千早「家電の神様!」 (42)

―自宅―

千早「ただいま。…疲れたわ。」

千早「ふー…あ、そうだ。録画予約した番組は録画出来ているのかしら。」ポチポチ

千早「あれ?」ポチポチ

千早「ブルーレイレコーダーが動かない…壊れたの?困ったわね…明日買い直さないと。」

千早「えっと、お金は………あ。ああっ…そうだ、CD買ってしまって手持ちが……ええと、通帳、通帳は…。」

千早「あんまり入ってないじゃない、どうして……ってそうだわ。ついこの前テレビとこのレコーダーを買ったんじゃない。」

千早「リサイクルショップなら給料日までの繋ぎになりそうなレコーダーを買えるかしら、とにかく明日、行ってみましょう。」

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―翌日・リサイクルショップ―

千早「こんな所にもリサイクルショップがあったのね。こういう路地に入った所って言うのは大体掘り出し物があると相場が決まっているわ。」

千早「レコーダー、レコーダーは…と。あ、あった。」

千早「…!この値段ならすぐ壊れてしまっても問題ないけれど…給料日まで持ってくれるかしら?とりあえず、買いましょう。」

千早「すみません、これをください。」

―自宅―

千早「ただいま。ふふ、早速レコーダーを使える状態にしましょう。」

千早「ええっと、……あれ?そう言えば、今まで使ってたレコーダー、どうやって繋げていたのかしら?」

千早「えーと、ええと…。困ったわ、これじゃあ使えない…。」

千早「…そうだ。春香に電話しましょう。」ポパピプペ

千早「………もしもし、春香?」

春香『ち、千早ちゃんごめんね、今帰りの電車の中なの。何か急ぎの用事?』

千早「電車の中なのね…いえ、それなら良いわ。ごめんなさい春香。」

春香『後で掛け直すね。』

千早「春香から電話が来るまで音楽でも聴いていましょう。」

―翌日―

千早「春香にレコーダーの繋ぎ方を教えて貰ってずっと電話していたら録画を試すのを忘れていたわ。」

千早「事務所に行く前にテストをしてみましょう。ええと、…?」

千早「リモコンに神様?って言うボタンが付いているけれど、何かしら。電源ボタンなのかしら?」ポチッ

神様「呼んだかね?」

千早「……!?だ、誰!?」

神様「そう警戒しなくても…ワシはビデオの神様。」

千早「神…様?」

神様「うんうん、ワシ神様。いやー久しぶりのシャバの空気は美味いわい。」

千早「……110番するべきかしら。」

神様「いやいややめて通報やめて!…ごほん。ワシを呼び出したって事は、テレビ番組を録画したい、って言う事かね?ワシに任せなさい。」

千早「…?どういう事かしら。」

神様「ワシが君の代わりに録画したい番組を録画するんじゃよ。」

千早「出来るのかしら?」

神様「もちろん!」

千早「………まだあまり信じられないけど、それじゃあ、お願いするわね。試しに、今日の夕方のニュース番組を録画してくれないかしら?」

神様「夕方のニュース番組か。いいじゃろう。だが、録画をするには、食事の前にワシを拝まないと録画しないから、そのつもりでな。」

千早「拝む?」

神様「うむ。食べる前に毎回ビデオの神様、お願いします、って言ってくれたら頑張るぞい。」

千早「…なるほど。分かったわ。じゃあ、私はこれから仕事に行ってくるから、お願いするわね。」

神様「うむ、安心して行ってくるといい。」

―お昼・テレビ局―

真「やっとお昼休憩だよ、疲れたぁ…。」

春香「座りっぱなし、って言うのも疲れちゃうよね~。お昼なんだろう…あっ!お弁当!」

千早「美味しそうね。ええと…私は幕の内弁当にするわ。」

真「じゃあ、ボクはハンバーグ弁当!」

春香「私は唐揚げ弁当にするね。」

真「いっただきまーす!」モグモグ

春香「いただきまーす!」モグモグ

千早(…食事の前に神様を拝まないといけないのよね…。)

真「ん?千早、食べないの?」

春香「千早ちゃん?」

千早「え、ええ、食べるわ。いただきます。」モグモグ

千早(し、仕方ないわよね。恥ずかしいのだもの…。)

―自宅―

千早「ただいま。録画は、出来ているかしら。」ポチッ

千早「…やっぱり、出来ていないわ。」

千早「はぁ……。やっぱり、拝まないといけないのね。」

神様「どうして拝んでくれなかったんじゃあ~~。」

千早「わあっ!?…お、驚かせないで頂戴!」

神様「だって拝んでくれなかったんだも~ん…。」

千早「わ、分かったわ。次は拝むわ!明日は絶対録画して見たいのよ!」

神様「ほう、何を見たいのじゃ?」

千早「ええ、明日のミュージック・ステージにリンク・パーキンが出演するのよ。日本のテレビに出るのは初めてだから、是非録画しないと。」

神様「あい分かった。」

―翌日・事務所―

雪歩「ただいまですぅ。」

千早「ただいま戻りました。」

律子「おかえり、二人とも。お弁当届いてるわよー。」

雪歩「あ、ありがとうございます、律子さん。千早ちゃん、私、お茶いれてくるね。」

千早「ありがとう、萩原さん。」

雪歩「~♪」コポポポポ

千早(絶対見たい番組とはいえ…。ここで拝むのは、やはり恥ずかしいわね…でも、やらないと…。)

てか、拝む場所はどこでもいいんだから一人でバレずにやればいいんじゃないか?

雪歩「はい、千早ちゃん。あっ、私の焼肉弁当、届いてますぅ!」

千早「頂くわね、萩原さん。私は…あった、三色そぼろ弁当。」

雪歩「いただきますぅ。」

千早「………、ビ、ビデオの神様っ、お願いします!」

雪歩「千早ちゃん?どうしたの?」

千早「…き、気にしないで。ちょっとしたおまじないよ。いただきます。」

―自宅―

千早「ふう、ただいま。……さて、録画出来ているかしら?」ポチッ

千早「!!出来ているわ!凄い!!」

千早「あ、ここからCMだったわね、確か…あれ、CMカットまで!?」

千早「す、凄いわ!ビデオの神様、ありがとう!!さて、早速出演シーンを見ましょう。」ピッピッ









千早「………………。」

千早「ビデオの神様でも、音ズレは直せないのね。」

―一ヶ月後―

千早(あれから、あのリサイクルショップに足繁く通って、同じように神様とついている家電を沢山買ってきたわ。)

千早(洗濯機の神様は、拝んで帰ってくると乾燥まで掛けてくれた上に畳んで置いてあるし、冷蔵庫の神様はベストな温度に冷やしてくれる。)

千早(沢山買いすぎて、食事前の祈りが長くなってしまったけど問題ないわ。だって、便利なのだもの。)

千早「ビデオの神様、洗濯機の神様、冷蔵庫の神様、炊飯器の神様、エアコンの神様、お願いします。」カーット!

春香「千早ちゃん!今収録中だから!」

千早「え?ええ。そうね、食事シーンの撮影ね。」

春香「……千早ちゃん、最近変だよ。ご飯食べる前にずっとぶつぶつ言ってるし…。」

千早「いえ、私は至って正常よ。」

春香「普通の人は変な神様に拝まないよぉ!」

千早「変な神様じゃないのに。…そろそろ始まるわよ。」

春香「…うん。……。」

―自宅―

千早「ただいま。ふふ、今日も出来てるわね。」

千早「さ、今日は時間のある内に新しい家電を出しておきましょう。」

千早「掃除機、売ってて良かったわ。これも神様仕様だし、あそこのリサイクルショップは神様のリサイクルショップなのかしらね。」

千早「晩ご飯を食べましょう。ビデオの神様、洗濯機の神様、冷蔵庫の神様、炊飯器の神様、エアコンの神様、掃除機の神様、お願いします。」

?『………。』

千早「?今、何か寒気が…。気のせいかしら。今日は少し暖かくして寝ましょう。」

―翌日―

千早(んん……。いい朝だわ。ええと、今日は午前中に四条さんと、春香と―――)

千早(えっ!?か、身体が動かない、声も出ない…。どういう事?金縛りにあっているの?)ムクッ

千早(勝手に身体が動く…一体何があったというの!?)

千早?「ア………ニク………。」

千早(っ…!?な、なに、今の声……私の、声だと言うの!?)ガチャ

千早(冷蔵庫を開けて……生肉なんか出して何を―――)

千早(あ、や、やだ、手づかみでご飯を食べないでよ!)クッチャクッチャ

千早(目、目を閉じれば………ダメ、どうして………。)

千早?「ウマイ………ニク………、ウマイ………。」

千早(いやあああ!!!)

ピンポーン

春香『千早ちゃーん、迎えに来たよー?』

貴音『千早、らぁめんを食べに出かけますよ。』

千早(は、春香!四条さん!ダメ、来ないで!!)

春香『あれ?寝てるのかな…?』

貴音『或いは食事中やもしれませんよ。』

千早?「ニク………、ダレダ、ウルサイヤツ………。」ドスン、ドスン

春香『えーっ、貴音さんじゃないんだし…でも、物音が聞こえるのに返事がないって、変ですよね?』

貴音『音が聞こえない場所に居ると言う可能性もありますが…。』

千早(何故玄関に移動しようとするの!止まって!!)

春香『うーん…もうちょっとで時間だし、開けちゃうねー?えーと、鍵、鍵…あったあった。』カチャリ

貴音『…何故千早の自宅の鍵を持っているのですか?』

春香『この前千早ちゃんにもらったんだ。』ガチャ

千早(お願い!放っておいて、春香!!)

春香「お邪魔しまーす。ちーはーやーちゃ―――」

千早?「ウガアアアアア!!ウルサイ!オマエ!コロス!!」ガバアッ

春香「千早ちゃん!?え、やだ、やめてよ!!」

千早?「コロスコロスコロス!!」ギチギチギチ

春香「や、くるし………かはっ………。」

千早(やめて!!春香を殺さないで!!止まって!!)

春香「あ………う………。」

千早(いや、いやああ!!!)

貴音「春香!?……!如月千早、何をしているのです!春香を離しなさい!!」ドカッ

千早(四条さん…!助かった………。)

春香「けほっ、けほっ…はぁ、はぁ…。」

貴音「何故、春香の首を絞めていたのです、答えなさい!如月千早!!」

千早?「ウルサイ、コロス!!」

千早(やめて、春香を殺しかけて、次は四条さんにまで!もう嫌…誰か、助けて…。)

貴音「………なるほど、そう言う事ですか。」

貴音「物の怪、千早の肉体を解放しなさい!」

千早?「コロスーーーー!!!!!」ガバッ

春香「た、貴音さん!!!」

貴音「ふんっ!!」

千早(四条さん!!……投げられた、あ、床が近―――)ゴンッ

貴音「質の悪いじょーくは、嫌いなのですよ、私。…拘束しましょう。」







千早「う………あ、あれ…わた、し…。」

春香「千早ちゃん!!良かったぁ……。」

貴音「春香、落ち着きなさい。…如月千早。自分の意志で話せますか?」

千早「あ……は、はい。喋れます。」

貴音「そうですか。念のため拘束していますが、危害を加えないと確信出来たら縄はほどきます。」

千早「危害……あっ……、わ、私……春香と、四条さんに、なんてことを………。」

貴音「その様子だと、先ほどの自分の行いが認識できているようですね。」

千早「はい……朝、目を覚ましてから、ずっと意識はあるのに自分の意志で身体が動かなくて…。すみません、でした…。」

貴音「そうですか。…ところで、部屋を見ましたが、この神様というぼたんがある物…何故千早が持っているのです。」

千早「リサイクルショップで、買いました…。」

貴音「なるほど。…これらは然るべき手段を用いて、処分をしましょう。危険な代物です。」

千早「…分かりました。ごめんなさい、二人とも。」

春香「千早ちゃん…もう、ご飯の前に変な事言わなくなる?」

千早「…うん。もう、言わないわ。」

春香「よかったぁぁぁ……。」

千早「春香?」

春香「千早ちゃんが、ひっく、元に、もどってくれて、ぐすっ…。」

千早「春香………。」

貴音「……千早。浴室を貸して頂けますか?」

千早「は、はい。」

貴音「ありがとうございます。浴室に、神様と書かれている物全てを持ち込みますよ。」

千早「分かりました。」

貴音「春香、ほどいてあげてください。」

春香「はいっ…。」

千早「ごめんなさい、ごめんなさい。春香…。」

春香「千早ちゃんが戻ってきて、良かったよ…。」

貴音「………あの、感動の対面をしている所申し訳ありませんが、もう一つお願いがあります。こちらに、こぉらはありますか?」

千早「え……コーラ?…そう言えば、亜美と真美が遊びに来たときにもらったものがあったと思います。」

貴音「それは何より。では、そのこぉらを鍋で沸騰させて、浴室に持ってきてください。」

千早「へ?コーラを?」

貴音「はい。この者達は熱いこぉらが天敵なのです。」

春香「…なるほど、だから貴音さんはさっきコーラを買ってきてたんですね。」

千早「…何が何だか、全く分からないわ。」

貴音「ふふ、四条家に伝わるとっぷしぃくれっとです。」

千早「でも、コーラを買って来たのになんでまたコーラが必要なんですか?」








貴音「沸騰した物を千早に飲ませたからです。」

千早「はい?」

貴音「飲ませたからです。」

―後日・事務所―

春香「あ、もうお弁当届いてる!やった♪」

千早「買いに行く時間が無いときは助かるわ、宅配弁当。」

春香「今日はコロッケ弁当を頼んだんだ~♪」

千早「今日は、竜田揚げ弁当にしたのよ。」

春香「珍しいね、お肉系のお弁当食べるの。」

千早「ええ、何となくだけれどね。」

春香「ふふふっ、じゃ、いただきまーす!」

千早「いただきます。」

春香「あ、やっぱり、言わなくなったんだ。良かったよぉ。」

千早「ええ、もうこりごり。家事も録画も、自分でやってこそよね。」

千早「これからは、不精せずに自分で頑張る事にするわ!」

春香「それでこそ千早ちゃん!」









千早「だから、春香に洗濯のやり方を教えてもらいたいのだけれど。」

春香「ちょっ、それは知っとこうよ!!」

おわり

頂いた案を元に書き上げました
本当は悪霊っぽいものじゃなくて旧支配者が憑依する設定でもらってたんですが、
俺のクトゥルフ神話の技能値0なんでちょっと無理だったって言う
ハスターが憑依しちゃうとそもそも千早がグロテスク物体に変化してしまうしね

見てくれてありがとう

>>12
それ言っちゃうと恥ずかしがる千早が見れなくなるんや!

>>32
星新一は関係ないの!?

>>33
星バーーーローーは読んだことないから分からないわ…
なんか申し訳ない

ちなみにアメリカの民間療法にホットコーラを飲むというのがありますが、
ホットコーラは沸騰すると罰ゲームと化すのでほどほどに
レンチン1分が手軽です。鍋で煮詰めると炭酸が飛んで甘いとか?

どうでもいいですが、俺はホットコーラが大嫌いです!!!

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