男「安価でヤンデレハーレムをやりすこず」★2 (444)


男「俺は、ただ平穏に過ごしたいだけなんだけどなぁ」


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※前スレ

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妹「お兄ちゃーん、おはよう!」ドンドン

男「おはよう」

妹「開けてぇ」ドンドン

男「いま着替えてるからダメ」

妹「開けてぇ!」ドンドン

男「お前はいつから人の部屋に勝手に入るような子になっちゃったんだ?」

妹「結構前からだよっ! お兄ちゃんこそいつから部屋に鍵をかけるようになったの?」

男「なんとなく。思春期なんだよ」

妹「あたしに隠し事なんかしないでよ?」

男「気をつけるよ」

妹「信じらんないなぁ」

男「兄を信じろ」

妹「お兄ちゃんだからこそ信じらんない」

男「>>7

殴る

男「」パン

妹「……え? え?」

男「それが兄に対する態度か?」

妹「ちょっと、どうしたのお兄ちゃんっ!」

男「」パン

妹「……ッ!」

男「お兄様」

妹「え?」

男「呼び方から変えよう。お兄様」

妹「お、お兄様」

男「よろしい」

男「なんで、俺の部屋に?」

妹「お兄様を、起こそうとしました……」

男「起きてからも入ろうとしたのは?」

妹「……ごめんなさい」

男「もうするんじゃないぞ?」ナデナデ

妹「!? はいっ!」パァ

男「姉ちゃん起きてる?」

妹「まだ起きてるみたいです。さっき部屋で物音してましたっ!」

男「そっかぁ」

妹「お姉ちゃんがどうかしたの?」

男「>>13

人見知りの癖に身の程弁えてなかったから
少しちょう…教育成果の確認をしようと思ってね

男「人見知りの癖に身の程弁えてなかったから。少しちょう…教育成果の確認をしようと思ってね」

妹「そんなのしてたっけ?」

男「敬語な?」

妹「はい、すみません!」

男「いいかげんあんな生活やめさせたいしな。……成人したんだからもう」

妹「家で振袖着て楽しそうにしてましたね」

男「壮大な無駄遣いだったけど、親がいいって言うからなぁ」

妹「歯医者って儲かるんですかね?」

男「ナースよりはいい仕事だろう、たぶん。給与でもストレスでも」

男「入るよぅ」ガチャ

姉「ふぇ!?」

男「意外と部屋は綺麗だね」

姉「え? え? どうしたの?」オロオロ

男「家族とスキンシップとって何処がおかしいの?」

姉「す、スキンシップ!?」

男「まあ、すぐ学校いくけど」

姉「学校……」ズーン

男「露骨に嫌な顔をするな。思い出さなくていいから」

姉「うぅ……ふぐっ!」メソメソ

男「なんでこうなるかなぁ」

姉「慰めてぇ!」

男「大声出るくらいには元気じゃねぇか」

男「寝てないんでしょ?」

姉「うん……。なんでわかるのぉ?」グスングスン

男「姉ちゃんのことならだいたいわかるよ」

姉「えへへ」

男「嘘だよ、普段より情緒不安定だからだよ」

姉「そ、そうかなぁ……。うぅ、ごめんねぇ、ごめーー」

男「寝ろ!」

姉「寝れるまでお話してよぉ!」

男「>>20

学校早くいかないと、幼馴染が待ってるし

男「学校早くいかないと、幼馴染が待ってるし」

姉「昔から仲良かったもんねぇ」

男「そういうこと聞かれると、またあの女調子に乗っちゃうからやめて。距離とるためにキミ呼びをしてるんだから」

姉「ここ家だから聞こえないよ?」

男「何処に盗聴器があるかもわかったもんじゃないからさ」

姉「そっかぁ」

男「ところで、俺の制服姿見てよ。これ、どう思う?」

姉「格好良いよぉ! 大好き! 写真とってもいい?」

男「ありがとう。いいよ。ただ、繰り返すけど、俺は家族として普通だからね?」

姉「うん、うん!」パシャパシャ

姉「」スヤスヤ

男「もう少し寝つきよくなってくれると助かるんだけど……。ま、いいか」

妹「ご飯できてますよぉ?」ヒョコ

男「一緒に食べる?」

妹「良いんですかっ!? やったぁ!」

男「その俺の枕を返してくれたらね」

妹「ぐぬぬ……」

男「はやくしろひっぱたくぞ」

妹「今すぐに!」ダッ

男「脅しの極意はだいたい学んだ気がする」

男「さみー」

後輩「おはようございます! 良かったらこれどうぞ!」

男「おはよう。ありがとう、カイロか。朝から元気いいな。ずっと校門いたの?」

後輩「先輩はまだ来てなかったみたいなので、ここでお待ちしてました!」

男「……お疲れ。なんかあったかいもん奢るよ」

後輩「良いんですか!? 家宝にします!」

男「いや、飲めよ」

男「あったかいなぁ」

後輩「心までポカポカっすよ!」

男「……良かったね!」

後輩「はい! 先輩、今日は少し遅かったっすね!」

男「姉貴の面倒を見てたんだ」

後輩「お姉さんがいるんすか?」

男「お前もよく考えたら、別に俺のこと探ろうとはしないよな」

後輩「自分、こそこそするの嫌いなんすよ。でも、言われてみれば、先輩の趣味も知らないっすね」

男「無趣味だけどね」

後輩「休日とかはなにしてるんすか?」

男「>>26

スポーツジムかな

男「スポーツジムかな」

後輩「自分もよく行きますよ! 何処のジムですか?」

男「駅前のヤツ」

後輩「明日までに会員になっておきます!」

男「いや……そりゃお前の自由さ。もう時間ないから、行くぞ」

後輩「はい! 飲み物ありがとうございました!」

男「おはよう」

女「……なんで?」

男「なにが?」

女「今朝、制服とカバンの盗聴器を取ったでしょ。なんで気づいたの?」

男「あー、あれキミだったのかぁ、不安でいっぱいだったぁ」

女「この大根役者! 急に鋭くなってんじゃない!」

男「俺の何を知ってるっていうんだよ!」

女「ちっちゃい頃からだいたい見てたわ!」

男「このストーカー!」

女「違う! 運命なの!」

男「やだ! 認めない! キモい!」

女「キモいってなによー!!」

女「ねえ、今日の放課後空いてる?」

男「空いてないよ」

女「は? 空けろよ」

男「凄むなよ、怖いよ」

女「なんか、さっきからおかしいの」

男「俺ぇ?」

女「あんたよ。なんかあった?」

男「何も、皆無だよ」

女「」ジー

男「本当だよぉ」

女「……ともかく、放課後空けといてね」

男「>>32

二人っきりじゃないなら、まぁ

男「二人っきりじゃないなら、まぁ」

女「は? 誰を誘うつもりなの?」

男「別に候補なんてないけど、二人きりは避けたいな、と」

女「失礼だな! あたしも誘うような人なんていないけど!?」キッ

男「キレんなよ……どうどう」

先輩「……これは、どういう状況だい?」

男「襲われてます」

先輩「助けようか?」

男「見返りは?」

先輩「ふふ、なに、少し頼みがあってね」

女「頼み!? こいつ放課後は空いてないそうですよ!」

先輩「そうなのかい?」

男「まあ……ちょっと行きたいところが」

先輩「今なら少しは時間あるかな? 大した用じゃないからさ」

男「>>37

黙れえええええええ

男「黙れえええええええ」

先輩「どうしたんだ?」

女「……さっきからなんかおかしいんです」

男「うるせえええええええ」

先輩「大丈夫か、キミ。とりあえず保健室に運ぼう」

女「はい」

男「……狂人の真似をするも、狂人なり」

先輩「よくわかってるじゃないか」

女医「……え? 虚言で保健室に来たの?」

先輩「ちょっと二人きりにしていただいても?」

女医「え、ちょぉっとそれは……。わたしも仕事が」オロオロ

先輩「していただいても?」ズイ

女医「あ、はい。命令ですね、すみません」

男「……権力って便利ですね」

先輩「わたしの力じゃないけれどね。ふふ、やっと二人きりになれたわけだ」

男「廊下で誰か聞き耳を立てているかもしれませんよ?」

先輩「聞かせてやれば良い。ドアは施錠してある」

男「あー。えっとぉ、ご相談というのは?」

先輩「本当は、こんなところで言うつもりはなかったのだが……わたしはね、不感症なんだ」

男「マジすか」

先輩「治し方を、お父様に伺ってもらえないだろうか?」

男「うちの父は歯医者ですよ?」

先輩「……え?」

男「歯医者です。不感症とか治せません」

先輩「……おい! 誰か!」

黒服「こちらに」

男「……え? 誰?」

先輩「気にしなくて良い。貴様……彼の父が医師だと言ったな!?」

黒服「確かに」

先輩「その上で、わたしが『ならば彼のお父様をダシに使ってお近づきになれるかもしれない』と言ったら、賛同したな!?」

黒服「確かに」

男「…………」

先輩「見ろ! この様! 恥さらしじゃないか!」

黒服「確かに」

男「確かにじゃねぇよ」

先輩「全くだ!!」

黒服「失礼しました」

黒服「お言葉ではございますが、お嬢様。それでお嬢様の心身のお悩みを告げるのは少々早計かと」

先輩「それくらいしかわたしに悩みはない!」

男「それはそれで凄いな」

黒服「ダシに使うだけなのですから、理由は如何ようにでも取り繕えたのではありませんか?」

先輩「む!」

黒服「まずは想い人のお父様の職業をお聞きになってから、少しずつ距離をつめるが王道と存じます」

先輩「想い人とか言うな! 恥ずかしい!」

男「そこ引っかかるんすね」

先輩「わたしと彼の問題だ! あんまり進展させる言葉を使うな!」

男「いや、それで進展はないです」

黒服「しかし、お嬢様がやっとのことで心に決めた方です。私共も一日千秋の思いでございます」

男「あなたも話を聞かない人ですね」

先輩「もういい! 帰れ帰れ!」

黒服「失礼しました」

先輩「お父様に言いつけてやるー!」

男「」ゴホン

先輩「はっ!」クルッ

男「あの……えっとぉ」

先輩「」カァア

男「意外な一面をみました、ね?」

先輩「忘れてくれ!」ダッ

男「……了解でーす」


男「さて、やっとフリーになれた……。>>44に行こうかな」

うえ


男「ソープに行こうかな。でも、この辺あんのかな?」

男「それっぽいところに来たけど……いくらくらいかかんのかなぁ」

青年「ばっかやろう! ぼったくってんじゃねぇぞ!」

男「……ポン引きと揉めてる人なんて初めて見た」

青年「この辺の相場なんかぜーんぶ把握してんだよ馬鹿野郎! おまえ、この業界何年だ? ん? 一年? けっ! ペーペーが偉そうにしてんじゃねえぞ!」

男「風俗街にはこんなのもいんだなぁ」

青年「ん? おー、おうおう。どうした? デビューの日か少年? でも、制服着たままは感心しないぞ、新入り!」

男「勘弁してくださいよ」

青年「聞きたいことがあれば俺に聞きな。ここら辺のはぜーんぶわかってっから」

男「はぁ。俺はなんも知らないんですけど……いくらくらいかかるもんなんですか?」

青年「そりゃピンキリよ。何処に行きたいわけ?」

男「ソープに」

青年「デビュー戦がソープかよ新入り! 生意気だな! この辺りの相場は5万ってとこだ」

男「そんなに高いんすか?」

青年「ばっか、そこまででもない。でもまあ、ソープはやっぱ割高だな」

男「はぁ。キャバクラのが安上がりってことですか?」

青年「キャバクラなんて、それこそ割に合わん!! 上司に連れてってもらえ」

男「覚えときます、それじゃ」

青年「おうおうおう、ちょい待てや」

男「何すか?」

青年「ここであったのも何かの縁。せっかくだから、いーとこ連れてってやる」

男「>>50

俺に触れるな

男「俺に触れるな」

青年「なーに言ってんだか。そんなに潔癖じゃあおネーサンたちのお楽しみも受けらんねぇぞ?」

男「男に触られるのはまた別なんで」

青年「違いない」

シスター「全くね」

青年「んにょおお!!?」

シスター「教会の仕事をほっぽって、こんなところに来てたんだぁ、ふぅん?」

青年「ち、違うんだよぉ、こいつがね? どうしても紹介してくれって言うから仕方なく……」

男「ゲスが」

シスター「うるさいうるさいうるさい!! 言い訳なんて聞きたくないわ。あんたみたいな駄犬には調教が必要なようね……」

青年「それはそれでアリです!」

シスター「キモい! ウザい! 死んじゃえ!」バシ

男「…………」

男「どういう関係なんですか?」

青年「んー? 恋人」

シスター「黙りなさい!」ゲシ

青年「蹴りはやめて蹴りは。愛を感じない」

シスター「元からないわよ!」ゲシ

男「日本語上手ですね」

青年「俺の特別レッスンのおかげでな」

シスター「日本人よ!」

男「へえ、そうなんですか」

青年「フランスの血の方が濃いけどね! 俺とで日系の血を強くする気ない?」

シスター「潰すわよ」ゲシ

青年「ごめん……」

男「こんな男が通う教会なんて、変わってるんでしょうね」

シスター「」ピタ

青年「おいおいおい、俺のことはともかく、こんな天使を捕まえてなんてこと言うんだお前は」

男「失礼しました」

シスター「気にしないわ。あながち間違いじゃないし」ボソ

青年「え、何だって?」

シスター「気にしないで良いの!」

男「……ところで、今日の服装は青文字系を読んだ結果ですか?」

シスター「いきなり何よ! そ、そんなわけないじゃない! あたしのセンスよ!」

男「センス……」

シスター「な、なによ!」

男「赤文字系をオススメしときます」

シスター「うるさいうるさい! 好きな格好させなさいよね!」

青年「どんな格好でもキミは素敵だ……」

シスター「ごめん、キモいわ」

青年「風俗嬢は喜んでくれるのに」

男「社交辞令、というか、営業スマイルじゃないすか?」

青年「……馬鹿な。だから俺のナンパは成功率が低いのか?」

シスター「本人の力不足に以外ないわね」

男「ところで、教会って何処にあるんすか? 山奥?」

青年「んなわけないだろ。駅からは遠いけど、ちゃんと街ん中だよ」

男「そっかぁ」

シスター「なに、来たいの? 聖書あげようか? ちっちゃいヤツ」

男「>>56

いかがわしいところですか?

男「いかがわしいところですか?」

青年「教会の懺悔室で、とか? いいなあ。燃えるなあ!」

シスター「あんたら二人まとめて火あぶりにしてやりたいわ。フツーの街の教会よ。子供たちが遊びにきてくれることだってあるんだから」

男「健全なんですね」

シスター「当然よ。あたしがいる限り、妙な噂は立たせないわ」

青年「うひゃー、手厳しい」

男「……今度顔を出すかもしれません」

シスター「じゃ、これあげる。地図よ。わかりにくいから。ほら、行くわよ」

青年「お供しますー! ご褒美ある?」

シスター「折檻部屋に放り込んであげましょうか?」

男「サヨナラ」


男「さてと、もう時間だし、そろそろ父さんとこ行くか」

男「来たよ。この封筒、何だったの?」

父「悪い悪い。プレゼン資料だよ。家に忘れたときは焦ったけど、助かった。駄賃はいるか?」

男「要らないよ。それより姉ちゃんをなんとかしてよ」

父「あれは難しい問題だからなぁ。良い機会だから、今日にでも専門の先生に聞こうと思ってたんだ」

男「精神科の先生?」

父「そう。ここの先生は評判がいいから」

男「へぇ……。誤診はしない?」

父「俺は聞いたことないけど」

男「そっかぁ」

男「それじゃ、そのご高名な先生によろしく」

父「なんでお前がよろしくするんだよ」

男「言葉の綾だよ。ナースステーションってどこにある?」

父「本館の二階だったかな。なんで?」

男「せっかく来たんだから、白衣の天使を一目見たくてさ」

父「お前もそんなことを言うようになったか! 行ってこい行ってこい!」ワハハ

男「うん、楽しみだよ」クス

男「改めて見ると、この格好はやっぱりセクシュアルに過ぎるよねぇ」

ナース「ナースステーションに何かご用事ですか?」

男「>>64

天使に逢いに来ました。

男「天使に逢いに来ました」

ナース「嬉しいこと言ってくれるじゃないの、マセガキめ。仕事の邪魔はしないでよ」

男「肝に命じます。見守ってるだけで満足なんで」

ナース「なんで保護者視点なのよあんた。病室は?」

男「あ、入院客じゃないです。今日の学会とやらでプレゼンする歯医者の息子でして」

ナース「そう言われても、あたしたちじゃわかんないから。ま、見学する分には無料だから見てけばいいよ。ほら、あの子とか超胸デカイ」

男「いやいや、あなたで満足ですよ。胸ないけど」

ナース「そうそう、あたしの身体ヒンソーだけど我慢してね。って言わせんな」

男「口悪いっすね」

ナース「誰のせいだと思ってんのよ」

男「育ちの悪さを人のせいにしちゃいけませんよ」

ナース「これでもあたし生まれは良いほうなのよん?」

男「じゃあ、こうなったのはすべて本人の責任てことですね」

ナース「あーいえばこーいうガキンチョだなほんと!」

男「」ジー

ナース「」カリカリ

男「」ジー

ナース「ねえ、これミスってるよ! 発注確認して」

男「」ジー

ナース「……やりにくいわ!」

男「>>69

ペロペロ

男「わかりましたよ、帰ります」

ナース「いや、凝視するのをやめてくれりゃいいのよ」

男「あ、そうだその前に。ペン貸してもらってもいいですか?」

ナース「ペン? はい」スッ

男「」ペロペロ

ナース「にゃー!」ビクッ

男「失礼しました!」

ナース「てめー! 覚えとけよ!」

男「ナースさん見れたし大満足かなぁ。家に帰るにはもう少し時間あるけど……」

男「>>75

ksk

男「よし、旅に出よう。遠出したのなんて久しぶりだし。慣れない土地を歩くのも悪くないよね」

幼女「」キョロキョロ

男「えー……。声かけようか悩むぅ。下手なことすると犯罪者扱い受けそう」

幼女「うえ、うぇええ!!」

男「……どうしたのー?」

幼女「うわーん!!」

男「泣かない泣かない」

幼女「ひっ! ひくっ!」

男「よしよし」ナデナデ

幼女「……?」ジー

男「迷子になっちゃったのか」

幼女「」コクン

男「何処で離れちゃったかわかる?」

幼女「……ゲームセンター」

男「そっかぁ。迷いやすいもんねぇ」

幼女「……どうしよう」グスグス

男「大丈夫。おにーさんがいるでしょ?」

幼女「お兄さん、探してくれるの? どうやって?」

男「>>80

男「案内所とか特徴的な場所で待ってればくるよ」

幼女「ほんと?」

男「ほんとほんと」

幼女「…………」

男「よく行くところとか、わかりやすいところとか、思いつかない?」

幼女「……公民館」

男「公民館ね、わかった。ほら、行こう」

幼女「うん」

幼女「……来ない」

男「そんなにすぐには来ないよ。でも、大丈夫。きっと来てくれるよ」

幼女「うん……」

男「お母さんどんな人?」

幼女「お母さんいないの」

男「……そっかぁ」

幼女「でも、悲しくないよ。お寺に住んでるの」

男「お寺かぁ。何処にあるの?」

幼女「あっち」

男「山の方?」

幼女「うん」

男「みんな優しい?」

幼女「うん。お人形とってくれたの」

男「これ? 可愛いね」

幼女「うん!」

男「寒いね。なにか温かいもの飲もうか」

幼女「あたし紅茶がいい!」

男「いいよ、ミルクティー?」

幼女「普通の!」

男「大人だねぇ」

幼女「紅茶を、買ってくれて、ありがとうございます!」

男「ちゃんとお礼言えて偉いね」ナデナデ

幼女「えへへ。あのね、お姉ちゃんがね、お礼は言いなさいって!」

男「そっかぁ」

幼女「」チュー

男「美味しい?」

幼女「」コクン

男「……もうちょっと待って来なかったら、交番行った方がいいかな」

幼女「ねえねえ」

男「ん?」

幼女「お兄さん、何処に住んでるの?」

男「この街じゃないんだ。もっと海の方だよ」

幼女「なんで来たの?」

男「お父さんの仕事がこっちであったから、少しだけお手伝いに来たの」

幼女「あたしもねー! お姉ちゃんの仕事のお手伝いしたよ!」

男「偉いねぇ。どんなことしたの?」

幼女「あのね、すっごいおっきい木をね、ピカピカにしたの!」

男「木魚?」

幼女「違うよ! もっとおっきくてね、丸くてね」

男「うんうん」

幼女「それをね、ぐるーってね、雑巾持ってね。お姉ちゃんあたしの縫ってくれたの!」

男「雑巾?」

幼女「そう! 可愛いの」

男「お掃除楽しくなるね」

幼女「うん!」

尼「こんな……ところに……!」ハアハア

幼女「あ!」

男「保護者の方ですか?」

尼「ええ、そうです。こら、離れちゃダメでしょ!」

幼女「ごめんなさい……」

男「見つかって良かったです」

尼「ありがとうございました。わたしは、この子を育てている寺の尼僧にございます。なんと御礼申しあげれば良いか……」

男「気にしないでください。当然のことをしたまでなので」

幼女「これもらった」

尼「良かったね。すみません、代金を返しますで」

男「大した額でもありませんから。お寺で暮らしてるとか?」

尼「ええ。私どもで育てております」

男「大変じゃないですか?」

尼「子ども一人のことですから、それほど負担でもございません。ゲームセンターによく行きたがるのは困ったものですが」

男「…………」

尼「どうされました?」

男「>>90

失礼しました。以前何処かでお会いしたことがあったような気がしたものですから
貴方のようなお美しい方をみたら、忘れないはずなのですが

男「失礼しました。以前何処かでお会いしたことがあったような気がしたものですから。貴方のようなお美しい方をみたら、忘れないはずなのですが」

尼「……左様で。お褒めの言葉と受け取ります。しかしながら、わたしには記憶にございません。不肖ながらわたしも仏弟子として生きる身ですから、そのようなお誘いは口惜しく思います」

男(めっちゃ距離とられた……)

尼「それでは。これにて失礼いたします!」キッ

男「えっと、その! そんなつもりじゃなかったんですよ。本当に。デジャヴってヤツでして。気を悪くしないでください」

尼「…………」

幼女「けんか?」

尼「違うよ。……すみません、世間に疎い生活をしているもので、早とちりをしてしまいました」

男「いえ、俺も勘違いさせる発言でした、反省します」

尼「いえ、わたしに男性に対する偏見があったことが原因です。失言でした、御容赦を」ペコ

男「頭をあげてください、気にしてませんから」

男「物腰は柔らかい人なんだけどな……。芯が強い感じがする」

父「そんなナースいたか。ずいぶん内面を見てきたな」

男「んー、ナースならむしろ逆かな」

父「逆ってなんだよ」

男「つっけんどんだけど、脆い感じ?」

父「父さんお前の観察眼に脱帽だよ」

男「それだけが取り柄だからさ」

父「もう少し増やせ」

男「はいはい」

父「ただいま」

妹「お帰りなさいませ」スッ

父「……三つ指ついてどうした?」

男「俺のせいかもしれない」

父「お前かぁ!!」

男「ここまでとは思わなかったんだ」

妹「お食事の準備もできております。お風呂も沸かしました。ぶたないでください」

父「何をしたぁ!!」

男「いやね、少しだけしつけをね?」

父「やり過ぎだろ! 良家のお嬢様みたいになってるぞ! しかもぶったのかお前!」

男「軽くっすよぉ」

妹「くふふ……!!」

男「おいこいつ笑ってるぞ! わかっててやってるぞ!」

父「父さんは聞こえなかった!」

男「頭に血が上ってるからだよ」

姉「あれぇ、どうしたの?」

父「こいつが、実の妹をいじめたんだ!」

男「誤解だよぉ」

妹「よよよ」メソメソ

姉「さっきまで元気だったけどなぁ」

父「お前がいるからか!」

男「演技だよ、確実に演技だよ」

妹「はい! 提案があります!」

父「どうぞ!」

妹「お兄ちゃんと、二人きりで話をさせてくださいっ!」

男「それが狙いか」

父「二人きりで、か。いいだろう。二人の問題だからな。でも、手をあげられたらすぐに父さんを呼ぶんだぞ」

妹「もちろん」

男「トコトン信用をなくしてしまったもんだなぁ」

妹「二人っきりだね、お兄ちゃんっ!」

男「お兄様な」

妹「えー? 良いのかなぁ、そんな態度で良いのかなぁ?」

男「こいつ……」

妹「下克上だよ、お兄ちゃん」

男「>>98

ジャーマンスープレックス

男「お望みはなんだよ?」

妹「別に、お兄ちゃんに望むことなんてなにもないんだよ? ただ、朝のは傷ついちゃったからさぁ……」

男「ノリノリだったじゃんか」

妹「無理してたんだよっ! あたしは、お兄ちゃんのそばにいられないのが、一番辛いから……」

男「……なら、ハグでもしようか。お詫びに」

妹「え? うそ、いいの!?」

男「後ろからなら。ほら、あっち向けよ」

妹「わぁい!」クル

男「ふん!」ガシ

妹「わっ! ちょっと強い!」

男「そりゃあ!!」ブン

妹「のわぁ!!」ガン

男「お兄様、な?」

妹「……はいぃ」

男「勢いでやってしまったけど、頭とか大丈夫か?」

妹「視界がぐわんぐわんします」

男「そうか。大丈夫だ」

妹「じゃないですぅ!」

男「大丈夫だ」

妹「うぅ……。大丈夫です」

男「痛いの痛いのとんでけ!」ナデナデ

妹「……今触られると普通に痛いです」

男「……ごめんな」

女「見ーちゃった、見ーちゃった!」

妹「!?」

男「警察呼ぶぞ」

女「今更でしょ」

男「いつの間に俺の部屋に入った?」

女「窓の鍵が開いてたから、来ちゃった」

妹「帰ってください。兄はあたしと用があるんです」

女「へえ、どんな用が?」

妹「人には言えない用です! とにかく帰ってください」

男「帰ってください」

妹「この人としゃべっちゃダメ……です!!」

男「ええー」

女「あたしとデートする約束してたのよ」

妹「そんなことしてません! するはずありません! あったとしても代わりにあたしが行きます!」

女「は? 何を根拠にそこまで言うわけ?」

男「俺、こういう修羅場がいっとう嫌いなんだけどなぁ」

妹「兄も嫌がってます帰ってください早くこの場から消えてくださいあたしの目の前からいなくなってよ今すぐっ!!」

男「……ヤバい」

女「さっきから見てたけど、あんた暴力しか振るわれてないじゃん。家での会話もあんたから話しかけなきゃほとんどないでしょ。明らかに嫌われてんのあんたの方じゃん」

男「……怖い」

妹「お兄様! こんな人と付き合うべきではないです!」

女「プライベートにまで口を出す権利ないでしょ! 言ってやりなよ本当は嫌いだって!」

男「>>111

うわぁぁ、助けておねえちゃあーん

男「うわぁぁ、助けておねえちゃあーん」

女「」ギロ

妹「そんな目で兄を見ないで下さい、不快です」

男「もうやだよぉ」

姉「呼んだ?」ヒョコ

男「助けてぇ」

姉「涙目可愛いよぉ!」

女「……どうも」

姉「あれ? 来てたの?」

妹「不法侵入!!」

姉「え? でも、よく来るよ?」

妹「あたしが許可してないっ!!」

女「なんであなたの許可がいるのよ!」

妹「妹だからです!!」

男「ちょっとよくわからない」

女「そーだそーだ」

妹「お兄様は少し黙っててください!」

姉「どうしよう。どうしようか?」オロオロ

男「大人だろ、なんとかしてよ」

姉「できたらこんな生活してないもん……」シクシク

男「ダメダメだなぁ」

姉「ごめんねぇ……」シクシク

姉「あ、でも、お父さん気にしてたよ」

男(よし)

女「お義父さんが? なんで?」

姉「なんか騒がしいって」

妹「プロレスしたからだっ!」

男「一応ベッドに落としたのになぁ」

妹「おとうさーん! ちょっと来て!」

女「……ちっ」

男「帰れ帰れ」

男「一人暮らし?」

父「そうだ」

男「え? なんで?」

父「お前が多感な時期なのはわかる。妹が懐いてるのも、姉が家から出ないのも、お前を悪い風に刺激してしまっているように思う」

男「いやいや。プロレスはそういうことじゃなくてですね。つい手が出てしまっただけで」

父「それが問題なんだ。俺が昔使っていたアパートがあるだろう」

男「今は物置にしかなってないあれ?」

父「そうだ。あそこ使え。お前たちは少し距離をおいた方がいい」

男「嫌な予感がする」

男「仕方ないから来たけどさ……不安だなぁ。特に防犯面が」

男「でもまぁ、自由度は格段に上がったし。代わりに不便も増えそうだけど……」

男「……とりあえずは、掃除したい。しかし、一人だと今日だけでやるのは無理だな」

男「>>120

まぁ、別に無理して今日終わらせる必要も無いか

男「まぁ、別に無理して今日終わらせる必要も無いか」

男「最低限のスペースはあるし、ゆっくり片付けていこう」

男「そうと決まったら、少し出歩いてみようかなぁ。あ、でも隣人に挨拶とかした方がいいかな? 悩む」

男「>>123

とりあえず挨拶用の引っ越しそばでも買いにいこう

男「とりあえず挨拶用の引っ越しそばでも買いにいこう」

男「玄関もぐっちゃぐちゃだなぁ。しばらくは人を呼ぶのを避けよう」

男「この辺りの土地勘はないんだよなぁ。スーパーとかあるかな?」スタスタ

シスター「独り言ブツブツ言ってると不審者として通報するわよ」

男「ん? ああ、いつかのシスターさん」

シスター「どうしたの? 迷子にでもなった?」

男「まさか。この辺りに引越して来たんですよ」

シスター「敬語じゃなくていいわよ。歳近いだろうし、苦手なの」

男「俺も堅苦しくて苦手だから、助かるよ」

シスター「あっそ。ま、近くに教会があるからよければおいで。地図なくしてないでしょうね」

男「持ってるよ」

シスター「日曜には必ずいるから」

男「顔出すよ」

シスター「じゃね」ヒラヒラ

男「>>127

それでは

男「それでは」

シスター「んー」

男「……今日の格好はゴシックロリータかぁ」

シスター「……うるさーい!!」

男「耳いいなぁ。さっさとお蕎麦買って帰ろう」

男「すみませーん」コンコン

青年「はい、だれ?」ボケー

男「……失礼しました」

青年「んー。……ん? おお、少年。この前のソープ少年じゃないか! どした?」

男「隣に、越してきました。これ、どうぞ」

青年「おーおー、折り目正しいこって。ありがとう。なにこれ?」

男「蕎麦です」

青年「あー、アレか。引越し蕎麦ってやつか」

男「それでは」

青年「ちょ待てよ!」

男「>>131

キム○クのモノマネうまいッスねー

男「キム○クのモノマネうまいッスねー」

青年「意識してねえよ! 似てたとしたらそれは天然のソレだよ!」

男「それで、なんの用ですか?」

青年「お前ね、なんでそんなに他人行儀なんだよ。これからよろしくこの野郎って、それだけだろ、新入りい!」

男「ああ、はい。よろしくっす」

青年「オイイイイイ!!」

男「はい?」

青年「……もういいや。寝起きに疲れたわ」

男「よしよし」

男「……電気もガスも使えないとは思わなかった。暗い。寒い」

男「水すらでねぇ」

男「流石にわざとではないと信じたいけど、これじゃどうしようもないな」

男「……することもないし、寝るしかないか。戸締りはしっかりしておこう」

男「睡眠の質が悪い……眠い。まあ、仕方ないか。気を取り直して学校行こう」

男「よく考えたら、洗顔すらできないのか……。ただでさえ風呂はいってなくて気持ち悪いのに、不快だなぁ」

男「……俺、結構デリケートなんだな」

男「朝飯も食えなかったし、結構辛いな」

後輩「おはようございます!」

男「……ずっと校門で待ってたの?」

後輩「いえ、外周してたら先輩見かけたんで、急いで戻ってきました!」

男「俺を抜かして、しかも着替えたのか。早いな」

後輩「えへへ、健脚って有名なんすよ」

男「羨ましいよ」グー

後輩「あれ、先輩お腹空いてるんすか?」

男「うん、まあ。諸事情で朝飯抜いてきたんだ」

後輩「良くないっすよ。あ、そうだ!」

男「なんとなく予想つくけど、どうしたの?」

後輩「これ、食べて下さい!」

男「……お弁当もらうわけにはいかないわ」

後輩「いいっすよ! 自分は購買で買うんで!」

男「だったら俺が買うよ」

後輩「この時間まだ空いてないじゃないすか!」

男「良いって」グー

後輩「無理しないでください。はい、どうぞ」

男「だから、流石に悪いから。おにぎりならともかく、ハードル高いわ」

後輩「いえ、譲りません! 食べてください!」

男「いらなもごぉ!」

後輩「はい、あーん」

男「ふがぁ、もごぉ!」

後輩「よし、全部入った」

男(吐きだしそう)

後輩「出しちゃダメっすよ」ギュ

男「んむむ!?」

後輩「ほら、よく噛むっすよ!」グイグイ

男「んー! んー!」

後輩「食べました?」

男「お前は馬鹿か!!」

男「息が! できなくなんの!」

後輩「ちょっとくらい息できなくても死なないっすよ」

男「なら朝飯を抜いたくらいでも死なないから!」

後輩「でも辛いじゃないっすか。自分、先輩には辛い思いして欲しくないっす!」

男「その配慮はありがたいけども!」

後輩「美味しかったっすか? 自分が作ったんすよ」

男「味なんてわかんねぇよ!」

後輩「む、残念っす」

男「あと、今はあんまり近寄らないでくれ」

後輩「そ、そんな! 自分そんなに嫌われちゃいましたか!? 臭いますか?」オロオロ

男「いや、そうじゃなくて」

後輩「ど、どうしようどうしよう! な、何すればいいすか!?」

男「>>139

跪いて靴を舐めろ。そして人としての権利を捨て、奴隷として永遠の隷属を誓え

男「跪いて靴を舐めろ。そして人としての権利を捨て、奴隷として永遠の隷属を誓え」

後輩「そ、そうすれば良いんすね!?」バッ

男「行動はえー」

後輩「えーっと。誓い、ます」ペロペロ

男「……よろしい。もう少し屈辱的だとより良かった」

後輩「す、すみません。でも、これで良いんすよね? 近づいても!」

男「いや、ダメだよ」

後輩「そんな! ど、どうすれば!?」

男「いや、昨日さ、風呂に入れなくて。たぶん臭うから近寄るなってこと」

後輩「なんだ、そんなの気にしないっすよ!」

男「お前が気にしなくても俺が気にするの」

女「今の行動の説明をしなさい」

後輩がヤマヤミのあやめに見えてきたw

男「うわぁ、タイミング悪りぃ」

女「何してんの? なにしてくれてんの?」

後輩「自分はただ先輩に近付きたい一心でした」

男「あー、ズルいぞお前逃げて」

後輩「そんなことしないっす! トコトン戦いますよ!」

女「判決をくだすのはもう少し後だから。いいから早く説明をして」

男「俺、キミのそういう妙に冷静なとこ嫌い」

女「二度とそんなことが言えないように今度、教育し直してあげる」

後輩「そ、そんなことさせませんよ! 自分が先輩を守ります!」

男「お前はいいやつだなぁ」

女「で?」

男「はい」

女「人権を捨てろだの、奴隷だの? 頭大丈夫? 中世なの?」

男「いや、そんな本格的なつもりじゃなくて。つーか聞こえてんじゃん」

後輩「改めて考えると、自分すごいことしちゃいましたね」

女「昨日、仕掛け直したの」

男「あった盗聴器」ゴソゴソ

後輩「犯罪っすよ!」

女「黙りなさいマゾ女」

後輩「マゾ女!? ヒドイっす!」

男「聞こえてたんなら、もういいじゃん。見逃してよ」

女「あたしは説明をしなさいと言ってるの。あんなことして何のつもりなのかな?」

男「>>147

都合のいいパシr・・・奴隷人形が必要なんだ。

男「都合のいいパシr……奴隷人形が必要なんだ」

女「あたしでいいでしょ?」

男「奴隷ってガラじゃないだろお前! ふざけんな!」

女「今、お前って……」

男「しまった」

後輩「マゾ女……マゾ女……」

女「ふふ、うふふふ」

男「キミ! どうしたんだい、様子がおかしいよ!」

女「そっか、お前か。キミ呼びは無理してたんだね」

男「違う! 今のは暴言として言ったんだ」

女「うふふ、なんだぁ、そっかぁ。昔みたいに仲良くしましょ?」

男「嫌だよ! もうヤだよ!」

後輩「先輩、自分、マゾじゃないっすよね?」

男「知らないよ!」

女「そうだよね、あたしも変に意識しちゃってた。馬鹿みたい」ギュ

男「離して」

後輩「見捨てないでくださいよ先輩……」

男「見捨ててないよ。お前は俺の癒しだよ」

後輩「癒し……?」

女「ほら、行こう! 昔みたいに手をつないで!」ズリズリ

男「痛いです痛い! 引っ張るなって!」

女「そうだよね、あたしも変に意識しちゃってた。馬鹿みたい」ギュ

男「離して」

後輩「見捨てないでくださいよ先輩……」

男「見捨ててないよ。お前は俺の癒しだよ」

後輩「癒し……?」

女「ほら、行こう! 昔みたいに手をつないで!」ズリズリ

男「痛いです痛い! 引っ張るなって!」

女「あーん」

男「お腹空いてないです」

女「うふふ」ベチャ

男「……食べたくないです」

女「だーめ。食べなきゃ」

男「周りの目が痛いです」

女「あんたら見てんじゃないわよ!!」

男「ざわつきが怖いです」

女「じゃ、帰ろっか」

男「それは絶対に断る」

女「なんで?」

男「知ってるだろうけど、俺は今、一人暮らしをしてるんだ」

女「うん、知ってる!」

男「わぁ、良い笑顔」

女「連れてって!」

男「うん、それ無理」

女「は?」

男「この落差よ」

女「なんで?」

男「盗聴器なんてせっかくの新居につけられたくないからだよ」

女「だって……貴方のことならぜーんぶ知っておきたいから」

男「プライベートは大事にしたいタイプなんだ」

女「仕事よりあたしの方が大事ってこと?」

男「ポジティブだなぁ。一人の時間が欲しいってこと」

女「それを監視させてくれれば良いんだよ?」

男「それが嫌なんだよ?」

女「だって……待って」ガシ

男「だっても待ってもないよ。当たり前でしょ?」

女「あたしは貴方に全部見せられるよ?」

男「そんなこと言われても」

女「それに、あたしが見てないとどんな虫がつくかもわからないから……。さっきのマゾ女みたいに」

男「人の大事な後輩をマゾ呼ばわりはよしてくれよ」

女「大事……? 大事って言った今?」

男「言ってないです」

女「言ったじゃん」

男「言ってないですぅ」

女「言ったじゃん!!」ガン

男「ごめんなさい、言いました」

女「そんな! うそ! 吐かないの!」ガンガン

男「落ち着け。ドアが壊れちゃう」

女「あたしとドアとどっちが大事なの!?」

男「その二択なら流石に、キミかな」

女「キミじゃヤダ。さっきみたいに呼んで」

男「>>159

ゴメン、嘘。ドアのほうが大事です

男「ゴメン、嘘。ドアのほうが大事です」

女「は? は? 嘘ついたの、ねえ」

男「嘘じゃないです。気が変わったんです」

女「なんで?」

男「ドアはうるさくないし」

女「」チャ

男「……そのハサミ何に使うの?」

女「教育」

男「ほほぅ。俺の知ってる限り、教育にハサミを使うことはない」

女「……腱を切って、指を折る」

男「ハサミじゃ、無理じゃない?」

女「できるもん!」ブン

後輩「先輩! 危ない!」ダッ

男「何してんだお前!」

女「ほら出来たよ?」

後輩「ぐぅ……痛い」

男「ばっか、お前。手ぇ動かせるか?」

後輩「はい、かすっただけです」

男「かすった血の量じゃねえよ……。とりあえずは保健室に」

女「ねえ」

男「なんだよ!」

女「なんでそいつと話してるの?」ニチャ

男「……首筋が冷やっとするなぁ」

後輩「先輩!」

女「うるさい」ゲシ

後輩「ふげ!」

男「わかった。話さない。だからそいつを保健室に行かせてもいいか?」

女「まだ答えてもらってないよ?」

男「今日は、お前とデートするよ」

女「ほんと!? やった!!」

女「じゃ行こ! 」

後輩「せん、ぱい」

男「ああ、行こう。先生がこないうちに」

後輩「待ってください! デート、なんて……!」

男「どこに行きたい?」スタスタ

女「何処でもいいよー!」

男「何処いこうかなぁ」

女「ふっふ~ん!」ギュ

男「なるべく人目につかないところがいいなぁ」

女「ついに、ついにこの日がきたね!」

男「そーだね」

女「何処いくか決めてくれた?」

男「>>168

ksk

男「どこでもいいです。あなたと二人きりならどこへ行っても地獄ですから」

女「あ、あたし遊園地に行きたい!」

男「聞けや」

女「どうせまた照れ隠しでしょ? ね、貴方!」フフ

男[手の傷どうなっ]メルメル

女「こんなのダメぇ」ガシ

男「ちょ、おい! 返せ」

女「あたしを楽しませてくれたら、返してあーげる! ほら、行こ!」

男「久しぶりに来たなぁ。いつでも混んでるなここ」

女「……ねえ」

男「なんだよ」

女「前に来たのって誰と? あたし知らないよ?」

男「妹とだよ」

女「そっか、そっか。あの娘か……」

男「家族もアウトなの?」

女「当たり前でしょ? 性別でカウントだから。これからは他の娘と不必要な会話したら許さないからね!」ズイ

男「……心に留めておくよ」

女「ふふ、わかればよし! ね、あたし記念写真取りたい!」

男「きぐるみにでもカメラ渡しなよ」

女「ポップコーン美味しいね」

男「……いや、甘すぎるよこれ。高いし」

女「わ、凄い! 水で地面に絵を描いてるよ」

男「……はいはい、スゴイスゴイ」

女「ね、ね。お城を背景に写真撮ろうよ!」

男「……十分撮ったじゃん」

女「もう一周しようよ!」

男「……やだよ。疲れたよ」

女「見て! パレード綺麗!」

男「ミッキー!!!」

女「……ずいぶんとお土産をたくさん買ったね」

男「全部、自分のだけど」

女「クッキーは?」

男「中身は家族にあげるけど缶はとっておく」

女「このヘアバンドは?」

男「髪伸びてきたからちょうどいいと思った」

女「最近伸ばしてるよね。そろそろ切ったら? 目にかかってるよ」スッ

男「坊主にされた反動でね」サッ

女「避けるな。坊主なんてしたことないでしょ、嘘つき」

男「嘘つきでーす」

女「そのクチバシみたいなメガホンで喋るのやめてよ」

男「えー」

女「でも、今日は楽しかったよ!」

男「それは良かった。ケータイ返して」

女「まだ」

男「約束が違う!」

女「あー、疲れちゃったな。どっかで休みたいな」チラチラ

男「下手くそか」

女「まあ、そこまではまだ期待してないけど。家にあげてくれてもいいでしょ?」

男「>>178

別にいいけどへんなことはするな

男「別にいいけどへんなことはするな」

女「今日は急に決まったデートだし、何も持ってないよ」

男「さっきのハサミは何なんだよ」

女「ソーイングセットは女子の必携アイテムだから」

男「昭和かよ。それより、部屋汚いけど本当にいいんだな? 電気もガスも水すら出ないぞ?」

女「イジメられてるの? 許せない……!」チャ

男「連絡が行き違いになっただけだとさ。ハサミ出すのやめろ、警察のご厄介になるぞ」

男「ただいま」

女「おかえり。……新婚みたいだね」

男「そんな恐怖の想像したくない」

女「本当に荷物でいっぱいだね。ゴルフクラブある」

男「そもそも物置だったんだ。流石にリビングは無事だから、くつろいでて」

女「ありがと。あ、ソファあるじゃん!」ボフン

男「小さくて家では使わないから」

女「二人なら十分だね!」ポンポン

男「俺はこっちの椅子に座る」

女「警戒心強いなー」

男「誰かのお陰でね。お茶くらいだすよ。常温で悪いけど」

女「そのほうが健康にいいって言うじゃん」

男「どーだか。かえってストレスが溜まる」

男「あ、水が出る」

女「うそ。照明は……あ、ついたよ」

男「火もついた。これでライフラインが整った」

女「よかったね」

男「やっと料理ができるなぁ」

女「料理できるの?」

男「ほとんどやったことない。興味はあったけどね。いい機会だし腕を上げるよ」

女「えー。作ってあげようと思ったのに」

男「やだよ。隠し味に血とか入れそうだもん」

女「少なくともあたしはそんなことしない」

男「キミは睡眠薬とか盛ってきそう」

女「キミ?」

男「お前は睡眠薬とか盛ってきそう」

女「そんなことしないよ!」

男「……もし結婚したら俺、尻に敷かれるんだろうな」

女「入れるとしたら媚薬だよ」ボソ

男「昔は玉ねぎって媚薬扱いだったらしいよ」

女「オニオンスープ作ってあげようか!」

男「普通に嫌い」

男「そろそろケータイ返してよ」

女「あたしを喜ばせてくれたらいいよ?」

男「>>184

あとで添い寝してやる

男「あとで添い寝してやる」

女「!?」

男「お風呂入ってくる。汗かいてて気持ち悪い」

女「い、いってらっしゃい!」

男「」ゴシゴシ

女「もしもーし」

男「なに?」ゴシゴシ

女「お、お背中流しましょうか?」

男「何言ってんの?」

女「だって……!」

男「…………」

女「な、なんか言ってよ!」

男「>>189


男「それはいいから一緒に風呂入ろうぜ」

女「…………」

男「どした?」

女「……行きます! 女は度胸!」

男「もう十分だよ」

女「はいりまーす」

男「なんでタオル巻いてんの?」

女「……だって!」

男「ずるいなぁ」

女「あ、あたしは背中流しにきたの!」

男「なら、よろしく」ポイ

女「う、うん」

男「優しくね?」

女「任せて。得意」

男「冗談でしょ?」

女「気持ちいい?」ゴシゴシ

男「自分でやるよりはやっぱり気分いいね」

女「よしよし!」ゴシゴシ

男「なんかされるかと思ったけど、普通だね」

女「理性が頑張ってるの。変なこと言うと襲うよ」

男「>>195

>>193

男「そんな度胸あるの?」

女「ほほう」ニュフン

男「弾力が……ある!」

女「んふふ」スリスリ

男「落ち着け、落ち着け俺!」

女「気持ちいい?」スリスリ

男「やめて理性が吹っ飛ぶ」

女「誘ったのそっちでしょう?」フゥ

男「やばいな。これやばいな。密着感ってかなりやばいなぁ!」

女「……ん、はぁ!」スリスリ

男「水音はシャワーの音だ。気のせいだ」

女「ね、手かして?」

男「手? どうぞ」

女「美味しそう」ペロペロ

男「……フェチ?」

女「どーでしょう」チュパ

男「!? 何した!?」

女「ふふ、気持ちいい?」チュパ

男「知らない、知らないよ!?」

女「あたしは気持ちいいよ?」チュパ

男「え? 俺の後ろでなにしてんの? 怖いんだけど!」

女「ひみつぅ」ムニュン

男「もたれかからないでよ、ちょっと!」

女「自分じゃもう支えらんないの」チュパ

女「……そろそろ、我慢できなくなりそう」スリスリ

男「いや、我慢して!? 俺がいうのもなんだけど!」

女「ねえ、湯船はいろ?」

男「>>200

妹ー兄のピンチだぞー!!

男「妹ー兄のピンチだぞー!!」

女「くるわけないじゃーん」

妹「ですよねぇ!!」

男「!!?」

女「……ちっ」

男「待てよ言ってみただけだよ!?」

妹「お兄ちゃん、一人暮らしを始めて大丈夫かなー、ご飯でも作ってあげたいなー、と思って」

男「あ、ありがとう……」

妹「で?」

男「で、とは」

妹「この状況は?」

女「デートの帰りなの。料理ならあたしがするから帰っていいよ!」

妹「ん?」キラッ

男「包丁を人に向けたら危ないよ?」

女「しまったハサミは脱衣所に……!」

男「おおっと、ピーンチ!」

男「しかし、位置関係的に俺はどうせ出られないんだよなぁ」

妹「出る必要はありませんよぉ、お兄様ぁ。この女狐は退治しますからごゆっくり」

女「ふぅん……できるかな?」スルスル

男「タオルほどいてどうすんだよ。妹相手に色仕掛け?」

妹「なめてますね。あたしにそんなケはあんまりありません」

男「あ、ちょっとはあるんだ」

女「まさか。そんな気持ち悪いことしないよ」ガシ

男「は? な!?」ジタバタ

妹「お兄ちゃん!」

女「ふっふーん」グイッ

男「……ッ! んがっ!」

女「こうタオルを口にいれて、一気に引き抜くとどうなると思う?」

妹「……知りません! 離してください!」

女「うふふ。内臓飛び出るよ。そういうのも楽しいよね?」

男(レクター博士かよ)

女「[ピーーー]気はないから大人しくしててね」コソ

妹「兄を離してください!」

女「包丁を置いて?」

妹「……わかりました」コト

女「ゆっくり後ろに下がって」

妹「…………」スタスタ

女「よしよし」

男(服を着たい)

妹「包丁を置いたので、兄を離してください」

女「んー、まだ持ってるかかもしれない」

妹「持ってません」

女「そうでなくとも、あたしは服を着てないから、逃げることもできない」

妹「着ればいいじゃないですか」

女「だから、それが危険だって言ってるの」

妹「だったら、どうしろというんですかっ!」

女「イーブンになりましょう」

妹「イーブン?」

女「服、脱いでくれる?」

妹「はあぁ!?」

女「早く。お兄さん苦しそうよ?」クイ

男「んー! んー!」

妹「お兄様ぁ……! くっ、わかりました」ゴソゴソ

男(何が悲しくて妹のストリップを見なくちゃいけないんだ……)

妹「み、見ないでください、お兄様///」

女「見えなきゃ意味ないでしょ」

妹「ほ、ほら! 何も持ってないでしょう! いい加減に離してください!」

女「……仕方ない」

男「ぷはぁ! ……生きてるって感じだ」ゼエゼエ

妹「お兄様ぁ!!」

女「続きは後でね」

男「>>210

よくも妹を!

男「よくも妹を!」

妹「お兄様!」

女「えー。だってしょうがないじゃん」

男「取り敢えず、包丁とハサミは俺が管理しておこう」

妹「」ジロリ

女「」ギロリ

妹「うぅ!」ジリジリ

男「何してんだよ二人とも。早く服を着なよ」

妹「わたしは、認めませんからっ!」ゴソゴソ

女「別に、あなたの許可は、いらない」ゴソゴソ

妹「絶対に、渡しませんからっ!」ゴソゴソ

女「知ったこっちゃないわ!」ゴソゴソ

男「黙って着替えなよ」

妹「ともかく、帰ってください!」

女「帰るのはそっちでしょ、あたしは招かれたんだけど?」

妹「あたしは家族なんです! 帰れっ!」

女「あんたの家じゃないでしょ馬鹿じゃないの!」

男「仲良くしてくんねぇかなぁ。……それはそれで困りそうだなぁ」

妹「お兄様はあたしとお食事しますよねっ?」

女「言った方がいいよ! 邪魔だって!」

男「>>216

俺はハーレム志望だ

男「俺はハーレム志望だ」

女「は?」

妹「…………」

男「ハーレムって素敵だよね。知ってる? 死んだあとは七人の処女が天国で待ってんの」

女「は?」

妹「お兄様、本気ですか?」

男「……タイミング悪かったかなぁ?」

男「いや、みんな仲良くが俺の希望だからさ」

妹「……お兄様がそうお望みなら、努めますけど」

女「ま、どうせ義妹になるんだから。仲が良い分に問題はないよ」

妹「でもこの人との結婚だけは認めません!」

女「前言撤回! どうせ家族は結婚なんてできないでしょ!」

妹「父親不明で産みます!」

男「子供が可哀想だよぉ」

女「そーだそーだ!」

男「別にお前と結婚する気もないよ?」

妹「やーい! やーい!」

青年「うるせーんだけど!」ドンドン

男「すみませんね」ガチャ

妹「誰!?」

女「カンケーないでしょ!」

青年「……隣のものでえす。なにこれ、修羅場?」

男「>>222

首突っ込まずに部屋に戻ってください

男「首突っ込まずに部屋に戻ってください」

青年「そうする」

妹「なに! 誰!」

男「言ってただろ? お隣さんだよ。二人とも帰ってくれ。迷惑になる」

女「えー」

男「えーじゃないよキミ」

女「キミ?」

男「……お前。今のはただの言い回しだろ?」

妹「どういうことですか!? お前って呼び合う仲なんですか!?」

男「呼ばされてんの!」

男「やっと帰ったか」

青年「うおーい、生きてっかあ?」ドンドン

男「ええ、なんとか」ガチャ

青年「で? で? あれなんだったわけよ?」

男「>>228

うえ
+もらってくれませんか?

男「ヤンデレたちです。怖いです。命がいくつあっても足りないです」

青年「ヤンデレ? なにそれ。ツンデレみたいな? 危ない子ってこと?」

男「もらってくれませんか」

青年「あんなベッピンさんくれるんなら欲しいわ!」

男「こっちはリアルに生命に関わるんすよ。監禁とかされたことあります?」

青年「……ないけど。愛が重いな」

男「しかも他にもいるんですよあれが」

青年「おっそろしい人間関係だな」

男「一人暮らしとなると、より過激になる気がするなぁ」

青年「ご愁傷さま」

男「不穏だなぁ」

青年「なんかある前に教会に匿ってもらえ。あそこたまに子どもが住みついてるから」

男「子ども?」

青年「ああ。双子っぽい男と女のガキンチョがいるんだけど。そいつらが何処からかしらんけど、赤ん坊連れてきたりすんのよ。その引き取りてが見つかるまでたまに育ててたりするんだぜ。偉いだろ?」

男「そっかぁ、なるほど」

青年「なあにがなるほどだよ」

男「シスターさんがこの前子育て本を買ってたのを見たんで」

青年「なんという……マイエンジェル!」

男「あれ? ゼクシィだったかな」

青年「この世の終わりだあ!!」

男「嘘です」

青年「てめえええ!!」ガシ

男「落ち着いてください」

青年「まあ、嘘ならいいか」

男「いいのか」

青年「お前も大変なんだな、うん」

男「>>234

いざとなったら玉の輿も狙えそうですからね
甘い汁は吸っとかないと

男「いざとなったら玉の輿も狙えそうですからね。甘い汁は吸っとかないと」

青年「クズだなお前も」

男「いえ、それほどでも」

青年「さっきとは別の意味で教会に来たほうがいい。心の闇を払え」

男「別に懺悔したいこともないですから」

男「……眠い。おかしいな。ちゃんと寝たんだけどなぁ」

後輩「おはようございます……」

男「おはよう」

後輩「今日は朝ごはん食べてきましたか……?」

男「軽くつまんできたよ」

後輩「そっすか……じゃあ、これいらないっすね」ポイ

男「……いま、捨てた包みは?」

後輩「食べてこなかった場合に備えて、先輩にお弁当作ってきたんす……」

男「お、おお。ありがとう。なにも捨てることないのに」

後輩「いや、必要ないすから……こんなん。自分の作ったもんなんて」ハハハ

男「……ずいぶん落ち込んでるみたいだけど、どうした?」

後輩「どうした……? 今どうしたって言ったんすか?」

男「うん、まあ」

後輩「昨日のデート、どうでしたか?」

男「それかぁ」

後輩「自分というものがありながら……先輩は! 先輩は! ヒドイっす!」ポカポカ

男「落ち着け。あの状況じゃ、あれしかなかったんだ」

後輩「どんな状況なら先輩がデートなんかしなきゃいけないんすか!」ポカポカ

男「はは、全く痛くない。おかげで心が痛む」

後輩「うぅ! 自分には……自分には! 先輩を傷つけるなんて、できないっす!!」ガクッ

男「いいね。平和だ。最高だ」

後輩「……そうか」

男「ん?」

後輩「あの女を、消せば良いんすよ……!」パァ

男「……ん?」

後輩「先輩を奪うような女なら、年上だろうがカンケーないっす! 恋敵なら実力で排除っす! デートするしかなかったってことは、先輩だってあんな女は邪魔だってことっすよね!」グッ

男「マテマテマテ落ち着け!」

後輩「安心してください! 先輩には絶対にご迷惑なんてかけません!」

男「そういう問題じゃないんだよぉ!」

後輩「1500秒もいらないっすよ!」

男「そっかぁ。ダメだぁ」

後輩「先輩はひょっとして、あの女を心配してるんすか……?」

男「それはないわ」

男「いいか、俺はお前の心配をしてるんだ。お前には唯一と言ってもいいまともな人間性を期待してるんだ」

後輩「どういうことっすか?」

男「この馬鹿!」

後輩「ば、馬鹿!? ヒドイっす!」

男「ひどくない! 馬鹿!」

後輩「……先輩に言われると自分、馬鹿な気がしてきたっす」

男「そうだ。お前はまっすぐ馬鹿だ」

後輩「なんか先輩に罵倒されると……な、なんでもないっす!」

男「ともかく! 変なことすんなよ?」

後輩「しないっす! とりあえずあの女を消してきますね!」

男「だから! それが! ダメだって!」

後輩「なんなんすかぁ。やっぱりあの女のこと……」ジト

男「>>246

いいやお前だけさ

男「いいや俺が愛すのはお前だけさ」

後輩「!?」

男「だから、俺を信用して、安心してくれ」

後輩「そ、それって! それって!」

男「ああ、そういうことだ」

後輩「わっ! わぁあ!!」パァ

男「ぴょんぴょん跳ねるなよ」

後輩「嬉しい! 嬉しいっす! 先輩!!」ギュ

男「よしよし」ナデナデ

後輩「うう……泣きそうっすよぉ」

後輩「せ、先輩! 今日は一緒に帰りたいっす!」

男「いいよ。放課後はここで待ち合わせよう」

後輩「迎え行きますよ?」

男「……待ち合わせよう」

後輩「ここ好きなんすか?」

男「そう。校門で待ち合わせに憧れてたんだ」

後輩「そういうことなら言うことないっす! 楽しみにしてるっすよ!」

男「俺もだよ」

先輩「キミ、今日ちょっといいかな?」

男「すみません、先約があるんで」

女「ね、ね! 今日も部屋行っていい?」

男「やめろ。絶対にやめろ。きたら絶好だ」

先輩「先約? どんな約束だい?」

女「は? なんでそんなこと言われなきゃいけないの?」

男「詳しくは話せないけど」

先輩「この間のことを釈明したいんだ。ぜひ我が家にきて欲しい。もてなす準備をしてあるんだ」

女「せっかく部屋の片付け手伝おうと思ったのに! 一人じゃ厳しいでしょ?」

男「お断りします」

後輩「せんぱーい! 待てなくてきちゃったっす……って」

男「あらら」

後輩「…………」

女「へえ、ふぅん? そういうこと」

先輩「……悪いが身を引いてくれないかな? わたしは彼のためならあらゆる手を尽くすつもりがある」

男「これはな」

後輩「笑っちゃいますね」クスッ

女「は?」

先輩「どういうことだ?」

後輩「自分は嫉妬なんてしませんよ、先輩がた。先輩が自分を選んでくれる限り!」

男「…………」

後輩「行きましょ、先輩!」ニコッ

男「ああ」スタスタ

女「ま、待ってよ!」

先輩「な、なにをしたんだ!」

男「行こうか」ギュ

後輩「わっ、わっ! えへへ///」

女「」

先輩「」

後輩「えへへ! 初デートっすね! 急だったから気の利いたことも出来ないっすけど、思い出に残るデートにしましょうね!」

男「そうだね」

後輩「自分、初デートっす!」

男「もてそうだけどね」

後輩「なはは……まあまあっすよ! もちろん先輩ほどに素晴らしい人なんて自分の出会ってきた男にはいなかったっす!」

男「そう? ありがとう」

後輩「えへへ!」

後輩「あ、それとも、初デートは次に回して今日は一緒に帰るだけでも、自分は全然オッケーすよ!」

男「ああ、まあそういうのもありだね」

後輩「えへへ、実は、ちょっとエスコートして欲しい願望もあったりするっす」

男「そのときは任せろ」

後輩「どうします? どっか行きたいところがあるなら、それでもいいっすけど」

男「>>258

家に憑いてきてくれ
姉と妹に紹介したい

男「家に憑いてきてくれ。姉と妹に紹介したい」

後輩「今なんかイントネーションが……」

男「ああ、ごめんな……。呪って欲しい気持ちが出たのかもれない」

後輩「どういうことっすか?」

男「気にしなくていい。ともかく、俺の実家に行こう」

後輩「もちろん構わないっすけど……。それにしても、いきなりすか?」

男「お前とのことはちゃんとしておきたんだ。家族には紹介しておきたい」

後輩「先輩……。自分なんかのことをそこまで! ありがとうございます!」

男「あいつらに認めさせれば、俺達の間に障害はないも同然だからさ」

後輩「頑張るっす!」

男「応援してるよ」

後輩「はい!」

男「ただいま」

母「あら、どうしたの急に……あららぁ?」

後輩「初めまして! 先輩とお付き合いさせてもらうことになりました!」ペコ

母「あんたもついにそんなことが……こんな何考えてるかわからない息子だけど、よろしくね」

後輩「はい! 末永くよろしくお願いします!」

母「気が早いこと。さ、上がって」

後輩「先輩! 認めてもらいましたよ!」

男「母さんはまあ、こんな感じだろうね」

母「ねぇ! みんな凄いよ大ニュース!」タタタ

男「こっからが正念場だ」

後輩「気合入れてくっす!」パンパン

姉「どうしたの?」

母「ほら、見て! 彼女連れてきたの!」

姉「……うそ」

男「ほんと」

姉「……うそ」

後輩「初めまして! これからよろしくお願いします!」

姉「…………」

男「もしもーし」

姉「…………」

後輩「どうしちゃったんすかね?」

姉「…………」

男「フリーズしたのかなぁ」

姉「…………」

母「びっくりしちゃったのかなぁ? ま、いいや。部屋戻しておくね」ズリズリ

男「よろしく」

妹「……お兄様?」

男「……よう」

後輩「あ、初めまして!」

妹「貴方誰ですか。兄のそばから離れてください出てってください」

後輩「先輩とお付き合いさせてもらうことになったんで、これからよろしくっつー挨拶を」

妹「ん?」

後輩「ん??」

男「彼女を紹介しにきたんだよ」

妹「……うそ」

男「いや、だからほんと」

妹「…………」バタン

後輩「わっ! 大丈夫?」

妹「」グッタリ

男「そんなショックだったのかこいつ」

後輩「気絶しちゃってますね」

母「いやぁ、あの子重くなったわ……。え? こっちも!?」

男「ご迷惑おかけしまーす」

男「まさか二人とも気絶するとはな」

後輩「自分、そんなに不釣り合いなんすかね……」

男「お前が原因じゃないよ」ギュ

母「ヒューヒュー!」

男「こっち見んな」

後輩「なんか、自信なくしちゃったっす」

男「二人とも、俺の幼なじみは注意してただろうけど、お前はノーマークだっただろうからなぁ」

母「あの子達もブラコンねぇ」

後輩「先輩とお母さんって、話し方よく似てますね」

母「あらやだお義母さんだって」

後輩「あ! いや! そんなつもりで言ったんじゃ! あ、でもそのつもりがないわけでもなくってですね」

母「ヒューヒュー!」

男「やめてくんない?」

母「昔はこの子もお母さん子だったのよぉ?」

後輩「そうなんすか」

男「やめてくんない?」

母「あ、でもどうすんのよあんた。あんたの部屋いまただの物置よ。彼女連れ込めないよ」

男「うるせえなほんと」

後輩「そ、そんなつもりできたんじゃないっす!」

母「あれぇ? わたしはただ二人っきりにしてあげようとしただけだよぉ? 何を考えてるのかなぁ?」

後輩「な、ま……そのっ///」

男「母親にふられるシモネタってキツイものがあるから」

母「でも、実際どうする気よ? ここにいたらわたしちょっかい出し続けるわよ」

男「>>270

式の下見のために教会に行こう

男「式の下見のために教会に行こう」

後輩「式!?」

母「うわぁーお!」パチパチ

後輩「せんぱぁい!」ギュ

男「うわ、なんだよ……!」

後輩「自分、自分嬉しいっす」

男「今日はお前、さっきからそれしか言ってないぞ」

後輩「今日は夢のような日っす!」

母「この日がずっと続けばいいのにと、思ったものよ」

男「父さんを暗に批判するなよ」

母「別に悪い人だっていってるわけじゃなぁいもぉん。飽きちゃったのよね」

男「うわぁ。最低だ」

母「そんなもんよぉ。いつまでもトキメイていられるもんですか」

後輩「自分はそんなことありえませんからね!」

男「ああ、うん。俺も刺激がいっぱいの生活になると予感してる」

母「いーなぁ。学生生活。わたしももっかい味わいたいなぁ。……疲れるだけかなぁ」

男「精神年齢そのままじゃキツイんじゃない?」

母「失礼ね。ねえ?」

後輩「え? えっと」オロオロ

男「口パクパクさせてどした?」

後輩「せ、先輩の味方をするべきっすか? お母様の味方をするべきですか?」オロオロ

母「気にしないで思ったこといえばいいのよ」ケラケラ

男「悩んでる時点で俺の味方ではないな?」

後輩「うわー! アンビバレンスな気分っす!」

男「よくわかってないで使ってるだろお前」

男「母親のちょっかいもうっとおしくなってきたところで」

後輩「本当に教会に行くんすか?」

男「神前式がいいの?」

後輩「自分は白無垢よりはやっぱりウエディングドレスを着たいっすね」

男「俺はどっちかってっと袴を着てみたいけどね」

後輩「神前式にしましょう!」

男「いや、俺に合さなくていいから。ほら、もう行くぞ」

後輩「自分はどこまでもついていくっすよ!」

母「いってらっしゃーい」フリフリ

男「地図によれば、この辺りなんだけどな」

後輩「あ、アレじゃないすか?」

男「どれ? あれ? 意外とちっちゃいな」

後輩「そっすか? 自分は初めて見たっすから、よくわかんないっす」

神父「ん? おや、ようこそ。初めまして、ですね」

男「ええ。初めまして。その頬の腫れはどうされました?」

神父「……諸事情で。ここにどういったご用件が」

後輩「結婚式の下見っす!」

神父「ほう! これはこれは、お若いのに立派なことだ」

男「でも、見たところチャペルは見当たりませんね」

神父「ええ。残念ながら、ここでは結婚式はあげられないのです」

後輩「えー。残念っすね、先輩」

男「>>276

ならシスターのところへ行こう(ついでにこっそりとシスターにも告白しよ)

男「ならシスターのところへ行こう」

男(ついでにこっそりとシスターにも告白しよ)

後輩「シスター?」チラ

神父「おや、彼女の知り合いでしたか」

男「あの子、どこにいますか?」

神父「生憎と、現在はここにおりません」

男「いない? 出かけてるんですか?」

神父「いいえ、そうではありません」

後輩「先輩シスターって誰すか」チョイチョイ

男「還俗したんですか?」

神父「はは、シスターでそういう表現はあまりしませんが、そういうわけでもありませんよ」

男「なら、どういうことですか?」

後輩「なんで無視るんすか?」チョイチョイ

神父「彼女は今、別の教会で働いでいます」

男「…………。どこです?」

神父「仔細は申し上げられませんが、ここからそう遠くはないのです。しかし、山中ですから交通の便は悪いですよ」

男「そっかぁ。もう会えないんですかね?」

後輩「先輩……」チョイチョイ

神父「彼女が帰ってくることはほぼないでしょう。縁が良ければ、会えるかもしれない程度ですね」

男「なるほど」

後輩「……ひどいっすよぉ!」

後輩「…………」

男「ま、それならそれでいっか」ナデナデ

後輩「先輩!」パァ

男「今の俺には、お前がいれば十分だから」ギュ

後輩「先輩!!」ギュ

神父「あなた方の愛に、祝福を送ります」

男「ありがとうございます」

男「結局、部屋に来ちゃったな」

後輩「こ、ここが先輩の……! 感動っす」

男「まだ、自分でもあんまり実感ないけどな。荷物多いし」

後輩「あー、確かに生活感ないっすね」

男「寝泊まりする場所って感じかなぁ」

後輩「それにあんまり先輩の匂いがしないっす」

男「……匂いとかわかるの?」

後輩「自分鼻いいんすよ! 取り柄の一つっす!」

男「へえ、羨ましいよ」

男「最初なんて電気ガス水道通じてなかったんだぜ」

後輩「え? なんでっすか?」

男「連絡が行き違いになったとかで。ほら、近寄るなっていった日あったろ。風呂入れなくて」

後輩「あ、ありましたね……///」

男「何照れてんの?」

後輩「あの約束を思い出したんすよぉ……!」

男「……ああ。あったね」

後輩「あれからあの瞬間のことを思い出すたびに顔が赤くなるっす!」

男「ホントに赤いぞ。熱ないだろうな」

後輩「ちょ、ちょっと手洗い場お借りするっす!」ダッ

男「どうぞ。風呂場のところだよ」

後輩「はい。あれ?」クンクン

男「どした?」

後輩「……あの女の臭いがする」

男「>>286

男「じゃあお前が上書きしてくれ」

後輩「先輩、どうしてあの女の臭がするんですか?」

男「いや、だから」

後輩「ねえ、先輩? あの女来たんですか?」

男「……来たよ」

後輩「やっぱりそうだ! あの女がこの部屋を汚したんだ!」アハハ

男「こいつのスイッチわかりづれぇ……!」

後輩「せんぱぁい、臭いはね、元から絶たないとなかなか消えてくれないんすよぉ」

男「……下手な消臭剤使うと余計臭くなるよね」

後輩「先輩も気をつけてくださいねぇ」ジリ

男「おい! こっちよるなよ!」

後輩「ちょっと、なにビビってるんすか? 自分はなんにもしないっすよぉ?」

男「嘘だぁ……」

後輩「ふふ、ふふふ!」

男「おい、待て落ち着け!」

後輩「自分は落ち着いてますよ?」

男「違うんだ、目つきが違うんだ」

後輩「えー? わかんないっす」ギシ

男「来るな来るな!」

後輩「せんぱぁい。いい匂いがするっす……」クンクン

男「ああ、別に嗅ぐのは構わないけど」

後輩「……自分を選んでくれるっすよね? あんな女なんかより」

男「>>291

「心配するな。俺が愛しているのはお前だけだよ。」抱き寄せて熱いキス

男「心配するな。俺が愛しているのはお前だけだよ」ギュ

後輩「わわっ!」

男「」ムチュ

後輩「ん!? うむっ……!」ハムハム

男「……っぷは!」

後輩「えへへ……。気持ちいいっす」

男「うん」

後輩「先輩の気持ちはよくわかったっす! 大満足っすよ!」

男「それは良かった」

後輩「自分のこと信じてくれたんすよね?」

男「もちろんだ」ナデナデ

後輩「先輩の手、気持ちいいっす」グテ

男「そう?」ナデナデ

後輩「すっごく、落ち着くんすよ。抱きしめられるとドキドキしちゃうっすけど、このほうが安心するんす」

男「なによりで」

後輩「せーんぱい!」

男「なに?」

後輩「ふふっ。呼んでみただけっす!」

男「こいつぅ!」

後輩「きゃー!」キャッキャ

男「猫みたいだなお前は」

後輩「えー? 自分気まぐれに見えますか?」

男「そうじゃなくて。じゃれてくる感じがさ。やっぱ犬かな?」

後輩「わんわん!」

男「よーしよし」ナデナデ

後輩「わーい!」

男「お手」

後輩「わん!」ポン

男「おかわり」

後輩「わんわん!」ポン

男「バーン!」

後輩「ぐわぁ」バタン

男「楽しい……!!」

男「こんな感じが日常になるのも、いいのかなぁ」

後輩「……まさかそれ、プロポーズ!」

男「違う」

後輩「…………」ズーン

男「そう落ち込むなって。するならちゃんとするってだけだから」

後輩「……!!」パァ

男「バーン!」

後輩「ぐわぁ!」バタン

後輩「先輩ってけっこう茶目っ気あったんすね」

男「知らなかった? ていうかどんなイメージだったんだよ」

後輩「んー。なんかクールっていうか、ミステリアスっていうかって感じっす」

男「へぇ。何考えてるかわからないとはよく言われるけど」

後輩「そこが魅力なんすね!」

男「そうかねぇ?」

後輩「自分がいうんすから間違いないっす!」

男「ありがたく受けとめるよ」

後輩「逆に、自分のイメージってどんなんっすか?」

男「>>300

従順で人懐っこくて可愛い

男「従順で人懐っこくて可愛い」

後輩「か、可愛い!! なんて、そんな……」テレテレ

男「でも、やっぱりどことなくペットよりな気がする」

後輩「自分に魅力がないってことっすか?」ブス

男「ネガティブなのはお前の悪い癖だな」

後輩「今日は、食事どうするんすか?」

男「普通に作って食うけど」

後輩「振る舞わせてほしいっす!」

男「作ってくれるってこと? ありがたいけど、できんの?」

後輩「普段はレトルトばっかっす!」

男「……まあ、カレーくらいあるからよろしくお願いするよ」

後輩「任せて欲しいっす!」

男「結果、これか」

後輩「」シュン

男「……焦げているね? 明らかにこのカレーは焦げているね?」

後輩「……はい」

男「しかし一方、これは?」

後輩「人参っす」

男「半ナマだこれ」シャリシャリ

後輩「」ズーン

男「何故最初にルーを入れてしまったんだお前は」

後輩「普段買ってんの、もともと具が入ってる奴なんす」

男「それだけでこうなるものか……?」

後輩「まず、カレーなんすからルーを入れるじゃないすか」

男「その時点でちょっとおかしいけどね」

後輩「でも、具が入ってないことに気づいたんす」

男「固形のルーを見てすぐ気がついてほしかったな」

後輩「人参とじゃがいもをきろうとしたんすけど、包丁あんまり使ったことないんす」

男「最近は電子レンジで大体すんじゃうからなぁ」

後輩「切ったら今度は皮を剥いてないことに気がついて……頑張ってとってたら焦げ臭い匂いが」

男「ずっと強火でルーを煮込んでたからね」

後輩「慌てて底のほうをすくって捨てましたけど……人参とか煮てもずっと焦げ臭かったんす」

男「別の鍋で茹でればよかったじゃないか」

後輩「……カレー作るのに鍋二つも必要だなんて知らなかったんす」

男「いや、普通は一つですむけどね?」

後輩「あぁ!」ズーン

男「……ま、まあ、慣れてなかったんだからしょうがないって。な?」ポンポン

後輩「不甲斐ないっす……」シクシク

男「せっかくだし食おう。生でも食えないことはないんだからさ」

後輩「こんなの、こんなの捨ててください!」ブン

男「あっぶねぇ!」

後輩「し、失礼しました!!」ダッ

男「次があるってぇ……」

男「……鍋に余ったこれどうするか」

男「あ、お隣さんにおすそ分けしよう」

男「すみませーん」ゴンゴン

男「……返事なし。ん? 開いてる」ガチャ

男「失礼しまーす。おすそ分け持ってきましたぁ」スタスタ

男「男の一人暮らしってこんな部屋汚くなるもんなのか? 気をつけよう……」

男「なんだこれ」ヒョイ

男「『しばらくの間、愛しのシスターと愛の逃避行へ行ってくる。大家さんにはなんか上手くごまかせ』?」

男「……『ベッドの下の秘蔵コレクションはお前にやる』か。これかな?」

男「うわぁ……引くほど多い。気色悪ぃ」

男「……帰ろ。ん? メールか」

女[たすけて]

男「…………」

男[>>314

男[>>315

無視する

男「……送らなくていいか。どうせなんかの罠だろうし」

男「寝よ寝よ」

後輩「おはようございます!」ペコリ

男「おう、おはよ。家の前でとは驚いた」

後輩「今日は朝練ないんす!」

男「でも、普通に遠いだろ。最近暖かくなってきたとはいえ寒かったんじゃないか?」

後輩「先輩を待ってたら一瞬ですよ! 悪い虫がつかないかって気が気じゃなかったんす!」

男「ははっ。心配症だなぁ」

後輩「先輩も気をつけるっすよ!」

男「疑うなって。俺はお前一筋だから」

後輩「そこは疑うはずないっすよ! 二人の間に余計なもんはいらないってことっす」

男「はいはい。でもまあ、黙っちゃいなさそうなのがいくらでも思い当たるなぁ」

後輩「そんときは自分に任せて下さい」

男「……ともかく穏便に頼むよ」

後輩「そうするっす」

男「俺たち二人の邪魔をはっきりしてきたとき以外は、何もしないって約束できるか?」

後輩「先輩がそうお望みならお安いご用っすよ!」

男「なら、それでよろしく」

後輩「はい!」

後輩「あ、見てください。校門のとこの梅が咲いてますよ!」

男「ほんとだ。梅って満開のとき割りと匂いするよな」

後輩「自分けっこうその匂い好きですよ」

男「へえ。風流だな。じゃあ俺、教室こっちだから」

後輩「はい、放課後に例の場所で待ち合わせましょうね!」

男「校門前だな? りょーかい」ヒラヒラ

男「よう、おはよう」

女「…………」

男「? 聞こえなかったか? おはよ」

女「…………」スッ

男「あ、おい! 何処行くんだよ。機能のメールで怒ってんのか?」

女「」スタスタ

男「……まあ、平和ならいいか」

先生「皆さんは戦争というとヒコーキを想像するかもしれませんが実際には――」

男(授業面倒だなぁ。話し聞いてるより教科書読んでる方が絶対効率いいってコレ)

先生「――そして、戦後になって太平洋ベルトが形成されていくわけですが」

男「すみません、体調悪いんで保健室行きます……」

女「…………」

男「失礼しまーす」ガチャ

女医「はぁい。どうしたの?」

男「気分悪いんで寝かしてください」

女医「んー。今ベッドは空いてないの」

男「へえ。誰が?」

先輩「…………」

男「あ、先輩じゃないすか」

先輩「し、失礼する!」ダッ

女医「あ、行っちゃった」

男「…………」

女医「微熱だったのに」

男「……ま、ベッドこれで空きましたよね? おやすみなさい」

女医「ちょっと待って、体温とか睡眠時間とか色々チェック……寝てる?」

男「」スウスウ

男「なぁんかおかしいよなぁ」

後輩「……お待たせしました!」ハアハア

男「おう。どうした?」

後輩「いえ、ただ確認しに行っただけです」

男「確認? なんの?」

後輩「先輩、今日誰かと話しました?」

男「……男友達と、保険医の人とは話したよ」

後輩「え! 先輩体調悪いんですか!?」

男「ただのサボり。様子がおかしい連中がいたけど、あれお前のせいだったのか?」

後輩「えへへ。昨日はちょっと疲れました」

男「あの二人を黙らせるなんて、何をした?」

後輩「大したことじゃないっす! さ、行きましょう」

男「……おう」

男「なんだろう、どっと疲れた」

男「店に入れば女性店員にガンとばすし、会話しようもんなら怒鳴りつけるし。相手を」

男「意外なほどの迫力があった」

男「俺には一切の敵意が向かないのが逆に怖い。従順てレベルを超えてる」

男「まさか奴隷を意識してるっことはないよなぁ?」

男「……まさかな」

後輩「おはようございます」

男「おう、今日は校門か」

後輩「先輩のためなら部活をやめたって構わないっすよ?」

男「俺が顧問の先生に怒られそうだからやめてくれ」

後輩「えへへ。気を使ってくれてるんすか? 実際、自分も走るのは好きっす!」

男「そっかぁ。鍛えてるもんなぁ」

後輩「腹筋割れてるんすよ! 見ます?」

男「……いや、いいわ」

女「…………」

男「ん?」

後輩「あ、先輩、あれから自分も料理頑張ったんす! とりあえず卵焼きは作れるようになったんすよ!」

男「……そっかぁ」

女「……ろす」ブツブツ

男(おいヤバイよこれ)

後輩「今度こそリトライさせてください! なんかリクエストとかありますか?」

男「え? ああ、そうだな、チャーハンとか?」

後輩「中華鍋買うっす!」

女「……喋んなきゃいいんでしょうが……いくらでも方法はあるってのよ」ボソボソ

男「俺、こういう陰湿なのが耐えられない」

男「……手紙でも仕込んでると思ったけど、違うみたいだな」

後輩「そんなの自分がチェックしておきましたよ! 過去に三人ほどいましたけど、全部破棄したっす!」

男「……俺の出会いを潰すなよ」

後輩「今は自分がいるじゃないっすか!」

男「そうだけどさ」

女「…………」

後輩「あれ?」

男「どうした?」

後輩「自分の靴がないっす……」

男「ほう?」

後輩「購買行ってきますね」

男「ついてこうか?」

後輩「だいじょぶっす! 今日はこれで! 今日は部活あるんすけど……」

男「待ってるよ。場所はあそこでいいんだろ?」

後輩「はい!」

男「さて。何かいうことは?」

女「……別に」

男「あいつの靴を捨てたのはお前か?」

女「まっさかー。そんなわかりやすいことしないでしょふつー」

男「……?」

女「それより、あたしに話しかけないでよね。もうしばらくは」スタスタ

男「……なに考えてやがる?」

後輩「……おはようございます」

男「おう、おはよう。どうした、その傷」

後輩「いえ、歩いてたらマンションから鉢植えが落ちてきたんす」

男「……は?」

後輩「間一髪避けましたけど、ちょっと擦りむいちゃいました」エヘヘ

男「なに言ってんだよ! そんなこと普通あるわけないだろ!」

後輩「こんなのつばつけとけば治りますよ!」

男「おいおい……」

先輩「…………」スタスタ

後輩「それより先輩、みてくださいよ! 最近は毎日、中華鍋を振ってるんで手にマメできちゃったんす……」

男「……そんなの俺は気にしないよ」チラ

先輩「ふふ」チラ

後輩「そ、そっすよね! いやぁ、ちょっと心配してたっす」

男「気にすんな。それより、最近変わったことないか?」

後輩「変わったこと? んー。特にはないっすよ! 先輩は変わらず自分を愛してくれてるっす!」

男「……そっかぁ。それならいいんだ」ナデナデ

後輩「えへへ!」

男「……今朝は姿が見えないな。ん?」プルルル

後輩『おはようございます』ズピ

男「おう、おはよ。風邪か?」

後輩「ずびばぜん、迎えにいげなぐで」

男「そうとう酷いみたいだな。気にすんな。ゆっくり休めよ」

後輩「あ、明日までには治じますがら! 見捨でないでくだざいね!」

男「>>333

みんなと見舞いに行くよ(探りを入れるか)

男「みんなと見舞いに行くよ」

男(探りを入れるか)

後輩「……みんな?」

男「ああ、他の連中もつれてって」

後輩「なんでっすか?」

男「いや、まあ考えがあってさ」

後輩「先輩にはきっと素晴らしい考えがあるんだと思うっす。でも、自分は他の女と先輩に関わってほしくないっす」ペラペラ

男「……悪かったよ。見舞いは俺独りで行くから」

後輩「よろじぐおねがいじます」ズピ

男「……ああ。今は暖かくして養生しろよ」

男「……これもあんたらのせいってこと?」

先輩「…………」

女「…………」

男「絶対に負けませんから。絶対に」

先輩「」クス

女「」クスクス

男「……胸クソ悪ぃ」スタスタ

男「電話で聞いたのは、この辺のはずだけど……。ああ、めっけ」ピンポーン

後輩「よ、ようこそ」ゴホゴホ

男「悪いな。親御さんいないのか?」

後輩「……父親がいるっす。でも、会う必要もないっすよ」

男「……そういうならそうするよ。早く部屋に行こう。こんなとこいたら悪化するぞ」

後輩「はい……」

男「……思ったよりファンシーな部屋だな」

後輩「ごちゃごちゃしてて申し訳ないっす……」

男「ぬいぐるみやらクッションやらでいっぱいだ」

後輩「一応、欠かさず掃除はしてるんで、汚くはないはずっす。さっきも掃除しておきましたから」

男「バカ。休んでろって言ったろ」

後輩「えへへ。先輩が来るんすもん。当然っす。それに、これから看病してくれるんすよね?」

男「当たり前だろ。俺の看病、介護テクをなめるなよ」

男「ほら、あーん」

後輩「あーん」パクッ

男「ゆっくり飲み込めよ」ナデナデ

後輩「はい」モグモグ

男「フルーツゼリーなら食えるだろ?」

後輩「はい。えへへ。自分だったらこういうときはスポドリくらいしか飲まないっす」

男「まあ、それもいいんだろうけどさ。食べてると元気になる感じするじゃん」

後輩「……はい。もう一口ください」

男「ほら、あーん」

後輩「あーん」

男「よしよし。食べたら薬飲んで着替えろよ」

後輩「……だるいっす」

男「手伝ってやるから」

後輩「……恥ずいっす」

男「言ってる場合か」

後輩「もう一口」アーン

男「よしよし。食欲があるのはいいことだな」

後輩「ふぁい……」モグモグ

男「そろそろ薬を……どうした?」

後輩「うぅ……ひっく」

男「よしよし。辛かったな」サスサス

後輩「お、美味しいっす」シクシク

男「……え? 感涙するほど? スーパーのだよ?」

後輩「違うっす」グスグス

男「?」

後輩「か、看病されるって、あったかいんすね」グスグス

男(……さっき父親がどうとか言ってたなぁ)

後輩「自分、自分には先輩しかいないっす!」ギュ

男「……よしよし」ナデナデ

後輩「せんぱぁい、せんぱぁい!」メソメソ

男「>>345

kskst

男「……そこにいるんだろ? 出て来いよ」

後輩「なんのことっすか?」

男「……気配がする」

老人「おおおおぉぉおお!!」ドンドン

男「あれ!? 思ってたのと違う!」

後輩「お父さん!」

男「!?」

老人「ぐるるるるるる」

男(え? あれがお父さん? 年齢的にどうなの? お元気ですねって言えばいいの?)

後輩「ようやく寝たと思ったのに……先輩、今日は帰ってもらってもいいっすか?」

男「はい? なんで?」

後輩「父は、認知症でして。その、ご迷惑おかけしますから」

老人「めぇえしぃい!」

後輩「すぐ作るから! 大人しくしてて!」

男「……大人しくしなきゃいけないのはお前のほうだよ」

後輩「先輩?」

男「俺の介護スキルをなめんなよ?」

老人「うーん」

男「お味いかがっすか」

老人「うーん」

男「お茶もっと飲みます?」

老人「うん」

男「あらら服にご飯粒ついてますよ」

老人「すまん」

男「お気になさらず」

後輩「……初めて見たあんなお父さん」

老人「キミ、囲碁は打てるか」

男「お相手しましょう」

老人「おい! 囲碁盤持ってこい!」

後輩「ひっ!」

男「そんな叫ばなくとも、俺が持ってきますよ。どこです?」

老人「納屋」

後輩「こ、こっちす」

男「悪いな。案内してくれ。大丈夫か?」

後輩「はい……。驚いただけです」

老人「」パチ

男「」パチ

老人「…………」パチ

男「」パチ

老人「……………………」パチ

男「」パチ

老人「……きえええ!!!」

男「あっはっはっはっは!! 負ける気がしねぇ!」

後輩「…………」

老人「寝る!」

男「おやすみなさい」

後輩「……すごい。すごいっす先輩!」キラキラ

男「それほどでも」フンス

後輩「先輩がこんなことまでできるとは思わなかったっす!」

男「まぁね。取り柄の一つと言っていいだろう」

後輩「正直、父に合わせるのは恥ずかしかったんすけど……」

男「水臭いぞ。どうせいつかは向き合わなきゃいけない問題だ」

後輩「……先輩、そこまで考えてくれてたんすね!」

男「お前一筋だって言ったろ」

後輩「先輩……」

男「ほら、今度はお前の番だ」

後輩「え?」

男「薬飲んでないだろ。まだ顔も赤いし、汗かいたんじゃないか?」

後輩「そ、そうっすね。なんかどっと疲れが……」

男「>>357

腕かすから寝ていいぞ

男「腕かすから寝ていいぞ」

後輩「えへへ。お言葉に甘えて」

男「薬飲んでからな」

後輩「はいっす」

後輩『おはようございます』

男「……おはよ」

後輩『朝早くに電話しちゃってすみません。だいぶ良くはなったんすけど、大事をとって今日も休むっす』

男「そうしろ。ぶり返してもつまらないからな」

後輩『……昨日は、ありがとうございました』

男「当然のことをしただけだよ。病気の彼女を放っておけるわけもないだろ?」

後輩『はい。それよりも、父のことが。……助かりました。心が楽になったっす』

男「……これからだって付き合うさ。たまには発散しろよ」

後輩『そうするっす』

後輩『もう少し、話を聞いてもらってもいいっすか?』

男「いくらでもきくよ」

後輩『父は、もう結構な歳です。しかもバツサンらしいっす』

男「……マジかよおじいちゃん」

後輩「自分以外にも子供はいるらしいっすけど、小さいころに会ったっきり見てないっす。大抵は母方に引き取られたそうで」

男「……そうか」

後輩「自分の母は、病弱だったんす。母を亡くしてから、父はどんどんボケてきちゃって……。最近は自分のこともわかってくれなくなってきてたんす……」

男「……歳をとったせいだ。誰でもそうなる」

後輩『わかってるっす』

男「すまん」

後輩『いえ。先輩が謝ることじゃないっす』

男「それが、お前の事情だったのか」

後輩『……重たいっすか?』

男「それくらい背負えなくて何が男だよ。気にすんな」

後輩『……うぅ! あ、ありが、うぅ、うわぁぁあ!!』

男「よしよし。……って電話越しじゃ、何もできねえな」

後輩『会いたいっすよぉ!』ウワーン

男「会いに行こうか?」

後輩『ぃ…………いえ。来て欲しいっすけど、それは先輩のためにならないっす』スンスン

男「お前は、ほんと、曲がらない性格してんな」

後輩『自分は、誰よりも先輩に幸せになってほしいっす』

男「なるよ。お前と一緒にな」

後輩『もし、もし自分が重荷になるなら』

男「ばーか。そんなこと言わなくていい」

後輩『…………』

男「どうした?」

後輩『先輩には、絶対に幸せになって欲しいっす。欲しいっすけど……』

男「うん」

後輩『その上で自分を選んでくれるなら、これ以上に嬉しいことはないっす』

男「……任せろよ」

女「おはよ!」

男「よう。よくもやってくれてんなぁ」

女「何を? あたしはなにもしてないけど?」

男「よくもそんなぬけぬけと」

女「本当よ。風邪なんてひくのは本人の問題でしょ」

男「……怪しいもんだ」

女「そもそも、何かされてるのはこっち。あたしはあんたに話しかけることすら禁止されてんのよ?」

男「……それは、やり過ぎだけど」

女「でしょー? 彼氏として思うところあるんじゃないの?」

男「>>369

上 + 愛されてるなぁ

男「後輩は可愛いなぁ、愛されてるなぁと」

女「は?」

男「惚れた弱みだね。あばたもえくぼってやつ?」

女「……恋は盲目でしょ。くだらない。あたしがちゃんと目をさまさしてあげるわ」

男「やっぱりなにかしてるんだな!」

女「してないのー。あの子が嫌われてんのはあの子自身の責任でしょ」

男「あいつの何処に嫌われる要素があるんだよ!」

女「あんたと付き合ってるじゃん」

男「それでなにかするのはお前らだけだろ!」

女「ふぅん? 本気でそう思ってんの?」

男「なに?」

女「鈍いのもいいけどさぁ。今まであたしが頑張ってブロックしてただけなのにねぇ」

男「……どういうことだよ」

女「モテ期は辛いねってこと」

男「…………」

女「あたしがなにもしなくたって、むしろ何もしないからこそ、調子づく子達もいるの。普段なら気に食わないけどさ」

男「じゃあ、あいつの問題は、俺のせい……?」

女「違うでしょ? あくまであの子自身の責任でしょ? 周りの目を見ないでギャーギャー喚き立ててさ。イラつかれるのも仕方ないじゃん?」

男「俺は……俺のせいかよ!」

女「あたしならもっとうまくやれる。あなたにそんな思いはさせないよ?」ギュ

男「>>374

触れるな

男「触れるな」

女「……グサリときたなぁ」スッ

男「俺の優柔不断がこんな事態を招いてるんだ。これ以上軽率なことはできない」

女「そんなに好きなんだ」

男「……もちろん」

女「ふぅん、今の間は無視してあげるよ」

男「…………」

女「あたしはあなたを奪い返す。負けないからね」

男「……勝手にしろよ」スタスタ

女「……フフフ」カチ

男「ただいまっと」

妹「おかえりなさい、お兄様」

男「……なにしにきた?」

妹「えーっとですねぇ、お兄様に、ちょっとだけお答えいただきたいことがございましてぇ」

男「言ってみろ」

妹「あの女はなんなんですか?」

男「どの女のことだよ」

妹「女っ気もなにもないちんちくりんなあの女ですよお兄様がこの間家に帰ってきてくださったときにいた売女がいけしゃあしゃあとお兄様に近づいて気持ち悪いことないというお兄様のお気持ちはわかりますがきっと離れるに離れられない事情があるんですからでも大丈夫ですあたしにお任せあれ雌豚を一頭オロスのに大した手間もかかりませんもの」

男「そこまでにしとけよ」

妹「お兄様ぁ……? まさかあの女を庇いたてなさるんですかぁ?」

男「庇うもくそもあるか。恋人を貶されて黙ってられるわけねぇだろ」

妹「お兄ちゃんに恋人はいません」

男「紹介しただろ! あいつが俺の!」

妹「嫌だ! 聞きたくない聞きたくない!お兄ちゃんはあたしのものだ! お兄ちゃんはあたしのものだお兄ちゃんはあたしのものだお兄ちゃんはあたしのものだぁぁ!! 誰にも渡さない、あの女にも、お姉ちゃんにも、お母さんにもお父さんにも! お兄ちゃんの妄想の彼女にだって!!」

男「やめろ、聞きたくない」

妹「ねぇ全部できるよ。あたしはお兄ちゃんのために全部!! お兄ちゃんをわかってあげられるのはあたしだけだもんっ! 朝起こすのも、ご飯を作るのも、どんなお世話だってしてあげられる。さみしいなら一緒にいるし、苛ついたら殴ってもいいの。エッチなことでも頑張って」

男「やめろ!」

妹「なんで? どうして? お兄ちゃん」

男「>>380

うえ

男「お前は恋人とかじゃなく……家族として心の底から大好きなんだ……わかってくれ……」

妹「……違う」ボソ

男「違う?」

妹「お兄ちゃんはそんなこと言わない」ブツブツ

男「おい!」

妹「お兄ちゃんなら! 家族としてじゃなくてあたしを見てくれる! あたしをわかってくれる! こんなに寂しい思いなんてさせない!!」

男「……ッ!」

妹「……そうだ」

男「なんだよ」

妹「……死んじゃえばいいんだぁ。そうすれば、お兄ちゃんなんていないもんっ! 変なことをいうお兄ちゃんなら、最初っからいないほうが良いんだよねぇ! とられるくらいなら、なくしちゃえば良いんだよねぇ!!」キラッ

男「それ、包丁!?」

妹「死んじゃえェェエエ!!」グサ

男「!?」

男「……いってぇ!!」

妹「アハハ! アハハハハ!!」カランコロン

男「あああ!! くそったれ! 死んでたまるかくそ!」

妹「だめだめぇ……逃がさないもんっ! 鍵は閉めちゃうね」ガチャガチャ

男「……くっ!」ダッ

妹「どこ行くのぉ? そっちにドアはないよぉ」

男(風呂場なら、とりあえず内鍵がある! タオルもあるから止血を……!)

妹「開けてぇ!」ドンドン

男「幸い傷は浅い……。あとは助けを呼べれば良いんだけど」

妹「開けてぇ! お兄ちゃんを殺せないっ!」

男「こんだけ騒いでるし隣にも……くそっ! 今いないのかぁ! ケータイは……ダメだ。衝撃で壊れてる」

妹「おにーちゃーん! 早くしてよぉ! そこにいたらお腹空いて死んじゃうよぉ! あたしが殺せなくなっちゃうじゃんっ!」

男「うるさいな! 黙ってくれよ!」

妹「にへへへ。お話しようよぉ」ドンドン

男「ああもう、うるさいし血の匂いがするし。頭が変になる。……流そう」ジャー

男「はぁ憂鬱だ。俺はここで死ぬのか?」ジャー

妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん」カリカリカリカリ

男「換気口は……流石に狭すぎるか。窓も無理そうだな」ジャー

妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん」カリカリカリカリ

男「……違和感があるな」ジャー

妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん」カリカリカリカリ

男「血の量が異常に多い……」ジャー

男「……浴槽から、出てるようにも見えるな」ガララ

姉「」

男「うわぁあ!! 姉ちゃん!? な、なんでこんなところに? 外に出れたのか」

姉「」

男「いや、この血……姉ちゃん! 姉ちゃん! しっかりしろ!」ユサユサ

姉「」

男「嘘だろ、冗談だろ!?」

男「……おい! 姉ちゃんが倒れてる! 救急車を呼んでくれ! 頼む!」

妹「あー。お姉ちゃん? そういえばさっきフラフラしてたなぁ」カリカリカリカリ

男「手首切ってて重体だ! 頼むよ!」

妹「そうかもねぇ。死にたい死にたいって言ってたもん」

男「は?」

妹「お兄ちゃん取られたって。死にたい死にたいって。最初にお兄ちゃんに見つけて欲しかったんじゃないかなぁ。気持ちわかるよぉ」

男「……な! そんな! そんな馬鹿なこと!」

妹「お兄ちゃんって……鈍いよねぇ」

男「わかるわけないだろこんなこと!」

男「頼むよ! まだ助かるかもしれない!」

妹「どうかなぁ……けっこう経ってるし」

男「お願いだから!」ドンドン

妹「なら、出てきなよ」

男「……は?」

妹「お姉ちゃんを助けたいんでしょう? なら、出てくればいいじゃない」

男「それは……」

妹「できないの?」

男「>>391

ああ、出てやるさ

そしてもう一度言うぞ。おれはお前たちをもちゃんと愛しているんだからな!

男「ああ、出てやるさ」

妹「わぁい!」

男「そしてもう一度言うぞ。おれはお前たちをもちゃんと愛しているんだからな!」

妹「うんうん!」

男「……聞いちゃいねぇ」ガチャ

妹「おにーちゃーん!」ギュ

男「……ちょ、バカ! 強すぎる!」

妹「死んでねっ!」グサ

男「なっ……!!」

男「」

妹「ふんふーん」ザクザク

男「」

妹「うーん、骨って硬いなぁ。包丁じゃ厳しい」グリグリ

男「」

妹「あ、取れた! お兄ちゃんの腕! これでずーっと一緒だね!」キャッキャ

男「」

妹「指おいし~」チュパチュパ

後輩「先輩! 先輩!」ドンドン

妹「だぁれぇ?」

後輩「先輩! いるんでしょ!? 返事してください!」

妹「いーまーせーんよー」

後輩「先輩! ……すんません! 破ります!」バキン

妹「……うわぁ」

後輩「……先輩!! 血が!」

妹「」チュパチュパ

男(……修羅場は嫌なんだって)

後輩「うわぁぁあああ!!!」

女「あーあ。死んじゃった」クスクス

後輩「許さない! 絶対に許さない!」

妹「邪魔しないでくださいよぉ」キラ

後輩「ハッ!」バキ

妹「きゃっ!」ドタン

後輩「お前が……お前が先輩を!」グサ

妹「いやぁぁ!! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」

後輩「はぁ! はぁ!はぁ!」グサグサグサ

妹「……んにぃ……ちゃ」

女「ふふ。そんなになっても格好いいよ」ギュ

男「……お前が……仕組んだのか……?」ゼェゼェ

女「あらー、生きてた」

男「はやく……きゅうきゅ」

女「はいはい」ピ

後輩「先輩が……先輩が!」

女「死んじゃった、死んじゃった」

男「……ちが」

女「可哀想に」ギュ

後輩「ああ……そんな! そんな」キラ

女「あなたのせいで」

後輩「うわぁぁあああ!!!」グサリ

男「!?」

女「アハハハハ!! 自分で刺した! 刺したよ! 馬鹿じゃないのー!」

男「ああ……ああ……」

女「アハハハハアハハハハ!!」

男「これ以上は、話すのも野暮だろうけど」

男「俺は片腕を失ったものの、一命はとりとめた。奇跡と言っていいだろう」

男「しかし、あいつは助からなかった」

男「あいつの後を追いたいが……俺の幸せを願ったあいつを想えば、そんなことはできない」

男「身の回りで三人も死んでんのに、俺は今日も日常を過ごしてる」

男「……こんな平穏は、望んじゃいなかった」

今更ながら>>141のおかげでヤマヤミを知ることができました

色んなタイプのヤンデレを書けて楽しかったです

ありがとうございました!

ありがとうございます、続けます!

続きは>>430までの範囲安価で多いものに決めます

1.このまま続き
2.最初からやり直し
3.その他ご自由に意見を

2

男「安価でヤンデレハーレムをやりすこず」★3
男「安価でヤンデレハーレムをやりすこず」★3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391611364/)

やり直しなので立てました!

少年「今回は僕らの出番ありませんでしたね」

少女「ねー」

男「いたの?」

少年「ずっと待機してたのに、そりゃないですよ」

少女「ねー」

男「そうは言っても君らは、ほら、ねぇ?」

少年「まー、難しいですよね」

少女「会いたかったなぁ」

男「心苦しい限りです」

少年「シスターさんを追いかけてくれれば会えたのに」

男「シスターさんとはあんまり仲良くしてなかったし、あの教会怖いんだもん」

少女「怖くないよ! 良いところだよ!」

男「君らが山下りしなよ」

少年「もうちょっと時間があけばそうする予定だったんですけどね……」

男「……返す返すも申し訳ない」

男「でもまあ、存在が仄めかされてただけいいじゃん」

少女「ふふん!」

男「どっかのフリーターは名前すら出なかったよ」

巫女「だァれがフリーターだってェ?」

男「……サーセンした!」

少年「あーあ」

巫女「てめーなんか調子乗ってねえか?」

男「滅相もございません!」

巫女「会いに! 来いよ!」

男「……山なんすもん」

巫女「一人で! また! 寂しい生活に逆戻りだよ!」

男「尼さんは降りてこれるけど、巫女さん無理っすもんね」

巫女「いや無理じゃないよ? 無理じゃないけど……怒られたくないんだよ!」

男「そう言われても……」

巫女「あのチャイルドカット姉妹にはちゃっかりあってんじゃねぇか!」

男「あの出会いは衝撃でしたね。でも、大していい印象でもなかったっすよ?」

巫女「カンケーないね。寂しくないもん」

男「あなたも大概面倒な人だな」

巫女「あのまま進んでたら山きてくれた?」

男「どうでしょうねぇ。幼女の家庭教師でもして終わりじゃないすか? 月一で約束とかして」

巫女「あたしに! 会いに! 来いよ!」

男「だから山を下りましょうよ」

後輩「自分死んじゃいましたね。あの状況なら無理もないと思いますけど」

巫女「何だよお前、今あたしが話してんだよ帰れよ」

男「まぁ、お前はそういうやつだよな」

姉「あたしも死んじゃったぁ」

男「そこは普通に意外だった。一緒にいてあげれば満足するかと思ってたから」

姉「急に家を出ていっちゃったから不安だったの……。知らない人連れてきていきなり彼女っていうし……」

後輩「自分のせいすか……?」

姉「あ、ううん! そうじゃなくて……」

妹「あたしは完全にあんたのせいだから!」

男「お前は自業自得だよ、俺を食うんじゃねぇよ」

妹「美味しかったです!」

後輩「あれは……心臓に悪かったすね」

先輩「わたしはどうなる?」

男「いましたねあなたも」

女「あたしの復讐にいいように利用されて終わりでしたね」

男「やはり貴様か」

女「触れるなとか言うからでしょ? あたしのところに戻ってくれば許してあげようと思ったのに」

男「だってねぇ、心証悪いもの」

女「でも、幸せに終わりたいんでしょ?」

男「そりゃね」

女「どうせ誰とも付き合わずなあなあしてればグダグダ逃げ回って教会かなんかで発狂するんだからさ、誰かと付き合わなきゃじゃん?」

男「お前やめろよナースさんに失礼だぞ」

女「あたしは、ちゃんとあたしを一番にしてくれれば、浮気には寛容だよ?」

男「!?」

女「というより、それが最善策ってわかってるし。妥協案? 拒否ってばかりじゃ妹さんに殺されるもん」

妹「そうかなぁ? お兄ちゃんがあたしを見てくれればそれで良いだけなんだけど」

男「そうなんですよね、それぞれの希望と立ち位置がバラバラだからやりにくいんだよね」

女「あたしはわかりやすいよ。ただあたしのそばにあなたがついてくれば良いの」

男「ラオウか」

妹「あたしは、あたしを見てて欲しい……できればずっと」

男「……なかなかハードですねこれは」

姉「わたしはねぇ、うーん? ともかく離れたくないなぁ。死ぬまで」

男「……重いわぁ」

後輩「じ、自分はただ先輩の幸せをねがうだけっす!」

男「最高、キミ最高!」

女「いいの? この子思いこみ激しいから、間違うときは間違ったまままっすぐよ」

男「……怖い」

先輩「君を思い通りにできれば言うことはない」

男「……要は奴隷?」

先輩「そこまで過激でなくとも良いけれど。君を飼いたいよ、フフ」

男「これ、みんなのを叶えるのは無理だよなぁ」

女「頑張ってね!」

少年「僕たちは、幸せにしてくれれば満足ですよ?」

少女「ねー!」

男「人生をかけてとか言わないでよ」

少女「えー!」

少年「まあ、自立させてくれればそれで。高望みはしませんよ」

女「そもそもこの子らはハーレムに含まれてんの?」

男「さぁ?」

少女「さー?」

少年「折角ですからお願いしますよ」

尼「結婚しましょう!」ズイ

幼女「しましょー!」

男「ど直球がきたなぁ」

巫女「……寂しい思いさせんなよ」

男「この二人はほんと煩悩だらけだな!」

尼「悟りは来世で開きます!」

巫女「あのクソ女から離れてぇよ」

男「うぅん……重婚は犯罪だし」

尼「内縁でも構いません!」

巫女「……まあ、現実問題それしかないし。おかっぱに負ける気はしないし」

尼「はぁあ?」

巫女「見たかこの顔!」

男「とりあえず流しときますね」

シスター「まともになりたい」

男「俺に言われても」

青年「俺に任せてくれよお!」

シスター「こいつじゃ話にならない」

男「よくわかるよ」

シスター「ともかく、誰でもいいから救ってよ……」

青年「白馬の王子に! 俺はなる!」

男「発想までティーンだねぇ」

シスター「うるさいうるさいうるさいな!」

男「最悪無視するとどうなる?」

シスター「たぶん、どうせ教会が燃えて死ぬ」

男「おおぅ……」

青年「ばか、俺がそんなことさせねえよ」

シスター「妊婦に手を出そうとしたやつの言葉に信憑性ゼロ」

男「引くわ」

青年「いやアレは向こうが誘ってきたんだってマジで」

男「ナースさんは?」

ナース「振ってくんじゃないよお前。黙ってたでしょうが。あたしはただ黙ってたでしょうが」

男「そうは言っても、ほら、大事な人だから」

ナース「あたしをお前らの一派に加えてくれるなよー。平和と日常を愛する一般ピーポーなんだよあたしゃ。スリルはゲーセンで十分なの」

男「俺と同じじゃないすか、気が合いますね」

ナース「あんなことしといてよく言うわお前!」

男「ぽえー?」

ナース「はったおすぞ!!」

男「まあ、どうかしてたんでしょうね俺」

ナース「軽い! 言葉が軽い!」

男「ナースさんは俺にしてほしいこととかないんすか?」

ナース「ねーよ。関わらないでくれよ」

男「つれないなぁ。でも俺知ってる。ナースさんは押しに弱いこと。あと結婚に焦ってること」

ナース「ほっとけ!」

男「ま、仕方ない。どうやったって、日常は続いちゃうわけだし」

男「それこそ死ななきゃ、だけど」

男「せめて、平穏じゃなくとも、みんなが幸せな日常を目指したい」

男「安価でヤンデレハーレムをやりすこず」★3
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