男「世界を滅ぼす」(9)

男「その為にまずは凄いやつを呼び出す」

男「ブックオフで買って来たこの暗黒魔術書に従って、儀式だ」

男「まずは魔法陣を描き」


…………。

……。


男「最後に魔法陣の中心に向かって射精する、と」


ビュルル


男「ふぅ……」

男「これでなんか凄い奴が召喚されるのか?」

ぽわわん


悪魔「この私を召喚するとは中々やるじゃないか」

男「はあ……」
男(世界を滅ぼせる様には見えない美少女が召喚されてしまった)

悪魔「お前の望みを叶えてやろう!」

男「世界を滅ぼしたい」

悪魔「なに!?」

男「世界を滅ぼしたい」

悪魔「……よ、よかろう」
悪魔(なんだこいつ。お金欲しいとかエロい事したいとかじゃねーのかよ)

男「……? ほら、早く滅ぼして来いよ」

悪魔「まあ、待て。いくら私が凄い悪魔でも一人で滅ぼすのは無理だ」

男「期待はずれだな」

悪魔「……ま、まあ、そこでだ」
悪魔(失礼な奴だな)

悪魔「この怪人製造機を使うんだ」

男「怪人製造機?」

悪魔「ここに適当な素材とお前の邪念を入れてやるのだ」

男「すると?」

悪魔「すごい怪人が出来上がる!」

テーレッテレー

男「ほう。素材って何でもいいんか?」

悪魔「あー……例えばそこに置いてある空き缶でも大丈夫だ」

男「早速試そう」

ガシャコン


怪人no.1

【白濁爆弾怪人・アキカーン】

成人男性の身体に、直径30cm、高さ80cmの空き缶っぽい顔を持つ。

缶入り飲料の中身を白濁液に変えたり
衝撃を与えると破裂する白濁液入りの缶を投げ飛ばしたりするぞ!


悪魔「一体どんな邪念を入れたのだ」

男「ぶっかけ欲」

悪魔「ほう……。取りあえず世間に放って置くか」

アキカーン「アキカーン!!」

ズシズシズシズシ

男「頑張って世界を滅ぼせよ!!」

<うわー!

<きゃーっ!!

<うっ、おえぇ


男「外から悲鳴や嗚咽が」

悪魔「そりゃあこの糞熱い中、コーラを飲もうとして生暖かい白濁液が口に入って来たらねえ」

男「それに破裂させてぶっかけたりも出来る訳だし」

悪魔「この調子で怪人を作って行けば、世界も滅びるのでは?」

男「よし、じゃあ今度は……」



 そして一年の月日が流れた……


男「混沌とした世界になってしまった」

悪魔「あまり死者は出てない」

男「しかし、外を歩けば変態怪人に襲われてしまう」

悪魔「治安も糞もあったものじゃない」

男「まあ、混乱に乗じて城とか立てちゃって、そこに住んでるんだけどね」

悪魔「滅ぼすなら、もっと強い怪人を作らないと」

「たっ、大変です!」
「侵入者です!!」

悪魔「……? 今のは?」

男「先日作った、警備員型怪人だ。そんな事よりも侵入者だって!」

悪魔「等々私達が悪の親玉だとバレてしまったか」

男「さて、どんな奴かモニターでチェックだ」

悪魔「……女の子だ」

男「しかも忍者」

悪魔「ぶわっ! 監視カメラぶっ壊された!」

男「監視カメラ型怪人には透明になる能力があったはず」

悪魔「今のカメラも怪人だったんだ」

男「それをこうもたやすく破壊するとは……楽しめそうじゃないか!」

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