絵里「涙目の凛は普段の三割増しで輝いてると思うの」 (52)

希「えっ、今何て?」

絵里「はぁ~前に柔軟で背中を思い切り押した時にも本当にいい顔をしてくれたのよね」ゾクゾクッ

にこ(あれわざとだったんだ…)

絵里「思い出したらなんだか見たくなってきちゃったわ」

希「いや、流石にお昼休みに涙目になるようなことなんて…」

絵里「なければ作ればいいのよ。それじゃ、行ってくるわね」

タッタッタッ


希(捕まっちゃえばええのになぁ…)

凛「ん~!かよちんのお弁当美味しいにゃ~」モグモグ

花陽「もう…明日から忘れてきちゃダメだよ?」

凛「了解にゃ~」


ガラガラ

絵里「凛はいるかしら?」

凛「あ、絵里ちゃん!どうしたの?」

絵里「実は持ってきたおにぎりが余っちゃってね。凛にあげようと思って持ってきたの」

凛「わーい!欲しいにゃー!」

絵里「ちゃんと残さず食べるのよ?」

凛「もちろんだよ!」

絵里「よろしい。じゃあはい、これ」

凛「え…これって…」

花陽(おにぎりからシシャモがはみ出してる…)

凛「えっと…凛お魚はちょっと苦手で…」

絵里「あら、残さず食べるんじゃなかったの?」ニコッ

凛「!」ビクッ

凛「いただき…ます…」ハムッ

絵里「どう?美味しい?」

凛「うん…美味しい…よ…」ジワッ

絵里(凛の目尻に涙が!う~ん、お弁当のご飯とシシャモを投げ打っただけの価値はあったわね)ハァハァ

絵里「というわけで大成功だったわ」

にこ「凛がかわいそう…」

絵里「いいえ、凛も苦手克服の第一歩を踏み出せたんだし感謝しているはずよ」フンス

希(そのドヤ顔…イラッとくるなぁ)

絵里「さて、それじゃ今日もいきましょうか」

にこ「嫌われるわよ?」

絵里「愛があるから大丈夫よ」

希「いらないLove!」

にこ「迷惑なLove!」

絵里「わかっていても止められないわ!」ダッ


にこ「あー…行っちゃった」

凛「うぅ…試験で赤点取っちゃったよ…」

真姫「試験の日に赤いコートなんて着てきたからじゃない?」

花陽「真姫ちゃん。またそんな畜生発言を…」


絵里「話は聞かせて貰ったわ!」バンッ


真姫「あ、エリー!」

花陽「絵里ちゃん!」

凛「!」ビクッ

絵里「というわけで大成功だったわ」

にこ「凛ちゃんがかわいそう…」

絵里「いいえ、凛も苦手克服の第一歩を踏み出せたんだし感謝しているはずよ」フンス

希(そのドヤ顔…イラッとくるなぁ)

絵里「さて、それじゃ今日もいきましょうか」

にこ「嫌われるわよ?」

絵里「そうよねぇ…ラブライブへの参加権もかかってないし、試験なんて適当になっちゃうわよねぇ…」ヒョコヒョコ

真姫(ねぇ、なんかエリーがすごく珍妙な動きをしてるんだけど)

花陽(多分ガン飛ばしてるんだと思うよアレ)

凛「ごめ…絵里ちゃ……そういうわけじゃ…」カタカタカタ

花陽真姫(めちゃくちゃビビってる…)

絵里「本当に反省してるの?」

凛「はい!」

絵里「なら今日の放課後、普段使われていない会議室に来て。私とマンツーマンで勉強会よ」

凛「えっ、でも放課後は練習が…」

絵里「あら、再試験よりも練習の心配なんて随分と余裕ね」

凛「…わかった。行くよ」シュン

絵里「よろしい」

放課後――

絵里「はい。じゃあこの英文を訳してみて」

凛「えっと、haveが持つでbeenが…豆?」

絵里「ハァ…貴女よくこの学校に入れたわね」

凛「うぅ…」グスッ

絵里「そんなんじゃこれからも…」

凛「もう嫌だよぉ!」ガタンッ

絵里「!?」

凛「…わかった。行くよ」シュン って瞬間移動でもしたのか?

>>35
友情ノーチェンジのシュンと同じシュン

凛「絵里ちゃん最近凛の苦手なものばっかり押し付けてくるんだもん!」

凛「そんなやり方されたら苦手だったものがもっと嫌になっちゃうよ!」

絵里「………」

絵里(違う。私はこんな顔が見たかったんじゃない…)

絵里(…完全にやり過ぎたわね)

凛「凛もう帰る!」

絵里「待って!!」ギュッ

凛「えっ…」

絵里「ごめんなさい。私、昔から好きな子にはちょっと意地悪したくなっちゃうの。だから、凛の困った顔が見たくて…」

絵里「凛の苦手なものを利用したことは謝るわ。だからお願い…私を嫌いにならないで…」

凛「………」

凛「この学校の偏差値はそんなに高くないにゃー!絵里ちゃんなら、もっと上の高校に行けたんじゃない?」

絵里「それじゃ駄目・・・なのよ・・・」

凛「なんでー?」

絵里「と、東京の大学に行きたかったのよ!」

凛「そういえば絵里ちゃん、ロシアに住んでたんだっけ?」

絵里「いいえ、ロシアに住んでたのは3ヶ月くらい。私は中学生の頃までずっと茨城に住んでたの」

凛「茨城といえば、つくば市の学園都市が関東地方で横浜についで栄えてると聞くにゃー!」

絵里「茨城と言っても中でも北にある高萩市・・・765プロの水瀬伊織の出身の1つ日立市の北にある市よ」

凛「…そっか。ならしょうがないね」

絵里「えっ…?」

凛「確かに嫌だったけど、それは絵里ちゃんなりの『好き』の形だったんでしょ?」

凛「だったら怒るに怒れないっていうか…えへへ、なんだかよくわかんないね」

絵里「凛…」

絵里「凛!」ガバッ

ドサッ

凛「ふぇっ!?な、何!?」

絵里「ごめんなさい。凛」

絵里「私、好きな子が泣くのを見たいなんて今までどれだけ悪趣味だったのか気がついたわ」

凛「あ、うん。わかってくれればいいんだよ」

凛「それより早く上からどいて欲しいかにゃ~…なんて」アハハ…

絵里「…残念だけどそれは出来ないわ」

凛「どうして!?」

絵里「今はさっき泣かせちゃった分まで…その顔を快楽で歪ませたいからよ」チュッ

凛「んっ…!絵里ちゃん…」


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