男「異世界で、デスゲーム?」 (3)
それは、とても暑い夏だった。穏やかに揺れるススキの穂をながめながら、俺はいつもと同じように
授業を抜け出し、屋上で空を眺めていた。
幼「男君、まーた一人でこんなとこで」
男「高校の授業なんてつまんなくてやってらんねー」
幼「駄目じゃないですか、しっかり勉強しないとまた赤点とってしまいますよ?」
男「いいんだよ、別に勉強なんてしなくても。めんどくせーし」
幼「もうー、そんなこといってないで速く授業に戻りましょう」
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そう、いつも通りだった。本当にいつも通り。
それでも今思いかえせば、幸せな日々だ。
男「退屈だー。なんでこんなに退屈なんだ?」
男「なんか、事件でもおこらないもんかねー。宇宙人襲来とか、巨大隕石衝突とか」
きっと、きっとその時の俺はどうかしていたんだ。
幼「もーう、そんな夢みたいなこといってないでください。子供じゃないんだから」
あんなことになるなんて思ってもいなかった。
男「分かったよ。もう行くよ」
そろそろ授業に戻ろうと幼馴染に諭され、屋上のドアのぶに手をかけたその時、大きな爆発音
が後方で鳴り響いた。振り返るひまもなく俺たちはその爆発に飲み込まれていった。
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