モバP「頑張る君たちへ」 (184)

雪美「P・・・ただいま・・・」トコトコ

P「おかえり雪美。」

雪美「はい・・・これ・・・・・・」サッ

凛(ん・・・なにかプロデューサーに渡した?)

凛(あれは・・・カード?)ジー

P「おう、お疲れ様ー。」ポンッ

P「今回で20ポイント到達だな。どうする、今使うか?」

雪美「うん・・・使う。」

P「そうか。よし、何をして欲しい?」



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雪美「・・・だっこ。」

P「それでいいのか?」

雪美「事務所にいるあいだ・・・ずっと・・・」

P「そうきたか・・・事務仕事しながらでもいいなら構わないが。」

雪美「それで・・・いい・・・」

P「了解。ほら、おいで。」ヒョイ

雪美「ふふっ・・・たかい・・・♪」

凛「ねぇ、プロデューサー。」

P「どうした、凛。」

凛「なにやってるの?」

P「あぁ、雪美のポイントが貯まったから、お願いを聞いてあげたんだよ。」

凛「ポイント?さっき渡していたカードみたいのと関係があるの?」

P「これのことだな。」

凛「・・・・・・夏休みのラジオ体操のやつに似てるね。なにこれ。」

P「んー、そうだな。説明しておくか。」

P「うちの事務所も人数が増えて、結構な大所帯になったよな。」

凛「そうだね。最初は私一人だったのに、プロデューサーが手当たり次第スカウトしたおかげでね。」

P「俺としては、ちゃんと見極めてスカウトしてたつもりなんだが・・・」

P「話を戻すが、人が増えたおかげで、どうにも小さい子達が以前に比べて俺に頼みごとをしなくなったような気がしてな。」

P「俺が忙しそうにしてたんで、気を使ってくれてたんだろう。」

雪美「・・・P、頑張ってたから・・・邪魔・・・しないって・・・・・・みんなで・・・決めて・・・」

P「その気持ちは嬉しいんだが、子供なんだからわがままを言う機会があってもいいと思って。」ナデナデ

雪美「・・・・・・♪」スリスリ

P「そこでこのカードを作ったわけだ。」

P「レッスンや仕事が終わったら、俺のところに来てハンコをもらう。」

P「で、ポイントが貯まったらして欲しいことを俺に言う。5ポイントで一回分だな。」

凛「ふーん。」

P「俺が子供の頃なんて好き放題遊びまわってた記憶しかないからなぁ。」

P「雪美達だって遊びたい盛りなんだから、俺に出来ることくらいは叶えてやりたいんだよ。」

P「そんなわけでポイント制にすれば頑張った対価という免罪符ができるわけだ。」

雪美「免・・・・・・罪符?」

P「えっと・・・許可証みたいなもんだと思ってくれ。」

凛「それは子供限定なの?」

P「あぁ。それじゃ行こうか。」

雪美「うん・・・」




千枝「プロデューサーさん、はいっ。」サッ

P「おう、お疲れ様」ポンッ

P「・・・そろそろポイントが貯まるが使い道は決めてるか?」

千枝「えっと・・・お買いものに連れて行って欲しいです。」

P「そうか、お安い御用だ。何を買いたいか考えておいてくれ。」

千枝「はい♪」


凛「・・・」ジー




晴「おつかれー。」

P「お疲れ、晴。ほら、カード出せ。」

晴「オレはこんなのいらないんだがな・・・」

P「まぁ、他の子たちもやってるんだし、深く考えなくていいんだよ。ほい。」ポン

P「んー、貯まってるがどうする?」

晴「んじゃ、保留で。」

P「いいのか?」

晴「体動かしたくなったときにでも、そいつ使って付き合ってもらうよ。今はいいかな。」

P「そうか。その時は遠慮せずに言えよ。」

晴「わかってるって。そんじゃ。」


凛「・・・」ジー




由愛「お、お疲れ様です・・・」

P「お疲れー。ほいっ」ポンッ

P「由愛のも使ってない分があるか・・・」

由愛「お、お願いしたいことが・・・思いつかなくて・・・」

P「ふむ。それじゃあ、こんなのはどうだろうか?」

由愛「?」

P「どこか景色のいいところで、絵を描きに出かけるっていうのは。」

P「最近暖かくなってきたし、ちょっと遠出してさ。山とか湖とかで。」

由愛「わぁ・・・行きたいです、それ・・・」

P「よし、じゃあ決まりだな。スケジュールの空きを確認して、予定を組んでおくか。」

由愛「いいんですか・・・?」

P「普段頑張ってるご褒美だ。気にするな。」

由愛「ありがとうございます。楽しみにしています・・・♪」

P「いい所探しておくから期待してくれよな。」


凛「・・・」ジー




七海「おつかれさまれす~♪」

P「お疲れさん。ほい、今回の分。」ポンッ

P「最近頑張ってるなぁ。いいことだ。」

七海「えへへ~」

P「七海はポイントが貯まったら何をしたい?」

七海「マグロの一本釣り?」

P「流石にそれは無理だな・・・」

七海「そうれすか~」シュン

P「・・・船でも借りて沖釣りならできるかも。」

七海「本当れすか!」

P「あぁ、予約さえしておけばいけるはずだ。」

七海「わ~い♪」


凛「・・・」ジー



ちひろ「例のカード。なかなか好評みたいですね。」

P「そうですねぇ。子供の場合、仕事をしても給料は親が管理してますよね。」

P「働いた対価というものが実感として得にくいですから、やっぱり何かしらのご褒美はあって当然なんですよ。」

P「俺にしてほしいことを伝える口実としては、十分に機能してるツールだと思いますよ。」

ちひろ「私には頂けないんですか?そのカード。」

P「またまたご冗談を。」

ちひろ「これでもアシスタントとして結構頑張ってるつもりなんですけどね。」

ちひろ「ご褒美があってもいいかなー、なんて♪」

P「会社から給料もらってるでしょうが・・・」

P「むしろ俺が欲しいくらいですよ。」

ちひろ「ふむ。ではそんなプロデューサーさんにこれを差し上げます。」サッ

P「これは?」

ちひろ「いつもお仕事を頑張ってるプロデューサーさんにプレゼントです。」

ちひろ「子供たちに渡してあるものの大人バージョンですね。」

ちひろ「仕事を成功させるたびに、私の方から景品を差し上げますね。」

P「おぉ!これはやる気が出ますね。」

ちひろ「とりあえず今日の分1ポイント追加です。」ポンッ

ちひろ「景品は・・・マイスタドリ・ハーフです。」

P「普通のスタドリではないんですね・・・」

ちひろ「まぁ、おまけ程度に考えてください。」




凛「ねぇ。」

P「どうした?」

凛「あのカードって中学生にも配ってるよね。」

P「まぁ、そうだな。」

凛「私も去年まで中学生だったんだけど。」

P「いや・・・凛は女子高生だろ・・・それを言い出したら他の子はどうなるんだよ。」

凛「ふーん。だから私にはあげられないと。」

P「大人の女性として扱ってるだけだ。」

凛「結構頑張って仕事してきたつもりなのに、ご褒美をもらう権利はくれないんだ。」

P「努力してるのは知ってるよ。」

凛「総選挙一位。」

P「そ、それはちゃんとパーティー開いてお祝いしただろ!」

凛「・・・なんだか一位になったらやる気が・・・あー、仕事に身が入らないかも・・・」チラッ

P「ぐ・・・それは困る・・・」

凛「なにかモチベーションが上がるものでもあればなぁ・・・」チラッ

P「・・・はぁ、仕方ないな。わかったよ、凛の分も用意しておくから。」

凛「プロデューサーのそういうところ好きだよ。」

P「ほかの連中には内緒だぞ。」

凛「うん、約束するよ。」

ー次の日ー


奈緒「あー、今日もキツかったな、レッスン。」

加蓮「私達のCDデビューが決まってから仕事もレッスンも増えたよね。」

凛「・・・二人ともお疲れ様。先に言ってるね。」ダッ



ガチャ!       バタンッ!



奈緒「・・・なんか急いで出て行ったが用事でもあるのか?」

加蓮「さぁ?」






凛「はい、プロデューサー。今日の分」サッ

P「あいよ。」ポンッ

凛「とりあえず5ポイントか・・・」

P「さっそく使うか?」

凛「うん。」

P「言っておくが俺にできることだけだからな。あんまり無理な頼みは断るぞ。」

凛「大丈夫。時間もお金もかからないことだから。」

P「ふむ、なんだ?」

凛「唇にキス。」

P「却下!!!」

凛「えっ・・・」

P「いや、なんで意外そうな顔をしてるんだよ・・・普通にダメだろ・・・」

凛「なんでも言うことを聞いてくれるってシステムじゃなかったの・・・」

P「どう考えても無理なお願いの方だろ、それ・・・」

凛「舌は入れなくてもいいのに?」

P「そういう問題じゃない。」

凛「じゃあ、ほっぺた。」

P「それもダメ。」

凛「ぐっ・・・」

凛「・・・」

凛「跪いて手の甲にキス。」

P「・・・・・・まぁ、それならいいか。」

P「ほら、手を出せ。」

凛「うん、優しくしてね。」

P「善処するよ。」チュッ

凛「んっ///ちょっとこそばゆいかな。」

P「終わったぞ。」

P「あと、ちょっとカードを渡してもらうぞ。」

凛「何するの?」

P「注意書きをしておこうかと思ってな。」

凛「私にだけ?」

P「元々は子供向けに用意したものだってことを忘れるなよ。」カキカキ

P「よし。」


※性的なサービス及びそれに準ずる行為は禁止

※初回のみ5ポイント。次からは15ポイント毎とする


凛「・・・厳しくない、これ。」

P「子供たちとの仕事量の差があるからな。今のルールじゃ凛に俺が独占されてしまう。」




小梅「プ、プロデューサーさん・・・それ・・・なに?」

P「ん、これか。俺もよくわからんが次の仕事に必要らしいホラー映画のBDの山だよ。」

小梅「ホラー・・・」キラキラ

P「聞いたことのないタイトルだったり、B級映画臭いのばかりだけどな。」

小梅「み、見てみたい・・」キラキラ

小梅「これ・・・使ってもいい?」サッ

P「あぁ、小梅もあんまり使ってないタイプだったか。うん、いいよ。」

小梅「や、やったー・・・」




凛(朝一でダンスレッスンとボイストレーニングで2ポイント・・・)

凛(ラジオ収録、雑誌の表紙撮影、歌番組に出演で3ポイント・・・)

凛(帰ってきてからもう一度レッスン×2で2ポイント・・・)

凛「ダメだ・・・どう頑張っても3日はかかる・・・」ウーン

凛「しかもライブやイベントがあると、稼げるポイントはさらに減ってしまう・・・」



奈緒「なんか悩んでるみたいだな。」

加蓮「すごい真剣な顔ね。やっぱり一位を取ったプレッシャーみたいなものがあるのかしら。」

奈緒「レッスン中も一度のミスもなく終わらせてたからな・・・」

加蓮「私たちも負けてられないね。」

奈緒「そうだな。」




乃々「帰ってきたんですけど・・・」サッ

P「お疲れ様。」ポンッ

乃々「・・・」

P「カードを見つめてどうした?」

乃々「このポイントでアイドル辞めたいんですけど・・・」

P「それはむーりぃー。」

乃々「ですよね・・・うぅ・・・ぐすっ・・・」

P「ま、辞めるのは勘弁して欲しいが、休みが欲しいってんなら考えておくがどうする?」

乃々「・・・今のままでいいです。」

P「そうか、乃々は偉いな。それに頑張り屋さんだ。」

乃々「褒めても何も出ないんですけど・・・」

加蓮の口調ェ……

確かにかしらはないかしら

>>27 >>29
申し訳ない。色んなキャラのこと考えてたら口調がごちゃまぜになってたみたい。
ちょっと調べ直してから続きを書いていきたいと思います。

>>21 訂正





凛(朝一でダンスレッスンとボイストレーニングで2ポイント・・・)

凛(ラジオ収録、雑誌の表紙撮影、歌番組に出演で3ポイント・・・)

凛(帰ってきてからもう一度レッスン×2で2ポイント・・・)

凛「ダメだ・・・どう頑張っても3日はかかる・・・」ウーン




奈緒「なんか悩んでるみたいだな。」

加蓮「すごい真剣な顔。やっぱり一位を取ったプレッシャーみたいなものがあるのかも。」

奈緒「レッスン中も一度のミスもなく終わらせてたからな・・・」

加蓮「私たちも負けてられないね。」

奈緒「そうだな。」

>>23からの続き


聖「ただいま・・・戻りました・・・」

P「おかえり聖。はい、これ。」ポンッ

聖「・・・・・・」

P「聖はまだポイント使ったことなかったよな。そろそろ使ってみるか?」

聖「・・・・・・」

P「んーやっぱり歌に関わることがいいのか?」

聖「・・・Pさんの・・・歌が・・・聞いてみたいです。」

P「カラオケに連れて行けってこと?」

聖「いいえ・・・この場で・・・口ずさむだけでいいので・・・」

P「げっ!プロのアイドルの前で歌うのか・・・恥ずかしいな、それは・・・」

聖「ダメ・・・ですか・・・?」

P「それが聖のお願いなら、断れんさ。」

P「えー、こほん。では、いくぞ。」


P「♪~♪~~♪」ラー


聖「・・・」シーン

P「・・・はい、終わりっ。これでよかったか?」

聖「はい・・・ありがとうございました。」

P「下手なのは勘弁してくれよな。こっちは素人なんだから。」

聖「いいえ・・・とても優しい・・・Pさんらしい・・・歌声でしたよ・・・」

P「照れくさいからやめてくれ。」




飛鳥「戻ったよ。」

P「お疲れさん、ほいっ。」ポンッ

飛鳥「ふむ、溜まってきたようだね。」

P「飛鳥はして欲しいことはあるか?」

飛鳥「そうだね・・・任せるよ。」

P「どういうことだ?」

飛鳥「言葉通りさ。キミが何をしてくれるのか興味があってね。」

P「これはまた・・・難しいお願いだな。」

飛鳥「こう見えてキミには期待してるんだ。がっかりさせないでくれよ。」

P「・・・わかった、考えておくよ。」





P「さて・・・ちょっとこれまでのポイントの使用例を振り返ってみるか。」

P「基本的に趣味に関することや、スキンシップに関係することに使われてるようだな。」

P「一部例外もいるが、個性の範囲内と受け取っておくか。」

P「物欲がないってわけでもないんだろうが、やっぱり一番は楽しめる時間が欲しいってことなのか。」


ちひろ「なんだか仕事中みたいな難しい顔されてますね。」

P「ちひろさん、戻ってきてたんですか。」

ちひろ「アイドル達のことを考えていたんですよね。」

P「えぇ、やっぱり息抜きの時間って大切なんだなぁ、と思いましてね。」

P「芸能人として仕事に追われる日々ってのもいいことなんでしょうが、自分の好きなことができる時間も必要なんですよ。」

P「これからは、今まで以上にそのことを意識していきたいものです。」

ちひろ「んー、プロデューサーさんなら問題ないと思いますけど。」

P「そう言ってもらえると助かります。」





むつみ「お疲れ様です!」サッ

P「うん、お疲れ。」ポンッ

P「むつみはなにかリクエストはあるか?」

むつみ「やっぱりドキドキできることですかねぇ。」

P「ふっふっふっ。やっぱりそうきたか。」

むつみ「?」

P「実はむつみへのプレゼントを事務所の中に隠しておいた!」

むつみ「!!」

P「隠し場所のヒントになる暗号を書いた紙がこれだ!」サッ

むつみ「宝探しですか!」

P「あぁ。どうしても分からなかったら聞きに来るんだぞ。」

むつみ「はい!」

P(よかった・・・具体的なお願いを言われたら黙っておくつもりだったが・・・無駄にならずに済んだか。)




蘭子「闇に飲まれよ!」(お疲れ様です!)

P「封印を解く印が集う魔道書を我に。」(今日の分のハンコ押すぞー。)

蘭子「我が友よ、心して扱うのだぞ。」(あっ、お願いしまーす。)

P「ふむ・・・こ、これは!」(んー結構溜まってきてるな。)

蘭子「我が野望、果たす時が来たというのか・・・」(そろそろ使ったほうがいいですか?)

P「好きにしろ。」(好きなときでいいぞ。)

蘭子「今はまだ、その時ではない。」(それじゃ、またの機会に。)

P「これも運命か・・・」(了解。)





ありす「お疲れ様です。」

P「おかえり、ありす。」

P「あれ、カードはどうした?」

ありす「持ってきていません。子供扱いされるのは嫌なので。」

P「そっかー。まぁ、問題ないんだがな。」ゴソゴソ

ありす「どういうことですか?」

P「なくした子がいた時のために、全員分の予備のカードがあってだな・・・ありすのは・・・・・・これか。」

P「実は持ち歩いていなくても、こっちで記録は付けてあるんだよっと。」ポンッ

P「なぁ、ありす。」

ありす「なんですか。」

P「知り合いに果樹園を営んでいる人がいてな。遊びに来ないかと誘われているんだが、一人だとどうも行く気にならなくて。」

P「よかったら一緒に行かないか?」

ありす「なんで私が・・・」

P「俺がありすと行きたいからだよ。」

ありす「そういう誘い方は…ズルいです。」

ありす「もう、仕方ありませんね。・・・・・・えへへ。」




凛「はぁ・・・はぁ・・・プロデューサー・・・ただいま・・・」

P「久しぶりだな、凛。どうだった?海外ロケは。」

凛(まさか常夏の島まで行く仕事が入ってたとは…)

凛「そ、それよりも・・・はいっ、今回の分よろしく・・・」サッ

P「お、おう・・・」ポンッ

P「20ポイント達成か。で、今度のお願いはなんだ。」

凛「・・・私の家でご飯を食べるってのはアリ?」

P「そんなことでいいのか?」

凛「うん。お母さんもプロデューサーと話したいって言ってたし、お父さんもプロデューサーのこと気にしてたみたいだから。」

P「凛がそれでいいなら構わんが・・・」

P(確かに、凛には世話になってるし、ご家族に俺の口から近況報告するのも悪くはないかな。)

凛(直接的な行為が禁止されてるなら・・・外堀から埋めていけばいい!)

凛(プロデューサーにとってもお義父さん、お義母さんになるかもしれないしね・・・)

凛「じゃあ次のプロデューサーの休みの日にね。約束だよ。」ニヤリ





珠美「ただいま戻りました!」

P「おかえりー、ほらっ。」

珠美「えっと…なんでしょうか…?」

P「なにってカードだよ。ハンコ押すから。」

珠美「カード?」

P「……あっ。」

P「すまん、なんでもない。忘れてくれ。」

珠美「なにか隠しておりますね、P殿!」

P「…なぁ、珠美よ。」

珠美「なんでしょうか!」

P「子供扱いと大人扱い、どっちがいい?」

珠美「それは勿論大人です!れっきとした高校生ですので!」

P「だよな。・・・つまり、そういうことだ。」

珠美「???」




沙紀「なんか最近、事務所の雰囲気が明るくなったと思わないっすか?」

奏「言われてみれば、そんな感じはするわね。」

マキノ「活気にあふれてる、という表現が一番適切かしら。」

沙紀「こういう雰囲気はインスピレーションが刺激されるから好きっすね。」

マキノ「そういうものなの?私にはよく分からないわね。」

沙紀「考えるんじゃなくてハートで感じるっすよ。」

奏「あっ・・・プロデューサーが帰ってきたわ。」

マキノ「なんだか疲れてるように見えるわね。」

沙紀「お休みの日に山に行ってたらしいんで、その疲れが残ってるのかもしれないっす。」

沙紀「休日くらいゆっくり休めばいいのに。」

奏「あれ?海まで釣りに行ってたんじゃないの?そう聞いていたんだけど・・・」

沙紀「本人から聞いたんで、間違いはないと思うんすけど。」

マキノ「少し調査してみる必要があるみたいね。」




茄子「るるる~♪」スタスタ

茄子「あら?なにか落ちてますね。」ヒョイ

茄子「これは…スタンプカード?」

茄子「誰のでしょう。とりあえずプロデューサーに聞いてみましょうか。」




茄子「プロデューサー、こんなものを拾ったのですが…」

P「ん、あぁ。ありがとうな茄子。」

P「まったく…名前書いておけって言ったのに…」

P「これは…おそらく晴のだな。この雑な扱い方とポイントの貯まり具合から見て。」

茄子「あの~なんなのですか、それ。」

P「これはだな…」


ー説明中ー


P「と、いうわけだ。」

茄子「なるほど。」

P「他の大人の連中には、可能な限り内緒で頼む。」

茄子「どうしてですか?」

P「知られたら面倒なことになりそうな予感があるんでな。」

茄子「はぁ・・・」

P「しかし、拾ってくれたのが茄子だったのは幸運だったな。」

茄子「と、言いますと?」

P「自分にも同じものを作れとか言い出さないだろうからな。」

茄子「・・・・・・」ジー

P「どうした?カードを見つめて。」

茄子「プロデューサー。落し物を交番に届けたらお礼に一割貰えるって言いますよね。」

P「・・・・・・まさか・・・茄子・・・」

茄子「・・・うふふ。冗談ですよ♪」

P「あんまりビックリさせないでくれよ。」ホッ

茄子「それでは、私はお先に失礼しますね。」

P「気をつけて帰れよー。」

茄子(大人げなかったですかね・・・ちょっぴり子供たちが羨ましいです・・・)




凛「二人ともお疲れ。それじゃ。」

奈緒「ちょっと待て。」

凛「・・・なに?」

加蓮「アタシたちに隠し事してない?」

奈緒「そうだよ。なんかコソコソしてさぁ、怪しいぞ。」

凛「・・・そんなことないよ。」

加蓮「・・・嘘ね。今なにか隠したでしょ。奈緒!」

奈緒「おう、おとなしくしてろよな。」ガシッ

凛「ちょっと・・・離して!」

奈緒「・・・ん?なんだこりゃ。」ゴソゴソ

加蓮「ラジオ体操の時のアレ?」ジロジロ

凛「・・・・・・・・・うん!ラジオ体操!最近ストレッチ代わりにやっててさ。」

奈緒「へぇー、最近のラジオ体操は性的なサービス禁止って注意書きがあるのかー。」

加蓮「正直に答えたほうがいいわよ。」

凛「・・・」フンッ

奈緒「黙秘か。」

加蓮「・・・どこかで見たことあるのよね、これ・・・」

加蓮「たしかプロデューサーが持ってたような気が・・・」

凛(!!)

奈緒「まぁ、話したくないなら、このカードは没収だな。」

凛「返して!」

奈緒「なら白状するんだな。」

凛「ぐぬぬ・・・」


ー説明中ー


加蓮「そうだったの。おもしろそうなことやってたのね。」

奈緒「しかし、なんであたし達にも黙ってたんだ?」

凛「それは・・・」

凛(二人にもカードが行き渡ったらプロデューサーと一緒にいられる時間が減るから、なんて言えない・・・)


春菜「盛り上がってますねぇ。なんですか?メガネの話ですか?」ヒョコ

加蓮「実は・・・」


ー説明中ー


春菜「ポイントを貯めるとPさんが言う事を聞いてくれるカードですか。」

文香「・・・賑やかですね・・・・・・何かあったんですか?」ヒョコ

春菜「実は・・・」


ー説明中ー


文香「プロデューサーさんが・・・なんでも言うことを聞いてくれるカード・・・?」
 

美優「楽しそうな声・・・何かあったんですか・・・」 

文香「実は・・・」

(以下伝言ゲーム)



美優「プロデューサーさんを好きなように扱える紙ですか・・・?」



留美「ハンコを押すとP君と結ばれる紙?」



瑞樹「プロデューサーが意中の子に渡す手紙?」



楓「プロデューサーさんからラブレターが送られたー?ふふっ。」



比奈「あれ?プロデューサー、結婚するんスか?」



美波「プロデューサーさんがアイドルに結婚を前提の交際を申し込んだ?」



李衣菜「うっひょー!」


P「なんだか騒がしいな。なにかあったのか?」ヒョコ

凛「!!」

凛「プロデューサー、逃げて!」

P「は?」

瑞樹「ちょっと詳しく話を聞かせてもらおうかしら。」ガシッ

留美「そうね。私も聞きたいことがあるわ。」ガシッ

美優「そういえば・・・最近小さい子達とよく一緒にいましたが・・・」

比奈「まさか相手って・・・」

李衣菜「ロックですね!」

P「ちょ、ちょっと待て!話の流れが見えんのだが!」

楓「話は署で聞きましょうか、なんて・・・」







その後、一人一人に事情を説明して、今回の騒動はなんとか収まったのだった。






ちひろ「で、これからも続けるんですか?」

P「えぇ、そのつもりです。子供たちには好評でしたからね。」

P「大人達からは、たまには私達の相手もするようにと釘を刺されましたけどね。」

ちひろ「プロデューサーさんが構ってくれなくて寂しいんですよ、きっと。」

P「はぁ・・・。」

ちひろ「そういえば・・・プロデューサーさん。はいっ、これをどうぞ♪。」

P「今度はマイエナドリ・ハーフですか・・・」

ちひろ「これを飲んでお仕事頑張ってくださいね♪」

P「分かりました。そろそろ次の現場に行ってきます。」


凛「プロデューサー・・・」

P「おっと、忘れるところだった。ほら、凛のカードは回収させてもらうぞ。」

凛「ぐ・・・」

P「不公平だ!なんて意見があったからな。諦めろ。」

凛「もっと色々なことをしてもらうつもりだったのに・・・」

P「時間があれば凛にも付き合うからさ。」

P「ハナコの散歩とか、店の方に顔を出すくらいならな。」

凛「約束だよ・・・」

P「あぁ、約束だ。」

P「さて、今日もお仕事頑張るとするかな。」



おしまい

最後まで読んでくれた方、レスをしていただいた方に感謝申し上げます。

これ以上やっても同じような展開がダラダラ続くだけのような気がしたので、一旦終わりにします。

本当はもっと少人数の短い話で終わる予定だったんだよなぁ・・・


おまけ  大人の言うことも聞いてみた


春菜「うーん。やっぱりこっちも似合いますねぇ。」

P「なぁ・・・もういいだろ・・・」

春菜「ダメです。言うことを聞くって約束でしたよね。」

P「そうは言ってもだな・・・二時間も着せ替え人形みたいに扱われるとは思ってなくてな・・・」

春菜「次はこっちの眼鏡をかけてみましょうかー。」カチャ

春菜「うん、いい感じです。Pさんにはどれも似合うな~♪」

P「はぁ・・・結構辛いな・・・これ・・・」




頼子「博物館に連れて行ってくれませんか・・・」

P「了解、博物館だな。」

頼子「それでですね・・・見て回る間・・・手をつないでもらいたいのですが・・・」

P「いや・・・それは・・・」

頼子「ポイント・・・」ボソッ

P「・・・ちゃんと変装するのを忘れるなよ・・・」

頼子「楽しみにしてますね・・・♪」




あい「Pくん、これのことなんだが。」サッ

P「あぁ、あいさんも使うんですね。」

P(あいさんなら無茶なお願いはないだろうから安心だな。)

あい「ちょっとそこのソファーに座ってくれないか?」

P「分かりました。よいしょっと。」ドサッ

P「で、俺は何をすれば・・・」

あい「そのままでいてくれ。隣、失礼するよ。」

P「え・・・」

P(なんだ、この状況・・・)

P(俺にもたれ掛かって、目を閉じてる・・・?)

P「えっと・・・これは・・・」

あい「しばらくこのままで・・・」

P「あ・・・はい・・・」




文香「・・・」ペラッ

P「えーっと・・・文香。」

文香「・・・なんですか・・・?」ペラッ

P「本当にこんなことでよかったのか?」

文香「はい・・・・・・」ペラッ

P(今、俺と文香は床に座ってお互いの背中をくっつけて読書をしている・・・)

P(これがお願いらしいんだが・・・なんだこれ・・・)

P(昨日読んだ本にこんな場面があったので、体験してみたいとのことだった。)

P(まぁ、楽だからいいか。)

文香「・・・」ペラッ

文香(あたたかい・・・///)





瑞樹「私のお願いを聞いてもらいたいのだけど。」サッ

P「なんですか川島さん。マッサージでもすればいいんですか?」

瑞樹「・・・どういう意図で言ったのかはわからないけれど、違うわ。」

P「違いましたか。自信があったんですけどね。」

瑞樹「私のことを『瑞樹』って呼び捨てで呼んでみてくれない?」

P「は・・・?」

P「そんなことでいいのなら・・・こんな感じですかね、瑞樹。」

瑞樹「」キュン

瑞樹「・・・もう一回。」

P「瑞樹。」

瑞樹「すごく・・・いいかも・・・///」

瑞樹「今日一日はそのままでね。約束よ。」




美優「プロデューサーさんのご実家は・・・どちらでしょうか?」

P「隣の県ですけど・・・それがなにか?」

美優「・・・もしよろしければ・・・連れて行ってもらえれば・・・と。」

P「そんなことでよろしいなら、それで構いませんが。」

美優「本当ですか!」

P「俺もそろそろ顔を出しに帰ろうかと思ってたので、問題ないです。」

美優「お土産・・・お土産はなにがいいでしょうか・・・」オロオロ

P「手ぶらでもいいですよ。」

美優「いえ・・・至らない女という・・・印象を残したくありませんので・・・」

P「???」




沙理奈「ほら、プロデューサー。はやく来て!」

P「待ってくれよ・・・」ハァハァ

P「両手両脇に買い物ぶら下げるなんて、ドラマではよく見たけど・・・」

P「実際やってみるときついな、これは・・・」

沙理奈「だらしないなぁー。男でしょ。」

P「服ならまだしも、ワインとか日本酒が重いんだよ。量も多いし・・・」

沙理奈「プロデューサーと買い物に行くって言ったら頼まれちゃってね☆」

沙理奈「次、あのお店に行こうかっ!」

P「まだ買うのかよ・・・」




千秋「戻ったわよ。」

P「お帰りー。」カタカタ

千秋「作業中のようね。」

P「見ての通りだ。」カタカタ

千秋「そう・・・」ジー

P「・・・」カタカタ

千秋「・・・」ジー

P「・・・」

千秋「・・・」ジー

P「・・・何か用か?」

千秋「いえ、ただ私は今、仕事を終えて帰ってきたのだけど・・・」

P「うん、お疲れ様。」

千秋「・・・それだけ?」ムッ

P(さりげなく例のカードを手に持ってアピールしているようだが・・・)

P「すまんな、大人組は自己申告制を取ってるんだ。」

千秋「ぐっ・・・」

千秋「そんなこと私の口から言えるわけないじゃない!もういいわ!」ダッ

P「・・・変なプライドを持たずに、気楽に言えばいいのに。」

P「あとで何かフォローしておかないとなぁ。」




マキノ「お疲れのようね。」

比奈「お疲れ様っス。」

P「ふたり揃ってどうしたんだ?まさか例のカード使いに来たとか・・・」

比奈「私たちは違うっスよ。」

マキノ「ちょっとインタビューをね。」

P「インタビュー?」

比奈「どんなお願いがあったのかを聞きたくて。いい漫画のネタになりそうなんで。」

マキノ「私の方はただの情報収集。」

P「んー、一応プライバシーってもんがあるから、具体的なことは教えられないな。」

比奈「やっぱりそうっスかー、残念。」


マキノ「じゃあ、大人組と子供組で比較したときの感想とかはあるかしら。」

P「感想ねぇ・・・」

P「子供組はお願いを叶えてあげるって感じだが、大人組は叶えさせられてるって感じだな。」

P「大人の方は自分の要望をズバッっと言ってくるからなぁ・・・」

比奈「漫画だったらこういう時、キスだったり自分と付き合えって展開があるんスけど・・・」

P「あー、そういうのは俺の方で断ってるんで当然ないぞ。」

マキノ「本当に?」

比奈「怪しいっスね。例えばこんな感じで・・・」


ー比奈のイメージ説明中ー


マキノ「しばらく目を閉じていてくれない?これが私のお願いよ。」

P「そんなことでいいのか。」

P「ほら。これでいいか。」

マキノ「えぇ。そのまま動かないでね。」

P「わかった。それで、このあとは何をすれば・・・」

マキノ「」チュッ

P「え・・・」

P(俺の唇に・・・温かいものが触れたが・・・まさか!)

マキノ「ふふっ。ごちそうさま♪」

P「マキノ・・・そういうのはルール違反だろ。」

マキノ「あら。私は『目を閉じて』としかお願いしていないわよ。」

マキノ「さぁ、次は何をしてもらいましょうかね。」ニヤリ


ー説明終了ー


比奈「みたいなことが・・・」


マキノ「なんで私がモデルなの?」

比奈「深い意味はないっスけど、ルールの穴をついてきそうな人を想像してみたら、ちょうどいいモデルが目の前にいたので。」

P「なるほど。そういった使い方があったか。」

P「大人組には警告しておかないとな。」


ガチャ


奏「プロデューサー、ここにいたんだ。」

P「どうした、何か用か?」

奏「ポイントが貯まったんで使おうかと思ってね。」

P「で、俺は何をすればいい?」

奏「ちょっと目を瞑ってもらえない?」

P「・・・」

比奈「・・・」

マキノ「・・・」

奏「えっ・・・なにこの空気・・・」

P「比奈、マキノ。助かったよ。」

比奈「あはは・・・」

マキノ「どういたしまして。」




凛「納得がいかない。」

P「どうした、不満そうな顔して。」

凛「私だけがカードを没収されている件について。」

P「抜け駆けをした罰だからと、皆で話し合って決めただろ。」

凛「それはそうだけど。反省してるよ、私。」

P「うーん・・・俺の一存で決めると、また揉め事が起こりそうだしなぁ。」

凛「お願い。」

P「もうしばらく我慢するんだな。」

凛「くっ・・・」




P「ぐっ・・・」バタン

ちひろ「プロデューサーさん!」

ちひろ「無茶しすぎです!休日返上でみんなのお願いを叶え続けるなんて・・・」

ちひろ「体がもたないのも当たり前です!」

P「・・・大丈夫ですよ。」

ちひろ「でも!」

P「ちひろさん・・・これ・・・覚えてますか?」ゴソゴソ

ちひろ「これは・・・私が上げたスタミナドリンク・ハーフ!」

P「これのおかげで・・・なんとか事務所まで帰ってくることができたんですよ・・・」

P「やっぱりちひろさんがいてくれるから、俺は頑張れるんです。」

ちひろ「プロデューサーさん・・・」

P「・・・」

P「なんなんですか、この台本は・・・」

ちひろ「ご協力ありがとうございました。一度やってみたかったんですよ、こういう劇を。」

P「しかし、ちひろさん演技上手でしたね。」

ちひろ「普段からアイドルの子たちを見てるからですかねぇ。」

P「デビューしてみます?プロデュースしますよ、俺。」

ちひろ「いえ、私にはアシスタントの方があっていると自分でも思ってるので、遠慮しておきます。」

P「そうですか。」

ちひろ「しかし、私にもご褒美をねだる権利がもらえるとは思っていなかったですよ。」

P「みんな持っているのに、一人だけ除け者にするのも悪いですからねぇ。」

凛「・・・」ジー

P「・・・“例外を除いて”みんな持っているのに、一人だけ除け者にするのも悪いですからねぇ。」

ちひろ「あはは・・・でも楽しいですね、これ。次はどうしようかな~♪」




ルキトレ「あのー、失礼しまーす。」コソコソ

P「あ、お疲れ様です。なにかありましたか?」

ルキトレ「いいえ、ちょっとこのカードのことで・・・」

ルキトレ「本当に私ももらってよかったのでしょうか?」

P「ご迷惑でしたか?」

ルキトレ「そんなことはないです!」

P「よかった。失礼かな、なんて思ったりもしたんですけど。」

ルキトレ「えっと・・・使い道なんですけど・・・」

ルキトレ「お休みの日に一緒に買い物したり・・・」

P「えぇ、構いませんよ。」

ルキトレ「お食事に行ったりとかも・・・」

P「あんまり高いところは勘弁願いますけどOKですよ。」

ルキトレ「いいんだ・・・」

P「他の子にもやってますからね。そのくらいだと。」

ルキトレ「わ、わたし頑張りますね!」

P「?」

P「頑張ってください?」

ルキトレ「はい!」




P「てっきり楓さんのことだから、温泉にでも連れていけというのかと思いました。」

P「日帰りでいいなら、車を出すので問題なかったですよ。」

楓「あんまりプロデューサーに負担をかけたくなかったので。」

楓「それに、運転されると一緒に飲めないじゃないですか。」

楓「せっかくいいお酒が手に入ったんですから。」

P「知ってます。それ、俺が買ってきたやつですよね。」

楓「そうでしたっけ?」

楓「まぁ、今夜はのんびりと楽しみましょうか。ふたりっきりで・・・ね。」

P「俺でよければ、付き合わせてもらいます。」




泉「プロデューサー、頼まれてたもの出来たよ。」

P「おっ、完成したか。」

泉「各アイドルの所持ポイントを管理するソフトだよ。」

泉「プロデューサーのPCにアイドルのスケジュールを入力すると、自動で振り分けてくれるの。」

泉「例えば、今日の私の予定を入力すると・・・」カタカタ


・大石 泉  本日獲得予定ポイント [2]  現在所持ポイント [26]  利用履歴 なし


泉「こんな感じで、ポイントの合計と前回いつ使ったかを確認できるようになってるの。」

P「助かるよ。人数が増えたせいで、俺の方で管理しきれなくなってきてな・・・」

P「そういえば泉も使っていないようだが、遠慮しなくていいんだぞ。」

泉「ん・・・私はいいかな。」

P「そうか。気が変わったらいつでも言えよ。」

泉「わかってるよ。ありがとう。」

P「利用回数が0回の奴らも調べられるみたいだな。」カタカタ

P「ふむ・・・」

P「15~16歳に結構使っていない連中がいるようだな。」

P「その年代だと、使ったのは凛と加蓮だけか。」

P「難しい年頃ってことなのかなぁ・・・」

P「えっと・・・逆によく利用する連中は・・・どれどれ・・・」カタカタ


1位 佐城 雪美

2位 川島 瑞樹

3位 三船 美優

4位 和久井 留美

5位 橘 ありす


P「・・・」

P「子供のために用意したはずの制度が・・・どうしてこうなった・・・」




凛「・・・ねぇ。」

奈緒「ん?」

凛「奈緒ってまだ一度も使ってないよね。あのカード。」

奈緒「それがなんだって言うんだよ。」

凛「使わないの?」

奈緒「あ、あたしには必要ないかなーと思ってな!」

凛「ふーん。」ジロジロ

凛「奈緒・・・・・・私たち友達・・・いいえ、親友だよね。」

奈緒「急にどうした?らしくないぞ。」

凛「ちょっとお願いしたいことがあるんだけど・・・」

凛「プロデューサーに私のカードを返すようにお願いしてくれないかな。」

奈緒「はぁ?」

凛「プロデューサー言ってたよ。『友情を大切にする女の子って素敵だな』って。」

凛「もしそんな女の子が目の前に現れたら、プロデューサーどう思うかなー。」チラッ

奈緒「・・・」

奈緒「・・・考えておいてやるよ。」

凛「お願いね。」

凛(よしっ!この流れなら間違いない。いける!)


奈緒「あんまり気が乗らないけど、仕方ない。Pさんのところに行くか。」スタスタ

加蓮「~♪」スタスタ

奈緒「あっ、加蓮。」

奈緒「えらい上機嫌だな。なにかあったのか?」

加蓮「そう見える?んふふ~♪」

加蓮「えっとねぇ・・・ふふっ・・・どうしようかな~。」

奈緒「気持ち悪いな・・・なんなんだよ。」

加蓮「実は・・・プロデューサーと・・・・・・・・・やっぱりやーめた♪」

奈緒「はぁ?」

加蓮「じゃあ、先に行ってるね♪ふふっ♪」

奈緒「・・・気になる。」


奈緒「なぁ、Pさん。」

P「なにか用か?」

奈緒「あぁ、このカード使いたいんだけど・・・」サッ

P「了解。で、俺はなにをすればいい?」

奈緒「えっと・・・凛の・・・」

奈緒(ん?待てよ。)

奈緒(Pさんはさっきまで加蓮といたんだよな・・・)

奈緒(あの浮かれ具合・・・もしかして・・・)

P「凛の?」

奈緒「いや・・・加蓮もさっき来たよな?」


P「加蓮?」

P「あぁ、加蓮のお願いを叶えたばかりだが、それがどうかしたか?」

奈緒「・・・」



ー奈緒の脳内ー

女の友情   vs   女の好奇心

奈緒(・・・) 

●女の友情 LOSE!! ○女の好奇心  WIN!!

1ラウンド0分11秒 KO

ー終了ー



奈緒「このポイント使って、加蓮にしたことをアタシにもするってアリ?」

P「そんなことか。もちろんいいぞ。」

P「それじゃ、人が来る前に済ませるか。見られるのは抵抗あるだろうからさ。」



(以下奈緒のリアクションのみ、お楽しみください。)


奈緒「うわっ!マジかよ!・・・ちょっと待って・・・わっ!」

奈緒「は、恥ずかしい・・・うぅ・・・こっち見んな!」

奈緒「もういい!もういいから・・・勘弁してくれよぉ・・・」

奈緒「あっ・・・ホント・・・これ以上は・・・・・・ダメに・・・・・・なる・・・からぁ・・・」


※エッチなことではありません。あくまで健全なことです。



奈緒「す、すごかった・・・」ハァハァ

P「満足したか。」

奈緒「うん・・・」

奈緒「なぁ・・・また・・・貯まったら・・・してくれるか?」

P「お安い御用だ。」

奈緒「や、約束だぞ!」

奈緒(何か忘れてるような気もするけど・・・ま、いっか。)







凛「遅いなぁ、奈緒・・・。でも、これでやっと私も・・・ふふふっ。」

ー数日後ー


凛「・・・」ボー

凛「奈緒・・・信じていたのに・・・」

凛「もう・・・ダメなのかな・・・私・・・」

茄子「凛ちゃん、ここにいましたか。探しました~。」ヒョコ

凛「茄子さん・・・」

茄子「皆さん心配されてましたよ。最近元気がないって。」

凛「そう・・・」

茄子「ん~、あんまり暗い顔でいると運気が下がりますよ。」

茄子「笑う門には福来るというじゃないですか♪」

凛「今はそんな気分じゃないから・・・」

茄子「困りましたね。プロデューサーから呼んでくるように言われてたんですけど・・・」

凛「プロデューサーが?」

茄子「はい♪」

凛「なんだろう・・・」

茄子「行ってみてはどうでしょうか?いいことがあるかもしれませんよ。」

凛「・・・わかった。ありがとう、茄子さん。」



ガチャ



凛「プロデューサー、何か用・・・・・・・・・えっ?」

P「遅かったな。待ってたんだぞ。」

凛(みんな揃って・・・なにこの状況・・・)

P「えーっとだな・・・全員から“ある”お願いをされてだな・・・」


由愛「わ、私たち・・・プロデューサーさんに・・・お願いしたんです・・・」

雪美「・・・・・・凛に・・・・・・カード・・・・・・返して・・・って・・・・・・・」


凛「!!」


晴「まぁ、オレは他に使い道がなかったからな。」

奈緒「ごめん・・・誘惑に負けて・・・」

美優「私たちも・・すこし・・・はしゃぎすぎてしまって・・・」

ちひろ「やっぱり仲間はずれはよくありませんからね。」


凛「みんな・・・・・・」

凛「ありがとう・・・・・・ありがとう・・・」ポロポロ

P「お前の分だ。受け取ってくれるな。」サッ

凛「うん・・・・・・うん・・・」ポロポロ

P「さ、凛のお願いはなんだ?言ってみろ。」

凛「・・・私のお願いは・・・・・・」

凛「プロデューサー。」

P「なんだ?」

凛「ちょっとこの紙に名前とハンコ・・・押してくれない?」サッ

凛「役所には、私の次の誕生日過ぎてから出しておくから。」



全員「・・・・・・・・・」シーン



P「はぁ・・・・・・」

P「没収!!」

凛「えっ!そんなっ!」


おしまい


最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

流石にクール全員分を書く気力はないので、これでクール編は本当におしまいです。

正直大人組のは考えていなかったので、どうしようかと悩みながらの投稿でした。

楽しんでもらえたのなら幸いです。

あとがき

全国の凛P及びファンの方、凛ちゃんをこのような扱いにしてしまい申し訳ありませんでした。


当初の予定だと雪美、由愛、小梅の三人とイチャイチャして終わる予定だったのに、
この三人でいろいろ考えたせいで、同じ陣営の他の子たちはどうするんだと中学生以下のクールって縛りをしてしまったことを激しく後悔。
登場人物が多いSSは初めて書いたので、口調とかPの呼び方調べて確認するのが大変でした。

輝子とかちゃまとかほたるとか美玲ちゃんでも書きたかった・・・

それでは依頼出してきます。

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