京太郎「コミュ障の治療をする?」 (373)
京太郎「コミュ障というと、アッアッしか言えなくなるあれですか?」
京太郎「え?それだけじゃなくてコミュニケーションの観念が常識から大きく逸脱してる人も対象?」
例)「嶺上開花嶺上開花ツモカンツモ!麻雀って楽しいね!」
京太郎「あっ(察し)」
京太郎「ちょっと俺には荷が重くないですかねえ……というかなんで俺が」
京太郎「え?おもち持ちの娘を治療できる?やります」
※このスレは非安価です
※気が向いたら安価を導入する場面もあるかもしれません
※京太郎成分有り
※エログロはなし、ほのぼの
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398223653
【case,1】
淡「こんにちはーってお医者さんが金髪だ!?」
京太郎「……」E.白衣
淡「え、えっと、今日は菫……じゃないっ、部活の先輩に、一回ここに行けって言われてきたんですけど」
京太郎「おもちなんて……ないじゃないか……」
淡「あのー、せんせー?聞いてますかー?」
京太郎「よくもだましたアアアアア!だましてくれたなアアアアア!!」
淡「私より先生に治療が必要だコレ!?」
京太郎「……それで、今日はどのような?」
淡「えーっと、部活の先輩から、コミュニケーション能力が足りないって言われて」
京太郎「しかし俺とは普通に話せていますよね?」
淡「まあそうなんだけど……なんていうのかな……気をつけていても、すぐに人を見下しちゃう、っていう自覚があって」
京太郎(ん、無意識下での他者への攻撃か。となると)
京太郎「他人というのは、自分以外全員ですか?先程言っていた部活の先輩は?」
淡「あの、部活って麻雀部なんですけど、自分より弱い人とか特に」
京太郎(麻雀って人格形成にまで影響を与えるのか)
京太郎「なるほど、あなたは麻雀がとてもお強いようで」
淡「白糸台の大将です」
京太郎「ほう」
京太郎(メチャクチャすげえじゃねえか!照さんのチームで大将かよ!?)
京太郎(なまじ会話はできる分たちが悪いな、ていうかコミュ障というより性格に難があるだけだろこれ)
京太郎(まあわざわざ来てもらったんだ、やれることはやらなきゃな)
京太郎「では目標はどのようにしますか?上下関係のない、対等な友人をつくる、といった具合ですかね」
淡「あっはい」
京太郎「となるとまあ、同年代ですし、俺を相手にシミュレーションするのが早いでしょう」
淡「同年代?」
京太郎「俺、高校一年生です」
淡「えっ」
京太郎「えっ」
淡「なんで高校生がお医者さんやってんの!?」
京太郎「まあ色々あんだよ」
淡「す、すっごい不安になってきた」
京太郎「よーしお医者さんがんばっちゃうぞー」白衣パージ
淡「唯一のお医者さん要素が消えちゃったよ!?」
中断
再開
淡「でも何すんのー?」
京太郎「一気に馴れ馴れしくなったな……まあ普通に会話してみるのはどうですかね」
淡「……普通の会話っていうと」
京太郎「じゃあ、まずは俺とあなたとの共通点を探してみましょうか」
淡「きょーつーてん?」
京太郎「ええ、趣味だとか、読んだことのある本だとか」
淡「なんか小学校のグループワークみたいだね」
京太郎「それに近いかもしれません」
京太郎「まず俺は須賀京太郎といいます」
淡「大星淡、だよ」
京太郎「では大星さん、趣味などはありますか?」
淡「んー、今は麻雀が1番かな。実は須賀も麻雀やってたりしないの?」
京太郎「……まあ、少しは」
淡「お、いいじゃん!やろうよ!」
京太郎「いいですよ」
淡「弱っ」
淡「えぇー……ド素人じゃん」
京太郎「まあそうですね。でもトビませんでしたよ」
淡「代わりにCPUがハコ割れしたけど、ていうか須賀も危なかったんじゃん」
淡「ま、高校百年生の実力にはまだまだ遠いね!」
京太郎(高校百年生……?何言ってんだこいつ……)
淡「じゃあ淡ちゃんが勝ったわけだし、須賀には何か言う事聞いてもらおっかなー」
京太郎「いいですよ」
淡「あわ?」
京太郎「勝者の特権というやつですね」
淡「お、おおー。分かってるじゃん須賀!なんかお菓子買ってきてよ!」
京太郎「じゃあ少し待っていてください」
淡(結局、勝ってはパシり、勝ってはパシりの繰り返しだったなー)
淡(麻雀で勝つだけでああいうことができるもんなんだねえ)
淡「んー、ツモ。一発門前タンヤオ、ドラは……まあいいか、オーラスだし」
モブ「負けたあ~!」
菫「おい、点数計算ぐらい最後までしておけ」
淡「いいじゃんいいじゃん。あ、なんかお菓子買ってきてよー
モブ「え?わたし?」
淡「うん、だって負けたのそっちだし」
モブ「え、あ、うん」
淡「よろしくねー」
菫(……悪化してないかこれ)
今日はここまでです
あわあわは庇護欲と嗜虐心を同時に煽ってくる稀有なキャラだよね
結婚して家庭築いて幸せの絶頂期に達したところで火災で一切合財を失わせたい
再開します
コンマ判定を入れていく所存ー
京太郎「今日は何をしますか?」
淡「麻雀!」
京太郎「……他にも色々ありますよ?ゲームだったり、双六だったり、ただお話しするだけでも」
淡「ゲームなんてつまんないし、話は麻雀しながらでもできるでしょ」
京太郎「そう言うなら、いいですよ」
淡「ダブルリーチッ!」
淡「ツモ!」
淡「もらったよ、ロン!」
京太郎(ネト麻なのに元気だなあ)
淡「じゃあ今日は何してもらおっかな」
京太郎「なんでもどうぞ」
淡「じゃあマッサージでもお願いしようかなあ」
京太郎「本格的なものは無理ですが……肩もみぐらいならいいですよ」
淡「やった!ほら、じゃあ早く」
京太郎「はいはい」サワサワ
淡「んっ……」
京太郎「今度は勉強してみますから、全身にしてみてもいいかもしれませんね」モミモミ
淡「やっ……ちょっと、上手……んぅ」
京太郎「麻雀やってても肩って凝るんですか」グッグッ
淡「し、知らないよっ……やっ、うんっ」
京太郎「じゃあそろそろ力入れるんで、リラックスしてくださいね」
淡「!? ま、まだ強くなるの!? やっ、ちょっ、んあっ、あ――――」
淡「……」
菫「何をぼうっとしているんだ」
モブ「そのぼうっとしている大星さんに負けた私たちって……」
淡「……はぁ」
淡「ねえ、ちょっと、肩もんでよ」
モブ「え……?」
菫「お、おい、淡? 何を言っているんだ、お前」
淡「別にいいでしょ、これぐらい」
モブ「え、えっと」
菫「淡ッ!」
淡「……」
モブ「べ、別にこれぐらい大丈夫ですから」モミモミ
菫「しかしだな、こんなこと、他の部員への示しが……」
淡「……全然ダメ」
モブ「え?」
淡「やっぱいいよ、全然気持ちよくなかった」
淡(須賀にまたしてもらわなきゃ……須賀じゃないと……)
菫「……ッ! この馬鹿野郎! いい加減にしないか、そうやって命令する権利なんて、お前にはない!」
淡「ああもう、うるさいなあ」
モブ「…………」
というわけでコンマ判定入りたいんだけど、人いますかねー?
いいからあくしろよ
いないよ
【コンマ判定】
菫からの好感度とモブの好感度と一般生徒たちからの印象を判定していきます
どちらも基準値は100で、そこからコンマの分だけ減ります
0になった場合は……まあ適宜ね(微笑)
00は100として扱います
といった具合です
>>59
>>60
ありがとナス!
では判定
↓1 菫
↓2 モブ
↓3 一般生徒
菫 100→69
一般生徒 100→80
菫(人格に問題ありだとは思っていたが、これほどとはな)
菫(あのクリニック、照の紹介という時点で怪しかったが、藪医者だったか……?)
菫(今度は、改めて私が付き添っていくことにしよう)
菫(さすがに放っておくわけにはいかない)
「うわー、モブちゃんパシられてるねー」
「ああはなりたくないよね」
「気の毒っちゃあ気の毒だけど……でも、淡さんって元からそういう節あったし」
「犬にかまれたと思って諦めろって感じだよね。まあちょっとどうかと思うけどさ」
「いやー私じゃなくてよかった」
イチは他にss書いてますか?
安価なら下
モブ 100→32
モブ(……なんで)
モブ(なんで私が、こんな目に遭わなきゃいけないのよ……!)
モブ(クソッ、クソッ、クソッ……)
この少女は特段、麻雀に対して熱意があるわけではない。そして実力もない。
強いて言えば、彼女の根底にあったのは、弘世菫という少女への情景。それを抜きにすれば麻雀部にいる意味などなかった。
大星淡はその点で、一年生でありながらレギュラー入りを果たし、菫にも可愛がってもらっていたという点で、目の上の瘤であった。
そんな大星淡の相手を務めているのに打算があったかといえば、ないとは言えない。
だが、ともに卓を囲んでいるうちに、彼女自身への認識が改まっていったのは事実だ。
彼女は純粋だった。麻雀に対しても真摯だった。強者と弱者の関係をよく理解していた。だから彼女の振る舞いも鼻につかなかった。
モブ(けどッ、けどッ、こんなの――)
だがこの頃の彼女の行動はおかしい。
モブ(こんなの、大星さんじゃない)
肩をもむ手が振り払われた。
大星「もういいよ」
モブ(あんたなんか――大星さんじゃない)
モブ(本物はどこ? 本物の大星さんはどこ!? どこよ! どこのやったのよ!! 出してよ! 返してよ!! 私の大星さんを!!)
>>68 京太郎スレは初めてです
京太郎「……それで?」
『淡は元々そういう節があったから、あまり拒絶はされてない』
京太郎「そっか、ある意味じゃ、人徳ってやつなのかもな」
『菫は淡がおかしいことに気づいてる。次は菫も着いていくらしい』
京太郎「シャープシューターの人……だっけ? 怖そうだなあ」
『あと……淡の相手をよくしていた一年生が、少し変』
京太郎「……」
『少し、様子がおかしくなってる。でも、単純に淡を恨んでるとは、また違うみたい』
京太郎「その子について詳しくは?」
『調べてるところ。見たところ普通の子だと思うんだけど』
京太郎「何かわかったらすぐ教えてほしい」
『分かった。京ちゃんもあんまり無理しないでね』
京太郎「分かったよ――照さん」
照『困ったときはお姉ちゃんを頼ってね』
モブ「あれ、大星さんは?」
「今日はいないよ、部長も一緒。なんか二人でどっか行くみたいだったけど」
「いやーモブも今日はゆっくりできるね。ほら久々に打とうよ」
モブ「……」
モブ(二人でどこかに……)
京太郎「お変わりはなく?」
淡「うん。じゃあ今日も打とうよー」
京太郎「俺はかまいませんよ。ただ、そちらの方は?」
菫「ああ、いや、照に聞いて、こいつをこちらに紹介した者です。大星は部活の後輩ですが」
淡「別にいいでしょー、そんなのっ。ほら須賀、早く早く」
京太郎「すぐ行きますから、少し待っていてください」
菫「……率直に聞くが、淡に何をした?」
京太郎「治療ですよ、治療」
菫「ふざけたことを……効果がないのは一目瞭然だ。むしろ悪化している。もうあいつはここには来させない」
京太郎「紹介しておきながらずいぶんな言い方ですね……弘世さん、あなた、風邪を引いたことはありますか?」
菫「ある。それがどうした」
京太郎「痰って、無色だったり、黄色く濁ってたりしますよね」
菫「回りくどい話はやめてくれ。何が言いたいんだ。私は今すぐにでも淡を連れ出したいぐらいなんだ」
京太郎「今、大星さんはウイルスと戦っています。だから痰は黄色です。あの黄色は、白血球と細菌の戦いで生まれた残骸の色なんですよ」
菫「信用できない。話も明快でなく怪しい。やはり私の判断ミスだった」
京太郎「……そうおっしゃるのなら」
淡「え、帰るの?」
菫「ああ。今日は彼の都合が悪くなってしまったらしい」
京太郎「すみません大星さん。また今度いらっしゃい」
淡「ぶー……分かったよ、またね、須賀!」
京太郎「ええ。……っと、電話ですね」
菫「さあ出よう」
淡「はーい」
菫(……この部屋だと、以前の淡みたいだ。一体どうしてしまったっていうんだ……?)
モブ「……」
【コンマ判定】
あっそうだ(唐突)
いまさらですが登場キャラ判定をします
ストーリーの大筋は変わらないので、好きなキャラを狙う具合でどうぞ
00~33:大沼秋一郎
34~66:小鍛治健夜
67~99:戒能良子
↓2判定
よっしゃかいのーさんやんけ!
淡(私は、孤独だった)
淡(強者とは孤独だ……そんな言葉をよく聞いてきた。勝ち続けるからこそ孤独に孤立していくんだと聞いてきた)
淡(孤独と、孤高は、違う)
淡(私は、孤高になりたかった)
淡(でも今の私には居場所がある。肩を並べる肩がいる。それでいいと思っていた)
淡(でも、勝つことの意味は?)
淡(何のために戦って、何のために勝つの? 仲間のため?)
淡(勝って何かを奪う。闘争は、根源的な意味は、そこにあったはずなのに、それを私は忘れていた)
淡(……これから、どうしよう)
淡(自分でも、自分がおかしくなっていってるのがわかる)
淡「ロン」
「――――」
淡(調子はいい、すこぶるいい。勝てる。けれど)
淡「一発ツモ」
「――――」
淡(『その先』ばかりを考えている)
淡(勝ったら何をしてもらおう。何をさせよう)
淡(相手を虐げたい。
負けたやつの、この部室にいる価値のない雑魚の背中を踏みにじって屈服させたい。
跪かせて
足を舐めさせて
歯を全部へし折って
髪を引きちぎって
鼻を折って
鎖でつないで
床を這いまわる蛆虫みたいなそいつらに唾を吐きかける)
淡「……ツモ」
淡(そんなことを考えている間に、対局が終わってしまう)
菫「まるでマシーンだな、最近の淡は」
誠子「弘世部長、そんな言い方……」
菫「どうかしてるよ、あいつも、あの男も」ギリッ
誠子「あの男?」
菫(私が何を言っても上の空だ。どうすればいい。あいつの元へもう一度――ダメだ! あいつのせいでこうなったんだぞ!)
菫(……ウイルスと闘っている、か)
菫(あいつの言うウイルスとは何だ? 対人コミュニケーション能力のことか? それとも……もっと別の……)
菫「少し出る」
誠子「あ、はい」
【コンマ判定】
度々すまんな
挟むのもあれだし、必要になる分はここでまとめてやってしまいます
と思ってたらなんやこの量……(ドン引き)
・京太郎の異能レベル(異能の内容は固定です・麻雀の異能ではありません)
コンマが高いほど強力です
ゾロ目は例外で100扱いとします
・淡の治療法(ストーリー分岐)
00~49:荒療治
50~99:ウイルスとの殲滅戦
・良子との関係性
京太郎→良子
00~33:胡散臭いおもち持ちのお姉さん
34~66:頼りになるおもち持ちのお姉さん
67~99:異性として……?
良子→京太郎
00~66:今後に期待してる
67~99:割と頼りにしてる
ゾロ目:異性として……?
順に
↓2
↓3
↓4
↓5
ゾロ目は99扱いってつけ忘れたけどまあゾロ目とか出るわけないか
↓
「00でーーすwwwww」
まあ今回はこっちの不手際なので、京太郎→良子の好感度判定は99扱いにします
そして京ちゃんっょぃ
酉ついたかな?
一応選択安価も今からあるんでお願いします
時間をとってから多数決で行く予定です
結果
京ちゃん異能83(型月表現でA+)
話は聞かせてもらった!ウイルスは殲滅する!
京太郎「年上もいいなァ」
良子「You still have lots more to work on…」
――――――――――――――――――――――――――
京太郎「あ、良子さんいらっしゃ……弘世さんでしたか。どうしたんです」
菫「少し、聞きたいことがあるんだ」
京太郎「……かまいませんが、先日の電話の相手がここに来るので、できれば手短に。イスにおかけになってください」
菫「分かった。……じゃあ、質問なんだが」
『①あいつにどんな治療をしていたんだ?
②あいつの何を治療しようとしていたんだ?
③どうして照は君を紹介したんだ? 』
五分後に多数決取ります
うわ本当だ安価ズレてる……
ちょっと修正
京ちゃん能力値70(まあ普通に高め)
淡は荒療治(殲滅じゃないからヘーワヘーワ)
京太郎「頼りにしてますよ」
良子「こちらこそ」
こんな感じかな
あ、じゃあ多数決取ります
番号指定してください
↓1~5
sageてた……
安価下
照との関係が気になるから?で
京ちゃんスレどころか安価進行スレ初めてなんで不手際は大目に見てやってください……(震え声)
選択安価なので番号を指定しているものをカウントします
>>106は文字化けしてるのでズラします、ごめんなさい
①が一票
②が二票
③が二票
じゃあどっちもやりましょうかね~
文面的に文字化けは3だと思…
>>114 まあズラさなくても結果は同じですし(目そらし)
③→②の順で処理していきます
菫「なぜ照は、君を紹介したんだ?」
京太郎「照さんから聞いてるわけでは、ないみたいですね」
菫「ああ。正直に言うと、君と照の間に何か関係があるとは考えにくいんだが……」
京太郎「まず俺はごく普通の高校生であって、とある事情でここにきているわけです」
菫「とある事情? ここでこのクリニックをするためではなく、か?」
京太郎「クリニックというのも実は隠れ蓑みたいなものなんですけどね。
それより、質問に答えましょう。実は照さんは、俺がここに来るきっかけでもあったんです」
菫「何だと?」
京太郎「かつて俺は――照さんを治療しました」
菫「!?」
京太郎「まああの時は、治療とも言えない処置でしたが……そうして今の照さんがあります。
弘世さんは、照さんとは中学時代からの付き合いでしたね。俺はその前、照さんが長野に住んでいたころに照さんと出会いました」
菫「ま、待ってくれ!」
菫「あいつが中学に入学する前……小学生のころか!? 何だ、その治療というのは!
君は照の何を治療して、淡の何を治療しようとしているんだ!」
京太郎「……そうですね、話していいものかどうかはわかりませんが」
良子「ニードレスですよ、京太郎。彼女を巻き込む必要はない」
京太郎「良子さん!」
菫「……!? 戒能プロ!?」
菫(なんだ、なんなんだこれは!? 一体あいつらは何に巻き込まれているんだ!?)
良子「ソーリー、弘世さん、もうあなたはこれ以上踏み込んできてはいけない」
菫「なに、を……」
京太郎「仕方ないですね、良子さんがそう言うのでしたら」
菫「待て、待ってくれ……! 私は、あいつの……!」
良子「ここでのメモリーを封じさせていただきます。では」
菫「……ッ!!」
菫(彼女に肩をつかまれた瞬間、視界が真っ白になって、それで――)
菫(……どこだ、ここは)
菫(学校の外……? 部活の時間だ、私は何をしているんだ)
菫(早く戻ろう……頭が痛い……早く部室に……一回寝たほうがいいかもしれないな……)
淡「ツモ。……ほら、終わったんだから、飲み物買ってきてよ」
モブ「……」
淡(私はどうしちゃったんだろう……そうだ)
淡(もう一回、須賀のところに……菫にバレないように、行ってみれば……)
良子「今回もベリーハードな仕事になるかもしれませんね」
京太郎「照さんの時より楽なら、かまいませんけどね」
良子「今回はどうするのです? かつてのようにウイルスをすべて……」
京太郎「いえ、治療のカギはもうあります」
京太郎(彼女が……最後にして唯一の切り札だ)
良子「そういうことでしたら、私は全力で京太郎をサポートしましょう。あなたならできると信じています」
いまさらですがよほどのことがない限り京ちゃんが死ぬことはありません
戦闘もコンマ判定で体力の削りあい、とかではないので事前の判定に積み重ねがすべてです
【コンマ判定】
菫からの好感度とモブからの好感度と一般生徒たちからの印象を判定していきます
00は100として扱います
今回はコンマを2で割った数値をそれぞれ引きます(奇数で割り切れないと切り上げ)
参考に現在の数値
菫69
モブ32
一般生徒80
モブに限った話ですが、数値がゼロを下回るとアレな感じになります
では
↓1菫
↓2モブ
↓3一般生徒
菫69→40
モブ32→-10
一般生徒80→67
菫「……また、淡か」
「あ、弘世部長」
誠子「部長。さすがに淡の様子が変です。何かあったんですか? ……部長? 顔色が優れませんよ?」
菫「少し休ませてくれ」
「部長も大変だなー」
「大星さん、結構やりたい放題だもんね」
「まあムッとはするけど、それだけの立場ではあるってことなのかな」
菫(そうだ、淡がおかしくなって、それで私は……何かしようとして……何をしたんだ?)
菫(そもそも、私に何ができるっていうんだ……あいつの性格が引き起こした問題だ……私に何が……だめだ、何も考えたくない)
菫(なんで私があいつを庇わなきゃならないんだ……なんだ、何を考えているんだ私は)
菫(しっかりしろ、お前はこの麻雀部の部長なんだぞ/
どうでもいいじゃないか、こんな茶番、女子学生の、仲良しごっこだ)
菫(私がどうにかしなくちゃならないんだ。そうだ、その責任があるんだから/
責任など糞くらえだ。関係ない。休みたい。何も考えたくない、何も考えちゃいけない)
菫(頭が、痛い…………)
握った拳から血が滴った。
どうして自分はあんな偽物に仕えているんだろう。
自動販売機のうっとうしい白光をぼうっと見ながら、少女はさらに拳を握りこんだ。
その瞳には照り返す照明が映るだけで、彼女自身の輝きはなかった。
(あんなの、いらない)
(あんな偽物、もういらない)
(弘世部長を苦しめるだけのあれは、まがい物だ)
(そんなまがい物は、私が焼いて、それで、弘世部長に褒めてもらう)
(あんなの……あんなの……あれ……アレの名前、何だっけ……なんでもいいか……)
(なんだっていいや……弘世部長の邪魔になってるんだもん……仕方ないよね……)
(ほんものとかにせものとか、そんなのどうもでいいや)
(邪魔なあれをもやしちゃえばいいんだから……)
(これでいいよね……)
少女は拳に握りこんだライターの感触を確かめた。
俺もなんのスレかよく分からなくなってきたぞ
※このスレは非安価です
※気が向いたら安価を導入する場面もあるかもしれません
※京太郎成分有り
※エログロはなし、ほのぼの
うん、こんな感じの雰囲気で女の子と仲良くなるスレだったな(錯乱)
では今回はここまでですー
質問とかあればしばらく受け付けます
ヒントとかもある程度は出せるかもしれません(謎解きとかないけど)
乙
戒能さんは助手兼スポンサー的な立ち位置でいいの?
というか高感度とか上げて仲良くなれるの?
>>1の説明ほとんど嘘じゃねーか!いいかげんにしろ!
>>138
かいのーさんは助手兼スポンサー兼師匠兼ヒロインやで
まあスポンサーは照のほうが適任かもしれんけど
好感度あげることはできます
まあ好感度上げられるヒロインは一人ではないですが
>>139
え?淡とセクロスしたいって?(難聴)
というかこれからはちゃんとヒロイン出てくるたびに一回好感度判定しよう……
なんか混乱させてしまって申し訳ない
一応は『(病んだ人間や神をぶっ倒して)ほのぼの(を目指す)スレ』です
誰もいなさそうな時間に非安価部分を進行していくスタイル
いやでもさすがに>>1の段階で説明が足りてなかったですね……気を付けます
では更新していきますー
菫「ん、淡は来てないのか」
誠子「はい、授業が終わって、どこかに行っちゃったみたいで……」
モブ「まあ、多少はサボってもいいんじゃないんですか?」
菫「まあ後で注意しておくか」
誠子「……弘世部長? ちょっと顔色が優れないみたいですけど」
菫「最近ちょっとな。ふっ、後輩に心配をかけさせるとは、面目ないな」
誠子「そんなこと言わないで下さいよ」
モブ「そうですよ!心配なんですから!」
菫「……ありがとう。助かるよ」
(……何か、雰囲気がおかしいな。おかしいというより、何か、不自然だ)
自分のすぐそばでニコニコと笑っている1年女子。彼女にはよく淡の世話をしてもらっている。
「そうだ、君は少し暇かもしれないな。一緒に打つとしよう」
「本当ですか!ありがとうございます!」
喜色満面といった具合で雀卓に座る。
不意に、頭の裏側に痛みが走った。 何かを警告するかのような稲妻だった。
(……どこかがおかしいんだ。何かは分からないが……何かが)
彼女の向かいに座った。その目をまっすぐ見る。彼女の瞳は、菫への、こそばゆいほどの憧れに満ちていた。
(…………)
対局が始まった。
淡「やっほ、須賀。来ちゃった」
京太郎「……弘世さんには、何と言ったんですか」
淡「んー、無断欠席?」
京太郎「要するに何も言ってないんですね……今日も麻雀ですか?」
淡「そう、だね」
京太郎「? どうかしたんですか?」
淡「あのね、私、少し話したいことがあるんだけど――」
淡はすべてを話した。異常な加虐嗜好ばかりが頭を占めていること。
これらは最近になってからのものであること。
さらに詳しく言えば――京太郎の元を訪れてから、この状態であること。
(なるほどな。いい調子だ)
京太郎はじっと淡の目を見た。
その瞳。今まではきらきらと輝いていた目の奥に、うごめく何かがいる。
「それは、麻雀をしている間だけですか?」
「……ううん。だんだん、普段からこういうことばっかり考えてるようになっちゃってる」
どうしたらいいかな? そう言って、彼女は視線を床に沈めた。
咳払いをしてから、京太郎は身を乗り出す。
「その考え方は、異常だと思いますか?」
「……え?」
「それは、もちろん、おかしいと思うけど」
口ごもりながら答える。
「でも、それが当然だと考える人もいます」
「そんなの! ……ッ」
そうだ。自分だって、かつてはそう考えていたんだ。勝てば奪い、負ければ奪われる。それを当然とみなしていたのだ。
きっと、これは、誰だってそうだ。
この世に生を受けた者なら誰しもがそう思う。他人のものを奪いたい。他人のものを凌辱したい。その欲望はいつまでも人間の心に染みついている。
かつて自分は奪う側だった。
では今は?
仲間とともに戦っている、けれど、本質的には、何も変わらないのでは?
「私は……」
戦うことは奪い合うことだ。勝者は勝ち上がり、敗者は叩き潰される。未来を、栄光を奪われる。
勝ち続ける者は、いつしかそのことを思考の外へ追い払ってしまう。
ちょうど白糸台のように。
『虎姫』とはなんと皮肉な名前なのだろうか。
姫であっても、虎なのだ。食物連鎖の頂点に立ち、下位の者を食らい続ける、そうしなければ生きていけない、そうするのが当然の役目。
「今の大星さんがこのことをどう考えるかは、自由です」
けれど。
「あなたがあなたである限り、このことからは逃げられないんですよ、『大』星さん」
というわけで中断。
高確率で今晩は更新できなさそうです。
一応今後の方針を。
・菫さん視点で淡とモブに接触していく
・淡とモブに『チェックカウンター』を設置
・条件を満たせばカウンターがたまっていく(選択安価やコンマ判定)
・先にどちらかのカウンターがたまると……?
・選択次第では京太郎の助けを借りることも(現在菫は京太郎のことを思い出せない)
では休憩終わったので行ってきますー
再開するって何だったんだよオラァ!(泣き土下座)
というわけで再開します。本当にごめんなさい……
あ、いちゃいちゃも普通にあります(小声)
大星淡という少女は、人を魅了する輝きを持っている。
彼女はいつも溌剌として、場の空気を彼女のカラーに染める人間だ。
ムードメーカーになるしかないような彼女が、今はその輝きをひそめている。
物憂げなため息を吐きながら遠くに視線を飛ばす。それはそれで絵になっているのだけれど、以前からの彼女を知っているなら、そこに違和感をぬぐいきれない。
白糸台麻雀部のもっぱらの噂は、淡が恋に落ちただとか、身内に不幸があっただとか、とにかく彼女の動向についてが大半を占めていた。
そこに悪意はなくても善意はない。本気で心配している人間は少ない。
単なる話のタネだ。
そして彼女の暴虐も、話を盛り上げる一因でしかない。
一年生であるにもかかわらずレギュラー入りしているのだから、ある程度の我儘が許されてしまうのは不可抗力だ。
だが、彼女の言動は、その根をどこに張っているのか、だれも知らない。
自分の部屋の中で、菫はぎゅっと枕を抱きしめていた。
頭痛がひどい。何かを思い出せと、叫んでいる。
(淡……)
今日来なかった彼女はどこで何をしていたのだろうか。
自分は彼女が心配だった。だが、そこで何をしていたのか分からない――中途半端に途切れた記憶。映画のフィルムを引きちぎってしまったかのような違和感。
……何かしなくてはならない。そんな焦燥が胸の内を焦がしていく。
……何かをしていたのだけれど、何をしていたのかが思い出せない。忘却は人間の武器だが、それが時として本人を苦しめることもある。
ベッドに置かれたスマートフォンを手に取る。
なんとなく、誰かに電話をして、相談したい。何を相談するのかもまとまっていないけれど。
(心配をかけてしまうかもしれないが、一人で抱え続けるのも、また問題だな)
そう自分を納得させた。
連絡先をスクロールしていって――
【菫チェックカウンター:0】
【電話相手選択安価】
①照
②誠子
③淡
※コンマがゾロ目の場合は強制でモブ
↓1選択安価
菫「もしもし……照か?」
照『珍しい時間の電話、何かあった?』
菫「少し相談があるんだ」
照『私に相談……? あまりいい相談相手になれるとは思わないけど』
菫「お前にも知っておいてほしいというか、なんというか……」
少し息を吸った。自分の考えをまとめるためにも、思考をアウトプットしたかった。
菫「淡の様子が、変なんだ」
照『……最近、ほかの子をいじめてるみたいだね。照だけに』
菫「そういう冗談はいい。何か知らないか?」
照『菫のほうが詳しいと思う。私は、あまりかかわっていない』
菫「しかし急に変貌してしまって、私も驚いているんだ。何か、前兆があっただとか、そういう話は聞かないか?」
照『前兆、というよりも、あれが正しい姿だと思う』
菫「正しい姿だと……?」
照『勝った人が強いんだから、ああなっちゃうのがふつう。今までがおかしかっただけなのかも』
菫「ふざけるな! 私は認めないぞ、そんな横暴!」
照『別にふざけてはいない。ただの、一つの意見だから』
菫「……何か、原因が分かればいいんだが」
照『私は、あのままでもいいと思うけど』
菫「しかし……」
照『どうせ、すぐに決まる。前に進むか後ろに退くか』
菫「? どういうことだ?」
照『菫がその時、どこに立っているかは、今から次第』
電話越しの声は、やけに冷たく聞こえた。
その声が、不意に温度を持った。
『でも――大丈夫』
『菫なら、運命を撃ち抜けるはずだから』
「運、命……?」
『強者の理だって、それを破った人間はいる。破ってこその人間だから』
『私は、彼の手伝いがなかったら、きっとひどいことになっていたけれど』
『菫もきっと、淡の助けになれるはず』
菫「……難しい話だな」
照『私はあまり話が上手じゃない。でも、話が上手でも、必要な情報を話してくれるとは限らない』
菫「私はお前のそういうところは好きだぞ。いつも直球だからな」
照『照れる』テルテル
菫「ぽんこつなところをどうにかすれば完璧なんだがな」
照『』
菫「じゃあな。また明日」
照『わ、私はぽんこつなんかじゃな』
ブツリ。
スマートフォンを放りだして、菫はベッドに体を沈み込ませた。
きっと明日、もっと話をすれば、何かが分かるはずだ。
そう思って、目を閉じた。
淡の笑顔が脳裏にきらめいた。
【菫チェックカウンター:1】
菫(……今日の部活も、なかなか思い通りにはいかないな)
菫(淡はいつも通りだし、照はお菓子を食べ続けているし)
菫(ん、対局が終わって、淡がまたあの子を使いっ走りに行かせたのか)
菫(では私は――)
【選択安価】
部活で菫が話しかける相手を選択します。
①照
②誠子
③淡
※コンマがゾロ目の場合は強制でモブになります
↓1選択安価
なんで菫にチェックカウンターつけてんだよバカかよ!
チェックカウンターの数値は5たまるとイベント入ります
菫「誠子。淡はまだあの調子か」
誠子「はい。でも、周りも大して気にしていないようです」
菫「ふむ……どうしたものかな」
誠子「急に始まりましたし、急に終わったり――まあしませんよね」
菫「発作じゃあるまいし、それはないだろう……」
【チェックカウンター:変動なし】
菫(部活の時間が終わると、淡はすぐ部屋を出てしまった)
菫(今はみんなが帰りの準備をしている)
菫(どうしたものか――)
【選択安価】
部活終了後の菫の行動を選択します。
①照に話しかける
②淡を追う
③帰宅する
↓1選択安価
ところでモブの好感度が下回ったやつは放置?
あれでイベント終わりなん?
それともコンマ判定不評だから辞めた感じ?
完結してくれればイッチの好きなように書いてほしい所存
googleにアクセスして、『性格 豹変』と検索。
……どうでもいい記事ばかりだ。同じような相談はあるが、結局根本の解決にならない回答ばかりされている。
それはまあ、その個人の問題なのだから、完璧な回答などネットでは期待できないだろう。
そして菫が参考にすることもできない。
(……検索ワードを変えるか)
『闘争本能 人間 あるべき姿』
バカバカしい、と、打ちながら思った。
けれど手がかりをつかむためには、なんでもする他なかった。藁に縋る思いだった。
>>214
判定でゾロ目が出れば出番です
コンマ判定もちょいちょい混ぜていく所存ー
(……ん?)
表示されたサイトの一覧に、少し引っかかった。
(天照大神……おいおい、照の文字が見えたからって、これはさすがに関係ないだろう)
そう思いながらも、そのサイトに踏み込んだ。
天照大神。日本を代表する神。
目が滑るような説明の中、ふとスクロールが止まった。
書いた人間の思想がそこには書きなぐられていた。
『天照大神の影響を受けた人間はいる。神に愛された子だ。天照大神に愛された子らは、この世で何かを成し遂げるだろう。必ず現れる。そしてその子らを殺そうとする者もいる。だが時は充ちていない。いずれ満月は穴を開け、鳩が空を埋め尽くす中女神が零落し、魚は泥水から清流に流され、時計は鳴り、土が起きて平和を歓喜する。世界が終わって始まり、人々は泣き喜び、獣は足を踏み鳴らして駆ける。争いが始まるのだ。平和こそ争いなのだ。利を奪い合うことこそ平和なのだ』
(――奪い合いこそが平和、か)
そうは思わない。それはきっと現代に生まれ、現代に生きているからだ。
菫はこめかみに指をあてた。
きっと、この考え方は、一つの思想だ。そしてそれに反発するのも、所詮は一つの意見で、同等なのだ。
(……そうなのか、淡)
スマートフォンを手に取り、ほとんど衝動的に淡に電話をかけた。
3度目のコール中に彼女は出た。
『もしもし? どしたのー?』
「なあ淡……」
視線はまだ画面にあった。文字を拾い上げていきながら、同時にそれを唇の隙間から漏らす。
「【天照大神は暴力と平和を同等に結びつける】らしいが、私はそうは思わない。きっと、奪い合いのない平和だって、あるはずだ」
『……いきなり何言ってんの?』
「いや、なんでもない。忘れてくれ」
自分でも、自分が何をやっているのか、なぜこんなことをしているのか分からなかった。
でも言わなければならない、そんな気がした。
『……私は、どっちでもいいと思うけどね』
「え?」
『奪い合いでも、勝った人間……というか、勝ち続ける人間からすれば、平和なんじゃない?』
「……かもな」
きっとここだ。ここがズレているのだ。
そのことは知っていた。大星淡はそういう、勝ち負けの定理を認識している少女とは、だれもが知っていた。
『負けるようなやつは、存在価値がないんだよ。負けたら何もかも失うんだから』
だがこんなにもおごり、敗者を見下すような人間ではなかった。
菫は瞳を閉じた。
何か言葉をかけてやりたい。その道の先には破滅しかないのだと言わなければならない。
息を吸った。
「お前がほしかったのは、そんな勝利だけなのか……?」
『え?』
「私は、お前が来てくれてうれしかった。なぜだから分かるか? それは、仲間ができたからだ」
『ッ……』
「肩を並べる仲間がいる。それだけで人間は強くなれる。奪い合うことは、時としてその仲間も殺すんだぞ」
『でも、それでも負ける人は負けるよ……』
通話が切られた。
けれど、何かが進んだ気がした。
【淡チェックカウンター:1】
「大星淡、か」
照はティーカップを傾け、紅茶を流し込んだ。
「照さん、備え付けのスティックシュガーがごっそり消えてるんですがそれは」
「彼女もきっと目覚める。イザナギに殺されるために生まれた哀れな子として」
「照さん、俺の昼食であるメロンパンが袋だけ残して消えてるんですがそれは」
「その時はがんばってね、清々しい青空を護るものとして」
「照さん、ちょっと重くなった気がするんですが」
京太郎の膝上で優雅なティータイムを楽しんでいた照は、振り向きざまに宮永ホーンで京太郎を刺突した。
「いてェ!!」
京太郎「何しやがるんですか!」
照「女の子にその発言はない。というか私は客なので、もっと優しく扱うべき」
京太郎「タダ飯食うためだけにクリニック上がり込んできておいて何を」
ドスッ<宮永ホーンの刺突音
京太郎「だからいてぇよ!!」
照「でも、無茶はしないでね。できれば『力』も使わないでほしい」
京太郎「あー……その辺は大星次第ですねー」
照「大丈夫、彼女は、昔の私よりずっと強いから」
京太郎「なら、少し安心しました」
照「じゃあ力をチャージしよう」
京太郎「……充電って言いますけど、これ、むしろ照さんがチャージしてるんじゃ」
照「うん。お菓子を食べるためのエネルギーを京ちゃんからもらってる」
京太郎「一方的な搾取じゃねえか!」
「殺してやる……」
少女が一人、自分の部屋の中で呟いた。
壁を埋め尽くすかのように貼られた写真は、いずれも、大星淡か弘世菫のどちらかを写していた。
手に持ったボールペンで、金髪の笑顔が写された写真を抉る。目を突き刺し、喉元を破って、めちゃくちゃに赤く染めていく。
暴力は伝染する。
人々が暴徒と化すとき、一人の人間が最初に拳を振り上げるように。
世界を巻き込む戦争が、一人の人間がトリガーを引くだけで起こるように。
暴力とは権威の象徴だ。
それは血を流すものかもしれない。権利を奪うものかもしれない。だが他者を脅かす暴力は、どんなものより明快に権威へと結びつく。
だからこそ、天上に位置する者、またはそれの庇護をうける者に、根源的な破壊衝動が宿ってもおかしくはない。
そしてそれが伝染しても、不自然ではない――
「ころしてやる」
それは、時間が経つにつれ膨らんでいく爆弾だ。
今日は切り上げです。
もっとカウンターが増えるイベントをサクサクやっていきたい所存ー
昼間からありがとうございました
あ、モブの方はカウンターたまらなければ無害です。
時間制限とかもないのでゆっくりためていく方針でー
【悲報】俺氏財布を盗られ鬱に
そんなことより更新だ!
今日は判定大目で
菫「朝か……」
菫(靴良し、カバン良し、忘れ物なし。朝食もしっかり食べた)
菫「行ってきます」
ハーイ
菫(さて)
菫(学校まで行くには、バスか電車があるわけだが)
菫(普段はバス通学をしている。今日は――)
【コンマ判定】
菫の通学手段=遭遇人物を判定します。
00~50:バス=モブ
51~99:自転車=淡
↓1コンマ判定
判定結果:バス通学によりモブと遭遇
モブ「おはようございます!」
菫「おお、元気だな。というか私が入ってから挨拶までのスピードが早くないか?」
モブ「そりゃいつも使ってるって知って……ゲフンゲフン、誰かが言ってたんで、心待ちにしていたんですよ!」
菫「そ、そうか……」
菫(ちょっとストーカーっぽいのか……?)
菫「もし君と付き合う男がいたら、苦労するかもしれんな」
モブ「……?」
菫(さて、通学時間はまだまだある)
菫(何を話すべきだろうか――)
【選択安価】
菫がモブに振る話題を選択します。
3つのうち、カウンターがたまるのが2つ、たまらないのが1つです。
①恋愛のこと
②淡のこと
③麻雀のこと
↓1選択安価
菫「そういえば」
モブ「はいー?」
菫「……今日淡が来たら、私が相手をする」
モブ「……え?」
菫「君は、ほかの1年と打つといい」
菫(……これでいいはずだ。今は、この子と淡は離したほうがいい)
菫(正しい判断だ。今日はゆっくり、淡と話そう)
菫(あいつだって話せばわかる人間のはずなんだ。だから大丈夫だ)
モブ「――嫌です」
菫「……ぇ?」
それが断たれると、自分は終わってしまう。
嫌だけれど、それが唯一の手段だった。
それしかないのだ。
大星淡を殺せる距離にいて、弘世菫の信頼を得るには、この立ち位置しかない。
淡にいびられることで、菫は自分に同情してくれる。
唯一だけれど、この上ない効率的な立場。
そこにいるのを、手放したりはしない。
この立場を捨てるのは――すべてを終わらせる時だ。
だから。
「私は大丈夫ですよ、弘世部長っ」
菫(午前の授業にはあまり集中できなかった)
菫(ふつう、もう淡を見限らないか……?)
菫(そこまで淡を信奉しているのなら、それはそれでいいのだが)
菫「……」
【選択安価】
菫が昼休みに行く場所を選択します。
それぞれに別の人物が出現します。
①部室
②教室
③中庭
↓1選択安価
菫(今日は部室で昼食をとるか)
モブ「あ、弘世部長?」
菫「君は……」
モブ「えへへ、なんとなく今日はここに来ちゃって。部長もそうなんですか?」
菫「あ、ああ。邪魔じゃなければ私もいいだろうか」
モブ「もちろんですよ!」
菫(彼女との話は楽しかった)
菫(だが、あまりにも楽しすぎて、彼女が一年生だということを忘れそうになった)
菫(彼女の話し方は私好みで、というよりは、私の好みに合わせているようで――)
菫(少し、気味が悪いぐらいだった)
【モブチェックカウンター:2】
※忘れていた通学分を足しました
菫(さて部活だ)
菫(今朝、彼女はああ言っていたが、結局は私がどうするのかに寄る)
菫(個人としては、淡を引き離すのが一番なんだが――)
【コンマ判定】
部活動の様子をコンマ判定します。
00~33:淡がいない(淡イベント)
34~66:淡とモブを組ませる(モブ・淡のイベント)
67~99:自分とモブが組む(モブイベント)
↓1コンマ判定
菫「む、淡のやつはいないのか」
誠子「みたいですね。まだ無断で……」
照「探す? 手伝うけど」
菫「ありがとう。でもお前は外に出ると迷子になるから駄目だ」
誠子「ありがとうございます。でも迷子を増やしたくはないのでダメです」
照「」テルーン
菫(さて、探しに行くのもいいが、別にここに残ってもいい)
照「……淡を探したほうがいいと思うよ。後輩の面倒ぐらいなら私でも」
菫「そうか。すまないな……頼むぞ、誠子、尭深」
照「私は?」
誠子「任されました!」
尭深「……淡ちゃんを頼みます」
照「私は?」
照「私は?」
菫(さて、淡の奴はどこに行ったのか……)
菫「ん?照から電話……?」
照『もしもし』
菫「いきなりどうした、何か言い忘れでもあったか」
照『うん。がんばって思い出してね』
菫「はぁ?」
照『彼もきっと、本当は、淡だけじゃなくて菫にも来てもらいたがってるはずだから』
菫「彼……誰のことだ」
照『がんばって』
菫「あ、ちょっと……まったく」
【??カウンター:1】
※3つたまると菫が須賀クリニックの記憶を取り戻します
淡「やっほ」
京太郎「どうも」
淡「今日もお話ししよー」
京太郎「そうですね。何のお話をしますか?」
淡「んー、ここじゃなくって向かいの喫茶店に行こう!」
京太郎「分かりました。デートみたいですね」
淡「須賀なんかがこの淡ちゃんとデートなんて100年早いんだからね!」
京太郎「はいはい」
淡(……須賀相手だったら、仲良くできるのにな)
京太郎「アイスコーヒー2つ。どちらも砂糖をお願いします」
カシコマリマシター
淡「…………」ジーッ
京太郎「? どうかされましたか?」
淡「あのさ……須賀って、私相手にも仲良くできるじゃん? 何かコツとかってあるの?」
京太郎「コツゥ?」
淡「私の周りの人に、そういうのを教えてもらえたらなー、って」
京太郎「……お前が努力するんじゃなくて、向こうに努力させんのかよ」
淡「あ、敬語外れた。たまにそうなるよねー」
京太郎「コツなんて言っても、普通に大星さんに合わせてるだけですよ」
淡「んー、だけどさー」
京太郎「最近は麻雀をせずに、こうして話してばかりでしょう? 部活の人たちにもこうしていればいいと思いますよ」
淡「それは……相手が須賀だから、なんとなく……やりやすいっていうか」
京太郎「後、もしも……俺にそうした態度を取っていてつらくなったら、すぐ言ってくださいね」
淡「ッ、どういうこと?」
京太郎「いずれ分かりますから。……コーヒー飲みましょう。今日は俺の知り合いの、瞬間移動とかできる執事さんの話をします」
【淡チェックカウンター:2】
【コンマ判定】
淡のイベント発生を判定します。
00~33:イベント未発生
34~66:イベント発生
67~99:菫を巻き込みイベント発生
書き忘れてた……
まあよくあるこった気にすんな(震え声)
【再判定】
↓1コンマ判定
【判定結果:菫を巻き込み発生】
(なんか、奢ってもらっちゃったけど、悪い気分だなあ……)
上着のポケットに手を突っ込んで、淡は青空を見上げた。清々しい風が髪を揺らした。
心地よい空間を引き裂くように、凛とした声が響く。
「ん、見つけたぞ」
「ゲェッ、菫、何でここにいるの!」
「なんとなく歩いていただけだ、本当にいるとはな……まだ間に合う、部活に来い」
言いながらも菫は後輩の腕をむんずと掴み、引きずり始めた。
「もー、ちょっと相談してただけだって! 須賀に!」
「はあ? 須賀? 相談って、一体何を――――」
人間の知覚というものは、感応できる幅は意外に狭い。
目に見えない光や、耳では聞き取れない音域も多々ある。
一般的に心霊写真の正体を解き明かす際は、そういった不可視光が関わっている可能性が高いのだ。
だからこそ、他人に見えないものが見えるとき、それは恐怖を呼ぶ。科学的裏付けの有無に関係なしに、それらは心霊のイメージと結びついて人間を怯えさせる。
「……ぁ」
淡が体を固まらせた。
観念したのかと、菫は彼女に振り替える。
「ほら、子供じゃないんだから、もう歩け」
「……なに、あれ」
震える声色。
尋常ではないそれに、菫は咄嗟に淡の視線の先を追った。
「ぇ……」
異形が、いた。
路地の奥、シルエットしか見えないが、それは明らかに人間ではない、しかし人間大の、二足歩行の、人間とは別の何かだった。
肩部が大きく尖り、先端は刃のように鈍く光っている。衣服をまとっている様子はない。
そいつが一歩進み出た。光がそいつの姿を照らす。ぬめりを見せる体表。大きく裂けた赤い口。
淡と菫は二歩下がった。鋭い牙から唾液が滴った。
「……ッ!!」
呆然としている後輩の腕を引いて、菫は駆けだした。アスファルトを砕かんとばかりに踏みしめ必死に走る。――が。
異形が一歩跳躍した。
距離が殺された。
その醜く腫れ上がった拳がたたきつけられる。
「危ないッッ!!」
淡が菫を引きずり倒した。
異形の黒い拳は、先ほどまで菫の頭があったところを通り過ぎ、奥の塀に突き刺さった。
コンクリート製のそれが、コピー紙のように引き破られた。
「……!」
どくっ、どくっ。
心臓がうるさい。血が頭に上り、ぐるぐる回っている。
走れ。
走らないと死ぬ。自分も、淡も死ぬ。
もつれそうになる足で必死に走る。
異形の笑い声が聞こえた。それは鳴き声にも近かったが、嘲笑している声にも聞こえる。
「だめ、逃げきれないよ……!」
諦めるな。
諦めるな。
それだけが頭の内を満たした。
「私を置いて逃げて!!」
ふざけるな。何を言い出すんだ。
異形の爪をしゃがんで避けた。後ろの電柱が両断された。人間の骨など簡単に切り落とされるだろう。
「たぶんあいつ、私を狙ってるんだよ!」
何を、何を言っている。
「分かんないけど、分かるの! あいつは私を狙ってて、それで菫が邪魔だから、菫を殺そうとしてる! 菫が私を見捨てたら、もう菫は追わないんだよ!」
だからどうした。
それが完全に憶測である、ということより、自分を見捨てろという少女の叫びが、気に食わなかった。
「見捨てるわけないだろうが、バカ野郎!!」
怒鳴りつけると、淡はハッと顔を上げた後、視線を地面に沈ませてしまった。
人通りが少なすぎる。誰にも助けを求められない。排熱して冷却された思考が違和感を提示する。
その通りだ。何かがおかしい。人がいない。背後の化け物の仕業か?
地を揺るがすような咆哮が響いた。それでも窓は一つも開かない。
立ち止まった。
「菫!?」
諦めるな。言葉だけが空回りしている。
どうしたらいい?
「ヤバいよ、早く私から離れて! 追いつかれる!」
どうしたらいい?
「早くッ!! 菫ぇぇ!!」
淡が菫の手を、無理やりに払おうとした。
それは咄嗟の反応だった。
振り払おうとした淡の動きを流して、逆に彼女の華奢な体をアスファルトの上に引き倒した。
目を丸くした彼女の顔が、目と鼻の先にある。
(ダメだ、それだけは、ダメだ)
致死の刃が迫っているのを、生存本能が警告した。
(仲間を見捨てるなんてできるものか。お前にとっては、勝者以外は有象無象の塵芥でも、そうじゃないんだ)
震えて、この場から飛びのこうとする体を、必死に心が押さえつけた。
(私はそういう仲間を一人一人、大切にしていきたい)
なぜなら。
(お前も、私の、そして白糸台麻雀部の、仲間なんだから――)
目を閉じた。
「――砕け散れッ!!」
肉のひしゃげる音がした。
生きていた。体の感覚は失われなかった。
「……?」
まず目を開けて、背後に振り向いた。
先ほどまでの異形の姿はなかった。
代わりに、黒い、バラバラになった『何か』があった。
だがそれらは蒸気に包まれすぐに消えてしまう。
(一体、何が――?)
幻覚だったのか? いや、遠くには、両断された電柱がある。穴の開いたブロック塀もあるだろう。
現実だったのだ。
(ではあの異形はどこへ?)
「……須賀?」
大星淡が口の中で転がした名前は、菫の耳には届かなかった。
【淡チェックカウンター:3】
日が沈み、ビルの照明が人々を照らす夜。
そのビルの屋上に、人影が佇んでいた。
京太郎「……ったく、雑魚のくせに一匹で出てきやがって。タイミングが早ぇんだよ。照さんが捕捉しなかったらマジで気づかなかったぞ」
照「褒めて褒めて」
京太郎「まあ……照さんがいなけりゃ、二人ともこいつにやられてたかもしれませんね」
足元に転がった、異形の残骸。胸部と頭部だけ残ったそれをけっ飛ばし、京太郎は鋭い視線を空に向けた。
雲一つない、清々しい夜空。
だがその星々が何を描いているのかは、見る人によって意味を変える。
照「凶兆の星。ひどい夜空だね」
ポリポリと、照がプリッツを齧る音が響いた。
京太郎「……それでも」
今の京太郎は、黒のスラックスに白いワイシャツと、高校生とも社会人とも言える服装をしている。
不意に、その右足が大きく歪んだ。照は悲しげに眉を下げ、京太郎は苦痛に抗い歯を食いしばる。
その右足は――ちょうど先ほど淡たちを襲った異形のように、禍々しい形状に変貌していた。
京太郎「俺は諦めない」
一踏みで、異形の体はバラバラにはじけ飛んだ。
京太郎「あと……三人……それで終わる、この戦いも、俺の戦いも、すべてが」
照「京ちゃん……」
京太郎「だから」
寄り添う照に気づかないのか、あえて無視しているのか、京太郎はただ月を見上げるだけだった。
「待ってろよ、咲……」
というわけで切り上げです。
こういうスレなんですよぉええ!楽しいでしょう!?(ガンギマリ)
このペースだと1スレじゃ終わらないので、次スレの時は>>1の注意書きを修正します。
天照大神以外も積極的に治療していきたい所存ー
世界観の説明を兼ねてるのが淡編ですー
やっぱまだ全然説明できてないからね、訳分からんなこれ
>>1は完全に的外れなこと書いとるな
自分で今見直してもひどいわ
一応こういうライダースレモドキを書きたかったんやけどねえ……
読み直すと迷走してるようにしか見えんなこれ
これはひどい
一応根底はライダースレモドキなので、そこにサブとしてほのぼのやらファッション鬱やらが積まれてる感じです
すごい今更だけど
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません