上条「デンマークでのこと、神裂に謝りに行くか……」 (99)

新約10巻ネタバレ注意

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上条(……)ブルッ

上条(お、俺が震えてる!?100%のオティヌスと戦ったときでさえ震えていなかったこの俺が!?)ガタガタ

上条「い、いや、違う……これはあれだ…テンション高いからだな……うん」ダラダラ

禁書「とうま、顔が真っ青なんだよ。それに汗も凄いかも。休んだ方がいいんじゃない?」

オティヌス「お前もたまにはベッドで寝たらどうだ?ぐっすり眠れるかもしれないぞ」

上条「…………」


上条(いや、元はと言えば俺の自業自得なんだよ。それは分かってる)

上条(何せあのキャーリサ、アックア、騎士団長とかいうとびきりやばい三人を全部押し付けて、俺は逃げたからな…)

上条(あの状況じゃオティヌスを優先するべきだったと思うし、神裂もきっとそんなこと分かってると思う)

上条(でもやっぱり謝んなきゃだろ。ぶっちゃけオティヌスを助けられたのはアイツの力あってこそだったしな)

上条「……。俺ちょっとイギリス行って神裂に会いに行こうかな」

禁書「え!?お金はどうするの!?」

上条「そこなんだよなぁ……」


オティヌス「そんなに無理して行かなくてもいいだろう」

上条「お前を助けるのに一役買ってくれたんだぞ。謝罪ももちろんだけど、しっかりありがとうって言わなきゃな」

禁書「でもお金が……」

上条「……この先しばらく飯をもやしのみにすれば、あるいは……」

禁書「そんなのやだ!!」

上条「だよなぁ…八方塞がりかよ……」

オティヌス「まぁ別に今すぐじゃなくてもいいんじゃないか?また機会がある時に行けばいい」

上条「いや、このままずるずる引き延ばすのは良くないと思うんだ」

上条「時間が空けば空くほど謝りにくくなるもんだろ?」

オティヌス「そんなものなのか、面倒だな」

禁書「かおりは許してくれるんだよ!……たぶん」

上条「おい最後の聞こえてんぞ」

上条「でもお前が言うように、金銭的に考えて無理があるんだよな……」

上条「さて、とにかくこの件は保留だな。俺学校行ってくる」

禁書「行ってらっしゃい」

オティヌス「早く帰ってこいよ」

上条「おう、行ってきまーす」ガチャ





上条(ほんとどーすっかな……)スタスタ

上条(何かイギリスに行ける手段は……)


「ん、登校中か?ご苦労なことだな」


上条「?」クルッ

上条「ば、バードウェイ!?なんでここに!?」

バードウェイ「んー……まぁ色々とな」

上条「そ、そうか…」

上条(聞いといてなんだけど理由なんてぶっちゃけどうでもいい!!バードウェイならイギリスに連れてってくれるんじゃないか!?)


上条「お前はこれから用事があるのか?」

バードウェイ「いや、もう終わった。これから急いで帰らなきゃいけない」

上条「い、今すぐなのか!?引き延ばすのは無理か?」

バードウェイ「はぁ?何を考えているか知らんが引き延ばすのは無理だ」

上条(くぅぅ……正直もう出席日数が冗談抜きでやばい!!……けど)

上条「俺も一緒に連れてってくれ!!頼む!!」

バードウェイ「何だと?」

上条(この機会を逃したら、俺は絶対後悔することになるぞ!)

バードウェイ「お前がイギリスに?」

上条「ああ、どうしても行きたいんだ」

バードウェイ「まぁ席は空いているが……」

上条「ほんとか!?頼むよバードウェイ!」

バードウェイ「イギリスで何をするつもりだ?それだけ聞かせろ。お前はそうホイホイと動き回っていい奴じゃないんだよ」

上条「……話したい人がいる。その人に謝罪と感謝の気持ちを伝えたいんだ」

バードウェイ「そんな理由じゃ納得できないな」

上条「頼むよバードウェイ!!お前の言うことなんでも聞くから!!」

バードウェイ「仕方ないな。ほら、ついてこい」

上条「やった!ありがとな!!」

バードウェイ「言ったからには何でも言うことを聞けよ?」

上条「ああ、もちろん!!」

上条(これで神裂のところに行ける!)

バードウェイ(ふふ、何でも……か)

続く

投下します

バードウェイ「ではさっそく向かうぞ」

上条「あっ、ちょっと待ってくれ。イギリスに行くこと伝えなきゃ」ピポパ

バードウェイ「時間が無い。歩きながらやれ」

上条「おう」

上条「あ、もしもし小萌先生ですか」

小萌『上条ちゃん、どうしたのですか?速く来ないと遅刻なのですよ』

上条「それなんですが、今からイギリス行ってくるんで今日は休みます」

小萌『は?イギリス?』

上条「インデックスと、あともう一人妖精みたいな女の子がいるのでお世話お願いします。こんなこと頼めるの小萌先生だけなんです!」

小萌『はぁ、また何かやらかしたのですねー…分かりました。気を付けて行ってくるのですよ。留年になっても知りませんからねっ!』

上条「ありがとうございます!!それじゃ」ピッ

バードウェイ「よし、着いたな。乗り込め」

上条「ああ、ほんとありがとな」

バードウェイ「礼はいい。とにかく私の言うことを何でも聞いてくれればそれでいい」

上条「はは……お手柔らかに…」


「ん?あれ?」

上条「お、この声は……」


マーク「か、上条当麻!?ボス、何故彼が乗っているのです?」

バードウェイ「イギリスに用事があるんだとさ」

上条「お邪魔してまーす」ペコッ

マーク「は、はぁ……なるほど……」

バードウェイ「で、謝罪と感謝ってのは誰に伝えるんだ?」

上条「神裂だけど」

バードウェイ「神裂火織……ねぇ。なるほど」

上条「あいつ多分すっげー怒ってると思う……無事学園都市に帰ることが出来ればいいんだけど……」

バードウェイ「ま、精々頑張ることだな」

上条「やべえ、また震えが……」

バードウェイ「自業自得だ」

イギリス




上条「ここまでありがとなバードウェイ。じゃあまた」

バードウェイ「あの約束、忘れるなよ」

上条「分かってるって。じゃあなー」タッ


タッタッタッタッ


マーク「ボス、約束って?」

バードウェイ「…………まぁ、あいつは一生私の下僕ってことだ」

マーク「うひゃー、なんて人生なのでしょう」

バードウェイ「ぶっ飛ばすぞ」


上条(とりあえずイギリス清教女子寮を目指すか……)

上条(やべえ…心臓が爆発しそうだ……胃も痛いし…)

上条(でも、やっぱり謝らなくちゃだ。だって俺が悪いんだから……)


「もしもーし」


上条(最初はなんて声を掛けようか……)

上条(まず謝った方がいいのかな?それとも先にありがとうって言った方が良いのか?くそ、分からねえ)


「もーしもーし?聞いてますか?私の声届いてますかー?」


上条「うお!?レッサーじゃねえか!なんでここに!?」

レッサー「それはこっちのセリフですよ。どうしてあなたがここに居るんですか」


上条「ちょっと用事があってな」

レッサー「ハッ!?も、もしかして……!?」

上条「いや、お前に会いに来たとかじゃないぞ?俺はイギリスのために尽くすとか無理だし」

レッサー「もーまったく素直じゃないですねっ」

上条「じゃあな。俺もう行くから」

レッサー「わーつれないですねー。暇だし私もついていきますよ」

上条「え?でも……」

レッサー「なんです?まさかいかがわしいところに……?」

上条「いや、イギリス清教女子寮だ」

レッサー「あっ」

上条「まぁそういうわけだから。またなレッサー」

レッサー「はーい。今度はもっといっぱいお話しましょうね」

上条「おう」

イギリス清教女子寮



上条(ついに着いた……着いちまった……)

上条(くっ……やべえ……足が鉛みたいだ……全然動かねえ)

上条(はぁっ……はぁっ…ど、動悸が治まんねえぞ……)バックンバックン



「あら?あなたは」



上条「!!?」ビクッ

オルソラ「まぁ!やっぱり上条さんでございましたか!」

上条「お、オルソラかぁ~良かった……神裂だったらどうしようかと……」

オルソラ「神裂さんに会いに来たのでございますか?」

上条「ん、まあな。まだまだ心の準備は出来てないけど」

オルソラ「心の準備……?」ジトー

上条(何だこのプレッシャー……)

オルソラ「」ツーン

上条(何で怒ってんだ……?)

上条「あ、あのオルソラ……入っていいか?」

オルソラ「あ、そういえば神裂さんは今お出かけ中でございました」

上条「え?そうなのか」

オルソラ「もうすぐ帰ってくるころだと思いますから、少し待っていてください。お茶でもどうぞ」ニコッ

上条(や、やさしー……)

上条「ああ、そうさせてもらうよ」

続きます
更新は明日です

投下します


オルソラ「どうぞ座ってください」

上条「お邪魔しまーす」

オルソラ「お茶淹れますから少し待っていてくださいね」ニコッ

上条「ああ、ありがとう」


スタスタスタスタ


上条(ふぅ……とりあえず落ち着け。ここに来てから動悸がひでえからな……)

上条(とにかく、やっぱり最初は謝ろう。んで、そのあとありがとうって言おう)

上条(問題は謝り方だが……ここは日本人らしく土下座か?)


「あっ、ちょっとここで何してんですか!?」


上条「ん?おーアニェーゼ。お邪魔してます」ペコッ

アニェーゼ「いや、何で!?」

上条「……と、いうわけでイギリスまで来たんだ」

アニェーゼ「はぁ……なるほど」

上条「神裂はどこに行ってるんだ?もうすぐ帰ってくる頃らしいけど」

アニェーゼ「天草式連中のいる日本人街でしょうよ」

アニェーゼ「ていうか、一つ言っちゃっていいですかね」ジロリ

上条「え?何?」ズズッ

アニェーゼ「デンマークで私のパンツ見まくってやがりましたよね?何か言うことは?」

上条「…………」


上条「すんませんしたーっ!!」ドゲザッ

上条「……と、いうわけでイギリスまで来たんだ」

アニェーゼ「はぁ……なるほど」

上条「神裂はどこに行ってるんだ?もうすぐ帰ってくる頃らしいけど」

アニェーゼ「天草式連中のいる日本人街でしょうよ」

アニェーゼ「ていうか、一つ言っちゃっていいですかね」ジロリ

上条「え?何?」ズズッ

アニェーゼ「デンマークで私のパンツ見まくってやがりましたよね?何か言うことは?」

上条「…………」


上条「すんませんしたーっ!!」ドゲザッ

アニェーゼ「まぁ別にいいんですがね。今更言ってもしょうがないですし」

上条「いや、ごめん。あの時めっちゃパンツ見てたのは俺が悪かった」

アニェーゼ「また怒りが沸き上がりそうなので黙りやがり下さい」

上条「はい」

アニェーゼ「……で、オティヌスのヤツは元気にしてんですか?」

上条「あ、ああ、元気だよ。毎日よく遊ぶしよく寝てる」

アニェーゼ「そうですか……」

オルソラ「お茶が出来たのでございます……あら、アニェーゼさんも居たのでございますか。ではお茶を追加しなくてはなりませんね」

アニェーゼ「いいですよ、私の分は」

オルソラ「あら、そうでございますか?」

アニェーゼ「ええ、あいにく今はお腹がいっぱいなもんで」

上条「そういやアンジェレネやルチアは?」

アニェーゼ「あの子らはそこら辺で用事済ませちまってるはずですよ」

上条「そうなのか」



ガチャリ



上条「!?」ゾクッ


上条「い、い、今の音、何ですか!?」

アニェーゼ「あー……あれじゃないですか?」

上条「あ、あれ?」

アニェーゼ「はい」ニヤッ

アニェーゼ「貴方が会いたくて逢いたくてたまらない神裂火織さんが帰って来ちまったんじゃないですかね?」

上条「え、え、ええ!?まだ早いよ!こ、心の準備が!」

オルソラ「心の準備、とは何なのでございますか?」ジトー

上条「何でお前は怒ってんの!?」


スタスタ・・・


上条「うわ!ちょ、どうしよう!?来てる!!この部屋に来てる!!」

アニェーゼ「辛いことは早めに済ませといたほうがいいですよ」ニヤニヤ

オルソラ「つらい?」

上条「うわあああ!!そ、そうだ!とりあえず土下座だ!土下座しとこう!!」ガバッ

アニェーゼ「アンタにはプライドってもんがないんですか!?」

上条「うっせー!こちとら命掛かってんだよ!!」

ガチャ


上条「申し訳ありませんでした神裂様。どうかご慈悲を……」

五和「えっ?上条さん!?どうして土下座してるんですか!?」

上条「い、五和かぁ~~…あー良かった」

アニェーゼ「チッ」

オルソラ「五和さんこんにちわ」ニコッ

五和「ご無沙汰してます」ペコッ


五和「それで、か、上条さん、どうしてイギリスに?も、もしかして……」

五和(わ、わた、私に会いに来たりなんて……/////)

上条「神裂に謝りに来たんだ……」ボソボソ

五和「な、何だ……女教皇様ですか」シュン

上条「いやーでも、ホント五和で良かったー!!ありがとう五和!」

五和「よ、よく分かりませんけど、お役にたてたのなら感無量です!///」

上条「……それでさ、そのー神裂はまだ……だよな?まだだよね?ね!?」

五和「女教皇様はまだ用事があるらしいので、一緒に買い物をしていた私が先にここへ荷物を届けに来たんですよ」

上条「つ、つまり……?」

五和「あともうすぐで帰ってこられると思いますよ?」

上条「…………腹括るか」

五和「?」

上条「よし!土下座の練習だ!」

五和「え……?」

上条「五和、俺の土下座の採点頼む。今からやるから」

五和「いえ、さっきやってた土下座ですでに満点だと思いますけど……」

上条「いや、油断は禁物だぞ……何せ相手はあの神裂だ」ブツブツ

上条「少し立ち振る舞いを間違えたら一瞬で鉄拳が来る……」

上条「土下座だけじゃインパクト不足かもしれない……何か、何かないのか?」

上条「はっ!そうだ!ここはあえてギャグっぽく言ってみるってのはどうだ?」ブツブツ

上条「『あの時の堕天使エロメイドに免じて許してくれよ!』みたいな。よし、これで掴みは大丈夫……」ブツブツ

五和「あの、上条さん」

上条「ん?どうしたんだよ五和」

五和「女教皇様、もういらっしゃってますけど」

上条「はい?」クルッ



神裂「…………」ワナワナ



上条「」

続きます

投下します

神裂「上条当麻」


上条「なんでしょう神裂様」


神裂「堕天使エロメイド……と言いましたよね」


上条「言ってないです」


神裂「言いましたよね?」


上条「言いました」


神裂「あのことは闇に葬ろうと……そう決めましたよね」


上条「覚えてないです」


神裂「とりあえず歯を食いしばってください」


上条「それ以外に道はありますか?」


神裂「ありません」



バゴンッッッ!!!!



上条「」チーン

神裂「まったく……この男ときたら……」

アニェーゼ「うわぁ……」

五和「ちょ、やりすぎじゃ……」

神裂「いえ、加減はしていますよ」

オルソラ「とにかくお薬を持ってくるのでございますよ」テテテ

上条「ぐぅ……い、いいってオルソラ、俺は大丈夫だから」ムクッ

オルソラ「そうでございますか?それなら……」


神裂「で、今日はどういった用事なんです?上条当麻」

上条「ん、ああ、それな」

神裂「あなたがたった一人で来るなんて初めてですから。あの子を置き去りにしてまで、一体どんな用事があるのか私は気になるんです」

上条「では……さっそく本題に入るとしましょうか……」スッ


ガバッ


上条「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ドゲザッ



アニェーゼ(さて、ここからどうなっちまうのか見ものですねー)

五和(上条さん……!どうか御無事で……!!)



神裂「…………」


神裂「…………何がです?」


上条「えっ?」


上条「いやいやいや……何ってそりゃデンマークのことですよ?」

神裂「あぁ、デンマークのあれですか」

上条「何か軽くねえ!?」

神裂「いえ、私としてはあなたの方が意外ですよ。まさかわざわざ謝りに来るなんて……」

上条「そりゃ謝りに来るよ!!そんな薄情な奴だと思われてたのか!!」

神裂「そういうわけじゃないですよ」

神裂「まぁ確かにあの時は頭に血が上っていましたが……今にして思えば、あれでようやくあなたへの恩を返せたというか……」

上条「恩って……そんなの……」

神裂「私にとっては、まだまだ返し足りないくらいですよ?」


上条「お前……やっぱりヒーロー向きだよ」


上条「あれだけでもう、十分足りてるのに」


神裂「でも、私は……」


上条「もう全部返してもらってるよ。お前のおかげでオティヌスを助けられた」


上条「ありがとうな、神裂」ニコッ


神裂「っ!///」


神裂「い、いえ、そんな、あの……て、照れますね……///あなたからお礼を言われると……/////」


五和(な、何ですか!この桃色な空気は!!)

五和(わ、私だって、本当はデンマークに行きたかったのに……)

五和(いつの間にか女教皇様に……くっ!)

オルソラ「……」ジトー

アニェーゼ(やれやれ)

続きます

神「つれーわー、彼に頼られて3人相手に戦ったけどwww?
2時間しか寝てねーんじゃねー、マジつれwww?」ニヤニヤ
五アオ「グヌヌ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月04日 (金) 13:46:16   ID: pcYeKNSh

はよ

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