にこ「µ’sの性事情」 (460)

ただただ色々なカップリングエロの短編集的なやつです。



他のを書く時の繋ぎだったり気が向いた時とかに更新するので多分不定期。エロを一つにまとめて置きたかったので。




いつ終わるかもわかりません。突然終わるかもしれません。基本話は練ってありません。




文体や設定もその時々で変わってきます。





よろしくお願いします。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406567618

A×B

という表記でAが先にかかれているからAが攻めでBが受けとかそういうのもありせません。

【にこ×まき】




にこ「……」



真姫「うぅ」ムラムラ




真姫「……」


にこ「どうしたの?」


真姫「あ、いや別に」

にこ「ふーん」


にこ「……」



真姫「なに読んでるの?」

にこ「アイドル雑誌」

真姫「……」


真姫(せっかく私の家でしかも親がいないってことも伝えて、しかもしかもシャワーも浴びて)



真姫(バスタオル姿で寝転がってるのよ!?)


真姫「普通手を出してくれる場面じゃない?」ボソッ






にこ「なんか言った?」

真姫「はぁ!? なんも言ってないわよ!!」


にこ「な、なに怒ってんの……」


真姫「怒ってない!!」

にこ「……あっそ!!」



真姫「あ……」


真姫(何してんの私!! なんで怒ってんのよ!)


真姫「……」


真姫(素直になるって決めたのに……)


真姫(……れ、冷静に考えてみなさい私。仮に今この場で素直になれたとして、どうするの?)



真姫(面と向かってあなたとエッチなことがしたいですとか、そんなことを言うつもり!?)



真姫「無理無理無理無理!!!!」プッシュー



にこ「……あんた、変すぎてツッコまなくていい?」



真姫「お、おかまないなく……」


にこ「……」チラッ


にこ「あんたね」グイッ


真姫(な、なに? そんな近づいて、ダメ。えっとダメダメ、ダメじゃない、したい、やってほしい、いやでもでも、ダメダメぇ)


にこ「――ちゃんと服着なさいよ」

真姫「……ぁ……うん」


真姫(……期待したのが馬鹿だった)




にこ「そろそろ寝ましょうか」


真姫「そうね」


にこ「ベッド一つしかないけど、これは一緒に寝ていいのよね?」


真姫「え……えと」


真姫「ま、まあにこちゃんがそうしたいなら別に私はしてあげてもいいわよ?」

にこ「……」


にこ「じゃお言葉に甘えて」



真姫「本当!?」


にこ「わ、悪い?」


真姫「いや全然」


真姫(……私がまた素直になれなかったのに……にこちゃんは私の気持ちに気がついてくれたのかな……)


にこ「電気消すわね」


真姫(やっぱり恋人同士になると少しでも違うのね)



真姫(不安になる必要もないし)



にこ「んぅ……眠い」


真姫「かわいい……」

にこ「え?」

真姫「な、なんでもないっ!!」


にこ「……?」


真姫(まさかにこちゃんが私の告白受け入れてくれるなんて、思ってなかった)







真姫『わわわわわわ私、にこちゃんの恋人になっても、いいわよ!? ほら、ほらあれよ、あれ。そのあれ。もうあの、ほら。にこちゃんいっつも寂しそうにしてるしー?』


にこ『……本当?』


真姫『あいや、あの、その……これは、うん』


にこ『嬉しい』






真姫「思い出したくない……告白になってないわよ……」



にこ「さっきからなにぶつぶつ言ってんのよ」

真姫「いや、その……というか、近い……」

にこ「……ベッド広すぎて落ち着かないの」


真姫「そうなの?」


にこ「そうなの」

真姫(いい匂い……)ムラムラ

真姫(だめ、だめ! 私最近にこちゃんとのエッチのことしか考えてない!)

真姫(……)



にこ「」ギュッ



真姫(っ!?)

真姫(抱きつかれた!?)

にこ「んんぅ……」モニュモニュ





真姫「んぁ……///」

真姫(い、いきなり!?)

真姫「にこちゃ、そんないきな――」






にこ「――すぅ……すぅ……」


真姫「……」


真姫「ああもう! 本当なんのよぉ……!」ムラムラムラムラ

◇◇


真姫「うぅ……」


希「どうしたん?」

真姫(昨日の胸触られた感触が忘れられない)


希「悩みごと?」

真姫「いや、別に……」


希「……そっか。なんかあったら言ってね」

真姫「ええ」


希「先行ってるよ」

バタン


真姫「……」


真姫「あ……にこちゃんのシャツ……」


真姫「ちょっと汗で湿ってる……最近暑いもんね」



真姫「すんすん……んんぅ……にこちゃんの匂い……」

真姫「すんすん、すんすん。はぁぁ……♥︎」ムラムラムラムラ



真姫「大丈夫希も行ったし、誰も来ない。少しだけ、少しだけぇ♥︎」




真姫「んんぅ……すんすん……んんぅ、ぁっ///」クチュゥ



真姫「にこちゃん……にこひゃん……んっ、んぁぁぁ♥︎」ビクッビクッ




真姫「あっ♥︎あっ♥︎……んぁ……んんぅ……んくっ」



真姫「いくっ……んんんぅぅぅうぅ///」ガクガクガク


真姫「はぁ……はぁ……///」


真姫「やっちゃった……」


真姫「も、もう一回……♥︎」

◇◇



にこ「なーんか最近真姫ちゃんがおかしいのよねー」


希「?」


にこ「なんかわかんないけど……様子がおかしいっていうか」


希「まあ確かにそうかもしれんね」


にこ「うーん……悩みでもあるのかしら」


にこ「あの子全く素直にならないから、私が子供あやすくらい素直にならないと」



希「あははそれもそうやね」


にこ「結構イラっとすることもあるけどねー」


希「そうなん?」




希「あ、タオル忘れてきちゃった。ちょっと戻るね」

◇◇



希「ふんふーん」


「ふぁぁ……いや、んぁ……んっんっ……」

「声でちゃ……」

希「え……?」


希「真姫ちゃん……ちょっと……それはヤバイって……」



真姫「……んっ、んっ……にこひゃん……に、こ……汗の匂い……脇のとこぉ♥︎ふぅぅん♥︎ぁぁ♥︎」





希「よく見えない、一体なんの匂いを――」

ガラッ

希「きゃあっ」


真姫「っ!?」


希「……は、はろー」

真姫「っ~~///」

真姫「……見た?」



希「な、なにが?」

真姫「見たのよね!?」



希「い、いや……まあそれは別に。ほらみんなすることやし!?」


希「う、ウチだってたまに!!」



真姫「ぅぅぅぅ……!!」

希「泣かないでよー!」




希「……にこっちのシャツ……?」


真姫「こ、これは違うの!!!」

希「……」


真姫「これ、は……」



希「なんかあるんやろ? 話してみて?」


真姫「……」

◇◇


希「……欲求不満?」


真姫「そうとは言ってないじゃない!!」


希「でもにこっちとエッチなことしたいんやろ?」


真姫「違う違う! えっと、もっと……恋人っぽく……ていうか」


希「エッチなことがしたいんや?」


真姫「……ぅう///」



希「でもウチにはどうしようもないしなー」


希「もうくっ付いて結構たってるよね?」

真姫「そこそこ……」


希「キスは?」


真姫「……したことある」

希「ふーん」



真姫「あの、このことは……!」

希「言わないって」

真姫「ありがとう……」

◇◇


にこ「ねえ」


真姫「な、なあに?」


真姫(まともに顔見れない///)


にこ「ねえ新しく出来た店なんだけど」



真姫「――なに? 私と行きたいの?」

真姫「ふふ仕方ないわねー、にこちゃんがどうしてもって言うならー」ウキウキ





にこ「」イラッ




にこ「――穂乃果と行ってこようかなー」


真姫「……え?」



にこ「いやあの子食べたいって言ってたし」


にこ(私……なにいってるの)


にこ(真姫ちゃんが素直じゃないのはいつものことなのに)



真姫「……っ」



真姫「行ってくればいいじゃない!!」

にこ「ぇ……」

真姫「あっそ、別にいいんじゃないの!?」


にこ「いやこれは……」


にこ「あーそうですか!! 穂乃果と行ってくるわよ!!」

バタン



真姫「わたし……また……」


真姫「いやだ……なにしてんの……」


真姫「穂乃果と二人で……」


真姫「やだやだ! あ、謝りに行こう……」

◇◇



にこ「……くっ」


にこ「最低……私」


にこ「真姫ちゃんなりに、あれ行きたいって言ってたわよね」


にこ「……謝り行こうかな」



ガラ


にこ「あ……」


真姫「……にこちゃん……そのごめん」

にこ「え?」


真姫「……にこちゃんとお店行きたい」

真姫「……素直に言えなくて……」



にこ「ふふ……わたしこそごめんね。分かってるつもりだったのに」


にこ「最初から真姫ちゃんと行くつもりだったから」


真姫「本当?」


にこ「うんっ!」











希「このカップル色々ありすぎやない?」

◇◇

真姫「……素直になれた……」

真姫「……でも」


真姫「エッチしたいなんて……言えるわけ……」



真姫「またにこちゃんの匂い嗅ぎたい……」




◇◇


真姫「んっ、んっ♥︎」

真姫「にこちゃんのシャツ……♥︎」


真姫「ふぁぁ///」


真姫「んぁ♥︎にこちゃん、にこちゃん///」





希「……また今日も」



希「ここまで欲求不満にさせるってにこっちはなにしてるん?」


希「……このままエスカレートされるのも困るし……そうだ!」

◇◇



にこ「……たく練習メニュー忘れたなら自分でとり行きなさいよ」




「ぁああああああっ///」


「んいゃぁ♥︎はぁぁん♥︎」


にこ「……?」


にこ「なに?」


真姫「ふぅ、ふぅ♥︎にこひゃん、すきぃ……♥︎」



にこ「なななななななに!?」



にこ「あれ、私の?」



ガララ




にこ「――あ、あんたなにしてんのよ!?」



真姫「ふぇ……?」



にこ「あ……」



真姫「っ……~~~///」



真姫「いゃああああああああっ!!!」

にこ「う、うっさいのよ!!」


真姫「これはこれは違うの、深い事情が!!」


にこ「私のシャツの匂い嗅ぎながらそんなことして、なんの理由よ!?」


真姫「これは……うぅ……」



真姫「――ひっぐ……にこちゃんと、エッチなこと、したくてぇ……」



にこ「え?」

真姫「恋人になってもう長いし、キスもしたし、でも言い出せなく、て……」


真姫「うぅ……」


にこ「……」




にこ「たく……欲求不満ならそう言いなさいよ」


にこ「ま、今言えたし、褒めてあげる」





にこ「ねえ、私のシャツなんかで発散しても意味ないでしょ」



真姫「え……?」

にこ「んっ……」チュッ


真姫「え……え」


にこ「……したいんでしょ?」



にこ「気づいてあげられなくて、ごめんね」ギュッ


真姫「……」


真姫「う、うん……///」



にこ「触るね」


真姫「ふぁぁ……♡んぅ……」


真姫「もっと、キス、キスしよ」


にこ「んちゅ……んん♡」モミモミ



真姫「んぁぁ♡」


真姫「いや、そこっ、そこダメ♡」


にこ「かわいい……」コリコリ


真姫「あっあはぁ……///」



にこ「もうここ固くなってる」

真姫「んんんぅ……♡」


にこ「そんなに私に触って欲しかったの?」

真姫「うぅ……」


真姫「そんなこと、ない……」

にこ「へぇ……」クリクリ


真姫「んぁっぁっ/// 」

にこ「どうなの?」

真姫「触って……欲しい///」



にこ「よくできました」





にこ「ねえ……真姫ちゃんの全部欲しい。私に真姫ちゃんの全部、ちょうだい?」


真姫「……す、すきにすればいいじゃない……いちいち聞くなぁ……///」


にこ「そっか」

真姫「んぅ、ぁぁあああぅっ♡」



にこ「気持ちいい?」



真姫「聞くなっ♡っていったばっかぁっ♡」


にこ「こんなにエッチな子だなんて思わなかった」


にこ「もっとエッチな声聞かせてっ///」


真姫「ひゃぁ!! そんな♡そこばっかりぃ♡」


にこ「だって♡弄ってるとどんどん固くなってくんだもん///」



真姫「やらぁぁ……///」


にこ「」スルスル


真姫「そ、そこは」

にこ「すっごおい♡ヌルヌル……こ、こんなになるんだ」


真姫「ぁあああぁっ///」


にこ「凄いことになってるわよ。気持ちいいのよね?」


真姫「ふんっ……そんなこと、ないぃ♡んぁぁ」

にこ「気持ちよくないの? それなら辞めちゃおうかな」


真姫「そ、それは!」


にこ「なら気持ちいいって言ってよ」


真姫「ふぅぁ……♡気持ちいぃ……にこちゃんの手……///」


真姫「だから、だから続き……しよ」


にこ「」ゾクゾク


バッ



真姫「いきなり脱がせない――」



にこ「もっと良く見せて? 真姫ちゃんの全部私にくれるんでしょ?」




真姫「そんな、恥ずかしすぎて……!」





にこ「良く見える……。じゅる、ちゅぷ、んぅ」

真姫「あっ♡あっ♡はぁ♡んっ……らめ、らめぇ……♡」


真姫「そんな汚いとこ///」

にこ「真姫ちゃんに汚いとこなんてないわよ」


にこ「ぢゅる、ぢゅる、んぅ……ちゅぷ、んはぁ……」


真姫「っぁ♡舌ベロベロして……♡――っ!!!!???」

ズブッ



にこ「……私の手、入ってるのわかる?」

真姫「や……にこちゃ……辞め……」


にこ「私の手小さいからわかりくいかもしれないけど……」


にこ「痛い?」


真姫「んぅ……」フルフル


にこ「どこが気持ちいいの?」クチッヌチュゥ



真姫「ひゃぁぁぁっ♡はぁっ♡んぁっあん///」

にこ「すっごい締め付けてくる……真姫ちゃんの中熱い……」


にこ「ここ?」


真姫「んひゃぉあぁぁぁ♡」


にこ「ね、気持ちいい?」グチュ、クチュゥ



真姫「んぅぁ……きもちぃっ、きもちっ……♡」


にこ「真姫ちゃん、好き///」



真姫「わたしも♡わたしも///」


にこ「んぅ♡んちゅ、ちゅぷ、ちゅ」

真姫「にこひゃ……ちゅぷ、ちゅぷ」



真姫「あぁ♡奥、奥入って……!!」


にこ「んぅ……」グニュゥゥウ


真姫「あっ、ぁ♡ぁぁああああああっ!!!」ガクガクガクガク


真姫「はぁ……はぁ♡にこちゃん……うぅん♡」






にこ「――イッちゃった?」

真姫「……うん」



真姫「大好き」

にこ「……私も大好き」

なんかいっつもエロばっか書いてるけど真顔で書いてるんだろうか

ミーンミーンミーン


にこ「……」

真姫「……」



にこ「蝉ないてるわね」



真姫「……今それ言う?」

にこ「だって真姫ちゃん練習より汗かいてるから」



真姫「そ、それは仕方ないでしょ!?」

にこ「あんなに喘いじゃって♡」



真姫「そ、それ以上言わないでっ!!」


にこ「えーどうしよっかなぁ」

にこ「しがみついてにこちゃんにこちゃんーだって――」



真姫「ああああああああああああ!」

真姫「違う違う違う!!」

にこ「素直になれば可愛いのに!」

真姫「もう、からかうなぁ!!」



にこ「仕返しよ! あんた前から私のシャツでやってたんじゃないの!?」

真姫「うぅ……」

にこ「恥ずかしいのはこっちよ!! 最近暑くて汗もいっぱい書くのにっ!」


真姫「い、いい匂いだったわ。なんだか香ばしく――」


にこ「あああああああああああああああ!!!!」


にこ「ふぅ……ふぅ……」


にこ「真姫ちゃん……」




にこ「――私のこと好き?」


真姫「っ……///」


真姫「……聞かないでよ……す、好きに決まってるじゃない///」


真姫「ていうかさっき何回も言ったでしょ!?」

にこ「そうだっけー?」




にこ「ふふ、でも嬉しい! さ、服着て?」


にこ「手伝ってあげるから」


真姫「こ、今度は私が攻めるんだから!」


にこ「えー、真姫ちゃんに出来るのかなー?」



真姫「出来るから!」











希「――頼むから学校ではやらんでくれんかな……」


おわり。

>>28
私、シリアスかドロドロかエロしか書いてないもので……。ピュアなのに挑戦しながらこっちも書いていきます……。



次回更新は未定です。

固定しなくてもええんやで
のぞにこでもほのまきでも何でも楽しみ

まさかの指じゃなくて手かよw

>>32
基本的に好きなキャラが絡むカップリングほど思いつきやすいので、その辺も書きやすいかもしれません。

>>33
指です……ミスです……。


地の分なしって難しいですね。
ではまた書いてきます……。

【のぞみ×にこ】 微シリアス






にこ「……」

にこ「……」




にこ「もう誰も信じない」


 アイドル研究部の部員は一人になった。

 結局のところ、ただただ私を煽りに来ていただけなのか……。


 それとも一応は本当に、アイドル活動をする気があったのだろうか。


 今となってはわからない。




にこ「……っ」


 だだっ広い部屋にいるのは慣れた。

 校門の方を見ると、新しい入学生達がはしゃいでいた。



にこ「……いいわね、笑っていられて」


 どうせあの子達も色々なしがらみで、笑ってなんかいられなくなる。


にこ「どうでもいいけど」





希「おっはー」




にこ「ちっ……」


 また来た。またあいつだ。

希「舌打ちせんでよー」


希「友達やん?」


にこ「友達じゃない」


にこ「何の用?」


希「……いや、別に」

にこ「……なら出て行け」

希「……怖い怖い」



希「にこちゃんさぁ、このままだとこの部室取り上げられちゃうよ?」


にこ「あ?」


希「だってそうやろ? 部員もまた入らなかったみたいやし」





 生徒会の副会長である東條希はタロットカードを口に当てながらキザっぽく微笑む。

 うざい。



にこ「もう部員なんていらない」


希「……ふぅん。いいの? アイドル研究部、なくなっても」



にこ「それとこれは話が別でしょ」


希「そうは思わんけどなぁ」

希「まあ早くしないとにこちゃんの――」



にこ「黙れぇ!!!!」


にこ「なにが私のためよ! どうせ早く潰したいだけでしょ!? 何も信じないから、誰も信じないから!!!!」


希「っ……」



にこ「そうやって、なんにも知らないで否定するな!」


にこ「私は……私は……!」



希「そっか……今日はここまでにしとくよ、にこちゃん」


ガチャ



にこ「……っ」


にこ「うああああああああっ!!」


にこ「どいつもこいつも!!!」



にこ「希、まで……ぅぅ……」

◇◇



希「……ごめんね、にこちゃん」


 部室で暴れて叫ぶにこちゃんの声が聞こえてきた。

 胸が痛くなる。


 こんなこと、したくない。



希「……友達になんない方が良かったかも」


希「……もう友達だなんて思われてない、か」



 ウチに向けて思いきり向けられた憎しみ。



希「あー……やっぱり辛い」


希「……この様子じゃ今年もアイドル研究部の部員はなし……か」


絵里「何をしているの希」


希「ああ、えりち」


絵里「いい加減アイドル研究部をなんとかしてよ」


希「うん……」


絵里「矢澤にこ。話したことはないけれど、希仲いいんでしょ?」



希「仲良かったって言った方が」

絵里「ふぅん、まどっちでもいいけどね」



絵里「――廃校の噂……私は信じないから」



 ここ数日音ノ坂学院には廃校という噂が付きまとっていた。あくまで噂。



 近くに出来たUTX高校が、スクールアイドルブームというものを全て味方につけるべく、アライズというグループを結成したことがその噂を広めているのかもしれない。

 

絵里「馬鹿馬鹿しい……」


希「……」


 生徒会長となったえりちの様子が最近はおかしい。


 一年生の後半からいきなり副会長というわけのわからないことをしでかしたんやけど、そこからなんだか自分を追い込んでいっているような。


 廃校の噂が出てきたあたりからそれは顕著だ。



絵里「アイドル研究部は任せるわ」


絵里「じゃあ次はここね、部員を集められないようなら部活としては認められないわ」



希「……」

◇◇



にこ「ぁっ……ぅぅん……きもちぃ……」


にこ「ふぁ……とろとろ……」

にこ「ふぅん……ぁっ」

にこ「うんぅ……もっとぉ……」

にこ「んぁああああああっ!!」



 ぐちゅぐちゅとした水音が部室には響いていた。

 
 外に声が漏れるなんてことも恐れず、ただただ快楽を貪る。


 下着越しに割れ目のところをなぞって見ると、頭が痺れるような快感に震える。


 最近はほとんどこうしていた。


 嫌なことがあると、自分を慰めて忘れる。自分を馬鹿にして、忘れる。


 気持ちいいことをすればその時は忘れていられる。



にこ「クリ……ぁぁ……ダメ、もっと我慢ぅ……」



 一番感じるクリトリスへの刺激は抑えていた。あとで最高潮まで興奮が高まった時に触ると、本当におかしくなれる。

 自分に優しくしてくれるのは自分だけ。

 だからもっと優しく優しく、気持ちいいことがしたかった。



 制服のボタンを外し、下着姿になる。



 もう慣れたけれど初めは部室でオナニーするっていうことだけで興奮した。きっかけは家では思いきり出来ないというのと、部員が私だけになったこと。




 我慢出来なくなった私は下着を上にズラして、突起を確認する。そこは自分でもわかるくらい大きく勃起していた。



にこ「はぁぁぅ」


 これに激しく噛み付いたら、これに優しくしゃぶりついたら、どれだけ気持ちがいいだろう。



 ねっとりと舌で自分の乳首が舐められる。硬い歯によって弾力のある乳首が少しだけ形を変える。



 胸が小さくて出来ないけれど。


にこ「はぁ……ッ……はぁぁあん」




 全て妄想。
 それでも座っているイスにエッチなお汁が染みているのが分かった。



 自分は感じる方だというのを自覚したのは中学の三年生の時だった。辛いことがあった時とかは本気でオナニーすれば忘れられた。


 感じすぎて本当におかしくなる時もあったから、普通はセーブしている。



 クリトリスを触るのも最近はしていないし、ましてや生で性器を触ることも少ない。



 大体は下着越しとか、妄想で事足りる。

にこ「あっ、あッあンっ、そこぉ、そこぉ、もっと、気持ちよくぅっっ」



 もう手は性器には当てていない。生で思いきりクリトリスを弄る妄想。いつだったかクリトリスを触り続けて気絶した日を思いだす。


 きゅんきゅんと性器が疼くのが分かった。


 触らなくても気持ちいい、気持ちいい。






『矢澤さん、最近なんにもしてないんでしょ?』

『あはは結局あの人も口だけなんじゃないの?』

『にっこにっこにーだっけ、笑える。こっちがにっこにっこにーって言いたくなるわ』


希『にこちゃん、このままじゃ――』







にこ「くっ!!」


 消えてくれなかった。いつもならオナニーを始めて妄想すればすぐにそのことしか考えられなくなるのに。


 ぐちゅぅ。


にこ「んあぁああああああああっ!!!!」


にこ「あ……おみゃ……んこぉ……」



 そんな外野の声を全て断ち切る為に、自分をそんな世界から切り離すために、私はなんの躊躇もなく指を挿入した。




にこ「ぁあああああっ、もう、……いく……いぐぅ……」



 挿入しただけで何もしていないのに、私の膣内は指をぎゅうぎゅうと締め付けていた。

 締め付ければ締め付けるほど気持ちがいい。指が膣全体に当たるから。



にこ「あったかい……」


 まるで口の中にいれているみたいな締め付け。

 もう外野の声なんて聞こえていない。

 ――あぁ、またこの世界に来れた。



 全身が性器になったみたいなそんな感覚。空気が気持ちいい、もう全部全部気持ちいい。


 おかしくなれた。



にこ「ふぁ、ふぁ、いくいくいくいく、いくっ、もうや、やぁっ、い……っ……」


にこ「っ~~~~!!!!!!!」


 きもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいいきもちいい。




 一瞬何が起こったのかわからなかった。



 意識が少し覚醒すると、今だに腰とかおしりのあたりがビクビクと痙攣してイスを揺らしていてようやく自分の状況に気がつく。





にこ「はぁっ……はあっ……はぁ……ぁ」

にこ「ぁ……イったんだ……」



にこ「あぶな……本当気絶するとこだった……」


にこ「抑えないと……」


 指には白い泡のようなものが付着している。それを見て反省をする。

 久しぶりに生で触った。



にこ「ぅあ……気持ちよかったぁ……」


 今だにじんじんと膣が疼く。もっと欲しいと、もっと食べたいと欲求をむき出しにして。




『矢澤さんてさー』


『えー、やめなよ、あの人変だよ』







にこ「っ……」

 だが、こちらの世界に戻ってきたんだ。

 辛くて痛くて苦しいだけの世界に。




にこ「……私は……!!」




 雑誌のオーディションのところをペンで円をつけた。

◇◇



希「……オーディションか」


 テレビ番組なんかではアイドルのオーディションをやったりしていた。



希「にこちゃんもこういうのに出るのかな」

希「……なんとかしてあげたい」


希「部員集めさせるようにしないと……なんだけど……」



希「あの様子じゃ……」



にこ『もう誰も信じない!!!』






希「……流石に最後の部員がいなくなったら、もうダメか……。部室に閉じこもってるばかりやし」


希「……もう終わりかな」

◇◇




希「にこちゃ――」


にこ「出ていけ」

希「そんなこといわず――」

にこ「出ていけ!!!!」


希「ちょっ、話くらいっ!」


バン




希「……」


希「ねえにこちゃん。聞こえてる?」

希「勝手に話すね」

希「そうやって現実から逃げてばかりじゃ、何も掴めないよ」





にこ「……」ギリリ




希「……そろそろえりちがアイドル研究部も潰しにくるかもしれん」



希「それだけは言っておくよ、じゃあね」




 それだけ告げてウチは部室を後にした。




 背後からはにこちゃんが大声で無く声。
 ……なんで、にこちゃんにばかり大きな壁が……なんであの子ばかり。こんなに辛い思いをしなきゃなんやろ。

◇◇



 泣いた。久しぶりに。



 もうダメだ。泣かないって決めたいつかの誓いすら、脆く崩れ去った。



にこ「……諦めようかな」



 きっと絢瀬が私に話に来た時点で完全にこの部活は終わる。

 そうなるとスクールアイドルなんて出来ないし、後は普通のオーディションを受けるしかない。




 この前雑誌に円をつけたオーディションが明日だった。




にこ「……」


 ――そこで受からなかったら、最後にしよう。




にこ「うぅ……」

 夢なんて、そんなもんだ。見れただけ幸せだった。私はアライズの人達みたいな、主人公なんかじゃない。


にこ「うぅぁ……んっ」





 またあっちの世界に行きたい。こんな辛いことから、逃げ出したい。




にこ「ちゅぷ、ちゅぶ、んぁ……」



 今日も生で触ろう。おかしくなろう。どうなってもどうなってもいい。



 右手の人差し指を口の中に入れて、舌を這わせる。ぬらぬらと唾液によって濡らされた指を制服の中に入れていく。



にこ「んっ、きゅぅっ……はぁぁっん……気持ちいぃよぉ……」


◇◇


絵里「これで後はアイドル研究部だけね」


絵里「希、もうやらなくていいわ」


希「え……」



絵里「私が矢澤さんの所に直接話にいくから」


 ああ……早いなぁ。流石えりち。思った以上に仕事が早い。



 でも今のにこちゃんはいくら部活があっても……。もう仕方ないね。





希「――分かった。任せる。ごめん、力になれなくて」



絵里「構わないわ」




 全部自分でやってしまう。ウチは居ても居なくても同じみたいな……なんか、虚しいな。



 最後にもう一回、様子を見に行こうか。

寝ます。起きたら投下します。では。

◇◇

希「でも……また追い出されるだけやね……どうしよ」

「――んぁ、きもちぃ、いくっ、いくぅぅぅう!!!!」





希「……あれ」

 艶かしい声。
 にこちゃんの声。



希「そんな……漫画じゃあるまいし」

 ウチは少しだけ笑いながら、扉に手をかける。

希「っ……」



にこ「きもちぃぃ……もっとぉ、もっとぉっ、はぁぁん……うぁッ、ンンンぁ……」



 にこちゃんは机の上に座って、M字に脚を開きながら、その……慰めていた。



希「嘘でしょ……」


 漫画じゃないんだから……い、いやそんな漫画は読んだことないけれど……。


気がついたらウチは見入っていた。息も荒い。それになんだかすっごくドキドキする。



希「そうだ」

 携帯を取り出して、動画機能を発ちあげる。



希「ふふ……にこちゃんがウチの話聞かないのが悪いんや」REC



 もう正常なことがなんなのかわからなくなっていた。




にこ「――んぁっ、ふみゃぁ……んぁ……おかしぃ……なる、おかしっ……くっ、ん、なりゅぅ……いッ、いくぅぅぅうッッッッッッッッ!!!!」




 目の前で繰り広げられる普段見せないにこちゃんの姿はウチの心を大きく昂らせた。




希「なんか身体、熱い……」REC

希「はぁ……はぁ」REC





にこ「」





希「あれ」REC

 さっきのでイってしまったのだろうか、にこちゃんは横になってピクリとも動かない。






希「……?」REC

 少しずつ少しずつ、扉を開ける。

希「お邪魔しまーす……」REC

 部室に入ると、むんとした女の子の香りが直接鼻腔を刺激してきた。


希「エッチな匂いって、こういうことなんかな」REC


にこ「」


希「……気絶してる?」REC

希「おーい、おーい」REC


希「……ありえるんやね」REC


  にこちゃんの横たわる身体には力はない。やはり完全に気絶している。


 あかん、なんか、ヤバイ。


希「ちょっとだけ……」REC




 ウチは罪悪感に苛まれながらも、にこちゃんの身体に手を伸ばす。スカートの下の真っ白な太ももに触れる。


 細いけれど、程よくしまっていて撫でていると気持ちがいい。


 上に登っていけばいくほど、液体が付着していることに気がついた。

 にこちゃんの愛液だろう。




希「ふぅ……ふぅ」REC


 カメラを片手に我慢出来なくなってしまった。重ねられている膝を離して、脚を開かせる。




 ほとんど毛の生えていない秘部がウチの前にさらけ出された。そこは先ほどの自慰によってトロトロに熟れていて、未発達に見える秘部とのアンバランスさが際立っている。より強い女の子の香りにあたまがクラクラとしてくる。

希「こ、こんなになるんや……」REC

希「ちょっとだけ、触っても……いいよね」REC



 くちゅ……。
 恐る恐る秘裂に触れてみる。するとそれだけで指が沈みこんで行った。



希「はぁ……はぁ……すんすん、んはぁ……」REC


 鼻を目一杯近づけて、その匂いを身体に刻みつける。




希「こ、こんな匂いなんや……ふぅぅん」REC




希「もっと……」REC


希「おまんこって……ど、どんな味するんやろ」


 もう自分が何を考えているかわからなかった。純粋な好奇心。ウチを動かしているのはそれだけ。




にこ「――んっ……んうぅぅ」


希「っ!?」



 にこちゃんが寝返りをうつようにして声を上げる。それでウチはすぐに我に帰る。



希「な、なにやってたんや……ウチは」


 携帯のカメラも終了させる。

希「……あれ」




 自分のしたことに後悔していると、開かれた雑誌が目に入った。

希「オーディション?」





 それは今日あるアイドルグループのオーディションの詳細だった。それにペンで丸をつけてある。




希「にこちゃん……」


◇◇


希「会場はここか……」



 都内のあるビル。にこちゃんがオーディションを受けるのはきっとここ。証拠に何人かの女の子がビルに入っていっている。


希「雨降りそうやね」

希(みんなかわいいなぁ)



 そこににこちゃんが入っていくのも確認出来た。

希「がんばれ」


◇◇


希「まだかな」

 オーディションに落ちたであろう女の子が続々と出てきていた。


希「これは受かった……?」

 そう期待していた時だった。

にこ「……」



 俯いて、唇を噛み締めながら歩いてくるにこちゃんが出てきた。


希「ぁ……」



にこ「――な、なんであんたが」

 隠れるのを忘れていた。



希「い、いや……オーディション受けに行くとこ偶然見て」



希「それで結果――」

にこ「落ちたわよ」




希「そ、そっか」

にこ「……笑いなさいよ」



にこ「どうせ心の中ではざまあみろとか思ってるんでしょ、早く笑いなさいよ……!!」

希「……そんなこと」



にこ「……」



にこ「今まで手をかけさせて悪かったわね。アイドル研究部無くしてもいいから」

希「……」

にこ「じゃあ……」


 そう言ってにこちゃんは私の横を通りすぎていった。



 嘘でしょ、にこちゃんがそんなこと言う、なんて。


希「待って!」ガシッ


にこ「離して」


 にこちゃんはこっちを見てくれない。

希「本当にそれでいいん!?」



希「ウチは知ってるよ! にこちゃんがどれだけアイドルが好きか! 友達になった時色々話してくれたやん!!」

にこ「……」





希「夢なんでしょ!? こんなとこで諦めていいん!?」





にこ「――いいわけないじゃないっ!!!!!!!」

 にこちゃんが叫ぶと同時に雷の光が覆う。そして腕を振り払いながら、ウチに向き直る。





 ――にこちゃんは泣いていた。

にこ「諦めたく、ないわよ!!」

にこ「でも、でも、それだけじゃ……私は主人公でもなんでもないのっ!!!!」

にこ「割り切らなきゃいけないこともあるのっ!!!!」バッ


希「待って!!」



 にこちゃんは暗くなった街に消えていった。叫んだウチの声も降り出した雨の中に消えていく。


希「……分かってたのに」



希「にこちゃんは諦めてなんかいない。でも、あそこまで追い込んだのは、ウチら……」







 降り出した雨の中、ウチはある人の家に向かって走った。

◇◇



 インターホンを押す。
 あーずぶ濡れや、こんな姿見せたくないなぁ。
 そしてドアが開く。


絵里「希!?」



希「やあ」

絵里「なにしてるのよ! とりあえず上がって」



希「うん」

 ウチはパジャマ姿のえりちに促されるまま家にに入っていく。
 えりちの部屋に入ってしばらくすると、妹さんがタオルを持ってきてくれた。



希「ありがとね」



絵里「で、なにしにきたの?」


希「……」


絵里「希?」


希「お願いがあるんや」


絵里「珍しいわね」






希「――アイドル研究部の廃部を取り消して欲しいんや」

本当わたくしは誤爆が多すぎるので……。一週間ほどss書くのを自粛させて頂きます…。本当に申し訳ありませんでした。

おい!おい!

取り敢えずこれだけでも書くんだよはやくしろよ

>>79
申し訳ありません……。
素晴らしい他の方のssを穢してしまって……それも今回ばかりでなく、何回も。



>>80
わかりました。これだけは最後まで投下していきます……



本当に申し訳ありませんでした。


絵里「は……?」


 あからさまに、えりちの表情が変わる。威圧感。



絵里「どういう意味?」



 声が低くなる。
 先ほどまでは柔和なプライベートモード。今はもうみんなが恐れる生徒会長モード。


希「にこちゃんは……ずっと夢見てたんや!!」


希「アイドルになりたいって、みんなを笑顔にしたいって!!」


希「他のことを全て捨てて、周りの批判にも耐えて!!」


希「そんな人の夢を奪わないであげて!! お願い、お願いだからえりち!!」





 頭を柔らかいカーペットに精一杯つけてお願いをする。

絵里「……」

絵里「……特例は認められないわ」

希「お願い!! にこちゃんは本気で生きてる! 本気で夢を追いかけてる!!!」



希「それをウチらが奪う権利なんてない!!」



希「お願いお願いお願いお願いお願い!!!!」




絵里「…………ダメよ」




希「っ、このわからずや!!!!」

希「にこちゃんがどんな想いで――」




絵里「――廃部は取り消せない」

絵里「でも、それを実行する期間は……猶予を与えるわ」



希「え……」

絵里「そうね……夏までに部員が集まらなかったらそれで本当に廃部にする」


希「ありがとう……ありがとうえりち!!!!」ギュッ


絵里「ふふ……あなたがそんなに頼むんだもん。流石にそこまで石頭じゃないわ」

希「ありがとう……ありがとう」





 ――これで、夢は繋がった。


◇◇


にこ「ひぐぅ……うぅ……ぅぁ……ぅううううう」

 
 涙が止まらなかった。
 どうしようもない。もう部活もなくなる。もう私の居場所はなくなる。

 誰も味方がいない辛くて痛くて苦しい世界。私はそこに一人でいるしかない。


にこ「……公園のトイレで泣く日がくるなんて……」

 絶望していた。でももうそろそろ帰らなくちゃいけない。
 親は仕事で遅くまで帰らないから妹達のご飯を作らなくちゃ。

 妹達の前では私はスーパーアイドル。泣いてなんかいられない。

にこ「……にっこにっこー……」

にこ「ばっかみたい……」


♪~~~~



にこ「誰よ」


にこ「……希からメール。一応見てみるか……」


 希からのメールにはいきなり動画が貼り付けてあった。下の方には、「消して欲しかったら家まで来い」とそう書かれていた。そのさらに下にはご丁寧に住所まで。



にこ「なんの動画よ……」

 特に何も考えず、動画を再生する。


にこ「な……なに、これ……」




 動画の中身は自分が部室でオナニーをしているシーンだった。狂ったように膣に指を入れて快楽を貪る姿。自分でみても酷い顔だ。



にこ「あ、あいつこんなもの……」

 動画を見ていくと、なにやら希のやつが私の性器に触れたりしていたらしい。




にこ「あいつ私に……なにやってんの」ブルブル

 動画を最後まで見ることなく、私は地図に住所を打ち込んで位置を確認する。




にこ「そんなに遠くない」

 私は妹達に何か買うようメールをして、雨を切り裂くようにして走った。

◇◇


希「そろそろ来るかな」

希「良かった、動画撮っておいて。ああでもしないとウチの話聞いてくれなそうだし」


希「後はにこちゃんに……」


 ピンポーン。



希「お、きた」

希「はーい」

ガチャ

にこ「どういうつもりよっ!!」




希「――んぐぅ……ちょ、ちょっと待って……胸ぐらつかまないで」



にこ「説明しろって言ってんの! なによあれ!!」



希「分かった、分かったから!」

 ウチはなんとかにこちゃんを引き剥がし、ベッドの部屋に通す。

希「ほい、タオル」




 にこちゃんにタオルを投げて、ウチも横に座る。

にこ「……」

にこ「リビングの方が」


希「こっちの方がくつろげるやろ」

にこ「くつろぐ気なんてない」




希「大丈夫――」

にこ「いいから説明しろ」

希「……これを撮ったのはたまたま、偶然」

 ウチは携帯の画面をにこちゃんに見せて、削除の画面を押す。


にこ「……やけに気前がいいのね。脅してくるのかと思った」



希「話を聞いて貰いたかっただけ」

にこ「……」


希「――結論から言うと、アイドル研究部は存続する」

にこ「え!?」

にこ「どういうこと!?」



希「ウチが頼んでみたら、えりちが気が変わったって」

にこ「ほんと……?」



希「うん」

希「まだ、諦めなくてもいいんやない?」



にこ「ほんとに?」

希「うん」

にこ「うぅ」ジワッ


希「よしよし」ギュッ



希「こうしたの初めてじゃない気がするなあ。友達になってから何回かあったね」



にこ「ひっぐ……うぅうぁ……希……」



希「辛くあたってごめんね。ウチはずっとにこちゃんの味方やから」

にこ「うぅあぁあああああああ!!! ごめん、ごめん……!!」



希「うんうん、辛かったね」

にこ「――ママ……」

希「え?」



にこ「あ、ご、ごめん……なんか突発的に言っちゃって……」




希「……」

 そういえば聞いたことがある。にこちゃんは母親が遅く帰ってくるから小さい頃からずっと兄妹の世話をしているって。




希(母親に甘えたこと、全然ないんかな……)



希「――ウチのことママって呼んでもええよ」

にこ「え!? いやでも」

にこ「……」



希「……」ギュッ



にこ「……ママ……」

希「なあに?」

にこ「うぅ……」



希「……ウチの前でなら気にせずにいっぱい泣いていいよ」

にこ「ママ……ぅぅうぅあああぁああああああ!」

◇◇


希「落ちついた……?」


にこ「うん……」


希「そっか……」


にこ「ごめん、変なとこみせて」

希「ううん」



にこ「ごめん……希のこと友達じゃないとか言って」

希「いいんよ」


希「ウチ、にこちゃんのこと好きやから」

にこ「そ、そう……わ、私も嫌いじゃない」


希「嬉しい」





希「まあでも部室のあれには驚いたなぁ……」

にこ「あ、あれは……」モジモジ

希「……」ゾクゾク

希「ああいうこと普段からしてたん?」

にこ「……ぅん」


希「へぇ……学校なのに?」


にこ「し、仕方ないでしょ!!」


にこ「嫌なことはああすれば忘れられたしそれに」

にこ「き、気持ちよすぎて……やめられないの……」

希「……」ゾクゾクゾクゾク





希「――ね、ねえにこちゃん。ウチとエッチなこと、してみない?」


にこ「はあ!?」



にこ「な、なんで……ちょっ」





希「――んんぅ……ちゅぷ……ちゅぷ」

にこ「ちょ、んんぅ……ちゅぷちゅぷ」

希「にこちゃん……ぅぁ……ちゅぷちゅぷ……んにゅ、んちゅぅ」




にこ「らにすんのほぉ……ゆぁ……ぢゅぷ、ぢゅぷ」



希「ぷはぁ……やっちゃった……」



にこ「な、なにすんのよ!!」

希「ウチな、にこちゃんのオナニーしてるとこ見てから、なんかおかしいの」



にこ「……」



希「ねえ、とびきり気持ちよくしてあげるから」




にこ『自分に優しく出来るのは自分だけ』

希『にこちゃんのこと好きやから』








にこ(でも……希なら……いい、かな……)





にこ「……優しくしてよ?」

希「ふふ……うん」


希「ちゅ……んちゅ、ちゅぷ、ちゅぷ……」



 舌を絡めながら、にこちゃんを押し倒す。

 すっごい華奢な身体。こんなんでずっと戦ってきたんやね。

 首筋をつつっと舐めると、にこちゃんは気持ちいいのか身体を震わせた。




にこ「んぁ……のぞみぃ……」


希「ちゅっ……んぁ……気持ちいい?」

にこ「くすぐったいだけよぉ……」



希「その割りには腰がくねくねしとるよ」



にこ「ち、違うぅ!!」



 なんだかかわいそうやから、もっと気持ちよくしてあげよ。


 にこちゃんの服を脱がせて下着姿にする。下着姿のまま攻めるのも面倒やから、すぐに下着も外す。




希「綺麗な乳首やね」

にこ「はぁ……はぁ……」




希「弄ってないのに、なんで勃起してるの?」



にこ「そ、それはぁ……」

希「ふーっ」

にこ「ひゃぁんっ!」



にこ「息かけないでぇ……」



希「ふふ……どーしてほしい?」



にこ「触ってよ……気持ちよくしてくれるんでしょ?」


 ウチはにこちゃんの小さな胸に手を滑らせていく。
 自分のとは違うもにゅもにゅとした感触が気持ちいい。



 先端の突起には触れないように小さな乳輪を指でなぞる。



にこ「ふぁ……んぁ……や、や、いくぅ……」

希「はやくない?」



にこ「感じやすい、のぉ!!」



にこ「イカせて、希……イカせて……」



 にこちゃんは胸板を揺すってウチの指に突起を当てて快楽を得ようとする。

 一瞬だけつまんでみる。



にこ「ンひゃぁぁぁあんっ!!!!」

希「おっと……」



にこ「もっと、もっと触ってよ!!!」

にこ「気持ちよくなりたいのぉ……」



 にこちゃんは耐えられなくなったのか自分の手を胸まで移動させた。



希「おっと、一人でしたらオナニーと変わらんよ」

にこ「だってぇ……」



希「ウチがもっと気持ちよくしてあげる」

 にこちゃんの服を剥ぎ取って、面倒なので下着も剥ぎ取る。

 するとこの前みたのと同じ光景がウチの目の前には広がっていた。



希「はぁ……はぁ……」

希「ひくひくしとるよ……」

 ウチはにこちゃんの秘部からどくどくと溢れ出てくる液体を指ですくって指を合わせて粘り気を楽しんだ。



希「こんなエッチなのが出てるんよ」



希「ウチのベッド汚れちゃった。責任とってよ」



にこ「せ、責任て……」


希「舐めて?」



 液体が付着したものをにこちゃんの目の前に突き出す。するとにこちゃんは顔を真っ赤に染めながら、小さな舌を申し訳なさそうに出して、ウチの指を舐めた。



希「……へんたい」



にこ「うぅ……」



希「おいしかった? 自分のエッチなお汁」



 顔を手で覆ってぐわんぐわんと頭を振る。



にこ「んぁ……希ぃ……もう、もう……限界。いじって、めちゃくちゃにしてよ……」



希「ふふ……へんたいなにこちゃんは……こっちも弄ってないのに勃起してるんや」



希「じゃ、ここ触るね」



にこ「え、嫌、クリはダメ――んぁあああああああああああっ!!!!!!!」

 ウチがクリトリスの先端をちょいとつついただけで、にこっちの背中はベッドを離れて跳ね上がった。
 膣からは透明な液体が音を立てて吹き出してきて、顔にかかる。



希「……」


にこ「はぁ……やらぁ……だめ、クリは、はぁぁ……ひもひぃよすぎてぇ……」


希「ここが弱点なんや」


 いいこときいた。焦らそうかと思ったけどどうでもいいや。



希「じゅる、じゅる、ぢゅっぷん、れろれろ」



にこ「や、やっ、あっ、んにゃあああああああっ、舐めないで、ふぁぁああああっ、気持ちいぃ!! きもちちいいいいいいぃっっ!!」




 こんな味するんや、もっと、もっと。


にこ「や、いくっ、いくっ、やめて、おかしくなる……おかしく……なんか、くる……それ以上、んんんんぅ、ッはぁっはぁっ」



にこ「やっ、イクっ……んぁぁわイクぅっぅぅぅぅう……っ!!!! っぁあああああああああああああ!!!!!」



 一際大きくにこちゃんの身体が跳ねた。



希「……気持ちよかった?」



 秘部から顔を離して様子を伺う。




にこ「」






希「ありゃ……」


希「気絶しちゃったか……ウチのこれ……どうしよ……」クチャァ

◇◇

にこ「んぅぅ……」

希「大丈夫?」

にこ「あれ、私……」

希「気持ちよすぎて気絶しちゃったみたいやね」


にこ「ぁ……」

にこ「……気持ちよかったけど、よくもあんな恥ずかしい思い……」

希「え」

にこ「仕返しよ!!!」




希「ちょっ、別にウチはいいよ!!」

にこ「問答無用!」


希「きゃぁああ!!」



にこ「抵抗するな!」

希「いやっ、胸見ないで……!!」


にこ「――へー、乳首陥没してるんだ……」



希「うぅ……や、やめて」


にこ「……ほんとデカイわね……なち食べたらこんなになるのよ」

希「さぁ……」

希「んぁ……」




にこ「じゃ、下も」

希「ほ、ほんとに下はだめやって!! 毛の処理してな――」

にこ「うっさい」


希「いやぁああああああああ!!」

にこ「……ほんとだ、濃いのね。いやらしいわ」



にこ「もうぐちゃぐちゃじゃない。ふふ……私のこと好きすぎてこんなになってるの?」






希「みないで……」

にこ「ふふ……おかしくしてやる」



希「いやああああああああ!」

◇◇



絵里「矢澤さん」


にこ「絢瀬……」



絵里「……呼び捨てされる中じゃないと思うのだけど?」


にこ「同級生なんだからいいじゃない」

絵里「……ま、そんなことはどうでもいいんだけど」




絵里「――アイドル研究部は存続させることが決定したから」





にこ「……ありがと」


絵里「あらもっと喜ぶかと思った」


にこ「もう聞いてた」

絵里「あら希あたりかしら」



絵里「――ま、希には感謝した方がいいわ。あの子土下座までするんだもん」

にこ「え……」




絵里「……知らなかったのね」


絵里「人の想いを無駄にしないことね。スクールアイドル、だっけ、あなたの夢は」

にこ「――スクールアイドルとして誰よりも有名になって、トップになることよ!!」




にこ「あんたになんか! 周りになんかもう負けない!!!」





絵里「……精々頑張りなさい」



にこ「言われなくても……」



絵里「ちなみに、取り消したとは言っても夏までに部員が集まらなきゃ今度こそ終わりよ」

にこ「……分かった」

絵里「じゃあ」




にこ「くっ……ほんとに嫌なやつ」


希「――えりちと何話してたん? にこっち」


にこ「その呼び方昨日からじゃない……やめてよ」

希「えーいいやん、仲良くなれたんやから」

にこ「まあ別にいいけど……」

希「昨日のにこっち可愛かったで」

にこ「ぅ……あんたこそ、下の処理してきたの?」

希「そ、それは言うなぁ!!」




にこ「あんなに喘いでさ」

希「うぅ……」ジワッ


にこ「な、泣かないでよ!」

希「だって……」

にこ「はぁ……」




にこ「――ふふ……希、ありがとね」

希「え?」



にこ「絢瀬から聞いたわ。希が土下座までしてくれたって」



希「えりちったら余計なこと……」


にこ「部員集め頑張るから」



希「うん、ウチも協力するよ」






にこ「……ほんとあんたが友達で良かった」

にこ「――きっと夢、叶えて見せるから」




希「そっか」

◇◇




絵里「これは……?」


穂乃果「アイドル部設立の申請書です」

絵里「それは見ればわかります」

穂乃果「では認めていただけますね」

絵里「いいえ、部活は同好会でも最低五人は必要なの」

穂乃果「え!?」

海未「ですが、校内には部員が五人以下のも沢山あると聞いています」



絵里「設立した時はみんな五人以上居たはずよ」





絵里(これでも大分減らしたんだけど)





希「……あと二人やね」



穂乃果「あと二人……わかりました、行こう」

絵里「待ちなさい」





絵里「どうしてこの時期にアイドル部を始めるの、あなた達二年生でしょ」




穂乃果「廃校をなんとか阻止したくて、スクールアイドルって今すごく人気があるんですよ、だから!」

絵里(スクールアイドル……この子たちも矢澤さんと一緒……)



絵里「だったら例え五人集めて来ても、認めるわけには行かないわね」



穂乃果「え!? どうして」




絵里「部活は生徒を集めるためにやるものじゃない。思いつきで行動したところで、状況は変えられないわ」



絵里「変なこと考えてないで、残り二年自分のためになにをすべきか、よく考えるべきよ」






穂乃果「……失礼します」


バタン




希「……さっきの、誰かさんに聞かせたいセリフやったなぁ」



希「あと、にこっちにも」


絵里「……いちいち一言多いのよ希は」


希「んふ……それが副会長の仕事やし」




絵里「でも私程度の障害、乗り越えられなきゃ、スクールアイドルなんて出来ないんじゃないかしら」




希「……すっかりにこっちのこと気に入って」




絵里「なにいってるのよ……」



絵里「……」




絵里「……あの子たち、矢澤さんと同じことしようとしてるのかしら」

希「どうやろね」




希「……にこっちのこと、本当は認めてるんやろ?」

絵里「……そんなわけないでしょ」



希「ふふ……どうだか」






 ――ねえにこっち、夢、叶えられるかもよ。












【のぞみ×にこ】 


おわり

終わりです。

誤爆の件ですが、自粛ではなく、対策をなんとか考えるということで折り合いを付けさせて下さい。本当に申し訳ありませんでした。


今回のはエロなしで普通にスレ立てすれば良かったかもと少し後悔してます。
最後のは一話のやつのほぼ流用。


本当、見て下さってありがとうございました。


>申し訳ありません……。
>素晴らしい他の方のssを穢してしまって……それも今回ばかりでなく、何回も。

いえいえ、むしろ>>1のファンとして誤爆された事に歓喜する程です!




なので書くの自粛するというのは止めてください…お願い致します


>>109
申し訳ありませんでした。当人様がわざわざ言って下さるとは思いませんでした。ご苦労をお掛けしてしまいました。






明日にでも二つ目の専ブラ投入しようと思います。意見を下さった方々ありがとうございます。とりあえず今日投下していきます。



【ほのか×りん】




凛「ん? なんだろこれ」


凛「あ、穂乃果ちゃんの漫画だ」



凛「最新巻出てたんだ!! 凛に貸してくれるのかな?」



凛「まあ他の人に貸すかもしれないか。だったら今のうちに読んでおこー」






凛「ふふ、やっぱり面白いなあ」


凛「え……告白断っちゃうの!? なんで!! こっちの子の方が可愛いよ!!」


凛「やだやだこの男最低だにゃ!!」

凛「……ほら……落ち込んじゃったよ……」






凛「――ん、なにしてるの?」

凛「服に手を入れて……」


凛「なんだか気持ち良さそう?」

凛「……なんだろ」


凛「……男の子の名前叫びながら……うーん」

ガチャ


穂乃果「あ、凛ちゃん」


凛「あ、穂乃果ちゃん、漫画読んでたけどいーい?」


穂乃果「いいよー」


凛「凛に貸してくれるために持ってきてくれたの?」


穂乃果「まあそれもあるけどちょっと違うかなあ」



凛「?」


穂乃果「あ、ちょうどそのページ!」


凛「これ?」


穂乃果「そうそうその女の子がなにしてるのか気になって」


凛「男の子の名前叫びながら服の中に手を入れて何かしてるやつだね」


穂乃果「なんの意味があるんだろう」


凛「うーん……わかんないにゃ」


凛「男の子にフられたショックで身体が痛いとか?」


穂乃果「なにそれ」


凛「心が痛すぎて身体まで痛くなったんだにゃ!!!」

穂乃果「な、なるほど……!!」

ガチャ


真姫「あー」



穂乃果「あ、真姫ちゃん」


真姫「どうしたの?」

穂乃果「真姫ちゃんな知ってるかな?」

凛「どうかな」

真姫「……なによ」

穂乃果「これ見てよ」

真姫「ん?」





真姫「っ……な……///」

真姫(なによこれ、女の子が自慰行為してるとこ!?)


真姫「なんでこんな漫画読んでるのよ!!!!」

穂乃果「え? いや、ずっと買ってたし……」

真姫「表紙みせて!!!」



真姫(……18禁ではないのね……確かに性器とかの直接的な描写はないけど……)

真姫(少女漫画ってこんなのもあるの!?)///


凛「真姫ちゃん顔真っ赤だにゃー」



真姫「あ、あたりまえでしょ!! なんでこんなの見せるのよ!!」


穂乃果「ど、どうしたの……私たち聞いただけなのに」


真姫「聞いただけって……」


凛「真姫ちゃんならこの女の子がなにしてるかわかるかと思ったんだけど」



真姫(知らないの!? 高校生にもなって!?)




穂乃果「知らないなら仕方な――」

真姫「知ってるわよ!!」



穂乃果「本当?」


真姫「でもダメ! これは教えられないわ!!」

凛「うぅ、ケチー!!」

真姫「ケチってなによー!」




穂乃果「いいよ他の人に聞くから!」

真姫「そ、それもダメよ!」



穂乃果「真姫ちゃんのケチー!!!」

真姫「な……」


真姫(ど、どう教えればいいのよ!!)






ガチャ




海未「なにを騒いでいるのですか」

ことり「外まで聞こえてるよ」



真姫(きた! 助けて!)


穂乃果「真姫ちゃんが教えてくれないなら二人に聞くよーだ」

穂乃果「ねえねえ海未ちゃんことりちゃんこれ見て!」





海未「漫画?」

ことり「あ、これ私途中まで借りて見てたよー。ここまで出てたんだね」




穂乃果「このページ」

海未「……な!!」

ことり「っ……うわわ……///」

ことり「えっと……」

穂乃果「この女の子はなんで服の中に手を入れているの?」


凛「真姫ちゃんに聞いても教えてくれないのー」


ことり「真姫ちゃん……」






真姫「お、教えられるなら教えてみなさいよ……///」


ことり「……」///

海未「……穂乃果、凛」




海未「私たちをからかっているだけではなくて本当に知らないのですか?」

穂乃果「うん」

凛「にゃ」





海未「……」

ことり「海未ちゃん……」

海未「ことり……どうしましょう……」





ことり「……」

海未(これを知らないということは穂乃果と凛はいままでこういうことをしたことがないということ!)



海未(もし、もし今私が慰める行為のことを教えてしまったら……!?)



穂乃果『ふぅぁ……気持ちいいよぉ……穂乃果、オナニーだいしゅきぃ……』

凛『穂乃果ちゃぁん……凛、変になっちゃったよぉ……』







海未(ダメですダメですダメですダメですダメです!!!)ボンッ




穂乃果「……?」



ことり「顔真っ赤……」



海未「ダメです! 穂乃果と凛には早すぎます!!」



ことり「あはは……」




穂乃果「どういうこと!?」

凛「意味わかんないにゃー!!!」




穂乃果「――じゃあ海未ちゃんとことりちゃんはやったことあるっていうの!?」

真姫「穂乃果!!」





海未「そ……それ……は///」



ことり「えっとぉ……///」

ことり(海未ちゃん……したことあるのかな)チラッ

海未(ことりは……あるのでしょうか)チラッ




ことり(目があっちゃった……///)

海未(……///)






凛「なんか二人ともデレデレしてる」

穂乃果「もういいよ!」



穂乃果「えっと次は」





ガチャ




花陽「……」


凛「かよちーん!!!!」


凛「これ見て!」



花陽「な、なに……!?」


花陽「……!?」

凛「凛これがなんなのかすっごく気になるの!!! 教えてかよちん!!」



花陽「え、えぇぇーー!?」




花陽(り、凛ちゃんが!? わたしにこれを教えてほしい!?)



凛『かよちん……凛におなにぃ、教えて……?』

凛『かよちんに手取り足取り、教えて欲しいの……』

凛『こ、ここ触ればいいの?』

凛『かよちんに見られてるとなんか、変な気分だよぉ……』

凛『なんか……んぁ……きもちぃ』

凛『かよちん、かよちん……好き……しゅきぃ……ふぁぁ』





花陽「ああああああああああ!!!」ボンッ


花陽「」







凛「かよちーん!!!!!」


穂乃果「……どーして気絶したの?」


真姫「……なんか変なことでも考えたんじゃないの」

花陽「」





穂乃果「まあいいか」

穂乃果「えっと次は」




ガチャ


希「おっはー」

絵里「古いわよ」


穂乃果「やっぱり聞くなら三年生だよね!!!」




希「ん?」

絵里「どういう意味?」

穂乃果「……誰も答えてくれないんだもん……!」

穂乃果「絵里ちゃん希ちゃんこれ見て!」







絵里「……? な、なによこれ!!」

希「どれどれ? ……っ///」

凛「この女の子がなにしてるのか誰も教えてくれないのー」



絵里「えっと……」


真姫「……」プイッ

ことり「……」プイッ

海未「……」プイッ





絵里(な、なんでみんな目をそらすの!?)



花陽「」


絵里「花陽は死んでる!?」





凛「なんかさっきのとこみせたら気絶したにゃ」



絵里「耐えられなかったのね……」


絵里「ど、どうしよう……」

絵里「ねえ希」


希「ん? いまなにしてるん?」ニコニコ




絵里(だ、ダメだ……希のやつこういうエッチな話は何も出来ないんだった!!!)




希「」ニコニコ



絵里(もう完全に頭がお花畑になってる!?)


希「えりち、帰りになんか食べるー?」ニコニコ




絵里「……もう黙ってなさい……」



穂乃果「早く教えてよー、知ってるんでしょ?」


凛「誰も教えてくれないんだもん!!」


絵里(……ここにいる人はみんな聞かれたってことね……)



絵里(真姫はどこか向いてるし、ことりと海未はなんだかチラチラお互いを見てるし……もう頼れそうな人は……)

絵里(でもここで教えたら穂乃果と凛が……えっちな子になっちゃう……)


絵里(いやいやでもでもこういうのは教育として教えるべきよね?)



絵里(何も知らないまま誰かと付き合って何も知らないままエッチするなんてことになりかねないし……)



絵里(いやでもなんて言うの!? 考えろ考えるのよエリーチカ)



穂乃果「絵里ちゃん早くー」

凛「早くー」



絵里(待って、でも教えたことで私がエッチな人みたいに思われたらどうするの!?)

絵里(生徒会長のくせに毎晩こんなことしてるだなんて思われたらどうするの!?)



絵里(毎晩なんかしてないわよ! 生理前は結構な頻度だけど!)




絵里(信じられるのは自分だけ、そう自分だけよ)





穂乃果「早くー!!」

凛「早くー!!!」

真姫「――ダメみたいね」





絵里「あああああああああああああああああ!!!!!!」ボンッ


絵里「」



凛「絵里ちゃんまで……」

穂乃果「どうして……」


真姫(あんたらのせいでしょ……)






穂乃果「あとはにこちゃん……」

凛「絵里ちゃんでも教えてくれなかったのににこちゃんじゃ……」





ガチャ




にこ「なんか私のこと悪く言うやつがいた気がするんだけど」

穂乃果「にこちゃん!!!」




にこ「……なんでこの二人倒れてるの……」


にこ「なんで希がずっとニコニコしてるの……なんか気持ち悪い」




穂乃果「うん、なんかねあること聞いたらこんなになっちゃった」

にこ「あること?」

穂乃果「これ」


にこ「……なによこれ……」

凛「この女の子が何してるのか知りたくて」

にこ「最近の少女漫画ってこんな描写あるの? ダメだと思うんだけど……」


にこ「で、このことを聞いたらみんなおかしくなってると」

穂乃果「うん」



にこ「はぁ……ダメねー、みんな」



にこ「――なんか真姫ちゃんなんかは毎日してそうよね」


真姫「はぁ!? なによそのいいがかり!! 私が淫乱だとでもいいたいの!?」



にこ「……やっぱりね。別にこれは悪いことじゃないじゃない。そもそもこれが恥ずかしいこと、悪いことっていうその認識がおかしーのよ」

真姫「う……まあそうだけど……」



にこ「まあ実際のとこ……ちょっと恥ずかしいけどね……」



にこ「でも知らない人には教えてあげなくちゃ」

海未「ダメです!! そんなこと教えたら凛と穂乃果がそれに狂って!!!」

ことり「ちょっと抑えて……!!」

海未「でも……でも!!」



真姫「……」


にこ「で、真姫ちゃんはどのくらいしてるの?」

真姫「か、関係ないでしょ!?」


にこ「からかっただけよ」





にこ「じゃ海未が暴れるのをことりが抑えてくれてるうちに……」


にこ「――なんて話そう……」



真姫「こっち見ないで」


にこ「酷い……」




にこ「えっと……これはオナニーって言って……えと……寂しくなった時とかに自分を慰めるためにするの」


穂乃果「寂しくなった時?」


凛「だからこの女の子は」



にこ「あんまり人前でオナニーしたとか言うんじゃないわよ」

穂乃果「なんで?」



にこ「恥ずかしいことではないとは言われてるけど……実際恥ずかしいものだからよ」



にこ「真姫ちゃんだって本当は何回もやってるけど言わないでしょ? そういうこと」




真姫「だからそんなにしてないって!!!」



にこ「してるんじゃない……」



真姫「ぅ……///」




にこ「ね? 恥ずかしがってるでしょ?」



穂乃果「……絵里ちゃんと花陽ちゃんに聞いたら気絶した……」

にこ「まそういうことよ」

凛「オナニーするとなにかあるの?」


にこ「……気持ちよくなるのよ」



凛「気持ちよく?」

にこ「そうよ! はいはいもう終わり。全部教えたから!」



穂乃果「えー」

にこ「後は適当にネットで調べなさい」






海未「うぅ……穂乃果と凛が……」


ことり「落ち着いて……みんな通る道なんだから……」


にこ「なんで海未は泣いてるのよ……」



穂乃果(オナニー……気になる)



凛(……気になる……)



にこ「早く着替えなさい、練習するわよ」

◇◇


凛「穂乃果ちゃん」



穂乃果「凛ちゃん」


凛「今日ウチに来ない!?」


穂乃果「喜んで!!!」




穂乃果「えへへ、やっぱり考えることは同じだね」

凛「もっと知りたいこといっぱいあったのにぃ」


穂乃果「そうだよね! 恥ずかしいことって言ってたけど、どういう意味だろう……」

凛「気持ちいいことならなんでみんな教えてくれなかったんだろ」

穂乃果「一緒に調べようね!」

◇◇


穂乃果「凛ちゃんの家久しぶりー」


凛「かよちん以外とお風呂入ったのなんていつぶりだろー」


穂乃果「花陽ちゃんとそんなに入ってるの?」

凛「そこまででもないけどね?」



穂乃果「ベッドにダーイブ……していい?」


凛「どーぞ」

穂乃果「ダーイブ!」ボフッ




穂乃果「ふかふかー……」

穂乃果「お風呂も入ったことだし、凛ちゃん……!」



凛「うん! パソコンたちあげるね」

凛「おっけー、なんて調べよう」


穂乃果「普通にオナニーでいいんじゃないかな」


凛「うぃきぺでぃあがいいかな、うん」ポチッ



凛「なになに……オナニーとは性交ではなく、自分の手や器具などを用いて自らの性器を刺激し、性的快感を得る行為。自慰ともいう……」



穂乃果「……」


凛「性交ってなに?」


穂乃果「……えっちのことじゃない?」


凛「じゃ、じゃあ……自分の手で……性器をいじって……」


凛「性器ってなに……」

穂乃果「……多分女の子の大事なところ……」

凛「……そ、そうなの!?///」

穂乃果「確か保健の授業で言ってた気がするよ!」

凛「じゃあ女の子の大事なところを一人でいじって……性的快感……気持ちいいってことかな……を得るってこと?」



穂乃果「ひ、ひとりでえっちするってこと……!?」


凛「ど、どういう意味ぃ!?」

穂乃果「わ、わかんないよ、凛ちゃんどうしよ!!」



凛「や……やってみる?」




穂乃果「あ、やり方も書いてあるよ!」




凛「どれどれ」




凛「行う前に手をきれいに洗う。基本的に陰核への刺激であるが、まず陰核の包皮上と陰核周囲に刺激を与え膣分泌液の分泌を促す。次に、膣分泌液を指先につけ、その指で陰核の包皮を剥いて陰核を刺激する。また、陰核以外の性感帯へも刺激を行う」







凛「……」



穂乃果「……」


凛「……」

凛「難しいんだね……」


穂乃果「うん……」




凛「陰核ってなに……膣分泌液ってなに……」


穂乃果「と、とりあえず手を洗おうよ!」



凛「ウエットシートでいいよね!」


穂乃果「ありがと」フキフキ


凛「うん」フキフキ


凛「凛いいこと思いついたよ!」


穂乃果「なに?」

凛「漫画のマネしてみようよ!」



穂乃果「な、なるほど……!」



凛「凛もベッドでやろーっと」ボフッ





穂乃果「じゃあまず……おっぱい触ってるよ」

凛「やってみようか」

穂乃果「……ん」モニュモニュ

凛「揉めるおっぱい無いよ……」サワサワ

凛「いいなー穂乃果ちゃんくらいあればなー」

穂乃果「そ、そう……かな……んっ……」


穂乃果「ん……ん……んあ♡」ビクッ



凛「どうしたの?」



穂乃果「はぁ……わ、わかんない……なんかビクってなっちゃった……」



凛「凛そんなにならないよ?」サワサワ




穂乃果「……もう一回」



穂乃果「んっ♡んぁ……♡」モミモミ



凛「穂乃果ちゃん?」



穂乃果「なんかぁ……へんなきぶん……♡」



穂乃果「んぁ♡いゃ、んっんっ……」



穂乃果「なんかここ硬くなってる……♡」

穂乃果「んひゃぁ♡てっぺんのとこぉ♡あんぁ……なんか触ると、じんじんしてぇ♡なんか♡あっ、あっ♡」コリコリ

凛「ど、どうしたの!?」

凛「凛も!」


凛「……」サワサワ キュッ


凛(硬くならないし、気持ちよくもない……少しくすぐったい)



穂乃果「コリコリしゅるときもちぃぃよぉ……♡」


凛「気持ちいいの?」


穂乃果「うんっ……♡ぁぁ……やばい……なんかぁ♡」



穂乃果「……はぁはぁ……なんか下がキュンキュンする……♡」



凛「した?」


穂乃果「大事なところ」


穂乃果「ズボンぬいじゃお」スル



凛「穂乃果ちゃん!?///」

穂乃果「あ、あれなんか濡れてる……」サワサワ


穂乃果「も、漏らしちゃったのかな……でも黄色くないし……」


穂乃果「んあっぁぁ♡」ビクビク


穂乃果「なに、いまの……」



凛「凛も下着になる!」スル

凛「……濡れてない」



穂乃果「……はぁはぁ……電気はしったみたいに、なんか、わかんなぃ……真っ白になって……♡」


穂乃果「もっと……」



穂乃果「あっ♡あっ♡ひゃぁん♡んぁっ、あぁあぁぁ♡」クチュックチュッ♡



凛「……ごくっ」



穂乃果「上のここ、気持ちいぃ♡あっ、あっ、いやぁ♡おかしく♡なりゅぅ♡んぁぁぁ♡」



穂乃果「はぁ……はぁ……下着も……♡」スルスル

凛「穂乃果ちゃん!? 下着まで脱がないでよ!」



穂乃果「はぁっん♡もう、無理、なんかなんかくるぅ♡」グチュッグチュッ



穂乃果「とまんない、とまんないよぉ♡指がとまんなぃぃ♡」



凛(すごい……穂乃果ちゃんのあそこ、ぐちゃぐちゃになってる……♡)

凛(見ちゃダメなのに……はぁ……はぁ……)



穂乃果「なんか、なんかきちゃぅっ♡くるぅっうぅ♡見ないで! 凛ちゃん見ないでぇ♡恥ずかしいよぉ♡」グッチュグチュ♡





穂乃果「あっ♡あっ♡あひぃ♡んぃぁああああああああああ!!!!♡」ビクッビクッ






凛「すごい……」




穂乃果「あ……あ……すごぉぃ♡ これがオナニー? 気持ちよすぎてぇ♡」




穂乃果「はぁはぁ……♡」グッタリ

凛「……ずるいよ、穂乃果ちゃんばっかり」ドキドキドキドキ






凛「凛も気持ちよくなりたいよ……」


穂乃果「んんぅ……疲れちゃった……♡」グッタリ




凛「……」サワサワ


凛「……」サワサワ


凛「……」コリコリ キュッ



凛「……ぐすん」


凛「気持ちよくならないよ……?」





穂乃果「はぁはぁ……♡」


凛「穂乃果ちゃん……」






穂乃果「オナニー……きもちぃぃ……♡」

凛「……」

凛「穂乃果ちゃん!!!」

穂乃果「な、なに!?」


凛「穂乃果ちゃんばっかりずるいよ……」



凛「ひっぐ……凛も気持ちよくなってみたい……うぅ」



穂乃果「り、凛ちゃん泣かないで!!」

凛「だってぇ……穂乃果ちゃんばっかり……ぅえぇえええ」




穂乃果「凛ちゃん」ギュッ

凛「……ひっぐ……」




穂乃果「大丈夫だよ、手伝ってあげるから。ね、気持ちよくなれるようにがんばろ?」

凛「うん……」




穂乃果「じゃあおっぱい触ってみて?」

凛「……」サワサワ

穂乃果「何も感じない?」



凛「……うん」

穂乃果「じゃあ出っ張ってるとこ触って」

凛「ふぁ……くすぐったいにゃ……」コリコリ♡




穂乃果「我慢して」

――30分後――



凛「あ♡穂乃果ちゃん♡くすぐったいよぉ」コリコリ



穂乃果「あ……おっきくなってきてるよ」



凛「ふぁ♡なんか穂乃果ちゃんに見られると♡変、変だよ……♡」コリコリ♡



凛「ビリビリして♡……きもちいい……ふぁぁん♡」



穂乃果「気持ちよくなってきちゃった?」


凛「うん♡」


穂乃果「凛ちゃんの大事なところもなんだか濡れてるよ……?」


穂乃果「染みになってる……」


凛「えぇぇ!? 凛漏らしちゃったの!?」



穂乃果「おしっこじゃないと思うんだけど……私も出てたし」



凛「ネバネバしてる……」グチュゥ



凛「穂乃果ちゃんに見られてると、お腹の奥が熱くなって……それで……」

凛「んひゃぁんっ!!♡」コリッ



凛「なに今の……♡」


穂乃果「上のちょっとコリコリしてるところ触り続けるとすっごく気持ちいいよ!!」



凛「うんやってみ――」

穂乃果「その前に下着脱いじゃおー」

凛「ぎゃーっ!!!」






凛「……うう、見ないで……」



穂乃果「お風呂一緒に入ったじゃん!」



凛「それとこれとは別だにゃぁ……」



穂乃果「脚開いて……そうそこ」



凛「ここぉ? んぁ♡」




凛「あっ♡あぅ♡頭がぼーっとしてぇ♡」クチュゥ



穂乃果「すっごいえっち……♡」

凛「やらぁ♡見ないでぇ♡」グチュグチュ♡



穂乃果「その割りには指動いてるよ?」



凛「穂乃果ちゃんだって……♡止められないって言ってたじゃ……ん♡」


凛「んはぁ♡んっんっ♡とまんなぃのぉ……♡はぁぁん♡」



凛「穂乃果ちゃん……♡きもちぃぃ……♡穂乃果ちゃぁん♡」グッチュクチュ



穂乃果「はぁはぁ♡凛ちゃんきもちいい?♡」



凛「うんっ♡ぁぁ♡おかしくなっちゃうよぉ♡あっあっ、なんか、なんか、変!! へんだよぉ♡」



穂乃果「落ち着いて……きもちいいことだけ考えて?」



凛「あっ、あっ♡んぁぁぁぁあああ♡んひぃぃああああ♡くるっ♡なんかくる……ッ♡」




穂乃果「ヨダレでちゃってる……舐めてあげるね」チュル



凛「ふぁ……♡ほのかちゃぁん……」




凛「いやぁ……いや♡いや♡怖い、怖いよぉ♡」



穂乃果「大丈夫だよ、私がついてるから」



凛「穂乃果ちゃぁん♡凛、イクっ……なんか……ッ……イクっ……♡んぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!♡♡」ビクッビクッビクン♡









凛「あ……♡きもちぃ……♡」


穂乃果「良かったね凛ちゃん」

凛「ありがと……穂乃果ちゃん……♡」



穂乃果「はぁはぁ……ねえ凛ちゃん……私また……したくなってきちゃった♡」



凛「り、凛もぉ♡」キュンキュン


穂乃果「凛ちゃんの触っていい?」


凛「ぅん」



凛「穂乃果ちゃんのも触っていい?」

穂乃果「もちろん」


凛「そ、そのまえに……なんだか……その……口が寂しいにゃ……」



穂乃果「……キスしてみる!?」



凛「……いいの?」



穂乃果「うん!」

凛「……お願いします」


穂乃果「うん……んちゅ……んぁ……ちゅぷ、ちゅぱ……んちゅ……んはぁ♡」


凛「んぁ♡ほのか……ちゃ……んっぁ……ちゅぷ……ちゅッ……んんっ♡」

穂乃果「んはぁ……り、んちゃ……ちゅぷ……んぁ」



穂乃果「ぷはぁ……♡えへへ……」


凛「キスも気持ちいいんだね♡」






穂乃果「うん、いっぱいしようね♡」

◇◇



凛「……ふぁぁ」

穂乃果「ふぁーあ」



真姫「眠そうね」

凛「うん……あんまり寝てない」

ことり「なにかあったの?」

穂乃果「うん……昨日ずっとオナニーしてた……」


海未「穂乃果!?」ガタッ

ことり「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「な、なに? 目が怖いよ……」

海未「やっぱり……教えちゃ……ダメだったんです……」バタッ




海未「」




ことり「海未ちゃん!?」

にこ「……するのは構わないけど、人前でそういうこと言うなって言ったじゃない」



穂乃果「だってみんなしてるんでしょ?」


にこ「……」


凛「だいたい、なんであんなにきもちいいことを教えてくれなかったの!?」



希「……」ニコニコ




真姫「……普通は教わるものじゃなくて自分で気がつくものだからよ」



凛「そ、そうなの? 凛、昨日穂乃果ちゃんに教えてもらっちゃった……」




真姫「はぁ!? どういうことよ」



穂乃果「えへへ凛ちゃんと一緒にオナニーしたんだぁ」





凛「――凛の触って貰って気持ちよくしてもらったから、凛も穂乃果ちゃんを気持ちよくしてあげたの!!」

絵里「」

花陽「」

希「」ニコニコ





にこ「……」

真姫「――昨日ちゃんと教えてあげなかったにこちゃんのせいよ」





にこ「くっ……」




凛「ちょっとやりすぎて、だから今日は眠いの」


にこ「……今後はオナニーとかは一人でするように」



穂乃果「どうして?」




にこ「……あんたと凛がやったことはもうほとんどエッチと同じだからよ」



穂乃果「え!?」


にこ「軽い気持ちでやっちゃダメなことなの、いい?」

凛「はい……」


にこ「一人でやる分には全然いいから、ね?」

穂乃果「はい……」

にこ「はい、わかったらいつまでもダラダラしてないで着替えてきなさい」


凛「はーい」

穂乃果「はーい」





穂乃果「――またやろうね! 凛ちゃん!!」


凛「うんっ!!!」


にこ「はぁ!? ちょ、待ちなさい!!!」






バタン




にこ「……」

にこ「全く、こんなことになるなんて」



真姫「全部にこちゃんのせいよ」

にこ「うぅ……」

真姫「海未が起きたら殺されるわよ」



にこ「ううぅぅ」

ことり「ねえ、この人たち、どうしよっか……」


海未「」

絵里「」

花陽「」

希「」ニコニコ




真姫「そのまんまでいいんじゃない?」








【ほのか×りん】



おわり

見て下さった方はありがとうございました。少女漫画はただの妄想です。

そろそろドロドロ鬱が書きたくなってきましたが、ネタが浮かびません。


では。

>>181
俺は妄想は得意だが文章力が無くてな…

もっと歪んだ感じで
絵里に写メをばらまかれてしまうから無理やり関係を持つことになるが
何度も繰り返していくうちに調教されて少しずつ〇〇の虜になっていったり
希のことが好きで純粋に愛してる絵里と絵里のことを愛してるけど〇〇との関係を断つことができない希と
希を全力で絵里から奪って堕としにいく〇〇の思いが全力で正面衝突していく感じで
二人が一緒にいたのを見た(希から練習させてもらってたって聞いてるとなおgood)不安からどんどんヤンデレ化していったり
練習はもう終わったんだから〇〇と二人でいるのはやめてと不安から希を束縛していく絵里とか
快楽に堕ちていって絵里じゃ満足できなくなってきた希とか
この気持ちに気づかなければどんなに幸せだったと後悔するけどそれでも希を自分のものにしようとする〇〇とかあったらおいしい

>>183
非常に面白いとは思うのですが……そこまでイメージされておられるのなら、私が書くのももったいない気がしますよ……。ご自身で書かれた方が面白くなるのでは…?

>>183様の意見を元に書き始めました。お暇な方は是非。

希「弱さの代償」
希「弱さの代償」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407248246/)

ほとんど>>183様のアイディアになる可能性もありますが、私のアイディア不足、力不足をお許し下さい。

ちょうどドロドロが書きたかったのと今書いているssが無かったのと、詳しく書いて頂いたのであまり考える必要が無かったのがポイントでした…。大分ネタ切れてたので。

私も助長してしまいましたが、このスレでは次の更新があるまで雑談等はお控え頂くと嬉しいです。

【うみ×えり】










希「えぇそうなん!?」

絵里「もうからかわないで!」




イチャイチャ






海未「……」



穂乃果「海未ちゃん?」



海未「ごめんなさい……ちょっと……すぐ戻ります」



バタン



穂乃果「あ、うん」





絵里「……海未?」



希「――で、えりち海未ちゃんにいつ告白するん?」


絵里「な……」コソコソ



希「好きなんやろ?」


絵里「う、うるさいわよぉ!!//」

希「そんな度胸ないかー」





穂乃果「なんの話?」

絵里「な、なんでもないわ!!」

◇◇


海未「……はぁ……」




海未「……希と仲が良い、ですね。そうですよね……ずっと一緒、らしいですし……私が入り込む隙、なんて……」




海未「絵里……」




海未「……そもそも女性同士なんて、絵里に言ったら引かれてしまいますよね。口もきいてもらえなくなるかもしれません。……この気持ちもきっとすぐに無くなって、くれますよね……?」




海未「……」ジワッ



海未「な、なんで……全く……馬鹿みたいです」





「――あ、あの……園田さん……」





海未「は、はい?」


海未「えっと……確か一年生の……?」


「……はい」



海未「何か?」




「えっと……その」

「好きです! 園田さん!」





海未「え……」


海未「わ、私のことが、ですか?」




「はい……」




海未「……」


海未「――ごめんなさい」




「っ……」




海未「気持ちは本当に嬉しいのですが……好きな人が、居るんです」




海未(私、こんなこと言って……)




「そ、そうだったんですか……ごめんなさい」ジワッ


海未「ぁ……」




「うぅ……あり、がと……ひっぐ……ございます。断られるって、分かってたんです、けど……私の想いを聞いて、くれて……本当にありがとう……ございます」



海未「……」




「頑張って下さいね。応援してますから!」タッタッタッ

海未「……」



海未「気持ちを聞いてくれて、ありがとう……ですか……」


海未「好きな人が居るって……言ってしまいました」


海未「雨が降りそうですね……もう戻らないと」







パチパチパチ





絵里「ハラショー」



海未「え、絵里……」


絵里「告白されてるとこ見ちゃった」


海未「……」


絵里「ちゃんと断れるのね」クス


海未「当たり前です」





絵里「――ねえねえ好きな人って、誰?」

海未「聞いてたんですか!?」


絵里「ええ」

海未「そ、それは……」

絵里「んー?」



絵里「あ、穂乃果かしら、それともことり?」


海未「――う、嘘ですよ。そんな人、居ません」




絵里「はぁ……なんだ、断る為だけに架空の人を使ったのね?」




絵里「まあ立派に断れて偉いわよ。雨も降りそうだし、じゃ、行きましょうか」スタスタ



 離れて行く。





 ただ部室に戻るだけ、それだけなのに、ここで何もしなかったら、本当に希望が無くなりそうな気がして。


 本当に離れて行くような、そんな気がして。

 先ほど私に告白してきた人の言葉が脳裏をよぎります。




 断られるのが分かっていたような、それでも私に聞いて欲しかったということでしょうか。



海未「絵里!!」





絵里「え?」



ギュッ





 身体が勝手に動いていました。あの子のように、私もこの想いを伝えることができたら、思い切り泣くことが出来るのかもしれない、なんて。





絵里「海未……?」





海未「……」ギュッ

 背中から抱きついているので、表情は見えません。でも、きっと困惑しているはず。こんなところ、希に見られたくないとそう思っているかもしれません。




 でも、お願いです。少しだけ、我儘に付き合ってください。




絵里「……」



海未「うぅ……」ジワッ




 口から言葉が出てきません。

 出てくるのは、言葉じゃなくて、涙。どうして泣いているのか自分でもわかりませんでした。





ポツポツ






絵里「海未、雨が降ってきたわ」


海未「……絵里……」



海未「――好きです」




絵里「え……?」

海未「好きなんです!! 私は、絵里のことが!!!」ポロポロ


海未「あなたが喋る度に、動く度に、私に声をかけてくれる度に、目が合う度に、胸が……苦しくなって。……女性同士なんて、おかしいかもしれません!! でも、そんなことどうでも良くなるくらい、私は絵里のことが好きなんです!!」




絵里「……」




海未「……」


 ぐしゃぐしゃになった想いを、ぐしゃぐしゃのまま言葉にしました。何を言っているのか自分でもわかりませんでした。


絵里「……」




 ――そして絵里は何も言いませんでした。
 
 私の嗚咽と、雨が降り出した音がそこにはあるだけ。





 ああ、終わったんですね。






海未「ご、ごめんなさい……絵里には希がいるのに……」

絵里「――泣かないで」


海未「え……」



絵里「……きっと今のあなたの顔、ぐしゃぐしゃなんでしょうね」



絵里「それが……私のせいだとしたら……責任、取らないとダメよね」




絵里「海未には、笑って欲しいわ」ギュッ



 絵里が私の手を離れたかと思えば、その瞬間には温もりを感じていました。絵里の背中を捉えていた私の視線は、揺れる金髪に包み込まれます。





海未「絵……里?」



絵里「希と私が恋人に見えた?」




海未「だって……あんなに仲が良さそうに……」




絵里「希とはただの友達よ? 一番の友達だけど」

海未「え……」


絵里「――私も、海未が好きよ」



 な、なにを言っているんでしょうか。だって私は、ダメ元で……。



絵里「海未何か言ってよ……///」

海未「え……ほ、ほんとに?」




絵里「ええ、いつか告白しようと思っていたんだけど……先を越されちゃったわね」

海未「ほんとにほんとにほんとですか?」





絵里「しつこいわよ?」

絵里「先は越されちゃったけれども、これだけは言わせて」








絵里「――私と、恋人になって下さい」

◇◇

ガチャ





穂乃果「あ、おかえりーって!! びしょびしょじゃん!」


絵里「あはは……」

希「お……」




真姫「とりあえずタオル」





絵里「ありがと、はい海未」




海未「あ、はい///」


ことり「……なんだか海未ちゃん変じゃない?」






希「えーりち、隠せないんやないのー?」

絵里「ぅ……///」




穂乃果「なに、何かあったの?」





絵里「――えと……私と海未は……その、付き合うことになりました」

海未「ちょっ……絵里……///」




ことり「え……ぇえええええ!?」

真姫「どういうこと!?」


希「やったねーえりち」




にこ「もう……恋愛禁止だったのに……」



希「それはにこっちだけやろー?」



真姫「にこちゃんはしないんじゃなくて出来ないんでしょ」



にこ「はぁ!?」

◇◇


三週間後



希「なんか二人って全然変わんないなー」



海未「どういうことですか?」



希「いやーなんかさ、こんな間近でカップルとかが出来ちゃったらさ普通は……もっとイチャイチャしたりするんやないかなーって」




絵里「ああ……なに、イチャイチャしてるとこが見たいの?」



真姫「それはそれで嫌よ」



希「あ、二人きりだとイチャイチャするタイプ?」



絵里「どうなのかしら」



ことり「本当に付き合っているのかちょっと怪しくなるよね」



絵里「もう……付き合ってるわよ。ね?」



海未「はい」

◇◇


テレビ「ガヤガヤガヤ」




海未「ん……」コツン


絵里「ふふ……。海未って二人きりになると急に幼くなるわね?」



海未「……いいじゃないですか」



絵里「……学校では甘えられないもんね?」



海未「はい」


絵里「……テレビ消すわね」

ブチ




海未「……」


絵里「海未……ん」チュッ……ンム


海未「ふぅぁ……」




絵里「えへへ……」


海未「恥ずかしいです……」

絵里「いいじゃない」


海未「……絵里とこんなことをする日が来るなんて……思いませんでした」

絵里「私もよ」

絵里「ねえ海未……」


海未「ん?」

絵里「好き」


絵里「ちゅぷ……ちゅぱ……んんんぅ……」


絵里「好きぃ……好き……」

海未「え……りぃ……んぁ……」







絵里「ねえ海未――しよ?」







海未「えと……でも私達高校生ですよ……?」

絵里「いいじゃない別に。好きな人とこういうことしたいって気持ちは普通じゃないかしら」




絵里「海未は、私とじゃ嫌……かしら」サワサワ





 そう言う絵里の顔はいつものようなキリッとした表情ではなく、蕩けるような抜け切った表情。そのまま私の太ももの裏をさすってきます。




 絵里のそんな顔、見たら……。



海未「――や、優しく……して、下さい……」


絵里「海未!!」バッ




 絵里は我慢していたのを解放するかのように飛びついてきました。




海未「んんっ……胸……そんなに激しくっ……」




絵里「海未ぃ……ごめん、とまれないの……優しく出来ない、かも」モニュモニユ



絵里「はぁ……はぁ♡」




海未「んっ……胸無いです、から……」



絵里「そんなことないわ、あ……海未のここ……出っ張っきてるわよ?」



海未「……んんぅ……言わないで……」



絵里「触っていい?」



海未「いちいち聞かないで、下さい!!」

絵里「ふふ……すっごい硬い……」クリクリ



海未「んんぅ……待ってぇ……♡や……無理ぃです……♡」




絵里「なにが無理なの?」



海未「はぁはぁ♡気持ちよく、てぇ……♡」



絵里「腰がくねくねしちゃってる……♡えっちなのね」



海未「ふぅふぅ……んんぅ絵里だってぇ……♡」



絵里「学校じゃあんなにかっこいいのに……こんなえっちな顔しちゃって」クリッキユッ




絵里「海未のえっちな顔を見れるのは私だけ、私だけのモノ」




海未「んんんぁぁあああっ……らめ……声……でちゃ……♡」




絵里「……んちゅ……ちゅーっ……ちゅっ……」



海未「吸わない……で……♡♡」


絵里「……はぁ……はぁ♡」



絵里「海未のここ、どうなってるのかしら」クチュゥ





海未「そ、こは……」


絵里「あら……もうこんなにぐちゃぐちゃ……」

海未「ん……」フルフルフル


絵里「震えちゃって……大丈夫よ、力、抜いて? すぐに気持ちよくなるから」

海未「は、い……」



絵里「こういうこと、初めて?」クチュ……サワサワ




海未「んぁっ……」ビクン

海未「んぁぁ……や……絵里……」


絵里「もっと、えっちな声聞かせて」




海未「んっんっ♡きも、ちぃ……♡」

絵里「え? なに?」グチュグチュ



海未「きもちい……いです……」



絵里「ここ、ピーンて立っちゃって……クスクス……弄って欲しいって言ってる」



絵里「海未のここおっきいのね……私の小指の先くらいあるんじゃないかしら……」ツンツン


海未「んんぅ……♡」




絵里「ほらほら」ピン、ピン


海未「ひゃぁぁあううう♡♡」

絵里「すっごい……」


海未「えりぃ……好きれす……おかし、く……なってぇ♡」



絵里「イキそう?」

海未「んぁ……イク……んぅ……絵里……キス……きす……」


絵里「ん……うみぃ……ちゅ……ちゅぷ……ちゅ」グチュグチュ


海未「んっ♡んっぁ♡んぁぁあぁぁああああ♡」ビクンッビク






海未「はぁ……♡はぁ……♡」



絵里「気持ちよかった?」



海未「も、もう♡わかんないです♡こんな、こんなかんかく……ぁ♡」




絵里(やりすぎたかしら……)



海未「クセになりそう……です♡あは……♡」




絵里「また"いつか"、しましょうね?」






絵里「本当は私も気持ちよくなりたいんだけど……今日は疲れたわよね?」ギュッ


海未「え……り……すぅすぅ……」




絵里「もう寝ちゃったか……」

絵里「亜里沙がいない時で良かったわね……海未、結構大きい声出すんだもん」


絵里「あー……どうしよ、私のこれ」クチュ







絵里「ぐちゃぐちゃ……。ん……ぁ……海未……♥︎」





絵里「海未……海未……ごめん……私、海未のこと見ながら……えっちなこと、しちゃってる♥︎」



絵里「あ……♥︎んぁ♥︎きもちぃ……きもちぃぃのぉ……♥︎」クチャクチュ




絵里「あ……イク……♥︎んぁぁ……好き……海未ぃ♥︎」ビクンビクッ





絵里「はぁはぁ♥︎……んぁ……♥︎」




絵里「海未……好きよ……」




絵里「おやすみ」

◇◇




絵里「ん……ふぁぁ……」


絵里「……」


海未「すぅすぅ」

絵里「……」


絵里「あぁ……やっちゃった……」


絵里「いやいや……冷静に考えて何やってんのよ私……」

絵里「ヤバイ……」




絵里「いやいや……まだ早かったわよね。そうよね、嫌われちゃうわよ……。私の本性見せて……」



絵里「あああああああどうしよう!!!」



絵里「おうち、おうちかえる!!!」



絵里「はっ!! ここ私の家!!!」

海未「……なにしてるんですか?」




絵里「ひゃぁああああ! 海未、起きてたの!?」


海未「大きな声を出していれば起きますよ」



絵里「そ、そう……」






海未「……///」


絵里「えと……昨日は……ごめん。無理やり……」



海未「いえ……ちゃんと同意の元だったじゃないですか」




海未「――気持ちよかったですよ?」






絵里「ぁぅ……////」

海未「ど、どうして絵里が赤くなるんですか! 昨日はあんなに……」フトンギュッ




絵里「いや……うん」


海未「ま、また……してくれますか?」



絵里「え、ええ……!」


◇◇


二週間後





海未「あの……絵里……今日も……」




絵里「……またなの?」




海未「身体が言うことを聞かなくて……///」



絵里「……でもそんなにしちゃダメだと思うの」



絵里「ここのところ毎日してるじゃない……」




海未「……絵里の指が欲しいんです……私の中をぐちゃぐちゃにして下さい……!!!」ヒラ



絵里「な……あ、あなた下着は!?」



海未「絵里が弄りやすいように履いてきていません」


絵里「ぅ……」




海未「はぁ……はぁ……えりぃ……」

絵里「なんで……こんなことに……」



絵里(あの日初めてえっちをした時から、海未は毎日のように求めてくるようになっていた)



絵里「馬鹿だった……」



海未「えりぃ……」




絵里(あの時私がエッチなことを教えなければ……!!!)



絵里(海未がこんなにエッチなことに夢中になるだなんて思わないじゃない!?)



絵里(だってあの海未よ!?)



絵里(いつも毅然としていて、他人にも自分にも厳しい海未が……エッチなことに溺れるなんて……」




絵里「……海未、今日はやめましょう」


海未「ど、どうしてですか?」



絵里「私も疲れているの」


海未「わ、私はどうすれば?」



絵里「そ……そんなの知らないわよ!」

海未「無理です、無理です!! あんな気持ちいいことを知ってしまったら!!」ガシッ




絵里「う……わかった、わかったから!!! とりあえず私が鎮めてあげなくても自分で抑えられるようになりなさい!!」



海未「自分で収める……?」



絵里「お、オナニーよ!!」


海未「おなにー?」




絵里「え……じゃ、じゃあマスターベーション!」


海未「なっ……なな……///」




海未「無理です!! そんな恥ずかしいこと出来ません!」



絵里「あなたが私にノーパンで頼むことの方がよっぽど恥ずかしいわよ!!」



絵里「というかなんでマスターベーションの方が伝わるのよ!!」



海未「保健の授業で……」

絵里「あー……」

絵里「やり方くらい知ってるんでしょ?」


海未「まあ……やったことはありませんが……」


絵里「じゃあそれしてなさい」


絵里「それでも、どうしても我慢出来ないなら私のところに来て」

海未「えぇぇ……」



◇◇



絵里「はぁ……なんでエッチなこと教えたんだろ……。違うのよ。快楽に悶える海未が見たいとか、そういうんじゃないの」



絵里「……でも、可愛い声で喘ぐのよね……」



絵里「違う違う、そんなやましい気持ちなんて断じてないんだから!!!」


絵里「私は海未と恋人らしく、恋人らしいことをしたいと思って……」



絵里「はぁ……ここ二週間で何回えっちしたかな……」



絵里「そのせいでデートもしてない……」


海未『あの……デート、より……えっち……したい、です……』モジモジ




絵里「……デートとかして、二人の気持ちが限界まで昂ぶったら、時々エッチするような関係に憧れていたんだけど……」



絵里「あんなにエッチなことが好きだなんて……。普段気を張ってるからなのかしら」


絵里「二人きりで合ったらえっちなことばかり……」




絵里「こんなんで……いいのかしらと……恋人らしく、ない、わよね……」

今回はここまでです。半分くらい終わりました。もう半分は出来れば今日中にでも。

二日後





 じわりと下腹部が熱くなっていくのを感じます。

 絵里に一人でしろと突き放されてから、二日。





 最初の1日はなんとか我慢出来ました。でも、もう我慢出来ませんでした。




 身体が疼いて、絵里の指を、絵里の温もりを欲しているのがわかります。



 でも絵里は今はいません。ならばどうするか……考える前に自然と手が動きだしていました。





海未「ダメ、ダメなのに……」




 自慰行為なんて恥ずべきこと。ゆえに一度たりともやったことは無かったのに……。



海未「ふぁ……♥︎」




 横向きになって寝転び、大きいとは言えない胸を包み込むように触っていく。

 いつも絵里がしてくれる動きを思い出して、膨らみきった先端を弾いたりキュッとつまんだりすると、腰がくねくねと動いているのが自分でも分かりました。





海未「あっ……♥︎あっ……♥︎」




 右手で胸を弄りながら、左手は下腹部へと移動させます。恐る恐るショーツの上から割れ目をなぞるとそこは既に湿っていました。



海未「ん……♥︎ぁっ……絵里……絵里……♥︎」





 ショーツの下から主張をしているつんと張ったもの、一番気持ちの良いところ、それに一度触れると、甘美な刺激に思考が奪われていきました。



海未「こんな、こんなことダメ、なのに……♥︎」



 薄い布の上からそれをゆっくりと撫でます。


 始めは大きく円を描くようにぐにぐにと刺激をしていた手も、その範囲は狭まっていき小さな突起の周りをぐにぐにと刺激するようになっていました。

海未「もっと、もっとぐちゃぐちゃに♥︎」


 ショーツの中に手を入れて、上下に一番気持ちの良いところ目掛けて動かしていく。



 くちゃくちゃという水音だけが私の耳に聞こえてきて、恥ずかしい。誰もいないのは分かっているのに、こんなことをして気持ち良くなっていることが恥ずかしい。




海未「はぁ……♥︎んぁ……♥︎」




海未「んっ♥︎んぁぁああああ♥︎」





 明日も学校があるのに、早く寝ないといけないのに……指が止まりません。弄る度に絵里が触ってくれているようなそんな感じがして。




絵里『海未、気持ちいい?』

絵里『本当にえっちなのね……もっと、気持ちよくなって?』





海未「えりぃ……♥︎きもちぃ……です……はぁぁん♥︎」




 絵里の声が聞こえたようなそんな気がしました。絵里がここに居て、絵里が私のここを弄ってくれて、抱きしめてくれて……そんなことを想像します。

海未「あ、あれ……」




 いつまでたっても絵里とする時に感じるきゅんとなって真っ白になる感覚が訪れてはくれませんでした。


 一番気持ちの良いところをこれでもかと刺激して、本当に気持ちいいのに……どうして?





海未「えり……えりぃっ♥︎気持ちよく……なりたぃ……です」




海未「うぅ……ぐす……」


 私は手を止めました。


 これ以上やっても結果は同じのような気がして。



海未「……」


海未「絵里の声……聞きたい」

海未「電話……」

プルルルルルル



絵里『もしもし』


海未「あ、絵里……」


絵里『なに、どうしたの?』


海未「声が、聞きたくなって……」


絵里『ふふ、なによそれ』




 じわ……とくん……とくん。




 絵里の声が私の耳を通して身体の中に入ってきます。



絵里『海未?』



 名前を呼ばれる。私は自分の身体がどうしようも無いほどに熱くなっていることに気がついていました。

 そして――。





海未「んぁ……♥︎」クチュ

絵里『ん?』



 こんな頭がおかしいとしか思えない行動。でもでも、指が自然に動いて、しまうんです。




 気持ちいい、一人でする時より絵里の声を聞く時の方が、ずっと。



 耳と肩で携帯を挟み込んで、胸と秘部に刺激を与えていく。電話の向こうでは絵里が普通に暮らしています。その背徳感がたまらなく私を昂らせていました。





海未「ん♥︎ん♥︎」




絵里『ああそうだ、今度さ……デートしたいなあとか思うんだけど』



海未「い、 ……いですね♥︎はぁあんん♥︎」グチュグチュ




 声が漏れそうになる時に布団を噛み締めてなんとか全部出てしまうのを抑える。



 絵里にバレてしまう。絵里の声でこんなことをしていることが、バレてしまう。







絵里『――ねえ海未、気持ちいい?』

海未「ふぇぇ?♥︎んぁぁあ……きもちぃ……えりぃ♥︎」



絵里『……』

海未「――あ……」





 その瞬間、気がついた。
 絵里に気持ちいいか聞かれたら、最早条件反射で気持ちいいと喘ぎながら答えてしまった。






絵里『……一人でしろとは言ったけど……私の声でするほどなの?』


海未「ぁ……ぁううう」

海未「うぅ……ひっぐ……一人でやっても……気持ちよく、なくて……もうおかしく、なりそうです」




海未「助けて……下さい……」クチュックチュ





絵里『も、もう……ふぅ……ぁ♥︎もう……そんな声聞いたら……んぁ……♥︎私まで変な気分になるじゃない……』

 絵里の様子が変わりました。
 熱っぽい吐息に乗せられて紡がれる言葉は同様に熱っぽい。


絵里『っふぅ……はぁ……んぁ……♥︎』



 絵里も、一人でしているんだ。

 急速に自分の秘部から液体が分泌されていくのを感じる。




絵里『気持ちいい?』



海未「は、いぃ……もう……私……♥︎」


 一番気持ちの良いところを執拗に弄り続ける、包皮を剥いて敏感になった先端をつんつんとつついていく。



絵里『はぁぁん♥︎ごめ……わた……し、もう……んぁ♥︎』



海未「一緒に……一緒に!♥︎」


海未「あっ♥︎んぁ……えりぃいいいい!!!♥︎」




絵里『っぁ……か、ふぅ……!!!!♥︎』

 突起をきゅっと押し込んで待ち望んでいた感覚が訪れます。腰が勢いよく跳ねてガクガクと震えて制御がききません。まるで自分の身体じゃなくなってしまった様な快感に頭が真っ白になっていきます。






 電話の向こうでは絵里も達したようで荒い息が聞こえてきていました。



海未「はぁ……はぁ……♥︎」





絵里『こん……ごめ……こん……た、しょ……から』


絵里『いつ……も……みに……もど……から』






 何か絵里が言っています。でも、今の私にはその声は聞こえてきませんでした。



◇◇







絵里「おはよう」


海未「は、はい……」


絵里「……」


海未「あ、あの……昨日は……」





絵里「海未」バッ


海未「え、絵里!?」

絵里「あら、もう濡れてる。期待しちゃった?」


海未「そ、そんな」

絵里「昨日あんなにえっちなこと一人でしてたものね?」

海未「絵里だって……すぐイッてたじゃないですか」

絵里「むぅ……仕方ないじゃない」


絵里「これして」

海未「アイマスクですか?」

絵里「もっと気持ちよくしてあげる」ササヤキ

海未「う……はい」ゾクゾク



絵里(これでよし……)
トリダシー

海未「視界がないと……なんだか……」

絵里「やっぱり期待してるんじゃない……もうぐっちゃぐちゃよ」


海未「はぁ……♡」

カチャカチャ

絵里「んしょ、んしょ」


海未「な、なんだか冷たい感触が……」


絵里「ふふ……」




 ――カチッ。



絵里「アイマスク外しまーす」


海未「え……」


海未(あれ……下半身になんだか違和感が)

海未「な、なんですかこれ!?」




絵里「――貞操帯よ?」

海未「な、なんでこんなこと!?」



絵里「私が悪いのよね……海未をこんなにえっちにしちゃって」



絵里「だからしばらくこういうことをしなければ、前みたいな海未に戻れるんじゃないかって。海未の為なのよ?」


海未「どうして!? 私は大丈夫です、だからこれを外して……」




絵里「私、知ってるのよ?」


絵里「穂乃果達が言ってたわ。最近授業中もずっとぼーっとしてるって」

海未「そ、それは……」

絵里「えっちなこと、考えてたんでしょ?」

海未「……」

絵里「ね?」


海未「うぅ……」



絵里「着替えは……トイレでしたほうがいいかもね」


絵里「あ、鍵は私が持ってるから」




絵里「自慰防止板もつけてあるから、自分でも出来ないからね?」

◇◇

次の日


「わ……絢瀬さんと園田さんだ……」

「あの二人付き合ってるんだってー」

「へーすごいなぁ。やっぱりかっこいい人同士は……」





絵里「くすくす……言われちゃってるわね」

海未「もう……」

絵里「手繋いじゃう?」

海未「そ、そんなことしたら」

絵里「ふふ」ギュッ


キャーキャー



海未「んもぅ……///」







生徒会室





絵里「で、つけ心地はどうかしら」



海未「……いいとは言えませんよ」



絵里「ま、そうよね」


絵里(ちょっとイジメちゃお)





絵里「ふふ」モニュモニュ


海未「ふっ……♥︎ぁ……」

絵里「おっぱいは触れるんだから、おっぱいだけでイクってのはどう?」

海未「そ、んなの……無理です……」


絵里「脱がすわね」


海未「な、なんで!!」





絵里「本当海未のここ、えっちよね」ツンツン

絵里「ピーンてしてさ……気持ちよくしてぇって言ってるみたい」

海未「はぁ……♡んぁ♡」





海未「絵里……つけて下さい……私の身体に……私は絵里のモノだってこと……♡」

絵里「……もう、知らないわよ。見つかっても」



絵里「んちゅ……ちゅっ……ちゅぅ」



絵里「もう海未の身体はキスマークばかりね」


海未「……絵里のなら嬉しいです」

絵里「……///」



絵里「まだ余裕そうなんだから」クリクリキュッキュッ





海未「ふぁぁあ……♡はぁはぁ……♡」


絵里「海未、私のも触って?」




海未「は、はいぃ♡」




絵里「んっぁ……♡海未の指が……ぁぁん……♡」




海未「気持ちいいですか? 感じてくれてますか?」クチュックチゥ




絵里「んっ……ッぁぁ……海未……♡……海未の指、気持ちいいわ……♡」

海未「ん……そこ、そんなにすっちゃ……」




絵里「ちゅっ……ちゅぅ……♡」


絵里「んはぁ……んんぅ……私、もう……♡」




絵里「イッくぅ……♡っ……!!!!!」ビクビク






海未「……」

絵里「はぁはぁ……♡」

海未「あ、あの……絵里……」モジモジ

絵里「ん……?」




海未「……私のも……触って……くだ、さぃ……」






絵里「くす……だーめ」チュッ

◇◇



絵里「あ……またやっちゃった……えっちなことはしばらくしないって決めてたのに……」




絵里「……こんな淫らな関係ダメよ……」




絵里「そう、頑張るしかないの」





絵里「……海未がかわいくてつい……私も気持ちよくしてもらっちゃったし……はぁ……」

◇◇

3日後



海未「……はぁ……はぁ……」


希「なんだか元気ないよ?」



海未「大丈夫です……なんでもありません」




絵里(うーん……ここまで覇気がなくなるだなんて……練習にも身が入ってないし)

絵里(どうしよう……海未がかわいそうになってきたわ)


絵里(それに……)モジモジ



絵里(私も……海未と出来ないのを忘れてたわ……)





絵里(うぅぅ……)モジモジ


希「えりち、顔真っ赤だよ?」

絵里「なんでも、ないから」





絵里(わ、私まで……こんなにえっちになっちゃってたなんて……)

絵里(どうしよう……海未としたい……)




絵里(ダメよ……海未のえっちな心を矯正するんでしょ?)




絵里(普通の恋人らしくなるため、そう、そうよ)


絵里「ううぅ……」

希「……」










◇◇

部室






絵里「……はぁ……」


絵里「どうしよう……」ムラムラ



絵里「一人で……」


絵里「海未もこんな気持ちだったのかしら……」

絵里「海未……私のこと考えながら、してくれたのよね……」サワサワ



絵里「あ……海未の制服……」


絵里「恋人なんだし、いい、わよね」


絵里「はぁ……♥︎」スンスン


絵里「……海未ぃ……♥︎」クチュックチ


絵里「海未、海未海未海未」



 私はどうしてこんなことをしているんだろう。恋人だから制服の匂いを嗅ぎながら一人ですることは正常なんだろうか。


 恋人がいるなら、一緒にすれば、いいのに。









希「……はぁ……ここ部室やって……」



希「あれ……なんだかデジャブ……違う世界でこんな光景を目撃したような……みんな部室でこういうことしすぎや……」

海未「……」


希「ね、分かったやろ」


希「えりちはいじっぱりやから、一度言い出したことは貫き通そうとする」

希「でも、我慢出来そうにないみたいやし」

海未「……」





希「じゃいくよー」

海未「え!? ちょ」



ガチャ




絵里「イクっ……んぁぁあああ♥︎」





希「――おっはー」


絵里「ふぇ!?」バッ






絵里「希に、海未……ど、どうして」

希「もう休憩の時間やし」


絵里「そ、そうね」

絵里「あの……これ、は……」



希「気持ち良さそうやったね」

絵里「違うの! 海未、違うのよ!!」



海未「……私にはそういうことをするなと言いつつ自分ではそういうことをするんですか?」

絵里「あぅ」




希「ごめん第三者がいると迷惑かもしれんけど、なんで海未ちゃんに貞操帯なんて?」


絵里「……普通の恋人らしく、したかったの」



絵里「……えっちばかりして……私もそれに……ハマりこんでて……そんなの……恋人らしく、なくて……」


絵里「だから……」



海未「私のせい……ですね」






希「――うーん、恋人同士のことに首を突っ込むのはアレやけど……恋人らしさなんて……それぞれなんやないかな」

希「えりちはそういうことをあんまりしないのが恋人同士とか思ってるのかもしれんけど……仮にそれを実現出来ても偽りの恋人らしさなんやないかな」


絵里「え……」



希「えりちと海未ちゃんは……自分達らしく、それが二人の恋人らしさになるってそう思うよ」


絵里「……」




希「じゃ、後はお楽しみに。ここには近寄らないようにしておくから。鍵掛けとくんやで」



バタン





絵里「あはは……」

絵里「ごめんね、海未」


海未「いえ……」





絵里「海未に私の理想を押し付けちゃって。海未は海未だもんね。全部受け入れるわ」


海未「……」


絵里「……こっちへ来て」

カチャ

絵里「はい、外したわ」


海未「……」


絵里「……私のエゴを押し付けて本当にごめんね。私も、我慢出来ないみたい……」





絵里「――えっち、しましょう?」





海未「……絵里!」バッ



絵里「海未ぃ……強引よ」


海未「えり、絵里」モニュモニュ


絵里「んっ♡ぁぁ……♡」




絵里「ちょ、ちょっと……一人でしてたばかり……だから♡んぁぁ……敏感に、なって……♡」



海未「絵里と……ずっと、こういうこと……したくて……」モニュモニュ

絵里「ふぁぁん♡……ちょ、私が……んぁ……攻めるのぉ!」




海未「ダメです、今日は私が絵里を気持ち良くしてあげます」クチュ



絵里「んぁぁあああっ♡」



海未「絵里の弱いところはどこでしたっけ」



絵里「ふぅぁ……海未ぃ……」

海未「ここですかね」

絵里「ん♡」

海未「――ここですか」

絵里「ひゃぁっんんん!!!!♡」





海未「ふふ……」ゾクゾク



海未「私の制服でしていて気持ち良かったですか?」クチュックチュ

海未「生徒会長のくせに、そんな変態なことをして、どんな風に思われたでしょうか」クチュックチュ



絵里「や……そんなこと♡言わないでよぉ♡……んぁぁあああっ……んぅ……お、同じとこ、ばっかりぃ♡」




海未「私にばかり貞操帯なんてつけて、自分は気持ちよくなるなんて卑怯ですよね?」


絵里「ごめ、ごめなさ……♡」


海未「ふふ……へんたい」ササヤキー





絵里「ひぅ……♡」ゾクゾク

海未「あれ……さっきよりも濡れてきていますね。どうしてですか?」


絵里「や……♡」



海未「攻めるのが好きなんじゃないんですか? どうして罵られているのにこんなにぐしゃぐしゃにしているんですか?」



絵里「ちがう、のぉ……♡」



絵里「海未……海未も一緒に……指だけでなんていやぁ……♡」




海未「……ダメです」

絵里「なん、でぇ!!」




絵里「あ……やめへ……イク……海未とイキたい……一緒に……一緒がいいの……」



海未「……」グッチュグチュ




絵里「んぁぁ……っ……~~~~~~っ!!!!!////♡」ビクッビクッ



絵里「はぁ……はぁ……なんで」





海未「……絵里のせいで私の練習着が汚れてしまいました」

絵里「そ、それは……海未が激しくするから」



海未「……言い訳するんですか?」





絵里「ご、ごめんなさ――はぁぁん♡」

海未「そんな人だとは思いませんでした」グチュクチュ




絵里「や♡やぉぁあん!!♡やめて、イッたばかりだから!! 無理、無理よぉ!!♡///」



絵里「あっ♡また♡またくるぅ♡ダメ、ダメだから、やめてぇ!♡////」



絵里「許して、許して海未♡」

海未「許しません」




海未「ん……れろ……れろ……んちゅ」

絵里「やぁあっ♡海未の舌……♡そんなとこ、ダメ、舐めないで♡///」ビクッ……ビク




絵里「イク♡また、またイク……!!!」

絵里「んゃぁああああっ!!!!!」プシュップシュ







海未「……ふぅ」



絵里「ひっぐ……酷い、わよ……海未……ひっぐ……」

海未「あ……す、すみません……つい……」


絵里「……ぅぅうううう」



海未「絵里」ギュッ

海未「好きです」

絵里「……私も」




海未「……まだ、いけそうですか? 私も我慢、出来なくて……」トロー





絵里「海未、攻めるの好きだったの?」

海未「わ、わかりません……自然と口が動いて……」



絵里「もう……一緒に気持ちよくなるなら、いいわよ」



海未「……はい」




海未「足開いて下さい」



絵里「ん……」



海未「ふぁ……絵里のが……私のに……当たって……んぁ♡」


絵里「海未のあっつぃ」



海未「ずっと、我慢してましたから……はぁはぁ♡」

海未「う、動きますよ」




絵里「んぁ……海未のと、私のが……擦れて……♡」

絵里「んぁぁあああ♡海未のがぁ……くりくりってぇ♡」



海未「ひぅ……おかしく、な、なりま……♡んぁ……えりぃきもちぃです……♡」クチュヌチュ



絵里「はげし……♡」

海未「我慢出来ませ……はぁぁん♡」




絵里「ダメぇ!!!」プシュプシュ




海未「ま、またイってしまったんですか?」

絵里「……///」プイッ




海未「私と一緒にイクって言ったのに」



海未「絵里がびくびく震えるのも、合わさっているところから熱いのが出てくるのも、分かるんですよ?」


絵里「ご、ごめなさ……」



海未「なにがごめんなんですか?」


絵里「う、海未より先にイって……ごめんなさい……」




海未「じゃあ次はイカないようにがんばって下さいね」

◇◇




絵里「やぁああああああ♡」ブルブル


海未「またイったんですか?」




絵里「うぅ……海未がイカないでしょぉ……」



海未「絵里が早くイキすぎなんです」



絵里「も、もう一時間半もえっちしてるじゃない……」



絵里「お、お願い……ちょっと、休ませて……」

絵里「おかしくなっちゃう……♡」





海未「知りません」


クチュクチュ ギシッギシ




海未「ふぁぁぅ……♡」


海未「わ、私も……そろそろ……くっふぅ……♡」




絵里「また……またぁ……」ビクビク



絵里「やめてぇ……やめてぇ♡」


海未「えりぃ……私のこと、好きですか?♡」



絵里「すきぃ♡……すきぃ♡」

海未「わ、私も……げ、限界……です♡」




グッチュグチュ



海未「い、一緒にぃ……!!」


絵里「海未……海未!!」ギュッー


海未「んはぁぁあああああ」ビクッビクッ

絵里「ふぁあっぁん♡……んぁぁあああッ……!!」ビクッビクッ







絵里「は……♡は……♡」


絵里「もう……無理……♡」

絵里「きもちよすぎて……♡」


絵里「……海未?」



海未「」


絵里「な、なんで気絶してるの!?」




絵里「おーい、おーい」


絵里「全く……」

◇◇


海未「ん……ここは……」


絵里「保健室よ」

海未「な、なんで……」





絵里「あなたが終わった瞬間気絶したんじゃない」

海未「ぁ……」

海未「きもちよすぎて……」



絵里「だからほどほどにしなさいって……」


海未「いいじゃないですか……」

絵里「もう……」

絵里「でも……ごめんね、欲求不満にさせて……」




絵里「これからはすぐに言ってね? 私も……その……そういうこと、好きになっちゃったから……///」

海未「絵里……」

絵里「私達は私達達らしく……それが一番いいと思うの」

絵里「もう貞操帯なんてつけさせないから……いっぱいえっちしましょう?」



海未「な、なら!」

絵里「ん?」


海未「も、もう一度、しましょう……」


絵里「は?」


海未「絵里!!!」バッ


絵里「ちょっ!! ここ保健室よ!?」


海未「――そんなの関係ありません!!!」



絵里「きゃぁあああああああ!!!!!」
















希「学校でするカップル、増えてるんかな……またデジャブ……」

希「ほんと……頼むから……学校ではやめて……」










【うみ×えり】






おわり

終わりです。ワンパターンですが、申し訳ありません。

当初は予定にありませんでしたが、色々繋がるかも。それとも先に終わらせるかもしれません。
次のカップリングは……。



真姫ちゃん三枚取り頑張ってきます。では。

次に更新するやつは決して短くないし、雰囲気変えようとした結果読みにくくなったと思います。ご了承を。

おかげさまでまきちゃん無事三枚取れました。

【ことり×はなよ】 若干の胸糞注意 地の文注意







ことり「ふぁ……んぁ……んぅぅ」



 ――私は穂乃果ちゃんのことが大好きです。



ことり「穂乃果ちゃ……ふぁぁ」



 ――私はえっちなことが好きです。
 



 思い浮かべるのは幼馴染。

 ずっと一緒で、ずっと見て来て……いつからか特別な気持ちを抱くようになってしまった。

 こんなこと、おかしいかな。おかしいよね。きっと穂乃果ちゃんにこのことを言ったら引かれてしまう。

 世間では同性愛とかへの理解は大分深まっては来ている。


 本人達の自由。結構そう言った話も聞くし、私だってそう思う。性別に囚われて好きな人と愛しあえないだなんて辛すぎる。


ことり「んっ……ひぁっ」




 じっとりと湿った下腹部に手を伸ばすとそれだけで電流が走るような快楽が私を襲う。

 何度もしてきている行為だけれど慣れるということはない。むしろやればやるほど高みへ昇っていけるようなそんな感じがした。



ことり「穂乃果ちゃん……んっぁ……!!」



 
 視界がバチバチと白くなっていく。快楽が増せば増すほど全部忘れられる。こんなことをしたらダメなのに、ただの自慰行為だったら別に大丈夫。でも今私が妄想に使っているのは他ならぬ穂乃果ちゃん。


 それでも手を止めることは出来なかった。くちゅくちゅと直接的な音が部屋の中に響く。それだけで身体はさらに熱を持ち始める、自分の発した音で興奮できるなんて自分でもえっちだと思う。


 私は親がいない時しか思い切り声を出すことが出来ないから、自慰行為は親がいない時だけにしている。


ことり「穂乃果ちゃ……すき……しゅき……はぁんぁぁあっ」


 掠れた声でその名前を口にする、切なさと気持ちよさで胸がきゅっと締め付けられる。こんなことをしても意味なんてない。こんなことをしてもあの子が振り向いてくれるはずもない。でも今だけはお願い、気持ち良くなりたいの。


 背徳的な感情が今は快楽に変わってゆく。


穂乃果『ことりちゃん、こんなので感じちゃってるの?』


ことり「ふぇぁ……」



 穂乃果ちゃんがそんなことを言うわけがない。でも耳元で囁かれているような気がした、これは幻聴で……。

 犬みたいに舌を突き出して熱く火照った身体を冷まそうとする。その姿はとても人には見せられるものじゃない。



 茂みの奥、とろとろに蕩けた2枚の赤い肉の扉を掻き分けて奥に指を挿し入れる。


ことり「ふっぁ……あぁんぁ」



 外とか違う種類の快楽に背筋がぞくぞくして腰もくねくねと動くのが分かった。指を膣内の上部に引っかかるように鉤爪の形して規律を始める。

 ざらざらとした膣内はすでに液によって満たされ、鉤爪の形で出し入れされる私の手が浅いところに来るたびにお尻の方まで液が伝わるのを感じた。


穂乃果『もうイっちゃいそう? いいよ、イっても。見ててあげるから』


ことり「やぁ……」


 快楽の波が押し寄せる。まるで穂乃果ちゃんがこの場にいて見られているような錯覚にすら陥る。吐く息はどんどん激しく甘くなっていき、指を入れている逆の手で肉芽をきゅぅっとつまみ上げる。



ことり『ふぁっ……あっ、イっ……く……んぁぁ!!!』

中と外。二つの快楽が私の頭の思考回路を焼き切って、それと同時に腰を思い切り突き上げてびくびくと身体を痙攣させた。



ことり「はぁはぁ……きもちぃ……」


 しばらく絶頂の余韻が抜けそうもない。

 この余韻が抜けてしまったら、また現実に引き戻されてしまう。

 やだそんなのはやだ。


 ずっと気持ち良くなれていたらいいのに。




 私はそんなことを思い、絶頂の余韻がまだ残っているうちに眠りの世界へと飛び込んだ。


◇◇


 その日は雨が降っていた。


穂乃果「海未ちゃん絵里ちゃん今日もごくろーさま」


絵里「なにが?」

海未「どういうことですか」



 雨が降っていて屋上での練習は出来そうもない。だから中で別のことを練習しようかと思ったのだけど……穂乃果ちゃんがたまにはミーティングをしようということで部室に集まっている。



 それは私としては嬉しかったりもする。……ちょっと昨日の夜張り切りすぎちゃったこともあって身体が重い。だから思ったように動ける自信も無かった。




ことり「いきなりどうしたの?」

穂乃果「よくぞ聞いて下さいましたことりちゃん」


穂乃果「……やっぱり私たちが人気になるためにはさ、男の人だけじゃなくて女の人の人気も取り入れなきゃダメなの!!」

真姫「それで?」

穂乃果「参考にしたい人がいるの、それは」


 穂乃果ちゃんはびっと両手を使って、二人の人を指した。




海未「え?」

絵里「私たち?」



 指をさされた海未ちゃんと絵里ちゃんは何のことか分かっていないようで、お互いに目を合わせる。
 ああなるほど、穂乃果ちゃんの言いたいことが少しだけ分かった気がする。



穂乃果「――そう! 女性人気を上げる鍵は二人が持ってるんだ!」




海未「だからどういう」


穂乃果「海未ちゃんは昨日」


穂乃果「絵里ちゃんは四日前」


絵里「穂乃果?」



穂乃果「女の子から告白されているよね!!!」



海未「え!?」

絵里「なんで知ってるのよ」

穂乃果「私を舐めない方がいいよ!」

絵里「もう……」


真姫「つまり何が言いたいわけ」

穂乃果「それなんだけどね。二人は女の子からモテる。ならば二人がなんでモテるかを知れば私たちにも応用できると思うんだ!」



真姫「はあ……なるほどね」


希「うーん、でも9人もいるんやからみんながみんなえりちや海未ちゃんみたいになる必要はないんじゃ」


穂乃果「えー、二人ともかっこいいからモテるんだよ、私もかっこよくなりたいー!」


真姫「結局自分がかっこよくなりたいだけじゃない。別にかっこよくなっても構わないけれど、私たちを巻き込まないで」


穂乃果「ぶー!」

絵里「――あ、晴れて来たわよ」

 なるほど海未ちゃんと絵里ちゃんはかっこいいからモテる。それは私もそうだと思う。



 でもなんで穂乃果ちゃんがかっこよくなりたいとか思ったんだろう。ただのきまぐれ? ……それとも。


 ――女の子に告白されるのが羨ましい、とか?


ことり「ないない、そんなの絶対!」


真姫「どうしたの?」

ことり「あ、いや」



 自問自答のはずが、大きな声を上げてしまっていたようでみんなの視線が私に集まっていた。

 その視線に耐えきれずに下を向いていると。


絵里「せっかく晴れたんだから、ミーティングは終わり」

穂乃果「えー!? 女性人気が――」


真姫「それは海未と絵里に任せればいいわ」


穂乃果「むぅ」


 やっぱり、そうなのかな。

 穂乃果ちゃん、もしかしたら――。


 でもどこで聞けばいいんだろう。




絵里「今日は何しましょうか」

海未「そうですねえ」

絵里「――ユニット練習でもしましょうか」


ことり「!! そ、それがいいよ!!!」ガタ!



希「こ、ことりちゃんどうしたん?」

ことり「いや、えと……ユニット練習いいなって思って」

真姫「ことりがこんな必死になるんだからたまにはユニット練習もいいんじゃない?」

絵里「そうね、そうしましょうか」


花陽「……ユニット練習、か」


凛「やだー!! ユニット練習嫌だにゃー!!!」


真姫「どうして?」

希「あはは」

凛「だって、だって海未ちゃんが――」


海未「何か言いましたか、凛」


凛「なんでも、ないです」




 やった。ユニット練習。必然的に穂乃果ちゃんといっぱいお喋り出来るし本当に楽しい。

 この機会にあのことも聞いてしまおうか。でも穂乃果ちゃんもっとお喋り――。


穂乃果「?」



 穂乃果ちゃんの顔を直視出来なかった。

 昨日の夜のことがフラッシュバックする。穂乃果ちゃんを邪な目で見て、自分の欲望の為だけに使ってしまった。そんな、そんな私が……穂乃果ちゃんの近くに居ていいのかな。


ことり「っ……」



 なんで今思い出しちゃうんだろう。さっきまで普通に話せていたのに、なんで。

穂乃果「はぁ、よし! いこ、ことりちゃん花陽ちゃん!」

 穂乃果ちゃんが私の手を握る。

ことり「え」




希「花陽ちゃん!」


花陽「ぅ……」

希「チャンスやで」コソコソ


花陽「でも……」


希「ことりちゃん……多分昨日一人でシてるかも」コソコソ

花陽「な、なに急に!?」



ことり「?」

穂乃果「希ちゃんどうしたの?」

希「ううんなんでもない」



希「えっちなのは……花陽ちゃんと同じやね」コソコソ


花陽「……な」


 希ちゃんがもう一度花陽ちゃんに囁くと、花陽ちゃんの顔が見る見るウチに赤くなっていくのが分かった。


 何を話してたんだろう。


穂乃果「はやくいこーよー」


 穂乃果ちゃんの手にギュッと力が入る。私、穂乃果ちゃんと手を繋いでる……。掴まれた方の手は、昨日穂乃果ちゃんを想って自分の体内に挿れていた方の手で……。

 自分の顔が熱くなるのが分かった。


穂乃果「ことりちゃん?」


 それなのに穂乃果ちゃんは覗き込むように私の様子を伺ってくる。ダメだよ、そんなことしないでよ。



 火を吹きそうになる顔に耐え切れなくなり、私は穂乃果ちゃんと花陽ちゃんの手を引いて、部室を後にした。



希「ふふ、二人ともえっちなんやから」


希「……ごめんなことりちゃん。私が応援するのは――」



◇◇


穂乃果「ふーっ」


花陽「疲れ、た」


ことり「大丈夫、二人とも」


 
 私たちのグループの課題はダンスだった。正直なところ他のグループと比べてしまうと踊れる人がいない。凛ちゃんやにこちゃん絵里ちゃんや海未ちゃん。とても良い動きでみんなを魅了する。


 だから今日は慣れないダンス練習を校庭でしたんだけれど、先ほどふった雨の影響からか地面がぬかるんで普通よりも体力を奪われてしまった。


 穂乃果ちゃんも花陽ちゃんも額に汗を浮かべて、ベンチで寄り添い合っている。


ことり「あはは、やっぱりダンスは難しいね」


穂乃果「そうだねえー」

花陽「うん」


 二人にスポーツドリンクを渡して、穂乃果ちゃんの隣に座る。

 喜々としてスポーツドリンクを身体の中に流し込む穂乃果ちゃんは横から見ているだけでなんだか面白くて。


穂乃果「?」

 つい見過ぎてしまったらしい。穂乃果ちゃんが私の視線に気がついた。


ことり「なんでもないよ」


 
 日が落ちかけている。ああまた聞けなかった。


花陽「……」

花陽「穂乃果ちゃんてさ、どうして急にかっこよくなりたいって思ったの?」


 口を開いた花陽ちゃんが聞いたのは、まさに私が聞こうとして聞けなかったことだった。

ことり「わ、私も気になってた!!」


穂乃果「え? うーん、なんでかな」


 もしかしたら、もしかしたら。穂乃果ちゃんは――。


穂乃果「なんもなくかなあー」

花陽「あの二人かっこいいもんね」

穂乃果「羨ましいー」

ことり「……」


ことり「ねえ、穂乃果ちゃん」


 もう我慢出来そうになかった。



 日に日に膨らんでいく穂乃果ちゃんへの気持ち。世界的にも理解が深まって来ている同性愛についてのこと、ましてやこの学校は女子校だからそういうことは日常茶飯事だ。――私は穂乃果ちゃんが好き。


 でも穂乃果ちゃん自体が同性愛に対して理解がない限りなんの意味もない。

 ダメならダメなんだって、諦めさせて欲しい。


 

ことり「――女の子との恋愛について、どう思う?」


穂乃果「え?」

花陽「ことり、ちゃん?」



穂乃果「えっと……」


穂乃果「いいんじゃないかな、人それぞれだし」


 そう言うと思ったよ。だって穂乃果ちゃんはとても優しくて、人の愛の形を否定するようなそんな人じゃないってこと。


 でもその優しさは、第三者から見ているから。もし自分の身になってみたら――。

ことり「なら、穂乃果ちゃんは女の子と恋愛、出来る!?」



穂乃果「ど、どうしたの急に!?」



 私が珍しく語気を強めて真剣な口調で話したせいか、穂乃果ちゃんの目は泳いでいる。ごめんね、別に攻めているわけじゃないの。ただ、知りたいだけなの。


穂乃果「んと……えと」

穂乃果「わかんない、けど……」



穂乃果「私は女の子と恋愛とかは……考えられない、かな」



穂乃果「好きになってくれる人が居るなら嬉しいけど、でも……断る、と思う」


穂乃果「付き合うとかそういうのはわかんないけどさ……」



ことり「……」



 分かってたことなんだ。こんな結末。しかも勘違いとかをしないように断るとまで言ってくれた。はは、やっぱり穂乃果ちゃんは優しい。



 穂乃果ちゃんの顔が見れなくて、ベンチに視線を落とす。



 気がついたら雫がポタリポタリと私の手に落ちていた。先ほど雨が上がったばかりでまた雨が降ってきたのかな、なんて思ったけど違う。



 だって雫が落ちているのは私の手にだけ。

穂乃果「ことりちゃん?」


 ダメ、気がつかれちゃう。私は手を伸ばして来た穂乃果ちゃんを振り払い立ち上がる。


穂乃果「どうしたの?」

 大丈夫、まだ気がつかれてはいないようだ。

ことり「ごめん、トイレ行ってくるね」



穂乃果「あ、うん」


 留学しようと思ったのを踏みとどまったのも、穂乃果ちゃんが引き止めてくれたから。勿論µ’sが大切というのもあったけれど、穂乃果ちゃんのことが大好きだったから。

 

ことり「ごめんね」





 聞こえていないだろうか。唇から勝手に漏れ出たその言葉は、不意に吹き付けた秋の風によって掻き消された。

◇◇





希「……そんなことが」

花陽「私、どうすれば」

希「……」


希「ふふ」


希「ふふふふ」




花陽「ど、どうしたの!?」


希「花陽ちゃんは、ことりちゃんのことが好きなんよね?」

花陽「う、うん……」

希「ふふ真っ赤になっちゃって」



希「ことりちゃんは、穂乃果ちゃんのことが好き。でも、穂乃果ちゃんは女の子同士の恋愛は考えられない、とそう言うこと」




花陽「そうだよ」


希「……そっか」

花陽「ことりちゃんは穂乃果ちゃんのことが好きなのに……私が入り込む余地なんて」



希「そうでもないやん?」グイッ


花陽「な、なに」


希「えっちなこと、好きなんでしょ?」



花陽「ぁ……いや、それ、は」ゾクゾク


希「この手でことりちゃんのこと想ってえっちなことしてたん?」


 なんでそのことを知っているの? 誰にも見られたつもりもないし、言ったこともない。希ちゃんはなんで。


花陽「そんな、こ――」

希「ことりちゃんはしてたみたいよ――穂乃果ちゃんを想って」




花陽「!?」


花陽「……なんで希ちゃん、そんなこと知ってるの。なんで私のことも、ことりちゃんのこと、も」




希「なんでやと思う?」

 希ちゃんは本当に面白そうにけたけたと笑った。私の気持ちを弄んでいるみたい。

花陽「……最近希ちゃん変だよ」

希「変やないって」


希「ふたりに幸せになってほしいだけ」


希「ことりちゃんはえっちなことが好きな子やで? それは花陽ちゃんも同じ」

花陽「えっちなことなんて」


希「昨日は一回。一昨日は三回。ほお……えーと4日前が」


花陽「や、やめて!! どどどどうして回数を!?」

 希ちゃんが口にした回数。それは多分私が行った自慰の回数だった。

花陽「な、なんで、知ってるの」



 信頼していた希ちゃんに少しだけ恐怖の念を覚えてしまう。だって、家でしかしていないのに。



希「振り向かせようよ。……えっちなことで」ササヤキ


 耳元で囁いた希ちゃんの目はなんだか妖しく輝いていて。
 普段の柔和な希ちゃんじゃなくて、なんだか別の何かが乗り移ってるようなそんな気がした。


希「くすくす……ふふ……ひひ」


花陽「のぞ、みちゃん?」


希「……大丈夫。全部任せて」

 希ちゃんの目が、一際大きく輝いた気がする。

花陽「う、うん……」



希「ことりちゃんのえっちなとこみたいでしょ?」



 ああ、なんだろう。

 ……ことりちゃん、えっちなこと、するんだ。あんなに可愛いのに、あんなに可愛い声で喘いだりするの、かな。


花陽「あ、ぁぁ」

希「……」


 聞きたい。あの声で私の名前を呼ばれたい。

 ダメだよ、そんなことしたら嫌われちゃう。


希「なにを迷ってるの? ……花陽ちゃん無しで生きられなくすればいいんだよ」

花陽「え」


希「ことりちゃんが花陽ちゃんだけを求めてくるようになるの。素敵やん?」

花陽「ことりちゃん」


希「ことりちゃんは傷ついてる。さ、行ってあげて。えっちなことで、癒しちゃおう」


花陽「は、い」

 甘美な悪魔の囁きは、私の心を食らいつくして、何か別のものを植え付ける結果となった。

◇◇



 昨日は眠れなかった。


 涙が出たのは最初だけで、あとは自室でボーっとしているだけだった。何か大きな穴があいてしまったような。

ことり「……」


海未「大丈夫ですか?」

ことり「うん」


 海未ちゃんの言葉にも生返事で返してしまう。これでは余計心配させるだけなんだけど、しっかり笑って返すことも出来なくなっていた。

 穂乃果ちゃんの顔を今見たら泣いてしまうかもしれない。


海未「大丈夫でしょうか、穂乃果」



 生徒会長として呼ばれた穂乃果ちゃんは、今はいない。一体何を聞かされているのかな。近々色々イベントがあるからその段取りとかを先生から聞いたりしているのかもしれない。


海未「とりあえず部室に行きましょうか。穂乃果もじきに帰ってくるでしょう」

ことり「うん……」


ことり「ごめん、ちょっと風にあたってくる」

海未「付いていきましょうか?」

ことり「一人でいいよ」

海未「そう、ですか」

◇◇

ことり「寒……」



 今までで一番充実していた夏はとうの昔に過ぎ去って、そろそろ冬の足跡が聞こえてきている。



 つい先日まで秋風だと思っていた風も冷たさを増して、いよいよという感じ。はあっと冷たくなった手に息を吹きかける。まだ白くなったりはしないか。

ことり「冬服そろそろ出そうかな」


 服も買いに行かないと。
 いやそれとも自分で作ろうか。流石に無理かな。


ことり「……はぁ」




 胸の中がモヤモヤする。服のことを考えるとすぐに他のことなんて忘れられたのに……。

 仕方ないよ、穂乃果ちゃんは女の子だもん。

 本当の意味で女の子だもん。


 私はその理論で行くと……女の子じゃないのかな。いっそ男に生まれれば……。そんな考えが頭をよぎったが、すぐにかき消すようにぶんぶんと頭を横に降る。

ことり「女の子じゃなかったからµ’sの活動出来てないもん!」


ことり「穂乃果ちゃんとも、こんなに仲良くなれてないかもしれない」


 良かったんだ。だって女の子だったら近くから穂乃果ちゃんのことをみていられる。



 笑って、泣いて、怒って。そんな一挙一動を見ているだけで幸せな気分になれるようなそんな気がした。


 さきほどまでの馬鹿な考えの自分に、ちょっとだけ自嘲的に笑ってみせて柵に手を掛ける。


ことり「ひゃっ」

 冷たかった。


ことり「冬は嫌いじゃないけどね?」



 冬はファッション好きにとっては勝負の季節。夏みたいにラフな格好でもどれだけオシャレなことが出来るかも大切だけれど冬の厚着の時期にの方がもっと重要だと思う。


 本当は秋とか春が一番ちょうどよくてオシャレしやすかったりするんだけれど、全然そういうことは出来ないでいた。µ’sの活動だったりで精一杯。µ’sにとっても冬はとても大事な時期でそういう暇があるかは分からないけど……。



ことり「将来の為にも頑張らなきゃ!」


 留学のチャンスはなくなっちゃったけれど、まだまだ諦めた訳ではないから。

 冬は嫌いじゃないけれど、感傷的な気分になることも多い。草木は枯れて緑がない世界が訪れると、途端に悲しくなってくる。

 見下ろす校舎の木々は軒並み色をなくしていた。つい最近まで赤く色ずいていたというのに。


ことり「穂乃果ちゃん……」


 風が木々を揺らして、サラサラという音が過ぎ去った後静寂がおとずれる。


 運動部の声だとか、都会の喧騒だとかそれらが全部小さく聞こえる。静寂とか沈黙とかは良く人を思考させるっていうけど本当みたい。

 もう、関係のないことまで思い出してしまう。

 こんな気持ち早く忘れたい。だって色々なことに影響しちゃう。


ことり「どうしよう……」



 そうやって考えた時、自然に手が身体をすりすりと撫でていた。


 最早生活の一部になりつつある自慰の念と行為はこういうところでも思考回路にへばりついてきた。多分だけれど私は人並み外れて性欲が強いのだと思う。


 ここでえっちなことをすれば、この気持ちも消えてくれるかな。そう思って自分の胸に手を当てて、そこに指を沈めて行く。



ことり「はぁ……ぅんぁ」

 制服、シャツ、キャミソール、ブラジャー、四枚の壁があるというのにそこの上からでも触れただけで甘美な刺激に吐息が漏れてしまう。



 ――が、私はそこで踏みとどまって、胸から手を離した。



 朝起きた時のことを思い出してしまった。昨日はあんなに乱れてやってしまったのに、何も後処理をせずに寝てしまった。結果は最悪。股の付近と手はカピカピになっていて、処理するのに時間がかかってしまった。手についたカピカピを見ていると、こんなので良かったのかわからなくなる。



 人を好きになるって、もっと綺麗で、もっと素敵なものだと思っていたのに。私は情欲にまみれてしまっている。



 穂乃果ちゃんのこと諦めたく、ない。忘れたくない、のに、そうするととっても、辛くて。




ことり「ダメだよ……こんなこ――」





花陽「こ、ことりちゃん」


ことり「!?」


ことり「花陽ちゃん?」


 突然後ろから声が飛んできて、思わず身体がびくりと反応する。その声は掠れたような特徴的な声で、振り向かなくてもその相手が花陽ちゃんだと判断することが出来た。




 向き直ると案の定花陽ちゃんで、両手を胸の辺りで組んでなにやらモジモジとしていた。
 なんだか最初の頃の花陽ちゃんみたいだと思った。最近はあんまりモジモジすることも無くなっていたような気もするんだけど。

 しばらくしても花陽ちゃんは口を開かないようなので、私が声をかけた。




花陽「……あ、えと」


花陽「その……」

ことり「ん?」

花陽「――げ、元気出して!」



 グイッと距離が詰められて、両手を包み込まれる。いきなり何を言い出すのかびっくりして身を引いちゃったけれど……。


 花陽ちゃん私のことを気にかけてくれていたんだ。わざわざ言いに来てくれて……本当に嬉しいな。




ことり「ありがとう花陽ちゃん」



 私は自然にその手を握り返して、満面の笑みで答えた。すると花陽ちゃんの顔がみるみるうちに赤くなって、あわあわ言いながらぷいと目を逸らされてしまった。私は何かしただろうか、練習もまだしてないから汗臭くとかは……ないと思うんだけど。

ことり「私は大丈夫! 本当にありがとう」



花陽「……そ、そっか」



花陽「ね、ねえことりちゃん。良かったら、良かったら、なんだけど……」





 花陽ちゃんは両の手を離して、片方は何かを堪えるようにスカートの裾を掴んで、片方は口元に当てながら視線を泳がせている。一体どうしたというんだろう、先程からコロコロと態度や雰囲気が変わっていく。



 そして深い深呼吸をしたかと思えば、目を勢い良く見開く。その一連の動作と気意に、私の後ろの鉄柵ががしゃんと大きな音を立てて揺れた。




花陽「――わ、私の家に来ませんか!?」




◇◇


希「うんうん、ひひひ、ひ」



希「あぁ……もうちょっと、もうちょっとだから」




また近いうちに

訂正

>>303 昨日はあんなに乱れて

一昨日はあんなに乱れて

◇◇


 
 あまり綺麗じゃないけれど、そう言われて恐る恐る踏み込んだ部屋の中は生活感に満ち溢れていた。


 花陽ちゃんのことだからきっとなんだかとても落ち着いた部屋に居そう、だなんて考えたことがある。現実はまさにそれと同じだった。


 六畳くらいの小さな部屋で半分くらいはベッドに占領されているが、不思議と落ち着けていた。ベージュを基調とした内壁をしっかりと閉められたカーテンから月明かりが照らす。朝になれば気持ちのいい朝日が差し込むんだろうななんて考えながら、ベッドに座って花陽ちゃんを待っていると、ガチャリとドアが開く。紅茶とお菓子を持ってきた花陽ちゃん。すっと姿勢を整えると、不自然な私の様子を花陽ちゃんは気がついて、目を細めた。小さな円卓に紅茶とお菓子を置いて、私の横に息を吐きながら腰を下ろす。




 いただきますとそう言って紅茶を喉に流し込みながら、一つ気になっているところに視線を向ける。

 枕がある。いやそれは当たり前だ、私は枕に関してはとてもこだわりがあって小さい頃から使っているお気に入りの枕でないと眠ることが出来ない。でも、でもなんで枕が三つあるんだろう。


 二つは真っ白でフリルがついたもの。もう一つは黄色でフリルがついているもの。

 私が不思議で眉をしかめていると――。


花陽「ああそれはね、一つは凛ちゃんのやつなの」


ことり「凛ちゃんの?」


 紅茶を置いて、黄色の枕を抱くようにしてもう一つの白い方を見つめる。

 
花陽「うん、家が近くてさ。よく泊まりに来るんだけどもう面倒だから自分の枕を持ってきちゃって」

ことり「あはは、なるほど。凛ちゃんが考えそうなことだね」

花陽「凛ちゃんたら色々なものを私の家に持ち込むから困ってるんだよ……」


ことり「ふふ」

 困っている。そう言っている花陽ちゃんだけれど、言動とは別に表情はなんとも幸せそうだった。

 やっぱり凛ちゃんとは幼馴染だから、仲が良いんだろうな。私の部屋にも2人の物が合ったりするかな。海未ちゃんが物を置くなんて考えられないから、穂乃果ちゃんのがあったりするかもね。

ことり「最近寒いね」

花陽「そうだねえ」

 当たり障りのない会話で、沈黙が訪れるのを回避する。私も花陽ちゃんもあんまり長く話すタイプじゃないから、必然的に黙っている時間というものが存在する。他の人といる時は大体私はその人の話を聞いているだけだから、自分から話すことが見当たらない。私自身はその沈黙は嫌ではないんだけど、相手がどうかわからない。私はそれが不安で、沈黙は嫌いだ。


 でも当たり障りのない会話なんて繋ぎとしては一瞬のものでしかない。何を話そうか、考えていると、花陽ちゃんが口を開いた。



花陽「私ね、凛ちゃん以外を部屋にあげたの……初めてなんだ」

ことり「あ、そうなんだ」


 花陽ちゃんは枕に顔をうずめて足をバタバタさせる。

花陽「うぅ」


 もしかして、恥ずかしがってるのかな。


ことり「でも、私で良かったのかな?」

花陽「え?」


ことり「いや、私が花陽ちゃんの部屋に来て良かったのかなって」


花陽「い、いいに決まってるよ!」


ことり「こ、怖いよ花陽ちゃん」


花陽「ごめん……」


ことり「でもどうして急に?」

 それは私にとって当然の疑問。屋上で花陽ちゃんに家に来ないか、そう誘われて勿論嬉しかった。さっきは花陽ちゃんの勢いに押されてなんとなくついて来ちゃったけれど……本当にどうして私だけなんだろう。今までそんなこと無かったのに。

 凛ちゃんの枕を手にとって、もふもふしながら花陽ちゃんに尋ねる。すると花陽ちゃんはなんだかバツの悪そうな反応をして、声を曇らせた。

花陽「あ、えーと」


花陽「……元気になって欲しかったから」


 予想だにしていなかった答えが返ってきて、私はそのまま何もすることが出来なかった。


 花陽ちゃんは枕から顔を上げて、私に向かって微笑んだ。




ことり「……ありがとう」


 胸の中が暖かくなるような、そんな感じがした。

◇◇



ことり「うぅ、それ!!」


花陽「あ、やだ、やだ!」

ことり「ちょ、んっ……ま、まってぇ!」

花陽「はぁ……はぁ」

ことり「ふふ、チャーンス!!!」



花陽「あっ、あぁぁぁ……」




 花陽ちゃんが持っていたコントローラを脇に置いて、両手で顔を覆いつくす。それとは対照的に画面には私の使っていたキャラクターが大きくアピールをしていた。


ことり「昔やってたから」




花陽「はぁ、それにしても強いなぁ」


 私もコントローラを置いて、花陽ちゃんの肩にポンと手を置く。すると花陽ちゃんはさらに大きい溜息をついた。

 凛ちゃんが花陽ちゃんの部屋に置いているというゲームはそこそこ昔のものだった。穂乃果ちゃんも持っていたこともあって、私も経験があった。勿論当時から海未ちゃんには負けたことはないんだけど。


 穂乃果ちゃんと海未ちゃん以外とはやったことがなくて、自分の強さとかはわからないけどもしかしたら結構私強いのかも?



花陽「穂乃果ちゃんも同じくらい強いの?」

ことり「うん」


花陽「そっか、凛ちゃんとは同じくらいなんだけどなあ」



 なるほど、この時点で私は凛ちゃんよりも強いってことになる。いつかみんなでやってみたいな。


 ふうと一息ついて携帯電話で時間を確認する。ああ、そろそろ帰らなきゃいけない時間。久しぶりにゲームで熱くなっちゃって時間を忘れてしまっていた様だ。



ことり「じゃあ私はそろそろ」

 立ち上がって、カバンを持った時。


花陽「――ま、待って!」


花陽「もう少し、だけ」


 制服の裾を掴まれて、私の動きが一瞬止まる。花陽ちゃんはそのまま下を向いてぷるぷると震えていて、普通ではない様子。また柔らかいベッドに座り直し、なるべく優しく花陽ちゃんの細い肩を掴むとびくりと身体を震わせた。


ことり「どうしたの? 何かあったの?」


花陽「ぅ、う……」


花陽「言わ、なきゃ……」



 花陽ちゃんがポツリと言葉を床に落とすように呟いた。私はどう声をかけていいかわからず、まだ余っていた紅茶を飲もうとカップに手を掛ける。紅茶は当然の如く冷めてしまっていて、一瞬飲もうか躊躇したがせっかく出された物を飲まずにいるのは申し訳ない。一瞬映った私の顔、酷い顔だった。花陽ちゃんも何かで悩んでいるんだろう、それをなんとか出来ない自分に無性に腹が立った。いつもいつも人に悩みを解決して貰ってばかりだ、膝のこと留学のこと、思えば私はほとんど人の力になれたことなんて無かった気がする。




ことり「花陽ちゃん、私は力になれるかな?」

花陽「……ごめんね。私のことだから」


ことり「……」


 こんなに苦しそうなのに、私は何も出来ない。私が苦しそうにしていた時、花陽ちゃんは強引にでも私を家に連れ込んで、私の為に色々としてくれた。それは確かに私の為になったし、胸の中で熱いものがこみ上げてきた。私になにがしてあげられるだろう。



 私は自分の中で答えを求めて考えを巡らせる。でも良い考えなんて全然出てこなくて、自分の無力さを痛感する。いつもいつもそうだ、こんな時、穂乃果ちゃんや海未ちゃんならすぐに相手の為になることをズバリと言うだろう。それは私には出来ない、私は何もしてあげられない。



 そうして悩んでいると、突然、花陽ちゃんが動いたのが分かった。






花陽「っ」







ことり「――ふぇ?」

 不意に温もりを感じた。視界に映っていた花陽ちゃんの不安そうな横顔が消えて、今ではその向こうの扉を捉えている。でも視界半分くらいは、花陽ちゃんの頭が映って、肩に回された腕は想像以上に強く先ほどまで弱々しかった花陽ちゃんとはまるで別人のようだ。しかしそれとは対照的に肩は震えていた。


 何故私は抱きしめられているんだろう。花陽ちゃんの荒い吐息が首筋にかかってむずむずする。



 どれくらい私は花陽ちゃんに抱きしめられていたかな。私は急に起きた事象に対する術を持ち合わせていなくて、ただただ硬直しているだけだった。私が何も出来ないまましばらくそうしていると花陽ちゃんの肩の震えは収まって、抱きしめられる強さも弱くなった。


花陽「ことりちゃん、私はあなたのことが」




 何かを秘めた、掠れた声が鼓膜を刺激する。重要なことを言うつもり、なのだろうか。ふっと深呼吸をする音が聞こえて、私も身構える。








花陽「――好きです」

◇◇


希「んーん、もう少しかな」

希「どうしよ」

希「これで何組めだっけ?」


希「にこちゃん真姫ちゃん、私にこちゃん、穂乃果ちゃん凛ちゃん、絵里ちゃん海未ちゃん――ことりちゃん花陽ちゃん」





希「最後のももう大丈夫やね」


希「さあどんどんいこー」

◇◇


ことり「ふっ……んぁ……んちゅ……ちゅ」


花陽「んっ、はぁ……こと、りちゃ……」


 背後にある硬い壁、それに頭がぶつからないように優しく花陽ちゃんの手に包まれる。身体はほとんど花陽ちゃんに預けて、というか私は突然すぎる状況の連続に何も出来ないから預けざるを得なかった。――花陽ちゃんは飢えた時にエサを与えられたかのように、私の唇を奪ってきた。普段の花陽ちゃんにはない力強さだったが、その力強さはなんだか空回りしている、そう感じた。

 口腔に舌が侵入してくると、今まで経験したことのない他人の力というものを思い知った。どこを攻められるかわからない、そんな恐怖と私の期待が入り混じったものが不思議で仕方が無かった。


花陽『穂乃果ちゃんのことが好きなんだよね……?』



 決死の告白であったろうことに私は何も言えないで居たが、ほとんど間を入れずに花陽ちゃんはこう言った。突然の質問に鼓動も早くなって、目のやり場もわからなくなった。本当に突然、穂乃果ちゃんの名前を出されたから。

 私は花陽ちゃんの疑問に、すぐに否定した。

 でもそれは全然否定になんかなっていなくて、挙句の果てには穂乃果ちゃんとの思い出とかそんなことをベラベラと話してしまって、花陽ちゃんの真っ直ぐな視線にそれ以上誤魔化すことは出来なかった。

 素直に穂乃果ちゃんが好きだと言うこと、花陽ちゃんが私のことを恋愛的な意味で好きだと言うこと、お互いの意思の疎通を図ったけれど多分それは全くと言っていいほど効果は無かった。私の思うことを伝えられたとは思えないし、その結果、今こうなっているのだから。


 穂乃果ちゃんに対する気持ちは今でも変わらない、好き。好き、だけれど諦めてしまいそう。だってもう希望はないじゃないか。

 そのことを話した時の花陽ちゃんの表情は、つい先ほどのことなのに思いだしたくもない。とても、とても悲しそうな顔で、分かってたからと微笑んだんだ。



 月明かりが照らして、泣き入りそうなその表情のまま、花陽ちゃんは私の頬に手を添えて……。





花陽『穂乃果ちゃんのことを好きでもいいから……私は二番目でもいいから……』

花陽『……私は、今から酷いことをする。嫌なら、嫌なら突き飛ばして?』


 ――触れた瞬間崩れそうな弱い声音、その言葉と共に私は初めてのキスをした。

 
 優しくて、儚くて、とても、とても甘い。どことなく紅茶の香りがして……私は――突き飛ばすことが出来なかった。


 心の中で渦巻く感情が全然理解出来ない。また私は答えを出せない、誰かを頼って答えを教えて貰うことも今は出来ない。





花陽「ふぅぁ……」


ことり「……はぁはぁ」


 
 自然と涙が出た。不思議と花陽ちゃんとこういうことをするのは嫌いじゃない、そう思えるけれど、なんでだろう。


 唇を離して二人の間にツーっと唾液の橋が出来る。それがなんだか恥ずかしくて真っ直ぐに見つめてくる花陽ちゃんを見ることが出来ない。頬に流れてくる液体を止められないでいると、右左とそれぞれ花陽ちゃんの指が私の涙をすくった。


花陽「……ごめんね」


ことり「うん」


花陽「んっ……」


 また唇を奪われる。先ほどよりも強く、肩を押されてそのままベッドに押し倒される。食むようにして下唇を弄ばれると、そのまま奥で縮こまっていた舌を舌先でつつかれた。それがなんだかもどかしくて、息を吐くと、呼吸をする暇もないくらい花陽ちゃんは私を求めてきて、私は流石に限界が近づきポンポンと肩を叩いてギブアップの宣言をする。


 ハッとしたように花陽ちゃんが私から離れる。下から見上げる花陽ちゃんの顔は蒸気してとても扇情的だ。二人の間に沈黙が訪れる。


 私も花陽ちゃんも最早冷静な判断なんて出来そうもない。お互い胸板が激しく上下して、私はこれからされることを少しずつ理解し初めていた。酷いこと、それもいいかもしれない。聞いたところによると、今日は親がいないらしい、思い返すとこの家に入る時も誰の声もしなかったし、どこからも家族の声はしてこなかった。


 あんなに奥手な花陽ちゃんがこんなことをするのは、なんでだろう。

 ――少しくらい、少しくらい花陽ちゃんに甘えてもいいよね? 今日だけ、今日だけだから。




ことり「花陽ちゃん……」

 
花陽「っ……」ゾクゾク


花陽「……脱がすね」

ことり「う、ん」




 制服のボタンがゆっくりと外されていく。一つ外すのにもゆっくり、ゆっくりと。

 やがて制服のボタンが外されてシャツになると花陽ちゃんの手が私の腰回りに回された。その手は震えていて、完全に恐る恐るという様子だったが、私が拒否する意思を見せなかったからか、そのままシャツのボタンに手をかけ始めた。



ことり「ん……」


 そのままバンザイさせられてキャミソールまで脱がせられると、私を守る布地はブラジャーのみとなった。もうここまで来たら戻れない。




 見れば花陽ちゃんは熱に浮かされて、私もこの雰囲気に浮かされて……。


ことり「ふぁ……ぁん」

 気がついたら花陽ちゃんの手が私の膨らみに触れていた。優しく、優しく……ふわふわとなぞるように胸のラインを触って、その都度私の首筋にキスを降らせる。ただ胸を触られただけ、脂肪の塊を撫でられただけだと言うのに自分でも驚くほど甘い声が出て、羞恥でおかしくなりそうだ。

 花陽ちゃんも私と同じく余裕は無いようで、顔に笑みは無い。はっはっという荒い呼吸がそれを表していた。

 花陽ちゃんの手が私の胸目掛けて動く。谷間に親指を入れられて、そのまま残り四本の指で私の胸に沈めていく。それと同じ要領でもう一つの手も使って、完全に私の胸は花陽ちゃんの手の中に収められてしまった。

 まだ柔らかい先端に時々触れられて、ビリビリと刺激が走る。でもそれは本当に時々で、ワザとしているのかどうか定かではない。

 かと言って私から言うのも恥ずかしいし、なにより花陽ちゃんの顔すら見れないのにそんなこと無理に決まっている。



花陽「……ちょっと身体浮かせて?」

 うなじの下の骨の部分に手を入れられて、私とベッドの間に薄い仕切りが作られる。それに応えて身体を少しだけ浮かせると、ホックに手をかけてそのまま抜き取られた。私を守る布地は無く成った。スースーとする胸元に両手を当てて最後の抵抗を試みる。



花陽「ことりちゃんの身体、見せて?」

ことり「ぁう」


 耳元でそんなことを囁かれる。私の手に手が重ねられて、ゆっくりと胸元から手が剥ぎ取られる。私はその手を振り払って、そのまま顔を手で覆った。


ことり「やだ……ぁ」


花陽「可愛い」


 改めて胸をふにふにと遊ぶように触られる。次第にその手つきが柔らかく、そして撫でるような手つきに変わっていく。円を描いて、少しずつ少しずつ中心に向かっていく。


ことり「はぁ……はぁ」


 私の息が荒くなっていくのが分かった。それと同時に身体がくねくねとよじる、それは自分では意識していなくても自然とそうなってベッドが軋む。

 花陽ちゃんがふふっと笑った。

ことり「花陽ちゃん?」

 指の隙間から花陽ちゃんの表情を確認してみると――なんとも楽しそうな顔をしていた。先ほどまでとは大違い。


花陽「……ことりちゃん、えっちだね」

ことり「そんな、こと」



花陽「私知ってるんだよ」


ことり「なにを」



花陽「――今日屋上で、一人でシしようしたでしょ?」


ことり「な……」


 それはほんの一瞬の綻びだった。

 気持ち良くなれば全部忘れられるんじゃないか、そう思ってただ胸を触っただけ。でもそれは完全に自分を慰めようとした行為であることには変わりない。花陽ちゃんが何故それを知っているのだろう、あの時、見られていたのかな。



ことり「……」


花陽「でも、そんなえっちなことりちゃんも私は大好き」


 


ことり「花陽ちゃ――んぁぁっ!!」

 私の乳輪の辺りでくるくると回っていた手が突如として先端を刺激した。親指と人差し指でぐにぐにと潰すような刺激に、悲鳴みたいな声が出てしまう。


ことり「んぁ……はな、よ……ちゃ、んぁ……んゃ……」


 自分でも恐ろしいくらい甘い声が出る。でも全然抑えられなくて、花陽ちゃんがさらにもう固くなってしまったそれを刺激すると、びくびくと身体が跳ねる。こんなの自分一人でする時には感じられないものだった。先端を弄りながら花陽ちゃんのキスは身体中に降り注いだ。私が刺激で声をあげればあげるほど、その表情は愉快そうに変化していき、もっともっと気持ちよくなるポイントをついてくる。


 指だけでの刺激に飽きてしまったのか、今度は降り注いでいたキスが先端にやってきた。花陽ちゃんの口内に含まれると、熱くて先端が蕩けてしまいそうになる。既に想像を超えた快感に生理的な涙が溢れて止まらない、ぶんぶんと頭を横に振ると辞めるどころかさらにそれは加速した。柔らかくてザラザラしたものが先端を舐め上げると私の背中もそれと呼応して飛び上がる。私の裸体と花陽ちゃんの無機質な制服がアンバランスな状態で触れ合う。



 あまり動くと刺激が与えにくいのか、両肩を掴まれて体重と共にその場に固定されてしまう。

 完全に花陽ちゃんのペースで私が何かできるような隙はありそうもなかった。そのうち歯をあてがわれて甘噛みされると、そこで私の理性はドロドロと溶解して高みへと登り始める。


ことり「ふっ……はぁ……ら、め……そこやらぁ……ひっぐ」



 嫌じゃないのに、こんなに気持ちがいいのに口ではそんなことを発してしまう。涙も止まらない。


 花陽ちゃんはそれを知ってか知らずか、さらに刺激を強める。目の前が涙でぐしゃぐしゃになり花陽ちゃんの輪郭くらいしかわからなくなる。さらに快感で目の前は白くてチカチカする。普段は下を弄っている時に訪れるものが、既に訪れる予兆が現れ始めていた。


ことり「やっ、やめ……んぁ……んんぁ……花陽ちゃ、ふぁっぁ!!」




 身体が震え始める。もう限界が近い、そんな胸で、胸だけでなんて。
 胸に吸い付いている花陽ちゃんの頭を乱暴に掴んで、襲いくる快楽に備える。



花陽「――いっへいいよぉ?」




 また、歯をつきたてられる。上目遣いで微笑んだ彼女の目を長い間見ることは出来なかった。襲ってきた絶頂の快楽は私を包み込んで身体は抑えがきかなくなりガクガクと震える。見えていたベージュの壁とオレンジ色のカーテンも、全て白くぬりつぶされていった。



◇◇


ことり「んっ、んぅ……あ、あれ」


花陽「あ、おはよう」


 身体を起こすと、円卓のところで本を読んでいた花陽ちゃんがまだなにが起こったか分かっていない私に笑いかけた。

 あれ、一体なにが。

 記憶を辿ってみる。

 花陽ちゃんと……え、えっちなことをして――。


ことり「ぁぅ……」

 顔から火が出そうになる。



 あれでも、おかしい。私はなんで眠っていたんだろう。自分の身体を確認してみても、ちゃんと制服は着ている。


花陽「――ことりちゃん気絶しちゃったから」



 困っている私に花陽ちゃんも困ったような笑みを浮かべた後、急に顔を赤くして俯いてしまった。



花陽「えと……ごめん、あんなことして」

ことり「……」

 布団をちゃんと掛けて貰っていたので、布団の中で自分のスカートの中に手をいれる。くちゅっと言う水音が触れただけで聞こえた。多分私だけしか聞こえなかったから良かったけれど、そこはもう湿りに湿っていて下着の役割を果たしていない。私のこの股の状態がなによりも花陽ちゃんとの行為が夢ではないことを示していた。それにしても、私の記憶が正しければ胸だけであんなになってしまった、もし、もし私のここをめちゃくちゃにされていたら――。



 そう考えただけで背筋がぞくりと震える。どのくらい眠っていたのだろう、枕元に合った電子時計を確認してみるとすでに10時を回っていた。




ことり「……一応同意の上だったから」


花陽「ごめん」




花陽「……ことりちゃんが穂乃果ちゃんのこと、好きなの分かってるのに」

ことり「……」


ことり「まだわからないの。穂乃果ちゃんのことを好きなのはそうなんだけど……花陽ちゃんの気持ちに答えられるかどうかわからないの」

花陽「私は二番目でも」

ことり「そんなの」


花陽「――嫌いになるかもしれないけれど……私……すっごく、えっちなんだ」


花陽「……だからまた、ことりちゃんと、こういうこと……したいな、なんて」

花陽「穂乃果ちゃんへの気持ちがあってもいいから。私を側に置いて、欲しいの。辛くなったら、いつでも、慰めてあげる、から」




 驚きの提案。要は身体の関係になりたい、そういうことなのかな。私の答えを待っている。また俯いて、弱々しい花陽ちゃん。先ほどまではあんなに小悪魔的で、表面上は普段とは真逆だったのに。それでも腫れ物を扱うみたいに優しくて、花陽ちゃんていう人は様々な顔を持っているのかもしれない。

 花陽ちゃんは自分がえっちだと言った。普段とは真逆の花陽ちゃんを見せられて、私の目から見ても確かにその様子は過激だった。でもそれは私も同じ、その行為でこんなに股を濡らしてしまっている。私だってとっても淫乱だ。



 花陽ちゃんへの気持ちがなんなのかはわからない。まだ好きとか、そういうのじゃない。でも、身体を重ねたら、わかるのかな?


 穂乃果ちゃんへの気持ちも無くなるのかな。


 断ろう。そう思った時先ほどの行為を思い出す。胸だけであそこまでおかしくなれたのは初めてだ、もし、もしもっと出来るなら。



 今日だけ、今日だけって決めたけれど――。



ことり「わ、私でいいなら」







 私の意思は弱い。幼い頃からずっと。そして、今もそうだった。


◇◇


希「やっほー花陽ちゃんおはよう」


花陽「あ、おはよう」

希「ことりちゃんと上手くやったみたいね」

花陽「え、なんでそれを」

希「んー、私はなんでもお見通し。――だって神様だからー」



花陽「え?」

希「なんでもなーい」




希「まだまだ終わらないでしょ? ことりちゃんと頑張ってね」

花陽「……う、うん」

また次回

◇◇


花陽「で、したいことって?」


ことり「えっと……」




花陽「?」


 ど、どうしよう。


 私は、なんでもしてくれるという花陽ちゃんを家に招き入れた。親はいない。つまり前花陽ちゃんにやられた状況とほとんど同じ。



 目の前にいる花陽ちゃんをベッドに座らせて、しばらくが過ぎた。したいことがある、そう言って招き入れてからかなりの時間が過ぎていて、花陽ちゃんも痺れを切らしているようだ。ここに来るまでは、その……ずっと妄想ばかりしてえっちな気分になってたのに、いざするとなると切り出せない。

 もう……勢いで言っちゃったけど……どうしよ。




花陽「……何もしたくないなら、別にいいよ?」



花陽「私はことりちゃんの家に来れてそれだけで嬉しいから」



 笑みを作る花陽ちゃんの態度は作っているとは思えなかった。それだけに私だけ、私だけこんなことを考えていたのかと思うと、胸が締め付けられるように苦しくなってしまう。

花陽「えっちでしょ?」

ことり「……そ、そうだけど」


 クローゼットを開いて、私は一つの衣装を花陽ちゃんに見せつける。

ことり「これ、見て」



花陽「え、それは……」


ことり「――コスプレ、だよ」


 自分で着たりするために作った、サンタの衣装。もしかしたらいつか使うかもしれないけれど、さっきまでの私はこの衣装を本来とは違う形で使おうとしていた。



花陽「好きなの? コスプレ」


ことり「嫌でしょ、こんな私、嫌でしょ? 自分の大好きな服のことだって、えっちなことに繋げる私なんて」




花陽「……いいよ」


花陽「しよっか、コスプレえっち」


ことり「っ……」




 すらりと立ち上がって、花陽ちゃんは私に顔をぐっと近づけた。その間に私が持っていた衣装を自分の胸に抱いて広げて見せた。

 可愛いねなんて言って、自分に似合うかと頬を染める。



 そのいじらしい反応に私の中の劣情が刺激されていく。心の中に降り積もったものがどんどんと舞い上がる、自分の中の最低な部分が私を支配していく。



 いいんだ、そうだ花陽ちゃんもやりたいって言ってる。別に何をしても大丈夫、私のことならなんでも聞いてくれる。



ことり「ふふっ……」


花陽「じゃあ着替えてく――」


ことり「――着替えてるとこもみたい」


花陽「うぇぇ? は、恥ずかしいよ」


 私は花陽ちゃんの肩を抱いて、耳元に息をふっと吹きかける。

花陽「ふぁ……」



ことり「お着替えするとこ、みせて?」

花陽「は、い」





 私は溺れる。優しさに溺れる。今日で何かが壊れた、そんな気がした。


◇◇




 花陽ちゃんと身体の関係を持ってからしばらくが過ぎた。



 本格的に冬の色を見せ始めた季節は、練習すらも邪魔をするから冬の練習着を出して寒さから身を守らなければならないほどになった。布に覆われていない露出した場所を冷たい風が叩きつける。冬はとても静かで、練習の時の暑い雰囲気さえ飲み込んでしまう。




 休憩時間、相変わらず伸びている穂乃果ちゃんにスポーツドリンクを渡す、穂乃果ちゃんは汗かきだから冬でもたくさん汗をかく。休憩になるとすぐに練習着を薄いものにしようとするんだけど、私は風邪を引くからと言ってそれを阻止。こんなやりとりが私は幸せだった。



 一方で花陽ちゃんと身体を重ねるのは、もう辞められそうにない。ここ数日の間で私は人との快楽を覚えてしまった。麻薬のようだ。それは向こうも同じだったみたいで最近はかなりの頻度で情事にふけっている。



 結局のところ、諦めることなんて出来なくて穂乃果ちゃんのことはまだ好きだし、花陽ちゃんへの気持ちにもまだ答えは出ていない。きっと私は花陽ちゃんを傷つけている。本当に身体でしか、触れ合えていないのだから、心では触れ合えていない。それなのにも関わらず文句も言わず、私のどんなえっちなことも聞いてくれるし、甘えさせてくれる。




 花陽ちゃんは――酷いくらい優しい。


 でもこんなことを続けていると、罪悪感も積もっていく。穂乃果ちゃんのことが好きだという口実で花陽ちゃんの気持ちから逃げているだけなんじゃないか。そう思うこともある。


穂乃果「ことりちゃん?」



 心配そうな目で見つめてくる穂乃果ちゃんの目も正面からは見ることが出来なくなった。今、青色の瞳は私だけを見ている、でもあなたは知らない。あなたの知らないところで私はいけないことをしている。穂乃果ちゃんの価値観では考えられない女の子同士のことをしているから。どんよりと重い空が私ごと潰しに来ているような錯覚に陥る。



穂乃果「何か私、力になれる?」



 私の悩みは穂乃果ちゃんなんだ、聞いてくる人が当事者だなんて言えるだろうか。ただ純粋に私のことを心配してくれているのに、今はそれが辛かった。



 そういえば私も花陽ちゃんに同じことをしていたのかな。花陽ちゃんの恋心に気がつかないで、何か力になれるかだなんて聞いたのを覚えている。あの時の花陽ちゃんの悩みは間違いなく私のことだったと思うから。


 穂乃果ちゃんの胸元を見ながら精一杯笑みを作る。私は昔から嘘だけは得意なんだ。




ことり「――大丈夫だよ」


ことり「……わかんないよ」


 まだ怪しむ穂乃果ちゃんから離れて、地面に向かって声を落とす。



 こうやって悩んで、悩んで、答えを出そうとすると、花陽ちゃんが声を掛けてくる。私はその優しさに負けて、そうしてまた二人で堕ちていく。花陽ちゃんは終わったらすぐにことりちゃんの力になれればそれでいいと言う、それが本心じゃないことくらい分かっている。自惚れじゃないけれど、花陽ちゃんは私と特別な関係になりたいという意思がはっきり伝わってくる。


 でももし花陽ちゃんの気持ちに応えたら、もっともっと堕ちていくような気がして。


 私はどこまでも優柔不断で、自分で決められない。


 もういっそのこと、穂乃果ちゃんに想いを告げた方が、いいのかもしれない。

 そうして逃げ道がなくなれば、花陽ちゃんに――。


ことり「ダメだよ」



 そんなことをして花陽ちゃんの気持ちに応えても喜んでなんてくれないだろう。保険をかけるみたいなことをするんだから、穂乃果ちゃんがダメだったら花陽ちゃんに、みたいな。


 わかんない、わかんない。



 頭がおかしくなりそうだ。

 私は耐え切れなくなり穂乃果ちゃんの元を離れて、花陽ちゃんの姿を探す。凛ちゃんと何か話しているようだ。二人に近づいて、花陽ちゃんとアイコンタクトを取る。花陽ちゃんが凛ちゃんに何か言ってその場を離れていく。




ことり「花陽ちゃん、今日……」


 これが二人の合言葉。

 誘う時は必ず私から。悩みを聞いてくることはあるけれど、花陽ちゃんから誘ってくることはまずない。こくりと頷くのを確認し、どこでするかと言う話に移る。

 あいにくウチも親がいるし、花陽ちゃんも親がいる。今日は予定が合わなそうだ。


花陽「……学校でする?」


ことり「え、え!?」


 控えめな声で大胆なことを言ってきた。ウチのお母さんは遅く帰ってくることも多いから学校終わってすぐとかにウチですることが多かった。だから家以外ではしたことがないのに、いきなり学校?
 それはちょっと難易度が高すぎる。


ことり「でも……」


花陽「……」


 学校。神聖な学び舎。その学び舎で、背徳的なこと。


 想像するだけで、ゾクゾクする。じわりと奥から溢れてくるものを感じる。バレたらどうしよう、でもそれも楽しそうだ。


ことり「じゃあ、明日。明日空き教室でしよ?」

花陽「……それより体育用具室の方が」

ことり「どうして?」

花陽「ま、マットとかあるから……寝転がれるし。鍵もかけられるよ?」


ことり「確かに」

ことり「じゃあそうしようか!」


花陽「うん、分かった」


◇◇



穂乃果「おはようことりちゃん!」

海未「おはようございます」


ことり「あ、うん……おはよう」


穂乃果「……」


 あ、またやってしまった。朝一番、穂乃果ちゃんを心配させないために元気を出して、笑わなきゃいけないのに。



 私の様子が変だと思ったのか、青い瞳と琥珀色の瞳が私を捉えている。心配ないと笑いかけても、穂乃果ちゃんの表情は優れないままだった。しんと静まり帰った朝の静謐は普段は太陽の様な明るさを持つ穂乃果ちゃんすら落ち着かせてしまうのか。落ち着くのはいいことだけど、穂乃果ちゃんらしくないといえばらしくない、そんな原因を作っているのは朝のせいなんかじゃなくて、私なのに。

 

ことり「行こう?」



 穂乃果ちゃんはこくりと頷く。海未ちゃんも穂乃果ちゃんの様子もおかしくなってきたことに気がついて、私と穂乃果ちゃんの間を不安そうな視線が行き交う。


 穂乃果ちゃんを中心に私と海未ちゃんで挟み込む、何故か決まった立ち位置で学校への歩みを進めると、段々と日も昇ってきた。


 それと呼応するかのように穂乃果ちゃんは元気になっていき、気がついたらいつもより私に話しかける量が多い、心配してくれているんだ。


 今度の球技大会では穂乃果ちゃんはバスケに出るらしい。穂乃果ちゃんてばあんまりバスケは得意じゃないって言うけど私に比べたら全然そんなこと無い。

 そのことを口にすると、穂乃果ちゃんの眉がつり上がって自信を持てって説教されちゃった。



穂乃果「ことりちゃんだってやれば出来るって!」


ことり「身体がイメージ通りに動かなくて」

海未「大丈夫ですよ」

ことり「大丈夫じゃないんだってばぁ」



 
 運動出来る二人に言われても何の説得力もない。出来ることなら球技大会なんか出たくないし、私はスポーツは見てる方が楽しいもん。

 中学の時も運動部じゃなかったしね。



ことり「はぁぁ……凛ちゃんみたいに出来たらなあ」


穂乃果「凛ちゃん本当速いからねー」


穂乃果「もう、ことりちゃん大丈夫だって!」



 不意に穂乃果ちゃんに腕を掴まれて、引き寄せられる。それは反対側ち居た海未ちゃんも同じで、私と海未ちゃんは穂乃果ちゃんと腕を組む形になった。

穂乃果「ことりちゃんが困ってたら、私が助けてあげるから!」



 私の目を真っ直ぐみて、そう言う。目を背けようと思ったけれど、何故か出来なかった。穂乃果ちゃんの目は力強くて、私が逃げることを許さない。


 卑怯だよ。諦めたいけない気持ちなのに、もっともっと諦めたく、なくなっちゃう。穂乃果ちゃんは誰にでもこういうことを言うから、どうせ私の勘違い。でも、でも……好きなっちゃったんだから、仕方ないじゃん。



穂乃果「……」


 また私は暗い顔になっちゃってたみたい。今度にこちゃんからそういう演技の仕方でも教わろうか。


ことり「ありがとね、穂乃果ちゃん!」


 今にも溢れそうな想いを蓋に閉じ込めて、私は笑った。

◇◇

希「今日はユニット練習かあ」

希「二人はもう……違うとこで活動か……」




希「なるほど、なるほどぉ。体育用具室ねえ」

希「でも、不用心なんじゃない。この時期、球技大会もあるんよ?」

希「ことりちゃんは生徒会役員なんやからもっと自覚持たんと」

希「燃え盛ることはええことやけどね」

希「ことりちゃん、穂乃果ちゃんのことが好きなクセに、花陽ちゃんとエッチなことするなんて虫が良すぎるんやない?」

希「――くすくす……どっちかにせんと」







希「ねえねえ穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃん」

穂乃果「なあに?」

希「はいこれ」

穂乃果「なにこれ」

希「さっき体育の先生が通ってな、生徒会長に渡しとけって」

穂乃果「えー……なになに、球技大会に向けての備品チェック?」

穂乃果「えーこういうのは実行委員の仕事だよー!」

希「押し付けられるのも上にたつ人間の役目や」

穂乃果「うぅ……わかったよ」



希「じゃあ頑張ってな。ほらにこっち行こ、恋愛塾だのなんだの言い始めたのにこっちなんやから早く歌詞完成させんと」

にこ「分かってるわよ!」



穂乃果「ごめんね凛ちゃん、一人だけど大丈夫かな?」

凛「大丈夫だよ!」

穂乃果「じゃあ行ってくるね?」

◇◇



ことり「花陽ちゃん……!!」

 
 体育用具室の扉を花陽ちゃんが鍵を掛けた瞬間、解放されたように私は小さな背中に抱きつく。お互い練習着だから触れ合うと相手の体温が直に伝わってきてとても安心した。


 ギュッーと強い力で抱きしめると、苦しそうな声をあげながら私の手に手を重ねられる。

花陽「どうしたの? 不安なことでもあった?」




ことり「……」

花陽「――穂乃果ちゃんのこと?」


ことり「っ……」

ことり「……いいから、えっち……えっちしよ!!」

花陽「……」

花陽「……うん」


 穂乃果ちゃんのことなんて話したくない、思い出して、辛くなる。だからそれを忘れたくて、私は花陽ちゃんに甘えているんだ。


 花陽ちゃんはなんだか悲しそうな顔をしたけれど、向き直ってきてすぐに抱きしめてくれた。最早半狂乱に近かった私すら包み込む。

 その温もりに目を閉じて包まれていると、やはり安心する。私の中で渦巻いていた不安が、少しずつ緩和される。



 回された手が緩んで、腰の辺りを撫でるように触られる。花陽ちゃんは真っ直ぐと私を見つめて、少し微笑んだかと思うと、唇を押し付けられた。マシュマロみたいに柔らかい唇が私の唇と混じり合う。

 腰をさする手も服の中に侵入してきて、腹の辺りを撫で回されるとくすぐったくて吐息が漏れる、私も負けじと花陽ちゃんのお尻に両手を回す。花陽ちゃんは悲鳴にも近い声を上げるけど、それを無視して指を沈みこませる。

 唇から繋がって蕩け合う感覚は、私たち女の子が唯一一つになれる行為だった。お互いの舌を絡めてそこに存在を確かめる。やがて舌先から全体にぴりぴりとした痺れが回って、すでに身体の準備が出来ていることを告げられる。

 息継ぎの為に一度離れると、そこにはもうスイッチが入り切った花陽ちゃんの姿、顔は赤くなって、犬みたいに口を開けて息を荒げている。

 少しの間があったあと、再び唇で繋がり合う。その少しの間すらもったいない、繋がっていたい。お互いの手は示し合わせるように服の中から胸へと移動していた。私の物より大きな乳房に五指を沈みこませて行くと、吐息の種類が変わった。



花陽「んぁ……」

 花陽ちゃんを扉におしつけて、まだ柔らかい先端を中指で潰すように刺激する。すると敏感なそこはすぐに刺激を求めて硬度を上げる。耳元でえっちだねって囁けば、反撃と言わんばかりに今私がしたことをそのままし返される。


ことり「ふぅ……ふぁぁ……」


 何度も身体を重ねたせいでお互いの弱いところは既に熟知していた。胸だったら私の方が感じやすいみたいで、おしつけていたのは私だったのにすぐに形勢は逆転する。


 花陽ちゃんが激しくしてくるから、足先まで広がった愉悦が立つという行為を妨害してくる。

 
ことり「ごめ……立って、らんなぃ」

花陽「じゃあ、マットしこうか」


 掠れた声しか出せない私に花陽ちゃんはそう言うとすぐに私の元から離れて、体育用具室を見回し始めた。名残惜しい気持ちが強いけれど、これからもっと凄いことをするんだから一瞬の我慢だ。


 私も体育用具室を見回すけれど、薄暗いこともあってかよく見えない。とりあえずバスケットボールやらバレーボールやらの籠をどかしてマットをしけるスペースを作り出す。スペースを作ってすぐに花陽ちゃんがマットを見つけたみたいで、重そうにひきずりながらマットを敷いた。

 靴と練習着を脱いで、下着姿になってマットに二人で座る。

ことり「なんだか恥ずかしいね」

花陽「うん……」


 
 
 花陽ちゃんの手が私の首筋をなぞって、頬から唇へ。まるで誘うような動きに私は花陽ちゃんを押し倒す。


あんまりない見下ろす形。


 薄緑色のブラジャーのフロントホックを外して、乳房を露出させる。

 先ほどの刺激でぷっくりと膨れたそこは今だに引いてはいなかった。刺激を求めている。

 鎖骨にキスを降らせて、身体に触れていく。太ももの間に入れた私の片膝をさらに食い込ませて、下着の割れ目をつつく。

花陽「ふぁんっ」

 ぴくんと背中が跳ねて、恍惚とした表情で見上げられる。このまま下に行くのもいいけれどそれもつまらない。膨れあがった先端を口に含んで、片膝は太ももだけを刺激するようにクニクニと動かした。


 静かな体育用具室に花陽ちゃんの声が響く。胸だけの刺激じゃ足りないのか、私の膝が欲しそうに腰は扇情的な動きをするけれど私はそれを見て微笑む。

ことり「どうしたの?」

花陽「はぁはぁ……も、う、触ってよ……」

 
 我慢の限界みたいだ。でもまだまだ。

ことり「だーめ」

 前にやられた時みたいに硬度の増した突起をキュッと甘噛みする。



花陽「んっ、ぁぁ!!」



 こうされるのがいいんだ。びくびくと震えて、花陽ちゃんの眉は八の字にゆがむ。

 もっと胸だけで楽しもうと思ったとき、不意に私の下半身にもバチバチとした快楽がほとばしった。


 状況が理解出来ないでいると、下に居た花陽ちゃんが妖艶な笑みを浮かべる。



花陽「ふふ、仕返し」

 花陽ちゃんは寝転んだまま片膝を立てて、私の秘部の割れ目をなぞるようにして動かしてきた。


ことり「や、やぁっ……やめ、へ」


花陽「もう濡れてるね?」


 力がどんどん抜けていく、片腕だけで支えていた私の体重はいとも簡単に崩れて、そのまま花陽ちゃんの胸に頭から埋まった。優しく抱きとめられながらも、花陽ちゃんの仕返しは終わらない。

ことり「や、やぁっ、花陽ちゃ、やめて……んぁっぁ!!!」


 ぴったりと密着したまま快楽を与えられ続ける。視界が少しずつ白くなっていって、身体もフワフワとした浮遊感に包まれる。


ことり「ほん、と……んっ、ふぁ、らめ……」


花陽「ん?」



ことり「や、イク……はっはっ……」


 せめていたはずなのに、今は私が追い詰められていた。胸の柔らかさを感じながら身体を襲う快楽になんとか意識を繋ぎ止める。もっと二人で堕ちて行きたい、でもここで達したら気絶しちゃうかもしれない。


花陽「まだ、だーめ」



花陽「ことりちゃんの可愛い声、もっとききたいな」

ことり「ぁ……はぁはぁ……」

花陽「下着脱ごうか」


 息も絶え絶えの私の頭上から囁く。声が出ない、こくりと小さく頷くと花陽ちゃんが動いて私を優しく横向きに寝転がせた。マットは横幅がせまいのに、二人で向かい合うようにして寝転がると必然的に距離は近くなる。時が止まったみたいに見つめ合う。

ことり「……ふふ」


 額をコツンとぶつけあって、こんな状況を笑う。二人でこんなことして、なんだか笑みがこぼれる。バカなことをしている、でも辞めたくない。


 花陽ちゃんの手がショーツにかかって、そのまま脱がせられる。

 私も同じようにして、二人で、自分をさらけ合う。身体を晒す。外を通りすぎる運動部の生徒の声が聞こえてきて、私も花陽ちゃんもびくりと動きが固まってしまう。鍵は掛けたけれど、マスターキーとかを持ち出されたら終わりだ。

 やがて生徒達の声も聞こえなくなると、目を閉じて、冷え出した身体に熱を求める。

 押し付けあった唇。もう何分くらいこうしているんだろう。他の何も考えなくてよくて目の前の花陽ちゃんとえっちなことだけすればよくて。
 太ももをクロスさせるように絡めあう。体温を近くで、もっと近くで感じたい。


 花陽ちゃんの下半身に手を伸ばす。肉付きのいい太腿をさするように通過して徐々に徐々に上へ。内側にえぐりながら登っていくと、そこは秘部でもなんでもないのにネバネバした液体が付着していた。



ことり「我慢してた?」

花陽「こ、ことりちゃんが膝なんかでするから」


 柔らかな茂みはすでにじっとりと湿っている。そこを掻き分けて、秘裂に中指を食い込ませると淫靡な音が狭い空間に響いた。花陽ちゃんの一番気持ちの良いところに触れるのはこれで何度目だろう、間違いなく私たちの身体の間には壁はない。花陽ちゃんも私の熱くなったそこに触れる。もう止まれない。スイッチみたいなそこは二人に消えることの無い火を授ける。



ことり「はぁ、んぁ……やっぁ……花陽ちゃ」



花陽「こと……んぁ……もっと、もっと触って……」

 指を動かす度にぐちゅぐちゅと音がなって、私たちの出す掠れた声なんてそれだけで掻き消してしまう。奥から奥から溢れ出てくるものは全然止められなくて、それが油になって私たちの身体はさらに燃え上がる。

 花陽ちゃんの指が私の硬くなった出っ張りに引っかかる。身体がおかしいくらいに跳ねて、涙が出てくる。少し前まではお互い恐る恐る、腫れ物を扱うように優しくしていた行為。でも私たちが求めるものはそうじゃなかった。激しく、激しく貪り合う。他のことなんて全部忘れて。


 陰核を指でつままれて、突き抜ける様な快感が襲う。自分が今どんな声を出しているかもわからないほど、私の聴覚視覚は鈍り始めている。ただでさえ先ほど達しかけたのだ、私が登りつめるスピードは花陽ちゃんよりも早い。それがなんだか悔しくて、快感に震える身体に鞭を打って花陽ちゃんの膣内に指を挿れる。



花陽「っはぁっ……!!!」



 花陽ちゃんの手の動きが止まって、背筋を弓なりに逸らす。やっぱりあんまり膣内は慣れていないみたい。自分でする時もほとんどはクリトリスだけの自慰で、前々回くらいから私が花陽ちゃんの膣内も攻め始めたんだ。

 開発には時間がかかるかと思ったけど、簡単に弱点は分かって、驚くほど早く開発は進んだ。そこはとっても狭くて、驚くほど暖かい。溢れる粘液によって満たされたそこは指一本がギリギリはいる狭さにも関わらず、スムーズに奥まで到達した。


花陽「んっ、ぁぁぁあ!!!」


 わざと音を立てるように指での規律で花陽ちゃんを責め立てる。ずっとやられっぱなしも悪くはないけれど……。花陽ちゃんは攻める方が好きみたいだけれど、たまには受けに回ってもらうのもいいだろう。



花陽「はず、かし……やらぁ…!」



ことり「すっごい、花陽ちゃんのここ締め付けてくるよ?」




 花陽ちゃんが私に時々やるみたいに耳元で囁いてみる。すると膣内がひくひく痙攣を始めて、さらに締め付けてくる。こうされるの好きなんだ。

 花陽ちゃんが途切れ途切れ、ことりちゃんも気持ちよくなってと言った気がした。
 それとともに止まっていた手が再び動き出し、くにくにと私の膣口の辺りをほぐして、そのまま指が入り込んで来た。


ことり「ふぁぁ……」


 今までで一番、甘い声が出た。挿れられただけで頭がおかしくなりそうな快感が走る。私が膣内の方が好きだってわかってから、花陽ちゃんは虐めるみたいにそこを刺激することが多くなった。まだ動かされてる訳ではないんだけれど、この先のことを想像してお腹の奥がじんじんと熱くなっていく。


花陽「一緒に、一緒がいいよ……」


 潤んだ目でそう言われて、口で交わる。

 軟口蓋を、撫で上げられるように舌で刺激され堪え切れなくなった声も花陽ちゃんの中に放出する。

 下半身と口内の刺激によって収めることの出来ない様々な淫靡な音を二人の中だけに収める。

 膣内の上側をひっかくように引いてあげると、一際大きな声が私の口内に木霊した。不規則な収縮を繰り返すそこは、もう限界が近いことを告げている。それは私も同様で、生理的な涙で染め上げられた視界はどんどんと白みを増してくる。

ことり「花陽ちゃ、一緒に、一緒に……!!!」

花陽「ふぁっ!! や、ぁ……ぁ……んぁぅううぅっ!!!!」

ことり「んぁ……ひぅっ……ぁぁっあぅぁあああっ!!!」




 一番弱いところを、ピンポイントに刺激されると、真っ白な世界が真っ正面から私を襲ってきた。


 快楽を与えてくれていた人の顔も見えなくなり、気持ちいいという感情すらも無くなって浮遊感に襲われる。

 お腹の奥がぴりぴりと痺れて、それが全身に伝わる。荒れる呼吸も、ばくばくと鼓動する心臓も、達した余韻に身体が震えた。


花陽「はぁ……はぁ……」

 徐々に白んだ視界が元に戻っていき、虚ろな目をする花陽ちゃんの顔が正面に現れる。息を荒げて私を捉えようと必死な目に、一緒に達することが出来たんだと幸福感を覚える。





ことり「ぅぁ……」

 意識がほとんどこちらに戻って来た時、ちゅぷっと音を立てて私の膣内から指が引き抜かれた。

 花陽ちゃんの手は私の泡だったえっちなものでいっぱいになっていた。花陽ちゃんを汚してしまった、こんな私の欲望で汚してしまった。そう考えた瞬間に、私は花陽ちゃんの手を取って口の中に指を入れた。


 私は私の液体がついた指をしゃぶりながら、花陽ちゃんを見つめると大きく目を見開いて、唇を震わせていた。こんな淫乱な私を見てどう思ってるかな。


 しょっぱい味に口内が満たされながら、そんなことを思っていると花陽ちゃんはとても優しく目尻を下げた。何を思ったのか、私の手を掴んで、私と同じようにそれを口内に招きいれた。



花陽「……ちゅぷ……んぁ……ぴちゃ」

ことり「んんぅ……ふぁ」


 精神が満たされていく。自分のを舐めるという最大の恥辱。それでも花陽ちゃんも同じことをしてくれる、私が異常じゃないんだって言い聞かせてくれているような気がした。

 ふやけきった指を口内から出して、細い肩を抱きしめる。


花陽「……ことりちゃん」


ことり「なに?」








花陽「――好き、です」

花陽「ことりちゃんの、ことが、好きです」


 真っ直ぐに見つめるその瞳には、今までとはまるで違うものが宿っていた。私と特別な関係になりたい、もう二番目は嫌だ、花陽ちゃんの瞳はそう言っていた。


 もう、どうなんだろう。好きって言われたのは最初の時以来で、それ以外は私のことを気遣って言うことは無かった。だから、甘えてしまっていた。もう……それは終わりにするべきなのかもしれない。


 薄暗い体育用具室の中、生徒の声も聞こえない。二人だけの世界に閉じ込められたような錯覚。暑くないのに、じわりと滲む花陽ちゃんの汗が顎を伝っていく、緊張しているんだ。私の答えを待っているんだ。




 唇を噛み締めて、緩める。花陽ちゃんが目を閉じる。

 私に優しくしてくれた花陽ちゃん、なんでも聞いてくれた花陽ちゃん、支えてくれた花陽ちゃん。


 今までごめんね、辛い想いをさせて。今度は、私が花陽ちゃんを――。



 唇が近くなる。キスなんて何度もした。でもいまからするキスは、特別。

ことり「私、花陽ちゃんのこと……好――」






 ――ガチャ、パチリ。






 不意に視界が光に満たされる。突然の出来事に身体の処理が追いつかず、目を硬く引き絞る。


 なにが、なにが起きた? 聞こえた不自然な音、満たされた光。恐る恐る目を開くと、花陽ちゃんの姿が目の前から消えていた。


 状況が全く理解出来ないまま、視線を移動させるといつの間にか起き上がって一点を見つめながら肩を震わせる花陽ちゃんがいた。

 嫌な予感、嫌な予感。私もすぐに起き上がって、花陽ちゃんと同じ方向に視線を向ける。








穂乃果「――な……なに、してる、の……?」

ことり「え……?」


ことり「あ……ぁぁ……」




 嘘だ。嘘だ。

 扉が開けられて、そこにはマスターキーと紙を持っている穂乃果ちゃんが立っていた。


 全然理解出来なくて、私も花陽ちゃんも穂乃果ちゃんも何も言わない、動かない。


 その一瞬の時間が、永遠に思えた。いっそ、このまま時が止まってしまえばいいって、そう思った時にはもう遅い。


 穂乃果ちゃんが私たちを見る目は完全に軽蔑の意を示していた。でもそれを見せて居たのは一瞬で、穂乃果ちゃんは引きつった笑みを見せて、バツが悪そうに頭を抱える。



穂乃果「ご、ごめんね! 二人がそんな関係って知らなくて……邪魔しちゃったね」


穂乃果「じゃ、じゃあ!!」


 バタン。


 ドアを閉められる音がやけに脳内に響く。穂乃果ちゃんがその場からいなくなって、私達の時が動きだす。初めに声を出したのは花陽ちゃんだった。


花陽「どう、しよ」

花陽「なんで、穂乃果ちゃんが……」


 理由はわからない。用がなければ絶対に立ち入ることがない場所、穂乃果ちゃんは生徒会長だ。そこで穂乃果ちゃんと球技大会の話をしたのを思い出す。ここには球技大会に使うものが沢山ある、それに向けて穂乃果ちゃんは何かを任されたんだろう。



 胸が痛む。今になって、穂乃果ちゃんの表情を思い出す。


 軽蔑。穂乃果ちゃんにとっては同性愛だなんて受け入れがたいんだろう、告白とかそういうのはいいにしても、こんな生々しい場面、誰だってそう思うはず。



 これからきっと部活に戻っても、穂乃果ちゃんはいつも通りに接してくれる、かもしれない。誰にも言うことはないだろう。でも本当の意味でいつも通りなんてもうありえない、確かな壁が出来て、私と穂乃果ちゃんの関係はもう前みたいに戻れないことは明らかだった。



 失った。好きな人を。目の前に居たのに何も言えなくて。


 ごめんね、花陽ちゃん。失ってやっぱり、わかっちゃった。自分の気持ちが。

 何も話さずにぐるぐると自問自答を繰り返しているうちに、花陽ちゃんが肩を揺すって声を掛けてきた。

 あぁ……なんて言ってるのかな。もうわかんない。もう、わかんないよ。

ことり「ふふ、はは」

花陽「……ことり、ちゃん?」


ことり「――っ!!」




 現実がまだ理解出来ないうちに、現実が私たちを飲み込む前に私はまた逃げなきゃ、甘えなきゃ、堕ちなきゃ。


 花陽ちゃんの肩を強引に掴んで、マットに叩き付ける。うぐっと苦痛の声を上げるけれど、今はそんなことどうでもいい。

花陽「なに、どうしたの!? ことりちゃん!?」

 困惑に揺れる瞳が私を見上げる。


花陽「ことり、ちゃん……?」


花陽「なん、で……。私のこと、見て――」


 何かを言いかけたところで、唇をきゅっと噛みしめる。
 左右に目を泳がせた後、悲しそうに微笑んだ。


花陽「……ううん、なんでもない。ワガママ言って、ごめんね?」



 花陽ちゃんの瞳からは涙が溢れていた。充血した目を顔で覆って、嗚咽を漏らす。花陽ちゃんの頬に落ちた雫は花陽ちゃんのものだけじゃ無かった。私の目からも抑えられなくて、溢れ出る。生理的なことで出る涙じゃないことがすぐに分かった。


ことり「――今から私は酷いこと、する。嫌なら、突き飛ばして」


 いつか言われたことをそのまま返す。それがいつだったかなんてもう思い出せないけれど、あの日甘えてしまったせいでこんな結末になってしまったのかな。

 私が強かったら、こうはならなかったのかな。もう戻って来ないであろう本当の太陽のような笑顔に想いを馳せる。



 肩を掴む手に自然と力が入ってしまう。花陽ちゃんは優しいから、私のことを突き飛ばす訳がない。それが分かっていて、私は今こうしている。

 ごめんね、本当にごめんね。

ことり「えっち、しよ?」



 ――私は穂乃果ちゃんのことが好きです。

花陽「ふぁぁっ!! こと、りちゃ――」



 ――私はえっちなことが大好きです。






【ことり×はなよ】




おわり


【閑話休題】




神田明神





希「……」


希「にこちゃん、まきちゃん」

希「私、にこちゃん」

希「ほのかちゃん、りんちゃん」

希「うみちゃん、えりちゃん」








希「――ことりちゃん、はなよちゃん」




希「次は……二つのポニーが揺れ――」





フッ




希「……ん、あれウチはなにを」


希「ありゃ? 夜になってる?」

希「いつの間に神田明神来てたんやっけ」

希「あ、そうだお手伝いしに来たんやった」

希「時間は……あれ、もう時間過ぎてる。うーんコンビニよってから……帰ろうか」






【閑話休題】





おわり

また次回。今回はちょっと暗めだったので、次のカップリングはライトな感じになる予定。

希は何かに取り憑かれてたのか…
この人のドロドロSSでの希の導火線役率は異常

また長めのドロドロ書き始めるんで、こっちは手付かずになる可能性が高くなります。ご了承を。

>>379
希は便利ですし、個人的に真姫ちゃんの次に好きなので出番は多くなりやすいです。

SSはパクり自由です(笑)
出典も各必要はありません(笑)

無言で逃亡という一番ダサいパターン
荒らしの人にはは良かったね
でもアンチはほっといて読んでた人になんか言えよと思う俺は読者様



969 ◆nv1kPr3aqINd sage 2014/10/25(土) 19:01:49.89 ID:AAmSsDbRO
真姫「それは線香花火のようで」
真姫「それは線香花火のようで」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413557694/)

完結致しました。

にこ「?’sの性事情」
にこ「µ’sの性事情」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406567618/)

事情により続行が出来なくなりました。

お願い致します。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月24日 (日) 20:08:38   ID: dzDsatl2

素晴らしい

2 :  SS好きの774さん   2014年09月19日 (金) 17:06:28   ID: cx3FSAmk

ことぱなありがとう。

のぞりんに期待

3 :  SS好きの774さん   2014年10月25日 (土) 19:18:11   ID: nLWuwUbt

パクリってマジ?

4 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 11:51:06   ID: 51T7-0lZ

どっかのアンチかばかがさわいでるんじゃないの?パクリの件

5 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 16:12:33   ID: mckaVTbM

同人持ってるけどセリフごと丸パクリだったよw

6 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 22:55:26   ID: YwYCOSDT

やってしまいましたなぁ

7 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 23:05:45   ID: pusQ17pr

パクりまでして書くなよ気持ち悪い奴だな

8 :  SS好きの774さん   2014年10月30日 (木) 00:17:39   ID: Muer1p11

煮詰まるの意味間違えてるんだよなぁ

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