唯「アイドル?」春香「軽音?」(160)

今更感が果てしないですが、けいおんとアイマスのクロスです。
苦手な方はそっ閉じお願いします。

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部室!

紬「お茶が入ったわよ~」

梓「ありがとうございます、ムギ先輩」

唯「ねーねーりっちゃん、緊急会議って何するの?」

澪「全く、学祭が終わったばかりなのに落ち着きの無い奴だな」

律「……ふっふっふ、何を隠そう今回の会議はその学祭が関係しているのだよ」

唯「?」

律「そう、あれは学祭のライブが終わって直後のことだった……」

~学祭ライブ後、ステージ裏~

唯『いや~、色々あったけど何とか無事に終わってよかったねぇ』

梓『色々ってほとんど唯先輩のせいじゃないですか!学祭直前に熱出すし、本番当日にギター持ってくるの忘れるし!』

唯『ううっ!あずにゃんの言葉が胸に刺さる……』グサッ

澪『まあまあ梓、唯も悪気があったわけじゃないんだし』

紬『楽しかったからいいじゃない、ね?』

梓『まあ、お二人がそう仰るなら……確かに楽しかったですし』

唯『そうそう、"終わりよければ全て良し"だよ!』

梓『だから唯先輩が言わないでください!』

澪『やれやれ、それじゃあそろそろ部室に戻るか』

紬『今日のために特別なケーキを用意したの~♪』

唯『わーい』

梓『あれ、そういえば律先輩はどこに……?』

~講堂裏~

高木『いやいや、突然呼び出して申し訳ない』

律『はあ……("会いたがってる人がいる"って聞いて来てみたはいいけど……誰?)』

高木『実は私、765プロダクションという芸能事務所を経営してるんだがね。単刀直入に言えば君たちのライブを見てティンときたんだよ。この子達にはエンターテイナーの素質があるってね』

律『それはどうも……って芸能事務所っ!?』

高木『もし良かったら事務所で話だけでもさせてもらえないだろうか?もちろん、他のメンバーの子達も一緒にね』

律『……』ポカーン

高木『その気になったらここの番号に電話してくれると嬉しい。それじゃあ失礼するよ』

律『……』

律『……マジ?』

……………
………


律「……というわけだ」

紬「まあ♪」

澪「……」

梓「……え」

唯「……つまりどういうこと?」

律「あー、うん。唯に説明するにはちょーっと言葉が足りなかったな」

梓「も、ももも、もしかしなくてもスカウトされたってことですか!?」

律「まあ、そうなるかな」

唯「スカウト!?……ってあれ、澪ちゃんどうしたの?」

澪「……」ウフフフーアハハハー

律「あまりの衝撃に意識が飛んだのか……」

澪「……ちょっと待て、こういうのってよくある詐欺の手口なんじゃないか?」

紬「詐欺……!」ゴクリ

律「いきなり冷静になったな」

梓「でも澪先輩の言うことも尤もですよ。そんなうまい話が簡単に舞い込んでくるわけが……」

律「うんまあ、私も最初はそう思ったんだよね。あの時皆にすぐに伝えなかったのはまだ半信半疑だったこともあるし」

紬「それじゃあ今私達に話したってことは……」

律「うん…色々調べたりしたんだけど、どうやら本当の話らしいんだ。765プロの社長の顔も確認したから間違いないと思う」

唯「すごい!じゃあ私達もこれでメジャーデビューだね!!」

梓「いや、いきなりそんなことにはならないと思いますが……」

律「……というわけで、今日の会議はその765プロに行ってみるかどうかってことだ」

律「とりあえず多数決を先に取っとくか。行くのに賛成な人~」

唯紬「「はいっ!」」ビシッ

律「予想通りだな。じゃあ二人は反対ってことでいいのか?」

澪「ムリ、絶対ムリ」

律「う~んこっちも予想通り……梓は?」

梓「そんな簡単には決められないです。そもそも765プロがどういう事務所かもよく分からないですし……」

律「なるほど、確かにプロダクションの名前だけじゃピンとこないよな」

唯「そもそもプロダクションって何?」

律「……唯は置いといて。所属しているアイドルについて何人か調べてきたから、これを聞いてもう一度考えてみてくれ。最終的に一人でも反対がいたら今回の話は無しってことで」

一つ尋ねるが、ジャンルは日常ほのぼの系かな?
それならそれでいいんだが。

律「とりあえず有名どころからいくか。まずは765プロの看板ユニット"竜宮小町"。これなら皆も知ってるだろ?」

梓「え、竜宮小町って765プロ所属なんですか?」

唯「最近テレビでよく見るよね~」

澪「"SMOKY THRILL"、いい曲だよな」

紬「(知らないって言えない流れに……)」

梓「メンバーのバランスがいいんですよね」

唯「私は亜美ちゃんが好きだなあ」

律「私は水瀬伊織だな。何となく親近感がある」

紬「!?(水瀬伊織!?……もしかして)」

>>8
どちらかと言うとけいおんが主体になるので日常系ですね


律「次に高槻やよい」

唯「あ!やよいちゃんだ!」

梓「唯先輩、知ってるんですか?」

唯「うん、よく憂と見る"お料理さしすせそ"って番組に出てるんだけど、すっごく可愛いんだよ~」

紬「確かに可愛い子ね~」

梓「(む……)」

律「あらあら梓さん、ライバル意識ですか~?」

梓「誰もそんなこと思ってないです!!」プイッ

唯「大丈夫、あずにゃんが一番だよ!」

梓「な……///」

紬「あらあらまあまあ」

律「次は菊地真、通称"真王子"」

梓「!!」ガタッ

唯「あずにゃん、どったの?」

梓「はっ!……すみません何でもないです(まさか真王子も765プロだったとは……)」

紬「男の子もいるのね」

澪「ムギ……菊地真はこう見えて女の子なんだ」

紬「そうなの!?」キマシタワー

唯「でもカッコいいよねー」

梓「ですよねっ!」キラキラ

律「(ははーん、どうやら梓はこれで落ちたみたいだな。後は……)」

澪「(思ってたより有名なプロダクションみたいだけど…それでも怖いよ。皆には悪いけど私はやっぱり無理だ……)」

律「んじゃ次は……」

……………
………


律「……とまあこれで大体紹介し終わったな。さて、どうしよっか?」

唯「やっぱり皆可愛いね~」

紬「実際に会ってみたいわ~」

梓「でも私達とは何か方向性が違うみたいですね。全体的にアイドル路線みたいですし」

律「じゃあ梓は反対ってことか?」

梓「い、いえ。皆さんが行くなら私もご一緒しますよ。後学のためにも」

律「オッケー、じゃあ後は澪……」

澪「皆ごめん、私は……」

律「……の前に一人だけ紹介し忘れてた。決めるのはその後にしよう」

律「さっき梓が言ってたとおり、この事務所は典型的なアイドルの育成に力を入れているみたいなんだ。いわゆる歌って踊れる何ちゃらってやつだから、私達とはちょっと方向性が違うな」

唯「私達は"ミュージシャン"だからね」フンスッ

梓「唯先輩が言うと何か違和感があるんですけどね」

唯「あずにゃん、しどい……」

律「でも最近は純粋な音楽活動にも力を入れてるみたいなんだ。その象徴とも言えるのがこの人だ」

澪「!?」

律「"歌姫"如月千早……澪は確かファンだったよな?」

澪「……ああ。私にとって…ボーカリストとしてお手本みたいな人だ」

梓「この人って確か……ちょっと前に雑誌で酷い記事を書かれてましたよね?」

律「そう、でも彼女は挫けなかった。私達とほとんど同い年なのに強い人だよな」

澪「……」

律「なあ澪、確かに怖い気持ちがあるのは分かる。でもそれは皆もそうなんだよ。だから一人でそんなに深く考えないでさ、とりあえず行くだけ行ってみないか?一歩踏み出さなきゃ何も変わらないままだと思うんだ」

澪「……」

唯「そうだよ澪ちゃん。もしかしたら千早ちゃんのサインが貰えるかもしれないよ」

梓「唯先輩は黙っててください」

澪「ふふ……全く仕方ないな。律がどうしても行きたいって言うなら付き合うよ」

律「ああ、私はどうしても澪と一緒に行きたい。仮にデビューすることになっても私は澪と……皆と一緒がいいからな」

澪「ば、ばか!恥ずかしい奴だな……」

唯「でもりっちゃんの言うとおりだよ!」

紬「ええ、私達も皆と一緒がいいもの」

梓「全く、突然部長らしくなるんですから。もちろん同意しますけど」

律「よーし、そうと決まれば善は急げだ!」

唯紬「「おーー!!」」

澪梓「「お、おー……?」」










???「うふふ、面白いことになってるみたいじゃない……」コソコソ

事務所!

高木「……というわけで、今週末に来てもらうことになったからよろしく頼むよ」

P「皆のプロデュースだけでも手が回らないのに、これ以上人数が増えたら俺も律子も過労死しますよ……」

高木「なあに、今回はとりあえず見学みたいなものだからね。もし本格的にデビューすることになったら、それに合わせて人員も増やすつもりだ」

P「ならいいですが……。しかし桜が丘女子高等学校でしたっけ?いつの間に学園祭なんか行ってたんですか?」

高木「あー、実は親戚の子がその学校の生徒なんだが、その子から学園祭のライブを見に来て欲しいって前から頼まれていてね。何でも軽音楽部のメンバーの一人……秋山澪という子のファンクラブに入ってるそうなんだが……」

P「学内でファンクラブですか……ビジュアル面では即戦力になりそうですね」

高木「うむ、見た目も確かにそうなんだが、彼女達にはそれ以上に人の心を引き付ける"何か"があったんだよ」

P「(社長がここまで言う少女達……一体どんな子達なんだ?)」

学校!

純「えー!!それってスカウトじゃ……」

梓「しーっ!声が大きい」

純「ゴメンゴメン、でもずるいなあ軽音部ばっかり。ジャズ研の演奏は見てなかったのかなあ」

憂「純ちゃんたちの演奏もすごい良かったよ」

純「ありがと、憂。まあ確かに面白さで言ったら軽音部の勝ちだったけどさ」

梓「どういう意味!」

純「あはは、でも765プロかあ……はっ!ねえ梓、ミキミキのサイン貰ってきてよ!」

憂「ミキミキ?」

純「ええっ、星井美希のこと知らないの?私達くらいの世代じゃカリスマみたいな存在で、ティーン誌のモデルもたくさんやってるんだよ」

梓「ミーハーだなあ」

純「そんなこと言ってどうせ真王子のサイン貰ってくるんでしょ?」ニヤニヤ

梓「な、なな何言ってんの!?私達はあくまで後学のために……」アセアセ

純「はいはい、とりあえずミキミキのサインよろしくね~」

和「へぇ、良かったじゃない」

唯「サインなら今のうちですよ和さん」

和「遠慮しておくわ。でも唯がもし芸能界に入ったら……」

(唯『また失敗しちゃったテヘペロ』)

(唯『アイス~』)

(唯『うんっ……たんっ……』)

(唯『ワカチコワカチコー!だよ』)

和「……天然系アイドルとして活躍しそうね」

唯「えへへ~、褒められちゃった」

和「(おバカを付けたら流石に怒るわよね……)」

……………
………


事務所!

春香「プロデューサーさん、軽音部の人たちが来るのって今日でしたよね?」

P「ああ、もうじき来る頃だと思うぞ」

真美「いよいよ私達にも後輩ができますな、亜美さん」

亜美「先輩としての威厳を見せないとですね、真美さん」

P「彼女達の方が年上だが……もし入ったら事務所的にはそうなるのか?」

伊織「子供ねえ」

あずさ「うふふ、でも楽しみ」

P「(今事務所にいるのはこれで全員か。最近は皆が揃うのも稀になったからなあ……。律子と小鳥さんは昼飯食べに行っただけだからすぐ戻るだろうけど……社長はどこに行ったんだろうか)」

事務所前!

紬「私、芸能事務所に来るの初めてなの~♪」

唯「私も~」

梓「いや、そもそも一般的な女子高生はほとんど経験しないような……」

律「……よし、入るぞ」

澪「ややや、やっぱりやめ……」ガタガタ

唯「ここまで来たら腹を括らないとだよ、澪ちゃん」

紬「当たって砕けろね!」

梓「砕けちゃ駄目ですよ」

律「失礼しまーす……」

ガチャ

ガチャ

P「お、噂をすれば何とやら……」

亜美真美「「とっつげき~!!」」

P「あ、おい!」

律「うわっ!何だ!」

澪「ひっ……!」

亜美「ふっふっふ、君達は完全に包囲されている!」

真美「大人しく持ち物全部置いていってもらおうかあ!」

紬「何てことっ……!」

P「やめなさい!……ったく、後で説教だな」

律「えーと……」

P「ああ、君達の事は社長から聞いてるよ。放課後ティータイムさんだよね?(成程、確かに皆可愛いな……)」

律「あ、はい。部長の田井中律です。今日はよろしくお願いします」

澪「あ、秋山澪です……」

紬「琴吹紬です」

梓「中野梓です……って唯先輩は?」

唯「あ~亜美ちゃんだ!やっぱり可愛いなあ」

亜美「お姉さん、私のことは敬いを持って"亜美先輩"と呼んでもらおうか」

唯「あ、真美ちゃんもいる!やっぱり二人揃うと可愛さも二倍だね!」ダキツキッ

真美「こ、これは予想外の強敵っ……!」

亜美「今までに遭遇したことの無いタイプだよ……こうなったらフォーメーションを立て直さなくては!」

唯「あはは、どっからでもかかってきなさい!」フンスッ

真美「……はてさて、話は変わりますがお姉さん、肩に背負ったそのケース……中身は相当な値打ち物ですな?」

唯「ふっふっふ、流石は真美ちゃん。ギー太の放つオーラを感じ取ったんだね♪」

亜美「見せて見せて→」

P「亜美と真美のテンションに押されてない……だと」

春香「あはは、むしろ亜美たちのほうが戸惑ってますね」

律「唯……お前は大した奴だよ」

梓「流石唯先輩です……」

あずさ「こんにちは、貴女も"あずさ"っていうのね」

梓「貴女は……竜宮小町の三浦あずささん!(テレビで見るよりさらに美人だ……)」

あずさ「うふふ、"梓ちゃん"って呼んでもいいかしら?(ちっちゃくて可愛い子ね~)」ドタプーン

梓「は、はい」ペターン

律「(同じ"あずさ"でこの違い……これが格差社会というやつか)」マジマジ

澪「(あずささん、何となく雰囲気がムギに似てるなー)……って今度はムギは?」

紬「伊織ちゃん、久しぶり」

伊織「ムギおね……紬さん!?どうしてここに!?」

紬「私も軽音部の一員だもの」

伊織「そうだったんだ……」

紬「できれば昔みたいに"ムギお姉ちゃん"って呼んで欲しいな」

伊織「あれはまだ子供だったからで……今は……恥ずかしいもん」

紬「ふふ、でも元気そうで安心したわ」

P「あの二人は知り合いなのかな?」

律「いや、私は特に聞いてないです」

澪「見たところ昔馴染みって感じだけど」

唯「春香ちゃん!いつもテレビで見てるよ!」

春香「あはは、ありがとうございます……えーと、平沢さん」

唯「唯でいいよ!私達タメだもん」

春香「それじゃあ……唯、よろしくね!」

唯「こちらこそよろしく!」

律「こっちはこっちで馴染みすぎだろ、おい……」

P「まあ、他の皆もあまり固くならなくていいよ。ここはあまり上下関係厳しいわけじゃないからさ」

律「ありがとうございます。それじゃあ私のことも名前で呼ん……」

唯「りっちゃんのことは"りっちゃん"って呼ぶといいよ」

亜美「!」

真美「ほほう、これはこれは……」

律「?まあどっちでもいいよ」

紬「私のことはムギって呼んでくれると嬉しいです♪」

澪「わ、私は澪で……」

梓「私も梓で……」

あずさ「そうねえ、私が呼ぶには問題無いのだけど……」

P「俺達から呼ぶには……」

春香「ちょっと紛らわしい、かな?」

梓「そうですね……なら私は苗字で」

唯「いやいや、ここは"あずにゃん"で!」

伊織「あず……にゃん?」

唯「ふっふっふ、取り出しましたるはこの猫耳!」バッ

梓「何で持ってるんですか!?」

澪「用意周到な奴だな……」

唯「律さん、ムギさん!やっておしまいなさい!」

律紬「「ははっ!」」

梓「ちょっ……離してください!」ジタバタ

唯「これを頭に装着!!」

梓「やめてくださいっ!」スポッ

春香「!?」

亜美「こ……」

真美「これは……」

唯「そして一言、はいっ!」

梓「ええっ!?……にゃ、にゃあ?」

P「ぐはあっ!」バタンッ

あずさ「あらあら」

伊織「や、やるわね……」

梓「……って何やらせるんですか!!」バシッ

唯「外しちゃだめだよ~、まずはあずにゃんの可愛さを知ってもらわないと」

梓「どういう理由ですか!?」

律「いや、効果は抜群だったみたいだぞ」

春香「プロデューサーさん!しっかりしてください!」

P「……も、萌え尽きたぜ、真っピンクにな……」カハッ

ガチャ

律子「戻りました~……って、何でプロデューサーが幸せそうな顔して倒れてるのよ?」

小鳥「何だか決定的な瞬間を見逃してしまったような気が……」

亜美「律っちゃん、ピヨちゃんおかえり~」

律「え?」

律子「ん?ああ、あなた達が社長の言ってた軽音部ね。私は秋月律子、そこで伸びてる人と同じく765プロのプロデューサーよ」

小鳥「私は事務の音無小鳥です。分からないことがあったら何でも聞いてね」

律「律子さん、ですか……それで"りっちゃん"って呼ばれてたんですね。私は田井中律っていいます」

律子「成程、あなたも"りっちゃん"なのね。と言っても私のことをそう呼ぶのは亜美と真美、それに……まあ、今では普通に名前で呼ばれることの方が多くなったわ」

律「……?」

亜美「りっちゃんMk.2……いや、りっちゃん弐号機の方がいいかな?」

真美「シンプルに二代目でいいんじゃない?」

ひょっとしてこの作者さん、以前けいおんとファイブマンのクロス書いた人?

P「社長からの伝言なんだけど、君達にはまずうちのアイドル達がどんな仕事をしているのか知っておいて欲しいらしい」

律子「今日から自由に事務所に出入りしていいことになってるから、放課後とか好きなときに来ていいわよ」

小鳥「流石に夜遅くはダメですけどね」

律「気を遣ってもらってありがとうございます」

P「まあ、若人を教え導くのがプロデューサー……というより大人の役目だからね。こっちも仕事の一環だし、気にしなくていいよ」

律子「大人って言っても私は彼女達とあまり年が変わらないんですが……まあいいです。で、肝心の今日のスケジュールなんだけど、竜宮小町はこれからライブ会場の下見と新作PVの打ち合わせね」

P「……春香と真美はボーカルレッスンだな。どっちに着いて行くかは君たちに任せるよ。全員まとまってでもいいし、分かれてもいい」

梓「……だそうですが、どうします?」

律「う~ん、唯と澪はボーカルレッスンに着いて行ったほうがいいんじゃないか?」

澪「そうだな」

律「じゃあ私とムギと梓は竜宮小町と一緒にさせてもらおう」

紬「分かったわ」

唯「ねえねえ、ぴーぶいって何?」

梓「唯先輩は気にしなくてオッケーです」

>>30
クロスはこれが初めてなので違いますよ~

レッスンスタジオ!

トレーナー「今日は来月出す新曲の練習をしましょうか」

春香「よろしくお願いします!」

~♪

唯「おお、元気になれそうな歌だねぇ♪」

澪「曲名は……"READY!!"か。うん、イメージにピッタリだな」

トレーナー「それじゃあまず一度通しで歌ってみて」

~♪

春香「~♪」

真美「~♪」

澪「(やっぱり上手いな……歌い慣れてる感じだ)」

唯「すごいすごいっ!」

澪「こ、こら静かに……」

春香「~ ♪」

真美「~♪」

P「(ん?何か違和感が……)」

澪「(一瞬音程がずれた……?)」

トレーナー「はいストップ。春香、音外れてたわよ」

春香「あう、気付かなかったです……」

トレーナー「出だしとAメロのあたりね」

春香「うーん、気を付けなきゃ」

真美「はるるんドンマイ!」

唯「あとサビの直前でも真美ちゃんと比べて半音の半分くらいずれてたよ~」

トレーナー「え?」

春香「え?」

唯「え?」

真美「何それ怖い……なんちて」

レッスン後

澪「……唯は絶対音感の持ち主なんです。まだ演奏とかには活かしきれてないんですが……」

唯「えっへん!」

真美「絶景温泉?よく分かんないけど何かカッコい→!」

P「絶対音感な。でもそれが本当ならすごいな……そうだ、せっかくスタジオに来たんだし何か演奏してみてくれないか?」

春香「私も唯の歌聞いてみたい!」

真美「うんうん!」

唯「えへへ、それじゃあリクエストにお答えしまして……ギー太~出番だよ~」

澪「お、おい唯……」

唯「澪ちゃんも一緒にやろうよ!曲は……"ふわふわ時間"で!」ジャーン

澪「ええっ!?ちょ、ちょっと待っ……」アタフタ

……ジャカジャーン!!

唯「~♪……っと、こんな感じです!」フンスッ

澪「はあ、強引な奴だな」

春香「すごいすごい!二人ともかっこいいよ!!」

真美「うんうん、私も楽器始めたくなっちゃったよ~」

唯「えへへ」

P「(演奏も凄かったけど歌声もいいな。この子の声には聴く人を癒してくれるような魅力がある。技術力ではなく特徴的な表現力で勝負……やよいと似たタイプか)」

トレーナー「……ねえ、ベースの貴女。この曲を歌える?」

真美「ん?この楽譜って……」

春香「千早ちゃんの"蒼い鳥"……?」

澪「え?ええまあ、歌えますけど……(カラオケで何回か歌ったことがあるし)」

トレーナー「ちょっと今歌ってもらえないかしら?私がピアノで演奏するから」

澪「ええっ!?」

澪「いやいやいや、無理です!」

真美「そんなこと言わずにお願いしますよ~」

澪「恥ずかしいから!」

トレーナー「まあ、無理強いは出来ないけど」

唯「……澪ちゃん」ボソボソ

澪「唯からも何とか言ってくれ……」ボソボソ

唯「澪ちゃんの歌の上手さは私が一番よく知ってるよ!レッツチャレンジ!」

澪「他人事だと思って……」

唯「ううん、私と澪ちゃんは仲間だよ。そして仲間が躊躇ってる時に背中を押してあげるのが本当の仲間だって思うんだ」

澪「唯……」

唯「変わるためにはまず一歩踏み出さなきゃ。大丈夫、私が側にいるから」

澪「(……全く、普段はポワポワしてるのに、ここぞと言うとき唯は誰よりも頼りになるんだよな)」

澪「わかったよ……」

~♪

澪「……でも前だけをー見つめてるー♪」

春香「……」

真美「……」

P「……」

澪「(歌い終わったけど……うう、やっぱり変だったよな)」

唯「……凄い!澪ちゃん凄かったよ!!」

春香「うん、私も圧倒されちゃった。こんなの千早ちゃんの歌を初めて聴いた時以来だよ」

真美「もー、こんなの反則だよー。ねえ兄ちゃん?」

P「あ、ああ……(まだ荒削りなところはあるが、素質はかなり高い……鍛えれば千早に比肩するレベルまでいけるかもしれないな)」

千早「私もそう思うわ」

澪「!?」

春香「千早ちゃん!?今日はオフじゃなかったっけ?」

千早「ええ、でも少しプロデューサーに用があって。小鳥さんに聞いたらここにいるって教えてもらったから」

唯「澪ちゃん澪ちゃん、本物の千早ちゃんだよ!」

澪「……」

千早「貴女の歌、凄く良かったわ。私もまだまだ頑張らないと……?」

澪「……」

澪「……千早さんが私の歌を聞いていた?」

唯「そうだよ澪ちゃん。良かったねぇ」

澪「……」

澪「……きゅう」バタン

唯「わー、澪ちゃんしっかりしてー!」

このクロスの組み合わせってありそうでなかったような
とりあえず期待

>>43
過去にも『唯「竜宮小町?」』とか、紬ノートにまとめられている『梓「765プロ?」』なんかがあるよ。
後者は唯が死んだ後の話なので、あんまり好きじゃないんだが。
このSSは日常系なので期待しているよ。

>>43
過去にも『唯「竜宮小町?」』とか、紬ノートにまとめられている『梓「765プロ?」』なんかがあるよ。
後者は唯が死んだ後の話なので、あんまり好きじゃないんだが。
このSSは日常系なので期待しているよ。

ライブ会場!

律「うっわー、やっぱステージから見ると別世界だなー」

梓「学校の講堂とは全然違いますね……」

紬「やっほ~!」

律「ムギ……」

亜美「いおりんの"お姉ちゃん"は面白い人だねぇ」ニヤニヤ

伊織「もう!からかわないでよ!」

あずさ「うふふ、いつもの伊織ちゃんとは違った雰囲気で何だか新鮮ねぇ」

律子「(それにしても……)」

あずさ「ほらほら、亜美ちゃんもちゃんと話を聞かないと」

紬「うふふ、とっても楽しそう」

律子「(おっとりお姉さん枠……)」

亜美「見てみて!あっちにでっかくてすっごいライトがあるよ!」

梓「う~ん、やっぱり機材とかも全然違いますね……」

律子「(ちびっ子枠……)」

伊織「子供ねえ……」

律「これがプロの世界かぁ……」

律子「(おでk……じゃなくて、リーダー枠)」

律子「(性格は全然違うけど、雰囲気は共通してるわね。竜宮小町の公式ライバルユニットとか悪くないかも)」

亜美「ねえねえ、りっつんもこういうステージに立ってみたいって思う?」

律「(りっつん?)う~ん、こんな広い舞台で演奏できたらやっぱり気持ちいいんだろうなぁ。そういう意味では一度くらいは立ってみたいな」

亜美「ムギムギもおんなじ?」

紬「こんな立派な場所で演奏するのはとても楽しそうだとは思うけど……」

亜美「けど?」

紬「私たち五人ならどんな場所でも楽しく出来ると思うの♪亜美ちゃん達にも負けないくらいね」

亜美「おおっ、すごい自信ですな!」

伊織「(紬さん……)」

梓「ムギ先輩……」

あずさ「うふふ、とっても仲がいいのねえ」

律子「これは伊織たちも負けてられないわね」

事務所!

亜美「たっだいまーん!」

真美「おっかえりーん!」

あずさ「うふふ、元気いっぱいねぇ」

紬「……あれ、澪ちゃんどうかしたの?」

澪「……」ウーン

唯「実はかくかくしかじかでして……」

梓「全然分かりません」

千早「ごめんなさい、私のせいで……」

律「(如月千早!)……ああ、何となく察しは付いたよ」

律「それじゃあ、今日はこれで失礼させてもらいます」

梓「タクシーまで用意してもらってすみません」

P「気にしなくていいよ。君達は金の卵だからね」

唯「金の卵?」

亜美「何かすっごい怪物が生まれそうだねぇ」

澪「……ん」

紬「あ、起きた」

澪「はっ……ここは?」キョロキョロ

唯「765プロの事務所だよ」

千早「ごめんなさい。驚かせるつもりは無かったのだけど」

澪「(千早さん……!?)」

春香「でも澪ちゃんの歌は本当に凄かったよ!」

真美「うんうん、あれは皆にも聴かせたかったなー」

澪「えと……あの、その……」オズオズ

千早「?」

澪「サインしてください!!」サッ

律「澪……」

唯「バイバーイ!」

亜美「また来てね~!」

春香「待ってるよー」

P「ふぅ……」

律子「どうしたんですか溜め息なんて吐いて」

P「いや、若い子達のパワーに圧倒されたと言うか何と言うか……」

律子「彼女達も随分と個性的でしたからねえ」

P「ああ。……それにしても社長の炯眼には恐れ入るよ。俺も見習わないとな」

律子「確かに……彼女達が765プロに入ればさらに活動の幅が広まるでしょうし」

P「そうだな」

翌日!

唯「というわけで、今日も来てみました!」

春香「おはよう唯。今はまだ私と美希しかいないんだけどね」

小鳥「私もいますよ~」

美希「……zzz」

澪「よく寝てるなぁ。起こさないようにしないと」

紬「そうね」

梓「(この人が純の言ってたミキミキかぁ。中学生って言ってたから私より年下なんだよね……)」マジマジ

律「(確かプロフィールでは15歳だったはずだよな……。なのにこのスタイル……)」チラチラ

美希「……zzz」ボインッ

律梓「「(くっ……!)」」

美希「ふわあ……」

春香「もう、今日は昼から番組収録でしょ。早く準備しないと」

美希「ん~……ん?」

律「?」

美希「……でこちゃんイメチェンしたの?いつもより男前さんだね」

律「んなっ!」

春香「こ、こら美希!この人は伊織じゃないんだよ」

美希「んー……あ、ホントなの」

小鳥「(おでこで判断してるのかしら?)」

ガチャ

雪歩「おはようございますぅ」

真「おっはよー!……ってアレ?」

梓「……!!」

雪歩「!?」

真「お客さん……ああ、プロデューサーが言ってた軽音部の人達だね。ボクは菊地真、よろしくっ!」

雪歩「……」オズオズ

真「で、こっちが雪歩だよ」

唯「よろしくお願いしまーす。やっぱりカッコいいねえ、あずにゃん」

梓「へ!?あ、ああそうですね……」

紬「(真君と雪歩ちゃん……これはもしや)」キマシタワー?

小鳥「(あれ、何だか近くに同士がいる気がする……)」ピヨッ

澪「本当に男の子みたいなんだな……」

真「はは……そうだよね。君は女の子らしくて羨ましいなぁ」

澪「あ、いやいやっ、そうじゃなくて美形と言うかボーイッシュと言うか……」

紬「ボーイッシュならりっちゃんも負けてないわ!」

律「はぁっ!?」

唯「あーそれは確かに。りっちゃんもイケメンさんですからなあ」ニヤニヤ

律「唯まで何言ってんだ……」

美希「えー、でも流石に真君には敵わないと思うな」

紬「そんなことないわよ。ねえ澪ちゃん」

澪「え?ああ、まあそうかもな」

雪歩「わ、私は真ちゃんの方がカッコいいと思いますぅ」

梓「(うんうん!)」

真「も~、雪歩まで何言ってるのさ」

紬「……わかったわ」ニコッ

律「へ?」

紬「りっちゃんちょっとこっち来て」ガシッ

律「え、ムギ何を……うわっ!」

ガチャ

ウワー!ヤメロー!
オトナシクシテッ!

ドタンバタン!
ドンガラガッシャーン!

春香「……だ、大丈夫かな」

澪「た、多分……」

唯「雪歩ちゃんってこの前お茶のCMに出てたよね?あの衣装すっごく可愛かったよ~」

雪歩「えっ!ありがとうございますぅ」

梓「はぁ……時々唯先輩が羨ましくなります」

ガチャ

紬「……お待たせしました。ほら、りっちゃん」ツヤツヤ

律「うぅ……おかしーし」

春香「!?」

美希「!?」

真「!?」

雪歩「!?」

小鳥「!?」ブバッ

梓「!?(前髪を下ろした律先輩がこんなにカッコよかったなんて……)」

唯「おぉ、カッコいい!ねえねえ、ちょっと真君と二人で並んでみてよ」

律「もう好きにしろ……」

真「こ、こうかな……」


ガチャ

律子「ふぅ……朝から営業回りもきついわね」

春香「あ、律子さん。お疲れ様です」

律子「あら、騒がしいと思ったら軽音部の子達が来てたのね」

真「あ、律子。おはよう!」キリッ

律「どうも……」キリッ?

律子「……」

美希「律子……さん、どうしたの?」

律子「……」ポパピプペ

律子「……あ、もしもし社長ですか。はい、実は新しいユニットのインスピレーションが沸きまして。二人組みの男装系イケメンユニットとかどうでしょうか?」

律「え……」

律子「はい、はい、説得は任せてください。え?ユニット名ですか?う~ん……まこりつ……いや、リッツー&真とかどうでしょう」

律「ええーっ!?」

律「酷い目にあった……」グデー

唯「まあまあ、新しい道が広がったってことで」

さわ子「良かったじゃない、進路が決まって♪」

律「さわちゃんまで他人事だと思って……ってさわちゃん!?」

澪「いつの間に……」

さわ子「あら、気付くのが遅いわね」

律子「どちら様ですか?」

唯「えーと、さわちゃん先生は私たちの顧問で……」

さわ子「いいえ、違うわ唯ちゃん。これからは私のことは"さわ子プロデューサー"……略して"さわ子P"と呼びなさい!」ビシッ!

律「(うーわ)」

梓「(無駄に対抗してるなー)」

唯「それでさわちゃんP、今日はどったの?」

律「って言うか何でここにいるんだよ」

さわ子「そうそう、あなた達ダメじゃない。こういうことは私にちゃんと話を通さないと」

澪「あ……すみませんでした」

梓「私達だけでこういうところに来るのはまずかったですよね……」

さわ子「そうよ。私が盗みぎ……コホン、たまたま聞いていたから良かったものの……」

紬「ごめんなさい……」

さわ子「こういう時のために衣装は色々用意してあるんだから、これからはまず私のところに来なきゃダメよ!」

律「……って、そっちかよ!」

P「へ~、山中さんは学校の先生なんですか。でも凄いですねこの衣装、プロ顔負けです」

さわ子「そんな……お恥ずかしいです」ポッ

小鳥「……」ギリッ

律「暴走し始める前にプロデューサーさんが来てくれて良かった」

澪「流石に現役のアイドル相手に手は出さないと信じたい……」

P「それに加えて美人だし楽器も弾けるなんて……是非スカウトしたいところですよ」

小鳥「!?」

さわ子「まあ……」

唯「ちなみにこれが現役時代のさわちゃんPです」ペラッ

さわ子「唯ちゃん!?」

P「……すみません。今の話は無かったことに」

さわ子「なんでよっ!!」

美希「天然ってすごいの」

春香「あはは……」

春香「でも本当に可愛いよね、この衣装」

真「うんうん!羨ましいなぁ……」

唯「あ、それこの前の学祭で使った奴だよ。良かったら春香ちゃんと真君も着てみたらどうかな?」

真「え、いいの!?」

唯「別にいいよね?」

紬「もちろん大丈夫よ~」

真「やりぃ!」

梓「!(普段の真王子とはまた違った姿……カメラ用意しなくちゃ)」

唯「5人分あるから美希ちゃんと雪歩ちゃんも……あ、律っちゃんさんもどうですか?」

律子「へ?いやいや、私はいいわよ」

P「よしっ、今日のスケジュールは……春香と美希はバラエティ番組の収録で、真と雪歩は舞台の稽古だな」

律子「確かTV局には他の子も行ってましたよね」

唯「う~ん、今日はどうしよっか?」

梓「私は舞台の方で!」

律「即答だな……私もそうするか」

澪「なら私も」

紬「私、一度TV局に行ってみたかったの~♪」

唯「私も!」

律「じゃあ決まりだな」

唯「あれ、さわちゃんPは?」

さわ子「うぅ……」

小鳥「……」ポンッ

さわ子「……え?」

小鳥「……」グッ

さわ子「あぁ……(どうしてかしら、この人となら美味しいお酒が飲めそうな気がする)」

小鳥「……」ウンウン

律「何だありゃ」

美希「二人は似たもの同士なの!」

梓「置いていっても問題無さそうですね……」

稽古場!

雪歩「……ロミオ様、そのお名前をお捨てになって、そしてあなたの血肉でもなんでもないその名前の代わりに、この私の全てをお受け取りになって頂きたいの」

真「お言葉通りに頂戴いたしましょう。ただ一言、僕を恋人と呼んでください。さすれば新しく生まれ変わったも同然、今日からはもうロミオではなくなります」

律「すげーな……」

澪「うん、学祭の演劇とは迫力が全然違う……」

梓「……」ポケー

演出家「……ストップ!雪歩、全然声聞こえないよ!真もまだ動きが固い!」

雪歩「は、はいぃ!」

真「スミマセン!もう一回お願いします!」

律「ええっ!?今のでダメなのかよ」

澪「厳しいんだな……」

雪歩「はぅ~、やっと休憩だよ~」

真「疲れたー」

梓「あ、あの、これ良かったらどうぞ!」サッ

真「ありがとう!丁度喉が乾いてたんだ」ニコッ

梓「えへへ」

律「キャラ壊れてるぞー」

雪歩「……」キョロキョロ

真「雪歩、何か探してるの?」

雪歩「うん、ちょっと……(おかしいな……鞄に入れといた詩集が見当たらない……)」

律「いや~、でもさっきの二人の演技は凄かったよ」

澪「うん、本番も見てみたくなった」

梓「とってもかっこよかったです」

真「あはは、ありがと。でも律も澪も案外ロミジュリ似合うと思うけどなぁ」

律「結構無理があると思うんだけど……」

梓「澪先輩ならどちらでもいけそうな雰囲気ですけど、律先輩のジュリエットは流石に無理が……」

律「ほう……いい度胸してるなぁ~、梓ちゃんは」グリグリ

梓「にゃっ!やめてください!」

澪「おいおい、こんなところで暴れるなよ」

雪歩「……」キョロキョロ

プルルルルルルルル

澪「(電話?)ごめん、ちょっと出てくる」

廊下

澪「……うん、律も一緒だから大丈夫。今日はそんなに遅くならないから。じゃあね」プツッ

澪「(やれやれ、ママも心配性なんだから)」

澪「……ん?手帳が落ちてる。誰のだろう」

澪「名前も書いてないみたいだし……でも凄く可愛い装丁だな」

澪「見開きに名前書いてないかな……!!」

……………
………


律「……澪、遅いな」

梓「たしかに電話にしては遅すぎですね」

雪歩「もしかして迷ってるんじゃ……」

真「あずささんじゃあるまいし……でも念のため見に行った方がいいかも」

@56

律「澪ー!……っているじゃん」

澪「……」

梓「何してるんでしょうか?」

真「立ちながら何か読んでるみたいな……」

雪歩「……!?あれはっ……!」

真「ん……?って、ああっ!もしかしてあれって雪歩の詩集!?」

梓「詩集……ですか?」

雪歩「あ、あぁ……あぅ」カアアッ

律「え、そうなの?おい澪、それ雪歩さんの……」

澪「雪歩さん……?」

澪「……」ツカツカツカツカ

梓「(無言で近づいてきた!?)」

雪歩「あの、その……あの」ワタワタ

澪「……これ、すごくいいと思う!」ギュッ

律「(手を握った!?)」

真「ええっ!?」

澪「私も作詞してるんだけど、この詩集見てすごい感動したよ!ムギに曲を付けてもらいたいくらいだ」

雪歩「え!?あ、ありがとうございますぅ……?」

澪「特にこのフレーズ、すごく気に入っちゃったよ」

雪歩「!!(私も気に入ってる部分だ!)」

真「雪歩の詩を見てあんな反応する人初めて見たよ」

律「いやぁ、うちの澪もあれで中々のものでして……」

TV局!

唯「うわーん、迷子になっちゃったよー!」

唯「みんなどんどん先に行っちゃうんだもん!ムギちゃーん、春香ちゃーん、美希ちゃーん、どこに行ったのさー!」

?「……響、今どこからか"春香"と聞こえませんでしたか?」

?「確かに聞こえたぞ。あと一緒に"美希"の名前も聞こえたような……」

唯「はっ、こういうときこそケータイの出番だね」ゴソゴソ

唯「……」ゴソゴソ

唯「……」

唯「……事務所に置いてきちゃったよぉ!」

?「どうやらあの者が発していたようですね。何やら困っているようですが」

?「困ってる人がいたら助けるのが正解さ!でも何か見てて面白い奴だな」

響「……そうかー、じゃあ唯がプロデューサーが言ってた軽音部なんだな!」

貴音「よもや事務所ではなくこの様な場所で先に会うとは……これもアイドルの運命でしょうか」

唯「いや~おかげで助かったよ。響ちゃんも貴音さんもありがとうございます!」ペコッ

響「唯は見てて和むな~。やよいとはちょっと違う感じだけど」

貴音「そう言えばやよいも今日このTV局にいるはずですが……」

唯「え!?やよいちゃんが!?ここに!?」

?「響さーん!貴音さーん!」

貴音「ふふっ、噂をすれば何とやらですね」

やよい「うっうー!お疲れ様ですー!!」

唯「あ、ああ」ワナワナ

響「やよいは今日も元気だな」

やよい「ありがとうございますー!ところでこのお姉さんはどなたですかー?」

唯「……」プツン

唯「やよいちゃーーーーん!!」ダキツキッ

やよい「ひゃあっ!!」ガバッ

春香「あ、唯!」

P「お、本当だ。やれやれ、これで一安心だな」

紬「良かったわぁ」

美希「ん?あれって響と貴音と……やよい?」

唯「よーしよしよしよしよし!やよいちゃん可愛いよ~」ギュー

やよい「うっうー!とってもあったかいですー!」

春香「うわぁ、何だかとんでもないことに……」

紬「ああん、唯ちゃんばっかりずる~い!私もっ!」ダキツキッ

やよい「わー、こっちのお姉さんもすっごくあったかいですー!」

P「桃源郷や……理想郷はここにあったんや……」

美希「ハニーがぶっ壊れたの!」

事務所!

春香「ただいまー!」

真「おかえり!」

澪「……こんな感じの歌詞なんだけど」

雪歩「わぁ、澪ちゃんのもすっごくいい感じだよ!」

澪「そ、そうかな」

春香「あれあれ?雪歩と澪ちゃんが何だかすっごく仲良くなってるね」

律「色々ありまして……って、こっちはこっちで」

やよい「うっうー!」

唯「うっうー!」

紬「あらあら♪」

響「まるで姉妹みたいだなっ!」

貴音「何とも癒されますね」

梓「(むっ……)」

P「……」ポケー

律子「プロデューサーもいい加減シャキッとしてください!」

唯「うぅ……やよいちゃん、元気でね」グスッ

梓「そんな今生の別れみたいな顔しなくてもいいじゃないですか」

律「あらあら梓さん、ヤキモチですか~?」

梓「そんなんじゃないです!!」プイッ

やよい「唯さんもみなさんもまた来てくださいね!」

響「唯たちとなら一緒に遊びに行くのも楽しそうだぞ!」

美希「ナイスアイデアなの!」

春香「うんうん♪今度一緒に遊ぼうね!」

唯「うんっ!!じゃあまたね!」

律「あれ……何か忘れてるような」

居酒屋!

さわ子「あの人はワイルドな女の子が好きだって言ったの……だから頑張ったのに……なのに……やりすぎってなんなのよーーーー!!」ダァン!

小鳥「分かります……その気持ちすっごくよく分かりますぅ!!プロデューサーさんも思わせぶりな態度だけ出してヘラヘラし過ぎなんですよっ!!」バァン!

さわ子「大体みんな見る目が無さ過ぎなのよ、小鳥さんみたいないい女を放って置くなんて!!」

小鳥「さわ子先生みたいな美人教師がいるのに、周りは何を考えてるんですかもう!!」

さわ子「小鳥さん……」

小鳥「さわ子先生……」

さわ子「男なんて!」

小鳥「いらないわ!」

さわ子小鳥「「独身バンザーイ!!」」

さわ子「あはははははははは」

小鳥「うふふふふふふふふ」

店員「……生二つお待たせしましたー!(残念な美人ってこういう人達のことを言うんだろうなー)」

事務所!

P「誰もいなくなると急に静かになるなー……ってか音無さんはどこ行ったんだ?」

ガチャ

高木「おや、この時間に君だけとは珍しいね」

P「ああ、社長。お疲れ様です」

高木「ところでどうだね、軽音部の子達は?」

P「社長が直々にスカウトしただけはありますね。みんな少し育てれば即戦力になりそうです」

高木「そうか、我ながらまだ見る目は衰えていないようだ」

P「特に平沢唯の癒し系オーラと秋山澪の歌唱力には目を見張るものがあります。大した才能ですよ」

高木「ふむ……。そうだ!何だったら今度のライブに彼女達も出てもらったらどうかね?」

P「ええ!?」

高木「なあに、ちょっと尺を伸ばすくらい問題無いだろう。それじゃ彼女達にも話を聞いてみてくれたまえ」

P「は、はあ……」

……………
………


P「……と言うのが昨日社長からあった話なんだけど」

澪「ラ、ラララ……」

律「ライブですか!?」

P「うん」

梓「それは流石に……」

P「だよなあ」

律子「あら、私は面白い試みだと思いますけど」

P「それはそうだけど、やっぱり本人達の意向が全てだからさ」

律子「この子達の方は問題無いみたいですけどね」

春香「やったね唯!一緒のステージに立てるよ!」

唯「わーい!ついに私たちもメジャーデビューだね!」

春香「うんうん、一緒に頑張ろうね!」

紬「伊織ちゃんと一緒のステージ……楽しみだわぁ」

伊織「紬さんとライブ……まさかこんな日が来るなんて」

P「……まあ、出るか出ないかは君達に任せるよ。無理強いは出来ないしね」

律「と言われましても……(唯と紬は賛成みたいだけど、梓と澪は反対だろうしな~。私としても出てみたい気持ちはあるけど流石に……)」

唯「出ようよりっちゃん!折角のチャンスなんだよ!」

紬「そうよ!」

律「う~ん、いくらなんでも私達には荷が重過ぎると言うか……そもそも澪には絶対無理だろうし……。なあ、澪?」

澪「……いや、私もやってみたい」

律「えっ!?」

梓「澪先輩!?」

澪「正直恥ずかしいし、失敗しちゃうかもしれないけど……。でもここに来る前に律が……皆が言ってくれた言葉、本当に嬉しかったんだ。それに私も皆と一緒に少しでも多く演奏がしたい!だから……」

紬「澪ちゃん……」

律「澪……そうだな、私たちならどこだって演奏できるさ!なあ梓?」

梓「……そこまで言われたら断れないじゃないですか。私だって放課後ティータイムの一員ですから」

唯「じゃあ決まりだね!」

春香「すごいなぁ……」

美希「みんな団結してるの」

あずさ「これは私たちも負けてられないわ~」

亜美「うんうん!こりゃ本気出さないといけませんな!」

P「よし、それじゃあ準備はこっちで進めておくから、詳しいスケジュールが決まったら連絡するよ」

部室!

さわ子「話は聞かせてもらったわ!衣装は私に任せなさい!!」

唯「さすがさわちゃんPは頼りになるねぇ」

紬「楽しみにしておきます♪」

澪「(でも、さわ子先生がやる気出した時って……)」

梓「(発想が明後日の方向に飛んでいっちゃうような……)」

律「(……まあ、最悪衣装は前の学祭のでいいな)」

さわ子「それであなた達、演奏する曲はどうするの?」

律「プロデューサーさんはやれて3、4曲くらいって言ってたな」

澪「なら無難にカレー、ふでペン、ふわふわってところか」

梓「そうですね、それが妥当だと思います」

唯「……」ウーン

紬「唯ちゃんどうしたの?」

唯「ねえねえ、せっかくだからさ……」

P「……それにしても今週はいつも以上にスケジュールがキツキツだなあ。竜宮小町は二日連続別会場でライブだし、他の皆も生っすかスペシャルの事前収録があるし……」

小鳥「嬉しい悲鳴じゃないですか♪」

P「う~ん、でも何か嫌な予感がするんですよねぇ」

……アーイムレディアーユレイディ♪

P「電話だ。……もしもし、ああ田井中さん?うん、うん、え……何でまた?……!成程ね、そういうことなら全然大丈夫だよ。うん、じゃあ今度来たときにでも……え、ああもちろん内緒にしておくよ。じゃあよろしく」プツッ

小鳥「律ちゃんからですか?」

P「ええ。どうやら今度のライブは面白いことになりそうですよ」

小鳥「気になりますねぇ、教えてくださいよ♪」

P「本番までのお楽しみです」

小鳥「えぇ~」

ゴマエーゴマエーエガオーモナーミダデモ♪

P「……っと、今度は春香か。もしもし、お前今レッスン中じゃなかったか?ああ……え?いやまあ一応知ってるけど何で……!!ははは、そういうことか……いやいや、こっちの話……じゃあ一応確認してメールで送っとくよ。多分大丈夫だろ、うん。じゃあ後でな」プツッ

小鳥「大人気ですねぇ」

P「お蔭様で」

部室!

律「……はい、ありがとうございます!……よっし、オッケーだってさ」

唯「やったぁ!」

梓「でもやると決めた以上、徹底的に練習しますからね!」

唯「分かってるよぉ、あずにゃん。じゃあ早速……」

澪「練習するか」

唯「お茶にしよっか!」

梓「ゆ・い・せ・ん・ぱ・い?」ニコッ

唯「ジョ、ジョークだよあずにゃん……あは、あははは」ダラダラ

紬「まあまあ、梓ちゃん」

さわ子「いつも通りねぇ……」

ケイサンシテゲットーノヨテイフリマワサレヴェー♪

さわ子「あらメール…」

スタジオ!

春香「……プロデューサーさんにお願いしといたよ!」

真美「にっしっし、唯ねえちゃん達びっくりするよね!」

亜美「そりゃもう、いいサブプライムになるっしょ!」

律子「それを言うなら"サプライズ"でしょ。とにかく、決まったからにはしっかり練習するのよ」

響「わかってるさ!」

やよい「任せてください~!」

あずさ「うふふ、楽しみ」

美希「……zzz」

律子「言ってるそばから……こらっ!」ポカッ

美希「はふんっ!?」

律子「全く……」

美希「律子……さん、ひどいの!ほんのちょっと精神集中してただけなのに」

伊織「涎垂らしながらする精神統一なんて聞いたこと無いわよ」

美希「これがミキ流なの!」

ワーワー!

雪歩「あうぅ……け、けんかはダメだよ」

千早「……こんな調子で大丈夫かしら」

真「良くも悪くもいつも通りじゃないかな」

貴音「時が経っても変わらぬ関係というのは貴重なものです」

唯「(そしてどんどん日が流れていって……)」

平沢家!

唯「……すぴー」

憂「お姉ちゃーん!起きないと遅刻しちゃうよー!今日ライブ当日でしょー!」

唯「ん……ふあぁ……って、いっけない!急いで荷物準備しなきゃ!!」

憂「大丈夫だよ、昨日の内にちゃんと用意しておいたから」

唯「おお、持つべきものはやっぱ憂だねぇ。ありがと~」ナデナデ

憂「もうお姉ちゃんったら……じゃなくて、早くご飯食べないと遅れちゃうよ!」

唯「おおぅ!そうだった!」

憂「私は和ちゃんと純ちゃんと一緒に後から行くからね」

唯「憂達が来てくれるなら百人力だよ!」

ライブ会場!

律「前見たステージほどじゃないけど……」

梓「それでもかなり……」

澪「大きいな……いや大き過ぎるくらいだ」

紬「スタッフさん達に迷惑かけないようにしなくちゃ」

さわ子「ガチガチねぇ」

小鳥「ふふっ、月一回の定例ライブですし、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ♪」

律「いやいや、私ら完全にアウェイですから」

澪「それに加えて………」

『~スペシャルゲスト~青春ど真ん中!現役女子高生5人組による新時代ガールズバンド"放課後ティータイム"!!』

梓「何なんですかあの宣伝文句は」

小鳥「あー……あれは社長が悪ノリしちゃって」

さわ子「いいじゃない、嘘は書いてないんだし」

律「そういう問題じゃ……」

タタタタッ

唯「お待たせー!!」

梓「あ、唯先輩」

澪「遅いから心配したぞ」

唯「ごめんね澪ちゃ……!?」

紬「どうしたの、唯ちゃん?」

唯「ねえねえ!この看板に私達のことが書いてあるよ!」

律「ああ、そうだな」

唯「すごいっ!せっかくだから記念に写真撮っとこうよ!さわちゃんP、カメラよろしく~」

律「うわっ、急に引っ張るなって!」

澪「……私、時々唯が無性に羨ましくなるんだ」

梓「奇遇ですね、私もです」

小鳥「うふふ、青春って感じね。私も昔は……」

ピヨピヨピピピピピピピピ

小鳥「あら電話……プロデューサーさんからね」

小鳥「……お疲れ様です。はい、はい……ええっ!?」

唯「ええっ!?春香ちゃん達が遅れる!?」

小鳥「ええ、今プロデューサーさんから連絡があったの。移動中にちょっと事故があったみたいで……幸い怪我とかは無いみたいだけど、こっちに着くのは少し遅れちゃうって」

澪「そんな……」

梓「で、でも竜宮小町の皆さんもいますし。少し遅れるくらいならそんな大事には……」

紬「そ、そうよね。伊織ちゃんたちがいれば大丈夫……」

ピヨピヨピピピピピピピピ

小鳥「……!今度は律子さんから!?」

紬「もしかして……」

律「いやいや流石にそれは……」

小鳥「……律子さんたちの方も現場でトラブルがあって、その……開場までには間に合わないかもって」

律「えぇっ!?」

澪「嘘……」

さわ子「ちょっと、いくらなんでもそれは不味いんじゃない?」

小鳥「ええ……」

唯「あわわ、どうしようあずにゃん」

梓「こんなことって……」

小鳥「(……こんな偶然があるわけ無いわ。最近は何事も無かったから油断してたけど……これは間違い無く……)」

黒井「……おやおや、もうすぐライブが始まると言うのに随分と慌ただしいことだ。何かトラブルでもあったのかな?」

小鳥「く、黒井社長!?」

黒井「全く、これだから三流プロダクションは始末に負えん」

小鳥「……何かご用でしょうか?あいにく高木は今出払っておりますが」

黒井「それは残念だ。折角だから奴の顔を見ておきたかったのだがな」

黒井「だが高木だけでなく、あの小生意気なプロデューサーやアイドル連中の姿も見えないようだが、こんな状態でライブを始められるかね?」

小鳥「……っ」

黒井「ん……?」ジロッ

唯「(睨まれたっ!?)」

黒井「成程、こいつらが高木が新たにスカウトしたとか言うガールズバンドか」

澪「(こ、怖い……)」

黒井「どうやら高木も落ちるところまで落ちたようだな。こんな連中、私なら見向きもしないだろう」

律「んなっ!?」

黒井「ふん、まあいい。今日はあぐで観客としてここに来たのだからな。最高のステージを期待させてもらおうじゃないか。精々恥をかかないように頑張ることだな。ククク……ハーッハッハッハッハ」

小鳥「……」

小鳥「ふぅ……。すみません、嫌な思いをさせちゃいましたね」

律「い、いえ、音無さんが謝ることじゃないですよ……少し面食らっちゃいましたが」

さわ子「それにしてもさっきの失礼な人はなんなのかしら?いかにもステレオタイプの悪役って感じだったけど」

小鳥「……あの人は961プロダクションの社長です」

梓「961プロって業界最大手のあの961プロですか!?」

唯「知ってるの?あずにゃん」

梓「ええ、かなり有名ですから」

さわ子「成程ね。あまりいい噂を聞かないけど、今のが社長ならそれも納得だわ」

紬「765プロの社長さんとは全然雰囲気が違いました」

澪「怖かった……」

律「でも今はそんなこと気にしてる場合じゃないんじゃ……」

唯「そうだった!まず春香ちゃん達のことを何とかしなきゃだよ」

小鳥「ええ、これから私はスタッフさんに事情を話してきます。場合によってはライブ開始を遅らせることになるかもしれないけど……」

澪「仕方無い、ですよね」

紬「伊織ちゃんたち大丈夫かしら」

梓「少しでも早く来てくれることを祈るしかないです……」

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