飛鳥「メビウスリング」 (18)

※モバマスSS

※飛鳥メイン

※前作・飛鳥「シュレディンガーの猫」とは関連なし

※エロにあらず

※短文・地の文

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前のHTML依頼しないならそっちでやれよ
てか短いんだからいくつもスレ立てるなって

「メビウスの輪」

我が担当アイドル、二宮飛鳥の朝一番のセリフがこれである。

また何か変なこと考えてきたな。

「Pは覚えているかい?」

「あれだろ。紙テープを輪にする時に、片方の端を反転させて作るやつ。」

「その通りさ」

「飛鳥は小学生の頃パーティーの飾り付けで折り紙のチェーンを作る時に、意味もなくメビウスの輪にしてドヤ顔していただろ」

「さすがP、よくわかったね」

わからいでか。

>>2

すまぬ……次から乱立しないようにする

今日の飛鳥はスカート丈が短い。

コートから裾が見えていないじゃないか。

白い肌がちらちらと艶かしい。

「表であるし、同時に裏である。矛盾した存在なのに現に実在する。これが世界が矛盾に満ちていることの何よりの証左である」

飛鳥の中二弁論は絶好調だ。きっとベッドの中で寝ないで考えてたんだろうな。

「……P、聞いているのかい?」

ああ聞いてるよ。

飛鳥のありがたい講釈を聞き流しつつ、今日のスケジュールを確認する。

……こいつ午後からレッスンじゃないか。どんだけ話したかったんだ。

「あくまでボクの話を聞いてくれるつもりはないんだね。

……っふ、いいだろう。今日はボクも手を打ってきたんだ」

はいはい。

「こんなこともあろうかとね。

ーー今日はこのコートの下、裸なんだ」

がたん。

思わず立ち上がった拍子に椅子を倒してしまったが、どうでもよかった。

「タチの悪い冗談はよせ」

「嘘じゃないよ?」

そう言って飛鳥はコートのボタンを外し始める。

「服を着ているのに裸でもある。なかなか奇妙なことだよね?」

「奇妙なのはお前の頭の中だ。じゃなくてやめろ」

「何も聞こえないな。

……歩きながらドキドキしてたよ。

ボクがアイドルの二宮飛鳥だって回りの人が知ったら、どうなってしまうんだろうって不安で。でも期待していて」

飛鳥の手が最後のボタンにかかる。

「ここには、Pしかいないし、いいよね?

ううん、Pに見て欲しいんだ」

飛鳥が袖から腕を抜き、コートを押さえていた手を離した。

「や、やめろーっ!!」

「ふふっ、どうかな? 今日の服は可愛い?」

飛鳥はーーちゃんと服を着ていた。

してやったりと微笑む顔を見て、からかわれたのだと気付く。

「はぁーっ」

安心ついでに怒る気力も失せた。椅子を戻して座り直す。

飛鳥の方は床に落としたコートを拾ってハンガーにかけている。

「そういう冗談やめろって言っただろ」

「ボクも嘘じゃないと言ったよ。間に服があっただけでちゃんとコートの下は裸だろう?」

屁理屈をこねるな。

飛鳥が戻ってくる。

よくよく見ると、この格好薄着じゃないか。

スカート丈はパンツが見えそうなくらい短いし、上は首回りに襟が見えないようにチョイスしたのかノースリーブだ。

「おい、そんな格好してたら寒いだろ」

「大丈夫だよ。室内は暖房が効いているから、むしろ暑くなってくるんだ」

あぁ、これはアレだ。

我らが初代シンデレラガール十時愛梨の真似、

……ではなく、冬に半袖や夏に冬服を着て、「大丈夫?」って聞いてきた相手にドヤ顔で答えるためにやっているヤツだ。

「バカなこと言っているな。アイドルが身体壊したらどうする」

スーツのジャケットを押し付ける。

「……まぁ、Pに怒られたら仕方ないか」

存外素直にスーツを羽織る飛鳥。心無し機嫌がいい顔だ。

そのままソファに腰掛け……おいやめろ、臭いを嗅ぐんじゃない。

「……ねぇ、P。一見矛盾している二つの事象も、排他であるとは限らないんだ」

まだ続いてたのかその話。それとソファの上で体育座りするな。そのパンツ網膜にインプットされたから今夜のオカズにするからな。

「表と裏は一つの立体の中に共存している。

服を着ていても、解釈を変えれば裸と言えなくもない」

「だからその理屈はおかしい」

「ボクが嫌っていた日常も、今過ごしている非日常も、同じ座標系に存在する」

聞いちゃいねぇ。

「アイドルとして活動する世界も、ボクが14年間生きてきた世界が舞台だ。

あれだけ嫌っていた日常は、ちょっとめくれば非日常に溢れている。

ボクは口で嫌がるだけでなにも行動しないでいた。

そんなボクを変えてくれたことと、何かしているつもりで本当は何もしていなかったと気付かせてくれたPには……

感謝以上の感情を抱いているんだよ?」

「30点」

「……いつも辛いな。どうしたらキミが満足できる点数が取れるんだい?」

「どうでもいい理屈捏ねすぎなんだよ。それに結構こじつけだし。

単に昨日の晩思い付いたネタに、なんとかして話を繋いだんだろ?」

「そ、そんなことないよ」

隠せてない隠せてない。

「……もう。」

膨れて飛鳥は体育座りのまま横に倒れる。そのおかげさまで今夜のオカズがもう一つ増えた。

本人には絶対言わないがこいつ完全に俺のタイプだから妄想のネタにはいいんだよな。

いつもお世話になってます。



……そう、どうせさっきの言葉は飛鳥のどうでもいい思い付きの末に作ったセリフなのだ。

だから、嬉しく思ってなんかやるものか。

飛鳥の痛い性格を表現しようとして、自分が痛いことしてたサーセン。

以後気を付けます。

お読みいただきありがとうございました。

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