和「33レス探偵」 (55)
????「…………」
キャアアアアアアアアアアアアアア
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403883210
―探偵事務所―
ピンポーン
和「ん?どちら様でしょうか?」
誠子「こんにちはー」
和「こんにちは。わざわざご苦労様です。お届け物ですか?」
誠子「はい。お届け物の」
ドサッ ドサササッ
和「何ですかこの大量の発泡スチロールは」
誠子「新鮮な魚介類セットの10ダース人前*10ダース分です」
和「いや、多すぎるんですけど…」
誠子「いえ、しかし伝票では確かに10ダースだと…」
和「どんなものでもダース単位で物を頼む人はいないと思います。120*120ってどういうことですか」
智美「たんてーい!」ドガッ
誠子「ぶべらっ!」
和「あら、どうしたんですか蒲原警部」
智美「ワハハ、助手の和。ん、何この大量の発泡スチロール」
和「魚介類10ダースとかなんとか」
智美「…腐るぞ?」
和「まぁタコとかがあれば、それはアテがありますし」
和「それより、コーヒーでも如何です?」
智美「ワハハ、頼むぞー」
和「それじゃあ」コトッ
ビー玉を起点にピタゴラ○イッチが始まりコーヒーがカップに激しく注がれる。
智美「………」
和「どうぞ」
智美「…頂きます」
和「で、何があったんです?駆け込んできて。…ログインっと」ピッ
智美「ワハハ、そうだ。事件があってな」
智美「探偵はいるか?」
和「いないです」ピッ
智美「は?」
和「何かそこに置き手紙残して出て行きましたよ。あ、上がり牌出ましたね」ピコッ
<ロン 5200です
智美「置き手紙って…」ペラッ
『もうなにもかも疲れました 探して下さい』
智美「あいつそういうタマじゃないだろー?」
和「ちなみにどこで何があったんです?」ピッ
智美「>>5校で>>6があったらしい」
事件の内容・犠牲者、被害者や犯人等の指定も可です。
抜け分がありましたら此方が補完させて頂きます。
現在出ているキャラだけは被らないようにお願いします。
大道寺
哩さんが仮面を被ったら脱げなくなった
宮守
白と両想いだった咲さんが拉致されてレズにまわされた。
智美「宮守女子校で小瀬川白望と両想いだった宮永咲が拉致されたとかどうとか…」
和「ふーん、そうですかー…って、え?咲さんが?」ピタッ
智美「お、興味を示したな?さ、良いから和も来るんだぞ」グイッ
和「え?え?」
智美「探偵は後回しだな、ワハハ」
和「ちょ!いくら咲さんのピンチとは言え!」
和「まだ半荘終わってないです!レートが!レートがああああ!」
―宮守女子校―
智美「あ、何だ探偵!いるじゃないか。事件には鼻が利くんだな」
和「ったく、どこ行ってたんですか」
和「花田先輩」
煌「すばらっ!よくここが分かりましたね、お二人共」
智美「わはは。というか私が探偵を呼ぼうとしてたんだぞ」
和「その辺は探偵としてのセンスなんですかね…」
咲「」ピクッ ピクッ
和「咲さん…お労しや…」ペラッ
煌「宮永さん死んでませんから。…と言うか、和って宮永さんの事好きじゃなかったでしたっけ?」
和「あくまで親友、ってだけですよ。恋愛感情に発展するのはナンセンスです。そもそも私の夢はお母さんですし」
智美「しかしまぁ酷くグルグル回されたんだなぁ」
智美「こりゃ暫く意識が戻ることは無さそうだぞ…」
穏乃「警部!」
智美「ワハハ、お疲れ穏乃」
穏乃「や、探偵さんもご苦労様です」
煌「穏乃さん。お疲れ様です」
穏乃「実は警部たちが到着前に私がやりましたと自供してきた犯人がいまして…」
智美「え」
胡桃「…はい。私が宮永さんを鬼のようにグルグル回して懲らしめました」
和「もうどう見ても貴方が犯人じゃないですか」
胡桃「許せなかったんです。シロの充電は、私だけの物だったのに。それを取った宮永さんが…」
智美「お前がやったのか?」
胡桃「はい」
和「自白まで取っちゃいましたよ」
智美「ワハハ、探偵。今日は出番はなさそうだぞ」
煌「…果たして、本当にそうでしょうか?」
和「いや、自白までしてますし…」
煌「何らかの理由があって本当の犯人を庇ってる可能性があります」
煌「そうだとしたら非常にすばらくないです」
和「自白は信じましょうよ…」
煌「何にせよ、この事件、このまま終わらせるわけにはいきません」
煌「この簡単な事件」
和「!」
智美「!」
穏乃「!」
煌「私が33レス持たせてみせます!ネタ役、任されました!」
和「まーた始まりましたよ…」
普通に考えればたった数レスで終わる超簡単な事件を
33レスというSSにしてはそこそこのボリュームまで持たせる名探偵…
その名も、33レス探偵・花田煌。
次々と繰り出される推理にガンガン増える一方の容疑者。
その果てに真犯人は見つかるのか見つからないのか。
ただいま8レスです。
少々全体の構成を考えるので暫くお待ちください。
待ち時間にみんな持ってる堂本剛主演の33分探偵DVD第1巻を見ると丁度良いかと思います。
もう明かされてるのにどう>>13に回帰するか楽しみ、あとこのスレ終わったら天魔さんも書いてくれ
「宮永咲気絶事件を持たせる!」
智美「えー、それで第一発見者が小瀬川白望さん、貴方だったということですね」
白望「…そう。ダルいけど、咲とのデートだったから」
白望「咲とのデートの約束通り待ち合わせ場所の部室に鍵を開け入ったら」
白望「…ぶっ倒れていた咲の姿が…」
穏乃「現場は鍵以外にも窓等も、スライド式の鍵が閉まっていて、密室だったそうです」
煌「…ふんふむ。なるほど」
智美「密室での犯行か…ワハハ、こりゃ一筋縄じゃ行かなさそうだぞ」
和「部室の鍵と言うのは誰が持ってらっしゃるんですか?」
白望「私と…その…胡桃だけが…」
和「…花田先輩、これもう胡桃さんが犯人で良いんじゃないですか?」
煌「いえ。そういう訳にはいきません」
穏乃「警部!念のため宮守麻雀部の方に集まってもらいました!」
智美「ワハハ、ご苦労ー」
豊音「胡桃がまさか、そんな…」
塞「何かの間違いだと思いたいけどね…」
煌「ちなみに、この部室は余り使われないのですか?結構埃が貯まってますけど…」
白望「…はい。エイスリン…、いえ、エイスリンさんはニュージーランドに帰国してしまいましたし」
白望「代わりに咲が良く来るようになったので、麻雀自体は入れ替えでも面子が足りてるんだけど」
豊音「最近は胡桃が目に見えて不機嫌でなかなか麻雀をやろうとしなかったんだよー。私は宮永さんと麻雀もっとしたかったんだけど…」
塞「事あるごとに『そこいちゃしちゃしない!』って言ってたからね…」
白望「でも、胡桃は毎日ここには通ってたんだよね…」
煌(……にしては、麻雀卓だけは埃が被っていない…)
煌「…なるほど、皆さんの証言を聞いて全てが分かりましたよ」
ALL「!?」
煌「そう…。犯人はズバリ、豊音さん。貴方です!」
豊音「…え?私が!?」
煌「…つまり、こういうことですよ」
―煌の考え―
煌「豊音さんは宮永さんともっと麻雀がしたかった。しかし胡桃さんの宮永さんにおける嫉妬により、その麻雀は出来ないものとなった」
煌「これには温厚な豊音さんもブチ切れた。そこで密かに、驚かすために胡桃さんが来るのを部室で息を潜めて待っていた」
(豊音「胡桃のばかー!」)
和「豊音さんってこんな幼げな人でしたっけ…」
煌「ところが入ってきたのは胡桃さんではなく宮永さんだった」
煌「大柄な豊音さんは大きすぎて、入ってきたのが宮永さんだったのか胡桃さんだったのか全く分からないままその入ってきた人を驚かす!」
(豊音「ばぁー!」)
(咲「ぎゃあー!」)
智美「ワハハ、背が大きいのって大変だなー」
和「いや、顔ぐらい見てから脅かしましょうよ」
豊音「ちょ、ちょっと待ってよ!私は鍵を持ってないんだよ?」
豊音「それなのにどうやってこの部屋を出たっていうの?」
煌「…その鍵が、この埃が被ってない雀卓ですよ」
煌「この明らかにいつも使用されていない部屋にしては異質な埃一つない雀卓!」
煌「…つまり、こういうことです」
―続・煌の考え―
煌「雀卓には沢山の機能が含まれています」
煌「そこで豊音さんは考えました。これを使って鍵を閉められないかとね」
煌「まず、雀卓の中身を剥き出しの状態にします」
(豊音「色んな機械が超一杯あるよー」)
煌「雀卓は便利なことにボタン一つで流した牌を掻き集め、また再セットする機能がありますね?」
煌「そこでその機能を使います。これと窓のスライド式の鍵を長い糸のようなもので結び、雀卓をきちんと元の状態に戻したら準備完了!」
煌「ボタンを押したらすぐに予め開けておいた窓から脱出し、すぐに扉を閉める!」
煌「するとあら簡単!すばらな結び方によって結ばれた長い糸のようなものは、雀卓の牌をセットされる機能に引っ張られて窓スライド式の鍵を閉める!」
(豊音「超便利だよー」)
穏乃「雀士ならではのトリックってわけか…!」
和「うん。雀卓でそのトリックをするのはちょーっと無理がありますねー」
智美「しかし探偵、それだと長い糸ってのが残らないか?」
煌「いいえ警部。実はまだその長い糸のようなものは残っているんですよ」
ALL「!?」
煌「そう…豊音さんは部室にあってもおかしくないものを使用し、その糸のようなものの問題点をクリアした!」
智美「い、一体それは何なんだ?」
煌「このトリックを出来る部員さんは、貴方一人しかいないんですよ、豊音さん…」
煌「ずばりその糸のようなものとは!」
煌「髪の毛です!」
―続々・煌の考え―
煌「豊音さんは考えた。いくらこのトリックが成功するとしても、長い糸のようなものが残ってしまってはすばらなトリックとは成りえない」
(豊音「何とかしたいよー」)
和「はい。もう既にすばらどころかありえないんですけどねー」
煌「そこで豊音さんは閃いた」
(豊音「私の髪なら長くて丈夫だし、部室に落ちてても不思議じゃないよ!」)
穏乃「なんてこった…その手があったか…」
和「うん。そうですね。本当に長くて丈夫な髪の毛ですねー。3mくらいないと足りませんからねー」
煌「実際に試してみると思いの外使える髪の毛に豊音さんはご満悦」
(豊音「これで密室が出来るよー」)
智美「ワハハ。ショートカットの髪の私にはとても考えつかない芸当だなぁ」
和「ロングの私でも思い付きませんよこんな推理」
煌「…違いますか?豊音さん」
豊音「…違うと思うよー」
塞「…っていうかすみません。探偵さんがずっと喋ってたんで言えなかったんですが」
白望「今その雀卓、壊れてる」
煌「!?」
白望「で、その雀卓を治すべく胡桃がここに通う鍵を持ってたってわけ」
塞「だから埃が被ってないんですよ」
豊音「それに私、今日は呼び出されるまで塞と一緒にいたよー」
煌「!?」
智美「…ワハハ、探偵。これは豊音さんの犯行は無理そうだな」
煌「…そのようですね。…まぁ、そういった事も。か、考えておりましたが…」
和「相変わらずのとんでも推理ですね」
穏乃「…となると、他に新たな情報を求めて聞き込みしかないですね!」
煌「…はい。では皆さん、聞き込み行きましょう!」
四人「オオーッ!」
何処か冷め切っているキミの
煌「そうですか…それはそれはすばらな…」
瞳の奥に潜んでいるのは
和「え、これ今日の学食ですか?なかなか清澄にも勝るとも劣らないですね…」
見覚えのない 終わった恋のカケラ
穏乃「うおおおおおおおおおおおお」
パッと見の最初の印象は
智美「ワハハ。岩手は良いところだなー」
高飛車で上から目線
煌「シュート!」
ちょっと嫌な女 でも勘違いだったみたい
和「ちょっと何ですかそれー。面白いですねー」
見えそうで見えない キミの心の中
穏乃「うおおおおおおおおおおおおおおお」
過去は気にしないタイプだけれど
智美「ワハハ。やっぱりわんこそばに限るなー」
煌「…どうです、皆さん。何か分かりました?」
和「いえ、何も…」
智美「私もだぞ…」
穏乃「皆さーん!」
智美「ん、どうした穏乃」
穏乃「何か気になる証言をしてる方が…」
和「気になる証言?」
煌「…とにかく、言ってみましょう」
穏乃「こいつです」
パントマイマー「」コクコク
和「気になるも何も喋ってないじゃないですかこの人」
穏乃「だけど、何かあったんだろ?」
パントマイマー「」コクコク
智美「じゃあ、喋ってみてくれ」
パントマイマー「」スッ…
穏乃「だから喋れって言ってるだろおぉおお」
煌「いや待ってください」
パントマイマー「」アタフタ
煌「パントマイムです。読み取りましょう」
和「面倒くさっ」
穏乃「何…?雪?」
智美「いや違う。白…かな?」
煌「白みたいですね。はい。次をお願いします」
>>>早送り
ALL「あー!」
ALL「白望さんと大喧嘩している咲さんの姿をつい先日見た!」
パントマイマー「」コクコク
穏乃「何だそういうことだったんですね」
智美「何のことかと思ったぞ」
和「一件落着ですね」
煌「全くです」
ALL「ってええええええええええええええええ」
煌「皆さん、真犯人が分かりましたよ」
白望「…ってことは、やっぱり胡桃は犯人じゃないの?」
豊音「安心したよー」
塞「…でも、じゃあ犯人は誰なの?」
煌「…ええ。いるんですよ、この中に。何食わぬ顔をしている犯人が」
三人「!?」
煌「…そう、犯人は白望さん。貴方です」
白望「…は?」
穏乃「既に聞き込みで分かってるんだ!貴方と咲さんが大喧嘩をしていたというのは!」
智美「ワハハ。もうネタは上がってるんだぞ」
白望「…大喧嘩?ああ、それなら…」
煌「つまり白望さんの取った行動というのはこうです」
―続々々・煌の考え―
煌「貴方は咲さんとの大喧嘩の末、とても辛い気持ちになった」
(白望「…咲の馬鹿」)
煌「そこにやって来たのが胡桃さんです。充電という名の膝の上に乗ることを許してるくらいです。貴方とも本来ならば相当仲が良いんでしょう」
(白望「うわーん咲がー」)
(胡桃「よしよし」)
煌「チャンスとばかりに胡桃さんは白望さんに猛アピール。その猛アピールと喧嘩直後だった事もあって、あっさり白望さんは咲さんから胡桃さんに乗り換えた!」
(白望「やっぱり私には胡桃しかいない」)
穏乃「なんて尻軽な女なんだ…!」
和「何か嫌な予感がしだしました」
煌「ところが喧嘩の後冷静になった咲さんからヨリを戻して欲しいとの懇願」
煌「白望さんは迷いました」
(白望「咲と胡桃…どっちを私は選べば良いんだろ…」)
智美「ワハハ。すごく気替わりが早い女なんだな」
和「もう何か嫌な予感しかしません」
煌「迷っていた白望さんでしたが、すばらななんやかんやもあって胡桃さんを選ぶことに決めます」
煌「後は簡単です。鍵を持っている白望さんには、現場は密室足りえない」
煌「やられましたよ…。第一発見者が犯人だったとは…」
智美「全くだぞ」
和「パターンとしてはよくあるパターンの一つですよね?」
煌「まさか恋人である貴方が真犯人だったとは…」
和「いや、それも良くあるパターンの一つですよね?」
穏乃「白望さん、貴方だったんですね!」
智美「よし、逮捕だ!」
白望「いやあの、すばらななんやかんやって…何?」
煌「すばらななんやかんやは…!」
ALL「!」
煌「すばらななんやかんやです!!」
ALL「」
白望「…あと、その喧嘩って奴なんだけど」
豊音「それ、シロと宮永さんが良くやる痴話喧嘩だと思うよー」
煌「!?」
塞「ああ、あの」
咲「バーカバーカ!シロさんのバーカ!」
白望「うるさい!こればっかりは咲でも怠くても譲れない」
豊音「あわわ、喧嘩は良くないよー」
胡桃「…………」
塞「仲が良いと思ったらこれだ。しかし珍しいわね。喧嘩内容は?」
胡桃「聞いてみると良いよ。私は今非常にイライラしている」
豊音「何で喧嘩してるの?」
咲「シロさんが世界で一番私のことが可愛いって。ありえないですよね?」
豊音「うーん、ちょっと良くわからないけど…」
咲「だって世界で一番可愛いのはシロさんなのに」
塞「へ」
白望「咲の方こそ間違えてる。私よりもどう考えても咲の方が可愛い」
咲「いいえ!シロさんです!」
白望「咲の方!」
咲「シロさん!」
白望「咲!」
豊音「うわー。ただの痴話喧嘩だったよ」
胡桃「ね?イライラするでしょ?」
塞(うわーとんでもない顔してる胡桃)
煌「で、ですがその喧嘩が今回の事件の引き金となったのかもしれません」
白望「そんな程度の事で咲を驚かすなら、ダルいから付き合うことはしない」
白望「相手の嫌なところも受け入れるのが恋愛。ダルいけど」
白望「探偵さんも好きな人が出来れば分かるよ、きっと」
煌「…」
智美「…探偵、こりゃ外れっぽいぞ」
和「またふりだしですね…」
煌「ま、まぁ…よ、予想はしてましたよ?」
煌「何か違うかなーとは…」
和「なら言わないで下さいよ…」
真実を知るには何かが足りない。そう考えた私は、さっそく鑑識へと向かった。
現場に残っていた雀卓の解析。それを求めて私は足を走らせる。
竜華「良えか?怜。これは科学の実験やからな?」
怜「その科学の実験はええんやけど」
怜「で、どうして空気砲を私のスカート目掛けて発射しようとしてるん?」
竜華「ええか。怜。この実験はいずれ世界を救うんや」
竜華「それを認められるために、この実験をしなくてはならんのやで」
竜華「さあ、怜。私を信じて」
怜「うーん、まぁ竜華がそこまで言うんなら…」
竜華「はい発射。発射。発射!」
怜「何か火力が弱いな」
竜華「こうなったらもっと近付いて…」
煌「こんにちはー」
怜「煌ちゃん!」
竜華「あ!また人の邪魔しとるで!新道寺の先鋒の人!」
竜華「ていうかなんで怜はこの人の事好きなん…」
怜「そのインハイの準決勝で、うちらは言葉を交わさないコンビやったやん?」
怜「そんで試合後に連絡先交換して、そしたらもう煌ちゃんと超意気投合してーな」
竜華「怜、その準決勝で仇打ちしようとしたの私やで?」
怜「煌ちゃん!」
煌「は、はい」
怜「今日もプレゼントがあるんやけど…はい、これ」
怜「パン焼き機やな!」ズイッ
煌「おおう…すばらですね」
竜華「何故パンを渡そうとしないん」
怜「沢山焼いてーな?」
竜華「焼くはずがあらへん」
怜「焼きます。ガンガン焼きます」
竜華「はい絶対焼かんで。絶対焼かへんでーこれ」
煌「で、雀卓の方はどうなってます?」
竜華「ん。見て見ればわかる」
竜華「雀卓が動かなかったのはこの異物のせいやろなー」
竜華「そんでこの異物から検出された指紋が」
煌「…この人ですか」
煌「ありがとうございます、竜華さん」
竜華「はよ帰れ」
怜「頑張ってな!」
煌「では…」
竜華「さあ、怜。邪魔者もいなくなったし実験の続きを」
怜「えー、もう疲れたわー」
竜華「がああああああああああああ覚えとけ新道寺の先鋒の人おおおぉ」
大体の犯人の目星は付いた。だが、正しい情報が欲しい。
正確な情報を求めて、私は情報屋の下へ向かった。
久「いらっしゃいませー。ただいまポテトがお安くなっておりまーす」
煌「…情報が欲しいんです」
久「ご注文は何に致しますかー?」
煌「…すばらくないですね」スッ
久「……今度のはきちんと可愛い子の連絡先なんでしょうね?」スッ
煌「良いからさっさと情報を話しなさい」
久「……何でも、咲は本当に白望さん一筋のゾッコンだったらしいわよ」
煌「ふんふむ、なるほど…」
煌「で、逆に白望さんの方は?」
久「ご一緒に、シェイクは如何ですかー?」
煌「…くっ。二人も要求しますか」バチン
久「……何でも、彼女は咲が現れるまでは胡桃さんと実際凄い仲が良くて、傍から見たら付き合ってるように見えていたのは本当のよね」スッ
久「けれど、別に本人はそういったつもりではなかったということらしいわ」
煌「…なるほど。分かりました。ありがとうございます」
久「ありがとうございましたー」
健夜「…ここね」
久「いらっしゃいませー。ご注文は何に致しますか?」
健夜「……婚期に乗り遅れない婚活の方法を教えて欲しいのだけれど」スッ
久「……まず貴方は自宅でジャージなのを止める事から始めたほうが言いわ」スッ
久「そんなんだといざって時に地が出かねないわよ…」
塞「話って、何ですか?」
豊音「…もう犯人扱いは懲り懲りだよー」
白望「ダルいから早く帰して欲しい…咲も心配だし」
煌「ええ。すぐにお帰り頂くことになるかと思います」
煌「犯人の人以外は、ね」
智美「…すると探偵、分かったのか。犯人が」
煌「ええ。ようやく全てを理解することが出来ましたよ…」
煌「…この部品」スッ
煌「何だか分かります?」
穏乃「あ、これ玄さんが良く整備してたんで知ってます!」
穏乃「雀卓の部品の一部ですよね?」
煌「そう。この部品が本来ある場所になく、そしてあってはならない場所にあった」
煌「そのせいで宮守の雀卓は動かない要因を引き起こしていたのです」
煌「そして、この部品。とある人物の指紋とピタリ一致しました」
和「だ、誰なんです?その指紋は…」
煌「豊音さん…」
豊音「」ビクッ
煌「貴方ですね?この部品を使用して雀卓を使用不可能にしたのは」
智美「やっぱりあんたが犯人だったのかー!豊音さん、逮捕ー」
煌「だが彼女は犯人ではない!」
智美「…ですよねー」
煌「豊音さん」
豊音「…は、はい」
煌「貴方がこれを使って雀卓を使用不可能にした理由は分かっています」
煌「胡桃さんの為でしょう?」
豊音「…はい。探偵さんの言う通りです」
豊音「口では何だかんだ言いながらも、胡桃も麻雀が大好きな子です。みんなに誘われたら麻雀をやることになるでしょう」
豊音「でもそれは、胡桃にまたシロと宮永さんのイチャコラを見せることに繋がっちゃうから…」
豊音「…私、皆さんはご存知ないかもしれませんが、2年からの編入なんです」
豊音「私がみんなと仲間に、友達になれた切っ掛けを作ってくれたのはこの雀卓なんです」
豊音「そんな想い出深いこの雀卓で、これ以上悲しむ人を作りたくなかったんです」ポロッ
豊音「だから、私は…。…ううぅ」ポロポロ
塞「…豊音」ギュッ
煌「…とてもすばらな考えですよ、豊音さん。その『人を思いやる』ということを、決して忘れないようにしてください」
和「そんな人を疑ったのは誰でしたっけ…?」
煌「コホン。さて、話を続けましょうか」
煌「…私は>>35で言いましたね?」
(煌「その喧嘩が今回の事件の引き金となったのかもしれません」)
煌「きちんと話の裏を取ったところ、やはりその通りだったのです」
智美「ならやはりあんたが犯人か!」
白望「ち、違う。私は…」
智美「白望さん、逮捕ー」
煌「だが白望さんもまた犯人ではない!」
智美「はーい。何でもないですよ?気にしないでくれ。ワハハ」
煌「咲さんも白望さんも二人とも、その愛は本物だった。それは間違いありません」
煌「仮にその愛がすれ違うことはあっても、すぐに軌道修正出来る仲でしょう」
穏乃「良いカップルですねー」
和「それってことはつまり…」
煌「ええ。つまり咲さんを拉致してグルグル沢山回して」
煌「未だに起きれないほどの気絶にまでした犯人は!」
和「!」
智美「!」
穏乃「!」
白望「!」
豊音「!」
塞「!」
胡桃「!」
煌「貴方です、胡桃さん!」
和「」
智美「」
穏乃「」
白望「」
豊音「」
塞「」
胡桃「…はい。そう言いましたけど」
和「…はい。みんな、知ってました」
咲「…ま、待って下さい。探偵さん」
白望「咲!気が付いて…良かった」
咲「犯人なんて、誰もいませんよ?」
煌「…!」
胡桃「…はぁ!?何言ってるのよ!私があなたを…」
咲「私は部室でシロさんを待っている時、余りにも暇だったもので」
咲「何かグルグル回ってみたくなって、それで余りにも回りすぎたせいで気絶した」
咲「それだけですから、犯人も何もないですよ?」
煌「…そうでしたか。それでは私の推理は間違っていたようですね」
煌「胡桃さん、どうも申し訳ございませんでした」
和「…さ、事件性も何もないことが分かったことだし」
穏乃「私たちは帰りましょうか!」
智美「ワハハ、お邪魔したぞー」
煌「それでは失礼致しますね」
バタン
胡桃「なんでよ…なんであんたは私を許そうとするわけ?」
胡桃「私はただ嫉妬の感情であんたを危険な目に合わせたんだよ?」
胡桃「なんで…そんな最低の女を…」
咲「『うるさい そこ!』」
胡桃「!?」
咲「…って胡桃さんが私なら言うでしょうねー」
咲「……バチが当たったんです。他の人の事を考えない、馬鹿な女が」
咲「周囲の迷惑も考えず、人が嫌がることをしてしまう馬鹿な女」
咲「その馬鹿な女が、自分で自爆しちゃっただけのことです」
胡桃「…はは。…叶わないなぁ、宮永さんには…」
胡桃「…シロには、勿体無いくらい…ううっ…グスッ…」ポロ
胡桃「…良い、女だよ…」ポロポロ
咲「…ね、何もなかったんです。何も…ね?」ギュッ
白望「…さて、それじゃ仲直り記念に」
塞「麻雀でもしようか!」
豊音「負けないよー!」
智美「ワハハ。何とか無事事件は解決したなー、探偵」
穏乃「流石の探偵さんの推理でした!」
煌「事件?何のことやら」
和「…全く。花田先輩もカッコつけたがりですね」
和「でも、花田先輩が悪戯に掻き回さなければ数レスで終わってた話なんですよね…」
煌「…だって、すばらくないじゃないですか」
煌「初めから自白したということは、少なからず罪の意識が胡桃さんにはあったという事です。弁解の余地ありです」
煌「人が死ぬとか、物が壊れるとかそういった事がない、ごくごく小さな事件です」
煌「だったら、被害者である咲さんが胡桃さんを許せば全てが解決します」
煌「例え喧嘩していても、人が人を許すことに期待したくなるじゃないですか」
煌「『人を思いやる』って、とてもすばらだと私は思うのですよ」
穏乃「…そうか、だから探偵さんはこの事件を必死にもたせようと…」
智美「いやー、流石探偵だぞ」
和「…たまたまでしょうけどね。ですが、花田先輩はそれで良いと思います」
煌「さあ、帰りますよ!」
和「はいはい。もう勝手に行方不明にならないで下さいね」
煌「」モグモグ
和「」モグモグ
煌「…減りませんね、魚介類」
和「文句言わないで食べて下さい。まだまだありますからね」
煌「宮守の方々にも魚介類を…」
和「いや送って送り返されたどころか」
和「倍になって帰ってきましたよ」
『ありがとうございました!by宮守一同+宮永咲』
煌「…良いことをすると、気持ちいいものですね」
和「そうですね。…魚じゃなきゃ更に良かったんですが」
智美「ワハハ、探偵。おつー」
煌「警部。お疲れ様です」
智美「いやー何だかんだ助かったぞ」
和「あ、蒲原警部。はいこれ」
智美「…何、これ」
和「海鮮丼、飯抜きサビ抜きです」
智美「それってただの刺身なんじゃ…おかずだけ?」
和「良いから食べて下さい。警部のノルマですよ。はい醤油」ズイッ
智美「わー押すな押すな!」
煌「あー」
ドンガラガッシャーン
煌「…今日も花田探偵事務所は平和です。すばらなことです」
チャラッチャラッチャッチャーン…♪(Secret Codeの冒頭)
カン!
多分一通りの筋は通ってる筈です。
33分で全体の構想を練る予定でしたが全然構想練り終わらないわ文章にするのに時間がかかるわ大変でした。
安価を上手く捌ける人マジで尊敬します。
出てきたキャラの殆どが良い人で終われて非常に助かりました。楽しかったです。読んで頂けた方がいらしたら、ありがとうございました。
>>21
ごめんなさい。天魔、って何です?多分人違いじゃないかと
>>48
天魔さんがゆく
33分探偵の監督、脚本、主演が手がけるオリジナルドラマ
33分探偵が好きなら多分だけど気に入ってくれるはず
まあ気にしないでくれ、ssは安価も上手く捌いてて面白かった乙
>>52
調べてみたら割と最近やったドラマなんですね…知らなかった。ヨシヒコはリアルタイムで見たんですけれども
そっちも気になるので暇な時に見てみます。ありがとうございます。
メインキャスト
33レス探偵-花田煌/どう考えてもこの人以外この役はやれません。登場前の安価で出たらどうしようかと思いました
33レス探偵の助手-原村和/途中まで優希でしたが、突っ込み役はやっぱのどっちが適任でした
警部-蒲原智美/33レス探偵の推理を深く考えずに相槌を打ってくれそうなワハハで
警部の部下-高鴨穏乃/走ってばっかりの熱血刑事の役割。穏乃しかいません
鑑識の二人-清水谷竜華&園城寺怜/煌に好意を持たないといけない役なので絡みは少ないですが怜で。竜華も嫉妬もセットで
情報屋-竹井久/正直情報屋のキャストを考えるのに1話分かかりました。2話のハンバーガー屋をそのまま
それでは、ありがとうございました。
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