久「私の姉が美穂子なわけない!」美穂子「お姉ちゃんですよ!」(208)

インターミドル


久「えっ、親父が交通事故!?」

久の母親「えぇ…、今、大会中?戻って来られるかしら?」

久「…棄権するわ。今すぐ戻る」





美穂子「あら…、私を苦しめたあの人…、どこに行ったのかしら」キョロキョロ

しばらく月日が経って

美穂子「結局、戻らなかったわね。あの人、強かったから…。風越に来るかしら?」

福路父「美穂子、大切な話があるんだ」

美穂子「はい、何でしょうか?」

福路父「父さんな…。再婚する事にしたんだ」

美穂子「さ、再婚ですか!?急ではあるけど…、私はいいと思いますよ」

福路父「お前は昔から聞き分けのいい子だったな…。再婚相手に子供が居るんだ」

美穂子「あらあら…」

福路父「経済的な理由だったり色々あって、一緒に暮らそうと思うのだが…」

美穂子「えっと…、急な話ですね。私も少し困惑してます。男性の方だと…、ちょっと緊張しますし」

福路父「いや…、女の子だよ。お前と同い年の」

美穂子「ほっ…、それなら良かった」

福路父「今日来て貰ってるから、紹介しよう。おーい」


ガチャ

久「…初めまして。上埜久と申します」ペコリ

美穂子「あ、貴方は!?」

久「あれ…、あんた確か…」ウーン

美穂子「はい!インターミドルで対戦した福路美穂子です」カイガン

久「もちろん覚えてるわよ。貴方、強かったし…。キレイな人だし」

美穂子「あ、ありがとうございます///」テレテレ

福路父「なんだ、上埜さんと知り合いか?」

美穂子「はい、同じ卓を共にしたライバルです!」

久「福路さんと決着つけたかったわね…。ちょっと急な用事でね。棄権するしか無かったの」

福路父「じゃあ、美穂子。一緒に暮らす件はいいのかね?」

美穂子「はい、家族が増えるんですね!歓迎しますよ」

久「じゃあ…、その…よろしく。私も来月から福路久になるから…」スッ

美穂子「はい、宜しくお願いします」ガシッ

握手をする二人


美穂子「ところで誕生日っていつですか?」

久「11月13日よ。あんたは?」

美穂子「私は9月24日です。私の方がお姉ちゃんですね」ウフフ

久「二ヶ月しか変わらないじゃん」ポリポリ

美穂子「妹欲しかったんですよ!お姉ちゃんって呼んでくれませんか?」ニコニコ

久「いきなり赤の他人をお姉ちゃんって呼ぶのはね…。その内ね。まぁ、私、家事とか苦手だし誰かの姉なんて相応しくないけど」

美穂子「家事ですか?それなら私に任せて下さい」

久「いや…、私もしないと。居候の身だし…」ウーン

福路父「自分の家だと思ってくれて構わんよ」

久「あ、ありがとうございます。福路さん」

福路父「もうお父さんだけどな」ガハハ

それから福路久になり一ヶ月が経った


久「高校、どこに行こうかしらー」パタパタ

コンコン

久「はーい、どうぞー」

美穂子「う、上埜さん!?大変です!テレビが真っ暗になりました!」アワアワ

久「はいはい、今行くからね。後、テンパると上埜さん呼びになってるわよ」

美穂子「す、すいません///」

久「んーと」マジマジ

美穂子「な、直りますかね?」

久「ビデオ入力になってるだけね。ゲームとかする時はこの画面」

美穂子「ふむふむ」

久「壊れてないわよ」ポチッ

テレビ『\ハッヤリーン/ 』

久「これでいいかしら?お姉ちゃん」

美穂子「良かった…。またテレビ買い直す所だったわ…。ん!?」

美穂子「い、今なんて…」カタカタ

久「知らなーい。私、友達の雀荘行って来るわねー」フリフリ

まこの雀荘

まこ「なにぃ、進路に迷ってるじゃと?」

久「うん、清澄か風越。お金的には清澄一択なのよ」モグモグ

まこ「しかし、新しい親御さん、風越の学費出してくれる言うてるんじゃろ?」

久「うん。流石に悪いかなーって。私、赤の他人だし。もちろん、実の娘みたいに可愛がって貰ってるけど」ゴクゴク

まこ「清澄は…、麻雀部ないぞ」

久「作ればいいじゃん。まぁ、全国大会の常連の風越と違って、県大会に出場すら危ういわね」モグモグ

まこ「わしは風越に進む事をオススメするの」

久「なぜ?あそこ部員が100人とか居て、公式戦すら出られない人も多いわよ」

まこ「お前さんに麻雀の才能があるからじゃ」

久「才能ねぇ…」

まこ「インターミドルで大活躍だった福路さんにも、負けてはおらんと思う」

久「それは言い過ぎよ。江口セーラ、愛宕洋榎、弘世菫と並んで比較される選手よ?」

久「まさに自慢の姉だわ。機械音痴を除けば欠点らしい欠点すらない」

久「完敗よ完敗。あの子の姉じゃなくて良かった。威厳、丸つぶれだし」シーシー

まこ「あんさん自身は、どうなんじゃ?麻雀強くなりたいんか?」

久「…えぇ。私自身、麻雀が好きだからね。もし私が全国に出れたら…とか夢みるし」

まこ「じゃあ、風越でいいと思う。親御さんには、卒業後恩返しすればいいし」

久「…そうかしらね」

まこ「いっそ、福路さんに決めて貰え。答えはわかってるが」

久「だから、今は私も福路だつーの」

久「ごっそうさん」

まこ「ほい、またの~」

美穂子の部屋

久「ってわけで、悩んでるの。清澄か風越」

美穂子「風越です」

久「清澄もいい所なのよ。学費は安いし、レディースランチなんか豪華で…」

美穂子「風越で」

久「それにここに入れば、何か運命の出会いが待ってるようなロマンチックに溢れ…」

美穂子「風越ですね」

久「…」ウーン

美穂子「風越しかないですね。受験、頑張りましょう」

久「まぁ、頭はそこそこ良い方だけど…」

美穂子「私は推薦貰いましたから、全力でサポートします」

久「でも、アルバイトする時間あるかしら?」

美穂子「風越は麻雀の強豪校です。部活の時間が大半を占めます」

久「学費が…」

美穂子「私が特待生の枠を取ります!」ガシッ

久の手を掴む美穂子


久「特待生…。学費がタダになるらしいわね」

美穂子「私が必ず取ります。それで一人分の学費が浮きます」

そして風越の入学式

久「いやー、受かって良かった良かった」

美穂子「信じてましたよ。ここの麻雀部は厳しい事で有名ですが…、二人で頑張りましょう」

久「そうね。ここまで来たら、何としてもレギュラーを取って…、全国大会ね!」

美穂子「はい、私達ならやれるはずです!」


コーチ「なーに、一年が生意気言ってんだゴラァ!」

久「うわっ」ビクッ

美穂子「久、私の後ろに隠れて」サッサ

コーチ「ここの麻雀部のコーチの久保貴子だよ」

美穂子「…」キッ

久「えっと…、その…よろしくお願いします」ペコリ

美穂子「宜しくお願いします」ペコリ

コーチ「お前らが、福路姉妹だな。姉は、県大会で優勝したな」

美穂子「はい」

コーチ「ふーん、お前が特待生か。まぁ、お前には特に期待してる」

美穂子「どうも」

コーチ「妹は…。まぁ、データないし知らん。私のシゴキに耐えられないなら辞めちまえ」

久「…頑張ります」

まこが中学時代に部長と知り合い・・・・だと・・・・。

>>25幼馴染じゃ無かったっけ?あれはカツ丼か。

まぁカツ丼経由って事で…


コーチ「まずお前らの実力が知りたい」

一年「はい」

コーチ「適当に卓を囲んで打ってみろ。二年、三年は一名ずつ。一年は二名だ」

久「はい!」

美穂子「はい!」



木村「校内ランキング5位の木村だ」

佐藤「校内ランキング4位の佐藤です。あんた達、運が無かったわね」

久「福路久です。宜しくお願いします」ペコリ

美穂子「福路美穂子です。お手柔らかにお願いします」ペコリ

久(張った…。いい感じの多面待ち。裏乗れば…跳満)

木村「…」トン

佐藤「…」トン

美穂子「…」トン

久(けど…、普通に上がれるとは思えない。ここは点数を減らしてでも)


久「リーチ」スチャ

美穂子(さて…、ブラフか悪待ちか…。上埜さんのリーチは読めないから楽しいわね)

久「よし!」ピン

久「ツモった」クルクル


バシーン!

久の指で弾いて高く飛ばし、キャッチして台に叩きつけながら和了宣言


木村「あぁん」ギロッ

佐藤「なんだこの一年坊主」ジーー

美穂子「悪待ちの方でしたか。お見事」パチパチ

木村「あんたさ…、ここどこだと思ってんの?雀荘じゃねーんだからさ」ギロッ

久「えっ…あっ…、す、すいません。つい、癖で」ペコペコ

佐藤「マナー悪いよ。もう二度としないで」

久「申し訳ありません」ペコペコ

木村「にしても…素人もいい所だな。これ、多面待ち捨てて、単騎?」

佐藤「麻雀打った事あんまりないんじゃない?」

美穂子「…」イライラ

木村「とりあえず、コーチに報告だな」

コーチ「なんだァ!?」

佐藤「この一年、生意気です。牌を叩きつけるパフォーマンスしたり」

美穂子「ワザとじゃありません!」

久「いいのよ。私が悪いから…」シュン

コーチ「妹の方か…。ん?なんだ!?この待ち!」

佐藤「素人さんですね。なぜ風越の麻雀部に入ろうと思ったのか…」

木村「ここは、弱小校の麻雀部じゃねぇんだコラァ!」

コーチ「麻雀歴何年だ」

久「10年以上です」

コーチ「待ちは…まぁ今回は目を瞑ろう。が、牌を叩きつけるのはダメだ」

久「…はい」カタカタ


コーチ「一年生、お前らも見とけ!福路ィ!一歩前に出ろ!」

美穂子「はい」スタスタ

久「美穂…お姉ちゃん!?」

コーチ「何だ、お前!?」

美穂子「コーチが福路と仰られたので」

コーチ「どこの話の流れから、お前になるんだよ!妹の方に決まってるだろ!」

久「その通りです。美穂子、私にもプライドがあるから。私のミスは、私が責任を取るわよ」

美穂子「貴方は黙ってなさい。ここは姉の私が怒られる所です。貴方のマナーを注意しなかった私に責があります」

コーチ「福路美穂子!てめぇは関係ねえぇぇぇぇぇ!」

美穂子「コーチ、久を殴るなら私が引き受けます」

コーチ「木村、佐藤、福路の姉の方を抑えとけ」

木村「はい」ガシッ

佐藤「はーい」ガシッ

美穂子「辞めて下さい!」グググ



久「…」

久(きっと、痛いんだろうなぁ…)

コーチ「覚悟はいいか?ここは麻雀の名門だからな。ミスしたら容赦なく私が叩く」

久「…はい。わかりました」


バチーーーーーーーン!

コーチ「一年!見たか?もし、叩かれるのが嫌なら、辞めちまえ!」

一年「ひえぇぇぇぇぇぇ」ブルブル

部長の親って本編に出てきたの?

>>41本編にまだ出て来てないから、設定をイジれる


久「いたあぁぁぁ」ウルウル

久「口切った…」ツーー

美穂子「久、大丈夫!?大丈夫!」

久「お、大げさね…。少し血が出た程度じゃない…」

コーチ「…姉。妹を保健室に連れてっていいぞ」

木村「コーチ、待って下さい。多面待ちを捨てた闘牌の分も一発行っときましょう」

佐藤「そうですよ。他の部員に示しがつきません」

コーチ「お前らに任せる」スタスタ

保健室

久「別にこんな所来なくたって…」

美穂子「心配だから…」ポロポロ

久「なんで叩かれた私じゃなくて美穂子が泣くのよ…」

美穂子「私が代わって上げたかった…」ポロポロ


ガラガラ

木村「WAWAWA、忘れ物~」

佐藤「よっ、バカ姉妹」

美穂子「…何か用ですか?」キッ

木村「多面待ち崩して、単騎にした分のパンチ」

佐藤「もう二度としないって誓うなら許してやってもいい」

久「…それは」

美穂子「あの時は、ああしなければ私が3巡以内に上がってました。先輩が振り込むと予想してましたから」

木村「一年相手に振り込むわけねーだろ!」

佐藤「特待生だからって調子にのるんじゃねぇぞ!このタコ!」

美穂子「ふん、上埜さんの方がよっぽど強い雀士だと思いましたけど。私をワクワクさせてくれますし」

久「美穂子、上級生相手にケンカ売るのは辞めなさい」

木村「なかなか生意気だな、この女」

佐藤「そうだね。適当にボコるか」

美穂子「えぇ、どうぞどうぞ…。お好きに。抵抗はしませんから」

木村「ちょっと、こっち来いよ」クイッ

美穂子「はい」

久「美穂子!?」ガタッ

美穂子「心配しないで。久は自分のスタイルを貫いて欲しいから。貴方は貴方の麻雀をしてればいいのよ」ニコッ





そして風越の一年生は四月で半分以上が辞めた

五月

コーチ「今年もまぁ、減ったなー」

木村「仕方ないですよ。練習に着いて来れない方が悪い」

佐藤「遊びじゃないですからね。全国大会に連続して出場する実績もありますし」

木村「私らの代でベスト4には入りたいですね」

コーチ「あぁ、そうだな。頑張れや」



久「美穂子、ランキング6位になったの?」

美穂子「えぇ、もうすぐメンバー入りですね。久も頑張って下さい」ニコッ

久「私は…、今、20位か…」

久(悪待ち封印してるから、かなりキツイのよね)

ランキング戦

久(聴牌した…)

木村「おおっ、ここ入るかー」

久(先輩も聴牌間近ね)

美穂子「…」トン

佐藤「…」トン

久(このまま多面待ちで待つか…。まぁ、これが間違いと言うわけではないし)

久「リーチ」





木村「ロン」

久「はい」ジャラ

佐藤「福路の妹は大した事ないな。もう成長止まってる気がする」

美穂子「妹の侮辱は辞めて下さい。まだ一年生ですよ。これから私より伸びます」

夜、久の部屋

久「ネトマで牌効率の勉強しないと…。私が風越で上に行くには、デジタル麻雀しかない」

ひさっちがログインしました

のどっちがログインしました

久「今日も来てくれたわね。この中学生。デジタルは私より強いから、参考になるのよね」カチカチ


コンコン

久「ごめん、後にして。後一時間くらい」カチカチ

美穂子「…はい。また来ますね」

一時間後

コンコン

久「ふぅ…、ちょっと休憩。いいわよ、お姉ちゃん」

美穂子「またパソコンしてたんですか?」

美穂子(最近、構ってくれなくて寂しいです)

久「うん、私にはもうデジタルしかないからね。まぁ…、新しいスタイルを来年までに見つけないと…」

美穂子「…最近、悪待ちしてないですよね」ジーー

久「う、うん。もうあれは…、捨てるしかないから。目立つし、先輩の反感は買うし、遊んでると思われるから…」

美穂子「何かすいません。風越に無理矢理来させたみたいで…」ペコリ

久「いや、いいのよ。確かに風越は麻雀が強い。みんなそつなく麻雀上手いし」

美穂子「久だって…、本当はもっと上に…高みに…」ポロポロ

久「うーん。まぁ…、コーチも居なくて部員も少ない高校で伸び伸び打つ方が私には合ってるかもしれないけどね…」

久「でも、風越に入った以上、そんな事ばっかり言ってられないし…」ウーン

美穂子「でも…、でも…自分のスタイルまで変えるなんて…」

久「仕方ないわよ。私が校内ランキングで5位以内に入るのは…、デジタルスタイルしかないし…。長期的スパンで勝たなきゃ…」

美穂子「今の久は、麻雀打ってても楽しくなさそう…」

久「鋭いわね。コーチには言わないでよ。正直、全然麻雀が楽しくない」

美穂子「一度、以前のスタイルに戻してみませんか?」

久「中学の時みたいに好き勝手打てって?」

美穂子「はい」

久「先輩に怒られるわよ」

美穂子「私が守ります」ニコニコ

久「どちらかって言うと、美穂子が…。叩かれる事になるかもしれないし」シュン

美穂子「構いません!私達、姉妹でレギュラー入りを目指しましょう!」

久「…いいのね?風当りきつくなるかもしれないわよ?」

美穂子「はい、上埜さんの本気見せて下さい」

久「…じゃあ、次のランキング戦まで本気でやってみる」ゴゴゴ

ランキング戦、前日

コーチ「おおっ、妹。最近、調子いいなー」

久「そ、そうですか///」テレテレ

コーチ「藤田プロの知り合いだそうだな?悪待ちは、異能か?」

久「うーん、何かそう呼ばれてるらしいですね。異能持ちって」

コーチ「まぁ、悪待ちしてた方が強いってのはわかったよ。好きにやんな」

久「はい!」

コーチ「福路姉もとんでもない逸材だし…、一年で二人もレギュラー入りも見えて来たとか…」


コーチ「やるじゃねぇか!福路姉妹!」ワシャワシャ

久「あぁーもう髪の毛、乱れますから!」

コーチ「今のお前は、ランキング7位だ」

久「はい」

コーチ「福路姉は6位だが。明日は、4位の木村と5位の佐藤と打って貰う」

久「わかりました」

コーチ「二着以内なら、ランキング交代だ。お前が5位。県大会に使ってやる」

久「ホントですか!?」

コーチ「福路姉は多分、1位か2位を取るだろ。アイツは、ほぼ確定だな」

久「後は…私ですか?」

コーチ「あぁ、期待してるぞ」ツカツカ



木村「聞いちゃったー」

佐藤「ふぅーむ、これは許せない展開だね」

ランキング戦最終順位

1位 美穂子
2位 木村
3位 佐藤
4位 久


久「…負けちゃった」ガクッ

佐藤「あぁーーーーー!レギュラー降格なんてーーーーー!」

木村「残念だったな。麻雀は実力勝負だからな。仕方ないね」ウンウン

美穂子(…本当に本気だったの?)



久「ま、まぁ私は来年もありますから…」ウルウル

木村「おぅおぅ、1年生。惜しかったなー。まぁ、そう落ち込むな。私がジュース奢ってやろう」ニコニコ

佐藤「…福路妹死ね」ムスッ

夜、美穂子の部屋

コンコン

美穂子「入りなさい」

ガチャ

久「なによ、話って」

美穂子「上埜さん、そこに座りなさい」

久「もう上埜じゃないって」ムスッ

美穂子「…なぜ手加減したの?」

久「何の事だかわからないわね。どうしたの?」

美穂子「私を誤魔化せると思ったんですか?久の麻雀を一番見て来たのは私ですよ!」バン

久「本気よ。本気で麻雀打って負けたの」

美穂子「本気?あんな当たり障りのない打ち方が?」

久「…みんな、当たり障りなく打ってるわよ」

美穂子「なぜ自分の好きなように打たないの!?約束したじゃない!」

久「別に悪待ちが私の全てじゃない!悪待ちなくても、私は戦える!それを証明したかった!」

美穂子「悪待ちを封印して本気出したと?」

久「えぇ…。普通に打ったわよ」


美穂子「ふーん」ジトーー

久「…まぁ、普通に打てば風越のレギュラーにギリギリ届かない事がわかったし…」

久「来年、頑張るわよ」ニコッ

久「美穂子は頑張ってよ」

美穂子「何がですか」

久「県大会に全国大会。一応、私も補欠入りしてるし」

美穂子「久と一緒に行きたかったです」

久「…また来年ね」



回想

佐藤『最近さー。お前、悪待ち混ぜて来るじゃん』

久『はい、そうですが』

木村『あんなの振り込んでも、仕方ない待ちばっかりじゃん』

久『まぁ…、事故みたいなもんですね』

佐藤『レギュラー入りは正々堂々と、麻雀の総合力で競い合うべきだと思うのよ』

久『私に悪待ち使うなと?』

木村『出来るだろ?別にわざと負けてくれって頼んでるわけじゃない』

悪待ちしないって最初からわかってたら、まぁ楽だと思う。対戦相手は

そして、久は佐藤によく呼び出されるようになった


久「…何ですか?」

佐藤「やっぱさ。最後の夏なのに、レギュラーを1年に取られたの悔しいわけよ」

久「…そうですか」

佐藤「福路姉、ボコりたいけど、アイツが私より強いのは認めてるわけ」

久「はい、自慢の姉ですよ」

佐藤「風越にも優勝して欲しい。全国で勝ち進んで欲しい…。じゃあ、福路美穂子の力は必要だ」

久「はい、あの子は将来、風越を背負って行く立場になると思います」

佐藤「福路美穂子は殴れないし、代わりにお前を殴ろうと思う」ニコッ

久「私に姉の代わりになれと?」

佐藤「うんうん」

久「なるほど…、それはそれは…」



久「いい案だと思いますよ」ニコッ


バキィィィィィィ!

久「ぐっ…」ドサッ

佐藤「スカしてんじゃねぇよー」ボカッ

久「がはっ…」

佐藤「…」グリグリ

頭を踏みつける佐藤

久「うぅ…」

久「か、顔は…。コーチや美穂子が気付きますよ?私の姉、私の事になると鋭いので…」

佐藤「そうか、じゃう腹にしとくわ」バキッ


久「…いたっ」ビクン

佐藤「そーいやお前、よく女、タラシてるんだって?」

久「タラシてないです。告白されたら全部、振ってますよ」

佐藤「連れて来るわ。なんか恨み持ってそうな子とか居るかもしれねーし」

今日はチームiPSやなしに部キャプかいな、がんばっちくりー

ああ、あと昨日は『豊音「清水谷さんと」京太郎「園城寺さんにエッチな悪戯!」』っての教えてくれてありがとな
怜竜好きなワイはドキドキが止まらんかったでー、それこそ吐き気がするほどなぁ(マジキチスマイル)

>>94

よくわかったなー。
閲覧注意とかなってたけど、そんなひどかった?

>>95
ごめんなさい、じょうだんなのできにせずじゆうにかいてくださいおねがいします

ただ性的なのとNTRがちょっときつかったかなーってくらいやで

そうして、久は2週間ほど叩かれ、蹴られ、ぶたれて


久の部屋

久「いたぁ…。くっそ…、アイツらホント容赦ないんだから…。振られた事、そんなに恨んでるのかしら…」ヒリヒリ

久「もうすぐ県大会だし、美穂子に気付かれないようにしなくちゃ」


コンコン

久「ちょっと待って!待ちなさいよ!着替えてる所だからね」アセアセ

美穂子「…」

美穂子「最近、コソコソ私に何隠してるんですか?」

久「か、隠してない!もういいわよ、入って」

美穂子「…」ジーーー

美穂子「…」キョロキョロ

久「あ、あまり妹の部屋を色々と見るのはマナー違反だと思うわよ」

美穂子「…」クンクン

美穂子「消毒液の匂い?」

久「うっ…」ギクッ

美穂子「最近、私を避けてませんか?」ゴゴゴ

美穂子「上埜さん」ギロッ

久「さ、避けてない。一緒に帰らなくなっただけ」カタカタ


美穂子「服、脱いで貰っていいですか?」

久「や、やぁねー。美穂子ったらエッチなんだから…」ツンツン

美穂子「…」

久「義理の姉妹だからって…、そう言う関係は…ね。ま、まだ早いとか思ったり」ツンツン

美穂子「今すぐ脱いで下さい。無理矢理でも脱がしますよ」ニコッ

iPSの人なのか……
灼怜やエッ○な悪戯はああーって感じだったけど、
ギルティギアみたいのも書けるんだな

お姉ちゃんにエッ○な悪戯シリーズもそうなん?
照のキャラがだいぶ異なるから違うかな?

美穂子「な、な、なななな何ですか…これ…」カタカタ

久「最近ヤンチャしてたらこうなった…。まぁ、色々とありまして…」ポリポリ

美穂子「そんな事、聞いてるんじゃないですよ!この傷!この痣!誰がやったんですか!」

久「…自分で」


パーン!

軽く頬を叩く美穂子


美穂子「私が信用出来ないんですか!?私は…、久のお姉さんなんですよ!」ポロポロ

久「たった2ヶ月、先に生まれただけじゃない…」

美穂子「話して…、全て私には話して下さい」ギュッ

久「よく私が美穂子を泣かせてしまうわね…」ナデナデ

>>105

お姉ちゃんにエッ○な悪戯シリーズは違うよ。俺じゃない

久が誰かと入れ替わるシリーズとかは書いたな

チームiPSの精神病患者キャップと風越高校の聖人キャプテンこと福路美穂子は別人

美穂子「い、イジメ」フラフラ

久「おっと、あんたが倒れてどうするのよ」ガシッ

久「私、女の子いっぱい振って来たし、自業自得なのよ」

美穂子「だって!そんなの久が悪いわけじゃないですよ!私も何回か告白された事ありますけど、断わりました!」

久「どうも、普通に話してるつもりなのに相手にその気にさせるみたいね、私」

美穂子「コーチに相談して…、いや警察に…」ブツブツ

久「県大会までもう少し。美穂子のデビュー戦までもうすぐなのよ」

美穂子「どうでもいいですよ!そんな事!」ポロポロ

久「良くない!もう少しだから…、もう少しだけ…、耐えるから!」

翌日、風越の1年の教室


久(とは言ったものの…。最近、エスカレートしてるのよねぇ…。県大会までに、私病院送りになったりして…)

久(放課後は嫌だわね。憂鬱だ…)


ガラガラ

田中「大変大変!一年生が、三年生の教室で大暴れしてるってよ!?」

ざわっ…ざわっ…


久「一年生が三年生の教室で…。まさか!?」ガタッ

生活指導室

コーチ「ったくよ…」ポリポリ

美穂子「…ごめんなさい」シュン

久「…姉が大変迷惑をかけました」ペコリ

コーチ「まさか、久が暴れてるのかと思ったら…。お前か…、美穂子」

美穂子「どうしても許せなくて…」ポロポロ

コーチ「お前、虫も殺せない顔して人を殴れたんだな」

ぐう聖キャプテンはいろいろ溜め込んでそうだもんね(意味深)

ご飯の時間ですのだ(ぺっこりん)

あの眼の具体的な効能って…?

>>128
??「上埜さんに『あなたの右目、綺麗ね 』って言ってもらえます」

美穂子「毎日毎日、久がこんなヤツに叩かれて蹴られてるのかと思うと…。悔しくて悔しくて…」ポロポロ

コーチ「一応、先輩だからな」

久「後で二人で謝りに行きます」

コーチ「まぁ、イジメてたのは事実みたいだしな…。そっちは私が何とかしてやる」

久「…助かります」

美穂子「お願いします!」ポロポロ

コーチ「しかし、問題は福路姉だな」

美穂子「…覚悟してます」シュン

久「まさか退学!?」

コーチ「校外暴力事件なら、それもありえたが…。今回は校内だからな。目撃者もうちの生徒だけだ」

久「そんな…、美穂子はせっかくレギュラーに選ばれたのに…。私のせいなの…」ガタッ

美穂子「いいえ、久のせいじゃないわ。私が勝手にした事だから…」

コーチ「停学と公式戦出場禁止だな。1年間は、福路を公式戦で使わない」

美穂子「わかりました」

久「そんな…、そんな…」ポロポロ

コーチ「繰り上がりで佐藤が、福路の代わりに大会に出る事になる」

福路家、久の部屋

久「やっぱり私の存在が…。美穂子の足枷になるのね」



コンコン

美穂子「久。私は全く気にしてませんから!来年、一緒に頑張りましょう」


シーン

美穂子「久、ひ~さ~」

久「うるさい!もう迷惑なのよ!私に構わないで!今は一人にして!」ドン



美穂子「ごめんなさい。ご飯、ここに置いときますね」コトッ

翌日、午後

美穂子「はぁ…、停学って暇なのね。家事も午前中に終わったし」


スタスタ

久「…」ムスッ

美穂子「久、おはよう。学校に行くんですか?」

久「えぇ…社長出勤だけどね。一晩中泣いたら、スッキリした。決心がついた」

美穂子「目が真っ赤ですね」ウフフ

久「誰のせいよ!」ドン

久「って私か」ハァ

放課後、風越の部室

コーチ「福路ィ!私に話ってなんだ!」

久「…待ちくたびれましたよ。コーチ」

コーチ「県大会前の大事な時期なんだ。忙しいんだよ。お前も一応、補欠なんだからな!」

久「その事なんですが…」ガサゴソ



コーチ「何の冗談だコレ」

久「エイプリルフールはもう終わりましたよ」

コーチ「本気か?」

久「はい、考えた結果です。私はここの麻雀部にどうしても馴染めなかった…。美穂子、一人の方がきっといいと思います」

コーチ「はぁ…、無理には止めねぇけど…。お前、才能あるんだぞ?」

久「自分なりにやってみます」

コーチ「麻雀辞めねぇよな?」

久「はい、麻雀好きですからね…。またどこかで会いますよ」

コーチ「美穂子、どうするんだよ…。アイツまで崩れるぞ」

久「1年間あれば大丈夫です。きっと復活してくれる」

コーチ「ったく。風越の黄金時代築けると思った、矢先にコレか…」

久「はい、またどこかで…。お世話になりました」ペコリ

夜、美穂子の部屋

美穂子「麻雀部を辞めたですって!??!?!??!?!?」

久「うん、スッキリした。名門って私に合わないわね、ようやくわかった」

美穂子「何で私に相談してくれないんですか!?」ポロポロ

久「相談したら止められるに決まってるし、自分まで辞めるって言いかねないし…」

美穂子「辞めますよ!久の居ない麻雀部なんて」ポロポロ

久「ダメ。そんな事したら、もう絶交」

美穂子「絶交って…、私達姉妹じゃないですか!?」

久「姉妹じゃ結婚出来ないけど?」

美穂子「ほぇ?」

久「まぁ、それは冗談だけど」ケラケラ

久「私、実家の方のお祖母ちゃんの家に戻る事にしたの」

美穂子「何で、いつもいつもいつも勝手に自分一人で決めるんですか!」シクシク

久「ごめんね。こんな性格だからね」

美穂子「知ってますよ!」ポロポロ

久「そこの近くにね。高校があるの」

美穂子「高校まで変えるなんて…」ハァ

久「麻雀部のない高校だけど…。最初から作るから…」

美穂子「私も着いて行きますって言っても駄目なんですよね」ポロポロ

久「よくわかってるじゃない。流石に、私より2ヶ月先に生まれただけあるわね」

美穂子「お姉ちゃんですからね」ポロポロ

久「私は自動的に麻雀部の部長になるわ」

美穂子「はい…」

久「そして、県大会に出場する。必ず。目標は全国なんだけどね」

美穂子「…」

>>162
それ言われるまで忘れてた……
毒されてる

>>164
??「そういえば、iPS細胞というので同性の間でも結婚ができるらしいです」

久「そしてインターミドルの決着つけましょう。前と同じく他校生徒として!」

美穂子「…」ポロポロ

美穂子「…」シクシク

美穂子「…私が何を言っても、清澄に転校するんでしょうね」

久「うん、もう退部届出したし、転入届はまだだけど…。父と母には伝えたわ」

美穂子「…わかりました。受けて立ちますよ」ゴッ

久「おっ、やる気出してくれた」

美穂子「いつか…風越のキャプテンとして。そして、ついでにランキング1位も貰っておきましょう」

久「言うねー。まぁ、私も清澄のランキング1位だけどね!…多分ね」

美穂子「久より強い一年生が入って来るかもしれませんよ」

久「麻雀の強い子はみんな風越に行くからね。まぁ…、鍛えてみせるわよ」

そして2年の月日が流れた


コーチ「福路ィ!県大会のオーダーこれで良かったのか?」

美穂子「はい、我がまま言ってすいません」ペコリ

コーチ「お前がこんな事に口を挟むなんて、珍しいな。先鋒は1年に任せていいのか?」

美穂子「はい、あの子ならきっと先鋒でも上手くやれるはずです」

池田「キャップー褒めてくれだしー。げっ、コーチ!?」

コーチ「げっとはなんだ!池田ァ!?」グリグリ

県予選決勝戦、中堅戦


蒲原「ワハハー、よろしくなー」

久「えぇ、よろしくね」

一「貴方が清澄の部長さん?」

久「そうよー。福路って言うの。よろしくね」

一「風越のキャプテンと関係あるんですか?」

久「それは…、試合が終わるまで秘密よ。試合が終わってから、教えてあげる」ウィンク



バン!

美穂子「…」ゴゴゴ

久「おっ、ようやくお姉ちゃんのお出ましか。風越は現在、最下位。取り返せるかしら?」

美穂子「取り返しますよ。最後に勝つのは…私達、風越です!」

久「ふふふ、自分でも言うのは何だけど、私強くなったわよ~」

美穂子「楽しみです」



終わり

いい話だった乙

メジャーの話といい、部キャプがホントにすきなんやな

>>185
悪だよ

>>187

野球で言う所の、ナックルかもしれん

高校生だと、腕や肘を壊さないように無茶なボールは投げさせないってノリで、高校生のうちは変な打ち方を覚えさせない名門ってノリで書いた。

>>93

佐藤「そうか、じゃあ腹にしとくわ」バキッ



ちなみに中学時代のはただの妄想。霞さんとか初美は知らない。居たかもしれない。竜華も多分、インターミドルから強かったのかな。
テルーは、多分、大会出てなかったんじゃないかなーって思った

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