やよい「ジュースをいただきました」 (178)
やよい「うっうー!ではまたらいしゅー!さよーならー!」フリフリ
カットー!
やよい「ありがとうございましたーっ!」
P「やよい、今週もよかったぞ」
やよい「そうですか?えへへっ!」
P「疲れたろ?ほい」
やよい「飲み物ですか?」
P「ああ。いっぱい声張ったから喉がカラカラだろうと思ってな」
やよい「まだへっちゃらですよ!」
P「おっ。元気みたいだな。でもこれはちょっとしたご褒美みたいなもんだから受け取ってくれ」
やよい「そうですか?ありがとうございます!」
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やよい「プロデューサーからジュースをいただきました」
やよい「喉はまだ渇いてないけどすぐに飲まなきゃ失礼かなぁ」
やよい「でもでも、本当に喉が渇いてるときに飲んだ方がいいような気もするし」
やよい「うーん…」
ガチャ
春香「ふぅ?…疲れたぁ」
やよい「あっ!春香さん!おはようございます!」
春香「おはようやよい…はぁ…はぁ…」
やよい「どうしましたか?」
春香「えへへ…ちょっと寝坊したから小走りできたもんで…」
やよい「そうなんですか」
春香「おかげで喉もからっからで…」
やよい「!」ピコーン
?
やよい「それでしたらこれを飲んでください!」
春香「あっジュース!くれるの?」
やよい「はい!」
春香「ありがとうやよいー!くぴっくぴぴぴぴ…」
やよい(喉が渇いてない私なんかより春香さんに飲んでもらった方がいいですよね)
春香「ぷはーこれだー」
やよい「喜んでもらえてよかったですー」
春香「ほんとありがとうやよい。そうだ!お礼にいいものあげる!」
やよい「いいもの?」コテン
春香「じゃーん!春香さん特性のクッキーですよー!」
やよい「わあっ!とってもおいしそうです!」
春香「よかったら食べてね!」
やよい「うっうー!ありがとうございますー!」ガルーン
やよい「春香さんからクッキーをいただきました」
やよい「とーってもいい匂いがしますー…くんくん…くんくん…」
やよい「せっかくですし、お茶を淹れておいしくいただきましょう」
やよい「雪歩さんがいてくれたら一緒においしいクッキーとおいしいお茶をいただけたんですけど…」
トテテテ
ガチャ
亜美「はろはろーん♪」
真美「真美たち参上ー♪」
亜美「うあ?誰もいないみたい」
真美「ちぇー……あれ?これは…」
亜美「くんくん……こ、これは!」
真美「まさか!」
やよい「お茶の用意もできました♪」トテテテ
やよい「あれ?亜美?真美?きてたの?」
亜美「」ビクッ
真美「も、もはー…」
やよい「2人ともどうしたの?ほっぺたがハムスターみたいに膨らんでるけど…」
やよい「……あれ?ここにあったクッキーは…」
亜美「は、はみはみ!」
やよい「亜美、クッキーしらない?」
亜美「はむむむ」
やよい「真美?」
真美「もむも、もむむむん!」
やよい「…………」
やよい「口の中見せなさい」
やよい「人のもの勝手に食べちゃだめでしょ!」
亜美「だってぇ…こんなとこにクッキーが落ちてたから…」
やよい「テーブルの上に置いてあるものは落ちてるって言わないの!」
真美「このままにしとくのはもったいないかなーって…」
やよい「今から食べるとこだったの!」
亜美「ごみんなさぁい…」
やよい「もう、言ってくれたら分けてあげたのに…」
真美「うあうあー…やよいっちに食べてる途中の口の中見られちゃったよー…もうお婿にいけないー…」
亜美「はっ。真美は実はお兄ちゃんだったのか」
やよい「まったくもう…せっかくお茶もいれたのに…」
真美「ごめんってばぁ」ギュゥー
やよい「そう簡単には許しません。ちょっとは反省しなさい」プイ
亜美「亜美たちのおにぎりあげるからぁ」
やよい「!」ピクッ
やよい「亜美と真美からおにぎりをいただきました」
やよい「べ、別におにぎり貰ったから許してあげたんじゃないんだから!」
やよい「でも朝ごはんはもう済ませてありますし…うーん…」
やよい「クッキーならおやつってことで食べられますけど…おにぎりをおやつの代わりにするのはどうかなーって」
美希「なにやらおいしそうな話してるの」
やよい「わぁっ!?美希さん!」
美希「あふぅ」
やよい「い、いつのまに…」
美希「ずーっと事務所で寝てたの」
やよい「き、気がつきませんでしたー…」ドキドキ
美希「それで、なんの話?」
やよい「あ、はい。このおにぎりをどうしようかなーって…」
美希「ミキにくれるんだよね?」
やよい「えっ?」
美希「ミキにくれるんでしょ?」
やよい「は、はいっ。どうぞ!」
美希「あーん」
やよい「あ、あーん…」
美希「んー♪おいしいのー♪」
やよい「それはよかったです!」
やよい「でも美希さんも朝ごはん食べてきたんじゃ…」
美希「おにぎりは別腹なの」
やよい(じゃあなにが別腹じゃないんだろう…?)コテン
美希「おいしかったの。やよいにあーんで食べさせてもらうおにぎりは格別だね」
やよい「えへへ。美希さんに喜んでもらえてなによりです」
美希「やよいにここまでさせてお礼をしないなんてありえないってカンジ」
やよい「えっ!お礼なんていいですよ!」
美希「うーん……あ、そうだ」ゴソゴソ
美希「この間店の前を通ったらおじさんがくれたの」
やよい「これ…お食事券ですか?」
美希「そうみたい。でもミキ的にはお店のご飯よりもおにぎりの方が好きだし、やよいがおにぎりくれたからもういらないの」
やよい「そうですか…?」
美希「どうせミキは使わないし、やよいにあげるの」
やよい「そういうことでしたら喜んで受け取ります!うっうー!ありがとうございますー!」ガルーン
美希「うん!……ということでミキはもう寝るの。あふぅ……」
やよい「わっ。は、早いです!」
やよい「食べてすぐ寝たら牛さんになっちゃいますよー…?」
やよい「美希さんからお食事券をいただきました」
やよい「ど、どうしよう…ほんとは家族のみんなと行きたかったけど…これお一人様じゃないと駄目みたい…」
やよい「わ、私だけ外食だなんてみんなに悪いし…どどどどうすれば…!」
貴音「どうしましたか?やよい」
やよい「貴音さん!あ、あの!これ!」
貴音「お食事券…?ほう、これはよいものを持っていますね」
やよい「で、でも私…1人で外食だなんて…!」
貴音「落ち着いてください。これはきっと日頃頑張っているやよいへのご褒美なのですよ」
やよい「でも…私が頑張れてるのはみんなのおかげですし…」
やよい「!」ヤヨピコーン
やよい「このお食事券、貴音さんが貰ってください!」
貴音「な、なんと!?」
やよい「私からの感謝の気持ちです!」
貴音「しかし…わたくしはやよいに対して特別なことなどしておりませんし…」
やよい「はい!貴音さんはいてくれるだけで私の支えになってくれてるんです!」
貴音「や、やよい……くすん…」
貴音「そ、それをいうのならわたくしだって…!やよいがいてくれているだけでわたくしは…!やはりこれは受け取れま」
やよい「あ!よくみてみたらこのお食事券、ラーメン屋さんの券みたいですね!」
貴音「やよいの気持ち、ありがたく受け取ります」
やよい「受け取っていただけますか!」
貴音「もちろんです。やよいの心遣いはしかとわたくしの胸へと染み渡りました」
やよい「うっうー!よかったですー!」ピョン
貴音「ではわたくしからの気持ちも受け取ってください」
やよい「え?いえそんな…そのお食事券もいただき物ですし、気を使っていただかなくても…」
貴音「やよい。大事なのは思いやりです。わたくしはお食事券よりも、やよいの思いやりに感動したのです」
やよい「貴音さん…」
貴音「そう。決してらーめん…お食事券に釣られたのではなく、らぁめ…やよいの心遣いに…らぁ、らーめん。胸を打たらぁめんのです」
やよい「…………?」コテン
貴音「今はこのようなものしか持ち合わせていませんが…」
やよい「わぁ!綺麗なあくせさりーですー」
貴音「以前のどらまでご一緒しておりました女優さんにいただいたものです。しかしわたくしには似合わないかと思いまして…やよいにと」
やよい「そ、そんな!私にだってこんな綺麗なあくせさりーは早いです!」
貴音「ふふっ。そんなことはありません。やよいはもうすでに他人を思いやることのできる大人の女性ですよ」
やよい「うぅぅぅ…!」ジーン
貴音「ではわたくしは急用がらぁめできましたこでここで失礼らーめんいたします」
やよい「貴音さん!ありがとうございましたー!」ガルルーン
立て逃げするくらいなら最初から書くなトンマ
読んでみたら俺が立てたスレだった
やよい「貴音さんからあくせさりーをいただきました」
やよい「貴音さんは私に似合うって言ってくれたけど…こんなに大人っぽくて綺麗なあくせさりーなんて私にはちょっと早すぎますーっ」アワアワ
やよい「私なんかよりもっと女の子らしい方が身につけたほうがいいんじゃ…」アワアワ
真「やよいっ。ボクのこと呼んだ!?」
やよい「わっ。真さん!」
真「どうしたの?なんだかツインテールが踊ってるけど」
やよい「えと…貴音さんからこれを貰っちゃって…」
真「わぁー!いいなぁ!すっごい可愛い!」
やよい「はいっ。かわいいですよねー!」
真「うんうん!やよいに似合うと思うよっ!」
やよい「そそそうでしょうかっ!?」
真「うん!可愛いやよいには可愛いアクセサリーだよっ!」
やよい「え、えへへへ……///」
真「よかったら今つけてみてよ!」
やよい「えぇっ!?ちょ、ちょっと恥ずかしいかも…」
真「いいじゃないか!恥ずかしがるやよいも可愛いよ!」
やよい「そ、そうですかー?でも…」
やよい「」ヤヨピコーン
やよい「でしたら元から可愛い真さんがつければもっとかわいくなるんじゃないでしょーか!?」
真「へっ?」
やよい「真さんがつけてみてくーださいっ!」
真「そ、そんなっ!?これはやよいのだし……」
やよい「ぜったい似合います!!」
真「そう…かな?へへ……それじゃあちょっとだけ……///」
真「ど、どうかな?」
やよい「はわわー……///」
真「な、なにか言ってよっ。なんか恥ずかしいよぉ!」
やよい「すっごくかわいい!」ピョン
真「ほんとっ!?」
やよい「はい!まるでお人形さんみたいですっ!」
真「やよいぃぃぃぃぃぃ!!」ギューッ
やよい「ひゃー!?」
真「大好きだよやよいー!そんな嬉しいことを言ってくれるなんてー!」ギュギューッ
やよい「ふにゅにゅっ……で、でも!ほんとにかわいいでしゅしっ!なんだかお姫さまってかんじかなーって!」
真「うっ……そ、そこまで言われると恥ずかしくなってくる……っ!」
やよい「真さんはぷりんせすです!うっうー!」ギューッ
真「ひゃー!?」
真「ボボ、ボクっ!ちょっと走ってくるよっ!」
やよい「っ?それなら私もごいっしょします!」
真「そ、そう!?そうだ、やよいにこれあげる!」
やよい「運動ぐつ?」
真「うん!それすっごく動きやすいんだ!それ履いて走ろうと思ってたんだけどすっごくやよいにプレゼントしたくなっちゃったから!」
やよい「そんなっ!わるいですよ!」
真「いいからいいから!なんだかボク今顔がすごい熱いから冷ましてくるね!」
真「うおぉぉぉぉぉおおー!!!!」ダダダダド
やよい「ま、真さーん!?」
やよい「もう見えません……すごいです……」
やよい「でも、とりあえずあんなに走ったら逆に暑くなると思うんですがどうでしょー…?」コテン
やよい「真さんから運動ぐつをいただきました」
やよい「とってもつーきせい?がよくて動きやすそうですが」
やよい「…私にはちょっと大きかったみたいです」カポカポ
やよい「真さんにはわるいですけど…あとでお返ししましょう」
ミー!
やよい「…?みぃ?」
ヌミー!
やよい「ぬみー?」
響「いーぬーみぃぃぃぃぃい!!どーこーだぁぁぁあー!?」トテテテ
やよい「はわ!響さんっ!」
響「いーぬ……やよいぃぃぃー!!」ギューッ
やよい「はにゃにゃっ!?」
響「いぬ美がいなくなったー!うえーん!」
やよい「よしよし…」ナデナデ
響「くすん……ありがと、やよいぃ…」
やよい「大丈夫ですか?」
響「うん」
やよい「えへへっ!泣いてる響さんがかわいくて私がお姉さんになったみたいでした!」
響「…………自分、泣いてない」
やよい「え?」
響「自分泣いてないぞ」
やよい「あれ?」
響「だから自分がお姉さん」
やよい「泣いてましたよ?」ジッ
響「泣いてないぞ」プイン
やよい「泣いてましたよね?」ジッ
響「泣いてないよ」プイン
響「ごめんなさいぃ…」ギュー
やよい「ちゃんと謝れる子はいいこです」ナデナデ
やよい「だから私も一緒に探します!」
響「ほんとかっ?」
やよい「はいっ…………その前にひとつ、質問いいでしょうか?」
響「自分はなんでも答えるぞー」
やよい「どおして…犬の耳としっぽが響さんについてるのでしょう……?」
響「ハッ!?」
響「い、いや!これは自分の趣味とかじゃなくてねっ!?自分が動物をたくさん飼ってるからってスタッフさんがくれたもので……っ!」
響「けっして自分も動物になってみたいとか思ってつけてるんじゃないぞっ!?」
やよい「はい」
響「そしてこの格好していぬ美の真似をしたら怒って出て行っちゃったなんてあるわけがないぞっ!?」
やよい「はい」
響「…………うぇぇぇぇん」ギュー
やよい「よしよし…」ナデナデ
やよい「それでは私も一緒に探します!」
響「ようし、自分が手本を見せてあげるからよーく見てるさー!」
やよい「お手本?ですか?」
響「ふふん。自分、何度もいぬ美を探し出してるからな!いぬ美を探し出すことに関してはプロ級だぞ!」
やよい「……えと、それじゃあ家出されることにかんしてもプロ級になっちゃうんじゃ……」
響「いーぬーみぃぃぃぃぃい!!!!」
ヌミー!
ミー!
やよい「…………」
響「…………」
やよい「よんでもきませんね」
響「一発で成功できるほどこの世界は優しくないの」
やよい「私の知らないせかいです…」
やよい「では今度は私が!」
響「やよいは初めてだから上手くいくかはわからないけど…ま、最初は自分の真似から始めてみるといいぞ」
やよい「はい!いきます!」
やよい「いーぬーみぃぃぃぃぃい!!!!」
ヌミー!
ミー!
いぬ美「わふー」トテテテ
響「!!」
いぬ美「わふわふ」ペロペロ
やよい「ひゃっ…く、くすぐったいですー……はわわっ」
いぬ美「わふー」ノシッ
やよい「きゃっ!?いぬ美…そこは……ひゃあっ!」
響「コ、コラ!いぬ美!だめだってば!」グイグイ
いぬ美「わふふ」モゾモゾ
響「ダーーーメーーー」グイー
いぬ美「わーふ」ハムハム
やよい「はうっ…!…っ……もう……!」
やよい「めっ!!」
いぬ美「きゅん」ペタン
響「!!」
やよい「言うこときく子はいいこです。よしよし…」ナデナデ
いぬ美「きゅーん」
やよい「えへへ…いいこいいこー」ナデナデ
いぬ美「きゅんきゅん」
響「じ、自分もなでる!」
やよい「あ、はいー。いぬ美、響さんだよ」
響「ほーらいぬ美!自分だぞ!」ナデナデ
いぬ美「…………」
響「まったくいぬ美は自分がいないと駄目なんだからー。もう勝手にいなくなったりするんじゃないぞー?」ナデナデ
いぬ美「…………」
やよい「なんだかいぬ美がそっぽ向いてますけど…」
響「ん?あはは、なんだいぬ美。まだ遊びたりないのかー?」
響「しょうがないなぁ…ならもうちょっとだけ一緒に遊んであげるぞー?ちょうど今の自分は犬の格好だし一緒に駆けっこしよう!」
響「わんわんっ♪」
いぬ美「」イラッ
響「うぎゃーっ!?いぬ美が地平線の彼方に消えていっちゃったぞー!?」
やよい「すごい全力疾走です…」
響「しかも、似合ってないくせに似合ってると思いこんでるどや顔がマジムカつく。激おこ。ってどういうことさー!?」
やよい(ここまで正確にほんやくできるのに喧嘩しちゃうってどういうことなんでしょう……)
響「もー!この衣装、やよいにあげるー!」
やよい「えっ!?」
響「猫の衣装もハムの衣装もリスもヘビもあるからー!」
やよい「えと……あ、ありがとうございます……」
響「自分はいぬ美を追いかけなくちゃいけないからこんなにたくさん衣装持てないし!」
やよい「だったら最初から持ってこなきゃよかったんじゃないかなーって…」
響「ぐすっ……自分はばかにされたけどっ……やよいだったらきっとかわいく着こなせると思うぞっ……自分はばがにされだげどっ!」
やよい「じ、じゃあこれ…使ってください。とっても動きやすい靴ですから」
響「いいの……?」
やよい「はいっ!きっと仲直りできますよ!いぬ美も響さんのこと、ぜーったい大好きですから!」
響「わーん!やよいぃぃー!」ギューッ
やよい「よしよしよーしよし…いいこいいこ…」ナデナデ
やよい「響さんから動物の衣装をいただきました」
やよい「……ど、どうしましょう…これ…」
やよい「サイズはなんとか大丈夫ですけど……私、もうお姉さんだし…動物ごっこはどうかなーって」
やよい「でもお洋服が増えたのはとっても嬉しいです!うっうー!」
千早「高槻さん、なにかいいことがあったの?」
やよい「あ、千早さん!」
千早「なんだか喜んでいたみたいだけど…」
やよい「はい!これを響さんからいただいて…」
千早「こ、これは……」
やよい「いろんな動物の衣装です。かわいいですよねっ」
千早「着てみて」
やよい「えっ?」
千早「お願い」
やよい「えと…」
千早「お願い、高槻さん」
やよい「着るのはいいんですけど……今ですか?」
千早「ええ」
やよい「でも…お外ですし……」モジモジ
千早「そういえばそうだったわ」
やよい「気づいてなかったんですかっ」
千早「じゃあ私の家にいきましょう」
やよい「えっ!?」
千早「お願い」
やよい「で、でも…」
千早「うちにはお菓子もあるわよ」
やよい「おかし」ジュルリ
やよい「お、お邪魔します」
千早「どうぞ」
やよい「わー…綺麗なお部屋ですね。まさに千早さんのお部屋って感じですっ!」
千早「ふふ。ありがとう高槻さん。はい、お菓子」
やよい「はわわっ…わ、私…なにもしてないのにお菓子だけいただくなんて……」
千早「気にしないで。全部貰い物だし私はこういうのあまり食べないから」
やよい「でも私…なんだかお菓子につられたみたいではしたないかなーって……えへへ……」
千早「食べてもらった方が嬉しいのよ。ほら、クッキーもあるわ」
やよい「く、クッキー……!」キラキラ
千早「あーん」
やよい「…あーん」
やよい「はぷんっ」
千早「…………」
やよい「…おいしいぃ……♪」ニヘラ
千早「はぅん……」ドサッ
やよい「っ?ち、千早さん!?」
千早「はぁ…はぁ……ごめんなさい。ちょっと立ち眩みが……」
やよい「大丈夫ですか!?お医者さんとか呼んだほうが……」
千早「いえ、それよりもっとあーんをしましょう」
やよい「えっ!?」
千早「はい、あーん」
やよい「え、えーっと……」
千早「今日は高槻さんにあーんをするためにきてもらったのだから」
やよい「動物の衣装を着るためじゃ…」
千早「そういえばそうだったわ」
やよい「忘れてたんですかっ」
千早「ではこうしましょう。高槻さんが動物のコスプ……衣装を着て」
やよい「ふんふん」
千早「動物になりきった高槻さんに、私が餌としてクッキーをあーんする」
やよい「えっ?」
千早「完璧すぎる……」
やよい「えぇっ!?私が動物ごっこするんですか!?お姉さんなのに!」
千早「さぁ、まずは犬よ」
やよい「でも……うぅぅ……」
千早「?どうかした?」
やよい「犬の格好だなんて…子供っぽくてちょっと恥ずかしいかなーって…」
千早「高槻さん」
やよい「は、はい」
千早「これは勉強なのよ」
やよい「?」
千早「演技力の勉強」
やよい「!!」
千早「いずれ高槻さんには可愛らしいわんちゃんの役がくるわ。その時のために前もって役作りしておくのがプロってものなの」
やよい「目からクロコ…!」
千早「飼ってるの?」
やよい「私が間違ってました!私、いっしょーけんめー犬役やります!」
千早「それでこそ私の高槻さん!」
千早「高槻さん、一番目は犬よ」
千早「ワンだけに」
千早「ンフッ……!」プルプル
やよい「がんまりますー!」
やよい「わん!わん!」
千早「はぁぁ……」クラッ
やよい「わふわふ!」
千早「ふぁぁ……」クラッ
やよい「わふふんわふわふんっ!(さっきいぬ美と遊んだから犬はばっちりです!)」
千早「犬語まで使いこなすなんて……っ!」
千早(しかも…「千早お姉ちゃん大好きっ!やよわんちゃんは千早お姉ちゃんに飼われたいです!」ですって!?)
千早「やふぅぅ……」クララッ
やよい「なんだか私が犬になると千早さんの体調が悪くなってる気がします…」
千早「あぁ!やめないで高槻さん!ワンモアチャンス!ワンチャン!」
千早「わんちゃんだけに」
千早「ンフッ……!」プルプル
やよい「わぅーん…くぅん?(いつまでやればいいんでしょう?)」
千早(そんな!「千早お姉ちゃんの口移しでクッキー食べさせてぇー」ですって!?)
千早「高槻さん。まだ口移しは早いわ。そういうことには順序ってものがあるの。もうちょっとよ。もうちょっとだけまって。私にも心の準備があるの」
やよい「わん(なんのことかわかりませんけど千早さんはしっかりしてますー)」
千早「ふふ、そんなに待ちきれないの?わかったわ…はい、あーん」
やよい「!…………」ピタッ
千早「どうしたの?フィギュアみたいに固まって。高槻さんのフィギュア欲しい」
やよい「さ、さすがに……わんちゃんのかっこしてあーんは…恥ずかしすぎる気が……///」
千早「高槻さん」
やよい「は、はい」
千早「あなたはなに?」
やよい「アイドル…」
千早「アイドルとはなに?」
やよい「みなさんに元気をあげられるようなお仕事です…」
千早「つまりそういうことなの」
やよい「!!」
やよい「はにゃーん……ごろごろ……」
千早「ねこ槻さん可愛い!」
やよい「ふにゃぁ」
千早「はい、あーん」
やよい「はにゅんっ」パクッ
千早「ふわぁぁ……」クララッ
やよい「…………千早さん、そろそろ千早さんが大変なことになりそうです…」
千早「ええ……腰が砕けて立てないわ……」クララ
やよい「そんなっ!大丈夫ですよ千早さん!千早さんならきっと立てますっ!」
千早「ありがとう高槻さん…でも私は本望よ…」クララ
やよい「うぅっ……!体調が悪いはずなのに…私なんかに指導してくれたばかりに……!」グスッ
千早「高槻さんの役に立てたのなら……悔いはないわ……うっ……」クララ
やよい「……私に……私になにかできることはないですかっ!?」
千早「じゃあ高槻さんが着た衣装が欲しいの」スッ
やよい「千早さんが立ったっ」
やよい「それにしても……なぜ私の衣装を…?」
千早「…………」
やよい「いったいなにに使うんでしょうか……?」
千早「………………」
やよい「…………ま、まさか……」
千早「……………………」
やよい「千早さんもこの衣装で特訓したいんですね!」
千早「それしかないじゃない」
やよい「それしかないですよねっ!」
千早「高槻さんはもう表現力は完璧ね。あとは……」
千早「やはり、歌」キリッ
やよい「今日初めていつもの千早さんに会えた気がしました!」
千早「ということで、高槻さんにこれを」
やよい「……これは…?」
千早「ボイスレコーダーという代物らしいわ。歌を録音しようと思って買ってはみたんだけど…」
千早「最近のメカは意味がわからないわね」
やよい「歌を録音できるんですかっ!?そ、そんな!高価なものは受け取れません!」
千早「歌の練習もアイドルの使命よ」
やよい「!!」
やよい「目からろくろ…!」
千早「土器でも作るの?」
千早「やよいだけに」
千早「ンフッ……!」プルプル
やよい「千早さんからぼいすれこーだーをいただきました」
やよい「ぼいすをれこーだーする機械みたいです」
やよい「なるほど」
やよい「…………」
雪歩「やよいちゃん……?どうしたの?なんだか考える人みたいになってるけど」
やよい「考えてます」
雪歩「え?」
やよい「考えてるやよいです」
雪歩「そ、そっか。じゃあ私も考える雪歩になるよ」
やよい「一緒に考えましょう!」
雪歩「うん!」
雪歩「ふぇぇーん!」ザックザック
やよい「ゆ、雪歩さーん!?」
雪歩「考えれば考えるほど、自分がダメダメだって思い知らされるよぅー!穴掘って埋まってますぅぅぅ!」ザックザック
やよい「はわわわ……雪歩さんがどんどんちちゅーふかくまで……!」
やよい「…ちちゅーってシチューみたいで美味しそうかもー!」
雪歩「フェェーン!」ザックザック
やよい「はわっ!?もう声が聞こえにくくなるくらいまではるか下へと掘り進んじゃってますー!?」
やよい「ど、どうしましょう……考えなきゃ、考えなきゃ…」
やよい「今の私は考えるやよいです。考えるやよいはいっぱい考えます。うーん……うーん……」
やよい「!!」ヤヨピコーン
テス
やよい「考えるやよいは考えました!」キリッ
やよい「このぼいすをれこーだーする機械、通称ぼいすれこーだーを使って雪歩さんに呼びかけます!」
やよい「そうすれば私の声も届きます!うっうー!私、よく考えちゃったかも!」
やよい「ここがスイッチですね。こほん……あー、あー、まいくてーすと。まいくてーすと。ぎたーそろかもーん」
やよい「よーし!準備おっけーです!…………ぽちっとな」カチッ
やよい「雪歩さーん!大丈夫ですかー!?大丈夫でしたら返事してくださーい!」
やよい「……あっ!だ、大丈夫じゃなかったときも大変なので返事してくださーい!お願いしますー!」アワアワ
やよい「……これでよし!あとはこのぼいすをれこーだーする機械、通称ぼいすれこーだーを雪歩さんに届ければ……!」
やよい「…………」
やよい「はわっ!?どうやって届ければいいんですかっ!?」ガーン
やよい「あーもー……私ったらバカだ……ぼいすをれこーだーする機械にぼいすをれこーだーしたところで…雪歩さんのところまで届けられなきゃ意味ないじゃない……」
やよい「うー……うぅぅぅ……」
やよい「……諦めちゃダメだっ。雪歩さんがもしかしたら大丈夫じゃないかもしれないんだもんっ!」
やよい「あ!でもでも!大丈夫であってほしいんだけど……っ!」
やよい「……あれ?雪歩さんが大丈夫ならぼいすをれこーだーする機械を雪歩さんに届ける必要もないのかも……?」
やよい「だったら雪歩さんが大丈夫じゃないほうがいい……の……?」
やよい「」プシュー
やよい「な、なに言ってるの私っ!?雪歩さんが大丈夫じゃないなんてそんなの全然大丈夫じゃないっ!雪歩さんが大丈夫なのが一番大丈夫っ!私が大丈夫じゃなくなってどうするのっ!大丈夫!?」
やよい「」プシュー
やよい「……落ち着きなさいやよい。そう、今のあなたは考えるやよいです。考えるやよいなの。考えるやよいはいっぱい考えるの。うーん……うーん……」
やよい「!!」ヤヨピコーン
やよい「考えるやよいは考えました!」キリッ
やよい「雪歩さんは下に向かって穴を掘ったんだから、ぼいすをれこーだーする機械を穴から垂らせばいいんです!」
やよい「これなら雪歩さんのところまでぼいすをれこーだーする機械を届けられます!うっうー!今度こそ考えちゃったかも!」
やよい「なにか…ぼいすをれこーだーする機械を吊せる……糸とか毛糸とか木綿糸とかあれば……」キョロキョロ
やよい「……あっ!ちょうど頑丈そうなロープを見つけました!そうだ、これでぼいすをれこーだーする機械を結びつけて穴から垂らせば……!」
やよい「くるくるくる……」
やよい「きゅっきゅっ」
やよい「はにはー」
やよい「できました!雪歩さん!今届けます!」
やよい「それっ!ぱぱっと!」パパッ
やよい「待っててください……今このロープで…………」
やよい「……ロープで……」
やよい「…………」
やよい「……このロープで……直接雪歩さんを助けられたんじゃ……?」
雪歩「くすん……」
雪歩「……はれ……?ここは……?」
雪歩「はっ!無の境地で穴を掘っていたらこんなに地中深くまで!?不覚ですぅ!」
雪歩「すべては私がダメダメなのがいけないんです!穴を掘って埋まってますぅ!」
そんなとき 天から 何かが 舞い降りた
雪歩「こ、これは……さながら天使の贈り物……」
雪歩「ぽちっとな」カチッ
ユキホサーンダイジョウブデスカー
雪歩「これは……さながら天使の歌声……」
ウッウー
雪歩「そして私は……天使の歌声に誘われて流れに身を任せてしまう…運命の奴隷……」
ハニハー
雪歩「今……逢いに行きますぅ」
パパット
やよい「あうぅぅ……どうしよう……」
やよい「こんなことならもっとちゃんと考えてからロープ使えば良かった……」
やよい「私って……本当にダメダメかなーって……」
そんなとき ちちゅー奥深くから 天へと飛び立つ 天使が現れた
雪歩「やよいちゃーんっ!」
やよい「はわっ!?雪歩さんっ!?」
雪歩「ごめんね心配かけて!でもやよいちゃんのポエムのおかげで助かったよ!」
やよい「ぽえ……?」
雪歩「やよいちゃんは私にとっての天使だよ!」
やよい「そ、そんな!私が天使だなんて!雪歩さんの方がよっぽど天使です!穴から出てくる雪歩さんはまるで天使の羽がついてるようでした!」
雪歩「そ、そんな!私なんか全然だよ!やよいちゃんのポエムなんてまるで天からのお導きのようで……!私なんてダメダメだし……」
やよい「そ、そんな!私の方がよーっぽどダメダメで……」
雪歩「そ、そんな!やよいちゃんがダメダメだったら私なんてダメダメダメダメだよ!」
やよい「そ、そんな!雪歩さんがダメダメダメダメなら私はダーメダメダメダメヨダメダメです!」
雪歩「そ、そんな!やよいちゃんがダーメダメダメダメヨダメダメだったら私なんてチンチクリンダメダメミダメダメアワセテダメダメムダメダメだよ!」
やよい「そ、そんな!雪歩さんがチンチ
雪歩「と、とにかく!私はやよいちゃんにいっぱい感謝してるの!あんなに胸がいっぱいになるポエムを届けてもらえて……」
やよい「ぽえ?」
雪歩「ポエムレコーダーまでいただいちゃって……」
やよい「あの、雪歩さん。それはぼいすをれこーだーする機械であってぽえむをれこーだーする機械では……」
雪歩「私ね、やよいちゃんにお礼がしたいの」
やよい「お礼なんかいいですよ!私、ただ雪歩さんが心配で…助けなくちゃって思っただけなんですから!」
雪歩「だからお礼したいんだよ?」
やよい「あれ……?」
雪歩「今プレゼントできるのはこれくらいだけど……ひぅっ」モフッ
やよい「わーっ!おーっきい犬のぬいぐるみですーっ!」
雪歩「わ、私…いい加減に犬にも馴れなくちゃって思ってさっき買ってきてみたんだけど……なんだか運んでる途中で怖くなっちゃって……」プルプル
やよい「こーんなに可愛いのにっ」モフッ
雪歩「だからやよいちゃん。遠慮しないでもらって、ね?」
やよい「たしかに嬉しいですけど……こんなにおっきいと……その…お値段とか……」
雪歩「preceless.」
やよい「!?」
雪歩「お金では測れない…大事なものを私は貰ったんだよ……?だから値段なんて関係ないの。大事なのは……そう……」
雪歩「heart.」
やよい「はあと」
雪歩「私のheart…受け取ってほしいの……っ」
やよい(天使様です……)ホエール
やよい「そういうことでしたら……是非受け取らせてくださいっ」ギュー
雪歩「ひゃっ」
やよい「えへへ…雪歩さん大好きですっ……」ギュー
雪歩(て、天使ちゃん……)イエール
雪歩「やっぱいやよいちゃんは天使ちゃんだよっ」ギュー
やよい「い、いえいえ!雪歩さんのほうがよっぽど天使様ですーっ」ギュー
雪歩「い、いえいえ!私なんてチンチクリンのポンポコピーのポンポコナーのチョウキュウメイのチョウスケだよっ」ギュー
やよい「い、いえいえ!雪歩さんがチンチ…………ええっ!?雪歩さんは長介だったんですかーっ!?」ガーン
やよい「そういえば…雪歩さんはどうやってあんなに深い穴をのぼってこれたんですか?」
雪歩「やだなやよいちゃん。穴を掘って埋まってしまったなら穴を掘ってのぼってくればいいんだよ」
やよい「すみません雪歩さん。原理がさっぱりわからない私はきっとやっぱりダメダメです…」
やよい「雪歩さんからおっきな犬のぬいぐるみをいただきました」
やよい「えへへっ。とーってもかわいいですー!」ムギュー
やよい「わんわん……わふ?わぅん♪」ムギュムギュ
やよい「…………って!?私ったらばなんて子供っぽいことを!犬のぬいぐるみとお話するだなんて!」ムギュー
やよい「私はもうお姉さんです。お姉さんはぬいぐるみとお話なんてしません」ムギュー
やよい「……そうだよねー?お姉さんだもんねー?」ムギュン
やよい「…………」
やよい「わん。わふわふ……」ムギュギュ
あずさ「………………」
やよい「わふふん……わわ…………!」
あずさ「………………」
やよい「………………」
あずさ「…………あらあら♪」
やよい「」ボンッ
やよい「ふにゃー!?///」
あずさ「今度は猫さんねっ♪」
やよい「なっ……なっ……!」
やよい「にゃんであずささんがっ!?」
あずさ「なんだか可愛らしい気配がしたからそれに誘われてふらふら~って」
やよい「うぅ……恥ずかしいところを見られてしまいました……///」
あずさ「とーって可愛かったわよ。ずっと見ていたかったわ」
やよい「1人遊びなんかして…なんだか私、寂しい子みたいです~…///」
あずさ「よーしよし。大丈夫よやよいちゃん。なでなで♪」
やよい「ふにゃあ」
やよい「はっ!私はお姉さんです!お姉さんはなでなでされてとろけたりなんかしません!」
やよい「私があずささんをなでなでします!」
あずさ「あらあら」
やよい「うーんしょっ!うーんしょっ!うんとこどっこいしょ!」
やよい「…………あずささんの頭に届きません……」グスン
あずさ「大丈夫よやよいちゃん。よーしよし。なでなで♪」
やよい「ふにゃあ」
やよい「はわっ!?またなでなでされてますっ!?」ガーン
あずさ「やよいちゃんはなで甲斐があるわねぇ」ナデリコ
やよい「私はお姉さんです!お姉さんはなでがいはありません!」
あずさ「やよいちゃんは抱え甲斐があるわねぇ」ギュギュ
やよい「お姉さんはかかえがいありません!」
あずさ「やよいちゃんは連れていき甲斐があるわねぇ」トテテテ
やよい「お姉さんはつれてかれません!」
あずさ「やよいちゃんはお菓子をあげ甲斐があるわねぇ」ヒョイ
やよい「お姉さんはおかしなんか食べましぇん!」パクッ
あずさ「一家に一台ほしいわぁ」
やよい「お姉さんはいっかにいちだいありまちぇん!」モグモグ
やよい「………………」ゴクン
やよい「…………ここはどこですか?」
あずさ「私の家よ」
やよい「はわーっ!?いつの間にかまたお招きされてますっ!?」
やよい「おじゃましまーす」ガルーン
あずさ「は~い」
やよい「わーっ。なんだか綺麗なお部屋ですねー!」
あずさ「そうかしら?」ナデリコ
やよい「はいっ!なんだかお洒落な家具とかもいろいろあって…うちとは大違いかもー」
あずさ「うふ、やよいちゃんは気に入ってくれた?」ナデリコ
やよい「はいっ!なんだかいい匂いもするし……」クンクン
あずさ「あらあら、ちょっぴり恥ずかしいけど…この匂い好き?」ナデリコ
やよい「はいっ!なんだか落ち着くかなーって!」
あずさ「そう言ってくれてお姉さんも嬉しいわ~♪」ナデリコ
やよい「ハッ!」
やよい「お、お姉さんは私ですーっ!お姉さんはお膝の上で抱っこされながらなでなでなんかされませんーっ!」ジタバタ
あずさ「やよいちゃん、お菓子もっと食べる?」ナデリコ
やよい「はいっ!」
やよい「も、もう騙されまちぇんっ!お姉さんのことを可愛がるのはもうおよしになって!けぷっ」
あずさ「う~ん、やよいちゃんが満腹になっちゃったらこの作戦は使えないのねぇ…」
やよい「私はこの場から見事に脱出します!」
あずさ「うふふふふ……無駄なのよやよいちゃん。私のお家にお招きされてしまったら最後……私の気の済むまでなでなで♪よしよし♪ぎゅぎゅ~っ♪されなくちゃ帰れないの……」
やよい「そんなー!?私のような身も心もお姉さんには辛い現実ですっ!?」
あずさ「さぁやよいちゃん。お姉さんの胸の中においで~おいで~」フーリフーリ
やよい「うぅ……!そしたらまたなでなでされちゃいますっ……!」
あずさ「うふふ。ほ~らほ~ら」フーリフーリ
やよい「……かくなるうえは……っ!!」
やよい「てやっ!」シュバッ
あずさ「やっと観念したのね。さぁ私の胸に飛び込んでおいで~」
ギュモッ
あずさ「あらあらっ♪そっけないこと言いつつもお姉さんに甘えたいのね~?」ナデリコ
あずさ「はふ~……やっぱりやよいちゃんはなでがいがあるわぁ……」ナデリコ
やよい「…………あずささんは一体なにをなでてるんですか?」
あずさ「えっ……な…!?いつのまに後ろに!?」
やよい「引っかかりましたね……それは身代わりの術ですっ!」
あずさ「これは……わんちゃんのぬいぐるみ!?」
あずさ「あとそれを言うなら変わり身の術よやよいちゃん」
やよい「これこそ、お姉さんのなせる技なのですっ!むふぅ!」
あずさ「あらあら~やよいちゃんは賢いわね~」ナデリコ
やよい「えへへっ!そうですかー?」
あずさ「えぇ♪」ギュギュー
やよい「そんなに抱きしめられたらくるしいですよ~えへへー」
やよい「はわわっ!?せっかく身代わりの術したのになでられてますっ!?なんてこと!」
あずさ「うふふふ~」ナデリコ
やよい「せっかく夜なべして覚えたのに……」
あずさ「お姉さんの方が一枚上手だったわね~」ナデリコ
やよい「うぅぅ……このままじゃ負けちゃう……わんちゃんと肩を並べてあずささんのお膝に抱えられて頭をなでなでされておっぱいに包み込まれてぽわぽわして負けちゃうぅぅ……」
あずさ「やよいちゃんはず~っと私と一緒~♪」ナデリコ
やよい「そんなぁ……私、お姉さんなのに甘えちゃうぅぅ……あずささんになでなでごろごろしちゃうぅっぅー……」
やよい「なんとかここから脱出しなくては……考えるやよいは考えます」
あずさ「あら?どうしたのやよいちゃん?ブロンズ像みたいな色して」
やよい「うーん……うーん……」
あずさ「やよいちゃーん」ツンツン
やよい「考えるやよいは考えてるんです!お邪魔せず!ノーセンキュー!」
あずさ「なでなでぎゅぎゅ~♪」ギュムニー
やよい「ふにゃあ」
やよい「考えるやよいなのに考えられないっ……これじゃ考えるやよいは詐欺ですっ……考えられないやよいですっ……まんじきゅうすっ……!!」
あずさ「はぁ……ぽかぽかしてやっこくていいわぁ……あと万は「バン」とも読むのよ~」ギュムニー
やよい「!?」
やよい「……かんぜんはいきた…………っ!!」ガクン
あずさ「うふふ~。力が抜けてさらにやっこいわぁ……やよいちゃんのぽかぽか人肌……ふぁぁ……♪」ギュムニー
やよい「…………」
やよい「もしかしてあずささん、さびしんぼですか?」
あずさ「」ビクッ
やよい「お家に1人でいるのがさびしかったんですか?」
あずさ「や、やめっ……」バッ
やよい「人肌……恋しかったんですか…………?」
あずさ「!!」ガーン
あずさ「はらほろひれはれ」
やよい「あずささんが崩れ落ちていきます…」
あずさ「うぅぅぅぅううう……」
やよい「だ、大丈夫ですか……?」
あずさ「ぅうっうー……」
やよい「それ取っちゃだめです」
あずさ「やよいちゃんに図星を突かれちゃったようね……」
やよい「梅干しなら漬けてきましたけど……」
あずさ「そう……今日はお休みだしお家でゆっくりしようと思ったんだけど……」
あずさ「でもこのお部屋で1人でいるとなんだか寂しくて……っ!」
あずさ「アイドルのみんなはお仕事だったりお昼寝だったりお食事だったりマラソンだったり穴掘ったりペットと遊んでたりペットに遊ばれてたりで暇がないみたいで……」
やよい「みんなに連絡してたんですか……」
やよい「じゃああずささんの友達は……」
あずさ「え?彼氏できたの?そう~それはよかったわ~私も嬉しい!え?結婚?あらあら~式には呼んでね~ブーケトスは私の独壇場にするんだから~うふふ~」
やよい「なんだかよくわかりませんけどやよいは大いに反省します…ごめんなさい……」ガタガタ
あずさ「そんなわけで獲物を探……気晴らしにお散歩してたらやよいちゃんを見つけて捕獲し、拉致監禁したわけなの……」
やよい「そんなわけで片づけないでくださいね?」
あずさ「や、やよいちゃんが悪いんだから!私の愛でたいものセンサーに引っかかるやよいちゃんが悪いんだから!」
やよい「あずささんのその触覚ってセンサーだったんですか……」
あずさ「もう後には退けないの……!やよいちゃんには私が寂しくなくなるまで愛でられてもらうんだからねっ!」ガバッ
やよい「それって一生じゃ…………ってきゃーっ!?」
やよい「わ、わんちゃんバリヤー!!」
モフン
あずさ「ふわんぷっ……」
モフモフ
あずさ「あぁ……そんなつぶらな瞳で見つめないで!浄化されてしまうわ……!」
やよい「あずささんは霊の類だったんですか?」
モフー
あずさ「あぁっ……そ、そんな……わんちゃんの胸に顔を埋めるようにされたらっ……」
あずさ「ぽっ///」
やよい「ここまで重傷だったなんて……」
あずさ「ごめんなさいねやよいちゃん…私、やよいちゃんの気持ちも考えずに愛でて愛でて愛であげてしまって…」
やよい「そうですっ。私はお姉さんなんだから愛でる側なんですっ。しつれいせんまんっ」プンスコ
あずさ「バンよやよいちゃん」
やよい「私はお姉さんですから、さびしんぼのノンお姉さんなあずささんにはぬいぐるみをプレゼントします!」
あずさ「えっ……い、いいの……?」
やよい「はいっ!私だと思ってなでなでしてあげてくださいー!」
あずさ「や、やよいちゃーんっ!」ガバッ
やよい「みゃー!?」
あずさ「お姉さん嬉しいわ!やよいちゃんは天使!」ナデリコ
やよい「わ、私はなでなでしちゃいけませんー!お姉さんはなでなでされても嬉しくありませんー!」ジタバタ
あずさ「あらあら……じゃあわんちゃんなでなで♪」モフンモー
やよい「あっ……」
あずさ「わんちゃん可愛い可愛い♪」モフフン
やよい「…………」
やよい「」プックー
あずさ「…………」ジー
やよい「」ハッ
やよい「お姉さんはうまらやしくありませんっ!!」
あずさ「なにも言ってないわよやよいちゃん」
あずさ「あぁ……この子がいればもう寂しくないわ」
やよい「それはよかったですー。あずささんのうちの子になれてその子も嬉しいと思います」
あずさ「名前はやよいちゃんにするわ」
やよい「そ、それはちょっと……」
あずさ「……やよいちゃんがいるんだから、もうこんなのいらないわね……やよいちゃん、もらってちょうだい?」
やよい「えっ…と……こ、これはいわゆる……」
あずさ「ノートパソコン」
やよい「のおとぱそこん」
あずさ「やよいちゃんのお礼にやよいちゃんにあげる」
やよい「えぇーっ!?そ、そんなの……ダメですよ!!お、お高いし、私は使い方わからないし…お高いし……お、お高いし……!!」
あずさ「最近は安いのよ?諭吉さん3人分くらい」
やよい「もやしさん千人分!?」
あずさ「やよいちゃんはスーパーの人に愛されてるわね~」
やよい「い、いけませんノンお姉さんのあずささん!私には重すぎるしろものです!」
あずさ「お願い……もらって……?」ウルル
やよい「!?」
やよい「ど、どうして泣いてるんですか!?ただでさえノンお姉さんなのに……ノンノンお姉さんになっちゃいますよっ!?」
あずさ「ノンノンお姉さんってつまりお姉さんってことじゃないかしら……それはともかく、私はやよいちゃんにノートパソコン、名前はやよいちゃんね。やよいちゃんにやよいちゃんをもらって欲しいの…」
やよい「!?」
あずさ「私ね……ダメなの……やよいちゃんを使うと…毎度のように出会い系サイトを覗こうとしてしまうの……!」
あずさ「今まではなんとか凌いできたわ……!でももう自分を抑えきれそうにない……!このままではやよいちゃんを壊してしまう……!」
やよい「!?」
あずさ「やよいちゃんにやよいちゃんをもらったからなんとか寂しさは忘れられそうだけど…それでもいつやよいちゃんを使って覗いちゃおうとするかわからないわ……」
やよい「!?」
あずさ「だからやよいちゃんに、やよいちゃんをもらって欲しいの!!」
やよい「!?」
あずさ「お願い……やよいちゃんはやよいちゃんにこそ持っててもらいたいの。やよいちゃんをくれた心優しく純粋なやよいちゃんならやよいちゃんを使っていかがわしいサイトとか覗こうとしないと思うの…」
あずさ「やよいちゃんならやよいちゃんを有効活用できるわ!ね、お願い。私を助けると思って!」
やよい「は、はい。やよいですもんね。やよいはやよいですからやよいを持っててもなんにも問題ないやよい」
あずさ「やよいちゃん!」
あずさ「ありがとうやよいちゃん……私は救われたわ……」
やよい「は、はい。私はお姉さんですからやよい!ノンノンお姉さんを助けてあげるのはお姉さんとして当然やよい!」
あずさ「やよいちゃんのおかげでやよいちゃんの呪縛を逃れてやよいちゃんに貰ったやよいちゃんを抱っこしながら過ごせるわやよいちゃん!」
やよい「やよいはエラーを起こしそうですやよい」
あずさ「やっぱりやよいちゃんはお姉さんだったわね♪」
やよい「!!」
やよい「はいっ!私はお姉さんだから困ったあずささんを助けてあげるのはとーぜんですっ!」
あずさ「わー♪」パチパチ
やよい「困ったことがあったらいつでも頼ってくださいねっ。私がお姉さんなのはまんこくきょうつうですからっ♪」
あずさ「バンよやよいちゃん!!」
やよい「あずささんからやよいをいただきましたやよい」
やよい「じゃなくて」
やよい「あずささんからノートパソコンをいただきました」
やよい「のーとでぱーそなるなこんぴゅーたーなるものです」
やよい「わ、私の手には余り余る代物です…」ガタガタガタガタ
やよい「でも…ちょっとあこがれだったりもしてみたり…」ドキドキ
やよい「こんぴゅーたーってどう使うものなんでしょう……?」ソワソワ
やよい「今日が私の初体験っ!私、ちょっぴりオトナになっちゃいます!」キリッ
ガチャッ
やよい「うぅ……!ぐす…私の初体験が…おもちゃなんかで無理やり終わっちゃいました……イヤだったのに……あんなに大勢で……!……ひっく…っ!」
律子「も、もしもし!?警察ですかっ!?」
やよい「あ、おはようございます律子さん」
律子「おはようどころじゃないわよやよいっ!」ギュム
やよい「はみゅみゅっ!?」
律子「乱暴されたのね!?可哀想に…どこか痛いところはない!?」ムニムニ
やよい「げ、げんじゃいひんこうけいで……」
律子「ん…?その手に持ってるのは……」ムギュー
やよい「はひ。やっぱりうちに置いとくとおとほと達がおもちゃにひちゃふので……」
律子「弟達?」ムニョーン
やよい「はにょーん。そ、そうです。あんなに大勢でおもちゃにするもんですから……」
律子「ん?大勢でおもちゃに?」ギュムニー
やよい「むにー。わたひが嫌がってるのにパソコンが物珍しいらしく……結局わたちのパソコン初体験はおもちゃにされて終わっちゃいました」
律子「…………」ムニムニ
律子「」ギュムーン!
やよい「はみゅーん!?なんでつねるんですか~?」
律子「まったく人騒がせなんだから」ペチペチ
やよい「はぷはぷふっ。よくわかりませんけどしゅみませんっ」
律子「日本語はちゃんと組み立てないと伝わるものも伝わらないわよ?」プニー
やよい「ふにー。き、気をつけます」
律子「で、小脇に抱えてるのがそのパソコンね」プニュン
やよい「ふにゅるん。はひ、家に置いとくと壊しちゃいそうなのでとりあえずじむちょに」
律子「ふうん…スペックはそうでもないけど、比較的新しそうね」
やよい「そうですか?私パソコンのことはよくわからなくて…」
律子「あら。今の時代パソコンくらいできないと不便よ。よかったら私が手取り足取り教えてあげましょうか?」
やよい「え…えへへ~。わ、私はまだブラウン管で十分かなーって……」
律子「ついにやよいにも電脳社会デビューの日がやってきたのね」
やよい「私にはにがおもすぎますっ」
律子「やよいが事務の仕事も手伝ってくれるようになると私も助かるわ~」
やよい「ひっ!」
律子「ふふふ、大丈夫大丈夫……怖いのは最初だけよ…やってるうちに気持ちよくなってくるから……」
やよい「みのきけん!笛ふかなきゃ!」ピヨー
律子「ずいぶん原始的な防犯グッズね」
律子「まぁ気が向いたらよろしく頼むわよ」
やよい「よろしく頼まれません!」
律子「今日のやよいは反抗期ねぇ」キュム
やよい「ふにゅむ!」
律子「あんた達が売れるのは喜ばしいことなのだけど……社長ももう少し従業員を増やしてくれてもいいのにねぇ…」ムニムー
やよい「ふにむー。律子さん、お疲れですか……?」
律子「あ、ごめんね愚痴っちゃって。あんたはアイドル活動の方に集中なさい?」ニュムモー
やよい「ふみゅもー。そんなこと言わないでください!私にとっては律子さんのことだってすごい大事なんです!」
律子「やよい……」
やよい「私、人手が足りなくて律子さんが困ってるのなら……!」
やよい「嫌です」
やよい「パソコンだって頑張って練習します!!」
律子「一瞬本音が漏れたような気がしたんだけど」
やよい「気のせいです!」
律子「」ギュム
やよい「にゃむ!」
律子「ま、私もさすがにアイドルにこんな仕事させようだなんて思ってないから安心なさい」ナデリコ
やよい「あう。でも律子さん、やっぱりお疲れですよね…」
律子「これも心地良いものなのよ。嬉しい悲鳴ってやつね」
やよい「う、嬉しい悲鳴!?それは大変です!律子さんがおかしくなっちゃう!」
律子「やよいには難しい言葉だったかしら」
やよい「律子さんが『うっうー!!(嬉)』なんて叫ぶ姿は見たくありません!」
律子「それはあんた特有の悲鳴なのよやよい。というか悲鳴だったのね」
やよい「私パソコンはできませんけど、なにかお手伝いできることがあったら言ってください!」
律子「そうねぇ…それだけやる気があるのなら覚えてくれると嬉しいんだけ
やよい「覚えません!」
律子「てい」キュム
やよい「はむ!」
律子「じゃあ肩でも揉んでもらえる?ずーっとパソコンと睨めっこしてるとどうしても凝るのよね」
やよい「律子さんはにらめっこ強そうですよね」
律子「どういう意味かしら」
やよい「わかりました!私これでも肩もみは上手なんですよ!」
律子「そう。期待してもいいのね?」
やよい「はい!肩もみ世界大会第二位の実力です!」
律子「やよいの言ってる世は高槻家の話よね。なら高槻家界第二位って言わないとね。ってか1人には負けてるのね」
やよい「はーい。楽にしてくださーい」
律子「お願いねー」
やよい「とーんとーん」
律子「もうちょっと強くてもいいわよ?」
やよい「どーんどーん」
律子「……もっと強くてもいいわ」
やよい「どぼーんどぼーん!」
律子「…………もっと」
やよい「どぼんぼ!どぼんぼ!んぼ!」
律子「前衛的な擬音ねぇ……」
やよい「律子さんの肩は強敵ですね……」
律子「やだ…そんなに凝ってるのかしら…ただ単にやよいが非力なだけな気もするのだけど」
やよい「でも安心してください!律子さんの肩は私が責任をもってほぐします!そう!しめじのように!」
律子「しめじと同じ要領だと肩はほぐれないわよ?」
やよい「ぐりぐり!」
律子「おっ?」
やよい「ぐりぐりぐり!ぐりー!」
律子「あ~……そこいいわね……」
やよい「ぐりー!ぐりー!ぐりますぐります!」
律子「んっ……あっ、そこ……!」
やよい「…………」
律子「はぁはぁ……あれ、やめちゃうの……?」
やよい「なんだか律子さんの声……夜遅くにお母さんの部屋から聞こえる声と同じ感じがします……」
律子「…………まだ作るつもりなのね……」
やよい「ぐーり。ぐーり」
律子「ふぅ……でも言うだけあって上手いわねやよい」
やよい「えへへー。本気を出せばこんなものですよー。なんたって二位ですから」
律子「一位はもしかして長介くんかしら?やよいよりも力がありそうだものね」
やよい「長介のテクニックは毎晩お母さんをひぃひぃ言わせます!」
律子「さっきの件のイメージが一気に危なくなるからやめて」
やよい「?」
律子「純粋無垢も時に恐ろしいわね」
やよい「最近は長介がどんどん頼りになってきて…家のことも進んでやってくれるんです」
やよい「お姉ちゃんはお仕事に専念してって言ってくれて…」
律子「ふふ。わかるわよ。男の子っていつの間にか大人になってるのよね」
やよい「えへへ…もう家での一番は長介なんです。だから私は事務所での一番を目指します!」
律子「肩もみ事務所界一位?」
やよい「いえ!いーっぱい律子さんのお手伝いして、お手伝い一位になります!律子さんは事務所のお母さんですから!」
律子「あら。ふふ、じゃあお父さんはプロデューサーになるのかしら?」
やよい「プロデューサーはお兄ちゃんです!」
律子「……年上の息子。微笑ましかったはずなのに一気に昼ドラ的設定に」
やよい「だからこれからはなにか困ったことがあれば私に言ってください!律子さんせんぞくお手伝いさんの私に!」
律子「…ふふっ。ありがとうねやよい。そうさせてもらうわ」ナデリコ
やよい「えへへ~」
律子「じゃあもうこれはいらないわね…」ゴソゴソ
やよい「?なんですかそれ?」
律子「マッサージ機よ。ほら」ブルブル
やよい「わっ!?ぶるぶるしてます!?」
律子「この振動で凝りをほぐすのよ。でも色々買ってみたんだけどなーんか合わないのよねぇ」
やよい「ぶるぶるぶるぶる……ぶるべりぶるべり……」ブルブル
律子「よかったらやよいのお母さんにどう?」
やよい「えっ!このぶるぶるをですか?」
律子「私はもう使わないしね……私にはやよいがいるから」
やよい「律子さん……でも……」
律子「…………」
律子「本来の使い方じゃないんだけど…ほら、お母さんもお元気みたいだし……悦んでくれるんじゃないかしら……?」
やよい「お母さん、このぶるぶる喜びますか…?」
律子「ええ……悦んでくれると思うわ……」
やよい「ぶるぶるぶるぶる……」ブルブル
律子「そんなに物珍しい?」
やよい「私、マッサージ機ってお風呂やさんにあるそふぁーのやつしか知りませんでした…」
律子「あれは全身用ね。それは部分的にほぐす用だから」
やよい「律子さんはこるの肩だけですか?」
律子「強いて言うならね。デスク仕事だから」
やよい「たしかにずっと事務所の椅子に座ってるのは疲れますよねぇ」
やよい「!」ヤヨピコーン
やよい「律子さん律子さん!このパソコンなら外でもできるんじゃないですか!」
律子「え?まぁたしかにノートパソコンは持ち運び出来るのが利点だけど…」
やよい「これ、律子さんにぷれぜんとゆーふぉー!!」
律子「未確認飛行物体はいらないんだけど、本当にいいの?」
やよい「はい!私はまだまだパソコンのことはわかんないので…家に持って帰ってもまたおもちゃにされちゃいますし」
律子「……わかった。じゃあとりあえず事務所で預かっておくわ。いつかやよいが使えるようになったときに返すわね」
律子「ありがと、やよいっ」ムギュッ
やよい「むきゅっ……えへへ……///」
律子「……じゃ、明日から特訓ね……?」
やよい「」ガタガタブルブル
やよい「律子さんからマッサージ機をいただきました」
やよい「これはお母さんが喜んでくれそうです!うっうー!」
やよい「でもこのぶるぶる、そんなに気持ちいいのかな?」
やよい「ぶるぶる…ぶるぶるぶるぶるぶる……」ブルブル
やよい「…子供でも使っていいのかなぁ…?」
やよい「あ、私子供じゃなかった。お姉さんだった」
やよい「お姉さんなら大丈夫だよね…お姉さんだもんね……じゃあちょっとだけ……!」
やよい「は、はわわっ…!?」ブルブル
やよい「び、びっくりしたぁ……こんなにぶるぶるするなんて……ぶるぶるするなぁとは思ってたけど実際にぶるぶるするとこんなにもぶるぶるなぶるぶるだっただなんて」ドキドキ
やよい「えーと、律子さん…ここに当ててたよね…」
やよい「は、あぁぁ……!す、すごいよぉ……っ!れぅ~……っ!」ブルブル
ドタドタドタドタ
やよい「う?」
ガチャ
小鳥「や!やよいちゃんがぶるぶるされちゃってると聞いて!!」
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