京太郎「もう無理だ」 (126)
立ったら書きます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380194158
清澄高校麻雀部唯一の男子部員の須賀京太郎はそう呟いた。
彼は毎日苦悩の日々だった。
全国覇者の妹や中学最強の雀士などと同じ部活動にいることが。
自分の存在価値とは?
雑用をひたすらこなしみんなのご機嫌取りをすること?
そんな毎日が嫌になった
須賀京太郎はもうすでに部長に退部届けを出していた
部員達はそのことを知り口々に自責を京太郎へと謝りに言った
京太郎は「いいよ、悪いのは俺だ」と決まった台詞を何度も吐いた
咲は京太郎が辞めた事に対してとても自責の念を感じており、涙を流しがながら京太郎に謝った
昔の須賀京太郎ならば耐えきれずに咲を引き寄せ抱きしめただろうが、
残念だが昔は昔で有って今ではない
京太郎「もう無理だ」
京太郎「もう無理だ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380082808/)
京太郎「もう無理なんだよ」
京太郎「もう無理なんだよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380028574/)
京太郎「もう無理なんだよ」
京太郎「もう無理なんだよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380022439/)
この無駄スレどうすんだよ?
書く前にこれらの糞スレを依頼スレに出してからやれチンカス
>>4
すいません。いま依頼をお願いしてきました。
すいません。このPCのネットバグで認識されてないみたいだったのでスレを乱立させてしまいました。
本当に申し訳ありません。
このスレは完結をさせるつもりです。
部活の愛情が冷めたならば、部員に対しても同じだった。
咲を軽くあしらって、その場を立ち去る
この行動だけで全てがわかった
そして今に至る
京太郎「ごめんな、咲...」
京太郎「もう全然興味もわかないよ」
京太郎は雨の中傘もささずにそう呟きながら家の帰り道へとついた
「お前さん中々面白いじゃないか」
京太郎は後ろから声をかけられたが
反応もせずにただ歩き続けた
「聞こえてなかったのか?お前さんだよ、そこの金髪のガキ」
耐えきれずに後ろ向くと白髪のヤクザ風の男が立っていた
今日はここまでです。
スレ乱立本当に申し訳ありませんでしたいた
京太郎「なんですか?多分人違いですよ。それでは」
「待てよ。あんたいいもん纏ってるじゃねえか。そいつを俺と一緒に育てようぜ」
何を言ってるんだこいつはという状態だった
「須賀京太郎だったな?お前の情報はもう調べてある。俺と一緒にこないか?」
京太郎「すいません。知らない人には付いて行きませんので」
「麻雀であいつらに勝ちたいんだろ?」
京太郎「あいつらとは?」
京太郎は麻雀という単語すら嫌いになっていた。
「とぼんけんな、宮永咲や灰村和にだ。」
京太郎「なんなんですか?お節介はいいですよ」
京太郎は逃げたかった。この場所からも、この男が言っていることからも
「お前さんそれでいいのか?」
京太郎「いいですよ。俺には才能がないですし、あったとしてもあいつらには勝てません」
「才能があると言ったら?」
京太郎の肩が若干動いた。どこのどいつかも知らない奴の戯れ言かもしれないのに、ついまどろんだ
京太郎「ないんですよ。それは本人が一番知っています」
「それは自分から逃げてるだけだ。そうやって自分を否定して才能をないがしろにしているんだよ」
京太郎「逃げてなんか!」
京太郎は声を荒げてしまった。本心をつかれたからだろうか
「もう逃げ飽きただろう京太郎。そろそろ立ち向かう時だと俺は思う」
白髪の男はタバコを吹かし始めた
「俺は京太郎みてえ奴をたくさん見てきた。自分に嘘ついて何もできないと言い聞かせて逃げることを生きがいとする馬鹿をよ」
「そういう奴らは大概闇に揉まれ、自分を見失い、そして死ぬ」
「俺はそういう奴は[ピーーー]ばいいと思っている、だけどなお前は違う。嘘をつききれてないんだよ」
この男の言うことには妙な説得力があった。
「完全に嘘つき切ってる奴はもう無理、おさらばさ。お前はつききれてない、まだ行けると少し思ってる」
「その希望を俺が咲かせてやろうって言ってんだよ」
すいません今日はここまでです
一週間に一回は必ず投下したいと思います
今日の夜投稿したいと思います
京太郎「俺にもまだ出来ることがあるのか?」
京太郎は泣いていた。涙も声も出なかったが泣いていた
「ククッ出来るぜ、あんたは俺以上の逸材だと思うが、残酷さがねえし
欲もねえ、まあこれからもないと思うんだがな」
白髪の男は笑い声を上げながら京太郎へと近づいてくる
京太郎「俺は何をすればいい?」
京太郎はもうその気だった、この男が何者とも知らずに...
「あんたは俺にちょいと付き合ってくれればいい。」
「おっとこれからの相棒に自己紹介がまだだったな。俺は赤木しげる」
その男は怪しく笑った
「麻雀好きな老いぼれさ...ククッ」
✳︎
京太郎「ここが鶴賀学園か」
赤木「俺の伝手で無理矢理席を一つ開けてもらった。まあ気に入らなければ闇に戻ってこい」
赤木は微笑を浮かばながら怪しくそういった
京太郎「しげるさん...俺はもう一度この世界に戻ってもいいんでしょうか?」
赤木は少し驚いた。京太郎が真面目ぶったからだ
赤木「ククッ、驚いたよ。京太郎からまだそんなまともなことを聞けることが..」
京太郎「あっちではああいうキャラずけだったんですよ!あんなキャラ俺には似合いませんし」
赤木「よく言うぜ。何人闇に葬ってきたのか....ククッ」
京太郎「その話はやめてください...それじゃあ目立たない程度に全国へ行ってきます!」
京太郎は「今までありがとうございました!」とビシっとお辞儀を赤木にして鶴賀学園に入っていった
赤木「ククッ、馬鹿ばっかだぜ...
世の中は変わったな.....」
*
一ヶ月間京太郎は赤木と一緒に地下に潜った
京太郎の麻雀の才能はすごかった
というよりは赤城の発掘能力がすごかったと言える
三週間後には赤木に負けず劣らずの麻雀を繰り広げていた
だがその代償も大きくて、京太郎の才能の前で闇に沈んだ人間は少なくなかった
そのせいか、京太郎の性格は麻雀時になるとより容赦がなく非情な性格なっていた
さらにその性格は麻雀時に無意識に出るためか、麻雀が終わったあとでは自分がやったと理解できずに倒れたこともあった
闇の世界で打っていてもらちがあかないので高校に再入学することを決意した
一週間悩んだ末に京太郎は鶴賀に再入学して清澄と戦うと決意した
そして今に至る
鶴賀校長「いやぁ赤木さんのお知り合いなら断れないですよぉ。どうぞよろしくお願いします。」
京太郎「こちらこそ....それでは僕はこれで...」
すいません。今日はこれで
ありがとうございました。
>>30
急激に腕を上げたみたいだけど、その辺の説明を増やして欲しいな。
赤木の知り合いに改造手術が大好きな誰かさんがいるとか。
>>36
それは本編が終わったらオマケとして投稿して行きたいと思ってます。すいません
今日も夜に投稿したいと思います。
校長「困ったことがあったら是非言ってください!教師全体でサポートしますから!」
京太郎「はぁ...ありがとうございます」
ガチャリと何処か焦っている校長を後にして自分の担任教師の元へと向かった
担任「君が京太郎君か!中々真面目そうじゃないか!」
体型的に体育教師だろうか?その男は笑いながら肩を叩いた
担任「この学校は友好的な人が多いから多分君も早く馴染むだろうな!」
担任「それじゃあ朝のホームルームの時間だから、付いてきてくれ」
俺はあくまで麻雀をしに来たんだ....
青春は.....諦めよう....
担任「おーいみんな席につけ!今日は朗報があるぞ!」
生徒たちががやがやとし始めた
担任「うるさいぞ!須賀入ってきていいぞ!」
ガラッと京太郎が入ってきてクラスは2種類に別れた
男子からは「男かよ~」と女子から黄色い悲鳴が
その通りだった。清澄では麻雀部に同性愛者しかいなかったのか京太郎には反応しない人が多かったが京太郎普通に長身で顔もよく気遣い出来る性格だったため清澄女子では人気だったからだ
彼のトレードマークの金髪は反清澄を誓ってから黒に染め直してさらに清純さと爽やか度が増したためさらに女子には高評価だった
京太郎「須賀京太郎です。よろしくお願いします」
京太郎は特に自分をアピールせずにサバサバと自分の名前だけ名乗り指定された席に座った
とりあえず隣だけには挨拶しておこうか...
京太郎「隣の東横さん?よろしく」
桃子「⁉︎....よ、よろしくっす...」
隣の東横という女性は挨拶されたことが意外だったのかとてもびっくりしていた
不良とでも勘違いされているなら....
いやいやそれはない!髪も染め直したし!
とりあえず今日の放課後に麻雀部に行こうっと考えて眠りにつく転校初日の京太郎だった
昼休み転校生特有の時間がやってきたが京太郎はそのことを察知して校内探索をしていた
京太郎「結構広いな、早速迷っちまいそうだぜ....」
京太郎はまるで遊園地に来た子供のように最初は探索を楽しんでいたがさすがに見知らぬ学校なので、迷ってしまった
京太郎「やべえな...さすがに転校初日で授業にでないのはまずい..不良の噂が立つと大変だからな...」
やべえとつぶやきながら、一人の人影を見つけた。コミ障ではないが流石に見知らぬ人と話すのは緊張する
京太郎「あの!すいません...」
「はい?私でしょうか?」
黒髪のポニーテールの女生徒は戸惑いながら答えた
京太郎「はい、すいませんが一年の教室を教えてくれませんか?転校初日なもんで....」
「ああ、一年の教室はそこの階段を下りて左に進めば見えてくるよ」
その女生徒は嫌顔をせずににこやかに答えてくれた
京太郎「ありがとうございます!それじゃあ」
京太郎は手を振りながら駆け足で階段をおりて行った
その女生徒が後々出会う人とは知らずに
午後の授業も安定の眠りで回避した京太郎は昼休みのことを教訓に麻雀部の位置を誰かに聞こうと思ったが話せる人はいないことに気づいた
やべえ...この学校来て話したのって挨拶と迷った時と東横さんだけじゃん....
しょうがない東横さんに聞くか
京太郎「東横さん、ちょっと聞きたいことがあるんですけど...」
東横はまたもやビクッと肩をあげた
桃子「な、なんすか?須賀君」
京太郎「麻雀部の部室ってわかるかな?」
桃子は何やら苦虫を噛み潰したように顔が曇った
桃子「知ってるんですけど...どうかしたすか?」
京太郎「よかった。麻雀部に入部したいと思ったんだよ」
京太郎「よかったら場所を教えてくれないかな?」
桃子「いいっすけど...」
桃子は事細かに学校全体の教室の位置を説明してから、麻雀部の部室の所を説明した。
京太郎は馬鹿ではないが頭も良くはないため、桃子に「ありがとう!」
と言って潔く教室をでたはいいがまたもや迷ってしまった。
やべえ.....東横さんにかっこいいところみせようと思ったのに.....
「須賀くん...やっぱり迷ってるっすね」
京太郎は不意に声をかけられたため咄嗟に防御体制を取り振り向いた
桃子「ちょ....なんでそんなに交戦的なんですか?」
振り向いた先にいたのは桃子だった
京太郎「あ...はは...ごめん不意に声をかけられたから...」
桃子「まあ私は影も薄いっすからね、でやっぱり迷ったすね?」
桃子は半分おどけた感じで京太郎へとたずねた
京太郎「お恥ずかしいことに....」
桃子「まあ、この学校は複雑っすからね。どうせ暇だからおくってくっす」
京太郎「本当か!ありがとう!」
麻雀部の部室とは真逆に行っていた事に京太郎は自分の低脳差に驚いた
桃子「ここが麻雀部の部室っす」
桃子が指を指した先には麻雀部というプレートが上にある教室についた
京太郎「本当にすいません...東横さんにはなんと言ったら....」
桃子は頭を下げる京太郎に「いいっすよ!そんなに大したことじゃないんですから」と焦りながら手を振った
京太郎「本当に助かったよ!ありがとう!」
桃子「私の出番はここまでっす。あとは京太郎君が頑張ってください!」
桃子は手を振って京太郎に「またあした」といって来た道を戻って行った
京太郎「ここが麻雀部か....俺の一ヶ月が試されるな....」
京太郎は唾をゴクリと飲み込み鶴賀麻雀部の部室へと足を入れた
✳︎
清澄の大将の宮永咲は自室で窓に向かっていた
京ちゃんが辞めて一ヶ月か....
咲はそのことを思い出してまた涙腺が緩んでしまった
一ヶ月前のあの日京ちゃんが部活を辞めた日だ。
その日京ちゃんは様子が少し変だった。挨拶をしてもいつもみたいに返してくれなかったし、何処か暗い雰囲気が漂っていた
その時私が気づいていれば!こんな事には....
咲は自分の積極性無さと行動力の無さを呪った
京ちゃんは翌日には学校まで辞めた
京ちゃんの家まで行ったら、親御さんが親戚の場所に転校したと言った
やっぱりあの場所には居づらかったのかな?私だったら.....とても耐えきれない....
染谷先輩から妙な話も聞いてるし....
戻ってきてくれなくていいから、どうか無事で居て京ちゃん....
咲は涙を流しながら星にそう願っていた
すいません。今日はここまでです
ありがとうございました。
すいません...仕事の関係で投稿できませんでした
今日の夜投稿したいと思います
*
京太郎「失礼します!」
ガラッと勢い良く開けたはいいがどうも局の途中だった
「ひゃ!なんですか~?」
「ワハ⁉︎流石にびっくりしたぞ...」
「ああ....牌を倒してしまった......」
「一体なんなんだ?」
卓を囲んでいた、麻雀部員みんなが一斉に視線をこちらに向けた
京太郎も流石にほぼ同時に視線を向けられたのでびっくりした
京太郎「あの!入部希望なんですが...」
「えええ...ここは麻雀部ですよ?」
金髪の少女が戸惑いながら答えた
京太郎「は、はい!麻雀部に入部したいと思ってますが....もしかして男子禁制ですか....?」
「いや、そういうことではない」
「ワハハ、いや入部希望者が珍しくてなー...皆戸惑っているんだよー」
二人は卓から席を外し各自にゴソゴソと部室の棚を漁り始めた
「あれっ....?君はもしかして昼休み私に一年の教室を聞いた子では?」
「えっ...あああ~!あの時の先輩ですか!あの時は助かりました」
京太郎は昼休みのことを思い出して深々と頭を下げた
「いや、礼を言われる事をしたわけではないよ。頭を上げてくれ」
「あれ?津山さんの知り合いですか?」
「いや、知り合いほどではないが道を聞かれたぐらいだよ」
棚をゴソゴソと漁っていた二人がこちらに来た
「これが入部届けだ」
「ワハハ、まあ急だがよろしく頼むな~」
京太郎は「はい!」と返事して入部届けを受け取りペンを取り出して書き始めた
「これでいいのですか?」
「うん、これで君も晴れて鶴賀麻雀部の一員だ。まあまだ正部員じゃないんだがな」
「ワハハ、まあ名前も聞いてないからな。麻雀は中断にして自己紹介と行こう」
京太郎「はい!須賀京太郎と言います!麻雀は...初心者です!いろいろ迷惑かけると思いますがよろしくお願いします!」
京太郎の印象はやはり好印象だった
「じゃあ次は私が行こう。」
雰囲気はとてもクールな感じでつり目なので京太郎は少し怖い印象を受けていた
「私は加治木ゆみという。三年生だ。今年は風越を下して全国に行こうと思っている、よろしく頼む」
「ワハハ、次は私だな。蒲原智美って言うぞ~。ゆみちんと同じ三年生だぞ~!一応部長だからな!京太郎覚えとけよ!」
京太郎「えっ!加治木先輩が部長だと....」
「あはは....みんなそう言うよね」
「加治木先輩の方がしっかりしてますしね...」
智美「み、みんなひどいぞ...」
鶴賀七不思議の一つである
それは鶴賀学園のほとんどが聞くと驚くものの一つである
教師までにも誤解されるほどである
「あはは、私は二年生の妹尾佳織です。麻雀歴は須賀くんよりも多分短いかな...みんなの足を引っ張らないようにします」
「うむ、私は津山睦月だ。妹尾と同じの二年生活だ。この学園は複雑だからまた迷った時は聞いてくれ」
鶴賀麻雀部は個性が強すぎる
故にとても覚えやすい
京太郎「えーっと、その先輩方よろしくお願いします!」
智美「ワハハ、そんな畏まらなくてもいいぞ~」
ゆみ「そんな事を言っているから鶴賀七不思議と言われるんだ...まあ須賀いきなりですまないが是非打ってもらいたい」
ゆみはさっきの雰囲気とは打って変わり、子供のような雰囲気を出していた
京太郎「その.......わかりました...」
京太郎は苦渋の決断だった
麻雀の時の自分は自分じゃないことを気づいていたため、仲間である麻雀部員を傷つけたくなかったからだ
すいません...
今日はここまでです。
社畜なので投稿できる日にどんどん投稿したいと思います。
それができなければ一週間に一度投稿したいと思います。
本当にすみません
今日の夜に投稿したいと思います
かといって自分の腕を晒さなければ大会に出してもらえないかもしれないからだ
京太郎は今ではなく未来にかけた
ゆみ「すまんが妹尾抜けてくれ、蒲原の後ろで見ていてくれないか?」
佳織「はーい、わかりました」
ゆみ「津山、蒲原、新人を可愛がろうじゃないか」
ゆみは微笑を浮かべながらそういった
可愛がられるのは自分たちとは知らずに....
第一局が始まった
そこで空気が淀んだ
それが理解できたのはゆみだけだった
その空気とは重く苦しい空気だった
ゆみ(まさかとは思ってたが...)
ゆみは特別な能力があるわけではない
ただ、能力あるものへの対処が上手い
長野で唯一咲のペースを崩せるものかもしれないが京太郎はちがう
京太郎の麻雀の打ち方は赤木そのもの。赤木の麻雀は赤木の人生そのもの。お遊びでやってる麻雀とは違うのだ
パチリとどんどんと牌が捨てられて行く
睦月は早く上がろうと安手を
智美は佳織にいいものを見せようと高い手を
ゆみは京太郎の手を読もうと
皆がそう考えていた時
京太郎「来たぜ.....ぬるりと....」ボソっ
京太郎がそうつぶやき
京太郎「ロン.......大車輪だ....」
京太郎の口元が緩んだ
*
京太郎は喜んでいた
クラスメイトが良かったらから?
違う
麻雀部の雰囲気が良かったらから?
違う
京太郎の麻雀が喜ばれたからだ
あの後驚異の役満連続和了で三人を飛ばして麻雀は終わった
京太郎はやってしまったとおもい
即座に麻雀部員のみんなに謝った
しかし、京太郎と思っていた状況とは違いみんな笑みを隠しきれずにいた
ゆみは感極まって京太郎の手を握り出したりして大変だった
京太郎はそのことが嬉しかったのだ
京太郎が覚醒してから麻雀を打った人達はみんな麻雀が終わると絶望の色を浮かべて京太郎に罵詈暴言を吐いていたからだ
だから、麻雀で喜ばれることがとても嬉しかったのだ
家に帰ってもにやけが止まらなかった
現在京太郎が家と認識しているのは大きな一軒家だ
これは赤木のコネではなく
京太郎の金で買ったものだ
京太郎は結果として高レートの麻雀をやっており、さらにそれを勝ち進んでいるため莫大な資金がある
この大きな一軒家を買っても軽く億は余るくらいの金を蓄えている
もちろん京太郎自身には欲がないがこれはもらわなければならない代償なのだ
そのこともあり、京太郎は強くなったのであろう
ふと京太郎の電話がなった
確認をしてみると京太郎は息が止まりそうになった
京太郎のスマートフォンの画面には
『宮永咲』
という名前が浮かび上がった
京太郎はでない。出ることができない
憎い。憎すぎる相手だった。
この怒りが込み上げてきて、電話に出てたくさんの暴言を言ってやろうと京太郎は強く思ったがでれなかった
ここで何かを言って変わるような気持ちではない
むしろ相手を興奮させてしまうのではないか?
だがあの宮永咲だ
麻雀以外では無力のあいつだ
興奮どころか、むしろ萎縮してしまうにではないか?
すると面白くない....
あいつが俺を見下している様を俺が突き落とすことが面白いのではないか!
京太郎は笑いを浮かべながら着信が切れるのを待った
京太郎はこの一ヶ月で随分と怖くなった
他者への優しさが増えた結果憎い相手はとことんボコボコにするという性格になっていた
赤木ですら見たことがない京太郎
憎い相手への麻雀
赤木は日本で最も危険な雀士を作ったかもしれなかった
すいませんが今日はここまでです。
今週は仕事がないので速いペースで投稿できそうです。
明日は番外編と本編を投稿したいと思います。
ありがとうございました。
ゆみ「須賀の能力はどんなものなんだ?」
部室に入った途端にゆみは開口一番そう言って迫った
京太郎「いきなりそれっすか...はは...」
京太郎「僕はコピー能力と自負しています。」
ゆみはいかにも理解ができないような顔を浮かべた
ゆみ「コピー能力?具体的な事を頼む」
京太郎は戸惑った
開花してまだ一ヶ月も立っていない能力の説明など出来るはずがない
京太郎「えーっと...まあその他の人の打ち方を再現できますね」
智美「ワハハ、それは少しばかりチートすぎるのではないか?」
智美が京太郎のうしろから声をかけた
京太郎「....急に声をかけないでください...」
京太郎「まあ、チートといえばチートなんですが...短所が一つ」
ゆみ「ほう?短所とは?」
京太郎「俺の意識が完全に消えるということです」
ゆみと智美は何を言ってるんだこいつはというような顔で京太郎をみた
京太郎「えーっと...その麻雀をほぼ機械的に打っているといえばいいのでしょうか..」
ゆみ「あー待ってくれ....簡単に言えば多重人格というものか?麻雀のみの」
京太郎「まあ...簡単に言えばそんな感じですね...」
智美「今まで、結構なトンデモ麻雀の能力は聞いてきたけど多重人格ははじめてだなー」
京太郎「卓に座っちゃうと僕自身もコントロールできなくなります」
ゆみ「まあいい、君が即戦力にもなるしな...団体戦では出場できないが個人戦で頑張ってもらいたい」
ゆみ「ところでだ、蒲原なんか話があるんだろう?」
智美が良くぞ聞いてくれたというような顔をして答えた
智美「聞いて驚いてびっくりするんじゃないぞー、なんと練習試合を申し込んじゃったのだー」
一瞬時が止まり
ゆみはやれやれと京太郎は残念な顔をした
ゆみ「また雀荘での試合か?もう嫌だぞ」
智美はさっきとは違い鼻を鳴らしながら言った
智美「ふふーん、残念だったな。
なんと龍門渕との練習試合だぞ!
どうだ!驚いたかー?ワハハ」
ゆみ「うそをつくな....本当なのか?」
智美「流石にこれは嘘をつけないぞー」
部室の扉が開いて、佳織と睦月が入ったきた
佳織「入り口で止まってみんなどうしたんですか?」
智美「おおー二年生も来たことだし正確に説明するぞー」
大体書けて明日載せますーならともかく
書きながらレスしてる奴が何言っても信用なんざできねえってこったな
>>88
そうですね
本当に申し訳ないです
まこ「まずいことになっとる...」
突然卓に座っている染谷先輩がそう呟いた
久「あらー、そんなに手牌が悪いのかしらー」
部長がニヤニヤにやけながら言った
まこ「いや、あんたのそれで緑一色じゃ」
久「なんですって....油断した...」
まこ「久さん、久し振りのトビじゃのう」
今度は染谷先輩がにやけながらそう言った
いつも麻雀部でよかった
ここに京ちゃんがいれば...
まこ「いやそんなことはいいんじゃ、本当にまずいことになっておってな」
久「私の方がまずいわよ...」
まこ「京太郎がの...」
京太郎?京ちゃん!
京ちゃんがどうかしたのかな?
咲「京ちゃん見つかったんですか?」
染谷先輩の表情がどんどん曇って行く
まこ「まあの...結構やばい状況におる」
やばい状況って....
まさか...交通事故とかで半身不随とか...
そんなのやだよ...
久「やばい状況って具体的にはどんな状況なの?」
まこ「アカギっつうヤクザの下で働いとるっちゅう話を客から聞いたんじゃよ」
久「アカギ...しげる?」ボソッ
ヤクザって....京ちゃん...
ヤクザって確か小指取られちゃうんだよね...
京ちゃんの小指がなくなっちゃてるのかな..
うっ、痛そうだよ...
まこ「なんせ、わしらの手じゃどうしようにもないことは確かじゃの...」
咲「そんなの嫌です..」
まこ「そんなことを言ってもの...」
久「でもあるっちゃあるんだけどね..一つだけ」
!
咲「その方法ってなんですか!京ちゃんが助かるなら」
京ちゃんを助けられる..
待っててね京ちゃん...
今必ず助けてあげる..
とりあえず咲サイドを...
ーーーーーーー
ゆみ「ということで、今日がその龍門渕との練習試合か」
みんな雰囲気は暗かった
なぜならば、去年の優勝校の龍門渕と戦うのだからだ
佳織「あのー....やっぱりかえりませんかね...私たちが挑んでいい相手ではないような気がします...」
睦月「同感です。わざわざ、負けてモチベーションを下げる必要はないと思います」
ゆみがため息をついた
ゆみ「龍門渕側がわざわざ無名の高校とオールスターでやってくれるんだ、そんな機会はそう滅多にない」
ゆみ「目標となる選手を見つけるだけでもいいから、1試合してこよう」
ゆみ「しかも、まだ負けたわけではない...うちには京太郎もいるしな」
京太郎へと目が行きみんな頷いた
智美「ワハハ、まあ一矢報いことはできるだろうなー」
京太郎「ハハハ、あまり期待しないでください....」
話をしているうちに一人の執事姿の男が近寄ってきた
「失礼ですが、鶴賀学園麻雀部の皆様でよろしいでしょうか?」
京太郎「は、はい麻雀部です」
「では、龍門渕の麻雀部が待っていますのでどうぞこちらへ」
執事男は柔らかな腰使いで行き先を指差した
ーーーーーー
「待ってましたわ!鶴賀のみなさん!」
アンテナのついた真っ白な女の子が仁王立ちで立っていた
「と、透華...一応先輩もいるわけだから...その態度はちょっと...ね」
一方その透華という女の子をなだめているのは一言で言えば痴女
服というよりは布を纏っているという方が正しい
この二人に我ら鶴賀メンバーは言葉を失っていた
智美「ワ...ワハハ...す、すごいなやっぱり全国に行くにはこれぐらいの格好をしなきゃならないのかー」
佳織「えっ!えーーーーわ、私あんな格好できません...恥ずかしすぎるよ...」
睦月「確かに、妹尾さんがあんな格好をすれば色々なところがはみ出してしまいそうですね」
ゆみはまたもやため息をついてしまった
一方その頃京太郎は佳織の痴女姿を想像していた
「この格好、本当にすごいよなー
俺もできねえもん....」
奥からズカズカと歩いてきたのは、一見背が高く男にも見えるが胸には程よい感覚の膨らみがある女の子だった
「私も無理かな...所々大きすぎて....」
奥からもう一人の少女がやってきた
特徴はメガネと少し暗い感じの雰囲気だろうか
もちろんおもちは大きい
「キーーー!!!智紀!!それは私に対する嫌味なのかしら!!」
「そんなことはない。むしろ私はこの色々と出過ぎた体が不自由」
佳織「あっわかります~胸が大きすぎると本当に邪魔邪魔で...」
「まあ、胸の話は置いておこうよ..
とりあえず、みんな中に入ってよ」
スタイリッシュ痴女がどうぞどうぞと誘導してくれた
ーーーーーーー
「とりあえず、自己紹介からして行きますの」
アホ毛の女の子がそう言った
「とりあえず私たちから、私は龍門渕透華と言いますわ。一応この麻雀部の部長をしております。この中では一番強いですわ!!」
アホ毛の女の子=龍門渕さんだな覚えたぞ
「あはは、じゃあ僕も僕は国広一。麻雀歴は長い方だよ~。みんなよろしく」
今僕って言ったよね?あの格好といいもしかして男の子なのかな...
まあ、男だったら嬉しいな...
超人女雀士達の中にもう一人だけの男はいやだし..
「沢村智樹...よろしく」
そう彼女は龍門渕の中でも一番のおもちを持った女の子
京太郎がその名前をどうやって覚えたかは愚問である
「おっ、俺で最後だな!俺は井上純っていうよろしく頼むぜ」
長身で中性顔すらっとした体
男だったら毎日ラブレターをもらうほどの美少年なのだが
純はくんではなくてさんなのだ
京太郎「あの...質問いいですか?」
京太郎がビクビクしながら口を開いた
透華「なんですの?」
京太郎「どうして、うちみたいな弱小校と?」
その言葉を聞いた透華はピンっとアホ毛を立ててこういった
透華「衣ですわ!」
透華の一言に鶴賀メンバーは戸惑った
一「透華の説明じゃ、わかんないから僕が説明するね」
一「この麻雀部のメンバーにはもう一人天江衣っていう子がいてね」
ゆみ「天江...衣...」
ゆみボソッとつぶやいた
京太郎「先輩ご存知なんですか?」
睦月がドヤ顔答えた
睦月「愚問だな、須賀くんよ。天江衣とは去年の全国大会のMVP選手なのだ!」
京太郎「なら逆にどうしてそのMVPさんが僕たちと?」
龍門渕のメンバーは顔を揃えて呆れ顔をした
一「衣の悪い癖でね...他の高校とやって見たいって言って聞かなくてね...」
一がため息をつきながらそういった
でも、疑問が残るな..
俺たち、鶴賀は県大会にすら出場していないのにどうして認知されたのか...
それもほとんど龍門渕にとっては得のない試合だしな..
龍門渕...?
何か引っかかる...
ゆみ「いやそれでもどうして私たちなんだ?私たちは今まで県大会に参加してなかったはずだぞ。麻雀部があることなんてわかるわけがないんだが...」
透華「私の情報網を舐めないでくださいまし。麻雀の創立は知っていますわ」
純「あんたたちが選ばれたのは衣の気まぐれさ、気にしないでくれ」
麻雀→麻雀部でお願いします
純が笑いながらそう言った
透華「まあ細かいことはいいですわ!この私たちに招待されたことを感激して涙を流しながら麻雀をすれば万事解決ですわ!」
一「僕たちの自己紹介は終わったから次は鶴賀の皆さんお願いしますね」
ーーーーーー
鶴賀の自己紹介も終わり
みんな卓に座っていた
龍門渕は天江衣が不在で四人
鶴賀は五人ということで
京太郎が外野からの観戦となった
一つ目の卓には透華、一、睦月、佳織
二つ目の卓には智紀、純、ゆみ、智美という対戦形式となった
基本的に龍門渕メンバーはステータスが高い
それに比べ鶴賀は平均的なものである
双方がぶつかり合うと勿論結果は龍門渕の勝利である
唯一トップを取れたのは佳織というこの事態であった
透華「おかしいですわ....どうして
二巡目に国士無双なんか....」
佳織「えーっと...この役はしっかり覚えてましたから!」
覚えてるだけで出せる妹尾先輩マジすげえ....
ゆみ「この亜空間殺法はエグいな..」
純「泣いて頼まれても教えてやんないけどな」
一「それよりも僕はそこのあなたと打ってみたいんだけど...」
一が目線を京太郎に移す
純「俺もお前からは違う匂いがする」
京太郎「えーっと....」
ちらっとゆみを横目で見るとやってやれというサインが目で伝わった
京太郎「じゃあ、加治木先輩一緒に打ちましょう」
正直なところ井上さんの亜空間殺法が気になってたんだよな....
コピーできるかもしれないし....
そんな事を思いつつ京太郎は卓の席に座った
ご存知の通り京太郎は卓に入ると性格が変わる
そのオーラを感じたのか、龍門渕のメンバーは顔をひきつった
純(おいおい、勘弁してくれよ....衣よりもやべーんじゃねえの?)
透華(なんというか、こう吐き気を催すようなオーラですわね...絶対に打ちたくない!)
京太郎「......」
ゆみ(トランスに入ったか...こっちも油断ができない)
今日は終わりです..
半分の5レスしかできなくてすみません
このSSまとめへのコメント
いい加減に清澄加害者にするのどうかと思う
確かに