【安価】魔法少女まどか☆マギカ☆アペンド【オリジナル】 (470)




            もし、過去を変えられるとしたら。

         あなたなら、どこで、どんな選択をしますか?

     ――これは、無限にある可能性の内の一つの物語――



※注意※

・このスレは二番煎じどころではないまどマギ安価スレです。
. 例に漏れずオリキャラが主人公のため、「これって、原作破壊ですよ…」と思う方は今すぐこのスレを閉じて、どうぞ(迫真)

・二次創作故に個人的解釈や独自な設定、世界観等が多分に含まれます。
. 「原作と違う」「○○はこんなこと言わない」などの苦情は受け付けませんのでご了承下さい。

・猛烈なネガキャンや誹謗中傷はおやめ下さい。
. こんなスレ荒らすぐらいなら外に出て働こう、な!

・安価は基本的に拾いますが、場にそぐわない等>>1が「あもりにもひど過ぎるでしょう?」と判断した場合は下にずらします。
. 節度を持ったコメントをしないとネットポリスに見つかって裏世界でひっそり幕を閉じる。

・基本的に>>1はゆるーくやっていこうと思いますので、皆さんも軽い気持ちで参加していただけると泣いて喜びます。
. なお内容はゆるくない模様。



正直シリアス苦手だからギャグに逃げるかもしれないけど許してください! なんでもしますから!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401034808


っていうかまず見てくれる人いるのかな……
まあまずはキャラメイク



主人公の性別↓2

主人公の性格↓4

主人公の年齢↓6

陽気でノリのいい性格、その裏で冷静沈着な部分もあるがそれは基本隠している

性別:女
性格:陽気でノリの良い性格、その裏で冷静沈着な部分もあるがそれは基本隠している
年齢:16歳


性格の安価は>>5にさせてもらうね。
次は主人公の素質判定。
コンマ一桁が0に近いほど素質皆無。9に近いほど非常に高い素質を持っている。

直下判定

判定結果:3

あまり素質は高くないみたいです。
大それた願いは叶えることが出来ません。


次に契約しているかどうか。
契約している場合、どんな願いで契約したかも明記して下さい。

↓2

性別:女
性格:陽気でノリの良い性格、その裏で冷静沈着な部分もあるがそれは基本隠している
年齢:16歳
素質:3(平均より下ぐらい)
契約:済 契約内容:美人になりたい


基本的な設定はこんくらいで。
他に決めておきたいことはあるかな?
あったら↓1~3までで提案して下さい。

ご意見ありがとうございます。
では意見に基づいた安価を出したいと思います。


主人公の武器↓2

主人公の戦闘法↓4

魔法少女歴↓6

主人公の家族構成↓8

武器:ブレードトンファー
戦闘法:近接特化
魔法少女歴:7年
家族構成:母と妹一人


結構、戦闘狂な魔法少女ですかね……(震え声)


これだけ長ければ他の魔法少女とも顔見知りですよね。
マミと杏子ぐらいでしょうか?

というわけで、マミと杏子の友好判定
コンマ下一桁が1に近いほど嫌悪、0に近いほど友好
0は10ってことでオナシャス!


マミの判定↓1

杏子の判定↓2


心象

マミ【苦手】「あの子の考えていることが、よく分からないわ……」
杏子【苦手】「あんな奴……」


あまり良くないみたいですね…たまげたなぁ…


あと忘れてた。主人公の固有魔法を決めて下さい↓2

固有魔法:物質変化


それでは最後に。
名前がないと色々不便になると思うので、この子に名前をつけてあげて下さい。

↓3

名前:柴倉 阿佐美(シバクラ アサミ)
性別:女
性格:陽気でノリの良い性格、その裏で冷静沈着な部分もあるがそれは基本隠している
年齢:16歳
家族構成:母と妹一人

素質:3(平均より下ぐらい)
契約:済 契約内容:美人になりたい
固有魔法:物質変化
武器:ブレードトンファー
戦闘法:近接特化
魔法少女歴:7年


各キャラの心象

マミ【苦手】「あの子の考えていることが、よく分からないわ……」
杏子【苦手】「あんな奴……」




これでこの世界で動かすキャラクターが決定しました。
これより本編を開始します……

柴倉じゃなくて、紫倉っす

>>47
あっ……(察し)
ごめんなさい許してくださいなんでもしますから!


あとで書きなおしておきます……



「……これが、アタシ……?」


鏡に写ったその姿は、いままでの見た目からは想像もつかないほど、綺麗に整っていた。
ペタペタと顔を触ると、鏡の中も同じように動く。
本当に、これがアタシのようだ。
もうこれで、劣等感に苛まれずに済むんだ。
アタシは、普通にしてて、いいんだ。


「これで契約は成立だね。キミはこれから“魔法少女”として生きていくんだ」

「魔法少女……」

「そう。頑張ってね。ボクの方も、出来るだけサポートはするつもりだから」

「そっか、アタシ――」


――魔法少女になったんだ。



――ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ


阿佐美「むにゃ……」


目覚まし時計の音で、目が覚めた。

随分と、昔の夢を見ていたようだ。

あれからもう、7年かぁ……


「おねぇちゃーん? もう朝だよ?」


しばらくぼーっとしていると、目に入れても可愛くないアタシの妹が部屋に入ってきた。


設定安価
妹の名前↓2
妹の年齢↓4



阿佐美「おっはよーユズちゃーん!!」ギュッ

柚子「もっ、もぉ! 毎朝起こしに来るたびに抱きついてこないでよお姉ちゃん!!」


この子の名前は柚子。一つ下の妹だ。

全く、恥ずかしがっちゃってまぁ……


阿佐美「ごめんごめん。ユズちゃんが可愛くって、ついっ」テヘッ

柚子「つい、じゃないよっ。いい年して、もぅ……」

阿佐美「つってもまだ16だもーん」

柚子「十分だよ! だってお姉ちゃん――」


選択安価
1.高校一年生
2.中学三年生


↓2



柚子「お姉ちゃん、中三でしょ! 受験でしょ!」

阿佐美「うおーやめろー! 受験の話はしないでおくれぇ!」

柚子「はぁ、まあ、とりあえず降りてきなよ。ご飯で来てるから」

阿佐美「ほいほーい。着替えてから行くから」


柚子は溜息を付きながら、部屋から出て行った。

とんとんとん、と、階段を降りる音が聞こえてくる。

その音を確認してからアタシは、ふっ、と笑顔を解いた。


阿佐美「はぁ……そっか、もうそんな時期か……」


呟いて一人頭を抱えるアタシ。

けど、受験とかなんだとか、そういうことに気が回るほど、アタシは器用ではなかった。



――ここ最近、魔女が増えている。

過去7年間で、これほどまでの魔女の数は見たことがない。

まるで、この見滝原に何かが集まっているような――


阿佐美「……とりあえず、ご飯でも食べよ」



―――
――




――
―――


阿佐美・柚子「「いってきまーす!」」

母「はいはい、行ってらっしゃい」


お母さんに手を降って、学校へ向かう。

いつも通りの朝、いつも通りの通学路。

アタシは柚子と肩を並べ、雑談をしながら歩いていた。


阿佐美「いやー、しかしこうやってユズちゃんと一緒に歩けるのも、あと1年かぁ」

柚子「せーせーしますけどね私は」

阿佐美「ひっどいなー。そこは寂しいって言っておくれよぉ」

柚子「冗談だよ。でもさ、まだ1年あるって考えれば、そう寂しくもないかな」


そんな感じで歩いていると――



選択安価
1.あれは……同じクラスメイトの、マミだ。
2.柚子の友達の、まどかちゃん?
3.見たこと無い黒髪美人さんだ……


↓2



阿佐美「可愛いこと言ってくれんじゃんユズちゃーん!」ダキッ

柚子「あっ、こら、外では抱きつかないでよ!」

阿佐美「え!? じゃあ家ではいいの!?」

柚子「いいわけないでしょ、もぉ! いい加減、妹離れしてよ!」


そんな感じでじゃれあっていると、トン、と通行人に肩がぶつかってしまった。


阿佐美「あっ……と。ごめんなさい」

「……いえ」


それは、見滝原中の制服を身にまとった、艶やかな黒い髪が印象的な美人の女の子だった。

けれど、アタシはこんな子、見たことがない。


柚子「わっ、綺麗……」


と、隣で柚子が小さい声で言った。

どうやら、柚子も知らない子らしい。



自由安価
↓2



「……何か?」

阿佐美「あっ、と……」


と、とりあえず、気になったことを訊いてみようかな。


阿佐美「ねえ、ひょっとして……転校生だったりしちゃう?」

柚子「ちょっ、お姉ちゃん」

「……ええ。そうですよ」

阿佐美「ああ、やっぱり! いやー、全然見たこと無い顔だったからさぁ。気になっちゃって」

「……もう、行ってもいいですか?」

阿佐美「ごめんね、引き止めちゃって。あ、アタシは紫倉阿佐美。で、こっちが」

柚子「紫倉柚子、です。阿佐美先輩の妹です」

阿佐美「別に先輩付けなくてもいいのにぃ」

柚子「学校では別だよっ」

阿佐美「あー。それで、あなたの名前、なんていうのかな?」

「…………」


女の子は一切振り返らず、スタスタと早歩きで行ってしまった……


阿佐美「あ、あれー。聞こえなかったのかなぁ?」

柚子「あの反応は当然だと思う……客観的に見てもお姉ちゃん変な人だし」

阿佐美「変な人とはなんだっ」



黒髪の少女の心象
直下判定 【不信】-3



判定:4 - 3 = 1

黒髪の少女【嫌悪】「……」



柚子「じゃあ私、こっちだから」

阿佐美「うん。まったねー」


学校に着いたアタシ達は、それぞれのクラスに向かった……



―――
――



――放課後



阿佐美「ふあ~ぁ……」


あーよく寝た。

魔女というのは時間関係ないからなぁ。夜中だろうがなんだろうがお構いなしだ。

おかげで、睡眠不足は学校で補うのがもはや習慣になっていた。

さて、と。これからどうしよっかなぁ……



自由安価
↓2




今回はここまでです。
お疲れ様でした。

再開します。
オッスお願いしまーす。



さて――それじゃあ、そろそろ“お仕事”でもしようかね。

鞄に教科書類をささっと詰め込んで、足早に学校を出た。

グリーフシードはまだまだ余裕はあるが、かといって魔女を放っておくわけにもいかない。

もし可愛い可愛い柚子になにかあったら、それこそアタシは首を掻っ切って死ぬことも辞さない。

それに、もう一つ心配事があった。

ここ最近、ソウルジェムの穢れるスピードが、早くなったような気がするのだ。

気がするだけであって、実際にはそんなことはないんだろうけど……やはり、警戒しておいて損はないだろう。



さて。魔女狩りをあたって、まずはどこから探そうかな――



選択安価
1.繁華街
2.公園
3.病院
4.自由安価(行き先を明記してください)

↓2



――繁華街


阿佐美「よし、ここで探してみるか」


一人呟いて、ソウルジェムを確認する。

基本的に魔女探しというのは、自分の足を頼りにする。

魔女がいそうなところに行って、ソウルジェムが一定の反応を起こせば、そこには大抵、魔女がいる。

テレパシーやらなんやらと便利な魔法少女ではあるが、こういうのはかなりアナログである。

不便ではあるが、仕方ない。これも自分の食い扶持を保つためだ。

さて、魔女を探してみよう――



コンマ安価
00~59で魔女発見
60~99で……


直下判定



……かなり裏路地まで来てしまった。

しかし、わざわざここまで来た分、成果はあった。

ソウルジェムから強い光が発せられている。

そこからまたしばらく探すと、果たしてそこには魔女の結界への入り口を発見した。


阿佐美「使い魔が張った結界じゃあなきゃいいけども……」


まあここで気にしていても仕方ない。

さっさと入って、さっさと片付けてこよう。



コンマ判定
偶数なら魔女 奇数なら使い魔

直下判定



――魔女の結界内



そこは強い日差しが照りつける荒野だった。

地面は干からびて表面が割れている。ところどころには、動物の死骸が転がっている。

そんな劣悪な環境下にも関わらず、結界の中心に鎮座するものが一つ。


魔女「――――――ッッッッ!!」

阿佐美「うおっ!」


びっくりしたー。吹き飛ばされるかと思った。

それは岩の塊であったが、その姿は人型を模している。

いわゆる、ゴーレムとかいうやつか。

そのゴーレムは、出会ったばかりのアタシに、人など軽く潰せるほどの大きい岩を投げつけてきた。

アタシは――



自由安価
どうする?


↓2

えっ なにそれは……(驚愕)
自由とは言ってるけど普通に場にそぐわないのでその↑で進めます。



阿佐美「初対面の人間に、ちょっと失礼なんじゃない、のッ!」


不意打ちにやられるほど、アタシは魔法少女としての時間を短く過ごしていない。

飛んできた岩をギリギリの位置で躱し、そのまま思いっきり跳躍して岩の上へを乗った。

ふっと息をついた束の間、あれだけ明るかった視界が急に暗くなる。


阿佐美「一体何……っとぉ!?」


その正体は魔女だった。魔女が、その身を空高くまで飛んで、今まさにアタシの居るところへと着地しようとしていた。

慌てて岩から飛び降りるが、魔女と岩が衝突した際に散らばった無数の破片が、アタシの体を突き刺す。

あ、やば、着地出来な――


ゴロゴロゴロゴロー、とボーリング玉もかくやと言わんばかりに転がり続けるアタシ。

お陰で体中が擦り傷だらけだ。


阿佐美「いっ、たぁい! もぉっ! なにすんのよ!!」



行動安価
魔女に対する攻撃方法

↓2



阿佐美「今度は、こっちの番だから!」


そう言って、アタシの戦いの相棒であるブレードトンファーを出現させる。

この魔女はパワータイプだ。それ故に、体がとても大きい。

こういう相手には――


阿佐美「――懐に突っ込むッ!」


持ち前の機動力を活かして、最短距離で魔女に近づく。

危険を察知したのか、魔女はこぶし大程の石を飛ばしてくる。

だが、そんなものは、無駄だ。

手持ちのブレードトンファーで、進路上に現れる石を叩き落とす。

アタシが行動を起こしてから、わずか3秒のことだった。


阿佐美「フッ――!!」


力任せに、魔女の胴体部分である岩を叩く。

しかし思った以上に堅い。

このまま連撃を続けては、刃が折れるか手首が痺れて動かなくなるだろう。



しかし、アタシはこの状況を打破できる術がある。

ここまでまるで少年漫画のような肉弾戦しかしてこなかったが、アタシの本分は魔法少女だ。

アタシの魔法は“物質変化“。

正確に言うならば物質の状態を変化させる。

これを応用することにより、自身の肉体を硬質化させることが出来る。

もちろん、その逆にすることも可能だ。

例えば、この無駄に堅い岩を、ドロドロに溶けたアイスのようにすることも。

これで、アタシの攻撃は楽に相手に伝えることが出来る。


阿佐美「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァー!!」


ふふん。ゴーレムの三枚おろしの完成だ。


―――
――



――路地裏


阿佐美「あーあ、ちょっと肌荒れたかなぁ」


まあアタシの場合、魔法でいつでも瑞々しい肌に戻ることできるけどね。

ともあれグリーフシード一個ゲット♪

楽に勝ててよかったわぁ。



コンマ判定
00~29で……

直下判定



その時、視界の隅で何かが動いた。


阿佐美「誰だッ!」


こんな裏の裏にいるなんて、ホームレスかアタシみたいな魔法少女か。

やがて、姿を表した人物は、つい今朝ほど出会ったばかりの女の子だった。


阿佐美「あなた、たしか……」

「…………」












パァン!!



阿佐美「……何の真似、かな」


アタシの脇腹に、銃弾がめり込む。

あっぶな。とっさに柔らかくしてなかったら血がドバドバ出てたかもしれない。

対する少女は、顔色一つ変えずに、こちらに銃口を突きつけてくる。


阿佐美「そりゃ今朝はウザかったかもしんないけどさぁ、いくらなんでもここまでしなくたって」

「……」パンパンッッッ!!

阿佐美「……人の話は聞くものだよ」



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「……何がしたいのかな、あなたは」

「……あなたには死んでもらう」

阿佐美「物騒だなぁ」

「あなたは、本来いていい存在ではない」

阿佐美「しかも存在まで否定されちゃった……お姉さん悲しいですよ」

「…………」

阿佐美「ま、でも、アタシまだ死にたくないんで――」


自分でも100点をあげたいほどの回れ右をして、そのまま走りだす。

よく分からないが、こういう時はとりあえず逃げるべきだって誰かが言ってた気がする。

逃げるんだよォォ~~~!!


「…………」



―――
――



――繁華街


とりあえず人がいるところまで出てこれたので一息つく。

全く、あの子はなんなんだ一体……

いきなり人に発砲するなんて頭おかしいんじゃないのか?

しかし……あの“格好”。

彼女もまた、魔法少女だったということか?

ここ7年で一切見たことのない魔法少女だから、あの子自身はどこか遠いところから来たんだろう。

あーあ、また縄張り争いがきつくなるなぁ……無駄に魔力消費したくないのに。



とりあえず魔女は狩ったけど、このあとどうしよっかなァ~。



自由安価
どうする?


↓2



うん、することもないし、まっすぐ家に帰ろう。

そして柚子に抱きついて思う存分心を癒やそう。

最近はなにかしら悩み事が多いなぁ……


―――
――



――夜


柚子「ただい――」

阿佐美「ゆぅぅぅぅずぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

柚子「うわぁっ!?」


ドンガラガッシャーン


柚子「いっ、いったた……もぉっ! なんなのお姉ちゃん!?」

阿佐美「大丈夫? 怪我なかった? 悪い人に声かけられなかった!?」

柚子「なんもなかったよ!」

阿佐美「それならいいんだけど……部活もないのに、こんなに遅くまでどこに行ってたの?」

柚子「メールで友達と遊びに行くって、送ったはずだけど……」

阿佐美「え? ……あ、ホントだ」

柚子「もー、お姉ちゃん……」

阿佐美「ごめんごめん。次からは気をつけるから」

柚子「はぁ。まあいいけど」



自由安価
どうする?


↓2



柚子「っていうかそろそろ離してよー。着替えたいんだけど」

阿佐美「ああ、ごめんごめん」

柚子「ところでお母さんは?」

阿佐美「夜勤だってさ。というわけで今日は惣菜パーティーだから」

柚子「そっか。お姉ちゃんはもう食べた?」

阿佐美「ユズちゃんと一緒に食べたかったから!」

柚子「もー、気にしなくたっていいのに……じゃあね」

阿佐美「うん。着替えてらっしゃい」


……

…………行った、か


阿佐美『キュゥべえ。キュゥべえー』

キュゥべえ『なんだい、阿佐美』

阿佐美『えっと――』



行動安価
キュゥべえに何をする? もしくは何を聞く?


↓2



阿佐美『今日、魔女狩り終わった後に、襲ってきた魔法少女がいたんだ』

阿佐美『キュゥべえはなにか知ってる?』

キュゥべえ『彼女は、暁美ほむらという名前のようだね』

阿佐美『うん? キュゥべえにしては随分曖昧な答えじゃん』

キュゥべえ『曖昧にもなるさ。なにせ、彼女とは“契約”した覚えがないのだから』

阿佐美『……ふぅん?』

キュゥべえ『彼女には困ったものだ。何故かボクを襲ってきたんだよ?』

阿佐美『大丈夫だった?』

キュゥべえ『マミに助けてもらったから』

阿佐美『そっか。あの子なら安心だ』



選択安価
キュゥべえに何をする? もしくは何を聞く?


↓2



阿佐美『……キュゥべえから見て、彼女は――ほむらは、何を目的に行動してると思う?』

キュゥべえ『正直、わからないことだらけだけど、一つだけ確信をもてることはあるよ』

阿佐美『それは?』

キュゥべえ『彼女は、鹿目まどかを行動の根幹に置いているということだね』

阿佐美『鹿目まどか……』


確か、一年の時に柚子と一緒のクラスで、そこそこ仲の良かった子のはずだ。

ほわほわした天然系な感じの女の子のはずだったけど……


キュゥべえ『しかし、なぜ暁美ほむらは鹿目まどかのことを知っていたんだろうね?』

キュゥべえ『聞くところに寄ると、彼女は今日、転校してきたばかりのはずなのに』

阿佐美『やっぱりかぁ。あんな魔法少女、見たことなかったもん』



自由安価
どうする?


↓2

レズはホモだってはっきりわかんだね

はい、↓にしますね。




阿佐美『ほむらが、なぜまどかちゃんのことを知っていたか、かぁ』

阿佐美『案外未来人だったりしてね、ほむら』

キュゥべえ『…………』

阿佐美『ちょ、いきなり黙りこくんないでよ。分かってるよアタシが寒いこと言ったぐらい』

キュゥべえ『いや、可能性としては十分ありえるかな、って』

キュゥべえ『もし仮に彼女が未来人だとすれば、今のボクと契約しなくても魔法少女になれるから』

阿佐美『えぇー……いや、流石にないんじゃない。いくらほとんどなんでもありの魔法少女とはいえ』

キュゥべえ『ボクは真面目に言ってるつもりなんだけどね』



トン トン トン……



阿佐美『あっやばっ柚子が降りてきちゃう! 早く帰っテ!!』

キュゥべえ『やれやれ。キミの過保護っぷりは、7年経っても変わらずだね』

阿佐美『いいから!』

キュゥべえ『分かった分かった。じゃあね。また何かあれば呼んでくれ』




柚子「……なにボーっとしてんの?」

阿佐美「んんっ? なんでもないよユズちゃん」

柚子「ならいいけど……ほら、早くご飯食べよ」

阿佐美「そだね」


なんとか柚子が来る前に、キュゥべえを帰すことが出来た……

素質が無ければ別に問題はないけど、有ったら色々と困るからなぁ。

柚子には、あんな汚い世界なんて見せたくない。

汚れ役は、アタシ一人だけで十分なんだ……



―――
――



――翌日


柚子は朝早くから出て行った。

まどかちゃん達と待ち合わせているらしい。

妹が立派に育って、姉としては嬉しいやら悲しいやらで複雑ですよ。


そんなわけで、アタシは一人寂しく学校へ向かっている途中だ。

あくびを噛み殺しながら、いつもの通学路を歩いていると――



コンマ判定
00~39でほむらと遭遇
40~99でマミと遭遇


直下判定



阿佐美「……うげっ」


朝一番からあまり気分の良くないことが起きてしまった。

殺人(未遂)犯のほむらが、まるでアタシに立ちはだかるように待っていた。


ほむら「……人の顔を見るなり、そのような反応は失礼ではないですか、“先輩”?」

阿佐美「いいよ無理に敬語使わなくたって。アタシのことは阿佐美でいいから、ほむら」

ほむら「…………」

阿佐美「あー……で、何の用? わざわざ待ってたってことは、なにか言いたいことでもあるんでしょ?」

ほむら「……私の邪魔をしないでいただきたい」

阿佐美「…………」



行動安価
ほむらになんと返答する?


↓2



阿佐美「そっちから襲ってきといて、邪魔もなにもないんじゃないかなぁ」

ほむら「…………」

阿佐美「睨まんといてよ、怖いじゃん」

ほむら「…………」

阿佐美「……」ハァ…

阿佐美「とりあえず、学校行かない? 遅刻しちゃうよ」



ほむらとアタシは、無言のまま歩き出した。

隣に肩を並べているこの少女は、一体何を考えているのか。

そもそもこの子は何をしたいのか……

彼女の言う邪魔とは、一体……



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「……あなたは、邪魔しないで欲しいって言ってたけどさ……」

阿佐美「アタシの方は、ほむらの目的が分かんないから、そもそも何を持って邪魔なのかが分かんないんだよ」

ほむら「……」

阿佐美「だから、あなたの目的を聞かせてほしい。そうすれば、きっと、あなたの力になれると思うから」

ほむら「…………私はあなたを、信じてもいいのかしら」

阿佐美「それは他でもないほむらが決めることだよ」

ほむら「……私の、目的は……とある少女を、救うこと」

阿佐美「その、少女というのは?」

ほむら「……」


ほむらは固く口を閉ざした。

彼女から言えることは、ここまでらしい。

さて、どう返答したものか……



自由安価
どうする?

↓2




今回はここまでです。
お疲れ様でした。

原作キャラを無能コミュ障クズにしてオリキャラの地位を相対的に上げるのは禁じ手だゾ

>>55
>しばらくぼーっとしていると、目に入れても可愛くないアタシの妹が部屋に入ってきた。

「目に入れても痛くない」って言いたかったんだろうか…

>>160
当たり前だよなぁ。

いや申し訳ない。そういうつもりはなかったけど結果的にそうなっちゃったね。
読んでてイライラするかもしれないけどよろしくオナシャス!


>>167
本当だ間違えてますね…たまげたなぁ…
ご指摘ありがとうございます。



さ、再開しますよ…



阿佐美「あーもぉ、ほら! 悩んでないで先輩に言ってみなさいよっ」


そう言って、ほむらの手をとってじぃっ、と見つめる。


阿佐美「ウジウジしてたってしょうがないでしょ。手を貸せる範囲なら、いつだって貸してあげるからさ」

ほむら「……でも」

阿佐美「でももヘチマもないの!」

ほむら「…どうせ言ったって、誰も信じてもらえない」

ほむら「誰にも聞いてもらえないなら……はじめから言わないほうが、マシよ」


ボソボソとアタシに辛うじて聞こえる程度の音量で話すほむら。

彼女に何があったのかは知らないが、人間不信に陥るほどの体験をしてきたらしい……


阿佐美「どうしても、言ってもらえない?」

ほむら「……」



行動安価
ほむらへかける言葉

↓2



阿佐美「あなたは、とある少女を救いたいって言ったよね。それってまどかちゃんのこと?」

ほむら「っ……どうして」

阿佐美「襲われたから、キュゥべえにあなたのことを聞いた時に、ちょろっとね」

阿佐美「キュゥべえはあなたと契約した覚えはないって言ってた。だからね、少しだけあなたのことについて考えてみたの」

ほむら「……」

阿佐美「転校してきたあなたが、初対面のはずのまどかちゃんのことを何故知っていたのか」

阿佐美「それは、あなたが未来から…もしくはそれに準ずるどこかからか来たからじゃないの?」

ほむら「……」

阿佐美「……」


しばらくの間、沈黙が続く。

ほむらは警戒するような目で、アタシのことを見つめている。

やがて、ほむらはアタシの手を振りほどき、5歩ほど後ろへ後ずさった。


阿佐美「……ごめんなんでもない。いくらなんでもないよね」

阿佐美「魔法少女だからって、過去へ飛ぶことが出来るなんて、そんなこと――」



コンマ判定
00~29で……


直下判定



阿佐美「そんなこと、ないよね」

ほむら「……」

阿佐美「――あっ。いっけね、学校遅刻しちゃう! ほら急ごっ!」

ほむら「…ええ」


ほむらと二人で、駆け足気味に学校へと向かった。

終始、ほむらの視線が背中に突き刺さっていた。

彼女に、余計な警戒心を与えてしまっただろうか…?



―――
――



――放課後



退屈な授業を終えて、放課後になった。

寄り道について話し合っているクラスメイトの会話を聞きつつ、今日の予定を考えていた。

今日は、どうしようかなぁー……



自由安価
どうする?


↓2



「ねえねえ」

阿佐美「ん? どしたん?」

「今日はどう? 部活に出れそう?」

阿佐美「あー……」


そうだなぁ。久しぶりに部活に顔を出してみようかな。

最近は魔女狩り重点だったけど、そろそろ行っとかないとそろそろ文句言われそうだし……

さてと。じゃあ早速部活に行きますか。



選択安価
阿佐美はどんな部活に入部している?


↓2



――運動場


「はいダッシュー!」

阿佐美「フッ――!!」


アタシは、陸上部に入っていた。

体育会系ではあるが、ここの部の雰囲気は割りとゆるく、参加は自由となっている。

まあほとんどの部員は真面目に練習しているので、自由参加の人はごく少数だ。

さて、なぜ陸上部に入部したかというと、別に陸上が好きだとかそういうわけではない。

ただ単に、手軽に機動性を上げる練習が出来るからだ。

一人で黙々と練習というのはやる気が出ないが、周りに人がいればそこそこ頑張ろうっていう気持ちになれる。


「アサミ、すっごい! また自己ベスト更新じゃん!」

阿佐美「えっへへー、ぶいっ!」

「これだけいい成績なのに、毎日出ないのは勿体無いよ~」

阿佐美「いやー、色々と都合もあるしね……」


……嘘じゃないからね。魔女って割りと突然来るし。



――練習終了後


阿佐美「んぐっ、んぐっ、んぐっ……ぶはぁーっ!」

「ちょっ、アサミー。オヤジ臭いよー?」

阿佐美「いやぁ、練習後の一杯は格別ですよ」


勿論お酒ではなくスポーツドリンクだが。


阿佐美「ほんじゃ、お先にっ」

「うん、ばいばーい」


部員に別れを告げて、学校を出る。

日がだいぶ傾いているためか、涼しい風が吹いている。

火照った体に丁度いい。



自由安価
どうする?


↓2



久しぶりに部活すると、なんというか、こう、テンション上がるな。

よーっし、それじゃあこのままジョギングして家に帰るぞー!


―――
――






――紫倉家


阿佐美「た、ただいまぁ……」


いかん、テンション上がりすぎた。

なにもあの距離に全力尽くすことなかった……

あー、駄目だ。疲れてもう動けない……

よろよろとソファで横になると、すぐにまぶたが落ちてきた。

あっ…シャワー浴びてないや…まあいっか……




―――
――



――深夜


阿佐美「ん……いま、なんじぃ……?」


目をゴシゴシこすりながら時計を探す。

しかし真っ暗だ。月明かりが差し込んで微妙に見えるけど、どこに何があるかよく分からない

どうやら随分と眠ってしまったようだ。


阿佐美「…………うー」


眠たい頭を抱えながら、とりあえずどうしようかと考えていた。



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「……コンビニ行こうかなー」


昔に流行った曲の一節を口ずさみながら、出かける準備する。

母さんは……今日も夜勤か。

柚子は当然寝てるし。

着替えた。財布持った。よし完璧。

それじゃ早速、しゅっぱーつ!!



―――
――



――コンビニ


夜のコンビニを利用するのは、実は初めてではない。

魔女狩りの帰りとかで小腹が空いた時に、よく寄って適当におにぎりとか買っている。

深夜徘徊とかで怒られるような気がしなくもないが、堂々としてれば大方バレることはない。

万が一バレたら、魔法少女に変身して逃げればいいし。


阿佐美「さて、と」


コンビニに来たものの、どうしようかな。

長居すればそれこそ補導されかねないからなー。



自由安価
どうする?


↓2



――チャリチャリチャリン


阿佐美「お……?」


小気味いい音が聞こえてきたのでそちらのほうを除くと、どうやらお客さんが小銭を落としたらしい。

その人はアタシと同じぐらいか、少なくとも中学生くらいだろうの女の子だった。

曖昧な表現なのは、身長が小さいかなり小さいからだ。


「ちっ……」


彼女の後ろに並んでいた厳つい男が、こっちまで聞こえるような大きい舌打ちをした。

意地の悪いヤツだ。

しょうがない、手伝ってあげよう。

アタシは無言で彼女に近づいて、一緒になって小銭を拾った。

驚くように顔を上げた少女は、まるで信じられないものを見たかのような表情をしている。

まあ確かに、「小銭だから」、と手伝おうと思う人はいないだろうけど。



阿佐美「うん、これで全部だね」

少女「あ…ありがとうございます…」

阿佐美「いーよいーよ、気にしないで。好きでやったことだから」

少女「……」


少女は一度ぺこり、と頭を下げて、、コンビニから出て行った。

ちょっと暗い印象を受けたけど、お礼が言えるいい子じゃないか。

うんうん、やっぱり人間素直が大切だよ。どこかのほむらに言って聞かせてあげたいぐらいだ。



コンマ判定
00~39で……


直下判定



うーんっ、いい事すると気持ちが良いなぁっ。

気分がいいから、このコンビニの一番高いスイーツでも買おっかな。


「ヨンヒャクサンジュッハチエンニナリアース」

阿佐美「はい」

「アリアトヤシター」


もうここにいてもやることないし、そろそろ帰ろう。



―――
――



――3日目 朝


今日も今日とて、柚子はまどかちゃん達と一緒に登校するらしい。

なんか寂しいなぁ。昨日はずっと寝てたから、柚子分が不足してるよー……


阿佐美「…………ん?」


なんだろ、視線を感じるような気がする。

キョロキョロと見回しても誰もいない……おっかしいなぁ。

もしかして誰かに狙われてるとか?

…………やっぱ気のせいみたいだな。



自由安価
どうする?


↓2




ちょっと早いけどここまでにします。
お疲れ様でした。

再開しまーす。



阿佐美「…………」

「…………」ジィー


……やっぱり気になるっ!

さっきから視線の主は、付かず離れずって感じで着いて来ているようだ。

一体誰がこんなこと……ほむら、かなぁ。

いやでも、一回ばっちりコミュニケーション取っちゃったからそれはないか。

マミはこんなことしないだろうし、杏子は元々ここに居ない。

…振り返ってみようか。


阿佐美「…」クルッ

「!?」ササッ

阿佐美「……」ジー

「……」

阿佐美「……お尻見えてる」

「はぅっ!!」




少女「お、おはよぅ……」モジモジ


落ち着かない感じで物陰から出てきたのは、コンビニで出会った少女だった。

アタシと同じ格好、つまりは見滝原中の制服を身につけている。


阿佐美「うん、おはよう」

少女「あ、あの、あの時は…ありがとう……」

阿佐美「そんな、重ねてお礼を言われるほど立派なことしてないよ」

少女「それでも、言いたくて……」


うーん、いい子じゃないか。

この子の爪の垢を煎じて誰かさんに飲ませたい気分だ。


阿佐美「アタシは紫倉阿佐美。あなたは?」

少女「……呉キリカ」



呉キリカの心象判定
直下判定 【恩人】+3


判定:9 + 3 = 12

呉キリカ【恩人】「この人は優しいなぁ……」



阿佐美「ん、よろしくねキリカ!」ギュッ

キリカ「は、はわっ」

阿佐美「? どうしたの?」


キリカは顔を真っ赤にさせて、ワタワタしている。


キリカ「なんでもないっ。なんでもないから!」ブンブン

阿佐美「そんなに首振らなくたって。なんでもないならいいんだけどさ」



自由安価
どうする?


↓2


阿佐美「よし、それじゃあ行こ」

キリカ「? 行く、って?」


キリカはキョトンとした顔をしている。

あれ、なんか変なこと言ったかな。


阿佐美「え…学校に」

キリカ「……一緒に?」

阿佐美「一緒に」

キリカ「い、いいの…?」


何故そこで聞くのだろう。


阿佐美「いいも何も、アタシはキリカと登校したいなーって思ってるんだけど…迷惑だった?」

キリカ「そ、そんなっ。全然そんなこと! 行きたい!」

阿佐美「それでいーのよ、変に遠慮しなくたって。アタシ達、友達じゃん」

キリカ「とも、だち……」

阿佐美「ほらー、行くよー?」

キリカ「あ、あっ。待ってぇっ」





キリカと雑談しながら歩いていると、あっという間に校門までたどり着いていた。


阿佐美「ここで一旦、お別れだねー」

キリカ「そ、そう、だね……」

阿佐美「じゃあアタシはこっち――」

キリカ「あっ、あのっ!」


キリカにしては大きい声で、呼び止められた。


阿佐美「ど、どうしたの?」

キリカ「あし、あした……」

阿佐美「明日がどうかした?」

キリカ「明日も……一緒に、学校行きたい…です…っ」



行動安価
キリカに返答してあげてください。


↓2



阿佐美「勿論だよ! 明日も、待ち合わせて行こうねっ」

キリカ「――っ! うんっ!」ニコッ

阿佐美「そしたら……公園で待ち合わせようか。都合は付く?」

キリカ「大丈夫!」

阿佐美「そっか。じゃあ、アタシこっちだから、またねー」

キリカ「バイバイっ」



―――
――



――昼休み


午前の授業が終わり、昼休みになった。

この時間ですることと言えばお弁当を食べるぐらいだけど、それもつい先程終わってしまった。

んー、暇だな。

なにしようか……



自由安価
どうする?


↓2



……アタシの周りでは、なにかとまどかちゃんの名前をよく聞くなぁ。

ほむら然り、柚子然り。

ちょっとだけ様子を見に行ってみようかな。

とはいえ、一体どこに居るのか……

とりあえず、彼女のクラスに足を運んでみよう。



―――
――




――二年生教室



さて、まどかちゃんは――



コンマ判定
00~39で発見
70~99で……


直下判定



あれー、いないか。

どこかでご飯でも食べているのだろう。

仕方ない、別の場所を探――


ほむら「……ここでなにをしているの」

阿佐美「うぉあぁっ!!?」


後ろからいきなり声をかけられた。

というかさっきまで気配無かったんだけど。何? 超能力?

あ、魔法少女でしたね。


ほむら「ここでなにをしているの、と聞いているのだけれど」

阿佐美「いや、ちょろっとまどかちゃんをね、見ようかなぁって……」

ほむら「……」


ほむらがすごい顔で睨んでくる。

駄目だって。女の子がそんな顔しちゃ危ないって色々と。



阿佐美「ほ、ほむらはどうしてここに?」

ほむら「……ここは私のクラスよ」

阿佐美「ああ、同じクラスなんだ。まどかちゃんと」

ほむら「……」

阿佐美「あー……」


会話が途切れた……

この子は威圧感だけで人を殺せれるんじゃないか?

いくら魔法少女でもここまで擦り切れるなんて、一体どれほどの修羅場をくぐり抜けたんだろうか……



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「えーっと……アタシって、そんなに何かやらかしそうに見える?」

ほむら「……軽薄そうだから、見えるわね」

阿佐美「うわ、ひどいなぁ。こう見えても、以外に冷静なところあるんよアタシ」

ほむら「冷静という言葉を辞書で引いてきたらいいんじゃないかしら」

阿佐美「…だいぶ言うようになったじゃんか」


これも一つの信頼の形……なのかな?


ほむら「まどかを、探しているのよね」

阿佐美「うん。特にこれと言った用事はないけど……」

ほむら「彼女なら、巴マミと一緒にご飯を食べているところでしょうね」

阿佐美「……マミと?」


なんでマミと……もしかして、まどかちゃんは魔法少女の候補なのか?

だとすれば色々マズイなぁ。

マミは魔法少女の綺麗なところしか見せないだろうから、いざ契約したときに理想とのギャップに戸惑わなきゃいいけど。



ほむら「クラスメイトの美樹さやかという子と……ああ、そういえば確か、彼女はあなたの妹だったわよね」

阿佐美「…………え?」


なん、だ? ほむらは何を言っている……?


ほむら「紫倉柚子のことを言っているのよ」

阿佐美「ゆ、柚子が……どうしたって……?」

ほむら「……? だから、その紫倉柚子も、マミと一緒にご飯を食べているのよ」



ぶわっ、と全身の毛穴から冷や汗が溢れ出る。

思わず崩れ落ちそうになるが、必至に踏ん張った。

そんな。そんな、まさか。

柚子が、魔法少女と接触しているなんて。

くそっ、甘かった!

柚子なら危ない場所に行かないだろうって、勝手に決めつけていたのが仇になった……っ



ほむら「……顔色が悪いようだけれど」

阿佐美「……大丈夫だよ」


いや、待て。よく考えろ。

そもそも7年も魔法少女関係に接触しないというのが奇跡といっても過言ではない。

そうだ。今まで、運が良すぎただけだ。

知ってしまったものは仕方がない……最終的に、柚子を魔法少女にさせなければそれで十分だ。

傷つくのはアタシだけでいい。


ほむら「……本当に、大丈夫なの?」



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「ほむら、お願いがあるのっ」

ほむら「いきなり黙ったかと思えば……今度は、何?」

阿佐美「柚子を魔法少女にさせないよう、協力して!」

ほむら「……どういうこと?」

阿佐美「今まで、あの子には汚いものを見て欲しくないっていう理由で、魔法少女に関することを避けてきた」

阿佐美「でも、あの子は知ってしまった。これはもう、取り返しがつかない」

阿佐美「だったらせめて、魔法少女にさせないようにしなきゃっ。そうじゃないと、アタシ……!」

ほむら「……」

阿佐美「お願い。こんなこと頼めるのはほむらしかいないの。だからっ」



コンマ判定
00~39で引き受けてくれる。
40~69で断られる。


直下判定





サーセン今日も短いけどここまでで。
お疲れ様でした。

再開します。
けど今日も短く終わる予定です。



ほむら「正直に言って、あなたのことは…今はまだ、信じることが出来ない」

阿佐美「っ……そ、そっか」

ほむら「…………でも」

阿佐美「…?」

ほむら「あなたのその信念は……信用出来る」

阿佐美「じゃっ、じゃあ」

ほむら「……私が出来る範囲でいいなら」

阿佐美「ありがとうほむらぁっ!!」ギュッ


感極まって、思わず抱きついてしまった。

ほむらは鬱陶しそうにしながら、引き剥がそうと手をグイグイ押し付けてくる。


ほむら「勘違いしないで頂戴。この件は私のためでも」

阿佐美「うんうん、照れ屋さんだなぁほむらは!」

ほむら「……話を聞きなさい」



―――
――



――放課後


終業のチャイムが学校中に響く。

しばらくしてまばらになっていく教室を眺めながら、今日の予定を考えていた。

どうしようかなぁ。



自由安価
どうする?


↓2



さて、柚子を魔法少女にさせないために、アタシも行動することにしよう。

すべてをほむらに押し付けるわけにもいかないしね。

とりあえず……


阿佐美「…ねえ、マミ」

マミ「……っ」


昔馴染みの魔法少女であるマミ。もしかしたら柚子たちのきっかけになったのかもしれないマミ。

昼間に聞いたほむらの話を元に、関係性が一番深いであろう彼女に話を聞くことにした。

先程までの楽しそうな表情とは一変、アタシに声をかけられてからは怯えるような、怪しむような顔をしている。


マミ「あ、えっと……どうしたのかしら? ……紫倉さん」

阿佐美「他人行儀な呼び方やめてよ。昔みたいに、阿佐美って呼んでくれてもいいんだよ?」

マミ「…あなたは、変わらないわね」

阿佐美「マミは随分変わったよ」



行動安価
マミに対してなにをする?


↓2



阿佐美「最近、柚子の帰りが遅くってさぁ」

マミ「……どうして、今、柚子ちゃんの話?」

阿佐美「まま、いいじゃん。でね、話を聞いてみると、いい先輩と知り合ったって言うんだよ」


マミの目を見つめて、反応を伺う。

もちろんマミと知り合ったなんて話は今日知ったばっかりで嘘なのだが。

そして彼女は、僅かばかり目を泳がせた。


マミ「そう……それは、いいことなんじゃない?」

阿佐美「……」

マミ「あの、それだけならもう行っても……?」



自由安価
どうする?

↓2



阿佐美「今日も、魔女退治?」

マミ「そうね。最近、いろんな事件が多いから」

阿佐美「じゃあさ。アタシも一緒に行っていい?」

マミ「ごめんなさい。今日は一人で行こうと思ってるの」

阿佐美「おっ、成長したねぇマミ。前は一緒がいいー、なんて言ってたのに」

マミ「……成長なんか、してないわ。今でも一人ぼっちは、嫌だって思ってるもの」

阿佐美「ふぅん……」


一人ぼっちは嫌、ねぇ。

だからってそれにウチの柚子が巻き込まれたら、たまったもんじゃあないんだけど。



自由安価
どうする?

↓2



マミ「えと、もういい?」

阿佐美「ああごめん、長々引き止めちゃって。マミとお話するの、楽しかったよ」

マミ「そう? 光栄ね。それじゃ――」


その時、教室のドアがガララッ、と音を立てて開いた。


「マミさーん?」


そこには、活発そうな青い髪の女の子が居た。

確か彼女が、さやかちゃん。美樹さやかのはずだ。

その後ろに、桃色の髪の女の子、すなわちまどかちゃんと、


柚子「あれ、おねぇ……阿佐美先輩?」


柚子が、居た。

視線を改めて、マミに向ける。

彼女はバツが悪そうに、顔を下に向けたままだ。



行動安価
阿佐美はどうする?



↓2



阿佐美「……マァミィィ?」

マミ「……ごめんなさい」


さやか「あ、あれっ……お取り込み中……?」

まどか「なんだか雰囲気が悪いけど……」

柚子(お姉ちゃんちょっと怒ってる……マミ先輩なにしたんだろ……)


阿佐美「観念したほうがいいんじゃないかなー? 全部話してもらうかんね」

マミ「待って。場所を変えましょう」

阿佐美「なんで」

マミ「彼女たちが見てるわ。だから……」



選択安価
1.分かった。
2.いやだ。
3.自由安価(内容も明記)



↓2



阿佐美「……分かったよ」


確かにあの子たちに聞かせても楽しい話題じゃないしな。

ここは、マミの提案を受け入れよう。


さやか「あの~……」

阿佐美「あー、ごめんよ後輩ちゃん。ちょろっとこの先輩借りてくから」

さやか「はっ、はいっ!」

阿佐美「ん。良い返事だね。ほら、早く行くよ」

マミ「そうね。……ごめんなさい、今日は……」

まどか「わ、分かりました。…えと、帰ろっか」


二年生組はそそくさと教室から離れていった……


阿佐美「ま…ここじゃなんだし、お茶でも飲みながら腹を割って話しましょうや」

マミ「ええ……」


マミと共に、近所の喫茶店へ向かった……



―――
――





今回はここまでです。
お疲れ様でした。

ごめん今日無理っぽい
明日は更新します

今のところ大きな出来事がないせいでイマイチ面白みにかけるな。
もっとこうワクワクするイベントを起こすべき。妹がお漏らしするとか。

>>279
えっ…何それは…(ドン引き)
中学生なんだからいくらなんでもお漏らしはしないゾ。


オッス再開しまーす。



――喫茶店


アタシとマミは向かい合わせに座っていた。

マミは視線を、運ばれてきた紅茶に固定したまま動かない。

さて、まずは何から話をするべきか。



行動安価
マミに何を訊く?


↓2



阿佐美「柚子には魔法少女のことは話さない……そういう約束じゃなかったっけ」


それはまだ、アタシがマミと杏子と一緒に、チームを組んでいた時のことだ。

二人が家に遊びに来た時に、念を入れて釘を刺していたのに。

そういうと、マミは本当に申し訳無さそうに、目を伏せながら言った。


マミ「私だって、話すべきかどうか、迷ったわ……でも、彼女は巻き込まれてしまった」

マミ「そうなった以上、もはや隠しておくことは出来ないし、それに……柚子さんにも、知っておくべき権利がある」

阿佐美「魔法少女としての素質が、あるっていうんだね」


マミは無言で頷いた。


阿佐美「そう、か……そうなんだ……」

マミ「ごめんなさい。本当はいち早くあなたに言っておくべきことだった」

マミ「でも、どうしても言い出せなかった。だって……」


そこまで言って、マミは口を閉ざした。



自由安価
どうする?
また、直下のコンマが50以上で…


↓2



阿佐美「…言ってみて」

マミ「……怖かったの」

阿佐美「怖い?」

マミ「覚えてないかしら。昔、やっぱり、柚子さんに魔法少女のことを教えようって、言った時……」

マミ「…あの時は冗談って言ったけど、本当は本気だった」

マミ「でも、あなたの顔が怒るわけでもなく、笑うわけでもなく、ただ無表情になった時、やめようって思ったの」

マミ「だから、今回のことを言ったら…あなたがどんな行動を起こすのか、分からなくって」

阿佐美「結局、言い出せなかったってことか」


こくん、と小さく頷くマミ。

そういえば、そんなこともあったような気がする。

そのことが、マミに恐怖心を与えてしまったらしい。


マミ「……許してくれるとは思っていないわ」

阿佐美「いや、うん…まあ、知られちゃったものは仕方ないしさ」


と、その時だった。

コツ、コツ、と誰かがアタシ達の席まで近づいてきた。

それは――



コンマ判定
00~39でほむら
40~79でキリカ
80~99で……


直下判定



「……失礼、ちょっとよろしいでしょうか?」


透き通るような白い髪に、同じように白い肌。

どこかのお嬢様のような佇まいを見せる彼女は、じっ、とアタシを見つめながら、そう言った。

思わずマミを目を合わせる。

キョトンとしている彼女の表情を見る限り、知り合いって風もなさそうだ。

もちろんアタシも、こんな女の子なんて見たことがない。

こんなに特徴的な子を忘れるはずないからだ。


阿佐美「えっと……アタシに、何か用?」

「ええ。時間は取らせません。少しだけお話をしたいだけですから」


うーん、どうしたもんか……



自由安価
どうする?

↓2



阿佐美「……分かった。いいよ」

マミ『ちょ、ちょっと待って紫倉さん』


いきなり脳内にマミの声が響く。


阿佐美『どうしたのマミ』

マミ『彼女は…あなたの知り合いなの?』

阿佐美『違うけど』

マミ『…大丈夫、なの?』

阿佐美『大丈夫だって。いざとなれば変身するし。アタシ、ベテランだよー?』

マミ『…そう、よね。ごめんなさい、嫌な予感がしたから…』


阿佐美「ごめんねマミ。ちょっと、ここで待ってて」

マミ「わかったわ」

阿佐美「お待たせしました。それじゃ、場所変えようか」

「……ええ」


―――
――



――路地裏


お店を出て、すぐ近くの路地裏へと誘導された。

これは、どう考えても人に聞かれたくない話をするのだろう。

さて、と少女は切り出した。


「本日は、突然で申し訳ありません」

阿佐美「ホントだよー。折角のデートだったのになぁー」

「…呉キリカさんとは、どういう関係で?」

阿佐美「へ?」


思わずマヌケな声を出してしまった。

まさかここでキリカの名前が出てくるとは思わなかったからだ。



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「どういう、って……友達だよ」

「……そうですか」

阿佐美「あのー、キリカの知り合いかなにか?」

「…………そうね。キリカの知り合いになる“はずだった”」


…“はずだった”、なんて。妙な言い回しをする人だな。


「…ねえ。もしもあなたの身近に、世界を滅ぼすことが出来る人がいたら……あなたなら、どうする?」

阿佐美「えっと……」



自由安価
どうする?

↓2



阿佐美「そうだなぁ。その人が世界を滅ぼすつもりなら、全力で止めるけど」

阿佐美「そうじゃないなら、まずは話し合いかな。『その力を使わないで』とか」

「……そうですか」

阿佐美「ねえ、あなたは何がしたいのかな。正直よく分かんないよ」

「私は、滅び行く世界を、救いたい。それだけよ」


それだけ言うと、彼女は路地裏へと消えていこうとする。


阿佐美「待って!」

「……なに?」

阿佐美「アタシ、紫倉阿佐美。あなたは?」

「…織莉子。美国織莉子」



美国織莉子の心象判定
直下判定



織莉子【嫌悪】「やはり彼女とは相容れない……」


―――
――




再び、喫茶店に戻ってきた。

マミは心配そうな表示で待っていたが、アタシの姿を見るとほっとしたようだ。


阿佐美「心配してくれるんだ?」

マミ「あなたの身に何かあれば、柚子さんは悲しむわよ」


おお、それはいけないな。



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「じゃあさ、また一緒に活動でもする? 杏子も誘ってさ」

阿佐美「アタシたちって、基本的に寂しがり屋だし?」

マミ「遠慮しておくわ。私にもやることがあるから」

阿佐美「あ、そういえば。今日の放課後、まどかちゃん達と何やらかすつもりだったのさ」

マミ「やらかすだなんて、人聞きの悪い……隠しても仕方ないから、言うけれど」

マミ「今、彼女たちに魔法少女としての役割を見学してもらってるの」


……だから柚子の帰りが遅かったんだな。

それにしたって、マミの奴。無茶してくれる。


マミ「確かに、見学を提案したのは私だけど、最終的に決めたのはあの子達よ。一切強要はしてないわ」

阿佐美「分かってるよ。そんなところまで疑ってたらキリがない」


……そろそろ日も暮れる。

マミと別れを告げて、家に帰ることにした。



―――
――



――紫倉家


阿佐美「ただいまぁー」

柚子「あ、おかえりなさいお姉ちゃん」


家に帰ると、柚子が出迎えてくれた。


柚子「ねえ、マミ先輩となに話してたの?」

阿佐美「言ったでしょー? 聞いても楽しくない話だ、って」

柚子「だって……あの時のお姉ちゃん、ちょっと怖かったし……」


う…そんなにしょんぼりされると可愛……じゃない。困る。



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「……マミから全部聞いたよ。アンタ、アタシに黙って危ないことやってるんだって?」

柚子「お姉ちゃんには関係ないでしょ」

阿佐美「ある。アタシもマミと同じだから」


そう言って、柚子に左手の中指を見せる。

リング型になったソウルジェムが嵌っているのを見て、柚子は驚いたように目を見開いた。


柚子「お、お姉ちゃんも……」

阿佐美「…柚子も、見学とやらをして分かったでしょ。魔法少女の世界は、死と隣り合わせなの」

阿佐美「だからもう、関わるのはこれっきりにして、普通の学生生活に戻りなさい」

柚子「……見て見ぬ振りなんて出来ない。私にも、そういう資格があるって、言われたから」

阿佐美「アンタは現実を見ていない。理想だけでこの世界を生き抜く者はいない。決して」

阿佐美「これは漫画やアニメみたいに、最後は正義が笑って勝つストーリーじゃない……」


7年もやっていて、何も共闘したのがマミと杏子だけではない。

過去に一度だけ、魔法少女とコンビを組んだことがあった。

けど、その子は……


阿佐美「…………とにかく、もうマミについていっちゃ駄目だよ」

柚子「…………」



柚子「……お姉ちゃんは、いつもそうだよ。私のしたいことをさせてくれない」

阿佐美「アタシは柚子が心配で」

柚子「そんなこといつ頼んだっていうのよ!」


柚子はいきなり、大声をあげた。


柚子「心配なんて必要ない、いらないっ! 私はお姉ちゃんが思ってるほど弱くない!!」

柚子「お姉ちゃんはいつまでも私を子供みたいに扱って! いい加減、ウザいのよ!」

柚子「もうこれから私のしたいことに口を出さないで!!!」

阿佐美「っ……」

柚子「! ……話はそれだけだからっ」


そう言って、勢い良く階段を駆け上がっていく柚子。

アタシはその後姿に、声をかけることが出来ず、ただ呆然としていた……



―――
――



阿佐美「……柚子が、あんなこと思ってたなんてなぁ」


柚子の怒りを思い出すたびに、死にたくなってくる。

よかれと思ってやってたことが裏目に出てたなんて……辛いなぁ……

ぼふっ、と枕に顔をうずめて、しばらく声を殺して、泣いた。

……



自由安価
どうする?


↓2



思えば、過保護にしすぎたんだ。

柚子にはそれこそ、沢山やりたいことでもあったのだろう。

けれど、アタシがそれを許さなかった。

柚子の抱え込んだ鬱憤は、一体どれほどのものなのだろうか……

…謝ろう。

謝って許してもらえるかは分からないけど、とにかく謝ろう。

早速、柚子の部屋に向かった。

部屋の前で深呼吸して、コンコン、と二回ノックをする。

……返事は、ない。


阿佐美「柚子……起きてる?」

「…………」

阿佐美「…ごめんね。アタシ、柚子がそんなこと思ってたなんて、知らなかった」

阿佐美「確かに、ウザい姉ちゃんだったよね……本当にごめん」

阿佐美「これからはは、魔法少女についてはとやかく言うつもりはないけど……これだけは言わせて」

阿佐美「……魔法少女は、柚子が思ってるほど、綺麗な世界じゃないんだよ……?」

「…………」



コンマ判定
00~19以下で……

直下判定



阿佐美「……じゃあね。おやすみ」スタスタ

「…………」



「…………おやすみ、お姉ちゃん」



―――
――



――4日目 朝


アタシが起きた時には、柚子は家を出ていた。

やっぱ、しばらくは口聞いてもらえないかなぁ……

そう思うと、だんだん悲しくなってきた……涙が出そう。


キリカ「あの……大丈夫……?」


っと。キリカに心配させてしまった。

いけない。明るくいかなきゃ、明るく……


阿佐美「大丈夫だよ、キリカ。ごめんごめん」

キリカ「大丈夫なら……いいんだけど……」



自由安価
どうする?


↓2



キリカ「あ、そういえば昨日、変な人に会った……」

阿佐美「変な人?」

キリカ「うん……なんか、『身近な人が誰にも言えない悩みを抱えていたら』……とかなんとか言われて……」

阿佐美「……」


心当たりは、ある。

一人だけ、そんなことを言いそうな人が。


阿佐美「もしかして、白い髪の人?」

キリカ「あっ、うんっ。…あなたも会ったことあるの?」

阿佐美「まあちょっとね」


やっぱり織莉子か……

どうも彼女は、魔法少女のことを知っているようだ。

そして、わざわざキリカに目をつけたということは……


阿佐美『キュゥべえちょっと来て』

キュゥべえ『いきなり何……きゅぃっ』


足元に現れたキュゥべえの首根っこを掴み、キリカの目の前へ差し出した。


阿佐美「ねえ、これ見える?」

キリカ「え…う、うん……可愛い、ぬいぐるみだね…?」



キュゥべえ「ボクはぬいぐるみじゃないんだけどなぁ」

キリカ「ひっ……? しゃっ、しゃべったよ!?」


キリカにも、魔法少女としての素質あり、か……

出来れば彼女も巻き込みたくはないが、織莉子の目的がハッキリしない以上放ってはおけない。

とはいえ常にキリカに付きっきりというわけにもいかないし……

そう、だなぁ……。


キリカ「あ、あの、これってどういう……?」

阿佐美「ねえキリカ。ちょっと会わせたい人がいるんだ」

キリカ「へ……?」



―――
――



マミ「……えっと」

阿佐美「ああ、紹介するよ。彼女は呉キリカ」

キリカ「よ、よろしく……」

マミ「え、ええよろしく…私は、巴マミよ」


マミ『……ちょっと、紫倉さん。これってどういうつもり?』

阿佐美『彼女も魔法少女の適正があることが判明したんだよ』

マミ『だからって、どうして私に会わせたの?』

阿佐美『お願いがあるの。キリカにも魔法少女体験コースに参加させて欲しい』

阿佐美『といっても、それは建前。昨日、アタシのところに女の子が来たでしょ? この子も、その女の子に目をつけられたの』

マミ『つまり、見張ってて欲しい、と?』

阿佐美『お願いできる?』

マミ『紫倉さんが見張ってればいいんじゃあ……』

阿佐美『アタシは織莉子のことを突き止めようと思ってね。そして、キリカへのストーキングをやめさせる』

阿佐美『それに、マミならきっちり守ってくれると思って』



マミ『……勝手ね』

阿佐美『駄目かな』

マミ『いいわ、引き受けましょう。あなたには一つ借りもあるし』

阿佐美『感謝するよ』

マミ『でも、流石に一度に4人も守りながら魔女と戦うのは厳しいんだけど』

阿佐美『あー……』


そこそこベテランのマミでも、流石にきついかなぁ。



自由安価
どうする?


↓2

今日はここまでにします。
お疲れ様でした。

再開しまーす。



阿佐美『……分かった。じゃあアタシも参加する』

マミ『いいの? あなたにもやることがあるんじゃあ……』

阿佐美『アテはあるから、だいじょぶだいじょぶ』


時間が出来た時に、ほむらに織莉子のことを聞いてみよう。

なんでも知ってそうだし。


マミ『紫倉さんがそうする、って言うなら従うわ』

阿佐美『それじゃ、色々とよろしくね、マミ』


キリカ「あのー……」

マミ「ああ、ごめんなさいね。えっと、彼女からなにを聞いてるのかしら」

キリカ「詳しくは、まだ…」

マミ「それじゃあ今日のお昼休みに説明するわ。お弁当でも食べながら。どう?」

キリカ「え、えと…」チラッ


キリカがこっちをチラっ、と見てくる。



自由安価
どうする?


↓2



もしかして、不安なのかな?

初対面の人と一緒に食事するのは、確かにハードル高いかもなー。

特にキリカは、引っ込み思案なところあるし。


阿佐美「みんなで一緒に食べよっか」

キリカ「う、うん。食べたい……」


そう言いながら、制服の裾を掴んでくるキリカ。

うっかりときめいてしまいそうになった。

いかんいかん、危ない危ない……


マミ「じゃあ、今日のお昼休みに、ね」

キリカ「あ、もう授業始まっちゃうんだ…ばいばい」

阿佐美「またねー、キリカ」



―――
――



――昼休み 屋上



現在、後輩組を連れてくるマミを待っているところだ。

これから一緒に行動するんだし、顔合わせぐらいはと思ったんだけど……


キリカ「…………」ソワソワ

阿佐美「キリカ。緊張しすぎ」

キリカ「だっ、だってっ。てっきり3人で話すのかと思ったからっ……」


雨に濡れた子犬のようにブルブル震えて腕にしがみつくキリカ。

ほんのり涙目になってるのは気のせいではないだろう。

全くこの子は……なんか目が離せないな。


っていうか、後輩組連れてくるってことは、柚子もいるってことだよね……

うー。なんか顔合わせづらいよぅー……


マミが来るまで時間もあるし、キリカと何か話そうかな?



自由安価
どうする?

ごめん↓2で…



キリカ「うぅー……」ソワソワ


さっきからキリカは、ソワソワしっぱなしだ。

なにか緊張を解せるようなこと、出来ないかな……

…………そうだっ。


阿佐美「……」ギュッ…

キリカ「ふっ、ふぇぇぇえええぇえっ!!?!?」ビクーン


物の本によると、人は体温を感じることでリラックスすることが出来るらしい。

アタシが柚子に抱きつくと落ち着くのは、きっとその作用が働いているのだろう。

つまり、アタシがキリカを抱きしめてあげれば、キリカは落ち着くはず!


阿佐美「……キリカー?」

キリカ「ぁ、ぁぅ……」パクパク


……なのだが、当の本人は顔を首やら耳やらまで真っ赤にさせて硬直してしまった。

うぅん、ちょっと刺激が強すぎたのかなぁ。



阿佐美「ねえ、キリカってば」

キリカ「……」パクパク


どんだけ人に慣れてないの、この子ってば……

友達としてこの先心配だよ。



自由安価
どうする?


↓2



とりあえず、キリカを離そう。

じゃないとこの子、血圧が上がりすぎて死んでしまうかもしれない。

アタシが腕の力を緩めると、ぐたーといった感じでベンチに倒れこんだ。

気絶はしてないみたいだけど……

同性に抱きつかれてこれなら、異性だともっと凄まじいんじゃあ……


未だに顔を赤らめているキリカを見ながら、ぼんやりと考える。

それにしたって、キリカの表情の変わり様は凄いな。

キリカ百面相だ。

ああ、なんか、もっとこう、いじりたくなってくるというか……


阿佐美「ねえ、キリカ」

キリカ「ひゃっ……な、なに?」


意図的にキリカとの顔の距離を近づける。

それだけで真っ赤だった顔が、更に真っ赤になるのだから面白い。

軽く頬に手を触れてみると、熱かった。



キリカ「あ、あのあの、どど、どうし……」

阿佐美「キリカ、可愛い」

キリカ「ひゅっ……!?」


そして、徐々に顔を近づけていく。


キリカ「えっ…えっ…!? ま、まっ」

阿佐美「待たない」


――――



コンマ判定
00~09で口にキス
10~39で頬にキス
それ以外でマミ+後輩組到着


直下判定



ガチャン。という音でハッと我に返る。

振り返ると、そこにはマミが居た。


マミ「……し、紫倉さん……」


ふと下に視線を向けると、極度の緊張でついに意識を手放したキリカの姿が。


阿佐美「ちょっ、まっ、誤解! これは誤解なの!!」


女子中学生を一人押し倒しておいて誤解も何もないのだが、とにかく何か喋らないとマズイ。

って、ああ! マミがそーっと扉を閉めようとしているッ!?


阿佐美「待ってぇぇぇぇぇっ!!」



―――
――



さやか「えっとー、先輩。なんかあったんすか?」モグモグ

阿佐美「……そっとしといたげて……」


マミが先頭だった為に、幸いにもさやかちゃん達には見られてなかったみたいだ。

見られていたら、アタシはここから飛び降りることも辞さないだろう。

どうかしていたんだ、あの時のアタシは……ちょっと頭がヒットしてただけなんだ……


マミ「……」


何よりマミの視線が痛い。

ただでさえあった心の溝も音を立てて一気に開いたし。

ちなみにキリカは起きて普通に弁当を食べている。

先程までの出来事はすべて夢として片付けられたようだ。

そっちのほうがアタシとしてもありがたい。



まどか「あの、ところでこのメンバーに、何か意味が……?」

マミ「え、ああ、そうそう。紹介するわね。こちらは、紫倉阿佐美さん。って、もう知ってると思うけどね」

さやか「確か、柚子のお姉さん……」チラッ

柚子「…………」

阿佐美「えー……紹介に預かりました、阿佐美です。マミとは同い年だけど、魔法少女としては先輩ってところかな」


そう言って、指輪を見せる。

まどかちゃんとさやかちゃんは、驚いた様子だった。


まどか「ゆ、柚子ちゃんのお姉さんも、魔法少女だったの?」

柚子「……うん」


柚子は、生返事だ。

まあ、昨日のことがあるしな……

今はまだ、そっとしておくべきだろう。



マミ「そしてこっちが、呉キリカさん。私と同じ三年生ね」

キリカ「よ、よろしく……」


消え入りそうな声でぼそぼそっ、としゃべるキリカ。

後輩相手にビビってどうするの。


さやか「キリカさんも、魔法少女?」

マミ「いえ。彼女はあなた達と同じで、候補ってところかしら」

さやか「そうなんだ! なんか親近感湧くなぁっ。髪型も同じだし」

キリカ「あ、あはは……」




キリカ「それで、その……魔法少女? っていうのは、一体どういう……」

マミ「ごめんなさいね。今から説明するわ」


キリカの疑問に、マミが答える


マミ「そうね、まずは……この世の中には、魔女と呼ばれる、人間に害をもたらす存在がいる、ということ」

マミ「ニュースでよく聞く傷害事件や交通事故っていうのは、魔女が絡んでいることが多いの」

マミ「そして、それを倒す存在が、私たち魔法少女っていうわけ」

キリカ「……到底、信じられる話ではないけれど」


まあ、当然だ。普通ならただの頭のおかしいことを言っている電波女だろう。


阿佐美「そこで、魔法少女の存在を裏付けるナマモノが……おーい、キュゥべえー」

キュゥべえ「呼んだかい、阿佐美」

キリカ「あっ。しゃべるぬいぐるみ!」

キュゥべえ「だから、ボクはぬいぐるみじゃないんだって」



阿佐美「魔法少女っていうのは、過酷で、厳しくて、決して楽なものじゃあないんだ」

柚子「……」

阿佐美「そこで、魔女退治の…報酬? 対価? まあそんな感じで、このキュゥべえが、アタシ達の願い事を一つ、叶えてくれるんだ」

キリカ「願い事……って、なんでも?」

キュゥべえ「その人の素質に見合った願いなら、なんでもいいよ」

阿佐美「アタシは、素質低い方だから……かなり単純な願い事だったけどね」

キリカ「へぇ……」


キリカはキュゥべえの耳毛? を引っ張っている。

見た目ぬいぐるみだし、動いているのがどうしても信じられないのかな。



自由安価
どうする?


↓2

行動決まったんでここまでにします。
お疲れ様でした。

ごめん今日無理っす…
明日は更新しますんでオナシャス!センセンシャル!

再開しまーす。



阿佐美「でも、実際契約ってしんどいよ。ちょっと痛いし」

まどか「い、痛いんですか……?」

阿佐美「そうなのよー。なんかアタシの胸の辺りからソウルジェム出てさ」

阿佐美「だから契約直後はやったぁ! っていうよりは脱力感の方が大きかったかな」


あー、魔法少女になっちゃったんだ、的な感じだったし。


さやか「そう考えると、そのソウルジェムってなんなのかなぁ…」

阿佐美「それは前から気になってたんだ。ソウルジェムはどうやって作ってるんだろう、って」


魔法少女になって5年目あたりだろうか。ふと契約当時のことを思い出して、考えたこともあった。

でも結局、これと言った考えはまとまらず、魔女狩りをしている内に忘れてしまっていた。


阿佐美「ソウルジェムなだけに、アタシの魂でも抜き取って宝石にでもしたのかな?」

さやか「えー、そうだとしたら結構エグくないっすか?」

阿佐美「エグいねぇ。だって、このソウルジェムが、本当のアタシってことになるし」



マミ「…………」



阿佐美「…マミ? どしたん? 顔色悪いけど」

マミ「えっ。あ、ああ、大丈夫よ?」

阿佐美「もしかしてアタシの話、真に受けてる? 気にしなくっていいのに」

マミ「そう…そう、よね…ごめんなさい」


あはは、と薄く笑っているマミ。

昔から人の言葉を重く受け止める癖、どうにかなんないかなー。



自由安価
どうする?


↓2



そうだ、キュゥべえに聞いてみればいいんだ。

そうすればこの疑問は一気に解決するわけだし。


阿佐美「ねえキュゥべえ。ソウルジェムっていうのは、アタシ達の魂なの?」

キュゥべえ「うん、そうだよ」

阿佐美「だよねーそんなわけ……」


…………ん?


阿佐美「あの、キュゥべえ? アタシの聞き間違いかな、肯定されたような気がするんだけど……」

キュゥべえ「気がするんじゃない、したんだよ」

阿佐美「いや、え? ま、マジで言ってんの…?」

キュゥべえ「ボクは嘘は吐かないよ。吐く理由がないからね」


ケロリ、とした顔で(普段から顔はそこまで変わらないが)言ってのけるキュゥべえ。

冗談で言っていたことが、本当だとは思いもよらなかった。

そして、この発言のダメージは、一人に集中していた。

マミだった。



マミ「はっ……はっ……!」

まどか「まっ、マミさん!?」


顔が不自然なほどに青ざめ、呼吸が乱れている。

今まではただの変身アイテムだったものが、自分だと言われてかなり動揺しているようだ。


キュゥべえ「君たち人間の体というものは、非常に脆い」

キュゥべえ「そんな人間に魔女退治をやってくれ、だなんて。とてもじゃないけどそんなこと言えないよ」

キュゥべえ「だからボクたちが、丈夫になるようにしてあげたんじゃないか」

キュゥべえ「実際、そのソウルジェムさえ無くさなければ、死ぬことはないよ。体の欠損だって補えるだろうし」


サラサラと言葉の並べるキュゥべえ。

マミは変わらず呼吸を乱している。



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「…キュゥべえ。ちょっとどっか行ってて」

キュゥべえ「分かったよ。また用ができたら、呼んでくれ」


キュゥべえは屋上からひらり、と飛び降りた。

それを確認して、アタシはすぐさまマミに駆け寄る。


阿佐美「マミ!」

マミ「ふっ…ぅ、ぅううっ……!」


ポロポロ、と涙を流して身を縮こまらせている。

思えば、彼女はかなりキュゥべえに入れ込んでいた。

今回のことで、彼女の心に大きな穴が開いてしまったようだ。

子供のように泣いているマミの背中を、優しくさすりながら言葉をかける。


阿佐美「ごめん、ごめん! アタシが、余計なことを言ったばっかりに…」

マミ「キュゥべえ……キュゥべえ……っ」

阿佐美「マミっ」



自由安価
どうする?


↓2

すまぬ眠気がピークになったんで今日はここまでにします。

ダレカタスケテー…

昨日は何も連絡出来なくてすみません。
そして今日も無理です。
明日はやりますんでその時はよろしくお願いします。

やっと終わった…
短い時間になると思うけどどうかお付き合い下さい。

それでは再開。



阿佐美「ごめん皆、早退する」

まどか「え、えぇっ!?」


驚くまどかちゃんを尻目に、アタシは手早く魔法少女に変身した。

そのままマミを抱きかかえ、屋上の縁に飛び乗る。


キリカ「ちょっと待ってっ!? 授業はどうするの!?」

阿佐美「適当に言い訳しといて!」

キリカ「いや、クラス違」

阿佐美「それじゃっ!!」


キリカが何か言ってたような気がするが、今はマミのことをどうにかするのが先決だ。

マミの家へ向かおう。


―――
――



――マミの家


阿佐美「よっ、と……」


建物を次々飛び移り、無事にマミの家に着いた。

いつの間にかマミは目を閉じて寝ている。

とりあえず、今のところは大丈夫なようだ。


阿佐美「お邪魔しまーす」ガチャリ


久しぶりに見たマミの部屋は、前とそんなに変わらなかった。

確か寝室は……こっちか。

マミをベッドに寝かせ、一息つく。

さてさて、これからどうしようかな……



自由安価
どうする?


↓2



……キュゥべえが言うには、ソウルジェムはアタシ達の魂らしい。

そのソウルジェムが濁るというのは、きっとろくでもないことになるに決まってる。

アタシのソウルジェムは…ちょっと濁ってる。

ソウルジェムってのは、精神的にダメージを受けても濁るらしい。

続いて、マミのソウルジェムを確認する。


阿佐美「うぉっ……!?」


魔女と戦った後と同じぐらいに濁ってるんだけど…

マメに浄化してるはずのマミのことだから、昨日から浄化を忘れてるってことはないだろう。

だとすれば、これはあの話を聞いたから、こうなった…


とにかくこの状態のままじゃあマズイ。

余分に持ってたグリーフシード、まさかこんな理由で役立つとはね……



自由安価
どうする?

↓2



……これでよしっと。

普通なら当分は大丈夫だけど、今のマミは精神的に不安定かもしれない……

なるべくなら付き添ってあげたいけど、そういうわけにもいかない。

訊くことと、やることがある。

しばらく目を覚まさないことを確認したアタシは、そっとマミの家を出た。

目を閉じて、キュゥべえを呼び出す。

そいつは、すぐにやって来た。


キュゥべえ「何か用かい? てっきり、しばらくは拒絶されるものだと思っていたけどね」


いけしゃあしゃあと、こいつは…



自由安価
どうする?


↓2



阿佐美「アンタ、まだアタシたちに言ってないことがあるんじゃあないの?」

阿佐美「例えばこのソウルジェムが濁りきったら、どうなるか、とか」

キュゥべえ「訊かれた以上は、ボクには答えるしかないけど……いいのかい?」

阿佐美「どういう意味かな」

キュゥべえ「“覚悟”の問題だよ。この答えを聞いて、果たしてキミは耐えられるのかな、と思ってね」


キュゥべえがここまで言うということは、絶対に答えはアタシが絶望するような答えなのだろう。

本当に、ここで真実を知ってもいいのか?

知って、アタシは平気でいられるのか……?



選択安価
1.それでも聞く
2.今はやめておく
3.自由安価


↓2



阿佐美「……『覚悟』とはッ!!」


アタシは、大きい声を出して自分を奮い立たせようとする。

そうだよ。今までだって、見たくないものは嫌でも見てきた。

こんなことでビビってちゃあ…柚子を守るなんて出来ない。


阿佐美「『覚悟』とはッ! 暗闇の荒野にッ! 進むべき道を切り開くことだッ!」

阿佐美「……さあ、話してよキュゥべえ」

キュゥべえ「分かった。キミの質問は、ソウルジェムが濁るとどうなるか、だったね」

キュゥべえ「ソウルジェムは、魔法を使用する以外に精神的にもダメージを受けると濁るのは、さっき確認してもらったと思う」

キュゥべえ「まあ、いわゆる絶望、というやつだけれど」


…こいつのことだし、どこかでこっそり見てたんだろうが。


キュゥべえ「そしてその絶望を溜め込んだソウルジェムは…やがて絶望を振りまくようになる」

阿佐美「……それって」

キュゥべえ「そう。魔女になるんだ。魔女は、キミたち魔法少女の、成れの果てだ」

キュゥべえ「この国では、成長途中の女性のことを、“少女”って言うんだろう?」

キュゥべえ「だったらやがて魔女になるキミたちのことは……【魔法少女】と呼ぶべきだとは思わないかい?」



こいつは……!


自由安価
どうする?

↓2




阿佐美「…アンタたちは、一体何者なの?」

阿佐美「何がしたくてこんなことをしてるのッ!!」


アタシはキュゥべえの頭を掴んで、目の高さまで持ってきた。


キュゥべえ「キミは、エントロピーっていう言葉を聞いたことないかい?」

阿佐美「……」

キュゥべえ「簡単にいえば、焚き火で得られる熱エネルギーは、そのための木を育てる労力と吊り合わないってことだ」

キュゥべえ「このように、エネルギーっていうのは変換というプロセスを経るたびにロスが生じる」

キュゥべえ「だから宇宙全体のエネルギーっていうのは、目減りしていく一方なのさ」

阿佐美「それが、こんなシステムとなんの関係があるっていうのよ」

キュゥべえ「ボクたちは知的生命体の感情をエネルギーに変換する技術を創りだしたんだけど…生憎のボクらが、感情を持ちあわせていなかった。

キュゥべえ「そこで、宇宙を調査して、僕らの技術が使えるような惑星を探した。それが」

阿佐美「……この、地球ってわけ」

キュゥべえ「そういうことだ」



キュゥべえ「魔法少女の魔力というものは、エントロピーを覆すエネルギー源たりうる概念だった」

キュゥべえ「とりわけ最もエネルギーを得られるのが、第二次性徴の少女達の希望と絶望の相転移」

キュゥべえ「ソウルジェムとなった魂が燃え尽きて、グリーフシードに変わるその瞬間に、膨大なエネルギーを発生させる」

キュゥべえ「それを回収するのが、ボクたち……“インキュベーター”の役割さ」

阿佐美「インキュ…ベーター…」


それがアタシの…本当の敵。


キュゥべえ「…やれやれ、そんな怖い顔で睨まないで欲しいな」

キュゥべえ「ボクらはエネルギーを得る代わりに、キミたちには一時の夢を見させてあげてるんじゃあないか」

キュゥべえ「それに、これは長い目で見ればキミたち人類の得になることだよ?」

キュゥべえ「いい取引だと思うんだけどな」


自由安価
どうする?

↓2



阿佐美「……」フラ

キュゥべえ「どこに行くんだい?」

阿佐美「アンタには関係ないでしょ」

キュゥべえ「まあ、それもそうだね。キミがなにをどうしたって…絶望は降り掛かってくるんだから」


キュゥべえは、そんな笑顔が出来るのかというぐらいの笑顔を見せて、その場を去っていった。


このことを、伝えなきゃ……

皆に伝えなきゃ、アタシみたいな被害者がどんどん増える…

まどかちゃんも、さやかちゃんも、キリカも……

柚子、も……ッ!!



コンマ判定
偶数ならほむら
奇数なら……
ゾロ目なら……


直下判定

コンマの判定も決まったんで今日はここまで。
お疲れ様でした。

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