凛「ん～～～！」ｸﾞｲｰ

にこ「いだだだだ！！」

真姫「痛い痛い！り、凛！ちょっとストップ！」

凛「はぁはぁ…ふ、2人とも力入れすぎだよー！」

にこまき「力なんて入れて無いわよ！」

凛「胡散臭いにゃあ…」

にこ「だったら花陽！手伝いなさい！」

花陽「わ、私が！？」

真姫「花陽は私を引っ張って、凛はにこちゃんを引っ張りなさい！」

凛「合点承知にゃ！」ｶﾞｼｯ

花陽「う、うん。分かった」ｶﾞｼｯ

凛「いっくよー！」

にこ「どんとこい！」

凛「せーのっ！」ｸﾞｲｰ

花陽「え、えいっ！」ｸﾞｲｰ

にこまき「痛い痛い痛い痛い痛い痛い！！！」

にこ「あ」ｺﾞｷｯ

凛「だー！ダメだにゃー！」

花陽「全然引き剥がせない…やっぱり本当だったんだ…！」

にこ「今の音！今の音何！？」

にこ「ちょっと！スーパードクターマッキー！さっきの音は何！？」

真姫「ただの関節をポキポキするやつと同じでしょ」

にこ「ポキポキじゃなくてボキッだったんだけど！」

真姫「…気のせいよ！」

にこ「ぅおいっ！」

ｶﾞﾁｬｯ

絵里「2人がくっついたと聞いて」

希「馳せ参じてきたで」

にこまきりんぱな「…」

にこまき「」ｽｯ

のぞえり「ん？」

希「何？自慢か何か？」ﾆﾔﾆﾔ

絵里「こんな時間から手を繋いでるなんて、見せてくれるじゃない」ﾆﾔﾆﾔ

にこまき「いや、そうじゃなくて」

のぞえり「え？」

凛「とりあえず繋いだその手を引き剥がしてやれば分かるにゃ」

希「どういうこと？」

花陽「こう、2人で全力で引っ張って…全力で引き剥がすの？」

絵里「意味が分からないわ…」

にこ「とりあえず引き剥がせってこと」ｽｯ

真姫「引き剥がせるものならやれってこと」ｽｯ

希「よく分からんけど…」

絵里「とりあえず言われた通りにやってみましょうか」

希「そうやね」

希「なるほどなぁ」

絵里「腕相撲をした直後に手が離れなくなったと…」

希「うーん…なんかなぁ」ﾁﾗｯ

絵里「そうね…一言だけ言わせてちょうだい」

のぞえり「ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ！」

真姫「真似しないでよ！」

希「だってスピリチュアルだし…」

にこ「確かに非現実的だけど…実際にこうなっちゃったから現実なのよね…はぁ」

絵里「ちょっと待って、本当に腕相撲してこんなことになったの？」

真姫「そうだけど…」

絵里「その割りには、今の状態は腕相撲の直後には見えないのだけれど」

凛「確かに！」

花陽「言われてみれば…すごく自然に手を繋いでる感じ…」

希「ははーん。なるほどなぁ」ﾆﾔﾆﾔ

にこ「何か勘違いしてるみたいだけど…」

真姫「仕方ないわね…見せてあげようかしら。にこちゃん」

にこ「またぁ？」

のぞえりりんぱな「？」

にこ「ほっ」ｽﾙ

真姫「よっ」ｶﾞｼｯ

にこまき「はい腕相撲」ｽｯ

希「ん…？」

凛「んー？？」

真姫「はいっ」ｽｯ

にこ「ほいっ」ｶﾞｼｯ

にこまき「楽な方」ｽｯ

花陽「あれ…？」

絵里「えっと…本当にくっついてるの？」

にこ「マジでくっついるわよ」

真姫「だけど接着剤でベタッとくっついてるわけじゃないのよ。手の平だけ、磁石みたいにピタッとくっついてる感じなの」

にこ「だからこうやって、くっついたままだけど滑らして握り方を変えられるってわけなのよ」

真姫「試しに…そうね、凛。私とにこちゃんの手の間に指でも突っ込んでみなさい」

凛「う、うん」ｽﾞﾎﾞｯ

凛「ホントだ…ベタッとしてないしすんなり入った…あ、簡単に抜けた」ｽﾎﾟｯ

真姫「でしょ？」

絵里「ますます意味が分からないわ…」

真姫「私だって意味分かんないわよ…」

真姫「はぁぁぁ…どうしてこんなことになっちゃったんだろう…こんなことなら、あの時腕相撲なんかやらなければよかった…」

にこ「何よ！私が悪いっていうの！？」

真姫「いや別ににこちゃんが悪いってわけじゃ…」

にこ「それとも何！？私と手を繋いでるのが嫌だってわけ！？」

真姫「はぁ！？な、何でそうなるのよ！！意味分かんない！！」

凛「なーんかいちゃつき始めたにゃー」

にこまき「いちゃついてないわよ！」

にこ「希！こういう摩訶不思議なことはあんたの得意分野でしょ！どうにかしなさいよ！」

希「えー…そんなことをうちに言われても…」

真姫「スピリチュアルパワーでどうにかしてよ！」

希「いやー…流石に無理かなー…」

にこ「あんただったら出来るわよ！だからほら！」

希「うちはそんな便利キャラじゃないし…困ったなぁ…」

希（もう面倒だから適当に…）

希「キスでもすれば治るんちゃう？」

にこ「」

真姫「」

花陽「ふむ…」

凛「き、キス！？///」

にこ「ばばば、バッカじゃないの！！///」

真姫「そ、そうよ！そんなのデタラメよ！！///」

希「でもうちの言ったことってよく当たるやん？」

希（今回は当たるとは思わないけど本当にキスをしたらそれはそれで面白い）

絵里「確かに、希の言ったことはよく当たるわね」

絵里（どうせ適当に言ったんだろうけど面白そうだから便乗させてもらうわ）

凛「き、キスって…あのキスだよね…？///」

花陽（凛ちゃん可愛い…）ﾑｵﾝｶﾒﾗﾎﾟﾁﾘ

希「で？キスしないの？」

にこ「するわけないでしょ！///なんで真姫としなくっちゃならないのよ！！///」

真姫「そ、そうよ！///にこちゃんなんかとするなんてありえないわよ！///」

絵里「え？出来ないの？」

真姫「！！」

希（えりち！！真姫ちゃんをチョロる気やね！）

真姫「な、何よ！じゃああんたは出来るっていうの！？」

絵里「ふふ。もちろんよ。ロシアではキスなんて挨拶の変わりなんだから」

真姫「だ、だったら証拠を見せてみなさいよ！！」

希（ん？）

希（あれ…これはもしかして……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「いいわよ、見せてあげる」

希（ウチとえりちが…き、キスをする展開…！？///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「凛！！」

希「！？」ｶﾞﾀｯ

花陽「！？」ﾋﾞｸｯ

凛「にゃ！？」ﾋﾞｸｯ

絵里「花陽！！」

花陽「えっ？」

希「！？」

絵里「見せてあげなさい！2人とも！ロシア式のキスを！！」ﾋﾞｼｨ

りんぱな「！？」

希（えりちがするんじゃないんかい！！なんでやねん！！）

にこ（希って結構分かりやすいわね…）

真姫「ちょっと待って意味わかんない！」

絵里「何が？」

真姫「エリーがキスをするんじゃないの！？」

絵里「キスする相手がいないからね」

真姫「さっき挨拶代わりって言っ」

絵里「あなたはキスする相手がいるでしょ？」

真姫「意味わかんない！///誰がにこちゃんなんかと………はっ！！」

絵里「ほら」

にこ「…」ｶｧｧ

真姫「ち、違っ！さっきのは言葉の綾で…」ｱﾀﾌﾀ

絵里「もう！面倒ね！早くキスしちゃいなさいよ！」

真姫「だからなんでそうなるのよ！」

絵里「だって親しい友人同士でキスをするのは当たり前よ？知らなかったの？」

真姫「し、知ってるわよ！！けど…べ、別に親しいってわけじゃ…」

絵里「見本がみたいんでしょ？分かってるわよ」

真姫「いや、話を聞い」

絵里「さあ凛！花陽！見せつけてやりなさい！」

りんぱな「ええ！？///」

希（えりち…いろいろと雑すぎる……）

凛「かよちん…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

花陽「凛ちゃん…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

真姫「え！？ふ、2人とも、本気！？本気でするの！？」

にこ「ちょ、ちょっと！！ここ部室よ！？私たちも見てるのよ！？」

りんぱな「」ﾁｭｯ

にこ「」

真姫「」

希（や、やりおった…）

凛「」ｶｧｧ

花陽「」

絵里「よくやったわ2人とも」ﾆｯ

絵里「とまあこんな風にやるわけなの。ほら、真姫もさっさとやっちゃいなさいよ」

真姫「む、無理よ…！///」

絵里「ふーん。同級生2人はすんなりとできたのに真姫は出来ないんだー」

真姫「」ﾋﾞｸｯ

絵里「真姫ってば、意外とヘタレなのねー。凛と花陽はあーんなに簡単にキスできたのにねぇ。そうだ、今度からヘタレの西木野さんってよぼうかしらー」ﾆﾔﾆﾔ

真姫「…」ｲﾗｯ

真姫「」ｶﾞｼｯ

にこ「！？」

にこ「ちょ、ちょっと！？まさかあんた…」

真姫「う、うるさいわね！私にだって出来るってことを証明するのよ！！」

希（一見えりちが真姫ちゃんを手玉に取ってるように見えるけど…なんなんこれ…無茶苦茶やなぁ…）

ｶﾞﾁｬｯ

にこまき「！？」ﾋﾞｸｯ

穂乃果「腕相撲しよう！」

絵里「あっちゃー…」

希「タイミング悪いなぁ…ってなんでまた腕相撲なん？」

穂乃果「実は、私には腕相撲の才能が隠されているみたいなんだ！って、にこちゃんと真姫ちゃんは何をやってるの？」

にこ「ふ、ふん」ﾌﾟｲｯ

真姫「べ、別に」ﾌﾟｲｯ

穂乃果「？」

絵里「それより穂乃果、腕相撲やるんでしょう？」

穂乃果「あ、そうだった！」

絵里「こう見えて腕相撲は強いのよ！」

希「あー。確かに。うちはえりちに勝ったことは無いなぁ」

穂乃果「それは楽しみだね！よーし！やろう！」

凛「///」

花陽「///」

にこ「…」

真姫「…」

にこ「何か私たちの手がくっついてること…忘れられてない？」

真姫「確かに………っ！？」ﾑｽﾞﾑｽﾞ

にこ「真姫ちゃん？」

真姫（なんで！？なんでこんな時に…ううう…！）ﾓｼﾞﾓｼﾞ

にこ（…まさか）

にこ「…トイレ？」

真姫「！！！」ﾋﾞｸｯ

にこ「当たりね」

真姫「うう…///」

本当に無粋なことを言って申し訳ないけど、腕相撲なら右手と右手とかだから手繋いだら逆向きじゃね？

真姫「と、トイレまで来たのはいいけど…どうしよう…！！」

にこ「どうしようって言われても…」

真姫「ううう…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

にこ「ああもう！大丈夫よ！見ないし耳も塞ぐから！！早く済まして！」

真姫「ぜ、絶対に見ないでよ！？聞かないでよ！！」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

にこ「分かってるわよ！！」ｸﾙｯﾄﾞｷﾄﾞｷ

真姫「そ、それじゃ…」

ｽﾙｯ

にこ（今…私のすぐ近くで…ぱ、パンツを脱いでるのよね…）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ﾁｮﾛﾛﾛﾛ…

にこ（そして今…が、頑張って音を必死に抑えながら…///）

にこ（ってあれ？耳を塞いでる割にはやたら鮮明に聞こえるような…あ）

にこ（手が塞がってるから…片耳しか…）

ﾁｮﾛﾛﾛﾛ…

にこ（…）ｶｧｧ

>>21

oh…

真姫ちゃんが腕相撲の仕方をよく理解してなくて右と左でやったって解釈でお願いします…

真姫「はぁ…危なかった…」

にこ「…」

真姫「にこちゃん？」

にこ「ななな、何！？」

真姫「何で顔真っ赤なの」ｼﾞﾄｰ

にこ「べ、べっつにぃ？なんでもないわよー？」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

真姫「答えて」

にこ「いや、本当に何も無」

真姫「答えて」

にこ「…」

にこ「怒らない？」

真姫「うん」

にこ「…じゃあ言うわね」

にこ「あの時、耳をふさいだ…つもりだったんだけど…」

にこ「手が使えなかったから…実は片耳塞げなくてその…」ｶｧｧ

真姫「…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

真姫「にこちゃんのバカー！！」ｶｧｧ

にこ「うわあああ！や、やっぱり怒ったー！」

にこ「いひゃい…」ｸﾞｽｯ

真姫「ふん！」ﾑｽｰ

にこ「ビンタはきついわよぉ…」ｸﾞｽｯ

真姫「…ま、まあ流石にやりすぎたかも…ごめん」ｼｮﾎﾞﾝ

にこ「うん…」

ｶﾞﾁｬｯ

凛「あ、帰ってきた」

にこ「あれ？凛と花陽だけ？」

花陽「実はさっき色々あって…」

真姫「色々…？」

凛「穂乃果ちゃんと絵里ちゃんの腕相撲で…絵里ちゃんが肩ごと持ってかれたにゃ」

真姫「何それ…意味わかんない…」

花陽「それで希ちゃんと穂乃果ちゃんは保健室に付き添ったんだ…」

にこ「なるほどねぇ…」

にこまき「意味わかんない」

凛「ところで2人とも…今日はどうするの？」

にこ「どうするって、何を？」

凛「それ。くっついたまま離れないんじゃ、帰ったあとどうするの？」

にこまき「…あ」

にこまき「忘れてたー！！」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

にこ「ど、どうするのよ！？」

真姫「どうするって言われても…今日はどっちかの家に泊まるとしか…！」

にこ「に、にこの家は難しいかも…！」

真姫「し、仕方ないわね！私の家に招待するわ！…あ」

にこ「な、何！？」

真姫「…なんでもない」

にこ「え！？な、何！？何なのさっきの『あ』って！！」

真姫「別になんでもないわよ！ところで凛、花陽。今日は練習はなしでいい？」

凛「うーん。まあ…」

花陽「流石に今日はそうなるかなぁ。海未ちゃんも穂乃果ちゃん被害にあったらしいし…ことりちゃんはその付き添いだし…」

真姫「決まりね！！じゃあ私たちは先に帰るわね！ほら！行くわよ！」ｸﾞｲｯ

にこ「ひ、引っ張らないでよー！」

にこ（と、いうわけでに真姫ちゃん家に来たんだけど…）

真姫「ちょうど今日は誰もいないのよね…」

にこ「ふ、ふーん…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

にこ（こ、これって2人きりじゃない！）

真姫「ジュース飲む？」

にこ「え？う、うん」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

にこ（ななななな何緊張してんのよ私！！）ｺﾞｸｺﾞｸ

真姫「飲み干すの早っ！」

にこ「な、何よ！？なんか悪い！？」

真姫「悪くは無い…むしろ都合がいいけど…」

にこ「都合がいい？」

真姫「説明は後よ。それじゃあ行きましょう」

にこ「い、行くってどこに？」

真姫「決まってるじゃない」

真姫「トイレよ」

にこ「………はい？」

ｶﾞﾁｬｯ

ﾊﾞﾀﾝ


真姫「流石に2人でトイレに入る姿を目撃されたら怪しまれる…」

にこ「けど今日は誰もいないから目撃すらされない、と？」

真姫「そういうこと」

にこ「…で、早くしないの？」

真姫「何言ってるのよ。するのはにこちゃんよ」

にこ「え？」

にこ「ええええええ！？」

にこ「ま、まさかあんた…」

真姫「…ええ、そうよ」

真姫「さっきの仕返しよ！！」

にこ「う、嘘ぉ！」

真姫「本当よ！」

にこ「ば、ばっかじゃないの！！何考えてんのよあんた！！///」

真姫「別に見たりはしないわよ！ただ、にこちゃんが私にやったように…」

真姫「片耳だけで聞いておいてあげるわ！」

にこ「へ、変態！！///」

真姫「私のしてる音を聞いて顔を赤くしていたにこちゃんにだけはいわれたく無いわよ！」

にこ「くっ…///」

眠い…考えがまとまらない…
今日はこれくらいで…

にこ「嫌よ！！！絶対にしないわよ！！」

真姫「なんでよ！！私だけ恥ずかしい思いをするなんて不公平でしょ！！だから音を聞かせなさいよ！！」

にこ「あ、あんたバカぁ！？そのセリフ、どっからどう見ても変態にしか見えないわよ！？」

真姫「変態じゃないって言ってるでしょ！！」

にこ「どこが！！だいたい私は聞きたくて聞いたわけじゃなくて…」

真姫「何よ…私のしてた音が…そんなに不快だって言うの…？」ｸﾞｽｯ

にこ「な、何で泣くのよぉ！？」

真姫「泣いてないわよぉ！！」ｳﾙｳﾙ

にこ「百歩譲って泣いてないとしても涙目で泣く一歩手前じゃない！」

にこ「ああもう！仕方ないわね…す、すればいいんでしょ…？///」

真姫「！！！」ﾋﾞｸｯ

にこ「あっち向きなさい！」

真姫「」ｺｸﾝ

真姫（や…やった！）

真姫（って、やった！ってなによ！私のバカぁ！！）ｶﾞﾝｶﾞﾝ！

にこ「！？」ﾋﾞｸｯ

にこ（何なのよこの子…あ、今の内にやって誤魔化そう…ちょうどしたかったところだったし…）

ﾁｮﾛﾛﾛ…