穂乃果「せっかくの合宿なんだし、何かしようよ!」 (67)

にこ「また突然ね……いつものことだけど」

穂乃果「だってぇー、こうやってみんな集まってるんだもん。何かしたいなぁーって」

絵里「まぁ、分からなくはないわね」

希「ええやん!面白そう!」

海未「それは構いませんが……明日に差し支えない程度にしてくださいね」

穂乃果「分かってるよー」

凛「で、何をするのかにゃ!?」

花陽「ふふ、凛ちゃんやる気だね」

穂乃果「うーん、そうだなぁ……んー……あっ、良い事思いついちゃった!ちょっと待っててー!」

ことり「穂乃果ちゃん?……行っちゃった」


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真姫「で、なかなか戻ってこないんだけど」

にこ「ほっときゃ戻ってくんでしょ。っと、言ってる間に来たみたいよ」


穂乃果「みんな、お待たせ!ちょっと準備に手間取っちゃった」

ことり「穂乃果ちゃん、おかえりー」

海未「やっと戻ってきましたか……って、何ですか?その脇に抱えてる箱は」

穂乃果「ふふふ、これこそが今回のイベントを盛り上げるアイテムだよ!」

絵里「いつの間にか大きなイベントになっていたようね……」

凛「でも、盛り上がってきたにゃ!」

真姫「で、その箱で何をするっていうの?」

穂乃果「それはねー……これからみんなで『真剣勝負』をするんだよ!」

花陽「え?し、真剣勝負?」

希「どーいうことなん?」

穂乃果「それを今から説明するね」

穂乃果「ここに2つの箱があります。片方にはみんなの名前。もう片方には種目が書いた紙が入ってます!」

穂乃果「名前の箱から2つ引いて、勝負する人を決めて、種目の箱から引いた勝負をしてもらいます!」

にこ「あー、そういうのね。なんか良くマンガとかにあるわよね」

絵里「それで、ひたすら勝負をするのかしら?」

穂乃果「んー、それだとキリがないから……引いた人を抜いてそのまま続けて、1週したら、勝った人だけまた入れて続けようかなって」

海未「なるほど。そうすれば週を重ねるごとに人が減り、最後には決着がつくという事ですね」

真姫「でもちょっと待って。私たちは9人よ?そうすると毎回1人余るわ。その1人はどうするの?」

穂乃果「それは悩んだんだけど……仕方ないから、余った人はラッキーって事で、次の週に持ち越しにしようかなって」

絵里「って、事は……運が良ければ、決勝まで一度も勝負せずにいけてしまうわね」

穂乃果「うん、そうなるね!まぁ、運も実力のうちって言うし、いいかなーって」

真姫「なんか適当ね……そんなのでちゃんと勝負になるの?」

希「でも、トーナメントみたいにするよりも、毎回誰と勝負するか分からないなんて、どきどきして面白そうやん!」

穂乃果「うん!もちろん優勝商品もあるから、みんな頑張ってね!」

ことり「え、何か貰えるの?」

穂乃果「そこもちゃんと用意したよ!でも折角だからー、何が貰えるかは優勝するまで秘密ってことで」

凛「おー、何かな何かなー?よーし、凛張り切って優勝狙うよー!」

海未「まったく、穂乃果は仕方ないですね……ですが、勝負をする以上、全力でやります!手加減はしませんよ」

花陽「うぅ……花陽なんかで勝負になるかなぁ……」

希「まーまー、所詮ゲームなんやし、気軽にいこうやん」

にこ「ふふん、宇宙ナンバーワンアイドル、にこにーが一番だって事、思い知らせてあげるわ!」

真姫「でも、良くこんなゲーム思いついたわね?」

穂乃果「あ、実は音ノ木の先輩が昔、集まりの時にやったんだって。それを思い出したから、丁度いいかなーって」

絵里「なるほどね。道理で即興にしてはちゃんと考えてると思ったわ」

ことり「それじゃ、時間も無くなっちゃうし、早速始める?」

穂乃果「うん!それじゃ行くよ、まず対戦するのはー……えい!」

『矢澤 にこ』

穂乃果「にこちゃんだよ!」

にこ「わ、私?は、早くもきたのね、ににににこの出番が。ま、まぁにこに掛かればど、どんなあいt―」

海未「動揺しすぎです……」

穂乃果「で、相手はー……ていや!」

『東條 希』

穂乃果「希ちゃんだ!」

希「おぉー、にこっちとかぁ……ふふふ、これは面白い勝負になりそうやんね」

にこ「げ……よりによって希なの……」

穂乃果「じゃあ、勝負の方法を決めるよ!……これだ!」

『料理』

絵里(あ……これは)

にこ「料理かぁ……一応料理は得意だけど、希の腕が良く分からないわね」

希(あちゃー、料理かぁ。しかも相手はにこっち……これは珍しくアンラッキーやね)

凛「おー、凛の時にこなくて良かったー。料理じゃ勝てる気しないもん」

真姫(パスタならいけるハズ)

花陽「でも料理といっても、何の料理で勝負するの?」

穂乃果「どうしよっか?」

にこ「考えてなかったの!?」

ことり「あはは……じゃあ、シンプルにオムレツとかどうかな?キレイに作るのは意外と難しいし」

にこ「まぁ、妥当なとこね」

穂乃果「よーし!じゃあ、勝負開始だよ!」

にこ「ちょ、いきなり!?」

希「やるしかないようやね!」


花陽「作りに行っちゃったね」

海未「ところで、どうやって勝敗を決めるのですか?」

穂乃果「他のメンバーで、どっちか良かったかの多数決!……で、決めてたみたい」

真姫「何から何まで頼りっきりじゃない……」

絵里(希に助言したいけど、さすがにダメよね……)

ことり「どうかしたの?絵里ちゃん」

絵里「な、何でもないわ!」

ことり「?」

にこ「はい、できたー!」

『早っ!?』

にこ「ふふん、私にかかればこんなものよ。で、どう?にこにーのスペシャルオムレツは」

ことり「わぁー、キレイ!おいしそー」

海未「さすがですね」

穂乃果「じゃあ、早速食べてみよっか!」

モグモグ……


花陽「うん、おいしい!」

真姫「ま、まぁなかなかね。悪くはないんじゃない?」

にこ「そうでしょ、そうでしょー。これで勝ちは頂いたわ!……で、希はまだなの?」

穂乃果「うーん、遅いね……あ、できたみたいだよ!」

希「お待たせ、みんな!できたでー。さぁ、召し上がれ!」


『………………』

希「あ、あれ?みんな、どうしたん?」

海未「こ、これは……」

ことり「オムレツというか……」

絵里(あぁ……希)

にこ「どう見ても、スクランブルエッグにしか見えないわね」

希「いやいや、そんな訳ないやん!?どっからどう見てもオムレツやん」

にこ「どっからどう見てもスクランブルエッグにしか見えないわよ!?」

希「丸める時にちょーーーと、崩れちゃっただけやって」

にこ「これがちょっと!?」

ことり「ま、まぁまぁ……で、お味のほうはー……」

モグモグ……


凛「味がないにゃ」

絵里「希……ちゃんと調味料いれた?」

希「え、焼くだけやないの?」

『………………』

にこ「問題外ね」

希「ばっさり!?」

にこ「むしろ焼いただけなのに、なんで私より遅いのよ……」

絵里(希がどうやって一人暮らししてるのか、不思議だわ……)


穂乃果「と、言う訳で!にこちゃんの勝利ーーーーー!!」

にこ「ま、とーぜんね!」

希「残念やけど、今回は運が悪かったわ」

花陽「希ちゃんでも、そういう時ってあるんだね」

凛「まさか希ちゃんが負けるとは、予想外にゃ」

海未「誰でも勝てる要素があるのが、この勝負の良いとこかもしれませんね」

真姫「そうね。『誰でも』勝てるのは良い事だわ」

にこ「ちょっと、にこの勝利に何か文句でもあるわけ!?」

穂乃果「じゃ、どんどん行くよー!もう面倒だから2枚同時に引いちゃうね。それー!」

『高坂 穂乃果』VS『星空 凛』

穂乃果「私と凛ちゃんだ!よろしくねっ」

凛「穂乃果ちゃんかぁー、これは楽しくなりそうにゃ!」

穂乃果「で、勝負はー……ほっ!」

『短距離走』

花陽「これは、二人にぴったりって感じの勝負だね」

海未「ですが、単純な短距離走では凛が有利ですね」

真姫「何か作戦でもあるのかしら?穂乃果は」


穂乃果「よーし!ここから、あの木まで走って、先に手をついたほうが勝ちね!」

(無かったーーーーー!!)

凛「分かったにゃ!じゃあ、行くよー、穂乃果ちゃん」

希「穂乃果ちゃん……恐れ知らずやね」

絵里「ここまできたら見届けましょう……この勝負を!」

希「えりち、意外とノリノリ?」


穂乃果「じゃあ、行くよー……よーーーい……」

凛「…………」

穂乃果「ドンッ!」


ズルッ!!

凛「にゃ!?」

花陽「凛ちゃん!?」

希「滑った!?」


穂乃果「凛ちゃん……!うぅ……でも、勝負は勝負だよ!ごめんね、凛ちゃん」ダッ

海未「まぁ、仕方ないですね……公式試合などでも、待てとは言えませんし」

ことり「でも、ちょっとかわいそう……」

凛「っく、でもまだ負けてないよ!」

凛「待つにゃああああああああああああ!」


『待つにゃああああああああああああ……』

穂乃果「え!?ちょ、嘘!?凛ちゃん速っ……」

穂乃果「でも、穂乃果だって!」


穂乃果「でえええええええええ!」

凛「にゃあああああああああ!」

バンッ

『ハァ……ハァ……ハァ……』

穂乃果「真姫ちゃん、どっち!?」

凛「どっちが速かったの!?」

真姫「…………」


凛「やったーーー!勝ったにゃーーーー!!」

穂乃果「うえーーーん。ハンデがあったのに、負けちゃったぁー!」

ことり「よしよし、穂乃果ちゃん」

穂乃果「ことりちゃぁーん!」

海未「何をしているのですか……」

凛「いやー、危なかったにゃ!」

花陽「格好良かったよ、凛ちゃん」

絵里「すごいわねー、凛。あそこから逆転するなんて」

希「さすが、走ることに関しては、μ'sナンバーワンやね」

にこ(この勝負にならなくて良かった……)

真姫(そういえば、何で私が審判やらされたの……?)


穂乃果「うぅ……じゃあ、次の勝負いくよー、ほい」

海未(ハンデ有りで負けたのが、そんなに響いたのですか)

『園田 海未』VS『南 ことり』

海未「って、私ですか。しかも相手はことり……これはやりにくいですね」

ことり「う、海未ちゃんかぁ……うぅ、勝てる気がしないよぉ」

穂乃果「二人がこういう事になるのって、珍しいねー。で、勝負の方法は……っと!」

『腕相撲』


『………………』

真姫「ず、随分男みたいな勝負ねー」

花陽「そ、そうだねー。ど、どんな勝負になるんだろうね!」

ことり「みんな……ムリしなくていいよ」

にこ「そ、そんな事ないわよ!?そんな事なー……なー……い、わよ?」


海未「ことり」

ことり「う、海未ちゃん……?」

海未「お互い全力を尽くして、良い勝負にしましょうね」ニッコリ

ことり「うぅ……」

穂乃果「ことりちゃーん、海未ちゃーん、がんばれー!」

絵里「仕掛け人は暢気なものね」

凛「こ、ことりちゃんの腕が折れたりしないよね?」

花陽「さすがにそこまでは……無いと思い……たいけど」

にこ「少年マンガじゃないんだから、さすがにそれは無い……でしょ?」

真姫「なんでそこで疑問系なのよ」

 
ことり(もし私が勝てるとしたら、手段は一つ……だよね)

穂乃果「それじゃあ、いくよーー……」

ことり「海未ちゃん……」

海未「なんですか?ことり」

ことり「本当に本気でやるの?海未ちゃんに本気をだされたら、私……」

海未「っ……だ、だめです!そんな目で見ても手加減は……」

ことり「じゃあ、ことりがケガしても、海未ちゃんは気にしないの……?」

海未「い、いえ、さすがにそこまで力を入れたりはしませんよ」

ことり「本当?信じていいんだよね?海未ちゃんがそう言うんだったら、ことりは……」

海未「は、はい……(うぅ、なんて目で見てるんですか、ことり)」

ことり「うみちゃぁん……」

海未(あぁ、ことり……)

 
ことり(今だ……!)キュピーン

ことり「えいっ!」

コテンッ

海未「あっ……」

希「こ、これは……!」

絵里「ことり……やるわね」


穂乃果「おーーーと!まさかのことりちゃんの勝利だぁーーー!!」

海未「え、ちょ、ちょっと待ってください!」

穂乃果「どうかしたの?海未ちゃん」

海未「今のは無効でしょう!?まだスタートもしていなかったではありませんか!」

穂乃果「え、したよ?二人が話してる途中に言ったんだけど……気づいてなかったの?」

海未「い、いつの間に……」

 
ことり「ふふふ、うーみちゃんっ。ことりの勝ちだね!」

海未「うぅ、ことり、ズルいですよ。いつもそうやって、あなたは……」

ことり「ふふ、『油断大敵』だよ?海未ちゃん」

海未「はぁ……そうですね。武士に言い訳は無用。敗者はただ去るのみ……ですね」

にこ(いやいや、いつから武士になったのよ、海未は)

絵里「うーん、実は海未に一番強いのは、ことりかもしれないわね」

希「あれ、今頃気づいたん?えりち」

凛「対海未ちゃん兵器だにゃ!何かあったら助けてもらうにゃ!」

真姫「そもそも、何もないようにしておきなさいよ」

絵里「でも、ことりは穂乃果に弱いのよね」

にこ「ま、あれはあれでバランス良くできてるんでしょーね」

 
穂乃果「さて、1週目最後の対決だよ!勝負するのはーー……この二人だ!」

花陽(うぅ……残りは真姫ちゃんに、絵里ちゃん……勝てる気がしないよう。お願い引かないで!)

『絢瀬 絵里』VS『小泉 花陽』

絵里「あら?私の相手は花陽なのね」

花陽「ダレカタスケテー!」

希「まぁまぁ、花陽ちゃん。種目にもよるし、落ち着いて」

真姫「っと、いうことは、私は2週目に持ち越しって事ね」

穂乃果「だよ!おめでと、真姫ちゃん」

真姫「ま、まぁ別に対戦したとしても負けはしないけどね」

にこ「ふん、調子に乗るんじゃないわよ」

真姫「にこちゃんにだけは、言われたくないわ」

にこ「ぬわぁーんですってぇ!?」


穂乃果「で、気になる対戦方法はぁー……てい!」

『にらめっこ』


絵里「にらめっこ……?って、あのにらめっこ?子供が良くやるっていう」

花陽「良くやるかどうかは、分からないけど……多分、そうじゃないかな?」

穂乃果「うん、そうだよ!そのにらめっこだよ」

絵里(うーん、でも正直、にらめっこなんて、ほとんどやった事ないわ……)

真姫「また随分、子供じみたモノがでてきたわね」

希「まぁまぁ、逆にええんやない?この歳で今更やらんもんね」

にこ「これならサクっと終わりそうだし、さっさとやっちゃったら?」

絵里「なんか扱いが雑ねぇ……まぁ、いいけども。花陽も、いいかしら?」

花陽「え?う、うん。大丈夫だよ」

花陽(うーん、これならもしかして、絵里ちゃんが相手でも、どうにかなる……かも?)


穂乃果「よし、いくよー、にーらめっこしーましょ、あっぷっぷー!」

真姫(あらためて聞くと、なんか恥ずかしいセリフね……)

花陽「えい!」

凛「おぉー、かよちん頑張ってるにゃ」

にこ「頑張ってるのは分かるけど、でもどっちかと言うと……」

ことり「かわいい顔だねぇ」

凛「凛はこういうかよちんも好きにゃー」

希「対するえりちは……」チラ

絵里「…………」キリッ

海未「無表情作戦……でしょうか?」

凛「生徒会長モードって感じにゃ」


花陽(え、絵里ちゃん、すごい無表情……それどころかなんか、すごくキリっとしてる)

にこ「なんか、あそこまでキリッとした顔されると……逆にじわじわくるわね……ぷぷ」

凛「た、確かに……なんかあそこまでいくと逆に……っぷ」

真姫「いい作戦……なのかしら?」

絵里「…………」キリリッ

花陽(な、なんだろう。絵里ちゃん、真面目な顔してるだけなのに……なんだか……)

花陽「……っぷ、くすくす。あははは!」

凛・にこ「あ」

花陽「っは!」

穂乃果「はーい、花陽ちゃんの負けね!」

花陽「ああぁ……やっぱり負けちゃった」


絵里「ふぅ、この顔も疲れるわね」

希「昔はずっと、そんな顔しとったやん?」

絵里「もう、やめてよ、希。昔の私とは違うのよ。ところで花陽……なんで妙な顔をしていたの?」

花陽「え?」

絵里「花陽が妙な顔をしていたから、対応に困って固まっていたのだけど……」

花陽「え、えぇ?花陽、がんばって変顔作ってたのに……妙な顔だったのぉ!?」

絵里「ん?そういう事じゃなくて……にらめっこって真面目な顔して、見つめあうんじゃないの?」

『え』

絵里「あら?」


絵里「ふぅ、この顔も疲れるわね」

希「昔はずっと、そんな顔しとったやん?」

絵里「もう、やめてよ、希。昔の私とは違うのよ。ところで花陽……なんで妙な顔をしていたの?」

花陽「え?」

絵里「花陽が妙な顔をしていたから、対応に困って固まっていたのだけど……」

花陽「え、えぇ?花陽、がんばって変顔作ってたのに……妙な顔だったのぉ!?」

絵里「ん?そういう事じゃなくて……にらめっこって真面目な顔して、見つめあうんじゃないの?」

『え』

絵里「あら?」


にこ「違うわよ!確かに無表情はありだけど、変顔をするのも普通よ!」

絵里「え、そ、そうだったの?てっきり花陽が、ルールを間違えたのかと思っていたわ……」

凛「絵里ちゃんはうっかりさんだにゃー」

海未「なるほど……あの異様に凛々しい表情は、困り顔も混ざっていた訳ですか」

真姫「何かもう、ぐだぐだじゃない……」

希「ふふ、えりちも天然さんやねぇ」

絵里「うぅ……恥ずかしい……ごめんなさい、花陽。ルールをちゃんと分かってなかったなんて」

花陽「ううん、いいんだよ、絵里ちゃん。私が笑っちゃったのは確かだし」

絵里「花陽……!」

花陽「絵里ちゃん……!」ヒシッ

にこ「何なの?これ」


穂乃果「さて、1週したから2週目に入るよ!勝った人のを戻してー……ここだ!」

『西木野 真姫』VS『矢澤 にこ』

真姫「へぇ……にこちゃん、ね?」

にこ「あら……ついにきちゃったわね、真姫ちゃん?」

『ふふふふふふ……』


凛「二人は仲良しだにゃー」

絵里「得意分野がハッキリしてる二人だから、種目が重要ね」

希「これは見ものやねぇ」


穂乃果「種目は……これに決めたぁ!」

『歌』


にこ「歌ぁ!?」

真姫「ふふん、歌……ね?」

凛「あちゃー、にこちゃん、やっちゃったにゃー」

にこ「私が選んだんじゃないわよ!」

希「さようなら……にこっち」

にこ「まだ負けてないし!てゆーか、いちいち私をいじるの、やめてくれない!?」

凛・希「それは無理(にゃ・やん)」

にこ「あんたらねー……」


真姫「ま、ほら。いいからきなさいよ、にこちゃん」

にこ「ぐぬぬ、見てなさいよー」

海未「で、肝心の試合方法はどうするのです?」

穂乃果「んー、順番に同じ曲を歌ってもらって、多数決……って、あるよ」

真姫「どこまで、細かく聞いてるのよ……」

ことり「曲はどうやって決めるの?」

穂乃果「私の音楽プレイヤーに入ってる曲を、ランダム再生して一番最初に流れた曲、にするね!」

真姫「知らない曲は、さすがに歌えないわよ?」

穂乃果「それなら大丈夫。このプレイヤーは練習用に、μ'sのCDを入れただけの奴だから!」

希「おぉー、準備いいやんな、穂乃果ちゃん」

穂乃果「えへへー」

 
穂乃果「じゃ、いくよー、ポチ!」

『――――♪』

絵里(あら?こんな曲あったかしら……)

真姫(おかしい……私の作曲した曲じゃないわ)

にこ(てゆーか、このイントロって!)

『Can I do?I takeit,baby!Can I do?I make it,baby!』

にこ「アライズの曲じゃない!?」


穂乃果「あれぇ?」

真姫「あれぇ?じゃないわよ!どこがμ'sのCDを入れたプレイヤーなのよ!?」

花陽「なるほど……そういう事ですか!」

真姫「花陽?」

 
花陽「確かにあります!μ'sのCDの中に、(現時点で)一つだけアライズの曲が入ってるCDが!」

海未「そ、それは……?」

花陽「サントラです!正式名称はサウンドトラックと言いますが……なんとこれにはアライズの曲が入っているのです!」

『ナ、ナンダッテー!?』


にこ「って、いつの間にサントラなんかでたのよ!?そもそもスクールアイドルのサントラって何!?」

希「そもそも、サントラってμ's名義なん?」

花陽「細かい事を気にしてはいけませんっ」

真姫(細かいかしら)

花陽「とにかく、そういう事ですので、間違ってはいません」

絵里「なるほどね……で、どうするの?」

 
真姫「決まってるでしょ!無効よ、無効」

穂乃果「うーん、でも一応1曲目だし……真姫ちゃん、この歌知らない?」

真姫「知らない事もないけど……(でも正直うろ覚えだわ)」

にこ「…………」ニヤリ

にこ「ふふーん、真姫ちゃん、自信ないんだぁー?」

真姫「なっ!?だ、誰が自信ないって!?」

にこ「だってぇー、ちゃんと憶えてない曲じゃないと勝てないんでしょー?それってー、自信ないって事だよねー?」

真姫「へぇ……言うじゃない。いいわ!やってやろうじゃない!見てなさいよ」

にこ「歌は見えないけどねー?」

真姫「子供みたいな事言うんじゃないわよ!」

 
希「あちゃー、完全ににこっちに乗せられちゃったね」

絵里「これでどう転ぶか、分からなくなったわね」

凛「真姫ちゃんも単純だにゃー」

花陽「凛ちゃん、それ真姫に言っちゃダメだよ?」

希「とりあえず一つ、分かったことがあるな」

絵里「希?」

希(ちょろさ対決は、真姫ちゃんの負けやね……)

希(ま、うちから見たら、二人とも似たようなもんやけど)

穂乃果「それじゃあ、真姫ちゃんから順番に、スタートォ!」

 
花陽「さすがに、にこちゃん……かな。ごめんね、真姫ちゃん」

穂乃果「と、いうことはー……多数決の結果、にこちゃんの勝利!だね」

真姫「っく!そんな……この私がにこちゃんに負けるなんて」

にこ「ふふーん、宇宙ナンバーワンアイドルに歌で勝とうなんて100年早いのよ!」

にこ(でも実際は危なかったぁ……まさかうろ覚えであそこまで歌えるなんて……)

ことり「今日のにこちゃん、絶好調だね!」

希「明日あたり、事故にでも遭うんとちゃうか?」

にこ「不吉な事言わないでくれる!?あと、あんたが言うとなんかシャレにならないんですけど!」

希「あはは、ごめんごめん」

真姫「ま、折角私に勝ったんだから、頑張りなさいよね」

にこ「あの真姫ちゃんが、素直に……!これはもう―」

希「―事故に」

にこ「遭わないわよ!!」

 
穂乃果「じゃ、次ー、てやー」

凛「なんか、急に雑になったにゃ!?」

『星空 凛』VS『絢瀬 絵里』

凛「しかも凛の出番だったにゃ!」

絵里「ふふ、お手柔らかにね、凛」

穂乃果「じゃー、種目ー。ほりゃー」

にこ「殴っていいかしら、あれ」

ことり「だ、ダメだよ、にこちゃん」

『手押し相撲』


海未「また違う相撲がでてきましたね」

絵里「しかし、さっきから、選んだ人の性格が分かるラインナップよね……微笑ましいというか、何というか」

『ジィィィィィー』

穂乃果「ほえ?」


穂乃果「じゃ、スタート!」

凛「先手必勝だよ!」ババババッ

絵里「おっとと、さすがに速いわね……」


海未「さすが絵里。バランス感覚がいいので倒れる気配がありませんね」

希「それに加えて、避けに徹して、体力使わせて、隙をうかがう作戦かな?」


凛「にゃにゃにゃにゃにゃー!」バババババババッ

絵里「よっ、ほっ、っとと」ヒョイヒョイ


凛(うぅ……このままだとキリがないにゃ……それなら!)

凛「てやぁー!」バッ



海未(仕掛けた!)

絵里「よっと」ヒョイ

凛「あ」グラ

希(あ、前にいき過ぎてバランスが)

海未(急いで仰け反って耐えたけど、逆にこれは……!)


絵里(チャンス―!)

絵里「今よ!」バッ


凛「―ッ!」

絵里「え?」

海未(バランスを崩しながらも、さらに後ろに仰け反って避けた!?)

希(すごい体勢……凛ちゃん、やるやん!)


凛「お返し……だにゃ!」ドンッ

絵里「きゃっ!」ドサ

希「おぉ、そのまま戻る勢いでえりちを倒したで!」

海未「すごいですね、凛」

花陽「でも勢いよすぎて、一緒に倒れこんで、絵里ちゃんに覆いかぶさっちゃったね」

凛「ふふふ……やったにゃぁー……」シュー

絵里「ちょ、ちょっと凛!?大丈夫!?」

希「なんや、えりち。胸で窒息させる作戦?」

絵里「違うわよ!?」


凛「さすがにちょっと、疲れたにゃー」

花陽「お疲れ様、凛ちゃん」

穂乃果「よーし、残り2回!張り切っていくよー!」

にこ「勝手にだれて、勝手に復活してるし……」

海未「まぁ穂乃果のマイペースはいつもの事ですし……」

穂乃果「そいや!」

『南 ことり』VS『星空 凛』

凛「えぇー!また凛なのー!?」

ことり「ご、ごめんね?凛ちゃん」

凛「うぅ……ことりちゃんのせいじゃないけどぉ」


海未「で、種目は?種目によっては、そこまで疲れないでしょうし」

穂乃果「うーんと……こっちにしよっかな」

『枕投げ』


『………………』

真姫「また体力系ね……」

花陽「り、凛ちゃん……」

凛「もーいいもん!ここまできたらやってやるにゃー!」

ことり「うぅ……どうしよう」

穂乃果「ことりちゃん、あくまで『真剣勝負』だよ!」

ことり「穂乃果ちゃん……!うん、分かったよ」

海未「勝負事というのは真剣にやらねば、意味がありませんからね」


絵里「さて、場所の確保はこれくらいでいいかしら」

穂乃果「先に体に当たったほうの負けだよ!じゃあ、よーい……すたーとぅ!」


ことり「よし!いくよー、凛ちゃん……えぇーい!」ポイッ

穂乃果「わぶっ!?」バフッ

凛「にゃ!?」

ことり「わわ、ご、ごめんね穂乃果ちゃん!」

穂乃果「だ、大丈夫、気にしてないよ!」

ことり「気を取り直して……てぇーい!」ポイッ

希「おっと」ヒョイ

ことり「あぁ!またやっちゃった……ごめんね、希ちゃん」


海未「そういえば、忘れていました……ことりは所謂『ノーコン』と言われる種族でしたね」

穂乃果「あー、そういえば、ことりちゃんがモノを真っ直ぐ投げれてるとこ、見たことないかも……」

『って、ことは……』


花陽「わわ!」ヒョイ

海未「ハッ」パシッ

にこ「へぼっ」ボスッ


絵里「い、いけない。このままじゃ、どんどん被害者が増えるわ」

希「凛ちゃん、動くんや!どうにできるのは凛ちゃんしかおらへん!」

凛「―ッハ!?あまりの事に固まっちゃった」

凛「よし、こうなったら短期決戦にゃ!」ダッ、ブンッ

絵里(近づきながらの全力投擲……これなら避けれなっ……!?)


ことり「わわっ!」バシッ

凛「防がれた!?」

海未「あ、あれは……!」

穂乃果「ことりちゃんのMy枕!」

 
ことり「あ、危なかったぁ……よーし、それぇ!」ポイッ

真姫「あぶなっ」ヒョイ

凛「てぇい!」ブンッ

ことり「やっ!」バシッ


ブンッ、ポイ、ヒョイ、バシッ、ボスッ、ブンッ、ポイッ

凛「は、はぁ…はぁ…ぜ、全然決まらないにゃ……」

海未「これは……困りましたね」

希「まさかことりちゃんが、ここまで防ぐなんてなぁ。My枕、恐るべしやね」

絵里「近寄れば、当てれるかもしれないけれど、逆にあたる可能性もでてくるわね」

海未「どこに飛ぶか分からないというのも、ある意味厄介ですね」

にこ「でも、こんな事続けてたら寝る時間無くなるわよ……」

 
希「まぁ、どっちみち凛ちゃんの体力が限界やろうし、そろそろ決まるやろ」

凛「こうなったら賭けにゃ!」ダッ

絵里(動いた!)

穂乃果「真っ直ぐ行ったよ!?」

真姫「成るほど……ことりのノーコンさに賭けたのね」

希「ただのゴリ押しとも言うやんな」

海未「まぁ、それほど疲れているのでしょう……しかし」

ことり「えいっ!」ポイッ

凛「っ!」ヒョイ

花陽「すごい!ちゃんと避けた!」

海未「ですが、ことりにはMy枕防御が……」

 
凛「てぇい!」ブンッ

ことり「ひゃあ!」バシッ

絵里「やっぱり防がれた!」

海未「いえ、枕をもう一つ持っています!」

凛「にゃぁー!」ブゥンッ

ことり「あうっ!」バスッ


『………………』

凛「はぁ、はぁ……ふふふ、凛の……はぁ、はぁ……勝ちだにゃ」

ことり「あーん、負けちゃったー……残念」

 
穂乃果「おぉー、凛ちゃんの勝ちだよ!すごい、すごい!」

絵里「頭を狙って、わざと防がせて、視界を塞いでからの、至近距離での足への投擲……ハラショーよ、凛!」

真姫「何の解説をしてるのよ、絵里は……」


海未「素晴らしかったですね。とてもいい勝負でした!」

希「ふふ、一番楽しい勝負だったかもしれんね」

にこ「そして一番楽しんでるのも、間違いなく、あんたらよ」


穂乃果「うーん、いい勝負だったね!じゃあ……」


穂乃果「決勝戦、やろうか?」


凛「はぁ、はぁ……へ??」


穂乃果「いや、だってもう随分遅くなっちゃったし」

海未「あ、本当ですね……これ以上は明日に差し支えます」

穂乃果「そういう訳だから、決勝戦やるよ!メンバーはにこちゃんと凛ちゃん!」

凛「ちょ、ちょっと待っ……!」

穂乃果「種目はー……『ダンス』だよ!」


凛「…………」ゴーン

花陽「あぁ!?凛ちゃん!?」

絵里「昼間も練習して、体力を使っているのに、これは……」

真姫「というか、体力使うものばっかじゃない」

希「しかも、それをことごとく引き当てる凛ちゃん……ある意味何かもってるやん」

にこ「敵ながら、同情するわね」


穂乃果「じゃあ、良かったほうの多数決ね!曲は『START:DASH!!』だよ。レッツ、スタート!」

凛「もう嫌にゃぁーーーーーーーーー!!」



凛「はぁ、はぁ、はぁ……」ズーン

希「あの状態で踊りきるなんて……すごいなー凛ちゃんは」

絵里「でも、さすがにまともには踊れなかったわね……」

海未「まぁ、仕方ないですね。むしろ良くやったほうです」

にこ「今回ばかりは、勝ち誇る気になれないわね……」

花陽「大丈夫、凛ちゃん……?」

凛「うぅ……かよちーん」

花陽「よしよし」

真姫「はぁ……やっと終わったわね」

 
穂乃果「じゃあ、優勝したにこちゃんには、賞品をプレゼント!じゃじゃーーーん!!」

にこ「…………」

穂乃果「あ、あれ?どうしたの、にこちゃん」

にこ「一応聞くわ……これは何?」


穂乃果「穂むら名物、穂むらまんじゅう!略して『ほm」

にこ「あぁ、うん。もういい分かったわ」


穂乃果「ぶー、にこちゃんがひどいー!」

にこ「いやいや、文句の一つも言いたくなるわよ!?ここまでやらせといて、賞品はまんじゅう一つとか!」

穂乃果「仕方ないじゃんー、もっと持っていこうと思ったのに、一つしか余ってなかったんだもん!」

にこ「挙句の果てに在庫処分品!?」

 
穂乃果「じゃあ、優勝したにこちゃんには、賞品をプレゼント!じゃじゃーーーん!!」

にこ「…………」

穂乃果「あ、あれ?どうしたの、にこちゃん」

にこ「一応聞くわ……これは何?」


穂乃果「穂むら名物、穂むらまんじゅう!略して『ほm」

にこ「あぁ、うん。もういい分かったわ」


穂乃果「ぶー、にこちゃんがひどいー!」

にこ「いやいや、文句の一つも言いたくなるわよ!?ここまでやらせといて、賞品はまんじゅう一つとか!」

穂乃果「仕方ないじゃんー、もっと持っていこうと思ったのに、一つしか余ってなかったんだもん!」

にこ「挙句の果てに在庫処分品!?」

 
穂乃果「あ、大丈夫だよー、賞味期限が一日くらい過ぎてても、大して変わらないから!」

にこ「しかも賞味期限まで切れてるんかぁーーーい!」ビシィッ



『………………』



絵里「はーい、今日はもう寝るわよー。みんな、準備してー」パンッパンッ

凛「凛はお風呂に入りなおすにゃー。さすがにこのまま寝れないにゃ」

穂乃果「あ、じゃあ私もー。走って汗かいちゃった」

真姫「まったくー、無駄に疲れたわね」

ことり「ことりも疲れちゃったー」

海未「さ、早く寝て、明日からまた練習ですよ?」

花陽「うん、がんばろうね!」


にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!何勝手に終わらせようとしてるのよ!」

希「にこっち」

にこ「の、希……!そうよね、希だけは……」

希「いやー、さすがやな、にこっちは。ちゃんと締めてくれるなんて。やっぱ部長はにこっちやね!」

にこ「全っ然、締まってないわよ!?むしろオチてるわよ!!」

希「ふふ、それじゃあ、お風呂入りに行こかー」ガシッ

にこ「ちょ、ちょっと!?何すんのよ……!あっ、こら!待ちなさぁーーーーーぃ……」



にこ「こんなの絶対に納得いかなーーーーーーーい!」



おわり

μ'sメンバーをわいわいさせたいだけのSSでした

定番の流れが多いのは、きっと原作の空気がゆるいk……どうもでしたっ

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