竜華「青春怪異ラブストーリーや!」和・美穂子・灼・憧「は?」 (47)

咲と化物語のクロスです

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福路家

美穂子「皆さんいらっしゃい♪アイスティーでいいかしら?」

憧「おっけーおっけー。アイスティー大好きだし。」

和「むしろアイスティーしかいりません。あと咲さん。」

灼「いただきま…」

竜華「ありがとー♪」

憧「ところで竜華、なんでアンタいんの?あんな大口叩いて血盟百合団抜けたくせに」


竜華「憧ちゃん!今回はシカトしないでくれるんやな!」キラキラ

竜華「実はな…最近怜が別の女の膝枕ばっかり求めてるんねん…ウチのことは都合のいい枕としか思ってないのかもしれへん、そう考えたらウチ…ウチ…」

和「都合いいですね本当。まぁ、今回はいい提案をして下さるということなので、特例でお呼びして差し上げたんですからね。」

竜華「任せてや!今回の案はみんな幸せになれるはずのスペシャルな案やで!」

灼「早く聞かせてほし…」

美穂子「上埜さんと、とうとう結ばれるんですね…!」

竜華「まぁまぁ、とりあえずはこのVTRを見てや。話はそこからやで。」


和「化物語…アニメですか?」

竜華「せや。大人気アニメやで?聞いたことあらへん?」

美穂子「操作の仕方がわからないからTVはあんまり見ないので…」

灼「家の手伝いで忙しいから私もあんまり見な…」

憧「あ、私は少し見たことあるかなー?あんまり内容覚えてないけど」

竜華「とりあえず今日は総集編を持ってきたから、見てみてや~」


~鑑賞終了~

竜華「とりあえず終わりや!どーやった?好みの子はおった?」

憧「駿河かなー。活発なところがシズっぽい!シズも百合だったらなぁ…」

灼「戦場ヶ原さんかな…過去に囚われてる所、少しだけハルちゃんと重ねて見入っちゃった。」

美穂子「私は羽川翼さんでしょうか。運命的な何かすら感じます。」

和「道に迷うと聞いて、真っ先に咲さんを連想したので私は八九寺真宵さんですかね。」

竜華「そーかー。うまくばらけたな!ちなみにウチは撫子ちゃんやで!なんとなく怜に似てるし!」



憧「にしても、あの主人公のアララギとかいう男…とんでもないジゴロね」

竜華「そこや!なんであの主人公があんなにモテると思う…?」

灼「そんなにイケメンってわけでもな…」

和「!そうですか…そういうことなんですね、清水谷さん…」

竜華「流石、頭がええな和は!そう、そういうことなんや。」

美穂子「私には全然…早く教えて下さい!どういうことなんですか?」

竜華「吊り橋効果って聞いたことあるやろ?あれと似たようなもんちゃうかって思うんよ。つまりウチらも、怪異に苦しめられる想い人を助ければ…」

美穂子「上埜さんに告白されちゃう?」ドキドキ

灼「ハルちゃんが私のことを…」ドキドキ

和「咲さんが怪異に苦しめられるなんて…でも、私がすぐに助けてあげて、咲さんが私に振り向いてくれるなら…」ドキドキ



憧「でも、どうやってシズたちに怪異を?」

竜華「何言ってるんや憧ちゃん!w
うちらがいつもひいきにしてるあそこの一番の得意分野やろ、これ。神様降ろすくらいやで?」

和「なるほど。では早速鹿児島に向かいましょうか。皆さん、40秒で支度して下さい。」

竜華「あいあいさー♪」

美穂子「福路美穂子、いっきまーす♪」

灼「準備ならもうバッチリ…」

憧「いざ!鹿児島ー♪」




霧島神宮~

小蒔「か、霞ちゃん…さっきからもの凄く寒気が…」ガクガク

霞「奇遇ね小蒔ちゃん、私もよ…」ガクガク

初美「嫌な予感がするのですよー」ブルブル

巴「この邪悪な気は間違いなく…」カタカタ

春「レズの殺気…」ポリポリブルブル

霞「初美ちゃん、小蒔ちゃんを連れて地下の隠し部屋に隠れ…」

ドゴォ!



憧「はろろーん♪阿知賀のアイドル新子憧ちゃんでーす♪」

美穂子「どうも」

竜華・灼・和「こんにちは」

小蒔「ヒィィ!?!?」ガクガクブルブル

初美「姫様!」

霞「こ、こんにちは、皆さん…今日はどの様なご用件で…?」カタカタ

和「大分うまく立ち回れるようになったんですね。最初の頃はあんなに抵抗してたのに」

霞「抵抗するのは無駄だってわかったのでね…」カタカタ

美穂子「ご理解いただきありがとうございます。こちらも手荒な真似はしたくないので…」

初美「姫様にひどいことしないでほしいのですよー…」



憧「言うこと聞いてくれたら何もしないわよ♪」

竜華「大丈夫大丈夫。今回はあんたらの得意分野やで?」

春「得意分野…?」

竜華「ちょっと怪異なるものを五体ほど呼んでほしいんや。で、うちらが指定した子たちに憑けてーや。」

巴「そんな非人道的なこと…!」

憧「大丈夫大丈夫♪すぐにあたしたちが助けるからー♪」

霞「わかりました。小蒔ちゃん、準備をしてね。」

小蒔「はい…」

巴「霞さん…!」

霞「仕方ないわよ。抵抗したら小蒔ちゃんがひどい目にあうだけ…私たち六女仙の務めは?」

春「姫様を守ること…」ポリポリ

霞「そう。私たちに選択肢はないのよ…」

竜華「雀卓準備出来たでー♪」

和「早速始めましょう。」

ゴキッ

小蒔「」ブクブク




~3日後~

小蒔「怪異を司る神です…ご要望のオモシカニ、マヨイウシ、レイニーデビル、ジャギリナワ、サワリネコをご用意しました。」

憧「長かったー!えっと、奈良の高鴨穏乃にレイニーデビルね!」

灼「奈良のハル…赤土晴絵さんに…オモシカニ…」

竜華「大阪のかわいいかわいい園城寺怜にジャギリナワ!」

美穂子「長野一美しい上埜…竹井久さんにサワリネコを!」

和「長野一かわいい宮永咲さんにマヨイウシをお願いします。」

小蒔「承知しました。もう姫様には近寄らないでいただくと幸いです。」

竜華「今回はうまくいくやろー。そしたら鹿児島とはお別れや!」

和「前向きに善処します。」

竜華「うっしゃ!んじゃー早速、それぞれのお姫様を救いにいくでー♪参考書に一人一冊化物語持ってなー♪」



~さきマイマイ~

咲「うぅ…いくら歩いてもお母さんとお姉ちゃんのお家に着かないよぅ…どうして…?よく迷うことはあったけど、こんなに辿り着けないなんて…」グスッ

和「咲さん、こんなところでどうしたのですか?」シレッ

咲「和ちゃん…?どうして東京に…?」

和「親戚がいるんですよ、東京に(大嘘)」

咲「そうなんだぁ。すごい偶然だね。あのね、和ちゃん…実は今私、道に迷っちゃってて…」

和「ちょうど時間もありますし、私が案内しましょうか?」

咲「ありがとう…ごめんね、和ちゃん。」

和「気にしないで下さい。住所はわかりますか?」

咲「えっとね、…………だよ。」

和「わかりました。着いてきてください、咲さん」

和「また迷ってしまうと困りますので、手を繋いでも構いませんか?//」

咲「うん、ありがとう和ちゃん//」



和「着きましたね。ここで合ってますか?」

咲「うん…合ってるよ…うぅ…お母さん、お姉ちゃん…」グスッ

咲「ただいま…帰りました…!」

和(これで咲さんは私にメロメロなんですね。こんなオカルトはありえます。)

パァァァァ…

和「あれ?咲…さん…?」

和「咲さん!どこですか!?」

和「また迷子に…?うーん、参考書を読んでみましょうか…」

和「…」ペラッ

和「…」ペラッ

和「…」

和「咲さん成仏しちゃったじゃないですかぁぁぁぁぁ!!!」

和「しかも原作みたいに戻って来ないじゃないですかぁぁぁぁぁ!!!SOA!!!」



~しずのモンキー~

憧「さーて、シズはどこかしら~?」

\ウキーッ/

\キャアアアア!/

憧「…あっちね!よし!」

穏乃「ウキーッ!」

憧「シズぅ!…よし、シズには悪いけど、普段あいつらと格闘して養った戦闘スキルでシズを止める!」

憧「ウラァァァァァ!!!」

穏乃「ウッキィィィィィ!!!」

憧「くっ…強!?どうしよ、これキツいかも…」

憧「シズ!ねぇ、シズ!あたしだよ!憧だよ!お願い!あたしの声に気付いて…!」

穏乃「無駄だよ」

憧「!?」



穏乃「嬢ちゃん、この子の友達かい?それならもう諦めな。この子の魂はもうここにはない。」

憧「どういう…こと…?」

穏乃「この子、俺を見つけるやすぐに願いを3つ言ってくれたからねぇ。」

穏乃「バナナ園がほしい、山一つほしい…」

穏乃「あー、あと、憧とずっと親友でいられますようにとか言ってたっけか…」

憧「!?そんな…願いで…」

穏乃「だから…これからも親友でいような、憧ちゃん?」ニッコリ

憧「ちくしょおおおおおお!!!!!!」



~ときスネイク~


竜華「さーて、その辺の神社に行けば多分怜が蛇をブツ切りにしてるはずや!待っててな、怜!」



千里山神社

怜「うぅ…グスッ…竜華ぁ…助けてぇやぁ…」ザクッ

怜「なんでウチがこんな目に…竜華のファンも恐ろしいことしよるわぁ…グスッ…」ザクッ

竜華(ウチのファンの僻みで呪いをかけられた設定なんやな…それでもウチを恨まずウチに助けを求める怜…)

竜華「今助けたるで!怜ぃぃぃ!!!」

怜「!竜華…?どうして…?」

竜華「怜が困ってるんや!ウチが助けるんが必然や!(決まった!)」ドヤァ

怜「竜華…ほんま…ありがとなぁ…」ポロポロ

竜華「とりあえず、解呪の儀式をするで!大丈夫や怜、ウチに任せとき。しっかり調べてきたんや。」

竜華「ウチが用意したこのスク水に着替えて。そんでこのお札持って正座して目を閉じてーや。」

怜「なんでスク水…?今、身体中アザだらけやからあんまり肌出したくないんやけど…」

竜華「そのアザがなくなったかすぐわかるようにや。堪忍な、怜。」

怜「竜華…わかった。着替えるから待っててな。」

竜華(ひゃー!怜のスク水!完璧に脳内保管や!もちろん使用した後のスク水は一生の宝物にするで!)



怜「着替えたで」

竜華「よし、始めるで…」




竜華「よし、終わりや!怜の体からアザも消えてるで!」

怜「ありがとな…竜華…ほんまに…」

竜華「ええねんええねん!怜の為ならウチ、何でもするで!」

怜「最近冷たくしててゴメンなぁ?これからは…竜華「ううう!?!?」

怜「竜華!?どないしたん!?」

竜華「体が…熱い…痛い…ううううう!!!」

怜「!?竜華の体に…蛇柄のアザ…?どういうことや…?」

怜「人を呪わば穴二つ…呪い返し…?まさか…ウチに呪いかけたのは竜華だったんか…?」

竜華「ううう…ごめんなさい…ごめんなさい…怜…」

怜「どういうことか説明してくれるよな?竜華?」ゴッ

竜華「ううう…はい…実は…」




怜「ほー。ウチが最近冷たいから、ウチの気持ちを取り戻す為にウチに呪いをかけたと…。で?竜華、どうなるか、わかってるよな?」

竜華「怜ぃ…お願いやから、ウチを捨てんといてぇ…ううう…」

怜「自分を呪って苦しめたような女と関係続けるほどウチは聖人君子でもないし、すばらでもないで。ほなさいなら、竜華。」

竜華「怜ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」





~ひさキャット~



美穂子「上埜さん、上埜さん、どこかしら…」

美穂子「!いた…!上埜さん!」

久「美穂子…?どうしたの?」

美穂子「…上埜さん、その頬の怪我…どうしたんですか…?」

久「アハハ、これ?実は転んじゃってねぇ。こんな歳になって転んで顔に怪我なんて…」

美穂子「…」カイガン

久「あら、麻雀以外でも両目開くのね。やっぱり綺麗ね、あなたの瞳。全て見透かされてしまいそうね…」

美穂子「…上埜さん、何があったか話してくれますか?」

久「………美穂子にはごまかしは効かないかあ」




久「朝ね…お父さんに殴られたの。」

美穂子「そんな…!親が子供に手をあげるなんて…!」

久「私にはね…家族なんて、いないのよ。」

美穂子「…?兄弟がいないとかならわかりますが、家族がいない、とは…?」

久「覚えてる?美穂子と初めて出会った大会…私、途中で棄権したじゃない?あの時ね、父が亡くなったの…。」

美穂子「…そうだったんですね…。」

久「実の母は私が幼い頃に出て行って、私はお父さんと二人で暮らしていたの。私が中一の時にお父さんが再婚するまではね。」

久「そして、私は義理の母と二人で暮らしたわ。義理の母は私が高一の時に再婚したの。」

久「だからね、今のお父さんとお母さん、私と血が繋がってないの」

美穂子「…上埜さん」

久「ね、これからは私のこと、下の名前で呼んでくれない?上埜さんって呼ばれるの…少し…辛いの…」

美穂子「…!ごめんなさい!私、知らなくて…」

久「いいのよ。ね?呼んでよ、久って。」

美穂子「久…さん。久さん。」

久「ありがと美穂子。少し楽になったわ。じゃあね?」

美穂子「はい、また…」






美穂子「やっぱり久さんが心配です…会いに行きましょう!」

??「にゃおーん」

??「にゃおーん」

美穂子「あれは…久…さん?」

ブラック久「にゃんだお前、ご主人の知り合いかにゃ?」

美穂子(久さんが下着姿で猫耳!?)

美穂子「どどどどどういうことですか//」

ブラック久「丁度いいにゃん。お前、ご主人の友達ならこれの処理しといてにゃ。」

ドサッ

久父・久母「」

美穂子「!?」

ブラック久「にゃんにゃら…お前がこいつらを殺してくれてもいいんだぜ?」

美穂子「久さん!目を覚まして下さい!」

ブラック久「目を覚ませ…?」

ブラック久「ふざけんにゃ!お前らがそんにゃんだからご主人がこんにゃんににゃってるんだろうが!」

ブラック久「目を覚ましたところでご主人を待つのは辛い現実だけにゃん。だから俺はもうご主人を目覚めさせる気はにゃいんだ。」





美穂子「そんなこと…!」


ブラック久「邪魔をするにゃらご主人の友達でも関係にゃいぞ…?」


美穂子「覚悟は出来ています。ここで久さんを救わないと私に幸せな未来はないんです!」


美穂子「破ァッ!!!」





美穂子(流石に勝てませんでした…目の前も真っ暗になってきました…私はここで死んでしまうのでしょうか…久さん…)


美穂子(でも、久さんに殺されるなら本望でしょうか)


ブラック久「…ここまでにしておいてやるにゃん。こんにゃにご主人のことを思ってくれるお前みたいにゃやつにもっと早くご主人が出会っていれば…結果は違ったかもしれにゃいにゃん。じゃあにゃ、人間。もう会うことはにゃいにゃん。」


美穂子「久さん…久さん…………こんなのってないです!!!」


以後、竹井久を見たものはいない。




~はるえクラブ~



灼「ハルちゃんが苦しんでるはず…早く探さないと…!」タッタッ


灼(!?上から人が落ちてくる…!だめ、避けれな…)


灼「って、ハルちゃん!?大丈夫、私が受けとめるからね!!!」


晴絵「だめだ灼!避けて…!」


ファサ…


灼「ふぅ…危ないところだった…」


晴絵「あ、ありがとな…灼…もう降ろしてくれて平気だぞ?」


灼「あ、うん…?」


灼「ねぇ、ハルちゃん…?」


灼「軽すぎ…じゃない…?とてもじゃないけど人間が落ちてきた重みとは思えな…」


晴絵「そ、そうかー?最近ダイエットした成果かな!アハハ~…」


晴絵「…じゃ、流石に通用しない…か。」




晴絵「驚かないで聞いて欲しいんだけどね…実は、私には体重がほとんどないんだ…」


灼「!?それは…病気…?」


晴絵「いや、違うんだ。実はな…」


晴絵「私が高校生の時、小鍛冶プロと対戦したのは覚えてる?」


灼「…」コクリ


晴絵「あの時、私は何もできずに無惨に負けてさ…正直、牌を見るのも怖くなっちゃったんだ。リハビリに子供麻雀教室なんて始めてみたけど、それでもダメだったんだ…」


晴絵「そんな時、私は一匹の蟹に出会ったんだ。」


灼「蟹…?」


晴絵「私は…逃げたんだ。トラウマから。その蟹は私に言ったんだよ。」


晴絵「忘れたい過去、辛い思い出、私が貰い受けようか、ってな」


晴絵「私は二つ返事でお願いしたんだ。小鍛冶プロとの対戦でのトラウマをもらって下さいって…」


晴絵「おかげで麻雀が怖くなくなって、実業団からスカウトも来て私はまた麻雀をうてるようになったんだ。」




灼「そんなことが…」


晴絵「でもな、代わりに体重が…持って行かれてしまったんだよ…」


晴絵「今はな、あの時逃げたことを本当に後悔しているんだ。あの経験は、小鍛冶プロとの対戦は…なくしちゃいけないものだったんだ…」


灼「…ハルちゃん。もし本当に取り戻したいなら、私も協力する。」


晴絵「灼…ありがとね。気持ちだけ受け取るよ。だってもうあの蟹、私の前に現れてくれないんだよ…」


灼「実は、私は怪異関係のことに興味があって…色々調べてたんだ…なんでもは知らないけど、力になれるかもしれな…」


晴絵「でも、生徒を危険な目に合わせるわけには…」


灼「お願い、ハルちゃん。私にも手伝わせて!」


晴絵「!灼…ありがと、じゃあ…少しだけな。危険だと判断したらすぐにやめるからな。」


灼「うん…任せて!」


灼「とりあえず、一旦家に帰って身を清めて、清潔な服に着替えてきてほし…集合場所は、学校の近くの空き地…」


晴絵「わかったよ。よろしくね、灼。」






晴絵「灼!待たせてごめんね。」


灼「大丈夫…じゃあ、始めるよ…最初に、目を閉じて。そして、祈って。蟹の神様に…来てくださいって」


晴絵「………」


灼「ゆっくりと目を開けて…」


晴絵「…!?カニ…が…いる…」


晴絵「あの時に出会った…大きな…カニ…」


灼「ハルちゃん、落ち着いて。大丈夫、ゆっくり。お願いして。」


晴絵「うん…お願いします…私の…体重を…返して下さい…!」


オモシガニ「…」ブワッ


晴絵「ぐっ!?うう…」


灼「ハルちゃん!!くっ…いくら神様でもハルちゃんに乱暴するなんて許せない!武力行使しか…」


晴絵「待って…灼…大丈夫…出来るから…ちゃんと…お願い出来るから…」


晴絵「神様…お願いします。私の重みを…返して下さい…なくしちゃいけないものでした…手放してはいけないものでした…私は、もう逃げません…過去と向き合い、そして生きていきたいんです…だからどうか…お願いします…」




オモシガニ「…」


オモシガニ「…」パアア…


晴絵「…!戻って…きた…」


晴絵「ありがとう、ございました…!」


晴絵「ありがとう…灼のおかげで、大事なものを取り戻せた…本当にありがとう…」


灼「気にしないで、ハルちゃん。ハルちゃんのために何かが出来た…私はそれだけで嬉しいから…」


晴絵「はは、本当にダメな教師だなぁ…教え子に助けてもらうなんて。本当は私があんたたちを助けなきゃいけないのにね…」


灼「それは違うよ!!!」


晴絵「ぅおっ!?びっくりした…」


灼「私が…今まで何度ハルちゃんに助けられてきたか…」


晴絵「灼…」


灼「小さい頃からハルちゃんに憧れ続けて…ハルちゃんに勇気や希望を沢山もらったよ!」


灼「再会してからも…部長職で悩んでる時や、麻雀の能力で悩んでる時…ハルちゃんが支えてくれたから、今の私があるの!」


灼「だから、ね…ハルちゃん。ハルちゃんを助けられて、少しでも恩返しが出来た、それだけで私は嬉しいんだよ…」ニコ


晴絵「灼…」ドキッ


晴絵(って、ドキッてなんだ!ドキッて!私と灼は教師と教え子…でも…)





晴絵「…ダメだ灼。やっぱり私は教師失格だよ…」


灼「だから、そんなことな…


晴絵「教え子にドキドキしちゃうような教師でも?」


灼「!?それって…」


晴絵「…灼、灼の卒業式が終わったら…大事な話があるんだけど…聞いてくれる?」


灼「…!ハルちゃん!私もハルちゃんに話g



?「恋しくて~愛しくて~止まらない~こんなそばにいても~ねぇどうすれば~いいの~?」


?「恋しくて~愛しくて~止まらない~せめてこの心は~君の元へ~?」


美穂子「貴女には一瞬だとしても、私には永遠だった瞬間です」ニッコリ



灼「…来たか」


憧「禁断の恋?ダメダメそんなの!バレたらあたしら来年インハイ出れなくなっちゃうじゃーん!」


晴絵「憧!?なんでココに…てか聞かれてたとは…」


和「ですね。ルールは守らないと。咲さんはルール通りに成仏しましたけどね」


晴絵「和まで!?なんで奈良にいるんだ!?」


竜華「てことで赤土さん。ちょいと失礼」ガシッ


灼「ハルちゃんに何するつもり!?」


美穂子「記憶を書きかえます。」


美穂子「ミホコ・ヴィ・フクジの名のもとに!」カイガン


灼「ハルちゃん!ハルちゃん!うわぁぁぁぁぁ!!!!」


晴江「」バタッ


灼「ハルちゃん…」


和「さて、みんなで鹿児島に旅行でも行きますか」ニッコリ


灼「許さない…絶対許さない…!」


美穂子「戦う気ですか?流石に4人相手に小柄な貴女では敵わないと思いますが…」


憧「ストレス溜まってるからなー。大暴れしちゃうかもなー。」


和「咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん…」


竜華「ウチなんて怜に嫌われたからな!あはは♪あはは♪あはははは~♪」


灼「まとめてかかってこいよぉぉぉぉ!!!!!」





~霧島神宮~



和・竜華・憧・美穂子「てことで、怪異祓って下さい。」ペコリ


灼「………」ボロッ


初美「またですかー…」


小蒔「」ブクブク


霞「小蒔ちゃああああん!!!」




カン!

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