モバP「今日からレッスンが変更される」 (71)

P「らしいぞ」

美嘉「らしいってどーいうこと? プロデューサーも知らないの?」

P「詳しいことはよく分からないが身体能力に自信がある奴とやりたい奴だけで良いってマストレさんに言われた」

P「あと高校生以上であること。小中学生には少々危ないらしい」

卯月「レッスンなんですよね?」

P「レッスンだと聞かされている。安全面は完璧とのことだ」

凛「さっきから危ないとか安全面とか嫌な予感しかしないんだけど……気のせいかな」

P「とりあえず参加者を募ってみよう」

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P「……結構集まったな」

凛「百人くらいいるんじゃない?」

P「まだ皆に仕事もあんまり持ってきてやれてないからなぁ」

P「それにしても何でこんな森みたいな所なんだ?」

マストレ「諸君! 今日は新しいレッスンを受けに来てくれてありがとう。実はレッスン場までもう少し距離がある。準備運動をしっかりとした者から、この道をまっすぐ歩いて行ってくれ」

P「じゃあ、俺は先に行こう」

P「結構距離あるな……」

P「……あ、ん? なんだあれ」

P「!?」

P「これ、テレビで見たことあるぞ」

ちひろ「あ、プロデューサーさんはもう来てたんですね」

P「ちひろさん! これどういうことですか!?」

ちひろ「新しいレッスンでしょ。ささっプロデューサーさんは実況ですよ」

P「実況ってあの番組そのままじゃないですか」

ちひろ「大丈夫ですよ。レッスンですから」

P「はぁ」

ちひろ「さぁさぁテンション上げて熱く実況しましょう」

マストレ「全員来たようだな。それではレッスンの説明に移る。ちひろさんお願いします」

ちひろ「はい。まずレッスンには1stステージ、2ndステージと3rdステージそしてFinalステージに別れています」

ちひろ「各ステージにゴールが用意され、1stステージをクリアすれば2ndステージへ進めます。Finalステージをクリアすれば晴れて完全制覇となります」

ちひろ「しかしどこかでミスをしてしまえばそこで新レッスンは終了。いつもよりキツイいつものレッスンが待っています」

P「(つまり罰ゲームか。でもあの番組ってミスったら水に落ちるよな……)」

ちひろ「このレッスンでは怪我が絶対に起こらないよう命綱を着用して行います。落下することはないと思いますが念のため下は水をはり、地面との距離も水に落下しても痛くないよう設定されています」

ちひろ「つまり、絶対に怪我はしないので罰ゲームが嫌だったら頑張ってください」

ちひろ「それでは1stステージのエリアを紹介します」

ちひろ「五段飛び、三段ローリング丸太、ポールメイズ、ハーフパイプアタック、そり立つ壁、ロープラダーの順になっています」

P「やはり鬼門は二つ目の三段ローリング丸太と五つ目のそり立つ壁ですかね」

マストレ「うむ、アイドル用に本家より難易度を落としてはいるがそれでもかなり難しいと言えるだろう」

P「各エリアの詳しい説明をしておきましょう」

ちひろ「はい」

ちひろ「まず五段飛びでは四つの傾斜のついた足場を飛び越えて対岸へ渡る至ってシンプルなエリアですね。でも対岸にも傾斜があるので注意です」

P「はい、このエリアではフットワークと跳躍力、バランス能力が必要となりますね」

ちひろ「二つ目の三段ローリング丸太。突起のついた丸太に抱きつき対岸まで渡るエリアです。しかも段差があるので段差落下の衝撃で落ちないように注意です」

P「このエリアではですね。たまに丸太が止まってしまうんですね。その場合自分で回さなければいけないので、タイムロスになってしまうことも考えられます」

ちひろ「ポールメイズは鉄骨製のポールに飛び乗り迷路を抜けるというエリアになっています。時間と体力を削るいやらしいエリアです」

P「そうですね。脱落ということは少ないかもしれませんが先ほど仰った通り時間と体力を削るので、ここでのスムーズさは重要になってきますね」

ちひろ「続いてハーフパイプアタック。湾曲した壁を渡ってロープをキャッチ。そのまま進路の足場に着地という流れです」

P「このエリアではロープをキャッチするところと足場に着地するところが肝になってきます。さらに壁の傾斜も中々のものですから注意ですね」

ちひろ「次は有名なエリアそり立つ壁です。その名の通りそり立った壁をダッシュで超えるエリアです」

P「脱落こそありませんがここまでの疲労がクリアに直結しますね。何度でも挑戦できますが成功率は低くなっていくでしょう」

ちひろ「最後はロープラダー。ロープで池を渡り網を登るだけです。そして頂上にあるボタンを押せば1stステージクリアです」

P「はい、ここはもう時間との勝負ですね。その一言です」

ちひろ「それではレッスンを始めます」

マストレ「エントリーNo.1 姫川友紀」

友紀「いやー皆に応援されると気持ちいいねー! 最初だけどサクッとクリアしちゃうよ!」

ちひろ「制限時間は130秒です」

P「姫川友紀軽やかにスタートしました。まずは五段飛びをー一、二っ、三、四っ! 軽々と行きます」

マストレ「流石の運動神経だな。野球を自分でもやってるようだし次を超えれるかが鍵となりそうだな」

P「そのまま、三段ローリング丸太までたどり着きます。しっかりと抱きつき……」

P「一段! 二段! さんだ……あーーーっと!」

マストレ「やはり鬼門だったな」

P「姫川友紀、ローリング丸太の三段目で手が滑ってしまいました。ここで脱落となります」

P「続いて島村卯月。スタートしました」

P「五段飛びの前でビビっています。助走をつけた方がいいと思うぞ」

ちひろ「どんどんタイムが無くなっていきますよ」

P「少し後ろへ下がって助走をつけて、飛びました! あぁ、残念ながら三段目で脱落です」

マストレ「どんどん行くぞ」

P「エントリーNo.12のアナスタシア」

P「おお! 五段飛びを華麗にクリア。続いてまだ一人もクリアしていない三段ローリング丸太です」

マストレ「案外いけるかもしれんな」

P「一段、二段、三段んんん! クリア! クリアです」

P「いいペースですねぇ」

マストレ「ああ、これはクリアも期待できるぞ」

P「ポールメイズの初仕事です。アナスタシア、ポールをうまいこと掴み迷路を超えていきます。しかし若干表情が苦しそうですね」

マストレ「うむ、腕に疲れが溜まってきているのだろう」

P「しかも時間が少しかかっていますかね」

マストレ「移動に苦戦しているな」

P「ようやくポールメイズをクリアしました。次はハーフパイプアタックですが……ここは軽々とクリアしていきます」

マストレ「しかしもう時間がないぞ」

P「続いてそり立つ壁。一度でクリアできればまだステージ突破が見えてきますが……あーーっとクリアできない!」

P「二回目! 乗り越えました。しかし時間が?」

ブーーーー

ちひろ「タイムアップです」

P「アナスタシア。ここで惜しくもタイムアップで脱落です」

マストレ「時間がもう少し長ければクリアしていたかもしれんな」

P「ここで惜しくも脱落してしまったアナスタシアにインタビューしたいと思います。ちひろさん」

ちひろ「はい、こちら健闘をみせたアナスタシア選手です。惜しかったですねぇ!」

アナスタシア「スパシーバ……ありがとうございます。でもとっても疲れました」

ちひろ「この後、マストレさんの罰ゲームレッスンが待ってますからね」

アナスタシア「シトー? ……えっと何言ってるかちょっとよくわからないです」

P「はぁい、ありがとうございましたー」

マストレ「それにしても中々アーニャを超える奴が現れないな」

P「そうですね。でも次はエントリーNo.35 片桐早苗さんです」

マストレ「彼女の身体能力ならクリアも夢ではないだろうな」

P「それではスタートです。まずは五段飛び。余裕のクリアですね。続いてローリング丸太、ここも危なげなくクリアです」

マストレ「いい調子だ。タイムもかなりいいぞ」

P「はい、ポールメイズまで来ましたがやはり手こずっていますね。ここで余っていたタイムが奪われていきます」

マストレ「むぅ、ここで勢いを失わないといいが」

P「ポールメイズを通過。ハーフパイプを勢いよく乗り越え、そり立つ壁です」

マストレ「さて、ここを一発で行けるかどうか」

P「少しジャンプをして落ち着き……行ったァァァァァ!! 一回成功! これは好タイムが予想されます」

P「壁の上へよじ登り最後のロープラダーです。時間はまだあります。網を着々とよじ登り……余裕のゴールです!」

マストレ「ようやく一人目のクリアだな」

ちひろ「残り時間は12秒71です」

P「他のアイドルに自らの力を誇示するかのようなガッツポーズです」

P「先程の早苗さんのクリアから多くのアイドルがこの1stステージに挑みましたが未だクリアは彼女一人。このまま一人だけが2ndステージに進むのでしょうか」

P「エントリーNo.60 浜口あやめ」

マストレ「これは期待。いや確実にゴールするだろう」

P「なんてったって忍者ですからね」

P「それではスタート……おや?」

マストレ「はっ速い! 既に五段飛びを超えてローリング丸太をも終えようとしている!」

P「これはすごいぃ! 速すぎる! まだ開始30秒ですがもう既にハーフパイプアタックにまで到達している。着地も音がありません」

マストレ「これは強い」

P「そり立つ壁を走って越え、ターザンロープで網へわたり、おおっと速い速い! あっと言う間に登っていきます」

P「今、ゴール。何とタイムは60秒! 70秒を残してゴールです」

マストレ「これが忍者の力か」

P「さてここからは90番台に入ります。強者揃いとなってきます」

マストレ「ちなみに片桐の後、東郷、木村の二人がクリアしたぞ」

P「パッションが強いですね」

マストレ「そうだな。それに引き換えキュートは……」

P「いえいえ、90番台にはキュートが三人入っていますから期待できると思いますよ」

P「それでは90番台の選手を紹介しましょう」

P「No.90 渋谷凛。No.91 城ヶ崎美嘉。No.92 本田未央」

マストレ「このあたりはよくわからんが何故か90番台に入っていたな」

P「そうですね。よくわからないですね」

P「続いてNo.93 日野茜。No.94 西島櫂。No.95 中野有香」

マストレ「流石スポーツマンだな。90番台に名を連ねてもおかしくない。動きも機敏なことだろう」

P「No.96 諸星きらり。No.97 クラリス。No.98 ヘレン」

マストレ「そ、そうだな。この人選は納得だ」

P「No.99 木場真奈美。No.100 安部菜々。以上の十一名です」

マストレ「……」

P「……はい。No.93の日野茜もそり立つ壁にさしかかりました」

マストレ「……うむ、そうだな」

P「おおっと! 登れないかぁ!?」

ボンバーーー!!

P「掴んだぁあああ!! 気合! 気合です!」

P「勢いそのままにゴール!」

P「……90番台最初のゴールです……」

マストレ「むぅ、やはり90番台は強いな。日野に続いて中野、諸星、クラリスと突破してしまった」

P「脱落した西島選手、ヘレン選手もタイムアップですからね」

P「ここで木場選手がスタート!」

マストレ「彼女はここでは落ちないと断言できるな」

P「そうですね。おっと早くもハーフパイプアタックです。それにしても絵になりますね」

マストレ「うむ、実に美しい」

P「無事に着地し、そり立つ壁へと向かいます。時間は……余っているとは言えませんが大丈夫でしょうか」

マストレ「確かにタイムアップが怖いな」

P「そり立つ壁を乗り越え、ロープラダー。あとは時間との戦いです」

P「残り五秒! 間に合うか!?」

プシュー

P「間に合ったーーーー!! 木場選手、残り1秒02を残しゴールです」

P「さぁ、残るはNo.100の安部選手のみとなりました!」

マストレ「……」

P「安部選手のスタートです」

マストレ「……」

P「スタート! おや? 安部選手、目を瞑ったまま動きません」

マストレ「(流石に……これは)」

P「こ、これはまさか最速クリアの浜口選手への挑戦でしょうか!!」

マストレ「……」

P「目が開きましたか……?」

マストレ「?」

P「おおっとぉ!! 動き出したぁ! 速い速い、浜口選手をも上回る速さです」

マストレ「ば、馬鹿な! 彼女の体のどこにそんなエネルギーが!?」

P「そり立つ壁を越え、ロープラダーの前まで……おや?」

P「座り込みましたね。わざわざタイムアップギリギリを狙うスリルを味わっているのでしょうか」

マストレ「(……息が切れただけだろ)」


P「安部選手が座っている間も時間は過ぎていきます。時間は少ないが大丈夫か!?」

P「立ち上がりました! ターザンロープを握り締め、ロープラダーへ移ります」

マストレ「頑張れ!!」

P「木場選手と同じく時間との勝負! しかし時間は少ない! ん? 速い! 座っている間に体力も回復したか!?」

P「ああっとしかし小柄な安部選手では登りきっても、その先の直線でタイムアップになってしまう!」

マストレ「頑張れ!!!」

P「マストレさんからの熱い声援が飛びます。行けるか!?」

マストレ「行けーー!」

プシュー

P「ゴーーーーール! 安部選手! 残り0秒17! No.100は伊達ではなかった!!」

マストレ「す、凄いぞ。菜々。うぅ」

P「マストレさんも泣いております」

P「これで1stステージが終了しました。1stステージをクリアしたのは100名中10名です」

マストレ「2ndステージは1stステージでの残り時間が少ない順で行われる」

P「1番 安部菜々、2番 木場真奈美、3番 諸星きらり、4番 木村夏樹、5番 中野有香、6番 クラリス、7番 片桐早苗、8番 日野茜、9番 東郷あい、10番 浜口あやめ」

P「という順になります。ここで一時間の休憩兼移動の後、2ndステージが始まります」

マストレ「では、脱落したアイドル達の様子を見てみよう。おーい、妹達ー」

ベテトレ「はーい、こちらでは脱落したアイドル達がいつもより厳しめのレッスンを受けています」

ベテトレ「カメラマンはトレーナー、マイクはルキトレ、そしてインタビュアーは私、ベテトレでお送りします」

ベテトレ「では、早速インタビューしたいと思います」

李衣菜「ふぇ?」

ベテトレ「多田、新しいレッスンやってみてどうだ?」

李衣菜「え、そうですね。難しかったけど良かったと思いますよ!難しいって何かロックな感じがしますし。私は落ちちゃったけどなつきちは残れたみたいだし、なつきちに私の分まで頑張ってもらいたいです」

ベテトレ「貴重な意見をありがとう。私たちもこれからもっとロックなレッスンになるよう頑張ろう」

李衣菜「あ、あはは、でもあんまり辛いのは勘弁して欲しいっていうか」

ベテトレ「それでは次に行きます」

ベテトレ「おい、双葉」

杏「あ、見つかった」

ベテトレ「珍しいな。きちんと来るなんて」

杏「あんなワイルドアドベンチャーするくらいならこっちに来る方がマシだよ」

ベテトレ「で、どんどんこっちにアイドルが流れ込んできてどうだった?」

杏「皆に紛れて上手いことサボれそうだと」

ベテトレ「おい」

杏「嘘です。ごめんなさい。まぁやっぱり行かなくて良かったと思ったよ。杏が行ったところでスタート地点から一歩も動かずタイムアップだろうしさ」

ベテトレ「……はぁ、まあいい。ちゃんとレッスンするんだぞ」

杏「はいはい。それよりきらりは?」

ベテトレ「諸星なら残ってるぞ」

杏「え、残ってるの!?……ふーん。じゃあきらりに頑張れって伝えといて」

ベテトレ「諸星も喜ぶだろうな」

ベテトレ「それでは姉さん。一度そちらにお返しします」

マストレ「うむ、ご苦労。妹達」

P「それではここで2ndステージのエリア紹介です。ちひろさん、よろしくお願いします」

ちひろ「はい。2ndステージは制限時間100秒」

ちひろ「最初にダウンヒルジャンプ。気を抜いたら落ちます」

P「勝負は一瞬。気を抜いたら脱落しています」

ちひろ「続いてサーモンラダーからのスティックスライダー」

P「サーモンラダーでは腕力が重要になります。スティックスライダーはそこまで気にすることもないでしょう」

ちひろ「4番目にスパイダーウォーク」

P「ここは後で説明します」

ちひろ「次にメタルスピン」

P「ここまでの疲れとの勝負ですね。集中して望めば怖くはないでしょう。腕に力が残っていればですが」

ちひろ「最後にウォールリフティングです」

P「三枚の壁を腕力で持ち上げて前へ進むシンプルなエリアです。壁は1枚目が3キロ、2枚目が5キロ、3枚目が8キロとなっています」

P「2ndエリアは腕力勝負です。腕力さえあれば割となんとかなります」

マストレ「ちなみに最終エリアのウォールリフティングは壁の重さをかなり軽くしてある。私からのせめてもの情けだ。そのくらいここは腕が酷使される」

P「それでは安部選手のスタートです!」

P「勢いよくファーストエリアのダウンヒルジャンプで飛び出してくるーー!」

マストレ「どうだ?」

P「クリアです。さぁ次は2ndステージ最大の難関サーモンラダー!」

マストレ「菜々は小柄で体重が軽い。腕にかかる負担もそれだけ軽いが彼女にそれだけの腕力があるかどうか」

P「おや、しかし順調に進んでいますね」

P「サーモンラダーを案外軽く乗り越え、スティックスライダーを滑り降ります」

P「さぁスパイダーウォークです。ここは二枚の平行な壁の間を手足を突っ張って進む競技です。壁は全部で八枚あり、ギミックが仕込まれています」

P「今から安部選手が進もうとしている三枚目では……」

マストレ「あ、菜々が落ちた」

P「壁が動きます」

P「1stステージで盛り上げてくれた安部選手。残念ながらここで脱落です」

P「では、続いて木場選手のスタートです」

P「……あぁ!?」

マストレ「まさか、彼女が最初の犠牲者とはな」

P「木場選手、ダウンヒルジャンプで脱落です!」

P「No.99、100が一気に脱落してしまいました!」

マストレ「ううむ、流石に難しくしすぎたか……?」

P「早くも三番手諸星選手の出番です。ちなみに杏からのVTRを見せてテンションマックスです」

P「スタート!!」

マストレ「おお、うまいことタウンヒルジャンプを超えたな。ここからはもう心配いらないだろう」

P「諸星選手2ndステージクリアーーーー!!」

マストレ「まだ決まったわけではないぞ!」

P「諸星選手、いとも容易くウォールリフティングをクリアし堂々と! ボタンを! 押したー!」

マストレ「2ndステージ最初のクリアは諸星か。よくやったぞ諸星。きっと双葉も喜んでいる!」

P「いやー、見事でしたね。もう腕力無双というか。難所を全く意に介しませんでしたね」

マストレ「素晴らしい腕力だったな」

P「この調子でみんなにもクリアしてもらいものです」

マストレ「次は木村か。こいつも多田からのVTRでテンションが高まっているな」

P「それでは行きましょう」

P「先の3人を見るとダウンヒルジャンプのコツがわかってきましたかね。木村選手も難なく超えました」

マストレ「木村に腕力があるかどうかわからんが私達は信じるしかない」

P「サーモンラダーでどれだけ腕力を温存できるかが次につながります。さぁ一段一段パイプと共に上へと登っていきます」

P「登りきったところでスティックスライダー!」

P「軽く通過したところで安部選手を脱落させたスパイダーウォークです」

マストレ「三段目は動く壁、そして六枚目は傾斜がついている」

P「木村選手、苦戦しながらも進んでいきます。しかしその表情は曇っていきます!」

マストレ「そろそろ腕が限界か?」

P「ようやくスパイダーウォークを通過しました。続いてメタルスピン。集中力を切らさずに行けるか!?」

P「ああっと! 手が滑ったぁ! しかし落ちない! 木村選手、片手で持ちこたえました!」

P「さて、最後のウォールリフティングです。3キロを持ち上げるぅ! 5キロぉ! 8……キロぉぉぉぉ!!」

P「クリアーーー! 木村選手。途中危ない面もありましたが執念のクリアです!」

P「続いて中野有香。空手で培った力が発揮されるのでしょうか!?」

マストレ「スタート!」

P「……あ」

マストレ「あ」

P「またも鬼門のダウンヒルジャンプ!! 二人目の脱落者ーー!」

マストレ「やはりここが厳しいか」

P「クリアは5人中2人。残る5人はいったい何人がクリア出来るのしょうか」

P「さぁ折り返し! 聖母クラリスのスタートです」

マストレ「謎が多いが1stステージを一度も笑顔を絶やすことなくクリアしている。奴は相当な猛者だぞ」

P「クラリスがスタートォ!」

マストレ「やはり笑顔だな。さらに動きにキレがある」

P「目が閉じているように見えますが……」

マストレ「閉じてるな」

P「前見えてるんでしょうかね」

マストレ「それは……そのポケ○ンのタ○シとかキン○マンのラ○メンマンみたいな感じなんだ。きっと」

P「はーい。そんなこと話しているうちに早くもウォールリフティングを迎えました」

マストレ「何故止まっているんだ?」

P「まさか。まさかまさかぁ!!」

マストレ「いや、そんなことが!!」

Pマス「もう腕が限界!!!!」

P「そのままタイムアップー!! 最後まで笑顔を絶やすことなく静かに脱落!! 腕が小刻みに震えております」

マストレ「最後のまで笑顔を絶やさない。そのプロ根性を見た」

P「片桐、日野が相次いで脱落し、ついにラスト二人の登場です」

マストレ「片桐はウォールリフティングで腰に痛みを感じたためとりあえず病院に行かせた」

P「まぁ大丈夫でしょう」

P「さぁ東郷あい。いよいよスタートです」

マストレ「1stステージでのしなやかな動きは見事だったからな。ここでもいい動きをみせてくれるだろう」

P「ではスタートです!!」

P「ダウンヒルジャンプを華麗に通過。いやぁ絵になりますねえ」

マストレ「うむ」

P「さて、このサーモンラダー。決して腕力が強いというわけではない彼女はどう攻略するのか!?」

マストレ「(頑張るしかないわけだが)」

P「おおっと! こすい戦法は使わない! 真正面から正攻法で挑む!!」

P「見事にクリア!!」

マストレ「スパイダーウォークも特に問題なく通過したな」

P「三人目のクリアとなるか!?」

P「次はまだ一人も脱落者を出していないメタルスピンですがぁぁぁああ!!」

マストレ「ううむ」

P「ここで脱落! 依然として3rdステージ進出者は増えず!!」

P「さて、それでは3rdステージ進出者は3人ということで」

マストレ「おい!」

P「はい?」

マストレ「まだ浜口が終わってないぞ」

P「いや、もうクリアでいいでしょ」

マストレ「わからんだろう! やってみなければ!」

P「じゃあ浜口あやめ。スタート」

P「ほらぁーー! 超速いーーー!!」

マストレ「……」

P「はいはい! クリアクリア」

P「スパイダーウォーク速すぎるwwwww」

P「メタルスピンに関しては鉄を使わず飛び越えるとか、やばいわ」

P「……ん?」

マストレ「反則!! 反則だぁ!!」

P「ストップ! ストーーップ!!」

P「エリアを器具を使わずにクリアするのは反則で失格となります」

マストレ「おおっしゃぁぁぁぁあああ!」

P「残念ながら完全制覇確実と思われた浜口あやめ! お茶目な一面を見せて失格です」

マストレ「いやぁ残念だな」ニコニコ

P「そんなに完全制覇されたくないんですか」

マストレ「当たり前だ!」

P「しかし、あやめの失格により3rdステージ失格は8名! 多いですね」

マストレ「うむ、これは予想より多かったな」

P「クリアしたきらり、夏樹は3rdステージのある場所へ移動」

P「失格した7名のアイドルはレッスンへ。早苗さんは病院に行ったのでレッスンは無しということで」

P「さぁ3rdステージ。景色も真っ暗です!!」

マストレ「ちひろさんも帰ったのでエリア説明は私がしよう」

マストレ「最初にランブリングダイス」

P「ここはきついけど正直言って通過点ですね」

マストレ「鉄骨で出来た直方体の模型にぶら下がりゴールに背を向けて進むという単調なエリアだ」

P「いや、でも! 高低差がある中を15回以上腕力だけで進むわけでシンプルにきついエリアです」

マストレ「次、プロペラ雲梯。水平面を回転するバーに掴まり、移動していく。全部で板は3枚だ」

P「ちなみに2枚目の回転は1、3枚目の回転と逆です」

P「ていうかまた腕力エリアですか」

マストレ「次、クリフハンガーにハングクライミング」

P「ちょっと待て!!」

P「どんだけ腕力強化するんですか!!」

マストレ「?」

P「もういいです」

マストレ「クリフハンガーは3cmの突起に指先のみでぶら下がり5mを進むエリアだ。ちなみに途中に50cmの何もない空白の場所が二つある」

マストレ「ハングクライミングはフリークライミングを予想すればいいと思う」

P「アイドルの腕力がどんどん上がっていく……」

マストレ「ちなみに予算の都合上ここまでしか制作出来なかったため、ここまでクリアできれば3rdステージクリアだ」

P「……」

マストレ「……」

P「やっぱりな」

マストレ「木村はプロペラ雲梯、諸星はクリフハンガーで脱落か」

P「じゃあ帰りますよ」

翌日

P「何? 出場者は皆筋肉痛!?」

P「夏樹に至っては動けない!?」

マストレ「……」

P「申し訳ないんですけど撤去でお願いします」

マストレ「多額の出費をしたのに。妹の錬金術で儲けた金を注ぎ込んだのに」

P「普通にレッスンしましょう」

杏「休みましょう」

P「休みませんよ」

杏「……帰る」

マストレ「次の新レッスンは成功させる。おい、双葉」

杏「……」

マストレ「新レッスンの実験台をしてくれ」

杏「動かず体力が回復するメンタルレッスンを所望する」

P「……俺はアイドルがもっと輝けるためのレッスンがしたいです」


終わり

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