サトシ「帰ってきたぞー!」ピカチュウ「ピカピー!」 (65)


1スレ目
セレナ(サトシ・・・)

2スレ目
ロケット団(ジャリボーイ・・・///)

3スレ目
サトシ「何だよシトロン、話って。」

の第四話です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428826757


セレナ「もう、元気ね~。」

ユリーカ「お兄ちゃん、大丈夫?」

シトロン「ウップ。少し酔いました・・・」オエッ

見事カロス地方でのバッチを全て集めたサトシ。一年後のカロスリーグに向けて、ここ、カントー地方に帰ってきた。

サトシ「ん~。懐かしいな、このかおり。」クンクン

ピカチュウ「ピカ・・・」クンクン

セレナ「ねぇサトシ、早くオーキド研究所へ行きましょ!」

サトシ「そうだな!皆行こうぜ!俺が案内するよ。」

ユリーカ「ほら早く!お兄ちゃん。」グイッ

シトロン「オェッ。待ってくださーい!」タッタッタッ

???「ターゲット、今到着したわ。」

???「了解。こっちも今準備出来たわ。すぐに戻ってきて。」

???「了解。」


サトシ「着いた・・・。マサラタウンだ!」

セレナ「なんか懐かしいかも・・・」

ユリーカ「わぁ~、何もない。」

シトロン「こらユリーカ!失礼ですよ!」

サトシ「ハハハ。良いんだよ、そういう町だから。じゃ、研究所に行こうぜ!」

シトロン「はい!」

セレナ・ユリーカ「うん!」


ガチャ

サトシ「こんにちは~!博士、帰ってきましたよ!」

シーン

シトロン「誰も居ないようですね。」

サトシ「あれ?おっかしーなー。」キョロキョロ

ユリーカ「出掛けているとかは?」

セレナ「今日に限って、それは無いと思うよ?」

サトシ「取り合えず、他の部屋に行ってみるか。」

???「ターゲット、侵入しました。作戦を決行します。」

???「了解。」

ピカチュウ「ピカ?」


ガチャ

サトシ「博士~、帰ってきましたよ~」

シトロン「ここもいませんね。」

サトシ「う~ん、ケンジも居ないなんて・・・」

ユリーカ「電気もついていないし、やっぱり居ないんだよ!」

サトシ「それはそれで凹むな~。」

コソコソコソ

???×3「わ!」

四人「うわ!」ドテッ


パチッ

サトシ「いてててて、誰だよ・・・ってカスミ!?」

カスミ「やっほ~♪」

サトシ「ハルカ、それにヒカリ!!」

ハルカ「久し振りかも♪」

ヒカリ「久し振りね!サトシ♪」

サトシ「皆久し振り!でも、なんでここに?」

オーキド博士「ワシが呼んだんじゃよ。」

サトシ「オーキド博士!」

カスミ「だからこうやって会いに来たって訳。」

ユリーカ「おねーちゃん達キープ!お兄ちゃんをシルブプレ!」

ヒカリ「シルブプレ?」

シトロン「ユリーカ、それは止めろって言ってるだろ!///」

ユリーカ「お兄ちゃんだけじゃ心配だから、お嫁さんをキープしとかないと!」

シトロン「小さな親切、大きなお世話です!」

ハルカ「サトシ、少しカッコ良くなったかも♪」ボソッ

セレナ「!?」


シトロン「サトシ、この方達は?」

サトシ「あぁごめんごめん。紹介するよ。まず、カントーやジョウト地方を旅した一番最初の仲間、カスミ。」

カスミ「よろしく!」

サトシ「次に、ホウエン地方を旅した二番目の仲間、ハルカ。」

ハルカ「よろしくかも♪」

サトシ「最後に、シンオウ地方を旅したヒカリ。」

ヒカリ「私ヒカリ。よろしく!」

ユリーカ「皆サトシがキープしてんの?」

シトロン「だから失礼ですよ!」

セレナ(皆カワイイ・・・。サトシの事どう想ってんのかな。)


サトシ「次は今一緒に旅している新しい仲間を紹介するよ。まず、俺とピカチュウを助けてくれたシトロンとユリーカ。」

シトロン「シトロンです。そして妹のユリーカ。」

ユリーカ「私ユリーカ!こっちはデデンネ!」

デデンネ「デネデネ!」

サトシ「最後に、俺の婚約者、セレナ。」

三人「!?」

セレナ「ちょっとサトシ!///」

サトシ「この四人で旅しているんだ!」

カスミ(この子が・・・)ムカッ

ハルカ(サトシの・・・)ムカッ

ヒカリ(婚約者・・・)ムカッ

過去スレのリンク貼ってほしい


ハナコ「久し振りね、サトシ!」

サトシ「ママ!ケンジも!」

ケンジ「元気にしてたかい?

サトシ「あぁ!俺のポケモン達は?元気か?」

ケンジ「みんなピンピンしてるよ。」

セレナ「オーキド博士、お久し振りです!セレナです!覚えてますか?」ドキドキ

オーキド博士「おぉセレナ君か。サマーキャンプ以来じゃな!」

ケンジ「そうそう、サトシにとって懐かしい人が来てるよ。」

サトシ「懐かしい人?」

???「久し振りだな!サトシ。」

サトシ「その声は・・・タケシ!」

タケシ「よっ!」

サトシ「何だよ、もうポケモンドクターになったのか?」

タケシ「まだ見習いだけどな。」

サトシ「でも凄いぜ!俺より先に夢叶えるなんて!」

シトロン「すみません。あの方は?」

カスミ「あぁ、タケシよ。」

シトロン「タケシ?」

ヒカリ「えぇ。カントーからシンオウまで一緒に旅した仲間よ。」

シトロン「付き合い長いんですね~。」

ユリーカ「サトシって色んな人と旅してたんだね~。」

ハナコ「さぁ、今日は私達の家でパーティーよ!」

サトシ「マジで!?やったー!」

ハナコ「セレナちゃん達もいらっしゃい。」

セレナ「え?良いんですか?」

ハナコ「勿論!今までサトシがお世話になっているもの。カスミちゃん達もよ!」

シトロン「じゃあ、お言葉に甘えて。」

みんな「「「失礼しまーす!」」」

>>11
すみません。
これが、第一話です。

セレナ(サトシ・・・)
セレナ(サトシ・・・) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427797618/)

第二話
ロケット団「ジャリボーイ・・・///」
ロケット団「ジャリボーイ・・・///」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427893333/)

第三話
サトシ「何だよシトロン、話って。」
サトシ「何だよシトロン、話って。」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428148066/)


サトシの家にて

サトシ「うお~!やっぱりママとタケシの料理はうまいぜ!」ガツガツ

ピカチュウ「ピカピ!」ガツガツガツ

セレナ「ちょっと二人とも凄い食べっぷりね。」

サトシ「だって、久々のママとタケシの料理だぜ?」ガツガツ

「「「「ハハハハハハ」」」」

セレナ「でも、ホントに美味しい!タケシさん、今度作り方教えてください!」

タケシ「あぁ、良いよ。」

サトシ「で、カスミ達はいつまでここにいるんだ?」

カスミ「何言ってんのよ。今日からずっとよ♪」

サトシ「?」

ハルカ「ちょっと先乗りしないでほしいかも!」

サトシ「どういうことだ?」

ヒカリ「だから、これからはずっとサトシと一緒っていうこと♪」

セレナ「!?」

ユリーカ「お兄ちゃんお兄ちゃん、修羅場だね♪」コソコソ

シトロン「こらユリーカ!!」コソコソ


サトシ「ふぅ、腹もいっぱいになったし、風呂にでも入ろうかな。」

キラン☆

サトシの一言で女子が動き出す。

カスミ「ねぇサトシ、私と入らない?」

セレナ「!?」

ハルカ「ちょっとカスミ、しゃしゃり出ないでほしいかも!サトシは私とだよね~♪」

セレナ「」

ヒカリ「サトシ、二人が争ってる間に一緒に入ろ!」

カスミ「ちょっとヒカリ!何抜駆けしようとしてんのよ!」

ハルカ「サトシは渡さないかも!」

ヤンヤヤンヤ

サトシ「おい落ち着けよみんな。俺は一人でゆっくり入りたいんだ。」

カスミ「そっか・・・。ならしょうがないわね。」

ハルカ「サトシも今日帰ってきて疲れてるもんね。」

ヒカリ「じゃ、また今度ね!」

サトシ(また今度って言われても、一緒に入らないけどな。)

ユリーカ「サトシ。」

サトシ「え?」

シトロン「セレナが・・・」

セレナ「」ボケー

サトシ「おいセレナ、大丈夫か?」

セレナ「え?う、うん。大丈夫・・・」

サトシ「そっか・・・。何かあったらすぐに言えよ!」

セレナ「う、うん。」

シトロン「・・・」


サトシはみんなに旅の話をしていた。

こうしているうちに夜は深くなり、みんな寝ることにした。


ヒカリ「サトシ、おやすみ~♪」

サトシ「おう、おやすみ。」

ガチャン

サトシ「ふぅ~。久々に帰ってきたのに、凄く疲れたな。」(セレナの奴、今日元気無かったけど大丈夫かな・・・。明日デートでも行こうかな。)

シトロン「サトシ、お疲れ様です。」

サトシ「あぁ、スゲー疲れたよ。」

シトロン「セレナ、凄く寂しそうでしたよ。」

サトシ「だよな。だから明日デートに行こうかなって思ってんだ。セレナに寂しい思いはさせたくないからな。」

シトロン「そうですね。でもあの三人はどうするんですか?」

サトシ「何とかするよ。」

シトロン「そうですか。二人水入らずの時間を流石に邪魔しないでしょう。」

サトシ「それにしても、驚いたな。何であんなに俺にくっつこうとするんだろう。」

シトロン「確かに。」

サトシ「何か企んでるのかな?」

シトロン「さぁ。でもユリーカ程ではないと思いますよ!」

サトシ「ハハハ、それもそうだな!」

シトロン「サトシ、セレナの事、お願いします。」

サトシ「おう!任せろ!」

こうして二人とも眠りについた。


コーケコッコー

サトシ「う~ん。朝か。」ファー

コツコツコツ

ヒカリ「おはよう、サトシ♪」

サトシ「おはよう。あれ?他のみんなは?」

ヒカリ「まだ寝てるの。だから、今二人きりだよ///」

ドン!

ハルカ「ちょっと、勝手に二人きりにしないでほしいかも!」

カスミ「何鍵掛けてんのよ!」

ヤンヤヤンヤ

セレナ「・・・」

サトシ「! おはよう、セレナ。」

セレナ「お、おはよう。」

サトシ「あのさ、今日デートに行かないか?///」

セレナ「え?」

三人「「「!?」」」

サトシ「いつもはさ、シトロンとユリーカがいるだろ?だから、たまには二人でどっかに行こうぜ///」

三人 サラサラサラ・・・

サトシ「ポケモン達も研究所に置いていって、デートに行こ!」

セレナ「サトシ・・・、うん!///」

サトシ「悪いなカスミ、ハルカ、ヒカリ。今日はそういう事だから、構ってやれないんだ。今度遊んでやるから。」

カスミ「ま、しょうがないか。」

ヒカリ「二人付き合ってるもんね。」

ハルカ「ポケモン達は任せてほしいかも!」

サトシ「ありがとう。セレナ、準備が出来たら行こうぜ!」

セレナ「うん!ちょっと待ってて!」(サトシからデートに誘ってくれるなんて///)

サトシ「ピカチュウ、今日は研究所のみんなと遊んでてくれ。」

ピカチュウ「ピカ!」

シトロン「おはようございます。サトシ、もう出発ですか?」

サトシ「あぁ、セレナの準備が出来次第な。」

シトロン「そうですか。気を付けて!」

サトシ「サンキュー、シトロン。」

セレナ「サトシ!お待たせ!」

サトシ「じゃあ行くか!じゃあな、ピカチュウ、みんな!」

みんな「「「いってらっしゃーい。」」」ノシ

ピカチュウ「ピカピー!」ノシ


サトシ「セレナ、どこ行きたい?」

セレナ「え~と、取り合えず、サトシのおすすめの場所に行きたいな!」

サトシ「おすすめか・・・。じゃあ、タマムシシティに行くか!」

セレナ「うん!」


タケシ「よ~しよし、みんな良い子だな~。」

カスミ「タケシってホントにポケモン好きよね~。」

タケシ「ポケモンは家族みたいなものだからな!」

ヒカリ「は~、サトシと“二人っきり”で遊びたかったな~。」

ハルカ「ちょっと、“二人っきり”はおかしいかも!」

ケンジ「ちょっと二人とも落ち着いて・・・」

ハルカ・ヒカリ「「ケンジは黙ってて!」」

ケンジ「はい・・・」

シトロン「サトシはモテモテですね。」

ユリーカ「ねぇ、三人はサトシの事好きなの?」

三人「「「えっ///」」」


ユリーカ「昨日を見る限り、サトシの事好きなのかな~って。」

カスミ「えぇ、好きよ///」

ハルカ「私も///」

ヒカリ「私だって///」

ユリーカ「サトシのどういう所が好きなの?」

カスミ「う~ん、やっぱり、何事にも一生懸命な所かな~。」

ハルカ「私もそうかも~♪」

ヒカリ「特にロケット団からポケモンを救うところとか・・・」

三人「「「キャー///」」」


その頃のロケット団

ロケット団「「クシュン。」」

ムサシ「ちょっと、誰か噂してんじゃないの?!」

コジロウ「さぁ、ジャリンコじゃないか?」

ニャース「喋ってないで、とっとと働くにゃ!」

ロケット団「「わっせ、わっせ。」」


借金返済のため、一生懸命働いていた。


シトロン「では、何故すぐに気持ちを伝えなかったのですか?」

ハルカ「それは・・・、旅が気まずくなるから・・・」

ヒカリ「私とカスミはタケシと三人旅だったから・・・」

ケンジ「あれ、カスミに関しては僕を忘れてない?」

カスミ「うるっさい!」ドコッ

ケンジ「うっ・・・」バタ

カスミは見事にケンジの溝にパンチをかました。

シトロン「確かに、三人旅は気まずいですね。特にタケシは・・・」

タケシ「俺は別に良かったんだけどな。」

三人「「「え?」」」


タケシ「三人がサトシの事好きだって知ってたし、俺は別に気にしてなかったぞ?」

三人「「「何で早く言ってくれなかったの~!!」」」

三人はタケシに怒鳴り込んだ。それに驚いたタケシは

タケシ「別に言うことじゃないだろ・・・。気持ちを伝えるのはお前達次第なんだから。」

と言い、三人は赤面になった。

ユリーカ「じゃあ、サトシが帰ってきたらちゃんと気持ちを伝えなきゃ!」

ヒカリ「でもサトシにはセレナがいるし・・・」

シトロン「好きな相手に彼女や婚約者がいるなら、気持ちを伝えてはいけないなんてルールはありませんよ。」

ヒカリ「えっ・・・」

シトロン「本当に好きなら、ちゃんと好きって言うべきです!大丈夫ですよ。そんなことで、サトシは皆さんの事を嫌いになんてなりませんよ。」

カスミ「シトロン・・・。そうね、ちゃんと伝えよう!」

ハルカ「うん!相手がいたって関係ないかも♪」

ヒカリ「二人とも、頑張ろうね!」

ハルカ・カスミ「「うん!」」

恋のライバル同士だった三人は、いつの間にか共同体になっていた。

ユリーカ「お兄ちゃん、たまには良いこと言うね!」

シトロン「そうですかね?///」


タマムシシティのデパートで色々買い、、マサラタウンに帰るサトシ達。楽しかったデートのはずが、何故か暗い顔をしているセレナ。一体どうしたのか。

サトシ「セレナ、どうしたんだ?さっきから暗い顔をして・・・」

セレナ「ううん、何でもない。」

サトシ「楽しくなかったか?」

セレナ「いや、楽しかったよ!こうやってカントーのお土産も買えたし。」

サトシ「そっか・・・。ごめんな。」

セレナ「何でサトシが謝るの?」

サトシ「昨日、セレナの事を考えずに盛り上がって・・・」

セレナ「そんな、サトシにとっては久々の仲間だもん!盛り上がるのもしょうがないよ!」

サトシ「でも、昨日あんなに寂しい顔してたし・・・」

ちょっと考え事をしていただけ!さ、早く帰ろ!」タッタッタッ

サトシ「セレナ!」

走り出したセレナを呼び止める。

セレナ「何?」クル

サトシ「・・・もしかして、あの三人の事か?」

セレナ「え?」




サトシ「正直に言ってくれ。」

セレナ「・・・私、あの三人が怖いの。あの三人を見ていると不安になってくるの。三人とも可愛いし、サトシとの付き合いも長い。だから、サトシが私よりあの三人の方が良いのかなって思って・・・」ウル

セレナの目は涙で滲んでいた。

セレナ「でも、サトシが今日デートに誘ってくれて嬉しかった。まだ私の事を好きでいてくれた。でも、マサラタウンに戻ったら私、また一人になっちゃう。」

サトシ「セレナ、お前・・・」

セレナ「でも、サトシがあの三人の方が良いって言うならそれでも良いよ!大好きなサトシの為だし、正直、あの三人に勝てないもん!」ウルウル


サトシは今にも泣きそうなセレナを抱き締めた。

サトシ「そんな訳ないだろ。確かに、あの三人も好きだ。でも、あくまでトレーナーとしてだ。それ以上にセレナが好きなんだ。俺が誰に何されようと、俺の気持ちは変わらない。」

セレナ「こんな私でも?」

サトシ「当たり前だろ!俺は笑っているセレナも、怒っているセレナも、全部好きなんだから。セレナを棄てるなんて事、絶対にしない。だって、セレナがあの時、気持ちを伝えてくれたんだから。」

セレナ「う・・・、うわ~ん。」

サトシ「ごめんな、不安にさせて。」

セレナは泣き続けた。サトシの胸に抱かれながら・・・

セレナ「ぐすっ・・・。ごめんね、サトシ。」

サトシ「大丈夫か?」

セレナ「うん。ありがとう。」

サトシ「心配すんなって。セレナ、こっち向いて。」

セレナ「え?っ///」チュッ

サトシ「・・・これで完璧だな!」

セレナ「もう、サトシったら///早く帰ろ?みんなが待ってるわ!」

サトシ「あぁ。」

こうして、サトシとセレナのデートは無事に終わった。セレナの悩みも解消され、一件落着かと思われた。が、このあと二人にとって、一番の災難が起きることを、サトシ達はまだ知らない。


サトシ「ただいまー!」

タケシ「おぉ、お帰り!」

ピカチュウ「ピカピ〜!」

サトシ「おっ、ピカチュウ。元気にしてたか?」ナデナデ

ピカチュウ「チャ〜!」

セレナ「テールナーとヤンチャムも元気だった?」

テールナー「テルテル!」

ヤンチャム「チャムチャム!」

サトシ「セレナ、先に風呂行ってこいよ。」

セレナ「うん、そうする。」

セレナは風呂場に入って行った。


カスミ「…ねぇサトシ、私達一人ずつ話がしたいんだけど、良いかな?」

サトシ「俺と?別に良いけど、何で別々に…」

ヒカリ「良いから、まずはカスミと話していらっしゃい!」ドン

サトシ「うわっ!何だよ、全く…」

カスミ「サトシ、場所移動しよ。」

サトシ「ここじゃダメなのか?」

ハルカ「良いから行って来なさい!」ドン

サトシ「何でそんなに雑に扱うんだよ。」

三人「…」

カスミ「行こ。」

ガチャ バタン

サトシとカスミは家から出て、近くの草むらに行った。
この後、悲劇が起こることを誰も知らない。


サトシ「どうしたんだ?カスミ。俺と話がしたいなんて…」

カスミ「サトシ、私ね貴方と旅をして、色々な事があって、凄く楽しかった。」

サトシ「俺も楽しかったぜ!特にカスミは俺にとって一番最初の旅の仲間だしな。あの時、カントーに帰ってきて、旅の終わりの別れが辛かったぜ。」

カスミ「私も。でも辛いものじゃなかった。苦しかった。ハナダシティに帰って、毎晩泣いた。」

サトシ「カスミ…、そこまで。」

カスミ「あの時、ホントはサトシと別れたくなかった。ずっと一緒に居たかった。だって…」

サトシ「だって?」

カスミ「だって、サトシの事が好きなんだもん!」

サトシ「俺も好きだよ?」

カスミ「え…」

サトシ「トレーナーとして、色々叩き込まれたからな!カスミには感謝…」

カスミ「違うの!!」

サトシ「え?」


カスミ「多分、サトシの言ってる‘好き’はトレーナーとしての‘好き’でしょ?私はそうじゃない。一人の男の子として、サトシに恋したの!」

サトシ「う、嘘だろ?」

カスミ「嘘じゃない!私は心からサトシが好き、大好きなの!」ウル

サトシ「分かった!だから泣くなよ。カスミの気持ちは十分伝わった。」

カスミ「ホント?」グス

サトシ「あぁ、本当だ。だから泣き止んでくれ。可愛い顔が台無しだぞ?」

カスミ「それ、みんなに言ってるでしょ。」

サトシ「カスミが初めてだ。」

カスミ「フフッ。ありがとうサトシ。お陰で気持ちが楽になった。」

サトシ「そっか…。ごめんな、俺がもっと早く気付いていれば…」

カスミ「ううん、伝えなかった私が悪いの。セレナ可愛いし、サトシとなら上手くやっていけるよ!」

サトシ「カスミ…」

カスミ「サトシ、最後に私のワガママ聞いてくれる?」

サトシ「何だ?」

カスミ「前、向いて。」チュッ

カスミはサトシの頬にキスをした。

サトシ「!?///」

カスミ「サトシ、大好きだよ!」

サトシ「…///」

カスミ「へへっ///。次呼んでくるね!」タッタッタッ

カスミは少し照れながら、家に戻って行った。

サトシ「カスミが俺の事好き…か。」



ガチャ

カスミ「たっだいま〜♪」

ハルカ「なんかルンルンかも。」

ヒカリ「どうだった?」

カスミ「ちゃんと伝えられた♪気持ちも楽になったし、この後の旅が楽しくなりそう!次、ハルカでしょ?サトシ待ってるよ!」

ハルカ「うん。じゃあ、行ってくるね!」

バタン

シトロン「サトシも忙しいですね。」

タケシ「そうだな。」

ユリーカ「モッテモテ〜」


ハルカ「サトシ、お待たせ〜♪」

サトシ「お、おう。」(やべ、さっきのカスミの件があるからちょっと気不味いな…)

ハルカ「どうしたの?」

サトシ「い、いや、何でも…」ドクドク

ハルカ「カスミに何かされた?」

サトシ「う///」

ハルカ「何されたの?」

サトシ「えっ、あ…」

ハルカ「正直に言って!」グイッ

ハルカはサトシにのしかかり、顔を近づける。サトシの鼓動がさらに早くなり、まともにハルカの顔が見れなかった。

サトシ「ハルカ…、顔近い///」ドクドクドク

ハルカ「言わないとどかないかも♪」(照れてるサトシ、可愛い///)

サトシ「わ、分かった!言うよ。言うからどいてくれ!」

ハルカ「よろしい。」(もう少しあの体勢でいたかったかも…)


サトシは先程の出来事をハルカに全部話した。

ハルカ「ふ〜ん。そんな事があったんだ。」

サトシ「正直分からないんだ。何故そこまで俺が好きなのか。セレナの時も最初はそうだった。でも、俺も少し気になっていたからな。セレナの気持ちがわかった時、俺もセレナが好きになった。」

ハルカ「じゃあ、あの時私もちゃんと伝えていれば、今頃どうなっていたんだろうね。」

サトシ「え?」

ハルカ「私もね、ホウエンに帰るとき、凄く辛かった。こんな気持ち初めてだったもん。」

サトシ「まさか、ハルカ…」

ハルカ「サトシにしては察しが良いわね。私もサトシが好きよ。トレーナーとしてじゃなく、一人の男の子として、サトシが大好き!」

サトシ「ハルカまで…。何でそこまで?」

ハルカ「サトシの一生懸命さが私が好きになった理由、かな。でも、サトシにはセレナがいるし、気持ちだけ伝わればそれで良い。だって、この後サトシと一緒なだけで嬉しいもん!」ウル

ハルカの目にも涙がにじむ。その涙をサトシが手で拭った。

サトシ「分かった。俺も鈍感すぎた。ごめん。」

涙を拭った後、サトシは軽くハルカを抱きしめた。


ハルカ「サトシ、これからも一緒に旅出来るよね?」

サトシ「そっか、昨日言ってた"ずっと一緒"はそういう意味だったのか。別に良いよ。」

ハルカ「ありがとうサトシ。大好き!」ギュウ

サトシ「お、おい///」

ハルカ「目、つぶって。」

サトシ「まさか…」

ハルカ「良いから!」

サトシ「はい…」

サトシは言われるがまま目を閉じた。そしたら、サトシのおでこに柔らかいものを感じた。これは多分、いや間違いなくハルカの唇である。ハルカはサトシのおでこにキスをしたのだ。

ハルカ「もう良いよ。ありがとね、サトシ。ヒカリ呼んでくる!」

そう言うと、ハルカはその場を去って行った。

サトシ「///」



ガチャ

ハルカ「ヒカリ、サトシが待ってるかも♪」

ヒカリ「かもって何よ!じゃ、行ってくるね。」

セレナ「ハルカもサトシに告白したの?」

ハルカ「あれ?何で知ってんの?」


時は数分前に遡る。

セレナ「サトシ、お風呂空いた…っていない。」

シトロン「お帰りなさい。サトシは今取り込んでいまして…」

セレナ「ハルカもいないし…。は!まさか…」

ユリーカ「落ち着いてセレナ。サトシは大丈夫だから!」

カスミ「別に貴方からサトシを奪ったりしないから。」

ヒカリ「ただ話がしたいだけ。」

セレナ「え?」

タケシ「今、サトシとハルカが話している所だ。」

セレナ「何でそんな事を?」

シトロン「実は、二人がデート中に聞いたんです。サトシの事が好きなのかって。」

セレナ「そしたら?」

シトロン「三人とも好きだって言ってましたよ。」

セレナ「じゃあ話をしてるって…」

カスミ「ただ気持ちを伝えるだけ。」

ヒカリ「本当は旅の途中に言いたかったんだかど、伝えたら伝えたで気不味くなりそうだし…」

タケシ「俺は別に良かったんだけどな。」

ヒカリ「ホントはここでも言うつもり無かったんだけど…」

シトロン「僕が言ったんです。好きならちゃんと伝えるべきだって。」

カスミ「だから、旅の途中で告白した貴方が羨ましいわ。」

ヒカリ「サトシもこんな可愛いこと付き合えて、幸せね。」

カスミ「大丈夫よ!サトシは貴方一筋だったから。」


セレナ「って訳」

ハルカ「そ〜なんだ。」

シトロン「今頃サトシとヒカリはどんな感じなんでしょう。」

セレナ(サトシ…)


-------------------------------

サトシ『それ以上にセレナが好きなんだ。俺が誰に何されようと、俺の気持ちは変わらない。』

-------------------------------




セレナ(その言葉を信じてる…)

セレナはただ祈る事しか出来なかった。



ヒカリ「サトシ、お待たせ〜♪」

サトシ「あぁ。」

ヒカリ「隣、良いかな?」

サトシ「別に良いよ。隣の方が話しやすいだろ。」

ヒカリ「あのねサトシ、私ね…」

サトシ「なぁヒカリ。」

ヒカリ「え?」

ヒカリが話している所にサトシが口を開いた。

サトシ「みんなさ、何で俺の事を好きになんのかな。」

ヒカリ「何でって…」

サトシ「ハルカに言われたんだ。俺の一生懸命な所が好きになったって。俺は当たり前の事をしてるだけなのに。」

ヒカリ「その当たり前が、私達にとってカッコいいの。」

サトシ「え…」

ヒカリ「ジム戦だったり、ポケモン捕まえる時だったり、何より一番カッコいいのがピカチュウをロケット団から助けるとこ。サトシにとっては当たり前かもしれないけど、私達にとってはすっごくカッコいいの。何事にも前向きに接しているサトシが、私は好きなの!!」

サトシ「ヒカリ、俺は…」

ヒカリ「だから!セレナが羨ましいの…。そんなサトシと付き合えて、結婚するなんて…」グス

サトシ「お前まで泣くなよ。」

ヒカリ「私、後悔してるの…。一緒に旅しているときに伝えれば、サトシは少しでも私を見てくれたんじゃないかって。」

サトシ「ヒカリ、俺の初恋の相手はヒカリなんだ。」

ヒカリ「えっ…」


ハルカ「サトシ達、ちょっと長いかも。」

セレナ「私、ちょっと見てくるよ。」

その行動が、やがて彼女にとって悲劇を生むことになる。


サトシ「コンテストでのヒカリ、可愛かった。その時は自分の気持ちがよく分からなかった。でも、シンオウを出る前、ヒカリとハイタッチした時、思ったんだ。もうヒカリとは逢えない、これが最後のハイタッチなんだって。」

ヒカリ「サトシ…」ウル

サトシ「でも、イーストイッシュでまた逢えた。凄く嬉しかった。その時、気持ちを伝えようと思ったんだ。でも…」

ヒカリ「でも?」

サトシ「怖かったんだ。もしここで告白したら、ヒカリに嫌われるかもしれない、二度と口を聞いてくれないかもしれない。そう思ったんだ。だから、俺はヒカリを諦めた。旅に集中しよう、早く夢を叶えよう、そう決めた。でもセレナは違った。こんな臆病な俺と違って、自分の気持ちを伝えてくれた。そんなセレナを好きになった。だから付き合い始めたんだ。」

ヒカリ「そんな…。じゃあ私、サトシと…」

サトシ「かもしれないな。」

ヒカリ「うわ〜ん。」

ヒカリは我慢出来ず、泣いてしまった。

サトシ「ごめんなヒカリ。俺が悪かった。」

ヒカリ「うわ〜ん、あ〜ん…」

ヒカリは泣き続けた。過去の自分を悔んで。サトシも同じ気持ちだった。

サトシ「ヒカリ、これだけ言わせれくれ。」

ヒカリ「ぐすっ。何?」

サトシ「好きだった。」

ヒカリ「私は今でも好き、大好きよ。」

二人はしばらく抱きしめあった。

サトシ「じゃあ、帰ろっか。」

ヒカリ「うん。」

二人は立ち上がろうとした時、ヒカリのバランスが崩れ、サトシに倒れ込んだ。その時、サトシの唇とヒカリの唇が重なったのをセレナは見ていた。

セレナ「サトシ…、嘘でしょ…」

過去作見てないからわからんけどアイリスとデントは出るん?


少しして、サトシとヒカリが帰ってきた。

ユリーカ「あれ、セレナは?」

サトシ「セレナ?見てないけど…」

シトロン「おかしいですね。先程二人の様子を見に行ったはずなんですけど…」

サトシ「先程…?まさか!」

サトシは家を飛び出した。

シトロン「僕達も探しに行きましょう!」

みんな家を出て、手分けしてセレナを探した。

サトシ「多分、アレが原因かもしれない。早くセレナを見つけないと…」ハァハァ


>>46

出ませんね(笑)
希望があれば出しますけど…


その頃、セレナはトキワの森にいた。

セレナ「私、サトシの事信じてたのに、もうどうしたら良いのか分からないよ。」

一人うずくまって泣いていたセレナの元に、一人の声が聞こえた。

「…レナ〜、セレナ〜!」

セレナ「この声、サトシ?」

サトシの声は次第に大きくなってきた。そして…

サトシ「ハァハァ、見つけたぞ、セレナ。」

汗だくのサトシの姿がそこにあった。

セレナ「何で…」

サトシ「何でって、セレナがいなくなったから探しに来たんだよ。」

セレナ「そんな事を聞いたんじゃない!何で…、何でヒカリとキスしたの!?」

セレナの声は森中に響いた。それに気づいたシトロン達がサトシとセレナの元に集まった。

サトシ「やっぱりその事か。あれは…」

セレナ「私、明日カロスに帰る。サトシ、ここで全部終わりにしよ。」

サトシ「待ってくれ。俺の話を…」

パーン

セレナはサトシの話を聞かず、サトシの頬をぶった。

セレナ「もう、サトシと話したくない…」

そう言って、森の奥に走っていった。

サトシ「おい!セレナ!」

ピカチュウ「ピカピ…」


シトロン「すみませんでした。僕が余計な事を言わなければ。」

ヒカリ「違う、シトロンのせいじゃない!私がしっかり立っていたら…」

サトシ「シトロンもヒカリも止めてくれ。別にお前達のせいじゃない。」

シトロン「でも…」

サトシ「良いから黙ってくれよ!!」

サトシは全力で怒鳴った。先程の出来事でこんな事になるとは誰も予想出来なかった。

サトシ「俺、セレナを探してくる。みんなは家に帰ってくれ。」

カスミ「サトシ…」

サトシ「これは俺の問題だ。自分で解決したい。」

タケシ「分かった。そうするよ。」

サトシ「ありがとう、タケシ。」

ハルカ「気をつけてね。」

サトシ「あぁ。ヒカリ、さっきの出来事を皆に説明しといてくれるか。」

ヒカリ「…分かった。」

サトシ「じゃあ行ってくる。ピカチュウ、家で待っててくれ。」

ピカチュウ「ピカ…」

サトシはセレナの後を追った。

シトロン「タケシ、本当にこれで良かったんですか?」

タケシ「俺達がどうこうできる問題じゃないだろ。サトシに任せよう。それと、帰ったら事情を教えてくれ。」

ヒカリ「うん。」

タケシ達はマサラタウンに戻って行った。


その頃セレナは、トキワシティに着いていた。

セレナ「サトシのバカ…」グス

一人うつむき歩いているセレナに、一人の男がぶつかった。

セレナ「キャッ」ドテ

???「ごめん。大丈夫かい?」

セレナが尻もちをついた所に、その男が手を差し伸べた。

セレナ「は、はい。すみませんでした。」

???「良いよ。僕も前を見ていたかったし。それよりも、ケガはないかい?」

セレナ「はい。大丈夫です。」

???「それは良かった…、ん?君、カントーの子じゃないね。」

セレナ「はい。私、カロス地方から来たセレナって言います。」

???「カロス地方?確か、アイツもカロス地方から帰ってくるって言ってたな。」

セレナ「アイツ?それってサトシの事ですか?」

???「そうそう!あれ?何でサトシを知ってるんだい?」

セレ「私、サトシと一緒に旅していたんです。」

???「そういう事か。それで一緒にカントーに来たと。」

セレナ「はい…」

???「じゃあ一緒に行こう。僕もサトシに用があるからね。」

セレナ「いえ。サトシとはもう、会いたくないんです…」

???「え?」


セレナ達は近くのベンチに座り、今までの事をその男に話した。

???「そうか、そんな事が…」

セレナ「私、もうサトシが信じられなくなって。」

???「でも、ここで君が信じなきゃ、誰がサトシを信じるんだい?」

セレナ「えっ…」

???「そのキスは、もしかしたら何が理由があるんじゃないか?サトシは一度決めたら最後まで貫き通す男だ。それは君も知っているだろう。」

セレナ「…はい。」

???「簡単に婚約者を棄てるような男じゃない。もしそうだとしたら、僕はサトシを軽蔑するさ。」

すると、遠くから男の声が聞こえてきた。

「…ナ〜!…レナ〜!セレナ〜!」

???「ほら、王子様が君を探しに来たよ。」

セレナ「サトシ…」

サトシ「セレナ〜!くそっ、どこだ。」

???「行ってきなよ。サトシの話を聞いてあげな。」

セレナ「はい!」


サトシ「ハァハァ、くそっ、まだだ。セレナ〜!」

セレナ「サトシ!」

サトシ「ハァハァ、セレナ…。やっと見つけた…」

どれ位走っただろうか。サトシは先程よりも汗だくで、服が汚れ、ケガまでしていた。

セレナ「何でこんなになるまで…」

サトシ「ハァハァ、好きな相手がいなくなったら探しに行くのが当たり前だろ。」

セレナ「だって私、サトシにあんな事を…」

サトシ「言っただろ。笑っているセレナも、怒っているセレナも全部好きだって。誰に何されても、俺の気持ちは変わらないって。」

セレナ「じゃあ、私…」ウル

サトシ「ごめんなセレナ。ヒカリとのアレは事故なんだ。立とうとした時、バランス崩してああなったんだ。」

セレナ「私…、私…」

サトシ「もう良い、もう良いよセレナ。」

セレナ「うわ〜ん」

セレナはその場で泣き崩れた。そんなセレナをサトシは抱きしめる。まさか二回も泣くなんて、想像出来なかっただろう。


しばらくして、セレナが泣き止んだ。

サトシ「大丈夫か?」

セレナ「グス。うん、大丈夫。ごめんね、ぶったりして。」

サトシ「良いんだよ。久々にビンタ喰らったし。」

???「全く、女の子を泣かすなんて、男として失格だぞ?」

サトシ「シゲル!」

シゲル「久しぶりだな、サトシ!」

セレナ「シゲル…?」

サトシ「あぁ。俺の幼馴染で、ライバルだ!」

シゲル「はじめまして。」

セレナ「だからサトシの事詳しかったんだ。」

シゲル「ハハハ、まあね。」

サトシ「でも、シゲルとセレナは面識あるはずだぞ?」

シゲル・セレナ「「え?」」


サトシ「シゲル覚えてないのか?麦わらかぶった女の子。」

シゲル「もしかして、サトシと手を繋いでた?」
サトシ「そう!その子。」

セレナ「手を繋いでたって///」

シゲル「そうか、あの時の女の子がセレナちゃんだったのか。でもサトシ、よく覚えてたな。」

サトシ「いや、俺も忘れてたよ…」

シゲル「えっ?」

サトシ「ハンカチを返された時、思い出したんだ。」

セレナ「もう、あの時のサトシったら失礼しちゃう///」プクー

サトシ「ハハハ、ごめんごめん。でもシゲル、何でここに?」

シゲル「ちょっとおじい様に呼ばれてね。ついでにサトシが帰ってきたって言うから、会いに行こうと思ったんだ。」

サトシ「ついでって…」

セレナ「おじい様?」

サトシ「あぁ、オーキド博士の事だよ。」

セレナ「そうなんですか?」

シゲル「まーね。ここじゃなんだし、マサラに帰ろう。」

サトシ「そうだな。行こう、セレナ。」

セレナ「うん!」

サトシが手を差し伸べると、セレナと手を繋いだ。

シゲル「随分と仲が良い事で…」ボソッ

サトシ「何か言ったか?」

シゲル「いや、別に?」

こうしてサトシ達は無事、マサラタウンに帰って行った。


その頃、ヒカリは先程の事を、タケシ達に話した。

カスミ「そんな事が…」

ヒカリ「私のせいだ…。二人になんかあったら、私…」

ハルカ「ヒカリのせいじゃないよ。事故だもん。」

シトロン「サトシ達、大丈夫ですかね…」

タケシ「アイツなら大丈夫。必ず連れて帰ってくるよ。」

ピカチュウ「ピカピ…」

ガチャ

心配していたシトロン達の視線が玄関に集中した。

サトシ「…ただいま。」

ユリーカ「サトシ、セレナは?」

ユリーカがそう聞くと、背後から影が見えた。

みんな「「「セレナ!!!」」」

セレナ「みんな…、ただいま。」

シトロン「良かった。見つかったんですね。」ホッ

ヒカリ「セレナ、ごめんなさい。私…」

ヒカリ「ううん、良いの。サトシから事情は聞いたし。私の方こそ勘違いしてごめんなさい。」

タケシ「それにしても、よく見つけたな。どこにいたんだ?」

シゲル「トキワシティで僕が見つけたんだよ。」

カスミ・タケシ「「シゲル!」」


サトシとシゲルは一通りの出来事を話した。

タケシ「そんな事があったのか。」

シゲル「あぁ。仲直りした二人は僕の目の前でキスしてたね。」

サトシ「シゲル!嘘つくなよ///」

シゲル「ハハハ。でも、仲良く手を繋いでたことは確かだよ。」

セレナ「だから言わなくていいの!///」

シトロン「でも誤解も解けて、二人の仲も戻ったので、良かったです。」

ユリーカ「別れたら、ユリーカ二人共絶交してた!」

サトシ「ユリーカ、笑えない冗談言うなよ…」

セレナ「でも、サトシが一生懸命私を探してくれて、嬉しかった///」

サトシ「それは…大切な恋人だからな///」

「「フゥ〜♪」」

カスミ「アツいねお二人さん♪でも、そんなサトシだからこそ…」ダキ

ハルカ「好きになっちゃうんだよね〜♪」ダキ

ヒカリ「サトシだ〜い好き!」ガバッ

三人ともサトシに抱きついた。

サトシ「お、おい止めろ///。セレナが…」

セレナ「…フフッ。私もまじる〜♪」ダキ

シトロン「モテモテですね…」

タケシ「俺達の居場所が無いな…」

ユリーカ「ハーレムみたい!!」

シゲル「呑気な事だな。じゃあ僕はこれで。」

サトシ「何だよ。もう少しゆっくりしていけば良いのに…」

シゲル「言っただろ。僕はおじい様に呼ばれているんだ。これ以上長居は出来ない。」

サトシ「そっか…。じゃあまたな!」

シゲル「あぁ。じゃあな、ピカチュウ。」

ピカチュウ「チャ〜♪」

サトシ「シゲル!」

シゲル「何だい?」

サトシ「今度、バトルしようぜ!」

シゲル「あぁ、近いうちにな。」

二人は握手を交わし、シゲルはオーキド研究所に向かった。


それから数ヶ月後…

サトシ「みんな、準備は出来たか?」

シトロン「はい!」

ユリーカ「バッチリ!」

カスミ「久し振りにサトシとの旅か…。ドキドキしてきた♪」

ハルカ「早く行きたいかも♪」

タケシ「まぁ落ち着けって。セレナが準備出来てないだろ?」

ヒカリ「アレ?タケシも行くの?」

タケシ「当たり前だろ!またジョーイさんやジュンサーさん、色々な美女達に会え…」ドス

タケシの脇腹にグレッグルがどくづきした。

タケシ「シ、シビレビレ…」

グレッグル「クックックッ」ズルズルズル

ヒカリ「相変わらずね…」

セレナ「ごめんみんな。お待たせ!」

サトシ「全員揃ったな。じゃあママ、博士、シゲル、ケンジ、行って来ます!」

ハナコ「気をつけてね。たまには連絡しなさいよ?」

サトシ「うん、分かったよ。」

オーキド博士「カロスリーグ、楽しみにしておるぞ!」

サトシ「はい!」

ケンジ「まずは一ヶ月後のジョウトリーグ、それから三ヶ月後のシンオウリーグだね。今回は特別に、昔のバッチのまま参加出来るから、良い調整になるんじゃない?」

サトシ「あぁ。全部優勝して、ポケモンマスターになるぜ!」

シゲル「活躍を期待してるよ、サトシ。」

サトシ「ありがとう。シゲルも研究頑張れよ!」

シゲル「もちろん。」

オーキド博士「ところでサトシ。手持ちのポケモンはどうするんじゃ?」

サトシ「はい。ピカチュウはもちろん、今はカロスで捕まえたポケモンで行きます!」

ピカチュウ「ピカ!」

オーキド博士「そうか。しっかり修行してくるのじゃぞ!」

サトシ「もちろんです!」

タケシ「サトシ、そろそろ…」

サトシ「あぁ。じゃあ行くよ!」

ハナコ「行ってらっしゃい!」

「「「「行って来ま〜す!!」」」」

こうして、カロスリーグ調整の為旅に出たサトシ達。まずはジョウトリーグ、シンオウリーグに出場し、優勝すると決めたサトシ。ポケモンマスターの夢まであと少しである!


アナウンサー『さあ、カロスリーグ決勝戦もいよいよ大詰め!両者互いに残り一体となりました!果たして、勝利の女神はどちらに微笑むのか!?』

サトシ「もう少しだ。頼むぞ!ピカチュウ。ここで勝てばポケモンマスターだ!」

ピカチュウ「ピカ!」ビシッ

「「「サトシー!ガンバレー!!」」」

サトシ(みんなの応援でここまで来れた。ジョウトリーグもシンオウリーグも優勝出来た。だから俺は、みんなの気持ちに応える!)

セレナ(サトシ…)




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サトシ『ポケモンマスターになったら、結婚してくれ。』

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セレナ(勝って…!)

アナウンサー『さあ、両者の最後のポケモンがフィールドに立った!試合再開です!!!』

サトシ「行くぞ!ピカチュウ!!!」…





数年後…

サトシ「ありがとな。わざわざ引っ越してくれて。」

セレナ「ううん、良いの。こんな大自然に住めるんだから。それに、みんなも来るんでしょ?」

サトシ「ま~な。研究所も近いし、ポケモン達もあそこがいいだろ。」

セレナ「へへっ。これから新婚生活か〜///」

サトシ「約束したからな!」

セレナ「あの時のサトシ、今までで一番カッコよかったな〜///」

サトシ「勝てたのは、お前やポケモン達のおかげだよ。」

???「それを言うなら、私"達"でしょ!」

サトシ「カスミ!」

カスミ「引っ越しも済んだし、挨拶に来たの。これから"ご近所さん"になるんだからね。」

セレナ「アレ?タケシは?」

カスミ「まだニビシティよ。弟達に挨拶だって。」

サトシ「まさかカスミとタケシが結婚するなんてな〜。」

カスミ「何?なんか文句でも?」

サトシ「いえ、滅相もございません…」

「お〜い!」

セレナ「ハルカ達が来たわ!」

シゲル「やぁ、諸君。」

ハルカ「二人共、早いかも。」

サトシ「まぁ、俺ん家から近いからな…」

セレナ「私は昨日来たばっかだし。」

カスミ「ハルカは引っ越し済んだの?」

ハルカ「うん。シゲルがほとんどやってくれたから、後は私の荷解きだけって感じ♪」

シゲル「それはそうだろう。わざわざホウエンから来てくれたんだ。それ位しないと。」

セレナ「流石!」

サトシ「でも、シゲルは研究が忙しいんじゃないのか?」

シゲル「だから研究所の近くに住むんだろ。でも、確かに暇とは縁遠いな。」

ハルカ「ケンジもいるし、私も時々手伝うから。」

シゲル「ありがとう。愛してるよ。」

ハルカ「もう!シゲルったら///」

セレナ(ラブラブね〜)

シゲル「おっと、もう戻らないと。」

ハルカ「頑張ってね!」

サトシ「俺達のポケモン、頼んだぜ!」

シゲル「任せとけ。それでは諸君、アディオス!また会おう!」

セレナ「また会おうって、いつでも会えるのに…」

カスミ「それは気にしない。でも、オーキド博士も凄いわよね〜」

ハルカ「ポケモン大学の教授だもん。確か準教授は…」

???「ナナカマド博士よ!」


サトシ「ヒカリ!」

ヒカリ「やっほ〜♪やっと引っ越しが終わったよ〜」

シトロン「カロスから荷物持って来るのが大変でした…」ハァハァ

ハルカ「二人共大学の先輩後輩で母校の先生なんて…」

サトシ「これも何かの縁だろ。俺達みたいに。」

カスミ「それもそうね!」

セレナ「ところでシトロン。ユリーカは?」

シトロン「あぁ、ユリーカなら僕の後を継いで、シトロイドと一緒にミアレジムのジムリーダーをやってますよ!」

サトシ「ユリーカも頑張ってるんだな。」

タケシ「みんな、お待たせ!」

カスミ「やっと来た〜」

タケシ「ごめんごめん。弟達との話が長引いて。」

ハルカ「これで役者は揃ったわね。」

サトシ「あぁ。みんな、さっきも言ったけど、これも何かの縁だ。俺とセレナ、カスミとタケシ、ハルカとシゲル、ヒカリとシトロン。結婚しても何も変わらない。みんな家族みたいなもんだ。」

カスミ「当たり前じゃない!」

ハルカ「私達、"仲間"なんだから。」

ヒカリ「こうやって、いつでも会えるし!」

サトシ「あぁ。だからこれからも、旅をしていたみたいに、みんなで助け合って生活しよう!」

全員「「「「もちろん!!!」」」」




こうして、サトシのポケモンマスターへの道は幕を閉じた。そしてそれぞれ結婚し、子供が産まれ、幸せな生活を送るのだが、これはまた別の機会で…

fin

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年10月22日 (土) 15:26:32   ID: AXAr78U6

dd

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