サザエ「カツオォォォォォォォォォォォ!!」 (93)

カツオ「ゼェゼェ...なんとか逃げ切れたか...。でも今晩はもう帰らない方がいいかもしれないな。あの様子だと本当に命が危ないよ。」

ピンポーン

中島「はーい」

カツオ「ごめんな中島、こんな遅い時間に...。急で悪いんだけど今日も泊めてもらえないかな?」

中島「またか...。いや泊まるのは全然問題ないけどさ、さすがにそろそろ警察に相談した方が良いんじゃないのか?」

カツオ「そんな大袈裟な問題じゃないから大丈夫だよ。家庭内のちょっとした揉め事だからさ。」

中島「お前がそう言うならいいけどさ。ま、ウチのことは気にせずいつでも泊まってくれればいいからな!」

カツオ「心配してくれてありがとうな。お言葉に甘えさせてもらうよ。」

中島ジイさん「おぉカツオくんこんばんは。」

カツオ「お邪魔します。いつもすみません。」

中島ジイさん「いいんじゃよ。なかなか大変みたいじゃの。」

カツオ「ぼくは父親に少しでも長生きしてほしいだけなんですけど…姉さんと母さんは早く死んでほしいみたいで…」

中島ジイさん「いろんな考え方があるからのぉ。」

中島「それよりさ、磯野!野球しようぜ!」

カツオ「もう夜だし真っ暗だから無理だって。それにこの前姉さんにフライパンで殴られた時に腕を痛めちゃったんだよ。」

中島「そうかー残念だなぁ。」

サザエ「ああぁクソがッ!」

フネ「落ち着きなさいサザエ。今日はどうしたんだい?」

サザエ「カツオったら、また父さんの介護してたのよ。早く死んでくれた方がこっちとしては楽なんだから。介護なんかせずに放っておけばいいのに!」

フネ「あらあら、あの子はまた余計なことしてたのかい。それにしても、お父さんいつまで皆に迷惑かけるつもりなのかねえ。」

マスオ「ただいまー。」

サザエ「あなたおかえりなさい。カツオったら今日も父さんのこと手厚く介護してたのよ。困っちゃうわ。」

マスオ「そんな怒るなよ。お父さんだって好きであんな状態になったんじゃないんだし。」

サザエ「そうだけど…」

タラヲ「パパおかえりデース!」

マスオ「おぉただいまタラちゃん。今日も学校は楽しかったかい?」

タラヲ「楽しかったデース!もう僕も高学年になったから低学年の女の子のことを犯し放題デース!」

サザエ「こらタラちゃん!そんなことしたらダメじゃない!」

タラヲ「でも、パパはママのこと毎晩犯してるデスよー?」

マスオ「えぇえぇぇ!?見てたのかいタラちゃん?」

タラヲ「だから僕も毎日昼休みには低学年の女の子たちのこと犯してるデース!気持ちいいデース!」

サザエ「(チッ、うぜぇなこのガキ。そろそろこいつもカツオみたいにボコボコにしてやるか。)」

ワカメ「フゥー…タバコうめぇなぁ。」

堀川「おいワカメ、金貸してくれよ。今日パチンコ行ったらもう無くなっちまったんだよ。」

ワカメ「てめぇどんだけ金遣い荒いんだよ。昨日10万円渡したばっかだろうが。」

堀川「うるせぇなぁ。いいから金貸してくれって。またお前の兄貴に頼めばいいだろ?」

ワカメ「あいつ新聞配達と牛乳配達とヤクルト配達しかバイトやってねぇんだ。もう今月分の給料は全部貰っちまったし。」

堀川「使えねぇなあの坊主頭。あ、そうだ!いいこと思いついたぜ!」

ワカメ「言ってみろよ。」

堀川「ちょっと耳貸せ。ボソボソッ……で、ボソボソッ………して、ボソボソッ……するんだよ!」

ワカメ「なかなか面白いじゃねーか。じゃあちょっとあいつ呼び出してみるか。」

磯野「そろそろ寝ようか。」

中島「オッケー。じゃあ電気消すぞ。おやすみー。」

ピピピピピ...

中島「ん?メールか。」

『中島さん、遅くにすみません。磯野ワカメです。突然なんだけど、相談があるの。今から三丁目のホテルに来てくれないかな?あ、お兄ちゃんには内緒ね!』

中島「どうしたんだろ?何かあったのかな?よし、磯野も熟睡してるし、ちょっと行ってくるか。」

ガチャッ

中島「ワカメちゃーん?こんな遅くに相談だなんてどうしたの?」

ノリスケ「うーーっ、うーーっ」

中島「!!」

アナゴ「うーーっ、うーーっ」

中島「!!」

三河屋「うーーっ、うーーっ」

中島「!!」

堀川「まんまと騙されたな!」

中島「な、なにをするんだ!やめろ!うわーっ!」

ワカメ「これで4人とも拘束できたわね。全員の財布も奪えたし、さぁ証拠隠滅しなきゃ。」

堀川「よし、灯油を撒いて...。火をつけるぞワカメ。」

ワカメ「いいわよ。」

ボォォォォォォォォ...

ワカメ「これで誰にもバレずに現金ゲットね。」

堀川「へへへ。ちょろいもんだな。」

サザエ「あんあんあんあんあん」

マスオ「ほいほいほいほいほい」

ズッコンバッコン ズッコンバッコン

タラヲ「またやってやがるデス。ふふっ、隠し撮りしてるとも知らずに...おかげで儲けさせてもらってるデスけどね。今日のビデオも明日ノリスケおじさんに50万円で買ってもらえるデス。」

野次馬「火事だぁぁぁ!逃げろぉぉぉ!」

カツオ「!?」

中島ジイさん「カツオくん逃げるんじゃ!」

カツオ「あれ、中島がいない!」

中島「ゼェ…ゼェ…(なんとか逃げられた…)」

カツオ「中島!どこ行ってたんだ?」

中島「ちょっと用事で…。そんなことより近くのホテルですごい火事だ。危険だから早く逃げよう!」

アナゴ「いやぁ、危なかったねぇぇ。ところであなたぁ、どうやって縄を解いたんだぁいぃ?」

ノリスケ「いつもSMプレイのときに縄で縛られてますからね。縄を解くくらい簡単ですよ。」

三河屋「さすがですね!おかげで助かりました。」

アナゴ「でもワァカメちゃぁんのことは許せなぁいなぁ。おっぱい見せてくれるって言うからホテルに来たのにこの仕打ちぃ。」

ノリスケ「もう手は打っておきましたから。我々を騙したことを後悔させてやりますよ。」

フネ「みんな朝ですよー!」

サザエ「あなたー、タラちゃんー、朝ごはんできてるわよー。」

マスオ「おはよう!今日のごはんも美味しそうだねぇ。」

タラヲ「おはようデスー」

波平「……」

サザエ「カツオったら、結局昨日帰ってこなかったわね。帰ってきたらまず10時間は土下座させなきゃ。罰として坊主にしようかしら。」

フネ「ワカメはまだ寝てるのかい?」

タラヲ「寝てるデース。起こしてくるデスか?」

サザエ「昨日も遅くまで遊んでたみたいだから寝かせておけばいいわ。」

マスオ「まだ堀川君と付き合ってるのかい?」

サザエ「そうみたいね。悪いことを教わってなければいいけど。」

カツオ「結局中島の家までは火が来なかったか。よかった…。」

中島「助かったよ。磯野そろそろ帰らないとまずいんじゃないのか?またお姉さんに坊主にさせられちまうぞ。」

カツオ「まずいな。じゃあ今日は帰るよ」

中島「おう!」

カツオ「ありがとな中島!」

中島「…磯野、また…野球しような!」

カツオ「家のことが落ち着いたら、毎日でも誘ってくれよな!」

マスオ「いってきまーす」

タラヲ「いってくるデース」

フネ「いってらっしゃい」

サザエ「気をつけてね」

波平「……」

サザエ「何か喋りなさいよ父さん」

波平「……」

サザエ「あ、顔面麻痺で喋れないんだった!」

フネ「フフフッ」

波平「……」

ガラガラッ

カツオ「…ただいま」

サザエ「カツオ!!」

カツオ「な、なんだよ姉さん…」

サザエ「無断外泊なんて、何を勝手なことしてるの!!」

カツオ「姉さんが僕のこと蹴ったり殴ったりして…」

フネ「それはカツオが悪いんでしょう。お父さんの世話なんてするから。」

サザエ「そうよ。こんなゴミクズはさっさと死んだ方が世のためなのよ!」

フネ「死んだら保険も入るからねぇ。」

波平「……」

カツオ「なんで二人ともそんなこと言うんだよ。あんなに僕たちのこと大切にしてくれた父さんじゃないか。僕は少しでも長く父さんとの時間を過ごしたいんだ。」

波平「……」

ワカメ「朝からうるせぇわ。兄貴はさっさと学校行けって。」

カツオ「な、なに!?もとはといえば父さんがこんな状態になったのはワカメのせいで…」

サザエ「カツオ!」

フネ「それはもう言わない約束ですよカツオ。」

カツオ「で…でも…」

ワカメ「兄貴は黙ってろって。早く学校行かないと坊主にしてやるぞコラ?」

カツオ「…いってきます…。」

タラヲ「約束の品デース。」

ノリスケ「ありがとうタラちゃん。はい、50万円。」

タラヲ「まいどありデス。」

ノリスケ「もう少し安くしてくれると助かるんだけどなぁ。とりあえずタイコは風俗で働かせてるけど、もうこれ以上の額は稼げそうにないんだよ。」

タラヲ「こっちもリスクを犯して危ない橋を渡ってるデス。50万円でも安いくらいデスよー。」

ノリスケ「なら仕方ないかぁ。でもあの件はよろしく頼むよ。200万円払うからさ。」

タラヲ「任せて下さいデース。」

ノリスケ「ワカメちゃん、痛い目に合わせてやらないと!」

タラヲ「フフフッ。じゃあ僕は登校するデス。今日は台形の面積の求め方を習うデース。」

ノリスケ「普段は普通の小学生、しかし裏では隠し撮りで荒稼ぎ…。恐ろしいやつだよ。」

キーンコーンカーンコーン

中島「おーい磯野!野球しy…」

カツオ「だから出来ないんだって!」

花沢「磯野くん、中島くん、ちょっといい?」

カツオ「どうしたの?」

花沢「今朝、磯野くんの家の前を通った時に聞こえちゃったの…ワカメちゃんのせいで磯野くんのお父さんが寝たきりになっちゃったって…本当なの?」

カツオ「それは…」

中島「本当なのか磯野?何があったんだ?」

ワカメ「そろそろ遊びに行くか。」

サザエ「気をつけてね。」

フネ「あまり遅くならないようにね。」

波平「……」

ワカメ「あいよー。」

ワカメ「あーあ、街に来たのはいいけど、堀川のやつもパチンコだし、やることねぇなぁ。」

不良達「うっひょひょぉぉぉー!」

ワカメ「な、なにすんのよ!キャーッ!」

カツオ「実は…ワカメは痴漢冤罪の常習犯だったんだ。痴漢されたって嘘ついて示談金を騙し取る、そんなことを一年以上繰り返して総額5億円近く稼いでいたらしい。」

中島「そんなに!?」

カツオ「ああ。そしてある日、父さんがその痴漢冤罪の場に遭遇してね。運の悪いことにその日ワカメが騙そうとしたのは野沢組の男だったんだ。」

花沢「野沢組!?あのリカちゃんのお父さんが組長って噂の!?」

カツオ「すぐに数十人のヤクザが集まってきて、冤罪を仕掛けたワカメを連れ去ろうとした。」

中島「そんな!!」

カツオ「その時に父さんは『自分はどうなってもいい。娘だけは助けてくれ』ヤクザ達にそう言ったんだ。」

カツオ「翌日、瀕死の状態で父さんは発見された。」

カツオ「もちろんすぐに病院に運ばれてお医者さん達も手を尽くしてくれたんだけど、父さんは寝たきりで喋ることさえもできない状態になってしまったんだ。」

中島「でも、磯野のお母さんとお姉さんは、どうしてお父さんの介護をしようとしないんだ?」

カツオ「単純な理由だよ。ワカメはあれ以来、痴漢冤罪詐欺をしなくなった。少なからず父さんに後ろめたい気持ちがあるんだろうね。」

カツオ「それまでワカメが騙し取ってきた5億円は、母さんと姉さん、それにワカメの3人でホストクラブに行くための費用になっていた。その収入源が父さんのせいで途絶えたんだって逆恨みしてるんだ。」

カツオ「マスオ兄さんは、姉さんに逆らえないし、タラちゃんはまだ小学生だ。だから僕が父さんの介護をしてる。」

花沢「そう…。私たちに手伝えることがあったら何でも言ってね!」

中島「そうだよ磯野!俺たち友達なんだからさ!」

カツオ「二人ともありがとう。じゃあちょっとお願いがあるんだけど……」

ワカメ「一体どういうつもり!?こんなことして、ただじゃおかないわよ!」

不良「へへへ、タラヲさんから頼まれたんだよ。お前をレイプしてその様子を撮影してこいってな。」

ワカメ「!!」

不良「楽しませてもらうぜぇー!」

中島「ちょっと待ったぁ!」

不良達「なんだお前達は!」

花沢「ここに200万円あるわ。あなた達がタラちゃんから受け取る報酬の倍の金額よ。これで手を引きなさい。」

不良「金だけじゃねぇ。女と好きなだけヤれるって言うから引き受けたんだ。」

中島「そう言うと思ったよ。おーい、こっちに来てくれー!」

タイコ「あぁーんいやぁーんあぁーんいやぁーん」

花沢「この人はね、SEX依存症なの。好きなだけヤってもいいわよ。」

不良「うっひょひょぉぉぉー!200万円も女も貰っていいんだな?じゃあこのワカメとかいう女からは手を引くぜ!」

中島「磯野のやつ、サラ金で金借りてまでワカメちゃんのこと守るなんてすげぇよな。」

花沢「それだけ家族のことを大切に思ってるのよ。」

中島「磯野のやつ、うまくやってるといいんだけど…」

カツオ「ごめんねタラちゃん勝手なことして。やっぱり妹がレイプされるのは耐えられないからさ。ノリスケおじさんからの依頼、どうしたらいいかな?」

タラヲ「ノリスケおじさんは東京湾に沈めといたから大丈夫デース。」

カツオ「!!」

タラヲ「ついでにイクラちゃんも一緒に沈めたデスよ。」

カツオ「なんで…」

タラヲ「あの二人には保険金をかけてあったデス。タイコおばさんはもうキチガイになったから、保険の受取人としては認められないデス。親戚である磯野家の誰かが受取人になる必要があったデス。だからカツオ兄ちゃんにしておいたデス。」

カツオ「な、なんで僕に?」

タラヲ「おじいちゃんの介護費用の足しにしてほしいデス。僕がこれまで盗撮動画で稼いだ1億円もカツオ兄ちゃんにあげるデス。」

--------1年後--------

カツオ「父さん、元気になってよかったね!」

波平「うむ、みんながワシの世話をしてくれたおかげじゃ。最先端のリハビリも受けられたからのぉ。」

フネ「よかったですねぇ。」

波平「しかし、サザエとマスオくんは残念じゃったのぉ。」

カツオ「通り魔殺人に巻き込まれるなんて…本当にひどいよね…」

フネ「ワカメも堀川君と駆け落ちしたまま連絡が取れないしねぇ。」

波平「タラちゃんはどこか遊びに行っておるのか?」

カツオ「リカちゃんとお泊まりらしいよ。今日は僕も花沢さんと温泉旅行に行ってくるからね。」

波平「じゃあ今晩は母さんと二人か。寂しいもんじゃのぉ。」

フネ「あんあんあんあん」

波平「せいせいせいせい」

ズッコンバッコン ズッコンバッコン

タラヲ「お盛んデスー。」

カツオ「撮られているとも知らずにね。フフフ。」

中島「本当に売れるのかよこんなの。」

花沢「最近は高齢者向けのアダルトビデオってのが人気らしいわよ。」

カツオ「それにしてもタラちゃんはさすがだね。姉さんとマスオ兄さんの保険金は息子であるタラちゃんの手に入ったし、父さんと母さんの盗撮動画は高齢者から注文殺到でぼろ儲け。山分けしても僕ら4人は全員一生遊んで暮らせるよ。」

警察「警察だ!全員その場で手をあげろ!」

皆「えぇ!?」

警察「磯野波平と磯野フネ、公然わいせつ罪で逮捕する。通行人から丸見えの庭で性行為をするとは何事だ!」

波平「なんじゃとー!」

フネ「困りましたねぇ」

警察「中島!売春防止法違反及び人身売買の容疑で逮捕する!若い人妻であったタイコを不良達に売りつけるとは何事だ!」

中島「誰がチクりやがった!!」

警察「花沢!通り魔殺人容疑で逮捕する!フグ田マスオとフグ田サザエ、未来ある若い夫婦の命を奪うとは何事か!」

花沢「誰がチクったのよ!」

警察「磯野カツオ!磯野波平、磯野フネの性行為の盗撮の現行犯で逮捕する!こんなシワシワの年寄りのセクロスを撮るとは何事だ!」

カツオ「タラちゃんが今日だけ撮ってって言うから撮影してただけなのに!」

波平、公然わいせつ罪で逮捕

フネ、公然わいせつ罪で逮捕

マスオ、逝去

サザエ、逝去

カツオ、盗撮で逮捕

ワカメ、痴漢詐欺で逮捕

堀川、放火で逮捕

タイコ、精神病院入院

ノリスケ、逝去

イクラ、逝去

中島、売春防止法違反で逮捕

花沢、殺人容疑で逮捕

タラヲ、億万長者

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