女騎士「姫様が敵将に捕まった!」剣士「何だと!」(40)

兵士「申し訳ございません…。敵の猛将、貴族騎士の奇襲で本城は大打撃を受け、避難に遅れた姫様は…。」

女騎士「くそっ!私が前線から、もっと早く帰還していれば!」

剣士「あんま自分を責めるな。」

女騎士「姫様は、私の実の姉のような人でもあるのだ!」

剣士「女騎士…。」

大将軍「すまぬ、王の護衛をしていたとはいえ、城に在りながら姫様に危害が加わることを許してしまうとは…私は騎士失格だ。」

女騎士「大将軍様…。」

剣士「助けるにも、俺たちは押されてる。手を打たないとな。」

女騎士「傭兵のお前にも、苦労をかけてすまない。」

剣士「これも仕事だ。必ず姫さんを助け出そうぜ。」

女騎士「あぁ!」

しかし三ヶ月が経っても戦局は良くならなかった
ある日、敵方の参謀から魔道球(魔法力で映し出す映像媒体)が届いた

女騎士「敵方からだと!早く見せよ!」

大将軍「一体何の映像なのだ?」

兵士「姫様に関わることだそうですが。」

剣士「おい、嫌な予感がするぜ…。」

貴族騎士「「貧弱なる王国の諸君こんにちは、吾輩は帝国の猛将、貴族騎士である。」」

貴族騎士「「今回映像を送ったのは他でもない、吾輩とそちらの姫との婚約の報告だ。」」


女騎士「婚約の報告だと!ふざけるな!」


貴族騎士「「では、それまでの経緯の一部始終を見せてやろう。」」


女騎士「姫様…無事で…。」

姫様「「嫌です!」」

貴族騎士「「嫌じゃない!吾輩と結婚しろ!」」

姫様「「なんでですか!絶対に嫌です!」」

貴族騎士「「強情な女よな、ならば、これで従わせてくれよう!」」


女騎士「おのれぇ!姫様に何をする気だ!」

姫様「「嫌です!」」

貴族騎士「「嫌じゃない!吾輩と結婚しろ!」」

姫様「「なんでですか!絶対に嫌です!」」

貴族騎士「「強情な女よな、ならば、これで従わせてくれよう!」」


女騎士「おのれぇ!姫様に何をする気だ!」

貴族騎士「「吾輩が学生だった時のテストだ!見よ!五教科497点だぞ!学年1位だぞ!」」

姫様「「え?」」


女騎士「え?」

剣士「…は!?」

貴族騎士「「どうだ、頭脳明晰。結婚したくなったか?」」

姫様「「い、いいえ。」」

貴族騎士「「ノォォォゥッ!!!何故だっ!何故だぁぁぁっ!」」

貴族騎士「「ならば、これだ!」」


女騎士「貴様!今度は何を!」

貴族騎士「「表彰状だ!剣術の大会で優勝した時のものだ!」」


女騎士「え?」

剣士「おや?」

貴族騎士「「どうだ!文武両道!惚れただろう?」」

姫様「「あの、いいえ。」」

貴族騎士「「シィィィッット!!!何故だぁぁぁっ!」」

姫様「「ご、ごめんなさい。」」

貴族騎士「「こちらはどうだ!ボランティアの表彰状!優しさも持っているぞ!」」

姫様「「すみません…。」」

貴族騎士「何故だ!何故ダメなのだ!ダメだと言うところを挙げてみよ!」」

姫様「「…ルックス?」」

貴族騎士「「オーマイガッ!!!」」

貴族騎士「「うぅ…ルックスはしょうがないじゃん…生まれつきだもん。」」

姫様「「あぁ、泣かないでください。言いすぎました。」」

貴族騎士「「じゃあ、結婚してよぉ。」」

姫様「「せめて、上から目線な性格を改めてください。そうしていただければ…。」」

貴族騎士「「よかろう!あ、いや!わかりました!」」

姫様「「はい♪よくできました。」」


女騎士「…終わりか?」

貴族騎士「「ここまではプロローグである。次から吾輩と姫様のラブストーリードキュメント149分の放映だ。」」


剣士「うっわ。」


貴族騎士「「ちなみに本題はエピローグだが、絶対に飛ばさず見ろよ?絶対だぞ?」」

参謀「「はい、カーット!」」

貴族騎士「「どうだ、いい画取れた?」」

参謀「「ばっちしですな。ところで将軍、映像でのキャラ、上から目線でしたよ。」」

貴族騎士「「あ、やべっ。嫁には内緒な?な?」

参謀「「いいっすよ。」」

兵士「「参謀、まだカメラ止まってませんよ~。」」

貴族騎士「「あ、ちょっ、ここ切っといてよ。」」

大将軍「編集、失敗したのかな。」

女騎士「あ、チャプター機能付いてる。」

剣士「プロローグ、情事、ラブストーリー、エピローグ、か。」

女騎士「情事、だと!?」

貴族騎士「「姫よ、どうだ?気持ち良いか?」」

姫様「「そ、そんな…こと…。」」

貴族騎士「「おや?口ではそう言っているが、下の口は正直なようだぞ?」」

姫様「「くっ、外道な騎士なんかに絶対負けたりしない!」」


姫様「「あへぇぇぇっ!イきましゅぅぅぅっ!貴族騎士様のサーベルで私の砦が落城しちゃいましゅぅぅぅ!」」

貴族騎士「「ふはははは!堕ちおったわ!」」


女騎士「姫ぇぇぇ!」

剣士「あの野郎!こんな手を使いやがるとは!」

大将軍「先程までのは、奴の演技だったのか!?」

兵士「姫がぁぁ!」


「「うひぃぃ!イくぞぉぉぉ!」」


全員「!?」

貴族騎士「「姫ぇぇ!もうイかせてくれぇぇ!」」

姫様「「ダメですよ?私がいいと言うまでイかせてあげません♪」」

貴族騎士「「そ、そんな…あ、あぁぁぁ!」」


姫様「「もっといい声でお泣きなさい!」」ピシィ

貴族騎士「「あうん!」」

貴族騎士「「姫、約束は守ったようだな?」」

姫様「「は、はい…。」」

貴族騎士「魔動張型を入れっぱなしの一日は、どうであった?」」

姫様「「はい、すごく…興奮しました。」」

貴族騎士「姫は淫乱だなぁ?淫乱なメス豚だなぁ?」」

姫様「「あなたがやれって言ったんでしょう!」」

貴族騎士「「ひ、姫!ごめん言いすぎた!ほら、シチュエーションプレイだから!」」

姫様「「あ、ごめんなさい…。」」

貴族騎士「「いや、でも、吾輩ほら、約束したし。上から目線しないって。演技とはいえムカつくのも当然だよ。」」

姫様「「本当にごめんなさい…。」」

貴族騎士「「あぁ、姫、泣かないでくれぇ。…今日は、普通にラブラブHしよっか?」」

姫様「「ぐす…。…うん。」」


女騎士「しちゅえーしょんぷれい…。」

剣士「姫さん…?」

貴族騎士「「貴様ら!この情事とはなんだ!」」

姫様「「こんなの入れるなんて聞いてませんよ!」」

参謀「「いやぁ、二人のラブラブっぷりが伝わるかなぁって。」」

貴族騎士「「姫の痴態を、仲間たちに見せるのだぞ!吾輩だけならまだしも!」」

姫様「「でも…それ、ちょっと興奮しちゃうかも。」」

貴族騎士「「姫っ!?」」


剣士「姫さんっ!?」

大将軍「姫っ!?」

女騎士「…!?」

兵士「!?」

貴族騎士「「そもそもラブラブっぷりはラブストーリーで見せるのだ!」」

参謀「「あ、そっか。」」


剣士「今度こそ、ラブストーリーか。」

大将軍「ドキュメントらしいな。」

参謀「「はーい、ラブストーリー撮影しまーす。」」

姫様「「はーい。」」

兵士「「配置おっけーでーす。」」

貴族騎士「「吾輩も良いぞー。」」


~貴族騎士の朝は早い~

貴族騎士「「いやー今日も王国との戦争ですよ。ま、我々が優勢ですけどね。」」

~貴族騎士の活躍は、帝国の勝利に大きく貢献しているのだ~

貴族騎士「「実は、今付き合ってる彼女とも、戦争で出会ったんですよ。」」

~貴族騎士の彼女とは一体~

<CM入りまーす

兵士「「君も、帝国軍人になって国を守らないか?」」

「「兵士募集中、危険な仕事ですが、三食昼寝宿にデザート付き、有給もばっちり!」」

「「国のために何かしたいそこのあなた!兵士へGOだ!」」

皇帝「「わしは優秀な人材なら学歴生い立ち一切問わず、重役に置くよ。」」

参謀「「僕も平民の出ですが、皇帝陛下に推薦されて参謀の地位にいます!」」


「「帝国印の?」」

「「「健康牛乳~!!」」」


<CM明けまーす

~貴族騎士と彼女の出会い~

※本人たちによる再現

貴族騎士「「はぁっ!王国兵も大したことはないなっ!」」

姫様「「きゃぁっ!」」

貴族騎士「「むっ、女。止まれい!」」

姫様「「くっ…。」」

貴族騎士「「な、なんとぉ!?」」

~貴族騎士さんの一目惚れ~

貴族騎士「「そなた、名を何と申す!」」

姫様「「ひ、姫、です。」」

~お相手はなんと、王国の姫様!!~

<え~~~!

~お相手はなんと、王国の姫様!!~

<え~~~!

姫様「「それでその、彼に凄い口説かれまして。最初は断ったんですけどね。」」

~まんざらでもない顔で語る姫様~

姫様「「彼、凄く真剣でしたし、こんなに思ってもらえると、ちょっと揺れちゃいますよね。」」

<あ~~~

姫様「「遂に、OKしちゃいましたっ。」」

~実は国王に話をしていない貴族騎士さん~

貴族騎士「「はい、まだお義父様には許しを得ていなくて…はい…。」」

<え~~~


~許しを得るために二人で作戦を練っているという~


~ここからは、二人の生活に密着!?~


<CM入りまーす

「「速い!硬い!強い!強靭な馬なら帝国馬舎へ!」」

「「速さは並の野生馬の約1.2倍!?」」

「「この速さで重装甲!戦争中に馬が傷つきません!」」

「「重装甲も内部に負担のかからない工夫!馬も大事に扱わないとね!」」

「「帝国軍人なら、一人に一頭重装軍馬!」」


<CM明けまーす

姫様「「貴族騎士様、あーん。」」

貴族騎士「「うむ、おいしい。」」

姫様「「はい、今度は私に。」」

貴族騎士「「あーん。」」

姫様「「あー

貴族騎士「「なんちゃってーパクッ」」

姫様「「あーっ!」」

~ラブラブカップルのお二人~


剣士「いつまでこんなん見てんだ!」

女騎士「はっ!?見入っていた。」

剣士「本題はエピローグなんだろ?見るぞ!」

女騎士「だが、飛ばすなと…。」

剣士「真面目すぎだろ!」

姫様「「これ、今カメラ回ってるの?」」

参謀「「回ってまーす。」」

姫様「「あ、はいはい。始めましょうか。」」

貴族騎士「「こほん、と、言うわけで、吾輩と姫の結婚が決まりました。」」

姫様「「ではなくっ?」」

貴族騎士「「あ、はい。えっと、国王様、いえ、お父さん!娘さんを、吾輩にください!」」

姫様「「はい、よく言えました。偉い偉い。」」

貴族騎士「「うぅ、姫ぇ。」」


剣士「うっわ、きつっ。」

姫様「「なので、もしお父様の許しがあったら、国には戻りません。大将軍、女騎士、兵士のみんな、傭兵の方々も、私の心配はしないで。幸せになりますから!」」


女騎士「ひ、め…。」

剣士「女騎士、つらいよな…。実の姉みたいな人が…。」

女騎士「じあわぜになっでぐれぇぇぇぇ。」

剣士「えっ?」

大将軍「姫様、おめでとうございますっ!」

兵士「俺達のアイドル…姫様が…うぅ、結婚しちまうのかよぉ。寂しくなんなぁ…。」

剣士「いいの?これでいいの?」


貴族騎士「「吾輩と姫様が結婚することにより、我々は王国に同盟を申し込む!戦争は終わりだっ!」」

姫様「「やりましたねっ!」」

王様「ええいっ!何をしている!準備をせぬか!」

剣士「王様!いらしていたのですか!」

大将軍「何の準備でしょうか?」

王様「決まっておろうに!」

剣士「姫様を取り戻す、決死隊ですか?」

王様「祝宴じゃ!祝宴の準備じゃ!わしは結婚を認めるぞ!」

剣士「えぇっ!」

参謀「王様から許しの手紙が来たぞぉっ!」

皇帝「そうかっ!よかったな貴族騎士よ!」

貴族騎士「はいっ!」

姫様「これから、末永く、よろしくお願いします。旦那様。」

貴族騎士「幸せにしてみせようぞっ!」

姫様「あら?」

貴族騎士「い、いや!してみせますっ!」

姫様「うふふ、はいっ。」

こうして二つの国は大きな絆で結ばれ、両国間の平和は何百年も続いたという
ちなみに剣士は女騎士と結婚して、幸せに暮らしたという。

終わりだ

めでたしめでたし!

乙なの?続きは?

>>35
終わりだ
見てくれてありがとう

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