にこ「にっこにっこにー♪」その2【ラブライブ!】 (1000)
・にこ中心でいきます
・書き溜め無しです、すみません
・恐らくゆったりペースになります
・時折安価が出ます
前スレ:にこ「にっこにっこにー♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396246142/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396944454
穂乃果「前回のラブライブ!」
(本編の穂乃果とはなんら関係ありません)
穂乃果「ある雨の日、傘を忘れたにこちゃんは絵里ちゃんに家まで送ってもらったんだけど、そこで絵里ちゃんに告白されちゃった!」
絵里『私ね、にこが好きよ』
穂乃果「返事に迷ってたにこちゃんだけど、その間に校内ではにこちゃんが三股をかけているなんて噂が流れて……」
凛『にこちゃん! にこちゃんが、かよちんと真姫ちゃんと海未ちゃんに三股かけてたって本当!?』
花陽『や、やっぱり早めに誤解をとかなきゃダメだよね…』
絵里『……というよりね、思ったんだけど、いっそのこと、一人にしぼればいいんじゃないかしら』
絵里『誰か特定の子と付き合ってしまえば、噂なんて消えていくんじゃないかなって』
穂乃果「絵里ちゃんの提案をまったく知らないにこちゃんは、訳も分からないうちに三人に告白されて…」
海未『…な、なら………私と付き合いませんか?』
にこ『い、いやいやいや………え、え? 海未って…にこのこと、好きなの?』
ことり『あのね……ことり、にこちゃんのことが…好きなの…』
にこ『……っ、…』
真姫『簡単なことじゃない。……好きなのよ、にこちゃんのことが』
にこ『だって今までそんなそぶり、ちっとも…』
穂乃果「悩んだ末、にこちゃんが出す答えは…」
にこ(………やっぱり、誰が好きか、はっきりさせないと…)
長々としたあらすじすみません
本編はじめます
―教室―
ガラッ
にこ「…さすがに誰もいないわね」
にこ(宿題は、本当はちゃんとやってるし、帰りに職員室に出していきましょう)
にこ(……よし、じゃぁ自分の席に座って)ガタ
にこ(……みんなのこと一人一人思い返していってみよう…)
にこ(好きな人って…ようするに、ずっと一緒にいたいとか、そういう風に思う人のことよね…?)
にこ(…にこはもうすぐ卒業だし……みんなとは今みたいに頻繁に会えることはなくなるかもしれない)
にこ(そうなったとき、一番寂しいって思う人……)
にこ(……にこが、一番気になってる人…)
>>8
(μ’sメンバーでお願いします)
えり
前スレ、埋めていいの?
>>10
依頼出しちゃいましたが、埋めてもらっても大丈夫だと思います
にこ(……やっぱり絵里、なのかしら…)
にこ(色々甘えちゃってるし、なんだかんだで一緒にいて落ち着くっていうか、安定するっていうか……)
にこ(……よく分からないけど、誰が好きかって考えた時に絵里の顔が浮かぶってことは…そういうことなのよね…?)
にこ(………なんというか、この結論が出るまで、随分長いことかかったわね…。絵里には一体どんだけ待たせたのよ…)ハァ
にこ(……よし)
―――――
―矢澤家―
こころ「にこにー、なにしてるのー?」
にこ「えっ、あ、いや、ちょっとね…」
ここあ「にこにー遊んでよー」
にこ「ちょ、ちょっと待って。これ打ち終わったらすぐ遊んであげるから」
ここあ「なにうってるのー?」ヒョコッ
にこ「あ、ちょっ」
ここあ「が、あるんだけど……の……に? 読めない!」
にこ「でしょうね…」
こころ「この漢字、なんて書いてあるのー?」
にこ「ああ、これは……って、それはいいから、ほら、もうちょっと二人で遊んでて」
ここあ「えー、やだ! にこにーと遊ぶー!」グイグイッ
にこ「ああもう…」
にこ(絵里にメールしようかと思ったけど……仕方ない。明日学校で直接言うしかないわね)
ここあ「にこにー怪獣役ね!」
にこ「いや、そもそも夜にヒーローごっこは…」
ここあ「ていーっ」
にこ「話聞いてる!?」
こころ「ここあ、にこにー蹴っちゃだめだよ」
ここあ「じゃぁこころは怪獣に恋する女の子役ね!」
こころ「うんっ」
にこ(なにその役…)
にこ(……あ、そういえば、放課後にかかってきた電話って誰からだったんだろ。見るの忘れてた…)
こころ「かいじゅーさん頑張ってー!」キャッキャッ
ここあ「よーしっ、この正義のみかたが悪い怪獣をたおしちゃうぞー!」キャッキャッ
にこ(とりあえず後で確認しよう…)
―――――
ここあ「んにゃ……てやー…」
にこ(夢の中でもヒーローやってるのね…)クス
にこ「さて……携帯で、さっきの着信を…」ピッ
着信相手
>>17
絵里
にこ「……って、絵里!? なんていいタイミング……いや、じゃなくて、ということは絵里からの着信を無視したってことに……」
にこ(……いや、でもよく考えればちゃんと宿題をするために残るって言ってるんだから、集中してて気づかなかったって言えば、なんとか通るかも…)
にこ「……というか、かけ直すべきなのかしら。いや、でももう遅いし……けど何か用があったのかもしれないし…そもそもにこのほうも絵里に用があるし…」ウーン…
ガチャ
にこ「!」
にこ(あ、ママが帰って来た……ってことは、やっぱり絵里に言うのは明日ね…)
中途半端ですが、ここでいったん更新止めます
また夜か、明日に再開します
一応固定ルートに入りましたが、今後安価ありでやるか、なしでやるかちょっと迷ってます
ありだと安価内容によっては収集がつかなくなりそうで怖いんですが、なしでやるとどのルートも似たような感じになる気がして…
とりあえず色々考えつつ、完結目指して頑張ります
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました
レスありがとうございます
書き溜めたので、一気に更新していきます
絵里ルートなので、にこえり以外のキャラがほとんど出てきませんが、ご了承いただけるとありがたいです
―――
――
―
―翌日―
ガラッ
にこ(今日の放課後、絵里を呼び出して話をする)テクテク
にこ(……けど、その前に海未とことりと真姫ちゃんにも話をしないと…)
希「にこっち?」
にこ(とりあえずメールで……いや、直接会いに行ったほうがいいのかな…でもまだあの噂が…)ウーン
希「おーい、にこっちー」
にこ「うわっ……な、なによ希…」
希「なによ、やないよ。ぼけーっとして、どうしたん?」
にこ「あー…いや、ちょっと考え事を。それより絵里は?」
希「エリちはまだ。珍しく来るの遅いなぁ思うてたとこ」
にこ「ふーん…」
にこ(まだ来てないんだ…)
希「…なーにこっち、もしかしてさっきの考え事って、最近ずっと悩んどったことについて?」
にこ「………まぁね」
希「…決まったんやね?」
にこ「………あんた、超能力者か何かなの?」
希「にこっちが分かりやすいんやて」
にこ(前にも、ことりに同じようなこと言われたわね…)
希「…決めたんやったら、ちゃんとけじめはつけなあかんよ」
にこ「……分かってるわ」
希「いやー、しかし、にこっちも大人になったもんやなぁ」ナデナデ
にこ「…希はあれよね、にこのこと妹か何かだと思ってんでしょ」
希「こんな妹はほしないかな」
にこ「……それはそれで、なんか腹立つから不思議ね」
希「あはは」ナデナデ
にこ「あはは、じゃないわよ! というかいつまで頭撫でてんの!」
希「もー、にこっちはホンマ可愛いなぁ」
ガラッ
にこ「あ」
絵里「……おはよう」
にこ「お、おはよう!」
希「おはよー、エリち」
絵里「…二人とも朝から元気ね」
にこ「いや、別に元気ってわけじゃ…」
希「にこっちは子供やからね、体力有り余ってんのちゃう」
にこ「…あんたに対してはいつか本当に怒るからね」
絵里「じゃれつくのはいいけど、もうすぐチャイムが鳴るわよ」
にこ「あ、そうだ。絵里、今日は来るの遅くない?」
絵里「ん。…ちょっとね、考え事してたら眠れなくなっちゃって」
にこ「寝不足ってこと? 珍しいわね」
にこ(というか、絵里が眠れなくなるほど考えることって…?)
にこ「よく分かんないけど、何かあるなら相談しなさいよ」
絵里「…ええ、そうするわ。ありがとう。じゃぁ私、ちょっと自分の席でやりたいことがあるから」テクテク
にこ「あ、うん…」
にこ(なんか絵里、元気がないような…)
にこ(……放課後のこと話そうと思ってたけど、あとのほうがいいかな…)
希「…にこっちさん」
にこ「…なによ、その気色悪い呼び方」
希「なんか、ごめんな」
にこ「え?」
希「……うん、でもまぁ大丈夫や。がんばろ!」グッ
にこ「本当に意味が分からないんだけど……」
―――――
にこ(……やっぱりメールで呼び出したほうがいいわよね。これ以上変に騒がれたら、みんなにも迷惑がかかるだろうし…)ピッ
にこ(…まずは海未に……送信、と)ピ、ピ、ピ
ピリリリリッ
にこ(早い……さすが海未)ピ
にこ「…」ガタ
希「? にこっち、どこ行くん?」
にこ「ちょっと用事」
希「…そか。いってらっしゃい」
にこ「ん」
絵里「……」
―校舎裏―
にこ(人がいない場所っていったら、やっぱり校舎裏しかなくなるわよね…)
にこ(海未はまだ来てないかな…)キョロキョロ
海未「……にこ」
にこ「うわぁっ! び、ビックリした……いつの間に後ろに…」
海未「少し前からです。…話しかけるキッカケがつかめなくて」
にこ「そ、そう……ごめん、全然気づかなかった…」
海未「いえ、気配は消してましたので、当然です」
にこ(消せるんだ…)
海未「…それで、話というのは……告白の、返事ですか?」
にこ「……うん」
海未「………聞かせてもらってもいいですか…?」
にこ「…うん」
にこ「………ごめん。にこには、他に好きな人がいて…」
―――
――
―
ことり「…で、二人きりで話がしたいってことは…あのことだよね?」
にこ「……ええ。多分あってるわ」
ことり「そっか。……ふふ」
にこ「な、なんで笑うのよ…」
ことり「だって分かりやすいんだもん。まだ聞いてないのに、嫌でも分かっちゃうよ」
にこ「……ごめん」
ことり「もー謝らないでよ。……ことりがここで泣いちゃったら、困るのはにこちゃんでしょ?」
にこ「……」
ことり「…平気だよ。ちゃんと考えてくれたんでしょ? ことりはそれだけで十分だから」
にこ「……ありがとう」
―――
――
―
にこ「……」
希「にこっち、顔暗いで」
にこ「あ、ご、ごめん……」
希「…お疲れ様…って、言ってほしい?」
にこ「いらない。元々にこが悪いんだし」
希「そう」
にこ(あとは真姫ちゃんね……時間は放課後しかないけど……でも絵里に待っててもらうのも悪いし…)
にこ(……絵里は明日にしたほうがいいわね…)
絵里「…にこ、希。部室行きましょう」
希「ん。ほら、にこっち行こ」ガタ
にこ「うん」ガタ
絵里「……」
にこ「…絵里?」
絵里「…」
にこ「絵里ってば!」
絵里「えっ、あ……どうかした?」
にこ「どうかした?はこっちのセリフよ。ボーッとして…」
絵里「…何でもないわ。さ、行きましょう」
希「……あぁっ!」
にこ「な、なによ?」
希「ウチ、ちょっと用があったんやった! ごめん、二人とも先行ってて!」タッ
にこ「え、ちょっ、希!」
にこ(……なんなのよ、一体)
絵里「…二人で行きましょうか」
にこ「…そうね」
にこ(…まさか希、にこが考えてたこと全部分かって、あえて二人きりにしてくれたとか…?)
にこ(ありがたいけど、今のこの状態じゃなんともいえない…)
絵里「…ボーッとしてるのは、にこも同じじゃない?」
にこ「あ、いや……ちょっと考え事を、ね」
絵里「……そう」
絵里「…にこ、手」
にこ「え?」
絵里「繋いでいきましょう?」
にこ「ぅぇっ……い、いや、けど、まだ周りに人の目が、ね?」
絵里「…私は構わないわ。あなたとなら、噂されても」
にこ「っ……、あ、や、……」
にこ(そう言ってくれるのは嬉しいけど、でもこのせいでまた変な方向に噂が流れていったら、海未と真姫ちゃんと花陽をフッて最終的に絵里とくっついた、みたいな感じで見られそうだし…)
にこ(そうなると、三人にはもちろん、絵里にも悪いし…)
絵里「…嫌なの?」
にこ「い、嫌とかじゃなくて、普通に恥ずかしいのよ。ほら、さっさと部室行きましょう」
絵里「……分かったわ」
―――
――
―
絵里「……」ハァ
にこ(…絵里、なんか昨日からずっと元気ないわね)
にこ(理由は気になるけど……でも、今日こそは絵里を誘わないと。そのために、三人のことも断ったんだから…)
にこ「…ねぇ、絵里」
絵里「ん?」
にこ「今日の放課後、時間もらえない?」
絵里「いいけど……珍しいわね、にこが私に話なんて」
にこ「そう? ……いや、そうかもね」
絵里「…まぁ内容がなんであれ、二人で話せるのは嬉しいけどね」
にこ「……そう」
にこ(どうでもいいけど、こういうことばっかり言ってて恥ずかしくならないのかしら…)
―――――
にこ(……それにしても、絵里にどうやって切り出せばいいのかしら…)
にこ(前に告白されてるんだし、それに答える形でいいの…? にこも絵里のこと好きだから、付き合おう……って、それはとてつもなく偉そうだし…)
にこ(好きです、付き合ってください……こ、これかな。王道だけど)
にこ(……うん、これでいこう!)コクリ
希「にこっち、お昼食べよー」
にこ「あ、うん。今行くわ」ガタ
希「なんか考えとったみたいやけど、大丈夫?」
にこ「無事解決したわ」
絵里「ならよかったわね」
にこ「ええ」
にこ(……というか、変な感じよね。絵里のことで悩んでたのに)
―――――
にこ(…部室で会った海未もことりも真姫ちゃんもみんないつも通り接してくれて、正直ちょっとホッとした)
にこ(前に絵里がμ’sは変わらないって言ってたけど…その通りだったわね)
絵里「……二人で校舎裏だなんて、ドキドキするシチュエーションね」
にこ「そうね」
絵里「それで話っていうのは?」
にこ「……大分遅くなっちゃったけど、告白の返事」
絵里「…決まったのね」
にこ「ええ」
絵里「…聞きたくないって言ったら、また保留にしてくれる?」
にこ「…なんでそんなことする必要があるのよ」
絵里「だって、保留にしている間は、にこが私のことを考えてくれるでしょ?」
にこ(……なんか、ちょっと嫌な予感がするんだけど)
絵里「…一番じゃなくったっていいのよ。ただ、にこの中に私がいればそれでいいの」
にこ「あの、絵里…」
絵里「いつか断られるって決まってても、それでもいいから…」
にこ「絵里ってば!」
絵里「……なに?」
にこ(なんで断られるって決まってんのよ……変なとこでマイナス思考すぎるでしょ…)
にこ「にこの話もちょっとは聞いてよ」
絵里「…本音を言えば、聞きたくないわ」
にこ「なんで」
絵里「……だって、にこは……希が好きなんでしょ?」
にこ「」
にこ(予想外すぎて言葉が出てこない…)
絵里「……黙るってことは、図星なのね」
にこ「い、いやいやいや、待って。ストップ。…どうしてそうなったの?」
絵里「…にこは希と一緒にいるときが一番自然体に見えるから」
にこ「それは友達だからでしょ」
絵里「けど、他の子よりも仲良さそうに見えるけど……昨日も楽しそうに話してたし」
にこ「それは同学年だから。大体、あいつとは一番付き合い長いんだし、当然といえば当然でしょ」
絵里「でも……にこ、私の電話無視したじゃない…」
にこ「え? ……あー、昨日の。…ってか、これについては希関係ないじゃない」
絵里「そうだけど…」
にこ「電話については悪かったわ。正直、存在を忘れかけてた」
絵里「ひどい…」
にこ「ごめんってば。それより、今度こそちゃんとにこの話を聞いて」
絵里「………いいわ。聞けばいいんでしょう」
にこ「うん。……大体ね、絵里は決めつけすぎなのよ」
にこ「さっき、いつか断られると決まっててもとか言ってたけど、誰がいつ断るなんて言ったの?」
絵里「……、………え?」
にこ「今、すごい間抜けな顔してるわよ」
絵里「だ、だって……えっと、それって…」
にこ「…一度しか言わないから、よく聞きなさい」
にこ「……絵里のことが、……す、っ、きです! 付き合ってください!」
にこ(………噛んだ…!)
絵里「……ふふ」
にこ「…ここ、笑うとこじゃないんだけど…」
絵里「いや、だって……まさか噛むとは思わなかったから…」
にこ「うっさいわね……緊張してたのよ…」
絵里「……うん。可愛いわ、すごく」
にこ「…ここで可愛いとか言われても、バカにされてる気しかしないんだけど…」
絵里「バカになんてしてないわよ」
絵里「…それより、本当に私でいいの?」
にこ「自分でも言うのもなんだけど、こんだけ待たせといて、今更間違いですとか、さすがにそんな最低なことしないわよ」
にこ「…私は絵里が好き。付き合うとか、まだどういうことか分からないけど…その、絵里にそばにいてほしいって思うし…だ、だから私と…」
絵里「…分からないなら私が教えてあげるわ」
にこ「え?」
絵里「私もずっとあなたのそばにいたいから。…私と付き合ってください」
にこ「う、うんっ」パァッ
絵里「……じゃぁまずはキスからはじめましょうか」
にこ「うん……って、は!?」
絵里「は、じゃないわ」
にこ「いや、ちょ、待っ……な、なんで?」
絵里「言ったじゃない。分からないなら教えてあげるって」
にこ「確かに言ったけど……」
絵里「それに前に言ったでしょ。キスしようって言われても嫌じゃないって」
にこ「それも言ったけど……まぁ、事実嫌じゃないけど…」
絵里「ならしてもいい?」
にこ「っ……、ま、まぁ…絵里がどうしてもって言うなら…」
絵里「うん。じゃぁどうしても」
にこ「…し、仕方ないわね! こ、このにこにーが特別にき、き、き…」
絵里「キス」
にこ「なんであんたはそう恥ずかしげもなく言えるのよ…」
絵里「だって恥ずかしいって気持ちよりも、嬉しいって気持ちの方が勝ってるもの」
にこ「だからって…」
絵里「そもそも言葉にも出来ないなんて、にこが恥ずかしがりすぎなだけだと思うんだけど…」
にこ「に、にこはあんたと違ってじゅんじょーなのよ!」
絵里「じゃぁ私は不純ってことでいいから」
絵里「ね、それより目閉じて」
にこ「……」キュ
絵里「…可愛い」
にこ「よ、余計なことは言わなくていいってば!」
絵里「うん、ごめん。じゃぁ改めて」ギュ
絵里「……にこ、大好き」
―――
――
―
絵里「それで、真姫とのデートはどうだった?」
にこ「どうって……別に普通よ。買い物したり、色々」
絵里「その後の穂乃果とのデートは?」
にこ「それも普通にゲームセンターとか……ってか、いちいちデートって言うのやめてくれる?」
絵里「けど、二人きりで出かけたんでしょう?」
にこ「そうだけどさ……ちゃんとあんたにも許可とったでしょ」
絵里「そりゃ真姫と穂乃果は可愛い後輩だもの。ダメとは言えないわよ」
にこ「はあ……。なに、ひょっとして嫉妬してるの?」
絵里「……悪い?」
にこ「い、いや…」
にこ(素直に認められると、こっちもどう反応すればいいか分かんなくなるわね…)ドキドキ
絵里「…本当に何もなかったわよね?」
にこ「ないって言ってんでしょ。…絵里って結構嫉妬深いわよね」
絵里「今更気が付いたの?」
にこ「だって普段は飄々としてんじゃない」
絵里「そりゃ表面に出したりはしないわよ。鬱陶しがられたら嫌じゃない」
にこ「いや……まぁ、あの、あれよ……」
絵里「なに?」
にこ「…そういう、風に思ってくれるのは……嬉しいけどね」
絵里「………にこ、抱きしめていい?」
にこ「ダメに決まってるでしょ。ここ学校よ」
絵里「まだ誰も来てないんだからいいじゃない。ね?」
にこ「ダメ。それより希には、そろそろ気を使うのやめろって言ってよ。ことあるごとに二人きりにされたんじゃたまったもんじゃないわ」
絵里「言ってるわよ。ただ、二人の幸せがウチの幸せやからって、いつもはぐらかされちゃうの」
にこ(友達思いすぎる友達をもつのも考えものね…)ハァ
絵里「…ねぇ、にこ」
にこ「んー?」
絵里「せめて、みんなが来るまで手を繋いでてもいい?」
にこ「……ま、それくらいなら」ギュ
絵里「ありがとう」
にこ「別に。……ああ、そうだ。今度の休み、どっちか空いてる?」
絵里「日曜なら。何かあるの?」
にこ「よかったら家に遊びに来ない?」
絵里「……珍しいわね、にこが家に誘ってくれるなんて」
にこ「にこの意向じゃないわよ。こころとここあがね、また絵里と遊びたいって」
絵里「ああ、なるほどね。じゃぁぜひお邪魔させてもらうわ」
にこ「はいはい」
にこ(お菓子とかジュースとか買い足しといたほうがいいかしら…)
絵里「…ところで」
にこ「んー?」
絵里「さっき、にこの意向じゃないって言ってたけど、にこは私を歓迎してくれないってことなのね…」シュン
にこ「…んなわけないでしょ。そのわざとらしいガッカリ顔やめてよ」
にこ「にこだって……その、あんたが来てくれたら嬉しいわよ」
絵里「ホントに?」
にこ「ホントに決まってんでしょ。……好きなんだから」
絵里「…あの、やっぱり抱きしめていい?」
にこ「ダメだって言ったでしょ」
絵里「よしよしってしてあげるから」
にこ「人を犬かなんかだと思ってない?」
絵里「まさか。可愛い恋人だと思ってるわよ」
にこ「あっそ。…………ここではダメだけど、家に来た時ならいいわよ」
絵里「いいって?」
にこ「だから…抱きしめてもいいわよってことよ」
絵里「……」ナデナデ
にこ「…無言で撫でないで」
絵里「いや、つい……本当に……。…ねぇ、にこ」
にこ「なによ」
絵里「私、今すごく幸せ」
にこ「……そんなの、にこも一緒に決まってるでしょ」
―絵里編・終わり―
これで絵里編終わりになります
相変わらず最後の投げやり感がすごいですが……決着がついてしまうと、どう終わっていいか分からなくなります
真姫への返事のシーンは本当にすみません…独断でカットしました
今後、海未、ことり、真姫への返事はカットする可能性が高いです
上記三人以外のルートの場合、すべて同じ感じになってしまいますので…
告白のことについても触れない可能性がありますが、にこが屑なのではなく、その過程を描かないだけだと考えていただけると、ありがたいです
長々とすみませんでした
次から、>>7に戻って再開します
にこ(……みんなのこと一人一人思い返していってみよう…)
にこ(好きな人って…ようするに、ずっと一緒にいたいとか、そういう風に思う人のことよね…?)
にこ(…にこはもうすぐ卒業だし……みんなとは今みたいに頻繁に会えることはなくなるかもしれない)
にこ(そうなったとき、一番寂しいって思う人……)
にこ(……にこが、一番気になってる人…)
>>61
(μ’sメンバーでお願いします)
うみちゃん
>>61
海未ルートで了承いたしました
すみません、ルートに入った後は安価なしでいくと決めたので、一気に更新するために書き溜めてきます
また半日くらい期間があいてしまいますが、ご了承ください
レスありがとうございます
遅くなりましたが、海未編更新していきます
希がちょくちょく出てくるのは愛故です
―――
――
―
こころ「にこにー、どうしたの?」
ここあ「なんか今日、元気ないよ?」
にこ「あー……いや、なんでも」
にこ(今日は色々大変な日になりそうだけど…頑張らないと)
―――――
―放課後―
にこ「……」
希「にこっち、なんか疲れた顔してるね」
にこ「別に…」
にこ(絵里とことりと真姫ちゃんと……一日で三人の子に頭下げることになるとは思わなかったわ…)
希「……よう分からんけど、大変そうやね」ナデナデ
にこ「…撫でないで」ペシッ
希「はいはい、つれへんねぇ。……で、にこっち、その様子やと決まったみたいやね?」
にこ「……ノーコメント」
希「えぇー…なにも、誰にしたか聞いたわけやないのに」
にこ「というか、あんたは鋭すぎんのよ」
希「にこっちが分かりやすいんよ。……ま、頑張ってな」ナデナデ
にこ「ありがと。…ってか、撫でるなってば」
希「じゃ、ウチらは生徒会寄ってくから、先に部室行ってて」
にこ「…ええ」
にこ(絵里とは今、ちょっと話しづらいしね…)
にこ(うーん…)テクテク
にこ(…絵里は同じ学年で気の許せる相手、真姫ちゃんとはなんだかんだで一緒にいること多かったし、ことりとは最近徐々に仲良くなってたし)
にこ(……それなのに、よりによって………あのとき思い出したのが海未の顔、なんてね…)
にこ(海未とか…めんどくさい性格だし、堅物だし、下級生だし……あ、いや、下級生は関係ないけど…)
海未「にこ!」タッタッタッ
にこ「うわっ……って、う、海未…?」
海未「はい。にこも今から部室ですか?」
にこ「あ、うん。……穂乃果とことりは?」
海未「ことりは…何故かアルパカを見て癒されてくると。なので、アルパカ小屋のほうへ寄ってから来るそうです」
にこ「…そう」
海未「あと、穂乃果は宿題を忘れて職員室に呼び出されていました」
にこ(穂乃果も人のこと言えないじゃない…)
海未「けど、よかったです。にこに会えて」
にこ「なんで?」
海未「一人で行くのは少し、味気なかったですから。それに……最近、あまり……その、ふ、二人に、なれな……っ…や、やっぱりなんでもないですっ」
にこ(…そこまで言ったら、さすがになんとなく察しがつくんだけど…)
にこ「ま、まぁ、それじゃぁ二人で行きましょうか」
海未「はいっ」パァッ
にこ(分かりやすいなぁ……いや、可愛いけど)
海未「……あっ、し、しかし…学校で二人になるのはあまりよくないでしょうか…?」
にこ「え? ……あー」
にこ(噂のこと気にしてるのね)
にこ「…別にもういいわよ」
海未「…それはどういう意味ですか?」
にこ「詳しいことは今度話すから。ほら、早く行くわよ」
海未「あ、はい…」
にこ「……そういえば、海未に告白した下級生の子だけど」
海未「はい」
にこ「その子って……その、あれ以降海未には会いに来たりしてないの?」
海未「……あ、そういえばにこには言ってませんでしたね」
にこ「なにを?」
海未「その子のことを。彼女とはよく会っていますよ」
にこ「えっ、な、なんで!?」
海未「何故と言われましても……元々、彼女は弓道部なんです」
にこ「えぇっ、初耳なんだけど…」
海未「ですから、言ってませんでしたねと言ったじゃないですか」
にこ(…ってことは、なに? 海未とはほぼ毎日会ってるってこと?)
にこ(……いや、でもよく考えたら告白した相手に会っちゃいけないなんてことないわよね。…そんなことあったら、にこのほうも大変なことになるし)
にこ「まぁ部員だったら会うのも自然よね」
海未「はい」
にこ「もう海未のこと好きってわけでもないんだろうし」
海未「いえ、今もたまに告白はされますよ」
にこ「はぁっ!?」
海未「ど、どうしました?」ビクッ
にこ「い、いや、たまに告白されるって……それは一体どういう状況なの…?」
海未「どういう状況と言われましても……たびたび校舎裏などに呼び出されて、普通に告白されるのですが…」
にこ「……あの、それって割と普通のことなの…?」
海未「さあ…。私も今まで、一人の人物に何度も告白されたことはなかったので、この状況が普通かどうかは分かりません」
海未「…ただ、何度も断るのは胸が痛むので……そろそろ諦めてほしいのですが…」
にこ「そう……」
にこ(…その子、本当に海未のことが好きなのね)
にこ(………そんな子がいるのに、こんな中途半端な気持ちで、海未に答えていいのかしら…)
―――
――
―
希「…なぁ、にこっち」
にこ「んー?」
希「にこっちは気付いたねんな?」
にこ「なにを」
希「自分の好きな人」
にこ「……ノーコメント」
希「じゃぁなんでいつまでも動かへんの? もうあれから一週間経ったけど」
にこ「……しょうがないでしょ。分かんなくなったんだから」
希「なにが」
にこ「…にこなんかが、その子のこと幸せに出来るか」
希「………にこっち、いつからそんなサムいこと言う子になったん…?」
にこ「うるさいわね…」
にこ「……その相手のこと、本気で思ってる相手と付き合ったほうが幸せになれる気がすんのよ」
希「…ま、にこっちの気持ちがその程度なら、それでええと思うけど」
希「後悔しても知らんで」
にこ(………後悔ね…)
―――――
―弓道場―
にこ(つい来ちゃったけど…)ヒョコ
にこ(……ああ、あれが海未のこと好きな子よね。…なんというか、すごい積極的にくっついてるわね)
にこ(………やっぱり帰ろうかしら。こんなとこにいても…)
海未「!」
にこ(…って、ヤバい。目があった…)
海未「にこっ!」タッタッタッ
にこ「あー……海未、げ、元気?」
海未「はい、元気ですが……どうかしたんですか? にこが弓道場に来るなんて珍しいですね」
にこ「まぁね…」
にこ(あの子、すごい目で睨んでんだけど……海未は背中向けてるから気づいてないのね…)
海未「…μ’sに関することですか?」
にこ「え?」
海未「違うんですか? ……それ以外に、にこが私に用なんて思いつかなかったのですが…」
にこ「あ、ああ……うん、そうよね…」
にこ(しょせん海未とにこって、それくらいの関係性よね……)
にこ(……海未って、なんでにこに告白してくれたのかしら…)ジ
海未「……」
にこ(海未に何かした覚えはないし……海未が好きになるなら、穂乃果とかことりとか……って、相手が女の子ばっかりなのもどうなのかしら…)
海未「……あの、にこ?」
にこ「あっ……、な、なに?」
海未「…いえ、そうジッと見られると……少し恥ずかしいのですが…」
にこ「ご、ごめん」
海未「……あの、μ’sのことではないのなら、にこは何故ここに?」
にこ「それは……」
海未「…もしかして、私に会いに来てくれたんですか?」
にこ「えっ、や…その…」
海未「……す、すみません…冗談です。調子に乗りました、ごめんなさい…」
にこ「いや、別に、そんな…」
海未「……」
にこ「……」
にこ(気まずい…)
海未「……それで、結局どうしてここに?」
にこ「…まぁ、なんとなくよ。たまたま通りかかったの」
海未「たまたま弓道場に…?」
にこ(さすがにちょっと無理があるか…)
にこ「…迎えに来たのよ」
海未「私をですか?」
にこ「そうよ。わざわざ練習抜けてきたんだから」
海未「それはすみません……しかし、何故今日に限って?」
にこ「それこそ、なんとなくよ。弓道部の練習終わったんでしょ? 部室行きましょ」
海未「はい。……にこ一人ですか?」キョロキョロ
にこ「そうだけど?」
海未「一人で迎えに来てくれたんですね。…嬉しいです」
にこ「っ……い、いいから早く着替えてきなさいよ!」
海未「はい。ではちょっと待っててください」
にこ(……やっぱり、このままじゃ後悔するわよね…)
―――
――
―
にこ(話したいことがあるので、屋上に来てもらえますか……敬語っていうのもどうなのかしら…)ピッピッ
にこ(話したいことがあるから屋上に来て……いや、何様なのよ)ピッピッ
にこ(んー……しかし、今日は嫌な天気ね…めちゃくちゃ曇ってるし…って、そんなこと今はどうでもいいっての)ブンブン
希「普通に、屋上に来てくれない?でええんちゃうの?」ヒョコ
にこ「ああ、なるほどね。それいいかも……って、希!?」
希「はーい、希ちゃんです」
にこ「人の携帯勝手に見てんじゃないわよ!」
希「いや、自分の席でぼけーっとしてたから、気になって」
希「それより、そんなメールうってるってことは、ついに行動することにしたんやね?」
にこ「……まぁね。あんたの助言のおかげよ」
希「それはよかった。頑張りや」
にこ「……今日は頭撫でないのね」
希「撫でてほしいん?」
にこ「んなわけないでしょ」
希「もー、にこっちったらツンデレさんなんやから」ナデナデ
にこ「……あんたと話してるとイライラするわ」
希「……まぁ、冗談抜きで、ほんまに頑張ってな。にこっちの幸せがウチの幸せなんやから」
にこ「……そこまで言うなら、精々頑張るわよ」
希「うん」
―――――
海未「……あの、にこ」ソワソワ
にこ「なに?」
海未「いえ……昼休みに屋上なんて……誰かに見られたら…」
にこ「大丈夫よ。今日は見ての通り天気最悪だし、わざわざ屋上に出てくるような人、いないって」
海未「それはそうかもしれませんが…」
にこ「それより、話があるの」
海未「話? ……お返事のことですか?」
にこ「うん。もう何週間も経っちゃってるし、今更って感じで申し訳ないけど…」
海未「いえ、それは全然……今すぐにじゃなくてもいいと言ったのは、私ですから」
海未「……聞かせてもらってもいいですか?」
にこ「ん。あのね、色々考えたんだけど……にこは多分、あの下級生の子ほど海未のこと熱心に思ってるってわけではないと思うの」
にこ「けど、海未と一緒にいたいっていうか……もっと海未のこと知っていきたいって思うから」
海未「………」
にこ「…あ、あの、海未?」
海未「……」
にこ(完全に固まってる………ひょ、ひょっとして今の言葉が気に入らなかったとか? 一応頑張って考えたんだけど…やっぱりあの子のことを持ち出すのはよくなかったかしら…)
海未「す、すみません……あの、私、よく穂乃果やことりに鈍いと言われるんです」
にこ「へ?」
海未「…ですから、ストレートに言ってもらわないと、誤解してそうで…」
にこ「ストレートって……えっと…」
海未「……お願いします」
にこ「っ……わ、私も、海未のことが好き。だから、私と付き合ってほしいの」
海未「…」
にこ「…これで通じた?」
海未「……私の聞き間違いじゃなければ」
にこ「どんだけ自信ないのよ…」
海未「普通に考えて、にこが私に応えてくれるなんて、ありえません」
にこ「ありえないって…さすがに言いすぎじゃない?」
海未「言い過ぎではありませんよ……正直、今でも嘘だと言われたら信じてしまいますし…」
にこ「嘘じゃないわよ。さすがにそれくらいは自信もってよ」
海未「………では、一つ、お願いしてもいいですか?」
にこ「なに?」
海未「……だ、抱きしめさせてください」キリッ
にこ「」
海未「………いえ、あの…ダメならいいんですけど…」
にこ「いや、真剣な顔でなに言うかと思えば……、可愛いなって…」
海未「か、可愛くなんてありませんっ。それに私は真剣に…!」
にこ「じゃぁはい」バ
海未「……?」
にこ「…抱きしめるんでしょ?」
海未「あ……、い、いえ、やっぱりいいです…」
にこ「は? なんでよ…」
海未「改めて考えると、恥ずかしいですし…それにここは学校ですし…」
にこ「だから、こんな天気の日は誰も来ないってば」
海未「し、しかしですね、万が一誰かに見られたらという可能性を考慮すると、今ここでそういうことをするのは得策ではないと…」
にこ「海未ってホントめんどくさいわね…」
海未「めっ……!? …悪かったですね…めんどくさくて…」
にこ「はいはい、拗ねないの。ま、それじゃぁ戻りましょうか。あんまり遅くなるとお昼食べる時間もなくなりそうだし」
海未「あっ……あの!」
にこ「ん?」
海未「……よ、よかったらお昼、一緒に食べませんか? …その、どこか二人きりになれる場所で」
にこ「……もちろん、喜んで」
海未「あ、ありがとうございます!」パアァッ
にこ(…可愛い。やっぱり普段しっかりしてても、普通に年下っぽいとこもあるのね)
海未「じゃぁ私、教室からお弁当とってきますね。ちょっと待っててくださいっ」タタッ
にこ「え、いや、にこも取りに戻らなきゃダメなんだけど……って、聞いてないし…」
にこ(……あの子も変なとこ抜けてるわよね…)
―――
――
―
海未「あ、そういえばご報告したいことが」
にこ「報告?」
海未「はい。あの子……あの、弓道部の一年生の子のことなんですが」
にこ「…ああ」
にこ(あの海未のことが好きな子ね)
海未「先日、最後の告白をされました」
にこ「最後?」
海未「はい。どうやら、この間にこと一緒に出掛けていたのを、目撃されていたらしくて」
海未「……私が幸せなら、それが一番だと言ってくれて…」
にこ「…本当に愛されてるわね、海未は」
海未「いえ、そんな…………、いえ、そうですね」
にこ「…そういえば、気が付いたらあの噂も綺麗に消えてたし……実際は七十五日もかからないのね」
海未「そうですね。女子校ですし、一つの噂が消え去るのが早いんじゃないでしょうか」
にこ「それか、海未と付き合うようになったからとか」
海未「え?」
にこ「忘れたの? 告白してくれたときに言ってたじゃない。一人の子と付き合えば、噂が消えるかもって」
海未「……そういえばそうでしたね」
にこ「ほんとに忘れてたのね…」
海未「いえ、あのときは想いを伝えるだけで精いっぱいで…」
にこ「あー……確かに顔真っ赤だったもんね」
海未「あまり思い出させないでください…」
にこ「いいじゃない。海未は普通にしてるよりオタオタしてるときのほうが可愛げあるわよ」
海未「褒められてる気がまったくしないのですが…」
にこ「気のせい気のせい」
海未「……それに、可愛いのはにこのほうじゃないですか」
にこ(…海未が可愛いなんて言うの珍しいわね……けどここは素で返したら負けな気がする…)
にこ「そう言ってくれるのは嬉しいけどー、にこにーが可愛いのはみんな知ってることにこっ」
海未「……。真面目に言ってるのですが」
にこ「だから、にこにーとしてちゃんと答えたでしょ?」
海未「…私は、にこの答えがほしいんです」
にこ「にことしても一緒の回答しか返ってこないわよ」
海未「……もういいです」フイッ
にこ「海未って意外と拗ねるの早いわよね」
海未「にこが意地悪ばかりするからですよ。私をからかうのは穂乃果やことりだけで十分です」
にこ「ふーん、じゃぁにこはどうすればいいの?」
海未「…………」バ
にこ「……ごめん、手を広げられても分かんないんだけど」
海未「………」
海未「……」
海未「…」
にこ「いや、黙らないでよ」
海未「……っ…!」
ギュッ
海未「…これくらいのことは、言わなくても察してほしいです」
にこ「そんな無茶な…」
にこ「……というか、海未って抱きしめるの好きよね」
海未「…こうしていると、にこを近くに感じられて落ち着くので」
にこ「…まぁいいけどね、うん。にこはお姉さんだし? これくらい」
海未「……にこの耳、赤いですけど」
にこ「……。そういうことは気づいてても言わないものなのよ」
海未「それは失礼しました」
にこ「…海未ってそんなんでよくモテるわね」
海未「…前はまったく逆のことを言われた気がするのですが」
にこ「気のせいよ。それより、いつまでこうされてればいいの?」
海未「……あと少しだけ」ギュー
にこ「…まぁいいけどね」
にこ(あったかいし、なんかいい匂いするし)ギュ
海未「……にこ」
にこ「んー?」
海未「好きです」
にこ「…、………そういうことは、相手の目を見て言うもんだと思うけど」
海未「…言ってもいいんですか?」
にこ「………やっぱり恥ずかしいからやめて」
海未「そうします。…その代わり、にこも言ってください。好きって」
にこ「……海未、好きよ」
海未「…はい、私も大好きです」
―海未編・終わり―
海未編終わりです
最後まで読んでいただきありがとうございます
前に指摘されました通り、確かに安価は必要ないような気がしてきました…
あと、穂乃果ルートが本当に難しくて……
明日から少し更新頻度がおちるかもしれませんので、本来の目的であるハーレムエンドが書けるのかどうか怪しくなってきました
とにかく頑張りますので、お付き合いいただけるとありがたいです
皆さんレスありがとうございます
非常に遅くなりましたが、ことり編投下していきます
にこ(……みんなのこと一人一人思い返していってみよう…)
にこ(好きな人って…ようするに、ずっと一緒にいたいとか、そういう風に思う人のことよね…?)
にこ(…にこはもうすぐ卒業だし……みんなとは今みたいに頻繁に会えることはなくなるかもしれない)
にこ(そうなったとき、一番寂しいって思う人……)
にこ(……にこが、一番気になってる人…)
にこ(気になる人……気になる人……)ウーン
にこ(………ここ最近の思い出を振り返ると、やけにことりとの出来事が多いんだけど……)
にこ(…まぁここ最近、前よりも結構頻繁に会ったり話したりしてたしね)ウンウン
にこ(……って、ことりのことじゃなくて、気になる人を考えるんだった)
にこ(……)
―――
――
―
にこ「……」
希「にこっち、元気?」
にこ「元気よ…。なによ、その質問…」
希「いや、グッタリしてるから」
にこ「……別に。ちょっとね」
希「ふーん」
にこ「……ねぇ」
希「ん?」
にこ「にこの友達がね、自分に好きな人がいるかどうか自分自身で分からなくてね、この間考えてみたらしいの」
希「うん」
にこ「それでね、今気になってる人は誰なんだろうって考えたらね、何故かある一人の顔が何度も浮かんできたらしいのよ」
希「……それは普通に、その子のことが好きってことちゃうの?」
にこ「い、いや…でも、その子とは最近よく会ったり話したりしてたから、ただ記憶に残ってるってだけの可能性も…」
希「けど、気になる人は誰かって考えた時に顔が浮かんでくんのやろ? …少なくとも、まったく好意がないってわけやないと思うけど」
にこ「……そう、なのかしら」
希「…にこっち自身はどう思うん?」
にこ「にこは………って、いや、これはにこの話じゃなくて友達の話だから!」
希「ああそう…………って、あ」
にこ「どうしたの?」
希「いや、ことりちゃん」
にこ「へぁっ!?」ガタッ
希「へぁって…」
にこ「う、うっさいわね」
希「…なぁ、にこっち」
にこ「なによ」
希「顔、赤いで?」
にこ「……か、風邪気味なのよ」
希「ふーん…」
ことり「あ、にこちゃーん」
希「にこっち、ことりちゃんがお呼びやで」
にこ「分かってるけど…」
にこ「…」チラ
ザワザワ…
ヤダー、ヤザワサンッテバ、ツイニヨンマタ…?
にこ(最悪ね…)ガタ
希「いってらっしゃーい。頑張ってな」
にこ「なにをよ…」テクテク
ことり「あ、にこちゃん、あのね」
にこ「とりあえず、ここじゃ目立つから屋上行くわよ」
ことり「はーい」
―屋上―
にこ「あんたね…また変な噂が広まったらどうすんのよ…」
ことり「三も四もそう変わらないよ」
にこ「大違いよ」
ことり「ことりは、にこちゃんと噂されるなら全然いいんだけど」
にこ「……。で、何の用だったの?」
ことり「昨日の電話のこと」
にこ「昨日? ………ああ、そういえば」ピッ
にこ(教室に行く前にかかってきたっけ……あれから携帯チェックしてなかったから、忘れてた。ことりからだったのね)
ことり「あ、ひょっとして気付いてなかった?」
にこ「うん、ごめん。昨日はちょっとバタバタしてて…」
ことり「ううん。ことりも変なタイミングで電話しちゃったから」
にこ「それで、その電話は何か用だったの?」
ことり「ううん、特に用はなかったんだけど」
にこ「は? なによそれ…」
ことり「昨日ね、宿題やるから残るって言ってたでしょ? 断られちゃったけど、やっぱりそれに付き合いたいなぁって思って」
ことり「でも、ことりもそんなに勉強できるわけじゃないし、邪魔したら悪いなぁって思って、色々考えてるうちにやっぱりやめようと思って電話を切ったの」
にこ「なるほど…」
にこ(だからあんなにコールが長かったのね)
にこ「……って、結局教室までにこを呼びに来たのはなんだったわけ? 電話のことならわざわざ来なくてもメールなりなんなりでいいと思うんだけど」
ことり「…分からない?」
にこ「さっぱり」
ことり「単純に、にこちゃんとお話がしたかっただけだよ」
にこ「………ああそう」
ことり「その冷めきった目はちょっと傷つくなぁ…」
にこ「…」
希『…普通に、その子のことが好きってことちゃうの?』
にこ(……希はあんなこと言ってたけど…にこは多分、こうやって直球で好意をぶつけられることに慣れてなくて…)
ことり「?」
にこ(……だからよね)ウン
にこ(…あれ? でも直球っていうなら絵里も……ん? でもそれじゃぁなんでことりだけ…)
ことり「にこちゃん、どうかしたの?」
にこ「あ、いや、なんでも…」
にこ(……ことりの用はある意味もう済んだんだし、帰ってもいいとは思うんだけど…)
にこ「…時間」
ことり「え?」
にこ「いや…授業が始まるまでもう少しだけ時間あるし……にこはもうちょっとここにいるわ」
ことり「そうなの?」
にこ「…今教室に戻って、また騒がれても嫌だし」
ことり「そっか。……あの、ことりも一緒にいていいかな?」
にこ「今更遠慮するようなガラでもないでしょ」
ことり「まぁそうだけどね。じゃぁ何かお話でもしよっか」
にこ「そうね」
にこ(…別に…もう少しだけ話すくらい、いいわよね)
―――
――
―
希「にこっち、聞いたで」
にこ「……何をよ?」
希「エリちのこと」
にこ「……ああ」
希「断ったんやね。……なんで?」
にこ「なんでって……いつまでもこんな引き延ばした状態じゃ絵里にも悪いって思ったから…」
希「それだけ?」
にこ「………」
にこ「…それだけよ」
希「ふーん。……ところで、この間のにこっちの友達の話やけど」
にこ「なによ、いきなり…」
希「いや、今ふと思い出したから。あれからその友達の心の整理はついた?」
にこ「……多分まだ」
希「そか。あんな、その子のことが好きかどうか、確認する手っ取り早い方法があるで」
にこ「どんな?」
希「抱きしめてみたらええねん」
にこ「」
にこ「……ふざけてる?」
希「まさか」
―――――
―部室―
にこ(……抱きしめてドキドキしたら恋愛感情…って、そんな単純な話あるのかしら…)
にこ(そもそも抱きしめるったって……悔しいことに、にこの身長じゃ抱きつくって表現のほうが正しいわよね)チラ
海未「大体穂乃果はですね、いつも夜更かしするから早く起きられなくて、結果忘れ物が多くなってしまうのですよ。いいですか、そもそも学生の本分は」クドクド
穂乃果「うわ~ん……海未ちゃんが厳しいよーっ」ビエーンッ
穂乃果「ことりちゃん、助けてー!」ダキッ
ことり「ま、まぁまぁ海未ちゃん。穂乃果ちゃんも反省してるから、今日はそれくらいで…」
海未「ことりはいつも穂乃果に甘すぎるんです」
ことり「あはは…」
にこ(…確かに、穂乃果はしょっちゅう誰かにくっついてるけど、ドキドキしてる感じはしないし、完全に友情なんだろうなぁって思うけど)
凛「にーこちゃんっ!」ギュッ
にこ「わっ……って、凛…ビックリしたじゃない…」
凛「へへー。穂乃果ちゃんたちのほう見てたけど、どうかしたの?」
にこ「いや、別に…」
にこ(…確かに、凛に抱き付かれてもドキドキしたりしないけど)
にこ(………案外、こういう単純なことで分かったりするものなのかも…)
―――
――
―
にこ(…けど、よく考えたらことりに、にこから抱きつくってどんなシチュエーションよ…)
ことり「…にこちゃん?」
にこ「あっ、ご、ごめ……なに?」
ことり「いや……ただ、なにか考えてるみたいだったから、どうしたのかなぁって」
にこ「あー……いや、何でも。それよりごめんね。急にお昼に誘ったりして」
ことり「ううん。にこちゃんから誘ってくれるの珍しいし、すごく嬉しかったよ」
にこ「ん」
にこ(…二人で屋上でお昼。幸い辺りには人もいないし、やるなら今だとは思うんだけど…)
ことり「にこちゃんのお弁当、おいしそうだね。特にその卵焼きとか」
にこ「……一つ食べる?」
ことり「いいの?」
にこ「その代わり、交換条件出すけど」
ことり「交換条件? どんな?」
にこ「だ……抱きつかせて」
ことり「」
ことり「………あ、あの、にこちゃん」
にこ「…なによ」
ことり「その…そういうこと言うのは、あんまりよくないと思うよ」
ことり「…誤解しちゃう人とかもいるから」
にこ「……こういう言い方くらいしか思いつかなかったのよ」
ことり「よく分からないけど……まぁ、にこちゃんがそれでいいなら…ことりは全然、大歓迎だけど」
にこ「ん。じゃぁはい」ヒョイ
ことり「……あーんしてくれるの?」
にこ「穂乃果たちと普通にしてたの見て、友達同士なら普通のことなのかなって思ったんだけど…」
ことり「…うん、そうだね。普通、だよね」コクコク
ことり「じゃぁ、えっと……いただきます」パクッ
にこ「……どう?」
ことり「うん、すごくおいしいよ。やっぱりにこちゃん、お料理上手だね」
にこ「別に。ただ慣れてるだけよ」
ことり「もう、こういう時は素直に褒められてればいいのに」
にこ「わーい! ことりちゃんに褒めてられて、にこにーとっても嬉しいっ! ……こんな感じ?」
ことり「うん、可愛いよ」
にこ(苛立たせるつもりで言ったんだけどなぁ…)
ことり「…じゃぁ、はい」バ
にこ「……?」
ことり「いや、にこちゃんが言ったんでしょ? 抱きつかせてって」
にこ「あ、ああ、なるほど……」
ことり「だから、さぁこいって感じで、手を広げてみたんだけど…」
にこ「…じゃ、じゃぁ、遠慮なくいかせてもらうわ」
ことり「うんっ」
にこ(……こんな宣言すると、余計にやりづらくなるけど…そうも言ってられないわね)ガタ
ことり「あ、立ち上がるんだ」
にこ「…別にいいでしょ」
にこ(こうすれば身長差は気にならないし…)
ことり「じゃぁ、ばっちこーい」バッ
にこ「…なんか野球選手みたいね」
ことり「こうでもしないと、ちょっと恥ずかしいし…」
にこ「そ、そうよね、うん」
にこ(……よしっ)
にこ「じゃぁ、いきます!」
ギュッ
ことり「……」
にこ(……た、確かに、凛とか穂乃果のときとは違って、変な感じがするけど…)
にこ(でもこれって、普段にこから抱きつくことが少ないから、そう感じるだけかもしれないし……)
にこ(…よく分かんないからもうちょっとだけ…)
ことり「…にこちゃん」
にこ「な、なに?」
ことり「これって、抱きしめ返してもいいのかな?」
にこ「………、好きにすれば」
ことり「……うん」ギュ
にこ(……なんか、変な感じ)
―――
――
―
ことり「あ、にこちゃーん」ヒラヒラ
にこ「……ことり、なんで三年の教室に?」
ことり「希ちゃんから、今日はにこちゃん日直で遅くなるって聞いたから」
にこ(…希、余計なことを…)
ことり「日直って一人なの?」
にこ「もう一人の子がなんか用があるらしくて、先に帰っちゃったのよ」
ことり「そうなんだ。じゃぁことりがお手伝いするよ」
にこ「いいわよ、別に。あとは日誌を書いておしまいだし」
ことり「なら終わるまで待ってるね」ガタ
にこ「……先に部室行っててもいいんだけど」
ことり「わざわざ迎えに来たのに、そんなことしないよ」
にこ「じゃ、ちゃちゃっと終わらせるわ」カリカリ
ことり「うん。あ、でも急がなくてもいいよ」
ことり「にこちゃんと二人きりの状況、嬉しいから」
にこ「……」カリカリカリッ
ことり「す、すごい速さで書き進めたね…」
にこ「ちゃっちゃと終わらせるって言ったじゃない」
ことり「……まぁ、こういう扱いはもう慣れちゃったけど」
にこ(……二人でいる時間は嫌いじゃないし、好きって言われると動揺しちゃうし、抱きついたときも……他の子とは違う感じがしたけど…)
ことり「……」ジー
にこ「…」カリカリ
ことり「……」ジー
にこ「……あの、黙って見るのはやめてくれない?」
ことり「あ、ごめん。やることなかったから、つい」
にこ「…日誌書きながらでいいなら、なんか話す?」
ことり「うん。けど、なにかって言われても、パッと思いつかないね…」
にこ「別に何でもいいわよ。どうせもうすぐ書き終わるし」
ことり「……じゃぁ、にこちゃんの好きな人について」
にこ「」ボキッ
ことり「シャーペンの芯、盛大に折れたよ」
にこ「わ、分かってるわよ」カチカチ
にこ「というか、いきなり何なのよ、そのぶっ飛んだ話題は」
ことり「ここに来る前、希ちゃんに会ったって言ったでしょ? その時に言ってたの。にこちゃん、最近気になる人ができたらしいって」
にこ(希ってば本当に余計なことしか……、いや、機会をつくってくれてるんだろうけど…)
ことり「ね、それって本当?」
にこ「……ことりなら、わざわざ聞かなくてもにこの表情で分かるんじゃないの?」
ことり「やってみようと思ったけど、ちょっと難しいかなぁ。…それに、この問題はことりの私情も入っちゃうし、冷静な判断がしにくいんだよ」
ことり「…だからにこちゃんの口から教えてほしい」
にこ「……本当よって言ったらどうする?」
ことり「…聞きたい。にこちゃんの好きな人」
ことり「相手によっては……ちゃんと、キリをつけるから」
にこ「キリって…」
ことり「にこちゃんを諦めるってことだよ。いつまでもズルズル引きずられちゃ、迷惑でしょ?」
にこ「……別に、迷惑じゃないわ」
ことり「…そう言ってくれるのは嬉しいけど、ことりのほうが辛くなっちゃうかもしれないから」
にこ「……」
にこ(…なんか変な誤解されてる気がする。ちゃんとハッキリ言わないと…)
にこ「あ、あのね、ことり」
ことり「ん?」
にこ「にこの好きな人……というか、気になってる人、教えてあげるわ」
ことり「……あんまり聞きたくないけどね」
にこ「…多分だけど、あんた絶対間違った想像してると思うわよ」
ことり「間違ったって…、……そういう期待をもたせる言い方、あんまりよくないよ」
にこ「よくなくないわよ。期待もたせるとかそういう意味じゃなくて、本気で言ってるんだもの」
ことり「…どういうこと?」
にこ「だから、つまり………、…にこが好きなのは、あんたよ」
ことり「……」
ことり「……あの、それ、嘘じゃない?」
にこ「嘘じゃないわ」
ことり「………」ポカ
にこ「…なんで今、自分の頭を叩いたの?」
ことり「いや、夢かと思って…」
にこ「現実に決まってるじゃない」
ことり「……だって、ことりだよ?」
にこ「…どういうことよ」
ことり「ことりなんかでいいの?」
にこ「なんかってなによ。……ことりがいいの」
にこ「……遅くなったけど、ことりと付き合いたい。だから、にこと付き合ってください」
ことり「……うん。ことりでよければ、喜んで」
にこ「……。…よかったーっ!」ガタッ
ことり「きゅ、急に立ち上がるから、びっくりしたよ……」
にこ「あ、ごめん。いや、ちょっと緊張してたから…」
ことり「…ねぇ、にこちゃん。これ、夢じゃないんだよね?」
にこ「さっきから言ってるでしょ。現実だってば」
ことり「そっか…、……」
ギュッ
にこ「……あの、にこまだ日誌書いてる最中なんだけど…」
ことり「うん、ごめん」
にこ「………まぁ、いいけどね」ギュ
―――
――
―
ことり「にこちゃん、はい、あーん」
にこ「……」パクッ
ことり「おいしい?」
にこ「ん」コクリ
ことり「えへへ、よかった。はい、じゃぁもう一口、あーん」
にこ「……あのさ、ことり」
ことり「ん?」
にこ「恥ずかしいんだけど」
ことり「なにが?」
にこ「“あーん”がに決まってるでしょ。にこ、今日一度も自分のお箸でご飯を食べてないのよ。あと、なんでにこがことりのお弁当食べちゃってるのよ」
ことり「それはことりが食べてほしかったから」
にこ「じゃぁ普通に食べさせてよ」
ことり「けど、せっかく二人きりでお昼なんだし」
にこ「いや、だからって…」
ことり「……」シュン
にこ「…ああもう! いいわよ、もういいから、その顔やめなさいよ!」
ことり「にこちゃんって本当に単純だよね」
にこ「悪かったわね。どうせバカだって言いたいんでしょ」
ことり「そんなことないよ。…にこちゃんのそういうとこ、大好きだよ」
にこ「………。ん」スッ
ことり「なに?」
にこ「にこばっかり食べさせてもらうのも悪いでしょ。ほら……あ、あーん」
ことり「…にこちゃん可愛い」
にこ「バカなこと言ってないで、早く食べなさいよ」
ことり「うん。あーんっ」パクッ
ことり「うん。あーんっ」パクッ
ことり「えへ……うん、おいしいよ」
にこ「ん。ほら、さっさと食べないとチャイム鳴るわよ」
ことり「そうだね。じゃぁはい、あー
にこ「あーん、は、もういいから」
ことり「えぇー…」
にこ「……ん」ス
ことり「あ、にこちゃんがしてくれる分にはいいんだ」
にこ「まぁ、うん。ほら、早く」
ことり「あーん」パク
ことり「んー、やっぱりにこちゃんはお料理上手だね」
にこ「ことりのお弁当も十分おいしいけど」
ことり「お母さんが作ったやつだからだよ」
にこ「えっ」
にこ(てっきりことりの手作りかと…)
ことり「まぁ冗談だけどね」
にこ「そういう分かりにくい冗談は本当にやめて」
ことり「にこちゃんが素直に褒めてくれるなんて珍しかったから、つい…」
ことり「…けど、おいしいって言ってくれて嬉しいよ。ありがとう」
にこ「別に。本当のこと言っただけだし」
ことり「にこちゃん、最近ちょくちょく素直になってくれるよね」
にこ「にこはいつだって素直でしょ。はい、あーん」ス
ことり「あーん」パク
ことり「それ、本気で言ってる?」
にこ「冗談よ。……まぁ、ことりが相手ならね」
ことり「にこちゃん…」
にこ「はい、あーん」ス
ことり「…」パクッ
ことり「…ねぇ、にこちゃん」
にこ「あーん」ス
ことり「」パクッ
ことり「……あの、食べさせてくれるのは嬉しいんだけど、ペースがはやいよ」
にこ「そう?」
ことり「うん。全然喋れないもん」
にこ「今はご飯中だし、いいじゃない」
ことり「…にこちゃん、ただ恥ずかしいだけなんじゃ…」
にこ「あーん」ス
ことり「もー、ごまかさないでよ」
にこ「別にごまかしてはいないわよ。ただ、こういうやりとりとか面と向かってするの恥ずかしいでしょ」
ことり「そっかなぁ…。ことりは憧れるけど」
にこ「…残念なことに、にこにはその憧れはかなえてあげられそうにないわ」
ことり「別にいいよ」
にこ「いいの?」
ことり「うん。にこちゃんとなら、一緒にいられるだけで十分幸せだもん」
にこ「……、……だから、そういうのをやめてほしいって言ってるんだけど…」
ことり「それは無理かも」
にこ「はぁ………まぁいいけどね」
にこ(ことりがこういう感じなのは、それこそ付き合う前から分かってたことだし)
ことり「……やっぱり、こうやって言われるのは嫌?」
にこ「嫌って言ったってやめないんでしょ」
ことり「にこちゃんが本当に嫌がるならやめるよ。嫌われたくないもん」
にこ「…ことりって意外と卑屈よね。自信がないというか…」
ことり「昔からことりの周りには、ことりよりすごい子がいっぱいいたから。多分癖なんだよ」
にこ「ふーん」
ことり「ふーんって……すごく興味なさそうだね」
にこ「実際あんまり興味ないし」
ことり「えー…」
にこ「…にこはね、完璧なのよ」
ことり「う、うん?」
にこ「完璧に可愛いし、完璧なアイドルになるし、とりあえず完璧なの」
ことり「にこちゃんは自信家さんだね」
にこ「そうでもないとやってられないでしょ」
にこ「あんたは、その完璧なにこが好きになった相手なんだから、もうちょっと自信もちなさい」
ことり「……うん」
ことり「じゃぁ、にこちゃん。ずっとことりのそばにいてね。そしたらもうちょっとだけ、自分に自信もてるかもしれないから」
にこ「…ま、そういうことなら仕方ないわね。仕方ないから、このにこにーがそばにいてあげるわ」ウン
ことり「ふふ…やっぱりそういうところは素直じゃないままなんだね」
にこ「努力はしてるんだけどね…」
ことり「にこちゃんはそのままでいいよ。そのまま変わらないでいてね」
にこ「……まぁ、ことりがそう言うなら」
ことり「うん。…ねぇ、にこちゃん」
にこ「ん?」
ことり「大好きだよ」
―ことり編・終わり―
読んでいただいた方、ありがとうございます
次の真姫編はもう少し早く更新できるよう頑張ります
レスありがとうございます
遅くなってすみません
真姫編投下していきます
にこ(……みんなのこと一人一人思い返していってみよう…)
にこ(好きな人って…ようするに、ずっと一緒にいたいとか、そういう風に思う人のことよね…?)
にこ(…にこはもうすぐ卒業だし……みんなとは今みたいに頻繁に会えることはなくなるかもしれない)
にこ(そうなったとき、一番寂しいって思う人……)
にこ(……にこが、一番気になってる人…)
にこ(………気になってるかどうかは分からないけど…心配な下級生なら一人いるのよね)
にこ(最近、真姫ちゃんの様子がおかしいっていうか……なんか不安定っていうか…)
にこ(…にこたちが卒業しちゃう前に、なんとかしてあげたいけど……どうすれば…)
ガラッ
にこ「!?」ビクッ
真姫「…」
にこ「まっ…真姫ちゃん? え、なんでここに?」
真姫「……電話」
にこ「え?」
真姫「…電話したのに、出なかったから」
にこ「……ああ、さっきの電話、真姫ちゃんだったんだ」
にこ「ごめん。宿題してたから、出るに出れなくて…」
真姫「宿題、そんなに多いの?」
にこ「え、えっと……まぁね、うん」
にこ(本当はもう終わってるけど…)
真姫「じゃぁ手伝うわ」
にこ「えっ…い、いや、大丈夫よ。さっきも言ったでしょ」
真姫「手伝いたいの。…お願い」
にこ(真姫ちゃんがお願いしてくるなんて珍しい……けど、まだ一応考え事の途中だし…)
真姫「……にこちゃん」キュ
にこ「……分かったわ。じゃぁお願いする」
真姫「うん!」パァッ
にこ(我ながら、下級生に甘すぎね…)
真姫「じゃぁさっそくやりましょう。どこか分からないとことかある?」
にこ「え、あー……う、うん」
にこ(宿題は終わってるから、適当に教科書開いて…)パラ
にこ「こことか…」
真姫「ああ…ここなら分かるわ。ちょっとシャーペンかして」
にこ「ん」ス
にこ(……って、三年生の範囲まで分かるなんて、さすが真姫ちゃん…)
真姫「まずここは、この公式を使って…」カリカリ
にこ(勉強だけに限らず、真姫ちゃんって色々すごいわよね)
にこ(歌もダンスも上手いし、ピアノも弾けるし作曲もできるし。顔も…悔しいけど、かなり良い方だし)
にこ(……正直、なんでにこのこと好きなのか本当に理解できない…)
真姫「で、ここをこうすれば……って、にこちゃん、聞いてる?」
にこ「え?」
真姫「聞いてるのかって言ったのよ」
にこ「あー…うん、聞いてるわ。真姫ちゃんはすごいわね」
真姫「なんかバカにしてない?」
にこ「してないしてない」
真姫「ならいいけど………ほら、今の解き方でこの問題やってみて」
にこ「あ、うん」
にこ「………」
真姫「にこちゃん?」
にこ「……真姫ちゃん、分かんない」
真姫「本当に聞いてなかったのね…」
にこ「ご、ごめん。ついボーッとして…」
真姫「…にこちゃんって、私と二人のときはいつもボーッとしてない?」
にこ「そうだっけ?」
真姫「そうよ。……まぁ、どうせ私といたってつまらないんだろうけど」
にこ「いや、そんなことないってば」
にこ「そういうことじゃなくて……ほら、真姫ちゃんの顔って、まぁ、可愛いほうじゃない。だからつい見とれちゃうというか…」
にこ(って、なによこの言い訳…)
真姫「……それならいいんだけど」
にこ(いいんだ…)
にこ「…今のは我ながら、かなり最低かなって思ったんだけど…」
真姫「どうして?」
にこ「どうしてって……」
真姫「私はにこちゃんにならどこを褒められても嬉しいわよ。顔だろうとなんだろうと」
真姫「それに、私の顔が可愛いのは事実だしね」
にこ「すごい自信ね…」
真姫「お互い様でしょ」
にこ(…まぁ、にこもそういうキャラでやってるしね)
真姫「……それより、見惚れるってことは、にこちゃんは私の顔、嫌いじゃないのよね」
にこ「え、そりゃ、まぁ……嫌いって言う人はあんまりいないんじゃないの?」
真姫「そう。じゃぁ声は?」
にこ「声? …まぁ、いい声なんじゃないの? 歌声とか、特に」
真姫「なら体は?」
にこ「体っ!? そ、そんなのに好きも嫌いもないでしょ!?」
真姫「じゃぁ嫌いじゃないのね」
にこ「ま、まぁ、そりゃ……嫌う理由がないし」
真姫「そう。じゃぁ宿題再開しましょ」
にこ「う、うん」
にこ(……今の会話の意味って一体…)
―――――
にこ「疲れたわ…」グッタリ
真姫「それは私のセリフでもあるんだけど」
にこ「手伝ってくれるって言ったのは真姫ちゃんじゃない」
真姫「まぁ…そうだけど」
真姫「それにしても、にこちゃんって本当に勉強苦手なのね」
にこ「悪かったわね…」
真姫「…このままじゃ留年しちゃうかもね」
にこ「や、やめてよ、なんか本当にありえそうで笑えないわよ」
真姫「……やっぱり留年しない?」
にこ「するわけないでしょ」
真姫「別に二年くらい留年したってそう変わらないわよ」
にこ「いや、変わるわよ!」
真姫「……ケチ」
にこ「ケチって…あんたね…」
にこ(というか、これってどこまで本気で言ってんのかしら)
真姫「……」ギュ
にこ「……真姫ちゃん」
真姫「なに?」
にこ「今、なんで自然に手つないだの?」
真姫「さっき言ったじゃない。私のこと嫌いじゃないって」
にこ「え? ………あー」
にこ(真姫ちゃんのことっていうより、真姫ちゃんの顔とか声とかだった気がするけど)
真姫「嫌いじゃないなら、手を繋いでも迷惑じゃないでしょ」
にこ「なにその理屈…」
真姫「…嫌だったら離すけど」
にこ「…嫌ではないけど」
真姫「じゃぁこのままで」
にこ「……真姫ちゃんって、なんというかここ最近変わったよね」
真姫「私は昔からこんな感じよ」
にこ「そうだっけ…」
真姫「そうよ」
にこ(……まぁ、それだけ心を開いてくれるようになったってことなのかな…)
にこ「あ。じゃぁにこ、こっちだから」ピタ
真姫「送ってくわ」
にこ「いい。後輩に送られるほど落ちぶれちゃいないわ」
真姫「送りたいの」
にこ「にこは送られたくないの」
真姫「…どうして」
にこ「真姫ちゃんが一人で帰れるか心配になるから」
真姫「子供じゃないんだから平気よ」
にこ「その言葉、そのまま打ち返すわ」
真姫「……じゃぁ諦めるわ」
にこ「ん」
真姫「…一応、心配してくれてありがとう」
にこ「いや、別にお礼を言われるほどじゃないけど…」
真姫「…ねぇ、にこちゃん」
にこ「ん?」
真姫「明日、一緒に出掛けるの、楽しみにしてるから」
にこ「あー……うん」
にこ(にこも楽しみにしてる…とか言ったら、さすがにまずいわよね)
真姫「じゃぁまた明日ね」
にこ「うん」
にこ(……やっぱりなんとかしないとね…)
―――
――
―
にこ「」
真姫「あ、にこちゃん。おはよう」
にこ「真姫ちゃん…今、約束の時間の何分前だっけ?」
真姫「四十分前」
にこ(…来るの早すぎでしょ。なんなの、やっぱりにこが遅すぎるだけなの…?)
にこ「それで、今日はどこ行くの?」
真姫「にこちゃんの好きなところでいいわよ」
にこ「いや、真姫ちゃんに合わせるわ。にこ、先輩だしね!」ドヤッ
真姫「…私の行きたいところでいいの?」
にこ「ええ」
真姫「……じゃぁ、にこちゃんの家」
にこ「えっ!?」
真姫「前にエリーも行ってたでしょ。だから私も行きたい」
にこ「い、いや、けど今日は妹たちもいるし…」
真姫「なら妹さんたちも一緒に遊びましょう」
にこ「ええええぇぇ……」
真姫「…嫌なの?」
にこ「嫌ってわけじゃないけど…」
にこ(それに、こころとここあはすごく喜ぶだろうけど…)
真姫「……家、行っていい?」
にこ「…………いい、けど…」
真姫「!」パァッ
にこ(…可愛い……じゃなくて、本当に甘いなぁ…)
―――
――
―
希「で、そのあと一緒に遊んだ、と」
にこ「こころとここあと一緒にね」
希「で?」
にこ「…それだけよ」
希「ふーん。その後の穂乃果ちゃんとのデートも通して、なにか感じたこととかないん?」
にこ「デートって…。…まぁ、穂乃果と遊ぶのは普通に楽しかったわよ。あんなテンションだから、ちょっと疲れたけど」
希「真姫ちゃんとは?」
にこ「別の意味で疲れたわよ」
にこ「こころたちはお客さんが来たってだけではしゃぎまわるし、真姫ちゃんはそれに翻弄されっぱなしだったし。真姫ちゃんって意外と子供に弱いのね。あ、それと一緒にお昼食べたんだけど、そのときに意外にも真姫ちゃんが」
希「あー、はいはい、ストップ」
にこ「なによ」
希「…気づかへん?」
にこ「なにによ」
希「んー……、はい」ス
にこ「…なに? 急に真顔になって」
希「これが、にこっちのいつもの表情」
にこ「はあ…」
希「で、これが穂乃果ちゃんとか、他の子のこと話してるときの表情」フッ
にこ「…なんとも微妙な笑顔ね」
希「まぁにこっちの性格上、こんな笑顔になんのやろ」
希「そんで、これがさっきのにこっちの顔」ニコーッ
にこ「………何が言いたいわけ?」
希「ありゃ。分からへん?」
にこ「さっぱり」
希「にこっち、真姫ちゃんの話するときはすごい笑顔やねぇって話」
にこ「……えっと…?」
希「心底意味が分からないって顔やね」
にこ「だからさっぱり分かんないってば。もっと分かりやすく言ってよ」
希「んー……つまりな、にこっちって、真姫ちゃんのこと好きなんやないの?」
にこ「……………は?」
にこ「いや……いやいやいや、だって真姫ちゃんは後輩よ?」
希「たった二歳差やん」
にこ「いや、けど一年前まで中学生だったような子よ?」
希「好きとかそういうんに年齢は関係ないと思うけど」
にこ「……」
希「…反発する要素が年齢しか見当たらへんあたり、中らずと雖も遠からずってやつちゃうん?」
にこ「…………と、とりあえず、考えてみる」
希「うん、まぁゆっくり考えてみ」ナデナデ
にこ「…」
―――
――
―
にこ(……真姫ちゃんは生意気で可愛い後輩だけど…かといって、それが好きとつながるかって言われると……よく分かんない…)ムー
希「…で、考えはまとまった?」
にこ「ぐっちゃぐちゃ」
希「やと思った」
にこ「だって真姫ちゃんはまだ一年生だし……そりゃまぁ、可愛いと思う時だってあるけど…それだって、妹たちに感じるのと同じような感覚かもしれないし…」
希「んー……にこっちは難しく考えすぎとちゃうかなぁ」
にこ「そんなこと言われたって…」
希「相手を可愛いと思う。ふとしたときにドキッとする。その相手が自分以外を見ていたら寂しくなる。家族でもない相手にこれだけ思えば、それは恋やと思うけど」
にこ「……一番最後にいたっては覚えがないんだけど」
希「そりゃー肝心の真姫ちゃんがにこっち一筋なんやもん。覚えもないやろ」
希「じゃぁ試しに想像してみぃな。にこっちにフラれて傷心中の真姫ちゃん」
にこ「ちょっと、なに勝手にフッてんのよ」
希「まぁまぁ、黙って想像して。で、その真姫ちゃんを優しく慰める……そうやね、無難に穂乃果ちゃんにしとこか。ウチやと感情移入できひんやろうし」
にこ(なにが無難なのよ)
希「次第に仲を深めていく二人。真姫ちゃんはだんだんにこっちやなくて穂乃果ちゃんを見るようになる」
希「にこっちに仕掛けてたみたいな積極的な行動もぜーんぶ穂乃果ちゃんにやるんやで。熱っぽい瞳で見つめて、好き好きって言って、無邪気に懐いてくねん」
希「真姫ちゃんが自分以外に好意を向けるん、どう思う?」
にこ「………」
希「…考え、まとまった?」
にこ「おかげさまでさらにぐちゃぐちゃになったわよ」
希「ありゃ。まぁでも、ちょっとはムッとしたんやない?」
にこ「…するわけないでしょ」
希「ふーん」
―――――
にこ(…希のあの顔…やっぱり見破られてるんだろうなぁ…)テクテク
凛「あっ、にこちゃん! ひょっとして凛たちのこと迎えに来てくれたの?」タッタッタッ
にこ「あ、凛……あれ、一人? 真姫ちゃんたちは?」
凛「真姫ちゃんが日直で、かよちんはその付き添いで職員室にゃー。凛もついていこーと思ったけど、真姫ちゃんに三人もいたら邪魔って言われちゃった!」ニコッ
にこ「そんな笑顔で…」
凛「えへ。けどその代わりににこちゃんに会えて、凛ハッピーだよ!」
にこ(…可愛い後輩っていえば、凛だってもちろん花陽だってそうなんだけど、何故か真姫ちゃんとはちょっと違う気がする)
にこ(………やっぱり、そういうことなのかしら…)
凛「じゃぁにこちゃん、職員室まで二人のこと迎えにいこーよ」グイッ
にこ「え、でも…」
凛「かよちんと真姫ちゃんの鞄持ってけば大丈夫だよ。そのまま四人で部室いこー」
にこ「…そうね。じゃ、行きましょうか」
凛「うんっ!」
凛「で、その時かよちんがどこからかご飯を取り出してきてね」テクテク
にこ「さすが花陽、ブレないわね…」テクテク
凛「凛はそんなかよちんも好きにゃー……って、あ、かよちんと真姫ちゃんだ!」
にこ「え? …あ、ホントだ」
にこ(……二人で並んで歩いてる。…いや、当たり前なんだけど)
凛「二人とも、まだこっちには気づいてないみたいだね」
にこ「そうみたいね。…話に夢中になってるんじゃない?」
凛「? にこちゃん、なんか顔暗いにゃ」
にこ「べ、別にそんなことないでしょ」
凛「んー…ならいいけど。よし、じゃぁ凛いっきまーす!」ダッ
にこ「え、ちょ、凛!」
凛「かよちーんっ! まっきちゃーん!」ダダダッ、ドーン
ワァッ、リ、リンチャン!?
チョット、アブナイジャナイ!
にこ(すごい行動力…)
真姫「……あ、にこちゃんも一緒だったのね」
にこ「うん」
凛「わざわざ凛たちを迎えに来てくれたんだにゃー」
花陽「そうなの? 珍しいね」
にこ「まぁたまにはね」
真姫「…」
凛「じゃぁみんなで部室いこ!」グイッ
花陽「わっ、り、凛ちゃん、引っ張らないでええぇぇ!」
にこ「凛は相変わらず元気ね…」
真姫「…」ギュ
にこ「真姫ちゃん?」
真姫「私たちも手繋いでいきましょ」
にこ「……うん」
真姫「えっ、本当にいいの?」
にこ「ま、まぁ、たまにはね」
真姫「嫌じゃないの?」
にこ「嫌なら言わないわよ。真姫ちゃんだってそうでしょ?」
真姫「…うん。嬉しい」
にこ(……)
希『真姫ちゃんが自分以外に好意を向けるん、どう思う?』
にこ(…真姫ちゃんが、他の人に同じように笑いかけたり、頬染めたりしたら…そりゃ、寂しいし、ムッとするわよ)
―――
――
―
にこ「真姫ちゃん、ごめんね、待った?」ガチャ
真姫「ピアノ弾いてたから平気」
真姫「それよりどうしたの? 急に、練習後に話がしたいなんて。しかも音楽室で……二人きりなんて」
にこ「あー…うん。ちょっと他の人には聞かれたくない話だから」
真姫「…なに?」
にこ「うん。あのね…えっと…」
にこ(…いざ言うとなると、なんて切り出していいか分からないわね…)
真姫「……」
にこ「……ま、真姫ちゃん、あのね!」
真姫「にこちゃん、好きよ」
にこ「…はっ?」
にこ(先に言われた……いや、前にも言われたことあるけど…! あ、でもこの流れならさらっと好きって言えるかも)
にこ「あのね、真姫ちゃん、」
真姫「好き、大好き。きっと私が一番にこちゃんのこと好きだから」
にこ「あの、真姫ちゃん、にこの話を…」
真姫「だから私を選んで」
にこ「いや、だから…」
真姫「…今日呼び出したのって、あの日の返事でしょ? 付き合ってって言った話」
にこ「そうだけど…」
真姫「………私、にこちゃんに断られたら、なにするか分からないわよ」
にこ「…なにそれ、脅し?」
真姫「事実を述べただけ」
にこ「………はぁ」
真姫「な、なによ、その溜息は」
にこ「人の話ちゃんと聞きなさいっての」
真姫「…聞いてるじゃない」
にこ「聞いてないわよ」
にこ「…一度しか言わないから、ちゃんと聞きなさい」
真姫「…なによ」
にこ「にこも、真姫ちゃんのこと好きよ」
真姫「………ホントに?」
にこ「ホントよ」
真姫「……付き合ってくれるの?」
にこ「うん」
真姫「…嘘だったら、本気で怒る……というか、嘘になんてさせないわよ」
にこ「嘘じゃないわ」
真姫「……じゃぁ、もう一回言って。好きって」
にこ「…さっき、一度しか言わないって言わなかった?」
真姫「言って」
にこ「はぁ……。…好きよ、真姫ちゃん」
真姫「うん……ありがとう」
にこ「どういたしまして……って、ありがとうって変じゃない?」
真姫「いいのよ。幸せなんだから」
にこ「…よくそういうこと、真顔で言えるわね」
真姫「本当のことだもの」
にこ「……まぁいいけどね」
真姫「にこちゃん、顔赤いわよ」
にこ「うっさいわね。…ほら、話も終わったことだし帰るわよ」
真姫「うん。あ、にこちゃん。手繋いでもいい?」
にこ「当たり前でしょ」
真姫「……大好き」
にこ「ああもう、分かったから、いちいちそういうこと言わないでってば」
真姫「うん」
にこ(ホントに分かってんのかしら…)
―――
――
―
真姫「…そういえば」
にこ「んー?」
真姫「エリーのことはよかったの?」
にこ「…真姫ちゃんに告白する前に、ちゃんと話をしたわ」
真姫「そう。………ねぇ、本当に私でよかったの?」
にこ「次似たようなこと言ったら怒るわよ」
真姫「…ごめんなさい」
にこ「ほら、早く行きましょ。こころとここあ、首を長くして待ってるんだから」
真姫「ええ。二人に会うのは久しぶりだから楽しみだわ」
にこ「二人とも元気いっぱいだから、体力奪われないように気を付けてね」
真姫「大丈夫よ。私、にこちゃんと一緒なら元気百倍だから」
真姫「……恥ずかしいんだからなにか言ってよ」
にこ「恥ずかしいなら言わないでよ」
にこ「…真姫ちゃん、本当にやわらかくなったわね」
真姫「やわらかく? …体が?」
にこ「いや、表情とか話し方とか」
真姫「…それは、にこちゃんの前だからでしょ」
真姫「誰だって好きな人と一緒にいるときはそういうものだと思うわよ」
にこ「んー…だとしたら、にこはラッキーね」
真姫「どうして?」
にこ「だって、真姫ちゃんは素直なほうが可愛いもん」
真姫「……」
にこ「あ、もちろん素直じゃない真姫ちゃんも可愛いけどね」
真姫「……にこちゃん」
にこ「なに?」
真姫「キスしたい」
にこ「はっ!?」
真姫「したい。しましょう。ね?」
にこ「いや、ちょっ……ここ、外!」
真姫「あそこの電柱の陰なら誰にも見られないわよ。そもそもこの周辺、人少ないじゃない」
にこ「そういう問題じゃなくて! …明日まで我慢してよ」
真姫「そんなの無理に決まってるでしょ」
にこ「そんな真顔で…」
真姫「さっき、素直なほうが可愛いって言ったじゃない」
にこ「可愛いからって、無茶を全部聞くってわけじゃないわよ!」
真姫「………ダメなの?」シュン
にこ「う………」
にこ(その表情、わざとやってんじゃないでしょうね…)
真姫「にこちゃん…」
にこ「……あーもー!」グイッ
チュッ
真姫「っ…」
にこ「……好きよ。真姫ちゃん」
真姫「わ、私も。にこちゃん、大好き」ギュッ
にこ(可愛い…)
真姫「にこちゃん、にこちゃん、好き。もう絶対に離さないから」
にこ「うん」
真姫「学校卒業しても社会人になってもずっと一緒だから。一緒に生きて、いずれ一緒のお墓に入りましょう」
にこ「……真姫ちゃん、なんかちょっと、愛が重い」
真姫「い、いいじゃない、別に」
にこ「まぁいいけどね。…それだけ愛されてるってことだし、嬉しいよ」
真姫「っ………にこちゃん、もう一回キスしたい」
にこ「また!?」
―真姫編・終わり―
真姫編終了です
やっぱり最後投げやりですみません
読んでくださった方、ありがとうございます
そして真姫ちゃん誕生日おめでとう!
体力と時間が限られてきたので、次から安価ありのハーレム(もどき)編に突入するかもしれません
決してほのりんぱなのルートが書きたくないとかそういうわけじゃございません
余裕があれば上記三人の誰かのルートからはじめます
レスありがとうございます
次からハーレム…というより、固定なしのルートを書いていきます
安価が出ます
目的が決まってないので、途中でぐだってしまうかもしれません
ほのりんぱなルートは気力が残っていたら、このあとに書きたいと思っています
にこ(……みんなのこと一人一人思い返していってみよう…)
にこ(好きな人って…ようするに、ずっと一緒にいたいとか、そういう風に思う人のことよね…?)
にこ(…にこはもうすぐ卒業だし……みんなとは今みたいに頻繁に会えることはなくなるかもしれない)
にこ(そうなったとき、一番寂しいって思う人……)
にこ(……にこが、一番気になってる人…)
にこ「気になる人……」ウーン
にこ(……ダメだ、μ’sのみんなの顔ばっかり浮かぶ…)
にこ(誰のことを思い出した時にドキドキするかって考えても………、ダメね。こういう感じで考えると、誰が相手でも多少なりともドキドキするし…)
にこ(こういうとき、特定の一人が思い浮かばないってどういうことなの…?)
にこ(…普通に考えれば、好きな人がいないってことになるわよね)
にこ「………まぁ、そういう場合もあるわよね」ウン
―――
――
―
にこ(とはいえ……この場合、どうすればいいのかしら…)
にこ(絵里たちにはどう返事をすれば…)
希「にこっち、なんかお悩み?」
にこ「ちょっとね…」
希「…ああ、そうや、昨日の電話のことなんやけど」
にこ「電話? ……ああ、あれ希からだったの。ごめん、確認し忘れてた」
希「いや、平気」
にこ「で、なにか用だったの?」
希「いやぁ、ただにこっちの声が聞きたくてっ☆」
にこ「……」
希「その冷たい視線、やめてくれへん?」
にこ「で、本当の用件は?」
希「昨日は無事に宿題、終わらせられたんかなぁって思て」
にこ「え? …そりゃ、終わってなかったら今こうしてのんきにしてないわよ」
希「あー、いや、そうやなくて、もっと違う方向の」
にこ「………ほんと、あんたって何でもなんでもお見通しなのね」
希「スピリチュアルやから」
にこ「意味分かんないんだけど……まぁいいわ。一応、そっち方面のこともちゃんと考えたわよ」
希「…で、結論は出た?」
にこ「……まぁ、うん」
希「そか。……ついに、にこっちも人のものになるんやなぁ…」
にこ「もの扱いしないでよ。…というか、にこは誰のものにもならないわよ」
希「えっ?」
にこ「…なによその、心底意外そうな顔は」
希「いや、そりゃ……。……あの、にこっち」ヒソ
にこ「なによ、急に小声になって」
希「好きな人、見つからへんかったん?」
にこ「………まぁね」
希「…」ジー
にこ「……なに」
希「いや……意外やなぁと……いや、けどそうでもないんかな…?」
にこ「なんなのよ、一体…」
希「ウチの読みでは、にこっちには好きな人いると思うてたんやけど」
にこ「…たまにはあんたの読みも外れるってことでしょ」
希「そうかなぁ…」
―――――
にこ(…やっぱり、四人にはちゃんと話をしないとダメよね)ウン
にこ(誰から話をしよう…)
>>219
すみません
四択にするの忘れてました
絵里、ことり、海未、真姫の四人の中の誰かでお願いします
>>220
えりちか
にこ(絵里にしましょう。…順番的にも自然だし)
―――――
にこ(とりあえず、メールで絵里を呼び出して……)ピッピッ
絵里「メールうってるの?」
にこ「ええ」
絵里「誰に?」
にこ「絵里……って、絵里!?」ガタッ
絵里「そんなに驚かなくてもいいじゃない」
にこ「い、いや、あんた、いつからそこに…?」
絵里「さっきからだけど。教室だもの。私がいたって不思議はないでしょう?」
にこ「…それもそうね」
にこ(というか、わざわざメールじゃなくても直接言えばいいのよね)
絵里「それで、私にメールって…何か用だったの?」
にこ「ええ。ちょっと話があるから、今日の練習が終わったら、部室に残ってくれない?」
絵里「分かったわ」
にこ(…なんの話か聞かないのは、絵里なりの気遣いなのかしら)
―――
――
―
海未「さて…今日の練習を開始する前に…」スッ
穂乃果「海未ちゃん、なにこの箱?」
海未「くじを作ってきました」
穂乃果「ほぇ?」
ことり「もしかして、また別れて練習するの?」
海未「はい」
凛「やっぱり海未ちゃん、みんなで練習したくないのかにゃ?」
海未「だから、それは違います。効率の問題ですよ。非常にいい練習になるので」
にこ(確かに海未と組んだ人は大変そうよね…)
穂乃果「じゃぁ早速! いっちばーん」ヒョイッ
凛「なら、凛はにーばんっ」ヒョイ
希「じゃ、ウチ三番」ヒョイ
にこ「じゃぁ、にこも」ヒョイ
にこ(えっと…)ペラ
>>226
二人組か三人組か
(相手は再安価)
たまには3人
にこ(4……ってことは三人っ!)グッ
穂乃果「にこちゃんはやっぱりまた二番?」ヒョコ
穂乃果「…って、あれ? 二番じゃない。めずらしー」
にこ「そりゃ、にこだっていつも二番ばっかりひくわけじゃないわよ」
にこ(で、相手は…)
>>228、229
相手(かぶった場合は安価下)
凛
凛「ところで、にこちゃん何番だったの?」
にこ「四番よ」
凛「あっ、じゃぁ凛と一緒だ!」
花陽「あ、私も」
凛「ほんと!? にこちゃんとかよちんと一緒! やった!」
花陽「えへへ…私も嬉しいよ」
にこ(…和む)
海未「では、次に場所のくじを引いてください」
凛「あ、凛がひきたい!」
花陽「うん、いいよ」
にこ「じゃぁさっさと引きなさい」
凛「はーい。よーし、これだ!」ヒョイッ
>>232
1.屋上
2.音楽室
1
凛「えーっと、1だから……屋上かにゃ?」
にこ「そうね」
にこ(…初の屋上。なんか今日は平和的で安心するわ)
凛「よーしっ、じゃぁ二人とも、早速屋上に行くにゃ!」ギュ
にこ「…で、ここでなんで手を繋ぐわけ?」
花陽「た、多分だけど…」
凛「レッツゴー!」ダダダダッ
花陽「こうやって引っ張っていくためじゃないかな……って、凛ちゃん速すぎるよー!」ズサササーッ
にこ(ま、まぁ、これはこれで大変そうだけど……というか、本当に速い…)ズササー
―――――
凛「よしっ、じゃぁ……なにから始める?」
にこ「せっかく屋上に来たんだし、ダンスレッスンとかじゃない?」
凛「あ、なるほど」
花陽「じゃぁ一度通しでやってみよっか。それから、それぞれの苦手な部分を重点的にやっていく感じで」
にこ「そうね」
凛「よーし、じゃぁはじめよー!」
―――――
花陽「ご、ごめんね……私のせいで、休憩はさむことになって…」ハァハァ
にこ「いや……にこも限界だったから…」ゼェハァ
凛「二人とも大丈夫かにゃ?」ケロリ
にこ(凛の体力はどうなってんのよ……海未も体外だけど)
>>235
誤字りました。
×体外
○大概
にこ(…にこは、ようやく息が整ってきたけど…)チラ
凛「かよちん、大丈夫ー?」
花陽「……うん…」ハァ
にこ「まだ再開は無理そうね」
花陽「ご、ごめんね…」
にこ「いや、全然。にこもまだ完全回復したわけじゃないし。それに、」
ワン、ツー、スリー、フォー!
ホノカ、テンポガオクレテマスヨ!
ウミチャン、キビシイヨーッ!
にこ「あれだけ本気でやるのも、ちょっとね…」
凛「あの海未ちゃんのスパルタを一人で受けて……穂乃果ちゃん、大変そうだにゃー…」
花陽「す、すごいね…」
にこ「まぁ穂乃果の分まで、今は休んどきなさい」
にこ(穂乃果、頑張れ)
花陽「うん…」
凛「あっ、じゃぁ凛、今のうちにスポーツドリンク買ってくる」
にこ(スポーツドリンク……リッチね)
凛「かよちんはここで休んでて」
花陽「うん」
にこ(いや、けど学校で売ってるジュースは他のお店に比べて安いし、にこも一度買ってみようかしら…いやいや、けど無駄遣いは…)
凛「…ねー、にこちゃん」チョイチョイ
にこ「ん?」
凛「凛と一緒に飲み物買いに行かない?」
にこ「え? えっと…」
にこ(…どうしよう)
>>238
1.凛と一緒に買いに行く
2.花陽と一緒に屋上に残る
1
にこ「じゃぁせっかくだし一緒に行くわ」
凛「ほんと!?」
にこ「ただし、ジュースは買わないけど」
凛「全然いいよー。じゃぁ行こ、にこちゃん!」グイ
にこ「引っ張らなくても行くわよ。じゃぁ花陽、帰ってくるまでにしっかり休んどきなさいよ」
花陽「うん。いってらっしゃい、二人とも」
にこ「ん」
凛「いってきまーす」
―――――
凛「~♪」タッタッタッ
にこ(スキップしてる……なんかやけにテンション高いわね…)
にこ「凛、なにか良いことでもあったの?」
凛「にゃ? なんで?」
にこ「いや、なんか楽しそうだから」
凛「え? そりゃぁ…」
にこ「“そりゃぁ”?」
凛「にこちゃんと一緒だもん、楽しいよ!」ニコッ
にこ(…………)
にこ(…一瞬、本気で可愛いと思ってしまった…)
にこ(いや、まぁ…凛は可愛い後輩なんだけどね)
にこ(というか、何を今更って感じよね…。凛や穂乃果は誰にでもこういうこと言ってるだろうし)
凛「せっかくだし、購買部に行くまでなにかお話しよーよ」
にこ「いいけど……にこは話題とか思いつかないわよ」
凛「だいじょーぶ。凛が考えるから」
凛「んっとね……>>243とか」
(会話内容。ざっくりしたものでも大丈夫です)
前世について
凛「前世について話そう!」ドヤッ
にこ「」
にこ「……まぁ、あらゆる意味で凛らしいわ」
凛「それ、褒めてる?」
にこ「褒めてない」
凛「えぇっ! …じゃぁこの話題はやめる?」
にこ「いや、別にいいけどね」
にこ「…ってか、前世ってなに?」
凛「え? 前世って知らない? 前世っていうのは、生まれる前の…」
にこ「いや、それは知ってるから。どんなことを話すのよって意味」
凛「んー……にこちゃんは、自分の前世って、どんなだったと思う?」
にこ「どんなって…」
にこ(いきなりそんなこと言われても…)
にこ「まぁ、今と同じくらい可愛かったんじゃないかしら」
凛「にこちゃんはいつもにこちゃんだねぇ」
にこ「…それは褒めてるの?」
凛「にゃ」
にこ(どっちなのよ)
にこ「そういう凛はどう思うの? 自分の前世とか」
凛「んー……どんな形にしろ、みんなと一緒にいられてたらいいなーって思ってる」
にこ「…あんたもブレないわね」
凛「そう?」
にこ「なんというか、あれだわ。良い子」
凛「ど、どうしたの、にこちゃん……。なんかにこちゃんに褒められると気味悪いにゃ」
にこ「失礼ね…。せっかく褒めてるんだから、素直に褒められてなさいよ」
凛「……うん、それもそうだね! えへ、じゃぁにこちゃん、頭撫でて!」
にこ「なんでそうなるのよ…」
凛「褒められるときって頭撫でられると嬉しくない?」
にこ「いや、それはそうかもしれないけど…なんでにこが…」
凛「……あ、そっか。にこちゃんの身長じゃ凛の頭に手が届かないのかにゃ…」
にこ「んなわけないでしょ!? ほら、さっさとこっち来なさいよ! 先輩が撫でてあげるから!」
凛「わーいっ」トテトテ
にこ「ほら、ちゃんと届くでしょ」ナデナデ
凛「わ、すごいすごい」パチパチ
にこ(バカにされてる……というか、凛とはそんなに身長変わらないじゃない)
凛「…へへ」
にこ「なにニヤニヤしてんのよ、気持ち悪い」
凛「気持ち悪いって……ひどいにゃぁ」
にこ「あんたもさっき似たようなこと言ったでしょ」
凛「そうだけど……まぁいいや。えへへ」
にこ(本当になんでこんなに笑ってるのか、よく分かんないけど…)
にこ「…なんか、凛といると落ち着くわ」
凛「そう?」
にこ「ん。最近友情に飢えてたから」
にこ(絵里のこととか海未のこととか、ことりとか真姫ちゃんとか、色々あったしね…)
凛「……友情?」
にこ「…凛?」
にこ(なんか表情が暗く…)
凛「…にこちゃん」
にこ「なに?」
凛「好きだよ」
にこ「え」
にこ(なに、いきなり…というか、それってどういう意味の……いや、友情云々言ってたんだから、そっちの意味よね)
凛「えへへ、やっぱり面と向かって言うのは恥ずかしいにゃ」
にこ「…言われるほうもなかなか照れくさいけどね」
凛「ごめんね。あ、ほら、もうすぐ購買部だよ」タッタッ
にこ(………友達としてよね、うん)
ここで更新止めます
更新はまた明日の夜か明後日にでも再開したいと思います
お付き合いいただき、ありがとうございました
レスありがとうございます
途切れ途切れになるかもしれませんが、再開していきます
―購買―
凛「にこちゃんは本当に何も買わなくていいの?」
にこ「にこは水で十分だから。節約しないといけないし」
凛「偉いにゃー。あ、よかったら凛のやつ一緒に飲もうよ」
にこ「いらない」
凛「えぇー。にこちゃんのケチ」
にこ「ケチの意味間違ってない…?」
にこ「とりあえず、さっさと戻るわよ。花陽もそろそろ復活してるだろうし」
凛「そうだね。あんまり休んでると穂乃果ちゃんにも悪いし」
にこ「穂乃果、生きてるといいけど…」
凛「大げさだにゃー……いや、大げさじゃないかも…」
―――――
ガチャ
にこ「花陽、ただいま」
凛「ただいまーっ」
にこ(…屋上のドア開けながら「ただいま」ってのも間抜けね…)
花陽「あ、にこちゃん、凛ちゃん、おかえり」
穂乃果「うわーんっ、もうやだー!」ダッ
にこ「?」
凛「にゃ?」
海未「あ、穂乃果! 逃げてどうするんですか!」
穂乃果「だって海未ちゃんきびしーんだもん! ずーっと休憩なしなんて、倒れちゃうよ!」
海未「倒れてないじゃないですか」
穂乃果「もー! それはもののたとえだよ!」
凛「大変そうだね…」
にこ「海未相手だしね。まぁにこたちはにこたちで練習を…」
穂乃果「にこちゃん、助けてよー!」ギュッ
にこ「って、なんでこっちに来るのよ!?」
穂乃果「だって海未ちゃん怖いんだもん!」
にこ「だからってにこを巻き込まないでよ」
穂乃果「にこちゃん曲がりなりにも三年生でしょ!?」
にこ「曲がりなりにもってなによ! れっきとした三年だから!」
穂乃果「だったらなんとかしてよー!」
にこ「ええー…」
にこ(まぁ海未のスパルタがどれだけキツいかは、にこもよく知ってるけど…)チラ
海未「っ……ほ、穂乃果、にこに泣きついてもどうにもなりませんよ」
穂乃果「じゃぁちょっと休憩させてよー」
海未「なにが“じゃぁ”なんですか。まだステップの確認が終わってないでしょう」
穂乃果「だって海未ちゃん、いちいち注意してくるからなかなか進まないんだもん」
海未「穂乃果は勢いに任せて踊りすぎなんです」
穂乃果「勢いあったほうがカッコよく見えるじゃん!」
海未「それはきちんと基礎が出来ている人がやるからこそ、そう見えるんです。穂乃果はまずその基礎の部分を磨かないといけません」
穂乃果「けど少しくらい休んだってバチはあたらないよー。ね、にこちゃんもそう思うよね?」
にこ「えっ」
にこ(ここでにこに振られても………けど普通に考えて、休まないとやってらんないわよね)
にこ「そうね。少しくらいなら休んでもいいんじゃない?」
穂乃果「だよね! さすがにこちゃん! ね、凛ちゃんと花陽ちゃんもそう思うよね?」
凛「にゃー、凛も休憩がないのはさすがにキツいかなぁって…」
花陽「わ、私も…」
穂乃果「ほら海未ちゃん! みんなもこう言ってることだし、ね?」
海未「う……分かりました。では少しだけ休憩しましょう」
穂乃果「やったー!」ガッツポーズ!
穂乃果「よし、じゃぁ私お水飲んでくる!」タッタッタッ
凛「あ、凛も!」
花陽「えっ、でも凛ちゃん、今スポーツドリンク買いに行ったばっかりじゃ…?」
凛「それはまたあとで飲むのー。あ、かよちんたちも一緒に行かない?」
花陽「えっと……うん、じゃぁ一緒にいこっかな」
にこ「にこは別にいいわ」
海未「私も後でいいです」
凛「そっかー。じゃぁかよちん、レッツゴー!」グイッ、タッタッタッ
花陽「や、やっぱり引っ張るんだね…」
にこ(なんか、穂乃果は元気ありあまってる感じがするんだけど……まぁいっか)
海未「……」シュン
にこ「…海未ってそんなに練習が好きなの?」
海未「えっ、いえ、そんなことはありませんが…」
にこ「なんか落ち込んでるように見えたんだけど」
海未「それは……。…私は、やはり厳しいのでしょうか…」
にこ「な、なによ、唐突に」
海未「いえ……今、にこも凛も花陽も、穂乃果の意見に賛同していたので…私一人だけが感覚が違うというか、疎外感というか…」
にこ「気にしすぎでしょ。穂乃果たちはああいう性格だから、休み休みじゃないと集中力続かないだけよ。…にこも人のことは言えないけど」
海未「そうでしょうか…」
にこ「そうよ。大体、感覚なんて人それぞれでしょ。穂乃果は穂乃果だし、海未は海未よ」
海未「けど、あまり厳しくしすぎてみんなに嫌われても…」
にこ「だから気にしすぎ。μ’sのみんなが、そんなことくらいで海未を嫌いになると思うの?」
海未「………思いません」
にこ「なら気にしないでよ。…実際、こうやって厳しく指導しようとしてくれるのって海未くらいじゃない」
にこ「絵里はなんだかんだみんなに甘いし、希はみんなを引っ張っていくってタイプじゃないし、にこが言ってもみんな真面目に聞かないだろうし」
にこ「だから結構助かってるのよ。多分みんなもそうだろうし、嫌いになんてなるわけないでしょ」
海未「……そうですね。すみません、変なところでマイナス思考になってしまって…」
にこ「すみません、よりもありがとうって言ってもらったほうが嬉しいけどね」
海未「…では、ありがとうございます、にこ」
にこ「うん、どういたしまして」
海未「…にこは本当に不思議ですね」
にこ「不思議?」
海未「普段は全然真面目じゃないのに、いざという時はきちんと対応してくれるじゃないですか」
にこ「…前半部分は褒めてないわよね?」
海未「そんなことないですよ。…本当に、不思議です」
海未「誰かを好きになるなんて、私には縁のないことだと思っていたのですが……その、にこのことは、本当に…えっと…」
にこ(…そこで言い詰まられると、こっちも反応に困るんだけど…)
にこ(そして、それと同時に罪悪感がすごい……。今思えば二人きりってこの状況も気まずいし……って、あれ? 二人きりじゃないじゃない)
4
3
にこ(そうだ、希と真姫ちゃんもいるんだった……うっかりしてた)チラ
にこ(あ。あの二人もちょうど休憩中……って、なんか真姫ちゃんがめちゃくちゃこっち見てる…)
にこ(……悪いけど、とりあえず見なかったことにしよう)サッ
海未「…穂乃果たち、遅いですね」
にこ「まだ出て行って数分くらいしか経ってないけどね」
海未「そうですね」
にこ「……」
海未「……」
にこ(そういえば、基本的には海未との間に話題を見つけることは難しいんだった…!)
にこ(どうしよう……何か適当な世間話でも…)
希「にこっち、海未ちゃん」
にこ「って、希……と、真姫ちゃん…」
真姫「……」
希「二人とも、さっきは随分と仲良さそうに話してたね」
海未「な、仲良くなんて、そんな…!」
にこ「そりゃ同じメンバーだし」
希「せやね」ウンウン
にこ(何がしたいのよ、希ってば…)
希「じゃ、ウチらともお話しよか」
にこ「えぇ…」
希「うわ、嫌そうな顔。傷つくなぁ。なー真姫ちゃん」
真姫「…そうね」
にこ「あ、いや、別に真姫ちゃんに対してやったわけじゃなくて…」
にこ(希ってばホントになに考えてんのよ…。どうせ希のことだから、にこが今二人とは話しづらいの気づいてそうなのに…)
希「にこっち、そうカタくならんでも。ただ話すだけやん?」
にこ「……まぁ、そうだけど」
にこ(幸い、海未と真姫ちゃんは詳しいこと知らないわけだし…)
希「…とはいっても、話題もなにもないんやけどね」
海未「この四人で話すことは珍しいですしね」
にこ「いつもなら穂乃果とか凛が率先して話してくれてるしね」
真姫「そうね」
「「「「……」」」」
にこ(メンバーが増えても話題がないことには変わりないわけね…)
にこ(こうなったら、ここはにこが何か話題を提示しないと…!)
>>272
(提示する話題)
悩み相談
にこ「悩み相談とか…どう!?」
海未「悩み…」
真姫「相談って…」
希「」
にこ「…希、その顔はなに?」
希「いや、まぁ……なんでもない」
にこ「?」
海未「しかし、このメンバーで悩み相談ですか…」
真姫「…ま、穂乃果や凛がいない分、真面目に話すことは出来そうだけどね」
にこ「でしょ。じゃ、海未から」
海未「えぇっ…な、何故私からなんですか?」
にこ「名簿順よ」
海未「そんな……、……まぁ、いいですけど」
海未「しかし、悩みですか……」ウーン
にこ「そんな大したものじゃなくてもいいわよ。先輩がどーんと助言してあげるから」
海未「そうですね………、では、>>275とか」
穂乃果やことりに比べて胸の発育が悪い
海未「では、身体のことで、一つ」
にこ「身体?」
海未「はい。…あの、私は、その……穂乃果やことりに比べて、少々発育が悪いと言いますか、その…」
真姫「? 平均よりも背高いし、良い方なんじゃないの?」
海未「あ、いえ、身長ではなくてですね……」
希「ああ、ひょっとして、胸?」
海未「は、はい」
にこ「」
希「にこっち、顔恐いで」
にこ「いや、だって……喧嘩売られてるのかと思って…」
海未「う、売ってませんよ! 何故そうなるんですか!」
真姫「海未、にこちゃんの胸のサイズ、見れば分かるでしょ?」
海未「……あ」
にこ「その憐れむような目やめてくれる!?」
希「まぁにこっちの発育はこの際おいといて、別に気にするほどでもないんやない?」
海未「そ、そうでしょうか…」
にこ「まぁ希が言っても説得力ないと思うけどね」
希「ウチの身体のことはしゃぁないやん。生まれ持ったものなんやし」
にこ「胸がでかい奴はみんなそう言うのよ。で、二言目には、“それに胸が大きくたっていいことなんてないよ?”でしょ!?」
希「いや、そんなこと言わへんけど…」
真姫「にこちゃん、さっきからカリカリしすぎ。先輩がどーんと助言してくれるんじゃなかったの?」
にこ「う……、ま、まぁ、希の言う通り、気にするほどじゃないでしょ。に、にこみたいなのもいるんだし…」
希「すごい自虐やね」
にこ「うっさい!」
希「まぁそれに、胸のサイズなんて、人それぞれ好みやし」
海未「好みと言われても……小さい方がいいなんて人いるんですか?」
希「いるんちゃう? あー、でもそういう場合はちょっとロリコンの気があるかもしれへんけど」
海未「ろ、ろり…?」
海未「……あ。好みって、その人自身のことではなく、相手のことですか?」
希「うん、そう。ようするに、海未ちゃんの好きな人が小さい胸が好きってタイプの人やったら、なんら問題はないんちゃうかなってこと」
海未「そうですか……」チラ
にこ「…」サッ
にこ(希、絶対分かっててやってるわよね……面白がってるのかなんなのか知らないけど…いつかぎゃふんと言わせてやる…)
希「けど胸かぁ。……真姫ちゃんは小さいほうが好きやろ?」
真姫「な、なに言ってんのよ。そんなのに好みなんてあるわけないでしょ」
希「ほんまに?」
真姫「当たり前でしょ。……ま、まぁ、小さいほうが可愛いし、いいんじゃない?」
にこ(なんか、いたたまれない…)
希「そっか。海未ちゃんは?」
海未「えぇっ!? わ、私は……自分が小さいほうなので……大きいよりは……」
にこ「と、というか、この話題もうやめない?」
希「じゃぁ最後に、にこっちの好み聞いていい?」
にこ「いや、胸のサイズに好みとかないでしょ」
希「真姫ちゃんと海未ちゃんはあるのに?」
真姫「ちょっと、私は別にあるとは言ってないでしょ!」
希「けど真姫ちゃんも気になるやろ?」
真姫「……。このままじゃらちがあかないし、さっさと言っちゃえば? にこちゃん」
にこ「えええぇ……」
にこ(どう言うのが正解なのよ……というか、本当に胸に好みなんてあるわけないし…)
にこ(ここは適当に……えぇっと…)チラ
にこ(海未は……まぁ、多分小さい方なのよね。で、真姫ちゃんは……び、微妙すぎて分からない…大きくもないし小さくもないし……)
どうしますか?
>>281
1.大きいほうが好き
2.小さいほうが好き
3.普通くらいが好き
4.逃げる
2
にこ(……まぁ、ここは普通に小さいほうって答えるのが無難よね。二人もそう言ってたし)
にこ「…どっちかっていうと、小さいほうかな」
海未「!」パァッ
にこ(なんて分かりやすい……、ここまでくると、ちょっと可愛いかも…)
希「…まさかホンマに答えるとは思わへんかった」
にこ「自分で聞いといてなんて言いぐさよ…」
希「けどそっかぁ……小さい方が好きなんやね…そっかそっか」
にこ「…なによ」
希「いや、なんでも。じゃ、次の相談は……あ、名簿順ならウチの番やね」
希「相談かぁ………いざ考えてみると、あんまり思いつかへんね」
真姫「海未があんなだったんだし、何でもいいんじゃない?」
海未「あんなって…」ズーン
真姫「いや、バカにしてるわけじゃないから」
希「んー……じゃぁ、>>284」
ちこっちが冷たい
希「にこっちが冷たいねん」
にこ「あっそ。じゃ、次」
希「ほら、そういうとこ」
海未「にこ、今のはひどいですよ」
真姫「冷たいわね」
にこ「う……わ、悪かったわよ」
にこ(とは言ったものの、冷たいって言われてもね…)
にこ「どうすればいいのよ」
希「もうちょい優しくしてほしいなぁって」
にこ「はいはい、善処するわよ」
にこ(って、この反応が冷たいって思われるのかしら…)
にこ「善処するにこっ☆」
希「あ、そのモードで話すのはやめて」
にこ「」
にこ「というか、希もそういうこと気にするのね」
海未「にこは希をなんだと思ってるんですか…」
にこ「だって長い付き合いだし、そんなの今更って感じじゃない」
希「まぁそうやけどね。にこっち、一年の頃からそんな感じやったし」
にこ「でしょ。だからもうこれが自然になっちゃってるのよ。それに希相手なら何してもいいかなって思っちゃうというか」
にこ(…よく考えれば、にこって結構希に甘えてるのね…)
希「…じゃぁそのままでもええかもね」
にこ「え、なんで」
希「いやぁ、なんか特別って感じがして」
にこ「はあ……まぁ、あんたがそう言うならいいけど…」
にこ(希ってやっぱりなに考えてんのか、よく分かんない)
にこ(まぁ希こそ、一年の頃からこんな感じだったけど。三年近く付き合ってながら印象がまったく変わらないってのもどうなのかしら…)ジー
希「…にこっち、そんな見られたら照れるんやけど」
にこ「あ、ごめん」
希「いや、ウチは全然ええんやけどね…」
にこ「?」
真姫「……次、私でしょ。いつまでボケっとしてんのよ、にこちゃん」
にこ「あ、うん」
にこ(なんか真姫ちゃん積極的だけど……悩みでもあるのかしら)
海未「で、真姫の悩みというのは?」
真姫「えっと……」ウーン
にこ(あれ、考えてる。悩みがあるのかないのか、よく分かんない…)
真姫「……じゃぁ、>>292とか」
ほんの少しでいいから素直になりたい
真姫「……じゃぁ、私の性格のこと、とか」
海未「性格ですか?」
真姫「ほら、私って…あんまり素直じゃないでしょ?」
希「あんまり、というか…」
にこ「全然、ね」
真姫「う、うるさいわね……」
真姫「だから、その……ほんの少しでいいから、素直になれたらなぁって…」
にこ「へー…真姫ちゃんにしては真面目ね」
真姫「どういう意味よ……というか、さっきから喧嘩売ってるの?」
>>295
ミスりました、ごめんなさい
名前のところ、「age,sageはどちらでもいいです」と書こうとしてました
海未「素直に、というと……具体的には?」
真姫「具体的って……まぁ、普通に、穂乃果や凛みたいにストレートに言えたらなぁって」
にこ「え、あの二人を参考にするのはちょっと…」
真姫「たとえばの話よ。あそこまでじゃなくてもいいけど」
にこ「んー……けど、こればっかりは真姫ちゃん自身の問題だしね…」
海未「私たちでなにか手伝えることがあればいいのですが…」
希「んー……じゃ、素直になるための特訓とか」
真姫「特訓?」
希「ウチ、真姫ちゃんのこと大好きやで!」ニコッ
真姫「うぇっ!? な、なによ急に!」
希「ほら、真姫ちゃんも」
真姫「え……、ああ、特訓ってそういうこと…」
真姫「……わ、私も……まぁ、その……き、嫌いじゃないわよ、希のこと」
希「んー、まぁえっか。はい、じゃぁ次海未ちゃん」
海未「ええっと……そ、その、す、す、すすきですよ、真姫///」
にこ「海未が照れてどうすんのよ…」
海未「い、言い慣れてないんですっ」
真姫「ありがとう。私も好きよ、海未のこと」
希「って、海未ちゃんには素直に言えるんやね」
真姫「相手があれだけ恥ずかしがってれば、逆にこっちは気にならなくなるわ」
希「あー、なるほど。じゃ、最後はにこっちやね」
にこ「えっ」
にこ「ええっと…」
にこ(今、真姫ちゃんに好きって言うのは……けど言わないほうが変な流れだしね…)
真姫「……」ジ
にこ「っ…に、にこにーも、真姫ちゃんのことだーい好きだよっ!」ニコッ☆
真姫「……うん、私も好きよ」
海未「…にこにも言えるんですね」
真姫「あっ、いや、だって、にこちゃんふざけてたし…」
にこ「ほ、ほら、じゃぁもう真姫ちゃんの話はおしまい!」
にこ「じゃぁ次はにこが……
ガチャ
凛「たっだいまー!」
穂乃果「ただいまー!」
花陽「ただいま…って、にこちゃんたち、四人で休んでたの?」
にこ「ええ。ちょうどいいところに帰って来てくれたわ」
花陽「え?」
にこ「いや、こっちの話。三人も帰って来たことだし、そろそろ練習再開しましょうか」
希「そうやね。あんまりサボってたらエリちたちに怒られてまうかもしれへんし」
真姫「……それもそうね」
にこ(助かった…)
海未「では穂乃果、ビシビシいきますよ」
穂乃果「えぇっ!」ガーンッ
凛「凛たちも頑張って練習するにゃー! おー!」
花陽「おー」
にこ(…和む)
―――
――
―
凛「にーこちゃんっ、途中まで凛たちと一緒に帰ろー」ギュッ
にこ「あ、いや、にこ今日はちょっと用事があって」
凛「え、そうなの? じゃぁしょうがないにゃー」
にこ「ごめんね」
凛「ううん。じゃぁにこちゃん、また月曜日にね。かよちん、一緒にかーえろ」
花陽「うん。にこちゃん、またね」
にこ「ええ」ヒラヒラ
にこ(さて、と……絵里は…)キョロキョロ
真姫「にこちゃん」クイ
にこ「ん?」
真姫「…明日、楽しみにしてるから」
にこ「あ、うん」
にこ(明日は真姫ちゃんと遊びに行くんだっけ。あと日曜は穂乃果と……、お金大丈夫かなぁ…)
真姫「……じゃぁ、また明日」
にこ「ん、またね」
ガラ、パタン
にこ「さて…」チラ
絵里「上手いこと、二人だけになったわね」
にこ「そうね」
絵里「…明日、真姫と遊びにいくの?」
にこ「まぁね」
絵里「そう。……妬けるわね」
にこ(…どう答えればいいか分からない…)
絵里「……それで、話っていうのは?」
にこ「…前に、にこのこと好きだって言ってくれたでしょ。そのこと」
絵里「もしかして返事が決まった?」
にこ「うん」
絵里「…聞かせてもらえるかしら」
にこ「うん」
にこ(…誰のことを好きか考えて、みんなの顔が浮かんだってことは……つまり、特定の好きな人はいないってこと…の、はず)
にこ(だったらやっぱり…)
にこ「絵里、ごめん。私は、絵里とは付き合えない」
絵里「……どうして、って聞いてもいい?」
にこ「多分、絵里のことをそういう意味で好きじゃないから」
絵里「…じゃぁ他に誰か好きな人がいるの?」
にこ「いないと思うけど」
絵里「思う? ……さっきも“多分”って言ったし、随分と曖昧ね」
にこ「いや…にこもにこなりに考えたんだけど……やっぱりどうしても、そういう恋愛感情の好きがどういうものなのかとか、よく分かんないのよ」
にこ「こんなこと、絵里に言うのはどうかと、自分でも思うんだけど…」
絵里「…考えたって…どういう風に考えたの?」
にこ「どういう風にって……μ’sのみんなのこと思い返してみて、ドキドキするかとか…」
絵里「」
にこ「なによ、その顔」
絵里「いや、別に。で、どうだったの?」
にこ「どうって言われても…言葉で説明するのは難しいんだけど…」
絵里「じゃぁいくつか質問していい?」
にこ「いいけど」
絵里「…μ’sの中の誰かと恋仲になったとして、一番嫌じゃないのは?」
にこ「え、えっと…」
にこ(嫌じゃないのって……、…?)
にこ「…誰でも嫌じゃないけど?」
絵里「」
にこ「だからなによ、その顔」
絵里「……前に、聞いたことがあったわよね? μ’sのみんなにキスされても嫌とは思わないって」
にこ「それがどうかしたの?」
絵里「……あのね、にこ」
にこ「ん?」
絵里「にこって…μ’sのみんなのことが好きなんじゃないの?」
にこ「………いや、そりゃ好きよ?」
絵里「ううん、そうじゃなくて。…その、恋愛感情として」
にこ「……………、はい?」
にこ「いや………いや、なんでそうなるの?」
絵里「だって、誰が好きなのか考えるとき、候補は私たちだけだったんでしょ?」
にこ「それは……、だって、にこは他に友達がいないから…」
絵里「…それでも、まったく脈のない相手なら、候補にすら入らないと思うんだけど」
にこ「いや、けど…」
絵里「付き合ってるって想像も、キスするって想像も、私なら普通の友達とは考えられないわ。…というより、にこ以外とは無理よ」
にこ(…確かに、誰が好きか考えた時、誰の顔も浮かばないんじゃなくて、みんなの顔が思い浮かんだけど…)
にこ「でもそんなの…ありえないでしょ、普通に考えて」
絵里「一概にありえないって言いきれるものでもないんじゃない? …普通に考えれば、私がにこに好意をもってることだって、ありえないことなんだろうし」
にこ「………万が一、にこがみんなのことを好きだったとして……それは、どうなの?」
絵里「…まぁ、あまり一般的ではないでしょうね」
にこ「……そうよね」
絵里「…まぁ、あくまで私の想像だし、本当のことはにこ以外には分からないけどね」
にこ「……もう一回考えてみるわ」
絵里「うん。…じゃぁ私は諦めなくてもいいってことよね?」
にこ「え?」
絵里「まだにこが私を好きになってくれる可能性は残ってそうだし。ね?」
にこ「あ、いや……」
絵里「…ダメ?」
にこ「……っ…」
―――
――
―
にこ(結局、ダメじゃないって言っちゃったけど……あれでよかったのかしら…)
にこ(……けど、みんなのことが好きって……それがもし恋愛感情だとしたら、にこってかなり最低なんじゃ…)
にこ(…いや、まだそうと決まったわけではないんだけど…)
にこ(……いっそ、本当に誰かと付き合う想像をしてみればハッキリするのかな…)ウーン
こころ「にこにー!」タッタッタッ
ここあ「あそぼー!」ドーンッ
にこ「わっ……ここあ、後ろからタックルは本当に危ないから…」
ここあ「ごめんなさーい。ね、にこにー、お人形さんごっこやろ!」
にこ「はいはい。じゃぁ向こうで遊びましょ」
こころ・ここあ「はーいっ」
にこ(とりあえず考えるのは後になりそうね…)
ピリリリリッ
にこ「ん?」
こころ「にこにー、メール?」
にこ「いや、電話……誰からだろ」ピッ
電話の相手
>>308
穂乃果
にこ(穂乃果から?)
にこ「ごめん、二人とも。すぐ行くから先に行ってて」
こころ「はーい」
ここあ「にこにーすぐ来てね!」トテトテ
にこ「はーい」ピッ
にこ「…もしもし?」
穂乃果『にこちゃーんっ、元気ーっ?』
にこ「…あんたのバカデカい声は、あんまり夜中には聞きたくないわね」
穂乃果『あ、ごめん。ちょっとテンション上がっちゃって…』
にこ「で、なんの用なの?」
穂乃果『なんかにこちゃん、ご機嫌ななめ?』
にこ「いや、ちょっと考え事してたから、そのせいよ。で、用は?」
穂乃果『日曜のこと、色々決めときたくて』
にこ「あー……うん」
にこ(どうしよう……ここあたちが待ってるから、早めに切り上げたいんだけど…)
にこ(…まぁ、穂乃果のことだから、任せてればサクサクっと決めてくれるでしょ)
穂乃果『にこちゃんはどこか行きたいとことかある?』
にこ「いや、特には」
穂乃果『そっか。じゃぁ私が決めちゃっていい?』
ニコニー、ハヤクー!
にこ(ヤバい、呼ばれてる……穂乃果には悪いけど、早く話切り上げないと)
にこ「うん。穂乃果が決めていいわよ」
穂乃果『なら私の家とか』
にこ「穂乃果の家ね。了解」
穂乃果『やった! じゃぁ集合時間と集合場所なんだけど…』
穂乃果『じゃぁにこちゃん、また日曜日にねー』
にこ「はいはい」
ピッ
にこ(…って、なにも考えずに承諾しちゃったけど、なんで穂乃果の家…?)
ここあ「にこにーまだー?」
にこ「あ、ごめん、今行くわ」
にこ(ま、いっか)
―――
――
―
にこ(…結局、昨日はあんまり眠れなかった…)
にこ「今日は真姫ちゃんと遊ぶ予定なのに………って、ああ!」
にこ(またどこに集合するか決めるの忘れてた…!)
にこ(ど、どうしよう……とりあえず真姫ちゃんに連絡を…)ピッ
ピーンポーン
にこ「って、誰よこんなときに……こころ、ちょっと出てきて…って、そっか。あの二人は朝から友達と遊びに行ってたんだっけ」
にこ(ママも仕事が入っちゃったらしいし……仕方ない。真姫ちゃんにメールするのはこれに対応してからにしよ)
ガチャ
にこ「はーい、どちらさ、ま…?」
真姫「……おはよう、にこちゃん」
にこ「ま、真姫ちゃん? なんでここに…」
真姫「行くとことか決めてなかったから…直接来たの」
にこ「あー…ごめん、にこまだ支度してなくて……というか、まだパジャマのままで…」
真姫「…パジャマ可愛い。似合ってるわ」
にこ「う、うん。ありがとう」
真姫「ところで、家族の人は?」
にこ「あ、今日はみんな出かけてて、にこ一人なの」
真姫「……そう、一人なんだ」
にこ「ちょっと中で待ってて。着替えてくるから」
真姫「うん。おじゃまします」
真姫「…」キョロキョロ
にこ「なに? 何か変なものでもあった?」
真姫「いや、ここがにこちゃんの家なんだなって…」
にこ「そんなににこの家が珍しいの?」
真姫「そうじゃなくて……ただ、嬉しいなって…。にこちゃんの家に来れて」
にこ「…真姫ちゃん、なんかさっきからおかしくない?」
真姫「…昨日の特訓の成果でしょ」
にこ(昨日? ……ああ、素直になる云々のやつね)
真姫「思ったことは素直に伝えることにしたの」
にこ「あっそう」
真姫「……どうでもよさそうね」
にこ「いや、そんなことはないけど」
にこ(…正直、あんまり素直になられすぎると、こっちが恥ずかしいのよね…)トテトテ
にこ「じゃ、にこ着替えてくるから。これ、お茶。よかったら飲んでて」
真姫「うん、ありがとう」
―――――
ガラ
にこ「お待たせ」
真姫「ん。お茶ごちそうさま」
にこ「いえいえ。で、今日はどこ行く?」
真姫「私が決めていいの? 今日は一応、にこちゃんのための…で、デート…なんだけど…」
にこ(そういえばそんな設定だったわね…。先週、花陽や凛と同じことをしたのに、ちょっと忘れかけてた…)
にこ「真姫ちゃんに合わせるわ。にこはどこでもいいから」
真姫「……じゃぁ、私が決めるわ」
にこ「うん。よろしく」
真姫「…>>315」
映画
真姫「…じゃぁ、映画見に行きたい」
にこ(え、映画……高そう…だけど、まぁなんとかなるわよね…多分)
真姫「ダメ?」
にこ「いや、いいわよ。にこもちょうど映画見たい気分だったし」
真姫「よかった…じゃぁ早く行きましょ。それで、帰りにお昼食べて帰るの」グイッ
にこ「はいはい。そんな引っ張らなくても逃げないってば」
にこ(真姫ちゃん、ちょっとはしゃいでる……なんか、子供みたいで可愛いかも)
真姫「…逃げたって逃がさないわよ」
にこ「え?」
真姫「せっかくの、デートだから。にこちゃんと二人なんてめったにないし、めいっぱい楽しまないとね」
にこ(…デート……、そう言われても全然嫌じゃないのって、やっぱり絵里が言った通りってことなのかしら…)
中途半端ですが、今回の更新はここで止めます
また夜にでも更新できたらと思います
既に終着点が見えなくなりつつありますが、とりあえずいけるとこまで頑張ります
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました
レスありがとうございます
のんびり進めていきます
にこ(いや、けど友達同士でもふざけてデートとか言うことはあるし…)ウーン
真姫「…にこちゃん? どうかした?」
にこ「あ、いや、なんでも」
真姫「そう。じゃぁ行きましょう」
にこ「ん」コクリ
―――――
にこ「ところで、映画ってなに見るの?」
真姫「…考えてなかった」
にこ「え。なにか見たいのがあって来たわけじゃないの?」
真姫「いや、別に……ただ、映画館は定番スポットだって、書いてあったから」
にこ(定番スポットって……ああ、デートの定番ってことね)
にこ「書いてあったって、なにに?」
真姫「雑誌」
にこ「…真姫ちゃんって結構単純よね」
真姫「わ、悪かったわね…」
にこ「じゃ、なに見るか真姫ちゃんが決めてよ」
真姫「場所も私が決めたのに、見るものまで決めちゃっていいの?」
にこ「にこは先輩だからね」フフン
真姫「ふーん……まぁなら遠慮なく決めさせてもらうけど」
何を見ますか?
1.恋愛映画
2.ホラー映画
3.ハートフルストーリー
安価忘れてました
>>326
2
真姫「じゃ、あれ」ス
にこ「………にこにはあの映画は、なんかホラー系に見えるんだけど?」
真姫「その認識は正しいわよ」
にこ(にこ、ホラーは苦手なんだけど……というか、)
にこ「真姫ちゃんって、幽霊とか苦手じゃなかったっけ?」
真姫「自分が体験するのはあまり得意じゃないけど、フィクションなら平気」
にこ「なんでそんな都合よく割り切れるのよ…」
真姫「さあ。それよりにこちゃん、もしかして怖いの?」
にこ「こ、怖いわけないでしょ!? にこは先輩だって言ってんじゃない!」
真姫「じゃぁこれにしましょ。チケット買ってくるわ」
にこ「う、うん」
にこ(……どうしよう)
にこ(ま、まぁ、目を瞑ってれば平気よね。音声だけなら何とかなるだろうし)
にこ(そもそも、真姫ちゃんの言った通り、映画なんてフィクションだしね、うん。しょせん作り話よ)
にこ(怖くない怖くない怖くない)
真姫「…にこちゃん」
にこ(怖くない……)
真姫「にこちゃん」ポン
にこ「ひゃわっ!?」
真姫「ひゃわって……、大丈夫?」
にこ「あ、真姫ちゃん……あれ? チケット買いに行ったんじゃ…?」
真姫「もう買ってきたわよ。…なんか震えてたけど、ホントに大丈夫? 無理しなくていいのよ」
にこ「へ、平気平気」
にこ(真姫ちゃんが見たいって言うんだから、意思を尊重してあげないとね)
―――――
イマ、アナタノウシロニイルノ…
にこ(めめめめちゃくちゃ怖いいいいいいいい!!)
にこ(なによこれなによこれ! 普通のスプラッタ映画より遥かに恐いじゃない! しっとりした恐さ! 何かが這い寄ってくるような恐さ!!)
真姫「……」
にこ(ううぅぅぅ……ダメだ、耳をふさいでも音が大きいから聞こえてくるし……目を瞑ったらなんか逆に恐かった…!)
真姫「……にこちゃん」ヒソ
にこ「ひぅっ!」ビクッ
真姫「…大丈夫?」
にこ「だ、大丈夫に決まってるじゃない…」
真姫「……ん」ス
にこ「…?」
真姫「人にしがみついてたら、少しは恐怖も薄らぐでしょ」
にこ「真姫ちゃん……ありがとう」ギュ
真姫「…別に」
にこ(しかし、真姫ちゃんはよく怖くないわね…)チラ
真姫「…」
にこ(平然と見てる……なんかカッコいい…って、いやいや、年下の女の子にカッコいいは無いわね…)
キャアアアァァァーッ
にこ「!?」ビクッ
にこ(な、なに……って、いやああああなんか画面が大変なことになってる!!)
にこ「っ…」ギュッ
真姫「……」
―――――
にこ「し、死ぬかと思ったわ…」ゲッソリ
真姫「ごめん。やっぱり無理させちゃったわね」
にこ「いや、別に無理なんて…」
真姫「今更見栄はらないでよ。見てる間、ずっと私にしがみついてたじゃない」
にこ「そ、それは真姫ちゃんが言ったから…」
真姫「…」
にこ「……まぁ、あんまり、得意じゃなかったのは、確かだけど…」
にこ「…なんかカッコ悪いとこ見せちゃったわね」
真姫「全然そんなことないわ。……映画に怯えるにこちゃんも、その…か、可愛かった、し」
にこ「か、可愛いって…」
にこ(真姫ちゃんがにこを褒めるなんて……なんか、やっぱり真姫ちゃんが素直だと調子狂うわね…)
にこ(それに、なんて返せばいいか分からない…)
真姫「……」
真姫「とりあえず、お昼ご飯食べに行きましょ」
にこ「あ、うん。…えっと、真姫ちゃんはなに食べたい?」
真姫「これくらいはにこちゃんが決めてよ。私がおごるわ」
にこ「え、いや、そんなの悪いわよ」
真姫「いいのよ。にこちゃんは忘れてるかもしれないけど、元々今日はにこちゃんを元気づけるための計画だったんだから」
にこ「そういえばそうだったわね…」
真姫「だからこれくらいはさせて。なにか食べたいもの、ない?」
にこ「え、えっと…」
にこ(極力安いものを…)
―――
――
―
真姫「…」ムスッ
にこ「ま、真姫ちゃーん、ほら、そんなふくれた顔してたら、せっかくの可愛い顔が台無しニコよ?」
真姫「…その喋り方、やめて」
にこ「はい…」
にこ「というか、本当にいつまでふくれてんのよ」
真姫「だって……にこちゃん、明らかに私に気を使って安いお店選んだでしょ」
にこ(やっぱりバレてる…)
にこ「いや、けど、ここのお店、結構美味しいのよ? ほら、このオムライスとか見てよ、卵とろとろ!」
真姫「だからって…」
にこ「もう……、ほら、あーん」ス
真姫「!」
にこ「真姫ちゃんも食べてみれば分かるって」
真姫「……あーん」パク
にこ(…ホントに今日は素直ね)
にこ「どう?」
真姫「……おいしい」パァッ
にこ「でしょ? 真姫ちゃんの言う通り、気を使ったのは確かよ。けど、嫌々ここに来たってわけでもないから」
真姫「…そうみたいね」
にこ「うん。あ、真姫ちゃんの頼んだナポリタンも人気メニューなのよ。一口ちょーだい」
真姫「ん」スッ
にこ「ありがと」マキマキ
真姫「…」ジー
にこ「………真姫ちゃん、にこは食べてる最中に見られるのは、ちょっと苦手かも」
真姫「あ、ごめん」
にこ「まぁ別にいいんだけどね」
真姫「…にこちゃん」
にこ「んー?」パク
真姫「好き」
にこ「っ!?/// ……つ、詰まるかと思った…」ハァ
真姫「大丈夫?」
にこ「いや、真姫ちゃんのせいなんだけど…」
にこ「…なんか、今日の真姫ちゃんはストレートすぎて怖いわ」
真姫「両想いになる秘訣は、相手を押しまくることって書いてあったから」
にこ「雑誌に?」
真姫「ええ」
にこ(どこまで純粋に信じてんのよ…)
真姫「にこちゃんは、こういうの嫌い?」
にこ「好きとか嫌いとかそういう問題じゃないと思うけど…」
真姫「…私だって結構恥ずかしいんだけどね」
にこ「じゃぁやめたほうがいいと思うわよ」
真姫「……だって、うかうかしてたらエリーにとられちゃうかもしれないじゃない」
にこ「…」
真姫「…ここで黙られると不安になるんだけど。…二人ってまだ付き合ってないわよね?」
にこ「ないわよ」パク
真姫「そう。…よかった」
―――――
真姫「一応、予定では午前中解散だから……今日はもう帰りましょうか…」
にこ(見るからに元気がない…)
にこ(…どうしよう)
>>
1.午後も一緒に遊ぼうと誘う
2.このまま別れる
3.午後も一緒に遊ぶが、途中で誰かと合流する(提案するわけではなく、今後の展開。相手は再安価)
間抜け過ぎますがまた安価忘れました
>>337です
1
にこ(まぁ、花陽たちのときも同じことしたし…別に自然よね)
にこ「真姫ちゃんさえよければ、お昼も一緒に遊ばない?」
真姫「…いいの?」
にこ「どうせにこは暇だし。付き合ってくれると逆に助かるわ」
真姫「うん。付き合う」
にこ「ん。じゃぁどこ行きたい?」
真姫「私はどこでもいいわ。次はにこちゃんが決めて」
にこ「そう? …じゃぁ、>>339」
ウィンドウショッピング
にこ「ウィンドウショッピングとか」
にこ(…って、この間もした気がするけど…まぁいっか)
真姫「じゃぁ町に出たほうがいいわね」
にこ「そうね。行きましょ」
真姫「……手」
にこ「え?」
真姫「繋いでいっていい?」
にこ「え、えっと…」
にこ(別に嫌ってことはないけど、でもこういうのはどうなのかしら…)
真姫「……にこちゃん、お願い」
にこ「っ……ほら、さっさと行きましょ」ギュ
真姫「うん。ありがとう」
にこ(……お願いはズルいと思う)
―――
――
―
真姫「あ、これ可愛い」
にこ「どれどれ? …真姫ちゃんもこういうの、ちゃんと興味あるのね」
真姫「どういう意味よ…」
にこ「いや、こういう雑貨とか興味ないかと思ってたから」
真姫「失礼ね。私だって普通の女の子なんだから」
にこ(普通の…?)
にこ「あ、この洋服可愛い! ね、似合う?」
真姫「…うん。可愛い」
にこ「…やっぱりなんか素直な真姫ちゃんは怖いわ」
真姫「本当に失礼ね…」
にこ「あ、この服は真姫ちゃんに似合いそう。試着してみない?」
真姫「嫌」
にこ「即答!?」
―――――
真姫「…本屋に寄りたいって言うから、なにかと思ったけど…」
にこ「見て真姫ちゃんこれ! にこの好きなアイドルの特殊記事!」
真姫「はいはい、見てるわよ。本当に、にこちゃんはアイドルが好きね」
にこ「そりゃ憧れだしね! ああ、可愛い!」
にこ(…あ、そういえばあの雑誌の新刊出てるんだっけ)
にこ「ごめん、真姫ちゃん。にこちょっと向こう行ってくるから、手…」
真姫「一緒に行く」ギュ
にこ「う、うん。じゃぁ行こっか」
真姫「ん」ギュー
にこ(…手がちょっと痛い)
にこ「あ、新刊!」タタッ
真姫「……」
にこ(こっちにもにこの好きなアイドルの記事…! なにこれ嬉しい!)
真姫「……にこちゃん」
にこ「ごめん、真姫ちゃん。ちょっとだけ開かせて」
真姫「……立ち読みはダメなんじゃなかったっけ?」
にこ「大丈夫。写真見るだけだから」パラ
真姫「……」
―――――
にこ(思わず夢中になって本屋中を巡っちゃったけど…)チラ
真姫「……」
にこ(真姫ちゃんが見るからに不機嫌になってしまった…)
にこ(そういえば本屋回ってる最中、何度か話しかけられたけどおざなりに答えちゃったんだっけ…)
にこ「あの、真姫ちゃん」
真姫「……なによ」
にこ「ごめんね。にこ、ちょっと夢中になっちゃって…」
真姫「…別に、気にしてないわ」
にこ(絶対嘘だ…)
にこ「真姫ちゃん、機嫌なおしてよ。にこが悪かったから」
真姫「……じゃぁ、真姫って呼んで」
にこ「えっ?」
真姫「一回だけでいいから、呼び捨てにして。そしたら許してあげる」
にこ「えぇっと……なんで呼び捨てなんて…」
真姫「…にこちゃん、私以外は呼び捨てにしてるじゃない」
にこ「そうだけど…」
にこ(それは真姫ちゃんも同じじゃないの)
真姫「…一度くらいいいでしょ」
にこ「……まぁ、いいけど」
にこ「……。…真姫」
真姫「…うん」
にこ「…」
真姫「…」
にこ(…なに、この沈黙…)
にこ「じゃ、じゃぁ次のお店いこっか!」
真姫「ん」コクリ
にこ「真姫ちゃんはどこがいい?」
真姫「…じゃぁ、前に凛たちが話してた雑貨屋さんに行ってみたい。確かこの近くだったと思うし、案内するわ」
にこ「よし、じゃ、レッツゴー!」
真姫「…ごー」
にこ(とりあえず許してくれたみたいでよかった…)
―――――
にこ(あ、このストラップ可愛い。こころとここあが好きそう…)
真姫「…それ、買うの?」
にこ「んー…ちょっと悩んでる」
真姫「そう。…ところで、ストラップで思い出したんだけどね」
にこ「なに?」
真姫「この間から、凛が携帯にストラップをつけてるの」
にこ「」
にこ「そ、そうなの」
にこ(それってまさか、にこが凛にあげたやつじゃ…)
真姫「…ちょうど、にこちゃんと遊びにいった日の翌日からなんだけど」
にこ「へー…」
真姫「それに、すごく大切にしてるみたいなの。そのストラップ」
にこ(それは素直に嬉しい…)
真姫「…にこちゃんのプレゼントでしょ」
にこ「…ご名答」
真姫「当たってもあんまり嬉しくないけどね」
にこ「あはは…」
真姫「…このストラップ、二つセットだけど…妹さんたちにって思ってる?」
にこ「え? ああ、うん。こういうの好きだから」
真姫「じゃ、私がプレゼントするわ」ヒョイ
にこ「えっ、いや、それはさすがに…」
真姫「いいの。昼食代が想像以上に浮いちゃったし、そんなに高いものでもないし」
真姫「私、レジ行ってくるからここで待ってて」
にこ「あ、ちょっと真姫ちゃん……、…変な気使わせちゃったかしら…」
にこ(…真姫ちゃん、最近やけに優しい…けど、その分やっぱり罪悪感がすごい…)
にこ(…正直、このまま真姫ちゃんと付き合えって言われたら、普通に付き合えるのが怖いのよね…)
絵里『にこって…μ’sのみんなのことが好きなんじゃないの?』
にこ(………いやいやいや、まさか、ね…)
にこ(けど、そうじゃないとしたら、にこは真姫ちゃんが好きってことになるのかな……でも、真姫ちゃんだけじゃなくて、絵里や海未やことりと付き合うことになったとしても、全然嫌じゃないし…)
にこ(……さすがにこれは、友達としての好意としては、行き過ぎよね…多分)
真姫「にこちゃん、お待たせ。はい、これ」
にこ「あ、ありがとう。妹たちもきっと喜ぶわ」
真姫「ん。じゃ、次のお店行きましょ」
にこ「うん」
真姫「…手、いい?」
にこ「あ、うん」
真姫「ありがとう」ニコ
にこ(……可愛い)
真姫「あ、ほら、あの服とかにこちゃんに似合いそう」
にこ(…真姫ちゃんは可愛いし美人だし良い子だし。にこのことも大切にしてくれるし。正直、これ以上ないってくらい素敵な子だけど…)
真姫「にこちゃん?」
にこ(けどこんな気持ちじゃ真姫ちゃんの思いに応えることなんて出来ないし…)
真姫「にこちゃん」
にこ「あ、な、なに?」
真姫「…どうしたの? 疲れた?」
にこ「いや、平気」
真姫「ならいいけど……疲れたらちゃんと言ってね」
にこ「うん……ありがとう」
真姫「べ、別に…お礼を言われるほどのことじゃないけど」
―――
――
―
にこ「じゃぁね、真姫ちゃん、また月曜日に」
真姫「あ、に、にこちゃん」
にこ「ん?」
真姫「明日って空いてる?」
にこ「え?」
真姫「実は明日、凛と花陽と出かけることになってて……よかったらにこちゃんも一緒にどうかなって…」
にこ「あー、ごめん。明日はちょっと用事があって…」
真姫「用事ってどんな?」
にこ「え、っと…」
>>353
1.正直に言う
2.適当に誤魔化す
1
にこ「実は、穂乃果と遊ぶ約束をしてるの」
真姫「…穂乃果と?」
にこ(な、なんか真姫ちゃんの声が若干低くなったような気が…)
真姫「…二人で?」
にこ「う、うん」
真姫「……」
にこ(…なんで真姫ちゃん不機嫌になってんの…? 絵里ならともかく、相手は穂乃果なのに)
にこ「あの、真姫ちゃん。一応言っておくけど、普通に遊ぶだけよ?」
真姫「分かってるわよ。ただ、穂乃果は…」
にこ「穂乃果は?」
真姫「……何でもないわ。…よく考えれば、あれも穂乃果の冗談だったのかもしれないし」
にこ「冗談? なにが?」
真姫「だから何でもないってば。そういうことなら仕方ないから、また次の機会に誘うわ」
にこ「うん…」
真姫「じゃぁまたね」
にこ「ん。ばいばい」
真姫「…あ、そうだにこちゃん。ちょっと手、かして」
にこ「? はい」スッ
真姫「……今日は楽しかったわ。ありがとう」チュ
にこ「」
にこ「………真姫ちゃん…手の甲にキスは、さすがに、どうかと思うわ…」
真姫「別の場所にしたら嫌がるでしょ」
にこ「いや、だからって…」
真姫「あー、はいはい分かってるわよ。ほら、もう帰っていいから」シッシッ
にこ(なんて適当な……って、真姫ちゃん、耳真っ赤…)
にこ「…真姫ちゃんって可愛いわね」
真姫「……バカにしてない?」
にこ「してないしてない。…今日はにこも楽しかったわ。じゃ、またね」
真姫「…うん。また」ヒラヒラ
―――――
にこ「……」テクテク
にこ(キスされた……いや、手の甲だけど……)
にこ(……嫌じゃなかったのが、問題よね…)
にこ(やっぱり真姫ちゃんのことが……、それとも友達ってそういうもんなの?)
にこ「あーもー、全然分かんない…」ハァ
「あっ」
にこ「え?」クルッ
にこ「あ……>>357」
(人物名でお願いします)
かよちん
にこ「花陽?」
花陽「にこちゃん、奇遇だね。こんなところで会うなんて」テクテク
にこ「そうね。花陽は…買い物帰り?」
花陽「うん。お使い頼まれたから。にこちゃんは真姫ちゃんと遊んだ帰りかな?」
にこ「ご名答。せっかくだし、途中まで一緒に帰りましょうか」
花陽「うんっ」
花陽「真姫ちゃんとはどうだった?」
にこ「どうって言われても…普通に楽しかったわよ」
花陽「そっか。ならよかった。実は凛ちゃんと一緒にちょっとだけ心配してたんだ」
にこ「心配?」
花陽「うん。真姫ちゃん、あんまり素直になるの得意じゃないから」
にこ「…そうね」
にこ(今日はだいぶ違ったけど…)
眠気が限界なので、中途半端ですが今回の更新はここでストップします
また今日か明日にでも再開します
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました
レスありがとうございます
のんびり再開します
花陽「…ねぇにこちゃん」
にこ「ん?」
花陽「ごめんね」
にこ「は? なによ、急に」
花陽「いや……にこちゃんが最近元気なかったのって、あの噂のせいだよね」
にこ(噂って……ああ、あの三股がどうこうの…)
にこ「なんで花陽が謝るのよ」
花陽「だって、私が一緒にCD買いに行ってなんて頼まなければ、あんなことには…」シュン
にこ「そんなの今更気にしたってしょうがないでしょ。それに、花陽のことがなかったって、どうせ二股とか言われる羽目になってたわ」
花陽「にこちゃん…」
にこ「だから気にすんじゃないわよ。にこだって、あの日は楽しかったんだし」
花陽「……うん。ありがとう」
にこ「いあ、別にお礼を言われることでも…」
>>363
誤字りました。
×にこ「いあ、別にお礼を言われることでも…」
○にこ「いや、別にお礼を言われることでも…」
にこ「…というか、こっちのほうが謝らなきゃなんないわよ」
花陽「え?」
にこ「あんな噂流されて迷惑してるのは花陽のほうでしょ。ごめんね、色々と」
花陽「……ううん。私は、別に」
にこ「ならいいんだけど。まぁ噂もそのうち消えるだろうし、悪いけどそれまで我慢してね」
花陽「…うん」
にこ「あ、じゃぁにこ、こっちだから」
花陽「あ、うん。…またね、にこちゃん」
にこ「ん。気を付けて帰るのよ」
花陽「うん。……ね、ねぇ、にこちゃん」
にこ「ん?」
花陽「……私、嫌じゃないよ」
にこ「え?」
花陽「にこちゃんとの噂、嫌じゃないから」
にこ「え、えっと……それってどういう…」
花陽「じゃ、じゃぁまたね!」タタタタッ
にこ「って、あ、は、花陽……」
にこ(すごいスピードで走っていっちゃった…)
にこ(…にこに気を使わせないように言ってくれたのかしら…。やっぱり良い子ね)ウン
にこ(そろそろここあたちも帰る時間だろうし、にこも急いで家に帰らないと)
ピリリリリッ
にこ「電話? ……って、登録してない番号から…?」ピッ
にこ「…はい、もしもし」
『あ、矢澤さん家のにこちゃん?』
にこ「そ、そうですけど…どなたですか?」
『あら、ごめんなさいね急に。実は私…』
―――――
にこ(結局、さっきの電話は、こころとここあの友達のお母さんからだった。にこの携帯番号をこころから聞いたらしいけど…よく覚えてたわね、あの子)
にこ(で、用件はなんだったかというと、その友達の家に今日はお泊まりだそうで。よほど仲のいい友達なのね)
にこ(ママには連絡がつかなかったから、にこに電話したらしいけど…ママったら何してるのかしら)
ガチャ。
にこ「ただいまー……って、なにこれ? メモ?」
にこ「なになに……、急に深夜の人の代わりに出ることになったので、帰るのは明日の朝になります。夕飯は冷蔵庫に入っているので、それを温めて食べてね……って、ママも帰ってこないの…?」
にこ(みんないないなんて、なんて最悪なタイミング…)
イマ、アナタノウシロニイルノ…
にこ「」ゾクッ
にこ(ああああなんでこのタイミングで、今朝見た映画のこと思い出すのよ…!)
にこ(うぅ……こんなときに一人なんて、冗談じゃないわ…)
にこ(……誰かに来てもらうとか…いや、けど、一人が恐いからって…それじゃまるで子供みたいだし…)
どうしますか?
>>368
1.誰かを呼ぶ
2.呼ばない
1
イマ、アナタノウシロニイルノ…
にこ(だ、ダメだ……映画の映像が頭の中から消えない…このままじゃ泣いちゃう…!)
にこ(…人間、素直になるのも大事よね……それにμ’sのみんななら、頼ってもきっと大丈夫なはず…)ピッ
にこ(けど、誰に頼めば…?)
>>370
(μ’sメンバーでお願いします)
真姫ちゃん
にこ(……真姫ちゃんなら、映画のことも知ってるし、説明しやすいわよね)ピ、ピ
ピリリリリリ、ピッ
真姫『もしもし? にこちゃん?』
にこ「あ、真姫ちゃん、ごめん、今ちょっといい?」
真姫『いいけど…どうかしたの?』
にこ「あの……今夜、何か用事とかある?」
にこ(この聞き方はどうなのかしら……いや、今はそんなこと考えてる場合じゃない。徐々に日が落ちてきてるし、もうすぐ外が暗くなっちゃうし…)
真姫『今夜って……まぁ、暇だけど?』
にこ「あ、あのね、今日ママが仕事で帰ってこれなくて、妹たちも友達の家に泊まることになっちゃって、一人なの」
にこ「…それで、あの……」
真姫『…もしかして、怖いの?』
にこ「こ、怖くなんて………いや、怖い、です…」
真姫『はあ……まぁ、朝もあんなに怖がってたものね』
にこ(悔しいけど言い返せない…)
真姫『…それで? 私はどうすればいいの?』
にこ「え?」
真姫『にこちゃんがわざわざ電話で用を聞いてくるくらいだから、相当怖いんでしょ。一人で平気なの?』
にこ「…平気じゃない、けど」
真姫『じゃぁ今から行くわ」
にこ「え、いいの?」
真姫『私の責任でもあるしね。今から支度して、十分くらいで着くと思うから、待ってて』
にこ「うん、ありがとう真姫ちゃん」ピッ
にこ「真姫ちゃんが優しい………じゃなくて、よく考えれば、真姫ちゃんと二人きりっていうのは、どうなのかしら…」
にこ(多分、真姫ちゃんはにこのこと、その、好きなんだし……二人きりで気まずくなったりしなきゃいいんだけど…)
にこ(けど、なにも泊まってくれるわけでもないんだし、話すくらいなら気まずくなったりもしないかな…)
どうしますか?
>>374
1.他に誰か呼ぶ(相手、人数再安価)
2.二人きりでいい
1
にこ(やっぱり他にも誰か呼ぼう…)ピッ
にこ(真姫ちゃんと二人きりが嫌とかじゃないけど……大人数のほうが気もまぎれるし。真姫ちゃんたちが帰った後は一人で朝まで耐えることになるわけだし…)
にこ(……そのためだけに呼ぶって、かなり悪い気がするけど…、真姫ちゃんにも今度改めてお礼しないと)
にこ(…で、誰に連絡入れればいいんだろ……というか、人数も決めてなかった……三人以上じゃ狭い思いをさせちゃうだろうし…)
>>382
(呼ぶ人数。1人か2人か)
2
穂乃果
希
にこ「穂乃果と…希ね。とりあえず穂乃果から」ピッ
ピリ、ガチャッ
穂乃果『もしもしー?』
にこ「早っ……あんた、ワンコールで…」
穂乃果『いや、たまたま携帯いじってたから。にこちゃんがこんな時間に…というか、にこちゃんから電話してくれるなんてめずらしーね。どうしたの?』
にこ(今思えば、穂乃果や希に事情を説明するのはちょっと恥ずかしいけど……背に腹は代えられないわよね)
にこ「実はね……」
穂乃果『……』
にこ「…穂乃果? 聞いてる?」
穂乃果『聞いてる、うん、聞いてる。…にこちゃんってやっぱり可愛いなぁと思って』
にこ「…バカにしてる?」
穂乃果『してないしてない。そういうことなら、すぐ行くよ』
にこ「うん。ありがと」
穂乃果『ところで、他にも誰かに声かけてるの?』
にこ「真姫ちゃんと、希にはこれからかける予定」
穂乃果『りょーかい。じゃぁ私が一番乗りになりそうかな?』
にこ「多分そうね。家近いし」
穂乃果『よーし、じゃぁ超特急で行くから待っててね!』
にこ「うん、ごめんね」
穂乃果『いえいえー』ピッ
にこ(さすが穂乃果……悔しいけど、やっぱり頼りになるわ)
出かけるのでいったん更新止めます
恐らく九時以降にはまた更新再開しますので、見てもらえると嬉しいです
ちょっと遅れましたが、ゆったり再開します
にこ(次は希に…)ピッピッ
ピリリリリリ、ガチャ
希『にこっち? どしたん?』
にこ「あー、あのね、希。今暇?」
希『暇やよー。なにか用なん?』
にこ「うん。実は…」
希『…にこっちがそういうときにウチを頼るなんて珍しいね』
にこ「そう? こういうのもなんだけど、あんたには結構頼ってると思うわよ」
希『そうかなぁ……まぁええや。じゃぁ今から準備するから、もうちょい待っててな』
にこ「了解。ワガママ言ってごめんね」
希『いやいや、にこっちのためならお安い御用やって。じゃ、またあとで』
にこ「ん」ピッ
にこ(……やっぱりμ’sに入ってよかった)
―――――
にこ(とりあえずみんなが来るまでに部屋を片付けて……お茶の準備とかして…と)カチャカチャ
バサッ
にこ「!?」ビクッ
にこ(…な、なんだ、本が落ちただけね…びっくりした…)
にこ「…」チラ
にこ(外が暗い……。確かあの映画でも、こんな夜に…)
にこ(だ、ダメだ、考えれば考えるほど怖くなってくる…! 無心、無心、無心……)
ピーンポーン
にこ「ひゃぁうっ!?」ビクゥッ
にこ「だ、誰!? ……って、三人のうちの誰かに決まってるわよね…」トテトテ
にこ「…で、でも、もし、他の人だったら……もしかして、幽霊とかだったら……」
にこ「い、いや、そんなバカな…」ソーッ
カチャ……ガチャ
穂乃果「あ、にこちゃん、こんばんはー」
にこ「穂乃果…」
穂乃果「って、なんかにこちゃん涙目だよ? 大丈夫?」
にこ「う、うん」
にこ(安心したら思わず涙が…)ゴシゴシ
穂乃果「…そんなに怖かったの? ごめん、来るの遅かったかな」
にこ「いや、これはちょっと…その、あくびしちゃっただけだから」
穂乃果「ならいいんだけど…。あ、お邪魔してもいい?」
にこ「ん、どうぞ。ごめんね、わざわざ来てもらって」
穂乃果「いえいえ、そんな。…というか、なんかしおらしいにこちゃんって、不気味な感じだね」
にこ「喧嘩なら買うわよ」
穂乃果「じょ、冗談だよー」
穂乃果「やっぱり私が一番乗りだったみたいだね」
にこ「そうね。お茶淹れるから座って待ってて」
穂乃果「はーい」
穂乃果「…」キョロキョロ
穂乃果「…」ソワソワ
穂乃果「…にこちゃん、暇!」ガタッ
にこ「ちょっとくらい大人しくできないの…?」
穂乃果「ジッとしてるの苦手なんだよー」
にこ「でしょうね。ちょっと待ってよ、今お茶を…」
穂乃果「あ、じゃぁ手伝うよ」
にこ「いや、けど穂乃果はお客さんだし…」
穂乃果「もー水くさいなぁ。お客さんじゃなくて友達だよ」
にこ「…じゃぁ、手伝ってもらっていい?」
穂乃果「うん、任せて!」トテトテ
穂乃果「で、なにすればいい?」
にこ「そこの戸棚に湯呑みがあるから、それとって」
穂乃果「はーい」
にこ(で、こっちはお茶っ葉を取り出して…)カチャカチャ
穂乃果「あ、そうだにこちゃん」
にこ「ん?」
穂乃果「明日のデートの約束、ちゃんと覚えてる?」
にこ「…デートを約束した覚えはないけど」
穂乃果「似たようなものじゃん。お家デートだよっ」パチッ
にこ(そういえば穂乃果の家で遊ぶ約束だっけ)
にこ「というかあんた、ウインク上手いわね。前も思ったけど」
穂乃果「スクールアイドルだからね」
にこ「いい心がけだわ」
穂乃果「えへへ。まぁデート云々はさておき、明日楽しみにしてるよ」
にこ「……まぁ、にこもちょっとは楽しみにしてるわ」
穂乃果「ホント? 嬉しい!」
にこ(ホント、ドストレートな子よね……そういう性格だからリーダー向きなんだろうけど)
穂乃果「はい、にこちゃん。湯呑み、これでいい?」
にこ「ん。ありがと」
にこ(お茶っ葉いれて、お湯注いでっと)サラサラ、トポトポ
穂乃果「…」ジー
にこ「…」トポトポ
穂乃果「…」ジー
にこ「…あの、無言で見るの、やめてくれない?」
穂乃果「あ、ごめん。なんかにこちゃんがお茶淹れたりするのって新鮮だなーって」
にこ「そう? ……まぁ学校ではあんまりこういう機会とかないしね」
穂乃果「だよね。にこちゃんとはプライベートで遊ぶこともあんまりなかったし」
にこ「そういえばそうね」
にこ(とはいっても、他のみんなとも個人的に遊ぶようになったのは、つい最近のことだけど)
穂乃果「…だからさっき電話がかかってきたとき、実はちょっと嬉しかったんだよ」
にこ「嬉しい?」
穂乃果「だってにこちゃんが私を頼ってくれたってことだし」
にこ「う、うん」
にこ(目を瞑って決めたとか言えない……ごめん、穂乃果…)トポトポ…
にこ「……よし。お茶、淹れ終わったわ」
穂乃果「はーい。じゃ、向こうまで運ぶね」
にこ「ありがと」
ズズッ
穂乃果「うん、おいしい!」
にこ「ん、よかった」
穂乃果「…そういえば、真姫ちゃんと希ちゃん、遅いね」
にこ「あー、あの二人は家がちょっと遠いから」
穂乃果「そっか。……ね、暇だしなんか話そうよ」
にこ「なんかってなによ?」
穂乃果「うーん……>>409の話とか」
アライズ
穂乃果「アライズの話とか」
にこ(アライズ!)
にこ「穂乃果にしてはまともな話題ね」
穂乃果「にこちゃんは私をなんだと思ってるの…?」
にこ「まぁそれはさておき、いいわねアライズの話。にこにアイドルの話をさせると長いわよ」
穂乃果「う、うん……なんかにこちゃん、目がぎらついてるよ」
にこ「気のせいよ。じゃぁまずはアライズの歴史から説明していくわ」
穂乃果「え? いや、説明って、そんな本格的な話はちょっと…」
にこ「まずアライズ結成のきっかけっていうのがね、」
穂乃果「って、聞いてないし!」
にこ「で、そこでツバサが動いたの。もう彼女はなんていうかスクールアイドルのプロっていうか…」
穂乃果「にこちゃん…この話、あと何分くらい続く…?」
にこ「あと三十分くらいで終わるわ」
穂乃果「長いよ! もう何十分聞いてると思ってるの!?」
にこ「穂乃果が言い出したんじゃない。アライズの話がしたいって」
穂乃果「普通にアライズってすごいよねーとか、そういう世間話を期待してたんだよー…」
にこ「あ、そうだったの。ごめん、ちょっと語りすぎたかも」
穂乃果「…にこちゃんってホント、アライズ……というか、アイドルが好きだね」
にこ「まぁ小さいころからの憧れだし。大好きになるのもしょうがないでしょ」
にこ(話しすぎて喉乾いた…お茶飲も)ゴク
穂乃果「まぁそうだけどさ。……じゃぁ、アイドルと穂乃果なら、どっちが好き?」
にこ「っ……ごほっ」
穂乃果「だ、大丈夫?」
にこ「いや、お茶が変なとこに入っただけ……というか、なに言ってんのよ、急に」
穂乃果「気になったから、つい」
にこ「気になったって…」
穂乃果「で、どっち?」
にこ「…その話、続けるの?」
穂乃果「だって気になるんだもん」
にこ「比べられるようなものじゃないでしょ。アイドルはアイドル、穂乃果は穂乃果よ」
穂乃果「……」シュン
にこ「む、無言でシュンとするのやめなさいよ」
穂乃果「だってー…」
にこ「……」
にこ「…穂乃果に決まってるでしょ」
穂乃果「ほんと!?」パッ
にこ「ほんとほんと。ただ、あんただけじゃなくて、μ’s全員に言えることだけど」
穂乃果「それでも全然嬉しいよ! さすがにこちゃん!」
にこ「さすがってなによ…」
穂乃果「へへー」ニコニコ
にこ(……ま、嬉しそうだし、いっか)
穂乃果「私もにこちゃん大好きだよ!」
にこ「はいはい、ありがと」
にこ(にしても希たち、遅いわね。……まさか途中で幽霊に…じゃなくて、何かあったのかしら)ウーン
穂乃果「…ねーにこちゃん」
にこ「…」
穂乃果「にこちゃん、聞いてる?」
にこ「あ、ごめん、なに?」
穂乃果「うん。あのね、明日なんだけど…」
ピーンポーン
にこ「! 希たちかしら」タッタッ
穂乃果「あ……、…まぁいっか」
ガラッ
希「やっほー、にこっち。こんばんは」
にこ「希…よかった、無事だったのね」
希「へ?」
にこ「あ、いや、こっちの話。あがって」
希「おじゃまします……って、あれ? この靴って、穂乃果ちゃんの?」
にこ「ええ、穂乃果も呼んだの……って、ひょっとして言ってなかったっけ?」
希「初耳やよ」
にこ「ごめん。言うの忘れてた」
希「……ま、そう上手い話があるわけないよなぁ…」ハァ
にこ「え?」
希「いや、なんでも」
にこ「…というか、なんか希、今日はやけに…」
希「あーあー、穂乃果ちゃんやっほー」タッタッ
穂乃果「あ! 希ちゃんやっほー!」
にこ「あ、ちょっと……」
にこ(何なのよ急に離れて行って…。……なんか、希の私服、やけに可愛いというか、おしゃれしてるというか……ただの偶然かしら)
にこ(ともかく、これであとは真姫ちゃんだけね)
穂乃果「にこちゃーん、希ちゃんの分のお茶準備しよー」
にこ「あ、うん。今行くわ」トテトテ
希「ところで、他にも誰か呼んでるん?」
にこ「うん。真姫ちゃん」
希「……」ハァ
にこ「な、なによ」
希「いや……にこっちってチャレンジャーやんな」
にこ「意味が分からないんだけど…」
希「まぁ分からん方が幸せかも」
にこ「?」
穂乃果「希ちゃんの話、私も時々分かんない」
希「あ、穂乃果ちゃんもにこっち側やったんや…」
穂乃果「ふぇ?」
希「いや、こっちの話。真姫ちゃん遅いね」ゴク
にこ「ひょっとして迷ってたり……って、それはないか」
希「…あれ? 真姫ちゃんってにこっちの家に来たことあるん?」
にこ「うん」
にこ(というか、今日まさに)
希「いつの間にやら仲良しさんやね」
にこ「…そんなんじゃないけど」
穂乃果「μ’sはみんな仲良しだもんね!」
希「うん、穂乃果ちゃん見てるとなごむわ」ナデナデ
穂乃果「? えへへ、よく分かんないけど、ありがとう!」
にこ(褒められてるのかしら…)
希「……あ、そうや、にこっち。真姫ちゃんには――」
ピーンポーン
にこ「あ、真姫ちゃんかも。ちょっと行ってくる」スク
希「うん。……まぁ、さすがに大丈夫やろうけど」
穂乃果「なにが?」
希「いや、こっちの話」
ガチャ
真姫「…こんばんは」
にこ「うん、こんばんは。来てくれてありがとう」
真姫「別に。私のせいだし。…それより来るの遅れてごめん」
にこ「いや、全然。ちょっと心配だったけど……何かあったの?」
真姫「……着ていく服、選んでて」
にこ「ああ、なるほど」
にこ(女の子だし、おしゃれは大切よね。……あ、希もそういうことかしら)
にこ「じゃ、あがって」
真姫「うん。おじゃまします」
にこ(……あ、そういえば真姫ちゃんにも穂乃果と希のことは言ってなかったっけ。言っとかないと)
にこ「あのね、真姫ちゃん」
真姫「……」
にこ「真姫ちゃん?」
真姫「……靴があるんだけど」
にこ「え、そりゃ家なんだし、靴くらいあるわよ」
真姫「そうじゃなくて……にこちゃん以外の…というか、これって希と穂乃果の靴よね?」
にこ「あ、うん。そのことを今言おうとしてたの」
真姫「……私以外にも呼んでたのね」
にこ「大勢いたほうが気がまぎれるかなって…」
真姫「……あっそ」
にこ「う、うん」
にこ(今、真姫ちゃんの声がものすごく冷たかった…)
真姫「…お邪魔します」
にこ「ど、どうぞ」
にこ(なんで二回言ったんだろう…)
穂乃果「あ、真姫ちゃんいらっしゃーい」
真姫「…穂乃果の家じゃないでしょ」
穂乃果「まぁそうなんだけどね……って、なんか機嫌悪い?」
真姫「別に」
穂乃果「けど眉間にしわ寄ってるよ?」
真姫「寄ってないわよ」
穂乃果「えー、でも」
希「穂乃果ちゃん、真姫ちゃんのお茶淹れてこよ」
穂乃果「ふぇ? あ、うん」
にこ「いや、にこが淹れてくるわよ」
希「いやいや、ウチと穂乃果ちゃんがやってくるから」
にこ「でも…」
希「にこっちは少しでもいいから真姫ちゃんの機嫌とっといて」ヒソ
にこ「え、機嫌って…」
希「ほら、穂乃果ちゃんレッツゴー!」
穂乃果「ゴー!」タッタッ
にこ(穂乃果、なんか犬みたい…)
にこ「……」チラ
真姫「……」
にこ(機嫌とれって言われても……なんで怒ってるのかもイマイチ分からないんだけど…)
にこ「真姫ちゃん」
真姫「……なに」
にこ「ごめんね。穂乃果たちいること、言うの忘れちゃってて」
真姫「謝ることじゃないでしょ。……私だけじゃ頼りなかったってことだろうし」
にこ「頼りないなんてことは……、誰が相手だろうと、二人っていうのはちょっと心細かっただけで…」
真姫「それを頼りないって言うんじゃないの」
にこ「う………ご、ごめん…」
真姫「……ところで、なんで穂乃果と希と私なの?」
にこ「なんでって……、……なんとなく…?」
真姫「……」
にこ「あ、けど真姫ちゃんは今日一緒に遊んでたから、事情説明しやすいかなって思って」
真姫「…都合がよかったってわけね」
にこ「そ、そういう言い方をされるとなんか嫌なんだけど…」
真姫「事実でしょ」
にこ「…すみません」
真姫「……ちなみに、私に電話したのって何番目?」
にこ「え?」
真姫「穂乃果と希と私、誰を最初に誘ったのって聞いてるの」
にこ「真姫ちゃんが最初よ。だから穂乃果たちがいること伝えられなかったんだけど…」
真姫「……そう」
にこ「?」
穂乃果「真姫ちゃん、にこちゃん、お待たせー」
希「お茶淹れれたよー」
にこ「あ。ありがとう」
穂乃果「うんっ。はい、真姫ちゃん」
真姫「…ありがと」
穂乃果「あ、眉間のしわとれてる。機嫌なおったの?」
真姫「……だから、元々しわなんてなかったってば」
穂乃果「…で?」
にこ「え?」
穂乃果「いや、せっかく集まったんだから、このままボーッと過ごすのもなーって思って」
希「それもそうやね」
にこ「けど、うちにはゲームとかないわよ。妹たちが遊ぶようなものしか…」
穂乃果「んー…どうしよっかな」
真姫「トランプでもする?」
穂乃果「トランプかぁー……ただするだけじゃつまんないし、罰ゲームとかつけよっか!」
にこ「嫌」
穂乃果「否定早い! いいじゃん、そのほうが楽しそうじゃんー」
希「罰ゲームって…たとえばどんな?」
穂乃果「ふぇ? えーっと…」ウーン
真姫「考えてなかったのね…」
穂乃果「>>431とか!」
ほっぺにキス
穂乃果「ほっぺにキスとか!」
にこ「嫌」
穂乃果「なんで!?」
にこ「なんのメリットもないじゃない」
穂乃果「にこちゃん、損とか得とか考えて遊んで楽しいの…?」
にこ「世の中なんだって損得論でしょ。そもそも、希たちだって嫌でしょ?」
希「えー…んー……ちなみにそのキスっていうのは、勝った人が負けた人にすんの? それとも逆?」
穂乃果「うーん……負けた人が勝った人に、かなぁ……多分キスするほうが恥ずかしいだろうし」
穂乃果「三人にするのは大変だから、ビリの人がトップの人にするって感じでどうかな」
にこ「って、なに具体的に決め始めてるのよ。やんないからね」
穂乃果「えー。…二人はどう?」
希「ウチはどっちでもええよ。真姫ちゃん次第かな」
真姫「うぇっ……わ、私は……」チラ
にこ「……にこは、やりたくないんだけど…」
真姫「…ちなみに競技はなに?」
にこ(競技って…)
穂乃果「なんでもいいよー。私は別に得意なのとかないし」
希「ウチも特には」
真姫「にこちゃんは?」
にこ「いや、だからにこはやらないって…」
真姫「そう。じゃぁなんでもいいのね」
にこ「聞いてる!?」
穂乃果「で、真姫ちゃんどうする? やる?」
真姫「……やるわ」
穂乃果「よし、じゃぁ決定!」
にこ「にこの意見は!?」
穂乃果「多数決だよ」
にこ「えええぇぇ……」
にこ(……ま、いっか。みんなには来てもらってる立場なんだし…これくらいは…)
にこ(…って、いや、よくないわよね。特に真姫ちゃんとは、そういうことをするのはさすがに気まずい…)チラ
真姫「…」ジ
にこ(って、めちゃくちゃこっち見てた…!)サッ
真姫「…」
にこ(……気まずい)
希「じゃ、ゲームはあみだくじかなんかで決めよか」
穂乃果「そうだね。まずは定番のババ抜きと七ならべとー、あと神経衰弱とか」
希「あと大富豪とか。で、その中からあみだくじで決めて」
にこ(…けど、ようするにビリかトップにさえならなきゃいいだけの話よね)
にこ(トランプはこころやここあとよくやってるし…結構自信あるしね)
―――――
~七ならべ~
穂乃果「じゃぁ…ここ!」ス
希「んじゃぁウチはここ」ス
にこ「………パス」
穂乃果「にこちゃんパス二回目だけど大丈夫?」
希「最初に決めたけど、パスは三回までやから、四回目は失格になんで?」
にこ「ヘイキヨ」
真姫「すっごい棒読みだけど…」
にこ(予想外にみんなが強い……)
穂乃果「けど、にこちゃんってあんまり七ならべ得意じゃないんだね。私、たまに海未ちゃんたちとやるけど、いつもベベなのに」
にこ(えっ、ひょっとしてにこが弱いだけ…?)
にこ(……そういえば、ここあたちとやるときも、勝率は二割くらいだっけ…)
真姫「にこちゃん、ベベにならないといいわね」ス
にこ「…努力するわ」
穂乃果「大丈夫、私が全力で一位とるからね!」ス
希「じゃぁウチも頑張ろうかな」ス
にこ「あんたら、負ける前提で話すのやめなさいよ…」
真姫「……にこちゃんの番だけど」
にこ「えっ」
にこ「…………パス」
真姫「努力する間もないかもね」
にこ「七並べやめない…?」
真姫「こんな途中で、無理に決まってるでしょ」ス
穂乃果「どんまい、にこちゃん」ス
希「まぁ次があるからファイトやで」ス
にこ「だから負ける前提で話すのはやめなさいってば!」
穂乃果「はい、にこちゃんの番だよ」
にこ「…………」チラ
にこ「……にこ、ちょっとお腹が痛いからトイレに…」
希「はい、にこっち罰ゲーム決定な」
にこ「」
真姫「三連続パスって……いくらなんでも弱すぎでしょ」
にこ「う、うるさいわね……こういう頭使うゲームは苦手なのよ…」
穂乃果「あー、分かる」
にこ「ここで共感されるのもなんか嫌ね…」
希「しかも穂乃果ちゃんにも負けてるしね」
にこ「……鬱だわ」
穂乃果「その会話は、私に失礼だと思うんだけど…」
真姫「ま、とりあえずさっさと続きをやりましょ」
穂乃果「そうだね。……あの、なんか真姫ちゃん、目が…なんだろ。本気?なんだけど…」
真姫「気のせいよ」
穂乃果「そ、そうかなぁ…」
にこ(…仕方ない。こうなったら黙って見届けるしかないわね…)
穂乃果「よし、じゃぁ再開しよっか」
~~~~~
勝った人
コンマ(一桁)安価↓1
1.2.3=穂乃果
4.5.6=真姫
7.8.9=希
0=決着が曖昧になる
―――――
にこ「……」フルフル
真姫「………まだ?」
にこ「ちょ、ちょっと待って…もう少し、もう少しで届くから」ソー…
穂乃果「ねー、そうやってゆっくり近づいていくほうが恥ずかしいと思うんだけど…」
希「まぁ、見てる分にも照れてくるしなぁ」
にこ「う、うっさいわね。こういうの慣れてないのよ」
穂乃果「ちょっと近づいて、ちゅってするだけじゃん」
にこ(軽く言わないでよ……穂乃果や希相手だって恥ずかしいだろうに、よりにもよって真姫ちゃんだなんて…)
真姫「…ま、私はいいけどね。ゆっくりでも」
にこ「っ……」
にこ(よく考えれば、あんまりゆっくりしてたら至近距離で見られるってことで……ああもう、やっぱりさっさとすませちゃおう…!)
にこ「ま、真姫ちゃん、目瞑って」
真姫「嫌」
にこ「なんでよ!?」
真姫「だって私は勝者だから。聞く理由はないでしょ」
にこ「な、なんて嫌な奴なの…」
真姫「悪かったわね。ほら、早くすませたほうがいいんじゃない?」
にこ「……意地悪」
真姫「意地悪で結構」
にこ(本当に意地悪なんだけど……最近の優しい真姫ちゃんはどこに行ったのよ…)グヌヌ…
穂乃果「…にこちゃーん、早くー」
にこ「わ、分かってるわよ」
穂乃果「そんな恥ずかしがることじゃないよ。友達同士なら普通だってば」
にこ「……そ、そうよね。友達なら普通…友達なら…」
真姫「…」グイッ
にこ「ちょっ、な、なんで抱き寄せんのよ」
真姫「…さっさとしなさいよ」
にこ(な、なんか目が怖い……と、とりあえず早くすませよう……)
にこ(とりあえずにこのほうが目を瞑って……勢いでいく!)
チュッ
にこ「や、やった! これでいいわよね!」パッ
真姫「……うん」
希「…ちなみに、十五分かかったね」
にこ「嘘、そんなに!?」
穂乃果「待ちくたびれたよー」
にこ「ご、ごめん…そんな時間経ってるとは思わなかった…」
穂乃果「にこちゃんってば意外と恥ずかしがりなんだね」
にこ「…まぁね」
にこ(真姫ちゃん相手だからだけど…)
穂乃果「顔も真っ赤だし。そんなに恥ずかしかったの?」
にこ「か、顔が赤いのはたまたまよ」
穂乃果「その言い訳はちょっと苦しくないかな…」
真姫「……」
希「真姫ちゃん、頬緩んでるけど」
真姫「…たまたまよ」
希「いや、それも苦しいて」
希「…さて、じゃぁ次はどうする?」
穂乃果「どうするって?」
希「罰ゲームの内容変えるかってこと」
穂乃果「あー、うーん…」
>>452
1.変える(内容再安価)
2.変えない
1
穂乃果「変えよう! そのほうが楽しそうだし!」
にこ「実に穂乃果らしいわね…」
希「せやねぇ」
真姫「で、どんなのにするの?」
穂乃果「えーっと…」ウーン
穂乃果「>>454とかどうかな!」
わしわし
穂乃果「わしわしとかどうかな!」
にこ・真姫「嫌」
穂乃果「真姫ちゃんまで!?」
希「なんか知らんけど、ウチが傷ついたわ」
にこ「というか、あんた分かってんの? 負けたら穂乃果も同じ目にあうのよ?」
穂乃果「あー……んー……まぁ、いっかな」
にこ「…マゾなの?」
穂乃果「違うよ!」
穂乃果「罰ゲームが多少厳しい方が、負けないぞーってやる気になるでしょ?」
にこ「まぁそうかもしれないけど…」
真姫「ちょっと、なに丸め込まれそうになってるのよ」
にこ「あ、ごめん。…というか、真姫ちゃんもこれはさすがに反対するのね」
真姫「当たり前でしょ。されるの嫌だもの」
にこ(ほっぺにキスは嫌じゃなかったのね……)
穂乃果「希ちゃんは?」
希「ウチは別にええよ」
穂乃果「じゃ、二対二だね。よし、じゃんけんだ!」
にこ「はいはい。じゃぁ、じゃーんけーん」
穂乃果「ぽんっ」グー
にこ「……」チョキ
真姫「…にこちゃんのバカ」
にこ「…ごめんなさい」
―――――
~ババ抜き~
穂乃果「……これだっ」ヒョイ
穂乃果「あー…違った」
真姫「…」ヒョイ
真姫「はい、ペア」
希「真姫ちゃん強いなぁ」ヒョイ
希「あ、ペア」
にこ「ババ抜き強い人は性格よくなさそうなイメージだけどね」ヒョイ
にこ(……そろわない)
真姫「弱いよりはマシでしょ」
にこの順位決め
コンマ(一桁)安価↓1
0.1.2.3.4=一位
5.6.7.8.9=最下位
書くの忘れましたが、一位がわしわしする側、最下位がされる側です
―――――
にこ「あ、そろった」
にこ「……って、終わった! 一位!」ヤッター!
穂乃果「にこちゃんすごい!」ヤッタネ!
希「おめでとー」パチパチ
真姫「無事、自分の性格が一番よくないことを証明したわね」パチパチ
にこ「う、うるさいわね…」
にこ(思わず普通に喜んじゃったけど…一位は一位で問題あるんだった…)
にこ(…まぁ、される側よりはマシだけど)
最下位だった人
コンマ(一桁)安価↓1
1.2.3=穂乃果
4.5.6=真姫
7.8.9=希
0=決着が曖昧になる
―――――
真姫「…」ヒョイ
真姫「あがった…」
穂乃果「う、うん。真姫ちゃん、勝ったのにテンション低いね?」
真姫「…別に」
希「じゃ、ウチが最下位やね」
にこ(まぁ希なら、なんとか)
希「……やっぱり、罰ゲームやめへん?」
にこ「さっきにこに罰ゲーム宣告したの、誰だっけ?」
希「…ウチです」
にこ「はい、さっさとやるわよ」
希「はい…」
にこ(普段散々してるくせに、やられるのは嫌なのね)
希「じゃ、じゃぁ、どうぞ」
にこ「うん。……」
にこ(こう改まると、ちょっと照れが出るわね…)
希「…にこっち?」
にこ「あ、いや、えっと、じゃぁとりあえず後ろに回って……手を…」
にこ(胸に……胸……、…なんか悔しくなるくらい大きいわね…)
にこ(希って本当に同級生なのかしら……腹立つわ……一体何を食べたらこんなことになるの…?)
希「……あの、あんまり時間おかれると、恥ずかしくなるんやけど…」
にこ「ご、ごめん」
穂乃果「にこちゃん、三分経過」
真姫「…さっさとしなさいよ」
にこ「はいはい」
にこ(とりあえず勢いでいくしかない…!)
にこ(希がいつもやるみたいに…)
にこ「ていっ」ワシッ
希「っ」
にこ(って、やわらか! え、なにこれ、同じ胸なのになんでこんな感触違うの? え、にこのがおかしいの…?)ワシワシ
希「…と、ところでこれ、いつまで…」
にこ(いや、さすがにそれはないわよね。希が異常なのよ)ワシワシ
希「ちょ……あの、聞いてる?」
にこ(大体胸なんて大きくったっていいことないし。重いだけだし、肩こるだけだし? 噂によるとただの脂肪の一種らしいし……うん、こんなものなくったって生きていけ……ああやっぱりうらやましい…!)ワシワシワシ
にこ(どうやったらこうなるのかしら…同じもの食べればいいの…?)
希「んっ、に、にこっち……ちょ、力、つ、強いって…っ///」
にこ「…ねぇ希」
希「っ、な、なに?」
にこ「私、明日からあんたと同じ家に住みたい」
希「えっ」
ゲシッ
にこ「痛っ!」
にこ「な、なにすんのよ!?」
真姫「…なにが?」
にこ「え? …今、頭叩かなかった?」
穂乃果「してないよ?」
真姫「私も」
にこ「えっ」
にこ(なにそれホラー?)
希「ま、まぁとりあえず、これで罰ゲームは終わりやね」
にこ「あ、いや、もうちょっとだけ…」
希「…にこっちの変態」
にこ「へ、変態って……いや、ただ、にこは好奇心が旺盛なだけで…」
希「変わらへんやろ。とにかく終わり」
にこ「えぇ…」
にこ(……なんとなく、希がいつもワシワシしてくる理由が分かったような……いや、けどにこや凛の胸なんて触って楽しいのかしら…)
穂乃果「それより、にこちゃん今、希ちゃんと一緒の家に住みたいって言ってなかった?」
にこ「いや、希と一緒に生活したらにこも…まぁ、もう少し……背が、伸びるかなって」
穂乃果「えー、気にすることないのに。にこちゃんは小さいままでも可愛いよ」
にこ「そ、それは当然だけどね……はは…」
希「…やっぱりそういう意味やんな」
にこ「他にどういう意味だと思ったのよ」
希「いや、別に…」
にこ「?」
真姫「……ほら、さっさと次のゲームするわよ」グイッ
にこ「う、うん。…あの、真姫ちゃん腕痛いんだけど」
真姫「穂乃果、次はなにするの?」
穂乃果「えっとねー」
にこ(真姫ちゃんに無視された…)
にこ(時間的に次が最後かしらね)
希「罰ゲームから決めんねんな」
穂乃果「うん」
希「同じのは無しにしよね」
穂乃果「え、なんで?」
希「面白くないやろ?」
穂乃果「それもそうだね。じゃぁ違うやつで」
希「うん。絶対違うやつで」
にこ(よほど嫌だったのね、ワシワシ。…もう一回くらい触りたかったけど…)ジー
真姫「……にこちゃん、目線」
にこ「えっ?」
真姫「希の胸にいってる」
にこ「……」サッ
希「…にこっち、やっぱり変態なんやないの?」
にこ「ち、違うわよ」
穂乃果「んー…じゃ、次の罰ゲームは>>483にしない?」
にこ(というか、罰ゲーム全部穂乃果が決めてるんだけど……まぁいっか)
腕枕
穂乃果「腕枕にしない?」
にこ「今までのに比べれば平和的ね」
真姫「医学的には、あんまり腕枕はおすすめしないけど」
穂乃果「じゃぁやめる?」
真姫「…まぁ長時間じゃなければ問題ないわ」
にこ(あ、腕枕はいいんだ)
希「ウチも異議なし。にこっちは?」
にこ「にこがなに言っても、多数決で決まっちゃうでしょ」
穂乃果「じゃぁ決定だね!」
―――――
~神経衰弱~
希「……これや!」ペラ
穂乃果「わ、すごい希ちゃん、これで三連続」
希「まぁウチ、スピリチュアルパワーもってるし」
にこ(それ、キャラ付けのための設定かと思ってた…)
穂乃果「よーし、じゃぁ私も……えいっ」ペラ
穂乃果「あたった!」
希「おお、おめでとー」
真姫「穂乃果も何気に運いいわよね…」
穂乃果「えへへー。私、道端でお金とか拾うのが特技だから」
にこ「それ犯罪じゃないの…?」
穂乃果「大丈夫だよ。ちゃんと交番に届けてるから」
にこ「あ、そう……案外、良い子なのね」
穂乃果「いやー、それほどでも~」
真姫「多分褒められてないわよ」
穂乃果「えっ」
にこの順位決め
コンマ(一桁)安価↓1
0.1.2.3.4=一位
5.6.7.8.9=最下位
(一位がされる側、最下位がする側です)
にこ「…」ペラ
希「…にこっち、一枚もそろわへんね」
にこ「言わないで…」
真姫「ちゃんと考えてやってる?」
にこ「やってるわよ…」
穂乃果「にこちゃん、頭使わないとダメだよ」
にこ「穂乃果にだけは言われたくなかったわ…」
にこ(このままじゃ罰ゲームまっしぐらじゃない…)
真姫「…」ペラ
穂乃果「そういえば、真姫ちゃんも結構あてるよね。運いいんだねー」
真姫「…私は記憶力でやってるんだけど」
穂乃果「えっ」
一位だった人
コンマ(一桁)安価↓1
1.2.3=穂乃果
4.5.6=真姫
7.8.9=希
0=決着が曖昧になる
―――――
穂乃果「これと…」ペラ
穂乃果「んー……多分こっちかな」ペラッ
希「お、あたりやね。じゃぁ残りは二組とも穂乃果ちゃんのやね」
穂乃果「やった! 穂乃果が一番!」
真姫「どれだけ強運なのよ…」
希「ウチもびっくりやわ」
穂乃果「へへー。にーこちゃんっ、私勝ったよー」ギュッ
にこ「見てたから知ってるわよ」
穂乃果「すっごい冷めてるね…」
にこ「普通のテンションよ。それより腕枕ってどうするの? 寝そべればいいの?」
穂乃果「んー、どうせなら寝るときにしてよ」
にこ「…ん? 寝るとき?」
穂乃果「え?」
にこ「寝るときってなによ?」
穂乃果「いや、そのまんまの意味だよ。夜、寝るとき」
にこ「……え、ちょっと待って」
穂乃果「うん」
にこ「穂乃果って、今日うちに泊まるの?」
穂乃果「そうだよ?」
にこ「えぇっ」
穂乃果「あれ、そのつもりで誘ったんじゃないの?」
にこ「いや、ちょっと話して帰るのかと思ってた…」
穂乃果「えー、だって外も暗くなってきたし、帰るのも危ないじゃん」
穂乃果「それに、にこちゃんを一人には出来ないよ」ギュ
にこ「穂乃果…」
にこ(確かに泊まってくれるならすごいありがたいけど…)
にこ(けど、怖いからなんて理由で泊まってもらうのはどうなのかしら……親御さんも心配するかもしれないし…)
にこ(暗くなって危ないってなら、にこが送っていけばいい話だし…)
真姫「…ちなみに、私も泊まるつもりだったわよ」
にこ「えっ?」
希「あ、ウチも」
にこ「えぇっ!?」
穂乃果「ねーにこちゃん、泊まっちゃダメ?」
にこ「えっと…」
>>500
1.家まで送っていく
2.泊まってもらう
2
ガタッ
にこ「!」ビクッ
にこ(や、やっぱり一人は無理…!)
にこ「じゃ、じゃぁ…泊まっていって」
穂乃果「うんっ!」パァッ
―――――
にこ(夕飯はさすがに量が足りなかったから追加で作って、みんな食べてくれたけど…)
穂乃果「にこちゃん、一緒にお風呂はいろ!」
にこ「嫌」
にこ(この問答がさっきから二、三回続いてる。いい加減諦めてほしい)
穂乃果「えぇー…なんでそんな嫌がるの?」
にこ「狭いからよ」
穂乃果「大丈夫だよ。にこちゃん小さいし」
にこ「怒るわよ」
穂乃果「怒らないでよ。じゃぁさ、私も体丸めて小さくするから。ね、それならいいでしょ」
にこ「なんでそんな一緒に入りたがるのよ…」
穂乃果「だって、いつもお泊まり会のときは一緒にお風呂入るのがお約束だったんだもん」
にこ(…海未とかことり相手にってことかしら)
中途半端ですが今回の更新はここまでにします
時間があれば、今日中にまた再開したいと思います
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました
レスありがとうございます
間隔あけながらになりますが、ちまちま再開していきます
にこ「お約束だかなんだか知らないけど、うちでは無効よ」
穂乃果「えー…。希ちゃん、真姫ちゃーん。にこちゃんが冷たいよー…」トボトボ
希「あはは……まぁ、あれや。にこっちはそういうスキンシップはあまり得意やないんよ」
穂乃果「一緒に入ったら楽しいのに…」
真姫「…それは穂乃果の考えでしょ」
穂乃果「真姫ちゃんも一緒に入るのは反対派なの?」
真姫「当たり前じゃない。入浴は身体の疲れをとるために行うものなんだから、一人じゃないと意味ないわ」
穂乃果「そんなもんなのかなぁ…」
にこ「そんなもんよ。ほら、一緒には無理だけど一番風呂は譲ってあげるから」
穂乃果「はーい。んー、じゃぁ希ちゃん、一緒に入らない?」
希「え、ウチ? ええっと……」チラ
にこ「希の好きにしていいわよ」
穂乃果「一緒にはいろーよー」
希「んー…じゃぁせっかくやし、ご一緒させてもらおかな」
穂乃果「やった! じゃ、いこ!」グイ
希「はいはい。じゃぁ二人ともお先にお風呂いただくなー」
にこ「いってらっしゃい」
にこ(…って、穂乃果と希が一緒に入れるほど浴槽広くないんだけど、大丈夫かしら…)
にこ(……まぁ大丈夫よね。一緒に入るって言ったって、何も同時に浴槽につかるわけじゃないだろうし)
真姫「…希って意外と付き合い良いのね」
にこ「多分だけど、一人暮らしだから誰かと一緒にお風呂入るのとかが新鮮なんじゃない?」
真姫「ああ、なるほど」
にこ「じゃぁ二人が上がるまでのんびりしてましょうか」
真姫「そうね」
にこ「あ、お煎餅とか食べる?」
真姫「いただくわ」
にこ「ん。台所からとってくる」トテトテ
にこ(えっと、確かここらへんにしまってあったはずだけど…)ガサガサ
にこ(あれ? どこだったかな…)
ピリリリリッ
にこ「!?」ビクッ
にこ(あ、なんだ携帯か……ビックリした…)
にこ(なんだろ……って、>>515から電話…?)
(穂乃果、真姫、希以外の人物名でお願いします)
海未
にこ(海未から電話…? 珍しい…)ピッ
にこ「もしもし?」
海未『夜分遅くに申し訳ありません。園田海未です』
にこ「いや、携帯なんだし分かってるわよ…」
海未『すみません、癖なんです』
にこ(やっぱり海未ってどこかズレてるわね…)
にこ「で、どうしたの? 海未がこんな時間に…というか、電話かけてくるなんて珍しいじゃない」
海未『えっと…』
>>517
(電話の用件。特になしとかでも、ざっくりしたものとかでも大丈夫です)
穂乃果がにこの家に行ったと雪穂に聞いて連絡してきた
海未『あの…勘違いだったら申し訳ないんですけど、今、にこの家に穂乃果がお邪魔してませんか?』
にこ「えっ、なんで知ってるの?」
海未『穂乃果に貸していた数学のノートを取りに家まで行ったら、雪穂……あ、穂乃果の妹さんなのですが。その子に、にこの家に行っていると聞いたんです』
にこ「なるほど。うん、来てるわよ」
海未『そうですか…』
にこ(な、なんか声のトーンがおちたような気が……)
にこ「あー…あのね、別に二人きりとかじゃないから」
海未『え、そうなんですか?』
にこ「希と真姫ちゃんも一緒」
海未『それはまた……どうしてその三人なのかが、よく分からないのですが…』
にこ「にこもよく分かってないわ」
海未『そ、そうですか』
にこ「電話してきたのって、ノートのこと穂乃果に伝えてほしいからよね?」
海未『え』
にこ「あれ、違うの? 穂乃果が今お風呂に入ってるから、携帯つながらなくてにこのほうに連絡きたのかなって思ったんだけど…」
海未『あ、いや……そ、それもあります』
にこ「それも? 他にも何かあるの?」
海未『……一応聞きますが、分かっていて聞いてるわけじゃないんですよね?』
にこ「あいにく、にこはそんなに頭よくないの」
海未『…それもそうですね』
にこ(ここで納得されるのも悲しいわね…)
海未『………穂乃果が、にこの家に泊まると聞いて…ちょっと、嫌な気持ちになってしまったんです。恐らく、嫉妬です』
にこ「…………えっと…その…」
海未『別になにも言わなくていいです』
にこ「ご、ごめん」
海未『いえ。……あの、穂乃果はにこに何も言ってませんよね?』
にこ「何もって……まぁそんな変なことは何も言われてないけど」
海未『そうですか。……やっぱりあれは、ただの冗談だったんですね』
にこ「え、なにが?」
海未『いえ、なんでもありません』
にこ「?」
にこ(そういえば今日、真姫ちゃんも似たようなこと言ってた気が……。穂乃果、なにか変なことでも言ったのかしら…)
海未『では、用件も済みましたし、切りますね』
にこ「あ、うん。穂乃果にはノートのこと言っとくから」
海未『はい。では、おやすみなさい』
にこ「うん、おやす――
穂乃果「にこちゃーん! シャンプーがきれてるんだけど、替えってどこにあるのー?」
にこ(あ、そうだ。シャンプー入れ替えるの忘れてたんだった……というか、穂乃果、声デカすぎでしょ…。多分今の、海未にも聞こえてたわよね)
にこ「ごめん、今行くからちょっと待ってて!」
穂乃果「はーい!」
にこ「そういうわけだから、海未、またね」
海未『…あ、あの、にこ』
にこ「ん?」
海未『好きです』
にこ「は…な、なによ、急に」
海未『い、いえ……なんだか今、無性に言わなきゃいけない気がしたので…』
にこ「よ、よく分からないけど……とりあえず切るわよ」
海未『あ、はい。遅くにわざわざすみませんでした。また学校で』
にこ「ん、またね」ピッ
にこ「……」
にこ(好きですって、あんな真面目な声で……、多分本人は顔真っ赤なんだろうけど、声だけだとカッコよく思えるのが癪というかなんというか……。そりゃ女子にも人気出るわよね)
にこ(…それなのに、なんでにこのことなんか好きなんだろ…)
ガラッ
真姫「にこちゃん?」
にこ「あ、ま、真姫ちゃん…どうかした?」
真姫「どうかしたって……、さっきから穂乃果が呼んでるわよ」
にこ「…あ、そ、そうだったわね。忘れてた…はは…」
真姫「忘れてた…? ……携帯の画面がついてるけど、何かしてたの?」
にこ「いや、ちょっと電話を…」
真姫「……にこちゃんの顔、赤いんだけど」
にこ「えっ」
にこ(気づかなかった…)
にこ「き、気のせいでしょ? 暗いからそう見えるのよ。あー、ほら、早く穂乃果たちのほうに行かないと」
真姫「…誰から?」
にこ「え?」
真姫「電話、誰からだったの?」
にこ「別に誰からだっていいじゃない」
真姫「……」
にこ「ま、真姫ちゃん、目が怖いんだけど…」
真姫「じゃぁ、なに話してたの?」
にこ「いや、真姫ちゃんには関係ない話だってば」
真姫「関係なくても教えてくれたっていいじゃない。やましいことがあるわけでもないんでしょ?」
にこ「そりゃ、まぁそうだけど…」
にこ(…確かに、別に言ったって平気よね。顔が赤い云々は…まぁ、見間違いってことで通させてもらおう)
にこ「海未からの電話だったの」
真姫「海未? …なんだ、エリーじゃないのね」
にこ「絵里はこんな時間に電話してきたりは、滅多にしないわよ」
真姫「そう。じゃぁいいわ。問い詰めるようなことしてごめん」
にこ「あ、いや、別に」
にこ(こう素直に謝られると、それはそれで調子狂うわね…)
にこ「あ、そうだ。穂乃果たちにシャンプーもっていかないと」
真姫「ああ、そうだったわね。ごめん、行ってあげて」
にこ「ん。あー、お煎餅はちょっと待ってね、あとで探すから」
真姫「別になかったら無理にとは言わないから」
にこ「うん。じゃ、ちょっと行ってくる」パタパタ
―――――
にこ(こんなことになるなら、昨日のうちにシャンプー詰め替えとけばよかった)トテトテ
にこ「ごめん、穂乃果、希。ちょっと遅れたけどシャンプーの替え持ってきたわ」ガチャ
穂乃果「あ、にこちゃん、ありがとー」
にこ「……うん。まぁ、女同士だからいいけど、バスタオル巻いただけの状態で突っ立って待ってるのはやめたほうがいいわよ」
穂乃果「あ、ごめん」
にこ「いや、にこはいいんだけどね。ところで希は?」
穂乃果「今シャワー浴びてる。はい、これシャンプーのボトル」ス
にこ「ん、ありがと。じゃぁ移し替えるからちょっと待ってて」
穂乃果「はーい」
にこ「……というか、穂乃果も普通に中に入ってていいわよ。寒いでしょ」
穂乃果「いや、にこちゃんの作業見てたいから」
にこ「はあ……まぁ、あんたがそう言うならいいけど」
にこ(作業ってほどのものでもないけど…)ピリ、トポトポ
穂乃果「にこちゃん、入れるの上手いね」
にこ「まぁいつもやってるし」
にこ「…あ、そういえばさっき海未から電話があったわよ」
穂乃果「海未ちゃんから? なんで?」
にこ「数学のノート借りっぱなしなんでしょ。わざわざ家まで取りに行ったらしいわよ」
穂乃果「あー…悪いことしちゃったかな」
にこ「今度ちゃんと謝っときなさいよ」
穂乃果「うん。……ところでさ、にこちゃん」
にこ「なに?」
穂乃果「海未ちゃんの電話って、にこちゃんの携帯にかかってきたの?」
にこ「そうだけど。多分あんたの携帯にかけたけどつながらなかったんでしょ」
穂乃果「あ、そっか。…うん、そうだよね」
にこ「はい、移し替えれたわよ」
穂乃果「ありがとー。どうせならこの流れでにこちゃんも一緒にお風呂に…」
にこ「入らない。じゃぁちゃんと温まりなさいよ」
穂乃果「ちぇー…」
―――――
穂乃果「さあ、寝る時間だよ、にこちゃん!」
にこ「そんな大声出さなくても分かってるわよ…」
穂乃果「腕枕してくれるって約束、忘れてないよね?」
にこ「覚えてるわよ」
真姫「……というか、寝るときに腕枕なんてしたら、下手すれば健康に害を及ぼすわよ」
希「あー…ハネムーン症候群とか、そういう名前のやつやね」
真姫「だからあまりおすすめはしないわ。ま、にこちゃんの腕がどうなってもいいっていうなら、話は別だけど」
穂乃果「そ、そう言われると頼みづらいなぁ……うー…」
にこ「…別にそんな悩むことでもないでしょ。一晩中なんて最初から考えてないわよ。寝る前の何分かだけなら平気だから」
穂乃果「にこちゃん…!」パァッ
真姫「……なら好きにすれば」
希「んじゃ、寝る場所決めよか」
にこ「寝る場所って……四人そろって床に寝てもらうしかないんだけど…」
にこ(お布団の数がぎりぎり足りたのは幸いだったわ)
希「それでも並び順とかあるやん?」
にこ「ああ、なるほど。じゃぁにこと穂乃果が隣だから…」
真姫「……」
希「……えっと、じゃぁウチが穂乃果ちゃんの隣で、真姫ちゃんはウチの隣でいい?」
真姫「どこでもいいわ。さっさと寝ましょう」
穂乃果「よし、じゃぁお布団敷こっか」トテトテ
真姫「そうね」スタスタ
にこ「……」
希「…にこっち、言わんでも分かってると思うんやけどね」
にこ「分かってるわよ。…真姫ちゃんがご機嫌ななめだって言いたいんでしょ」
希「うん。まぁあとは寝るだけやし、問題はないとは思うけど」
にこ「……真姫ちゃんってさ、なんというか、子供っぽいわよね、色々と」
希「ああ見えても一年生やし、しゃあないんちゃうかな」
にこ「そうね。まぁそういうとこも可愛いんだけど」
希「せやね……って、ん?」
にこ「どうかした?」
希「あ、いや……別に」
にこ「?」
―――――
にこ「じゃ、電気消すわよ」
穂乃果・希「はーい」
パチ
にこ(はぁ……なんか今日は疲れた…けど、三人が来てくれたおかげで怖くはなかったわね)モゾ
穂乃果「えへへ、にこちゃんっ!」ギュッ
にこ「暑苦しいからくっつかないで」
穂乃果「えー、冷たいなぁ…」
にこ「冷たくて結構よ。それよりほら、罰ゲームやるからこっち来て」ポンポン
穂乃果「はーい。というか、罰ゲームって言い方はなんか嫌だなぁ…」
にこ「事実じゃない」
穂乃果「まぁそうだけど。じゃ、失礼しまーす」ゴロン
穂乃果「……にこちゃんの腕、細いね。あんまり腕枕向きじゃないかも」
にこ「悪かったわね」
穂乃果「いや…これはこれでアリかもしれない」
にこ「あっそ。……というか、なんでわざわざ電気消してからしたいなんて言い出したの? おかげで、希たちを起こさないようにヒソヒソ話する羽目になってるし」
穂乃果「なんか暗いほうが雰囲気出るかなーって」
にこ「なんの雰囲気よ…」
穂乃果「私にもよく分かんない」
にこ「なによそれ…」
にこ「……。…あのさ」
穂乃果「ん?」
にこ「にこ、お布団に入ったら割と早く寝たい派なんだけど…」
穂乃果「あー、うん。いるよね、そういうタイプの人」
にこ「……今、かなり眠いの」
穂乃果「まだ一分も経ってないのに!?」
にこ「今日は体力使ったから…」
穂乃果「んー…じゃぁにこちゃん、寝てもいいよ。私も適当なときに布団に戻って寝るから」
にこ「なんか悪いわね…」
穂乃果「いえいえ」
にこ「……、……」スー
穂乃果「って、早っ!」
―――
――
―
フワ
にこ(……ん…? なんか今、ほっぺたにやわらかいものが……なんだろ、髪の毛…?)
にこ(というか……なんか、目の前に誰かがいるような気が……)
にこ(…でも眠くて瞼があかない……なんか意識も朦朧としてるし……)
「……る?」
にこ(なんか声が聞こえるけど、よく聞き取れない…)
にこ(どうしよう…)
>>530
1.頑張って目を開ける
2.眠いので寝る
安価なら1
選択肢が出るたびにとりあえずセーブしたくなるのは俺だけじゃないはず
にこ(…ダメだ、なんか気になるし、眠いのは我慢して目を開けよう…)パチ
真姫「っ!?」バッ
にこ「え…あ、真姫ちゃん? ……お、起きるの早いね」
真姫「別に普通よ……にこちゃんこそ、早かったわね」
にこ「いや…。……あの、真姫ちゃん、今、すごいスピードでにこから離れたわよね?」
真姫「…気のせいでしょ」
にこ「そうかな…」
にこ(…目を開けた瞬間に一瞬だけ見えた真姫ちゃんの顔の距離が、なんというか、すごく近かったんだけど…)
にこ(……ま、まさかね。真姫ちゃんがそんな、寝込みを襲うようなことするわけないよね)ウン
穂乃果「むにゃ…」ゴロン
にこ「…って、なんで穂乃果がにこと同じ布団で寝てんのよ…」
真姫「知らない。…腕枕は外してあったけど、そのままそこで寝ちゃったんじゃない?」
にこ「まったく…」
にこ「というか、今何時?」
真姫「六時四十分」
にこ「休日だと考えるとまだ寝ていたいところだけど……二度寝すると起きられなくなりそうだし、ついでに穂乃果たちも起こしましょうか」
真姫「そうね。…私、新聞とってくるわ」トテトテ
にこ「うん、ありがとう」
穂乃果「んにゃ…、そんなに食べられないよぉー…」スカー
にこ(…なんてアホ面。穂乃果は後で起こしましょう)スク
にこ「希、朝よ……って、よく考えれば、にこが希を起こすなんてシチュエーション、なかなかなさそうよね。合宿のときとか、何故か異様に早起きだったし」
希「ん……」スースー
にこ(…すごい気持ちよさそうに寝てる)
にこ(希の寝顔……というか、希の顔自体をじっくり見ることもそうそうないわね…)シャガミ
にこ(どうせならこの機会に見ておこ)ジー
希「………ん、にゃ…」zzz
にこ(…寝てると誰だって可愛く見えるものなのね)
にこ(それにしても、希のほっぺたって、なんかこう、やわらかそう)ソー…
フニ
にこ(…本当にやわらかかった。なんなの、希って身体全部やわらかいの? なんか女の子って感じでうらやましいわ)
にこ(にこも女の子らしさという点では引けをとらないつもりだけど、やわらかさについてはちょっと自信ないしね…)フニフニ
希「んん……」ゴロン
にこ(触ってもまだ起きないなんて、よほど疲れたのかしら)
にこ(しょうがない。そろそろ声をかけて……、というか、このパジャマ可愛いわね。希が持ってきたものだし、希のものなんだろうけど……そういえば私服もやけに可愛らしかったし…)
にこ「…なんか、希って意外と可愛いのね」
にこ(今度、どこで服買ってるか聞いてみようかな…)
真姫「…にこちゃん」
にこ「あ、真姫ちゃん、新聞ありがとう」
真姫「どういたしまして。…というか、何してるの?」
にこ「希を触ってる」
真姫「……変態」
にこ「だから違うってば!」
―――――
穂乃果「いやー、にこちゃんってホント料理上手だよね! 昨日の夕飯もさっきの朝ごはんも美味しかったよ」
にこ「褒めたってなにも出ないわよ」
穂乃果「何も出なくていいよー。にこちゃん、私のお嫁さんになって毎日ご飯作らない?」
にこ「遠慮するわ」
穂乃果「即答!?」
希「というか、朝食までごちそうになってしもて、ごめんね」
にこ「いや、別に。泊まってくれたお礼みたいなもんだし。まぁ結局、食器の片づけとかはみんなに手伝ってもらっちゃったし……今度改めてお礼するわ」
希「そんなん気にせんでええのに」
穂乃果「そうだよ。にこちゃんのためなら何のそのだよー」
真姫「…まぁ、変な気使うような仲でもないでしょ」
にこ「…」ジーン
にこ(なんかすごい感動した…)
―――――
希「じゃ、にこっちまた明日」
にこ「ん。またね」
真姫「……」
にこ「真姫ちゃんも、また学校でね」
真姫「…うん」
穂乃果「じゃぁにこちゃん、またね」
にこ「あー…うん」
にこ(穂乃果の場合、またあとで、だけど)
―――
――
―
にこ(さて、ママと妹たちはまだ帰ってきてないし…穂乃果の家に行くまではまだ時間的に余裕があるし…)
にこ(……やることがない)
どうしますか?
>>536
1.散歩する
2.誰かに電話する
3.何もしない
1
にこ(どこかこの辺りを散歩しましょう)
にこ(散歩は健康にもいいっていうし…、……なんか今のはおばさん臭かったわね…)
にこ(で、その流れで穂乃果の家に行けばいっか。こころもここあもママも家の鍵は持ってるはずだし、大丈夫よね)
にこ「よし、そうと決まったら着替えよう」スク
にこ(…そういえば、希の私服本当に可愛かったわね……にこも今日はおしゃれしていこうかな…、行くのは穂乃果の家だけど)
―――――
にこ「……」テクテク
にこ(あ、あの花可愛い。というか、こんなところでよく咲けるわね。しかもこんな生き生きと…)
にこ「すごいなぁ…」
「すごいってなにが?」
にこ「へ?」クル
にこ「あ……、>>538」
(人の名前でお願いします)
絵里
にこ「絵里?」
絵里「こんな早くにこんなところで会うなんて珍しいわね」
にこ「そうね。絵里はなんでこんなところに?」
にこ(というか、最近外に出るたびに誰かに会うんだけど…)
絵里「ちょっと早くに目が覚めちゃったから、このあたりをぶらつこうかと思ってたの」
にこ「あ、にこと一緒」
絵里「そうなの? 奇遇ね」
絵里「……ところで、散歩にしてはやけにおしゃれしてない?」
にこ「あー、これはこの後出かける予定だから、そのために」
絵里「そうなの。……可愛いわね」
にこ「でしょ! 自信のコーディネートなのよ!」クルクルー
絵里「うん、可愛い可愛い」ナデナデ
にこ(…子供あつかいされてる)
絵里「ね、予定の時間まで暇なら、私と何か話さない?」
にこ「うん。にこもちょうど暇だったし」
にこ「しかし、話って……世間話?」
絵里「今日はいい天気ね」
にこ「そうね」
絵里「……」
にこ「……」
にこ「世間話はやめましょっか」
絵里「そうね」
にこ「かといって何か話題があるわけでもないんだけど…」
絵里「…じゃぁ私が提案するわ」
にこ「ほんと? 助かるわ」
にこ(最近、色んな人と話すから話題が尽きてたし…)
絵里「じゃぁ、>>546の話とか」
私とにこが付き合ったらどんな感じになるか
絵里「じゃぁ、たとえ話をしましょう」
にこ「たとえ話って…どんな?」
絵里「私とにこが付き合ったらどんな感じになるか、とか」
にこ「……、はっ?」
絵里「想像だけならいいでしょ?」
にこ「いやいやいや…」
絵里「……それとも、私と付き合うのは、想像ですら嫌?」
にこ「あ、いや……それは……」
絵里「……にこ」
にこ「っ………、……ま、まぁ、暇だし、別にいいけど」
絵里「うん、ありがとう」ニコッ
にこ(……なんか、手のひらの上で転がされてる気がする…)
にこ「…そもそも、付き合うってどういうことなのかしら」
絵里「そりゃぁ……放課後は一緒に帰ったり、休日にデートしたり…抱きしめたり、キスしたり、そういうことでしょう」
にこ「ふーん。……それってあんまり友達関係と変わらないわよね」
絵里「……にこは友達とキスするの?」
にこ「い、いや、それ以外のこと」
絵里「まぁパッと見はそうかもしれないけど、気の持ちようってやつじゃないかしら」
にこ「なるほどね」
絵里「まぁ私も誰かと付き合ったこととかないから、憶測だけど」
にこ「えっ、絵里って誰とも付き合ったことないの?」
絵里「ないわよ?」
にこ「……意外ね」
絵里「私をなんだと思ってるの」
にこ「いや…だって、ロシアだし、髪の毛キラキラしてるし」
絵里「国も髪も関係ないでしょ」
にこ「……でもあんた、普通にモテそうじゃない」
絵里「…それって、つまりどういうこと?」
にこ「は? どういうって……、……まぁ、美人ってことでしょ」
絵里「……美人、ね」
にこ「ま、まぁ、可愛さなら、にこのほうが上だけどね!」
絵里「そうね。にこは可愛いわ」ウン
にこ「なんか素直に頷かれてると、バカにされた感じがするわね…」
絵里「バカになんてしてないわよ。ほんと、可愛いわ」
にこ「う、うん、分かったから、もう可愛いって言うのやめて」
絵里「…私、にこと付き合ったら、したいこと色々あるの」
にこ「あ、ああ、そう」
絵里「デートはもちろんだし、学校にいるときはずっとくっついていたいし……何より、にこにたくさん触れたい」
にこ(触れたいって………ど、どう返せばいいのよ……そもそも触れるってどういう………いや、なんとなく想像はつくけど…///)
絵里「…にこ、顔赤くなってるわよ」
にこ「うぇっ……や、こ、これは…」
にこ(昨日もそうだけど、最近、思ってることが顔に出やすくなってるのかしら…)
絵里「…にこは本当に可愛いわね」
にこ「だから、そういうこと言うのはやめてってば」
絵里「ごめんなさい。…けど、あんまり変に期待させるのもよくないのよ」
にこ「期待って…」
絵里「あんな風に褒められたり、そんな風に照れられたりしたら、嫌でも期待しちゃうじゃない」
絵里「にこも、私のことを少しは好きになってきてくれてるのかな、とか」スッ
にこ「っ……あ、あの、絵里」
絵里「んー?」
にこ「ほっぺたに手添えられるのは、なんかこう、恥ずかしいんだけど…」
絵里「私も、人に見られたらって思うと、結構恥ずかしいわ」
にこ「いや、じゃぁやめなさいよ」
絵里「いいじゃない。にこのこと好きなんだから」
にこ「だ、だからって…」
にこ(…よく考えれば、本当にこんなとこ誰かに見られたらって思うと、ゾッとするわね…。人通りの少ない朝でよかった…)
絵里「…よく見ると、にこってお肌綺麗よね」
にこ「なによ、急に…」
絵里「いや、肌触りがいいから…」
にこ「そりゃお手入れには力いれてるし」
絵里「へー…」スリスリ
にこ「……あの、そろそろ離れない?」
絵里「もうちょっとだけ」
にこ「…」
絵里「…にしても、ほんとに良い肌触り。なんか純粋にうらやましくなってきたわ」
にこ「…絵里だって、肌綺麗だと思うけど」
絵里「そう?」
にこ「うん。自分じゃ気づかないだけでしょ」ペタ
にこ(…希のほっぺたはふにふにしてたけど、絵里はそれとはまた違う……けど、いい触り心地)
絵里「……どう?」
にこ「え?」
絵里「いや、私の肌の触り心地というか」
にこ「あー…うん。いい感じだと思うけど」
にこ「…絵里は顔立ちが綺麗だから、肌が綺麗だとさらに映えるわね。元々舞台映えしそうな顔してるし、アイドルには最適ね。肌のお手入れは欠かしちゃダメよ。せっかくいい素材なんだから、もったいないし」
絵里「…うん」
にこ(しかし、至近距離で見ても普通に美人に見えるって…すごいわね。ホントにスクールアイドルをやるためにあるような顔ね。絵里を引き入れてくれた穂乃果には感謝しないと)ジー
絵里「……」
にこ(というか、絵里ってあんまりメイクとかしてないのよね。それでこれ……妬みを通り越してなんかもう呆れるわね。それに肌もやっぱり、なんというか日本人離れした綺麗さというか…)スリ
絵里「……ねぇ、にこ」
にこ「ん?」
絵里「抱きしめていい?」
にこ「え……、い、いや、なんでそうなんのよ」
絵里「なんか我慢できなくなって」
にこ「いやいや……ついさっきまで普通に話してたじゃない」
絵里「…無自覚なのね」
にこ「なにが?」
絵里「もうどうでいいわ。とにかく抱きしめるから」
にこ「い、いや、だからダメだってば! 道端で抱き合ってたら変でしょ!」
絵里「大丈夫よ。今の態勢も十分、誰かに見られたら変な光景だから」
にこ「えっ、ホントに?」
絵里「ええ」
にこ「……って、そういう問題じゃなくて! だったら離れればいいだけでしょ!」グイッ
絵里「あ……、もう……嫌がるくらいなら、あんな風にしないでよ…」
にこ「あんな風ってなによ。…にこ、変なことした?」
絵里「顔も近かったし、無言でジッとこっち見てくるし、触り方も…なんか変な感じだったわよ」
にこ「………ごめん、完全に無意識」
絵里「…まぁ、そんなことだろうと思ったけど…」ハァ
絵里「…いっそのこと、今の誰かに見られてたらよかったのに」
にこ「怖いこと言わないでよ…」
絵里「分からないわよ。本当に見られてるかもしれないし。ほら、あの曲がり角のところに人がいたりとか」
にこ「んなわけないでしょ…」
にこ(…いないわよね)チラ
コンマ(一桁)安価↓1
0.1.2.3.4=誰にも見られていない
5.6.7.8.9=誰かに見られていた
にこ「!」ビクッ
絵里「なに? どうかした?」
にこ「あ、あー…いや、なんでも…」
絵里「…?」
にこ(な、なんか今、人影が見えたような気が……)
にこ(いや、まぁけど、通りすがりの誰かだったらセーフ……いや、スクールアイドルとしてはアウトかもしれないけど…)
にこ「え、絵里!」
絵里「なに?」
にこ「にこ、ちょっと……えっと、ごめん、電話かけてくる!」ダッ
絵里「へ? あ、ちょっと、にこ!」
絵里「……なんなの、一体…?」
にこ(とりあえず、誰だったかだけでも確かめないと…)タッタッタッ
にこ(まだいたらいいんだけど…)タッタッ
>>568
見ていた人物
海未
にこ「あ、あの! すみません!」タッタッ
海未「!?」ビクッ
にこ「って、う、海未?」
にこ(知らない人かと思って、普通に敬語使っちゃった……なんか恥ずかしい…)
海未「あ、お、おは、ようございます…」
にこ「う、うん、おはよう。あー……海未も、散歩かなにか?」
海未「…いえ、私は……にこに、会いに…」
にこ「え、にこに? 何か用だったの?」
海未「……ただ、会いたくなっただけだったんですけど…」
海未「その……すみません…お邪魔してしまって…」
にこ「あ、いや、さっきのは違うのよ。あれはただ、肌について語り合ってただけで……やましいことは何も…」
海未「……その割には、随分と距離が近いように思えたのですが」
にこ「にこ、最近目が悪くて…」
海未「……」
にこ(海未の目が冷たい…)
海未「……なら、」ギュ
海未「…絵里とは、その……付き合って、ないんですか…?」
にこ「う、うん」
海未「……そうですか。なら、よかったです。安心しました…ほんとに」
にこ(…ちょっと震えてる。………可愛い…って、こんなときに不謹慎よね…)フルフル
海未「すみません。取り乱してしまって……」
にこ「あ、いや、そんな…誤解させちゃったのはこっちだし」
にこ(けど、見られたのが海未だったのはまだよかったわ…)
海未「…あの」
にこ「ん?」
海未「もう少しだけ…このままでいいですか?」
にこ「え、うん。そりゃいいけど…」
にこ(袖掴まれてるだけだし…)
海未「…ありがとうございます」
にこ「……」チラ
海未「……」
にこ(……にこより背も高いし、普段からかなりしっかりしてるけど、海未だって普通に後輩なのよね…)ナデナデ
海未「っ…」
海未「…///」カアアァァ
にこ(なんて分かりやすい……いや、はたから見れば、にこもこんな感じなのかしら…)
絵里「…あの、そろそろいい?」
にこ・海未「!」ビクッ
海未「え、えええ絵里!?」バッ
にこ「い、いつからそこに!?」
絵里「いつからって……ちょっと前だけど。二人して気づいてなかったの?」
海未「一生の不覚です…」
にこ「いや、そんな大げさな…」
絵里「…それにしても、二人は随分と仲良しなのね」
にこ「え、いや、別に…」
海未「そ、そうですよ。…それに、絵里とにこのほうが、仲がよさそうに見えましたけど…」
絵里「まぁ事実仲が良いもの。ね?」
にこ「ま、まあ、そうね」
にこ(…よく考えれば、この状況ってあんまりよくないわよね…)
海未「……あ、あの、にこ」
にこ「なに?」
海未「……、………そ、その服、似合ってます」
にこ「え、あ…うん。ありがとう」
海未「い、いえ……///」
にこ(……もしかして今のって、絵里に対する対抗…?)
にこ(な、なんかこういう消極的なのって新鮮……というか、なんか…可愛い)
絵里「………にこ、顔」
にこ「え、そんな変な顔してた?」
絵里「…ニヤけてたわ」
にこ「ニヤ……き、気のせいでしょ」
絵里「だといいんだけど。それより、海未はこんな時間にどうしてこんなところに?」
海未「えっと、この周辺に用があって…」
にこ(あ、にこに会いに来たっていうのは黙っておくのね)
絵里「そう。その用事っていうのはもう済んだの?」
海未「はい」
絵里「じゃぁ一緒に帰りましょう」
海未「え? 絵里は絵里で何か用があったのではないのですか?」
絵里「私のほうの用ももう済んだから。にこもこれから何か予定があるみたいだし」
海未「そうなんですか?」
にこ「うん、まぁ」
にこ(穂乃果の家に行くんだけど……まぁわざわざ言うことでもないわね)
絵里「じゃぁにこ、また明日ね」
にこ「ん、また。海未もまた学校で」
海未「はい」
にこ(にこじゃ上手くタイミングつかめなかっただろうし、絵里が言いだしてくれて助かったわ…)ホッ
絵里「にこ」ポン
にこ「ん?」
絵里「今日は二人きりで話せて嬉しかったわ」ヒソ
にこ「そ、そう」
にこ(なんでわざわざ耳元で喋んのよ…)
絵里「じゃ、またね」ヒラヒラ
海未「…では、また」ペコリ
にこ「うん」ヒラヒラ
―――――
にこ(…今から穂乃果の家に向かったら海未たちと鉢合わせちゃいそうだから、もう少し適当に時間をつぶそう)
にこ(とはいっても、することもないし、適当に歩くだけなんだけど)テクテク
にこ(…なんとなく、誰にも会わないように気を付けながら歩いとこ)キョロキョロ
ママー、アノヒト、ナンデキョロキョロシテルノー?
ミチャイケマセン!
にこ(……普通に歩こう)テクテク
>>581
1.誰にも会わずに無事穂乃果の家につく
2.途中で誰かに会ってしまう
2
にこ(ま、いくら狭い町に知り合いが集まってるとはいえ、そうそう会ったりはしないわよね)テクテク
「あ」
にこ「……わー」
>>584
(人物名でお願いします)
ことりちゃん
ことり「にこちゃん、奇遇だねー」
にこ「そうね…はは…」
ことり「? なんか、疲れてる?」
にこ「いや、そういうわけじゃないけど……この町って、狭いわよね」
ことり「そ、そうかな?」
にこ「ところで、ことりはなんでこんなとこに?」
ことり「なんとなくかな。新しい衣装の案を考えてたんだけど、煮詰まっちゃったからちょっと外の空気でも吸おうと思って」
にこ「なるほど。休日だっていうのに熱心ね」
ことり「そんなことないよ。他にやることがなかったからだもん」
にこ「それでも偉いわよ」
にこ(遊びほうけてる自分がちょっと嫌になってくるわ…)
ことり「それにしても、にこちゃんその服どうしたの? 可愛いね」
にこ「うん、現時点でのにこの最高コーディネートなの」
ことり「にこちゃんはやっぱりセンスいいね」
にこ「ことりだってセンスいいじゃない。いつも衣装のデザインとかすごいし」
ことり「んー…良く見えるのはきっと、着てくれるみんなが可愛いからだよ」
にこ「いくらなんでも謙遜しすぎでしょ…」
ことり「そんなことないよ。それより、そんなオシャレしてるってことは、今からどこか行くの?」
にこ「うん、ちょっと」
ことり「そっか。じゃぁもうバイバイしたほうがいいのかな」
にこ「あ、ことりさえよければ少し話でもしない? もうちょっと時間つぶしたくて…」
ことり「ホント? ことりも一人じゃ寂しかったから嬉しいよ」
ことり「…えへへ」
にこ「どうかした?」
ことり「にこちゃんと二人きりなんて、嬉しいなぁって」
にこ「……う、うん」
ことり「そんな急にカタくならなくても」
にこ「いや、だって…」
ことり「緊張する?」
にこ「緊張というか……どうしたって意識はしちゃうけど…」
ことり「…意識するの?」
にこ「そりゃするでしょ…」
ことり「……そっかぁ。意識…」フフ
にこ「?」
にこ(よく分かんないけど…なんか嬉しそう)
ことり「で、お話するんだったよね?」
にこ「あ、うん。話というか、時間つぶしというか…」
ことり「ん。ことりもいい気晴らしになるし、助かるよ」
ことり「なに話す?」
にこ「ことりの好きな話題で」
にこ(…にこって、人の意見に任せてばっかりね…)
ことり「んー…じゃぁ、>>590の話とか」
穂乃果
ことり「じゃぁ、穂乃果ちゃんの話とか」
にこ(なんてタイムリー…)
にこ「ことりはホント、穂乃果のこと好きね」
ことり「うん。穂乃果ちゃんも、もちろん海未ちゃんも大切な幼なじみだからね。…あ、もちろん恋愛的な意味で好きなのはにこちゃんだけだけど」
にこ「そ、それより、穂乃果の話に戻しましょう」
ことり「はーい」
にこ「ことりと穂乃果たちって小さいころからずっと一緒なのよね」
ことり「うん。学校のクラスもほとんど一緒だったし、俗に言う腐れ縁ってやつなのかな」
ことり「…だからね、穂乃果ちゃんが考えてることって大体分かるんだよ。多分、海未ちゃんもそうだと思う」
にこ「さすがね」
ことり「それほどでも。…けど最近、穂乃果ちゃんがなに考えてるのか分からなくなったことがあったの」
にこ「そうなの? いつ?」
ことり「んー、にこちゃんはいなかった時のことだから」
にこ「そう。けど、珍しいわね。穂乃果のやることとか言うことって、いつも突飛だけど結構分かりやすいことが多いのに」
ことり「だよね。だからことりもちょっと驚いたんだよ。まぁ突飛ではあったけど」
にこ「ふーん。ちなみに、どんな場面だったの?」
ことり「…それは多分、言わないほうがいいと思う」
にこ「え?」
ことり「ごめんね、なんか変な話になっちゃったね」
にこ「いや、別にいいけど…」
ことり「じゃぁ気を取り直して、穂乃果ちゃんの小さい頃の話とかしていくね」
にこ「なんか長くなりそうな話ね」
ことり「大丈夫。三十分くらいに短縮したバージョンで話すから」
にこ「いや、それでも十分長いんだけど…」
―――――
にこ(ホントに三十分聞かされた…)
ことり「と、いうわけなの。穂乃果ちゃん、可愛いよね~」
にこ「そ、そうね……疲れたわ」
ことり「あ、ごめんね。つい熱が入っちゃって」
にこ「いや、ちょうど時間もつぶせたし、気にしないで」
ことり「じゃぁことりも、もうちょっとしたらお家に帰るよ」
にこ「ん」
ことり「……あ、そうだ。一応だけど」
にこ「なに?」
ことり「穂乃果ちゃんの行動っていつも脈絡ないから、気を付けてね」
にこ「え?」
―――
――
―
にこ(…結局、あれってどういう意味だったのかしたら)
にこ(いや、穂乃果が脈絡ないのはよく分かってるけど…)
にこ(…って、あれ? シャッターがしまってる……お店お休みなのかしら)
にこ(とりあえず玄関のほうに向かって……と)
ピーンポーン
タタタッ、ガチャ
穂乃果「にこちゃん、いらっしゃい!」
にこ「うん、今朝ぶり」
穂乃果「うん! さ、入って入ってー」
にこ「おじゃまします。あ、ねぇ、お店って今日お休みなの?」
穂乃果「お母さんとお父さんが二人同時に用が出来ちゃって、臨時休業なの」
にこ「へー。…ところで、妹さんは?」
穂乃果「雪穂は友達の家」
にこ「ふーん」
穂乃果「だから、今日は私とにこちゃんの二人きりだよ」
にこ「そう」
穂乃果「…なんかそっけなくない?」
にこ「そんなことないわよ」
にこ(まぁ、家族の人がいないほうが緊張しなくていっか)
―穂乃果の部屋―
穂乃果「はい、あーん」
にこ「いや、一人で食べられるから」
穂乃果「ちぇー…」
にこ「いただきます」パク
にこ「……穂乃果の家のおまんじゅうって美味しいわね」
穂乃果「ホント? よかったー。そのほむまんは海未ちゃんも好きなんだよ」
にこ「へぇ」パク
にこ「…で、穂乃果の家でなにかやりたいことでもあったの?」
穂乃果「いや、別に?」
にこ「え、けどこの場所指定したのは穂乃果じゃない」
穂乃果「まぁそうなんだけどね」
穂乃果「したいことがあったわけじゃなくて、話したいことがあったの」
にこ「話したいこと?」
穂乃果「うん。二人きりで話したいこと」
にこ「なに?」
穂乃果「……。ほら、あの噂あるじゃん。三股の」
にこ「あー……、それが関係あるの?」
穂乃果「うん。ひょっとしたらもう誰かから聞いてるかもしれないけど」
穂乃果「あの噂を消すためにはね、誰か特定の一人と付き合うのが一番だと思うんだよ」
にこ(あー、確か前に、海未も同じようなこと言ってたわね)
穂乃果「ね、だからにこちゃん、私と付き合おうよ」
にこ「……」
にこ「………ん?」
穂乃果「どうかな」
にこ「い、いや、どうかなって言われても……え、なんでそうなったの?」
穂乃果「にこちゃんはあの噂、早く消えてほしいって思うでしょ?」
にこ「まぁそりゃね」
穂乃果「だからだよ」
にこ「…いや、だからなんでそこで、穂乃果と付き合うって話になるの?」
穂乃果「だって私、にこちゃんのこと好きだもん」
にこ「…………likeで?」
穂乃果「らぶで」
にこ「……」
にこ「……なんで?」
穂乃果「なんでって……その質問はどうなのかな…」
にこ「だ、だって、なんでにこなのよ。あんた、友達多いのに、なんでわざわざ…」
穂乃果「んー……最初はね、可愛い先輩だなって思ったんだよ。あと、変な人だなって」
にこ「変って…あんたね…」
穂乃果「けどね、私が…ことりちゃんの留学話のときに、μ’sをやめちゃったとき。にこちゃんだけは唯一、スクールアイドルを諦めなかったでしょ」
にこ「まぁ…夢だったしね。そう簡単に諦めたりしないでしょ」
穂乃果「うん、そういうとことか。あと、私を全然甘やかしてくれないとことか、私に対して容赦ないとことか」
にこ「……なんか、後半二つはむしろ嫌う要素だと思うんだけど…」
穂乃果「私も不思議なんだけどね。けど好きって気持ちなんて案外曖昧なものなんだよ…って、少女漫画に書いてあった」
にこ「あっそう…」
にこ(なんか、告白されてるはずなのに、この軽い空気はなんなのかしら…)
穂乃果「けどね、にこちゃん。私、多分にこちゃんが思ってるよりずっと、にこちゃんのこと好きだよ」
穂乃果「こんなんだけど、ちゃんと真面目に考えてるし…付き合いたいって本気で思ってる」
にこ「う、うん…えっと……」
穂乃果「だから、私と付き合ってほしい」
にこ「……」
にこ(いきなりすぎて、頭がついていかない……。ことりが言ってたのって、こういうことだったのかしら…)
にこ「ちょ、ちょっと、考えてもいい?」
穂乃果「うん」
にこ(穂乃果とことりと海未と……、本当にどうなってんのよ…)
穂乃果「……ごめんね。やっぱり、いくらなんでもいきなりすぎたかな」
にこ「まぁ…否定はできないけど」
穂乃果「あはは…。…ほんとはね、もうちょっと前に言うはずだったんだけど。なかなかタイミングがつかめなくて…」
穂乃果「……にこちゃんってさ、なんか私にはそっけないっていうか、冷たい感じだし。あんまり声かけてくれないし。…正直、即答でフラれちゃうくらいは覚悟してたんだよ」
にこ「そ、そんなに冷たかった?」
穂乃果「あくまで他のみんなに比べればだけどね。それに、私がそう感じてただけかもしれないし」
にこ(…そんな風に思わせてたなんて……ちょっと気を付けたほうがいいわよね…)
穂乃果「よし! じゃぁこの話はもうおしまい! せっかくにこちゃんが来てくれたんだし、何かしよっか」
にこ「何かって?」
穂乃果「………思いつかない!」
にこ「えー…」
穂乃果「いや、だって普段誰かと二人で遊ぶこととかあんまりないし…」
にこ「あんたたちは三人でセットって感じだもんね」
穂乃果「うん。どうしよっかなぁー…」
穂乃果「んー……誰か誘おっか」
にこ「えっ」
穂乃果「えっ、だ、ダメだった?」
にこ「あ、いや、いいけど……」
穂乃果「…もしかして、二人きりじゃなくていいのかな?とか思ってる?」
にこ「ま、まぁ……うん」
穂乃果「私はあんまりそういうのこだわらないタイプだから。みんな一緒のほうが楽しいしね」
にこ(そういう考え方もあるのね…)
穂乃果「さて、じゃぁ誰誘おっかな……あ、何人くらいがいいかな?」
何人誘いますか?
>>602
二人
にこ「二人くらいじゃない? 用とかある人もいるだろうし」
穂乃果「そうだねー。じゃ、μ’sのメンバーの中から」
穂乃果「だーれーにーしーよーうーかーな、てーんーの、かーみーさーまーのー」ピッピッピッ
にこ(また適当な決め方ね…)
呼ぶメンバー
>>604、>>605
希
りんりん
穂乃果「えっと、希ちゃんと凛ちゃんだね」
にこ「平和的…!」
穂乃果「え?」
にこ「あ、いや、何でも。じゃぁ早速メール打ちましょ」
穂乃果「うん。えーっと、とりあえず暇だから遊ぼう的な内容で……送信っと」ピッ
穂乃果「よし、あとは返信を待てば…」
カミノケガハネテ ピョンピョコー♪
にこ「!?」ビクッ
穂乃果「わ、返信早っ……凛ちゃんだね。あ、花陽ちゃんが用事でいなくて暇だったからすぐ来るって」
にこ「そう。…というか、あんたの携帯の着信音、まだそれだったのね」
穂乃果「だって可愛いんだもん」
にこ「あ、あっそう。まぁにこはアイドルだし、可愛いのは当然だけど?」
穂乃果「…えへへ」
にこ「…なによ」
穂乃果「いや、可愛いなーって」
にこ「なんなのよ…」
すみません、中途半端ですがここで更新止めます
余裕があればまた今日の夜にでも再開しますので、よろしくお願いします
お付き合いいただき、ありがとうございました
うわあああごめんなさい、素で忘れてました…!
ご指摘通り、今日は一年生は三人で遊ぶ設定になっていたんでした……メモってなかったので忘れてました、情けない…
再安価にするかなかったことにするか予定が潰れたことにするかは、次の更新のときに決めます
ご指摘、ありがとうございました
レスありがとうございます
今日の予定がなくなったので、こんな時間ですがゆったり更新再開していきます
カミノケガハネテ ピョンピョコー♪
穂乃果「あ、今度は希ちゃんからだ」ピッ
にこ「ねぇ、やっぱりこの着信音やめてくれない?」
穂乃果「やだ」
穂乃果「えーっと……あ、希ちゃんも来れるって。やったね」
にこ「じゃ、二人が来るまで準備して待ってましょうか」
穂乃果「準備ってなんの? 心の?」
にこ「なんで心の準備しなきゃいけないのよ…。友達とはいえ、客人を迎えるんだから準備くらいするでしょ」
穂乃果「え、そうなの?」
にこ「…穂乃果ってなんか、にことは色々と違うわよね、価値観とか」
穂乃果「違うタイプのほうが、付き合ったときとか楽しそうだよね!」
にこ「…お願いだからそういうことをサラッと言わないでほしいわ」
穂乃果「はーい」
穂乃果「じゃ、とりあえずお菓子の準備とかしてよっか」
にこ「そうね」
にこ(…あれ? そういえば昨日、今日は凛たちと遊ぶ予定だって真姫ちゃんが言ってなかったっけ?)
ピーンポーン
にこ「って、早っ!」
穂乃果「多分凛ちゃんだね。家も近いし、足も速いから」
にこ「だからって、いくらなんでも早すぎでしょ…」
穂乃果「私、台所からお菓子とかとってくるから、にこちゃん出てきてくれない?」
にこ「了解」
穂乃果「よろしくー」トテトテ
―――――
にこ(花陽が用事あるって言ってたけど、真姫ちゃんはどうなったのかしら……、まぁ本人に直接聞けば分かるか)トテトテ
ガチャ
凛「あ、穂乃果ちゃ……って、あ、あれ? にこちゃん?」
にこ「なによ、その驚いた顔……って、まさか穂乃果、にこがいるってことメールに書いてなかった?」
凛「う、うん」
にこ「まったく……あいつはいつも変なところ横着するんだから…」
にこ「まぁとにかく、今日はあと希が来る予定だから」
凛「……」
にこ「凛? どうしたの?」
凛「あ、いや……あの、凛ちょっと家に戻るにゃ!」
にこ「は? いや、なんでよ」
凛「だ、だって……まさかにこちゃんがいるなんて思わなかったから…」
にこ(え、もしかしてにこが嫌だから帰るってこと? ……やばい、泣きそう)
凛「……服、着替えてきたいし」
にこ「へ? 服?」
にこ(今の凛の格好はTシャツにジーンズ……まぁ確かにラフな格好だけど、友達と遊ぶなら普通これくらいだと思う)
にこ「別に変じゃないじゃない」
凛「だってこれ、上なんて部屋着のまんまだし……というか、なんでにこちゃんはそんなオシャレしてるの?」
にこ「い、いや、これは……なんとなくよ。にこの格好がおかしいだけなんだから、気にしなくていいって」
凛「けど……」
にこ(凛ってこんなに服装を気に掛けるタイプだっけ…?)
凛「とにかく、またあとで来るから!」ダッ
にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいってば」ガシ
凛「もーっ、離してほしいにゃ!」
にこ(いや、にこの服装のせいでわざわざ着替えに帰るなんて、あまりに申し訳ないでしょ)
にこ「あー……その、あれよ。その格好、本当に変じゃないってば。シャツのデザインとか、普通にいい感じじゃない」
凛「そんな恰好してるにこちゃんに言われたって嬉しくないにゃ!」ジタバタ
にこ(そ、そんな格好って…失礼な)
にこ「本当に可愛いから、気にしなくていいってば」
凛「……」ピタ
にこ(あ、止まった)
凛「……にこちゃんがそう言うなら、このままでいく」
にこ「う、うん」
にこ(なんでこんな急に素直に……、まぁいっか)
凛「じゃ、改めておじゃまします」
にこ「どうぞ……って、にこの家ではないけど」
凛「あ、そういえば穂乃果ちゃんはどうしたの?」
にこ「今ちょっと台所にお菓子とりに行ってる」
凛「お菓子!」パァッ
にこ「あ、ところで凛、今日は真姫ちゃんたちと一緒に遊ぶ約束してたんじゃないの?」
凛「にゃ? そうだけど…なんでにこちゃんが知ってるの?」
にこ「真姫ちゃんから聞いたの」
凛「あ、そうなんだ」
凛「今日はかよちんに急用が出来ちゃって、真姫ちゃんも家の用事で出かけることになっちゃったから、延期になったんだにゃ」
にこ「へー…じゃぁ穂乃果のメールはタイミングよかったのかもね」
凛「ホントそうだよー。二人が誘ってくれなかったら、凛は一人でつまんない日曜日を迎えることになってたんだって思うと…感謝だにゃ」ウンウン
―穂乃果の部屋―
穂乃果「あ、凛ちゃん、いらっしゃーい」
凛「おじゃましてるにゃー。あとは希ちゃんだけなんだよね?」
穂乃果「うん。あ、凛ちゃんもにこちゃんもお菓子食べて食べて。和菓子ばっかりだけど…」
にこ「にこは和菓子好きだから、ありがたくいただくわ」
凛「凛は食べられるものなら、お魚以外ならなんでもー」
凛「ところで、今日は何して遊ぶの?」パクッ
にこ「……決めてなかったわね」
穂乃果「そうだねー。私、友達と家で遊ぶの久しぶりだったから、盲点だったよ」
にこ「え、海未とことりとは遊んでないの?」
穂乃果「んー…あの二人とは遊ぶというか…一緒にいるだけってことが多いから。私の部屋で思い思いのことして過ごしてるし」
にこ「もはや家族レベルの仲の良さね…」
穂乃果「幼なじみだから」
凛「凛もかよちんとはそんな感じだにゃ」
にこ(いいなぁ、幼なじみ…)
穂乃果「まぁ希ちゃんが来てから改めて決めればいいんじゃないかな」
にこ「それもそうね」パク
―――――
希「あれ? にこっちと凛ちゃんも一緒なんや」
穂乃果「あ、そういえばメールに書くの忘れてた」
にこ(ようやく気付いたのね…)
凛「希ちゃんいらっしゃーい」
希「あ、うん。おじゃまします」
穂乃果「ささ、希ちゃんもお菓子食べて食べて」
希「うん、いただきます」パク
にこ(希、今日は普通の服装なのね。…昨日の格好はなんだったのかしら)
穂乃果「さて、じゃぁ希ちゃんも来たことだし、なにするか決めよっか」
凛「うんっ」
にこ「とはいっても、家で出来ることなんて限られてるけどね」
穂乃果「んー、そうだねー……ゲームくらいしか思いつかないや」
希「まぁこの歳になると、あんまり家で遊ぶこともないもんなぁ」
凛「ならいっそ、外に出てもいいんじゃないかにゃ?」
にこ「えっ」
凛「にゃ? にこちゃん、どうかした?」
にこ「あ、いや、別に」
にこ(最近、外を歩くと何故か知人と遭遇する確率が高い気がするのよね…)
希「ウチは別にどっちでもええよ」
穂乃果「私もー。みんなと遊べればどっちでも」
凛「じゃぁにこちゃん、どうする?」
にこ「え? えっと…」
>>626
1.家で遊ぶ
2.外で遊ぶ
2
にこ(…まぁ、今日はもう二人と遭遇してるし、そう一日に何度も偶然会ったりはしないわよね)
にこ「じゃ、外に行きましょうか」
穂乃果「よーし、じゃぁ早速しゅっぱーつ!」
―――――
穂乃果「出発したのはいいけど、どこ行くか決めてなかったね!」
にこ「うっかりしてたわね…。とりあえずなんの目的もなく町中まで来ちゃったけど…」
希「じゃ、どこ行くかもついでに決めよか」
凛「どこでもいいの?」
にこ「まぁ遠いとこじゃなければ」
凛「じゃぁ、>>628とか!」
カラオケ
凛「カラオケとか!」
穂乃果「あ、カラオケいい! 穂乃果も行きたい!」
希「うん、ウチも賛成。にこっちは?」
にこ「もちろんいいわよ。にこの美声を披露してあげるわ」
穂乃果「あはは、にこちゃんってば冗談ばっかり」
にこ「冗談じゃないわよ!」
―――――
穂乃果「にしても、私カラオケ久しぶりかも。前にリーダー決めるときにみんなで行って以来かなぁ…」
にこ「あー、にこも同じ」
にこ(微妙に高いとこだし、あんまり行く機会ないのよね)
希「リーダーって……ああ、まだウチとエリちが入ってなかったときやね」
凛「うん。あのときの真姫ちゃんの点数、すごかったんだよー。えっと…何点かは忘れちゃったけど」
にこ「まぁ悔しいけど、さすが真姫ちゃんって感じよね」
凛「でも真姫ちゃんってば歌上手なのに、カラオケに来てもあんまり歌わないんだよね」
希「そうなん?」
凛「前にかよちんと真姫ちゃんと来たことがあったんだけどね、そのときは二人とも歌いたくないって言うから、凛一人で歌ったんだにゃ…」
にこ「そ、それは大変だったわね」
凛「おかげさまで喉がガラガラになっちゃったよ」
では、これからageていきます
ご指摘ありがとうございます
穂乃果「でも今日はそんな心配いらないよ! 私たちが嫌ってくらい歌うから!」
凛「じゃぁ凛も歌いまくるにゃ!」
希「むしろ時間が足りるかのほうが心配やね…」
にこ「そうね…」
希「とりあえず喉が枯れへんように、なにか飲み物でも頼もか」
穂乃果「あ、私オレンジジュース」ピピピッ
凛「凛はメロンソーダ!」ピピピッ
にこ(言いながら、もう曲入れてるし…)
希「にこっちはどうする?」
にこ「んー……」チラ
にこ(こういうとき無意識に一番安いものを探してしまうのは、良い癖なのか悪い癖なのか…)
にこ(って、ドリンクは全部同じ値段なのね)
にこ「なら、にこもオレンジジュース」
希「はいはい。じゃぁ注文するな。他になにか欲しいもんとかある?」
穂乃果「んー、今はまだいいかな。後でお腹すいたら頼もうよ」
希「りょーかい」
ジャラララーッ
穂乃果「じゃ、高坂穂乃果、一番手で歌わせてもらいまーす!」
凛「頑張って穂乃果ちゃん!」シャカシャカ
にこ(どこからマラカス取り出したのかしら…)
希「穂乃果ちゃんたちは元気やねぇ」
にこ「若いっていいわね」
希「にこっち、一、二歳しか変わらへんのにその発言は、ちょっとおばさんくさいで」
にこ「う、うっさいわね」
―――――
ジャーンッ
凛「九十四点! 自己ベストだにゃ!」
穂乃果「すごいよ凛ちゃん!」パチパチ
にこ(やっぱりμ’sって化物ぞろいよね…)
穂乃果「じゃぁ次は希ちゃんの番だね。はい」
希「ほいほい」
にこ「というか、四人で順番に歌うのはいいけど、もうかなり歌ってない?」
穂乃果「そう? 私はまだまだ歌えるけど」
凛「凛も平気ー」
にこ「凛はいつものことだけど、穂乃果も遊びとなると体力すごいわね…」
穂乃果「子供だからね!」
にこ「うらやましいわ」
にこ(想像以上に歌って喉を使ったから、急きょドリンクバーを頼んじゃったくらいなのに。…というか、こんなことなら最初からドリンクバーにすればよかったわ。最初の一杯がもったいなかった…)
~♪
穂乃果「希ちゃん、歌上手いねー」
にこ「まぁ可愛いわね」
凛「にこちゃんと似た系統だにゃ」
にこ「まぁ否定はしないけど」
にこ「…次ってにこの番よね?」
穂乃果「うん」
にこ「ちょっと飛ばして、穂乃果が歌っといて」
穂乃果「え、なんで?」
にこ「ドリンクバー行ってくる」
穂乃果「あー、なるほど。じゃぁ次はにこちゃん二曲連続で歌っていいよ」
にこ「いや、そんなに歌ったら喉つぶれちゃうから」
穂乃果「え、そうなの?」
にこ(穂乃果たちのタフさはどうなってんのよ…)
ジャーンッ
希「あ、九十四点。ウチも自己ベストやね」
凛「凛と一緒だにゃー」
穂乃果「よし、じゃぁ私も一緒の点数目指す!」
希「頑張って…って、あれ? 次にこっちやない?」
にこ「ドリンクバー行ってくるから一回パス」
希「あ、なるほど。いってらっしゃい」
にこ「ん」ガタ
―――――
にこ(穂乃果たち相手だと色々と気楽で楽しいわね。……けど、穂乃果には告白されたってことになるのよね…)テクテク
にこ(全然そんな態度とか見せないけど……まぁそこらへんは人それぞれだから、なんとも言えないか)
にこ(…穂乃果への返事もちゃんと考えないとダメよね。絵里も海未もことりも真姫ちゃんも、みんな待たせちゃってるし…)
にこ「…にこって最悪ね……」ハァ
にこ(……まぁとりあえず、今日のところはなにも考えずにカラオケを楽しみましょう)ウン
「あれ?」
にこ「え」
にこ(まさかまた知り合い…?)クル
>>639
(人物名でお願いします)
絵里
にこ「え、絵里?」
絵里「あ、やっぱりにこだったのね」
にこ(よく会うなぁ…)
絵里「えっと…なんというか、今日はよく会うわね」
にこ「うん、今同じこと思ってた」
にこ(…にしても、人に出くわす確率高すぎでしょ。どうなってんのよ)
にこ「というか、絵里はなんでここに?」
絵里「なんでって…この場所にいる理由は、カラオケ以外ないと思わない?」
にこ「それもそうね…」
にこ(ついでに、よく見れば手にコップ持ってるし、行先も同じみたいね)
絵里「>>644と一緒に来たのよ」
(一人でも複数人でもどちらでも)
アリチカ
絵里「亜里沙と一緒に来たのよ」
にこ「亜里沙ちゃん…って、ああ、絵里の妹ね」
にこ(前に何度か会ったことあるけど……あの可愛らしい感じの)
絵里「そう。μ’sの影響なのか、最近歌うことにハマってるみたいで」
にこ「いいじゃない。将来有望ね」
絵里「まぁあの子自身、μ’sに入る気満々みたいだから。姉としてはちょっと心配だけど」
にこ「そう? 絵里の妹なら心配することないと思うけど」
絵里「買いかぶりすぎよ。それよりドリンクバーに行くんでしょ? 一緒に行きましょ」
にこ「ええ」
絵里「そういえば、にこの予定ってカラオケのことだったのね」
にこ「あー…まぁね」
絵里「…カラオケにその服装は、その、オシャレね」
にこ「素直に、場違いって言ってくれていいのよ…」
絵里「可愛いからいいんじゃないかしら」
にこ(絵里みたいにラフな格好なのに絵になるほうが全然うらやましいわよ……とは、さすがに言わないけど)
絵里「……ねぇ」
にこ「ん?」
絵里「ところで、誰と一緒に来たの?」
にこ「穂乃果たちだけど」
絵里「穂乃果たち? …なんだ、誰かと二人きりじゃないのね」
にこ「なんの心配してんのよ…」
絵里「だってカラオケボックスで二人きりなんて、心配しちゃうじゃない。にこって小さいし、誰にでも押し切られちゃいそうだし」
にこ(小さいって…)
絵里「けど、珍しいわね。にこが穂乃果と一緒に遊んでるなんて」
にこ「まぁちょっとね」
絵里「どうせなら私も誘ってくれればよかったのに」
にこ「神様の言う通りにしたらこうなったのよ」
絵里「か、神様?」
にこ「いや、こっちの話」
にこ(…流れ的に、絵里も誘ったほうがいいような気がするけど…でも妹さんと一緒の時間をつぶすのもよくないし)
絵里「というか、穂乃果たちって、他には誰がいるの?」
にこ「凛と希」
絵里「それはまた、楽しそうな面子ね」
にこ「にこもそう思うわ。と、ここがドリンクバーね」
にこ「絵里はなに飲むの?」
絵里「私はジンジャエール。亜里沙に付き合って何曲も歌ってるから、喉がつらくて」ピ
にこ「その割には楽しそうな顔してるけど」
絵里「まぁね」
絵里「で、にこはなに飲むの?」
にこ「オレンジジュース一択」ピ
絵里「…子供みたいね」
にこ「余計なお世話よ」
にこ(普段こころやここあと一緒に飲むことが多いから、オレンジジュースに慣れちゃってるのよね…)
―――――
にこ「じゃ、にこたちの部屋こっちだから」
絵里「あ…あのね」
にこ「ん?」
絵里「亜里沙がね、今ちょうど歌ってる最中なの」
にこ「それが?」
絵里「途中でドア開けると、音が外に漏れるのが恥ずかしいらしくて嫌がるのよ」
にこ(それはスクールアイドル目指す者としてはどうなのかしら……いや、海未とか花陽も似た感じだったわね)
絵里「だから、もう少しだけ私と一緒にいてくれない?」
にこ(どうしよう……あんまり遅れると心配かけるかもしれないし…けど、そんなに長くはならないかな…)
どうしますか?
>>651
1.断る
2.承諾する
1
にこ「…ごめん。あんまり遅れると穂乃果たちが心配しちゃうかもしれないから…」
絵里「そう、じゃぁ仕方ないわね」
にこ「ホントごめんね。あ、よかったら絵里も後で亜里沙ちゃんと一緒に部屋に来ない?」
絵里「やめとくわ。あの子、かなりのμ’sファンだから会わせるとテンションがすごいことになりそうだし」
にこ(そんな風な子には見えなかったけど…)
絵里「じゃぁ、また明日ね。お互い喉を酷使しすぎないように気を付けましょう」
にこ「ん。じゃぁね」
にこ(結局断っちゃったけど、さすがにちょっと胸が痛むわね…)テクテク
―――――
絵里「……私より穂乃果たちのほうが大切なのね、なんて、にこはそれほど深くは考えてないでしょうけど…」
亜里沙「あ、おねーちゃーん」パタパタ
絵里「あら、亜里沙」
亜里沙「もー遅いよー。お姉ちゃんが帰ってきたら一緒にデュエットしようって約束したから、ずっと歌わずに待ってたのにー」
絵里「ごめんなさい。ちょっと知り合いに会ったから、話してたの」
亜里沙「そうなの? 知り合い……あっ! まさか海未さん!?」
絵里「いえ、違うわ」
亜里沙「なーんだ…」ガッカリ
絵里「…本当にごめんね、亜里沙」
亜里沙「え? やだなぁ、そんなに何度も謝ることじゃないでしょ? ほら、早くお部屋に戻ってデュエットしよ」グイ
絵里「そうね。今日はもう歌い尽くしちゃいましょう」
亜里沙「おー!」
―――――
ガチャ
にこ「ただいまー」
凛「あ、にこちゃんおかえりー」
穂乃果「聞いて聞いてー、さっき九十四点出たの! これで三人おそろい!」
にこ「あんたたちすさまじいわね…」
希「これで残るはにこっちだけやね」
にこ「ええぇ……無理だと思うんだけど」
穂乃果「ファイトだよ!」
凛「というわけで、はい。次はにこちゃんが歌ってほしいにゃー」ス
希「にこっちの美声、聞かせてくれんのやろ?」
にこ「わ、分かったわよ。こうなったら歌ってやるわ」
にこ(まぁ、にこの自己ベストは九十四だし、出そうと思えば出せる…はず)
ジャーンッ
穂乃果「九十三点だね」
希「九十三点やね」
凛「九十三点にゃ」
にこ「連呼しないでくれる!? どうせ本番に弱いタイプなのよ!」
穂乃果「いや、けど惜しかったよ。もう一回歌えば次こそ九十四!」
にこ「二曲連続はさすがにキツイって…」
にこ(というか、九十三だって悪くない点数なはずなのに……この敗北感はなんなの)
―――
――
―
~♪
凛「へい! へい!」シャカシャカ
にこ「あの子たちの体力はどうなってんの…?」
希「穂乃果ちゃんも凛ちゃんも、今日はテンション高いからやないかな」
にこ「今日だけじゃなくて、いつもハイテンションだけどね」
希「いやぁ、でも今日は特別はしゃいでるように見えるよ」
にこ「そう?」
希「にこっちと一緒やからやないかなぁ」
にこ「……ま、まぁ、にこは良い先輩だし、当然だけど!」
希「にこっちってホンマよく顔に出るね。すごい嬉しそうな顔しとる」
にこ「…出さないように努力はしてるんだけどね」
にこ(正直、カラオケって騒がしいし疲れるし、友達と遊びに行く場所としてはあんまり好きじゃなかったんだけど)
にこ(歌うことは好きだったけど、μ’sに入ってからは他に歌う場所が出来て、余計遠ざかってたし)
にこ(けど、今日はいつもより楽しい………前にμ’sのみんなで来た時も結構楽しかったけど)
穂乃果「いぇーいっ! あ、にこちゃん、今の聞いてた!? サビの部分、すっごい上手く歌えてなかった?」
にこ「聞いてたわよ。穂乃果にしてはまぁ上手かったわ」
穂乃果「だよね! これはまた自己ベスト更新できるかも!」
にこ(…来る人によってこんなに変わるものなのね)ウン
穂乃果「? どうかした?」
にこ「あ、いや、なんでも。にこもすぐあんたの点数追い抜かしてやるわ」
穂乃果「ふふ、そう簡単には負けないよー」
―――
――
―
穂乃果「んーっ……さすがに歌いっぱなしだったから疲れたねー」
凛「へとへとだにゃー…」
にこ「あんたたち、最初から最後まで飛ばしっぱなしだったしね」
希「お疲れ様。ちょっと早いけど、どこかでお昼でも食べる?」
穂乃果「そうだねー。あ、確か前に海未ちゃんたちと一緒に来た喫茶店が、この近くにあったはずなんだけど……そこで食べて行かない?」
希「ええよ」
凛「さんせーっ」
穂乃果「よし、じゃぁいこっか!」
にこ(昨日の映画代に今日のカラオケ代にお昼代……にこの財布が悲惨なことになるわね…)
にこ(……まぁ楽しいからいいけど。今月はアイドルグッズ買うの、ちょっと控えよう)
穂乃果「ほら、にこちゃんも早くー」ギュ
にこ「あ、うん。…分かってるから、手は繋がなくていいわよ」
穂乃果「にこちゃん迷子になりそうだから、私が手繋いでてあげるよ」
にこ「こう見えても三年なんだから、そんな心配無用」
穂乃果「じゃぁ、私が繋ぎたいから、繋がせて?」
にこ「……好きにすれば」
穂乃果「うん!」
にこ(穂乃果と一緒にいると調子狂うというか……なんか言い負けるわね…)
凛「…にこちゃん、にこちゃん」チョイ
にこ「ん?」
凛「凛もにこちゃんが迷子にならないように手繋いであげるにゃ」ギュ
にこ「なんであんたたちは、にこが迷子になることを前提で話すのよ…」
希「にこっち、両手に花でうらやましいなぁ」
にこ(二人とも花ってガラじゃないけどね…)
―――
――
―
にこ「つ、疲れた……」バタ
こころ「にこにー、おかえりー」
ここあ「にこにーお疲れ?」
にこ「いや、大丈夫……」
にこ(あの後、何故か昼は公園で体を動かして遊ぶことになって……己の体力のなさを思い知った一日だったわ…)グッタリ
ここあ「にこにー、ここあたりヒマなの。一緒に遊ぼー」
にこ「ごめん、今はちょっとママに遊んでもらってて…」
こころ「ママは夕飯の準備中なの」
にこ「あー…」
にこ(けど、体だるいし、明日は学校だからこれ以上疲れたくないし……どうしよう…)
ここあ「んー…じゃぁにこにーの携帯で遊んでていい?」
にこ「携帯?」
にこ(…ああ、アプリね)
にこ「いいわよ。はい」ス
ここあ「やった! じゃぁちょっと借りるね! こころ、いこー」
こころ「うん。にこにー、ゆっくり休んでね」ナデナデ
にこ(良い子過ぎて抱きしめたい……けど、今は遠慮なく休ませてもらおう)
―――――
「にこ、にこ、起きなさい」
にこ「んー…」
にこ(ママの声…)
「夕飯できたわよ。食べないの?」
にこ「もうちょっと寝る…」
「もう……こんなへとへとになるまで遊んじゃダメじゃない」
にこ「んー」
「…あ。遊ぶといえば、こころとここあがにこの携帯触ってたけど、よかったの?」
にこ「うん……貸したから…」
にこ(…眠い)
「そうなの? …けど、あの子たち、変なことしてたような気が…」
にこ「……」スー
「…って、寝てるし…。しょうがないわね…」
―――――
にこ「……、」パチ
にこ(あれ、今何時…? 携帯……ない…)キョロキョロ
にこ(なんでないんだろ………あ、そっか。こころとここあに貸したんだっけ)ムクリ
にこ(というか、いつの間に布団まで移動したのかしら…。…ママが運んでくれたのかな…)テクテク
にこ「うわ、廊下真っ暗……とりあえず電気つけて……、時計……って、もう十二時過ぎ!?」
にこ「帰って来たのが夕方だとして、どんだけ寝てたのよ……そしてなんでこんな中途半端な時間に起きちゃうのよ…」ハァ
にこ(……あ、テーブルの上に夕飯おいてある。…ママには悪いけど、あんまり遅くに食べると体によくないから、明日の朝食べさせてもらおう)
にこ「………女の子として、一応シャワーは浴びとくべきよね」
にこ「…」テクテク
にこ「…って、ん? これ、にこの携帯……あの二人、ここに置いたの忘れて寝ちゃったのかしら…まったく…」ピ
にこ「!?」
にこ「ま、待ち受けが変えられてる……しかもこころとここあの写真……見たことないやつだし、服装的にも今日撮ったものかしら」
にこ(……可愛い。いや、そうじゃなくて、まさか携帯で遊ぶって、アプリでって意味じゃなかったの…?)
にこ(他にも何かいじられてたら面倒ね……とりあえず着信音を確認して…)ピ
ニッコニッコニー♪
にこ(こころとここあの声になってるし…)ガクッ
にこ(あーもー、可愛いけど外で流れたら気まずいでしょ…)ピ、ピ
にこ(他には何か……)ピ、ピ
にこ(あ、間違えてメール画面開いちゃっ……て、なんか、見覚えのないメールが何件かあるんだけど……まさか誰かに勝手にメール送ったんじゃないでしょうね…)
にこ(……やっぱり何通か送っちゃってるわね…まったく、よほど暇だったのね…)ハァ
にこ(えっと、まずは一通目から……送った相手は…>>665」
海未ちゃん
にこ(海未ちゃんね…)ピ
にこ(内容は…)
>>667
(ざっくりとしたものでも大丈夫です)
にこ宅へご招待
にこ(…今度、お家に遊びに来てください……って、あの子たち、なにを勝手に…)ハァ
にこ(というか、「今度」なんて漢字、知ってたのね……ああ、そっか。携帯だから予測変換されたのね)
にこ(で、それに対する海未の反応が…)ピ
『いいんですか?』
にこ(短い……まぁそりゃ、いきなり脈絡もなく誘われたらそうなるわよね)
にこ(で、返信が…)ピ
『大歓迎です』
にこ(うん…歓迎なんて難しい言葉をよく間違わずに変換できたわね。偉いわ)
にこ(というか、なんでいちいち敬語なのかは分からないけど…。で、海未の返信は)
『ぜひお邪魔させてもらいます。詳しい日時などはまた明日、学校で確認します』
にこ(…で、これに対しての返信が、分かりました……って、あの子たち、よく海未からの返信読めたわね)
にこ(あー…ママに教えてもらったのかしら。さっき起こされたとき、なんか言ってた気がするし)
にこ「まぁ、海未さえ迷惑してなければ、家に誘うくらいならいっか…。二人には最近また寂しい思いをさせちゃってるのかもしれないし、前々からにこの友達に会いたいって言ってたしね」
にこ(この調子なら残りのメールも大丈夫そうね)ピ
にこ(えっと、次のメールを送った相手は…>>673)
花陽
にこ(花陽ね。…どうでもいいけど、送る相手は適当に決めたのかしら)
にこ(まぁにこの携帯アドレスは登録数少ないから、今回ばかりは助かったわ。……ちょっと虚しいけど)
にこ(で、肝心の内容は…)ピ
>>676
始めましてこころですここあです
『始めましてこころです、ここあです』
にこ(なんで花陽には自己紹介から入るの…!?)
にこ(順番的に海未が最初だったし、海未を家に誘ったことで満足して、他の路線でいくことにしたのかしら…)
にこ(で、花陽の返信は…)
『はじめまして。小泉花陽(こいずみはなよ)です。にこちゃんのいもうとさんかな?』
にこ(全部ひらがなで名前にはわざわざフリガナつけてる……優しい…!)カンドー
にこ(というか、返信きたのがだいぶ遅いし、かなり内容に困ったのね。ごめん、花陽…)
にこ(で、二人の返信が…)
『はい。にこにーのいもうとです。にこにーねちゃってひまだから、おはなししたいです』
にこ(相手がひらがなだったから、それにあわせたのね…。なんか三人とも可愛いわ、本当に)
にこ(で、このあとは延々と世間話を繰り広げてるわね……花陽宛てのメールが一番多いのはそういうわけね)
にこ(しかもここあたちの送る内容にいちいち反応してくれてるし……これは今度ちゃんとお礼しないとダメね…)
にこ(花陽には時間とらせちゃったけど、まぁこれも大丈夫ね)
にこ(最後のほうのメールはこころたちの文面の敬語もとれてるし、これは相当楽しかったのね。よかったわ)
にこ(で、次の相手は…>>679)
りんちゃん
にこ(凛ね。…確かあの二人は凛のことは知ってるわよね? …あー、でも、猫のお姉ちゃんってイメージだから、名前は覚えてないかも)ピ
にこ(で、内容は…)
>>682
(さっき書くの忘れましたが、ざっくりしたものでも、文面そのままでもどちらでも大丈夫です)
皆凛好きー
『皆凛好きー』
にこ「……!?」
にこ(謎すぎる文面……変換ミス…? それともなにか意味が…?)
にこ(これは返信するの困るでしょうね……って、早! 一分後にはもう返信がきてる!)
『凛もみんなが大好きにゃー』
にこ(さすが凛……この内容をまったく不思議に思ってない…)
にこ(ついでにすごい絵文字が……目がちかちかする)
にこ(で、ここあたちの返信は…)ピ
『にこにーのことも好きー』
にこ(…凛からすれば、にこがナルシストにしか思えない文面ね…)
にこ(ついでに、凛に合わせてるのか、すごい量の絵文字が……しかも馬とか東京タワーとか、絵文字の中でもよく分からないものをチョイスしてるし…)
にこ(で、凛の返信が…)ピ
『凛もにこちゃんのこと大好きだよー』
にこ(あ、ちょっと絵文字が控えられてる。なんでクローバーかはよく分からないけど……ここはハートとかじゃないのね)
にこ(このあとは何故か好きな食べ物とかテレビ番組とかについて話し合ってるわね)
にこ(…何の違和感もなく会話を成立させてる凛がちょっと恐ろしいわ。多分、最後までにこだと思ってやりとりしてたわね…)
にこ(花陽と凛のメールの数が多すぎて分かりにくいけど、ここあたちが送ったメールはこれで全部かしら…)ピ、ピ
>>685
1.これで全部
2.まだある
1
にこ「よし、これで全部ね」
にこ(海未の件の誤解さえ解いておけば大丈夫そうね。あとは花陽にお礼と…凛にも言わないと)
にこ(さっさとシャワー浴びて、肌のお手入れして寝よう)テクテク
―――
――
―
希「にこっち、おはよー」
絵里「おはよう、にこ」
にこ「二人ともおはよー…」フラ
希「なんかフラついてるけど、大丈夫?」
絵里「それに今日はいつもより来るのが遅かったじゃない」
にこ「んー、ちょっと寝不足で…」
絵里「夜更かしはよくないわよ」
にこ「いや、夜更かしっていうか……うーん…似たようなものかも」
希「にこっちにしては珍しいね。いつも夜は早く寝ないとお肌がーて言うてるのに」
にこ「ちょっとね…」
にこ(あのあと、中途半端に寝ちゃったせいか、シャワーで目が覚めたのか、なかなか寝付けなかったのよね…)
にこ「というわけで、ちょっと寝るから先生きたら起こして」
希「ん、りょーかい」
にこ(海未たちには昼休みに会いに行こう…)
―――――
―昼休み―
絵里「じゃぁにこ、私たちはちょっと生徒会室に行ってるから」
希「良い子でお留守番しとくんやでー」ナデナデ
にこ「キレるわよ」
希「おお、怖い。じゃ、またあとで」
にこ「はいはい」ヒラヒラ
にこ(……さて、どっちから行こうかしら)
>>688
一年教室or二年教室
一年
にこ(…一年生からでいっか。あの二人は随分長い時間メールしてくれてたみたいだし)
にこ「よし、そうと決まれば……さっさとお弁当を食べて教室に行きましょう」
ヤザワサン、ヒトリデゴハンタベテル…
ヤッパリ、アノウワサノセイデ、ミンナトイヅライノカシラ…?
にこ(…気まずいけど、まぁいっか。というか、女子校ってホント噂好きな子が多いわね)
―――――
―一年教室前―
にこ「さてと…」
にこ(違う学年の教室に入るのって緊張するわね……花陽たち、いるかしら…)ソー
にこ「失礼しまーす…」ヒョコ
凛「あっ、にこちゃん!」
にこ(って、見つかるの早! いや、助かったけど…)
凛「にこちゃーん、どうしたの? 凛たちになにか用?」タッタッタッ
にこ「あ、うん、ちょっとね」
花陽「ひょっとして、昨日のメールのこと?」
にこ「うん、それ……って、よく分かったわね」
花陽「昨日の今日だからね。今ちょうど凛ちゃんたちとそのことを話してたの」
凛「凛、昨日のメールはてっきりにこちゃんからだと思ってたから、ビックリしちゃったよー。きっと、凛のメールも妹さんたちからだったんだよね?」
にこ「うん。昨日はちょっと寝ちゃってて、妹たちが勝手に送っちゃったみたいで……ごめんね」
凛「そんなの全然いいよー。メールできて嬉しかったし!」
花陽「こころちゃんとここあちゃんとお話しするの私も楽しかったから、気にしないで」
にこ(なんて良い子たちなんだろ…)ジーン
凛「ところで、にこちゃんはわざわざこれを言うために来たの?」
にこ「まぁ迷惑かけちゃったかなって思ってたから…」
花陽「お昼は?」
にこ「さっき食べてきた」
凛「えぇー、どうせなら一緒に食べようかと思ったのにー」
にこ「悪いけど遠慮しとくわ。じゃ、用も済んだし、これで…」
真姫「…にこちゃん」テクテク
にこ「あ、真姫ちゃん」
にこ(さっきまでずっと自分の席に座ってたのに…どうしたのかしら)
真姫「一緒にお昼食べて行ってよ」
にこ「え、いや、だからにこはもう食べちゃったし…」
真姫「…四時間目の授業、調理実習だったの」
にこ「へ?」
凛「あ、そーだ、忘れてた! その授業でクッキー作ったんだった。ね、にこちゃん食べてってよ!」グイッ
にこ「え、ちょ、引っ張らないでよ凛!」
花陽「り、凛ちゃん、無理やり呼ぶのはよくないよ」
にこ(抵抗もむなしく、結局凛の席に座らされてるわけだけど…)
ヤザワセンパイダー
アノヨニン、ナカイイヨネ
にこ(周囲の目が痛い…)
凛「にこちゃん、はい、これ凛が作ったクッキー!」
にこ「あ、ありがとう」
にこ(そういえば、にこも一年生の頃にこんな感じの授業やったわね。各班に分かれて各々で型を選んでクッキー作って、綺麗にラッピングするまでが授業の内で)
にこ(……確かあのときはみんな、焼いたクッキーを好きに人にあげるとか言って張り切ってたっけ。まぁ女子校だし、そういうのと縁がない子も多かったから、結局友達同士で交換したり自分で食べたりする人も多かったけど)
にこ「じゃぁ飲み物買いに行ってる花陽たちが戻ってきたら、もらうわ」
凛「別に今食べてもそんなに変わらないにゃ」
にこ「…それもそうね」
にこ「というか、今日はパンらしい真姫ちゃんはともかく、花陽はわざわざお茶を買いに行ったの?」
凛「あ、かよちんね、今日は水筒もってくるの忘れちゃったんだって」
にこ「ああ、なるほど」
凛「それよりクッキー食べてみてよ。いつもより上手にできたんだにゃ! 自信作!」
にこ「いつもって……凛ってクッキーとか焼いたりするの?」
凛「しない!」
にこ「だと思ったわ…」
凛「けど上手くできたのはホントだよ。形とかも綺麗にとれたし」スルスル
にこ(せっかく綺麗にラッピングしてたのに、そんなあっさり開けちゃっていいのかしら…)
にこ「…あ、ホントだ。しかも焼け具合もいい感じね」
凛「でしょー」エヘヘ
にこ(…にしても、ハート型とは……凛にしてはちょっと意外かも)
にこ「じゃぁ一つもらうわね」
凛「うんっ。あ、一つじゃなくて、全部あげるにゃ」
にこ「え。いや、それはさすがに悪いわよ」
凛「いーのいーの。このクッキーを好きな人にあげたら想いが叶うんだって友達が言ってたし」
にこ「あー、そういえばにこの時もそんな噂あったわね」
にこ(……ん? それなら、にこにあげても意味ないんじゃ…)
そろそろ夕方なのでsage進行に戻ります
凛「はい、にこちゃん、あーん」スッ
にこ(……まぁいっか。多分、凛には好きな人とかいないから、関係ないってことだろうし)
にこ「あーん」パク
凛「どうかな?」
にこ「……うん、おいしいわ」
凛「よかった~」
にこ(ほどよい甘さだし、食感もいいし、本当に凛が作ったとは思えない…って言うとさすがに失礼だけど)モグ
凛「……えへへ。にこちゃんに渡せてよかったにゃ」
凛「あ、よかったら家に持って帰って妹さんたちと食べてね」
にこ「そうね。そうしたらあの子たちも喜ぶわ。ありがとう」
凛「どういたしましてー」
花陽「凛ちゃん、にこちゃん、お待たせ」
凛「あ、かよちん、真姫ちゃん、おかえりー。さ、ご飯食べよー」
花陽「うん」ガタ
花陽「…って、あれ? にこちゃん、そのクッキー…凛ちゃんの?」
にこ「あ、うん。ごめん、先に食べてた」
花陽「ううん、それはいいんだけど……」
にこ「どうかした?」
花陽「いや……ううん、なんでもない」
にこ「?」
花陽「あ、にこちゃん。ついでに私のクッキーももらってくれないかな?」
にこ「え、いいの?」
花陽「うん。うちの家族はあんまり甘いもの好きな人いないし、家に持って帰っても自分で食べるしかなくなっちゃうから」
にこ「じゃぁありがたく……あ、でもにこはもう凛の分も貰っちゃったし、さすがに花陽からも貰うのは…」
花陽「…私がもらってほしいんだけど、ダメかな?」
にこ「いや、ダメなんてことはないけど…」
花陽「じゃぁ受け取ってほしいな」
にこ「う、うん、ありがとう」
にこ(昨日のメールの件に加えて二人にはクッキーまでもらって……なんか罪悪感が半端ない…)
にこ「あ、花陽のもハート型なのね」
花陽「うん。というより、ほとんどの子がハート型だと思うよ」
にこ「ハート大人気ね…まぁ可愛いけど」
にこ(しかし花陽のはまた、ラッピングが女の子らしいというか……開けにくい)
花陽「よかったらお家に帰ってこころちゃんたちと食べてね」
凛「あ、かよちん、凛と同じこと言ったにゃ」
花陽「え、凛ちゃんも?」
凛「うんっ、やっぱり凛とかよちんは以心伝心だね!」ニコッ
花陽「そうだねー」ニコー
にこ(なんかこの二人見てるとなごむわ…)
にこ(クッキーはこころもここあも大好きだし、凛と花陽からって言えばもっと喜びそうだし。本当に感謝してもしきれないわね)ウン
真姫「…」
―――――
凛「じゃぁにこちゃん、また部室でね!」ブンブン
花陽「またね」
にこ「うん。また」
にこ(やっぱり一年生は可愛い……けど、)チラ
真姫「……」ムス
花陽「ま、真姫ちゃん、どうしたの?」
真姫「別に」
にこ(なんか真姫ちゃんの機嫌が悪いのが気になるけど…)
真姫「…さっさと戻らないと授業に遅れちゃうんじゃないの」
にこ「あ、うん。じゃぁ真姫ちゃんもまたね」
真姫「……ん」コクリ
にこ(まぁ怒ってるってわけではなさそうだから、大丈夫よね)
にこ(さて、あとは海未なんだけど……昼休みはもうすぐ終わっちゃうし…授業の合間の休憩時間は短すぎるし…部活のときにしましょう)
ガラ
絵里「! にこ」テクテク
にこ「あ、絵里。戻ってたのね」
絵里「ええ、ちょっと前に。どこに行ってたの?」
にこ「一年生の教室。ちょっと花陽たちに用があったから」
絵里「そう。……って、その手に持ってるのって、もしかして…」
にこ「花陽たちに貰ったクッキー。にこたちもやったでしょ、一年の頃、調理実習で」
絵里「そうね。…私もさっき貰ったわ、一年生の子に」
にこ「そうなの? さすが生徒会長様」
絵里「茶化さないでよ。希も貰ったわよね」
希「うん。まぁウチのは役員の子からやし、義理やろうけど」
にこ「義理って…バレンタインデーじゃないんだから」
希「いや、実際このクッキーってこの学校じゃそういう扱いやねんで」
にこ「そうなの?」
にこ(…なんか余計に、貰ったことが申し訳なく思えてきた…)
希「にこっちはモテモテでうらやましいわ」
にこ「モテモテって……あのね、メンバーから貰ったものなんだから、深い意味なんてないに決まってるじゃない」
にこ(それに真姫ちゃんならともかく、凛と花陽だし)
希「うーん……にこっちは一度、頭を打ったほうがええんかもしれへんね」
にこ「どういう意味よ…」
希「もう少し鋭くなったほうがええよってこと」
にこ「なによそれ」
希「まぁにこっちがそんなんやからこそ、成り立ってんのかもしれへんけど…」
にこ「あんたが何を言ってるか、いよいよ分からないんだけど…」
希「そんな深く気にせんでもええよ」
絵里「それより、…せっかくもらったんだから大切に食べてあげないとダメよ」
にこ「そんなの当然じゃない」
絵里「…うん、そうよね」
―――――
―放課後―
にこ「ごめん、ちょっと先に部室行ってて」
希「え? なんで?」
にこ「海未に用があるから、弓道場に寄っていくの」
絵里「あ、それなら私も一緒に…」
にこ「いや、付き合わせるのも悪いしいいわ。じゃ、またあとで」タッタッタッ
―弓道場前―
にこ「えっと…海未は…」ヒョコ
「きゃー! 園田先輩カッコいい!」
「しかも皆中だって! すごい!」
にこ(かいちゅう? にしても、海未ってやっぱり人気なのね…。で、肝心の海未は……あ、いた)
海未「…」
にこ(まぁ確かに、こうやって遠目に見てる分にはカッコいいかも。背筋もぴんっとしてるし、凛々しい表情だし)
海未「!」
にこ(あ、目があった。えっと、とりあえず手を振って用があることを伝えなくちゃ)ヒラヒラ
海未「っ……す、すみません、ちょっと失礼します」
にこ(あ、伝わったかな。とりあえずここから離れて待とう)テクテク
海未「にこ」
にこ「あ、海未。ごめんね、練習中に…」
海未「いえ、ちょうどキリがついたところだったので。…あの、昨日のメールの話ですよね?」
にこ「うん。えっと、まず謝らなきゃいけないことがあるの」
海未「なんですか?」
にこ「あのメール、実はにこじゃなくて、にこの妹がうってたの」
海未「……え、あ…妹さんですか…」
にこ「うん。携帯渡したら、勝手に送っちゃったみたいで……ごめんね」
海未「いえ、そんな。……あ、ならあの約束は…」
にこ「それだけどね、海未さえよければ、うちに遊びに来てくれない?」
海未「え……いいんですか?」
にこ「うん。多分妹たちもそれを期待してるだろうし…。海未の都合が合えばでいいんだけど…」
海未「い、行きます! 行かせてくださいっ」
にこ「う、うん。じゃぁ空いてる日にちとか教えてくれる?」
海未「はいっ」
―――――
にこ(というわけで、今週の土曜日に海未がうちに来ることになった。…ちゃんとお菓子とか用意しとかないと。あと、多分海未はジュースとかよりお茶のほうがいいタイプよね)テクテク
にこ(しかし、海未って真面目そうだからこころとここあのテンションについていけるかしら…)
にこ(……まぁ、普段穂乃果の面倒見てるし、大丈夫よね)
ガチャ
穂乃果「あ、にこちゃん遅いよー。もう海未ちゃんとにこちゃん以外、みんなそろってるよ」
にこ「ごめんね。あと、海未はもう少し弓道部のほうに顔出してくから、先にはじめといてって」
ことり「あれ? にこちゃん、海未ちゃんに会ったの?」
にこ「まぁね。じゃぁにこも急いで着替えてくるから」テクテク
にこ「…」テクテク、ガツンッ
「「「!?」」」
穂乃果「ちょっ、にこちゃんなにやってるの!?」
凛「今、思いっきりドアに頭ぶつけたにゃー…」
ことり「だ、大丈夫?」
にこ「あ、ごめん…ちょっとボーッとしてたわ」
花陽「ボーッとって…本当に大丈夫?」
にこ「うん、大丈夫。じゃぁ着替えてくるから」
ガンッ
穂乃果「なんで二回もぶつかるの!?」
絵里「にこ…あなたもしかして、寝ぼけてる?」
にこ「は? いや、そんなわけないじゃない。昨日はばっちり睡眠とったんだから」
希「…寝ぼけとるみたいやね。普通にしてたから、全然気づかへんかったわ」
にこ「いや、だから別に眠くないってば」
にこ(本当に眠気はないんだけど……身体だけが疲れてるってことなのかしら…)
真姫「…そんな状態じゃ練習は無理ね」
にこ「いやいや、大丈夫だってば。普通に思考は働いてるし、動けてるんだから」
穂乃果「けど、こけたりして怪我したら危ないよ」
絵里「そうね。休んだほうがいいわ」
にこ(平気なんだけど……みんなに迷惑かけることになりそうだし…)
にこ「分かったわ……じゃぁ練習を見学し
穂乃果「じゃぁ私が保健室連れてってあげるよ」
にこ「は? いや、なんでよ」
穂乃果「だってそんな状態じゃ、帰り道で電柱に頭ぶつけちゃいそうなんだもん」
にこ「ぶつけないわよ! 廊下でだって何にもぶつからなかったんだから!」
ことり「それは大丈夫だとしても、寝不足は体によくないよ?」
にこ「だからって眠るために保健室に行くっていうのも…」
絵里「そういう生徒は結構多いから大丈夫よ。授業とかも、眠いからって休む子はたまにいるわ」
にこ(それはただのサボりなんじゃ…)
穂乃果「じゃ、保健室にレッツゴー!」
にこ「いや、百歩譲って行くとしても、一人で行けるから」
穂乃果「えー…心配してるのに…」
にこ「それはありがたいけど、穂乃果は練習してなさい」
穂乃果「でもー…」
絵里「そうよ。穂乃果はみんなと練習してて。にこは私が送っていくから」
にこ「いや、だから一人で…」
凛「あ、じゃぁ凛が連れていきたい!」ハーイッ
にこ「あの、聞いてる…?」
穂乃果「んー……じゃぁにこちゃんが選んでよ」
にこ「は?」
穂乃果「誰に連れてってほしい?」
にこ「いや、だから…」
穂乃果「一人で、は無しだよ」
にこ「……」
にこ(誰にって聞かれても……ようするに、ここにいるメンバー…海未以外の七人から選べってことかしら…)チラ
にこ(…まぁ誰でもいいわよね)
にこ「じゃぁ、>>714」
穂乃果
にこ「じゃぁ、穂乃果で」
にこ(最初に言ってくれたし、自然な流れよね)
穂乃果「うん、任せて!」グッ
絵里「……仕方ないわね。じゃぁ穂乃果、任せたわ」
穂乃果「はーい。じゃぁにこちゃん、いこー」グイッ
にこ「ちょちょっ、引っ張らないで!」
にこ(にこが本当に寝ぼけてるんだったら、これこそ危ないでしょ!)
パタン。
絵里「…にこって、なんだかんだで穂乃果に甘いわよね」
ことり「え? あー…うん、そうだね…って、ことりたちも似たようなものだけど」
希「まぁ穂乃果ちゃんはなんだかんだでμ’sの中心やし、それにあの性格やからね」
凛「凛も穂乃果ちゃんの言うことはなんか断れないにゃー」
花陽「私もそうかなぁ」
真姫「……そうね」
絵里「…うらやましいわ」
希「まぁ穂乃果ちゃんのことはおいといて、早く練習しよ」
絵里「そうね。じゃぁみんな屋上に行きましょうか」
「「「はーい」」」
絵里「……」
希「エリち、顔」
絵里「怖い?」
希「真姫ちゃんほどやないけどね。そんな分かりやすくしてたら、いつかみんなにもバレてまうよ」
絵里「そうね、気を付けるわ。さ、私たちも急ぎましょう」テクテク
希「……真姫ちゃんとエリち、大丈夫かな…」
―――――
穂乃果「ふふんふーん」
にこ「…随分ご機嫌ね」
穂乃果「だって、にこちゃんが私を選んでくれるなんて珍しいから」
にこ「特別な意味はないけどね」
穂乃果「それでもいいんだよ~。にこちゃんに頼られてるってだけで私は嬉しいんだもん」
にこ「穂乃果……」
穂乃果「えへへ。それに、にこちゃんの寝不足って昨日私たちと遊んだせいでもあるんでしょ?」
にこ「まぁそうだけど……それについては気にしないでよ。にこも楽しかったんだし」
穂乃果「そう言ってくれると助かるよ。あ、ほら、保健室ついたよ」
穂乃果「失礼しまーす」コンコン、ガラ
穂乃果「あれ? 誰もいない……先生どこ行ったんだろ?」
にこ「まぁそのうち戻ってくるでしょ」
穂乃果「じゃぁ私書置き残してくから、にこちゃんは寝ててよ」
にこ「うん、ありがと」
にこ(せっかくここまで来たんだし、一応ベッドに寝転がろう)ギシ
穂乃果「……あー、けど、先生がいないってことは、二人きりなんだよね」
にこ「そうね」
にこ(…いざ寝転がると眠くなるものなのね。やっぱり眠かったのかしら)
穂乃果「…にこちゃん、私のことまったく警戒してないよね?」
にこ「警戒する必要ないでしょ」
穂乃果「信頼されてて嬉しいような、悲しいような…」
にこ「じゃぁ、おやすみ」
穂乃果「あ、うん。おやすみー」
にこ「……、…」スー
穂乃果「わ、早……この間泊まった時も思ったけど、にこちゃんも寝つきいいなぁ…」
穂乃果「……」
にこ「……」
穂乃果「…頭撫でるくらいなら、いいよね」ナデナデ
にこ「ん…」モゾ
穂乃果「…おやすみ、にこちゃん」
穂乃果「……って、そうだ。先生のために書置き残さないといけないんだった」パタパタ
―――
――
―
にこ「……ん…」
にこ(……あ、そっか、にこ、保健室で寝てたんだっけ…)
にこ(今、何時くらいなんだろ………とりあえず目、開けないと…)
カタ
にこ「?」
にこ(なに、今の音……先生?)
「……」
にこ(いや、けど、近くに誰かがいる気配というか……なんか、誰かいる気がする)
にこ(…どうしよう)
>>722
1.目を開ける
2.様子を見る
2
ちょっとご飯食べるのでしばらく更新止めます
また本日中に再開すると思います
なんかもうグダグダですが、とりあえず長すぎると読んでくれてる人も疲れそうなので、このスレ内で完結できればと思います
レスありがとうございます
嬉しい意見が多かったので、とりあえず長さは特に気にせずゆったりと続けようと思います
ほのりんぱなルートも書けたら書きます
では、ゆったりと再開していきます
にこ(いきなり目開けたら驚かれそうだし、ちょっと様子をみよう…)
「……」ナデナデ
にこ(な、なんで頭を撫でるんだろう…)
にこ(先生ではないわよね、さすがに。手の大きさ的にも大人とは思えないし、μ’sのメンバーの誰かかしら…)
「……」ナデナデ
にこ(……)
にこ(……いつまで撫でてるんだろう)
「…」ス
にこ(あ、手が離れた)
「……」ジー
にこ(すごい視線を感じる……さすがにもう目開けたほうがいいかな…)
「……」ピタ
にこ「!?」
にこ(ほ、ほっぺたを触られた……何故…)
「……好き」ポソ
にこ(……? 今、すごい小さい声で何か言ったような気が…)
ガタ
ギッ…
にこ(? なに今の音……ああもう、目開けたほうがいいかな…)
>>736
1.開ける
2.開けない
1
にこ(やっぱり目開けよう。ええい!)パチッ
「!?」ビクッ
にこ「え、あ……>>739」
(人物名でお願いします)
真姫
にこ「真姫ちゃん…?」
にこ(なんかすごいデジャヴ…)
真姫「……起きてたの?」
にこ「い、いや、今起きた…」
真姫「そう…」
にこ「あ、あの…真姫ちゃんさん」
真姫「なに?」
にこ「顔、近いんですけど…」
にこ(何故か頬に手を添えられたまま、すごい至近距離まで近づかれてんだけど…)
にこ(さっきのギッて音は、真姫ちゃんがベッドに手をついた音だったわけね……って、そんなの今はどうでもいいわ)
真姫「…にこちゃん、目閉じて」
にこ「なんでよ」
真姫「キスしたい」
にこ「は!?」ガバッ、ズササッ
真姫「あ、なんで起きるのよ。……というか、なんでそんな離れるの」
にこ「いや、真姫ちゃん、自分がなに言ってるか分かってるの!?」
真姫「…分かってるわよ。あ、キスって言っても、も、もちろん口にするわけじゃないわよ」
にこ「あ、なんだ…」
にこ(ビックリした……って、それでも問題のような気がするけど…)
真姫「…ね、だから目閉じてよ。あとこっち来て」
にこ「い、いや、口じゃなくてもダメだから」
真姫「どうしても?」
にこ「どうしても」
真姫「……もしも穂乃果や凛たちに頼まれたら?」
にこ「え?」
真姫「もしも穂乃果や凛や花陽に、同じように頼まれたら?」
にこ「……こ、断るわよ」
真姫「嘘」
にこ「なんで言いきれんのよ」
真姫「だってにこちゃん、あの三人には優しいじゃない」
にこ「そりゃ後輩だし…」
にこ(というか、穂乃果には優しくないでしょ…)
真姫「…私だって後輩なんだけど」
にこ「そうだけど……」
にこ(…正直、真姫ちゃんにも優しくしてるつもりだったんだけど…伝わってなかったのかな)
真姫「…私にも優しくしてよ」
にこ「優しくって……どうしろってのよ」
真姫「クッキー」
にこ「え?」
真姫「クッキー、受け取って」
にこ「クッキーって……調理実習の?」
真姫「うん」
にこ(なんだ、そんなこと……って、言っちゃダメだけど)
にこ「そりゃ、くれるっていうなら喜んでもらうわよ」
真姫「ほ、ほんと?」
にこ「うん」
真姫「…」パアアァッ
にこ(いまだかつてないほど、分かりやすい喜び方…)
真姫「じゃ、じゃぁちょっと待ってて。持ってくるから」
にこ「あ、うん。…って、ちょっと待って。どこ行くの?」
真姫「教室。クッキー、机の中に入れっぱなしだったから」
にこ「そ、そっか」
にこ(なんで机の中に…)
真姫「とってくるから、ちょっと待ってて」
にこ「うん」
真姫「ちゃんと待っててね。途中で帰ったら怒るから」
にこ「大丈夫だってば」
ガラ、パタパタパタ……
にこ「……目を開けて、目の前に人の顔があるって結構ビックリするわね…」
にこ(というか、なんで真姫ちゃんがここに? ……あ、そっか。時間的にもう部活は終わってんのね。真姫ちゃんは様子見に来てくれたのかな…)
にこ(…まぁみんな忙しかったのかもしれないけど、ちょっと落ち込むわね)ハァ
ガラッ
にこ「ん?」
にこ(先生? …って、>>747?)
(人物名でお願いします)
穂乃果ちゃん
にこ「穂乃果?」
穂乃果「あ、にこちゃん起きてたんだ。体調大丈夫?」
にこ「うん。…穂乃果はなんでここに?」
穂乃果「そりゃ、にこちゃんを迎えに来たんだよ。みんな心配してるから一緒に部室戻ろうよ」
にこ「あ、うん」
穂乃果「えへ。実は誰がにこちゃんを迎えに行くか、じゃんけんで決めたんだよ! で、私が勝ったの!」イェーイッ
にこ「そ、そっか」
にこ(…あれ? じゃぁ真姫ちゃんは?)
穂乃果「あ、そうだ。真姫ちゃんだけは途中で練習抜けちゃってたんだけど……ここに来てなかった?」
にこ「来てたわ。で、ついさっき出て行ったんだけど…すれ違わなかった?」
穂乃果「んー、違う方向に行ったのかも。というか、真姫ちゃんはなんで出て行っちゃったの?」
にこ「ちょっと教室にもの取りに行ってもらったの」
穂乃果「そっか。あー…じゃぁどうする? 今部室行っちゃうとすれ違っちゃうよね?」
にこ「だから真姫ちゃんが戻って来てから行くわ」
穂乃果「了解」ストン
にこ「…なんで座るの?」
穂乃果「いや、私もここで待つから」
にこ「別にいいわよ、待たなくても」
穂乃果「えー、だって一人じゃ暇でしょ?」
にこ「別に。というか、早く帰らないとみんなが心配するんじゃないの?」
穂乃果「真姫ちゃん帰ってくるまでそんなに時間かからないだろうし、大丈夫だよ」
にこ「…まぁそれならいいけど」
にこ(確かに一人で待つのも暇だったし)
穂乃果「そういえば、よく眠れた?」
にこ「ええ、おかげさまでぐっすり」
穂乃果「そっか、よかった」
穂乃果「ところでさー」
にこ「ん?」
穂乃果「なんで真姫ちゃん、わざわざ練習を抜けてまでここに来たんだろ?」
にこ「え、いや、それは…にこを心配してくれたんじゃないの?」
穂乃果「まぁそれはもちろんそうなんだろうけど……なんかさ、真姫ちゃんのにこちゃんを見る目って、他の人とはちょっと違う気がするんだよね…」
にこ「えっと…」
穂乃果「んー…違うっていうとこまでは分かるんだけど、なんで違うかがよく分かんないんだよね…」
にこ(鋭いのか鈍いのか、よく分かんないわね…)
穂乃果「ねぇにこちゃん。にこちゃんはその理由、知らない?」
にこ(それはもちろん、真姫ちゃんがにこのことを好きだから、なんだろうけど…)
にこ(…どうしよう……)
>>752
1.言う
2.言わない
2
にこ「…気のせいじゃない?」
穂乃果「そっかなぁ……んー……そうかも!」
にこ(穂乃果には悪いけど、単純で助かったわ…)
穂乃果「まぁ真姫ちゃん優しいもんね。ここに来たのもやっぱり心配したからなんだよね」
にこ「うん」
穂乃果「あ、けどみんなも心配してたんだよ。海未ちゃんなんて、練習に来て早々にこちゃんのこと聞いて、保健室に走り出しそうになったんだから」
にこ「心配かけちゃったみたいで悪かったわね」
穂乃果「ううん。本当にただの寝不足だったみたいで、安心したよ。もし体調とか崩してたらどうしようって、私もちょっと不安になってたし」
にこ「大丈夫。にこ、体だけは丈夫だから」
穂乃果「にこちゃん風邪ひかなさそうだもんねー」
にこ「…バカって言いたいの?」
穂乃果「あはは」
にこ「あははじゃないわよ…」
穂乃果「……ねぇにこちゃん。寝不足の原因ってさ、さっきは私たちと一緒に遊んだことも含まれてるって言ったけど…」
穂乃果「本当は、私があんなこと言っちゃったせいだったりする?」
にこ(あんなことって……やっぱり、付き合う云々の話よね…)
にこ「…それも含まれてるけど、それだけのせいってわけじゃないわ」
穂乃果「ほんと? …けど、やっぱり、迷惑だったよね…」
にこ「そんなことないってば。ただ、その、いきなりだったから、ちょっと戸惑ってるだけで……穂乃果のことが迷惑とか、それだけは絶対にないから」
穂乃果「にこちゃん……ありがとう」
にこ「いや、お礼言われることじゃないでしょ……事実、悪いのは返事を待たせてるこっちなんだし…」
穂乃果「そんなことないよ。…にこちゃんのそういうところ、好きだよ」
にこ「そういうとこって…どういうとこよ」
穂乃果「そういうとこはそういうとこだよー」
穂乃果「…ねぇ、それよりさ、せっかく二人きりなんだし、抱きしめてもいい?」
にこ「いや、普通にダメだけど…」
穂乃果「えー、にこちゃんのケチー」
にこ「ケチで結構。大体、誰かに見られたらどうすんのよ」
穂乃果「大丈夫だよー。もう放課後だし、誰も保健室には来ないって」
にこ「そんなの分かんないでしょ。…というか、先生はどこにいったの?」
穂乃果「あ、なんかね、今日は用事で先に帰っちゃったんだって」
にこ「先生が先に帰るって…」
穂乃果「まぁよほどの急用だったんじゃないかな」
穂乃果「ねーそれより、ちょっとだけでいいから。ギュッてするだけ。ね?」
にこ「ええ……」
穂乃果「ね、お願いにこちゃん、このとーり!」バッ
にこ(………でもまぁ、心配して来てくれたわけだし、これくらいは…)
にこ「…じゃぁちょっとだけなら」
穂乃果「ほんと!?」パッ
穂乃果「じゃぁ早速…」
ガラッ
にこ「? …あ、真姫ちゃん、おかえり」
真姫「……」
にこ(み、見るからに不機嫌…)
穂乃果「真姫ちゃんおかえりー。って、なにそれ? お菓子?」
真姫「…なんで穂乃果がここにいるのよ」
穂乃果「にこちゃんと真姫ちゃんを迎えに来たんだよ。みんな待ってるから、部室に戻ろ」
真姫「……」チラ
にこ(え、えっと…)
>>757
1.三人で帰る
2.穂乃果に先に帰ってるよう言う
2
にこ(真姫ちゃんの性格的に、他の人がいる前では渡しづらいのよね、多分
にこ「あの、ごめん、穂乃果」
穂乃果「え?」
にこ「にこ、ちょっと真姫ちゃんに話があるの。先に部室に戻っててくれない? すぐ行くから」
穂乃果「そうなの? んー…分かった。じゃぁみんなにもそう伝えとくね」
にこ「うん、ごめんね」
穂乃果「いいよいいよ。ただ、あんまり遅くならないうちに戻って来てね。みんな待ちくたびれちゃうかもしれないから」
にこ「分かってるわ」
穂乃果「じゃぁ真姫ちゃんも、またあとでね」
真姫「…ええ」
ガラ
にこ(…あー…穂乃果には本当に悪いことしちゃったわね…)
真姫「……ごめん」
にこ「え?」
真姫「…穂乃果にも、後でちゃんと謝るわ。…私、子供っぽいでしょ」
にこ「あー、いや……まぁ、否定はできないけど」
にこ「でも、真姫ちゃんはまだ一年生なんだし、仕方ないわよ」
真姫「……これ、クッキー」ス
にこ「うん、ありがと」
真姫「…」ギュ
にこ「ま、真姫ちゃん、手を掴まれると困るんだけど…」
真姫「……私、頑張って大人になるから。…にこちゃんに好かれるように、努力するから」
にこ「う、うん」
真姫「だから待ってて。…それまで、誰のものにもならないで」
にこ「いや、あの…」
にこ(こ、答えづらい…)
にこ「と、とりあえず、部室戻りましょ。ね?」
真姫「……うん。あんまり待たせるのも悪いしね」
にこ「うんうん。ほら、いこ」ギュ
真姫「…」
にこ(って、自然な流れで手繋いじゃったけど……まぁいっか。今離すのも変だし)
―――――
ガチャ
凛「あ、にこちゃん、真姫ちゃん、おかえりー」
にこ「ん、ただいま」
真姫「ごめんね、待たせちゃって…」
凛「いいよいいよー…って、にゃ? 二人とも手繋いでるの?」
にこ「あ」
にこ(離すの忘れてた…)パッ
にこ「い、いや、これは…」
真姫「念のためよ。万が一にこちゃんがフラついて倒れでもしたら大変だから」
凛「あ、なるほど!」
にこ(さすが真姫ちゃん…まったく動揺してない…)
にこ(にこも見習わなきゃ)ウン
花陽「にこちゃん、体調は大丈夫?」
ことり「ちゃんと眠れた?」
にこ「あ、うん。もう平気。心配かけてごめんね」
希「じゃぁにこっちたちも戻ってきたことやし、みんなで帰ろか」
穂乃果「そうだねー。…じゃぁにこちゃん、今度は私が手繋いであげるね!」ギュ
にこ「いや、いいってば。もう大丈夫だから」
穂乃果「そう遠慮せずにー」
にこ「遠慮じゃなくて……はぁ…まぁ、いいけど」
にこ(さっきは追い払うような真似しちゃったし……手繋いで帰るくらいなら、友達としても普通よね…多分)
ことり「…じゃぁこっちの手はことりが繋いでいい?」
にこ「え」
にこ(なんかこのパターン、昨日も経験したような……昨日は凛だったけど)
ことり「ダメ?」
にこ「あ、いや、いいけど」
ことり「わーい」ギュッ
希「にこっち…」
にこ「なに?」
希「いや……あんまりウチの胃を痛めんといてほしいなって」
にこ「え?」
絵里「……ほら、早く帰りましょう」
にこ「あ、うん」
にこ(絵里の声が、すごく低い…)
絵里「……」
真姫「……」
にこ(……やっぱり手を繋ぐのは失敗だったかもしれない…)
―――
――
―
にこ「」グッタリ
こころ「にこにー?」
ここあ「大丈夫ー?」
にこ「いや、ちょっと心労がね…」
こころ「しんろー?」
にこ「ごめん、なんでもない…」
にこ(今日の帰り道、絵里と真姫ちゃんがずっと怖かった…)
にこ(………やっぱりあれって、嫉妬とか、そういうことよね…)
にこ(嫉妬……嫉妬かぁ……。そういうの、やっぱりさせないほうがいいんだろうけど……かといって、そのために他の人を避けたりするのは違うだろうし…)
にこ(どうすれば…)
ピリリリリッ
にこ「!?」
にこ(め、メールか……ビックリした…)
こころ「にこにー、メール?」
にこ「あ、うん。…そうだ、メールといえば、あんたたち、にこの携帯からみんなにメール送ったでしょ」
ここあ「うん」
にこ「うんじゃないわよ。ダメじゃない、勝手にそんなことしちゃ」
こころ「ごめんなさい…」シュン
ここあ「悪気はなかった…」シュン
にこ(ここあは本当に謝ってるのか、遊んでるのか、よく分からないわね…)
にこ「まぁ反省してるならいいけど。…あ、そうだ、そのメールで家に誘った友達がね、今度の土曜日に来てくれるって」
ここあ「え、ほんと!?」
こころ「にこにーのお友達!」
にこ「ホントホント。だから土曜日は迷惑かけないように遊ぶのよ」
こころ「うんっ」
ここあ「やった!」
にこ(和む……やっぱりお家が一番ね)ウンウン
にこ(…あ、メール来てたんだった)
にこ(誰からだろ…)ピ
>>777
差出人
かよちん
にこ(花陽から?)
ここあ「あ、お花のおねーちゃん!」
にこ「お花の? ……ああ、花ってついてるからね」
こころ「はなよちゃん、いっぱいお話してくれたの!」
にこ「花陽は良い子だからね」ナデナデ
こころ「うん! いつかはなよちゃんとも遊びたいなぁ」
にこ「また機会があったらね」
にこ(で、メールの内容は…)ピ
>>779
(ざっくりしたものでも大丈夫です)
疲れてるみたいだけど大丈夫?
にこ(『遅くにごめんね。にこちゃん、なんだか今日は疲れてるみたいだったけど、大丈夫?』……)
にこ「花陽が天使すぎて辛い…」
こころ「天使?」
にこ「あ、いや、ごめんね、独り言。ちょっとメール返すから待っててね」
こころ「うん」
にこ(とりあえず、心配かけないように、ただ寝不足だったからってことを伝えないと…)ピ、ピ
にこ(よし、これで送信っと)ピ
ここあ「ね、お花のおねーちゃん、なんて?」
にこ「えっと……にこがね、ちょっと学校で様子が変だったから、心配してくれてるの」
にこ(さすがに寝不足のことを妹たちに言うわけにはいかないしね…)
こころ「はなよちゃん、優しいんだねー」
にこ「そうなの。もう本当によく出来た後輩で…」
ピリリリリッ
ここあ「あ、返信きたよー」
にこ「はいはい」ピ
『何かあったら相談してね。私じゃ頼りないかもしれないけど、出来ることがあるなら協力するから』
にこ(……なんて良い子…)
ここあ「ここあもおねーちゃんとメールする!」サッ
にこ「って、わ、ちょっとここあ! 勝手に携帯とっちゃダメでしょ!」
ここあ「…だめ?」
にこ「う……いや、ダメではないけど…」
ここあ「やった!」
こころ「じゃぁこころも一緒にやるー」
にこ「はぁ…」
にこ(にこってとことん妹に甘いわね……。ごめん、花陽…)
―――――
こころ・ここあ「……んにゃ…」スースー
にこ「はしゃぐだけはしゃいで、やっぱり最後は寝ちゃうわけね…」
にこ「…結局あの後ずっと花陽にメールで相手してもらってたし…」
にこ「……十時だし、大丈夫よね」ピ
ピリリリ、ガチャ
花陽『にこちゃん? どうしたの、急に電話で…』
にこ「いや、ごめんね。急に妹たちにメールかわっちゃって…」
花陽『ううん、全然。今日も言ったけど、二人と話すの楽しいし』
にこ「花陽ってなんでそんな良い子なの?」
花陽『えぇっ、そ、そんなことないよ』
にこ(無自覚なのね……なんかもう、頭撫でまわしたい)
花陽『…それより、メールでも聞いたけど、体調は本当に大丈夫?』
にこ「平気平気。本当にただの寝不足だから」
花陽『そっか…ならよかった』
にこ「…ありがとね、メールまでしてくれて」
花陽『ううん。にこちゃんが元気ないと、私や凛ちゃんや真姫ちゃんや…多分、みんなまで元気がなくなっちゃうから』
花陽『…正直、にこちゃんが何について悩んでるかは分からないけど、私は何があってもにこちゃんの味方だから」
にこ「……なんかもうほんとに、抱きしめたいわ」
花陽『えっ?』
にこ「あ、いや、ごめん、つい」
花陽『あはは……まぁとりあえず、にこちゃんの元気が出るならなんでもするからね』
にこ「うん。もしも何かあったら頼らせてもらうわ」
花陽『うん』
にこ(やっぱり花陽と話してると和むわ。清涼剤的な感じ)ウン
にこ「じゃぁ今日はもう切るわね。いきなり電話してごめん」
花陽『ううん、大丈夫だよ。おやすみ、にこちゃん』
にこ「ん、おやすみ」ピ
にこ(……結婚するなら、やっぱり花陽みたいな子がいいわよね。いいお嫁さんになりそうだわ)
にこ(って……あれ? なんかメールきてる……なにかしら)
差出人
>>787
穂乃果
にこ(穂乃果からね。メールは珍しいわね)ピ
>>790
メールの内容
(ざっくりしたものでも大丈夫です)
明日2人でお昼が食べたい
にこ(『よかったら明日、二人でお昼食べない?』…って、穂乃果からそんなこと言うなんて珍しいわね)
にこ(別にいいけど、海未とことりはどうするのよ…)ピ、ピ
ピリリリッ
にこ(返信早っ! えっと……『明日、海未ちゃんは弓道部で、ことりちゃんは隣のクラスにいる友達とお昼食べるらしいの』…ああ、なるほど。それで提案してきたのね)
にこ(海未はともかく、ことりの友達って何か用事でもあるのかしら……、まぁそんなに考えることでもないか)
にこ(そういうことならいいわよ、っと)ピッ
にこ「これでよし、と」
にこ「…さて、にこもそろそろ寝よっかな」
―――
――
―
希「にこっち、今日は元気やね」
にこ「まぁね。昨日は睡眠もバッチリとれたし」
絵里「それはいいことだわ。今日は練習にも参加できそうね」
にこ「もちろん。遅れた分を取り戻さないとね」
希「あ、そうや、練習で思い出したけど。昨日海未ちゃんが、今日の練習は三組に分かれてやるって言うてたよ」
にこ「ユニット作戦ってこと?」
希「そゆことやね。メンバーはくじ引きで決めるんやて」
にこ「へえ」
にこ(…ま、よほどじゃない限り変な組み合わせにはならないでしょ)
―――――
―昼休み―
にこ(さて、じゃぁ穂乃果のところに…)ガタ
絵里「にこ、一緒に食べましょう」
にこ「あ」
にこ(忘れてた……そうよね、いつも生徒会室で食べてるわけじゃないもんね…)
にこ「えっと……」
にこ(穂乃果と食べるって言ったら、多分ついてくるって言われそうだし……けど、穂乃果は二人でって言ってたし…)
にこ(ど、どうしよう…)
どうしますか?
>>795
先約があると言って逃げる
にこ(やっぱり穂乃果を優先すべきよね……先に約束してたんだし)
にこ「あー…ごめん。ちょっと先約があって」
絵里「先約?」
希「にこっちにしては珍しいね」
にこ「そう言われるのもなんか複雑ね…。まぁ、にこにもにこの人間関係があるってことで。じゃ!」ダッ
にこ(何か言われる前にダッシュで逃げる!)
絵里「あ、ちょっと、にこ……、…仕方ないわね。希、二人で食べましょ」
希「うん」
絵里「にしても、先約ってなんなのかしら」
希「エリち、あんまりしつこいと嫌われてまうよ?」
絵里「分かってるわよ…」
―――――
にこ(さて、と…)ヒョコ
にこ「…あ、いた。穂乃果ー」
穂乃果「あ、にこちゃん! わざわざ迎えに来てくれたの?」テクテク
にこ「まぁ集合場所決めてなかったしね。…海未とことりはもう行っちゃったの?」
穂乃果「うん、ついさっき。だから私も今からにこちゃん迎えに行こうかなーって思ってたとこだったの」
にこ「いいタイミングだったわけね。じゃ、どこで食べる? ここ?」
穂乃果「んー…中庭とかどう? 今日は天気もいいし」
にこ「じゃ、中庭に行きましょうか」
穂乃果「うん!」
―中庭―
穂乃果「じゃーんっ」ズラッ
にこ「見事にパンばっかりね…」
穂乃果「いやー、最近はお弁当にチャレンジしたりしたんだけど、やっぱりパンが一番だなぁって結論になって」
にこ「そんなもんかしら…」
穂乃果「家が和菓子屋だから特にそう思っちゃうんだよ」
にこ「ああ、なるほどね」
穂乃果「てことで、いただきまーす」ベリッ
にこ「いただきます」パカ
穂乃果「あーんっ」パク
穂乃果「にふぃふぇふぉ、ふぃふぉひゃんふぁ」モグモグ
にこ「口の中にもの入れて喋らないの」
穂乃果「っくん……、にしても、にこちゃんはいつもお弁当だよね」
にこ「まぁこれが一番経済的に優しいし」
穂乃果「そうなの?」
にこ「うん」
にこ(夕飯の余りものとかそのまま使えるし)
穂乃果「…にこちゃん」チョイ
にこ「ん?」
穂乃果「このパン、すごく美味しいよ」
にこ「よかったわね」
穂乃果「一口食べてみてよ、ね」スッ
にこ「……」パク
穂乃果「あ、ほんとに食べてくれた」
にこ「食べてみてって言ったのはあんたでしょ」
穂乃果「いや、前は断られたから」
にこ「前は前よ。…まぁ、普通に美味しいわね」
穂乃果「でしょ! にこちゃん、にこちゃん」
にこ「なによ」
穂乃果「卵焼き、食べたい」キリッ
にこ「…」
にこ(だからパンを食べさせたのね…)
にこ「そんなことしなくても、普通に言えばあげるわよ」
穂乃果「いやー、もらいっぱなしは悪い気がして」
にこ(確か、食べさせるのは友達同士でも普通なんだったわよね)
にこ「はい」ス
穂乃果「えっ、た、食べさせてくれるの?」
にこ「ほら、早く口開けなさいよ」
穂乃果「う、うん。あーん」パク
穂乃果「……おいしい!」
にこ「ならよかったわ」
穂乃果「…えへへ。なんか最近、にこちゃん優しいよね」
にこ「にこは前から優しいわよ」
穂乃果「それはないよ」
にこ「バッサリ言うわね…」
穂乃果「だって前は全然かまってくれなかったし」
にこ「そうだったっけ…」
穂乃果「そうだよー。だから今はすごく嬉しいもん」
にこ「…ま、嬉しいならいいけど」
穂乃果「うんっ。あ、にこちゃんも何かパン食べる? いっぱいあるからどれかあげるよ」
にこ「これ食べ終わって、お腹に余裕があったらね」
穂乃果「はーい」
にこ(…にしても、平和だわ)ホッコリ
コンマ(一桁)安価↓1
0.1.2.3.4=このまま昼休みが終わる
5.6.7.8.9=誰かが来る
穂乃果「あ、そういえば、今日海未ちゃんがクラスで……って、あれ?」
にこ「ん?」
にこ(なにかしら、穂乃果の視線が後ろに…)クル
にこ「あ、>>810」
(人物名でお願いします)
大天使かよちん
にこ「花陽?」
花陽「あ、にこちゃんと穂乃果ちゃん…? なんだか変わった組み合わせだね」
穂乃果「いやー、海未ちゃんとことりちゃんに用事が出来ちゃったから、にこちゃんにお昼付き合ってもらってたの」
花陽「そうだったんだ」
にこ「花陽はなんでこんなところに?」
花陽「アルパカのお世話の帰りなの」
にこ「あー…いつも熱心ね」
花陽「ううん、好きでやってることだから」
穂乃果「あ、花陽ちゃん、もうお昼食べた?」
花陽「まだだよ」
穂乃果「じゃぁよかったらパン食べて行かない? やっぱり食べきれなくて」
にこ「何も考えずに買うからそうなるのよ…」
穂乃果「面目ない…」
花陽「えっと…じゃぁ、せっかくだからいただこうかな」
穂乃果「やった! はい、じゃぁ好きなの選んでー」
花陽「うん、ありがとう」
にこ「あ、けど凛たちは大丈夫なの? 一緒に食べるんでしょ?」
花陽「遅くなるかもしれないから、先に食べててって言ってきたから多分大丈夫」
花陽「あ、じゃぁこれ貰うね」
穂乃果「はいはいどうぞー」
花陽「いただきまーす」パリッ、パク
穂乃果「どう?」
花陽「うん、おいしいよ」ニコッ
穂乃果「えへへ、よかったぁー」
にこ(…なにこれ、平和すぎて目がつぶれそう)
にこ(うん、たまにはこんな時間も必要よね…)
穂乃果「にこちゃん? なんかボケっとしてるけど、大丈夫?」
にこ「あ、うん、大丈夫」
花陽「昨日の今日だし、体調悪いならちゃんと言ってね?」
穂乃果「そうだよー。にこちゃんがいない練習なんて、穂乃果嫌だもん」
にこ「う、うん、大丈夫。なんかもう、穏やかすぎて心もつぶれそうだわ」
花陽・穂乃果「え?」
―――――
―放課後―
海未「では、昨日告知していた通り、今日は三人一組に分かれて練習します」
ことり「くじはことりが作ってきましたー」ジャーン
穂乃果「さすがことりちゃん! あれ? でもいつの間に?」
ことり「昼休みの時に」
穂乃果「あ、なるほど」
ことり「というわけで、はい、みんな引いてね」
凛「じゃぁ凛がいっちばーん!」ヒョイ
穂乃果「穂乃果にーばんっ」ヒョイ
にこ(なんか前にも似たような光景見たような気が…)ヒョイ
エリチカ
うみちゃん
穂乃果「にこちゃん、何番? 二番?」
にこ「悔しいけどあたりよ」
穂乃果「ホントよく二番ひくよね。けど今回はちょっと残念だったかな」
にこ「ということは、穂乃果は二番じゃないのね」
穂乃果「うん。私一番」
凛「凛も一番ー。かよちんも一緒だったよね?」
花陽「うん」
にこ(なんか和む組み合わせだけど…それと同時にまったく練習がはかどらなさそうな組み合わせね)
希「で、ウチが三番やから…」
ことり「あ、ことりも三番」
希「真姫ちゃんもやんな?」
真姫「…そうね」
にこ(逆にあっちはひたすら練習してそう……って、ん?)
にこ(ということは、にこの相手って…)
絵里「…私と海未とにこみたいね」
海未「そうですね」
にこ(…ま、まぁ、そこまで変な組み合わせではない…はず、うん)
眠いので今回の更新はここで止めます
明日は祝日なので朝か昼には更新再開してるかもしれません
遅くても夜には再開します
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました
レスありがとうございます
途切れ途切れになると思いますが、ゆったりと再開していきます
凛「ところで海未ちゃん、練習する場所はどうするの? 屋上?」
海未「はい。それと音楽室を使わせていただこうかと」
穂乃果「つまり前と一緒ってことだね」
ことり「場所はどうやって決めるの? ことり、くじは一つしか作ってないけど…」
海未「場所決めは自由に行ってもいいのではないかと思いまして。私たちは最後でいいので、ことりたちが先に決めてください」
ことり「じゃぁ遠慮なく。希ちゃん、真姫ちゃん、希望ある?」
希「んー、ウチは別にどっちでもええかなぁ」
真姫「前と一緒ってことは、音楽室は一組ってことよね?」
海未「そうなりますね」
真姫「…」チラ
にこ(なんだろ……なんか見られてる)
真姫「…私は音楽室がいいわ」
ことり「じゃぁことりたちが音楽室でいいかな?」
穂乃果「いいよー」
凛「凛は体動かすほうが好きだから、屋上がよかったし、ちょうどよかったにゃー」
花陽「うん、私も大丈夫」
絵里「じゃぁ早速練習を始めましょうか」
「「「はーい」」」
にこ(絵里と海未……普通に考えると気まずいかもしれないけど、まぁ大丈夫よね。絵里は前に言ってたけど、二人とも練習に私情を挟むタイプじゃないし。ちゃんと練習に集中させてくれるはず)
にこ「よし、やるわよ!」グッ
海未「にこ、今日は珍しくやる気ですね」
にこ「まぁね…って、にこはいつだってやる気にあふれてるじゃない」
海未「そうでしたか…? まぁいいです。そういうことなら、私も全力で応対させてもらいますね!」
にこ「えっ」
にこ(海未の全力って…)
―――――
にこ「」バタッ
絵里「え、に、にこ!?」
海未「だ、大丈夫ですか!?」
にこ(侮ってた……全力の海未と絵里に、にこがついていけるわけなかった…)グッタリ
絵里「ちょっと、本当に大丈夫? …って、ダメそうね……海未、いったん休憩にしましょう」
海未「そ、そうですね…すみません、また熱が入りすぎてしまって…」
絵里「いや、まぁ……そこまで気にしなくていいんじゃないかしら。確かに海未のレッスンはスパルタだけど、にこが体力不足なのも事実だし」
海未「ですが…」
にこ「え、絵里の…言う通りよ……気にしないで…」ゼェハァ
海未「にこ…」
にこ(ああもう、情けない……もう少し体力つけばいいのに…)
絵里「とりあえず、にこ、起き上がって日影で休んだ方がいいわ。ほら、立てる?」ス
にこ「う、うん……ありがと」ギュ
にこ(手を貸してもらって起き上がるとか……本当に情けなくなってきたわ)
海未「っ……あ、あの、私、購買で飲み物買ってきます!」ダッ
にこ「あ、ちょ、海未!」
にこ「……はぁ。変な気使わせちゃったわね…」
絵里「まぁ海未はああいう性格だから。何かしてないと気が済まないのよ、きっと」
にこ「そうだろうけど……でも後輩をパシらせるなんて…」
絵里「そういうのとは違う気がするけど……まぁいいわ。とりあえず休みなさい」
にこ「うん。……絵里も悪かったわね、練習中断させちゃって」
絵里「いや、私もちょっと疲れてたし、ちょうどよかったわ」
にこ「…全然そんな風に見えないんだけど」
絵里「表に出てないだけよ」
にこ(うらやましい…)
絵里「……隣、座ってもいい?」
にこ「へ? いや、普通にいいけど…」
絵里「ありがと」ス
にこ「……あのさ、絵里」
絵里「ん?」
にこ「もうちょっと離れたほうがいいと思うの」
絵里「そう?」
にこ(いや、肩が明確に触れるくらい近いんだけど…)
にこ「にこ、汗かいてるから、いつもみたいないい匂いはしないわよ」
絵里「大丈夫よ。にこはいつも割といい匂いだから」
にこ(割とって…)
にこ「というか、暑苦しいんだけど」
絵里「うん」
にこ「……」
にこ(って、離れないのね…)ハァ
にこ(まぁいっか…)チラ
穂乃果「花陽ちゃん、そこのステップちょっと間違ってるよ」
花陽「えっ、ど、どこ?」
穂乃果「この部分。後ろに下がるんじゃなくて、斜め後ろに下がってターン…って、言葉じゃ分かんないか」
凛「えっと、ようするにこういうことだよ、かよちん」テッテッテ、ターンッ
花陽「わ、凛ちゃんすごいっ」
穂乃果「カッコいい!」
凛「いやー、それほどでもー」テレテレ
にこ(意外と穂乃果たちも普通に練習してるわね……まぁ当たり前かもしれないけど)
絵里「……」
にこ(にこも頑張らないとね……花陽だって、あんまり体力には自信ないのに頑張ってるんだし。凛はあの運動神経があるのに練習を欠かさないし、穂乃果もなんだかんだで自主練とかたくさんしてるらしいし)
絵里「にこ」
にこ「んー?」
絵里「…どこ見てるの?」
にこ「穂乃果たち」
絵里「……」
絵里「…あんまりそっちばかり気にしてたら、せっかく三組に分かれた意味がなくなっちゃうわよ」
にこ「それもそうね。にこもあの子たちを見習って頑張らないと」
絵里「じゃぁ海未が戻って来て少し休憩したら、再開しましょう」
にこ「うん。今度こそ倒れないようにしないとね。海未に変な心配かけるのも悪いし」
絵里「…そうね。これ以上心配かけたら、あの子も心労で倒れちゃいそうだし」
にこ「ありえそうでシャレにならないわね…」
にこ(ただでさえ、海未って色々とお稽古事抱えてるし。μ’sにいるときくらい、楽させてあげたいんだけど……いや、なんかμ’sにいるときが一番大変な思いさせてる気がしてきた)
タッタッタッタッ、ガチャ
海未「お、お待たせしました…!」
にこ「早っ。まだ五分も経ってないけど…」
海未「廊下を早歩きで進んだので…」
絵里「そこで走りはしないのが、海未のいいところよね…」
にこ「同感だわ…」
海未「にこ、どうぞ」スッ
にこ「ありがとう。わざわざごめんね。これ、いくらだった?」
海未「いえ、お代は結構です」
にこ「え、でも悪いわよ」
海未「気にしないでください。にこと練習するときはいつもこういうことの繰り返しで……私もそろそろ学習しないといけない頃だったのに…今日もまた同じ過ちを犯してしまったのですから」
にこ「あ、過ちって……そんな大げさな」
海未「大げさなんかじゃないです。にこはまだ体調が万全じゃなかったのかもしれないのに、無理をさせてしまいました…」
にこ「いや、だからそんな気にしないでってば」
にこ(逆にこっちのほうが申し訳なくなってくる…)
にこ「元々にこの体力不足が原因なんだし」
海未「いえ、しかし…」
絵里「はいはい。もうその話は終わりにして、海未もこっち来て休みなさい。もう少ししたら練習再開するから」
海未「あ、はい」
海未「……、?」ピタ
にこ「どうかした?」
海未「あ、いえ……その、二人の距離がやけに近いなぁと、思いまして…」
にこ「あー…気にしないで。絵里が変なだけだから」
絵里「変って…失礼ね」
にこ「事実でしょ。まぁほら、そんなことは気にせずに、海未も座りなさいよ」
海未「はい。……」ス
にこ「………あの、海未は逆に遠すぎない?」
海未「あ、いえ、練習後なので……その、汗とか、気になりますし」
にこ「……ああいう恥じらいを、絵里にももってほしいんだけど」
絵里「私、あまり汗はかかない体質だから」
にこ(まぁ確かにそうだけど……しかも全然汗くさくない…ってか、むしろその逆だし。ああ、なんか腹立ってきた。絵里ってなにか弱点とかないのかしら)
絵里「というより、海未もそんなに汗っかきなほうじゃないし、気にしなくていいと思うけど」
海未「いえ、遠慮しておきます。万が一ということもありますし。自分の欲望が赴くままに行動して、もしも相手を不快にさせてしまったら申し訳ありませんから」
にこ「……にこ、海未のああいうところはちょっと見習いたい」
絵里「…同感だわ」
絵里「というわけで、私も海未を見習って距離をおいてみるわ」ス
にこ「え、あ……うん」
絵里「…寂しい?」
にこ「そ、そんなわけないでしょ。ただ、海未が言えば素直に離れるのね」
絵里「まぁ、あんまりしつこいと嫌われちゃうって言われちゃったしね」
にこ「誰に?」
絵里「秘密」
にこ「なによそれ…」
にこ(……にしても、)チラ
海未「…」コクコク
にこ(やっぱりどう考えても遠すぎると思うのよね…。水を飲んでる音もあんまり聞こえないくらいだし)
にこ(穂乃果やことりや、あと絵里とか真姫ちゃんは結構スキンシップとってくることが多くなったけど…海未はそういうのあんまりないわよね)
海未「…? にこ、どうかしましたか?」
にこ「あ、ううん、なんでもない」
にこ(…まぁ、そういう性格だからって言われればそれまでなんだけど)
―――
――
―
にこ(つ、疲れた……けどなんとか倒れずに練習を終えられた…)ハァハァ
海未「にこ、お疲れ様です」
絵里「頑張ったわね」
にこ「まぁ…これくらいはなんともないわ…」フラフラ
絵里「そんなにフラフラの状態でカッコつけても、きまらないわよ」
にこ「悪かったわね…」
海未「部室まで行けそうですか? よければ肩かしますけど…」
にこ「あ、いや…大丈夫」
にこ(…って、さっきはあれだけ距離おいてたのに、こういうときはそういう提案してくるのね。…にこが疲れてるからか)
にこ(なんというか、そりゃ女の子にもモテるわね…)
絵里「じゃぁ部室に戻りましょうか。穂乃果たちも少し前に戻ったし、あんまり待たせちゃ可哀想だしね」
にこ「そうね」
―廊下―
にこ「廊下にほとんど生徒いないわね…」
絵里「もう結構遅い時間だからじゃないかしら」
海未「練習に熱中しすぎてしまいましたね」
にこ「まぁそれだけ頑張ったってことで…」
カシャッ
にこ「!」
サッ
にこ「…?」
海未「今、シャッター音が聞こえましたね…」
にこ「うん。それと、なんか今あそこから生徒がこっちに携帯向けてたような気が……すぐ隠れちゃったけど」
絵里「私も見たわ。リボンの色的に下級生ね」
海未「私は別の方向を見ていたのですが……なんだったんでしょう」
にこ「海未か絵里のファンなんじゃない? 写真撮ってたみたいだったし」
にこ(ここで自分のファンかもって思えないのが、切ないわね…)
絵里「それなら普通に声かけてくれればいいのに」
にこ「いや、無理でしょ。生徒会長と弓道部のエースがそろってるところに、そうそう声なんてかけられないわよ」
絵里「そんなものなの…?」
にこ「そんなものなの」
海未「まぁ、面と向かって写真撮ってくださいと言われても少し困ってしまいますけどね」
にこ(そういえば海未はかなり恥ずかしがりやなんだっけ……となると、海未のファンの子だったのかも)
にこ「でも可愛いものよね。影からこっそり写真撮るなんて」
にこ(にこも前はよくアライズの写真を撮りに行ってたわ。さすがにあんな風に隠れて撮ったりはしなかったけど)
絵里「隠し撮りはあまりいいことではないけど…」
にこ「絵里はカタすぎなのよ。いいじゃない、それだけμ’sが人気出てきたってことなんだし」
絵里「……まぁそれもそうね」
―部室―
ガチャ
穂乃果「あ、にこちゃんたち帰って来た」
希「おかえりー」
にこ(希たちがいるってことは…にこたちが最後だったのね)
絵里「というか、みんなもう着替えてるのね……ごめんなさい、遅くなりすぎたかしら」
ことり「ううん、大丈夫だよ。練習お疲れ様」
海未「では、私たちも早く着替えて帰り支度をしましょうか」
絵里「そうね」
にこ(さてと、着替えもすんだし、後は鞄に荷物をまとめて……って、ん? なんか携帯が光ってる…)ピ
にこ(メール? けどにこにメールするのなんてママかμ’sのみんなくらいなんだけど……なんか切なくなってきた)
にこ(練習前にはメールなんて来てなかったし、一体いつ……あ、でも一緒に帰って来た絵里と海未以外ならその時間はあったってことになるのね)
にこ(誰だろ……って、普通に開けばいいだけの話か)ピ
>>859
差出人
まきちゃん
にこ(真姫ちゃんから? ……なんだろ。何か用があるならさっき言ってくれればよかったのに、わざわざメールなんて…)ピ
>>861
メールの内容
(ざっくりとしたものでも大丈夫です)
エリー以外にもにこちゃんに告白したメンバーがいるってほんと?
にこ(えっと…『エリー以外にもにこちゃんに告白したメンバーがいるってほんと?』……)
にこ(………ちょ、ちょっと落ち着こう)
にこ(なんで真姫ちゃんにバレてるのか……誰かが言った? いや、けどそんなことをするメリットなんてないし……にこも一応だけど、みんなの前では態度に出さないようにしてきたつもりだし…)
にこ(それともこれは真姫ちゃんなりのハッタリだったりするのかしら……けど、そんなハッタリをかけてくるってことは、疑うような余地があったってことで…それはそれで問題だけど)
絵里「にこ? 着替え終わったなら、早く行くわよ?」
にこ「あ、う、うん」
にこ(とりあえず、今ここで返信は出来ないわよね…)
ガチャ
穂乃果「あ、戻って来た。じゃぁ帰ろっか!」
絵里「ええ」
にこ「……」チラ
真姫「……」
凛「ほら、真姫ちゃんも早く行くにゃー」グイ
真姫「分かってるから、引っ張らないでよ」
花陽「凛ちゃん、走ると危ないよ」
にこ(パッと見、いつも通りの真姫ちゃんだけど……なんであんなメールを…)
にこ(大体、どう返せばいいってのよ。まさか本当のことを言うわけにもいかないし……絵里の時ですら、迷った挙句なんだし…)
希「にこっち? 早く行かんと置いてかれてまうよ?」
にこ「あ、うん。今行くわ」
希「…なんか考えてた?」
にこ「いや…ちょっとね」
希「あんまり考えすぎんときや」ナデナデ
にこ「…うん」
―――――
にこ(そうよね。希の言う通り、あんまり考えすぎるのはよくないわ。なんか考えれば考えるほど、嫌な方向に転がっていきそうな気がするし…)
にこ(とりあえず、メールを返信しよう)ピ、ピ
ここあ「にこにー!」タッタッタッ
にこ「ここあ、ちょっと今だけは待って。このメールだけは真剣に返さないとなんか大変なことになる気がするの」
ここあ「ふぇ? よく分かんないけど、じゃー向こうでこころと遊んでる!」
にこ「うん、良い子ね」ナデナデ
ここあ「えへへー。こころー、あそぼー!」タッタッタッ
にこ「…さて、と…」ピ
にこ(とりあえず、急にどうしたのって返してみよう…)ピッピ
ピリリリリリッ
にこ「って、電話? ……真姫ちゃんからだ」ピ
にこ「もしもし?」
真姫『電話のほうが早いから、こっちで話していい?』
にこ「うん、いいけど…」
にこ(というか、メール送ってからすぐ電話きたけど……ずっと待ってたのかしら)
にこ「で、さっきのメールのことだけど……本当に急にどうしたの?」
真姫『別に。…ただ気になっただけ』
にこ「気になったって……けど、そういうこと思うってことは、何かそれなりの理由があったんじゃないの?」
真姫『……噂』
にこ「え?」
真姫『…クラスの子が噂してるの、聞いたの。にこちゃんがμ’sの誰かに告白されたって…』
にこ「……まさか、そんな噂をあっさり信じたの?」
真姫『悪い?』
にこ「いや、悪くはないけど……」
にこ(ということは、確証があったわけじゃないのね…。まぁその噂が間違っているわけじゃないのが、なんとも言えないところだけど…)
真姫『……にこちゃんにも、その相手にもプライバシーがあるから、無理やり教えろとは言わないわ』
真姫『ただ、一回だけ正直に答えてほしいの』
にこ(真姫ちゃんの声、すごく真剣だけど……でも、にこの独断で答えるのも…)
真姫『……にこちゃんに告白したのって、>>868?』
(絵里以外のμ’sメンバーでお願いします)
安価ミスってるよ
安価ならことり
真姫『にこちゃんに告白したのって、ことり?』
にこ(しかもあたってる……凛とか花陽とか希とか言ってくれれば、そんなわけないって言えたのに…)
にこ(ここでバカ正直に答えたらことりに申し訳ないし……ああでも、もうすでに真姫ちゃんには絵里のことを言っちゃったことがあるんだけど…)
にこ(ど、どうしよう…)
どうしますか?
>>871
ごまかす
にこ(やっぱり、同じことを二度も繰り返すわけにはいかない、わよね…)
にこ(それに、ことりが告白してくれたのは電話でだったし、周りには多分誰もいなかった。真姫ちゃんの聞いた噂は、なんの確証もない曖昧なものなはず)
にこ「…あのね、真姫ちゃん」
真姫『なによ』
にこ「そういうの、いちいち気にしてたらキリがないと思うの。人の噂なんて適当なものだし、にこの場合は今特に、面白がってそういう噂が作られやすいのよ、多分」
真姫『じゃぁ嘘だって言うの?』
にこ「少なくともにこはそう思うけど」
真姫『……、分かったわよ。確かに、私も鵜呑みにしすぎたかもしれないし』
にこ(な、なんとかなったかな……なんか、ごめん、真姫ちゃん…)
真姫『………ただ、違うとは言わないのね』
にこ「えっ、いや、だから、ただの噂なんだから、そんなわざわざ否定する必要もないってことよ」
真姫『ふーん……まぁいいけど』
真姫『いきなり電話して悪かったわ。じゃ、また明日』
にこ「う、うん。また」ピ
にこ(…なんか、怪しまれたような気がするけど…大丈夫よね、多分)
こころ「にこにー、お電話終わった?」ヒョコ
にこ「あ、こころ……うん、今終わったわ」
ここあ「じゃぁ一緒に遊ぼー!」ガバッ
にこ「って、だから急に抱き付いたら危ないってば…」カシャンッ
にこ「あ……ほら、携帯落としちゃったじゃない」
ここあ「わ、ごめんなさい……」シュン
にこ「いや、まぁ、にこがしっかり持ってなかったのも悪いんだけど」
ここあ「にこにーの携帯、拾うね…って、あれ?」ピ
にこ「どうかした?」
ここあ「この画面、この間ママに変えてもらったのに、戻ってる」
にこ(あー…あの、二人の写真になってたやつね。やっぱりママが操作してたんだ。まぁ頼まれたからなんだろうけど)
こころ「なんで戻しちゃったの?」
にこ「いや、にこはこのスタンダードの画面が好きだから」
にこ(それに、待ち受けを妹の写真にしてると、町中とかで誰かに見られたとき怖いし。こんな可愛い子たち、誘拐したくならないわけがない)
ここあ「えー…この画面、可愛くないよー…」
にこ(い、妹に初めて可愛くないって言われた……いや、このシンプルな画面はシンプルなりのよさがあって……って、小さい子にそんなこと言っても分からないわよね…)
こころ「こころたちの写真じゃなくてもいいから、かえたほうがいいよー」
にこ「そ、そんなに可愛くない?」
こころ「うん」
にこ「こころまで…」ガーン
ここあ「ママの画面は、ここあたちみんなの写真だったよ」
にこ「そりゃママはね…」
にこ(いつもあの携帯の画面見て仕事頑張ってるらしいし……って、聞かされたこっちはかなり恥ずかしかったけど)
にこ「とはいっても、どんな画面にすればいいのよ」
こころ「んー…ママの写真?」
にこ「いや、それはさすがに…」
にこ(マザコンもいいところだし)
ここあ「うーん……あ! ここあたちのお友達はね、仲のいいお友達の写真にしてるよ!」
にこ「え、ここあたちの歳でもう携帯持ってる子がいるの?」
ここあ「うん。じゅくに行ってるから、その連絡用だって」
にこ「時代は進化してるのね…」
ここあ「ね、だからにこにーもお友達の写真にしたら?」
にこ「いや、友達って言われても……」
こころ「にこにー、お友達いっぱいなんだよね?」
ここあ「だよねっ?」
にこ「う…」
にこ(ど、どうしよう……二人の純粋な目が痛い…)
にこ(にこの友達で…それでいて、写メを撮れるような関係性があるのは、多分μ’sのみんなだけだし…)
にこ(というか、そもそもこの歳で友達の写真を待ち受けにしてるってのはどうなのかしら………、分からない…同年代の子の携帯の待ち受けなんて見たことないし…)
こころ「にこにー、どうしたの?」
にこ「え、えっと……」
>>877
1.誰かの写真を待ち受けにする
2.別の案を提案してもらう
1
にこ(とりあえず、今だけでも二人に合わせたほうがいいわね。で、あとでこっそり元に戻せば大丈夫なはず)
にこ「分かったわ。友達の写真に変えてみる」
ここあ「やったぁ!」ピョン
にこ(…このスタンダード画面、そんなに可愛くないのかな…)
こころ「どの写真にするの?」
にこ「え? えっと…」
にこ(とりあえず写真フォルダ開いて……って、思ったより結構撮ってるわね。なんか身に覚えのない写真まで保存されてるけど……穂乃果か凛あたりが勝手に撮ったんでしょうね)
にこ(とりあえずμ’sの全員分の単体の写真と、何人かでまとめて撮った写真があるけど……あ、全員集合してる写真ってないのね。……今度撮ろうかな)
ここあ「にこにー、どれにするのー?」ヒョコ
にこ「え、えっと…」
にこ(なんか順番をつけるみたいで嫌だから…目を瞑って適当に選択した画像にしよう)ギュ
にこ「じゃぁ、これで」
>>884
誰の写真か
(単体、複数人、どちらでも)
りんぱな
こころ「にこにーのお友達、かわいいねー」
ここあ「仲良さそう!」
にこ(仲良さそうってことは、何人かの写真ってこと?)パチ
にこ「…あ、凛と花陽ね」
こころ「え、はなよちゃん? どっち?」
にこ「こっちの子よ」
こころ「そっかー、はなよちゃん…初めて見た!」パァッ
にこ(嬉しそう……よほど花陽に懐いてるのね)
ここあ「じゃぁこっちのおねーちゃんは?」
にこ「こっちは凛ちゃんっていって……ほら、花陽とメールしたのと同じ日にメールしてた…丁寧な言葉づかいじゃないほうの子」
にこ(我ながら酷い説明だけど…これくらいしか思いつかなかった)
ここあ「あっ、ねこのおねーちゃん!」
にこ「ね、ねこって……まぁ確かに、にゃーにゃー言ってるけど」
こころ「はなよちゃんとりんちゃん、仲良しさんなんだねー」
にこ「うん。この二人は幼なじみですごい仲良いのよ。なんかもう見てるこっちが和むくらいに」
ここあ「へー。…にこにー、なんだかうれしそう!」
にこ「まぁ可愛い後輩だしね」
ここあ「いいなぁー、やっぱりここあ、にこにーのお友達みんなに会いたい!」
こころ「こころもー」
にこ「あはは…」
にこ(そんなに人数多くないし、多分やろうと思えばすぐに実現できるんだろうけど……虚しくなるから今はまだやめておこう…)
にこ「じゃぁ二人の画像を待ち受けに設定して、と」ピ、ピ
にこ「これでいい?」
ここあ「うんっ、かわいくなった!」
にこ(なんか複雑…)
にこ(でも、まぁ……確かに可愛いけど)
ガチャ
「ただいま~」
こころ「あ、ママだ!」タッ
ここあ「ママおかえりなさいー」タッタッ
にこ(…よし、今のうちに待ち受けを元に戻して…)
こころ「わっ、に、にこにー!」
にこ「な、なに?」ビクッ
こころ「ママがつぶれてる!」
にこ「は? え、なにそれ、どういうこと?」
ここあ「いっぱいの荷物にうまっちゃってるから、にこにー助けてあげて」グイ
にこ「あーもう……また安いからって買いすぎたのね…」
にこ(仕方ない……待ち受けは後で変えよう)
「あ、にこ、ごめんね。これちょっと持って行ってくれる?」ドサッ
にこ「はいはい。あんまり買いすぎないでよ」
「仕方ないのよ。今日はスーパーで特売してたから…」
にこ「だからってこんなに…」
にこ(これは運ぶの大変ね…)
にこ「こころとここあは向こうで待ってて」
こころ「てつだうよ?」
にこ「危ないからいいわ。その気持ちだけで十分よ」ナデナデ
こころ「んー……じゃぁ向こうで大人しくしてる!」
にこ「うん」
ここあ「あ、ねーにこにー、携帯つかってもいい?」
にこ「いいけど……勝手にメール送るのはダメだからね」
ここあ「うん、メールはおくらないからー」タッタッタッ
にこ「大丈夫かしら…」
にこ(ここあってば、最近なんかいたずら好きなのよね…)
「大丈夫なの?」
にこ「なにが?」
「あの子たち、最近携帯いじるのにハマってるみたいだから。ママも何度かやられたわ」
にこ「また厄介なことにハマってるわね…」
「そうなのよ。しかもだんだん使い方を覚えてきてね、この間なんて携帯にロックかけられて、ロック番号まで変えられちゃって、解除できなくて大変だったわ」
にこ「可愛い顔してえげつないことするわね…」
「なんだか将来が心配だわ…」
にこ「ま、まぁ大丈夫でしょ…多分」
―――
――
―
ガラ
にこ「おはよー」
希「おはよーさん」
にこ「あれ、絵里は?」
希「生徒会室寄ってくるって。なんか下級生の子に呼び出されてた」
にこ「ふーん……告白とか?」
希「いやいや、普通に生徒会の用事やと思うよ。確かに呼び出した子は、恋愛云々とか大好きな子やけど」
にこ「そう」
希「…ひょっとして、心配やったりする?」
にこ「んなわけないでしょ。生徒会長さんは大変だなぁって思っただけ」ガタ
にこ(……あ、そうだ。携帯の待ち受け、戻すの忘れてた。昨日は結局、寝るまでずーっと二人に取られちゃってたし)ピ
希「……にこっち」
にこ「ん?」
希「後輩を可愛がるのはええけど、その待ち受けはさすがにどうかと思うで?」
にこ「…あんたね、人の携帯勝手に覗くのやめなさいってば」
希「にこっち相手にしかせーへんから大丈夫」
にこ「なにが大丈夫なのよ…。これは別に好きで設定したわけじゃなくて、妹たちにせがまれたのよ」
希「妹さんたちに?」
にこ「なんか前の、スタンダード画面じゃ可愛くないからって」
希「あー…確かにそやね」
にこ「え」
にこ(やっぱりあれって可愛くないの…?)
希「…けど、なんであえての凛ちゃんと花陽ちゃん?」
にこ「目瞑って決めた」
希「にこっち、ブレへんね…」
にこ「なにがよ」
希「いや、まぁ、ええけど……」
希「んー……あの、一応言っとくけど、その画面はウチ以外にはあんまり見せへんほうがいいと思うで」
にこ「そりゃ恥ずかしいし、見せたりなんてしないわよ。というかそもそも、今から元に戻すから」ピ、ピ
希「それならええんやけど…。……あの、もっと早く操作できひん?」
にこ「遅くて悪かったわね…。というか、さっきからなにソワソワしてんのよ」
希「いや、エリちが帰ってきたらまずいやん」
にこ「なにが?」
希「にこっち……あんな、みんながみんな、自分の都合のいいように解釈してくれるわけやあらへんねんで?」
にこ(希がなにを言ってるのかイマイチ分からないけど……とりあえずさっさと元に戻そう)ピ、ピ
ピ
にこ「ん?」
希「どうしたん?」
にこ「いや、なんか…設定がロックされてる」
希「解除すればええんちゃうの?」
にこ「それがパスワードが違いますって表示されるのよ」
希「えー……もう一回やってみたら?」
にこ「うん」2525
希「にこっち……ほんまに自分の名前好きやね」
にこ「いいでしょ、別に」
にこ「…やっぱりダメね。パスワードが違うって」
希「なにかに変えて、そのまま忘れてんのちゃうん?」
にこ「そんなことないと思うけど……」
にこ(…って、まさか…)
『この間なんて携帯にロックかけられて、ロック番号まで変えられちゃって、解除できなくて大変だったわ』
にこ「あー……原因分かったかも…」
希「え、なに?」
にこ「多分妹たちが勝手に変えた」
希「えぇ……えっと、じゃぁまさか…」
にこ「パスワードが分からない限り、何もできないわね」
希「あちゃー…」
にこ「ま、ロックされてるのは設定部分だけだし、メールも電話もできるから問題ないけど」
希「いや……問題はあると思うけど…」
にこ「え? ……あー、そっか。この待ち受け、変えられないってことになるのね」
にこ(さすがにこれを本人たちに見られるのは恥ずかしいし…それだけは気を付けないと)
にこ「そうね。ちゃんと気を付けるわ」
希「うん。ほんまに、割と切実にお願いするわ、ほんまに」
にこ「う、うん」
にこ(なんでこんなに必死なのかしら…)
ガラ
にこ「あ、絵里」
希「にこっち、携帯しまって。早く」
にこ「へ、あ、うん」サッ
絵里「にこ、来てたのね。おはよう」
にこ「ん、おはよう」
絵里「あ……ね、ねぇ、希」
希「ん?」
絵里「ちょっと話があるんだけど、いいかしら?」
希「ええけど…なに?」
絵里「ここじゃちょっと。生徒会に関することだから、向こうで話していい?」
希「ん、分かった。じゃぁにこっち、くれぐれも気をつけて」
にこ「分かってるってば」
絵里「気を付けるって…なにに?」
希「あー…お体に、とか」
絵里「?」
にこ(ま、生徒会のことじゃ、にこが聞くわけにもいかないわよね)
にこ(しかし、ここあたちには帰ったらちょっとキツく言わないとダメかもね…)ハァ
―――――
「そして、ここでこの公式を使うと、」
にこ(…なんで数学ってこんなに眠くなるのかしら…)
にこ(なんか先生の言葉が日本語に聞こえなくなってきた…)ウツラウツラ
「…こうなるわけで、よって、この答えは、」
にこ(……眠い)ガク
にこ「……」スースー
―――――
カシャッ
にこ「!?」ガバッ
希「うわっ、と……ビックリしたぁ…」
にこ「あ、希……え、今何時?」
希「お昼休み。にこっち、授業中寝てたやろ」
にこ「あまりに眠くて……って、そうじゃなくて、今なんかシャッター音聞こえなかった?」
希「ほい」ス
にこ「って、なに写真撮ってんのよ!?」
希「いや、あまりに見事に寝てたから、つい」
にこ「ついって、あんたね…」
希「消したほうがいい?」
にこ「……別にそのままでもいいわよ」
希「ええの?」
にこ「ま、希だしね」
希「…えっと、それはどういう…」
にこ「いや、にこの携帯にもあんたの写真入ってるし。友達なんだし、お互い様でしょ」
にこ(寝顔ってのは、ちょっと間抜けで嫌だけど)
希「あー…うん。まぁ、そうやんな…はは」
にこ「?」
希「とりあえず、そういうことならありがたく貰っとくわ。にこっちの寝顔」
にこ「言っとくけど、他の人に見せて笑いものにしたりしたら怒るからね」
希「大丈夫。エリちにしか見せへんし。それに、結構可愛いと思うで」
にこ「…全然嬉しくないんだけど」
―――
――
―
―放課後―
希「ごめん、にこっち。ウチらちょっと生徒会寄ってから行くから、先に部室いってて」
にこ「りょーかい。頑張ってね」
絵里「ええ。すぐ行くつもりだけど……もし遅れたら、練習は先に始めておいて」
にこ「分かったわ」
―――――
にこ(今日は早めに授業終わったし、ひょっとしたら一番乗りかも)テクテク
ピリリリッ
にこ(ん? ……あ、ママからメールだ。なになに……『朝言い忘れてたけど、今日は小学校でイベントについての話し合いがあるので、ちょっと遅くなります』……?)
にこ(あー……そういえばもうすぐ、こころたちの学校で交流お泊まり会があるんだっけ)
にこ(にこも確か小学生の頃にやったけど、隣町の小学校の子と一緒にお互いの学校に泊まりあって交流を深めるって感じのやつ)
にこ(なんでも、去年どこかの保護者が、子供だけじゃ危ないって苦言を呈したせいで今年から保護者も一緒に学校に泊まることになったらしいんだけど……それもどうなのかしら)
にこ(…ていうか、その日はにこ一人でお留守番ってことになるのよね……寂しい)ハァ
にこ(ま、今から心配してても仕方ないんだけど)
にこ(にしても、ママが学校の話し合いで遅れるってことは、ここあたちも一緒に遅くなる可能性が高いわね)
にこ(一応、帰りに何か買うものはあるかどうか、メールしとこ)ピ、ピ、ピ
にこ(……送信、と。これでよし)
―――――
にこ(さて、久々に一番乗りかな)
ガチャ
「あ」
にこ「あれ?>>907?」
(人物名でお願いします。絵里と希がいると軽くホラーなので、それ以外の子で)
かよちん
にこ「花陽?」
花陽「うん。にこちゃん、早いね」
にこ「いや、それはこっちのセリフなんだけど……ってか、凛と真姫ちゃんは?」
花陽「あー……実はね、凛ちゃんが授業中、居眠りしちゃってたんだけどね」
にこ「へえ…」
にこ(うん、やっぱり授業中って眠くなるわよね。よく分かるわ、凛)
花陽「で、それに気が付いた近くの席の真姫ちゃんがなんとか起こそうと試みたんだけど…」
花陽「凛ちゃんって、寝起きがあんまりよくないの。一度寝たらなかなか起きなくて……それで、真姫ちゃんがついにしびれを切らしちゃって…」
花陽「いい加減にしなさいよーって叫びながら、立ち上がって…二人そろって先生に怒られてた…」
にこ「なんか容易に想像できる光景ね…」
花陽「で、ちょうどもうすぐ授業が終わる時間だったから、ついでにそのまま終わりになったんだけど……二人は職員室に連れていかれちゃって…」
にこ「凛はともかく、真姫ちゃんはとんだとばっちりね…」
花陽「そ、そうだね」
にこ「で、花陽だけ来たわけね」
花陽「うん。凛ちゃんと真姫ちゃんに先に行っててって言われたから」
にこ「そう。絵里と希は生徒会の用で遅れるかもしれないらしいし、他の子たちが来るまでに着替え済ませちゃいましょうか」
花陽「そうだね」
にこ「ところで、凛たちのお説教って早めに終わりそうだった?」
花陽「どうだろう……真姫ちゃんはともかく、凛ちゃんは割と常習犯だから…」
にこ「んー…あの二人が来るまで待ってたほうがいいのかしら」
花陽「うーん……まぁそこらへんは穂乃果ちゃんたちが来てから決めてもいいんじゃないかな」
にこ「それもそうね」
花陽「…と、ところでにこちゃん」
にこ「ん?」
花陽「この間…というか、ちょっと前だけど。にこちゃんが私たちと一緒に写真撮ってくれたことあったでしょ?」
にこ「あー…うん。あったわね」
にこ(昨日見た写真フォルダにも入ってたし。一年生三人とにこが一緒に写った写真)
花陽「あれね、私の携帯に入ってなくて……貰ってもいいかな?」
にこ「そりゃもちろん」
にこ「けど急にどうしたの?」
花陽「え、いや…今日ふいに思い出しちゃって…」
にこ「ふーん。じゃぁちょっと待っててね。今送るから」
花陽「うん」
にこ「…」ピ
にこ(って、しまった…! 待ち受け、変えてなかったんだった……)チラ
花陽「?」
にこ(…まぁそうよね。花陽は携帯を覗き見たりしないわよね)
にこ(とりあえずさっさと操作して…)ピッピッピッ
にこ「はい、送れたわ」
花陽「あ、きた。ありがとう、にこちゃん」
にこ「いえいえ」
にこ(にしても、昨日からやけに写真に縁があるわね…)
―――
――
―
海未「では、そろそろ休憩にしましょう」
にこ(やっぱり少人数じゃなければ、海未の指導にもついていけるのよね…)
にこ(そう思うと、体力がついてきてるといえば、ついてきてるのかしら…)
にこ「…ん?」
穂乃果「へへ…」ニコー
にこ(…携帯見てなにやってんのかしら)
にこ「穂乃果、なに見てるの?」ヒョイ
穂乃果「うわあああ、っ!」バッ
にこ「そ、そんなに驚かなくても…」
穂乃果「ご、ごめん、つい……」
にこ「で、なに見てたの? なんか顔ニヤけてたけど…」
穂乃果「ニヤ……き、気づかなかった…。いや、ちょっとお母さんからのメールを見てたんだよ」
にこ「メール? …あんたってマザコンなの?」
穂乃果「違うよ! ただ…えっと、今日の夕飯のデザートは苺だよーって言われたから…」
にこ(苺で喜ぶって……子供みたいね)
穂乃果「にこちゃんだって、自分の好きなものがご飯で出てきたら嬉しいでしょ?」
にこ「いや、にこの好きなものはお菓子だし、夕飯で出てきてもあんまり嬉しくないわ」
穂乃果「ええぇ…」
にこ(と、穂乃果に構ってる場合じゃなかったんだった。にこから話しかけといてなんだけど)クル
穂乃果「あ、にこちゃん、どこ行くの?」
にこ「いや、ちょっと水飲みに。持ってきたやつなくなっちゃったから」
穂乃果「じゃぁ私も一緒に
ピリリリッ
穂乃果「ん?」
にこ「あ、ごめん、にこの携帯。マナーモードにするの忘れてた…」ピ
にこ(えっと……あ、ママから。さっきの返信ね……『夕飯の買い物してくれると嬉しいな♪』…うん、そんなことだろうと思ったわ。昨日のあの大荷物、ほとんどお菓子だったし……こころとここあは大喜びだったけど)
穂乃果「……にこちゃん、お買い物して帰るの?」
にこ「まぁ頼まれたしね」
穂乃果「そっか。大変だね」
にこ「いや、これくらい……って…あ、あんた、いつからその位置に…?」
穂乃果「さっきからだけど」
にこ「……ひょっとして、見た?」
穂乃果「待ち受けのこと?」
にこ(み、見られた……)ガク
穂乃果「んー…ちょっと意外だったかな」
にこ「なにがよ…」
穂乃果「いや、まさかにこちゃんが凛ちゃんと花陽ちゃんだとは思わなくて」
にこ(…どういう意味?)
穂乃果「そっかぁー…うーん……にこちゃん」
にこ「なによ」
穂乃果「泣いていい?」
にこ「は!? な、なんでよ?」
穂乃果「いや、だって……にこちゃんの携帯の待ち受けってそういうことでしょ? さすがの私でも傷つくよ」
にこ「ちょ、ちょっと待って、穂乃果。あんた、なんか変な勘違いを…」
海未「穂乃果? にこ? 何かあったんですか?」テクテク
にこ「あ、海未……いや、なんでもないんだけど…」
穂乃果「…うん、なんでもないよー。ちょっとにこちゃんと話してただけだから」
海未「そうですか…ならいいのですが…」
穂乃果「あ、そうだ海未ちゃん、ちょっと見てほしいステップがあるの。ちょっとこっち来て!」グイ
海未「へ、あ、はい」
にこ(……泣くとか傷つくとか、どういうことなの…? 大体、そういうことってどういうことよ…)
にこ(誰か特定の一人を待ち受けにしてたなら…まぁ、変な誤解されても仕方ないけど、ツーショット写真だし、そんなに怪しまれる要素なんて…)
にこ(……とりあえず水を飲みに行きながら考えよう)テクテク
―廊下―
にこ(………ダメだ。どうしても分からない…)
にこ(穂乃果は…その、にこのことが好きなわけで。多分泣くって言ってたのは、そのことと関係があるんだろうけど……でもなんであの写真で…)テクテク
希「…あー、にこっち?」
にこ「!」ビクッ
にこ「の、希? いつからそこに…」
希「ついさっき。あんな、にこっち、さっきの穂乃果ちゃんのことなんやけど…」
にこ「え、見てたの?」
希「うん。…でな、ほんまはあんまりよくないんやけど、もう我慢できひんから言っとくな」
にこ「?」
希「…実は、ここ最近、校内でおまじないが流行ってるらしいんよ」
にこ「おまじない?」
希「ウチも最近ある子から聞いたばっかりなんやけど。一、二年生の間ではもうだいぶ有名な話らしいんよ」
希「その……好きな子の写真を待ち受けにして、三週間バレずに過ごしたら、両想いになれるっていう…」
にこ「」
にこ(な、なによその、なんかどっかの漫画かアニメかでありそうな、ありきたりなおまじないは…)
にこ「ちょ、ちょっと待って……ということは、穂乃果はにこがそのおまじないをしてると思ったってこと?」
希「まぁ、タイミングとリアクション的に考えてそうやろうなぁ」
にこ「……つまり、今穂乃果の中のにこは…」
希「一年生二人に片思いしてる上級生」
にこ「……」
希「誤解、解いてきたほうがええんちゃうかなぁと、思うんやけど…」
にこ「そ、そうしたいけど……でも、なんて説明すれば…」
希「そのまんまでええやん。妹さんのことと、おまじないのこと知らへんかったってこと。…まぁ、信じてくれるかは穂乃果ちゃん次第やけど」
にこ「……い、行ってくる」
希「えっと…頑張って」
にこ「う、うん」
にこ(なんかもう、頭痛くなってきた)
―――――
ガチャッ
にこ「穂乃果!」
穂乃果「にこちゃん…」
海未「にこ? あれ、今さっきどこかに行ったばかりでは…」
にこ「ごめん、海未、ちょっと穂乃果借りるわ」
海未「へ? あ、はい、よく分かりませんが、どうぞ」
にこ「というわけで、穂乃果、ちょっと来て」グイ
穂乃果「あ、う、うん」
ことり「にこちゃん、急にどうしたの?」
にこ「いや、別にどうもしないけど。ちょっと穂乃果に用があるだけ」
絵里「その割に、すごい勢いで扉開けて戻って来たけど……何かあったんじゃないの?」
にこ「ええっと…」
にこ(ここで説明するのもなんか変だし…)
にこ(けど、確かにちょっと勢いつけすぎたかも……なんかすごい深刻な話しにいくみたいになってるし…)
にこ(どうしよう…)
>>930
1.練習が終わってから話す
2.今すぐこの場で話す
3.今すぐ穂乃果と二人きりで話す
3
にこ(けど誤解は早めに解いておいたほうがいいだろうし…)
にこ「ごめん。本当に大したことじゃないけど、穂乃果に話があるだけなの。ちょっと話したらすぐ戻ってくるから」
絵里「…それならいいんだけど」
海未「よく分かりませんが、二人とも、練習が始まるまでには戻ってきてくださいね」
穂乃果「あー……うん。じゃぁちょっと行ってくるね。ほら、にこちゃん早く行かないと練習始まっちゃうから」グイ
にこ「う、うん」
―――――
穂乃果「はぁ……あんな風に大声で呼んだら、みんなが変に思うのは当たり前だよ」
にこ「ご、ごめん……あんまり深く考えてなかった」
穂乃果「まぁ今更責めたって仕方ないけど…。で、話って?」
にこ「さっきの待ち受けのことなんだけど」
穂乃果「……その話はさすがに今、掘り返されるのは辛いかなぁ…」
にこ「いや、それは誤解で…」
穂乃果「誤解?」
にこ「にこの待ち受けが凛と花陽の写真だったのは、昨日……」
穂乃果「なるほど……それで今もずっとそのままなんだ」
にこ「ええ。パスワードも結局分からないままだし」
穂乃果「そっか。……ならよかった~」
にこ「えっ、し、信じてくれるの?」
穂乃果「えっ、嘘なの?」
にこ「いや、嘘じゃないけど……口からでまかせかもしれないじゃない」
穂乃果「えぇー……だってそんな嘘つく意味ないでしょ?」
にこ「まぁそうだけど…」
穂乃果「それにね、私、にこちゃんはこういう大切なことに関しては嘘ついたりしないって信じてるから」
にこ「……そ、そう」
穂乃果「あー、でもよかったよ。にこちゃんにフラれたんだって思ったら、本当に泣きそうだったし」
にこ「ご、ごめんね、なんか、紛らわしいことしちゃって…」
穂乃果「気にしなくていいよ。にこちゃんは妹さんたちのためにやったんだし、パスワードのことだって事故みたいなものだしさ」
にこ「穂乃果…」
にこ(分かってたことだけど、やっぱり穂乃果って底抜けに良い子なのよね……なんか自分と比べて嫌になる…)
にこ(まぁとにかく、誤解がとけてよかった…)
穂乃果「じゃ、みんなのとこに戻ろっか。遅れると海未ちゃんが怖いだろうし」
にこ「そうね」
穂乃果「ねーにこちゃん」
にこ「ん?」
穂乃果「にこちゃんの携帯の待ち受け、いつか私の写真にしてみせるからね!」
にこ「え、それって…」
穂乃果「それまで待っててね」ギュ
にこ「っ……」
にこ(な、なんて答えればいいか分かんない…)
穂乃果「よーし、じゃぁ屋上にレッツゴー!」グイッ、ダッダッダッ
にこ「って、な、なにも走らなくてもいいでしょ!」
―――
――
―
にこ(はぁ……今日は疲れた………いや、にこの自業自得なんだけど…)
にこ(しかし、あんなおまじないが流行るなんて……ホントこの学校の生徒って、ザ・女の子って感じよね)
希「にこっち」
にこ「あ、希…」
希「穂乃果ちゃんの様子を見るに、誤解は解けたみたいやね」
にこ「おかげさまで。…希のおかげよ、ありがとう」
希「いやいや。…ウチは、みんな仲良くが一番やと思うてるし」
凛「にこちゃーん、希ちゃーん、着替え終わった?」ヒョコ
にこ「あ、うん。今終わった」
凛「ね、今日の帰りどこか寄ってかない?」
にこ「へ? あーっと…」
穂乃果「あ、凛ちゃん。にこちゃんは今日ちょっと用事があるんだって」
凛「にゃ? そうなの?」
にこ「うん。ちょっと買い物して帰らないとダメだから」
凛「そっかー。じゃぁ寄り道するのはまた今度かな」
にこ「あ、いや、にこに構わずみんなで行ってきていいわよ」
凛「ううん、みんなそろってないと楽しくないだろうし。ねー、かよちん」
花陽「そうだね。じゃぁまた今度の機会に」
にこ(なんか申し訳ない…)
―――――
穂乃果「じゃぁにこちゃん、またねー」ブンブン
凛「また明日ー!」ブンブン
にこ「ええ」ヒラヒラ
にこ(…なんか穂乃果と凛を見てるとこっちも元気になる気がする)
にこ(よし、とりあえず気持ちを切り替えて、まずは買い物から始めよう)
にこ(しかし、買い物っていったって、何を買えばいいんだろ……ああでも、今日の夕飯はにこが作ることになるんだから、にこの好きなものでいいのよね)
にこ(…とりあえずカレーでいっか。こころとここあも好きだし)テクテク
にこ(となると、カレールーはあるからジャガイモと玉ねぎと……ああでもカレーだけじゃ栄養偏っちゃうからサラダも作って…)ウーン
「……!」
にこ「ん?」
にこ(今、なんか声が…)クル
>>942
(人物名でお願いします)
海未ちゃん
にこ「海未?」
海未「にこ……よかったです。さっきから呼んでいるのに、無視されているのかと…」
にこ「あ、ごめん。ちょっと夕飯のこと考えてて」
海未「そうでしたか。こちらこそすみません、邪魔をしてしまって」
にこ「いや、それは別に。けどなんでここに?」
海未「今から買い物に行くのですよね?」
にこ「うん」
海未「そのお手伝いをしようかと思いまして」
にこ(なんか、前にもこんなことがあったような……いや、相手は違うけど)
にこ「いや、でも悪いし…」
海未「実は穂乃果とことりも、お手伝いしたいと言っていたんです」
にこ「え、う、うん」
海未「しかし、さすがに三人で行ったら迷惑だろうという話になり、じゃんけんで決めた結果、私が勝ったのです」
海未「というわけで、私が断られてしまうと、穂乃果とことりと私と、三人同時に落ち込むことになってしまうのですが」
にこ「……そう言われると、何も返せないわね」
海未「というわけで、お任せください」
にこ「じゃぁお願いするわ」
海未「はい」
―――――
海未「ところで、今日はなにを買うのですか?」
にこ「カレーの材料と、あとサラダに使う野菜を少し」
海未「では、私は荷物持ちに徹底しますね。野菜を見る目は自信がないので…」
にこ「うん、よろしく」
にこ(後輩に荷物持たせるのは気が引けるけど……多分遠慮しても海未はいい顔しないだろうし。素直に甘えとこう)
にこ「じゃぁまずは野菜から見てくから」
海未「了解しました」
にこ(そういえば最近よくカレーを作ってるけど……まぁいっか。経済的だしね)ヒョイ
海未「……」
にこ「……」
海未「……」
にこ(なんかこう、無言だとやっぱり気まずいわね…。海未と二人きりになるたびに、同じこと思ってる気がする)
にこ「え、えっと……海未は、買い物とかよく来るの?」
海未「いえ、私はあまり。ことりや穂乃果がよくお使いを頼まれるので、たまにそれに付き合うくらいですね」
にこ「なるほどね」
海未「はい」
にこ「……」
にこ「えっと、じゃぁ料理とかは?」
海未「あまり自信はないですね。ことりや穂乃果がたまにお菓子を作ったりするので、それを手伝うくらいですね」
にこ「そっか」
海未「はい」
にこ「…」
にこ(やっぱり会話が続かない…)
にこ(何かもっと続きそうな話題……)
にこ(…>>948とかどうかしら…)
ほのかとことりの話
にこ(海未が食いつきそうな話といえば、やっぱり穂乃果とことりの話よね)
にこ「そういえば、この間、ことりともこんな風に買い物したことがあったんだけどね」
海未「ああ……はい。ことりから聞いてます」
にこ「え、聞いたの?」
海未「はい。基本的に私たちの間にはあまり秘密とかはありませんから」
にこ(な、なんかすごいわね……幼なじみってみんなこんなものなのかしら…)
海未「…正直、うらやましかったです」
にこ「へ?」
海未「ことりが、にこと一緒に買い物に行ったこと」
にこ「あ、いや、買い物っていったって、こんな風にただスーパーに行っただけだけど…」
海未「それでもですよ。その……にこといられるだけで、十分うらやましいです」
にこ「そ、そう」
にこ(自分でふっておきながら照れてどうすんのよ、にこ……)
にこ(き、気を取り直して、次は穂乃果の話を…)
にこ(……穂乃果の話ってなんだろう……まぁなんでもいっか)
にこ「あ、この間、穂乃果たちとカラオケに行ったんだけどね」
海未「はい」
にこ「…もしかしてこれも聞いてた?」
海未「少しだけ。凛と希も一緒だったんですよね?」
にこ(情報網すごいなぁ…)
海未「穂乃果はカラオケではいつも以上にハイテンションになりますから、大変だったんじゃないですか」
にこ「あー…うん、確かにね。何曲も歌い続けててすごいなぁって思ったわ」
海未「遊ぶのとか大好きですからね。子供のころからずっとあんな感じです」
にこ「それはまた…大変そうね」
海未「はい、まぁ。でも、あれはあれで可愛いところもあるんですよ」
にこ「……まぁ、ちょっとだけ分かるわ」
海未「…」
にこ「あ!」
海未「!? ど、どうしました?」
にこ「あそこ、じゃがいもの安売りやってる!」
海未「え? ああ…ほんとですね。しかしすごい人だかり…」
にこ「海未、ごめん。ちょっと鞄持ってて」
海未「あ、はい。…って、まさか、あの中に飛び込んでいく気ですか?」
にこ「もちろん」
海未「絶対に無理だと思うのですが…」
にこ「甘いわね。にこの身体の小ささをなめないでよ」
海未「そ、そうですか」
にこ「よし、じゃぁ行ってくる!」ダッ
―――――
にこ「か、勝った……なんとか必要な分はゲットしたわ…」ボロッ
海未「お、おめでとうございます」
にこ「うん、ありがとう。あとごめんね、鞄まで持たせちゃって」
海未「いえ、そのために来たんですから、これくらいは」
海未「あとなにか買うものは?」
にこ「んー……特にないわね。お肉は確かまだ残ってたし」
海未「そうですか。じゃぁレジまで行きましょうか」
にこ「うん。あ、鞄…」
海未「どうせなら途中までお持ちしますよ。にこは激戦を乗り越えてお疲れのようですし」
にこ「…あ、ありがとう」
海未「どういたしまして。さ、行きましょう」
にこ(……あの海未がカッコよく見えるなんて…)
海未「にこ?」
にこ「あ、ご、ごめん。今行くわ」
―――――
海未「では、私はここらへんで失礼しますね」
にこ「うん。ごめんね、ほとんど送ってもらっちゃって…」
海未「いえ。穂乃果とことりが来たとしても、同じことをしていたでしょうから」
にこ「あんたたちって本当に仲良いわよね」
海未「はい。…本当に、昔から仲良しなので」
にこ「うらやましいわ。にこも幼なじみとかほしかったかも」
海未「…私は、にこに幼なじみがいなくてよかったって思いますけどね」
にこ「なんで?」
海未「なんでって……それは、あの……察してください」
にこ「う、うん」
にこ(察するって何を…)
海未「と、とにかく、気を付けて帰ってくださいね」
にこ「ん。とはいっても、あと数メートルで家なんだけどね。海未こそ気を付けてね」
海未「はい。では、また明日」
にこ「うん、また」
にこ(…まさかこんなとこまで送ってくれるなんて…。何度か遠慮したけど、のらりくらりってかわされちゃうし)
にこ(海未ってホント優しいというか、律儀というか、頑固というか…)
にこ(……まぁ、嬉しかったけど)
―――――
にこ(ママたち、まだ帰ってないのね)カチャリ
にこ「ただいまー」ガチャ
にこ(と、誰もいないのに声をかけてしまうのは本当になんなのかしら…)
にこ(とりあえず、こころとここあが帰ってきたら、早くパスワード教えてもらわないとね)
ピリリリリッ
にこ(…電話? 誰からかしら…)
>>961
電話の相手
ことり
にこ(ことりから?)ピッ
にこ「もしもし?」
ことり『あ、にこちゃん? ごめんね、ひょっとしてまだ外にいたりする?』
にこ「いや、今ちょうど家に帰って来たとこ」
ことり『そっか。ならよかった』
にこ「で、なにか用だった?」
ことり『えっとね、>>964』
海未ちゃんとのデートどうだった?
ことり『海未ちゃんとのデート、どうだったかなぁって』
にこ「いや、デートって……一緒に帰っただけだけど」
ことり『ことりが海未ちゃんだったら、放課後デートだって思うけどなぁ』
にこ「えぇ……。…別に、どうもこうもないわよ」
ことり『海未ちゃん、優しいでしょ?』
にこ「まぁそれについては否定しないけど…」
ことり『だよね。うん、ことりもね、海未ちゃんと一緒に買い物するの、好きなんだ。昔からずっと』
にこ「ホント仲良いわね」
にこ(って、これさっき海未にも言ったわね…)
ことり『うん、仲良しなんだよね。…本当に、仲良しなの』
にこ「…? どうかした?」
ことり『ううん、なんでも。ごめんね、こんなことでわざわざ電話しちゃって』
にこ「いや、別に。今ちょうど一人で暇だったし」
ことり『そうなの? じゃぁことりとちょっとだけお話ししない?』
にこ(…まぁ、まだママたちも帰ってこないし、大丈夫よね)
にこ「ちょっとだけなら」
ことり『ありがとう』
ことり『…こうやってにこちゃんと二人で話すのって久しぶりな気がする』
にこ「いや、前に話してからまだそんなに日にち経ってないと思うけど…」
ことり『そうだっけ?』
にこ「そうよ」
ことり『んー……そうかもね。にこちゃんのこと好きだから、きっと長く感じちゃうんだね』
にこ「う、うん」
ことり『ほんと、ストレートに言われるの弱いんだね』
にこ「そりゃ普通そうでしょ…」
ことり『ふふ、可愛い』
にこ「からかってるならもう切るわよ」
ことり『わ、ごめん。冗談だから、切らないで』
にこ「まったく…」
ことり『…ね、にこちゃん』
にこ「ん?」
ことり『ことりのこと、好きって言ってくれないかな』
にこ「え、いや、けど…」
ことり『友達として、でいいから。一回だけ』
にこ(……どうしよう)
>>968
1.言う
2.言わない
2
にこ「……ごめん。やっぱり言えない」
ことり『…そんなに嫌?』
にこ「嫌とかじゃなくて、こういうことってそんな簡単に言うものじゃないって思うし……って、なに言っても言い訳にしか聞こえないわよね」
にこ「とにかく、ことりのこと嫌だから言わないとか、そういうのではないから、絶対に」
ことり『……うん。信じるよ』
にこ「うん。……よし、じゃぁ次はことりの好きな話題で話しましょ」
ことり『好きな……、じゃぁ、にこちゃんのことかな』
にこ「い、いや、それはさすがに…」
ことり『ふふ、冗談だよ』
にこ「びっくりした…」
ことり『……ねぇにこちゃん』
にこ「ん?」
ことり『好きだよ』
にこ「……うん、ありがとう」
―――――
キリがいいところになったのでそろそろ次スレたててきます
たてたら改めて報告します
次スレできました
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398759586
このスレは埋まらなさそうだったら後でHTML化依頼してきます
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