衣「三十路退治だ!」はやり「若い子って嫌いだな...あ、執事さん見っけ☆」 (253)


すこやん「くらえーアラサーズミキサー」京太郎「ぐああああ!!!」

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咲「アラサー退治!」すこやん「あはは、無理無理...ね、ダーリン♪」

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続きです。



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現在の戦績

○ 宮永咲 VS 戒能良子 × 上半身(腕、頭無し)ゲット

宮永咲は疲労で入院中

暫定 京太郎の持ち主

すこやん 頭

はやりん 両腕

野依理沙 下半身(足なし)

三尋木咏 両足 

衣「三十路退治だ!」はやり「若い子って嫌いだな...あ、執事さん見っけ☆」

恒子「こんにちは、ふくよかじゃない福与恒子です。」

恒子「あの激闘から、1日が過ぎようとしています。」

恒子「昨日、激闘を繰り広げ、辛くも勝利をもぎ取った宮永咲選手...しかし、その代償は大きかった」

恒子「約束通り、試合会場には、すこやん率いる女子プロたちが、咲選手の登場を今か今かと待っています。」

すこやん「ねーねー、今日は誰が行く?」

咏「しらねー」アハッハ

野依「私!」

>>3 
衣「三十路退治だ!」はやり「若い子って嫌いだな...あ、執事さん見っけ☆」

はコピペミスです。いりません


はやりん「うーん...弱いやつ倒してもつまらないしな~」

すこやん「私は、彼で...できれば、それでいいけど」

はやりん「あーん、私もあの執事としたいぞ☆」

咏「待てっつーの...私にもやらせろって」

野依「順番!」

ギャーギャー

恒子「...あまり近づくと危険なので、遠くからですが、実況をしています。」

恒子「咲選手、昨日は病院という話でしたが...おおっと、来ました!咲選手です。まだ完治していませんが、咲選手が今来ました!周りの観客も一気にヒートアップしています。」


咲「はぁ、はぁ...」


はやりん「おっ、お姫様の登場だぞ☆」

野依「いらっしゃい!」

咲「はぁ、はぁ...誰が、相手...」

野依「私!」

ダダダダ...

咲「え...きゃぁ!!」

恒子「おおっと、まだゴングが鳴っていなにも拘らず、野依プロが仕掛けたー!!」

野依「ブイ!」

咲「ひ、ひきょぷです...」

咏「何言ってるか、わっかんねー!」


咲「まだ.,.ゴングは、うわぁぁ!」

野依「悪魔に、ゴングはいらない!!」

ゲシッ、ゲシッ

恒子「我々は甘く見ていたかもしれません。彼女たち...いえ、悪魔と戦うことがどういうことかを」

咲「痛い、うぐっ、きゃあ!」

野依「止め!!」

咏「早かったねぇ」

すこやん「理沙ちゃんは口下手なぶん手が早いから」


野依「血、もらう!!」

ガブッ

咲「きゃぁーー!」

はやりん「ま、理沙ちゃんらしいぞ☆」

野依「面白い!面白い!」チューチュー

咲「たす..」

「そこまでだ!下郎共!!」

バゴーン!

恒子「な、突然の爆発音とともに、突如現れた...あぁーー!!」

衣「大丈夫か、咲!」

恒子「咲選手を救ったのは、昨年度の最多獲得得点保持者の天江衣選手です!」

ハギヨシ「血は多少抜かれていますが、輸血すれば大丈夫かと」

衣「うむ、咲はハギヨシ、貴様に任せる。」

ハギヨシ「了解しました。」

野依「誰、酷い!」プンスコ

衣「ふん、戦いのルールすら守らん獣どもに言われたくないわ」

野依「むかつく!むかつく!」

衣「貴様らの傍若無人な振る舞い、衣が修正してやる!」

すこやん「うわぁー...ウサミミだよウサミミ、痛い子だよ。はやりん...はやりん?」

はやりん「うふふ、見つけたよ☆私の執事さん♪」ダダダッ


すこやん「はやりん?って、もういない!!」

ハギヨシ「咲様、ご無事ですか?今救護室へ」

咲「は、離して...京ちゃんが」

ハギヨシ「須賀様なら、今衣様が奪還に向かっておりますゆえ、どうか」

咲「衣ちゃんが...?」

ハギヨシ「ええ、友が苦しんでいる時に助けに行くのが、本当の親友だと衣様はおっしゃっていました。」

咲「衣ちゃん」

ハギヨシ「ですから...む...殺気!」

はやりん「えへへ、こんにちわ。いい天気ですね♪」



咲「あ、あなた...」

はやりん「私ははやり、貴方のお名前は??執事さん」

ハギヨシ「これは...まずいことになりました。」

衣「しまった!!咲が...ちぃ、邪魔をするな!!」

野依「鏡!!」

衣「衣が邪魔だと?たわけた...しかし、今はハギヨシが」

ハギヨシ「衣様も、こちらも...前門の虎状態ですね。」

はやり「ねぇねぇ、その女の子はなぁに?はやりききたいな~」

ハギヨシ「これは、失礼しましたお嬢様...(スキをついて咲様だけでも)」

はやり「ねぇねぇ、その子...置いてってよ。」


ハギヨシ「残念ながらその提案は飲めませんね。」

はやり「そっかぁ...じゃあ、貴方をもらうね♪」

ハギヨシ「⁉」

衣「狙いはハギヨシか...ええい、しつこいぞ!」ゲシッ

野依「お返し!」ドカッ

衣「うぐっ」

ハギヨシ「衣様!!」

はやり「ねぇねぇ、執事さんがはやりのものになるなら、彼女たちは見逃してあげるぞ☆」

ハギヨシ「...それは真ですか?」


はやりん「ま、条件はあるけどネッ☆」

ハギヨシ「須賀京太郎君の命は...」

はやりん「それはすこやんに聞いてね☆」

ハギヨシ「聞きたいのですが、拒否権は...」

はやりん「あるけど、命の保証はしないぞ☆」

ハギヨシ「いいでしょう...衣様達が助かるなら」

衣「やめろ、はぎよ...うぐぐ」

野依「絞めて、落とす!」ニヤニヤ


ハギヨシ「それで、私はどうすれば」

はやりん「んーーっとね~」

「おっぱいババア覚悟だじょ!!」

はやりん「誰だ!」

ハギヨシ「貴女は,..」

咲「優希ちゃん...」

「今のうちに、咲ちゃんを頼むじょ!」

ハギヨシ「片桐様...助かります。」ダダダッ

優希「片岡だじょ...」


はやりん「あーあ...逃げられちゃった...」

優希「もう私は逃げないじぇ」

はやり「いいね、その眼...くりぬいて飾ってあげる☆」

優希「私だけじゃない、他のみんなも、お前らババアを倒すためにやってきてるじょ!」

はやり「ババアじゃなくてお姉さんだぞ♪」

優希「黙れ、若作り!!」

はやりん「んー...生きて帰れると思わないでね」

優希「知れたことよ。もとより相打ち覚悟だじょ!」

はやりん「若いなぁ...ってことは、理沙ちゃんの場所も?」

優希「当然!」


衣「うぐぐ...ぷはぁ、助太刀感謝する」

和「いえ、友達のピンチですから」

衣「友達...」

和「衣さんも咲さんも、優希も、そして今バラバラになっている須賀君も...みんな大事な友達です。」

衣「ふっ...ならばともに戦うぞ。明日を取り戻すために」

野依「大きい!ずるい!」

咏「あぁ、ありゃーデカいねえ」

和「どこ見てるんですか!!」

「「胸」」

すこやん「あっちもこっちも、いろいろ始まってるなぁ...ね、ダーリン」

照「もらった!」

照「取れなかった」

すこやん「もしかして貴女も?」

照「妹の弔い合戦、させてもらう。」

すこやん「あー..あの子死んだの?」

照「覚悟!!ドロップキック!」

すこやん「あーあ、せっかくイチャイチャしてたのに...」

ガシッ

照「止められた!?くそ、離せ!!」

すこやん「せっかくのデート...台無しにしてくれて,,,落とし前つけてもらうね」

ブンッ

照「うわっ!!」


恒子「あっちでもこっちでも、悪魔雀士に対抗すべく、昨年大暴れした宮永照、天江衣氏、原村和選手が、あっちでは清澄の片岡優希選手が、今悪魔たちに立ち向かっています!」

咏「ちょーっとまったー!」

『!?』

咏「やるのはいいけど、どうせなら派手にやろうぜぃ。」

すこやん「派手に?」

咏「どうせ私らの勝ちは決まってるんだし、リングで殺してやろうぜ~」

野依「賛成!」

和「殺すですか...」

すこやん「あれ、もしかして怖い?」

和「咲さんたちに会えなくなるのは...辛いですけど」

すこやん「大丈夫だって、咲ちゃんともあの世でみんな会えるって」

照「アラフォー!」

すこやん「アラサーだよぉ、次言ったらマジ絞めるから。激おこだから」

衣「地獄か...それは貴様らも同じであろう」

咏「はは、勝つ気でいるのかい?」

野依「うける!」

衣「勝負方法は同意した!和たちも異議はないな?」

和「ええ、構いませんよ。」

照「咲とも生きて会う。」

優希「このババアを倒すのは私だじぇ!!」

はやりん「じゃあ...咏ちゃんお願い」

咏「はいよー...ほい!」

恒子「ああっと、なんと...三尋木プロの袖から...ドア?」


咏「さ、好きなの選びな。私らは先に行ってるぜ~誰が出るかは...わっかんねー」ヒラヒラ

すこやん「誰が来ても一緒だけどね。」

はやりん「ま、はやりたちの相手は決まってるけどね☆」

野依「じゃ!」

衣「逃がすか!!」

和「待ってください」

衣「なぜ止める!」

和「扉の数を見てください。」

優希「ひーふー...むっつ⁉」


衣「扉が増えているな。」

和「彼女たちは戒能プロを除き4人...後二つドアが」

衣「確かに妙だな。」

和「罠かもしれません。」

衣「だとしても衣は行くぞ。あの口下手の女に」

照「私はこの扉をもらう」

優希「どれも一緒だじょ?」

照「よく見て、上にマークが書いてある」


和「照さんのところは...何もなし?」

照「たぶん、これが小鍛冶プロの扉」

和「なら、あとのマークはウサギ?それに猫、おもち?牛、鬼?」

衣「ウサギか...これは衣を誘っておるのか?ならば、これは衣が相手しよう。」

優希「なら、私は牛を、和ちゃんはおもちをもらうじぇ、いいか?皆の衆」

和「おもちですか...それにしても...あとの二つはどうしましょうか?」

久「私も混ぜてくれないかしら?」

和「部長⁉」


久「まこに言われて目が覚めたわ。彼にはすごく助けられたもの。お返ししなきゃね。

優希「それでこそ清澄の部長だじぇ!」

久「まこには、私のセコンドについてもらうことにしたわ。」

和「清澄勢ぞろいですね。」

久「咲と須賀君が来る前のね」

久「それに、気になることもあるしね。」

和「気になることですか?」

久「ま、それは私個人の問題だから。そうね、私は猫をもらうわ。」


照「あと一つは」

和「もう一回はもう一回会ってから決めましょう。じゃあ...」

優希「それは難しそうだじょ」

衣「負ければ地獄...生きて帰っても、五体満足とは限らん。」

照「地獄でも麻雀はできる。」

優希「地獄のタコスは辛そうだじじぇ~」

和「あら、怖いんですか?」

優希「ふん、地獄に私を満足させるタコスがあるか心配なだけだじょ」

和「ふふふ、優希らしいですね。」


衣「辛ければ、衣たちと分かち合えばよかろう。」

優希「その時は頼むじぇ」

衣「友というものはいいものだ。嬉しいときは2倍味わえ、辛いときは半分で済むのだからな...ま、これは受け売りだがな」

照「うん。そうだね」ニコッ

和「いい言葉ですね。」

衣「では...皆の衆よいな?」

久「みんな、地獄で会いましょう!」

『おぉーー!!』

ダダダダッ


恒子「今、彼女たちは扉をくぐっていきましたー!!さぁ、いったいどこへ行き、誰が出てくるのか」

ハギヨシ「皆さん...ご武運を」

咲「皆...やめて...死んじゃ」

ハギヨシ「信じましょう。」

咲「...でも、これじゃあ死ぬってわかってて戦うなんて」

ハギヨシ「彼女たちが無事帰ってくることを」

咲「衣ちゃん...和ちゃん...無事でいて」


恒子「これは大変な事態になりました。急いで、悪魔雀士たちの居場所を突き止め、彼女ら...」

恒子「今後、この会場では宮永選手、また親族など観客のために、会場のスクリーンを利用して、彼女らの戦いぶりを中継したいと思います。」

恒子「おおっと、さっそくバトルが始まったようです。場所は...」

休憩する

これ照のホーンが2本になって2倍のジャンプに3倍の回転するのか……?
前スレのVS戒能さん、ステカセってよりはテルテルボーイだった


・・・
・・


不忍池

穏乃「大会..大変なことになったね。」

憧「うん...」

穏乃「私たち...ここでこんな事してていいのかな?」

憧「そんなこと言ったって、もうどうしようもないじゃない!」

穏乃「そんなに怒らなくても」

憧「ごめん...ついカッとなって」


穏乃「宮永咲さん...すごいよね。」

憧「うん...戒能プロ、倒したもんね。あれ、緊急ニュース?」

穏乃「...嘘⁉」

憧「和たちが」

穏乃「こうなったら私も、和や宮永さんたちの力になりたい!

憧「待って...いかないで!」

穏乃「なんでさ、私だって」

憧「だって...穏乃までいなくなったら」

穏乃「憧...」


憧「ごめん...こんな事態なのに」

穏乃「ううん、私こそごめん。あれ?あんなのあったっけ?」

憧「なにあれ...ステージ?」

穏乃「ちょっと見てくる!」

憧「ステージ...でも、まわりの...!待って、穏乃!」

穏乃「え...どうし...」

「おや、予期せぬ来客だな。てっきり衣が来ると思ったが」

穏乃「え...きゃあ!」

「ここは神聖なリングだ。戦う意思のない者が軽々しく上っていい場所ではない。」

>>36 戒能プロの体からカセットテープやCDが出ても、不気味でしょ?それに、一人目かつ若いから弱くしたかった。だから、テルテル寄りだっただけ

穏乃「ごめんなさい...」

憧「穏乃を離せ!」

「そのつもりだ。わかったらさっさと降りろ。私でなければ殺されていたぞ。」

穏乃「殺...す?」

「あぁ...おっと、さっそく来たようだ。ほら、君はさっさと出てけ」

穏乃「うわぁ!」

ザポーン!

憧「穏乃!」


藤田「ようこそ、悪魔のリングへ」

衣「まさか...貴様とはな藤田」

藤田「衣と戦えるとは...合宿以来だな。嬉しいよ」

衣「弱いとはいえ、悪魔に魂を売ったか!藤田!!」

藤田「失礼な...私は単純な動機で動いているだけだよ。」

衣「動機だと?」

藤田「私は単純に衣がほしいのさ。他のことなどどうでもいいんだよ。」

衣「しかし、貴様はあの男の体を持ってはおらぬ...なぁ、貴様、どうしてそれを」

藤田「頼んだのだ。衣を倒すことと引き換えにな」

衣「腐りおって...」

藤田「衣は口が悪いな...しかし、亡骸ならば可愛いものだ」

衣「黙れ、雑魚プロ程度が」

藤田「ふっ、地上では口が悪くても、水中はどうかな?」

衣「調子に乗るなよ?今の衣の気分はすこぶる悪い」


恒子「なんと...一番槍は天江衣選手だー!!しかも、相手はなんと!藤田プロです。藤田靖子ぷろです!」

恒子「まさか、昨日の試合で解説を行っていた...おや、ほかの情報も入ってきました。」

恒子「秩父連山にて原村和が、鳥取砂丘で片岡優希選手が...竹井久選手は...そして、今入ってきました情報によりますと宮永照氏は.,,ここ⁉」

恒子「まさかの戦いの舞台はこの場所、昨夜、宮永咲選手が死闘を繰り広げたIH会場です。さっそく実況に行きたいと思います!」

恒子「さぁ、ほかの場所は...!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鳥取砂丘

優希「狙い通りだじぇ~」

はやり「どうせ貴女は死ぬんだし、あなたの望んだステージにしたよ。♪」

優希「意外だじぇ..望み通りだけど、お前のことだからてっきり、札幌かどっかだと思ったじょ」

はやり「雪国美人って言うからかな?」

優希「お前はどっちかっていうと、山姥だじょ」

はやりん「無駄口叩いてねえで、さっさと来いよガキが」

優希「言われなくてもいくぞ、山姥!!」

はやりん「ガキはおとなしく漫画でも読んで引きこもってろよ!!君みたいな悪ガキははやりのお肌に悪いし、即殺すけどな。」

優希「タコスパワー補充完了!タコスパワーと地の利を活かした戦い方、見せてやるじょ!」

ダダダツ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

IH会場 side A

まこ「ここは、会場か?」

久「あら?貴女が相手かしら?」

咏「ありゃ?外れかー」

久「酷い言いようね。ねぇ、須賀君の体、持ってるでしょ?」

咏「存じ上げぬ」モグモグ

久「あら、じゃあ話を変えるわ。最近、美穂子と連絡が取れないのだけど...なにか知らないかしら?」

咏「わかんねー」レロレロ

久「ねぇ、人と話すときに何か食べるのはマナー違反じゃないかしら?」

咏「あっはっは、こりゃ食べもんじゃねーぜ」


久「そうなの?」

咏「ま、魚の場合はDHAが豊富なんだけな、人間のはわっかんねー」

久「貴女...本当に人間?」

まこ「気をつけるんじゃ、久!」

久「わかってるわよ。それに、大体は想像つくしね」

咏「ゴクン...あれ?ばれた?」

久「貴女が犯人ね。美穂子...美味しかった?」

咏「んー,,,わっかんねー」

久「そう、味音痴なのね」

咏「あっはっは、言ってくれるじゃんか」


久「さ、無駄話も終わり...敵とらせてもらうわ。」

咏「やれるもんならやってみな。そうそう...そこの緑」

まこ「わ、わしかぁ!?」

咏「邪魔だし死にな。」

久「まこ、よけて!!」

ザシュッ

まこ「む、むりみたいじゃ...」

ボトッ

久「まこー!!」

咏「セコンドが必要、なんて玉でもねーし...いらねーだろ?感謝しろよ。それに、首刎ねたからな、楽にいけただろ?」


久「私の大事な友達だけじゃなく部員まで...」

咏「そんなこと...存仕上げぬ。それより着物が汚れたほうが...嫌かも~」

久「ふざけるなぁーー!!」

針生「福与アナより連絡があって、実況に来ました、針生えりです。なにやってんですか,,,三尋木プロは」

咏「そうだ、いいこと教えてやるよ。竹井だっけ?」

久「あら、弱点でも教えてくれるのかしら?」

咏「ま、勝ってからだけどなー」

久「性格悪いわね。」

咏「そりゃあんたもだろ?」

久「私は違うわよ!」

カーン

針生「今ゴングが鳴りました!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

秩父山連

和「高いですね...けど、この程度なら」

「原村和か?」

和「はい。貴方は」

「ラッキーやで、待ってろよ、今お母ちゃんが解放したるさかいな」

和「どうして,,,貴女が,,,貴女は」

「すまんな、家族の命がかかっとるんや。できれば、負けてくれるとありがたいんやけど」


和「なら、パーツをいただければ」

「それもできんのや。結婚して信用がないせいか貰えなくてな...しかも、もし怪しい行動を見せたら、娘たちが危ないんや。」

和「酷い話です...」

「けどな、条件もろうたんよ。」

和「条件ですか?」

「清澄のやつ〆たら、娘を解放してくれる言うたんや。だから、行くで!!」

和「くっ...こんな無駄足を」

カーン!


~~~~~~~~~~~~~~~~~

恒子「さぁ、各所一斉に戦いが始まりました。今私も会場に...おおっと、もうバトルは始まっている!!」

照「はぁ、はぁ...」

すこやん「まだやるの~?」

照「私が...勝たなきゃ」

照「咲のために!!」

すこやん「しょうがないなぁ...これ疲れるんだよなぁ」ブツブツ

恒子「これは...」

すこやん「アラサーミキサー!!」

ドガッ!

照「う、うわぁぁぁ!!」


~~~~~~~~~~~~~

???

野依「......」

野依「来ない!」プンスコ

野依「酷い!!」プンスコ

野依「恥!」プンスコ


~~~~~~~~~~~~~~

不忍池

衣「悪いが有象無象に構う時間がない。倒させてもらうぞ。」

藤田「これでも言えるかな?」

ザバーン

憧「池に!?」

穏乃「飛び込んだ!?」

衣「勝負を投げたか...ならば...パーツがない!」

藤田「パーツは私が持ってるよ衣。」

衣「ごみ雀士!何の真似だ!」


藤田「なに、普通にやっても勝てないのでな...衣もどうだ?」

衣「ふん、そのような見え透いた...」

藤田「なら、無理やりにでも引きずり込んでやる。くらえ、かつ丼マグナム!!」ジャバー

憧「水でっぽう?」

衣「ふん、その程度の...痛くもかゆくもない。」

藤田「そう言いきれるかな?」

穏乃「はぁ、はぁ,.,」


憧「あ、穏乃...大丈夫!?」

穏乃「うん、ケガはないけど..ほら見てよ。」

憧「藻や草が...まさか!!」

藤田「あっちの子は気づいたみたいだが...もう遅い!!」

衣「くそ、狙いはこれか!」

穏乃「動きを遅くする...」

憧「たぶんね、実力でいったら天江さんの方が優勢だけど...地の利が」

藤田「ほら、どうした?反撃しないのか?」ババババッ

衣「迂闊だった...まさか、しかし、水に威力さえ無ければ」

ダダダダッ


穏乃「仕掛けた!!」

衣「地力の差を見せてやる...藤田!!」

衣「リング外からの攻撃と言っても、ロープの近くにいれば...」

穏乃「捕えた!!」

衣「くらえ、衣の体当たりだ!」

藤田「おっと、しかし...避けてしまえば」

衣「ふん、想定済みだ。」

ザボーン!

憧「うそ、あれじゃあ相手の思う」

穏乃「そうか!!」


憧「なによ、大声なんか出して」

穏乃「天江さんだよ、天江さん!!」

憧「だから、その天江さんが」

穏乃「天江さんの得意な和了り方!!」

憧「それって...あぁーー!!」

衣「ふん、水中が苦手だと思ったか?甘いな」

藤田「ここは海中ではない」

衣「似たようなものよ。ほら、いくぞ!川底アッパー!!」

藤田「可愛いネーミングセンスだ...しかし、水中では威力が.,.うがぁ!」

衣「このスピードなら逃げられまい...」


藤田「ふふふ...」

衣「何を笑っておる、殴られて」

藤田「うれしいよ。いつもは触るとすぐ逃げるのに...」

衣「薄気味悪いやつめ」

憧「水中じゃ何やってるかわからないわね。」

穏乃「うん...」

「おーっほっほ、わたくしの出番ですわ!」

穏乃「その声」

憧「透華さん!」

透華「一、純」


純「カメラは設置したぜ。」

一「水中もばっちり」

智紀「スクリーン...映った」

透華「龍門渕の財力を使えば、この程度お茶の子さいさいですわ。」

穏乃「どうしてここに?」

透華「衣が戦っているのです。それすなわち、わが龍門渕の戦い、全面的にバックアップしなくては...そして、勝って勝って目立ちまくりですわ!」

憧「やっぱり...」

穏乃「龍門渕さんって変わってるね」

透華「聞こえてますわ。」

穏乃「ごめんなさい!」


透華「まぁ、許して差し上げますわ。とにかく、この一大事に龍門渕家が目立つチャンスですわ!イケー衣!!」

衣「おお、この声...水中ながら聞こえるぞ透華たちか」

藤田「ふん、仲間のもとへ帰りたくなったか?」

衣「衣が仲間のもとへ帰るのは必然...ええい、離せ!!」

藤田「離すものか...せっかく、捕まえたのだからな」ニタァ

衣「まさか、さっきのも」

藤田「水中に強いのも調査済みだ。しかし、いくら強くても、呼吸はどうかな?」

衣「それは...きさまも」

藤田「事前に小鍛冶プロたちにより、水中戦強化済みさ。つまり、水中での呼吸の心配は私はしなくていい。」

衣「きさ...ごぼぼ」

純「おい、衣のやつまずいぞ。」

衣「うがが、離せ!」ゲシゲシ

藤田「焦っている顔も可愛いなぁ...」

衣「ふざけて...(もう空気が)」

藤田「どれ、そんなにつらいなら、もう一回リングへ戻るか?」

衣「......」

藤田「まだ負けられては面白くないからな」

ザバッ

穏乃「あ、二人とも上がってきたよ!」

藤田「さぁ、今度は地上で楽しもうじゃないか」ワキワキ

衣「......」

藤田「まずは体の隅々まで...ふふふ、そのあとは」サワサワ


憧「うわっ...なにあの手つき」

藤田「可愛いなぁ、かわいいなぁ」

透華「衣、衣、起きなさい!」

衣「思った通りよ。馬鹿め、」

藤田「なにぃ!?」

衣「気絶した衣を陸にあげれば、藤田は衣に悪戯をする。そう読んで正解だったわ!」

藤田「騙したな!?」

衣「貴様が私を調査済みなら、私も貴様を調査済みだ!ゴミ雀士藤田!」

藤田「くっ...しかし、体格差を利用すれば」

衣「甘い、ウサミミウィップ!」

バシーンッ

藤田「あがっ...」


衣「体格差を利用して攻めてくるのも...単純明快!」

藤田「一旦、池に...」

衣「甘い、衣は咲たちとの戦いで学んだ。」

衣「池田に温情を与え敗北したように、敵にスキを与えるな!」

藤田「な、鞭が足に絡みついて...」

衣「鞭にはこんな使い方もある。ほぉら、リングへ戻ってこい」

藤田「うわぁぁ!!」

ドガガン!!

穏乃「2つの鞭で相手を縛り...」


純「そのまま勢いで相手をリングにたたきつける。凄いだろ?」

一「練習でくらったときは痛かったなぁ」

透華「これは本来...いえ、いいでしょう。」

憧「倒して、衣さーん!」

衣「おおよ、このままリングへもう一回!ウサミミ三日月落とし!」

憧「いけー!!」

ガガァン!!

衣「ふん、決まったな。」

藤田「うぐぁ...まだ、まだ...」

透華「智紀、視聴率!」

智紀「衣が藤田プロにお医者さんごっこされてる時から鰻登り」


透華「よし、いいですわ!もっと、もっと!活躍するのです衣!」

衣「おう!悪魔に魂を売った代償...この世を混沌の渦中にした女雀士たち、すべて殲滅する!」

透華「そう、そこで決めポーズ!!」

衣「何!?」

透華「ヒーローと言えば決めポーズ!はい!」

衣「こ、こうか?」

一「意外と乗りやすいよね、衣って」

ワァァァ!!

純「単純なお子様だからな」

藤田「この隙に...」チャポン

透華「はい、オッケー!次は須賀君のパーツを手に」

衣「しまった!」

純「透華のせいだな」

藤田「悪魔と戦うという意味を知っているか?」

衣「この声...水中か!」

藤田「答えろ!」

衣「答える前に、貴様をもう一回ウサミミで!」

シュルルル

藤田「因幡のうさぎ同様、ウサギを悪魔のいる池に入れるとどうなるか...教えてやる!」

衣「捕えた!!」

藤田「ウサミミ、いただく!!」

ガブッ!

憧「水中カメラ!」

穏乃「天江さんのウサミミが齧られてるだけだ...よかったぁ」

衣「ギャッァーーー!!」

純「まずい、衣!!」

一「衣!!」

穏乃「ど、どういうこと!?」


透華「衣のウサミミは、先ほど見せた通り衣の手足となり、動き、相手をとらえます。」

智紀「けどその分、デメリットもある。」

憧「あんなにすごいのにですか?」

智紀「デメリット...つまり、あまりに繊細な動きをウサミミで行った結果、触覚、つかり痛みもすべて衣に伝わる」

憧「それって...」

純「今衣の手足には、噛みつかれた痛みが走ってるだろうよ。」

穏乃「な、なんだってーー!!」

衣「うわぁーーー!!痛い、痛いよー!!」

憧「でも、ウサミミを脱げば」

透華「無理ですわ。あれは衣の力の源...あれを外すことは、すなわち」


穏乃「天江さんが負ける...」

透華「......ええ。」

衣「うぐぐ...この程度...痛いが...」

藤田「悪魔は手段を択ばない。衣を齧るのは心が痛むが、それもまた良し!」ガジガジ

純「野郎!!」ガタッ

透華「助太刀は禁止ですわ。」

純「でもよ、このままじゃ衣が」

透華「これは衣の戦い...手出しは」ギリッ

一「透華...」

穏乃「頑張れーころもさーん!!」



衣「うぐぐっ...窮鼠猫を噛むというが...ならば、望み通り耳ぐらいくれてやる!!」

ブチッ

衣「これで陸での戦いは五分五分か...ならば」

ザッパーン!

憧「うそぉ、飛び込んだ!」

衣「ふん、衣にかみついた無礼...」

藤田「ふん...水葬して、その後ははく製にして」

衣「皮算用などしても、衣は負けんぞ!!」

藤田「これを見てもか?」

衣「それは...」

藤田「三尋木プロより拝借した彼の片足だよ。」

衣「それをどうするつもりだ?」


藤田「察しが悪いな。こうするのさ!!」

衣「捨てただと⁉」

藤田「さて、顔色が悪いな。まぁウサミミもない衣では、あれをとってる間に呼吸ができなく溺死もありうるか」

衣「うぐぐ...藤田か、しかし、今はその足の方が」

藤田「ふん、その前に陸へ行こうじゃないか」

衣「何を...渦!?」

藤田「なぁに、すぐおさまるさ。ま、彼の足がどこへ行くかは保証できんがな」

ガシッ

衣「は、はなせ!!」ブクブク


藤田「地獄への旅の始まりさ...自分より弱いと思っているやつに負けるのも、面白いものだぞ。」

衣「このままじゃ...そうだ!」

衣「ふん!!」

藤田「な、何をした!」

衣「...昼間でも月は出ている。それを利用するまでよ!」

藤田「まさか...」

衣「陸、上等だ!」

ザッパーン!

穏乃「水しぶき、あ、天江さんだ!!」


衣「衣が死んでも、咲や友との約束は守る。それが、友情というものだ!!」

透華「衣!!」

藤田「馬鹿な、それで衣が死んでも、それはただの無駄死に」

衣「咲は麻雀で負けていても、最後まで諦めなかった。だから衣もあきらめない!!この身が灰塵となろうとも!!」ゴォッ

藤田「ばかな、うわぁぁぁ!!」

衣「最後の技だ。海底スープレックス...くらうがいい!!」

バシャッ!

一「また水中に!」


憧「見て、渦が激しく...」

穏乃「あれ、消えたよ」

透華「おそらく決着がついたのですわ」

智紀「スクリーンには二人とも映ってない。」

純「なぁ、あいつ、無事かな?」

一「やまてよ、縁起でもない」

智紀「あそこ」

一「気泡?まさか!!」

透華「.....(衣、無事でいて...)」


ざばぁっ!

衣「......」


穏乃「天江さんだ!!」

純「よっしゃあ!!」

ワァァァ!!

一「衣の逆転勝利だ!!」

衣「......」

透華「衣?どうしました?」

穏乃「おーい、おー...」







野依「勝利!!(*^^)v衣頭」





純「ゲーー!!」

憧「か、かお,..だけ...うぷっ」

キャアァァア!!

穏乃「なにが...あったの...」

透華「い、嫌ぁぁ!!!」

野依「ざまぁ!!」

智紀「カメラ、再生できた。」

透華「見せなさい!」

純「戦っていたのは藤田プロのはずだろ?」

一「あ、映ったよ!」


衣「今の衣ではこれが限界だが、仕留めて見せる。」

藤田「くそ、離せ!衣、衣!!」

衣「地獄の閻魔によろしく頼む」

藤田「くそぉぉ!!」

ガキッ!

藤田「ぐぇぇぇ!!」

衣「...これで、咲の喜ぶ姿が...あれは!」

片足

衣「天祐は衣にあり!あそこにあったのか...ならば」ゴポポ

衣「よし、これでまずは1...貴様!!」

野依「無視傷つく!!」


衣「くそ、こんな時に...息が...」

野依「続きする!」ガシッ

衣「くそ...天祐が...」

野依「んん」チュー

野依「薄い、まずい!」

衣「あと一歩で...」ガクッ

野依「死んだ...片足発見♪」

衣「......」

野依「離して!」ゲシッ

野依「首とれた!」


・・・
・・


智紀「これが、結末」

純「ひでえ」

憧「あ、悪魔...」

一「こんなことって」

透華「貴女、常識というものがないのですか!!」

野依「悪魔の常識非常識!」

透華「許せませんわ」プルプル

野依「結婚!」

透華「結婚ですか!?意味不明な」


野依「常識あったら結婚できる?」

透華「それは...」

野依「じゃあね!」フリフリ

透華「待ちなさい、この、卑怯者!!」

野依「ベー!」

純「待ちやがれ!!」

野依「やだ!」

一「逃げられたね...」


村吉アナ「遅れ...もう何もかもが手遅れですね。天江衣選手VS藤田プロ 天江衣選手の勝利ですが、その後に野依プロが乱入したさいに、天江衣選手が死亡するという、痛ましい事件となりました。死者が出たため、中継を終わります。お願いします。」

智紀「わかった。」

プツッ...




天江衣...死亡...須賀京太郎奪還失敗


ハギヨシ「衣様...見事な闘いぶりでした」

咲「衣ちゃん、衣ちゃーん...う、う」

ハギヨシ「泣くのはやめてください。」

咲「どうして、どうしてそんな!」

ハギヨシ「主は覚悟を決めて挑みました。ならば、従者はそれに異議を唱えません。たとえ、どんな...結末になろうとも」プルプル

咲「ハギヨシさん...(そうだ、ハギヨシさんの方がつらいんんだ...衣ちゃんと)」



ハギヨシ「咲様、お願いがあります。」

ハギヨシ「矛盾も承知で言います。野依プロを、衣様を倒した、あの野依プロを...お願いします。」

咲「......はい。必ず...必ず」

ハギヨシ「ありがとうございます、ありがとうございます...」

咲「衣ちゃん...グスッ...かっこよかったよ。」


恒子「悪魔雀士の卑怯な手により、天江衣氏が大逆転敗北を喫す事態となり、1勝1敗です!」

恒子「おおっと...今入ってきた情報によりますと、片岡選手が!?あぁっと、照選手も!」

照「うぅ...」

すこやん「寝てる人をけるのって...結構快感だよね。」ドガッ

照「あがぁっ!」

恒子「すこやんもうやめてー!!」


悪魔雀士の卑劣な罠にはまり、天江衣は敗北を喫した。

それと同時に、悪魔雀士の攻防に変化が

悪魔雀士の親玉である、すこやん・はやりんと戦う2人の運命とは...

部長の意地、友との約束...さまざまなものを内に秘め戦う少女たち

しかし相手があまりにも悪かった...

次の犠牲者は誰なのか...それとも、彼女たちに勝機はあるのか

続くかも

一旦終わりです。前スレのように落とさないで残しておきます。ここからまた書くかもしれないので

雑談、質問どうぞ。

すこやんVS照で明かされるような気もするけど、皆の雀士強度はどれくらいなんだろうか?

>>96

一部例外はあるけど、基本的にはモデルの超人と同じくらい

天江衣が殺される少し前

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

鳥取砂丘

優希「うぉぉぉ!!」

ズンッ!

はやりん「きゃぁっ!」

優希「ふん、こんなものか、もう一発だじょ!」

はやり「うぐぐ...いったぁーい」

優希「最初は油断したが、もう反撃の隙は与えないじぇ!」


漫「またや!片岡の空中殺法!!」

バーン!!

優希「この距離からのボディプレスで」

漫「いいぞ、イケー!!」

郁乃「ん~...ええ感じやな~」

末原「ほら、代行も応援しましょうよ」

郁乃「けどな~、解説で呼ばれとるし~」

末原「なら解説せんかい!」

郁乃「ええよ~...まずな、この砂上デスマッチ、足場が不安定で飛び技が不安定で難しそうやろ?」

末原「まあな、砂の上で飛び跳ねんのは至難の業やで」

郁乃「それをあの子、優希ちゃんはうまく戦ってるで~」

末原「確かに、砂ではなくロープ使って飛び跳ねとるからな。そうか!」

郁乃「そうやで~この戦いのポイントは、周りのものをいかにうまく使うかが、勝負の明暗を分けるんや」

末原「確かに、この状態じゃロープの反動を利用したラリアットとかの打撃技は無理、けどボディープレスは有効や」

はやりん「好き勝手言っちゃって、ボディプレスなんて捕まえてしまえばこっちのモノだぞ!」

末原「あかん、片岡のやつ捕まってしもうた!」

優希「ふっふっふ!」

はやりん「笑ってられるのも今の内だぞ♪このまま地面に,..!!」


優希「投げてみろババア!」

はやりん「下は砂...これじゃあ、威力が出ない...むぐぐ...ならリングの鉄柱に」

優希「ほおら、隙だらけだじぇ!4の字だじょ」

はやりん「なら、力づくで外すだけ」

優希「その腕貰った!!」

はやりん「う~...苦しいよぉ」

末原「やるやん、片岡も...無理はせんで、確実にダメージを与えて」

郁乃「ボディプレスやフライングニードロップで攪乱して、近づいたら絞め技にチェンジ...華麗やわ~」

末原「これなら、大金星もありうるで」

郁乃「...そうやな」

末原「なんや、何が不満なんや?」

郁乃「ええー言ってええの~?」

末原「じれったいで、ええからはよ言えや」

郁乃「うーん...優希ちゃんの技には欠点があるの」

末原「欠点やと?(口調変わったな、よっぽどのことなんか?)」

郁乃「体重や。」

末原「体重?」

郁乃「ボディプレス系の技は確かに強い、けどな、軽量級がやると見栄えがええ反面威力も低いのよ」

末原「せやけど代行、さっきまであんなに苦しめて」

郁乃「...たぶん演技やで」


末原「なんやて!?」

郁乃「瑞原プロは芸能界にも精通しとる。それに、牌のお姉さんをやってるやろ?」

末原「ええ、よく勉強させて...」

郁乃「さて問題や末原ちゃん。瑞原はやりプロの年齢は何歳でしょ~」

末原「それは...!!」

郁乃「わかったやろ?」

末原「ええ、恐ろしい話やで」

郁乃「これ以上言うと、私たちの命も危ないしこの話はこれでおしまいや」

末原「ええ...そうですね。」

はやりん「勝手なことを...ま、あのくらいは許してやるか」

優希「お、口調が変わったじょ...もうぶりっ子はやめたのか?」

はやりん「あれ疲れるのよ。それに、この太陽でしょ?お肌痛んじゃった...最悪」

優希「お肌の心配より、自分の腕の心配したほうが」

はやりん「ああこれ?気持ちいいマッサージだったよ。」

優希「減らず口を、この腕折ってやるじょ!!」

はやりん「そうそう...優希ちゃんだっけ?」

優希「なんだギブアップか?」

はやりん「お肌...綺麗だよね、羨ましいなぁ。ちょうだい」

優希「!!」ゾクッ

ササッ!

末原「なんでや、なんで解いたんや片岡のやつ。あのまま絞めてれば」

郁乃「始まったで」


末原「?」

優希「ババア...いや、お姉さんの雰囲気が」

はやりん「はぁ、久しぶりに若い子成分補充しちゃった。」

優希「なにを...散々殺しまわってたくせに」

はやりん「私って美食家なの。何でも食べる理沙ちゃんと違って」

優希「美食家?」

はやりん「うん。君みたいな、年齢より若く見える子が大好きなの...」

優希「ふん...そんなこけおどし」ダダダダッ

はやりん「ねぇ、そんなに走って疲れない?」

優希「ロープに上ればこっち...おっと、ご愛嬌ご愛嬌」

末原「なんや、急にバランス崩して」

郁乃「そらそうや。あんだけ暴れればそうなるわ...それに、前半かなり無茶したみたいやで」

末原「雀力が尽きた言うんですか?でも、元気そうですよ?」

郁乃「あの子のスタイルは東場爆発型...この戦いも、速攻でけりをつけるはずやったんやろうなぁ」

末原「じゃあ...」

郁乃「東場は終わり...瑞原プロは健在...この意味わかるやろ?」

末原「けど、片岡はロープを使い、体力を温存してたはず」



郁乃「そのロープまではどうやって行くんや?」

末原「そら瑞原プロと一定の距離をとって、歩くか走って」

郁乃「この砂場で歩いたり走ったりすればどうなるかな~?」

末原「そうか!これが狙いだったんか!」

郁乃「加えて、瑞原プロは最初以外はその場で技と防戦一方のふりをしてたしな~...攻撃側は楽しかったやろな~」

末原「それが演技だとわかると...」

漫「攻撃側のアドレナリンが下がり、疲労が襲う」

優希「おかしいじょ、スタミナが急に」

はやりん「んー...これで終わりか~」

優希「くっ...来るな!!」

はやりん「怯えてももう遅いよ。」

優希「くそ、タコス力が...はぁ、はぁ...こんな時に犬がいれば」

はやりん「男をイヌ扱い?最近の高校生は過激だな~」

優希「黙れ!!お前に私と犬の絆が」

はやりん「絆ではやりを倒せるの?」

優希「うぐぐ...うぉぉ!!」

はやりん「おっと、まだやる気だったんだ。


優希「私が逃げたら皆が...だから怖くても逃げないじょ!最後の一滴まで...闘い続ける、約束した友のため、そして犬...いや、京太郎を取り戻すために!」

はやりん「そっかぁ、じゃあこっちもそれなりに楽しめたし、いいものを見せてあげるぞ☆ででこい!」

ピーッ!

漫「この音...」

末原「口笛?」

郁乃「二人とも~ここから避難するで~」

末原「なにを「早く!!」」

漫「は、はい!す、末原先輩も」

末原「なんやねんな...」

優希「笛なんかふいて...」

ゴゴゴッ

ゴゴゴッ

末原「うちらがいた場所から...」

漫「砂の...人?」

郁乃「久々に見たで...」

末原「代行、知ってるんですか!?」

郁乃「見ればわかるで...ほら、始まった」

優希「な、なんなん...こんなの聞いてないじょ!!」

はやりん「はやりんの優秀な生徒たちだぞ☆」

優希「こ、これのどこが...うわぁ、は、離せ!!」

はやりん「そうそうその顔...やっぱり子供っぽい」クスクス


優希「そ、そんなこと...ひ、引っ張るな」

はやりん「この技はね、あの男の子にもかけた技だぞ♪」

優希「い、犬に!?」

はやりん「ま、すこやんとある工夫をしたから、これとは違うけどね。」

優希「く、逃げ...腕が...!」

はやりん「そうそう、その子たちはアリジゴクみたいなものだから、逃げようとすれば深みにはまるぞ☆」

優希「げぇっ...これじゃあ」


はやりん「そうだ、せっかくだしアレ、貰わなきゃ」

ザッザッザッ

優希「ち、近づいてきて,,,なにを...うわぁ!」

はやりん「卍固め...といっても、ただの卍じゃないけどね」

優希「な、なにを...」

はやりん「君の若さの源、もらうぞ☆」

ギシギシギシ

優希「うぐぅ...」


漫「む、むごい...」

末原「瑞原プロが卍固めを仕掛け、さらに周りの砂人形も片岡の自由を奪う」

郁乃「砂も熱でだいぶ熱いやろ」

郁乃「まさに脱出不可能やな~」

末原「んなこと言ってる場合ちゃうやろ!!」

はやりん「さぁ見てくれてる皆さーん、カウントダウン、始めるよー!!」

ギシギシッ

優希「さ、さきちゃ」


はやりん「3!!!」

スリー!!

末原「な、なんや...周りの観客まで」


はやりん「2!!」

トゥー!!

郁乃「テレビのせいやろうなぁ、悪魔とはいえ、元アイドル...完全に瑞原プロのペースや」

末原「アイドルが攻勢に出て、ファンが大喜びってか?あほちゃうか!!!」

郁乃「そういうもんやで」

はやりん「覚悟はできた?最後に言いたいことはある?」ボソッ

ググッ

優希「ババ...ア...」

はやりん「ガキが...」ブチッ!


はやりん「1!!さぁ、最後の掛け声はもちろんアレだよー!!せーのっ!」

末原「だ、脱出方法は...」

郁乃「......」フルフル

末原「な、そんな...いつもみたいに...」

はやりん「みんな準備はできたー??」

優希「みんなすま...「せーのっ!」


はっやりーん!!

はやりん「はーい!」

グワッシャァァ!!

優希「ぎゃぁぁぁーっ!!」

はやりん「いえ~い!」ブイ

ボトッ ボトッ

漫「バラバラ...骨が...う、うわぁぁ!!」ダダダ

末原「ちょ、どこ行くんや!」


郁乃「仕方あらへん...こんな惨状みたら」

末原「それにしたって...観客まで」

郁乃「大会でもそうやろ?観客はいつも自分勝手なものや」

末原「けど、片岡が負ければ...」

郁乃「そろそろ、死...覚悟せんといかんかもな」

末原「う、嘘やろ?ほら、いつもの...」

郁乃「これで、この戦いは終わりや...ほら、死人が出たんや。中継終わるで」

末原「そんな、こんな見世物みたいに殺されて...」


はやりん「ん~...これこれ、ばらばらにした後に出るコレを体に塗ってっと...よし、お肌の痛みも治ったぞ☆」

末原「な、なにしてるん...」

郁乃「あぁ~...」

末原「死者を冒涜ってレベルじゃないで!あんな...」

はやりん「この死体は鳥取砂丘が勝手に呑み込んでくれるぞ☆」

末原「片岡!」ダダダッ

はやりん「司会の子かな?」

郁乃「末原ちゃん!」

末原「片岡、片岡!!」

ザッザッ


はやりん「無駄無駄、砂に飲み込まれれば、もう諦めたほうがいいぞ☆」

末原「この...ばば..」

ゴツッ

末原「な...なにすんねん...代..行」

ドサッ

郁乃「すんません...うちの生徒が粗相を」

はやりん「郁乃ちゃん...それで許されるとでも?」

郁乃「すんません...すんません...」

はやりん「土下座ねぇ...ま、怒るのもお肌に悪いし勘弁してあげる☆」

郁乃「おおきに...おおきに...」

はやりん「私の執事さんも見つけたしね☆」


はやりん「そうだ...観客のみんな~!!」

はやりん「応援ありがと~これからも~、はやりんの応援よろしくね~☆」

おおおぉぉぉ!!

はやりん「ありがと、はやりのことが好きなみんなを、はやりも大好きだぞー☆じゃあね♪」



はやりん「あ、電話...理沙ちゃんからだ。ふふっ、理沙ちゃんも手が早いなぁ...ま、そこも可愛いけどね」





片岡優希...死亡...犬...須賀京太郎奪還失敗


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~IH会場 side A

久「はぁ、はぁ...」

咏「避けてばっかじゃ勝てねーぜ...あのわかめみたいに楽になれって」

久「ならその凶器、しまってもらえないかしら?」

咏「着物は私の一部みたいなもんだし...無理だっつーの」

久「おっと、他の子は無事かしら...はぁ、ふぅ」

咏「いいこと教えてやるよ、あれを見てみな」

久「スクリーン...えっ、嘘...」


咏「見たとおりだよ。お前の仲間は既に死んだぜ、隙あり!!」

針生「おおっと、三尋木プロ、竹井選手がスクリーンを見ている隙を突き、襲い掛かったー!」

ガキィン!

咏「ありゃ??」

久「あの子たちは負けたけど、負けていないわ」

針生「ああっと、竹井選手、スクリーンを見ながらも、三尋木プロの刃を防いだー!!」

咏「何言ってんだ?それに、着物離せっつーの」ゲシゲシッ

久「あの子たちの戦いが、きっと次につながる」

咏「つながるわけねーだろ!あははは!」

久「私がつなげて見せるわ!!」

ブチッ!


咏「おいおい、着物ひきちぎるとか...」

久「この勝負、勝たせてもらうわ。」

針生「友の死を超えて、竹井選手覚醒か?三尋木プロの武器である裾を引きちぎったぁ!」

久「さぁ、続きをやりましょう。美穂子の分もしなきゃね。」

咏「おいおい、心おれねーとか、わっかんねー」

久「あら、貴方たちの心が弱いだけじゃないかしら?」

咏「アマチュア程度のレベルのくせに偉そうだぜ。もっとプロを敬えよ」

久「貴女のような人をプロというなら、それはお断りよ」

咏「面白い、久々に面白そうな相手ができたぜ!いいぜ、私に勝ったら、私ら悪魔雀士の狙い、あの男をばらばらにした理由を教えてやるよ!」


久「いいことを聞いたわ。これで、咲たちにいいお土産ができたわ」

咏「ま、生きて返さないけどな~...お前をあのタコス女みたいにバラバラにして、タコスでも作ろっかな~」ヒラヒラ

久「黙れ!!」

咏「さ、こっからが本当の戦いだぜ。Cat Chamber..プロの火力を見せてやんよ」

久「あら奇遇ね、私も火力には自信があるの。」

咏「そりゃいいな、プロとアマの実力はっきりさせてやるぜ」ダダダッ

久「ご教授ご鞭撻を...三尋木プロ」ダダダッ

ドガァーン!

針生「両者、力と力の激突...ぶつかりあいです!!」


悪魔雀士はやりんは笑顔で去って行った。

天江衣、片岡優希

高校生雀士まさかの2連敗...どよめきを隠せない会場...

天江衣と違い、実力の差で敗れた片岡優希...

最初は優勢だったものの、終わってみれば、瑞原プロは傷一つついていない、圧勝であった。

これが悪魔雀士の恐ろしさか...これがプロとアマの違いなのか...

熾烈さが増す戦場、竹井久は一矢報いることができるのか?


とりあえず終わり

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

IH会場 side A

久「くっ...なんて力よ」グググッ

咏「褒めてくれてんのかい?そりゃ...ありがとよ!」

ぐわっ!

久「ちょ、いきなり」

針生「ああーっと、力比べかと思いきや、三尋木プロ、うまくいなして竹井選手を投げたー!!」

久「きゃあ!!」

ドシーン

針生「かなり強く投げられました...ああー!」


咏「こんなとこで寝てるとあぶないぜ。知らんけど」

ダダッ

針生「ああっと、チャンスと見たか?三尋木プロ、コーナーポストに登り、そこから竹井選手にフライングニー!」

咏「これで終わりかね~」

久「まずっ...避けないと」

針生「だが竹井選手、反応が早い!」

咏「なんてね」

ドスッ!!

久「フライングニーなら少し避けるだ...ぐええっ!」

咏「くくっ...フライングニーなんてあぶねー技、かけると思ったかい?」


針生「なんと、三尋木プロ、フライングニーからギロチンドロップへ華麗にチェンジです。これは痛い」

久「うげぇ...げほっ...」

咏「ほれ。立ちな。カウント負けなんて野暮な真似はさせないぜ」

グイッ

針生「これは...どういうつもりでしょうか?竹井久選手の髪をつかみ、無理やり立ち上がらせました」

咏「そういやあんた、清澄の参謀らしいじゃねーの」

久「い、いきな...痛!」

咏「答えろよ」

久「え、ええ...部長として...うぐっ!」

咏「ずいぶん頭がいいみたいだねぇ」


久(いきなりどういうつもり?)

咏「けど、頭に酸素がいかなきゃ...どうなるかな~知らんけど...ひひひ」

久「まずっ!」

咏「おっと、気づいたみたいだけど、もう遅いぜ」

針生「ああっと、立たせたと思った矢先、背後から竹井選手の首を締め上げた!!」

咏「足でしめりゃ腕より強いだろ...ほぉら、もう辛そうだ」

久「な、なめないで...私が背中から倒れれば...あなたも」


>>129 裾ではなく、袖でした。

針生「おおっと、竹井選手も負けてはいない!倒れることにより三尋木プロを押し潰す作戦に出ました」

久「これでも...くらいなさい!」

咏「みんなそう来るんだぜ。対策ぐらい...」

ダーン!

針生「やったか!?」

久「ぎゃぁーー!!」

針生「竹井選手の悲鳴です...これは」

咏「また寝るとか...わかんねーやつ」

ギリギリ

針生「なんと、押し潰したはずの三尋木プロが、竹井選手にアキレス腱固め⁉あ、今ビデオで見てみましょう」


針生「これは...ああっと、倒れる寸前にロックを解除し、竹井選手が倒れている隙に三尋木プロが仕掛けています!身軽、まさに猫のようです!!」

久「うぐぐ、いたっ!(ね、ねこなんて...そんな可愛いもんじゃ)」

咏「ほれ、このまま痛めつけて...ひひひ」

久「でもこれぐらいなら」

咏「おおっと...脱出するとか」

久「はぁ、はぁ...今度はこっちの番」

ダダダッ

咏「おっ、面白そうじゃん。受けてやるよ」

久「後悔しないことね。くらいなさい!」

ガシッツ


久「これなら!」

グイッ

針生「ああっと、三尋木プロを持ち上げ...大技、ブレーンバスターだー!!」

咏「おっ、結構見晴らしいいじゃん。逆さまだけど」

久「これだけ溜めて...行くわよ!」

咏「でもなぁ...」

久「うぉぉ!!」

針生「イケーー!!」

咏「隙だらけだぜ」ヒョイ

久「ウソでしょ!?」


咏「逃れてしまえばこっちの番」

ガシッ

針生「ああっと、竹井選手から逃れた三尋木プロ...そのまま竹井選手の頭をつかんで...」

咏「いくら頑張っても凡人は凡人だな。」

グァァァッ

久「き、きゃぁぁ!!」

針生「そのままリング一直線!!」

咏「その脳破壊するぜ!」

ズゥン!!

針生「こ、これは...竹井選手の頭を腕でおさえ、竹井選手の首に両膝を当て、そのまま頭を地面に激突させる荒業...」

咏「これバッファローブランディングだっけ?以外に簡単だよな。」

針生「あ、圧倒的...圧倒的です!!」


久「......」

咏「んー...起き上がってこないねえ。死んだかな?わっかんねー!」

針生「今日ほど、今日ほど三尋木プロの喋り方にイラついた日はないでしょう...」

咏「聞こえてるぜぇ...針生アナ...あんたもくらってみるかい?」

針生「し、失礼しました!!」

咏「そうそう、人間素直に可愛く生きなきゃね~」

針生「...竹井選手、身動き一つ取りません。もしや、首の骨が折れ...」

咏「ん~」ヒョコヒョコ

針生「軽快な足取りで竹井選手の様子を見に行きます。」

咏「どれどれ死に顔はどんな...」


久「かかったわね。これでもくらいなさい!」

ザシュッ


咏「ぎゃあー!!」

針生「なんと、竹井選手生きていた。さらに竹井選手、油断していた三尋木プロに、なんとなんと、悪魔雀士のお株を奪う目つぶし攻撃だ!!」

久「ほんとは正統派で行きたいけど、勝つためなら」

ガシッ

咏「いてえ...うわっ、なにす...「こうするのよ」」

ザザザザッ!

針生「ああっと、今度は三尋木プロの顔をロックしたまま、三尋木プロの目をロープの端から端に擦り付ける!!」

咏「うぎゃぁぁあ!!」

針生「悶えています、あまりにも悲痛な叫びが場内に響きます。」

久「悪魔には悪魔ってね」

咏「うっぐ...この...くそ女!!」ブンッ

久「あら、どこに向かって打ってるのかしら?私はこっちよ?」クスクス

針生「ああっと、目の影響か?三尋木プロ、誰もいない場所へ攻撃をしています」

咏「なめやがって...そこか!!」

久「わっ、声だけで場所を特定できるの?」

咏「それくらいあたり...」

久「けど、目が見えないせいかしら?さっきより威力が弱いわ。」

咏「そんな嘘に引っかかるわけ」

ガシッ

久「ね?つかめるでしょ?しかもこうすれば、」

針生「ああっと、三尋木プロのパンチを受け止めました。そのまま...」

久「一度やってみたかったのよね。一本背負い」

グイッ

咏「う、うわぁぁ!!」

ドシーン!

久「ふぅ、気持ちいいわ。癖になりそう♪」

針生「三尋木プロの攻撃で血だらけ、瀕死状態だった竹井選手...遂に反撃開始だー!!」

咏「ぺっ...調子に乗りやがって」


久「あら、まだやる気?」

咏「こんなの少しも効くかよ!」

久「じゃあ...これはどうかしら?」

ガシッ

針生「ああっと、竹井選手...三尋木プロを担ぎ上げた!!デスバレーボムか!?」

咏「こんなもの」

久「私の顔も傷ついたし...お返しよ!!」

ダダダッ

久「だっぁぁ!!」

ガゴォォン!

針生「なんと、コーナーポストに叩きつけた!!」

咏「うぐ、うぎゃあぁぁ!!」

針生「三尋木プロ、大ダメージです!」


久(いいこと思いついちゃった)

ダダダッ!!

咏「舐めやがって!!」

針生「あぁ、三尋木プロ、流血のせいか?激昂しています!おや、竹井選手の様子が」

久「......」

ガシッ!!

咏「なに、背後!?」

久「......」

ガンッ

咏「うげえ!!」

針生「これは...」


咏「おらっ、どこだ、この卑怯者!!」

針生「目が見えないことを利用し...静かに気配をけし三尋木プロに攻撃を仕掛けています。そのせいか三尋木プロ、声を荒げています。」

久「......(つかみ技以外ばれるのが問題だけどね...)」

ガシッ

針生「ああっと、今度はジャーマンだー!」

咏「げ、げほぉっ...」

針生「ああっと、三尋木プロ大ダメージか!?」

久(イケる!!)


針生「また静かに接近しています。三尋木プロは...おや?目を抑えて...どうしたのでしょうか?」

久(何をしたいかわからないけど...このまま)

ガシッ

久「!?」

針生「ああっと、竹井選手捕まった!!」

久「なんで、どうして」ジタバタ

咏「そりゃあ真正面から歩いてくりゃ簡単だってば」

久「でも、目なら私が...!?」

咏「いやぁ~...馴染むのに苦労したぜ」

久「その眼...」

咏「けど、新しい目は左右色が着物にあわねーな。一度馴染むと、新しいの手に入れるまでこのまま...最悪だぜ」

久「その眼、返しなさい!!」

グワッ

針生「ああっと、どうしたのか竹井選手、三尋木プロの顔を見るなり目つぶしにかかる!!」

咏「わっかんねー、なんでそんなに怒ってるか、わっかんねー」

ガシッ

久「くっ..]

針生「竹井選手腕をつかまれた」

咏「お前さんの目...結構いいじゃん」

久「何ですって?」

咏「私さ~この目あんまり好きじゃねーし、その眼くれよ。」

ヒュン!

久「ふざけ...あぶなっ!」

咏「チッ...惜しい」

針生「先ほどのお返しか?三尋木プロ、竹井選手にかわされましたが目つぶしを仕掛けた」

久「その程度...」グラッ


針生「竹井選手、ふらつきました。やはり先ほどまでの猛攻が効いていたのか?」

咏「おら、おとなしく諦めろって」

久「ええ...いつもなら、早々に諦めていたわ。病院だって行きたいし」

針生「まさか...ギブアップでしょうか?」

咏「おっ、じゃあその眼」

久「けどね」

久「天江さんも優希も諦めなかったのに、私があきらめるわけないでしょ!!」

針生「まだです、まだ諦めていません!頑張れ竹井選手!!」

咏「けど、腕ふさがれてちゃ...ほら、もう片方も」

久「なら、噛みつくだけよ!!」

ガブッ!

咏「いっ...うぐ...あくまでやる気みたいだねえ」

久「あはひはへほ!(当たり前よ!)」

針生「ああっと、手がだめなら足ではなく噛みつくことで、三尋木プロ、完全に虚を突かれた!」


咏「ふん、そこまでいうなら...面白い場所に連れてってやるぜ。」

久「はひよ(何よ?)」

咏「ほれ!!」

グワッ!

針生「ああっと、竹井選手の腕を離したと思いきや、破られてない方の袖で竹井選手を包み込んだ!」

咏「ふぅ...」

針生「ど、どうなっているのでしょうか?」

咏「そりゃくらったもんしかわからねーよ。」

咏「じゃあな~ちょっくら行ってくるぜ」

フッ

針生「み、三尋木プロも...消えてしまいました。」


・・・
・・


久「ここは...」

咏「ようこそ、私の部屋へ」

久「これって...」

咏「まぁゆっくりしてけよ。お前はもう一生、出られねーんだからよ。ひひひひ」

久「この死体」

咏「あぁ、この目の持ち主だよ。家政婦にでもしてやろうかと思ったら、刃向いやがったから殺したんだよ。ここに放置してたの忘れてた。」テヘペロ

久「そう...美穂子...首は繋がっているのね。」

咏「ああ。言ったろ?家政婦にするつもりだったって」

久「目は...やっぱり無いのね。」


咏「そりゃそうだろ。今の持ち主は私だし」

久「貴女にその眼は似合わないわ。そのルビーのような目も、サファイアのような目も」

咏「どういう意味だい?私みたいな女こそ、宝石が似合うだろ?」

久「豚に真珠って言葉を知らないのね」

咏「この...私の技で顔を腫らしまくってる女のくせに」

久「こんなもの時間がたてば治るわ」

咏「ふん、せいぜい醜女のまま死ぬんだね」ダダダッ

久「あら、あなたの顔もなかなかよ」

咏「ざけんな!!ガキのくせにチョーシ乗ってると」

久「あらあら、年を取ると余裕がなくなるって本当だったのね」

ガシッ

咏「な!?」


久「貴女が先にやったんじゃない。私の力をいなして」

久「投げ飛ばす!!」

グオッ

咏「わわっと、あぶねーあぶねー」

久「相変わらず身軽ね...それにしても変な部屋ね。普通の部屋に見えるけど、違和感が」

咏「ご名答!!」

ガシッ

久「後ろから!?けどこの程度ならもう慣れて」

咏「あらそうかい。なら上を見な」

久「え?」

咏「私が襲いかかってくるだろ?」

ドスッ

久「げほっ!!」


咏「心臓にフライングニーは痛いだろ?そうそう、血で周りの着物汚すなよ?高いんだから」

久「あ、あなた..自分に危ない技は」

咏「わっかんねー...そんなこと言ったっけ?」

久「いい性格ね。敵じゃなかったら、以外と仲良くなれそうだけど」

咏「私は嫌だけどね。おらっ!」

久「前...後ろ!?」

咏「受け身なんて取らせないぜ。」

久「うぐっ...これじゃあ、ダメージの防ぎようが」

咏「ひひひ、この部屋で私をとらえるのは、未来予知か、私の心でも読まない限り無理だぜ。」

久「困ったわね...」

咏「困ったまま死にな!」

フッ

久「うわっ、また消えた」


右です。

久「なに、右?あっ!」

咏「おっと、寸前で避けたか。なら今度こそ」

フッ

今度は上です。しゃがんで迎撃を

久「上?あ!!」

咏「気づいたところで...」

久「ふん!!」

ブンッ

咏「うぉ!!」

久「やってて良かったス○2」

咏「どういうことだ?わっかんねー」


久「何だか知らないけど、このまま倒して、元の場所へ戻るわ」

咏「そう簡単にいくわけ」

フッ

久「今度は?」

下です。

久「ありがと美穂子...美穂子?」

バーン

咏「捕まえ...いない⁉」

久「おらぁ!!」

ゲシッ

咏「げぇっ...」


久「よっし、当たったぁ!」

咏「どういうことだ?まさか...」

久「いい調子、それにしても...(この声...)」

油断しないで。前と後ろ...それに上です!上埜さん!

久「3っつ!?あら本当...(三尋木プロには聞こえてないのかしら?)」

咏「くそ...これは初見のまさか...」

美穂子「......」

咏「死体がしゃべるわけねえよな。あーもうわかんねー」

フッ


久「また消えたわ」

今度はこっちの番です。攻めましょう。まず、後ろから来る三尋木プロをジャンプで避けて、背後から捕まえてください!

久「オッケー」

カウント行きます。3...

久「3...2...」

咏(一旦溜めてから仕掛けるか...)

..今です上埜さん!

咏「行くぜ!!」ダッ

久「やぁ!」

咏「ウソだろ...これも」


久「やっと捕まえれたわ。」

ガシッ

咏「うっせ...離せよ」

久「やっと捕まえたのよ?離すわけないじゃない。」

飛ばないで三尋木プロを地面に叩きつけて!

久「オッケー」

ドォン!

咏「この恰好...飛んでる隙に、うがぁ!」

久「うっそ、避けなかったわ」

隙や滞空時間が長いと三尋木プロが有利です。

久「そうだったの...」

けどもう大丈夫。今度はあの壁に向かって高く飛んで下さい。そうすれば

久「オッケー...あれね。でも、そうなると」


私のことは心配しないでください。相変わらず優しいですね、上埜さんは

久「いいえ、今回はあなたにだいぶ助けられたわ。ありがと」

バーン!

咏「なにをごちゃごちゃ...(跳んだ...チャンス)」

久「さ、オーラスよ。役満一発大逆転勝利のね。」

咏「なにを...まさか!!」

久「さ、決めるのはみんなの前で、そうでしょ?」

咏「どうして...よけれ」

久「ん~...わかんね~♪」

咏「てめえ...」


・・・
・・


針生「あの2人が姿を消してしばらく経ちましたが」

バリッ

針生「一体、どこへ消えたのでしょうか?わかんねー...失礼しました。不明です」

バリーン!

針生「ああっと、スクリーンが割れ、なんと...竹井選手だー!!」

久「あ、本当に出られた。」

針生「そのまま竹井選手、天井高く飛び上がっていく!!」

久「さ、これで終わりよ!本当はクリーンファイトで勝ちたかったけど、悪魔相手じゃこれでいくしかないわね。」


針生「ああっと、竹井選手、空中でなにやら動きが...パワーボムの体勢にチェンジしました!」

久「これでもくらいなさい!!」

咏「この程度で...?」

久「この状況で敗れるかしら?」

咏「うぉ、なんだ...急に視界が...でも、この程度の技」

久「ええ...たしかに、これは平凡な技よ。でもそれはリングに落ちた場合、貴方の場合は少し違う」

咏「...このやろう...」

ガキーン!

針生「竹井選手、三尋木プロの背中、背骨をコーナーの鉄柱に勢いよく叩きつけた!!」

咏「ぎゃぁぁあ!!」

ボギィ!

針生「この音は...三尋木プロの背骨が折れた音でしょうか!?」


久「これでご自慢の身軽さも失われたわね。」

咏「お、おま...」

久「ええ...もちろん。まだまだ続くわ」

咏「な...うぐっ...」

久「もう一発!」

バーン

針生「なんとなんとなんと!!竹井選手、三尋木プロとともに、大きな、大きなジャンプしたー!!」

久「二連発、今度は頭よ。くらいなさい!」

針生「そしてなんとなんと!!今度はツームストーンパイルドライバー!!狙いはもちろん鉄柱です!」

ゴォォォ!!


咏「こんなガキ、しかもオカルトでもないただのガキに」

久「平凡な技でも、やり方次第では悪魔を倒すことだってできるのよ。リングを使えばね」

ズガガァアン!!

針生「決まったぁ!2連発、鉄柱めがけ、三尋木プロをぶつけたー!!」

咏「お前の方が...悪魔っぽい...グ、グギャーー!!」

ズシッ

針生「三尋木プロ、今静かにリングに倒れました。」

久「あら失礼ね。こんなか弱い美少女雀士に失礼しちゃうわ」

咏「うそ...つきやが...」

バタッ

針生「三尋木プロ完全ダウン、決まったぁ!!」

カンカンカン!!


久「ふぅ...決まりね。勝った...私の、私たちの勝利よ!」

ワァァァ!!

針生「あー!!今、歓声が、竹井選手の勝利を祝い、歓声が挙げられています。」

久「ふぅ...あー疲れた~」

咏「凡人に...負けるなんてな...」

久「うそ、まだ生きてんの!?」

咏「なぁ、わかんねーことがあるんだけど...どう、して...私の攻撃」

久「私には仲間がいるわ。大切で、特別な仲間にね。だから勝てたのよ。」

咏「はっ...わっかんねー...」


久「あ、ちょっと、倒れてもらっちゃ困るのよ。約束でしょ、話してもらうわ」

咏「そ、それかい...それなら...がはっ!」

久「ちょ、ちょっと...答える前に死なないでよ?」

咏「あの男は、アラサーの...私はあいつでげほっ」

久「肝心な部分を話してないわよ。狙いは?ばらばらにするメリットは?あと、美穂子の目は?治るの?治らないの?」

咏「質問多くて...わか、んねー」ガクッ

久「ちょ、私の方がわかんないって...ちょっとー!!(そうだ、とりあえず美穂子の目は帰して貰わないと)」グリッ

久「よし、須賀君の体も、美穂子の目も取り返したわ。」

針生「三尋木プロ、こと切れたか?と、とにかく、高校生雀士、咲選手に次ぐ2勝目は、清澄部長、竹井久選手です!おめでとうございます!!(今三尋木プロの目を...)」


久「バラバラにしたのは何か理由があるみたいだし...そうだ和たちは...って、スクリーン壊したんだった」

久「こりゃ急がないと...ほら、まこ...ここは冷たいし危険よ。よいしょっと」

久「首は...あった。じゃあ一緒に帰りましょうか。」フラァ

久「おっと、ごめんね。ちょっと血を流しすぎて...あ、やばい...」

バターン

針生「竹井選手?救急車、はやく!」




竹井久...須賀京太郎奪還...成功(片足)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~秩父山連


「なんや...味方が気になるんか?」

和「いえ、勝つと信じていますから。」

「可愛げのない..うちの娘だったら」

和「娘さんに...こんな姿見せられるんですか?」

「うっさいわ!こうでもしないと...うちの娘たちは」

和「私たちのようになぜ、戦わないんですか?」

「ああもう黙っとれ!しばくぞ!!」


待ち望んだ2勝目、竹井久の活躍により須賀京太郎の片足を手に入れた。

しかし、肝心の下半身のほとんどを、悪魔雀士 野依理沙が持っている。

神出鬼没な野依プロを倒すことはできるのか?

残る高校生雀士、宮永照、原村和は無事帰ることができるのか?

須賀京太郎をバラバラにした目的とは...悪魔雀士の狙いとは

宮永咲が須賀京太郎を取り戻す日は来るのか...

竹井久VS三尋木咏 終わり。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

秩父連山

愛宕「しっかしわからんな」ガシッ!

父「和、脇がためはでんぐり返しだ!」

和「なにがですか...」ゴロンッ

愛宕「おっと、基礎は完璧ってわけか?にしても、あんな男一人、命かけるほど大事か?」

和「彼は...大事な友達です!」ガッ

父「そうだ。まずはフットワークを潰せ!絞めるんだ和」

和「言われなくても...」

愛宕「ほぉ...死んでも救いたいともって訳やな?」ゲシッ

和「あぅっ!」



父「和!!貴様、娘の顔に...訴えるぞ!」

愛宕「じゃかあしい!こっちも命懸けでやってるんや!」

和「ええ...咲さんや天江さんたちとの約束、私が必ず!!」

愛宕「しかしな...その子らももう後わずかやで」

和「な、まさか」

愛宕「ん~...2人はやられとるで。それも、即死や」

和「そんなオカルト...あり得ません!!」

愛宕「ほら、そこの親父!」

父「お、親父!?」


愛宕「なんでもええから、テレビでもニュースでも見てみろや」

父「ふん、そのような虚勢で...馬鹿な!!」

和「お父さん⁉」

父「和、天江衣と、片岡優希という子がやられたらしい」

和「そんな...あの、天江さんまで」

愛宕「ぼおっとしてると死ぬで...貰ったぁ!!」ダダダッ

バーン!

父「和、急いでコーナーから離れるんだ。やつはボディープレスを狙ってるぞ!」

和「そんな...」

父「なにをしているんだ和!!」

和「はっ...しまった!」

愛宕「圧殺したるで!!」

ズンッ!

父「和!!」

玄「おもちが...おもちがサンドイッチに...」


父「君は...」

玄「私のことはいいのです。それより、二人のおもちが」

玄「あわわ...挟まりたいのです」ウズウズ

父「うむ、まったくだ(まったく、真剣勝負中になにを)」

和「んーー!!(この非常時に二人で..)」

愛宕「なんや、こんなけったいな場所に観客か?」

和「うぐ、んんっ」

愛宕「おおっと、呼吸はさせんで。このまま潰れろや」

和(くっ、咲さん)

玄「ここはパラダイスなのです」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

IH会場

恒子「ああっと、竹井選手の勝利でこのまま勢いがつくとおもいきや、愛宕監督...原村選手を苦しめる!」

すこやん「あーあ、咏ちゃんやられちゃった。それにしても愛宕さん頑張るな~。子を守る母ってやつかな?」

照「よそ見...チャンス」ダダダッ

すこやん「うーん...咏ちゃんの人質作戦の効果ばっちりかな?」

照「テルトルネード!」

ギュルル

すこやん「うわ、また突っ込んできた...」


照「今度こそ...」

恒子「ああー!宮永選手、助走をつけた後、体に竜巻を纏いアラフォーに突撃だー!!」

すこやん「アラサーだよぉぉ!!」ガシッ

照「嘘、さっきより威力を」

恒子「またも防がれた!!」

すこやん「貴女の攻撃力は確かにすごいよ。けどね、徐々に威力を上げるやり方は良くないね。」

照「そんなもの...何発も叩きつければ」

すこやん「こうやって一撃で仕留めれるくらいに」ダダダッ

恒子「すこやん猛ダッシュ!狙いは照選手の」

照「甘い!」

サッ

恒子「照選手避けた。そして、腕ひしぎ十字固めだ!!」


照「初歩中の技を繰り返せば、貴方にも隙が」

ガキッ

すこやん「ああもう、うざい!」

ガシッ!

照「うわっ!」

ガーン!

恒子「なんとすこやん、むりやり照選手を引きはがし、コーナーポストに投げつけた!!」

照「う、うぅぅ..」

すこやん「攻撃は...こうやるの」

恒子「うわぁ!アラサー自慢の大きな尻でヒップアタックです!」

すこやん「うるさいよ!」

照「うるさいのはそっち」

ガシッ

すこやん「おっ?」

照「飛んでけ!」

恒子「照選手も負けてはいない!風をうまく使い、すこやんを鉄柱めがけ投げる!」


すこやん「おおっ、よっと!」

恒子「すこやん上手く鉄柱を軸にしそのまま...ドロップキックだぁ!!」

ドボッ

照「ぐうう...」

すこやん「どう?けっこう今のかっこよかったと思わない?」

京太郎ヘッド「......」

すこやん「え、そう?やっぱりダーリンはわかってるなぁ」チュ

照「チャンス...今のうちに京ちゃんを」ダダダッ

すこやん「なに触ろうとしてるの?殺すよ?」

ガシィ

照「うぐ...」

恒子「ああー!すこやん、照選手の首に手をかける!」

すこやん「人の男に手を出して、ただで帰れると思ってるの?」

照「うっ..でも、瑞原プロや...あがぁ!」

すこやん「あれはいいの。あれはワザとだから。」


菫(喋りながらも攻めの手はやめない...か)

照「え...」

すこやん「ま、君には関係ないよ。じゃあ、バイビー」ガシッ

恒子「すこやん、それ死語」

すこやん「嘘!?まいいや」

ドゴッツ!

照「っぁ!!」

恒子「ああーー!!照選手、またも吐血です!!」

菫「まずいな...照のやつ」

大星「え~...でも、照先輩だってかなり強いじゃないですか」


菫「確かに、照のパワーは部、いや、高校生の中でも1、2を争うだろう」

照「どうして、私の技が一個も」

すこやん「そりゃあ照ちゃんの攻撃が弱いからだよ。」

照「私が...弱い?」

すこやん「うん。弱いよ!」ニコッ

照「馬鹿な...私のパワーは、白糸台1、いや、高校生雀士の中でもトップクラスの100万パワー」

淡「ねぇねぇ私は?」

菫「お前は...測ってはいないが、油断もよくしているし90万くらいだろ。ちなみに私は70万くらいだ」

菫「宮永咲や天江衣は95くらい。片岡優希は...80万程度だろう」

淡「嘘、私の雀力低すぎ!?」

すこやん「若い、若いなぁ」

照「だから...私がパワーで負けるはずがない!」

すこやん「だから無駄だって」ガシッ

恒子「ああ、照選手をアイアンクローで締め上げる!」

照「うぐ...がぁ!!」


淡「照先輩!!」

すこやん「いい機会だし教えてあげようかな。私のパワーはね...」

すこやん「1000万パワーだよ!!」

菫「げぇーー!!」


恒子「お、驚きです...すこやん対宮永照、好カードと思いきやその実態は大人対子供です!」

菫「ば、馬鹿な...」

照「ふー...やれやれ」

すこやん「どうしたの?苦しくて死にたくなった?」

照「アラサーはすぐ見栄を張る。どうせその角も見せかけ」

ガンッ!

すこやん「いだぁ!!」

恒子「ああっと、照選手、ひじのツボを蹴ることでアイアンクローから脱出!!」

すこやん「いったぁい!!」

照「そんなに隙ができるのに、1000万パワーもあるわけがない!」


すこやん「ああ、早くダーリンを抱いて癒さないと...」

照「ほらまた...これで終わり!」

ガキッ!!

恒子「ああーー!!この技は、あの漫画で有名な...超スペシャルホールド!」

照「これはそれを改良したテル・スペシャル!」

すこやん「まさか..現実でこれを食らうなんて」

照「私のは、私の風を使って貴女の腕をねじり絞める!!」

すこやん「おお...これは意外と」

照「ギブアップなら今のう...!?」


すこやん「痛くないな。」

バッ

菫「ああ、外された!」

大星「嘘、今の結構すごい技じゃないの!?」

すこやん「もういいでしょ?うぉぉおお!」

照「う、嘘...」

恒子「ああぁ!!簡単に外されてしまった!!さらにそのまま前方へ投げられたー!」

すこやん「高校生同士ならその技もすごいけど、プロで戦うなら100万パワーはルーキー同然、それも格下もいいとこだよ?」

照「パワーだけじゃない..」

すこやん「ん?」

照「パワーだけじゃなく、私たちが鍛えた独自の技、作戦、テクニックでカバーすれば」

照「くらえテルトルネード!!」

恒子「ああっと、また竜巻を身にまといすこやんに突撃だー!!」

すこやん「同じ技...威力もちょっと上がっただけ。弱いなぁ...それに、プロがパワーだけだと思う?」

恒子「ああーーすこやん、照選手の右腕を捕まえた!」


照「離し...う、ぎゃあーーー!!!」

ボキッ!!

すこやん「そういえば...昔ありの足をこうやってもいでたな。」

恒子「あ、ああ...照選手の右腕が...残酷、残虐です!!」

大星「う、腕ってあんな方向に曲がるんだ」ガタガタ

菫「ば、馬鹿か!お、お、折られたに決まってるだろ!」ガタガタ

照「うぐ、い、いだい、痛いよーー!!」ワァーン

恒子「こんなことが...あっていいのでしょうか?去年のインターハイ個人戦チャンプが今...な、泣いています」

照「私の腕が...うでがぁ!!」

恒子「赤子の手をひね...折られ、子供のように」


すこやん「テルトルネード、テル・スペシャルどれもアマチュアレベル」

すこやん「そんなんで私を倒せると思ったかなー?思ったのかなー?」

すこやん「無理に決まってるよねぇ、ねぇ?あっはっは!!」

照「あ、あぁ...私の...これじゃあ、牌が...咲をなで」

すこやん「パンチっていうのはね、こう打つの」ドドッ

恒子「すこやん、助走をつけ」

淡「てるー!!」

菫「なにを、よけ、逃げろ!!」

すこやん「遅い遅い!」

グサッ!

すこやん「ん~♪」

照「ゲホッ、ゲホッ!」

恒子「すこやんのパンチが照選手の脇腹を貫いたー!!」


すこやん「これでわかったでしょ?あまりにかけ離れた力の前では、テクニックやご自慢の技すらも無意味だってことを...なんならもう一発いっとく?」

照「あ、わ、わか...もうやめ」

怜「諦めんなや!!」

恒子「こ、この声は...」

怜「諦めてどないするつもりや?」

照「あなたは...」

怜「たかが力の差で諦めるんか?そんなら、うちらみたいなみそっかすはどないしたらええねん!」

花田「園城寺さん、すばらです!!」

恒子「ああっと、2回戦で死闘を...おや?あと一人がいません。」

花田「阿知賀の...どこへ行ったのでしょうか?」

~~~~~~~~~~

秩父連山 同時刻

玄「おもちが、おもちがブルンブルンなのです!!うひょー!」

父「ああ、見事な闘い。揺れぶりだ!」

玄「おっ、貴方も...」

父「あぁ、同志のようだな。」

『はっはっは!!』

和(こいつら...)

愛宕(何しにきとんねん)

~~~~~~~~~~~~~~~~

IH会場

怜「きっと、あいつもあいつなりに事情があるんやろ」


すこやん「あの子たちは...」

照「みんな...」

花田「捨石けっこう!けど、諦めては何もかもが叶いませんよ!」

怜「そや、あんたも一人やないやろ?なのになんで、そんな簡単にあきらめるんや!!」

すこやん「わかってないなぁ...圧倒的な力の前じゃ」

照「そ、そうだ...まだ、終わってない」ググ

すこやん「立つってことは...もう一発!」

恒子「ああ~~~!!すこやんが襲い掛かる!照選手大ピンチだー」

すこやん「死ねー!!」ダダダッ

照「!!」

花田「チャンプ!」


怜「根性見せろやー...げほっ」

恒子「照選手、寸前で横に避け難を逃れた!」

すこやん「やぁあ!!あれ?いない」

花田「チャンスです!」

照「うん!」

ドガッ!

すこやん「うぉ!」

恒子「やっと、やっとダメージを与えました!友情の力か?照選手、すこやんの脇腹にキックを入れました!」

照「うおお!!」

ガシッ

すこやん「うわっ、今度は何?」

怜「行け!どんどん行くんや!!」

淡「いっけー!老害なんて、ぶっ倒しちゃえー!!」

恒子「今度は背後に回り胴体をつかみ...投げたー!!」


すこやん「う、うわぁぁ!!」

ドシーン!

恒子「すこやん、なれない防御で受け身を失敗したー!! 」

怜「チャンスや!この機会を逃したら」

照「わかってる!」

すこやん「受け身なんて久々だしドジッた...今度はこっちの番」ガキッ

怜「あかん、立ち上がりが早い。捕まってもうた」

すこやん「アラサー...大回転!」

恒子「フルネルソン状態で...照選手をふり...おお!」

照「あきら...めるか!」

すこやん「まさか!?」

恒子「すこやんの片足に両足を絡め、回転を防いだ!そしてそして...決まったぁ!!!」

ズガンッ!

恒子「後方にリバーススープレックスで切り替えしたー!!強い、さすがチャンピオン!!」

照「はぁ、はぁ...」


すこやん「ふぅ、意外とやるね。竜巻だけだと思ったんだけど」

照「だぁ、はぁ...」

花田「その攻撃...すばらです!」

怜「......」

花田「どうかしましたか?」

怜「あの流血量...まずいな」

花田「流血...!!」

照「はぁ...はぁ...」

すこやん「やっぱり、さっき脇腹に穴空いたのが致命傷かな?」

怜「持って3分ってところやな」

花田「3分!?」

すこやん「だってさ。高校生チャンピオンさん♪」

照「なめ...うっ」フラッ

恒子「ああー照選手、いきなり片膝をついた!」

すこやん「ふふ、普通ならギブアップ程度で済ませるんだけど...貴女はダーリンに接触しようとしたから、生かしてはおかないよ。」

恒子「ああ、アラフォー容赦なしです!!」


すこやん「ふふ...じゃあ、一発盛大に殺してあげる。」

恒子(アラフォーに突っ込まない...だと?)

怜「あ、あかん...あんなパワー想定外や!」

花田「どうにか、どうにかならないんですか?」

怜「......」フルフル

竜華「怜!こんな危ない場所、はよ逃げるで!!」

怜「そうやな...」

花田「園城寺さん!!」

怜「この世にはどうにもならんこともあるんよ」

花田「そんな...」

ワァァ!!

『!?』


すこやん「1発、2発、3発!!」

恒子「よ、容赦有りません!アラサー...自慢の角で何度も何度も照選手に襲い掛かる!」

照「......」

すこやん「もう気絶か...3分持たないなんて、やっぱりアマチュアだね。そうだ、いいことを教えてあげる。」

すこやん「男は30で魔法使いに...女は30近くで憎しみ深く独身だと鬼になるの」

すこやん「だから、この角は本物だよ。」

照「......」

すこやん「と言ってももう聞こえてないか...フィニッシュ!!」

ダァーン

恒子「ああっと、すこやん、照選手を空高く舞い上げたー...アラフォーには誰も勝てないのか!?」

すこやん「さ、あとはここで串刺しになるのを「お姉ちゃん!」」

恒子「この声は...」


咲「お姉ちゃん!!」

恒子「宮永、咲選手だー!!」

ワァァアア!

恒子「昨夜死闘を繰り広げた咲選手の登場により、会場一気にヒートアップ!」

咲「諦めないで!お姉ちゃん私に言ったよね?お姉ちゃん!」

すこやん「むだむだぁー!後はもうこの角で串刺しにしてしまえば!」

照「う、ぁ、さ、咲...いるの...?」

恒子「ああー!照選手、妹の声で意識が戻ったぁ!!」

照「咲...」

咲「な、なに?お姉ちゃん...いるよ。私はここに、ちゃんといるよ!」

恒子「ああっ照選手、天井近くの突起物につかまり、落下を止めましたー!!」


照「ごめんね...ちゃんと仲直り、死てなかったでしょ?」

咲「な、なんで...今そんな話するの...お姉ちゃん」

咲「ねぇ、お姉ちゃんまさか...」

照「ふふ...心配しないで、咲...私の大事な妹...」

咲「だって...お姉ちゃん...お姉ちゃんのその言いから」グスッ

恒子「実況席からでは何を言っているかわかりませんが、咲選手の顔ぶりから...まさか」

照「じゃあ、お姉ちゃんはもう行くね」

咲「それって...お姉ちゃんまさか」

照「アラサー...いや、このババア!!」


すこやん「あん?いまなんつった?」

照「ババアって言ったんだ!!このババア!」

すこやん「じょーとーだごらぁ!降りてきてから後悔するなよ!激おこカムチャッカだぁーー!!」ゴッ

恒子(微妙に間違ってるよ...すこやん)

照「これがラスト...パワー全開!!」ゴォッ

恒子「ああっと、照選手!天井を利用し反動をつけ、すこやんに向かって一直線だー」

照「私のパンチは100万パワー...けど、今はその腕をつかえない...なら、この頭のつので!!」

すこやん「その髪...いいね。面白いよ」

咲「お姉ちゃん!負けないでーー!!」

照「いつもの2倍の高さでパワー2倍!さらに、回転を2倍にすることで4倍に!咲の声援でさらに3倍の12倍!これでお前を超える1200万パワーだ!!」

ピカッ!


すこやん「そのパワー...」

菫「射抜け!照!!その体でシャープシュートだ!!」

恒子「照選手の体が光りだしたー!!ああっと、さらに風が場内に吹き荒れる!」

照「うぉぉ!!」

ギュルルル!!

恒子「狙いはもちろん、すこやんの心臓!これはいったかー!!」

すこやん「ぎゃぁああーー!!」

恒子「あまりの眩しさに、すこやん大慌てだー!!」

照「貰ったー!」


すこやん「なんてね♪」ヒョイツ

照「!?」


咲「お姉ちゃん!!」

恒子「なんと、渾身の技も寸前のところで避けられてしまったー!」

すこやん「熱狂的読者の私が、こんなこと想定してないわけないでしょ?」

恒子「照選手、渾身の一撃も悪魔、いえ、魔王すこやんには届かなかったー!!」

照「あ、ああ...ばかな」ガタガタ

すこやん「ばかはあなただよ。ばーかばーか」

恒子「わずかに背中の一部を切り裂いただけに終わりました。」

すこやん「今度はこっちだよ!アラサーミキサー!!」

ドガッ

淡「テルー!!」


すこやん「1発、2発!」

ガンッ ガン!

照「さ、咲...」

咲「お、お姉ちゃん!!」

恒子「照選手の体に回転をかけ、何度も何度も突き上げる!!」

ガシぁ ガゴォン!

すこやん「3発...」

照「泣かないで...昔っから咲は泣いてたよね...」

咲「やめてよ、やめて!そんな、そんな話」グスッ

すこやん「4発!これで終わりだよ!」ガシッ

照「ごめ...ん...」

恒子「最後に空中で照選手の体をつかみ、パワーボム!これは地獄の苦しみだぁー!!」

ドガッ!!

すこやん「ふぅ!」

咲「お、お姉ちゃーん!!」


恒子「...はっ、決まったぁ!ゴング、ごん...」

むくっ

照「......」

恒子「な、なんとぉー!!」

ワァァ!!

咲「お姉ちゃん!」

淡「テルー!!」

恒子「お、起き上がりました!試合終了のゴングはまだ早い!さすが...こうこ...」

すこやん「残念だけどこれ、死んでるよ」


咲「お、おねえちゃーん!!返事、返事してよ!!!」

照「......」

すこやん「ま、立ったからには試合は継続。もう一発やるだけだよ」

恒子「これは...」

咲「やめて、やめてよ...」グスッ

淡「お願い、テルーに酷いこと...」グスッ

すこやん「ま、情けをかけるのもいいか。死んでたらダーリンには手を出せないし...なんてね」ドガッ

恒子「お、追い打ちです!意識のない照選手の顔に、ハイキックを浴びせたー!!」

すこやん「泥棒猫に手加減は必要なし!」

咲「お姉ちゃん!」


淡「あんた、そんなに楽しい?意識のない人を蹴って...」

すこやん「楽しいよ。泥棒猫なら特にね。あなたもくらってみる?」

淡「面白いじゃん...テルーの敵」

恒子「まずい、ゴング!」

カンカンカーン!

すこやん「なんだ、ゴングなったしそろそろ私帰るね。あーあ、新しい服買わないと...またお母さんに頼もうかな」クルッ

ツカツカツカ

咲「お、お姉ちゃんまで...そんな...そんな...」

淡「ったく、あのババア...私は眼中にないって...ん?咲?」

咲「叶うわけないよ...こんなの、お姉ちゃんでさえ」

淡「咲、咲ってば!」


恒子「すこやんVS宮永照...頂上決戦と呼ぶにふさわしいカードでしたが、結果はすこやんの圧倒的火力で、宮永照の敗北。すこやんの勝利となりました。」

恒子「その影響がほかの選手に出なければ良いと思っていましたが、事態は最悪な展開を迎えそうです。」

咲「優希ちゃんのタコスを笑顔で食べるほおばる姿も、京ちゃんが作るタコスも...もう見れない...」

咲「あはは、衣ちゃんの、あのひょこひょこ歩く姿も...もう...」

淡「あんた...大丈夫?」

ハギヨシ「咲様!!」

淡「あんた誰?」

咲「あはは、無理、もう無理だよ。勝てない、絶対勝てない...」

ハギヨシ「勝手に抜け出して...これは...」

照「......」

淡「照が負けちゃって...咲ってばへんに」

ハギヨシ「咲様...」

咲「ハギヨシさん、衣ちゃんは残念だけど...もう無理、ゲームオーバーです。お姉ちゃんが勝てないのに...私が勝てるわけ...」

ハギヨシ「...」

淡「無理もないって、一方的だったもん。」

ハギヨシ「いえ、きっと錯乱しているだけです。少し休めば...」


淡「ちょっと、こんな状態の咲を戦わせるつもり?」

ハギヨシ「今はそれにすがるしかありません。」

淡「ねぇ!それ酷くない?男のあんたがやれば「私で何とかなるならすでにやっております!!」」

淡「ひっ!」

ハギヨシ「やれることなら、私が衣様の敵を...ですが、男では女に麻雀では絶対勝てないのです...愚痴を言って済みませんでした。」

淡「い、いえ...」

ハギヨシ「後で専属の者に、宮永照様の遺体を保存させますので。」

淡「あ、はい。」

ハギヨシ「先ほどのお見苦しいところ、心からお詫び申し上げます。では失礼します。」

淡「あ、うん。ばいばい、咲...」


咲「あはは、お姉ちゃん、衣ちゃん、それは優希ちゃんのタコスだよ...あはは。まってよ、なんで私から逃げるの?ねぇーってばー!」

ハギヨシ「行きますよ。咲様、今は休息が必要です」

淡(大丈夫かな...あいつ)

淡「照...」

照「......」

淡「がんばったね。お疲れ様」ナデナデ

菫「感傷に浸っている暇はないぞ。今日の試合はテープにとった。」

淡「なら...やることは一つだね。菫」

菫「先輩を...まぁいい。行くぞ」

淡「うっす!(咲、こっちも頑張るから、あんたも頑張れよ!)」

今回ここまで。予告は無し

さいなら

宮永照...死亡 須賀京太郎奪還作戦失敗

恒子「犠牲者続出の戦い...これで残すは原村和選手だけとなってしまったー。」

恒子「さて...原村選手、無事帰ることはできるのでしょうか?」

恒子「会場へはいけませんが、実況をしていきたいと思います。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

秩父連山

父「和、宮永照が負けたようだ...惨敗らしい」

愛宕「なんや...残すはインターミドルチャンプだけやな。」ググッ

和「咲さんが、咲さんがまだ残っています!」


愛宕「さっきの話聞いてへんのか?」

愛宕「あんたらの奪還作戦は失敗。あんたもここで死んで、うちの娘たちを帰して貰うんや」

和「そんな身勝手...通用するとでも?」

愛宕「娘を守るのが親の務めや。たとえ悪事に身を染めようとな」

和「なら私は...」

愛宕「なんや?諦めるんなら大歓迎やで」

和「友との約束のために、必ず勝ちます!」ゲシッ

父「和!」

玄「がんばれ和!」


和「玄さん」

愛宕「甘いで、こっちも娘のために必死なんや。悪く思うなや」

ドカッ

和「きゃあ!」

父「貴様...和の腹に...子供が産めなくなったらどうする気だ!」

愛宕「ここで死ぬのに、そない心配しても無意味やでおっさん」

愛宕「にしても、不思議やな。」

和「げほっ...なにがですか」

愛宕「あんな男一人に、あんたらが命かける意味ないやろ。はっきり言って無駄死にやで」


愛宕「それともなにか?あの男、あんたらの男か?下種な男につかまったもんやな~」

和「友人の侮辱、仲間の侮辱、もう許しません!」

ガキッ!

父「そうだ、やられたらやり返せ!!」

玄「ナイスなのです!おもちではなく顔面ヒット!」

愛宕「うぐっ...メガネの、破片が」

和「咲さんの苦悩.,.須賀君の献身、咲さんの葛藤、天江さんとの戦い...すべて無駄でも何でもありません!」

ドカッ バキッ

愛宕「ぐっ...うっ...目が」

和「それを...そんなげ下種な考えで汚すことは私が許しません!」


恒子「原村がいったー!!殴る、殴る!猛ラッシュだー!!」

和「ロープへ逃げても...悪魔は無法者です。手をやめるわけがありません!」

ドカッ バキ

愛宕「やめっ...ロープ、ロープや」

恒子「友への侮辱が、原村を悪魔へと変えたー!!」

和「ほら、ここから落ちて詫びてください。さぁ!!」

愛宕「くっ,,,」

恒子「戦い方は残虐だが原村選手、勝利は目前です!」

??「見て!」プンスコ


和「あなたは...」

野依「コレ面白い!」

和「これって...あなたたちは」

愛宕「なんや...「おかん!」」

愛宕「その声...まさか」

洋榎「おかん、もうこんな真似やめてーな」

野依「連行!」

恒子「ああっと、会場に突如、悪魔雀士野依理沙が出現だー!!」


玄「あわわわ」

和「どうしてここに...あなたは不忍池にいたんじゃ」

野依「ドア」

和「私が通ったドア...そう言うことですか」

恒子「どうやら、あの扉をくぐってこちらへ来た様子です。しかも、手には先ほどの戦いで手に入れた天江衣選手の...うっぷ」

愛宕「ちょ、まてや…娘を、どうするつもり、や?」

恒子「ああっと、原村の攻撃がやんだからか?愛宕選手復活です!」

野依「罰ゲーム!」

愛宕「罰ゲーム?」

野依「貴女の負け、この子もグッバイ!あはは!」

愛宕「ふ、ふざけんなや!それより、絹、絹恵はどこや!」


洋榎「絹は今、あうっ!」

野依「黙れ」

和「一撃で気絶ですか。容赦がないですね」

愛宕「娘に...なにさらしとんじゃあ!!」ダダダッ

恒子「ああっと、愛宕選手、娘の救出のためか?リングから飛び出し、野依プロに襲いかかったー!!」

ガシッ

愛宕「捕まえたで...あんたを倒して、娘を帰して貰うんや」

恒子「ああっと、高く高く、野依プロを持ち上げ、ブレーンバスターの体勢に入ったー!!」

愛宕「死にさらせ!」

グワッ


恒子「そのまま岩肌めがけ、野依プロを...あぁー!!」

野依「なにそれ?」

愛宕「そんな...技の入り、タイミング、力、完ぺきだったはずや」

野依「反逆、反逆!」

和「様子が変ですね」

愛宕「けど...野依プロが娘から...奪還のチャンスや」ダダ

野依「甘い!」プンスコ

和「危ない!愛宕さん!!」

愛宕「洋榎、お母ちゃんが今助け」

洋榎「おか...ん」


愛宕「なんや?傷ついてないか?絹もすぐ」

洋榎「うし...にげ」

愛宕「うし?」

和「後ろ!」

愛宕「え?」

ぐしゃ!

野依「くけけー!」

父「な、なんて...」

恒子「ああっと、野依プロ。狙いは娘の洋榎選手だったー!!」

玄「顔が、ぐしゃぐしゃなのです」

愛宕「洋榎?洋榎!!」

洋榎「おかん...か、鏡ある?」


愛宕「そんなもん、どないするんや?」

玄「鏡なら私が」

洋榎「あはは...ぐちゃぐちゃやん...」

愛宕「心配せんでええ..いいお医者さんに行って、元の可愛い顔に戻るで。な?」

洋榎「あはは、これで、愛宕姉妹のおもろい顔の方に...なってしもたな」

愛宕「ああもう、喋るんやない。ちょっとそこのおっさん、医者や!ドクター!」

父「あ、ああ。」プルルル

愛宕「がんばり、洋榎は強い子やろ?だから...」

洋榎「おかあちゃ...最後に」


愛宕「最後なんて言うたらあかんで。ほら、元気だし「長い!」」

グイッ

愛宕「あっ...なにすんねん!」

野依「戻れ!リング!」

愛宕「こないな状況で戦えるわけ」

ガシッ

野依「わっしょい!」

ポーン

愛宕「き、きゃcぁあ!!」

恒子「ああー!野依プロ、愛宕選手と洋榎選手、二人を無理やり引きはがしたー」

野依「試合!」プンスコ


愛宕「ふざけ...洋榎!」

野依「手遅れ」

愛宕「この、娘を...」

野依「もう一人!」

和「もう一人...妹さんのことでしょうか?」

野依「そっちも殺す」

愛宕「この、洋榎だけじゃなく、もう許さんで」

野依「反逆?」

愛宕「くっ...絹は、絹は無事やろな?」

野依「勝ってからのお楽しみ」

愛宕「くっ...足元見おってからに...うちがこの試合で原村を倒せば、絹は帰して貰うで」

野依「うん!」


和「まだやるつもりですか?」

愛宕「悪いな、娘のためや短期決戦でいくで。これが最後の一撃や!」

恒子「愛宕選手、ロープに登り...ああっと!ムーンサルトプレス!!」

和「天江さんの頭...人の命を玩具のように」

愛宕「潰れてまえ!!」

ドシーン

恒子「全体重をかけ、原村選手にのしかかったー!」

父「和ー!!」

恒子「原村選手、無事でしょう...か」

愛宕「このままマットに沈めて、娘は開放や」

「嬉しいんですか?」


玄「この声」

「悪魔に従って..」ググッ

愛宕「この声...なんやと!?」

和「娘を殺した悪魔に従って...恥を知りなさい!!」

恒子「ああー!原村和は生きていたー!!」

ワァァアァアアア

恒子「そのまま原村和、愛宕選手を持ち上げたー!!」

和「そんな者は親ではありません。親なら子供を守るために最後まで戦ってください!」ダダダッ

愛宕「!」


恒子「そのまま勢いをつけ、キャンパスに叩きつけたー!」

愛宕「う、ぐはっ!!」

恒子「ああー!リングが揺れています。これはすごい威力です!!」

和「これで、終わりです」

恒子「愛宕選手、動きません!これは決まりだー!!」

カンカンカン

和「やりましたよ、咲さん!」

恒子「原村選手の勝利へ勝利の鐘が鳴ったー!!」

和「はぁ...けど、奪還できないのが痛いですね。」

玄「やったのです、和!」

和「ええ、ありが「お見事」」

野依「面白い」パチパチ

恒子「これは...敵である野依プロが健闘をたたえているのか?」

和「なんのつもりですか」

野依「ご褒美」つ衣頭

恒子「あれは、天江衣選手の生首です!」

野依「あげる。」


和「いただけるなら、いただきます。」

父「それより和、そんな不安定なリングからは早く降りなさい」

和「そうですね。」

野依「それ!」ブンッ

『!?』

恒子「ああっと、野依プロ、谷底に向かって頭をほおり投げたー!」

和「この...卑怯者」

野依「いらない?」

和「くっ...リング下は谷...それも、生きては帰れないような」

野依「ぐちゃぐちゃ」

和「確かに、迷ってる時間はなさそう...」ダダッ

父「やめろ、和!」

恒子「原村選手、天江選手の頭を取り戻すために、谷へダイブだー」

和「よし、方向は大丈夫ですね。あとは、着地を」

野依「ゴミ掃除!」ブンッ

和「今の声...!?」


恒子「ああ...先ほど死闘を繰り広げた愛宕選手と、その娘、洋榎さんを原村選手に向かって投げつけたー!!」

和「この..」

愛宕「......」ギュッ

和「!?」

野依「これで綺麗!」

恒子「あ、悪魔、悪魔です...ここからのカメラではわかりませんが、彼女たちは無事でしょうか?今、レスキューに捜索を依頼しました」

野依「帰る!」

父「貴様、娘になんてことを...」

玄「やめるのです!」ギュ

父「何を言うか、この女は私の大事な」

玄「かなうわけないのです。だから、やめるのです!」

野依「雑魚」グワッ



恒子「危ない!!」

玄「あ、私は関係」

父「危ない!」

ザシュッ

野依「あれ?」

玄「同志、おもちの同志!どうして...」

父「娘の...友達を、」ガクッ

野依「弱い、面白くない。」

ガチャッ

恒子「今、ドアをくぐり野依プロはリングから去っていきました。」

恒子「残る悪魔は3人...野依理沙、瑞原はやり、そして親玉、小鍛冶健夜」

恒子「錯乱状態の宮永選手、疲労困憊の竹井選手、生死不明の原村選手にこの悪魔たちを倒すことはできるのでしょううか?」

恒子「続く」

一区切りついたので、このスレはこれで終わりです。

見てくれてありがとう

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