高木社長「事務所でチョコパーティ」 (12)

春香「戻りましたー」

美希「疲れたの‥‥」

P「お疲れさん」

社長「やあ諸君。ご苦労だったね。その様子を見るに、バレンタインイベントは大盛況だったかな?」

伊織「盛況も盛況。少なく見積もっても、ひい、ふう、み‥‥軽く20人はいたわね」

響「少なく見積もりすぎだろ」

貴音「ほとんど私達と一対一ではないですか」

律子「正確な数字ではないですけど、参加者は6千人前後ですかね。開催3日前に告知した事を考えると、上々かと」

社長「そうかそうか。いや、すまなかったねえ。知人に、空いたイベントスペースをどうしても埋めたいと頼まれてしまってね」

真「僕は楽しかったですよ! イベントの性質上、集まってくれたファンは珍しく男の人ばっかりでしたし」

雪歩「私は逆に、ちょっとアレでしたぁ‥‥」

千早「何曲か歌わせて頂いただけでも、ありがたかったです」

あずさ「楽しかったわねぇ」

亜美「それはいいんだけどさあ!」

真美「真美達はチョコ配るだけで、貰えないなんてずっこいよ!」

やよい「それは仕方ないよ。でも確かに、ずーっと甘い匂い嗅いでて、我慢が大変だったかも」

春香「あ、そうだ。朝、言いそびれちゃったんだ。冷蔵庫に、みんなの分のチョコケーキ入ってるよ」

亜美「さっすがはるるん!」

社長「ほう、私と君は朝に貰ったが、他の子の分まで用意してあるのか。天海君は気が利くねえ」

P「なんでも、最近流行ってるみたいですよ。友チョコだとかなんとか」

社長「そうなのかね?」

小鳥「ええ。若い子なんかは、義理チョコをカットして、友チョコに回す。なんて事も多いみたいですね。あ、ほら」

美希「ミキも持ってきたよ! 食べ比べしようよ!」

雪歩「あ、実は私も」

社長「ふうむ。我々男としては、少々複雑な流行だね」

P「たしかに」

社長「しかし困ったな。友チョコなんてものがあるとは」

P「どうしたんですか?」

社長「いやなに、急な予定を入れてしまったお詫びと、日頃の労いを込めて、変わった物を用意したんだがね。ちょっと手伝ってくれたまえ」ゴソゴソ

P「はい。‥‥わっ、これは」ゴトン

社長「なんでも、チョコレート‥‥なんとかという、パーティや何かで使う物らしいね。今回、無理を聞いてやった相手から借りたんだが、どうやら必要ないみt」

真美「あーっ! チョコ流れるやつだ!」

亜美「わあ! なんでこんなのがあるの!?」

美希「さっきの会場にもあったよね!」

春香「これ、使えるんですか!?」

社長「う、うむ。だが君達、たった今、お互いに交換したチョコをすごい勢いで‥‥」

響「ちっちっち‥‥社長。世の中には、こんな言葉があるのを知らないのか?」

社長「あ、ああ、甘い物は‥‥」

響「そう!『女の子には、胃袋が4つある』んだぞ!」

真「無いよ。4つの胃袋も無いし、そんな言葉も無いよ」

伊織「あずさにはあるんじゃない?」

響「あるよ。こないだ自分、あずささんが反芻してるの見たし」

律子「やめなさい」

社長「それはさて置き‥‥ならば、使ってみるかね?」

真美「使う使う!」

亜美「こんな機会、めったにないもんねー!」

社長「ふむ。すまないが、材料なんかは君達に任せてもいいかな。用意しておこうと思ったのだが、どんな物が必要なのか、いまいちよくわからなくてね」

春香「やっぱり果物かな」

雪歩「かなぁ。イチゴとか?」

美希「マシュマロとかも美味しいと思うな」

真「ポテチにチョコっていうのもあるよね」

伊織「ハズレ的なのはいらないの? 刺身とか」

貴音「うっ‥‥想像するだけで何かがこみ上げてきますね‥‥」

千早「今回はそういうのやめておきましょう。社長達もいるんですから」

やよい「私、安い八百屋さん知ってます!」

春香「それじゃあ、2組に分かれて‥‥」

アイドル「わいわいがやがや」

春香「と、いうわけで、お買い物行ってきますね!」

P「気をつけろよー」

社長「飲み物や、おやつなんかも買ってくるといい」

春香「えっ! いいんですか!? ありがとうございます!」

社長「気をつけて行ってきなさい」

アイドル「わいわいがやがや」ゾロゾロ

社長「‥‥こほん。音無君。親睦会の名目で、経費という事には‥‥」

小鳥「なりません」

社長「トホホ。いい格好をし過ぎたかな」

P「あははは」

P「と、いうわけで、1時間後にはアイドルたちも戻ってきて」

社長「ちょっとしたパーティが始まったわけだが」



美希「んー! イチゴとチョコ、すっごく合うの!」

雪歩「ふふっ、美希ちゃん、ほっぺに付いてるよ?」

やよい「ふわあ! バナナも美味しいれすぅ!」

響「出店で売ってるチョコバナナとはまた違うね」

春香「チョコが少し温かいのもいいよね」

亜美「わー! 中にキウイ落としたー!」

真美「亜美はチョコ付けすぎなんだよー。こうやって‥‥あーっ!」

千早「ちょ、ちょっと2人とも。たくさんあるんだから、そんなに欲張らなくても‥‥」

真「僕もさっき、同じ事やっちゃったんだよね‥‥」

真「僕もさっき、同じ事やっちゃったんだよね‥‥」

あずさ「うーん、あまり食べると、また‥‥」

貴音「本日はほとんど立ちっぱなしでしたし、多少ならば許されるのでは?」

伊織「多少で済めばね」

小鳥「それが出来れば後悔なんてしないんだけどね‥‥」

律子「気を付けて下さいよ。ま、こういう場であまり固い事は言いませんけど」



社長「なかなか強烈な空間だね‥‥事務所の中が、チョコの匂いで包まれているようだ」

P「ですね。食べてないのに、腹の中にチョコが詰まってる気分ですよ」

社長「まあ、彼女達は喜んでいるようだし、私としてはそれで‥‥ん?」

春香「2人とも、全然食べてないみたいですから、持ってきちゃいました!」

社長「いやいや、我々の事は気にせず、楽しみたまえ」

P「そうだぞ。せっかくの社長のご好意なんだ。甘えておきなさい」

美希「でもでも、本当なら今日は2人が主役なんだよ?」

亜美「あ! せっかくだから、あーんしてあげよっか!」

真美「それいい! ほら、いおりんも!」

伊織「ええっ? な、なんで私が‥‥まあ、どうしてもって言うなら‥‥ほらっ、2人とも早くなさいよ! 腕が疲れるわ!」

真「あ、それじゃあ次は僕が!」

響「じゃあ自分も。なんだか餌付けしてるみたいで楽しそうだぞ」

ワタシモワタシモ ジャアワタシモ ソノツギワタシ オレガヤルヨ ドーゾドーゾ

社長「こ、この人数からチョコを一気に‥‥き、君。君は普段こういう時、どうしているのかね?」

P「しゃ、社長は現役時代、どうしてました?」

社長「‥‥腹をくくるとするか」

P「お付き合いします‥‥」

社長「うぷっ‥‥喉の奥まで甘い感じだ‥‥」

P「同じく‥‥あいつら、まだ食べてますよ‥‥」

社長「若さなのか、それとも男女の差なのか‥‥」

P「俺もまだ若いつもりなんですけどね‥‥同じ量のハンバーグなら余裕でいけますよ」

社長「ははは、私も昔はそうだったなあ。‥‥なあ君、ちょっとこっちに」チョイチョイ

P「社長室に? なんでしょう」

社長「チョコはチョコでも、こっちの猪口に付き合わんか?」ゴトン

P「あはは! こんな時間から、事務所でですか?」

社長「たまには構わんだろう。生憎、肴になるのはこんな物しか無いがね」

P「スルメにカルパスですか。‥‥あの、今、凄く自然に机から出しませんでした?」

社長「あっと、一番大切なものを忘れていたよ」

P「聞いてます? もしかして、普段からここで」

社長「ドアの向こうから聞こえてくる、あの子達の楽しそうな笑い声。これがあれば、他には何もいらんのかも知れないね」

P「‥‥そうですね」

P「スルメうめえ‥‥しょっぱい物うめえ‥‥」

社長「生き返るよ‥‥これがあれば、他には何もいらんね!」

P「そうですね!」

アイドル「おい」


                               おちまい

グリやってて思い付いたからそっちのアイドルも出そうと思ったけど、いるだけ参戦ばっかになりそうだからやめた

さーて!今日貰ったチョコを貪り食って寝るとしよう!

おばあちゃんありがとう!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom