サトシ「野生のピカチュウだ!殺せぇえええwww」(98)

ピカチュウ「ピカ!?」

ザシュッ!グチャッ!…ザクゥッ(トドメ)

サトシ「へへへ、追い剥ぎっと… よし!生肉ゲットだぜ!!」

サトシ「さてとこれをこんがり肉に…」

~♪

サトシ「チィ、焼き過ぎちまった」ポイッ

サトシ「…もう一匹狩るか」



~fin~

サトシ「おーいタケシー! 肉取ってきたぞー!」

タケシ「俺も山菜を集めてきたよ」

サトシ「タケシ、今日はどんな料理を作るんだ?」

タケシ「トキワの森で手に入る肉はポッポとピカチュウだけだからな……
ビードルは栄養価は高いけど毒があるし、キャタピーは臭いがきつい。トランセルになると調理が難しくなる。
だから肉ばっかりになっちゃうけど、頑張って飽きの来ない味に仕上げるよ」

サトシ「タケシの料理に飽きるなんてありえないよ!」

くぅ~w これにて追い剥ぎ終了です!




おまいらに言われたからちゃんと意味を調べてきたお(´・ω・`)

おい‐はぎ〔おひ‐〕【追(い)剥ぎ】
通行人を襲い、衣服・持ち物などを奪い取ること。また、その盗賊。ひきはぎ。「―にあう」

はい、完全に誤用です 本当にありがとうございました(´;ω;`)

タケシ「まずはピカチュウの電気袋を取りだして、慎重に電気を抜いていくんだ」

サトシ「電気なら俺の出番だぜ!」

タケシ「ああ、サトシなら多少感電しても大丈夫だろうしな。俺が合図するまで電気を抜いていってくれ」

サトシ「ここの神経をつっつくと電気が流れるんだよな。ちょっとセラミック包丁借りるぜ」

タケシ「その間に俺はわらびの根を砕いて山椒と合わせ、この間作ったパラス汁の残りに足してスープを作り直しておくよ」

タケシ「そのくらいでいったん止めて、電気袋にポッポの肉をつめるんだ」

サトシ「液抜きはしなくていいのか? 電解質ってのが体に良くないって言ってたじゃないか」

タケシ「このあたりのポッポはトランセルの汁を飲んでるからな。ちょうどリチウムの毒性をポッポの肉が消してくれるんだ。
同時にトキワのポッポ肉特有の苦みも薄くなって、一石二鳥になる」

サトシ「へぇー。タケシは物知りだなあ」

タケシ「あとはその電気袋を熱すれば、ちょうどいい感じに焼けるぞ。
袋自体と肉の表面は焦がしていい。炭化した部分を取り除けば、残っていた電気で柔らかくほぐれたポッポ肉が出て来るんだ」

タケシ「いけっロコン! ほのおのうず」

ロコン「こーん!」

サトシ「大分びりびりしてるけど、大丈夫か?」

タケシ「これくらいが美味しいんだ」

タケシ「じゃあ同じようにして残りの電気袋もやっておいてくれ」

サトシ「ああ!」

タケシ「さて、じゃあ俺はピカチュウ肉の方をやるか。いけっ、ルンパッパ! はっぱカッターで肉の表面に切れ目をつけるんだ」

ルンパッパ「るーんぱっぱっ!」

タケシ「ピカチュウ肉に山椒とイタドリを添えて、さっきのパラス汁を少しかける」

サトシ「これだけで美味しそうだぜ!」

タケシ「あとはリョウブの葉っぱで肉を包んで、煙で蒸すんだ」

サトシ「それならコータスの出番だな! コータス、ふんえんだ!」

タケシ「どんどん作ってくから、しばらくふんえんを続けてくれ、コータス」

タケシ「あとは山菜サラダ用にドレッシングを作るか……。サトシ、木の実の残りを出してくれ」

サトシ「この前買ったオレンの実とモモンの実、あとは日持ちするズリの実とゴスの実だな」

タケシ「よし、じゃあオレンの実をベースに作るか」

サトシ「ポッポ肉の電気袋詰め終わったし、俺が皮をむくよ」

タケシ「ありがとうサトシ。絞り汁を器に取っておいて、実はあとでピカチュウ肉の上に散らそう」

タケシ「よし、このオレンの実の汁にサラダ油を加え、ベイリーフの葉と刻んだものを混ぜる」

サトシ「乾燥させたベイリーフの葉っぱは万能の調味料だもんな! 香りも良いし、ほのかにピリッとくる感じで食がすすむぜ!」

タケシ「ゴスの実は皮を向いて一口大に切り、ヤブレガサやイタドリ、乾燥パラス肉と一緒に炒める。
ピカチュウ肉のスモークが出来上がったら、コータスの上にフランパンおいといてくれ」

サトシ「分かったぜ!」

サトシ「これで出来上がりだな」

タケシ「まず山菜とパラスのスープ」

サトシ「ズバットの骨でダシを取ってから、パラス肉をじっくり煮てほぐしたんだよな。
キノコの方にもパラス肉とズバット骨の味が染み込んでて、コリコリした食感と相まってほんとうまかったぜ!」

タケシ「今回はパラスの赤・黄色に加えて山菜の緑が増えたから、見た目にも綺麗になった」

サトシ「わらびの根でとろみがついて、大分感じが変わったな。しんなりした山菜に、コリコリしたキノコ、口の中でとろけるパラス肉。
それにとろみのついたスープが絡みついてきて、まるでいつかのフカマルフカヒレスープみたいだ」

タケシ「次はポッポ肉の電気袋詰めだ」

サトシ「普段と違って特に味付けしてないんだよな」

タケシ「都会のポッポと違ってキャタピーとトランセルを食生活の中心にしてるから、肉に甘味がついているんだ。
街のポッポは雑食だから味も歯応えが無いし、臭みが強くて美味しくないけど、トキワのポッポはそのままでも美味いぞー」

サトシ「へー。じゃあまずは胸肉から……おお!」

タケシ「どうだ、ヤマブキで追い剥ぎして奪ったポッポより断然うまいだろ!」

サトシ「ああ! 胸肉ってパサパサしてるものだけど、これは凄く舌触りがいいよ」

タケシ「袋の中で熱せられたから蒸気の逃げ場が無くて、肉に瑞々しさが残ってるのもあるけど
何よりトキワのポッポ肉そのものが甘くて柔らかいんだ。噛んだあと?み込まずにいると、肉の奥から甘味が染み出て来るぞ」

サトシ「すげぇ……。ポッポ肉ってこんなに美味かったのか」

タケシ「手羽先の部分は外から内にむかって柔らかが増す食感が楽しいし、ささみも筋まで食べれて美味いぞ」

サトシ「もも肉のこくのある味もいいなあ……」

サトシ「次はお楽しみのピカチュウ肉だ」

ピカチュウ「ピッカァ!」

タケシ「ははっ、そう焦るなよ。まずは肉を包んだ葉っぱを取らないと」

サトシ「この葉っぱは食用じゃないのか?」

タケシ「ああ。ちょうど花を咲かせていたから、葉っぱに香りがついててな。
だからこの葉っぱでくるんだら肉に良い香りつけができると思って」

サトシ「そうか、木片でやったわけじゃないのに燻製らしい香りが出てるのは葉っぱのおかげなのか」

タケシ「さ、葉を取って、肉が出てきたぞー」

サトシ「葉の包みに肉汁がたまって、湯気が食欲をそそるなあ」

タケシ「パラス汁と混ざった肉汁も美味いぞー。包みを持って飲んでみろよ」

サトシ「肉のうまみが染み込んでキノコがますますうめぇ!」

タケシ「パラスのキノコは味が薄くて固めだけど、それは逆に言えばどんな味も重ねられるってことなんだ。
素が硬いから形崩れの心配無しにいろんな味を吸収していく。パラスはグルメ界のドーブルみたいなものなんだ」

タケシ「メインのピカチュウ肉を食べる前に、山菜サラダも味わってくれよ」

サトシ「ああ! オレンの実のさっぱりしたドレッシングが山菜に良くあってるぜ!」

タケシ「山菜は良く水洗いして苦みを落としておいたから、アクセントのベイリーフが上手く溶け込んでるだろ」

サトシ「まとめていっきに口に入れると、それぞれの繊細な味が混じりあって高級料亭みたいな味がするぜ!」

タケシ「そんなにがっつくなよ、肉だけ食べてると口が脂っこくなっちゃうから、肉の合間に食べると良い」

サトシ「肉の上に乗せても良さそうだな」

タケシ「とろみがついて主張の強くなったスープとも合うように作ってある。
単体で食べてもいいが、他のものと一緒に口に入れるとより一層うまいぞー」

ピカチュウ「ぴぃかー!」

サトシ「ああ、そろそろメインディッシュにいくか」

タケシ「本格的な燻製をやると時間がかかるから、火力の高いふんえんで簡易的に作ったが……」

サトシ「切り分けたときの肉のグラデーションは完璧な生スモークだ!」

タケシ「塩が残り少なかったから塩漬け塩抜きを抜かして、切れ込み入れて山椒とパラス汁を染み込ませたんだ。
風乾燥もやってないけど、ピカチュウ肉は日常的に電流を浴びてるのもあって始めから乾いてるからな」

サトシ「よくわかんねぇけど凄く濃厚な味だ。山椒の辛味で食が進むぜ!」

タケシ「サラダと一緒に食べたり、パラスのスープにつけてみたりしてもうまいぞ」

サトシ「ほんとだ! パラススープの中でほぐすとまた違った味わいだ!」

タケシ「赤い身の隙間に透き通ったスープが染み込んでくのが綺麗だろ?」

サトシ「しろがね山の夕焼けみたいだぜ!」

ピカチュウ「ぴかぴーかぁ!」

タケシ「ピカチュウも満足してくれたみたいで嬉しいよ」

サトシ「タケシは料理の天才だな!」

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