男「食べると不老不死になれる?!」 (10)

白い林檎ーー
かつて1000年に一度、ある島の林檎の木になるとされた伝説の林檎である。
なんでも、その林檎を食べると不老不死になれると言われている。
その林檎を求め、学者や政界人から一般人など総勢40人の人達がその島
に来ることになっていた。

男「食べると不老不死になれる?!」

A「そうよ、今回はその林檎を手に入れて欲しいの」

この人は通称A、本名は知らないが俺達エージェントの親玉である。
ちなみに女だ。

男「もちろん、報酬はあるんだろうな?」

A「ええ、貴方が手に入れたら一番に一口かじらせてあげるわ」

男「一口プラス100万円だ」

A「分かったわ、今回は相当危ないからね」

男「え?林檎を取ってくるだけじゃないの?」

A「取ってくるだけって言っても他の人よりも早く取らないといけないの」

A「さらにその白い林檎たった一日で実るの。林檎の木は大きいし、他の普通の林檎も一日で実るから探しにくいの」

男「なるほど……」

A「じゃあ2日後に出発よ」

男「結構、急なんだな…で、その島の名前は?」

A「アップルアイランドよ」

ーー2日後ーー

男「本当にこの港から島に行けるんだろうな?」

ケータイ越しにAは答える

(A「そこであってるはずよ」)

男「じゃあ、なんで一隻も止まってないんだよ!」

プッ……ツーッツーッ

男「あっ、切れた……ん?圏外か…」

ボーーーッザザッーーーーー

男「(ずいぶん大きな船だな)」

老人「これはこれは」

男「こんにちは(チッ…先客か…)」

老人「貴方も林檎探しに?」

男「いえ、私はただの観光でして……」

老人「そう…ですか……」

男「はい(敵は増やさない方がいいな…)」

ッツッ……サーーーー

船長「艦内放送です、あと2時間ほどでアップルアイランドに到着です」

プチ……

ーー艦内食堂ーー

少年「」パクパクモグモグ

男「(なんだか昔の自分を見てるようだ…)」

男「1人なのか?親は?」

少年「お父さん仕事で忙しいから先にご飯食べてろって…」

男「お父さんの仕事って何?」

少年「なんか発掘する仕事だって。でも、今回の仕事はなんか林檎?を取ってくるって言ってた」

男「そう…か……じゃあ俺とご飯食べるか?」

少年「うん!」

男「あっ、自己紹介まだだったな、俺はエージェントの男だ」

少年「えーじぇんと?」

男「人のお願いを聞いてあげて代わりにやってあげる仕事さ」

少年「へ~、すごいんだね」

男「まあな!ww」

ーー1時間後ーー

男「ふぅー、食べた食べた」

少年「じゃあ、僕、お父さんのところ行ってくる」

男「ああ、じゃあな」

少年「ばいばーい」

ーー艦内ロビー(ソファー)ーー

男「(少し寝るか…)」

ーー1時間後ーー

ッツッ……サーーーー

船長「艦内放送です、アップルアイランドに到着しました」

プチ……

男「(っ……着いたか…)」

ーー島内中部ーー

男「(結構たくさん人いるな)」

?「あのー……男さんですよね?」

男「どちら様ですか?」

?「あ!これは失礼しました。私はAさんに雇われた者でして、今回は男さんのサポートをするように言われています」

男「(女か…Aも気が利くな)」

女「よろしくお願いしますね」

男「こちらこそ」

女「では、林檎の木を見に行きましょう」

ーー林檎の木の下ーー

男「へー、かなりデカイな」

低く、そして横に大きい木があった。

女「毎日50以上の林檎が実るそうですよ」

男「そんなに?!」

女「一応、白い林檎のなる木ですから」

男「でも、この中から一つ白くても気づかないかもしれないな…」

女「そういえば、島の南部に集落があるので行きませんか?」

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