほらその、あれよ、あれ。」

新「ああ。どうなんだろう・・・他人のと較べた事ないし・・・」

幼「ちょっと見せてよ。」

新「嫌ですよ。」

幼「お姉さんに見せなさい。」

新「どこのお姉さんが弟のちんちん見ようとするんですか。」

幼「じゃあ、上官命令よ!」

新「セクハラだぁ!」

幼「小隊長にも、女伍長にも見せたんでしょ。あたしにも見せて!」

新「そんなむちゃくちゃな理屈無いでしょう!」

幼「いいから見せて!」ドタバタ

新「いやだ!」ドタバタ

ペロン

新「あっ」

幼「ああ・・・なるほど・・・良かった、これじゃなくて。」

新「ヒドイ・・・お嫁に行けない・・・」

幼「最初から行けないでしょうが。遅いからとりあえず寝ましょ。眠れる気はしないけど・・・」

新「あの、お願いが・・・」

幼「なに?」

新「手をつないで貰っていいですか?」

幼「いいけど・・・はい」ニギ

新「女伍長が言ってたんです。手をつないで居たら安心できるって。」

幼「そうね、なんかほっとするかも・・・でもいい大人が手をつないで寝るって変だよね。」

新「ボク未成年ですけど・・・」

幼「そういう意味じゃないの・・・」

新「じゃあ・・・」

幼「そういうことでもないの!」

新「思わせぶりなんだから・・・」

幼「ゴメンね」

新「月曜過ぎたら、ボクたちもう会うことないのかな?」

幼「あたしの結婚式来てくれないの?」

新「そうか、まだ会えますね。ボクの結婚式も・・・」

幼「うん」

新「二人してふられなければ・・・」

幼「あぁ・・・」

新「女伍長って、どうして僕と付き合ってくれたんだろう?」

幼「・・・たぶん頼りない人しか好きになれないの・・・」

新「小隊長も?」

幼「そう。」

新「なんでだろう。いくらでもいい人居ると思うんですけど。」

幼「半分お母さんなのよ、あの人は・・・。だから、放って置くことが
出来なくなっちゃうんだと思う。」

新「お母さんか・・・。小隊長と女伍長の結婚式になっちゃったら行きます?」

幼「悩むところだよね・・・って言うか呼ばれないと思うけど。」

新「そりゃそうですよね。」

幼「大丈夫かなあ・・・」

新「さあ・・・もしものときは責任とってください。」

幼「あたしでいい?」

新「ずっとボクのお姉ちゃんで居てほしい・・・」

幼「うん。」

新「近親相姦有りの・・・」

幼「馬鹿!」ガンッ

新「イタイ・・・何もそこまで強く・・・」

・・・場所は移って女伍長の下宿・・・

女「幼馴染がね、いろんな人を好きになったりエッチな事したいと思っても良いって。」

男「それは僕と抱き合ってるのを見た後?」

女「うん。」

男「それは僕と女伍長がエッチしても良いって意味かな?」

女「どうかな。でもそうなったら幼馴染泣くでしょうね・・・」

男「じゃあ、どうしたらいいんだろう?」

女「小隊長決めてください。」


男「年下の男の子とか言うくせに、こういう時だけさ・・・」

女「月曜まで上司だって言ったの小隊長でしょ?」

男「そんな事言ったって・・・じゃあ、僕がしようって言ったらするの?」

女「指揮官の決心ですからね。だけどそうしたら、男さんのことを軽蔑するかも・・・」

男「だよね。」

女「でも・・・」

男「?」

女「もし小隊長がしないって決心したら、私、きっと自分を軽蔑するようになる・・・」


男「なんで?」

女「どうして我慢できないのが自分だけだと思うの?」

男「えっ?」

女「鈍感!だけど・・・幼馴染を泣かすわけにいかないでしょ・・・。」

男「うん・・・」

女「あとはあなたの気持ちの問題。どうやって自分を納得させるか・・・」

男「・・・どうしたら・・・僕の気持ち・・・分かってもらいたい事・・・そうだ、よく映画なんかで、
降参するっていう時、足にキスしてるシーンがあるでしょ。」

女「うん、で?」

男「降参て言うか虜って言うか・・・それが僕の気持ちだから・・・」

女「変なこと考え付くのね・・・そんなことで納得できるのなら、私は良いけど。」

男「じゃあ・・・」スリ


女「・・・あ、やっぱり後にしない?」

男「なんで?」

女「せめてシャワー浴びてからのほうがいいかなあって」

男「必要ない・・・」

女「私があるの!」

男「?」

女「だって、今日仕事終わってそのまま宴会だったから・・・。私の半長靴、
古いタイプのだからそのう・・・結構・・・蒸れるから・・・」

男「別にかまわない・・・」

女「だから私がかまうの!どこに1日靴はいてた臭い嗅がれて平気な女がいるって言うのよ!
私が嫌がることするのと降参とじゃ話が合わないでしょ!」

男「そんな嫌?」

女「当たり前でしょ。どうしてあなたたち子供は人の嫌がることをしたがるの、まったく・・・」

男「じゃあ、待ってる・・・」

女「うん・・・・・・。あ、やっぱり一緒に・・・」

男「一緒に?」

女「うん、身体洗ってあげる」

男「でも・・・」

女「私も自分を納得させなきゃいけないの。私は降参した人を自分の好きに扱いたいの。」

男「裸で?」

女「服着てお風呂入るの?」

男「そうじゃないけど・・・」

女「でしょ。ちゃんときれいに洗ってあげる。」

男「子供じゃないんだから・・・」

女「え?私はそう思ってるんだけど。」

男「新隊員と一緒にしてない?」

女「私から見れば両方とも子供よ。あなたのほうが臆病なだけ・・・」

男「そう・・・かもね。」

女「じゃ、脱いで。」

男「ここで?」

女「ワンルームだもん。外がいい?」

男「いや。せめて後ろ向いててくれないかな?」

女「どうせすぐ見るのに・・・」

男「気持ちの問題。」

女「はいはい。分かりました。」

男 ゴソゴソ

女「お風呂場で待ってて。」

男「一緒に行かないの?」

女「ちょっと都合があるから。」

男「都合?」

女「いちいち興味を示さないで!幻滅したくないでしょ!」

男「幻滅って・・・?」

女「まったくもう・・・。冬だから少々手抜きすることがあるの!もうこれ以上言いません。」

男「?」

女「いいから先行ってて。はい、タオル。あと、ボタン押せば浴槽にお湯はいるから」

男「だったらお湯入れてから脱げば良かったじゃないか。」

女「ゴメンなさい。風邪ひかないように気をつけて・・・」

男「どうやって?」

女「気合い。」

男「・・・それか・・・。お風呂場ここだよね・・・」ガタガタ

女「行ったかな・・・。とりあえず目立たない程度に・・・乾いたままでカミソリ負けしないかな・・・」

・・・ちょっと後・お風呂場・・・

女「女伍長、入ります!」

男「な、なんだよ。びっくりするじゃないか」

女「職場のノリでやったら興奮しない?」

男「心臓に悪い・・・」

女「男さんの動揺した顔かわいい。」

男「もう・・・。あ、なんだ、バスタオルで隠してるじゃん。」ホッ

女「ご不満?」

男「僕の方は裸なのにさ、別に不満じゃないからそのままでいいけど。」

女「じゃ、とってくれる?」

男「と、取ってって、バ、バスタオルを?」

女「他に何かある?」

男「し、下に水着着て、からかおうとしてるんだよね?」

女「そうかもね。だったら大丈夫でしょ?」

男「ま、まあ、別にね・・・」パラッ

男「あっ」

女「どうしたの?」

男「だ、だって水着は・・・」

女「お風呂入るのよ?水着なんて着るわけ無いじゃない。」

男「そ、そうだよね。」

女「自分のタオル落としたの気がついてる?」

男「ワッ」

女「そんな悲鳴あげなくたって。襲おうとしている訳じゃないんだから」

男「そうだけど・・・」

女「ほら、後ろを向いて。背中流してあげる。」

男「はい・・・」

女「意外と筋肉あるのね。」コシコシ

男「そりゃあ、新隊員よりは・・・」

女「ねえ、男さん」コシコシ

男「何?」

女「私のことずっとエッチな目で見てなかった?」コシコシ

男「ゴホゴホ、な、何でそんな・・・」

女「私の裸、幼馴染から聞き出そうとしたでしょ?」コシコシ

男「いや、あの・・・」

女「しょうがないひと。」

男「ゴメンなさい。」

女「で、実物を見た感想は?」

男「感想って言われたって・・・」

女「幼馴染みたいにスタイル良くないでしょうけど」

男「そんなこと無い。凄くきれいだよ。」

女「お世辞でもうれしい。」

男「お世辞じゃない。」

女「ありがと。じゃ、こっち向いて、前洗うから。」

男「いや、いいよ。」

女「言うこと聞いてくれないの?」

男「そうじゃないけど・・・」

女「そんなこと言うんなら・・・」ピタッ

男「ダ、ダメだよ、そんなくっついたら・・・」オロオロ

女「私、手短いから、ピッタリくっつかないと届かない」

男「・・・」

女「・・・」

男「・・・」

女「どうして・・・」

男「・・・」

女「どうして、私こんな我慢しなきゃいけないんだろう・・・」

男「我慢・・・」

女「私、新隊員なしの生活なんて考えられない。だけど・・・」

男「・・・」

女「あなたにも居て欲しいの・・・」

女「さっき私嘘をついた・・・私、あなたのこと好きにしたいわけじゃない。」

男「・・・」

女「・・・私を見てほしいの!私で満足してほしいの・・・」

男「だけど・・・」

女「分かってる、私も幼馴染を泣かす気はない・・・けど・・・」ニギ

男「ウッ」

女「少しだけなら・・・我が儘言っても許されると思うの・・・ダメ?」

男「いや・・・でも・・・」

女「エッチな事したいと思っても良いって幼馴染言ってくれたし、こんな悪戯しかけたのも幼馴染だし・・・」

男「・・・」

女「男さんだって・・・」サワサワ

男「それは・・・」

女「お願い、私で満足してくれたって思いたいの。それだけで我慢する。だから手の中でなら・・・いいでしょ・・・」

・・・・・・・・・・・

女「良かった?」

男「うん」

女「疲れた?」

男「うん、口の中乾いちゃって、のどが痛い」

女「ハアハアしてたもんね・・・・・・。じゃあ、こっち向いて・・・・・・」チュ・・ウグ・・ムク・・ザラ・・ヌル・・ゴク

女「少しは痛みとれた?」

男「・・・う・・・ん」

女「大人のキスよ・・・」

男「大人の・・・」

女「・・・・・・」

男「なに?」

女「いいえ、あなたらしくて良いなって思って」

男「僕らしい?」

女「そう。さ、もう一回洗ってあげる。カサカサになっちゃうもんね」

男「ありがとう。でも、前は自分で洗うから・・・」

女「嫌だった?」コシコシ

男「胸がくっついてるのが気になって・・・乳首って意外と硬いんだね・・・」

女「そういう時もあるわ・・・そんなたいした胸じゃないの分かったでしょ。」

男「すごくきれいだよ。いつも見てるのより大きいし。」

女「そんなこと言って良いの?幼馴染に言いつけようかな」

男「それだけは勘弁して」

女「可哀想だから内緒にしてあげる。流すからね・・・。じゃあ、暖まって」

男「うん」チャプ

女「そんな一生懸命に隠さなくったっていいのに」

男「男にも都合があるんだ。」

女「だいたい見当つくけど・・・」

男「そう・・・」

女「ちょっと嬉しいかな。私の勝ち?」

男「だから、降参してるって言ったじゃないか」

女「フフッ。でも考えてみたら、新隊員とは一回も一緒にお風呂入ってないな。」

男「なんで?」

女「お風呂入るより前にあの子はいろいろしたがるから・・・終わったらすぐ寝ちゃうし」

男「新隊員とは風呂の前でもそういうことできるんだ・・・」

女「できるって言うか、やらされるって言うか。何でうらやましそうな顔するの?」

男「だってさ・・・」

女「どっちがって言うのと違うの。あなたには大人の女って思ってもらいたい。
だけどあの子には、子供に戻らせて欲しいって感じるの。」

男「そんなものかなあ。でも、考えてみれば立ち位置がそもそも違うんだよね」

女「そうね。較べるものじゃなかったかも」

男「そういえば新隊員はこれからどうするって言ってたの?とりあえず辞めないみたいだけど・・・」

女「下士官を目指しますって・・・」

男「そうなんだ・・・じゃあ、女伍長が辞めたら・・・」

女「下士官になったら転勤してお婿に来てくれるって・・・」

男「そうか・・・」

女「その目は "それじゃぁ、高齢出産になるだろう”って言ってる、セクハラよ。」キッ

男「そんなこと言ってないじゃん!」

女「半分冗談・・・」サビシイワライ

男「半分・・・」

女「うん・・・。下士官になるのにあと何年かかるんだろう。そしてそのときの私を好きって
言ってくれるのかなって・・・」

男「あいつは言うよ。絶対・・・」

女「ありがとう。ほんとに優しい人・・・」

男「ようやく気がついてくれた?」

女「気づいていなかったらここにいると思う?」

男「ごもっとも・・・」

女「そろそろあがる?」

男「うん」

女「お布団敷いといてね、部屋の隅においてあるから」

・・・お風呂上がり・・・

男「布団一組しかないけど・・・」

女「女一人の下宿よ、当然じゃない」コロン

男「そういう事じゃなくて・・・」

女「幼馴染も新隊員も一緒に寝たけど・・・」コッチコッチ

男「そりゃあ、あいつらはそれで良いだろうけど・・・」

女「私と一緒に寝るの怖い?」

男「夜中にいたずらされるとか思わないの?」

女「それが出来るくらいなら今まで何回もチャンスがあったでしょ。」

男「今まではそうかもしれないけど・・・」

女「いたずらするのは私の方かもしれないわ」

男「女伍長が・・・?」

女「だって、メール覚えてないの? ”お供え物です、似て食おうと焼いて食おうと好きにしてください。”って。
好きにされるちゃうのよ・・・」

男「さっき好きにしたい訳じゃないって・・・あ、思い出した。何でお風呂入ったか・・・」

女「理由なんか有った?」

男「きれいにしてからじゃないと、足にキスさせてくれないって」

女「そうだ・・・だけどまだそんな事したいの?私に降参してるの十分わかったけど。」

男「うん、したい・・・」

女「私どうしたらいい?」

男「そのまま寝ててくれれば・・・」

女「はい・・・」

男「でも、できたらパジャマはない方が・・・」

女「自分の彼女の方がよっぽどいいスタイルしてるのに、どうして私の脚なんか見たいのかしら・・・
まあいいけど・・・ゴソゴソ・・・はい」

男「ありがとう。子供みたいにかわいい足・・・」

女「間抜けの小足って言われてた。」

男「じゃあ良い?」

女「どうぞ。苦しゅう無いって言った方が良い?」

男「結構真面目にしようと思っているのに・・・」

女「ごめんなさい」

男 チュ

女「満足した?・・・まだ・・・?」

男 チュ、チュ・・・

女「最初言ってた場所と少し違ってきたんじゃない?」

男「やっぱりここも足だし・・・」チュ、チュ・・・・・・

女「そこは足じゃなくて、きゃく!”脚”よ。」

男「僕、理系だから漢字が苦手で・・・」

女「どうしてあなた達大卒は、理系だ文系だって言い訳するの!・・・もう明らかに太腿でしょ。」

男 ツーーー チューーー

女「キャッ。・・・あのね、そこはどう言い訳しても足じゃないでしょ・・・もうキスでもないし。何したいの?」

男「僕だって満足してもらいたい・・・」

女「パンツの上から吸い付かれたって満足できるわけないじゃない。パンツが濡れるだけよ。」

男「そうだけど・・・」

女「だったら・・・私のわがままを聞いてくれる?」

男「うん」

女「下着の上からじゃなくて・・・あの、ち、直接・・・」

男「うん」

女「許してもらえるかな、これくらいのわがまま・・・」

男「それは・・・僕のため・・・?」

女「・・・二人のため・・・」

男「ありがとう・・・」

・・・・・・・・・・・・・

女 ビク、ビクビク・・・ギュウッ

女「アッ、ハア・・・・・・・」パタッ

男「・・・・・・」

女「・・・・・・」

男「・・・・・・あの・・・」

女「うん・・・」

男「あの・・・」

女「フフ、下手よ・・・」

男「そうだよね・・・・・・」

女「でも、関係ないの。すごく良かった・・・」

男「本当?」

女「うん、同じこと幼馴染にもしてあげて。きっと喜んでくれると思う・・・」

男「なんかほっとした・・・・・・。しばらくこうしてて良いかな?」

女「こうしてって、私の脚を抱き枕みたいに抱え込んで・・・」

男「うん」

女「私のアソコを枕にして・・・」

男「うん、なんかぽかぽかして気持ち良い・・・」

女「いいけど・・・どうしてみんな私を枕にするの・・・」

・・・・・・・・・・・

女「もういい・・・?」

男「え?」

女「ちょっとこの体勢つらい・・・」

男「どこが?」

女「どこがって・・・ちょっと動くたびにアソコの骨がグリグリするし、そのう・・・」

男「そのう?」

女「・・・膀胱が圧迫されてトイレ行きたくなるの!ゴメン!」バタバタバタ

・・・・・・

女「ああ、すっきりした。ん、どうしたのキョトンとした顔して?」

男「いや、なんかイメージが・・・」

女「人間だもの、トイレぐらい行くでしょう?ま、イチゴしか出ないけど・・・」

男「いまどき中学生だってそんな事言わないよ・・・。そうじゃなくて、部隊ではいつも
冷静って言うか大人の女性にしか見えなかったから。」

女「それだけ我慢してたの・・・」

男「ゴメン、気がつかなくて」

女「その代わりって言ったらあれなんだけど・・・」

男「?」

女「腕枕してくれない?たまには私もして欲しい。」

男「良いよ、それぐらい。はい・・・」

女 コロ

女「重くない?

男「大丈夫だよ」

女「いつも重くって」

男「重い?」

女「うん。終わってボーっとしてるといつの間にか枕にされてる」

男「ハハハ、なんか想像出来るな。」

女「お宅の奥さんにもされたんですけど。」

男「え、そうなの?」

女「その分返してもらうから・・・」

男「うん。」

女「このまま、眠ってもいい?」

男「うん。」

女「手がしびれても我慢してね。」

男「うん」

女「また、いけないことしちゃった・・・」

男「でもあれぐらいなら・・・」

女「人に言えないでしょ?」

男「まあね・・・」

女「認めたくないものね、若さゆえの過ちって」

男「やっぱり過ちか・・・」

女「・・・・・・」

男「?」

女「ううん、そこがあなたの良いところ」

男「どこが?」

女「どこでもいいの。明日お昼までには、男さんの官舎に行きましょう」

男「女伍長も?」

女「うん、ちゃんと幼馴染に返さなきゃ」

男「僕が新隊員に返すんじゃなくて?」

女「そう。新隊員は絶対私のこと信用してくれるもの。」

男「絶対?」

女「と、思う・・・たぶん・・・」

男「ずいぶんトーンダウンしたね」

女「意地悪。だけどね・・・」

男「なに?」

女「もし幼馴染を泣かすようなことしたら私絶対に許さない。わかった?」

男「そんなことしないよ。だけど、僕が泣かされたときは?」

女「私が慰めてあげる・・・」

男「絶対?」

女「絶対よ。」

男「世の中に絶対はないって。」

女「あら、私がウソついたことあった?」

男「なんかのせりふだよね、それ。」

女「これは知ってるんだ・・・」

男「でも泣かせたら許さないって言うけどさ、今日の話したらたぶん泣くよね」

女「だから話ちゃダメよ。」

男「都合が良いんだから」

女「腕枕してくれたぐらいは言っても良いわ。」

女「あのね、私思ったの、やっぱり小隊長ってえらいなって。」

男「どうして?」

女「私だったら軽蔑されても、嫌われても、たとえ抵抗されても、しちゃったと思う。
あれだけじゃきっと我慢できなかった。」

男「臆病なだけだよ。それに、手でしてくれたし・・・・」

女「それでも。本当に幼馴染を大事にしてるんだなって。たぶん私のことも・・・」

男「・・・」

女「でも、それが本当に腹が立つの。どうして一緒に子供になってくれないんだろうって・・・」

男「ごめん」

女「ううん、あなたは何も悪くない。それにそういうあなたが本当に好き。」

男「・・・・・・」

女「ごめんなさい、困らすような事言って・・・。おやすみなさい。」

男「うん、お休み」

あと2回くらいかな、たぶん

・・・翌日のお昼・男の官舎・・・

カチャカチャ

男「あれ、静かだな?」

女「どこか行ったのかしら?」

男「あ、いた。二人とも熟睡してる」

女「もう、こんな遅くまで・・・」

男「もうちょっと寝かせてあげようよ。」

女「?」

男「今ぐっすりって事はさ・・・」

女「ああ、そうね。夜寝れなかったんでしょうね。あ、手つないで寝てる。」

男「不安だったのかな。」

女「自分でしたのにね。さて、朝ごはん、じゃない昼ごはん作っとこうかな・・・。材料ある?」

男「たいした物はないと思うけど」

女「卵とハムしかない・・・。もうちょっとちゃんとした食生活してくださいね。幼馴染にも言っとかなきゃ。」

男「幼馴染も頑張ってるんだよ。インスタントラーメンに具を入れてくれるようになったし」

女「ずいぶん幼馴染には優しいのね。」

男「そういうわけじゃないけど・・・」

女「うらやましい。」

男「またそうやってからかう・・・」

・・・チョットアト・・・

幼「うーーん、あれ、男兄、おはよう・・・」

女「何寝ぼけてるの、もうお昼よ。さっさと起きなさい。」

幼「あ、女伍長なんでここに!」

女「あなたたち二人だったら引越し準備終わらないでしょう。だから来たの。」

幼「すみません。新隊員起きて。女伍長来てくれたよ。」

新「ん・・・・・・あ、女伍長!」

女「何、そんなお化けでも見るような顔して・・・」

新「あの、おはようございます」

女「おはよ。」

新「エーと、昨日は・・・」

女「下宿にいたよ。」

新「小隊長と?」

女「そうよ、だって小隊長、幼馴染に締め出されちゃったでしょ。」

新「で、その・・・」

女「なに?」

幼「つまりですね・・・その、何か・・・」

女「何かって?」

新「昨日何してたかなあ、なんて・・・」

女「聞きたいの?すべてを受け入れる自信ができたときか、別れても良いと思ったとき以外は
過去を聞かないでって言ったでしょ。どっち?」

新「過去って言ったって昨日じゃないですか。」

女「過去は過去でしょ。あんないたずらをする子供達には教えてあげない。」

新コソコソ「ねえ、どっちだと思います?」

幼コソコソ「あの思わせぶりな言い方はたぶんなにも無かった思うけど・・・」

新コソコソ「ですよね。」ホッ

幼コソコソ「でも、男兄が挙動不審なのよ・・・」

新コソコソ「まあでも・・・」

幼「ねえ?」

男「え、なに?」

幼「昨日どこで寝たの?」

男「だから、女伍長の部屋で・・・」

幼「あの部屋ワンルームだよね。」

男「そうだったかな・・・」

幼「一緒の部屋で寝たのよね・・・」

男「まあ、しょうがなく・・・」

女「え、しょうがなくだったんですか・・・」

男「いや、そんなこと無い。すごく嬉しかった。」

幼「ふーん、嬉しかったの・・・」

男「いや、嬉しかったって言うのとはちょっと違うんだけど・・・」

女「違ったんですか・・・私すごく嬉しかったのに・・・」

男「女伍長まで一緒になっていじめないでよ。」

女「ごめんなさい。つい楽しくって・・・。あのね、幼馴染。」

幼「はい」

女「正直に言うと、一緒の布団で寝ました。一組しか残ってなかったから。
でも小隊長は、あなたと違って夜中に私を襲うようなことをしませんでした。」

幼「アノトキハ、スミマセンデシタ・・・」

女「あなたにしてあげたことをしてもらったの」ホカニモアッタケド

幼「じゃあ、おっぱい揉んだの?」

男「そんなことしてない!ね、女伍長?」

女「うん、そんなことされてません。小隊長は胸にもあそこにも指一本触れてません。」ユビハ・・・

幼「じゃあ何を?」

女「一晩腕枕してあげたでしょ、忘れたの?ほんとに重かったんだから・・・」

幼「あたしまだ男兄に、腕枕してもらってない。」ブスッ

男「良いじゃん、女伍長にしてもらったんだから・・・」

幼「そういう問題じゃないの、なんで私が一番じゃないの!」

女「そこまで責任持てません。あとでゆっくり話し合ってくれる?」

幼「だって・・・」

女「腕枕ぐらいでがたがた言わないの。たいていの男の人なんかろくでもない店行って遊んでるんだから。
それに比べればよっぽどましでしょ?」

幼「そりゃあそうですけど。じゃ、新隊員もそういう店行ってるんですか?」

女「私の彼がそんなとこ行く訳無いでしょう。ね?」

新「うん。」

幼「都合が良いことを。そんなの分からないじゃないですか。」

新「だって去年まで高校生だし、部隊に来てすぐ女伍長と・・・ね?」

女「ね?って言われても恥ずかしいんだけど・・・」

新「そんなことより幼馴染上等兵、女伍長のおっぱい揉んだんですか?」

幼「まあ、成り行きで・・・」

女「成り行きで、人の身体をおもちゃにしないで欲しい・・・」

幼「すみません・・・」

新「あれボクのなんですから。」

幼「あんたの物はあたしの物。」

女「あなた達の物ってわけじゃ・・・」

新「ダメです。それに腕枕だってボクの指定席・・・」

女「ちょっと待って!」

新「え?」

女「腕枕してもらうのが気持ち良いのよくわかったから」

新「・・・」

女「次から、私がして貰う。いいでしょ?」

新「・・・はい。幼馴染上等兵のせいで・・・ブツブツ」

幼「ごめん。」

新「昨日だって、セクハラの上に暴行されたし。」

幼「そんなことしてないでしょ!」

新「パンツ脱がされた。」

幼「あっ、それは・・・」

女「セクハラね。」

新「殴られた。」

幼「あれはだって・・・」

女「パワハラね。ま、少なく見積もって停職5日って所かな。」

幼「そんなあ・・・」

女「かわいそうな新隊員。こっちにおいで」

新「はい」

女「怖かったでしょ、幼馴染にいじめられて・・・」ナデナデ

幼「それじゃ私まるで・・・男兄助けてよ・・・」

男「そう言われても・・・」

新ヒソヒソ「良いフォローだったでしょ?」

女ヒソヒソ「ありがとう、賢い子ね。好きよ。」ホッペニチュ

新ヒソヒソ「ボクのこと一人にしないよね?」

女ヒソヒソ「そんな事するわけ無いでしょ。一人にされるのが怖いのは私も一緒。
いつかあなたがいなくなるんじゃないかって・・・」

新「女伍長が・・・怖い・・・?」

女「私、あなた無しでいられないもの・・・心も身体も。」

新「身体も・・・?」

女「あなたのことを考えただけで、眠れないことだって」

新「ほんとう?」

女「あなたから見ればずっと年上だけど、でも、あの歌みたいにビキニは無理なんて言わない。
あなたがよろこんでくれるなら、私なんでもする。」

新「ホント?」

女「うん」

新「じゃあ、この間買っ・・・」

幼「ちょっと待った!」

女・新 ハッ

女「えーと、ずっと聞いてた・・・?」

幼「 ”あなた無しでいられない”ぐらいからハッキリと。内緒話になってません・・・」

女「そう・・・」マッカッカ

幼「そうやっていつもイチャイチャと・・・」

女「いつもじゃないけど」

幼「どれくらい?」

女「週に一度くらい・・・」

幼「外泊できるのは?」

女「週に一度」

幼「日本では昔からそれをいつもと言うんです!で、なに買ったんですか?」

女「別に、たいしたもんじゃないけど・・・」

幼 ジト

女「あのスーパーとかに置いてある通販の本に載ってたのを少しだけ・・・」

幼「後ろの方のページにのってる奴ですか?」

女「うん」

幼「少しって事は一つじゃないんですよね?」

女「まあそういうことに・・・」

幼「あの外人さんが来てる、あそこもスケスケのとか・・・」

女「・・・うん」

幼「ヒモだけのとか・・・」

女「・・・う・・・ん」

幼「イルカのマッサージ器とか・・・」

女「・・・」

幼「使ってるんですか?」

女「イルカさんはまだ使ってない・・・。下着は、ちょっとだけ・・・でも、縫製が雑でちくちくするし、
変なところ食い込むし。あ、もし、いるのならあげるけど・・・」

幼「いりません。」

女「幼馴染私と違ってスタイル良いから似合うかも・・・」

幼「いりません。」

女「そう・・・」

幼「あんなの誰が買うんだろうと思ってたけど、まさかこんな近くにいたとは・・・」

女「だって新隊員が欲しいって・・・」

新「えっ、ボクのせいにするんですか!?自分だってノリノリだったくせに。」

女「ど、どうしてそういうことを言うの・・・。彼女のピンチなんだから助けてくれたって良いじゃない・・・」

男「あの、片付け始めても良いかな?もし帰ってやることがあるなら、それでも良いけど・・・」

女「小隊長まで私のこと、そういう目で見るんですか・・・」ウラミガマシイメ

男「僕はそういう意味で言ってる訳じゃ無いよ。女伍長だって引っ越しじゃん。」

幼「自分にやましいところがそう感じるんですよ。」ニヤッ

女「別にやましくない・・・けど、小隊長と幼馴染に任せといたら終わらなそうだから、手伝っていきます。」

男「ありがとう。じゃあ始めようか。新隊員、自分の服持って帰れよ。」

新「はーい」

女「これ新隊員の服なの?」

新「女装大会用に高校生のとき買ったんです。やっぱり勝とうと思うと衣装が大事なんで一式そろえたんです。
それぐらいしか取り柄がなかったから勝ちたくって。」

幼「そういえば、女伍長見たこと無いんですよね。新隊員ちょっと着てみない?」

新「いいですよ。でも、ちょっと筋肉ついちゃったからな・・・」

女「ダメ!」

新「え?」

女「幼馴染、小隊長に女装させたい?嫌でしょ?」

幼「まあ、そうですけどね。でも可愛いんですよ、妬いちゃうぐらい。」

新「自信あるけど、女伍長が嫌ならもうしない。」

幼「だったらこれ、あたしもらっても良い?趣味良いじゃない。」

新「良いけど、サイズ、って言うかバランスが良くないと思いますよ。僕より15センチぐらい背が高いでしょ。」

幼「そういわれれば・・・。」

女「じゃ、私もらっても良い?」

新「あ、女伍長ならいいかも」

女「下着もある。結構かわいいじゃない。これもくれる?」

新「それはサイズが・・・」

女「え?」

新「幼馴染上等兵ならちょうどいいくらい・・・」

女「そうなの?ちょっと幼馴染・・・」

幼「何ですか?」

女「ヒップ何センチ?」

幼「ヒソヒソ」

女「あ、そうなの・・・そんな小さいんだ・・・」

幼「はい・・・って言うかちょっと待って。何であたしの下着のサイズ知ってるの?」

新「だって前からこの部屋に置いて有るじゃないですか。」

幼「見たの?」

新「はい」

幼「変態!他人の下着あさるなんて・・・」

新「他人のパンツ脱がすような人に変態なんて言われたくない!」

幼「別にあんたのなんか見て興奮するわけじゃない!」

新「ボクだってあんな色気のないパンツで興奮なんかしません!」

幼「どんなの履こうと勝手でしょ!」

新「小隊長がかわいそうじゃないですか、あんなのばっかりだったら!」

男「僕は別にどんなパンツでも・・・」

新「少しは女伍長見習ったらいいじゃないですか!」

女「いや、あの、私を巻き込まないで・・・」

幼「だからってあんたのお古なんかなんで履かなきゃいけないのよ!」

新「結構高いんですから、これ。」

幼・新「ハアハア、ゼイゼイ」ニラミアイ

幼「・・・しょうがないから、預っといてあげる。」ハグ

新「ブラジャーもサイズぴったりですから・・・」

幼「そのうち殺すからね。それまで元気にしてるのよ・・・」ギュウ

男「あのさ、彼氏の前で堂々と他の男と抱き合うってどうなんだろう?」

幼「この子は特別、弟だもん」

女「弟ね・・・じゃ、彼女の前で他の女と抱き合ってる弟さんとしっかりお手伝いして頂戴・・・」

新ヒソヒソ「ヤバイです。幼馴染上等兵・・・」

幼ヒソヒソ「え?」

新ヒソヒソ「女伍長のあの眼つき、間違いなく怒ってる時の目です。」

幼ヒソヒソ「あ、目が青光りしてる・・・」

新ヒソヒソ「どうしましょう?」

幼ヒソヒソ「どうしましょうって、とりあえず離れたほうがいいよね・・・」

女「いつまで抱き合ってる気なの!ごちゃごちゃ言ってないでさっさと手伝いなさい!」ビシッ

新・幼「ハイッ!!」チョクリツフドウ

・・・二日後の月曜日・駐屯地・中隊転出行事・・・

司会「・・・最後に、幼馴染上等兵は、在職2年、給養係を担当。次の部隊は東北方面軍。
なお本日付で、男小隊長と入籍予定」

雑魚の皆さん「ザワザワ・・・おめでとう・・・小隊長ずるい・・・・・・部下に手を出して良いのか・・・
お子さんの予定は・・・」

鬼の先任「静かにしろ!」

雑魚の皆さん「・・・・・・」

司会「続いて、退官者の紹介をします。退官者は登壇してください。」

司会「女伍長は、家業を継がれると言うことで、本日付をもって退官されることとなりました。
女伍長は中隊で11年勤務され、その間文書係、給養係、訓練係、、小隊通信手を歴任されました。」

雑魚のみなさん「ザワザワ・・・辞めちゃうのか・・・え、11年てことは・・・24,5だと思ってた・・・
続けてればいいのに・・・昔はとんがった子だったけど大人になったなあ・・・結構行ってたんだ、知らなかった・・・・・・
そういえば俺が部隊に来たときもう下士官だった・・・」

司会「在職間の功績に感謝いたしまして花束の贈呈を実施いたします。贈呈者前へ」

新「ハイ!・・・・・・今までご苦労さまでした。今後の活躍とご家族皆様のご健勝をお祈りします。」

女「ありがとうございます。新隊員ちょっとこっち来て・・・」

新「え、何ですか?あ、ここじゃ、マズ・・・」

女 チューーー

雑魚の皆さん「あ・・・・・・」

幼「やっちゃった・・・」

雑魚の皆さん シーン

鬼の先任「女!おまえ仮にも軍人が公の場でそんな事して許されると思ってるのか!」

女「もう私民間人ですよ。残念でした!」ベー

鬼の先任「・・・確かにおまえは民間人かもしれん。しかし新隊員はちがう・・・」

女・新「あ・・・・・・」

鬼の先任「俺が許す。おまえら、やっていい・・・」

雑魚の皆さん「テメーいつの間に・・・死ね・・・他に余ってるのいるだろう・・・殺してやる・・・
やって良いことと悪いことの区別もつかねーのか・・・あいてが女伍長なら無理かな・・・
神も仏もあるものか・・・外出禁止だ・・・たとえ国連事務総長が許してもこの俺は許さねー・・・
礼文に転属したいんだな・・・月夜の晩ばかりじゃないんだぜ・・・新隊員ならいけるかと思ったのに・・・
ゴン・・・ドカ・・・ボカスカ・・・ガツン・・・」

新「どうしてボクがこんな目に。助けて・・・」 

幼「なんであんな事を・・・?」

女「軍隊生活に区切りをつけたかったの。それに今まで隠してたけど、私にだってちゃんと彼がいるんだって
見せびらかしたかったんだもん。」

幼「だからって、あれじゃ新隊員が・・・」

男「だいじょうぶかな?」

女「私の彼はそんなにヤワじゃない・・・と思います・・・」

幼「と思いますって・・・みんなに知られたら殺されるって言ったじゃないですか・・・」 

女「ほんとねえ。」

幼「ほんとねえ、じゃないですよ!助けてあげないと・・・」

女「こうしてみんな強くなっていくのよ、大丈夫・・・たぶん。」

幼「たぶんでしょ・・・」

男「やっぱり女伍長怖い・・・」

司会「いろいろありましたが、以上をもちまして転出者、退官者紹介行事を終了します。
各小隊解散!」

♪ああ 日本のどこかに私を待ってる人がいる いい日旅立ち 夕焼を探しに・・・

・・・3年後・野外入浴所・・・
入浴支援隊A曹長「幼馴染伍長、よその隊の仕事って慣れないから大変でしょう?」

幼「いえ、大丈夫ですよ。みんなにありがとうって言ってもらえるからやりがいもあるし。」

入A曹長「女風呂には女の子にいてもらわないといけないんだけど、これだけ長い災害派遣だから、
うちの女子隊員がみんなへたばっちゃって・・・」

幼「いえ、本当に勉強になります。補給隊で野外入浴所作ってるのは知っていたけど、
こんな大変だって知らなかったし・・・。それに体力だけは自信有りますから。
これでも、前の連隊では持続走の選手だったんですよ。」

A曹長「そう言ってくれると助かるよ。旦那さん士官なんだって?」

幼「はい、ずっと司令部に詰めっきりです。だからちょうど良いんですよ・・・」

幼(だけど、男兄に会いたいな。もう2ヶ月会ってない・・・。ちょっとでも会えたら元気出るのに・・・)

入浴支援隊B女性軍曹「幼馴染伍長、赤ちゃんの世話お願い。お母さんがお風呂は入れないから・・・」

幼「ハーイ、今行きます」

B軍曹「おしめしてあげてね。あたし、加熱器の温度調節してくるから・・・」

幼「はい、え、あ・・・どうしよう。おしめってどうしたらいいの?ね、お願い、泣かないで。
ああ、もう誰か助けて・・・」

?「相変わらず家事何にも出来ないのね。これも教えてあげなきゃダメ?」

幼「だって、あたし、まだお母さんになったこと無・・・・・あっ」

?「入浴支援隊にただいま着隊致しました!」

幼「あっ女伍長!予備役も派遣されたんですね!」

女「伍長じゃなくて軍曹よ、予備役になるとき特別昇任したから。ほら、赤ちゃん早くしてあげないと可哀想でしょ。
タオルで包んで、はじっこ握らせてあげるの。ほら、シッカロールはたいて・・・」

・・・チョットヒトイキ・・・

幼「どれくらいいるんですか?」

女「1週間だって。」

幼「それだけですか、もっと一緒に働けるかと思ったのに・・・」

女「こっちはもっと長くても良いんだけど、お上が決めたことだからね。どう、忙しい?」

幼「今はまだ良いですけどね。夕方、子供達がまとまって来るときなんか大騒ぎですよ。
もみくちゃにされるし、色気づいた子なんか胸さわってくるし・・・」

女「さわるほど大きく無いのにね。」

幼「これで満足してくれてる人もいるんですけど・・・」

女「ごめん。で・・・」

幼「だけど、みんな家を流されたり、中には親御さんが・・・」

女「そうなの・・・」

幼「夜、テントに来て泊まっていく子も結構いるんですよ。あたしたちの仕事が終わる1時くらいまで待っててくれたり、
掃除手伝ってくれたりして。だから怒るに怒れなくて。」

女「幼馴染もずいぶん大人になったのね。そういえば自分の子供はまだ?」

幼「まだコウノトリさんは来てくれませんね。女神様にお願いしたら授かるかしら?」

女「もう、まだそんなこと言ってるの?」

幼「今でも、あたしの目標と憧れは女伍長ですから。」

女「女神様は、自分の旦那と子供の世話で手一杯です。もっと、ちゃんとした人を目標にしなさい。」

幼「嫌です。それより、女伍長、じゃない軍曹、私の結婚式の後、全然連絡くれなかったじゃないですか。どうしちゃったんですか?」

女「結婚式の後すぐに新隊員が昇任試験受かったでしょ。」

幼「あたしより先に受かっちゃうんだもん。驚きました。」

女「それは幸せな新婚生活に浮かれてた人とは違うんじゃない?」

幼「そこまで言わなくたって・・・」

女「で、私の実家に来てくれたの、うちの親に会いたいって言って・・・」

・・・東北にある女(元)伍長の実家の客間・まだ宵の口・・・

女スー「まだ起きてる?」

新「あっ女伍長。」

女「もう伍長じゃないってば。どう疲れた?」

新「むちゃくちゃ緊張した。あれで大丈夫でした?」

女「ばっちりよ。お母さんも可愛い可愛いってすっかり気に入ったみたいよ。
ほら、うち男の子いなかったでしょ。私は、どっかに行っても良いからあなた置いてけって。」

新「良かった。」ホッ

女「でもね、私があなたをだまして連れてきたんじゃないかって心配してるのよ。
やっぱりあなたが若いから。」

新「みんな女伍長に憧れてたのに・・・」

女「新隊員からお母さんに言っといてよ、ちゃんと仕事してたし、そこそこモテてたって。
私、うちでは信用ないの。だけどあなたのお母さんに会ったらなんていわれるんだろう。
うちの親だって私の事信じてくれないのに・・・」

新「心配ないですよ。うちの親ボクのことずっと放りっぱなしだったし、それに女伍・・・さんのこと
悪く言う人にあったことないもの、大丈夫。」

女「だと良いけど・・・私、新隊員のことだましてないよね?」

新「ボクをだましたんですか?」

女「だましてない。」

新「じゃ、だまされてない。」

女「・・・ありがとう。あ、私たちが喋ってるのわかった?なまってるから驚いたでしょ?」

新「女・・・さん、普段方言出ないから、ちょっとびっくりしちゃった。
ボクに話しかけてくれるときはわかるんだけど、二人で早口で話してるときは良くわからない。」

女「ごめんね、ゆっくり喋るように言っとく」

新「大丈夫です、大体わかるから。そう言えばむせんがどうとかって何の事なんですか?」

女「・・・まあ、元気な女の子だったって事。気にしないで。」

新「ふーん、こっちではそう言うんですか。あの、女・・さん」

女「なに?」

新「まだ自分の部屋があるんですか?」

女「あるけど・・・ここにいたほうが良い?」

新「うん、だって会うの二ヶ月ぶりじゃないですか・・・」

女「本当に試験勉強よく頑張ったね。」

新「だから・・・・・・ね?」

女「うん・・・。」

・・・・・・アンナコトヤコンナコト

新「あっ」

女「どうしたの?」

新「持って来てない・・・」

女「持って来てないって?」

新「あれ・・・」

女「あれって、あの・・・あれ?」

新「うん・・・持ってません?」

女「使うことないもの」

新「いつも下宿に置いてあったじゃないですか?」

女「だってあなた持ってきてくれないし、何かあったら迷惑がかかると思ったから・・・」

新「じゃあ、駄目ですね・・・。久しぶりだったのに・・・」

女・新「・・・・・・」

女「・・・・・・ねえ、新隊員、最後ちょっとだけイクの我慢できる?」

新「たぶん、ちょっとぐらいなら。」

女「ほら、あの一緒に見たビデオみたいに、あの瞬間だけ外に出せば・・・」

新「良いんですか?」

女「うん、試験頑張ったご褒美・・・だけど、ちゃんと外にしてね。お願いよ。」

新「・・・はい・・・でも・・・はい・・・。」

・・・・・・

新「もう限界です!」

女「あとちょっと!」

新「脚でお尻を押さえ込まないで・・・いっちゃう。ダメだってば!」

女「あ、もう少しだけ、私も・・・あっ、うっ・・・」ビク、ビクビク・・・クタッ

女「はあ、ハア・・・・・・・」

新「あの・・・」

女「まだ離れちゃイヤ・・・」ギュッ

新「はい。」

女「出ちゃったね・・・」

新「出ちゃったねって・・・」

女「だんだん小さくなってきた・・・私この感じ好き・・・」

新「・・・」チュルン

女「押し出しちゃった・・・」

新「あの、中に・・・」

女「だって我慢できなかったんだもん、久しぶりじゃない・・・」

新「あのですね・・・」

女「なに?」

新「もし赤ちゃんできたら・・・」

女「できたら・・・?」

新「産んでくれますか?」

女「それって・・・・・・プロポーズ・・・・・・って思っていい?」

新「うん。」

女「ありがとう。でも・・・」

新「でも?」

女「あの、誤解されたくないんだけど・・・」

新「なんですか?」

女「あの、結婚してもらいたくて、中だった訳じゃないから・・・」

新「そんなの分かってますよ。いつもと一緒だもん」

女「え、あのいつもと一緒って・・・・?」

新「イク前必ずボクの事押さえつけるんですよ、気がついてなかったんですか?」

女「そうだったの・・・ハズカシイ・・・」

新「女さん脚の力強いから動けないんです。イッた後もしばらく離してくれないし。
だから、きっと今日もそうなるだろうなって・・・。」

女「じゃあ、最初からそのつもりだった…の?」

新「そのつもりって言うか、節目になるかなとは・・・。」

女「私何も考えてなかった・・・。いつの間にか私より大人になったんだね・・・」

新「そんなことないです。」

女「なんかほっとしちゃった。」

新「ほっとした?」

女「うん。なんだかんだ言ってね、あなたを大人の男にしなきゃ、助けてあげなきゃって、ずっと思ってたの。」

新「すみません。」

女「ううん。だけど、これからはあなたに守ってもらえると思ったらなんか、肩の荷が下りたって言うか・・・ね。」

新「頼りないかもしれないけど・・・」

女「そんなことない。今までだってほんとはあなたを頼りにしてた・・・」

新「じゃあ、ちゃんと答えてください。もし赤ちゃんができたら、産んでくれますか?」

女「はい。あなたの赤ちゃんを産ませてください。・・・だけど・・・」

新「だけど?」

女「子供に説明できないね。お父さんがどうやってプロポーズしたか・・・」

新「子供には内緒ですね・・・。明日も朝寝坊できないから、そろそろ・・・」

女「その前にね、プロポーズの記念にもう一回しよ・・・・・・」

新「え?」 

女「私、たった今から自分に素直に生きるって決めたの。もう大人のふりするのやめる、
あなたが守ってくれるから。だから私がいけないことしたら叱って・・・」

新「じゃあ、もう遅いから今日は・・・」

女「ヤダ。だってさっきは途中でやめなきゃいけないって思ってたから集中できなかったの。
産んでも良いって言ってくれるんなら落ち着いて出来るし、それにこの子も私と同じ意見みたいよ。」ツンツン

新「駄目です、突っついちゃ。もう、何が叱ってですか、言うこと聞いてくれないくせに。
お母さんになるかもしれないんですよ。」

女「お母さんになったらしばらく出来ないじゃない。だからお・と・う・さ・ん、ね?」

新「ね?じゃないですよ、もう。部隊で見てた女伍長とほんとに同じ人なのかな・・・・・・」

女「生意気な。最初は私が手伝ってあげなかったらちゃんと入れられなかったクセして・・・」

新「初めてだったんだからしょうがないじゃないですか。今はちゃんとできるし。
それになんだかんだ言って最初の時からボクより先にイっちゃったじゃないですか。」

女「・・・だって・・・、だってすごく良いんだもの・・・。それなのに我慢してたのよ。あなたにのめり込んじゃいけない、
邪魔になっちゃいけないって。だから、一回だって私からしようって言わなかったでしょ・・・
あなたに負けて結局しちゃうことが多かったけど・・・」

新「我慢なんかしなくて良かったのに。」

女「だから我慢しないの。」

新「そうじゃなくって・・・」

女「嫌?したくない?」

新「したいけど・・・」

女「この子も明るいとこ嫌だって」ツンツン

新「だからダメだって言ってるのに。もう、許さないから・・・」ガヴァ

女「あ、そんないきなり・・・あ、あぁ・・・私の・・・」

・・・またしても入浴所・・・

女「だけど、まさか、本当に1回で出来ちゃうとは・・・」

幼「2回でしょ。」

女「いじめないでよ・・・」

幼「なにも進歩してませんね。」

女「あんまり急で結婚式の準備も出来なかったし、準備できる頃にはおなか目立っちゃうし・・・」

幼「もったいない、何回もできる事じゃないのに。でも最近は子供出来てから式って人も結構いるから
したほうが良いですよ。」

女「私もウェディングドレス着たいな。親にも見せたいし。でも、32にもなって子連れで式ってかっこ悪くない?」

幼「かっこ悪くはないと思いますけど、あのころ部隊にいた女子は突っ込むでしょうね、
言ってることとやってることが違うって。」

女「だよね。避妊だけはちゃんとしなさいって結構厳しく指導したもんね。会わせる顔がないわ。」

幼「式やる時はみんな来るって言ってましたからね。覚悟してください。」

女「怖い、どうしよう・・・で、新隊員も、幼馴染に教えたら怒られるっておびえるものだから、連絡しそびれて・・・」

幼「当然、百叩きです。」

女「一応新隊員の方が先に下士官になったんだから彼の方が先任なのよ。」

幼「関係有りません、どんなに偉くなろうがあたしにとっては弟分です。」

女「でしょうね・・・で、とりあえず籍だけ入れたんだけど。ほら名札見て・・・」

幼「あ、新隊員の苗字になってる!婿養子じゃなかったんですか?」

女「新隊員は婿養子で良いって言ってくれたの。だけど、私どうしても新隊員の苗字になりたくて。
親はいい顔しなかったけど、言うこと聞いてくれなかったら家出するって騒いで・・・」

幼「子供と変わらないじゃないですか。ずっとしっかりした人だと思ってたのに。」

女「大人でいるのはやめたの・・・って言っても、もう良い大人なんだけどね。」

幼「新隊員は元気ですか?」

女「良いお父さんしてるわよ。娘には、幼馴染みたいにまっすぐ育ってほしいんだって。」

幼「こんな人間になったら苦労するのに・・・」

女「お父さんはね、幼馴染のこと好きなのよ。」

幼「・・・お父さんって呼んでるんですね、あの子の事・・・」

女「うん。安心して我儘言えるんだ・・・」

幼「聞いてくれるんですか?」

女「ううん、いつも怒られるの。・・・妬ける?」

幼「少し・・・」

女「お互い様よ。」

B軍曹「お話中のところ悪いんだけど、もうじきいつもの台風の時間が来るわよ。準備して。」

幼「了解!」

女「台風?」

幼「子供達が来るんですよ。ほら・・・」

子供A「こんにちは。」

幼「今日は、ちゃんと静かにはいるのよ、分かった?。」

子供B「はーい。あ、おねーさんが増えてる。」

女「ね、幼馴染、聞いた?おねーさんだって!」

幼「そんなことで喜ばないでください。」

子供C「あ、指輪してる。結婚してるの?」

女「もうお母さんだよ。」

子供C「背の高いお姉さんは?」

幼「お嫁さんには行ったけど、まだ子供は居ないの。」

子供B「だから、おっぱい小さいんだね。」

女「そうね、赤ちゃん出来ると大きくなるのにね。」

幼「コラー、悪ガキども、そんな事言ってるとお嫁さん来てくれないぞ!」

子供達「あ、またペチャパイが怒った!」スタコラ・・・

女「ハハハ・・・」

幼「もう、チビ共が!女軍曹何笑ってるんですか!一緒になってふざけないでくださいよ。」

女「ごめん。ねえ、幼馴染。」

幼「なんですか?」

女「子供の作り方も教えてあげようか?」

幼「子供の作り方ぐらいちゃんと知ってます!!!あ・・・」

入浴支援隊の皆さん「・・・・・・」

A曹長「あの、あまり刺激の強い発言は・・・」

女・幼「スミマセン、キヲツケマス・・・」


        お わ り

という事で結構長くなりましたが終わりです。
自分的には、リアルにこだわってみました。永遠のゼロ程度には。
概ね想い出話に付き合ってくださった方がいたらありがとうございました。

お父さんが東京都の島に行ったり、子供が七五三だっていうのになにをしているんだか・・・

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年02月22日 (土) 17:44:48   ID: mYpjiSs4

とりあえず、1000人の人が開いてくれてた。
何人読んでくれたのかな……

2 :  SS好きの774さん   2014年04月04日 (金) 02:14:24   ID: iHTIh6jw

すごいリアルでした。というより生々しかったです。人間関係も部隊のことも。退官行事の前口上もまんまとは……。
面白かったです。

3 :  SS好きの774さん   2014年04月11日 (金) 23:20:40   ID: LlHTw7Tv

ほんとリアル。災派の所なんか行った人間じゃないと分からないような事までよく再現してる

4 :  SS好きの774さん   2014年04月29日 (火) 11:45:18   ID: orIzdCSy

今北産業

5 :  SS好きの774さん   2014年04月30日 (水) 14:01:11   ID: nmgxXwFF

これを産業って言われても・・・

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